1 :◆Vysj.4B9aySt:22/01/10(月)04:22:20 ID:vMFZ主 ×
ーー10日
ーー喫茶店
パクッ
エミリー「はふぅ……この抹茶牛乳蒸し菓子は、とってもおいしいです」
紬「それはよかったです。エミリーさんをわざわざお連れした甲斐がありました」
「他にも和のスイーツなるものは沢山ありますのでよろしかったら」
エミリー「はいっ!ありがとうございます」エガオキラキラ
紬「うっ」ハナヂダラダラ
(いけません。このままではエミリーさんの純粋な笑顔を私の邪な心で汚してしまいます……)
(某フヒヒの人みたいに……)
?「へっきちゅん!」
?「ワー、ミカちゃんすごいくしゃみ!」
3: ↓◆Vysj.4B9aySt:22/01/10(月)05:46:46 ID:vMFZ主 ×
エミリー「ところで紬さん」
紬「はい?」
キャッキャッ
ワイワイ
エミリー「先程から道を着物姿の方が通るのですが、何か催し事でもあるのでしょうか?」ワクワク
紬「そういえば、今日は成人式でしたね」
エミリー「えぇと……?」
紬「簡単に言いますと、二十歳になったことを祝して皆を集めて行う儀式……みたいなものでしょうか」
エミリー「儀式……」ポワワ
紬(あぁ、エミリーがおもちゃを前にした子犬みたいな顔に……)ハナヂダラダラ
(えぇい、今日が成人式だと知っていたのに、きちんと詳しく教えることができないとは……)
(白石紬、一生の不覚……)
4: ↓◆Vysj.4B9aySt:22/01/10(月)06:28:55 ID:vMFZ主 ×
ーー事務所
ミリP(以下P)「成人式?うん、ウチは麗花が二十歳だし、千鶴や風花に莉緒といった成人式経験者に聞けば色んなことを教えてくれるはずだよ」
エミリー「わぁぁぁ」
このみ「ちょっと」
P「あと、小鳥さんも経験しているし、美咲も二十歳だしね」
エミリー「ありがとうございます!」ペコリ
P「いえいえ」
このみ「で、何か私に言うことはないかしら?」
P「あ、ごめんなさい。小さくて見えな(ガスッ)痛たたた……脛は痛いですよ」
桃子「このみさん、お兄ちゃんまったく反省してないみたいだから、おもいっきりやっていいですよ」
このみ「そうね」パキポキ
P「ちょ!!」
5: ↓◆Vysj.4B9aySt:22/01/10(月)06:37:23 ID:vMFZ主 ×
P「あ、あと、着物を着て雪道を歩く体験なんて仕事が昼過ぎからあるけど行ってみるか?」
エミリー「Oh!Wonderful!……失礼しました。え、えっと……」
P「未来と静香が参加するんで、二人についていけばいいから」
エミリー「はいっ!仕掛け人様、ありがとうございます」トタトタトタ
紬「はぁ……」
P「どうした、つむつむ」
紬「着物を着ての雪道等、慣れていても簡単に転んだりするようなものを、エミリーさんみたいな可愛さと純粋さの根源みたいな方にやらせるなど大いに疑問しか湧きません
あぁいうものは、未来さんや奈緒さんみたいにリアクションが取れるような方が一番だと思われるのですが、まぁ静香さんがついた未来さんなら問題なく
……プロデューサー、聞いているのですか?」
P「じゃあつむつむが転んだ絵を撮らせるのが一番だね」
紬「馬鹿なのですか!」
6: ◆Vysj.4B9aySt:22/01/10(月)06:43:05 ID:vMFZ主 ×
P「いや、紬も呉服屋の娘さんなんだから、そういう雪の日とか汚れてしまった着物の対処法とかよく知っているんだろ?」
紬「それは……まぁ」
P「だから、転び方とか知っていたら伝授すればいいかな……って気軽に思ったんだけど、もし気に病むようならごめんな」
紬「……それならそうとおっしゃっていただければ」
P「よし、まだ間に合うからエミリーとあの二人と行っといで」
紬「……はい!」
桃子「お兄ちゃんって、たらしの才能があるよねぇ」
P「プロデューサー業で培った能力って言ってほしいな」
桃子「まったく……もう」
トサッ
P「……」ナデナデ
桃子「お兄ちゃんの女癖で苦労するのは……桃子だけでいいんだからね」
P「ありがと」
7: ↓◆Vysj.4B9aySt:22/01/10(月)10:41:28 ID:vMFZ主 ×
未来「静香ちゃーん!早く早くぅ〜」
静香「もう、未来ったらそんなに急ぐと春香さんみたいに転ぶわよ」
未来「へーきへー」
つ【バナナの皮】
ツルンッ
『あっ!』
未来「ふぇーん!せっかくの晴着なのにぃ!」ドロドロ
静香「困ったわね……脱がせるわけにもいかないし」
エミリー「これは困りましたね」
紬「雪道は色々とトラブるが発生します。予め、こうならないための歩き方と、着物を汚してしまった際の対処法はCMの後お知らせ致します」
「まず、雪道ですと着物の裾が一番汚れやすいので……」
『はい、おっけーです!』
四人『ありがとうございました!』
8: ↓◆Vysj.4B9aySt:22/01/10(月)11:40:16 ID:vMFZ主 ×
未来「それじゃあ、事務所に帰ったら静香ちゃんのあったかいうどんが食べたいな」
静香「ふふっ、今なら焼いたお餅も乗せるわよ」
未来「わーい、静香ちゃんだーい好き!」
静香「はいはい」
紬「……」
(羨ましい……あの二人のように私もエミリーさんと……)
9: ↓◆Vysj.4B9aySt:22/01/10(月)15:37:50 ID:vMFZ主 ×
トテトテ
エミリー「あ、紬さーん」
紬「エミリー?」
エミリー「よ、よかったらどうぞ」
紬(そうやって、私の手に乗せてくれたのは)
(少し熱めの……自販機で売ってるおしるこの缶だった)
エミリー「日本の自動販売器はなんでも売っているのですね」
「抹茶を始めとするお茶類に、玉蜀黍濃縮汁や出汁にあとえっと……」
紬(ふと……自販機のラインアップに興奮している同僚を見て)
エミリー「紬さん……もしかして、缶詰のおしるこはお嫌いで…」
紬(身体が勝手に)
ギュッ
エミリー「え……」
紬「……ありがとうございます、エミリーさん」
エミリー「あ……」
「はいっ!」
10: ↓◆Vysj.4B9aySt:22/01/10(月)15:46:07 ID:vMFZ主 ×
エミリー「では、あちらの椅子にかけて一緒に飲みましょう」
紬(彼女にそう誘われ、こう……心に支えていたモノが取れた)
(そう思った時……)
(cvころあず)「ちょ、ちょっと未来!押さないでよ」
(cvぴょん吉)「だって静香ちゃんの髪の毛で見えないから……」
「あ……」
紬「何をしているのですか?」ピキピキ
みらしず『ごめんなさい……』
エミリー「は、はぅ……(///)」
11: ↓◆Vysj.4B9aySt:22/01/10(月)15:50:14 ID:vMFZ主 ×
未来「で、でも恥ずかしがることじゃないよ。ほらこの薄い本にも女の子同士でイチャイチャと」
静香「みーらーいー」
未来「わわっ、失敗った!」
静香「なんてものを持ち歩いてるのよ!」
未来「こ、これには、もちょに食べたお餅の数を聞くより深い訳が……」
静香「いいから来なさい!」ズルズル
未来「あー」ズルズル
つむエミ『……』
『……ふふっ』
エミリー「では、紬さん」テヲダス
紬「はい、行きましょう」テヲニギル
12: ↓◆Vysj.4B9aySt:22/01/10(月)15:57:57 ID:vMFZ主 ×
紬(また二人でおしるこを飲んでみたい……)
(そう思うような、そんな休日でした)
P「みんなー!寒いからお汁粉を作っておいたぞー」
みんな『わー』
紬「……」ワナワナ
P「つむつむ?」
紬「馬鹿なのですか!?」
おしまい
13: ↓◆Vysj.4B9aySt:22/01/10(月)16:09:29 ID:vMFZ主 ×
おまけ
静香「お汁粉にもうどんよ!」
紬「馬鹿なのですか?」
未来「ま、まぁ、うどん粉を丸めた団子と思えば」ズーッズーッ
桃子「悪くないね」ハフハフ
エミリー「はぅ……おいしいですぅ」ホフホフ
静香「どう?うどんの可能性は無限よ!」ドヤ
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