2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/25(金) 02:48:29.76 ID:HSSVvh2B0
ーバルバレへ向かう連絡船

団長「よう、ハンターさん!」

団長「もう少しでバルバレに到着だな!」

団長「どうだ?こっちに来て、一緒に眺めないか?」

女ハンター(うわ…急に話しかけられた。メンドくさい…)

団長「ぺちゃくちゃぺちゃくちゃー」

団長「…それにしても、だ」

団長「ハンターさん、気にならないか?」

団長「上空にいるガブラスの群れが、妙にザワついている」

女ハンター(…ザワついてるのはお前だろう、このガブラス野郎が)

3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/25(金) 02:49:19.64 ID:HSSVvh2B0
団長「ほら!あそこだ!ガブラスが見えるだろう?」

ガァー!ガァー!

女ハンター(確かにガブラスが多い…でも、だから何だというの…)

女ハンター「!?」

ダレンモーラン・ムービーシーン

団長「ガブラスは古龍のさきがけ、やはり、ダレンモーランだったのか…!」

団長「ダレンモーランが突っ込んでくるぞ!何かにしがみつけ!」

ズゥゥゥ…ドォォォンッ!
((((グラグラグラグラ))))

4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/25(金) 02:49:58.80 ID:HSSVvh2B0
女ハンター「ぐっ…」

団長「あぁ!俺の帽子が!」

団長「あの中には大切な…!」

団長「いや、今はそれどころじゃない!」

団長「このままではバルバレが危ない!俺は近くの船に救難信号をあげる!」

団長「ハンターさんはそれまで時間稼ぎを…」

女ハンター「イヤです」

団長「え」

5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/25(金) 02:50:34.27 ID:HSSVvh2B0
女ハンター「普通に考えて、あんな化け物相手にHR1の私が時間稼ぎ出来るわけないでしょう?」

女ハンター「それに私の装備は、ほぼ下着、裸同然ですよ。一撃でもダメージを受けたら死にます」

団長「え、いや、でもハンターは他の人間より頑丈だし…」

女ハンター「多少は、ですよ。女にモンスターの相手をさせて、自分は救難信号を送る楽な仕事って、どうなんですか?」

団長「」

女ハンター「キャラバンの団長だかなんだか知りませんが、人の上に立つ男なら、男らしくしたらどうですか?そんなんじゃ誰もついてきませんよ?」

団長「…グスッ……仰る通りで………」

女ハンター「さあ、今ならダレンモーランの腕から背中によじ登れます。大切な帽子なのでしょう?さあ!今の内です!」

団長「うぉぉおおお!!」

女ハンター(ガブラス野郎、本当に行ったwww)

女ハンター「さて、救難信号っと♪」

6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/25(金) 02:51:12.57 ID:HSSVvh2B0
ーダレンモーランの背中

団長「…ハァハァハァ」

団長「帽子は……あった!!」

団長「!?」

団長「人だ!ダレンモーランの背中に人が引っかかっている!?しかも、その頭に俺の帽子が!」

男ハンター「…………ぁうっ」

団長「君!大丈夫か?!」

男ハンター「!!」

男ハンター「俺は…男ハンター…ここはどこだ…?」

団長「ダレンモーランの背中の上だ!」

男ハンター「?!」

男ハンター「ダレンモーラン?古龍の?」

団長「そうだ!古龍の!ダレンモーランだ!」

男ハンター「」

男ハンター「魚釣りをしていたときに、ガノトトスが餌に食いついて、そのまま引っ張られたところまでは覚えている…」

団長「そのまま砂海まで漂流して、ダレンモーランの背中に引っかかったのか…なんという…幸運というか、不運というか…」

ドォーーーン!! ギャオオ

団長「!!」

団長「大砲の砲撃?!」

7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/25(金) 02:51:48.76 ID:HSSVvh2B0
ー連絡船の甲板

女ハンター「どんどん、やっちゃってくださーい」

加工担当「……グスッ……団長…」

加工担当「……よいしょ」

ドォーーーン!

看板娘「まさか、団長が体を張って、私たちを…世界を守ろうなんて…」

女ハンター「俺が食い止める。俺ごとダレンモーランを沈めろ。彼は、私に、そう言い残して、ダレンモーランに飛び乗りました…」

加工担当「…うぅ…団長ぉぉお!!」

ドォーーーン!!

女ハンター(初陣でダレンモーランを討伐したとなったら、業界で私の株はうなぎ登りよ)


ーダレンモーランの背中

団長「わわわわわ!やばいぞ!」

団長「団員が一心不乱に大砲を撃ってくる!」

男ハンター「あんたの仲間か?!」

男ハンター「このままだと、俺もあんたもまずいぞ?!」

団長「なんとか止めさせよう!」

団長「おーーーい!撃つのをやめろー!!」

8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/25(金) 02:52:24.38 ID:HSSVvh2B0
ー連絡船の甲板

看板娘「あれは…!団長です!手を振ってます!」

女ハンター「あの合図は…バリスタでダレンモーランの角を砕けと言っています!」

看板娘「なんて果敢なの…団長は!ダレンモーランを討伐する気だわ!」

女ハンター「看板娘さんは、バリスタで角を狙って、加工担当さんは、引き続き、大砲を!」

看板娘&加工担当「了解!」

ドォーーーン!バシュバシュ!!

女ハンター(ついでに部位破壊報酬もいただくわ)

9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/25(金) 02:52:52.59 ID:HSSVvh2B0
ーダレンモーランの背中

団長「え~!?攻撃の勢いが増してる!」

男ハンター「」

団長「くそぅ!あいつら、俺ごと殺す気だ!」

団長「舐めるなよ!若僧どもが!」

団長「おい小僧!ピッケルとハンターナイフは持ってるか?」

男ハンター「あるけど、何するんだ?」

団長「貸せッ!ダレンモーランの!背中から!ドラグライト鉱石を採掘ッ!!」

トンカンッ!トンカンッ!

団長「ハンターナイフで!鱗と甲殻を採取!」

男ハンター「…まさか!」

団長「…そのまさかだ!」

10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/25(金) 02:53:41.67 ID:HSSVvh2B0
ー連絡船の甲板

看板娘「あれは…団長がピッケルとハンターナイフで、ダレンモーランを攻撃してる!」

看板娘「私たちも!もっと攻めましょう!団長だけに良い格好させませんよ!」

バシュバシュ!バシュバシュ!

バシュバシュ!ズゴーーンッ!

看板娘「やった!角が壊れた!!」


ーダレンモーランの背中

男ハンター「うわぁぁあ!!」

男ハンター「あいつら、角を割ったぞ!」

クルクルクルクルーパシッ!

団長「…今、飛んできた角の破片で」

団長「奉ろわぬ弩が完成だぁッ!!」

男ハンター「すげぇぇえ!このおじさん、ダレンモーランに乗りながら、ヘビィボウガンを生産しやがった!!」

団長「俺は団長だ…団員が出来て、団長の俺に出来ないことがあろうか?」

団長「加工も料理も狩りも!全て出来るのが団長の称号よッ!!」

団長「小僧ども!ダレンの甲殻から生産した特殊弾を喰らえェェェッ!!」

ドガガガガガガガガガッ!!!!

11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/25(金) 02:54:13.87 ID:HSSVvh2B0
ー連絡船の甲板

加工担当「うわ!」

看板娘「きゃあ!!」

女ハンター「ガブラス野郎!ただのおっさんじゃなかったか!!」

看板娘「なぜ団長が私たちを?!」

女ハンター「…私たちの火力が足りないから、自分でカタをつける気よ」

女ハンター「足場が不安定で、上手くダレンモーランに狙いが定まらないのね!」

女ハンター「ここは団長に任せて、私たちは全速力で逃げましょう!船長に連絡して!」


ーダレンモーランの背中

団長「む?奴ら、逃げる気か?!」

団長「そうは行くか!ダレンの足を撃って、進行方向を連絡船に変えるぞ!」

男ハンター「もう俺は無事に帰れればそれでいい!」

団長「でぇぇぇーい!」

バシュ! ギャオオンッ

12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/25(金) 02:54:44.17 ID:HSSVvh2B0
ー連絡船の甲板

女ハンター「やばい!ダレンモーランがこっちに向かってくる!」

女ハンター「加工担当さん!銅鑼を鳴らして!」

加工担当「わかった」

女ハンター「今よ!!」

ドォォォンッ!


ーダレンモーランの背中

男ハンター「うわぁぁあ!揺れるぞ!すごい揺れる!」

団長「くそぅ!あの小娘!銅鑼の使い方をおさえてやがったか!」

団長「まだだ!まだ終わらんぞ!!」

プポォォオー プポォォオー

団長「?!」

男ハンター「あれは…筆頭ハンターたちの船だ!」

男ハンター「助かったぞ!」

ドォォォンッ!ドォォォンッ!

男ハンター「うわぁぁあ!撃ってきた?!なんで?筆頭なんで??」

13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/25(金) 02:55:27.54 ID:HSSVvh2B0
ー筆頭ハンターの船

筆頭ハンター「連絡船からダレンモーランがバルバレを襲おうとしてると連絡がきた」

筆頭ハンター「また筆頭ハンターによる筆頭ハンター足り得る行為をしてしまった」キリッ

筆頭ガンナー「あと数発で沈めるよッ!」


ー沈みゆくダレンモーランの背中

団長「おのれぇ!おのれぇ!!許さんぞ!!」

団長「まだアイテムの謎を…最強の力を手に入れていないのに、こんなところで死ぬわけにはいかん!」

男ハンター「俺のハンターライフもここまでか…」

団長「…小僧!諦めるのはまだ早いぞ」

男ハンター「なに言ってるんだ!この状況は、どうしようもないだろ?!」

団長「お前の頭にある帽子。その中身を見てみろ?」

男ハンター「?」

男ハンター「そういえば、いつの間にか帽子を被っていた…中身…?」ガサゴソ

男ハンター「くさっ」

男ハンター「なんか入ってる。結晶?」

団長「そのアイテムは、かつて起こった大災害のとき、禁足地で見つかったものだ」

団長「俺はこのアイテムの謎を解き明かしたとき、大災害を起こすほどの力を得られると見ている」

男ハンター「はぁ?」

団長「男ハンター、君に、このアイテムを託そう」

男ハンター「え!いらねぇよ!」

団長「君の幸運に全てを掛けよう」

団長「私はもう助からん。だが、君には私にない幸運がある。生き延びて、力を…最強の力を手に入れたとき、私を生き返らせてくれ」

男ハンター「なに言ってんだ?!」

男ハンター「最強の力とか、生き返らせるとか、訳分からねぇよ!夢見過ぎだろ!!」

団長「夢を見るのが団長…男だろ?」

男ハンター「おっさん…!」

団長「そろそろダレンも沈む…頼んだぜ…」

ガァー!ガァー!

男ハンター「え?!うわ!ガブラスだ!!」

男ハンター「うわ!背中を掴まれた!うわぁぁあ!高い!空飛んでる!!」

バサァ!バサァ! ガァー…ガァー…

団長「やっぱりな…お前は運が良い…」

団長「あばよ…」

14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/25(金) 02:55:56.72 ID:HSSVvh2B0
…数ヶ月後


ーバルバレ

看板娘「今日も素敵な狩りっぷりですね!団長さん!」

女ハンター「団長って呼ばないでよ、ソフィアちゃん」

女ハンター「私はただのハンターだよ」

看板娘「いえ、ダレンモーランからバルバレを救った二人の英雄の一人。女ハンターさんは、ただのハンターなどではごさいませんよ」

女ハンター「みんなの力がなければ、倒せなかったでしょ?ね?加工担当?」

加工担当「団ちょ…女ハンターの的確な指示がなければ、俺たちは死んでいた」

看板娘「そう。身を呈して、ダレンモーランの足止めをした、もう一人の英雄、元団長さんとあなたがいなければ、私たちは今頃…」

女ハンター「大袈裟だねぇw」

女ハンター「まあ、あんまり気にしないで。亡くなった団長さんの分まで、いっぱい冒険して、この世界の謎を探求しよう!」要推敲

看板娘「はい!」

女ハンター(クエスト受付嬢と鍛冶屋が常に一緒だなんて、すっげー楽だわ)

女ハンター(ダレンモーラン殺しの女ハンターなんて呼ばれて、いい仕事もどんどん入ってくるし)

女ハンター(ガブラス野郎様々だわw)

15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/25(金) 02:56:32.84 ID:HSSVvh2B0
ー禁足地

???「団長、ついに謎は解けましたよ」

???「でも、あんたが思っていた力では、なかった」

???「あんたを生き返らせることは出来ない」

???「だけど、あんたは俺の中で生きてる」

???「さあ、行こうか。ガブラス」

ガァー!ガァー!

ガブラス野郎「終わりの始まりだ」

ー完ー

引用元: 【MH4】ガブラス野朗