1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 22:43:01.05 ID:0FcTxcF10
P「うわ、さむっ」

雪歩「もうすっかり夜になっちゃいましたね」

P「あーあ。こんなことならタクシーじゃなくて自分の車使えばよかったなぁ」

雪歩「ごめんなさいです……私の失敗のせいで、収録の時間が長くなってしまって」

P「とは言っても、精々十分程度のものだろう。明らかに1コーナーむりやりねじ込んで収録延長させた向こうが悪い」

雪歩「確かに、ちょっとびっくりしちゃいましたぁ。いきなり予定が増えるなんて聞いてませんでしたから」

2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 22:45:17.92 ID:0FcTxcF10
P「それでもきっちりこなした雪歩はすごいよ」

雪歩「そんなことないです……。プロデューサーがいなかったら、もっと失敗しちゃってたかもしれませんし」

P「あはは。こんな俺でも役に立ててるなら、嬉しいことだよ」

P「さて、タクシーを待つのも厳しい寒さだな」

雪歩「……折角ですから、歩いて帰りませんか?」

P「え?でも、事務所でみんな待ってるぞ?」

雪歩「……ちょっとだけ、二人で歩きたいです……ダメ、ですか?」

3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 22:47:17.13 ID:0FcTxcF10
P「……そうだな。あんまりこういうのないし、イルミネーションを見ながらゆっくり帰るのも、悪くないだろう」

雪歩「えへへ。ありがとうございますっ、プロデューサー」

P「じゃ、行こうか」

雪歩「はい!」

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 22:51:38.18 ID:0FcTxcF10
■商店街
雪歩「わあっ、見てください!いろんな光でいっぱいですぅ」

P「綺麗なもんだなあ。幻想的って言うか、別世界みたいっていうか」

雪歩「ステージに立ってる気分ですぅ」

P「あはは。一週間後はニューイヤーライブだからな。期待してるぞ」

雪歩「はい。精一杯がんばりますね!」

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 22:53:31.49 ID:0FcTxcF10
P「おお。クリスマスツリーも豪華に飾りつけてあるな」

雪歩「やっぱり、街中にあるツリーって大きいですね」

P「ほんとだな。他のとこと比べても段違いに大きい」

雪歩「ここの通りって、これくらいの大きさのクリスマスツリーを通りに沿って等間隔に並べてあるらしいですよ」

P「へえ、そうなのか。お、確かに奥にまだ見えるな」

8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 22:55:25.22 ID:0FcTxcF10
雪歩「真ちゃんが言ってましたけど……その」

雪歩「絶好の、デデ、デートスポット……だそうです」

P「なるほどな。どうりで道行く人々、カップルが多いわけだ」

雪歩「…………」ピタッ

P「ん?どうした、雪歩」

雪歩「あ、あの!その……もし、よかったら……」

雪歩「手を、つないでもらえませんか?」

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 22:57:33.14 ID:0FcTxcF10
P「ああ、いいぞ。ほら」ギュッ

雪歩「はうぅ……えへへ」ギューッ

P「雪歩の手、相当冷え切ってるじゃないか」

雪歩「どうしてプロデューサーの手はこんなに暖かいんですか?」

P「実はポケットの中にカイロを入れてるんだ」

雪歩「……なんだかズルイです。だから……」

P「だから……?」

雪歩「私の手を……温かくなるまで離さないでください」

P「……ははっ、分かってるさ」

雪歩「えへへ」

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 22:59:29.90 ID:0FcTxcF10
雪歩「あ。あれ、可愛いですぅ」クイクイ

P「ん?ショーウィンドウに何かあるのか?」テクテク

P「……おお、このコートか」

雪歩「コートもですけど、マフラーが可愛いです」

P「なるほど。これは……このマネキン通りにするなら、二人で1つ巻くヤツか」

12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:01:13.18 ID:0FcTxcF10
雪歩「わぁ…………」ジーッ

雪歩(さすがに、一緒に巻いて帰るのは恥ずかしいし……でも、1度でいいからプロデューサーと一緒に……)

P「欲しいのか?」

雪歩「ふぇ!?で、ででででも」

P「いいよこれくらい。クリスマスプレゼントだ」

雪歩「……じゃ、じゃあ、ください///」

P「はいよ」

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:03:21.94 ID:0FcTxcF10
数分後――

P「さて、行こうか?」

雪歩「は、はい。ちょっと待ってください」

P「なんだ、折角包んでもらったのにもう開けるのか?」

雪歩「は、はいっ。今から使おうと思って」

P「…………ひとついいか?」

雪歩「! はい、な、なんですか?///」

P「俺は、てっきり雪歩は真とか春香とか、事務所のみんなと使うもんだと思って買ったんだけど……」

14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:05:09.13 ID:0FcTxcF10
雪歩「ぷ、プロデューサーを、『事務所のみんな』のうちのひとりに数えるのはダメですか……?///」

P「流石に、バレるととんでもないことに……」

雪歩「マフラーを巻けば……顔は隠れると思います……」

P「…………」

P「……まあ、寒いし……雪歩がしたいなら……する?」

雪歩「お、お願いします///」

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:07:19.91 ID:0FcTxcF10
雪歩「ずいぶん温かくなりましたね、プロデューサー!」

P「そ、そうだな。あはは……」

P(俺は……天使と二人マフラーしてるんだな……)

P「な、なあ。ちょっと歩きにくくはないか?」

雪歩「大丈夫ですよ?プロデューサーが私の歩幅に合わせてくれてますから。えへへ」

雪歩(周りにいる人がみんなこんな感じだから別段浮いてないし、こんなことできるのも今日だけだよね!)

雪歩「な、なんだか……デートしてるみたいですね」

P「アイドルとデートか。だとしたら、俺は相当な幸せ者かもしれないな」

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:08:51.44 ID:0FcTxcF10
雪歩「わ、私は……プロデューサーの都合さえよければ……その、いつでも……」ゴニョゴニョ

P「ん?なんかいったか?」

雪歩「……いえ、何でもないです///」

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:10:20.16 ID:0FcTxcF10
ピッ、ガコン!

P「はい。ミルクココア」

雪歩「ありがとうございますぅ」

カシッ!

P「あ~。冬の夜のコーヒーは心からあったまるな」

雪歩「美味しいですね」

P「学生のころ以来だな。こうやって夜の帰り道でコーヒー買うのも」

P「最近じゃ専ら車だし」

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:12:14.85 ID:0FcTxcF10
雪歩「でも、ちょっと楽しくないですか?」

P「ははっ。そうだな」

雪歩「プロデューサーが学生の頃って、何になろうと思ってたんですか?」

P「俺か?特に目標は決めてなかったなぁ。成り行きで高校に入って、普通に卒業して」

P「こんな仕事するなんて、夢にも思わなかったよ。まあ、今はこれでよかったって自信を持って言えるけどな」

雪歩「そうだったんですか。なんだか、ちょっと意外です」

19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:14:11.52 ID:0FcTxcF10
P「そうか?」

雪歩「プロデューサーって、私と違って何でもできそうですから」

P「あはは。俺ってそんなイメージか?」

雪歩「ライブだったり、番組の出演だったり、オーディションだったり、プロデューサーがいないと私、お仕事できないですぅ」

P「まあ、それはプロデューサーとしての仕事だからな。例えば歌を歌っても音痴なだけだし、お茶は雪歩ほどうまく入れられないし。なんでもは出来ないって」

雪歩「練習すれば、上手になると思いますよ?」

P「限界があるさ。所詮プロデューサーだし」

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:16:03.85 ID:0FcTxcF10
P「お、なんかイベントやってるみたいだぞ」

雪歩「ずいぶん大きな人だかりですね。何でしょうか?」

P「ちょっと行ってみるか?」

雪歩「はいですぅ!」

P「おお。サンタがいるぞ。横にはトナカイも」

雪歩「ケーキ屋さんのイベントみたいですね。美味しそうなケーキが並んでますぅ」

P「ふむふむ、なるほど。ランダムで4種類のカップケーキが1つ入った箱をプレゼントしてるのか。ずいぶん太っ腹だな。……あ、先着50箱か」

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:17:31.75 ID:0FcTxcF10
グゥ~……

雪歩「あ……///」

P「そういや、長丁場で何も食べてなかったっけか」

雪歩「は、恥ずかしいですぅ……」

P「事務所にケーキはあると思うが、ちょっとフライングしよう」

雪歩「す、すいません」

P「気にしなくていいよ。俺も腹減ってるし」

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:19:16.51 ID:0FcTxcF10
P「ケーキ2つ、もらえますか?」

サンタ「ハーイ!これからもうちのケーキをよろしくお願いしまーす」

P「よし。あのツリー下のベンチで食べようか」

雪歩「はいっ」

P「マフラーが汚れないように食べなきゃな」

雪歩「わあ、美味しそうですぅ。それに、小さくてかわいい」

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:21:03.85 ID:0FcTxcF10
P「お、俺のはショコラか。あむっ。うん、うまい」

雪歩「私のはイチゴが乗ってます。パクッ……ん~っ甘くておいしいですぅ」

P「そういえば、春香に教えてもらったことがあるな、あのケーキ屋。お気に入りって言ってたっけ」

雪歩「うふふっ。春香ちゃんのお気に入りなら、この味も納得ですね」

P「そうだな」

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:22:46.29 ID:0FcTxcF10
P「さて、もう少しで事務所が見えてくるぞ」

雪歩「そうですね……」

雪歩(もう少し、歩きたかったんだけどな……)

P「どうかしたか、雪歩」

雪歩「いえ、ちょっと、考えてたんです」

P「何を?」

雪歩「私とプロデューサーが出会ってから、もう1年経っちゃったんだなぁって」

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:24:30.92 ID:0FcTxcF10
P「……ああ、そういえばもう1年か」

P「いろんなことがあったよな」

雪歩「はい。あの、プロデューサー」

P「ん?」

雪歩「初めて顔を合わせた時の事、覚えてますか?」

P「もちろん。忘れもしないさ。握手しようと思って手を握ろうとしたら、思いっきりスコップの先端ではたかれた」

雪歩「ううぅ、それは……忘れてもらって結構ですぅ」

27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:26:19.43 ID:0FcTxcF10
P「けど、もう1年前の事なんだな」

雪歩「あの時、プロデューサーに、一緒にトップアイドルを目指そうって言われた時、不思議に、プロデューサーとならなれるって思ったんです」

P「そうなのか?」

雪歩「はい。男の人が苦手で、なかなかうまく話せなかったりもしましたけど」

雪歩「プロデューサーには、どこかほかの人とは違うところがあって」

雪歩「上手く言えないですけど……大丈夫だって思えたんです」

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:28:02.07 ID:0FcTxcF10
P「へえ……なんかそう言われると、照れくさいな」

雪歩「……はぅ……なんだか、恥ずかしくなってきました///」

雪歩「い、今のは、忘れてくださいぃ」

雪歩「ううぅ……」

P「俺も、雪歩でよかったよ」

雪歩「えっ……?」

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:30:11.35 ID:0FcTxcF10
P「きっと雪歩だったから、本気でトップを目指そうと思えたんだと思う。どうしてかは分からないけど」

P「でも、雪歩とじゃなかったら、一緒にここまでは来れなかったって思うんだ」

雪歩「ぷ、プロデューサー……」

P「っと、こんなこと言うと、他のみんなに叱られちゃうな。みんなの事も大事だし、もちろん全員本気でトップアイドルにするつもりだけどさ」

P「雪歩は、俺の自慢のアイドルだ」

雪歩「はい!」

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:32:17.93 ID:0FcTxcF10
雪歩「……あの」

P「なんだ?」

雪歩「今日は……ありがとうございました」

P「あはは。急にどうしたんだ?」

雪歩「歩いて帰ろうなんて、私のわがままに付き合ってもらって……一緒にお話しできて、とっても楽しかったです」

P「そんなことか。別に、お礼なんて」

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:34:10.71 ID:0FcTxcF10
雪歩「いえ……その」

雪歩「手を……つないだりとか。こうやって、一緒にマフラーしたりとか……」

P「そういえば、少し今日の雪歩は大胆だなって思ったかな」

雪歩「またいつか、こんなふうに一緒に歩いてくれますか?」

P「雪歩……」

雪歩「プロデューサーになら……時々甘えたくなるんです……」

雪歩「だから……」

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:36:13.28 ID:0FcTxcF10
P「俺でよければ……またデートしようか」

雪歩「……えへへっ」

雪歩「約束ですよ?プロデューサー!」

P「ああ。……ほら、雪歩。上、見てみろよ」

雪歩「わあっ……綺麗な星ですね」

P「山の上だともっと見えるけど、ここからでも十分綺麗だよな」

雪歩「冬の星座って、なんだかひと際キラキラしてるような気がします」

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:37:51.51 ID:0FcTxcF10
P「なんとなく、俺もそう思うよ」

雪歩「オリオン座も、ふたご座も。みんなみんな綺麗です……あれ?」

ヒラヒラ……

P「お?珍しいな」

雪歩「星が見えるのに……雪が降ってきましたぁ」

P「なんか……これこそ幻想的な光景だ」

雪歩「はい。とっても不思議ですぅ」

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:39:38.64 ID:0FcTxcF10
P「デートの最後には、ふさわしいじゃないか」

雪歩「えへへ。そうですね」

雪歩「プロデューサー」

P「ん?」

雪歩「私は、少しは強くなれたでしょうか」

P「どういうことだ?」

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:41:22.83 ID:0FcTxcF10
雪歩「私、弱い自分を変えようと思って、アイドルになろうって思ったんです。けど、強くなれたのかどうかって言われると、不安で」

雪歩「実感がなくて。本当に、私は変われたのかなって」

P「そんなの。俺に聞かなくても分かってるって思ってたけどな」

P「もちろん、前とは比べ物にならないくらい、雪歩は強くなったさ。ずっと成長を見守ってきた俺なら、はっきりとそう言える」

雪歩「でも、それは……プロデューサーの前でだけ、じゃありませんか?」

P「そ、それは……」

38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:43:05.68 ID:0FcTxcF10
雪歩「だから、私はプロデューサーがいないと、何もできないままなんです……」

雪歩「一人になると、ステージに立つのが怖くて……失敗しないか不安で」

P「……でも、俺がいれば強くなれるんだろ?」

雪歩「!……」

P「なら、それでいいじゃないか。雪歩は一人じゃないよ」

P「事務所のみんなだってそばにいる。音無さんも、律子も。社長だって、ずっとそばにいる」

P「もちろん、俺もな」

P「一人じゃダメでも、一緒にいれば強くなれる。俺はそれでいいと思うぞ?」

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:45:03.87 ID:0FcTxcF10
雪歩「プロデューサー……!」

P「俺の力は頼りないかもしれないけど、今までだって一緒だったんだ。そうして、強くなってきた」

P「だったら、いまさら一人の弱さなんて考えなくていいんじゃないか?」

雪歩「……じゃあ、これからも」

雪歩「ずっとずっと私のそばに、いてくれますか?」

P「さっきも言っただろ?いつかまた、デートしようって」

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:46:37.79 ID:0FcTxcF10
P「約束もしたんだ。離れるわけにはいかないよ」

P「これからだって、ずっとプロデュースし続けるさ」

雪歩「はいっ!よろしくお願いします、プロデューサー!」

P「こちらこそな。さて、雪が降ると冷えるぞ。もうカイロも機能しなくなってきたし」

P「事務所に帰ろうか。みんな雪歩を待ってるぞ」

雪歩「えへへっ。はいですぅ!」

41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:48:18.97 ID:0FcTxcF10
■765プロダクション


P「ただいまー」

雪歩「遅れてすみません!」

パーン!パーン!パパーン!

春香「メリークリスマス!」

小鳥「アーンド!」

真「雪歩!」

みんな「「「誕生日おめでとう!」」」

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:50:19.96 ID:0FcTxcF10
雪歩「わーっ、ありがとうございますぅ!」

春香「もう、待ちくたびれちゃったよぉ雪歩」

P「ごめんな。渋滞しててタクシーが使えなくてさ」

美希「あー!ちょっと雪歩!勝手にハニーとそういうことしちゃダメなの!」

雪歩「へっ?何のこと?」

美希「そのマフラー美希が買おうと思ってたのに!」

雪歩「………うぁ!?」

44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:52:18.37 ID:0FcTxcF10
あずさ「あらあら。雪歩ちゃん大胆ねぇ」

雪歩「あ、あの!ここここれはっ!違うんですぅ!あの、その!」

P「俺からの誕生日兼クリスマスプレゼントってやつだ。こんな季節にデートすると寒くてなぁ。二人で巻けるしちょうど良かったよ」

雪歩「!? ぷ、ぷろでゅーさー!?」

伊織「で、デート!?どういうことよ!ちゃんと説明しなさい!」

亜美「ほほーう。これはゆきぴょん、完全に狙ってますなぁ」

真美「……真美も、今度兄ちゃんとお仕事の時は歩いて帰ろうっと」ボソボソ

45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:53:55.74 ID:0FcTxcF10
真「デートの話、聞かせてよ雪歩!」

やよい「私も聞きたいですー!うっうー!」

美希「は・に・いー!どういうことか後でしっかり教えてもらうんだからね!」

P「ま、まあいいじゃないか、たまには。あははー」

美希「よくないのっ!」

雪歩「もう!プロデューサー!何で言っちゃうんですかあ!」

雪歩「恥ずかしすぎですぅ~!穴掘って埋まりますぅ!」

貴音「雪歩。今穴を掘ってはなりません!大事なご馳走が下へ落ちてしまいます」

46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:55:17.47 ID:0FcTxcF10
響「うう~っ、じ、自分だって、デートくらいできるもんね!雪歩には負けないさー!」

千早「デートって、何をすればいいのかしら……オーケストラライブを見に行く、とか……?」

春香「プロデューサーさんは……渡さないんだからっ」ゴゴゴゴゴゴ

律子「ちょっと!いつまでも騒がないの!折角の料理が冷めちゃうわよ!……もうすでにちょっと冷めてるけども!」

P「そうだな。早く食べるか。腹ペコだし」

雪歩「ううー……もうまともにプロデューサーの顔見れないです……」

47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:56:27.81 ID:0FcTxcF10
あずさ「それじゃあ、かんぱ~い」

小鳥「カンパーイ!」

律子「お酒はダメですよ……?ここは事務所です」

あずさ「ダメですか?」

律子「ダメです」

小鳥「ダメ?」

律子「ダメです!」

P「まあまあ。二人は俺が送っていくから、心配するな」

48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:57:29.61 ID:0FcTxcF10
P「その代わり、飲み過ぎて酔い潰れないでくださいよ?二人とも」

小鳥「やったー!」

あずさ「すみません、プロデューサーさん」

P「いえ、今日はクリスマスですから。パーッとやりましょう」

P「さ、雪歩も、おなか減ってるだろう?」

雪歩「は、はい」

49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24(月) 23:58:32.90 ID:0FcTxcF10
P「ほら、したばっかり向いてないで、食べるぞ」

雪歩「うー……誰のせいだと思ってるんですかぁ」

P「いやぁ。マフラーが美希にバレた時点で隠しても仕方ないと思ってさ。悪かったよ」

雪歩「もう……でも、これからも一緒にいてくれるんですから、これくらいは許してあげますね。えへへっ」

P「あはは、ありがと。さて、それじゃ、改めて!」

P「メリークリスマス!そして、雪歩の誕生日を祝して!」




「「「カンパーイ!!」」」カランカラーン!



Fin

引用元: 雪歩「冬の星座に伸ばした手」