1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/17(水) 03:55:06.39 ID:Vagl8JCj0
黒子「いま…なんておっしゃいました…?お姉さま…」

美琴「いや…だからさあ…私、漫画よく見るじゃない?
   いろいろ知識とかも豊富だし、描けるんじゃないか
   って…漫画」

黒子「い…いや…なんでそうなるんですの…?」

美琴「こないださぁ、ある週刊誌読んでたら、
   新人漫画賞募集みたいなこと書いてあって…
   ちょっと挑戦してみようかなって…」

4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/17(水) 04:00:58.56 ID:Vagl8JCj0
黒子「お姉さま…そんなこと言って、漫画とか描いたこと  
   ありますの…?」

美琴「え?ないわよ?けど、だから言ったじゃん!漫画たくさん
   読んでで知識とかあるから…」

黒子「無謀ですわ、お姉さま!!漫画を描くということは
   そんな甘いものではないのですよ!?」

美琴「なによ、あんただって描いたことないでしょ?漫画。
   大丈夫よ、短編読み切りくらい、明日には
   ちょちょいのちょいと描いてみせるから!そしたら、あんた
   最初の読者になって感想きかせてよね!!」

黒子「(お、お姉さまが…変な方向に…!!)」

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/17(水) 04:06:39.92 ID:Vagl8JCj0
次の日の朝…

黒子「お姉さま、おはようござ…お!お姉さま!?ま、まだ描いて
   らしたんですの!?」

美琴「ああ、おはよう黒子。」

黒子「も、もしかして、徹夜されたんじゃ…」

美琴「そうなのよ。ほら、昨日、明日までに短編くらい描いてやる
   って言った手前さぁ…なんとかしあげなきゃっておもって!」

黒子「お姉さま、なんてこと!!徹夜はお肌の大敵だというのに…
   …で…その……できたんですの…?……漫画は…」

美琴「うん、なんとかね。ほら、黒子、みせてあげるから感想聞かせてよ」

黒子「は、はあ…」

8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/17(水) 04:11:13.39 ID:Vagl8JCj0
題名「電撃戦士!!美咲ちゃん☆」

黒子「………(お、お姉さまぁぁ!!!ださい、ださすぎですわ!!)」

美琴「なによ、早く読んでよ黒子。まだ、表紙じゃない?」

黒子「…お姉さま、ちなみにこの漫画、何を使って描いたんですの?」

美琴「え?普通にボールペンだけど?」

黒子「そ、そうですの…」

美琴「それより、はやく内容を読んでよ、早くぅ」

黒子「はあ…」

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/17(水) 04:18:51.35 ID:Vagl8JCj0

-私の名前は御坂下 美咲☆ 普段は普通の高校1年生!!
 けど、それは仮の姿…その正体は、悪の組織『悪トラレータ』
と戦うビリビリ戦士、レールガン美咲ちゃんなのだ!!


黒子「…(うわっ…めちゃくちゃ絵が下手ですの…しかもこの主人公の
   名前…)」

黒子「お姉さま…」

美琴「え?何よ。まだ1ページ目なのに。」

黒子「この御坂下美咲のモチーフというのはまさか…」


12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/17(水) 04:23:48.80 ID:Vagl8JCj0
美琴「…な、なによ…そ、そうよ。私のことよ…
   いいでしょ、自分の漫画なんだから!!
   何よアンタ。普段いちいちそんなこと考えながら
   漫画読んでるの!?さっさと続き読みなさいよ!!」

黒子「わ、わかりましたわ…えっと…『ある日の朝…
   美咲「いってきまーす」 母「美咲ちゃん、いって
   らっしゃ』」

美琴「こ、声に出して読むんじゃないわよ!!」


   

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/17(水) 04:28:39.66 ID:Vagl8JCj0
ある日の朝…

美咲「いってきまーす!!」

母「美咲ちゃん、いってらっしゃい」

美咲ちゃんは今日も元気に学校へ登校中!!

そう!普段は美咲ちゃんは全くといっていいほど

普通の女子高生なのだ!!

登校中…

美咲「あ、初秋さん!!佐地さん!!おはよう!!!」


黒子「はーーい!!ストップですの!!!」

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/17(水) 04:39:22.72 ID:Vagl8JCj0
黒子「お姉さま…この初秋さんと佐地さんというのは…」

美琴「あーーーーもーーーー!!いちいちアンタはうるさいわね!!
   そうよ、初春さんと佐天さんをモチーフにしてるわよ!!
   いいでしょ、そのくらい!!…ま、まあ人物の描写まで
   そのままなのはやりすぎたけど…」

黒子「(いや、それは絵が下手すぎてわかりませんけど…)
   …ところでお姉さま」

美琴「なによ」

黒子「そ、その……黒子は…黒子はいつ登場するんですの…?」

美琴「え?…ははーーん!!なによあんた。なんだかんだいって
   あんたも漫画にでたいんじゃないの!!」


18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/17(水) 04:42:21.39 ID:Vagl8JCj0
黒子「と、当然ですの!!初春と佐天さんがお姉さまの漫画に 
   出ているのに、わたくしが出ないなんてそんなこと…!!」

美琴「わかってるわよ、黒子!アンタはもっと後の場面にちゃんと
   でるから!!」

黒子「ほ、ほんとうですの…?」

美琴「ええ、わかったらとっとと漫画の続きをよみなさい!!」

黒子「ええ!お姉さま」

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/17(水) 04:49:44.22 ID:Vagl8JCj0
引き続き登校中…

初秋「…そういえば美咲さん、聞きました?」

美咲「え?なにが?」

初秋「またでたんですって、悪トラレータの一味が」

佐地「なんでも近くの町で大暴れしたって…」

美咲「そうなの…ひどいわね…」

佐地「やつらのベクトルは悪の方向に向きっぱなしですもんね」

初春「そういえば、前、この町で悪トラレータの一味がやってきた
   ときには、あの謎のビリビリ戦士が助けてくれましたよねー」

佐地「そうそう、あれ、かっこよかったな~」

美咲「ははは…」

ちなみに、初秋と佐地は美咲の正体を知らないのだ!!

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/17(水) 04:53:47.16 ID:Vagl8JCj0
黒子「ところでお姉さま…」

美琴「なによ」

黒子「この、ちょくちょく入るナレーションはなんとか
   なりませんの?」

美琴「何、いってるの黒子。よく戦隊物とかでこんな
   ナレーションはいるでしょ。いちいちそんなこと
   気にするんじゃないわよ」

黒子「わ、わかりましたわ……ええっと…続き続き…」


美咲「(悪トラレータ…必ず私の超電磁砲で倒してやるわ)」

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/17(水) 04:59:37.47 ID:Vagl8JCj0
その日の夜…

美咲達が住んでいる町

住民「みんな、逃げろぉぉ!!悪トラレータの手下どもがきたぞぉぉ!!」

ドカーーーーーン!!!ガシャーーーーン!!

白子「ほほほほほ…戦闘員どもやっておしまいなさい!!!
   町を壊滅させるのですよ!!!!」

悪トラレータ幹部・黒井白子 懸賞金3億4000万ベリー




黒子「ちょっと待つですのお姉さま!!!!」


25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/17(水) 05:05:11.75 ID:Vagl8JCj0
美琴「ああ…もうホントうるさいわねアンタ…」

黒子「なんで黒子だけ敵役でだすんですの!??
   しかも懸賞金って!!?」

美琴「なにいってるのよ、黒子。あんただけチョイ役じゃなくて
   ちゃんと出番のある敵役にしてあげたのよ?しかも幹部よ
   幹部?懸賞金3億以上よ?七武海並じゃない!!」

黒子「よ…よくわかりませんの…なんかの漫画の話ですの…?」

美琴「とにかく、続きをよみなさいよ!!このあと、美咲ちゃんが
   出てきてじきじきに白子と戦うんだから!!」

黒子「え…ええ…」

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/17(水) 05:11:39.04 ID:Vagl8JCj0
?「やめなさい、黒井白子!!」

白子「そ、その声は!!来たか、ビリビリ戦士!!『超電磁砲 美咲』!!」

美咲「今日こそ決着をつけてやるわ、白子!!」

  ビリビリ戦士!!超電磁砲 美咲☆登場!!

  懸賞金 8億5000ベリー



黒子「なんで、美咲ちゃんまで懸賞金がついてるんですの!?
   正義の味方じゃなかったんですの!??」

美琴「い…いいじゃない、気分よ気分!!その方がなんか
   すごそうな雰囲気出るでしょ?」

黒子「そ、それにしても…黒子の懸賞金の2倍以上…」

美琴「さ、続き読んだ読んだ!」

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/17(水) 05:15:33.97 ID:Vagl8JCj0
白子「ええい、忌まわしいビリビリ戦士!!戦闘員ども、
   やっておしまいなさい!!」

戦闘員「キキーーーーー!!」

美咲「ミラクル☆ビリビリ☆アターーーーク☆☆」

戦闘員「ぐぎゃああああ!!!」

白子「おのれぇぇ!!こうなったらこの白子がじきじきに
   相手してやる!!」




黒子「(必殺技のネーミングが最悪すぎますの…)」

29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/17(水) 05:22:16.65 ID:Vagl8JCj0
白子「わたしの華麗なテレポーテーションで血祭りに
   あげてやるわ、ビリビリ戦士!!」

美咲「き、消えた!?一体どこに…!?」

白子「後だ!ビリビリ戦士!!」

バキイ!!

美咲「ああっ!!」

美咲「く、くそ、くらえ!!ミラクル☆ビリビリ☆アターーク☆」

白子「ふん、そんな攻撃など…」

美咲「ああ!また消えた!!!」

白子「ふふ…この私の能力の前では、お前の電撃など役に
   たたんわ、ビリビリ戦士よ!!」


31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/17(水) 05:29:13.06 ID:Vagl8JCj0
美咲「ふふ…それはどうかしらね…」

白子「なんだと…?」

美咲「この私の最強の技・超電磁砲とアンタのテレポーテーション…
   どっちが強いか勝負よ黒井白子!!」

白子「おもしろい!!では撃ってみるがいい!!その超電磁砲とやらを!!」

美咲「行くわよ白子!!いっけぇぇーーーーー超電磁砲!!!!」

ゴオオオオオオオオ!!!

白子「な!!は、はやすぎてテレポーテーションが間に合わな…」

ズゴーーーーーン!!!!

白子「うべええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!」





黒子「な、なんでこんな下品な断末魔ですの!?」

美琴「敵なんだからしょうがないでしょ?」

黒子「ああ…白子……で、お姉さま…物語はこれでおわりですの…?」

美琴「いや…実はこの後…」

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/17(水) 05:38:40.86 ID:Vagl8JCj0
美咲「はあはあ…か、勝った…」

?「くくく…白子程度にこれほど苦戦するとはな…
  期待はずれだよ、ビリビリ戦士…」

美咲「だ、誰だ!!!」

悪トラレータ「はじめまして、ビリビリ戦士…レールガン美咲よ。
       俺が組織のボス、悪トラレータだ」

美咲「あ、アンタが黒幕ってわけね…」

悪トラレータ「さっそくだが、ビリビリ戦士…そのさっき白子を
       倒した必殺技…
       そう、超電磁砲といったか…俺にも撃ってみろよ…」

美咲「な、なんですって!?」

悪トラレータ「どうした?撃たないのか?これは潜在一隅のチャンスだぞ?」

美咲「言われなくても撃ってやるわよ!!くらえ、超☆電☆磁☆砲!!!!」




黒子「(さっきと超電磁砲を撃つときのセリフが違いますの…)」

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/17(水) 05:43:30.67 ID:Vagl8JCj0
ゴオオオオオオ!!!!

悪トラレータ「くく…」

キイーーーーン!!

美咲「そ、そんなばかな!!超電磁砲が…!!跳ね返った!!?」

ゴオオオオオオ!!!

美咲「そ、そんなまさか、あああああ!!!」

ズゴーーーーーン!!!

悪トラレータ「くくく…俺の能力はベクトル変換…そんな
       攻撃跳ね返すくらいわけねえんだぜ?」

美咲「ううう…」

悪トラレータ「ほう、おまえまだ息があったのか…だがこれまでだな
       …死ね!!ビリビリ戦士!!!」


?「待て、悪トラレータ!!!」

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/17(水) 05:51:43.76 ID:Vagl8JCj0
悪トラレータ「…なんだ?お前は??」

美咲「あ…あなたは…?」

?「ふふふ…俺か?俺はな…この町を守る正義の戦士・
  下条トーマス様だぁぁ!!!」

悪トラレータ「なにぉ、何がトーマスだしゃらくせえ!!
       この俺のベクトル変換で…」

トーマス「ぬうん!!」

悪トラレータ「わーーー!!ベクトル変換がきかない!!」

トーマス「ぬうん!!」

ドカーーーーーーーーーーン!!!

悪トラレータ「ぎゃあああああ!!!!」






黒子「………」

黒子「…(お、お姉さま、まさか……まさか…)」

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/17(水) 05:56:24.10 ID:Vagl8JCj0


トーマス「大丈夫か、ビリビリ戦士」

美咲「あ、ありがとう、トーマスっていったっけ?」

トーマス「ああ、初めましてビリビリ戦士。この町を守る
     正義の味方同士として、一度会ってみたかったんだ…」

美咲「私も噂には聞いていたわ…下条トーマス…懸賞金40億ベリー…」



黒子「(懸賞金の話はもういいですの…)」

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/17(水) 06:00:26.00 ID:Vagl8JCj0
トーマス「ああ、それにしても以外だったな…噂のビリビリ
     戦士が……その…こんなにも……かわいい女の子だったなんてな」

美咲「え…?」

どきっ☆

美咲「そ、そんな…と、トーマスこそ…こんなにイケメンで
   か、格好いいなんて…わ、わたし…」

トーマス「え…?美咲ちゃん…」

どきん☆

45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/17(水) 06:03:51.01 ID:Vagl8JCj0
トーマス「美咲ちゃん…お願いがあるんだ…」

美咲「なに…?トーマス…」

トーマス「キス…していいかな…?」

美咲「ば…ばか…/// けど…いいわよ?」

トーマス「わかった…それじゃ、いくよ美琴…///」

美咲「う、うん当麻…///」

50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/17(水) 06:10:23.18 ID:Vagl8JCj0
ビリビリビリィィィィ!!!!!!!!!

黒子「ふ・ざ・け・ん・じゃ・ないですのぉぉぉぉーーーー!!!!!!」

美琴「あ、あああああーーーーーーー!!!く、黒子!!あんた、なに、
   なにすんのよ!!!!」

黒子「お姉さまぁ!!!結局、最期のオチが描きたかっただけじゃないですの
   !!なんなんですの、あの強引なキスシーンへの持っていきかたは!」

美琴「ち、ちがうわよ///// なにいってんのよ黒子!?別にそういうわけじゃあ…!」

黒子「その証拠に、悪トラレータとの戦闘描写が適当すぎですの!!
   それになんで主人公の美咲ちゃんが最期で助けられる立場ですの!?」

美琴「そ、それは…」

53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/17(水) 06:15:26.86 ID:Vagl8JCj0
黒子「だいたいなんですの!?下条トーマスって!?
   あきらかにあの殿方がモチーフですの!!!」

美琴「は、…はあ!?な、なに、何いってんのよ、黒子!?
   ち、ちがうわよ、全然、あ、あんなやつモチーフに
   なんか…!!!わ、わたしはただ、こういう漫画って
   たいていラストは誰かと誰かがくっつくから…」

黒子「その証拠に見るですの、お姉さま!!!このキスの
   直前のコマのふきだしを!!!」

美琴「…え…?あ、あアアアアああああーーーーーーー!!!!」

59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/02/17(水) 06:22:01.62 ID:Vagl8JCj0
美琴「これは、ちが…!!!ちがうのよ黒子…////
これは間違いで…その、書き間違って…」

黒子「明らかにこのコマがお姉さまの願望をあらわしてますわ…
   お姉さま…
   …そうですわねぇお姉さま…もし、この漫画を本当に漫画賞
   に送るというのなら、初春と佐天さんにもみてもらって…」

美琴「わーーーーーーーーーー!!!!わかった、黒子!!分かった
   から、この漫画のことは誰にもいわないで!!処分するから!!
   お願いだからぁあぁぁ!!!!」




                     おしまい
   

引用元: 美琴「漫画家になろっかな…」黒子「は?」