1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/05(火) 23:15:46.61 ID:Ht1BI4BK0
律(日曜日)

律(暇だったから外に出たけど何もやることがないとは)

律(誰かにメールでも……おっ)

律(あれに見えるはムギじゃないか)

律(ちょっと追いかけてみよう)



律(…消えた?)

律(…! これはあの時と同じ…)

律(よ~し、振り向いて……)

律「わっ!!!!!」

通行人「うおおおおっっっっ!!!!」

律「うわああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/05(火) 23:17:23.32 ID:Ht1BI4BK0
―――
―――

律「すいませんでした!」

通行人「まったく…次からは気をつけてくれよ」

律(見ず知らずの人を驚かせてしまった…)

律(恥ずかしすぎるって…)

律(はぁ…)

律(…そういやムギはどこへ)

トントン

律(うん?)

紬「わあっ!!!!!!!」

律「うわああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/05(火) 23:17:39.16 ID:Ht1BI4BK0
―――
―――

紬「大きな声が聞こえたと思ったら、そんなことがあったんだ」

律「あぁ、参ったよ」

紬「ごめんなさい。私がりっちゃんに気づいて、背後からこっそり付いていかなかったせいで…」

律「それは違うだろ」ポカ

紬「えへへ~」

律「ったく…叩かれて喜ぶなよ」

紬「嬉しかったから…」

律「…そういえばムギはどうしてここに?」

紬「うん。ちょっと用事があるんだけど…あっ、そうだ!」

律「うん?」

紬「りっちゃん、良いバイトがあるの。今からやってみない?」

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/05(火) 23:18:01.71 ID:Ht1BI4BK0
律「バイト?」

紬「うん」

律「時給は?」

紬「りっちゃんたら内容の前に時給を聞いちゃうんだ…1780円よ」

律「かなりいいな…それで内容は?」

紬「子どもと戯れるだけの簡単なお仕事なんだけど」

律(保育園か迷子センターあたりかな…)

紬「どうかしら?」

律「あぁ、いいぞ。ちょうど暇だったし」

紬「それじゃありっちゃん、これに着替えて」

律「えっ」

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/05(火) 23:18:33.57 ID:Ht1BI4BK0
―――
―――

紬「みんなー豆を持ったかな―」

園児達「は~い!」

紬「あそこにいる鬼さんめがけて投げつけるわよー」

園児達「は~い!!」

紬「おには―そと!」バシ

園児達「おにはーそと」パシ

律(まさか保育園で鬼の役をやるバイトだとは…)

律(しかしこのお面、デコが隠れてないんだが……)

律(……ひょっとしてナマハゲってことか?)

律(……)

紬「ふくはーうち!!」バシュン

園児達「ふくはーうち!」バシ

律「つぅ…」

律(お、おいムギ、本気で投げられたら痛い痛い痛いマジで洒落にならないから)チラッ

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/05(火) 23:20:59.19 ID:Ht1BI4BK0
紬(ご、ごめんなさいりっちゃん)チラッ

律(おっ、アイコンタクトで伝わった?)

紬(手加減してあげないと…)

紬「おにはーそと!」ホワン

園児達「おにはーそと!」パシ

紬「ふくはーうち!」ホワン

園児達「……」

紬「ど、どうしたの?」

園児A「つむぎ先生、てかげんしてる?」

紬「ちょ、ちょっとだけ…」

園児B「私もてかげんするー」

園児C「私も―」

紬(わ、わ、ど、どうしよう)

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/05(火) 23:21:26.36 ID:Ht1BI4BK0
律(…ムギが困ってるみたいだ)

律(こういうときは…)

律「豆を投げないならお前たちを食べちゃうぞぉ!!!!」ダッ

園児達「」ビクッ


紬「…!」

紬「大変! さぁ、みんな。思い切り豆を投げて―」バシッ

園児達「う、うん…」バシッ

律「くそっ、豆のせいで近寄れない」ジリッ

紬「おにはーそと」バシッ

園児達「おにはーーそと!!」バシッ

紬「ふくはーうち!」バシッ

園児達「ふくわーーうちっ!!」バシッ


紬(ありがとうりっちゃん)チラッ

律(どういたしまして)チラッ

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/05(火) 23:22:13.61 ID:Ht1BI4BK0
―――
―――

律(ふぅ…やっと終わった)

律(園児の相手も大変だな…気を遣わないといけなくて)

律(ムギは……園児と戯れてるみたい)


先生「お疲れ様。お茶をどうぞ」

律「あっ、どうも」

先生「疲れたでしょ」

律「いえ、それほどでも」

先生「……」

律「……」

律(ちょっと気まずいな…)

14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/05(火) 23:22:48.85 ID:Ht1BI4BK0
先生「つむぎちゃんはね、ここでたまにお手伝いをしてくれるの」

律「そうなんですか?」

先生「ここの保育園はね、つむぎちゃんのお父様が経営してるの。そしてつむぎちゃんもここの出身だから」

律(ムギはこの保育園に通ってたのか…)

先生「人が足りないときは、たまに手伝ってくれるようお願いしてるの」

律「人が足りないんですか?」

先生「今回はノロウィルスで職員が三人もやられちゃって…。あなた達が来てくれて助かったわ」

律「はぁ」

先生「ふふふ。それにしてもあなたとつむぎちゃん随分気があってたわね」

律「まぁ、長い付き合いですから」

先生「へぇ~」

紬『りっちゃーん。ちょっと来てーー!』

先生「呼ばれてるみたいよ」

律「行ってきます」

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/05(火) 23:24:00.61 ID:Ht1BI4BK0
―――
―――

律「どうしたんだ、ムギ」

紬「この子がりっちゃんに質問したいんだって」

幼女「……」ジー

律「…?」

幼女「おにーさんはつむぎ先生のかれしですか?」

律「…………はぁ?」

幼女「」ビクッ

紬「り、りっちゃん」

律「わ、わるい。でもいきなりだったから」

幼女「…かれしじゃないの?」

律「まず私は女だ!」

幼女「えっ」

律「女だ!」

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/05(火) 23:24:31.55 ID:Ht1BI4BK0
幼女「だって……」チラッ

律「おい、今私とムギの胸を見比べただろ」

幼女「おんなは大きくなるとむねがふくらむって、お母さんがいってたもん…」

律「…」

幼女「ちがうの?」

律「そうだ…たいていの女はそうなんだ」

幼女「みんなじゃないの…?」

律「あぁ…私だっていつの日か、いつの日か膨らむと信じてたんだ」

律「その結果がこの有様だ…」シュン

幼女「おねえちゃん…げんきだしなよ」

紬「そうよ。りっちゃんは胸が小さくてもりっちゃんよ!」

律「ムギ、それ慰めになってないから」

紬「ご、ごめんなさい」

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/05(火) 23:25:10.99 ID:Ht1BI4BK0
幼女「そっかぁ、ちがうんだ…」

律「あぁ」

幼女「せっかくつむぎ先生とこいばなできると思ったのに」

律「こいばなって…最近の園児はませてるな」

幼女「うん。だってわたしさくらぐみのあかねちゃんとつきあってるもん」

律「……おまえ女だよな?」

幼女「うん」

律「茜ちゃんも女だよな?」

幼女「うん」

律「女同士はいけないだろ」

幼女「愛さえあれば性別は関係ないってつむぎ先生が」

律「ムギ」ポカ

19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/05(火) 23:26:05.21 ID:Ht1BI4BK0
紬「痛っ…」

律「全く。こんな幼い子に何を吹き込んでるんだ」

紬「だって、愛さえあれば関係ないもん!!」

幼女「ないんだよ!!!」

律「こいつら…」

先生『つむぎちゃーん。田井中さーん。そろそろ隣の組をお願いしたいんだけど』

紬「もうそんな時間…りっちゃんいきましょう」

律「あぁ。……じゃあな」

幼女「りっちゃん先生はまた来てくれるの?」ジー

律「えっと…」

紬「う~ん。わからないわ」

幼女「そっかぁ」

紬「それじゃあまたね」

幼女「ばいばい。つむぎ先生、りっちゃん先生」

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/05(火) 23:26:31.93 ID:Ht1BI4BK0
―――
数時間後
―――

律「終わったな」

紬「ええ、さすがに3クラスとなると結構疲れるね」

律「実労3時間で色をつけてもらって7千円」

律「こんなにもらってよかったのかな?」

紬「いいのよ。あそこは経営に余裕があるから」

律「そうなのか?」

紬「ええ、裕福な家の子供が多いから…」

律(そういえばムギもあそこに通っていたんだっけ)

紬「りっちゃんさえよければ、またやってくれる?」

律「考えておくよ」

紬「ふふふふ」

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/05(火) 23:27:09.99 ID:Ht1BI4BK0
律「でも、ちょっと驚いたよ」

紬「うん?」

律「いや、保育園児って私が思ってるより大人だなって。私が子供の頃はもっと…」

紬「それはね、あそこが特別だと思う」

律「そうなのか?」

紬「ええ、裕福な家って躾が厳しいものだから…」

律「あ…」

紬「ちょっと遠慮がちでおとなしい子が多いんだと思う」

律「ムギみたいに?」

紬「私、遠慮がちでおとなしいかしら?」

律「……違うな」

紬「うふふ。りっちゃんのおかげで甘え上手になれたから」

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/05(火) 23:27:59.35 ID:Ht1BI4BK0
律「…そんなこと」

紬「りっちゃんは甘やかせ上手だから」

律「そうか?」

紬「うん。だって、みんなりっちゃんに甘えてるじゃない」

律「う~ん。ムギぐらいじゃないか。澪や梓にはいつも迷惑かけてる気がするし」

紬「そんなことないわ。澪ちゃんも梓ちゃんも、りっちゃんに甘えてるんだから」

律「澪と梓が? それはないだろ」

紬「りっちゃんはわかってないのね」

律「むっ」

紬「あの二人が遠慮なくなんでも言えるのはりっちゃんぐらいなんだから」

律「…………そうかな?」

紬「そうだよ。だから…」

律「うん?」

紬「考えてくれると嬉しいな。バイトのこと」

律「…前向きに検討するよ」

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/05(火) 23:29:15.12 ID:Ht1BI4BK0
紬「そろそろお別れかしら。もう遅い時間だし……」

紬「りっちゃん、今日はあり――」

律「ちょっといいかな」

紬「…?」

律「もうちょっとだけ話をしていかないか」

紬「…」

律「い、いやだったか?」

紬「う、ううん。びっくりしちゃっただけ。喜んでお付き合いします!」

律「じゃあ行こうぜ!」

27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/05(火) 23:29:51.80 ID:Ht1BI4BK0
―――
―――

律「……ごめんムギ。私が公園に行こうって言ったばっかりに」ブルブル

紬「気にしないで」ブルブル

律「素直にファミレスに行っておけば良かった。こんなに寒いとは」ブルブル

紬「それでりっちゃん、お話って」ブルブル

律(うぅ…失敗した)

律(2月の公園がこんなに寒いとは)

律(こういうとき唯なら体を寄せあって暖めあうんだろうけど)チラッ

律(そういうのは私には似合わ……えっ)

紬「……」ピトッ

律「む、むぎ?」

紬「こうやったらあったかくなるかなって。…迷惑だったかな?」

律「……ムギはエスパーか?」

紬「えっ」

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/05(火) 23:30:40.44 ID:Ht1BI4BK0
律「……ううん。とっても暖かいよ」

紬「なら良かった」

律「そういや一家に一台ムギ……って唯が言ってたな」

紬「うん。言ってた言ってた」

律「ちょっとだけ唯の気持ちがわかった気がする」

紬「//」

律「ムギ?」

紬「……な、なんでもないよの」

律「ならいいんだけど」

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/05(火) 23:31:10.42 ID:Ht1BI4BK0
紬「……もう、りっちゃんったら」ボソッ

律「何か言った?」

紬「なんにもっ」

律「怒ってる?」

紬「怒ってません」

律「それならいいんだけど…」

紬「…そういえばりっちゃん、お話があったんじゃないの?」

律「あぁ、そうだった。なぁ、ムギはなんであそこでバイトしてるんだ?」

紬「それは…」

律「時給がいいから?」

紬「それはあんまり…」

律「じゃあ、どうして? 子供が好きだから?」

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/05(火) 23:31:46.10 ID:Ht1BI4BK0
紬「あの保育園の子供達は、甘えるのがとっても下手なの」

律「…うん」

紬「私も同じだったからよく分かるんだ」

律「…うん」

紬「でもね、私にはピアノがあったの」

律「ピアノ?」

紬「えぇ、ピアノ。ピアノさえあれば私はそれで幸せだった」

紬「音は私に応えてくれたから」

紬「でもね、あの子たちには、私にとってのピアノがないかもしれない」

紬「そう考えたら、あの子たちが可哀想に思えてきたの」

律「同情?」

紬「ええ、同情」

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/05(火) 23:32:13.44 ID:Ht1BI4BK0
紬「だから私に何かやってあげられないかって考えたの」

律「それで先生のバイトか」

紬「えぇ」

律「なるほど…」

紬「りっちゃんが私にやってくれたようなことを、あの子たちにもやってあげられたらいいなって」

律「…っ」

紬「りっちゃん?」

律「ムギは私のこと持ち上げすぎだと思う」

紬「そう?」

律「うん」

紬「でも、実際にそう思ってるから」

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/05(火) 23:32:54.51 ID:Ht1BI4BK0
律「ストレートにそう言ってくれるのはムギだけだよ」

紬「澪ちゃんも梓ちゃんも素直じゃないから…」

律「正直、照れる」

紬「ふふっ。照れてるりっちゃん、ナマハゲさんみたい」

律「……って、おい。オデコが隠れてなかったのはやっぱりそういうことだったのか」ポカ

紬「きゃっ」シュッ

律「って躱すのかよ」

紬「そうなんどもあたってあげないから」

律「叩かれて喜んでただろ」

紬「なんども叩かれると有難みが減っちゃうから」

律「そんな屁理屈」

紬「ねぇ、りっちゃん」

律「なんだ?」

紬「鬼ごっこ、しない?」

紬「私を捕まえたら、なんでも一つ言うことを聞いてあげる」

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/05(火) 23:33:42.78 ID:Ht1BI4BK0
―――
―――

紬『りっちゃんこちら、手の鳴る方へ』パンパン


律(これじゃあ鬼ごっこというよりかくれんぼだ)

律(この闇の中じゃムギの姿なんてロクに見えやしない)

律(声を頼りに影を見つけても、すぐに逃げられてしまう)


紬『りっちゃ~ん。早く私を捕まえて~』パンパン


律(ムギのやつおちょくってやがる…)

律(くそっ、こっちか)

律(…また見失った)

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/05(火) 23:34:48.44 ID:Ht1BI4BK0
紬『りっちゃんこちら、手の鳴る方へ』パンパン


律(今度はアスレチックの裏に…)

律(…あのアスレチックは後ろには逃げられなかったはず)

律(なら右と左の二択……)


紬『りっちゃ~ん。まだなの~』


律(右だっ!)

律(いない? 確かに声はこっちから……え)


紬『残念』


律「アスレチックの上…!?」

紬「惜しかったね」

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/05(火) 23:36:25.52 ID:Ht1BI4BK0
律「なぁ、ムギ」

紬「なぁに、りっちゃん?」

律「……なんでもない」

紬「…? へんなりっちゃん…」


律(楽しいかって聞こうと思ったけど辞めた)

律(顔は見えないけど、ムギは今、楽しそうに笑ってるはずだから)

律(これはムギなりの甘え方なんだろう)


律「なぁ、ムギ」

紬「なぁに、りっちゃん?」

律「私もムギに甘えていいか?」

紬「えっ」

38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/05(火) 23:37:05.12 ID:Ht1BI4BK0
律「私から逃げ切ったら、なんでも一つ言うことを聞いてやるよ」

紬「本当?」

律「だから逃げき――って、おい」

紬「きゃああっ」ズザァァァァァッ

律「危ない!!」


律(足を滑らせたムギが落ちてくる)

律(私はそれを受け止めようと、落下予想地点に走りこむ)

律(両手を思い切り広げたけど、映画のようにはいかない)

律(ムギに押し倒された私は地面とキスをした)

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/05(火) 23:38:17.70 ID:Ht1BI4BK0
律「イテテテテ」

紬「りっちゃん、大丈夫」

律「あぁ、大丈夫」

紬「でも、私重たいから」

律「これくらい平気だって、ほら」ブンブン

紬「…ほんとう?」

律「うん」

紬「よかった……」ギュッ

律「おい、ムギ…」

紬「…ごめんね、りっちゃん」

律「いいんだよ。ムギ」

紬「りっちゃん……」ギュッ

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/05(火) 23:38:58.28 ID:Ht1BI4BK0
律(月のない夜にふたりきり)

律(地面の上でふたりきり)

律(澪だったら詩でも作るのかな…)

律(でも私は澪じゃない)

律(ムギはぎゅっと私を抱きしめている)


律「なぁ、ムギ」

紬「なぁに、りっちゃん」

律「ムギを捕まえたら、なんでも一つお願いごとを聞いてくれるんだよな」

紬「あ、うん」

律「ならさ、こういうのはどうだろう?」

律「ムギと――――」


おしまいっ!

引用元: 紬「なまはげりっちゃん」