1 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 20:48:19 ID:jBJFW0fY
男「何それ?」
幼「む…男、SSって読んだ事無い?」
男「無い…てい言うか、まずSSって何だよ」
幼「う…そこからか…」
男「どこから?」
幼「最初から…だね」
2 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 20:48:53 ID:jBJFW0fY
幼「じゃあ、ちょっと説明するから!」
男「お、おう、宜しくお願いします」
幼「男、2ちゃんねる見てたっけ?」
男「昔はちょっと見てたけど、最近は全然だなぁ」
幼「それじゃニュー速VIPって知ってる?」
男「知らないなぁ」
3 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 20:49:28 ID:jBJFW0fY
幼「SSって言うのはね」
幼「簡単に言うと、ショートストーリーの略です」
男「ショートストーリー?」
幼「短い物語」
男「おう、そのまんまだな」
幼「たまに長いのもあるんだけど、大体短いよ」
男「そのSSをどうするんだ?」
4 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 20:49:55 ID:jBJFW0fY
幼「その短い物語を2ちゃんとかに投稿するんだよ」
幼「基本的に台本形式で話しが進むんだけど」
幼「たまに地の文があるSSもあるよ」
男「台本?地の文?」
幼「台本形式って言うのはね」
幼「例えば、私と男の会話だけを抜き出すみたいな感じ」
男「会話だけ…ふむふむ」
5 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 20:50:33 ID:jBJFW0fY
幼「地の文って言うのは、小説みたいな感じで」
幼「登場人物の会話の他に」
幼「周囲の情景や起こった事をそのまま文章にするの」
幼「表現力がしっかりしてる書き手さんは」
幼「地の文有りで面白い物を書くんだけど」
幼「まぁ、基本的には台本形式がお手軽で主流です」
男「ふむふむ?」
6 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 20:51:06 ID:jBJFW0fY
幼「元々は2ちゃんのニュー速VIPから始まったらしいんだけど」
幼「その辺の所は私も良く知らないので良いや」
男「知らないのかよ」
幼「そこは重要じゃないからね、良いんだよ」
幼「取り敢えずここまでオッケー?」
男「SSって言うのがあると言う事は解った」
幼「それで十分」
7 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 20:51:34 ID:jBJFW0fY
男「で?そのSSが何だ?」
幼「実は私、SSを書いてるの」
男「はぁ…てか、まだ2ちゃんとかやってるんだな」
幼「前みたいにどっぷりとはやってないよ!」
男「なら良いけど…」
幼「それに、今私がSS書いてるのは正式には2ちゃんじゃないんだよ」
男「あ、そうなのか」
8 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 20:52:01 ID:jBJFW0fY
幼「そこで出てくるのがさっき言った…」
男「SS深夜VIP?」
幼「そう!正解!その通り!」
男「イェーイ!正解したー!」
幼「とまぁ、そんな訳でね」
男「どんな訳?」
幼「私がSSを書いてるって訳」
9 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 20:55:17 ID:jBJFW0fY
男「へぇー。幼、そんな事してるのかー」
幼「ふふふ。実は去年の6月くらいから書いてるんだよ」
男「6月?あぁそう言えば、去年一ヶ月位何かに没頭してたよね」
幼「SS書いてみたら、楽しくなっちゃってね」
男「そうなのかー」
幼「人が書いてるの読んでたら」
幼「自分でも書きたくなっちゃってね」
男「幼、飽きっぽい凝り性だもんな」
10 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 20:55:37 ID:jBJFW0fY
男「て言うかちょっと興味出てきた!」
男「幼が書いたSS、読ませてくれよ」
幼「そう!今日はそれを言いに来たんだよ!」
男「そうなのか?ゲームしに来ただけかと思ってた」
幼「ゲームもしたけど、本当の目的はSSの事でした!」
男「んじゃ、PC起動するか」
11 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 20:55:59 ID:jBJFW0fY
幼「あ、それには及ばず!」
男「ん?」
幼「スマホで見れるから」
男「でも家に居るんだからPCで見たいぜ」
幼「…まぁ良いか」
男「んじゃ、起動っと」
ピッ
12 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 20:56:37 ID:jBJFW0fY
・
・
男「んで?何て検索すれば良い?」
幼「まずはまとめサイトを見て欲しい」
男「あぁ、まとめサイトは見てるから知ってるぞ」
幼「男が普段見てるニュースのまとめじゃないよ」
男「あ、そうか。SSのまとめサイトがあるって事だな?」
13 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 20:57:10 ID:jBJFW0fY
幼「何?今日の男は鋭いね?」
幼「ひょっとして中身別人?」
男「何だよ、中身って…」
男「て言うか、普段は鈍感みたいに言うなよ」
幼「普段は鈍感でしょ?」
男「そんな事言われた事無いわ!」
幼「本当は皆がそう思ってるかもよ?」
14 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 20:57:31 ID:jBJFW0fY
男「皆ってどこの皆だよ」
幼「友君とか」
男「他には?」
幼「…」
男「思い浮かばないのかよ!」
男「話し広がらないなら、最初からネタ的な事言うなよ!」
男「ノープランで走り出すの、幼の悪い癖だぞ?」
15 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 20:57:52 ID:jBJFW0fY
幼「計算された人生なんて、糞食らえー!」
男「おい、言葉遣いが下品だぞ?」
幼「もう!話し脱線しまくりじゃんか!」
男「原因は幼の発言からだと思うんだけど」
幼「話し戻すよ!」
男「おう」
16 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 20:58:29 ID:jBJFW0fY
幼「私は自分が書いたSSを」
幼「SS深夜VIPって言う匿名掲示板に投稿してるんだけども」
幼「たまにまとめサイトにまとめられるんだー」
男「それは凄い事なのか?」
幼「まぁ、私が書いたSSを読んで、まとめてくれたって言うのは」
幼「まとめサイトの管理人さんに認められた感じで、ちょっと嬉しいよ」
男「そうか」
17 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 20:58:56 ID:jBJFW0fY
幼「でもまぁ、まとめられるのが目的で書いてる訳じゃないからね」
男「そうなのか」
幼「取り敢えず…」
カチカチッ
幼「このサイト見てみて」
男「どれが幼が書いたSSなんだ?」
幼「コレ」
カチッ
18 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 20:59:19 ID:jBJFW0fY
男「…」
幼「何よ」
男「いや、何でも無い」
男「ちょっと読んで見る」
幼「じゃ、じゃあ、私帰るね!」
男「ん?短い話しなんだろ?」
男「すぐ読んじまうからちょっと待ってろよ」
19 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 20:59:41 ID:jBJFW0fY
幼「良いから!今日は帰るから!」
幼「感想は明日聞かせて?」
男「お、おうよ…」
幼「ちゃんと!読んでね!」
男(何だこの威圧感…)
20 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 21:00:27 ID:jBJFW0fY
・
・
・
ガラッ
スタッ
幼「おっはよう、男!」
男「…おはよう」
幼「何?元気無いね?」
21 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 21:01:07 ID:jBJFW0fY
男「あぁ…ほとんど寝てないんだ…」
幼「え?それはひょっとして?」
男「あぁ、明け方近くまで、SS読んでたわー」
幼「そ、それで、どうだった?」
男「面白かったわー」
幼「マ、マジで?」
22 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 21:01:51 ID:jBJFW0fY
男「あー。黒髪娘が幸せになって良かったわー」
幼「は?」
男「すげー長かったけど、読んで良かったぜー」
男「SSって面白いな」
幼「…それ『そんなにじろじろ見るものではないぞ』ってSS?」
男「そう、それそれ」
幼「何でそんな大長編読んでんのよ!」
23 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 21:02:23 ID:jBJFW0fY
男「なんか、教えてもらったSS読み終わったら」
男「ちょっと他のSSが気になって…」
男「色々読んでたら、黒髪娘にたどり着いて…」
男「…頑張って読んじゃった」
幼「そりゃあ頑張ったでしょうね!」
幼「…それで?」
男「ん?」
24 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 21:03:18 ID:jBJFW0fY
幼「私のSSは?読んだ?」
男「あ、あぁ、最初に教えてくれたやつはちゃんと読んだよ」
幼「で、どうたった?」
男「ごめん、黒髪娘のSSが面白すぎて、覚えてない」
幼「まぁ、あのSSと比べたら私のなんて…」
幼「そもそも、比べる事自体が大変失礼な事で…」
男「マジごめん!今から!今から読むから!」
幼「ちょっと待ってて!」
男「う?」
25 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 21:03:55 ID:jBJFW0fY
・
・
幼「これ、私のノートPC」
男「わざわざ取ってこなくても…」
カチカチッ
幼「コレ!もうまとめサイトじゃなくて、SS深夜VIPで読んで!」
男「あぁ、読むよ」
幼「この開いてるタブが全部」
幼「私の書いたSSだから、上から順番に読んで!」
男「解った」
26 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 21:04:41 ID:jBJFW0fY
幼「じゃ、私は自分の部屋に戻るから」
幼「読み終わったら、声かけてね?」
男「ん?解った。読み終わったら呼べば良いんだな?」
幼「そう。待ってるからね?」
男「あいよー」
男(正直眠い…)
男(でも読まなかったら、怒るだろうなぁ)
男(取り敢えず、読んでみるか…)
カチカチッ
27 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 21:05:06 ID:jBJFW0fY
・
・
・
幼「男、遅いな…」
幼「もう夜だけど…」
幼「まさかもう寝てるとか?」
幼「でも、部屋の電気は付いてるしなぁ…」
幼「ちょっと覗いて見ようかな?」
28 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 21:05:32 ID:jBJFW0fY
幼「いやでもそれはいくら親しい幼馴染でもなぁー」
幼「…」
幼「うー…気になる…」
幼「…上手く行くかな」
幼「…駄目かもしれない」
幼「はぁ…」
幼「…」
29 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 21:05:54 ID:jBJFW0fY
幼「駄目だ駄目だ!最初からこんなネガティブじゃ!」
幼「私はやれば出来る子!」
幼「きっと上手く行く!」
幼「頑張れワタクシ!」
幼「おーーーー!」
幼「…」
幼「ちょっと切ない…」
30 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 21:06:23 ID:jBJFW0fY
幼「ソワソワしちゃうなぁ」
幼「まだかなぁ」
幼「…」
幼「これがSSなら、自分で展開考えられるのになー」
幼「幼馴染が一人でブツブツ言ってたら」
幼「急に窓が開いて、男が入って来て…」
幼「俺、お前の事が好きだ!何て言っちゃったりして」
幼「…」
31 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 21:06:53 ID:jBJFW0fY
幼「…そんな都合良くは行かないか」
幼「今、窓が開くかも?」
幼「…って、開かないか、うん。そんな事ある訳ないよね」
幼「ってフラグを立てておいて…」
幼「ガラっと!」
幼「…無いですよねー」
幼「…それにしても遅い」
32 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 21:07:31 ID:jBJFW0fY
幼「また別のSS読んでるのかな」
幼「まおゆうとか読んでたりして」
幼「…」
幼「大丈夫!大人な私は我慢出来る子!」
幼「じっと我慢っ!」
33 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 21:07:53 ID:jBJFW0fY
・
・
5分後
幼「やっぱもう我慢出来ない!」
幼「突撃する!」
幼「男!入るよ!」
ガラッ
男「!!!!!!」
幼「何でそんなにびっくりするの?」
34 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 21:08:15 ID:jBJFW0fY
男「お、お前、せめてノックくらいしろ!」
幼「何よ、今までそんな事言わなかったでしょ?」
男「それでもだ!今後、窓から入ってくる時はノックするように!」
幼「解ったわよ…で!」
男「お、おう、何?」
幼「SS読んでくれたんだよね?」
男「一応…」
35 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 21:08:41 ID:jBJFW0fY
幼「順にたどって行った?」
男「おう」
幼「最後のスレッドは?」
男「これ」
幼「ん?あぁ、ちゃんと最後に投稿した分まで読んでくれたんだね」
男「読んだ」
幼「…じゃあ何で声かけてくれなかったの?」
36 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 21:09:03 ID:jBJFW0fY
男「うぅーん…その、俺が感じた事をさ」
幼「うん」
男「言葉で上手く伝える自信が無くて」
男「色々考えてたら、こんな時間に…」
幼「上手くなくて良いから」
幼「思った事言ってみて?」
37 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 21:09:44 ID:jBJFW0fY
男「じゃあ正直に言うけどよ」
幼「うん」
男「幼馴染のSSしかなかったな」
幼「そうだね。それしか書いてないからね」
男「微妙なのもあったけど、概ねオチが一緒な?」
幼「そう意識して書いてるからね」
幼「そんで?」
38 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 21:10:08 ID:jBJFW0fY
男「あのー…」
男「自意識過剰だったら超恥ずかしいんだけどさ」
幼「え、何?何?言ってみ?」
男「ひょっとして幼って俺の事好き?」
幼「…何でそう言う結論になったの?」
男「そうなんじゃないかなーと思っただけなんだけど」
幼「理由を説明してほしいんだけど」
39 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 21:10:43 ID:jBJFW0fY
男「えーっとですね」
男「『男』と『幼馴染』が、両想いになって…」
男「最後にチュッてキスして終わる話しが多かったじゃん?」
幼「うん」
男「それで、想像するにですね」
幼「うん」
男「幼が俺に自分の書いたSSを読ませたのは…」
40 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 21:11:04 ID:jBJFW0fY
男「ひょっとして、物語の中の『男』と『幼馴染』を通して」
男「自分の気持ちに気付いて欲しいからかなーと」
男「思った訳であります」
男「…どうだろうか?」
幼「…ン」
男「ん?何て?」
41 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 21:11:33 ID:jBJFW0fY
幼「百点!百点満点だよ、男!」
幼「私はそれが伝えたかったんだよ!」
幼「私、今までに49本のSSを書いたんだけど」
幼「50本目のSSは自分自身の事を書きたいと思ってね」
男「そ、そうなのか」
幼「もう、妄想の中だけじゃなくてね」
幼「リアルで男と付き合いたいの!」
42 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 21:12:04 ID:jBJFW0fY
幼「そのきっかけになれば良いなと思って!」
幼「私が書いたSSを読んでって頼んだの!」
男「じゃあ…」
幼「SSでなら何回でも好きな様に書けるけど」
幼「リアルではずっと言えずに居たこの想い、今こそ伝えたい!」
幼「私、男の事が好き!大好き!」
幼「私とお付き合いして下さいっ」
ペコッ
43 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 21:12:29 ID:jBJFW0fY
男「あ、あの…顔上げてくれよ、幼」
男「俺も…その、幼の事、ずっと好きだったからさ」
幼「え!マジで?」
男「マジですよ、うん」
幼「嘘だっ!」
男「何でだよ!」
幼「そんなSSみたいな事、ある訳ない!」
44 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 21:12:49 ID:jBJFW0fY
幼「大体、窓越しに突撃してくる幼馴染なんて、都市伝説でしょ?」
男「お前、自分の行動をちゃんと振り返ってから言えよな」
男「お前は俺の部屋にどうやって入って来たんだよ」
幼「…これは夢に違いない」
男「夢じゃねーよ、馬鹿め!」
ぎゅっ
幼「わっ!?」
45 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 21:13:21 ID:jBJFW0fY
男「この体温も嘘なのか?」
幼「し、死ぬ間際に見るアレだ、これは」
幼「わ、私はきっと交通事故かなんかで、死にかけてて…」
男「走馬灯の事か?」
幼「…それだ、きっと」
幼「こんな事がリアルである訳ない…」
46 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 21:13:42 ID:jBJFW0fY
男「んじゃ、夢から覚めるまで、ずっと勘違いしとけよ」
男「…俺の傍でずっと」
幼「マジですか…?」
男「マジですよ」
幼「で、でも…」
男「いい加減、観念しろよ、幼」
男「もう夢でも良いだろ」
47 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 21:14:04 ID:jBJFW0fY
男「俺と付き合ってほしい」
男「返事は?」
幼「ぁぅ…」
男「無理矢理キスするぞ?チュッて」
幼「そ、それでも良いけど」
男「いや、ちゃんと返事を聞かせてくれよ」
幼「う、うん…私で良ければ、お付き合いさせて下さい」
48 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 21:14:39 ID:jBJFW0fY
男「よ、よし。それじゃあ今この瞬間から幼は俺の彼女って事で」
幼「うん!今後とも宜しくお願いします!」
ぎゅうっ
男「おう…人生初の彼女が幼で嬉しい」
幼「私も嬉しいよ」
男「あと、言っておくけどもだな」
幼「な、何?」
49 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 21:15:10 ID:jBJFW0fY
男「俺はSSの中の鈍感な男とは違うぞ?」
幼「…」
男「違うからな?」
幼「そんなに言わなくても解ってるから」
男「だから小さい時にした約束だってちゃんと覚えてるからな?」
幼「約束?」
男「え?幼、覚えてない?」
幼「何が?何を約束したっけ?」
50 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 21:15:33 ID:jBJFW0fY
男「まぁそんな事もあるわな…」
幼「まさか結婚の約束をした!とか、ベタな…」
男「そのベタな約束をしたんだぜ、俺たち」
幼「!!!」
男「リアクションに困る顔だな」
幼「マジで?」
男「証拠あるぞ」
幼「マジで!?」
男「ちょっと待ってろよ」
51 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 21:16:04 ID:jBJFW0fY
・
・
男「それではこちらの映像をご覧頂こう」
ピッ
小さい頃の男「やっぱりはずかしいんだけど…」
小さい頃の幼「いいからはやくはやく!」
小さい頃の男「え?もうビデオとってるの?」
小さい頃の男「そうだよ!もう、ろくがしてるんだから!」
52 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 21:16:29 ID:jBJFW0fY
小さい頃の男「はやく!さっきのいって!」
小さい頃の男「わかったよー」
小さい頃の幼「はやく!」
小さい頃の男「えーっと…」
小さい頃の男「ぼくはおおきくなったら」
小さい頃の男「おさななじみちゃんとけっこんします!」
小さい頃の男「けっこんしてずーっといっしょにいます!」
53 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 21:16:57 ID:jBJFW0fY
小さい頃の幼「わたしはおとこちゃんのおよめさんになります!」
小さい頃の幼「ずっとずっといっしょです!」
小さい頃の幼「ね?」
小さい頃の男「う、うんっ」
小さい頃の幼「おとうさん、ちゃんととれた?」
小さい頃の男「なんかはずかしいんだけど…」
小さい頃の幼「おおきくなったら、けっこんね!」
小さい頃の男「うん」
54 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 21:17:28 ID:jBJFW0fY
小さい頃の幼「このビデオがしょうこだからね!」
小さい頃の幼「やくそく、わすれないでよ?」
小さい頃の男「ぜったいわすれないよ!」
小さい頃の幼「ぜったいだからね!」
ピッ
男「お解り頂けただろうか?」
幼「…」
55 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 21:17:51 ID:jBJFW0fY
男「お解り頂けなかったのか?」
男「それではもう一度ご覧頂こう」
幼「いや、いいから」
男「このビデオ、俺がおじさんから預かってたんだ」
幼「ち、ちゃんと覚えてたし」
男「そうか、それは良かった」
男「なら、結婚を前提に付き合うって事で良いよな?」
56 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 21:18:22 ID:jBJFW0fY
幼「と、当然じゃん!」
男「それは良かった」
男「幼が忘れてたらどうしようかと思ってたぜ」
幼「そ、そんな訳ないじゃないか、ハハハ」
男「ところで幼はもうSS書かないのか?」
幼「え?何で?」
男「あれって俺に想いを伝える為に書いてたんだろ?」
57 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 21:18:42 ID:jBJFW0fY
男「想いは伝わったんだから、もう書かないのかなーって」
幼「確かにそれもあったけど」
幼「今はSSを書く事自体が楽しいから」
幼「飽きるまでは続けるよ」
男「そっか。じゃあ100本目位には俺たちのその後を書いてくれよ」
幼「考えておくよ」
58 : ◆L0dG93FE2w:2013/01/21(月) 21:19:06 ID:jBJFW0fY
男「それじゃ…付き合った記念にキスでもしてみるか?」
幼「う、うん」
幼「あぁ…これが夢ならもうしばらく覚めませんように…」
男「現実逃避止めろ!」
チュッ
幼「チューしたらおわりって書いて、終わるんだけどなぁ」
男「お前の書くSSならな?」
男「俺たちの旅は始まったばかりだからな?」
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