【劣る食事】

 ―19時過ぎ、執務室―

提督「では、今日のところはこれぐらいで切り上げましょうか」

秋月「え、もういいんですか?まだ書類は残っていますが」

提督「このぐらいの量でしたら、私一人で処理する事ができますから。それよりも、食事にしましょう」

秋月「では、お言葉に甘えさせていただきまして……」


 ―廊下―

提督「今日のメニューは…Aが妙高さんのから揚げ定食、Bが鮭の塩焼き定食、Cがいつものおにぎりセットですか」

秋月「秋月はおにぎりで……」

提督「鮭セットでしたら食べられるのでは?」

秋月「そんな…祝い事でもないのに鮭を食べるなんて…!」

提督「大げさすぎますって。半分の量でも食べてみては?」

秋月「うーん……気になりますが……では、半分で食べてみます」

提督「良い心がけです」


 ―数分後、食堂―

提督「では、いただきます」

秋月「い、いただきます」

秋月「………………………」パクッ

秋月「……心が、暖かくなります」

提督「鮭ぐらいで大げさな……」

427: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/01/29(金) 21:24:46.77 ID:VvGGlVCz0
TV『チャーチャラッチャー』

提督「…妹の照月さんは現代の食事に慣れてきたというのに、秋月さんはまだ戦時中の食事しか食べられないとは…」

秋月「だって……見た事もない料理に手を出すなんて無理ですって!」

提督「そりゃそうですが…唐揚げとか鮭の塩焼きとかは見た事があるでしょう?」

秋月「そうですけど……」

TV『ワンちゃんの事を考えたドッグフード―』

提督&秋月「?」チラッ

TV『栄養バランス良く配合し、ワンちゃんが食べやすい大きさに仕上げました!』

提督&秋月「」

TV『厳選された素材を使用した、ワンちゃんの事を第一に考えたドッグフード』

提督&秋月「」

TV『人間に寄り添うワンちゃんに、人間と同じ食生活を』

提督&秋月「」

提督「………………犬に劣る秋月さんの食事事情…」

秋月「………提督、その唐揚げ1個貰えますか」

提督「………どうぞ」スッ

秋月「………ありがとうございます」


【終わり】

429: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/01/29(金) 21:31:47.95 ID:VvGGlVCz0
【失敗】

 ―14時過ぎ、カレー洋制圧戦・Dマス(東方主力艦隊)―

ドォォォン、ズドォォォォォォン

瑞鳳「くぅぅ……強い……!」

瑞鳳「まさか、ル級flagShipとヲ級flagShipとかち合うなんて……っ!」

榛名「瑞鳳さん、起きてしまったことを悔やんでも仕方がありません。今は、目の前の敵を倒す事に集中しましょう」小破

瑞鳳「でも、榛名さんもけがしちゃって……」

榛名「この程度の傷、榛名は大丈夫です。さ、行きましょう」

瑞鳳「う、うん!」ギリギリ

瑞鳳「攻撃隊、発艦!」バシュッ

九七艦攻(村田隊)妖精「まっかせてー!」バルルルルルルルル

ズドドドドドドドン

重巡リ級elite「グオオオアッ!?」撃沈

軽巡ト級elite「ゴフアッ!」撃沈

駆逐ロ級elite「グベッ!?」撃沈

瑞鳳「よーっし!」グッ

ドッゴオオオオオオン

榛名「きゃああああっ!?」大破

瑞鳳「榛名さん…なんで………ッ」

空母ヲ級flagship「……………………」ニヤリ

瑞鳳「ヲ級……よくも榛名さんを……!」

430: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/01/29(金) 21:38:48.00 ID:VvGGlVCz0
バゴオオオオオオンン

利根「なぬぅっ!?」大破

瑞鳳「利根さん…!?ル級め……ッ!!」

バシューーーーーーン

瑞鳳(魚雷航走音!?どこに―)

ガァァァァァン

瑞鳳「私ッ!?」中破

赤城「瑞鳳さん!」

瑞鳳「……すみません、残ったロ級の雷撃でやられちゃいました。飛行甲板が壊れちゃって…発艦は無理っぽいです」

赤城「何てこと……」

ガシャン

赤城&瑞鳳「!!」ピクッ

戦艦ル級flagship「…………………………」ニヤ

空母ヲ級flagship「…………………………」ニイイイイイイイ

赤城&瑞鳳「……」

赤城「……これまで、ね」


 ―敗北 D―


 ―17時前、執務室―

瑞鳳「………報告は以上です」

提督「…そうですか、お疲れ様でした。では、瑞鳳さんも入渠ドックへ行って入渠を済ませてきてください」

瑞鳳「ごめんなさい……本当にごめんなさい」

431: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/01/29(金) 21:50:13.91 ID:VvGGlVCz0
提督「瑞鳳さんが謝る事はありませんよ。今回の作戦は、相手が悪かったと言うべきです。瑞鳳さんに非はありませんよ」

瑞鳳「でも………でもっ……」ポロポロ

提督「…………………」

瑞鳳「私がもっとちゃんと指揮を取れていれば、こんな…5隻も損傷を負うなんてことにもならなかったはずですし……」グスッ

提督「…………………」

瑞鳳「この海域何て、何度も出撃したことがあるのに……何度も旗艦を務めた事だってあったのに……」エグッ、エグッ

提督「…………………」

瑞鳳「だから……本当に、ごめんなさい………ッ」

提督「…………………」ガタッ

瑞鳳「!」ビクッ

提督「…………………」ナデナデ

瑞鳳「?」

提督「……そうやって自分の失敗を認める事は、大切です。ですが、その失敗に囚われて前に進む事ができなくなるのでは、いけません」

瑞鳳「…………………」

提督「この失敗を人生の糧とし、次のためその失敗を生かす事が、大切だと私は思いますよ。だから、そうやって自分を責めてはいけませんから」

瑞鳳「……………………はい」

提督「それに、同じ失敗をする方を私は非難したりすることはありませんから、安心してください」

瑞鳳「…………はい」

提督「この次は、頑張ってください」

瑞鳳「……はい!」


【終わり】

432: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/01/29(金) 21:58:26.15 ID:VvGGlVCz0
【キャラクター紹介】

≪瑞鳳≫

祥鳳型軽空母二番艦。艦娘No.112(改はNo.113)。スマートな体系と子供のような幼げな声が特徴の、ほんわかとした感じの女の子。艦載機がとても好き(特に

九九艦爆が好き)で、部屋には艦載機のプラモがたくさん作り置きしてある。料理も得意で、得意料理はやっぱりと言うか卵焼きで、皆からの評判も良いが、

食べ過ぎてアレルギーになってしまう人もいる。姉の祥鳳と比べて胸が小さいのは、飛行甲板要素が強いかららしい。龍驤とはとても仲が良い。

好きな言葉は『案ずるより産むが易し』。

441: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/01/30(土) 21:17:48.15 ID:AHYCKOVU0
【運命の大型建造】

 ―6時過ぎ、講堂―

提督「えー、本日は演習の予定はありませんが、東京急行へ行ってもらう方が多数おり…」

長門「メンバーはこの表に載せてある。後ほど確認するように」


 ―8時過ぎ、食堂―

ざわ・・・ざわ・・・

鈴谷「あー、美味しい~」ズズズ

熊野「たまにこう、味噌汁とご飯と目玉焼きという、古き良き日本の食事を食べたくなる事ってありますよね」モグモグ

雲龍「おにぎりをたまに食べたくなるのと同じよね」パクパク

葛城「いや、雲龍姉はいつもおにぎり食べてるじゃん……」

酒匂「…………………」キョロキョロ

陸奥「美味しいわね~」

比叡「私赤だしが好きですから~」

榛名「榛名は白だしが好きです」

霧島「私は合わせみそでもいける口です」

酒匂「……………」キョロキョロ

提督「酒匂さん?どうしたんですか?」

司令長官「おはよう、酒匂君」

酒匂「あ、司令、司令長官。おはよっ♪ちょっと気になることがあって…」

提督「気になること、ですか?」

司令長官「何?」


酒匂「この鎮守府に、大和さんとか武蔵さんとかいないの?」



442: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/01/30(土) 21:25:45.59 ID:AHYCKOVU0


シン…………


酒匂「え、あれ?」


提督&司令長官「………………………………………………………」

戦艦達「………………………」

空母達「………………………」

重巡洋艦達「………………………」

軽巡洋艦達「………………………」

駆逐艦達「………………………」

潜水艦達「………………………」


間宮&明石「………………………」

酒匂「あ、あれー?皆急に黙っちゃって、どうしたの~?」

全員「………………………………………」

提督「…………あれは、3年くらい前の事です」

酒匂「え、きゅうにどうしたの?」

提督「あの時私はまだ司令長官の補佐官ではなく、一鎮守府の提督でした」

酒匂「え、え?」

提督「それは、私の鎮守府が北方海域全域を攻略している時に起きました…」

酒匂「昔話?」

提督「当時、北方海域全域の攻略には難航しておりました。敵艦隊の装備・艦種・陣形があまりにもハイスペックなものであったため、まだ力不足であった

   私達の艦隊では出撃する度に敗北し、艦娘達は損傷しました」

酒匂「い、いや……あれ?何この話……」

提督「いくら装備を改良しても倒せず、どれだけ近代化改修を施しても倒せない……。そんな時、鎮守府ではある結論にたどり着きました」

酒匂「結論?」

443: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/01/30(土) 21:34:19.34 ID:AHYCKOVU0
提督「火力が高く装甲も厚い、大和型を建造すればよい、と」

酒匂「?」

提督「私の鎮守府は、徹底海峡作戦のサーモン海域最深部を攻略する事ができなかったため、武蔵さんを鎮守府に迎え入れる事も出来ていませんでした。

   しかし、大和型の2人は、大型建造で出会う事ができる……。ですから私達は、大型建造で大和さんもしくは武蔵さんを建造する事にしました」

酒匂「あっ(察し)」

提督「しかし、こちらも失敗の連続でした…。他の鎮守府で大和が出た事がある配分で資源を投入し、開発資材を大量投入しても、建造する事はできず……。

   そして最後には……」

酒匂「………………………」

提督「……各資源が3ケタになりました」

酒匂「」

提督「その後は失った資源を取り戻すために、ひたすら遠征を繰り返し、禁断のオリョールクルージングにまで手を出す始末……」

酒匂「つ、つまり~………」

提督「この鎮守府に、大和さんと武蔵さんはいません」

酒匂「で、でもこの鎮守府には、大鳳さんもシオイちゃんもいるじゃない!あきつ丸さんに、阿賀野姉たちだって…!」

提督「大鳳さん、シオイさんは大和型を建造する過程で建造されたものです。あきつ丸さんは、陸軍から派遣されて正式に仲間になったのですし、阿賀野型は、

   特別海域を攻略する過程で仲間にしたのです」

酒匂「そ、そんな…………」

司令長官「その話は、黎明君が補佐官になる時に聞いたよ。随分ひどい目に遭ったって」

提督「ですから私は、つぎ込んだ資源の割に目当ての艦娘を着任する事ができない大型建造に反対なんですよ」

444: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/01/30(土) 21:43:34.85 ID:AHYCKOVU0
酒匂(皆が落ち込んでるのは、これが原因なのかな……)

酒匂「そ、そうだ!」

提督「?」

酒匂「この際だから、今日建造しちゃおう!」

全員「………………………………………………………………………………………え?」

酒匂「ほら!もうすぐ大規模作戦を発令するでしょ?どんな強い敵が出てくるかわからないもの!だから今のうちに戦力を増強すればいいんだよ!」

提督「無理です。この大規模作戦前に、資源を徒に消費するなんて愚かな行為はしてはなりません」

酒匂「でっ、でも!大和さんや武蔵さんが来なくて寂しがっている艦娘もいると思うよ!」

提督「む………………」

利根「確かにのう……我が戦友武蔵がいなければ、どうも調子が狂う…」

鳳翔「そうですね…………大和さんともまた、お話がしたいですし…。‶あの‶時は言葉を交わす事もできませんでしたから……」チラッ、チラッ

『そろそろ、世界最強の戦艦ってやつを見てみたいぜ』

『大和ホテル、武蔵旅館……………体験してみたい…』

『あの主砲、直に見てみたいよ!』

艦娘達「………………………(期待のまなざし)」キラキラキラキラ


提督「………………確か、予備の資源が倉庫に入っていましたね」

艦娘達「!」

提督「その資源の中でなら建造するとしましょう」

艦娘達「ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」


 ―数分後、中庭―

提督「……………第一艦隊の編成を、考えましょうか」

長門「すまんな、私達の期待に応えさせてしまって………」

提督「いえ。それより、向こう数週間の遠征スケジュールとローテーションも見直さなくてはなりませんね……」

長門「私も付き合おう。もとはと言えば、私達のせいだからな」

提督「では、頼らせていただきます」

445: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/01/30(土) 21:54:25.17 ID:AHYCKOVU0
 ―10時、工廠―

秘書艦…瑞鶴

第一艦隊…雪風、伊58、時雨、瑞鳳、飛龍、日向

残り資源…燃料:50000、弾薬:50000、鋼材:50000、ボーキサイト:50000、開発資材:500


明石「………本当に、よろしいんですか?」

提督「はい、皆さんの期待に応えるために」

明石「分かりました。資源配分はどういたしますか?」

提督「配分は、大和さんも武蔵さんも建造されている確率が高い、燃料4000、弾薬7000、鋼材7000、ボーキサイト2000にしましょう。開発資材は20で」

明石「それですと……単純計算で7回建造する事ができますね」

提督「できれば、早いところ済ませたいところです」

明石「それでは、大型建造ドックを2つ使って………ゲームスタート!」

工廠妖精さん「ゴー!」

カチッ


[第一大型建造ドック…建造残り04:58:53]

[第二大型建造ドック…建造残り06:01:32]


提督&明石&工廠妖精さん「」

提督「……………高速建造剤、使用で」

工廠妖精さん「りょうかーい」

ゴオオオオオオオオオオオオ

ナガトガタセンカンニバンカンノムツヨ.ヨロシクネ.

ショウカクガタコウクウボカンイチバンカン、ョウカクデス.

提督「次」

446: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/01/30(土) 22:02:38.08 ID:AHYCKOVU0
明石「2回目~、ゴーッ!」

工廠妖精さん「いっけー!」


[第一大型建造ドック…04:57:36]

[第二大型建造ドック…02:49:59]


提督&明石&工廠妖精「」

エイコクデウマレタ、キコクシジョノコンゴウデース!

チトセデス.

提督「次!」


 ―数分後―

提督「だめでしたか……………」

明石「結局、出ませんでしたね~」

提督「出たのは、陸奥さん、翔鶴さん、金剛さん、千歳さん、隼鷹さん、榛名さん、そして最上さん……。近代化改修には十分ですが、それでは無意味……」

明石「提督、こういうのは勢いですから、もっとやっちゃいましょうか!」

提督「しかし、大規模作戦前ですよ?そんな無暗に資源を使うのは………」

明石「大丈夫ですって!後数回で成功しそうな感じがしますから!」


 ―16時過ぎ―

残り資源…燃料:16498、弾薬:22242、鋼材:42457、ボーキサイト:78882

提督「確か、大型建造をする前は10万近くあったはずですが?」

明石「申し訳ございません」

提督「確か、貴女はあと数回で成功しそうって言っていましたが?」

明石「申し訳ございません」

447: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/01/30(土) 22:08:33.73 ID:AHYCKOVU0
提督「やはり、無謀でしたか。大和型を建造するなど」

明石「いくら秘書艦と第一艦隊に運の高い艦娘を配属しても、ダメなんですね~。いやー、勉強になるな~」

提督「あ?」

明石「ごめんなさい、すみません」

大鳳「提督、どうですか?」カツコツ

提督「残念ながら」

大鳳「そうですか……」

ツルッ

大鳳「きゃぁっ!?」

明石「あっ、機械油が………」

ドテッ

ピッ

大鳳「?何かいま、ピッって音が…」

明石「あ、それ……大型建造のスイッチ」

提督「」

明石「レシピは………今までと同じ4000/7000/7000/2000ですねぇ……しかも、2つの大型建造ドックで」

提督「」チラッ

残り資源…燃料:8498、弾薬:8242、鋼材:28457、ボーキサイト:74882

提督「…………大鳳さん、何てことを」

大鳳「も、申し訳ございません!私、取り返しのつかないことを……!!」

明石「あっ」

提督「あっ、じゃないですよ。なんですか」

明石「あ、あれ……」

提督&大鳳「?」

448: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/01/30(土) 22:15:21.54 ID:AHYCKOVU0


[第一大型建造ドック…残り07:59:22]

[第二大型建造ドック…残り07:45:49]


提督&明石&大鳳「」

提督「高速建造剤!」

工廠妖精「い、いえっさー!!」

妖精さん「焼き払え!」ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ

[第一大型建造ドック…残り00:00:00]

[第二大型建造ドック…残り00:00:00]

アナウンス『建造終了。建造終了』

鉄の扉「」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴン

提督&明石&大鳳「………………………………………………」


大和「大和型戦艦一番艦、大和!押して参ります!」

武蔵「フッ、随分待たせたようだな………。大和型戦艦二番艦、武蔵。参る!」


提督&明石&大鳳「」

大和「?貴方が、私達の提督ですか?」

武蔵「そのようだな。よろしく頼むぜ、提督」


提督「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおん!!!」


大和&武蔵「な、何!?」

※この日、鎮守府では盛大な歓迎会が開かれ、翌日からはひたすら遠征漬けの日が続いたという。


【終わり】

456: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/01(月) 21:12:59.13 ID:gC4HkDzW0
【不運の哨戒】

 ―10時過ぎ、執務室―

コンコン

提督「どうぞ」

ガチャ

瑞鶴「失礼するね、提督さん」

翔鶴「失礼します、提督」

大鳳「提督、失礼いたします」パタン

提督「えー、貴女たち3人に集まってもらったのは、少し頼みたいことがあるのです」

瑞鶴「提督さんから頼み事?珍しいね。それで、どうかしたの?」

提督「実は、珊瑚諸島沖に哨戒へ行ってもらいたいのです」

翔鶴「さ、珊瑚礁島沖に?あそこはもう、攻略したはずでは…?」

提督「それがですね、別の鎮守府から『珊瑚諸島沖に大規模な艦隊が停泊しているのを見た』という報告が上がってきていまして、それを総司令部が確認し、

   その情報に誤りがあるかどうかを見てきてもらいたいのです」

大鳳「大規模な艦隊……まさか、新種の姫級ですか…!?」

提督「それは定かではありません。ですので、それを確認してきてもらいたいのですが」

瑞鶴「…………分かった。でも一つ、質問してもいい?」

提督「なんでしょうか?」

瑞鶴「何で、私と翔鶴姉と大鳳さんなの?他の空母の人とかは?」

提督「実は、他の空母の方々は先日の作戦やら演習での疲労やらで、出撃できる状況ではないので、貴女たちに任せたいと思ったんです」

瑞鶴「そ…………分かった。ありがとうね」

提督「ありがとうございます。他のメンバーは、木曾さん、陸奥さん、長門さんです。艦載機は艦戦1、艦攻2、偵察機1でお願いします」

翔鶴「了解しました!必ずや、哨戒任務を成功させます!」

大鳳「私も、見つけた場合は撃滅するよう精進いたします!」

瑞鶴(どうしよう………失敗するビジョンしか見えない)

457: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/01(月) 21:25:06.72 ID:gC4HkDzW0
 ―13時過ぎ、珊瑚諸島沖・海上―

瑞鶴「でも、その報告を上げた鎮守府も神経質だよね~。そんな事をいちいち報告するなんて」

翔鶴「コラ瑞鶴、そんな言い方してはダメよ?もしその艦隊がかなり大規模な艦隊で、そのまま放置されていたらまた珊瑚諸島沖を掌握されてたかも…」

大鳳「ええ、事前に芽を摘むことはとても重要よ」

瑞鶴「それは分ってるんだけど…自分でも行動してよって話なんだよね~。総司令部に任せっきりにしないでさ~」

大鳳「………提督がつぶやいていたんだけど、その報告をした鎮守府の提督って、提督が補佐官だっていう事が気に食わない人みたいで……」

翔鶴「じゃあ、総司令部に面倒ごとを持ち込んでやろうって魂胆かしら?」

瑞鶴「うわ、まだいたんだそんな人…。提督さんの何がそんないけないんだろう」

翔鶴「人は誰しも、誰かしらから妬まれたりされるものなのよ。前に加賀さんが私達五航戦を毛嫌いしていたみたいに…」

瑞鶴「あー、今はもうそんなことはなくなったけどね~」

長門「3人とも。そろそろ目撃情報があった座標だ。戦闘準備に入っておくように」

翔鶴&瑞鶴&大鳳「了解!」

大鳳「さあ、どんな艦隊がいるのかしら?楽しみでもあるわね」

翔鶴「まあ、せいぜい戦艦ル級が2、3隻ぐらいでは?ひどくてもまた南方棲戦鬼がいるくらいで…」

大鳳「ま、そんな戦力をこっちに回してきたりはしないような気がするけど……」

瑞鶴(どうしよう、その可能性しか考えられなくなってきた)


 ―数十分後、珊瑚諸島沖・Dマス(敵機動部隊本隊)付近―

長門「くっ………」

陸奥「もう、なんなのよ一体………」

木曾「こいつは……予想外過ぎるぜ………」

大鳳「…まあ、早めに気づいてよかったと言いますか………」

翔鶴「そうね……、放っておいたらどんなことになっていたか………」

瑞鶴「………だからってぇ……」

459: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/01(月) 21:34:37.86 ID:gC4HkDzW0


瑞鶴「何でこんなトコに戦艦レ級がいるのよおおおおお!!!」


戦艦レ級「ヒャッハー!サア、カカッテコイ!ドンナ奴デモ塵ニシテクレルワ!!」ダァンダァン

翔鶴「レ級は確か…サーモン海域北方で目撃されていたはずなのに……」

大鳳「それなのに…どうして珊瑚諸島沖に?」

戦艦レ級「イヤ、ナカナカ艦娘共ガ俺ノ海域ニ来ナイカラ、暇ダッタノデ」

瑞鶴「そんな感覚で他の海域に出てくんな!」

戦艦レ級「デ、オ前ラドウスンノ?マダヤル?」

翔鶴「………」チラッ

長門「………くっ」小破

陸奥「いたたた……あーん、新調した服が…」中破

大鳳「けほっ……こほっ…」大破

翔鶴「いいえ、これ以上の攻撃はやめておきます」

瑞鶴「そうだね、皆が心配だし、こんなフレンドリーな敵艦も初めて会ったし、倒すのもはばかれるっていうかね…」


長門「私はまだ戦える…!」

陸奥「長門、ここはあの子たちに任せてみましょう?」


戦艦レ級「………俺ヲ見テ、ふれんどりート言ッタノハオ前達ガ初メテダ。俺モ、オ前達を攻撃スルノハヤメテオクヨ」

瑞鶴「珍しいね。深海棲艦がこんな事を言うなんて」

大鳳「それで、レ級さん」

戦艦レ級「ナンダ?」

大鳳「見逃してくれたお礼と言っては何ですが、代わりの艦隊をここへよこすので。そいつらで暇つぶしをしていただけませんか?」

戦艦レ級「ホウ?」

翔鶴「大鳳さん…まさか」

大鳳「………ええ」

460: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/01(月) 21:43:06.35 ID:gC4HkDzW0
 ―執務室―

ガチャ

大淀「提督、珊瑚諸島沖に哨戒中の大鳳さんから通信が来ています」

提督「ありがとうございます。大鳳さん?感度は如何ですか?」スッ

大鳳『あ、提督…感度は良好です。すみません、哨戒任務を仰せつかったのですが、その艦隊が目撃された場所に、戦艦レ級とその手下がおりまして………』

提督「…それで、どうなってしまったのですか?」

大鳳『申し訳ございません…戦力を大きくそがれてしまいまして…増援をお願いしたいのですが』

提督「増援ですか…ウチの鎮守府から出すとなると……」

大鳳『いえ、‶他の‶鎮守府から出してもらいたいんです』

提督「………何ですって?」

大鳳『増援をお願いしたい鎮守府は、第弐拾弐鎮守府で』

提督「…………ああ、そういう事ですか。分かりました、連絡しておきます」


 ―17時過ぎ、珊瑚諸島沖・Dマス付近―

戦艦レ級「オラオラオラオラーッ!!」ズダダダダダダダダ

ドドドドドドッドオーン

『くそっ、戦艦レ級なんて聞いてないぞっ!』

『あーん、倒せない~っ!!』

『ちくしょーっ、こんなことを押し付けた提督の奴絶対許さない!』

戦艦レ級「キンモチイイイイイイイイ!!!」


大鳳「提督の事を悪く言った鎮守府に増援をお願いしました」

翔鶴「元々、自分で見つけた種だし、あの鎮守府でカタをつけてもらいましょう」

瑞鶴「2人とも……提督さんの事信頼してるからって、そこまでするかね……」

結局、大規模な艦隊を発見したのは第弐拾弐鎮守府だったため、その艦隊と戦った第弐拾弐鎮守府は総司令部に対して何も言ってこなかった。


【終わり】

461: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/01(月) 21:54:35.79 ID:gC4HkDzW0
【最強の戦艦】

 ―数日前、執務室―

大和「改めまして、大和です。よろしくお願いいたします」

提督「私がここの鎮守府の提督であり、海軍司令長官の補佐官、斑と申します。よろしくお願いいたします」

大和「こちらこそ」

大和(挨拶前に皆から聞いた話だと、この提督はとても厳しくて怖いって言っていたけど……)


天龍『あ?提督?あいつはマジで恐ろしいぜ。俺の事を初対面で‶変‶って真っ向から言ってきたからな』

加賀『提督は…そうね、他の鎮守府よりも少し厳しいお方かしらね』


大和(一方で、優しいとか頼りになるって言っていたけど……本当のところはどうなのかしら…)

提督「さて、着任した当日は歓迎会であいさつができませんでしたが、一晩過ごしていかがでしたか?」

大和「はい、皆さんとても私に優しくしていただいて…武蔵も皆さんの事を気に入っております」

提督「武蔵さんは、歓迎会が終わった後で私のところに挨拶に来ましたからねぇ。まあ、大和さんは隼鷹さんとかに付き合わされてしまったので、仕方が

   ありませんが」

大和「それは…申し訳ございません」

大和(あれ?そんなに厳しくない…?)

提督「それにしても、やはり人間の体を持つと、色々と勝手が違うでしょう?」

大和「ええ、それはもう……。酒を飲んだのも、食べ物を食べたのも初めてですし……」

提督「まあ、ですよね。皆さん、そう言いますよ」

大和「あと、目覚めたら2016年って……!もう驚きですよ!」

提督「沈んでから70年も経っていたらそうですよね」

462: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/01(月) 22:04:17.03 ID:gC4HkDzW0
大和(なんだ…意外と優しい提督なんですね……よかった~)

提督「さて、少しお伝えしたいことがありまして…」

大和「は、はい?」

提督「過去の戦艦・大和及び、他の鎮守府の艦娘・大和の情報を見るに、大和さんはどうも燃費が悪いと聞きます」

大和「…お恥ずかしながら」

提督「私の鎮守府も総司令部と同じと言っても、資源の数が無限にあるわけではありませんので。申し訳ございませんが、大和さんを運用する機会は、

   演習や大規模作戦の終盤当たり、と限定的になってしまうでしょう」

大和「…はい」

提督「私もできる限り貴女を戦線に出したいとは思っていますが、やはり資源の問題があるのでそれは難しいです」

大和「ですよね……分かっています」

提督「で、まあ…これは某鎮守府の話なんですが…」

大和「?」


提督「とある鎮守府で、他の艦娘が大和さんを秘密裏にサーモン海域へ出撃させたそうなんです」コォッ


大和「!」ビクッ

提督「その鎮守府は、資源の異常な減り具合によって事を把握したようですが……。私の鎮守府でそのようなまねはさせません」ゴゴゴゴ

大和「」

提督「もしそんな真似をした場合は、無許可の出撃等による規律違反で貴女には然るべき処分を下させていただきます。最悪、解体する事にもなりますので」

大和「」

提督「私はあまり部下には厳しくしない主義なのですが、譲れないものもあるという事で、一応知っておいてください」

大和「は、はい!」

大和(どうしよう…この人、すごい怖い…)


【終わり】

463: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/01(月) 22:09:23.19 ID:gC4HkDzW0
【キャラクター紹介】

≪大和≫

大和型戦艦一番艦。艦娘No.131(改はNo.136)。黒く長い髪をポニーテールにまとめ、バランスの良いスタイルが特徴のお姉さん。落ち着いた雰囲気をまとい、

常に冷静沈着、おしとやかとまさに大和撫子と言った感じ。かつての戦艦・大和が燃費の悪さゆえに『大和ホテル』と言われていたからなのか、彼女の作る食事

は天下一品。その他の家事もこなす事ができる。しかし本人は『大和ホテル』と言われたくない。胸はパッド説があるが、ちゃんとある。

好きな言葉は山紫水明』。

471: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/03(水) 21:35:47.03 ID:RIF02jyT0
【改二】

 ―12月24日、妖精さんの部屋―

鎮守府妖精「そろそろさー」

工廠妖精「うんー」

鎮守府妖精「また誰かの改二実装とかいう時期じゃんー?」

工廠妖精「そうだねー」

鎮守府妖精「誰にしようかー?」

工廠妖精「メジャーな艦はやめた方がいいかもねー。マイナーな艦にした方がいいってー」

鎮守府妖精「そんな事言って前の改二実装は確か阿武隈さんだったでしょー?」

工廠妖精「いいやー、この前は翔鶴さんと瑞鶴さんだったよー」

鎮守府妖精「だったらー、マイナーな艦でいいかー」

工廠妖精「あ、そう言えばー」

鎮守府妖精「んー?」


 ―数日前、執務室―

提督「と言うわけで、次の改二は貴女という事になりました。霞さん」

霞「どういうわけよ、ク―司令官!」

提督「暁さんとか白露さんとかのメジャーな艦でなく、なおかつ他の艦娘と比べてインパクトの強い貴女が、妖精さんの気分で抜擢されたそうですよ」

霞「インパクトが強いって?」

提督「そうやって自分の提督の事をクズと呼び、ずけずけとした態度を取っているところでしょうか」

霞「し、仕方ないじゃないこの口調は!」

提督「それと、この話し合いがあったのは約70年前に礼号作戦が発令されたのと同じ日に行われたから、だそうですよ」

霞「場の雰囲気って事……?」

472: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/03(水) 21:43:33.73 ID:RIF02jyT0
提督「とにかく、さらなる改装が可能になったんですから、喜んでください」

霞「そんな曖昧な理由で選ばれた改二なんて喜べないわよ!それに…」

提督「それに?」

霞「………あの作戦由来何て、ね」

提督「……まあ、私も少し無神経でした。申し訳ございません」

霞「い、いいわよ別に謝んなくても」

提督「では、大淀さん。霞さんの改二実装決定の件、各地の鎮守府へ通達してください」

大淀「はい、了解しました。霞さん、おめでとうございます」ペコッ

霞「………ありがとね」


 ―数分後、駆逐艦寮・霰&霞の部屋(霰は外出中)―

霞「…………」パタン

霞「………ふふ」

霞「私にも……改二実装か~」

霞「ク…司令官の前じゃああいったけど…やっぱり嬉しいわね…」テレッ

霞「なんだか、改二が実装された時の吹雪の気持ちが分かるかも~…」テレtレ


 ―翌日9時過ぎ、執務室―

霰「って感じで、霞は結構喜んでたよ」

提督「そうでしたか」

霞「離してっ!あのアラレちゃんをぶちのめすッ!!///」

足柄「落ち着きなさいっての!」


【終わり】

473: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/03(水) 21:53:29.84 ID:RIF02jyT0
【反面教師】

 ―10時過ぎ、執務室―

提督「では龍田さん、駆逐艦の方たちを連れて、キス島沖へ向かってください」

龍田「あら~。ま~た私がキスクル~?」

提督「ええ、お願いいたします。駆逐艦の方たちのレベリングがまだ不十分でして、教育と指導もかねてお願いしたいのですが」

龍田「え~?私はそんな指導とかそんな柄じゃないよぉ~?香取さんとか鹿島さんとかに任せたら~?」

提督「龍田さんも、最近出撃とかが無かったでしょう?香取さんとかの練習巡洋艦は演習や遠征で出番がありましたけど」

龍田「まぁ~、いいんだけどね~。で、誰を連れて行けばいいのかしら~?」

提督「萩風「さんと、巻雲さんを連れて行ってください。他のメンバーはこちらで招集済みですので」

龍田「りょうかーい」


 ―数十分後―

龍田「では~、旗艦・龍田、以下睦月、巻雲、摩耶、鳥海、龍驤は~、キス島沖へ練度向上のために出撃しま~す」

提督「はい、お願いします。あそこの敵は比較的強くはありませんが、油断は禁物です。全員の無事を祈っています」ビシッ

全員「了解!」ビシィ

摩耶「よーっし、駆逐艦どもにあたしの本気を見せてやるぜ!」

鳥海「まあ、キス島で全力全開で戦うって事もあまりないと思うけど…」

龍田「龍驤さ~ん?航空戦では少し手加減してね~」

龍驤「?なんでや?」

龍田「敵を多く倒しちゃったら~、駆逐艦の子たちにお手本を見せられないからよ~」

龍驤「ああ、そないな理由か。ほんなら、任せとき!」

睦月&巻雲「龍田さん!今日はよろしくお願いします!」

龍田「は~い、よろしくね~」

474: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/03(水) 21:59:38.39 ID:RIF02jyT0
 ―12時前、キス島沖・Aマス(敵水雷戦隊)―

ズッドオオオン

駆逐ハ級「ギオオオオオ……」撃沈

龍田「…って言った感じに倒すのよ~?分かった~?」

睦月「睦月、分かりました!やってみます!」

巻雲「巻雲も、頑張ります!」

睦月「てぇーっ!」ダァン

ビスッ

雷巡チ級elite「クッ………」小破

龍田「あら~、すごいわね~。いきなりチ級eliteを小破にするなんて~」

睦月「そ、そうですか?///」

巻雲「ま、巻雲もやりますっ!」ズドン

ガァァン

軽巡ホ級flagship「フ……ッ!」小破

巻雲「た、龍田さん!巻雲もやりました!」

龍田「2人とも筋がいいわね~。私の初戦闘の時よりもすごいわ~」

摩耶「おう、二人ともいい筋してるな!」

鳥海「初出撃でeliteとflagship級を小破にするなんて、なかなかできない事よ?」

龍驤「せやせや!2人とも胸張ってええんやで!」

睦月「えっへん!」フンスッ

巻雲「ふふーん!」フンスッ

龍田「うふふふ~」

475: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/03(水) 22:07:10.32 ID:RIF02jyT0
雷巡チ級elite(ちっ……私達が駆逐艦共の練習相手だと…?なめた真似を…)ガシャン

軽巡ホ級flagship(おのれ…私達をバカにするとは……目にモノ見せてくれる…)ガシャン

摩耶「お、おい!敵艦が―」

雷巡チ級elite「シズメ!」バシュシュッ

軽巡ホ級flagship「クラエ!」バシュシュシュッ

シューン

睦月「えっ、えっ?」

巻雲「ふわぁ!?」

龍田「危ないっ!!」ドンッ

ズッドオオオオオオオオオオオオオオン

龍田以外「龍田(さん)!」

龍田「…………」大破

摩耶「だ、大丈夫か…?」

龍田「……大丈夫よ~。それにしても~、ちょ~っと頭に来たかな~?」スッ

鳥海「た、龍田さん?」

龍田「私の得物、あいつらをぶった切りたくてうずうずしてる~♪」

龍驤(あ、これあかんパターンや)

龍田「うふふふふふ~♪」ザザザザザザザ

雷巡チ級elite(遅いな、このスピードなら魚雷の方が―)

龍田「させないわよ~」ザシュッ

476: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/03(水) 22:12:18.97 ID:RIF02jyT0
雷巡チ級elite「ア?」チラッ

ブシャァァァァァァァァァァ

雷巡チ級elite「ガ、アアアアアアアアアアア!?」大破

軽巡ホ級flagship「ち級!!右腕ガ―」

龍田「とどーめっ♪」

グサッ

雷巡チ級elite「」死―撃沈

軽巡ホ級flagship「ウッ………」

龍田「次は貴女よ~?」クルッ

軽巡ホ級flagship「コチラノ主砲ノ方ガ早イ!」ズダダダダダン

龍田「る~るる~♪」ヒュンヒュン

軽巡ホ級flagship「スベテ避ケタダト…!?」

龍田「え~いっ♪」ズバッ

ブシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ

軽巡ホ級flagship「ゴ、ア、ガアアアアアアアアアアア!!!」大破

龍田「や~っ♪」

ザクッ

軽巡ホ級flagship「」死―撃沈

駆逐ハ級elite「!!」ゾクッ

龍田「…………………」ニタアアアアアアアア

ガッ、ダチュッ、ベキャッ、ゴシャッ

龍田「ふ~、終わりね~」

摩耶「ま、龍田はキレるとああなるからな~」

睦月&巻雲「…………………」ビクブルビクブル


 ―13時過ぎ、執務室―

龍田「って感じよ~」

提督「もう少し教育上よろしい指導をしてくださいよ」


【終わり】

477: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/03(水) 22:21:14.08 ID:RIF02jyT0
【節分】

 ―13時過ぎ、執務室―

提督「…………………………」

タタタタタタタタタタ

提督「?」

バァン

鬼怒「ゴメン提督、ちょっとかくまって!」

提督「鬼怒さん?どうかしたのですか?」

鬼怒「いいから!」ゴソゴソ

長門「おい、机の下にもぐるなど―」

駆逐艦達「提督~」

提督「皆さん、どうしたのですか?」

暁「鬼怒さん見なかった?節分の豆まきで鬼役を鬼怒さんにしたんだけど……」

提督「鬼怒さんなら、先ほどすれ違いましたが……鬼怒さんを鬼役にするの、やめた方がいいですよ」

深雪「えー、どうしてー?」

提督「鬼怒さん、本気で嫌がってる感じで逃げていましたし、本人が嫌がっているのに鬼役と勝手に決めつけて豆を投げるのは、少々見過ごせませんがね」

吹雪「う、ごめんなさい……」

提督「で、代わりと言っては何ですが、長門さん鬼役をやってもらえませんか?」

長門「私がか?なぜ?」

提督「いえ、その頭の信号旗用のアンテナが鬼の角に見えたので」

長門「ふむ……まあ、駆逐艦の子たちが健康で過ごす事ができるのであれば、この長門僭越ながら鬼役を買って出よう」

提督(この長門さんの行動、別に駆逐艦が好きだから、ってわけではないんですよね。分かりますよ)ヒソヒソ

長門(当たり前だ。私が駆逐艦にうつつを抜かすはずがないだろう?)ヒソヒソ

提督(そうですよね。失礼しました)ヒソヒソ

長門「よーし、駆逐艦達よ!中庭で豆まきとしようじゃないか!」

駆逐艦「はーい!」

478: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/03(水) 22:30:13.36 ID:RIF02jyT0
鬼怒「いや~、助かったよ。ありがとうね~」モゾモゾ

提督「名前に鬼の名を持つ艦娘も、苦労しますね」

鬼怒「ホントだよ~!何も鬼の名前がついてるからって勝手に鬼役にされちゃ、こっちもたまったもんじゃないよ!」プンスカ

提督「まあ、鬼役は長門さんに変わってもらいましたし、鬼怒さんも嫌がっているという事は伝えましたので、しばらくは大丈夫だと思いますよ」

鬼怒「いや~、ほんとにありがとうね~!助かったよ~」

提督「…後、長門さんに任せる予定だった仕事をやってもらっても構いませんか?」

鬼怒「それぐらい、鬼怒には朝飯前だよ!ところで、その書類なぁに?」

提督「先週の資源増減表ですよ。それで、こちらの書類が昨日の…」


鬼怒「はー、ほんとに提督ってマメだね~。豆まきだけに。なんちって~、あははははは♪」


提督「…………」イラッ

提督「ああ、すみませんが書庫に行って昨年の1月の資源増減表を取ってきてもらってもいいですか?」

鬼怒「あ、はーい。ちょっと待っててね~」


 ―数分後、書庫―

鬼怒「えーっと、これだね。よし」

ピンポンパンポーン

鬼怒「?なんだろう、放送?」

提督『えー、中庭で豆まき中の駆逐艦の方たちに連絡いたします』

鬼怒「?」

提督『鬼怒さんが、自ら鬼役を買って出ましたので、皆さん存分に鬼怒さんに豆を投げてください』

鬼怒「」

提督『なお、現在鬼怒さんは2階書庫におりますので、お早めに』プツッ

鬼怒「ちょちょちょ、ちょっと待って!鬼怒はそんな事一言も言ってないよ!!」

ダダダダダダ

鬼怒「ひい!駆逐艦の子たちの足音が聞こえる!まずい、どこかに身を隠して―」

バァン

鬼怒「!!」ビクッ

駆逐艦達「鬼は~、うち~!!」びしゅしゅ

鬼怒「うにゃあああああああああああああああああああああああ!!!」


【終わり】

479: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/03(水) 22:37:26.79 ID:RIF02jyT0
【キャラクター紹介】

≪鬼怒≫

長良型軽巡洋艦五番艦。艦娘No.109。赤い髪と独特のポーズが特徴の、元気な女の子。訓練が大好きで、演習には積極的に参加している。長良型であるが、

なかなかそうと認識してもらえないのが悩み。名前に‶鬼‶という感じが入っている唯一の艦娘であるため、節分では鬼役にされるのが鎮守府の暗黙の了解。

本人は嫌がっているが、提督の癪に障ったために鬼役にされる。よくダジャレを嗜み、周りを凍りつかせる(だから夏場は駆逐艦の子たちに人気)。

好きな言葉は『駑馬十駕』。

480: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/03(水) 22:41:33.24 ID:RIF02jyT0
【キャラクター紹介】

≪鬼怒≫

長良型軽巡洋艦五番艦。艦娘No.109。赤いショートカットの髪とコロンビアのポーズが特徴の、元気な女の子。常に努力を怠らず、演習には積極的に参加する。

長良型の一員であるが、なかなかそうと認識してもらえないのが悩み。名前に‶鬼‶とつく唯一の艦娘であるため、節分では鬼役にされて豆を投げつけられる。

よくダジャレを嗜んでおり、ダジャレを披露しては周りを凍りつかせる(駆逐艦の子たちには人気)。恋も訓練、料理も訓練、全ては訓練あるのみ。

好きな言葉は『駑馬十駕』。

487: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/04(木) 21:33:10.24 ID:m0Jw2/mG0
>>485 吹雪、了解しました。

【コーヒー】

 ―14時半過ぎ、倉庫―

摩耶「よっこらしょっと………」ゴトッ

摩耶「ふー…これでいいか?」

提督「大丈夫です。これ、1人で持つには大きすぎたので、ありがとうございます」

摩耶「石油ストーブも終わりか…」

提督「新しく暖炉を購入しましたので…それより、手伝ってくれたお礼にコーヒーでも淹れましょう。ま、インスタントですが」

摩耶「おっ、いいのか?じゃ、いただこうかな」

提督「では、執務室に戻りましょう」


 ―数分後、執務室―

摩耶「ふー…疲れた。しかし、今になって何で暖炉なんて買ったんだ?」ドサッ

提督「石油ストーブだと、遠征で持ち帰ってきた燃料を使ってしまうので、空き箱の木が使える暖炉の方がいいと思ったんですよ」

摩耶「へー。ま、提督らしい理由だな」

提督「どういたしまして……っと、できましたよ。コーヒー」

摩耶「お、さんきゅーな」

提督「ミルクや砂糖はどうしますか?」

摩耶「そうだな…ミルクは―」ハッ

摩耶(待て…普通はミルクを結構多めに入れてるが…提督の前で‶カッコいい摩耶様‶のイメージを崩したくはない……ならここは…ミルクは入れられねー…)

提督「?」

摩耶「い、いや。いらない。そのままでいい」

提督「ブラックでよろしいんですか?」

摩耶「あ、ああ。ちょっと眠気があったから、目を覚ましたくてな」

提督「…分かりました、どうぞ」スッ

摩耶「さ、さんきゅー」スッ

摩耶(ブラック何て飲むのは初めてだが…………)

摩耶「んぐっ」ゴクッ

488: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/04(木) 21:39:32.30 ID:m0Jw2/mG0
摩耶(………………苦ぇ………)

提督「…苦かったですか?」

摩耶「い、いや……大丈夫だ、うん」

提督「そうですか」コポコポ

摩耶「て、提督もブラックか?」

提督「いえ、私はココアですよ」

摩耶「……………………え?」

提督「恥ずかしながら、私コーヒーが飲めなくて…。コーヒー牛乳とかココアは飲めるんですが、コーヒーは苦いのが嫌いで普段飲まないんです」

摩耶「あんた性格の割に舌がお子様だな!」

コンコン

提督「はい?」

鳥海「お疲れ様です、司令官さん。先日の各鎮守府の戦力データ表です」ガチャ

提督「いつもお疲れ様です。ちょうど、お湯を沸かしたところですので、インスタントではありますがコーヒーでもいかがですか?」

鳥海「よろしいんですか?」

提督「ええ、構いませんよ」

鳥海「では、いただきます」

提督「はい」コポコポコポ

摩耶「データ課も大変だろ?全部手作業なんて」

鳥海「大丈夫ですよ?徹夜も3日を過ぎれば眠くなくなりますし」

摩耶「それ、末期っていうぞ…」

提督「どうぞ、お待たせしました。ミルクはどうしますか?」

鳥海「いえ、ブラックでお願いします」キッパリ

摩耶「」

提督「どうぞ」スッ

鳥海「ありがとうございます…………ずずっ。はぁ、美味しいです」

摩耶(ちくしょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!)


【終わり】

489: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/04(木) 21:48:41.93 ID:m0Jw2/mG0
【総司令部色】

 ―14時前、書庫―

鹿島「えーっと、この書類はこっちで……これはあそこに…っと」スッ

鹿島「ふー……」


提督「総司令部には慣れましたか?」

鹿島「ええ。ここに来てから3カ月ぐらいになりましたけど、やっと慣れてきたって感じです」

提督「まあ、新しい場所に就いたら慣れるのにそれぐらいは必要ですから。それにしても、鹿島さんは呑み込みが早いですねぇ」

鹿島「ほ、本当ですか~?」

提督「ええ、嵐さんや萩風さんはもとより、酒匂さんも阿賀野さん達のサポートがあってもまだ仕事が覚えていないのですから…」

鹿島(阿賀野さんのサポートって役に立つのかなぁ……)

提督「ですが、鹿島さんはもうほとんどの仕事をこなす事ができてますよね。遠征・出撃の旗艦、報告書の作成など色々…流石と言うべきです」

鹿島「そ、そんな…嬉しいです…///」

提督「流石、あの香取さんの妹と言うべきですね」

鹿島「……もう、提督?」ジロッ

提督「?」

鹿島「…私の事をほめているんでしたら、他の方の名前を出さないでいただきたいものですね」

提督「………すみませんね」

鹿島「女性はそういう事には敏感なんですからっ」

提督「これからは気を付けていきます」


『おーい』


提督&鹿島「?」

490: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/04(木) 21:57:28.73 ID:m0Jw2/mG0
木更津第鉢鎮守府提督(以下鳥川)「おっす、黎明」

湯河原第陸鎮守府提督(以下蓮村)「やあ、黎明」

提督「鳥川さん、蓮村さん」

鹿島「??」

提督「ああ、こちら私の幼馴染の鳥川さんと蓮村さんです。2人とも、見てのとおり提督ですよ」

鳥川「よろしくな、鹿島さん」

蓮村「よろしくね」

鹿島「は、はい!よろしくお願いします!」

鳥川「それにしても、鹿島さんも可哀そうだねぇ」

鹿島「?ど、どうしてですか?」

蓮村「そりゃ、こんな鉄面皮のS気質なのが提督だなんて、気苦労も多いでしょ?残業とかも多そうで…」

提督「あんたらはケンカを売りに来たのか」

鹿島「そ、そんな!私は提督に良くしてもらっています!」

蓮村「本当に?」

鳥川「ぜってー、そんなことないって」

鹿島「い、いえ!大丈夫です!いつも22時には仕事を切り上げさせてもらっていますし、担当の仕事だってもらっていますし!

鹿島「常に演習の旗艦で皆さんを指導していますし!提督のが忙しい時は食事を用意させてもらってますから!」

鳥川「あー、ちょっといいか?」

鹿島「は、はい?」

鳥川「普通の鎮守府って就業時間は21時までで、各艦娘が担当案件を持っているなんてことは無いんだが…」

蓮村「それに、提督が忙しいときとかって、食事は基本的に提督が自分で用意するか、善意で用意するかのどっちかなんだけど…」

鹿島「……………………」

鹿島(私………総司令部に毒されてる……!?)


【終わり】

491: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/04(木) 22:07:10.89 ID:m0Jw2/mG0
【お部屋訪問再び】

 ―11時半過ぎ、廊下―

暁「司令ちょうかーん!」

司令長官「おや、暁君。それに響君たちも。どうしたんだい?」

響「朝に司令官を見なかったんだけど、もしかして…」

司令長官「うん、また働き過ぎてたから休ませたんだよ」

雷「もうっ、私を頼っていいって何度も言ってるのに!」

司令長官「ま、黎明君も君たちみたいな女の子を夜遅くまで起こしたくはないって事だろうね」

電「…私達の事を気遣ってくれるのは嬉しいのですけど、それで司令官が負担を抱えてるっていうのは、ちょっと間違っていると思うのです」

司令長官「だよねぇ。儂もそう思って、黎明君の仕事の量を減らしているんだけど、やっぱり総司令部っていう場所だから情報量とかは毎日毎日、山のように

     送られてくるから……データ課はデータ関連の事でいっぱいいっぱいだから…」

響「ところで、司令官は今も寝ているのかな?」

司令長官「多分ね」

響「だったら、私達がまた起こしに行こうか」

暁「い、嫌よ!そんな、男の人の部屋に入るなんて、レディらしくないわ!」

雷「とか何とか言って…前に司令官が起きていたことにびっくりしたから嫌なんじゃないの?」

暁「そ、そんなんじゃないわよ!」

電「前は傍で騒いじゃって起こしてしまったのですけど、今日は普通に起こしてみるのです。そうすれば、前みたいな事にはならないと思うのです」

司令長官「うーん……ま、多分ボコられるのは儂だから、起こしても大丈夫だと思うよ」

響「じゃあ、司令長官の許しも出た事だから、行こうか」

暁「しょ、しょうがないわね!ま、お寝坊さんな司令官を起こすのもレディの嗜みかしらね!?」

司令長官&響&雷&電(ちょろい)

492: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/04(木) 22:14:58.24 ID:m0Jw2/mG0
 ―数分後、提督の私室前―

雷「何度来ても、この部屋からは威圧的な何かを感じるわね…」

響「それじゃあ、入るとしようか」

暁「ま、待って!入るんなら私が一番に入るわよ!レディだし、一番艦だし!」

電「なんで、白露ちゃんみたいなことを言っているのです?」

暁「いいから!私が一番に入るから!」

響「じゃあ、お好きにどうぞ」

雷「いっちゃって~」

暁「じゃ、じゃあ入るわよ~」グッ


提督「はい?」ガチャ


暁「ほわあああああああああああああああああああ!!?」

響「あ、司令官。Доброе утро(ドーブラエ ウートラ:おはよう)」

雷「おはよ、司令官!」

電「おはようございます、なのです」

提督「はい、おはようございます」

暁「あっ、おっ…はははははは…よよよよぅ…」ガタガタガタ

提督「暁さん?」

暁「べっ、別にびっくりしたわけじゃないんだからねっ!ドアノブを握ろうとした瞬間にドアノブが回って中から提督が出てきたから怖かったんじゃ、

  無いんだからねっ!ただちょっと提督の顔が怖くてびっくりしただけなんだからっ!」

提督「あ、はい」

493: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/04(木) 22:24:48.13 ID:m0Jw2/mG0
提督「それにしても、皆さんどうかしたのですか?」

雷「まだ司令官が寝てるっていうから、健康面を考えて起こしに来たのよ!」

提督「ああ、またですか」

電「でも、今日はもう起きていたのですね?」

提督「ええ、昨日仕事はちょっと中途半端なところで終わらせてしまってまして、つい先ほど起きて、部屋で確認をしていたんですよ」

響「そうなんだ。それで、体調は大丈夫なのかい?」

提督「何とか大丈夫です」

暁「あ、部屋はやっぱりきれいなのね」

提督「ええ、綺麗にしていないと落ち着かないので」

雷「いいことじゃない!」

電「本棚は、難しそうな本がいっぱいなのです…」

響「そうでもないよ?ほら」クイッ

電&雷「?」

響「こっちの本棚には漫画やライトノベルがあるよ」

暁「し、司令官ってそういうのがすきだったの!?」

提督「こういうサブカルチャーも好きなんですよねぇ」

響「ふーん……」

ぷらず…電「でも、電達もぶっちゃけちゃえば二次元―」

提督&暁&響&雷「やめろ!!」


【終わり】

494: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/04(木) 22:36:40.67 ID:m0Jw2/mG0
【キャラクター紹介】

≪鳥川 将(とりかわ しょう)≫

関東・木更津第鉢鎮守府提督。性別は男性で、年齢は26歳。斑・蓮村とは小学校からの付き合いで、他人からの認識は‶凄いバカ‶。だが、突飛な発想力から、

とんでもない真理をつく事もある。高校までは斑・蓮村と同じだったが、卒業後は工業大学へ進学する。深海棲艦が出現した後は、通っていた大学を辞め、

斑を誘い元々興味のあった海軍に入る。その後、提督としての適性試験に合格して提督になる。憲兵司令官の城とも面識がある。嫁艦は木曾。

好きな言葉は『笑う門には福来る』。

495: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/04(木) 22:41:13.21 ID:m0Jw2/mG0
≪蓮村 宗(はすむら しゅう)≫

関東・湯河原第陸鎮守府提督。性別は男性で、年齢は26歳。斑・鳥川とは小学校からの付き合いで、他人からの認識は真面目。しかしさらっと毒を吐く事も。

それが原因でたまに鳥川をキレさせる。高校までは斑・鳥川と同じだったが、卒業後は海軍学校へ進学する。深海棲艦が出現した後は、提督の適性試験を受け、

合格して提督となる。提督歴は斑・鳥川よりも長い。鳥川(と間接的にだが斑)に提督募集の情報を流した。嫁艦は長良。

好きな言葉は『無病息災』。

501: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/05(金) 21:16:02.02 ID:nRpFnimT0
【深海提督の憂鬱】

 ―10時過ぎ、執務室―

提督「……………ううむ」

榛名「提督?どうなさったのですか?」

提督「いえ、皆さんからの遠征や出撃の報告書を見ると、どうも深海棲艦の動きが変わってきていると思いまして」

榛名「変わっている…とは?」

提督「前までは、深海棲艦は力任せに敵を打倒しているような感じがしたのですが、今はどこか動きが戦術的に…つまり戦略を持つようになっていると…」

榛名「………気のせいでは?」

提督「…取り越し苦労であれば幸いなのですが」


 ―同時刻、深海棲艦本拠地・執務室―

深海提督「……………」カリカリカリ

ガチャ

北方棲姫「てーとく!帰ってきた!」

深海提督「お、ほっぽちゃん。お帰り」

北方棲姫「ただいま!」ビシッ

深海提督「北の方は寒くなかったかな?」

北方棲姫「寒かった!けど、おねーちゃんが作ってくれたマフラーのおかげで暖かかった!」

深海提督「そうかそうか。港湾棲姫さんは妹思いだからな~。あ、そのおねーちゃんだけど、今台所でお菓子を作ってるはずだから、手伝っといで」

北方棲姫「うん!分かった!」テテテテテ

パタン

502: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/05(金) 21:26:00.18 ID:nRpFnimT0
深海提督「……………はぁ」

護衛要塞「?提督、どしたんですか?」

深海提督「いや、ちょっとな…」

護衛要塞「あ、うちのほっぽさんの態度が気に入らなかったんだったら、部下である俺から謝ります…すみません」

深海提督「いや、そういう事じゃなくてだな…」

護衛要塞「何か悩みでもあるんですか?」

深海提督「ああ…そうだ、な」

護衛要塞「俺で良かったら、聞きますけど?まあ、俺はほとんど北方AL海域にいるから本拠地の事は分からないんですが」

深海提督「悪いな……。実は―」


 ―数日前・15時過ぎ、食堂―

深海提督「ううむ……少し小腹がすいたな……菓子とかないかねぇ…」

アーダーコーダー、ギャイギャイ

深海提督「ん?何の騒ぎだ?」

戦艦タ級「あ、提督!ちょうどいいところに!」

重巡リ級「え、提督?」

深海提督「タ級にリ級?何かあったのか?」

戦艦タ級「実は私、さっきクッキーを焼いていたんですよ。それで、自分で味見したら結構いい出来だと思ったんです」

深海提督「そうか。じゃあ後で1つおくれ」

戦艦タ級「そしたらですね!そこにリ級さんが来て、クッキーを1つ食べてもらったんです。そしたら…………」


重巡リ級『まあ、タ級にしてはいい出来なんじゃないの?』


戦艦タ級「なーんてことを宣ったんですよ!」

重巡リ級「タ級が料理って、そんなイメージじゃないもん。どうせ不味いんだろうなーと思ったから」

503: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/05(金) 21:35:44.64 ID:nRpFnimT0
戦艦タ級「それでリ級さんがクッキーを作るって言ったんですよ。それでできたヤツを食べてみたら、大して美味しくも無くてっ!」

深海提督「要するに、上手くもないのに自分のクッキーをからかわれたのが気に食わない、と」

重巡リ級「私はそんなクッキーなんて何度も作った事が無いんだもの!一回作って形になっただけでも私の技量をほめてほしいモンね!」

戦艦タ級「なんですってぇぇぇぇぇぇ?」

深海提督「どうでもいいが、小腹がすいてるんだ。そのクッキー余ってるのなら1つくれないかね」

重巡リ級「………そうだわ。それなら、どっちのクッキーが美味しいか提督に見極めてもらおうじゃない」

深海提督「へ?」

戦艦タ級「いいですね、それ。提督が美味しいと言った方が勝ちという事で」

重巡リ級「望むところよ!」

深海提督「え、あのー…………」


深海提督「で、その後クッキーをたらふく食べさせられてしばらくの間トイレから出られなくなった」

護衛要塞「…んで、どっちのクッキーが美味しかったんですか?」

深海提督「タ級だった。ただ、途中から食べる事が苦痛になっていったから味が分かんなくなった」

護衛要塞「…さいですか」

深海提督「他にはなぁ…」


 ―数日前20時前、提督用浴場―

深海提督「ぶあー……やっぱり風呂は疲れが取れるね~……」

深海提督「しっかし、皆の相手をするのは別に嫌じゃないんだが、疲れるねぇ……」

ガラガラガラッ

深海提督「ん?」クルッ

504: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/05(金) 21:43:53.52 ID:nRpFnimT0


空母棲姫「失礼するわね」←すっぽんぽん

戦艦レ級「よーっす!邪魔するぜー!」←すっぽんぽん


深海提督「んなああああっ!!?」

空母棲姫「あら?どうしたのかしら?」

深海提督「どうしたもこうしたもあるか!何でお前らが男湯にいる!そして何で前を隠さない!」

戦艦レ級「なんだよ硬い事言うなよな~。俺とお前の仲なんだぜ?別に裸何てどうってことないだろ?」チャプ

空母棲姫「レ級の言う通りよ。私達は仲間なんだから、これぐらい普通でしょ?『裸の付き合い』って言葉もあるくらいだし」チャプ

深海提督「その言葉は同性の間のみ有効な言葉だ!後さりげなく一緒の湯船に入るな!」

戦艦レ級「あー、戦いの疲れが抜けていくぜー…」

空母棲姫「そうねぇ…はー、癒されるわ~」

深海提督「風呂入りたいんなら女湯行け!」

戦艦レ級「なー、もうちっと提督そっち寄ってくれよ。狭くてしょうがない」グイグイ

深海提督「ちょっ…お前…っ」

空母棲姫「そうねぇ、悪いけどちょっと寄らせてもらうわよ」ギュムッ

深海提督「あの、空母棲姫さん…色々当たって」

空母棲姫「別にいいじゃない。減るもんじゃないんだし。それに普段頑張ってる貴方へのサービスって事で」

深海提督「だからだなぁ…………」

空母棲姫「それとも何?私のボディじゃ興奮しない?」

深海提督「そりゃ興奮するけども……じゃなくて!」

戦艦レ級「ひゅーひゅー」

深海提督「あーもー!先に上がる!」ザバァ

ビシャン

空母棲姫「あらら…残念ね」

戦艦レ級「ちぇー、つまんないのー」


深海提督「まともに風呂にも入れん」

護衛要塞「………大変ですねー」

深海提督「これまでも、港湾棲姫や港湾水鬼、離島棲鬼とかも入ってきたし……はぁ」

護衛要塞(何だろう、だんだん腹が立ってきたぞ)

深海提督「それにな…」

506: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/05(金) 21:52:53.76 ID:nRpFnimT0
 ―22時過ぎ、深海提督の私室―

深海提督「…思いのほか仕事が早く終わったし、もう寝るとしようかな」パチン

深海提督「おやすみ………」


 ―数時間後―

モゾモゾモゾ

深海提督「……………………んぁ?なんだ?」

ゴソゴソゴソ

深海提督(な、なんだなんだ?何の感触だこれ…!?)ガバッ

泊地水鬼「んむ~………」

深海提督(なんでだよ…)

深海提督「泊地水鬼さん……起きてください」

泊地水鬼「んぅ…?てい…とく?」

深海提督「そうです。俺です。早く自分の布団に戻って―」

泊地水鬼「おやすみなさい……」グデーン

深海提督「待て!どうして眠る!」

泊地水鬼「だって……1人で寝るのは寂しいですから……」

深海提督「だったら俺じゃなくて他の人と寝ればいいじゃないですか!その~…戦艦水鬼とか、装甲空母姫とか!」

泊地水鬼「私は……提督と一緒の方がいいんですぅ……」

深海提督「意味わかんないですって!」

泊地水鬼「提督と寝ると………暖かい気持ちになれますからぁ……」

深海提督「……………………」

泊地水鬼「おやすみなさい………………」

深海提督「………今日だけですよ」

泊地水鬼「…ありがとうございますぅ………」

泊地水鬼「………すぅ……すぅ……」

507: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/05(金) 21:59:35.38 ID:nRpFnimT0
深海提督「それでも結局、何度か俺の布団に入ってくることがあって………」

護衛要塞「…………」ガブッ

深海提督「いてぇ!何で腕にかみつく!しかも無言で!」

護衛要塞「うるせぇ!何不満げに深海棲艦の女の子達とイチャコラしたエピソードなんて話してやがる!聞いててめっさ腹が立つわ!」

深海提督「俺のせいじゃねぇっての!」

護衛要塞「そんな女の子とのふれあいなんてこの体の俺からすればイラつく話題にしかならんがな!俺だって好きでこんな体になったわけじゃねーのに!」

深海提督「いてっ、いててっ!やめろっての!」ダダダ

護衛要塞「逃がすかっ!」

ガチャッ

飛行場姫「えっ」

深海提督「あっ」

ドチン

飛行場姫「きゃっ!」

深海提督「いてて……あっ、ごめ―」


ムニュッ(飛行場姫の胸をわしづかみにしている深海提督の手)


飛行場姫「あっ…………」

深海提督「………………………本当に、ごめんな―」

飛行場姫「いやあああああああああ!!!xxx!す  っ!!」バチィ、ベチィ

深海提督「ぶべらっ」ドサッ

飛行場姫「うわああああああああんん……」タタタタタ

護衛要塞「……………けっ」


【終わり】

508: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/05(金) 22:04:27.10 ID:nRpFnimT0
【キャラクター紹介】

≪護衛要塞≫

深海棲艦の一種。艦種は護衛要塞。北方棲姫のお供の1人で、北方棲鬼からは‶たこ焼き‶と呼ばれているが、本人はそれを嫌っている。戦闘では主に、北方棲姫

のサポートに徹している。一度、とある艦娘に捕らえられて食べられそうになったことがあり、寸でのところで港湾棲姫に食べられそうになったが、それが今も

トラウマになっている。深海棲艦組の数少ない良心。性別は男(雄?)の模様。

515: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/07(日) 21:21:00.96 ID:BKoxhUtq0
【魚雷】

 ―14時過ぎ、装備倉庫―

カツ、コツ

提督「ふむ…12.7cm連装砲が5、10cm連装高角砲が2、61cm三連装魚雷が6……」カチャ、カチャ

提督「………ふむ…む?」ピクッ


 ―数十分後、執務室―

ガチャ

提督「戻りました」

北上「あ、お疲れ~」

提督「確か、午前中に装備倉庫の個数確認をしたのは北上さんでしたよね?」

北上「え?そうだけど?」

提督「61cm四連装(酸素)魚雷の数なんですが、記録は3になっていたんですが…今さっき数えてみたら10でした」

北上「あ、あれ~?そうだったけ~?いや~、ちょっと暗くてわからなかったな~…」

提督「倉庫の中はちゃんと蛍光灯が付いていましたし、誤差が1や2ならまだしも、3本と10本を間違えるっていうのは、妙と思うんですが」

北上「あ、あははは~……」

提督「今のうちに本当の事を言っておいた方が身のためですよ」

北上「……ごめんなさい、わざと書き間違えてました」

提督「なぜそのような事を…まあ、大方『酸素魚雷がもっとほしくて記録上は少なく書いて、今後開発しよう』ってところですかね」

北上「……ご明察です…」

提督「魚雷がもっとほしいんでしたら、申請書を書けばいいものを」

北上「え、出したら作ってくれたの?」

提督「数が十分にある場合…例えば今みたいに10本もあれば作る必要はありませんが」

北上「ですよね」

517: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/07(日) 21:32:39.05 ID:BKoxhUtq0
提督「しかし、大井さんに負けず劣らず北上さんも魚雷が好きですよねぇ」

北上「えー、だって魚雷カッコいいじゃん~」

提督「カッコいいですか、あれ」

北上「カッコいいよ~。男の人ってあれでしょ?ああいうメカ系のに惹かれるんでしょ?」

提督「私はあれをカッコいいとは思いませんし、思ったらおしまいだとも思っています」

北上「でもさ~、魚雷のいいところはやっぱあれよ。雷撃戦でどんな強い敵にも大ダメージを与える!戦艦でも空母でも装甲を貫き、撃沈させる!」

提督「まあ、雷撃戦で駆逐艦の方が戦艦を撃沈したって報告は何度も聞いていますが」

北上「でしょ?いや~、あれにはホントに痺れるねぇ~。ま、酸素魚雷もいいけど、あたしたち雷巡と潜水艦にしか装備できない甲標的が、最強の魚雷だと

   思うけどね」

提督「阿武隈さんが物陰で泣いてますよ。忘れないであげてください」

北上「あー、でも魚雷っていいよねぇ~。いやぁ~、外国の魚雷も実装されないかな~?」

提督「それは、装備開発の夕張さんに相談しないと無理でしょう。まあ、実現性なら回天の方が技術的にも簡単と思いますが」

北上「かっ、回天!?あ、あれはちょっと勘弁願いたいね……っていうか………中の人とか…その…」

提督「中の人はシベリア送りの予定だったブラック鎮守府の提督にしましょうか。艦娘を酷使させたり法を犯したのはあっちですし、戦場で散った方が海軍の

   軍人としても本望でしょう」

北上「あの、いや~……できれば人道的にしてほしいかなぁ~……っていうか、回天は潜水艦の子たちも嫌って言ってるからやめた方がいいし」

提督「冗談ですよ」

北上「じゃあ、代わりと言っちゃアレだけど、61cm四連装(酸素)魚雷大量開発とか―」

提督「それとこれとは別です」

北上「ちぇっ」


【終わり】

518: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/07(日) 21:40:22.12 ID:BKoxhUtq0
【一航戦の心配性な方】

 ―9時前、執務室―

提督「では、加賀さん。今日一日秘書艦をよろしくお願いいたします」

加賀「ええ、こちらこそよろしく」

提督「で、早速で申し訳ないんですけれども、マルフタサンマル(09時30分)から、赤城さん率いる第一艦隊がサーモン海域へ出撃予定なので、装備開発は

   その後としたいのですが―」

加賀「…そう、分かったわ」

提督「?」

提督(一瞬残念そうな顔をしていた気が…)


 ―9時半前―

赤城「第一艦隊旗艦赤城、以下5名。これより、サーモン海域へ出撃いたします」

提督「はい。道中は装甲空母鬼などの強敵と遭遇する可能性がございますので、十分に気を付けてください」

赤城「了解しました!」ビシィ

加賀「赤城さん、お気をつけて」

赤城「ありがとう、加賀。私は大丈夫だから、加賀も秘書艦のお仕事を頑張ってね」

加賀「…ええ。分かっています」

提督(できれば、皆さんの前で1人にだけ声をかけるというのは少々避けてもらいたいのですが、ね)


 ―数分後、波止場―

赤城「では第一艦隊、出撃いたします!」ビシィ

提督「お願いします」ビシィ

加賀「………………」ペコリ

519: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/07(日) 21:49:09.18 ID:BKoxhUtq0
 ―10時前、工廠―

加賀「では、このレシピで開発をお願い」

工廠妖精さん「ん~?加賀さん、このレシピでいいんですか~?」

加賀「?何か、問題でもありましたか?」

工廠妖精さん「このレシピ、三式水中聴音機のレシピですよ~?確か今日の開発予定装備って、電探じゃありませんでしたっけ~?」

加賀「…っ、そ、そうだったわ。ごめんなさい、じゃあ電探のレシピでお願い」

工廠妖精さん「ほいさっさ~」

加賀「…………はぁ」


 ―13時過ぎ、執務室―

加賀「…………………」カリカリカリ

提督「………加賀さん」

加賀「……何かしら?」クルッ

提督「この書類なんですが、数値のミスが何か所かあるんですが…」

加賀「そ、そう………。ごめんなさいね、すぐに書き直すわ」

提督「…先ほど、工廠の開発でも誤った開発をしようとしていたみたいですし…何かあったんですか?」

加賀「それは………」

520: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/07(日) 21:52:21.50 ID:BKoxhUtq0
提督「やはり、赤城さんの事が心配ですか」

加賀「………ええ、やはり心配だわ」

提督「大丈夫だと思いますよ。赤城さんには紫電改二、彗星、九七艦攻(村田隊)、さらに彩雲を持たせておりますし、彼女の僚艦もそれなりの手練れです。

   それに赤城さん自身も今は慢心したりはしていませんし、轟沈するなんてことは無いでしょう」

加賀「…貴方はそう言うけれど、やはり心配だわ」

提督「………それでしたら、波止場まで迎えに行かれては?もうそろそろ戻ってくる時間ですし」

加賀「で、でも秘書艦としての仕事が…」

提督「赤城さんの事が気にかかってこちらの作業がおろそかになりミスを犯しかけてしまうようであれば、無理に仕事をさせたりはしませんよ。今加賀さんは、

   赤城さんが心配で仕事にも手が付けられない…。ならば、その不安の素である赤城さんに会いに行けば解決するでしょう」

加賀「………ありがとうございます。今夜、仕事を途中で投げてしまったお詫びとして奢らせていただいてもいいですか?」

提督「できれば、赤城さんも誘ってあげてください」

加賀「無論、そうします」

パタン

提督「まったく、加賀さんも心配所なんですねぇ」


【終わり】

521: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/07(日) 22:02:25.64 ID:BKoxhUtq0
【キャラクター紹介】

≪加賀≫

加賀型正規空母一番艦。艦娘No.7。青い袴にサイドテールの、落ち着いた雰囲気が特徴的なお姉さん。ぶっきらぼうで感情を表に出す事がほとんどないが、

心はとても熱い。同じ一航戦の赤城ととても仲が良く、赤城に対しては深い信頼を抱いている。艦載機運用能力は鎮守府でもトップで、デスクワークも難なく

こなし、長門と同じく提督代理業を行う事ができる。赤城ほどではないが食欲旺盛。提督に好意を抱いているような言動をするが、真意は定かではない。

好きな言葉は『鎧袖一触』。

530: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/09(火) 22:01:11.70 ID:Ofs8PLOB0
【戦いの前】

 ―21時過ぎ、戦艦寮・金剛&比叡の部屋―

金剛「いよいよ、明日からは大規模作戦デスネ…」

比叡「そうですね、お姉様…なんだか緊張します…」

霧島「ですが、司令の話では、今回の敵勢力は比較的小規模なため作戦機関もそれほど長くはないという話です」

榛名「そ、そうですか……ちょっと安心しました」

比叡「そうですねぇ。そこまで大規模でないのであれば、資源が枯渇するという心配もなさそうですし」

金剛「ですが、油断はできまセン。そうやって慢心しているト、取り返しのつかないコトになりそうな気がするのデース」

榛名「ええ、金剛お姉様の言う通りですね。油断は禁物です」

金剛「………それよりも、重要な事がありマース…」

比叡「重要な事…ですか?」

榛名「大規模作戦よりも…ですか?」

金剛「Yes.この戦いは、勝つか負けるか、ただそれだけしか残らないのデース…」

霧島「イ、一体……それは………?」

金剛「それハ……」

比叡&榛名&霧島「……………………」ゴクリ

531: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/09(火) 22:09:45.83 ID:Ofs8PLOB0

金剛「2月14日、Valentine Dayデース!!」


榛名「!」

霧島「……あれ?」

比叡「なーんだ、そんな事ですか」

金剛「ヒエー、何が‶そんな事‶デスカっ!!」

比叡「ひえっ!?」

金剛「この日ばかりは、鎮守府は戦場と化しマース……。艦娘達による血みどろの戦いの火ぶたが切って落とされ……テートクのHeartを射抜くのは誰か…

   そしてテートクと添い遂げられるのが誰になるのかが……決められるのデース!!」カッ

比叡「へ、へー……」

榛名(そうでした……失念しておりました…!大規模作戦に気を取られ……バレンタインデーの準備を一切しておりませんでした…っ!!どうしましょう…。

   明日階に行くのは…いえいえ、明日からは大規模作戦!外にのんきに買い出しに行けるような雰囲気にはならないはず…ああ、どうしましょう…)

霧島「あ、あのー……」

金剛「2月14日!その日、テートクの…そして、私たちの運命が決まるのデース!!大規模作戦なんて目じゃネーのデス!!」

霧島「ちょっと、金剛お姉さま?」

金剛「What?なんデスカ、キリシマ?」

霧島「その…2月14日なんですけど……」

金剛&比叡&榛名「?」


霧島「司令は、2月14日に提督大会議を開く予定だと、仰っておりましたが…」


金剛&榛名「」

比叡「なーんだ。じゃあ司令は一日中会議室にいるって事ですよね?それじゃ、チョコも渡せないですよね~…」

金剛「……そ、そうデスネ………」

榛名「え、ええ………」

金剛(オーマイゴッド!!)

榛名(嬉しいような…悲しいような……)


【終わり】

541: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/10(水) 22:57:30.93 ID:vz32bcK40
【大規模作戦発令前夜】

 ―22時過ぎ、執務室―

提督「…………………」カリカリカリカリ

鳳翔「提督、お茶でございます」カチャ

提督「ああ、すみません。ありがとうございます」

鳳翔「…あまり、無理はなさらないでくださいね?」

提督「もう明日からは大規模作戦ですから、少しの無理でもしないと書類が片付かないんですよ…」

鳳翔「…大規模作戦、ですか」

提督「はい。作戦名は、『出撃!礼号作戦』…。妖精さんも、考えたものです」

鳳翔「………私達は、いつまでこんな戦いを続けなければならないのでしょうか……」

提督「……いつかは分かりませんねぇ」

鳳翔「………………」

提督「深海棲艦を根絶するか、深海棲艦側と和平条約を結んで共存の道を選ぶか…どちらかでしょうね」

鳳翔「……どちらも、望み薄そうですね…」

提督「………少なくとも私は、後者の意見を推奨したいのですが…世間の目もありますから公にこの意見は言いづらいです……」

鳳翔「提督は、深海棲艦と共存したいと…?」

提督「ええ、そう思っております」

鳳翔「そうですか……」

542: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/10(水) 23:02:54.40 ID:vz32bcK40
鳳翔「……少し、私の話を聞いてもらってもよいですか?」

提督「構いませんよ」

鳳翔「……私、深海棲艦との戦いが終わったら、小料理店とか居酒屋とか、開いてみたいんです」

提督「………」

鳳翔「ただ、その夢が多くの犠牲の果てに叶うというのであれば、叶ってほしくないとも思うのですが…ね」

提督「…………」

鳳翔「でもこの夢は、簡単には諦めたくないんです」

提督「…………」

鳳翔「…犠牲があるのなら叶えたくない…でも叶えたい…この矛盾、どうすればいいのでしょうか…………」

提督「………それは、私からは何とも答えがたいものです…」

鳳翔「………そうですか」

提督「あと、それ死亡フラグにしか聞こえませんよ?」

鳳翔「し、死にませんよ私はっ!」

提督「冗談ですよ」

鳳翔「でも、ありがとうございます…。ほんのわずかですが、気分が落ち着きました」

提督「それは何よりです」

鳳翔「私の夢がかなうよう、頑張ります」

提督「…頑張ってください」

鳳翔「はい」

鳳翔(そして…提督の妻にもなって……ふふっ、いやー//)

鳳翔「あん……だめです……こんな…昼間から…」クネクネ

提督(情緒不安定でしょうか?明石さんを呼んだ方がいいですかねぇ…)


【終わり】

543: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/10(水) 23:06:31.15 ID:vz32bcK40
【キャラクター紹介】

≪鳳翔≫

鳳翔型軽空母一番艦。艦娘No.25。長い黒髪をポニーテールに纏めた、和服姿が奥ゆかしいお姉さん(?)。大和撫子を地で行くように静かで、温和な性格。

その言動がまさに‶お母さん‶のようであることから、皆からは‶お艦‶と呼ばれている。得意料理も唐揚げ、ハンバーグとまさにお母さん。ただし‶おばあちゃん‶

は禁句。鎮守府内で≪居酒屋・鳳翔≫と言う店を開いており、戦艦・重巡・空母艦娘の行きつけの店となっている。夢は料理店を開く事。

好きな言葉は『温厚篤実』。

549: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/11(木) 21:11:15.56 ID:JVchAcWT0
【ショッピング】

 ―10時過ぎ、鎮守府外・歩道―

加賀「…大規模作戦中に、外出をするというのは少し気まずいものだけれど」

瑞鶴「大丈夫だって。提督さん、第一次作戦と第二次作戦は戦艦と空母の出番はないからって、言ってたし」

加賀「…それは、出撃に関する出番はないと言っても、鎮守府での仕事が無いというのとは別。提督も気を遣ってくださったのでしょう」

瑞鶴「あ、そっか……提督さんには、少し悪いことしちゃったかな…」

加賀「…貴女が理解できれば、それで十分だと、あの人は言うでしょうね」

瑞鶴「そっか…そうだよね……」

加賀「…話を変えてしまうけど、今日は無理を言ってしまってごめんなさいね」

瑞鶴「ううん、私もショッピングモールに用があったんだし。それにしても、赤城さんにプレゼントって、急にどうしたの?」

加賀「…別に、赤城さんは日々頑張って皆を率いて深海棲艦と戦っているというのに、特に感謝を込めてプレゼントとかしていなかったから…ね」

瑞鶴「あ、それじゃあ私と同じだ。私も、翔鶴姉に日頃のお礼を、って事で買い物しようとしていたから…」

加賀「…そ」

瑞鶴(あ、ちょっと言いすぎちゃったかな…)

加賀「…私達、意外と似た者同士なのかもね」

瑞鶴「うぇっ!?う、うん…」


 ―同時刻、第壱鎮守府・執務室―

伊勢「提督……第一次作戦からいきなり潜水棲姫が出てきたんだけど…」

提督「はぁ……いきなりアイツですか」

550: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/11(木) 21:19:57.49 ID:JVchAcWT0
 ―数十分後、ショッピングモール―

瑞鶴「で、加賀さんは何を赤城さんにプレゼントするの?」

加賀「…そうね、食べ物のほうがあの人は喜ぶかもしれないけど…」

瑞鶴「ふふっ、多分ね」

加賀「…でも、今日は洋服とかにしようかしら」

瑞鶴「あ、そうだね。赤城さん、鎮守府の外に出る事が結構多いし、この前私服が少ないってぼやいていたし」

加賀「…ええ。だから、洋服屋に行くことにするわ」

瑞鶴「そうだね。翔鶴姉にも洋服とかアクセサリーとかをあげようと思ったし……」

加賀「………ところで、瑞鶴」

瑞鶴「?何?」

加賀「…………ショッピングモールの中で、どの服屋がいいのかしら」

瑞鶴「えっ、もしかして加賀さんってショッピングモールに来たことないの!?」

加賀「…そ、そんな事は無いわ。ただ、ここで洋服を買った事が無いってだけで……」

瑞鶴「そっか…じゃあ、この店とかがいいんじゃないかな?」

加賀「…では、貴女を信じるわね」

瑞鶴「こういうところで言われると、ちょっと重いかな~……」


 ―同時刻、オートロ島マーマレード湾沖・Fマス(陸上爆撃機隊 第2飛行中隊)―

飛行場姫「飛ベェ!」ビシュシュ

ズドドドドン

最上「ああっ、瑞雲が落とされたッ!日向先輩に怒られるっ…!」

吹雪「痛い!何ここぉ~…!」

551: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/11(木) 21:31:10.49 ID:JVchAcWT0
 ―数十分後、洋服店―

加賀「…どれがいいのかしら………」カチャカチャ

瑞鶴「そうだねぇ~……ちょっと難しいね~。赤城さんって大人っぽいしスタイルもいいからどんな服でも似合いそうだし…」

加賀「…確かに…でも、やっぱり選びにくい…」

瑞鶴「あ、これなんてどう?」スッ

加賀「?その色…赤城さんのイメージには少しくらい気がするけれど…」

瑞鶴「え?あっ……ほんとだ。加賀さん見ながら選んでたから、加賀さんに似合いそうなの選んじゃってたかも…」

加賀「………///」カァ

瑞鶴「あれ?加賀さんどうしたの?顔紅いけど…」

加賀「な、なんでもないわ。ちょっと、外が寒かったから…」

瑞鶴「えー?大規模作戦中なんだから気を付けた方がいいよ~?」

加賀「え、ええ…」

瑞鶴「う~ん……先に翔鶴姉にあげるの選んでいい?」

加賀「…構わないわ。で、貴女はどれにするの?」

瑞鶴「それなんだよね~…翔鶴姉って、どこかしら赤城さんと雰囲気が似ているから……。選びにくいんだよね~」

加賀「……これならどうかしら?」カチャリ

瑞鶴「え~?それってなんかきっちりしていて、ほんわかした感じの翔鶴姉には合わない気がするけど…」

加賀「…ああ、ごめんなさいね。貴女に似合うものを間違って選んでたわ」

瑞鶴「えっ、ええっ?」

加賀「さっきの、これであいこよ?」

瑞鶴「むー………」


 ―同時刻、オートロ島マーマレード湾沖・Oマス(戦略補給物資集積地)―

PT小鬼群「ケケケッ!」

陽炎「なんなのよアイツ!雷撃戦強いし、無駄に回避の値が高いし!面倒くさいったらありゃしない!」中破

大淀「うう…あんなのにやられるなんて…」中破

集積地棲姫「ア、アノ……」

足柄「あんたは黙ってなさいよ、っと!!」ドドドドドドン

集積地棲姫「アヒィ!?」破壊

552: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/11(木) 21:39:29.88 ID:JVchAcWT0
 ―13時過ぎ、ロビー―

加賀「…とりあえず、目当てのモノは買う事ができたわね。アドバイス、ありがとう」

瑞鶴「う、うん。そうだね…。こちらこそ、どうも…」

瑞鶴&加賀「………………………」

瑞鶴「あ、あの…加賀さん。ちょっと、買いたいものがあるから、少しいい?」

加賀「…構わないわ。私も、少しほしいものがあるから」

瑞鶴「じゃ、じゃあ30分後にまたここにね」

加賀「…ええ」


 ―30分後―

瑞鶴「はい、これ」スッ

加賀「?これは?」

瑞鶴「赤城さんだけじゃなくって、加賀さんもいつも頑張ってるし…赤城さんと違って提督代理業もこなしているから、その日々のお礼もかねて、どうぞ」

加賀「…………」スッ

加賀「…ネックレス?」

瑞鶴「加賀さんに似合うかな~って」

加賀「…ありがとう。大切にさせてもらうわね」

瑞鶴「う、うん。失くしたら承知しないからね!」

加賀「…じゃあ、私からもこれ」スッ

瑞鶴「……え?」

加賀「貴女は私達みたいに仕事は器用ではないし、少し至らないところもあるけれど、貴女が頑張っているのはちゃんと見ていたから、そのご褒美よ」

瑞鶴「……なんだか若干バカにされている感じがあったんだけど…ありがとうね」スッ

瑞鶴「あ……リボン」

加賀「貴女に似合うと思って」

553: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/11(木) 21:47:18.83 ID:JVchAcWT0
瑞鶴「ね、ねえ!加賀さん、結んでくれない?」

加賀「えっ?」

瑞鶴「ねっ?ね?」

加賀「………甘えん坊ね。少しジッとしていなさい」

瑞鶴「……………」ドキドキドキ

加賀「………」シュル、シュル

加賀「…できたわ、どう?」

瑞鶴「ありがとうね」ニコッ

加賀「…じゃあ、このネックレスを首にかけてくれないかしら?」スッ

瑞鶴「お安い御用」チャリ

加賀「んっ………」

瑞鶴「はい、オッケー!どう?」

加賀「…綺麗ね、ありがとう」

瑞鶴「どういたしまして」

加賀「…では、帰りましょう」

瑞鶴「はーいっ♪」


 ―数十分後、第壱鎮守府・執務室―

加賀&瑞鶴「」

提督「またテメェらかPT小鬼群共!お前らのせいで攻略がしちめんどくさい事になってんだよぉオおおおお!!体力がたったの9しかないくせに生意気な!

   後第三次作戦がまた輸送連合部隊だとぉ!?ふざけやがって!!どォしてこォも面倒くさいシステムに住んだ深海棲艦どもぉおおおおおおおおお!!」

司令長官「あっ、加賀君!瑞鶴君!ちょうどいいところに!手伝って!!」

足柄「第二次作戦でPT小鬼群が出てきたのと、第三次作戦が秋季大規模作戦で面倒極まりない輸送連合艦隊だったのと、日頃の徹夜でストレスが爆発して…」

大淀「て、提督!冷静になってください!」

間宮「提督、特製アイスです!これでも食べて落ち着いて!」

瑞鶴「……さっきまでの雰囲気が嘘みたいだね」

加賀「…そうね」


【終わり】

554: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/11(木) 21:55:00.13 ID:JVchAcWT0
【キャラクター紹介】

≪瑞鶴≫

翔鶴型正規空母二番艦。艦娘No.107(改はNo.108、改二はNo.262、改二甲はNo.267)。迷彩を施した弓道着とツインテールが特徴の、ポジティブなお姉さん。

竹を割ったような性格をしており、五航戦を毛嫌いする加賀とは仲が悪かったがとある一件で和解する。艦載機の扱いは上級者クラスだが、加賀に言わせれば

まだまだらしい。翔鶴との姉妹仲は上々。胸部装甲が薄い事から、大鳳、龍驤、瑞鳳、夕張とは接点がある。葛城は良い後輩。

好きな言葉は『剛毅果断』。

564: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/12(金) 21:27:17.94 ID:1uQFCsRz0
【どこへ行こうというのかね】

 ―10時過ぎ、執務室―

コンコン

提督「どうぞ」

名取「し、失礼しまぁす…。夜間遠征より帰還しましたので、報告に来ましたぁ…」

提督「お疲れ様です。では、報告をお願いします」

名取「は、はい。ええと…遠征には成功して、資源は燃料と弾薬を500、鋼材とボーキサイトは200ずつ持ち帰りました…」

提督(名取さんは、羽黒さんと似たように、常に何かに怯えているような仕草をしていて、正直前線に出すのには不安を感じていましたが…)

名取「それで、ですね…。その、鎮守府へ帰還する途中で、深海棲艦の集団と遭遇しました…。ただ、艦種は軽巡や駆逐など、さほど脅威ではなく―」

提督(こうしてちゃんと遠征の詳細を説明できているのを見るに、ちゃんと旗艦としての務めを果たせたようですね…よかったです)

提督(ただ……)

名取「それで、報告は大体そんな感じです…」

提督「分かりました。では、詳細な報告書は後日提出をお願いします」

名取「りょ、了解しました!では、私はこれで…」ソソクサ

提督「はい」

パタン

提督(…『ではこれで…』の後、どこに行っているのか…)

565: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/12(金) 21:34:18.45 ID:1uQFCsRz0
 ―数日後・11時前、執務室―

提督「青葉さんに一つお願いがあるのですが」

青葉「はいはい、なんでしょうか?」

提督「名取さんが『では、私はこれで…』と言った後でどこに向かうのかを探ってほしいのです」

青葉「……えっと、ストーキングですか?青葉、犯罪の片棒を担ぐのは御免で―」

提督「そのカメラ粉砕してやろうか」

青葉「止めてください青葉の商売道具なんですからマジで勘弁してください」

提督「ハァ……。名取さんは誰かと話した後でよく、どこかへそそくさと向かう仕草を見せている…。もし、1人で泣いていたりでもしたら、

   何か悩みでも抱えているのかもしれませんし…」

青葉「なるほどなるほど……事情は分かりました。それにしても、なぜ青葉に?」

提督「青葉さんは隠密行動や尾行に長けていますから、適材適所というヤツです」

青葉「…地味に青葉のことけなしてません?」

コンコン

青葉「っと、名取さんみたいですね。じゃ、青葉は引っ込んでまーす」

提督「お願いします。どうぞー」

ガチャ

名取「失礼しまぁす…。夜間遠征から帰還しましたので、報告をしに来ましたぁ…」

566: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/12(金) 21:41:03.15 ID:1uQFCsRz0
 ―数分後―

名取「では、私はこれで…」ソソクサ

提督「はい、お疲れさまでした」

パタン

青葉「では、行ってきます!」サササッ

提督「お願いします」


 ―中庭―

名取「……………はぁ」

青葉(どこかと思えば、中庭?)

名取「………………また、びくびく話しちゃったぁ……」

名取「なんでだろう…皆の前だと、緊張しちゃって話しにくくなっちゃって……」

青葉(それは多分、しれーかんが威圧的だからなんじゃ…)

名取「ううん……皆と話す時だと、胸がドキドキしちゃって…口の中が乾いちゃって……顔が熱くなっちゃって…」

名取「上手くしゃべれないよぉ……」

青葉(………………可愛らしい悩みですが、これは自分で直した方がいいでしょうねぇ)


 ―17時過ぎ、執務室―

提督「いかがでしたか?」

青葉「あー…確かに悩みはありましたけど…聞かない方がいいですよ」

提督「?」


【終わり】

567: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/12(金) 21:49:36.66 ID:1uQFCsRz0
【衝撃】

 ―14時過ぎ、執務室―

提督「やはりまだ、電探が足りてませんねぇ…」

長門「電探か?」

提督「対空電探は余るほどあるのですが…水上電探が足りてなくて…。ぶっちゃけてしまえば、今回の大規模作戦ではどちらかと言えば水上電探の方が、

   重宝されるんですよ」

長門「まあ、確かにな。今回の作戦では、敵航空戦力がほとんどと言っていいほどいないからな」

提督「今は、他の方が持っている水上電探を使っていますが、今後の事も考えてストックは作っておいた方がいいでしょう」

長門「…それを私に説明するとは、もしや?」

提督「ええ。貴女に、電探を開発していただきたいのです。それも、水上電探を」

長門「また、急な話で無茶な話をしてくるな。提督は」

提督「だめでしょうか?」

長門「いや、任せておけ。私はビッグセブンだぞ?その程度の事、容易いものだ」

提督「では、お願いします。レシピは―」


 ―数十分後、工廠―

長門「というわけで、電探を作っていただきたい」

工廠妖精さん「長門さん直々にですか~?珍しいですねー」

長門「うむ。今は作戦期間中で、皆疲弊しているからな」

工廠妖精さん「分かりましたー。それでー、レシピはどうしますかー?」

長門「では、これで頼む」スッ

工廠妖精さん「はいはーい、了解しましたー」

568: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/12(金) 21:58:39.43 ID:1uQFCsRz0
 ―1時間後―

長門「ちがう、私が欲しいのは水上観測機じゃないんだ!」

工廠妖精さん「えー、でも観測機も索敵値が上がりますよ?」

長門「しかしだな、水上電探の方が索敵値と命中値が上がるのであってだな…!」

工廠妖精さん「しかしですねー…電探は出てきたは出てきましたけど、14号対空電探が2つに中型艦バルジが1つ…後は機銃とかペンギンとか……。正直、

       開発率は結構悪いですよ?」

長門「それでも、それでもだ!今は大規模作戦中…戦場では皆血と汗と涙を流して敵と戦っている…。そんな彼女たちの負担が少しでも減ればと思い、

   提督は電探開発に踏み切ったのだ…!」

工廠妖精さん「……………」

長門「その提督の期待と願いにこたえるために……水上電探を開発したいんだ!」

工廠妖精さん「……………分かりました。やってみましょう!」

長門「…すまない!」


 ―数十分後―

33号水上電探×3、22号水上電探×4

長門「やった……やったぞ!」

工廠妖精さん「これで皆さんの負担も減りますし、提督も喜びますね!」

長門「ああ、早速伝えてくる!」

長門(これで……皆の負担も減る…!)


 ―数分後、執務室―

長門「………何?作戦完遂?」

提督「丙作戦だと、どうも難易度が緩すぎてしまったようで……」

長門「……なんのために私はここまで電探を開発したのだろうか……」


【終わり】

569: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/12(金) 22:04:10.03 ID:1uQFCsRz0
【キャラクター紹介】

≪長門≫

長門型戦艦一番艦。艦娘No.1。長いストレートの黒髪とすらっとしたスタイルが特徴の、きっちりとしたお姉さん。世界に誇れるビッグセブンの1人で、

その名に恥じぬ戦闘能力と仕事処理能力を兼ね合わせている。鎮守府では、提督代理業を務める事ができる数少ない艦娘でもあり、提督も信頼を置いている。

ただし、戦闘以外の事には少々疎く、陸奥からの話で少し学んでいる程度。決して総司令部の長門は‶ながもん‶ではない。トラウマスイッチは‶アメリカ‶。

好きな言葉は『初志貫徹』。

576: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/13(土) 21:35:14.80 ID:ftyuShBH0
【バレンタインに向けて】

 ―昨日9時過ぎ、駆逐艦寮・吹雪&白雪の部屋―

吹雪「はぁ…」

白雪「吹雪ちゃん、どうしたの?」

吹雪「明後日、バレンタインでしょ?」

白雪「そうだね。今年も吹雪ちゃんは、司令官に渡すんでしょ?」

吹雪「司令官…2月14日は提督会談だって言ってたから…」

白雪「あぁ…忙しくて渡せないかも、って事?」

吹雪「そう……」

白雪「…うーん…でも、明後日は吹雪ちゃんが秘書艦でしょ?」

吹雪「……………………はっ!?」

白雪「じゃあ、私はちょっと出かけてくるね」パタン

吹雪「……………」


 ―数十分後、厨房―

吹雪(そうだった……明後日の秘書艦は私だった…。それだったら、司令官に渡せるチャンスはあるはず…!)

提督「吹雪さん?」

吹雪「ふぁいっ!?」

提督「いや、そんな驚かなくても」

吹雪「し、司令官…どうなさったのですか?」

提督「いえ、私はちょっと間宮さんに用があったのですが…いないみたいですね」

吹雪「あ、はい。この時間でしたら、間宮さんはお店の方に行って仕込みをしてるんじゃないかと…」

提督「そうでしたか……。ありがとうございます。あ、ところで吹雪さん」

吹雪「はい?」

577: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/13(土) 21:42:53.51 ID:ftyuShBH0
提督「明後日の事なんですが…」

吹雪「な、なんでしょうか!?」


提督「私は会議場へ行ってしまいますが、秘書艦の吹雪さんは、会議中は鎮守府で待機していて下さい。会議へは長門さんを連れていきますので」


吹雪「」

提督「?吹雪さん?」

吹雪「あ、はい。分かりました」

提督「では、よろしくお願いします」スタスタ

吹雪「……………」

吹雪(まっ、まだだよ!まだ夜にも渡せるチャンスはあるはず!)

吹雪(頑張らなきゃ!)セカセカ

578: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/13(土) 21:43:19.76 ID:ftyuShBH0
―15時過ぎ―

吹雪「とりあえず、吹雪型の皆の分と、お世話になった先輩の方への分と、間宮さんと伊良湖さんと……」

吹雪「し、司令官の分………」

吹雪(……ハート形の包装って、ベタベタかなぁ…。いやでも、これぐらいしないとあの司令官は気付かないし……)

吹雪(うん……後は、当日渡すだけ!)

司令長官「ん?チョコレートかな?」

吹雪「しっ、司令長官!?」

司令長官「いや、儂は別にいちゃもんつけたりしないから、安心してね」

吹雪「は、はい…」

司令長官(黎明君も、罪な男だねぇ)

吹雪「あ………」

司令長官「どうしたの?」

吹雪「…司令長官の分のチョコ、作るの忘れてた………」

司令長官「………………いや、儂はこの年だから甘いものは控えようかとね」

吹雪「………なんか、すみません」


【終わり】

579: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/13(土) 21:52:48.41 ID:ftyuShBH0
【ある休日】

 ―6時半過ぎ、重巡洋艦寮・古鷹&加古の部屋―

ピピピピピピ

古鷹「………ん…」パチッ

ピッ

古鷹「ん~んっ……はぁ」ノビー

加古「んがー……くおー…」

古鷹「ほら、加古?起きなよ」

加古「うん……あー…後、1光年…………」

古鷹「寝ぼけてないで、起きないと朝礼に遅れちゃうよ?」

加古「いいじゃ~ん……あたし今日休みなんだし…古鷹も休みでしょぉ~?休みの艦娘って朝礼に参加しなくてもいいんじゃなかったっけ…?」

古鷹「そうだけど、あまり寝過ぎるのも体に悪いんだよ?眠れなかったらどうするの?」

加古「ふぇ~い…起きますよ~…」ムクッ


 ―7時過ぎ、講堂―

提督「えー、本日も遅刻者はおらず病気による欠員もいなくて何よりです。本日は―」

青葉「…珍しいですね、加古がオフなのに朝礼に参加するのって」ヒソヒソ

古鷹「放っておくと、1日中寝てそうだし…体に悪いと思ったから…」ヒソヒソ

青葉「はー…やはりお2人は仲がよろしいですねぇ…」ヒソヒソ

加古「んがー………」

衣笠「…ま、当の本人は古鷹の善意を完全スルーしてるみたいだけど」ヒソヒソ

古鷹「ちょっ…加古起きて!ほら、提督が木曾さんから刀を借りてこっちへ―」

580: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/13(土) 22:01:27.63 ID:ftyuShBH0
 ―8時過ぎ、食堂―

加古「あー……ひどい目に遭った…」←提督に木曾の刀の鞘で思いっきり殴られた

古鷹「何でそんなに加古って眠たがりなの?」

加古「いいじゃん別に~。‶寝る子は育つ‶ってことわざがあってだね…」

古鷹「…‶寝る子は育つ‶って言うけど、あんまり寝過ぎると夜眠くなっちゃって、生活リズムが崩れちゃうよ?私はそれが心配なんだから…」

加古「むぅ………」

古鷹「別に眠るのが良くないって言ってるんじゃないよ?ただ、自分で眠気をコントロールできるようにならなきゃダメっていうわけであって―」

加古「あーはいはい。分かったって、もー、古鷹はあたしのお母さんかって」

古鷹「お母さんじゃないよー!」

青葉(いやいや、古鷹の発言って保護欲溢れるというか、鳳翔さんと違ったような感じがまた…)


 ―10時過ぎ、休憩室―

古鷹「オフの日だし…加古と外に出かけるのもいいかな―」

加古「んがー………」

古鷹「もう……さっき寝過ぎるのはダメって言ったばっかりなのに…。起きてー」ユサユサ

加古「ずももも……」

古鷹「…はぁ、どうしようかな……」

提督「別に、古鷹さんだけでも出かけては?」

古鷹「あ、提督…」

581: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/13(土) 22:07:34.37 ID:ftyuShBH0
提督「それとも、加古さんと一緒じゃなければ済ませられない用事があるとか?」

古鷹「い、いえ…。ただ、加古と一緒じゃないとなんだか落ち着かないというか……。本当は、演習とかも一緒にしたかったんだけど、加古は見てのとおり…

   おかげで先に私が改二になっちゃったから…」

提督「……要するに古鷹さんは、加古さんと一緒じゃなければ嫌だという事ですか」

古鷹「…ありていに言えば……はい」


 ―16時過ぎ、重巡洋艦寮・古鷹&加古の部屋―

加古「ぐー…」

古鷹「もう……寝るならベッドで寝ようよ?」

加古「んあー……」

古鷹「……………………隣、失礼するね」ゴロン

加古「んお……………」ギュッ

古鷹「あっ………」

加古「……ふ…るた……かぁ…」

古鷹「………ふふっ。私はここにいるから、ね?」

加古「…………ぐおー…」

古鷹「………すー…ぴー…」


 ―24時過ぎ―

加古「んがー………」

古鷹(………昼に寝ちゃったせいで…眠れないよぉ………)


【終わり】

582: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/13(土) 22:17:08.17 ID:ftyuShBH0
【キャラクター紹介】

≪古鷹≫

古鷹型重巡洋艦一番艦。艦娘No.52(改二はNo.216)。ショートカットの髪と輝く左目が特徴の、優しいお姉さん。普段はおっとりした性格であるけれど、

結構したたかな面も持ち合わせている。右腕の艤装がすごいが、本人は全く苦にしていない。妹の加古とはとても仲が良く常に一緒に行動しており、加古に

説教をする姿はお母さんに見えるというのが一部の噂。青葉、衣笠とも仲が良い。提督の事が好きなのを本人は隠しているつもりだが、周囲にはバレバレ。

好きな言葉は『勇気凛々』。

588: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/14(日) 21:09:26.94 ID:dSK6wXzZ0
【バテレンタイン】

 ―数週間前21時過ぎ、近畿・第弐拾伍鎮守府執務室―

第弐拾伍鎮守府提督(以下、山科)「あ~…つかれた……」

鈴谷「お疲れお疲れ~」

山科「2月はほんとに疲れるんだよなぁ~…冬季大規模作戦があるし、節分で駆逐艦共の相手もしなくちゃならねーし…」

鈴谷「でも提督もノリノリで鬼役やってたじゃん」

山科「うるせー!…でも、2月には救いがあるんだ」

鈴谷「救い?」

山科「そう!それは、バレンタインデーだよ!」

鈴谷「……………あれ?」

山科「日々書類との戦いと、深海棲艦との戦いで精神的・肉体的に披露している中での一筋の希望…!ああ、提督になるまでは女の子からチョコが貰った事

   なんて皆無だったから、夢みたいだ…」

鈴谷「あー、提督?」

山科「ん?なんだ?」

鈴谷「…盛り上がってるとこ悪いんだけど、総司令部からの連絡、見てないの?」

山科「え?何かあったか?」

鈴谷「はぁ……ちっとは連絡にはちゃんと目を通した方がいいよ~?」

山科「うるさいな。で、何があるんだよ?」


鈴谷「2月14日、総司令部で大提督会談があるよ?」


山科「……………………………………………………………えぇ?」

鈴谷「いや、そんなこの世の終わりみたいな顔を鈴谷に向けられても」

589: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/14(日) 21:21:39.46 ID:dSK6wXzZ0
 ―2月13日12時過ぎ、新幹線車内―

山科「ちくしょう………なんてこった……」

鈴谷「まーまー、提督元気出してって」

山科「何でだ…何でよりにもよって2月14日にピンポイントで大提督会談なんて開くんだこんちくしょう……」

鈴谷「まー、総司令部にも事情ってのがあるんじゃない?」

山城「くそう…斑さんめ……恨むぞ…」

鈴谷「バレンタインデーが潰れたぐらいで……別にいいじゃん。結局明後日とかにチョコ貰えるんでしょ?」

山科「違うんだ鈴谷。そういう事じゃない。2月14日にチョコをもらわないと意味がないんだ」

鈴谷「?どういう事?」

山科「それはだな―」

ピンポンパンポーン

アナウンス『ご乗車お疲れさまでした。間もなく、終点東京です…』

山科「っと、そろそろだな。鈴谷、準備するぞ」

鈴谷「はいはいっと。それにしても、舞鶴からここまで6時間って……疲れるねぇ」

山科「仕方ねぇだろ…。舞鶴って交通の便と接続が悪いんだから…」

鈴谷「飛行機で来たかったな…」

山科「経費も無駄にできないからな。新幹線に乗れただけでもありがたいと思わなければな」

鈴谷「はいはいっと」

山科「しかし、会談は明日の9時から…今日の午後はどうしようかね…東京観光でもするか?」

鈴谷「おっ、いいね~」

590: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/14(日) 21:29:49.49 ID:dSK6wXzZ0
 ―2月14日8時半過ぎ、新日本海軍総司令部・会議場―

ザワザワ・・・・

山科「よっと」ストン

鈴谷「お隣失礼~」ストン

山科(しっかし……)チラッ

男提督「……………ちっ」

男提督「…………くそっ」

山科(見るからに不機嫌そうな顔の奴らが多いな……)

手稲「おや、山科さん。お隣、よろしいですか?」

山科「ああ、手稲さん…。どうぞ」

手稲「失礼します…」ストン

響「やあ、山科さん」ストン

山科「響ちゃんか…」

手稲「しかし、何と言いますかね…」

山科「何がですか?」

手稲「……皆さん、不機嫌そうです」

山科「あ、そう思いますよね?やっぱり、バレンタインデーのせいですかね?」

手稲「あー…そうですか。そう言えば、今日がそうでしたね」

山科「そんな日に総司令部へ招集命令って、そりゃ怒る奴もいるでしょうよ」

第壱拾玖鎮守府提督(以下朱鷺)「バレンタインごときで一喜一憂するなんて、私には分からないね~…」

手稲「おや、朱鷺さん。お久しぶりです」

朱鷺「お久ぶり」

山科「朱鷺は女だからわからんだろうが、男にとっては一大イベントだぜ?お前もそういう経験あんだろ?」

朱鷺「私は今までは無いな~。あそこのほんわか提督はどうだか知らないけど」

591: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/14(日) 21:34:35.26 ID:dSK6wXzZ0
山科「あ?ああ、保柄ちゃんか…あの子はそう言うのには疎そうに見えるがな……」

朱鷺「っと、そろそろ黎明君が来るね。静かにしないと」

山科「あ、ああ」

手稲「響、静かにしているんですよ」

響「私は暁ほどお子様じゃないさ」

山科「鈴谷も、気を付けろよ」

鈴谷「りょうかーい」


ガチャン


提督「……………」スタスタ

チッ

チッ

ペッ

山科(おいおい、バレンタインに呼ばれたぐらいで舌打ちとか痰捨てたりとかするかね…)

提督「えー、皆さん。大規模作戦中でお忙しい中お集まりいただき、大変申し訳ございません」ペコリ

山科(ああ、そうか。バレンタインにばかり気を取られてたが、今大規模作戦中だったな……)

提督「本日は―」

592: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/14(日) 21:41:06.14 ID:dSK6wXzZ0
 ―12時半過ぎ、廊下(休憩時間)―

山科「おい、斑さん!」

提督「ああ、山科さん。お久しぶりです」

山科「ああ、久しぶりだな」

手稲「斑さん、お久しぶりです」

朱鷺「おひさ~」

提督「手稲さん、朱鷺さんも。お久しぶりです」

臨憧『おや、皆さんお揃いで…』

提督「あ、臨憧さん。お久しぶりです」

臨憧『お久しぶりです』

提督「それで、私に何か御用ですか?」

山科「用も何もねぇよ…。見ただろ?他の連中の態度…」

提督「ああ、皆さんが痰を吐き捨てたり舌打ちをしたりのことですか」

朱鷺「気づいていたんだ?」

手稲「しかして、なぜこのようなバレンタイン…しかも大規模作戦中に全国の提督を集めて大提督会談などを…?去年は2月14日ではなかったはずですが…」

提督「ああ、そのことですか…」

臨憧『私みたいに、関東や静岡、福島の鎮守府の提督は日帰りで来ることも可能と言えば可能ですが…ほとんどの提督の皆さんは2月13日に鎮守府を離れて、

   東京のホテルで泊まり、大提督会談に参加してまた一泊し、帰るという流れが一般的です…。つまり、バレンタインの日には鎮守府にはいられない…』

山科「つまり、2月14日のバレンタインデーに艦娘の子たちからチョコが貰えないって事だ」

提督「…別に、もらえるんだったら2月15日でもいいでしょう」

593: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/14(日) 21:50:45.01 ID:dSK6wXzZ0
山科「分かってねぇな……斑さん」

提督「?」

山科「…チョコってのは、2月14日にもらってこそ意味があるもんなんだよ…。それ以外の日にもらったら、ただの‶日頃の感謝を込めたプレゼント‶って意味の

   一品にしかならねぇからだ!」クワッ

提督&朱鷺「………………」

手稲「…若いですねぇ…」

臨憧『いえ、貴方も十分若いでしょう』

提督「まあ、山科さんの力説は置いておいて、ちゃんと2月14日にした意味はありますよ?」

朱鷺「あ、そうなんだ?てっきり、『自分が書類処理で悲鳴を上げている中で、皆は艦娘の子たちからチョコもらってイチャコラしてるのが許せない』とか、

   大体そんな感じの理由かと思ったけど」

提督「それもありますが」

朱鷺「あるんだ!?」

臨憧(自分の事もあるけど、この人も大概自分勝手なんだよな…)

提督「それ以外の理由としましては、去年の2月14日の各地の鎮守府のデータを確認したところ、どうも他の日と比べて艦娘の被弾率と、提督の仕事の進捗率が

   下がっているんです。おそらく原因は、バレンタインによって提督と艦娘が浮かれているせいでしょう」

手稲「流石は総司令部の補佐官…。そのような情報は逐一リークしているのですね」

提督「それはともかく……実際にあった事例なのですが、とある鎮守府の艦娘…Fさんとしましょうか。このFさんはそこの鎮守府の提督に、潜水艦哨戒が

   終わったらチョコを渡す予定でした。しかし、そのFさんは上手く渡せるかが不安で脳内でシミュレーションを繰り返しており…戦闘の方に気が回らず

   どこか危なげでした」

山科&朱鷺&手稲&臨憧「『あ』」

提督「それで結局、Fさんは潜水艦の雷撃で大破…あと少しで轟沈するという事態に陥りました…」

手稲「なんとまぁ……」

594: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/14(日) 21:59:21.98 ID:dSK6wXzZ0
提督「同日、そこの鎮守府の提督も、『バレンタインで艦娘からチョコ貰ってウハウハだぜ~!』みたいな感じのテンションで書類処理能力がいつもの1/3と、

   ひどい状態でした」

朱鷺「やーっぱり、男ってわからんね…」

提督「そのような事例があったため、仕事に集中できず艦娘もまともに出撃ができないのであれば、鎮守府から提督を除いて出撃できないようにしようと、

   思い至ったわけです」

臨憧『結構、まともな理由なんですね。まあ、今は大規模作戦中…。そのような事態になるのも危険ですし…』

提督「ええ」

山科「でもよ、これって他の奴らは分かってんのかね?俺たちは話を聞いたからわかるが、他の連中からすれば‶楽しみを奪われた‶ってムカついてるだろうよ」

提督「でしょうね。ですが、クリスマスや大晦日、ハロウィンとかではない、日本独自でしかもお菓子業界の戦略に載せられてるだけのイベント何て、端から

   無い方がいいですし、そんなイベントが潰れたぐらいでイラつくようなら、まだまだだという事ですよ」

手稲「ふぅむ………一理ありますね」

山科「そ、そうだよな……。俺たち、曲がりなりにも軍人だからな…浮かれてた方が間違いかもしれん……」

提督「その口ぶりでは…どうやら貴方もバレンタインが潰れて凹んだようですね」

山科「はっ、はぁ!?別にちげーし!そんなんじゃねーから!ば、ばかやろー!」

朱鷺「さっき、2月15日にもらうチョコに意味はないとか言ってたやつが言ってもねー…」

山科「何を~…?」

手稲「それにしても、瑞理さんをチラッと見ましたが、彼はあまり動揺していませんでしたね」

臨憧『あの人は、日頃から酒池肉林的な生活を送っていますから、別段不満に思っていないんでしょう』

提督「あんな奴みたいな生活を送っていると、清々しいほどのクズになりそうですがね」

朱鷺「あ、そうだ黎明君。忘れてた」

提督「はい?」

595: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/14(日) 22:07:35.01 ID:dSK6wXzZ0


朱鷺「はい、バレンタインチョコ」


山科&手稲&臨憧「『!?』」

提督「おや、よろしいんですか?」

朱鷺「日頃お世話になってるし、この前色々と戦術について教えてもらったからね。そのお礼も含めて」

提督「…ありがとうございます」スッ

朱鷺「それじゃね~」

山科「……お前それ、受け取るの?」

提督「せっかく私の為に買ってくれたのですし、『ハニートラップ防止で』とか『甘いもの苦手で』とか、そんな理由で断るのも気が引けるでしょう」

山科「お、おう…」

第質拾參鎮守府提督(以下、保柄)「あ~、斑さん~」

提督「おや、保柄さん。今日は遅刻しませんでしたね」

保柄「そんな事より~、はい。ハッピー・バレンタイン~」スッ

提督「……ありがとうございます」

山科&手稲&臨憧「『…………』」

女性提督1「あ、斑さん!はい、どうぞ!」

女性提督2「(玉の輿…!)これ、よかったら…!」

女性提督3「あ、あの………受け取ってください!」


鈴谷「おっ、補佐官殿、モテモテじゃーん」

響「‶両手に花‶って、ああいうのを言うのかな」

扶桑「艦娘だけではなく、一般の女性からも慕われているとは…すごいですね…」



山科&手稲&臨憧(…………あんた………そりゃないよ…………)



【終わり】

596: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/14(日) 22:20:36.86 ID:dSK6wXzZ0
【キャラクター紹介】

≪山科 仁(やましな じん)≫

近畿・舞鶴第弐拾伍鎮守府の提督兼近畿地方の代表提督。性別は男性で、年齢は26歳。普段は口が少し悪くかっこつけてる仕草を取っているが、本当は真面目。

前は‶仁和(にんな)‶という名前だったが、女性らしくて嫌だったので改名した。いろいろ文句は言いつつも面倒を見たり厄介ごとを引き受けたりするなど、

どこかツンデレ染みている。艦娘からも‶ツンデレ‶と言われているが、やっぱりツンデレである。嫁艦は鈴谷。

好きな言葉は『弱肉強食』。

601: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/15(月) 21:12:27.04 ID:AVlOTEsL0
こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました明石&禊の話を書いていきます。

>>598
  ありがとうございます。

それでは、投下していきます。

602: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/15(月) 21:18:33.61 ID:AVlOTEsL0
【自覚】

 ―2月13日、第壱拾参鎮守府・執務室―

禊「え、瑞理さん、明後日留守なんですか?」

瑞理「あれ、言わなかったっけ?明後日は総司令部で大提督会談なんだよ」

禊「総司令部……斑さんのところですか」

瑞理「バレンタインデーっていうめでたい日に、あんなヤローのところに行くのは癪だけど仕方ないからね」

禊「ああ…そうか、明後日はバレンタインデーでしたね」

瑞理「ま、僕が留守の間は赤城ちゃんに任せてあるし、出撃も演習もお休みって事で、禊君もゆっくりするといいよ」

禊「はあ……」

瑞理「それにしても、バレンタインデーに女の子からチョコが貰えないって、残念だね~…」

禊「まあ、それは分らなくもないですが…」

瑞理「で、禊君も明石ちゃんからチョコ貰いたいって思ってるんでしょ?」

禊「なっ、何をそんな事をぉ!?」

瑞理「欲しくないの?」

禊「…………欲しいです」

瑞理「ま、明後日は僕はいないし、ゆっくりしてなよ」

禊「はい……」


 ―数分後、工廠―

禊「ところで明石さん、明後日瑞理さんがいないのって聞いてますか?」

明石「へぇっ!?」

禊「うわっ…どうしたんですか?」

明石「ななな、何でもないよ!提督が明後日いないって、それは知ってるよぉ!?」

禊「あ、えっと…そうですか。すみません」

603: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/15(月) 21:27:26.13 ID:AVlOTEsL0
※すみません。>>602レスの会話は、2月12日の事でした。


 ―22時過ぎ、工廠・明石の部屋―

明石(最近……私の調子がおかしい…)

明石(………時々、胸の鼓動が速くなったり、顔が熱くなったり……)

明石(その原因は分からない…。それに…この症状は痛いとかそういうのじゃなくて……)

明石(何と言うか……心地の良いものだ…)

明石(でも、どうしてだろう…?こんな気持ちになるのは……)

明石(っていうか…いつからだろう…あれは確か…)

明石(……………禊君と…この部屋で一緒にご飯を食べた時……かな)

明石(…それで、あの時確か………)


禊『いやぁ~、明石さんの婿になれる人は幸せだろうな~』


明石「……………///////////」カァ

明石(いやいやいや、絶対違う!!)

明石(この感情は…‶それ‶じゃない。違う)

明石(そうじゃない……と思う)

明石(っていうか……………なんなのよも~…!!)ジタバタジタバタ

明石(こんなもやもやに一喜一憂するなんてさ~…!!私の柄じゃないってば~!!)ゴロゴロゴロロゴロ

コンコン

明石「ひゃいっ!?」

禊『あ、明石さん?大丈夫ですか?なんかドタバタ音が聞こえてきますけど……』

明石「な、何でもないよぉ!大丈夫大丈夫!」

禊『そうですか……それじゃあ、おやすみなさい」

明石「う、うん、おやすみ~…」

604: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/15(月) 21:35:44.85 ID:AVlOTEsL0
 ―2月13日8時過ぎ、食堂―

TV『明日は女の子が主役の日、バレンタインデー!今日は、デパ地下の最新チョコ事情を直撃!』

明石「………………」

大淀「明日はバレンタインデー、ですか…。私達には縁のない話ですが…」

明石「へ、へー…。大淀は、提督にチョコレートとか渡さないんだ…」

大淀「ええ…私自身、チョコが苦手ですし…。それに、義理チョコなんてもらった側からすれば失礼極まりないと思うでしょうし、好きとかそういう想いは、

   チョコではなく自分の口で伝える方が大事だと思いますし」

明石「大淀ってホントに真面目だね~」

大淀「明石さんは?提督に渡すんですか?」

明石「いやぁ、私は―」


禊『明石さん!お疲れ様です!』


明石「っ」

大淀「?明石さん?」

明石「あ、あははは…なんでもないよ~。そうだね…提督には渡そうかな…?」

大淀「整備員の禊さんには渡さないのですか?」

明石「わ、渡すに決まってるじゃん!」ガタッ

大淀「あ、はい……」

明石(な、何で今………提督より先に禊君の顔が思い浮かんだんだろう…)

大淀(これは……確実に………)

提督(ほの字だねぇ)

大淀(提督…いつの間に…!?)

605: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/15(月) 21:45:57.82 ID:AVlOTEsL0
 ―21時過ぎ、明石の部屋―

明石(私は……どうしてこんなことをしてるんだろう……)グールグール

明石(提督の分のチョコは用意している……市販のだけど……)グツグツ

明石(ほかにも、大淀とかの分のチョコは用意してある……市販のだけど)

明石(……じゃあどうして……手作りのチョコなんて作ってるんだろう……)

明石(言うまでもなく……彼の為のモノだ…)

明石(………その…………ただ、日頃手伝ってくれているお礼の気持ちを表すためにチョコを渡すのに…義理なのに……)

明石(義理なのに、手作りでチョコを作るだろうか………?)

明石(………やっぱり………私は……)


 ―2月14日7時、運動場―

赤城「本日は提督は外出しておりますので、私が提督代理として仕事をいたします」

禊(やっぱり瑞理さんは、もう出ちゃったか…。ま、6時前ぐらいに出なくちゃ東京に9時前にはつかないだろうし)

禊(それにしても、皆………)

金剛「……………ハァ…」

雷「……………はぁ…」

禊(見るからに残念そうだなぁ…。ま、あの辺の子たちは皆『提督大好き~♡』な子たちだからな…)

禊(……何であんなスケコマシなのに、あんな可愛い子たちから慕われてるのかわからん…………)

禊(いや、多分人がいいからだろうなぁ………)

606: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/15(月) 21:50:48.03 ID:AVlOTEsL0
 ―14時過ぎ、工廠―

明石(結局、渡せずにいる………)

禊「いやぁ~、演習も出撃もないから、暇ですねぇ」

明石「そ、そうだね……」

禊「あー…もっと平和になったら、いつもこんな日を過ごせるんでしょうね~……」

明石「そ、そうだね……」

禊「あの、明石さん?」

明石「な、なに?」

禊「どうかしたんですか?先ほどから調子が悪そうですけど……」

明石「べ、別に大丈夫だよ!?あははははははは」

禊「いえ、それ空元気にしか見えませんけど…」

明石(今、渡した方がいいよね………)

明石「あ、あの……禊君?」

禊「はい?」

明石「えっと…その………」モジモジ

禊「?」


赤城「禊さん、いらっしゃいます?」ガラガラ


明石「!」ビクッ

禊「あ、はい!」

赤城「ごめんなさい、今お時間大丈夫ですか?」

禊「ええ、大丈夫ですけど…」

赤城「ちょっと、力仕事を頼みたいのだけれど…いいかしら?」

禊「俺で良ければ、構いませんよ!」

607: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/15(月) 21:55:42.66 ID:AVlOTEsL0
赤城「じゃあ、来てくれないかしら?」

禊「はい!じゃ明石さん、ちょっと失礼します」

明石「あ、うん…いってらっしゃい」

禊「はい、行ってきます!」タタタ

明石「……………はぁ」


 ―十分後、本館―

禊「……ふっ…ぬぅ………」

禊(重い………いったい何が入っているんだこれ………)

禊(それにしても………………チョコ、もらえないなぁ…)

禊(いや、別に期待してるわけじゃないけどね、別に。仮にも、俺はここで雇わせてもらってるんだし、そんなのを望むなんておこがましいって)

禊「どっこいしょっと…………」ドスン

禊「あー、重かった………」

摩耶「あー、禊?」

禊「あ、摩耶さん…どうかしたんですか?」

摩耶「ちょっと手伝ってほしい事があるんだが、いいか?」

禊「?構いませんよ?」

摩耶「ありがてぇ、じゃあ来てくれ!」タタッ

禊「あ、はい!」タタッ


飛龍「あ、ごめーん、ちょっと手伝ってほしいんだけど…」


霧島「少々、お時間をいただいてもよろしいでしょうか?」


赤城「すみません…もう一度頼みごとをしたいのですが…」

608: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/15(月) 21:59:33.87 ID:AVlOTEsL0
 ―20時過ぎ、執務室―

赤城「お疲れさまでした、私だけじゃなくて他の皆さんの手伝いまでしていただいて…」

禊「いえいえ、これしきのこと…」

禊(と言いつつ…疲れた)

赤城「今日はもう休んでいただいて構いませんよ、明石さんにも言っておいてください」

禊「え、いいんですか?」

赤城「ええ。明石さんと貴方には普段から働いてもらっていますから、ね」

禊「あ、ありがとうございます」


 ―数分後、工廠―

明石「…………………はぁ」

明石(何だろう……このもやもやは………)

明石(どうして、こんなに気持ちがもやもやするんだろう………)

明石(このチョコをあげられないっていう……もどかしさ………)

明石(早くこのチョコをあげたいっていう……焦燥感………)

明石(このチョコを食べてもらいたいっていう……願望………)

明石「やっぱり………私は………」


禊「明石さーん!」ガラガラガラッ


明石「!」ビクッ

609: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/15(月) 22:06:43.21 ID:AVlOTEsL0
禊「いやぁ……すみません……」ハァ、ハァ

明石「どうしたの…?こんなに遅くなっちゃって………」

禊「いやぁ、赤城さんからの頼まれごとはすぐに終わったんですが、その後皆さんからいろいろ頼まれちゃって……気づいたらこんなに遅くなっちゃって…」

明石「そうだったんだ……」

禊「それで、赤城さんが『普段の感謝も込めて』って事で、今日はもう上がっていいそうです」

明石「そ、そう………」

禊「じゃあ、俺食事まだでしたんで…これで」

明石「ちょ、ちょっとまって!」

禊「はい?」

明石「えっと……その……」


明石(ああ……やっぱり………)


禊「どうかしたんですか?」


明石(禊君が来てくれて、どこかほっとして……)


明石「え、えっとね…」


明石(それと同時に、心が安心して……)


明石「その………ね」


明石(いままでのもやもやが無くなって……)


禊「どうかしたんですか?」


明石(やっぱり私は………)


明石「………これ………」スッ

禊「え、これって………」

明石「うん………作ったの……」


明石(……………………………そうなんだ)

610: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/15(月) 22:07:51.23 ID:AVlOTEsL0




明石「……バレンタインチョコ、どうぞ♪///」ニコッ




明石(禊君に……………恋してるんだ……………)




611: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/15(月) 22:11:58.41 ID:AVlOTEsL0
禊「え、あ………ありがとうございます!」

明石「初めて作ったから……美味しいかはわからないけど…」

禊「そんなことないですって!明石さんの作ったのなら何でも美味しいですから!」

明石「ふえっ!?そ、そっか………///」

禊「あ、すみません。じゃ、失礼します!お疲れさまでした!」

明石「あ、うん。お疲れ…………///」


 ―数分後、中庭―

禊「……………」

禊(明石さんの手作りチョコ…………)バサッ

禊「……………いただきます」パクッ

禊「……………………………………美味しい」



 ―同時刻、明石の部屋―

明石「………………………」

明石(禊君、喜んでくれるかな……………」

明石「…………えへへ♪」


【終わり】

618: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/16(火) 21:21:35.88 ID:c8BYRUCB0
【錯覚】

 ―2月13日17時過ぎ、駆逐艦寮・簡易キッチン―

春雨「よいしょ……とっと………」

漣「あっ、春雨」

春雨「ひゃうっ!?って…漣ちゃん?」

漣「ちょっとちょっと、話しかけただけでそんな驚くなんてやめてくだせぇ…」

春雨「ごめん…びっくりしちゃって」

漣「そいで、何してるの?」

春雨「えっと…その、チョコを……」

漣「ご主人様宛?」

春雨「う…………うん」

漣「なるほどなるほど…。それにしても春雨って、エプロン姿が似合ってるね~」

春雨「えっ、そ、そうかな…………」

漣「馬子にも衣裳、って感じで」

春雨「それは褒めてるのかな……?」

漣「あ、そうだ!」

春雨「?」

漣「ご主人様のハートを射抜いちゃう言葉、教えてあげようかね?」

春雨「!」ピクッ

619: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/16(火) 21:29:05.23 ID:c8BYRUCB0
 ―2月15日10時過ぎ、執務室―

提督「さて、昨日の会談の内容をまとめないと…」ガタッ

コンコン

提督「はい」

春雨『は、春雨です…』

提督「どうぞ」

ガチャ


春雨「失礼しまーす…」←エプロン姿


提督「おや、エプロンをつけたままですか?」

春雨「えっとその……バレンタインのチョコを…一日遅れですが……」

提督「ああ、ありがとうございます」

春雨「ところでその、司令官………その………」

提督「はい?」

春雨「これ………メイド服に見えませんか?」

提督「はい?………まあ、そうだと言われれば、そうと見えなくもないですが………」

春雨「そ、そうですか…。め、メイド服の私からチョコをもらえて、嬉しいですか?」

提督「は?」

春雨「漣ちゃんが、『男の人はメイド服が好きだから、メイド服っぽい服で迫ればご主人様もイチコロですっ!』って―」

提督「ちょっと漣さん探してきます」ガタッ

春雨「あっ…」

バタン

『ドーモ、漣=サン。テイトクです』

『アイエエエ!?テイトク!?テイトクナンデ!?』

春雨「???」


【終わり】

621: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/16(火) 21:37:39.50 ID:c8BYRUCB0
【人間怖い】

 ―13時過ぎ、深海棲艦本拠地・執務室―

空母棲姫「うわー、怖いわねー」

深海提督「ん?どうかしたのか?」

空母棲姫「海軍のある鎮守府で、艦娘が別の艦娘を騙し陥れて解体に追いやる、だって~」

深海提督「ちょっと待て、どこからお前はその情報仕入れたんだ?

空母棲姫「陸上偵察部隊。それで理由は『その艦娘が提督と仲良くしてたのが気に食わなくて』だって」

深海提督「はー、要するに嫉妬か」

空母棲姫「それで、その鎮守府は解体だって。怖い怖い」

深海提督「浅ましいなぁ」

空母棲姫「他にも、その提督は皆から好かれていて、たびたび提督を巡って論争とか喧嘩が怒ってたんだって」

深海提督「モテる男も大変だな」

空母棲姫「ま、貴方はそんなにモテてないし、そんな事にはならないだろうから安心して」

深海提督「なんだとゴラ」

空母棲姫「冗談よ冗談」

深海提督「どの部分がだよ」

空母棲姫「でも…まあ、そうね………」ジーッ

深海提督「な、何だよ」


空母棲姫「私は結構、貴方の事好きかな」


深海提督「!!そっ、ばっ、バカな事を言うな!」

空母棲姫「照れてるのかしら?可愛い~」

深海提督「やかましい!」

622: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/16(火) 21:46:52.27 ID:c8BYRUCB0
深海提督「ところで…さっき、怖いって言ったよな?あれ、どういう意味だ?」

空母棲姫「ああ、あれ?そんな、自分の醜い感情に左右されて人を騙して陥れて挙句に自分自身の居場所を失くすっていう人間の愚かさが、怖いって事」

深海提督「そうか…………」

空母棲姫「それがどうかしたの?」

深海提督「いや………お前がある意味で人間が怖いっていう理由は分かった。だとすれば、だよ」

空母棲姫「?」

深海提督「人間の俺は、怖くないのか?」

空母棲姫「………真面目に考え過ぎよ。私の言ったのはただの比喩みたいなもんで、人間そのものが怖いって言ってるんじゃないわ」

深海提督「………そうだよな」

空母棲姫「でもまあ、確かに人間は怖いわね」

深海提督「?」

空母棲姫「友情を誓った者同士でも、どちらかが約束を破ったりすればいきなり絶縁する事だって結構あるし、永遠の愛を誓っても浮気する奴はするし、

     つまり、何て言うの…?そう、友情とか親友とかの固い絆が築いてもすぐに崩れる事とか、悪い事だと分かっていてもやっちゃう罪悪感の無さ…

     そういう面を持っている事が怖いって言えるかしら」

深海提督「……そうか」

空母棲姫「でも、貴方は別よ」

深海提督「?」

空母棲姫「貴方は、さっき私が言ったような事を平気でするような人間には見えない…。まっとうに生きている人間に見えるわ。そんな貴方を怖がるなんて、

     無いじゃない。だから、他の皆も貴方に付いて行ってるんだから」

深海提督「そう…か」

空母棲姫「だから、安心なさい。私…私達が貴方を嫌ったり、反旗を翻したりするなんてことは、無いから」

深海提督「……ああ。ありがとう」

空母棲姫「どういたしまして、とここは答えるべきよね」


【終わり】

623: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/16(火) 21:53:20.28 ID:c8BYRUCB0
【不気味】

 ―15時過ぎ、執務室―

提督「…………」カリカリカリ

コン、コン

提督「はい」

早霜『…私、です。早霜です』

提督「どうぞ、お入りください」

ガチャ

早霜「…失礼します……。第3艦隊、東京急行より戻りました…。ふっ、ふふふふ……」

提督「不気味な笑い声をあげるのはやめなさい。僚艦の駆逐艦の子たちが泣きそうですよ」

早霜「…あら、ごめんなさいね…。怖がらせてしまったのなら、謝るわ…」

提督「まあそれは置いといて、報告を」

早霜「…分かりました。じゃあ、報告を始めるわね……。あっ」

提督「どうかしましたか?」

早霜「…いえ、さっき遠征を‶終えて‶戻ってきたのに、報告を‶始める‶……。ふふふふふふ…」

提督「いえ、まったく面白くないですから。早く報告してください。那珂さんが泣きそうですよ」

早霜「…アイドルは、涙を流しちゃダメでしょう…?ねぇ、那珂さん…?」

提督「その声のボリュームで諭すように言うな」


 ―19時過ぎ、食堂―

提督「早霜さんも、もっと明るくしたらどうですか?」

早霜「…私はこれでも、十分明るいつもりなんですが…」

624: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/16(火) 22:03:55.72 ID:c8BYRUCB0
提督「本人の『明るいつもり』は、まったく説得力が無いのが常なんですがね」

早霜「…私は、司令官が思っているほど暗くはありませんわ…。ちゃんと、笑う時は笑いますし…」

提督「笑い方が問題なんだよ。その見た目で魔女みたいな笑い方したら誰だって怖がるでしょうが」

早霜「…司令官は、あの笑い方が好きではないのかしら?」

提督「見た目相応の笑い方をしてください。たとえば…卯月さんとか睦月さんみたいな」

早霜「…睦月さんみたいに笑うのはできなくはないけど…卯月さんと同じ笑い方はちょっとハードルが高いわねぇ……」

早霜「…ぷっぷくぷぅ~………ふふっ…ふふふふふふふふふふ…………」

提督「自分でやって自分で笑うな」

早霜「…でも、お風呂では清霜の背中を流して上げたり、昼寝している巻雲姉さんのに毛布を掛けてあげたり…明るくないなんてことはないと思うけど…」

提督「いえ、夕雲型のほのぼのとしたエピソードはどうでもいいんです。問題は、貴女自身にあるんですって」

早霜「…はぁ………」

提督「貴女はかいがいしく妹や姉の世話をしているのは知っていますが、貴女自身は不気味な笑い方をして皆さんを怖がらせているじゃないですか。そこが、

   問題なんですよ」

早霜「…………」

提督「別に、貴女の不気味な雰囲気を全否定するというわけじゃありません。ただ、もう少し明るく振る舞ってほしいのであって…」

早霜「……ちょっと、思ったんですけど…」

提督「はい?」


早霜「…いつも真面目で暗い雰囲気の司令官も、人の事は言えないと思うのだけれど………」


提督「…………………」

早霜「…………………」

提督「……この話は、無かったことにしましょう」

早霜「…あっ…逃げた…。ふっ、ふふふふふふふふふふ…………」


【終わり】

625: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/16(火) 22:08:08.78 ID:c8BYRUCB0
【キャラクター紹介】

≪空母棲姫≫

深海棲艦の一種。艦種は空母。深海棲艦共通の白い髪と、サイドテールが特徴の大人な女性。深海棲艦の航空戦力の中枢を務めており、搭載している艦載機は

常に最新鋭のもの。戦場では艦娘達を無慈悲に大破に追いやるなど、多くの悪夢を見せつけている。しかし大規模作戦以外では戦場に出る機会が無いため、

普段は深海棲艦本拠地で家事全般をしている。そのため、料理が得意。よく深海提督の相談相手となることもある。深海提督に対する恋愛感情は???

好きな言葉は『栄枯盛衰』。

631: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/17(水) 21:10:22.66 ID:KnIFS5K/0
【束の間の休息】

 ―14時過ぎ、執務室―

隼鷹「それじゃあこれより第一、第二艦隊、北海道北東沖へ出撃するぜ!」

提督「はい、お願いします。ご武運を」

隼鷹「ひゃっはー!出撃だぜー!」


 ―同時刻、休憩室―

Z1(以下レーベ)「このイベントでも、僕たちは待機か…」

Z3(以下マックス)「仕方がないわ。私達には特に秀でた性能とかがあるわけでもないし…」

レーベ「でも、ビスマルクまで待機っていうのは意外だね」

ビスマルク「そうでもないわ。私って、あまり大規模作戦には参加しないのよ」

マックス「あら、意外ね」

ビスマルク「いえ、参加させてもらえない…っていう方が正しいのかしら」

レーベ「?どういう意味?」

ビスマルク「なかなかね、こういう大規模作戦には出撃したくてもさせてもらえないのよ。よほどのことが無い限りはね」

レーベ「どうして?」

ビスマルク「提督が言うには、『大規模作戦なんて危険な海域に、貴重な海外の艦を参加させるのはリスクが高い』って」

レーベ「…あー」

ビスマルク「まったくもう…。私だって未知の深海棲艦と戦ってみたいっていうのに…。あの提督ったらSっぽい性格でチキンなんだから」

マックス「あの、ビスマルク?いいかしら?」

ビスマルク「何?」

レーベ「実は、ビスマルクを建造するためにね…資源を大分使っちゃったんだ…」

ビスマルク「どれくらい?せいぜい1万とかそこらでしょう?」

632: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/17(水) 21:22:45.26 ID:KnIFS5K/0



レーベ「…12万……」



ビスマルク「…………………嘘でしょ?」

マックス「残念ながら、本当の話よ。マックスを秘書艦にして10回以上失敗し、私が秘書官を務めても5回失敗した…。それでようやく手に入れたのよ」

ビスマルク「……………」

レーベ「それだからまあ、そんな多大な資源と引き換えに仲間にしたビスマルクを、万一沈めちゃったら嫌だから…って事だよ」

ビスマルク「…………そ、そういう事だったのね………」

マックス「ところで…その理由を聞いたのって、いつの話?」

ビスマルク「え?えーっと…確か、一昨年の秋季大規模作戦の時…だったかしら…」

レーベ「……それって、ビスマルクが着任したばっかりの時じゃないか」

マックス「じゃあ、提督も心配になるでしょうね。そんな、着任したばかりで練度も低い時に大規模作戦に参加したいなんて言ったら…」

ビスマルク「あ、そういう事だったの!?じゃ、今私ツヴァイだから十分参加できるじゃない!」

マックス「確かに…まあ」

レーベ「あり、だと思う」

ビスマルク「よーっし、そうときたら早速提督に意見具申よ!」



 ―数分後、執務室―

提督「却下です」

ビスマルク「ど、どうして…?」

提督「今、掘りをしているE-3はそれなりに練度の高い艦娘を起用しなければならない海域です。ビスマルクさんの練度は、他の金剛さんや榛名さんより、

   若干低いので、起用するにはまだ至りません」

ビスマルク「」

レーベ(ああ……)

マックス(ドンマイね)


【終わり】

633: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/17(水) 21:30:06.64 ID:KnIFS5K/0
【旧習復古】

 ―16時過ぎ、空母寮・飛鷹&隼鷹の部屋(隼鷹は出撃中)―

飛鷹「…………」サラサラ

コンコン

飛鷹「はーい?」

提督『提督です。よろしいでしょうか?』

飛鷹「ちょっと待ってて~」バサリ

ガチャ

飛鷹「どうかしたの?」

提督「少々相談したいことがありまして、よろしいでしょうか?」

飛鷹「構わないわよ。それで、何?」

提督「それが、E-3での掘りなんですが、千歳さんが少々疲れ気味でして、明日から千歳さんに代わって出撃してもらえませんか?」

飛鷹「ああ、そんな事?別にいいわよ。っていうか、隼鷹が千代田の代わりに出撃してるんだし、それぐらいはね?」

提督「ありがとうございます」

飛鷹「ま、千歳の場合酒の禁断症状とかだったりして」

提督「あり得ますね」

飛鷹「ふふっ」

提督「では、明日からはよろしくお願いいたします」

飛鷹「分かったわ」

提督「……それで、1つ気になるのですが」

飛鷹「?何かしら?」

提督「貴女の机に乗っているの…巻物ですか?」

634: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/17(水) 21:43:31.73 ID:KnIFS5K/0
飛鷹「え?ああ、あれ?あれは日記よ」

提督「日記ですか。今時、毛筆に巻物で日記をつけてるんですか?」

飛鷹「ええ…出撃する時、巻物から艦載機を発艦するじゃない?それでなんか、巻物じゃなくっちゃ落ち着かなくて…」

提督「なるほど…それにしても、不便じゃないですか?毛筆」

飛鷹「そうでもないわよ。慣れると使いやすいもんだし、逆にシャーペンとかは落ち着かないのよね~。あなたにもない?鉛筆を使い慣れていたせいで、

   シャーペンを使い始めた時にこれじゃない感があったでしょ?」

提督「まあ、ありますけど…」

飛鷹「あと、隼鷹も毛筆・鉛筆派よ」

提督「それは意外ですね」

飛鷹「まあ、私と隼鷹の部屋は皆からは少し古臭いと思われちゃうかもね」

提督「?」

飛鷹「さっきの毛筆しかり、他の部屋みたいなベッドじゃなくて煎餅布団だし…」

提督「まあ、昔のモノを尊重するっていうのは、いいと思いますけど」

飛鷹「昔はベッドなんてなかったから、なかなか慣れないのよ~」

提督「でも、客船にはベッドぐらい常設されていたのでは?」

飛鷹「私はあくまで‶計画‶だし、本当はどうなっていたのかはわからないわね。ま、今時の客船みたいにベッドだったのかもしれないけどね」

提督「夢は広がりますねぇ………って、確か寮はベッドが常設されていたはずですが、それはどこへやったんですか?」

飛鷹「捨てたわよ」

提督「おい」


【終わり】

635: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/17(水) 21:51:49.36 ID:KnIFS5K/0
【データにうずもれて】

 ―7時過ぎ、重巡洋艦寮・摩耶&鳥海の部屋―

鳥海「……………」ムクッ

鳥海「ふわぁ…………」

鳥海「7時か…そろそろ起きないと……」


 ―前日21時過ぎ、データ課―

提督「鳥海さん」

鳥海「はい?」

提督「明日は休んで構いませんよ」

鳥海「へ?どうしてですか?」

提督「連日の戦果集計と、各鎮守府からの情報整理で疲れているでしょう?明日は夕張さんに仕事を代わっていただくので、休んで構いませんよ」

鳥海「で、でも…」

提督「霧島さんにも休んでもらっていますし、何より霧島さんも貴女が休むことを望んでいます。ですからここは、大人しく先輩の顔を立てて、休みなさい」

鳥海「………はい」


鳥海「お休みかぁ…どうしようかなぁ……」

鳥海「読書でもしようかしら………」


 ―10時前―

鳥海「じゃあ、この本でも……」ペラッ

鳥海「………………………」

鳥海(……休みの日に部屋に引きこもってるって……なんだか調子が良くない…)

鳥海「外に出ようかしら…」

636: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/17(水) 22:01:16.44 ID:KnIFS5K/0
 ―数分後、中庭―

鳥海「なんだか、久々に外に出た気がするかも……」スタスタ

提督「おや、鳥海さん」

鳥海「あ、司令官さん…。ごきげんよう」

提督「良く休む事ができましたか?」

鳥海「ええ。ちゃんと、7時間眠る事ができただけで十分回復しました」

提督「重ね重ね言いますが、働き過ぎですよ」

鳥海「ところで司令官は、こちらで何を?」

提督「いえ、これまでの出撃による消費資源とドロップの比率を見直してまして……」

鳥海「どんな感じですか?」

提督「…正直言って、よくありませんね。作戦難易度が丙だからかもしれませんが、消費する資源の割に、中枢海域でドロップする艦娘がそれほど貴重でも

   ないという…」

鳥海「でも司令官さん、この前風雲さんを迎えたって…」

提督「あれは多分偶然ですね」

鳥海「…お言葉ですが司令官さん。この編成なんですが、日向さんを霧島さんとか比叡さんとかに代えれば、燃料の消費を抑える事ができますよ」

提督「?ああ、これですか」

鳥海「はい。後は装備も見直して、フィット砲を装備させれば無駄に資源を消費する事もなくなりますし…」

提督「なるほど……」

鳥海「それで、こちらはああでこうでこうでああでうんたらかんたらうんたらかんたら…」

提督「…………なるほど、ありがとうございます」

鳥海「…はっ!せっかくのお休みなのに…私ッたら…ごめんなさい!」

提督「いえ、とても参考になりましたし…」

鳥海「なんだかいつもデータ課にいるからか……こういう統計とかを見たら何だか口を出さずにはいられなくて…」

提督「これも一種のワーカホリックでしょうか…」


【終わり】

643: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/18(木) 21:15:52.35 ID:N0CkjOpk0
【新たなる姫】

 ―12時過ぎ、オートロ島マーマレード湾沖・Оマス(戦略補給物資集積地)―

集積地棲姫「アツメタ…ブッシ…ハ……ヤラセハ……シナイ………ッ!」

夕立「…なんだか、見たことない深海棲艦がいるっぽい」

大淀「そうですね…。あれは、新しい深海棲艦の一種ですね……」

足柄「関係ないわ!要は、勝てばいいだけよ!」ドオォォン

ズッドゴゴン

集積地棲姫「ヤメロヨ…!セッカクアツメタノニ、モエテシマウ…ヤメロォ!」混乱

霞「な、何なのこいつ……」

集積地棲姫「ヤメロッテ…イッテルダロォ!!」


 ―17時過ぎ、深海棲艦本拠地・執務室―

装甲空母姫「と言うわけで、新しく私達の仲間に加わった、集積地棲姫よ」

集積地棲姫「初めましてだな。よろしく、司令官」

深海提督「あ、ああ。よろしく…」

深海提督(眼鏡かけてる深海棲艦か……初めて見たな)

集積地棲姫「何をじろじろ見ている?」

深海提督「あっ、いや!別にっ……」

集積地棲姫「?」

深海提督「そっ、それより‶集積地‶ってことは、陸上型の深海棲艦って事か?」

集積地棲姫「ああ、その通りだ。私の使命は、補給物資を集積地に保管し、それを守る事にある。陸上型の私なら私がいるからには、安心してくれ」

深海提督&装甲空母姫「お、おう」

深海提督&装甲空母姫(どうしよう…。飛行場姫とか泊地水鬼とかの例があるから、あまり信用できない」

644: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/18(木) 21:30:06.38 ID:N0CkjOpk0
 ―数日後15時過ぎ、オートロ島マーマレード湾沖・Оマス(戦略補給物資集積地)―

霞「●ねばいいのに!」ズドドオン

ドゴゴゴオン

集積地棲姫「ヤメロ…モエテシマウ…!」混乱

足柄「ふははははははー!」ドドドドッ

ボゴォ

集積地棲姫「ヤメロヨ…!セッカクアツメタノニ、モエテシマウ…ヤメロォ!」損害

大淀「てーっ!」ドゴゴゴン

グシャッ

集積地棲姫「モヤスノハ、ヤメテ…」


 ―18時過ぎ、深海棲艦本拠地・休憩室―

集積地棲姫「なんなんだよぉ~…私陸上型なのに、何で艦娘共の攻撃もろに受けるんだよぉ~…」

深海提督「あー、そりゃ三式弾とWG42だろうな。あれで陸上型深海棲艦への貫通攻撃が可能になるんだ」

集積地棲姫「それは先に言ってほしかったよぉ……ああ、せっかくの補給物資がパアに……」

深海提督「いや、補給物資は別にいいよ…、そんなに気にしなくても…」

集積地棲姫「私はちゃんと大丈夫、安心してくれって言ったのに…マモレナカッタ…」

深海提督(なあ、どうしてこの人こんなに気にしてるんだ?)ヒソヒソ

装甲空母姫(この子は、ちょっと真面目過ぎる上に正義感が強すぎて、自分の言った事は絶対守らなくちゃならないって縛りがあるようなの…)ヒソヒソ

集積地棲姫「無念…」

深海提督「そんなに気にしなくても…」

集積地棲姫「私は気にするんだっ!」クワッ

深海提督&装甲空母姫(めんどくせー)


【終わり】

645: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/18(木) 21:42:56.30 ID:N0CkjOpk0
【礼号】

 ―15時過ぎ、休憩室―

足柄「零号作戦っていうから身構えてたけど、ふたを開けたら大したことはなかったわね」

大淀「そうでしたね…。私達が攻略の鍵になる…と思っていたのですが、出番は第2海域でしかも、そろっていなくても別に攻略は可能だったってオチですし…

   拍子抜けと言ったところですね」

霞「ホント、やってらんないわ!」

足柄「と言う割に、霞ちゃんって張り切って出撃してたわよね?『改二になって初めての出撃ね…腕がなるわ!』って」

霞「ちょっ、何言ってんのよ!」

大淀「あの時の霞さんは、普段の刺々しさが抜けていて、可愛らしかったですね」

霞「大淀先輩までぇ!」

清霜「へ~、なんだか私が着任する前は楽しそうだったんだなぁ」

足柄「あら、嫌ねぇ。その言い方じゃ、清霜が着任してからは楽しくないなんて言い方じゃない」

大淀「そんな事はありませんよ。清霜さんが来てくれてからもっと楽しくなりましたから」

清霜「ホント?よかった~。でも、私も一緒に出撃したかったな~」

霞「馬鹿言ってんじゃないわよ。清霜がここに来たのは今の大規模作戦で、第2海域の敵艦隊の手前の会敵区域だったのよ?そんな、練度が一ケタの、

  新米のぺーぺーを大規模作戦に参加させるなんて、うちのク―司令官が許すはずないじゃない!」

清霜「ク?」

足柄「知らない方がいいわよ」

清霜「ふーん…。それよりも、あれだね」

霞「なっ、何よ」

清霜「霞って、ここの司令官の事をよく知ってるんだね!」

霞「は、はーっ!?はぁーっ!?な、何言ってんのよこの子ったら!」

足柄「確かにねぇ~…」

大淀「ええ、確かに何だかんだで提督には素直になっていますし…もしかしたら…」

646: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/18(木) 21:54:02.57 ID:N0CkjOpk0
霞「うっさい!この年増と腹黒黒幕!」


足柄「あぁん?(孤高の狼のような鋭い目)」ギロッ

大淀「あ、そう言えば今日は不要な艦を2隻解体する任務がまだでしたねぇ(黒い笑顔)」ニコォ


霞「ごめんなさい、調子こきました」

清霜「自然と下僕に成り下がった…」

足柄「でもま、ウチの提督はちょっと鉄面皮でぶっきらぼうだけど、いい男よねぇ」

大淀「足柄さんの言い方は少々……ですが、提督は優しいお方ですよ。清霜さんも、この大規模作戦が終わったら正式な挨拶をするでしょうけど……。でも、

   安心してくださいね」

清霜「うん、分かった!」

霞「はっ、あんな奴が優しいなんて……。どこ見たらそんな事言えるのかしら?」

足柄「ホントこの子ったら愛想の‶あ‶の字も無いわね~」

霞「艦娘に愛想っているかしら?」

足柄「ま、それは置いといて、大淀も大変じゃない?普段の書類整理とか各鎮守府への電文とかに加えて、今回は大規模作戦参加なんて」

大淀「ええ…でも、いい気分転換になりました。普段はデスクワークばかりやっていますから…」

霞「大規模作戦で気分転換って…」

清霜「は~……」

足柄「うん?どうかしたの?」

清霜「なんだかみんな、楽しそうだね!」

霞「え?今までのどこを見て?」

清霜「皆、気の置けない仲って感じで皮肉とかを言い合ったりしたりするし、大淀さんとか霞ちゃんとか疲れたような感じで言ってるけど楽しそうだし…。

   それに、足柄さんは毎日が楽しそう!」

足柄(何だろう…言い方が色々アレなんだけど…)

清霜「早くみんなと一緒に遊んだりしたいな~」

霞「…はぁ。ホントに無邪気ね。そんな子供っぽくちゃ、戦艦になんてなれないわよ?」

清霜「なっ、なれるよ!絶対!」

足柄&大淀「…ふふっ」


【終わり】※朝霜はまだ着任していません。

647: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/18(木) 21:59:44.04 ID:N0CkjOpk0
【キャラクター紹介】

≪集積地棲姫≫

深海棲艦の一種。艦種は集積地。眼鏡にヘッドホンと、これまでに例を見ないような容姿が特徴。オートロ島マーマレード湾沖の島にある補給物資集積地の

護衛を任されていた。正義感が強く少々真面目過ぎるためか、自分の言った事は絶対に守らなければならないという、変なこだわりを持っている。それゆえに、

言った事を守れなかった時は結構落ち込む。見た目がオタクっぽいとよく言われるが、本人からすれば不愉快以外の何物でもない。

好きな言葉は『有言実行』。

648: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/18(木) 22:05:47.76 ID:N0CkjOpk0
≪足柄≫

妙高型重巡洋艦三番艦。艦娘No.57(改二はNo.193)。白いカチューシャとストレートの黒みがかった髪が特徴の、頼もしい姉さん。砲雷撃戦が大好きな典型的

バトルジャンキーで、戦いとは‶自分の価値を示すもの‶と思っている。しかし別にただの戦闘バカと言うわけではなく、お洒落や家事などにも力を入れている。

妙高と那智の姉2人の事を尊敬し、妹の羽黒の事を可愛がっている。普段からやかましいせいか、‶黙っていれば美人‶とよく言われる。‶年増‶はNGワード。

好きな言葉は『先んずれば人を制す』。

658: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/19(金) 21:08:11.46 ID:mqMWt/dx0
【居酒屋の一時】

 ―19時半過ぎ、≪居酒屋・鳳翔≫―

鳳翔「~♪」カチャカチャ

ガラララッ

隼鷹「ばんは~」

鳳翔「いらっしゃい、隼鷹さん―あら」

提督「お疲れ様です」

司令長官「こんばんは、鳳翔さん」

鳳翔「提督…司令長官も…珍しいですね。どうかなさったのですか?」

隼鷹「いやぁ~、提督がここ数日執務室にカンヅメだからちょっと気分転換がてら飲もうと誘って」

司令長官「大規模作戦でなかなかいい艦がドロップしないのは分かるけど、あんまり根を詰めてると体壊しちゃうからねぇ」

提督「いえ、貴方がポンコツで私に仕事を押し付けてこなければ、私はもう少しゆとりある生活を送る事ができたはずなんですが」

鳳翔「まあまあ、隼鷹さんも司令長官も、提督の事を考えて誘ってくださったのですから…。さ、お席にどうぞ」

隼鷹「ありがとね~。どっこらせっと」ストン

司令長官「よっこらせ」ドスン

提督「まったく2人とも…おっさんくさい」

司令長官「ははは。ま、これでも50目前のおやじだからねぇ」

隼鷹「なんだよなんだよー、このセクシーな私がおっさんだって~!?」

提督「どの口が言えるんですか」

鳳翔「はい、お通しどうぞ」コトッ

提督「しらすおろしですか」

隼鷹「いっただっきまーす!」

司令長官「ん~、美味しいねぇ」

提督「…美味しいですね」

鳳翔「ありがとうございます。あ、お飲み物はどうしますか?」

659: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/19(金) 21:18:53.34 ID:mqMWt/dx0
隼鷹「黒ビール!」

司令長官「あ、熱燗で」

提督「私は………ジンジャーエール」

隼鷹「なんだよー、酒飲まないのか?」

鳳翔「提督って、お酒に弱いんですか?

司令長官「いやいや、彼は結構飲む方だよ。って言うか、飲んでも全然酔わないんだ」

提督「ですが、明日もまた仕事ですからあまり飲んでもいられませんし、私はコールドドリンクでも我慢できる人ですので」

鳳翔「ふふっ。分かりました、黒ビールと、熱燗と、ジンジャーエールですね」

隼鷹「あー、それとなんかテキトーに出してー」

鳳翔「はーい」

提督「それでいいんですか」

司令長官「大丈夫だよ。隼鷹君はこの店に何度も来てるから、あれで大体通じちゃうんだ」


 ―数分後―

鳳翔「はい、黒ビールと、熱燗と、ジンジャーエールです」ゴトッ、ゴトッ、ゴトッ

鳳翔「それと今日のおすすめ、手羽先の甘辛煮です」ゴトッ

隼鷹「おほっ、美味しそうだね~」

司令長官「うーん、この鼻を刺激する匂いがたまらないねぇ~」

提督「ふむ…美味しそうです」

鳳翔「それと、キュウリと白菜の浅漬けです」コトッ

司令長官「儂、この浅漬け好きなんだ~」

提督「ますますオヤジ臭い…」

司令長官「ほっといてよ」

660: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/19(金) 21:27:40.47 ID:mqMWt/dx0
隼鷹「はむっ」パクッ

モグモグ

隼鷹「あー、美味いねぇ。この手羽先のピリ辛具合が、あたし好みだな~」

司令長官「うん、確かにね~」

提督「…………」パリポリ

提督「浅漬けもおいしいです」

ガララッ

那智「む、司令官。貴様も来ていたのか」

妙高「こんばんは、皆さん」

司令長官「那智君に妙高君。君たちも?」

那智「うむ、演習で大勝利を挙げたからな」

妙高「私はその付き添い。那智がべろんべろんになっちゃってから呼ばれるのもあれだし、最初から飲もうかと」

提督「酔いやすい姉を持つのも、大変ですねぇ」

那智「ところで、司令官よ。貴様は酒は飲まないのか?」

提督「明日もまた仕事ですから」

那智「それは残念だ。ぜひ、飲み比べをしてみたかったものだからな」

司令長官「あ、じゃあ代わりに儂が―」

ゴスッ

提督「お前も明日仕事だろうが」

司令長官「あの、黎明君…ビールジョッキで殴るのはやめてくれないかな…シャレにならないくらい痛い…」

隼鷹「ところで足柄は?」

妙高「足柄なら、『ダイエット始めるわ!』とか言って飲むのを止めちゃって…」

661: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/19(金) 21:38:18.48 ID:mqMWt/dx0
提督「毎回思うのですが、女性はなぜそこまでダイエットに専念するのか、まったくわからないんですが…」

鳳翔「提督、それは男性には分かりませんよ。女性には、色々あるものですから」カチャカチャ

提督「まあ、私としては、ありのままの姿の方がいいのですが」

妙高&鳳翔「!」ピクッ

隼鷹「ぷはー。まあ確かに、ダイエットした方が健康にいいって話はよく聞くけど、ダイエットしすぎて拒食症になるって話もいくつかあるし~。あたしは、

   ダイエットとかはしないなぁ」

提督「貴女の場合、ダイエットしないんじゃなくて、ダイエットする気が無いんでしょう」

隼鷹「ありゃ、ばれた?」

鳳翔「…カツオのたたきです」ゴトッ

提督「あ、どうも」

隼鷹「おー、ええ感じだな~」パクッ

隼鷹「うん、美味い!」

提督「そうやって、ご飯を食べておいしいと言って笑う姿を見る方が、ダイエットで苦しんでいる姿を見るよりもはるかに気持ちのいいものです」

那智「ま、確かにな。人の苦しんでいる姿を見て愉悦に浸るなど、深海棲艦かドSのやる事だしな。あ、鳳翔さん。日本酒で」

鳳翔「はーい」

妙高「そうね…。やっぱり、好きなものをちゃんと食べられる今に感謝しないとね。あ、私はコーラで」

鳳翔「分かりました」

那智「なんだ、姉さん。飲まないのか」

妙高「私が酔ったら誰が貴女を寮に連れて帰るのよ」

那智「司令官がいるじゃないか」

提督「さらっと私をこき使おうとするんじゃありません」


 ―22時過ぎ―

足柄「えっ、ありのままの姿!?じゃあ、ダイエット止めるわ!」

妙高「そうやってあっさり止めちゃうのもまたどうかと…」


【終わり】

662: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/19(金) 21:47:14.28 ID:mqMWt/dx0
【キャラクター紹介】

≪妙高≫

妙高型重巡洋艦一番艦。艦娘No.55(改二はNo.191)。短い黒髪と温和な雰囲気が特徴の、おしとやかなお姉さん。どこかズレている妙高型姉妹を束ねる長女で、

仕事にもお休みにも真面目に取り組む。提督業代理を任せてるには至らないが、事務処理能力はとても優れている。戦闘でも上位クラスの腕前を持っている。

少しお茶目な一面もあり、クリスマスや豆まきなどのイベントは無邪気に楽しんでいる。初風は可愛い後輩。妙高型共通なのか、酒には強い。

好きな言葉は『誠心誠意』。

669: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/20(土) 21:06:32.33 ID:06R92Gpm0
【相棒】

 ―10時過ぎ、執務室―

島風「ただいまー!」バァン

提督「ノックはしなさい」

島風「海上護衛任務から帰ってきたよー!大成功で弾薬と燃料をたくさん持ち帰ってきたよー!はい、報告終わり!」

提督「待てコラ」

島風「何さ~」

由良「島風ちゃん、先に戻っちゃだめだよ…」

提督「本来、遠征の結果報告は旗艦がするものです。島風さんは僚艦でしょう」

島風「ぶー…だって由良先輩遅いんだもん」

連装砲ちゃん「キュイ~…」ペコペコ

提督「連装砲ちゃんは礼儀正しいですね。どこかのスピードバカと違って」

島風「むっ!バカとは心外だよ!」

由良「はいはい、喧嘩は後後。それより提督さん、報告を…」

提督「あ、すみませんでした。お願いします」

島風「むぇ~……」

連装砲ちゃん「キュ~……」


由良「―――――――――――」

提督「―――――――?」


島風「報告おっそーい!」

提督「黙らっしゃい」

670: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/20(土) 21:13:23.52 ID:06R92Gpm0
 ―13時過ぎ、装備倉庫―

連装砲ちゃん(は~…疲れた…)

連装砲くん(おう、お疲れ。どうだった?)

連装砲ちゃん(遠征自体は疲れなかったんだけど…島風さんが暴走しちゃって…)

連装砲くん(はー、お前も大変なんだなぁ)

連装砲ちゃん(連装砲くんは楽しそうだね…。天津風さんは何だかんだで面倒見のいい人だし…)

連装砲くん(いんや、そうでもないさ。あの人、存外寂しがり屋だし…)

連装砲ちゃん(へ、意外!)


島風「連装砲ちゃんは、人間の言葉はしゃべれないけど、連装砲くんとか二式大艇ちゃんとかと話す事ができるんだって」

提督「はあ……」

島風「すごいでしょ!」

提督「いや、私から見ればただ動く艤装が手をわちゃわちゃしながら向かい合っているだけにしか見えないんですけど」

島風「おーい、連装砲ちゃん!出撃だよ!」

連装砲ちゃん(あ、出撃の時間だ…。ゴメン、またあとでね)

連装砲くん(おう、頑張ってな)

島風「で、どこに出撃するの?」

提督「鎮守府近海の潜水艦哨戒に…」

島風「えっ、じゃあ……」

提督「ええ、連装砲ちゃんに爆雷を装備してください」

連装砲ちゃん「キュイ!?」

島風「ぶぇー……あれ面倒くさいんだよね~……」

671: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/20(土) 21:26:40.99 ID:06R92Gpm0
 ―14時過ぎ、鎮守府近海・Cマス(敵潜水艦隊C群)―

島風「連装砲ちゃん!あいつに爆雷攻撃だよ!」

連装砲ちゃん「キューイ!」バシュシュッ

ズドゴォン

潜水カ級elite「グブェ!!」撃沈

島風「やったー!」

五十鈴「島風、調子に乗ってると―」

潜水ヨ級elite「シズメ!」バシュッ

ドゴム

島風「おぅっ!?」大破

連装砲ちゃん「キュ~イ!?」

五十鈴「ああん、もう言わんこっちゃない!」


 ―14時半過ぎ、執務室―

提督「…分かりました。では、すぐに島風さんは入渠ドックへ向かってください」

島風「うぅ~…1時間もお風呂かぁ~…」

提督「言っておきますが、無断で高速修復剤を使ったら、拳で尻を100回叩きますからね」

島風「せめてパーにしてっ!」

連装砲ちゃん「キュイキュイ~!」パタパタ

島風「ほっ、ほら!連装砲ちゃんも『やめて』って言ってるし!」

連装砲ちゃん(尻を叩いたら‶セクハラ‶って言われちゃいます!だから、尻はやめた方がいいですよ~!)パタパタ

五十鈴「そうでもないように見えるんだけど…」

672: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/20(土) 21:41:51.74 ID:06R92Gpm0
 ―15時前、装備倉庫―

連装砲ちゃん(はぁ………)

二式大艇ちゃん(どうしたの?連装砲ちゃん。何か悩み事かも?)

連装砲ちゃん(いや、悩みってわけじゃないんだけど…。ちょっと疲れる事がね…)

長10cm砲ちゃん(何でもいいですよ、話してみてくださいな)

連装砲ちゃん(実はね……)

カクカクシカジカ

二式大艇ちゃん(…大体事情は分かったかも)

連装砲ちゃん(島風さんってば、暴走機関車並みに破天荒だから…)

長10cm砲ちゃん(でも、連装砲ちゃんは島風さんの事を嫌っているわけではないのでしょう?)

連装砲ちゃん(へっ?う、うん。そりゃそうだよ……)

二式大艇ちゃん(連装砲ちゃん、島風さんの事を話している時とても生き生きしているかも。だから、連装砲ちゃんも島風さんの事が好きなのかも!)

連装砲ちゃん(……………)

長10cm砲ちゃん(羨ましいですわね。ご主人とそんなに仲が良いなんて。二式大艇ちゃんもそうと言えばそうだけど…)

二式大艇ちゃん(秋津洲さんは、家族みたいなものかも!でも、連装砲ちゃんは島風さんといつも一緒にいるから、親友みたいなものなのかも!)

連装砲ちゃん(そう…だね。親友……なのかな)

連装砲ちゃん(…うん、いいね)


 ―同時刻、入渠ドック―

天津風「えーっ?潜水ヨ級eliteにやられて大破?だっさいわね~」

島風「なっ、何よ!そう言う天津風はどうしてこんなトコにいるの?」

天津風「そっ。それは、あれよ。駆逐イ級flagshipの雷撃を食らって…」

島風「駆逐イ級にやられるなんて、だっさー」プー

天津風「だっ…!駆逐イ級flagshipの雷装なめんじゃないわよ!下手すりゃ戦艦も一撃で中破にされるくらいなんだから!それに比べてあんたは対潜装備も

    ガン積みのくせに潜水艦にやられるなんて、なっさけないわね~」

島風「なんだと~!」

連装砲くん(…………あー…連装砲ちゃん、助けてくれ~…………)


【終わり】

673: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/20(土) 21:50:36.73 ID:06R92Gpm0
【キャラクター紹介】

≪島風≫

島風型駆逐艦一番艦。艦娘No.10。うさ耳、色の抜けた金髪、過度な露出の服装と、色々アブナイ要素満載の女の子。最速の駆逐艦であることを誇りにしており、

とにかくせっかち。遅いのは大嫌いで、周囲からは‶スピードバカ‶と呼ばれる始末。同型艦がいないためにボッチと思われがちだが、陽炎型の天津風や雪風とは

つながりがある。戦闘でも1人突っ走るところが目立っており、そこが少し問題となっている。連装砲ちゃんは相棒。

好きな言葉は『疾風迅雷』。


≪連装砲ちゃん≫

島風がいつも連れている自立行動式の艤装。手足が動き、表情もわずかながら変わる。普段は『キュイ』としか話す事ができないが、同じく自立行動式の艤装の

連装砲くん、長10cm砲ちゃん、二式大艇ちゃんとは会話を交わす事ができる。また爆雷等の対潜装備を装備する際は砲塔を取り外す必要があるが、連装砲ちゃん

自身はあまり好きではない模様。島風の暴走ぶりに頭を悩ませているが、それでも島風を嫌っているというわけではない。

680: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/21(日) 21:20:35.18 ID:4JKBRbOv0
【謎】

 ―11時過ぎ、サーモン海域・Оマス(敵補給部隊本隊)―

加賀「鎧袖一触よ」ビシュッ

キィィィィン

流星妖精「鎧袖一触だよー!皆、ガンバロー!」

紫電改二妖精「合点!」

烈風妖精「………」コクッ


 ―16時過ぎ、カンパン湾沖・Jマス(先遣哨戒潜水艦隊 旗艦艦隊)―

五十鈴「潜水艦発見!爆雷、投下!」

三式水中聴音機妖精「あそこだよー!」ピピピ

三式爆雷投射機妖精「りょうかーい!」ポイッ

ズドオン

潜水棲姫「イタイ…!ヤメテヨォ…!」


 ―19時過ぎ、北海道北東沖・Tマス(侵攻部隊 旗艦艦隊)―

綾波「この海域は…譲れません!」

敷波「探照灯照射!」ガシャン

探照灯妖精「シャイニーング!」ペカー

重巡棲姫「ウォッ、マブシッ」

綾波「照明弾、てー!」

照明弾妖精「ほいさっさー!」バシュッ

戦艦棲姫「メガ!メガアアアア!!」

681: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/21(日) 21:28:34.77 ID:4JKBRbOv0
 ―翌日10時過ぎ、中庭―

九六式艦戦妖精「ちょうちょさん~、待って~」

天山妖精「ラーメンうまうま」ズゾゾゾゾ

彗星妖精「はっけよーい、のこった!」


龍驤「………なあ、キミ」

提督「はい?」

龍驤「あの妖精さん達って………なんなん?」

提督「なんなん、とは?」

龍驤「いや、ウチら普段からフツーに妖精さん達と話したりご飯食べたりしてるけど、改めて思うとあれ…なんなん?」

提督「そう言われましても……私にも妖精さんの生態については詳しく分かりません」

龍驤「もうこの世界の住人として…なんかこう…鳥なんかと同じ動物か何かと認識した方がええんとちゃうか…」

提督「動物はひどいでしょう。動物は」

龍驤「けどな?妖精さんがホンマに‶妖精さん‶やとして、それを世間で吹聴してみぃや?イタイ人やと思われるで~…」

提督「確かに………私達普段から妖精さん妖精さんって言ってますが、傍から見れば電波ですよね」

龍驤「せやろ…?にしても、ホンマに妖精さんってなんやろか…」

提督「そうですねぇ……。まあ、いくつか推測されてはいますし、他の提督の中でも妖精さんの正体について探っている方も何人かいますし…」

龍驤「他の提督達も、やっぱり不思議に思うとるんか…」

提督「まあその中でも、私が特に興味をひかれたものがありますけど…」

龍驤「おっ、話してくれへん?」

682: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/21(日) 21:45:33.37 ID:4JKBRbOv0
提督「妖精さんと言うのは、まず艦娘が装備する艤装、装備に必ず付属しております」

龍驤「そんなオマケみたい扱わんでも…」

提督「またそのほかに、工廠にいる妖精さん、入渠ドックにいる妖精さん、家具を作ってくれる妖精さん、羅針盤を回してしまう妖精さん、そして鎮守府を

   監視している妖精さんがおります。まあ、鎮守府を監視している妖精さんは司令長官と司令長官の補佐官である私にしか見えません」

龍驤「あー、そう言えばそんな話を聞いたな~」

提督「そして妖精さんの中には、艦娘とよく似た容姿の者もおります。たとえば、20.3cm(2号)連装砲の妖精さんは妙高さん、羽黒さんによく似ており、

   25mm三連装機銃 集中配備の妖精さんは、摩耶さんに似ております」

龍驤「確かに…似とるとは何度か思ったけども…」

提督「そこで、ある仮説が立てられました」

龍驤「仮説?」


提督「妖精さんの正体は、艦娘の成り損ない、と」


龍驤「………なっ」

提督「艦娘と同じく、艤装を用いて深海棲艦と戦う事ができる存在、過去の軍艦の装備を使役する事ができる…。それはまるで、艦娘の劣化版だと、提督の

   誰かが推測しました」

龍驤「……ありえへん話でもない…か」

提督「その仮説が正しいという賛同者も大勢いましたが…結局その推測は、世に知れ渡る事はありませんでした。そんな夢物語を、誰が信じるのかと…」

龍驤「まあ確かに、妖精さんなんてわからん存在を、そないな根拠のない仮説で説明しようなんて、信じられへんもん」

提督「しかし今でも、妖精さんの正体を突き止めようとしている研究は続いておりますが―」


艦隊司令部施設妖精「私達がどうかしたんですかー?」ヒョコッ


龍驤「ひょっ!?」

提督「いえ、龍驤さんが、貴女たち妖精さんとは何なのかが気になっていたらしくて…」

艦隊司令部施設妖精「あははは、なんだそんな事ですか~。龍驤さん~」

龍驤「な、なんや?」

683: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/21(日) 21:51:47.23 ID:4JKBRbOv0



艦隊司令部施設妖精「……世の中には知っていい事と、よくないことがあるんですよ?」ニコッ



龍驤「!?」ゾクッ

艦隊司令部施設妖精「あはは~。それではまた~」トテトテ

龍驤「な、何や今のは……!?」

提督「…そのままの意味でしょう。妖精さんの正体を詮索するのは、これ以上はやめた方がいいという事です」

龍驤「せ、せやな…。なんや、ろくなことにならへん気がするし……」

提督「ビビりましたか?」

龍驤「…こわいわ…」


 ―19時過ぎ、妖精さん達の寮―

艦隊司令部妖精「―って言ったら、龍驤さん本気で怖がってたよ~!」

艦艇修理施設妖精「えー、本当に~?」

大発動艇妖精「だったら自分も今度、龍驤先輩に『うふふ、いつも見てるわ…』とささやいてみるのであります!」

洋上補給妖精「えー、それはちょっと悪戯が過ぎるよ~?」

ドラム缶妖精「あんまりばかにすると、しっぺ返しを食らっちゃうよ~?」


【終わり】

684: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/21(日) 21:56:49.32 ID:4JKBRbOv0
【キャラクター紹介】

≪妖精さん≫

装備にくっついている妖精さん、施設内にいる妖精さん、鎮守府を監視している妖精さんなど、何種類も存在している謎の生命物体。甘いものが大好きで、

敵を倒したご褒美にねだる事が何度もある。居住地は工廠や艦娘の寮の屋根裏など。性格は食いしん坊、高所恐怖症など多種多様。その正体はまったく不明で、

一部の提督の間では『艦娘の成り損ない説』が流れている(が、根拠はない)。装備の持ち主の艦娘とよく似た容姿の妖精さんもいる。

好きな言葉は『縁の下の力持ち』。

691: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/22(月) 21:15:46.19 ID:/ZPPoovU0
【恐怖のぬこ】

 ―8時過ぎ、食堂―

TV『今日は2月22日、にゃん・にゃん・にゃんの日!という事で今日は、猫ちゃん特集~!』

名取「はわ~……猫ちゃん可愛いな~…」

由良「ホント……可愛いわねぇ…」

名取「は~…鎮守府にも猫がいたらいいのに…」

由良「そうね……こんだけ広い敷地なのに…野良猫すらいないなんて…」

名取「提督さん、野良猫対策には凄い力を入れていたらしいし…。迷い込む事なんてないのかも…」

由良「うーん……」


 ―9時過ぎ、執務室―

提督「だめです」

由良「何で?」

提督「アレルギーのある方もいるかもしれませんし…。飼育費等の確保も難しい状態ですので…何より、艦娘の方たちが猫にかまけてしまったりしたら…。

   という事です」

由良「まあ、確かにそうね…。ペットの餌槍の順番でもめるなんてこともありそうだし…」

提督「一時期、ペットを飼おうとした人がいたんですが、他の鎮守府の方から…」


『総司令部がペットを飼うなんて、弛んでる』

『このご時世、前線で戦わなきゃいけない海軍が何してるんだ』


提督「と、非難を受けましたので」

由良「ホント他の人たちも、お互いさまって感じだね…」

692: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/22(月) 21:24:40.18 ID:/ZPPoovU0
 ―15時過ぎ、中庭―

由良「はー…。お休みの日にこうしてのんびり過ごすのも、いいね…」

由良「それにしても…。ペットが飼えないなんて…演習先の鎮守府は犬とか猫とかを飼っていたのに……」

由良「…なんだか、不公平って感じ…」

ニャー

由良「?」キョロキョロ

由良「今の…猫の鳴き声?」

ニャー

由良「???」キョロキョロ

由良「……ね、猫ちゃ~ん?どこでちゅか~?」

ガサガサ

猫「にゃ~」ヒョコッ

由良「あっ、そこにいたんだ…。可愛い~」ナデナデ

猫「にゃ」

由良「白い猫~……あ、お腹の毛が丸く抜けてる…可愛い~♪」サワサワ

猫「にゃにゃ~…」モゾモゾ

由良「可愛いな~…。この猫、ここで飼えないかな…」

由良「ビスマルクさんも猫飼いたいって言ってたし……」

由良「よし、提督さんに直談判しよう」スクッ

由良「一緒に来てね~♪」ダキッ

猫「にゃ~?」

693: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/22(月) 21:33:01.20 ID:/ZPPoovU0
 ―同時刻、工廠―

ビーッ、ビーッ

明石「何が起きてるの!?」

工廠妖精さん「建造ドックで異常発生!タイマーが動いてません!」

夕張「装備開発炉も止まってしまってます!」

明石「いったいどうして…」


 ―同時刻、鎮守府付近海上―

ザザザザザピタッ

天龍「おっ、おおっ!?」

電「はわわっ!?動かなくなっちゃったのです!?」

響「おかしいな…さっきまで順調に航行できたはずなのに…」

暁「もう、どうなっちゃってんのよ!」プンスカ

雷「なんで、もう鎮守府はすぐそこだっていうのに!」


 ―同時刻、入渠ドック―

赤城「るんるんるん♪」

ピ――――――――――――――――――――――――――――――ッ

赤城「あらっ?」

[残り入渠時間・99:99:99]

赤城「ちょっ、あれっ!?タイマーが壊れてる!?」ペチペチ

五十鈴「だめよ!こっちも故障しちゃってるわ!!」

飛龍「あっれー?動かなくなっちゃってるな……」

694: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/22(月) 21:43:53.11 ID:/ZPPoovU0
 ―数分後、執務室―

由良「提督さん?ちょっと相談事が……」


明石「どうしたことか、機能が停止しちゃったんです!」

龍田「今、鎮守府近くまで来てる天龍ちゃんが、艤装が動かなくなって戻ってこれないって~…」

加賀「入渠ドックの赤城さんから、ドックの修復タイマーが止まってしまい、入渠ドックとしての機能が停止していると」

提督「まったく、どうしてこのような事に……」

霧島「各鎮守府からのデータが送られてくるはずなのに、来ていません!」

大淀「各鎮守府への電文、送る事ができません!」


由良「あの~、何かあったんですか?」

提督「由良さん。実はですね―」


猫「にゃ?」


提督&明石&龍田&加賀&霧島&大淀「!!!」ピクッ

由良「な、何?どうしたの?」

提督「その猫を放せえええええええええええええええええええええええええ!!!」

由良「えっ、ええっ!?」

明石&龍田&加賀&霧島&大淀「鎮守府存亡の危機なの!!お願いだからっ!!」

由良「ふえっ!?」ビクッ、バッ

猫「にゃーっ!」ダダダダダ

由良「あっ……」

提督「鎮守府内の艦娘に告げます。今現在、鎮守府内を彷徨っている猫はそのまま鎮守府の敷地外へ出してください!とどまっているのを見つけた場合は、

   敷地外へ追い出すように!!」

由良「ちょっと、提督さん!いくらなんでもそれはひどすぎ―」

695: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/22(月) 21:52:42.72 ID:/ZPPoovU0
ピロロロロロ、ピリリリリリリ、プルルルルルルル

明石「あ、もしもし夕張ちゃん?え、動いた?建造タイマーは?開発炉は?ばっちり?よかった~…」

霧島「あ、鳥海さん?データは届いた?そう、は~よかったわ…」

加賀「もしもし、赤城さん?そう、良かったわ。大丈夫なのね」

大淀「あっ、送信できました…!直ったんですね…」

龍田「天龍ちゃん、艤装が復旧したからすぐ戻るって~」

提督「ふぅ……よかった」

由良「え、え?」


 ―閑話休題―

提督「先ほどは理由を述べずに命令してしまい、申し訳ございません」

由良「あ、ううん…別にいいんだよ…」

提督「由良さんが連れていた猫は、エラー猫と呼ばれる猫です」

由良「エラー猫…?」

提督「エラー猫は地上・海上問わずにどこからともなく現れて、その猫が艦娘と接触した場合、その艦娘が所属している鎮守府の全ての機能が停止すると

   言われております…。実際、そうなりましたが」

由良「じゃ、じゃあ…工廠も入渠ドックもデータ関係も、艦娘の艤装が止まったのも…」

提督「……そういう事です。ここは総司令部に併設されているため、機能が停止してしまっては運営に支障が出てしまいますので…。早急に事態を回復する

   必要があったんです。これまで私の鎮守府には現れなかったのですが…現れてしまいましたか…」

由良「そんな……」シュン

提督「…………そんなに猫が飼いたかったんですか…」

由良「ええ………」

提督「本物の猫は飼えませんが、代わりに多摩さんを連れて来ましょうか?」

由良「あ、それはいいです」


【終わり】

696: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/22(月) 22:00:07.65 ID:/ZPPoovU0
【キャラクター紹介】

≪由良≫

長良型軽巡洋艦四番艦。艦娘No.45。薄いピンクの長いポニーテールと両手に構える単装砲が特徴の、物静かなお姉さん。名取のお姉さんとよく勘違いされるが、

艦の番号的には名取の妹に当たる。あまり目立つことをするのは嫌いで、裏方に徹するタイプ。戦闘でも基本的には皆のサポートに回る事が多いが、別段弱いと

言うわけではない。髪の手入れには相当気を使っている。心の底では戦争を嫌っており、戦いたくないとも思っている。動物が好き。

好きな言葉は『小春日和』。

704: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/23(火) 21:55:47.04 ID:0Qua2rLp0
【バトルジャンキー】

 ―10時前、駆逐艦寮・村雨&夕立の部屋―

夕立「う~…」

村雨「夕立ちゃん?どうしたの、そんなに唸って」

夕立「…暇っぽい」

村雨「え~?そうかなぁ…」

夕立「夕立、北海道北東沖の重巡棲姫撃破を最後に出撃してないっぽい」

村雨「それはあれでしょ?提督が、敵勢力旗艦を撃破したご褒美ってことで、お休みをもらってるんじゃない」

夕立「そんな事は百も承知なんだけど、休日が何日も続いたら退屈するっていうか……。とにかく、艤装をつけて出撃したいの」

村雨「うーん…暇なら、演習でもしたら?」

夕立「提督さん、この前『この時期は演習先の鎮守府の第一艦隊は強力なところばかりで演習しても勝てない』ってぼやいてたから、ダメっぽい」

村雨「そっかー…じゃあ、諦めたら?」

夕立「いやっ!」


 ―11時過ぎ、休憩室―

夕立「あーあ…道場へ行ってチャンバラでもしようかな~…」

ワイワイ

夕立「?」

足柄「いやー、さいっこうね!こんなに砲雷撃戦ができるなんて、夢みたい!」

夕立「足柄さん?どうしたの?」

足柄「あら、夕立ちゃん。実はね、今沖波って子を探すためにオートロ島マーマレード湾へ出撃してるんだけど、私はそこに出撃する時何時も旗艦なの。で、

   そこじゃ心行くまで砲雷撃戦ができてもう…天国みたいよ!」

夕立「……………それだ!」

足柄「にゃ?」

705: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/23(火) 22:07:07.79 ID:0Qua2rLp0
 ―数分後、執務室―

提督「出撃がしたい、ですか」

夕立「そう!今、足柄さんはオートロ島マーマレード湾へ出撃してるって言ってたし、そこはあまり敵が強くないんでしょ?だったら夕立が誰かの代わりに

   出撃しても、問題は無いっぽい!」

提督「まあ、それは別に構いませんが…疲れていないんですか?」

夕立「疲れなんてないっぽい!この私の主砲が、魚雷が、深海棲艦を倒したいと疼いて熱いのよ!」

提督(この子こんなバトルジャンキーだったのか)

古鷹「提督…どうしますか?」

提督「こういうガス抜きは、早くやっておいた方がいいんですよね。仕方ありません、許可しましょう」

夕立「やったー!」

提督「では、暁さんは下がらせて、代わりに夕立さんを投入。装備は、暁さんのを引き継いで10cm連装高角砲×2、それと照明弾を。次の出撃は、

   ヒトサンマルマル(13時00分)で」

古鷹「はい、そうさせます」

提督「では、オートロ島マーマレード湾で、思う存分ストレスを発散してください」

夕立「いやっほーい!!」


 ―13時過ぎ、鎮守府付近波止場―

夕立「久しぶりの出撃よ!腕がなるっぽい!」

足柄「ふふ、夕立ちゃんったらやる気満々ね」

夕立「そうよー!1週間近く出撃できなかった分、深海棲艦どもをボコボコにしてうっぷんを晴らすんだから!」

響「ソロモンのハウンドドッグとはまさにこのことだね」

大淀「勝手な二つ名をつけないでください…」

足柄「あら、じゃあ夕立ちゃん。どっちが深海棲艦を多く倒せるか勝負しましょ!」

夕立「乗った!」

響「飢えた狼対狂犬……見ものだね」

北上「あー、ほらほら早く行きましょうよ~」

707: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/23(火) 22:16:29.74 ID:0Qua2rLp0
 ―数十分後、オートロ島マーマレード湾・Aマス(潜水艦哨戒線Aライン)―

夕立「ぽいぽいっと!」バシュッ

ズドン

潜水カ級「アヒィ!?」撃沈

夕立「これで私が1点リードね!」

足柄「ちょっとちょっと、私は潜水艦には攻撃できないのよ?これはノーカンだわ!」

夕立「ぶー…」

大淀(真面目に戦ってほしいものですが…。ゲーム感覚で出撃なんて……)


 ―数十分後、Jマス(深海船団 間接護衛隊)―

重巡リ級flagShip「ハァッ!!」ドオオオン

夕立「きゃあっ!?」中破

響「ふっ」バシュッ

ズドゴォン

重巡リ級flagShip「ゴフッ!」撃沈

足柄「あらあら、夕立ちゃん。その傷じゃあもう敵は倒せないかしら?」

夕立「な、なんてことないって!まだまだいけるっぽい!」

北上「大淀さん、どう思うー?」

大淀「え、そうですね…まだ中破ですし、進軍は可能ですけど…」

夕立「ほら!まだまだ夕立は戦えるよ!」

足柄「その意気やよし!進軍するわよー!」

大淀(夕立さんも大淀さんも慢心してるところがありますから退避した方がいいですよーって言おうとしましたけど、言えませんでした…)


 ―数十分後、Мマス(警戒魚雷艇船体 I群)―

足柄「ここまで倒した深海棲艦の数は…私が3、夕立ちゃんも3ね……」

夕立「次の戦いで決着がつくわよ……負けないわ!」

足柄「私も負けないわよ!」

北上(あー、あたし先攻雷撃含めて4隻沈めてんだけどなぁ~)

708: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/23(火) 22:25:19.05 ID:0Qua2rLp0
 ―14時半過ぎ、Oマス(戦略補給物資集積地)―

集積地棲姫-壊「マタ…キタノカ……。モウ……カエレッ…ヨォ………ッ!(訳:疲れた)」

足柄「うるさい黙れっ!」

夕立「貴女の首は、砂浜に掲げられるのがお似合いっぽい!」

集積地棲姫-壊(私、泣いてもいいかな)

輸送ワ級(後で提督に泣きついても責められないと思いますよ)

北上「さくさくっと終わらせちゃいましょー」バシュッ

ドゴオオン

PT小鬼群「ギイイイッ!!」撃沈

夕立「ちょっと北上先輩何してんの!?」

北上「へっ?何って、先攻雷撃で敵を処分して―」


夕立「敵を倒しちゃ、的が減って夕立が倒せる敵の数が減っちゃうでしょ!」


北上「えっ、あたし敵倒して怒られたの初めてなんだけどー…」

大淀「北上さんは怒ってもいいと思いますよ…」

足柄「私の先攻!食らえっ!」ズドドオン

バゴオゴン

輸送ワ級「べぶっ!」撃沈

集積地棲姫-壊(ああっ!私の良き相談相手がっ!)

夕立「夕立もいくよ!えーい!」ドォン

ガァァン

PT小鬼群「ヒヒヒッ」

夕立「もうなんなのアイツ!素直に沈めっ!」

足柄「ふふーん、まだまだお子様ねっ!」ズドオォン

バゴッ

PT小鬼群「キャハハッ!」

足柄「」


響「ハラショー」バシュッ

ドオン

輸送ワ級「あべえしっ!」

北上「おー、響ちゃんナーイス」

大淀「流石ですね」

709: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/23(火) 22:32:26.81 ID:0Qua2rLp0
 ―昼戦終了時―

足柄「私がワ級1隻とPT小鬼群を1隻倒して、合計5隻……」

夕立「夕立も同じく、合計5隻……」

足柄「つまり…」チラッ

夕立「ええ…」チラッ


集積地棲姫-壊(皆私を攻撃してこないな~…なんでだろう)無傷

足柄&夕立(集積地棲姫を倒した方が勝ち!)


足柄「我、夜戦ニ突入ス!」

ブゥン(周りが夜のように暗くなる音)

足柄(残念だけど、この勝負は私の勝ちね。だって、夕立ちゃんは対陸上型深海棲艦に有効な弾薬が無いもの。三式弾がある私の方が圧倒的有利!)

足柄「これで、私の勝ちよぉ!!」ズドドドドドン!!

ゴガガガガガガ

集積地棲姫-壊「ヤメロ…モエテシマウ!」混乱

足柄「さらにもう一発!!」ズドドドドドン!!

バゴォォォン

集積地棲姫-壊「モヤスノハ、ヤメテ…」損壊(体力残り7)

足柄「あらっ!?」

夕立「ここだぁぁっ!!」ズダァァン

ボフッ

集積地棲姫-壊「ヤメロヨ…セッカクアツメタノニ、モエテシマウ…ヤメロォ」破壊

710: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/23(火) 22:38:01.31 ID:0Qua2rLp0
足柄&夕立「……………」

大淀「あー、引き分け、ですか」

足柄「ちょっと待って!私は無傷の集積地棲姫を損壊状態にまで追い詰めたのよ!与えたダメージの方なら私の方が上よ!」

夕立「冗談じゃないわよ!集積地棲姫を破壊したのは夕立なんだから、夕立の勝ち!」

足柄「夕立ちゃん一人の力じゃ集積地棲姫を破壊する事は出来なかったわ!夕立ちゃんが集積地棲姫を破壊するお膳蓼をしたのは私なんだから、私の勝ち!

   っていうか、どうして陸上型深海棲艦に有効な弾薬何て持っていないのに、攻撃が貫通するの!」

夕立「そりゃ、主砲を思いっきり上に掲げて撃てば、陸上の深海棲艦に届くし…」

足柄「それじゃ、装備面の方から見ても私の方が上!と言うわけで私の勝ち!」

夕立「ううん、少ない装備で敵を倒した私の方が勝ちよ!」

足柄&夕立「」グヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌ

足柄「じゃあ、ここから鎮守府に戻るまでに倒した敵の数もプラスする事にしましょう!」

夕立「そうね!今度こそ、夕立の方が上だって証明してやるんだから!」

※後日2人とも出撃禁止になりました。


 ―17時過ぎ、深海棲艦本拠地・執務室―

集積地棲姫「うっ、うぇええええええん……」

深海提督「…なあ、何でこいつ大泣きしてるんだ?」

輸送ワ級「……聞かないでください」


【終わり】

711: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/23(火) 22:44:26.29 ID:0Qua2rLp0
【真夜中のアピール】

 ―22時過ぎ、重巡洋艦寮・青葉&衣笠の部屋―

青葉「ありゃ」

衣笠「どうかしたの?」

青葉「司令官の部屋、まだ明かりがついてますねぇ」

衣笠「そりゃ、あの提督だもん。この時間はまだ起きてるのはよくある事だと思うけど…」

青葉「そうなんですけど、ここ最近司令官は毎日徹夜ばっかりで、やつれているように見えるんですよねぇ」

衣笠「そ、そうなんだ……」

青葉「そうなんだって……それだけでいいんですか?」

衣笠「何が?」

青葉「青葉、気づいちゃってるんですよ?衣笠は司令官の事を―」

衣笠「わーっ!?何言っちゃってるの!?」

青葉「え、その反応…ガチなんですか?ただ煽ってみただけなんですけど…」

衣笠「あっ……………///」

青葉「まあそんな初々しい反応は置いといて、ここはひとつ夜食やコーヒーでも持って行ってあげて、アピールするべきところですよ?」

衣笠「そ、そうなんだろうけど…もう金剛さんとかがやってたり…」

青葉「そんなの可能性だけの話ですって!やらないよりはやった方がましで―」


那智『貴様らうるさいぞ!消灯時間はもうとっくに過ぎているんだぞ、早く寝ろ!』


青葉&衣笠「は、はいっ!」バサッ

青葉(あー、そうだった…。今日の当直当番、那智さんだ……)

衣笠(夜食でも持って行って…………か)

712: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/23(火) 22:50:16.69 ID:0Qua2rLp0
 ―2時過ぎ―

青葉「すー、ぴー………」

衣笠「……………」ムクッ

衣笠(眼が冴えちゃった……)

衣笠「……………」チラッ

衣笠(執務室の明かり……まだ点いてる………。提督、まだ起きてるのかなぁ……)

衣笠「……………」

衣笠「……………」ヒタタタタ

カチャ

青葉「むにゃぁ……あおばぁ…みちゃいましたぁ………」モゾモゾ

パタン


 ―重巡洋艦寮・廊下―

ヒタタタタタタ

衣笠(ばれないように…ばれないように…)

ガタッ

衣笠「!!」ビクッ


那智「………衣笠………」


衣笠「那智さん………」

那智「…………」

衣笠「あ、あははは……ゴメンなさい、すぐに戻って……」

那智「……さっきの青葉との会話は、聞こえていたよ」

衣笠「へ?」

那智「…司令官のところへ行くんだろう?行って来い」

衣笠「……あ、ありがとうね!」ヒタタタタタ

那智「ふっ………青春、だな」

713: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/23(火) 22:56:44.24 ID:0Qua2rLp0
 ―数十分後、執務室―

提督「……………」カリカリカリカリ

提督(もうこんな時間か……そろそろ、切り上げて…)

コンコン

提督「?」

提督(こんな時間に…?当直当番の方でしょうか……)

提督「どうぞ」

ガチャ

衣笠「し、失礼しまぁす……」

提督「衣笠さん?どうしたんですか、こんな時間に」

衣笠「そ、その…眼が冴えちゃって起きちゃったんだけど…提督、まだ起きて仕事してるみたいだったから……その、ココアを淹れて……」

提督「……ああ、それは申し訳ございません。では、書類にこぼしたらシャレになりませんので、ソファでいただくとしますか。衣笠さんもどうぞ」

衣笠「し、失礼します」

ストン

提督「…………なぜ、隣に?」

衣笠「ダメ…ですか?」

提督「まあ構いませんが……では、いただきます」

衣笠「ど、どうぞ」

提督「いただきます」ゴクッ

衣笠「……………」

提督「………美味しいです、私好みの味です」

衣笠「ホント?良かった~……」

714: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/23(火) 23:03:40.97 ID:0Qua2rLp0
提督「さて、では私はもう少し仕事を進めますか…衣笠さんはどうしますか?寮に戻りますか?」

衣笠「……………」

提督「?衣笠さん?」

衣笠「……スー……スー……」コテッ

提督(……気が緩んでしまったのでしょうか…?)

衣笠「ん~……むにゃむにゃ……」

提督(このまま寝ると寒いでしょうが…。せめて、毛布とかでもあればいいのですが……)

衣笠「んん~……」グイッ

提督「あっ」

ポフッ

衣笠「こうした抱き合った方が……暖かいですよぉ~…」ムニャムニャ

提督「……仕方ありませんねぇ」


 ―5時半過ぎ―

提督「……はっ」

衣笠「すー……すー……」

提督「衣笠さん。起きて下さい」

衣笠「んぁ……あれ?」

提督「起きましたか……」

衣笠「あ、あれ?私、どうして提督と抱き合って……あれぇ?」

提督「貴女が昨夜、自分で抱き合った方が暖かいからと言って、したことですが?」

衣笠「…………えぇぇぇっ!?」

提督「覚えていないんですか?」

衣笠「寝ぼけてて………あんまり………」

提督「…それより、そろそろ準備をしないとなりませんね……。今日の秘書艦は………」

衣笠「」ポケー

715: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/23(火) 23:11:42.73 ID:0Qua2rLp0
 ―9時過ぎ、掲示板前―


『朝チュン!?提督と純情重巡・衣笠の間の  な関係……!?』←青葉新聞


提督&衣笠「」

青葉「青葉自らが不眠で6時間かけて作りました!載せられたことを誇りに思ってください!」←非番

那智「その……衣笠の気持ちを尊重してあの時は快く送り出したが…よもや、  いをするとは……思わなんだ…///」

衣笠「青葉…お、起きてたの?」

青葉「はい!衣笠が夜中こっそり部屋を出て行ったときには起きてましたよ!」

提督「……………」ゴゴゴゴゴ

那智「おっ、いい殺気だな」

提督「……まさか、この前も似たような事(前スレの大井との絡みについてのゴシップ)をしたというのにまだ反省していないとは……」

青葉(あ、あれ?これ、なんかデジャヴ……)

提督「どう始末してくれようかァ……」ズゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

青葉「これにて失敬!」

提督「逃がすかァ!!」

衣笠「……………」


 ―15時過ぎ、重巡洋艦寮・青葉&衣笠の部屋(青葉は説教中)―

衣笠「……………」


提督『貴女が昨夜、自分で抱き合った方が暖かいからと言って、したことですが?』


衣笠「……………/////////」

衣笠「はうぅ……………/////////」


【終わり】

716: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/23(火) 23:15:16.94 ID:0Qua2rLp0
【キャラクター紹介】

≪衣笠≫

青葉型重巡洋艦二番艦。艦娘No.120(改二はNo.142)。色の薄い茶髪と豊満なボディが特徴の、フレンドリーな女の子。姉の青葉と同じく野次馬根性があり、

楽しい事が大好き。戦闘面では攻撃と防御、切り込み隊長とサポートすべてをこなす事ができるオールマイティ。実は青葉に次いで古参の重巡洋艦。だから、

提督との付き合いは結構長い。そしてその時の中で、提督を好きになる。が、他にも提督の事が好きな艦娘は結構いるので、少し影が薄い感じ。

好きな言葉は『才色兼備』。

725: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/24(水) 21:06:35.70 ID:Xz8QT1M20
【人類堕落兵器】

 ―11時前、執務室―

提督「………遅い」

妙高「そうですね…もうすぐ演習の時間だというのに………」

提督「利根さん、どうしてしまったのでしょうか………」

提督「すみませんが、探してきます。妙高さん、時間になっても戻らなければ、こちらの不戦敗で良いと相手側に伝えてください」

妙高「はい、分かりました」


 ―数分後、重巡洋艦寮・休憩室―

提督「……………………」


利根「あ~、ここはこの世の楽園なのじゃ~…」←INこたつ


提督「……………………」

那智「何をしてるかと思えば、完全に堕落しているではないか」

提督「那智さん、筑摩さんを呼んでもらえますか」

那智「貴様が起こすのではないのか?」

提督「この状態の利根さんは恐らく梃子でも起きないでしょう」

那智「分かった。待ってろ」

726: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/24(水) 21:16:03.92 ID:Xz8QT1M20
 ―数分後―

筑摩「ほら、利根姉さん起きてください!もうすぐ演習の時間ですよ!」グイグイ

利根「んあー……ちくまー…代わりに行っとくれ~………」

筑摩「だめですって!昨日姉さん、『早く練度をあげて航空巡洋艦になるのじゃ!』っておっしゃったでしょう!演習でも練度は十分に上げられますよ!」

利根「む~…だめじゃ~………こたつから出たくないのじゃ~……」

筑摩「………はぁ、姉さん~…。お願いですから起きてください~………」

提督「…………」

筑摩「…どうしましょう…困りましたねぇ…」

那智(筑摩でも起こせないのか………)


提督「ああ、そう言えば今回の作戦で勲章が四つ集まって改装設計図が―」


利根「何?改装設計図!?つまり吾輩も改二になれると!?そうなれば話は早い!那智よ、お前も確か演習じゃったな?早く演習に向かうのじゃ!!」ガバッ

那智「あっ、おい!ああもう…!」ダッ

ダダダダダ

提督「はぁ………」

筑摩「申し訳ございません、提督…。姉さんのせいでお手数をおかけしてしまって…」

提督「日を重ねるにつれてあの人幼児化してますねぇ…。ベンジャミン・バトンか」

筑摩「しかし、こたつは人を堕落させると言いますから……」

提督「こたつは免罪符にはなりませんよ。っていうか、この前こたつは仕舞ったはずですけど…」

筑摩「ほら、今日になって寒くなったでしょう?ですから、皆さんも暖まるようにと私が出したんですよ」

727: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/24(水) 21:27:58.83 ID:Xz8QT1M20
提督「まあ、こたつを出すのは構いませんが、姉の行動には常に注意しておいて下さい。あともう少し遅ければ、演習でうちの鎮守府が不戦敗になるところ

   だったんですから」

筑摩「はい……すみませんでした」

提督「では、私は戻ります。休憩のところ申し訳ございませんでした…」

筑摩「はい………」

筑摩「……………」ブルッ

筑摩「寒い……少しこたつに入ろう……」ゴソゴソ

筑摩「あぁ………体が温まる……」ポカポカ

筑摩「………」フラッ

筑摩「いけない……眠くなってきちゃった…………流石は人類堕落兵器……」

筑摩「どうしよう……姉さんの話、一杯聞きたいのに………」

筑摩「だめ………かぁ………」パタリ

筑摩「………くぅ…………くぅ」


 ―数十分後―

利根「あ˝~……航空戦で大破されられてしまったのじゃ!吾輩、ただの木偶の坊ではないか!」

利根「筑摩~、聞いとくれ―」

筑摩「………くぅ…………くぅ………くぅ」

利根「……なんじゃ、寝とるのか」

筑摩「姉さぁん………くぅ…」

利根「……思えば、吾輩はいつも筑摩に頼ってばっかりじゃったう……吾輩の方がお姉さんじゃと言うのに……」

筑摩「……くぅ…」

利根「……今日は、筑摩を休ませてやるとするかの」スタスタ

筑摩「……ネェさん…大好きでぇ……くぅ…」


【終わり】

728: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/24(水) 21:34:05.50 ID:Xz8QT1M20
【キャラクター紹介】

≪筑摩≫

利根型重巡洋艦二番艦。艦娘No.64(改二はNo.189)。長い黒髪ストレートと優しい微笑みが特徴の、穏やかなお姉さん。利根の妹のはずなのだが、周りから

見ると完全に筑摩の方がお姉さん。戦闘でも利根のサポートに回り、自分が取れたであろうМVPも利根に譲ってしまうくらい利根が大好き。だからと言って、

他の皆との付き合いが悪いというわけではない。優しい雰囲気に包まれているが、怒ってしまうと大爆発。

好きな言葉は『転ばぬ先の杖』。

735: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/25(木) 21:05:10.41 ID:GmmkfLrm0
【おさかな天国】

 ―8時前、食堂―

多摩「にゃぁ……眠いにゃぁ……」フワァ

木曾「ったく…少しはシャキッとしたらどうなんだ?駆逐艦の奴らが見てるぞ…?」

多摩「多摩は自分に素直なだけにゃ…」

木曾「それ便利なセリフだよなぁ…っと、朝飯は何かなっと」

多摩「!!あ、アジの開きがあるにゃ!これで勝つる!!多摩の時代が来たのにゃ!」

木曾「落ち着け、お前は誰なんだ」

多摩「こうしちゃおれんにゃ!早く取りに行くにゃ!!」ダッ

木曾「あっ、おい!」


 ―数分後―

多摩「おいしいにゃぁ~…幸せにゃぁ…」モグモグ

木曾「はぁ……そりゃよかったな」

提督「多摩さん、木曾さん。隣、よろしいですか?」

木曾「ん?おお、いいぜ」

多摩「あ、提督。おはようにゃ」

提督「おはようございます」

多摩「にゃぁ……朝から魚が食べられるなんて、幸せだにゃぁ……」

提督「多摩さんは、魚が本当に好きですねぇ…」

多摩「多摩にとって魚はソウルフードにゃ」

木曾「つくづく姉ちゃんって猫みてーだよなぁ…」

多摩「何度も言ってるけど多摩は猫じゃないにゃ!!」

736: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/25(木) 21:16:21.41 ID:GmmkfLrm0
木曾「………」アゴカリカリ

多摩「にゃ、にゃふぅ………///」

多摩「ごろごろごろ………」

多摩「はっ!?じゃらすなってば!」

提督「やっぱり猫ですね」

木曾「まったく…何でこんな性格なったのやら………」

提督「さあ?名前が多摩(たま)=猫のメジャーな名前だからではないでしょうか?」

木曾「なるほどねぇ……球磨姉ちゃんもか」


 ―数十分後―

多摩「ふぅ…ごちそうさまにゃ」

木曾「おいおい、まだほうれんそうの御浸しが残ってるじゃないか」

多摩「多摩、ほうれん草は嫌いにゃ」

提督「…そう言えば、多摩さんって魚以外のモノを食べたところ、あまり見た事が無いですねぇ」

多摩「失敬な。ちゃんと魚以外も食べてるにゃ。肉も食べてるし、白米も食べてるし、卵だって食べてるにゃ。あっ、でも味噌汁は冷まさないとダメにゃ」

提督「ただの猫舌か」

木曾「でも確かに…多摩姉ちゃんって、俺も野菜食べてるの見た事がねぇな…」

多摩「にゃにゃ?」

木曾「あぁ、だからか………」

737: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/25(木) 21:28:23.53 ID:GmmkfLrm0
プニッ

多摩「にゃぁ………」

木曾「………余分な脂肪がついてるぞ」

多摩「こっ、これは脂肪じゃないにゃ!着ぶくれにゃ!」

木曾「素肌に触ってるのに何が着ぶくれだ」

提督「多摩さんって、確か暇な時は釣りをして、釣った魚をその場で焼いて食べてますよね」

多摩「そうにゃ。獲れたての魚が美味しいんだにゃ」

提督「それで、食べた後は大体寝ている……ろくに野菜も食べないバランスの悪い食生活を送りつつ食っちゃ寝してたら、太るのも当然でしょう」

多摩「究極の生活だにゃ!今の多摩の生活はかけがえのないものにゃ!ダイエットは出撃でできるし!」

木曾「出撃をダイエット扱いするなよ。後究極の生活の基準低いな…」

提督「とにかく、食生活を改善させましょう。それにはまず、多摩さんにはしばらくの間魚料理を提供禁止で」

多摩「にゃぁ!?」ガーン

木曾「おっ、そうだなぁ。毎日野菜炒めとかどうだ?」

多摩「」

提督「いえ、それは可哀そうですし、メニューは野菜炒めかピーマンの肉詰めか選べることにしましょう」

多摩「」

木曾「提督、お前も悪だなぁ…」

多摩「」

提督「悪ではありません。多摩さんの食生活改善の為ですよ」

多摩「………2人して、ひどいにゃ」グスッ

提督&木曾「そんな泣き顔に屈するような私(俺)達じゃない」

多摩「知ってたにゃ!うわーん!!」


【終わり】

738: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/25(木) 21:38:46.39 ID:GmmkfLrm0
【ドジっ子全開】

 ―9時過ぎ、執務室―

提督「しまったな………秘書艦を指名しておくのを忘れてしまった……」

提督「仕方がない…今日は1人で―」

コンコン

提督「はい」

五月雨「失礼しまぁす…」

提督「五月雨さん…どうしました?」

五月雨「いえ、提督最近、大規模作戦で大変そうだなぁ…って思って、何か手伝いができないかと思って…」

提督「ああ、それならちょうどよかった」

五月雨「へ?何がですか?」

提督「実は私のミスで、今日の秘書艦を指名するのを忘れてしまっていたのですが……五月雨さんに、お願いしてもよろしいでしょうか?」

五月雨「え、ええっ!?」

提督「あ、それとも今日、出撃とかの予定が入っていましたか?」

五月雨「あっ、いえ、そのような予定はありません!」

提督「まあ、急な話ですし無理にとは言いませんが………」

五月雨「いえっ!やらせていただきます!私、一生懸命頑張っちゃいますから!」

提督「それは良かった。では、今日一日よろしくお願いいたします」

五月雨「はい!」

五月雨(…思いがけないチャンスに出くわしちゃった…)

739: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/25(木) 21:49:49.54 ID:GmmkfLrm0
 ―数分前、駆逐艦寮・五月雨&涼風の部屋―

涼風「五月雨よぉ、何かアクション起こさねぇの?」

五月雨「アクションって?」

涼風「提督にアピールだよ。アピール」

五月雨「あ、アピール!?な、何を言ってるのかなあ!?」

涼風「今、提督大規模作戦で忙しいだろ?ここで1つ手伝いでもすれば、ポイント稼げるぜ?」

五月雨「ポイントって………」

涼風「ここらで他の皆より差をつけねーと、負けちまうぞ?」

五月雨「………うぅ」


五月雨(涼風ちゃんに背中押される感じで来ちゃったけど…結果オーライだよね!頑張ろう!)


 ―10時過ぎ、執務室―

提督「あ、五月雨さん」

五月雨「はい?」

提督「そこの棚に、1月分の戦術データが綴じてあるファイルがあるはずなんですが、取ってもらえませんか?」

五月雨「あっ、はい!お任せください!」テテテ

五月雨(えーっと…あっ、これだ!)グッ

五月雨「お、重い!!」

提督「あ、言い忘れてましたが重いし厚いので気を付けて―」

五月雨「先に言ってくださきゃアアア!?」ドザッ

バチッ、バサササ

提督「ああ、無理にファイリングしてましたから……大丈夫で―」

740: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/25(木) 21:58:02.20 ID:GmmkfLrm0


五月雨「あいたたた……ええ、何とか大丈夫ですぅ……」


提督「」

五月雨「あれ、どうかし―あ///」ガバッ

提督「…………………」

五月雨「…………見ましたか?///」

提督「……すみませんでした」

五月雨「い、いえ…元々私のドジが原因ですし…////」バサバサ


 ―13時過ぎ、執務室―

提督「五月雨さん」

五月雨「はい?」

提督「間もなく第一艦隊が出撃する時間ですので、旗艦の扶桑さんを呼んできてもらえませんか?」

五月雨「わかりました!すぐに!」ダッ


 ―数分後―

五月雨「あれ~…おかしいなぁ……」

五月雨「扶桑さん…どこ行っちゃったんだろう……」

五月雨「いないなぁ………とりあえず、探さなくっちゃ……」


 ―さらに十数分後、執務室―

提督「すみません、五月雨さんが出て行ったすぐ後で、扶桑さんが自ら執務室に来てくれたんです」

五月雨「そ、そんなぁ………タッチの差なんて………」


 ―15時過ぎ、執務室―

提督「……………」カリカリカリ

五月雨「提督、お茶淹れました!」

提督「あ、すみません。わざわざ…」

五月雨「いえいえ…私、さっきからドジばっかりで全然提督の役に立ててませんから………」

提督「いえ、五月雨さんは十分に―」

五月雨「あっ」ズルッ

741: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/25(木) 22:07:41.50 ID:GmmkfLrm0
バシャッ

提督「……………」ボタボタ

五月雨「あっ……そのっ…………」ジワッ

提督「いえ、大丈夫で―」

五月雨「ご、ごめんなさいぃぃぃ………!!」ダダダッ

バタン

提督「…………ふぅ」


 ―17時過ぎ、波止場―

五月雨「……………」

五月雨「………私ッたら、役立たずにもほどがあるよね……」ハァ

提督「誰が役立たずですって?」

五月雨「きゃっ!?て、提督!?」

提督「はい、提督ですよ」

五月雨「あっ、その……さっきは本当にごめんなさい!!」

提督「いえ、あれはもう大丈夫ですよ」

五月雨「それに……さっきも仕事を放って逃げちゃって……ごめんなさい!!」

提督「謝る事はありませんよ。私にも、失敗をしてしまったとき、逃げ出したくなることが何度もありますから」

五月雨「提督にも…?」

提督「はい。私が海軍になる前の話ですがね」

五月雨「………私ッたら、役立たずにもほどがありますよね…。ファイルはばらまいちゃうし、人も呼べなかったし、仕事も忘れて逃げちゃうし、ほとんど

    提督に迷惑かけてばかりで……」

提督「五月雨さんは、役立たずなんかじゃありませんよ」

五月雨「……へ?」

742: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/25(木) 22:16:35.55 ID:GmmkfLrm0
提督「結果は伴わなかったにしろ、五月雨さんは私の頼んだことに対して明るくはっきりと『ハイ』と返事を返してくれましたし、嫌がらずに仕事をこなそうと

   してくれました。それに、お茶を淹れたのは五月雨さんが私を気遣ってのことでしょう?それだけで十分ですよ」

五月雨「……………………」

提督「貴女は、『私は役立たず』っておっしゃってましたよね?人間、誰しも一度はそう考えてしまうものです。かつての私もそう考える事が幾度となく

   ありましたし」

五月雨「………………」

提督「ですが、そんな考えに縛られてクヨクヨ悩み何もしないというのはだめです。役に立たないと思うのであれば、役に立てることを見つければよいのです」

五月雨「…役に立つ、こと?」

提督「ええ。五月雨さんは、とても優しく気遣いもできるし、積極的です。それを活かせる何かを、見つけるべきでしょう」

五月雨「何か……ですか」

提督「はい」

五月雨「………分かりました」

提督「では、明日も秘書艦をよろしくお願いします」

五月雨「…………え?あんなに失敗したのに……」

提督「あれだけ失敗したのですから、明日は大丈夫でしょう?それに、貴女の長所を生かせることには、秘書艦の仕事も当てはまりますし…」

五月雨「………………」

提督「嫌と言うのであれば…………」

五月雨「いえ」

提督「?」

五月雨「五月雨、明日も秘書艦の仕事、一生懸命頑張ります!」


【終わり】

749: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/26(金) 21:13:45.16 ID:N9bbER/p0
【勤労意欲】

 ―10時過ぎ、駆逐艦寮・三日月&望月の部屋(三日月は遠征中)―

望月「んあー…極楽極楽…」ゴロゴロ

望月「大規模作戦中はあたしみたいな装甲の薄い艦は出撃もないし、今日は遠征もないし……いいねぇ~」

望月「こうしてずっとごろごろしていたいな~………」

コンコン

望月「んあ?初雪かな?どうぞー」

ガチャ

提督「失礼します、望月さん」

望月「あ、提督か……どったの?何か用?」

提督「ええ、少しお願いしたいことが…」

望月「お願い…?何?」

提督「実は、カンパン湾沖へ出撃してもらいたいのですが…」

望月「………………えっと、理由をお願い」

提督「カンパン湾沖では、今だ私の鎮守府にはいない瑞穂さんと朝霜さんがドロップする事ができるのです」

望月「ふんふん」

提督「しかしカンパン湾沖は、敵の勢力は潜水艦がほとんどなんです」

望月「つまり対潜能力のある駆逐艦を連れていきたいって事?それだったら、あたし以外にも…」

提督「ですが、カンパン湾沖は丙作戦だと、敵がそれほど強くもないので、練度を稼ぎやすい海域なんです。それに望月さん、改造したばかりで、

   練度が他の皆さんより足りていないでしょう?」

望月「あー、そうだけどォ~…」

提督「後、望月さんは大規模作戦にかこつけて自堕落な生活を送っているでしょう。少しは外に出てください。つーか、出ろ」

望月「うえ~…………」

750: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/26(金) 21:26:11.17 ID:N9bbER/p0
 ―14時過ぎ、カンパン湾沖・Bマス(先遣哨戒潜水艦隊 Ⅰ群)―

望月「あー、マジめんどくせー…」

皐月「ほらほら望月!そろそろ会敵予想区域だよ!気を引き締めないと!」

望月「へいへーい…じゃあ、ちゃちゃっとやっちゃうか…」

扶桑「敵艦発見!潜水カ級3!」

望月「はー、もーめんどくさいったらありゃしない」バシュシュッ

ズドオオオン

潜水カ級「グゲッ!」撃沈

鬼怒「お~、すごいじゃん望月ちゃん!」

扶桑「あんなに文句ばかり言っていたのに、やればできるのね」

望月「えっ、いや、別にこんなの誰にでもできるし…//」

皐月(褒められ慣れてないから、照れてるんだ。可愛いね)


 ―十数分後、Fマス(哨戒水雷戦隊 主力部隊)―

扶桑「敵艦発見!軽巡へ級FlagShip1、駆逐イ級後期型1、駆逐イ級3!」

望月「げぇ、ランクアップしてやがるのか……」

隼鷹「あわてんなって。あたしと扶桑でちゃっちゃっとやっつけちまうからよ!」

望月「期待してまーす」

隼鷹「行くぜ扶桑!攻撃隊、発艦開始!」

扶桑「ええ、瑞雲航空隊、発艦開始!」←瑞雲ガン積み

ズドドドドドドオン

駆逐イ級後期型「」撃沈

駆逐イ級×3「」撃沈

軽巡へ級FlagShip「フフーン!」

隼鷹「ありゃ」

望月「はー、何でこう面倒な奴だけ残すのかな~…」

隼鷹「しょ、しょうがねえだろうが!」

751: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/26(金) 21:34:56.03 ID:N9bbER/p0
軽巡へ級FlagShip「シィッ!!」ズドォン

名取「も、望月ちゃん危ないっ!」

望月「んあ?」ヒョイ

ヒュンヒュン

名取「あっ、あれぇ!?」

望月「あらよっと」ドォン

軽巡へ級FlagShip「グヘッ」中破

名取「あっ、当たってくださ~い!」ダァン

軽巡へ級FlagShip「ブフッ」撃沈

望月「あー、びっくりした」

皐月「す、すごいよ!へ級FlagShipを中破にするなんて、駆逐艦でも高練度の子じゃなきゃできないのに!」

望月「あー、そうなの?ま、あたしが本気出せばこんなもんよ」

扶桑「ふふっ、でも、慢心しちゃダメよ?赤城さんみたいに沈んじゃうから」


 ―数十分後、Jマス(先遣哨戒潜水艦隊 旗艦艦隊)―

鬼怒「さーて!もうすぐ中枢艦隊だね!望月ちゃん、頑張って!」

望月「いや、あたしに期待されてもねぇ…期待を裏切っちゃうかもしれないんだよ?」

扶桑「そんな事は無いわ。ここまで望月ちゃん、潜水艦1隻を沈めた上に、軽巡2隻にダメージを与えているんだもの。改造したばかりだというのに、これは

   凄い事だわ」

名取「そっ、そうだよ。私なんかよりずっと……」

隼鷹「あー、お前は自分を過小評価しすぎなんだよ」

扶桑「でも、注意してね。中枢艦隊には、姫級がいるんだから…」

隼鷹「まあ、安心しな。僚艦はあたしと扶桑で潰すから。後は望月たちの仕事だ」

752: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/26(金) 21:42:27.90 ID:N9bbER/p0
望月「そう言えば、あたし姫級と対峙するの初めてかも…」

皐月「そうなんだ?じゃあ、ここでもし倒せたら、すごいMVPだね!」

望月「いやいや、そんな簡単な話じゃないっしょ~」

扶桑「敵艦見ゆ!」

望月&皐月「!」ピクッ


潜水棲姫「キタノ…ネェ……?エモノタチ…ガァ……フフ…ハハハ…!」


望月「うっ、うるせー…どこの葛城センパイだよ……」キーン

扶桑「潜水棲姫1、軽巡ホ級1、駆逐イ級2!」

隼鷹「よっしゃ、攻撃隊発艦しちゃって~!」ビュンビュン

扶桑「もう不幸だなんて、言わせないわ…!」バシュシュシュ

ズドドドドドン

軽巡ホ級「」撃沈

駆逐イ級×2「」撃沈

隼鷹「よーっし!」

鬼怒「食らえ潜水棲姫、介錯してやるー!」

バスッ

潜水棲姫「イタイッ!ヤメテヨォ……!」損傷軽微

望月「…………」キーン

鬼怒「ありゃー、当たり所が悪かったかな~……こりゃ、10も削れてないか…」

名取「これじゃ、望月ちゃんでも倒せないか―」

753: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/26(金) 21:49:49.48 ID:N9bbER/p0
望月「つーか、マジでうるせーっての!!」バシュシュシュッ

ズドオオオオオン


潜水棲姫「ベブゥ!?」撃沈


望月以外「…………………………………………………え?(ほぼ)ワンキル?」

望月「あー、すっきりした」

望月以外「…………………」

望月「あれ、みんなどうしたの?」

望月以外「うおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

望月「うえっ!?」


 ―数時間後、執務室―

扶桑「……報告は以上です」

提督「望月さんが……凄いですねぇ」

扶桑「ええ、体力がほぼ万全の潜水棲姫を一撃で沈めてしまったのですから……」

提督「…………」


 ―翌日11時過ぎ、カンパン湾沖・道中―

長月「すごいじゃないか、望月。対潜艦隊レギュラー入りとは。初出撃で凄い戦果を挙げたから、だっただろう?」

望月「…………」

長月「普段めんどくさがりで引きこもりの望月の割にはすごいじゃないか」

望月(ちきしょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお)


【終わり】

754: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/26(金) 21:56:05.78 ID:N9bbER/p0
【キャラクター紹介】

≪望月≫

睦月型駆逐艦十一番艦。艦娘No.38。眼鏡と長い茶髪が特徴の、マイペースな女の子。超が付くほどのめんどくさがり屋で、自発的に何かをしようと言う気持ちは

全くと言っていいほどない。しかしやる時はしっかりとやるし、その時は強い深海棲艦でも倒す。同じめんどくさがり屋の初雪とはとても仲が良く、よく2人で

昼寝をしたりだらだらしたりする。引きこもっているから友達がいないというわけではなく、他の皆とも仲良くやっている。

好きな言葉は『後は野となれ山となれ』。

761: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/27(土) 21:07:50.85 ID:hnq8AgLY0
【決意】

 ―15時過ぎ、駆逐艦寮・江風の部屋―

江風「………む~…」ゴロゴロ

江風「…………あたしは…………」

江風(あたしは…提督が好きだ…。この想いに、変わりはない…)

江風(でも、その想いを告げられず……ただ悶々とした日々を過ごしている…………)

江風(ただちンたらしてたら、この想いが冷めちまうし…他の皆が告白しちまうかもしれねェ…)

江風「…………よし」


 ―数十分後、執務室―

提督「………………」カリカリカリ

コンコン

提督「どうぞ」

ガチャ

江風「……よ、よォ…提督」

提督「江風さん。どうかしたんですか?」

江風「いや…ちょっと様子見にきてな。調子はどうだ?」

提督「ご覧のとおり、積みあがった書類を片付けているところですよ」

江風「そ、そうか……」

提督「?江風さん?」

江風「な、何だ?」

提督「どうかしたんですか?何か、いつもと様子が違うような気がしますが」

江風(クソッ、どうしてこいつは他の艦娘の好意には鈍いくせにこういう事には鋭いンだよ!)

提督「何か悩みがあるんでしたら…相談に乗りますよ」

763: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/27(土) 21:16:32.90 ID:hnq8AgLY0
江風「あ、いや…あ~…まあ、一応悩み…なのか、これ?」

提督「私は、人が悩んでいる姿を見ていて愉悦に浸るほど非情ではありません。私の大切な仲間が悩んでいるような様子を見たら、力になりたいのです」

江風「!」

提督「………?」

江風「て、提督!」

提督「はい?」

江風「あ、あたしは―」


司令長官「黎明君、ちょっといい?」ガチャ


江風「」

提督「ノックくらいはしてください。それで、何か用ですか?」

司令長官「実はさ、この前渡してもらった資料、失くしちゃって…もう一部くれない?」

提督「まったく仕方ないですねぇ耄碌オヤジ……何の資料ですか?」

司令長官「えーっと、四月付で提督に着任する子たちの資料…」

提督「司令長官ともあろう者が、情けない…」ガサゴソ

司令長官「ゴメンゴメンって…」

江風「……………」

司令長官「あ、江風君。何の話をしてたの?」

江風「………………」ガスッ

司令長官「いたっ!?何で脛蹴るの!?」

江風「………………」ゲシッゲシッゲシッ

司令長官「しかも無言で何度も蹴らないで!痛いってば!」

提督「いいですよ、江風さん。もっとやっちゃってください」

司令長官「ノリノリでまくしたてるな!保護者失格だろう!」

764: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/27(土) 21:27:32.45 ID:hnq8AgLY0
 ―数分後、廊下―

司令長官「まったく…なんであんな蹴るのさ」

江風「…悪かッたッて」

司令長官「………ところで、最近江風君はなんだか浮ついてる感じがするけど…どうかしたの?」

江風「え、あたしそんな風になってたか…?」

司令長官「これでも一応、人を見る目はあるからね」

江風「…………」

司令長官「それでおそらく……江風君は黎明君に―」

江風「はっ…はぁ!?ななな、なンでそンな事が分かるンだよ!?」

司令長官「いやぁ…前に君に、黎明君が司令長官補佐官になった時の話を聞かせた時から、『多分そうなるんだろうなぁ』って予想はある程度していたから、

     まさかとは思ったけど、ねぇ」

江風「………ああ、そうだよ。あたしは、提督が好きだよ」

司令長官「でも、想いを告げるタイミングが無いって感じかな」

江風「……なンだ?司令長官は人の心を見透かす目でも持ッてンのか?」

司令長官「だてに君たちや黎明君より長く生きちゃいないさ」

江風「……本当は、さッき告白するはずだッたンだけど、司令長官が入ッてきたから…」

司令長官「そ、それは本当にゴメン……。しかし、この時間中に告白するっていうのも無謀だったかもしれないねぇ」

江風「何でだよ?」

司令長官「ほら、今はまだ就業時間中だし、第一艦隊も出撃中でしょ?だから、他の皆が執務室に入ってくる可能性が高いからね」

江風「……あ」

司令長官「だからまぁ……さっきのお詫びに、儂がタイミングを作ってあげるよ」

江風「?」

司令長官「今日のフタヒトマルマル(21時00分)に、司令長官室の前に来てくれないかな?」

江風「べ、別にいいけど……何のつもりだ?」

765: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/27(土) 21:34:38.51 ID:hnq8AgLY0
 ―21時、司令長官執務室前―

江風「司令長かーん。来たぜー」コンコン

ガチャ

司令長官「ああ、江風君いいところに!」

江風「ハァ?何言ってン―」

司令長官「実はこの書類、黎明君に出し忘れちゃってねぇ…」スッ

江風「いやだから、呼ンだのは司令長官で―」

司令長官「悪いんだけどこれ、黎明君のところに持って行っといてくれないかなぁ?」

江風「!………チッ、しょうがねェなァ…。別にいいけど、しッかりしてくれよ?新日本海軍司令長官殿?」ニッ

司令長官「今度から気を付けるから。黎明君には、ホントにゴメンって言っといて」ニコッ

江風「りょーかい」

パタン

江風「………よし」


 ―数分後、執務室前―

江風「………………」

江風「スー、ハー………」

江風「…………」コンコン

提督『はい?』

江風「あ、あー…江風だ。司令長官から頼まれてきたんだが、いいか?」

提督『どうぞ』

766: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/27(土) 21:43:38.67 ID:hnq8AgLY0
ガチャ

江風「失礼するぜー」

提督「お疲れ様です。して、頼まれた…とは?」

江風「実はこの書類、出し忘れていたみたいでよ、司令長官も忙しそうだから届けに来たぜ」スッ

提督「すみません…まったく、あいつ………。江風さん、夜分にすみませんでした」

江風「い、いやいやいや!大丈夫だッて!あたし、夜好きだし!」

提督「……どこかの夜戦忍者みたいにならなければ構いませんが」

江風「あははは~………って、提督、その書類まだ片付いてねェの?」

提督「ええ、頑張ってはいるんですがねぇ」

江風「な、何だッたらあたしが手伝ッても…」

提督「いえ、さすがに駆逐艦の方を夜遅くまで私の仕事に付き合わせるのは少々気が引けますから…」

江風「そ、そうか………」

提督「ただ、気遣いは貰っておきます。ありがとうございます」

江風「!」

提督「さあ、貴女も今日はもう休んで構いませんよ。緊急で出撃する事になるかもしれませんから―」

江風「提督!」

提督「はい?」

江風(今しか言えない……告白するなら今しかない!)

提督「どうかしましたか?」

江風「あ、あのさ……///」

提督「……?」

江風「あ………」

提督「あ?」

江風「あ、あたしはッ――――――――――!」

767: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/27(土) 21:48:31.17 ID:hnq8AgLY0


雲龍「失礼します、提督」ガチャ


江風「」

提督「おや、雲龍さん…ノックはしてほしいものですが、どうしましたか?」

雲龍「実は、ちょっとお話がありまして…って、江風ちゃん、何か提督話していたの?」

江風「あ、いや…いいや。うン。じゃあ提督、おやすみ」

提督「?はい、おやすみなさい」

パタン


 ―数分後、駆逐艦寮・江風の部屋―

江風「……………………………………」

江風「あ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~……」


 ―翌日8時過ぎ、食堂―

司令長官「おはよう江風君」

江風「………おはようさン」

司令長官「で、昨日黎明君とはどうなった?」

江風「…………………」バキッ

司令長官「何でっ!?」


【終わり】

768: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/27(土) 21:59:52.38 ID:hnq8AgLY0
【深海の大飯食らい】

 ―15時過ぎ、北海道北東沖、Tマス(侵攻部隊 旗艦艦隊)―

戦艦棲姫「ナンドデモ……シズメテ…アゲル……」

千歳「出たわね…、ダブルダイソン!!」

金剛「ンモウ!アイツらのせいで、無駄に被弾率が増えてしまうのデース!」

戦艦棲姫「シズミナサイ…!」ドオオン

長門「ぐはぁっ!?」大破

陸奥「長門!」

戦艦棲姫「オロカナ…カンムスドモ……、ワタシタチノマエニ……ヒレフシナサイ…!」


 ―19時前、深海棲艦本拠地・食堂―

戦艦棲姫「あー、疲れたわ~…」

深海提督「おっ、お疲れさま~。どうだった?」

戦艦棲姫「どうだったって、いつも通りよ。重巡棲姫のお供として、かかってきた艦娘をぼっこぼこにしてきたわ」

深海提督「上出来」

重巡棲姫「でもそのせいで、私の出る幕があまりないのよね~」

深海提督「戦艦棲姫は、もうほぼすべての作戦に参加してるんだし、休んでも構わないんだぜ?」

戦艦棲姫「いやよ。年に4回しか出番がないなんて、暇だもの」

深海提督(それ言っちゃ、他の空母棲姫とかも言えるんだけどなぁ)

戦艦棲姫「あー、それにしてもお腹空いたわ~。今日の夕飯当番誰で何?」

深海提督「今日は泊地水鬼で、回鍋肉だと」

重巡棲姫「あら、回鍋肉私大好きなのよね~。後、泊地水鬼さん料理上手だし」

泊地水鬼「あの、そんなに褒められますと……恥ずかしいです」

重巡棲姫「おっ、噂をすれば」

戦艦棲姫「ま、私は食べれればなんでもいいんだけど」

769: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/27(土) 22:08:55.71 ID:hnq8AgLY0
 ―数分後―

提督「では今日も、いただきます」

皆『いただきまーす』

戦艦レ級「よーっし!肉だ肉!たらふく食ってやるぜ!」

空母棲姫「こら、レ級。まずはお味噌汁を飲みなさい。マナー違反よ」

北方棲姫「お味噌汁熱い!」

港湾棲姫「はいはい、フーフーして食べましょうね」

深海提督「うん、美味しい。やっぱり泊地水鬼の作った料理は美味しいなぁ」

泊地水鬼「あ、ありがとうございます…。私なんかの作った料理で…」

集積地棲姫(あー、あれ?なんか回鍋肉甘い気がするぞ)

戦艦棲姫「………………」バクバクバクバク

深海提督「おいおい、戦艦棲姫。ちょっとはペースを落とせばいいんじゃないか?」

戦艦棲姫「そうは言っても、急いで食べないと食べた気がしないのよ」バクバク

深海提督「お前はカービ○か」

戦艦棲姫「あ、お代わり」スッ

泊地水鬼「あ、少々お待ちください」ガタッ

空母棲姫「しっかし、戦艦棲姫ってホントによく食べるわよね~。私はもうこれいっぱいで十分だけど」

戦艦棲姫「弾を撃ったら撃っただけお腹が減るようなもんなのよ」

泊地水鬼「はい、どうぞ」

戦艦棲姫「ん、ありがと」

北方棲姫「ほっぽも!ほっぽもたくさん食べて強くなる!」

港湾棲姫「うん、ほっぽちゃんも頑張ってね」

770: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/27(土) 22:17:22.41 ID:hnq8AgLY0
 ―数十分後―

深海提督「ごちそうさまでした」

皆『ごちそうさまでした』

戦艦棲姫「あー、食べた食べた」ゴロン

重巡棲姫「美味しかったわ、泊地水鬼さん」

泊地水鬼「ありがとうございます…私なんかの腕でそう言ってもらえると、嬉しいです」

深海提督「いや、本当においしかったよ。これだったら、毎日でも食べたいぐらいだね」

泊地水鬼「そっ、それって………!?///」

深海提督「?」

泊地水鬼「…………そんな…でも、私は提督なら…///」

深海提督「あの、どうしたんだ?」

護衛要塞(こんの天然ジゴロめが)

集積地棲姫(あれ、この緑茶、なんか甘いな)

空母棲姫「…………ねえ、戦艦棲姫」

戦艦棲姫「なにー?」

空母棲姫「………あんたって、いつも食っちゃ寝食っちゃ寝だよね」

戦艦棲姫「いいじゃない、別に。大規模作戦中だもの」

空母棲姫「いや、あんた普段からそんな生活してるでしょ。大規模作戦期間外でも、近辺の警備とかしないし」

戦艦棲姫「私みたいな図体のデカいのが出たら、艦娘に感知されやすいでしょ?」

空母棲姫「…………ま、いいけど」ゴトッ

戦艦棲姫「?」

空母棲姫「ここに体重計があるじゃろ?」

戦艦棲姫「なっ…!?」

空母棲姫「港湾棲姫、重巡棲姫、抑えて」

港湾棲姫&重巡棲姫「おーせのとーりに」

戦艦棲姫「まっ、待て!それはヤメロ!」

空母棲姫「現実と直面する時間よ、戦艦棲姫さん」

戦艦棲姫「いやああああああああああああああああああああ!!」

深海提督「あー、喧嘩はやめろよー」

771: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/27(土) 22:24:45.74 ID:hnq8AgLY0
 ―数分後―

戦艦棲姫「……………………………………………………」ズーン

泊地水鬼「あ、あの…大丈夫ですか…?」

空母棲姫「おお……これは……」

港湾棲姫「由々しき事態ですね………」

深海提督「何、太ったの?」

戦艦棲姫「」ピシィ

護衛要塞「あ、アホかお前!!そんな、女の子のデリケートなところをストレートに言うとか、バカの極みか!」

戦艦棲姫「………………はぁ」

空母棲姫「ま、これで分かったでしょ?そろそろダイエットしなさいな」

戦艦棲姫「ダイエットなんて、出撃してればいいし……」

空母棲姫「大規模作戦が終わったらどうするの?それに、そんな事言いつつ今まで体重は増えてきてたじゃない」

戦艦棲姫「」

深海提督「空母棲姫、キッツいね~」

空母棲姫「さあ、分かったら今からダイエット!」

戦艦棲姫「ひっ、ま、待って!私今日出撃したばっかりだから、疲れてて―」

空母棲姫「とか言って明日もまた逃げる気でしょう?逃がさないわよ。ああ、そう言えば汗をかくのもダイエットになるんだっけ?ならいいじゃない」

戦艦棲姫「いやああああああああああああああああああああ!!!」

深海提督「頑張れー」

戦艦棲姫「慈悲をおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

集積地棲姫(あれ?緑茶が急に美味くなったぞ)


【終わり】

772: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/27(土) 22:29:36.07 ID:hnq8AgLY0
【キャラクター紹介】

≪江風(かわかぜ)≫

白露型駆逐艦九番艦。艦娘No.259。粋のいい喋り方とバランスのいい体が特徴の、ヤンキーっぽい女の子。若干口が悪いが、根はとても繊細でセンチメンタル。

改白露型という事で、他の白露型とは若干異なる雰囲気だが、だから別に仲が悪いというわけではない。着任した当初、駆逐艦の子を仕事に駆り出す提督の運営

に不満を覚えたが、司令長官から真実を聞かされ、逆に提督の事を好きになる。その過程から、司令長官とも仲が良い。タイミングに恵まれない子。

好きな言葉は『豪放磊落』。

773: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/27(土) 22:33:30.26 ID:hnq8AgLY0
≪戦艦棲姫≫

深海棲艦の一種。艦種は戦艦。背中の巨大な艤装と、黒いロングヘアーが特徴のお姉さん。ほぼすべての大規模作戦に参戦し、その強力な火力と強固な装甲で、

数多くの提督艦娘達を絶望の淵に追いやるトラウマメーカー。実は結構な大飯食らいで、料理でお代わりは基本。ただ、日々の生活で食っちゃ寝を繰り返して

いるため、体重は若干増えている様子。空母棲姫、飛行場姫は気の置けない仲。最近は空母棲姫によってダイエットにいそしんでいる。

好きな言葉は『天衣無縫』。

774: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/27(土) 22:39:16.42 ID:hnq8AgLY0
≪泊地水鬼≫

深海棲艦の一種。艦種は敵泊地。漆黒の大きな艤装と、黒と白の混じった髪が特徴のお姉さん。大規模作戦に初めて参戦した時は、深海棲艦中でもトップクラス

の装甲と、精神を追い詰めるような言動で多くの提督と艦娘達にトラウマを植え付けた。普段からネガティブな言動が目立ち、何事にも悲観的。しかしながら、

家事全般は得意で料理の評判は結構いい。深海提督から(自覚のない)甘い言葉を掛けられて、惚れる。いつの日か、深海棲艦の皆が救われる日を望んでいる。

好きな言葉は『四苦八苦』。

783: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/28(日) 21:12:05.65 ID:E6/WDfoH0
【トラウマキャノン】

 ―14時過ぎ、執務室―

提督「………………」カリカリカリ

長門「………………」ペラッ、ペラッ

ギィイイイイイイン

提督&長門「………………」

ギャギャガガガガガガ

長門「…なあ、提督…。この音………」

提督「おそらく、開発課のせいでしょう」


[開発課]

新装備の提案・開発・試験を担当している部署。資料室で作業をそのまま始める事が多い。メンバーは明石、夕張。


提督「まあ、犯人と場所は知れてます。長門さん、すみませんが注意してきてくれませんか?」

長門「分かった。では、言ってくる」


 ―数分後、資料室―

ギイイイイイイイイイン

夕張「うふ、うふふふふふふふふふ…」

バチバチバチバチバチ

夕張「えへ、うぇへへへへへへへへへへ………」

ボコッ

夕張「イタッ!?」

長門「何をしている、夕張。後、気持ち悪い笑い声をあげて機械をいじるな」

夕張「危ないじゃないですか!作業中に頭を叩くなんて!」

長門「資料室で作業をしている方が危ないだろうが」

784: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/28(日) 21:18:51.99 ID:E6/WDfoH0
長門「で、今度は何を作っていたんだ?」

夕張「あ、実は今月の作戦の報酬となる装備を作っていたんですよ!」

長門「何の装備だ?」

夕張「はい、えっと……‶16inch三連装砲 Mk.7‶って言います!」

長門「む…?どこかで聞いたような装備だが…何の艦の装備なんだ?」


夕張「はい!アイオワ級戦艦のです!」


長門「」ピクッ

夕張「?」

長門「………アイオワ……アメリカ………米国……核実験……」ブルブル

夕張(あっ…やばい……)

長門「ウオアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」

夕張「わああああ!!爆発したぁ!!」

ガッシャーン、ドガバキィ

夕張「ひいいいい!陸奥さん!明石さん!助けてええ!!」


 ―同時刻、執務室―

提督「……………」カリカリカリカリ

ドシャアアアアン、ガッシャアアアアン

提督「?」

キャアアアアア、オチツケー

提督「……まさか」ガタッ

鎮守府妖精さん「嫌な予感がしますねー…」

785: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/28(日) 21:28:11.14 ID:E6/WDfoH0
 ―数十分後、食堂―

長門「………皆、すまなかった………」

陸奥「本当よ。皆に迷惑かけて…おまけに資料室もめちゃくちゃにしちゃって………」

夕張「そうですよ!せっかくの実験品も壊しちゃって!」

提督「いえ貴女はあそこで作業をしていた事自体が間違いですから」

長門「……くっ」

提督「………やはり、あの時の記憶がよみがえったのですか」

長門「あ、ああ…。ビッグセブンともあろう者が、過去の記憶に感情を左右されるなど………」

提督「過去のトラウマは簡単に消えないからトラウマなんですよ」

長門「…アメリカの事を聞くと、思い出すんだ……。あの、ビキニ環礁での出来事を……」

全員「……………」

長門「いや、すまん。変な空気にしてしまって…」

提督「でも、実際アメリカの事を連想させないようにするのは大変なんですよ。ニュースも見れませんし」

夕張「ニュースも?どうして?」

陸奥(ほら、今アメリカって大統領選が話題で………)

夕張(あ、ああ…)

提督「この前アメリカの司令長官が訪ねてきた時も、あの人がアメリカから来たという事を隠しましたし………」

長門「…分かってる…分かってるんだ。あの国がすべて悪いわけではないという事も……。しかし、あの時‶軍艦・長門‶が受けた傷と痛みは、想像を絶する

   ものだったに違いない……」

全員「…………」

長門「そして、それを想像すると……気持ちが…暴走して………!!」コオッ

提督「!」ガタッ

夕張「!」ピクッ

786: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/28(日) 21:40:02.67 ID:E6/WDfoH0
陸奥「…………………」ギュッ

長門「!」ピクッ

陸奥「……大丈夫よ、長門………」

長門「む………つ………?」

陸奥「…貴女だけじゃない…今は、私達がいる……貴女は、1人じゃない」

長門「…………」

陸奥「確かに、かつての‶長門‶が受けた傷は、計り知れないものなのかも。でも、だからって今の‶長門‶がそれに左右されて、気に病む必要はないのよ」

長門「………」

陸奥「長門は、悩みを他人に打ち明けるような性格じゃないのは、私が分かっているわ。でも、あんまり自分一人で抱え込んでいちゃ、いつか長門は、

   壊れてしまうかもしれないわ」

長門「…………」

陸奥「でも、今の長門は1人じゃない。私がいる、提督がいる、皆がいる…。皆、長門の事を頼ることが多いんだけど、逆に皆も長門に頼ってもらいたいのよ」

長門「…………」

陸奥「だから、今度からは、何でもかんでも1人で抱え込まないで皆に相談していいのよ」ギュッ

長門「……………う、うぅ……………」

陸奥「皆、貴女の弱々しいところ見てあざ笑うような性格じゃないのも、分かってるでしょ?」

長門「……ああ………」

陸奥「だから、今だって、自分の感情を素直に表に出してもいいのよ?」

長門「う、ううう………………」ギュッ

陸奥「いいわよ……そのまま……」

長門「あああ…………あああああああああああああああああああ…………」

 その日、鎮守府の皆は初めて長門の泣き声を聞いた。


【終わり】

787: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/28(日) 21:45:01.04 ID:E6/WDfoH0
【キャラクター紹介】

≪夕張≫

夕張型軽巡洋艦一番艦。艦娘No.111。色の抜けた黒神とポニーテールが特徴の、新しいものが大好きなお姉さん。新しい装備が大好きで、新しい装備を入手した

時は水からテスト役を買って出る。その新装備への探求心を買われて、開発課に配属されることになる。しかし資料室で作業をしたり、余計なものを開発したり

して、提督や他の艦娘から折檻をされることがある。明石が忙しい時は、手伝う事もある。胸部装甲が薄いために、龍驤、瑞鳳、瑞鶴、葛城と仲が良い。

好きな言葉は『日進月歩』。

788: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/28(日) 21:50:35.64 ID:E6/WDfoH0
≪陸奥≫

長門型戦艦二番艦。艦娘No.2。短い茶髪と、モデルのように整ったスタイルが特徴の、自由な感じのお姉さん。提督の事をからかうのが好きで、反応を見ては

面白がる。少し前までは鎮守府の主戦力として最前線で大活躍してきていたが、大和と武蔵が着任してからは少し休みが増えたらしい。その身に纏う大人っぽい

雰囲気は駆逐艦のあこがれの的。しかし、第三砲塔の謎の爆発はトラウマ。長門との姉妹仲は良好。運の値が低いため、日頃から不幸に見舞われている。

好きな言葉は『禍を転じて福と為す』。

795: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/29(月) 21:22:46.70 ID:blFREGSX0
【御召艦】

 ―15時過ぎ、厨房―

比叡「よいしょ、よいしょ………」グッ、グッ

提督「……………」スタスタ

比叡「あ、司令!ごきげんよう!」

提督「何をなさっているんですか?」

比叡「え、見てわかりませんか?クッキー焼いているんですよ!」

提督「…そうですか」チラッ


クッキーのようなもの「」おぞおぞおぞおぞおぞぞぞぞぞぞ


比叡「ところで司令はどうしてここに?クッキーの匂いがしたからですか?」

提督「正確には、他の皆さんから『厨房から異臭がする』という話を聞いて様子を見に来たんですよ」

比叡「えー?そんなに変なにおいかなー?」

提督「ところで、なぜまたクッキーを?」

比叡「実はですね、バレンタインの日に金剛お姉様に比叡特製チョコレートをプレゼントしようと思ったんですけど、金剛お姉様が『い、要らないネー…』と

   断ったので…」

提督(なぜ断ったのかは容易に想像できる)

比叡「それで比叡、思ったんです。もしかして、金剛お姉様はチョコがお嫌いなんだって!」

提督「正確には貴女が作ったであろうダークマターチョコが嫌いなんでしょうが」

比叡「そこで、今度はクッキーを作ってあげる事にしたんです!」

比叡「っていうか、ダークマターって何ですか!そこまでひどい出来じゃないですよ!実物を見て言ってくださいよ!」

提督「少なくとも、そこのクッキーの出来で大体想像はできます」

比叡「あ、ところで司令、このクッキー、一つ食べてみません?」

提督「私は今死にたくはありません」

比叡「ぶえー…ちゃんと胃で消化できますよ」

提督「胃で消化できない食べものは食べ物ではありません。まったく…どうして過去の軍艦時代は豪華な料理が作れたのに、今はこうなったのか…」

比叡「なんででしょうね…………」

796: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/29(月) 21:28:59.79 ID:blFREGSX0
提督(もしかしたら………)

提督「クッキーの材料って、余ってますか?」

比叡「え?はい、一応…」

提督「その材料で、榛名さんと霧島さんの分のクッキーを作ってください。金剛さんの事は一切考えずに」

比叡「えー?何でですかー?」

提督「いいから、金剛さんの事は全く、一ミリも考えずに作ってください」

比叡「了解でーす………」


 ―1時間後―

比叡「できましたよー」

提督「………見た目は美味しそうですが………」

比叡「失敬な!‶見た目は‶って何ですか!」

提督「今までの比叡さんの料理って、見た目もダメダメですから。さて…」

比叡「?」


 ―数分後―

榛名「提督、何か御用ですか?」

霧島「データ課の仕事を切り上げるほどとは…」

提督「比叡さんがお2人の為にクッキーを焼いたので、ぜひ食べてほしいとのことです」

比叡「どうぞー!」

榛名&霧島「!!!」ビクッ

榛名「あ、あー…榛名、ちょーっと用を思い出して……」

霧島「わ、私もちょっと重要なデータが片付いていなくて…」

提督「比叡さん、2人を抑えてください」

比叡「了解です!」ガシッ、ガシッ

榛名「ひ、比叡お姉様!?」

霧島「力つよっ…流石、私達の姉………」

提督「今です」ヒュンヒュン

榛名&霧島「!!」パクッ

797: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/29(月) 21:36:19.50 ID:blFREGSX0
榛名「……あれ?」

霧島「…普通においしい……」

比叡「ほ、ホントですか!よかった~」

提督「やっぱり…」

榛名「これ、本当に比叡お姉様が?美味しいです!」

霧島「ええ、比叡お姉様が作ったとは思えない…」

提督「やはり、理由は金剛さんですか…」

榛名&霧島「?」


 ―数分後―

金剛「美味しいデスネー!紅茶によく合いマース!」

比叡「あ~、お姉様に喜んでもらえるなんて…幸せ…」


提督「比叡さんは、金剛さんの為に料理を作ろうとすると、金剛さんに美味しいと喜んでもらうために勝手にアレンジを加えていたんです」

榛名「確かに…比叡お姉様、料理中に奇妙な液体を料理に入れてましたから…」

提督「そしてその行動は、料理を振る舞う対象が不特定多数でその中に金剛さんが含まれていても、行っていたという事ですよ」

霧島「だから、私と榛名お姉様の為‶だけ‶に作ったクッキーは大丈夫だったって事ですか」

提督「つまり比叡さんは、料理中に金剛山の事を考えなければ大丈夫と言うわけですね」

榛名「でも………」


比叡「今後料理中に一切お姉様の事を考えない!?無理ですって!」

提督「それができれば苦労はしないというわけで」

榛名&霧島「ですよねー…」


【終わり】

798: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/29(月) 21:43:54.33 ID:blFREGSX0
【ダメ提督製造機予備軍】

 ―14時過ぎ、第拾参鎮守府・執務室―

禊「頼まれた報告書、持ってきました」

瑞理「ご苦労様。じゃ、後は明石ちゃんの手伝いとかしててね」

コンコン

瑞理「どうぞ~」

鹿島「提督、お疲れ様ですっ。お茶、持って参りました♪」

瑞理「あああ、鹿島ちゃんつかれたよ~」ダキッ

鹿島「うふふ、お疲れさま♪」

瑞理「僕としては、お茶よりも夜戦の指導をしてほしいんだけど~」

鹿島「もう、提督ったら。提督はもう実戦経験者でしょう?私相手にも十分に力を発揮できてましたし」

瑞理「ちぇー…」

禊(こいつまた女の子と火遊びしやがったのか!?)

瑞理「うん、鹿島ちゃんもなかなか気持ちよかったよ~」

鹿島「もう、提督ったら……こんな昼間に……」

禊(つくづく明石さんが瑞理さんの手に落ちなくてよかったと思う)

鹿島「さあさ、冗談はこれくらいにしてお茶にしましょう?冷めちゃいますから」

瑞理「いや~、ありがとねぇ。鹿島ちゃんの淹れたお茶って、紅茶でも緑茶でも美味しいから」

鹿島「褒めてくれて、嬉しいです♪どうぞ」コトッ

瑞理「………あ~、美味しい…。疲れが一気に取れた気分~…」

鹿島「辛かったら言ってくださいね?私を頼ってくれてもいいんですよ?」ナデナデ

瑞理「あ~…優しさが身に染みるよぉ~」

799: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/02/29(月) 21:50:42.32 ID:blFREGSX0
 ―16時過ぎ、廊下―

鹿島「るんるんるん♪」

禊「あ、鹿島さん」

鹿島「あら、禊さん。どうかしましたか?」

禊「その持っている箱は?」

鹿島「ああ、これですか?提督に頼まれて取ってきたものです」

禊「いやぁ……鹿島さんはとても面倒見がいいというか……」

鹿島「そんな、私はただ提督の力になりたくて…」

禊「でも、瑞理さんをあまり甘やかさない方がいいですよ?あの人、甘える時は極端に甘えますから」

鹿島「……そうかもしれません」

禊「鹿島さんも、無理に甘やかさなくてもいいんですよ?」

鹿島「…でも私…………楽しいんです」

禊「楽しい?」

鹿島「こう……誰かが自分を頼りにしている時、私の事を頼ってくれた時、得も言われぬ喜びを覚えるんです!」

禊「」

鹿島「そして最後に、その人が私に『ありがとう』と言ってくれた時、私は達成感に包まれて……それが、楽しいんです」

禊「そ、そうですか………」

鹿島「はい♪」

禊(この人、ダメ人間製造機か)


【終わり】

812: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/03/01(火) 21:19:39.72 ID:p3IWfDXp0
【口は災いの門】

 ―14時過ぎ、波止場―

長良「よーし、鎮守府到着!北方鼠輸送作戦、お疲れさま~」

皆『お疲れさま~』

長良「じゃあ、私は遠征の報告をしてくるから、皆は先に補給をして休んでおいてね~」

朝潮「あ、長良さん!」

長良「なーに?」

朝潮「あの、報告をした後って、長良さんが報告書を作成するんでしたっけ?」

長良「ああ、うん。そうだけど?」

朝潮「よろしければ、朝潮が報告書を作ってもよろしいでしょうか?」

長良「え?あ、私は別に構わないけど……司令官がОKを出せばいいんじゃないかな?」

朝潮「本当ですか!」

大潮(あー…なんか嫌な予感がするぞー……)


 ―数分後、執務室―

提督「報告書ですか?それは別に構いませんけど…」

朝潮「やった!」

提督「しかし、自発的に報告書を書きたいとは…珍しいですね。いや、朝潮さんならあり得るか…またどうして?」

朝潮「はい!いつかは私も、遠征で旗艦になって報告書を書く事があるやもしれませんから、その時のために練習しておこうと思いまして!」

提督「なるほど……」

朝潮「………………」

提督「分かりました。しかし、最初は長良さんのサポートをつけます。長良さんも、それで構いませんよね?」

長良「んー、大丈夫です!」

提督「では、朝潮さん。報告書を明日のヒトフタマルマル(12時00分)までに作成し、私の方へ提出してください」

朝潮「了解です!」ビシィ

提督「長良さん、サポートお願いします」

長良「はい!」ビシィ

813: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/03/01(火) 21:31:42.69 ID:p3IWfDXp0
 ―17時過ぎ、駆逐艦寮・朝潮&大潮の部屋―

長良「―で、司令官はこんな情報を知りたいわけだから、こういう事を書いてね…」

朝潮「つまり、こう書けばいいって事ですか?」カリカリ

長良「うん、そうそう。それで、今度はこう書いて~…」

朝潮「なるほど……」

大潮(やばいな~……これ、どうしよう…)


 ―翌日11時半過ぎ、執務室―

朝潮「昨日の遠征の報告書です!」スッ

提督「はい、では確認します」スッ

提督「…………………」ペラ、ペラ

朝潮&長良「…………」ドキドキ

提督「はい、大丈夫です。お疲れ様です」

朝潮「あ、ありがとうございます」

提督「しかし、長良さんのサポートが付いていたとはいえ、初めて書いたとは思えないくらい、読みやすく書かれていますねぇ…」

長良「あ、実はそれほとんど朝潮さんが書いて、私はほんと、アドバイスぐらいしかできなかったんですよ……」

提督「え、そうなんですか?」

朝潮「は、はい…」

提督「素晴らしい、上出来ですよ」

朝潮「きょっ、恐縮です!」


 ―数日後、執務室―

提督「と言うわけで、しばらくの間は駆逐艦の方にも報告書を書くのに慣れてもらうために、報告書を書いてもらおうと思います」

不知火「それは、遠征に出た艦娘の中から駆逐艦1人が、正規の報告書を作成する、という事ですか?」

提督「はい。ま、旗艦の方にもサポートをしてもらいますがね。またそれに伴い、これまでは駆逐艦の方だけの遠征は口頭報告だけで大丈夫としてましたが、

   これからは紙面の報告書も提出してもらいますので、お願いします」

大潮(ほらあああああああああああああ…)


【終わり】

814: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/03/01(火) 21:40:02.13 ID:p3IWfDXp0
【はかない夢】

 ―19時過ぎ、食堂―

清霜「うーん、間宮さんの料理って本当においしいね~」パクパク

早霜「…ええ、そうね…。ふふ」モグ、モグ

長波「あー、ご飯美味しいなぁ。ホント」

清霜「間宮さん、おかわり!」

間宮「はい、分かりました。それにしても、清霜ちゃんはいつもお代わりをするわねぇ」

清霜「うん、いっぱい食べて、大きくなって、戦艦になるんだ!」

間宮「そ、そう…」

清霜「ね!いっぱい食べて大きくなったら戦艦になれるよね、ね?」

早霜「…え、ええ……そうね」

長波「あー…うん、そうだな」

清霜「よし、清霜、戦艦になるために頑張ります!」パクパク


 ―翌日11時過ぎ、演習―

清霜「清霜がMVP?やったー!」

夕雲「おめでとう、清霜」

巻雲「着任して間もないのに、すごいですねぇ」

清霜「ふっふーん!これでもう、戦艦にふさわしい戦果と火力を持っているって事だよね!」

夕雲「え、あ、うん……」

巻雲「ええっと……そう、ですね」

清霜「ね、長門さんも、そう思いますよね!」

長門「あ、あー……そうだな。清霜が戦艦になれる日も近いんじゃないかなー…」

赤城「そ、そうですね……」

清霜「あー、早く戦艦になりたいな~」


夕雲(駆逐艦が戦艦に慣れるなんてことは無いのに…)

巻雲(清霜はそれを信じてならない……)

長波(だが、それを清霜に悟られてはならんよなぁ…)

早霜(…清霜、悲しむでしょうし……)

815: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/03/01(火) 21:52:38.52 ID:p3IWfDXp0
 ―19時過ぎ、食堂―

提督「駆逐艦は戦艦にはなれませんよ」

夕雲&巻雲&長波&早霜「」

清霜「え………嘘、なれない、の……?」

提督「はい、絶対に、なれません」

夕雲&巻雲&長波&早霜(どええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!?)

清霜「」

夕雲「ちょ、ちょっと提督…!?気は確か!?」

長波「そ、そうだぜ!あんな、駆逐艦も戦艦になれると信じてやまない清霜に現実を突きつけるなんて、こいつ泣くぞ!」

提督「大丈夫でしょう。彼女、そんな神経持っていないでしょうし」

清霜「皆何気に清霜の事バカにしてない?」

早霜「…でも、どうして素直に言うのかしら?」

巻雲「司令官様…そう言った夢は壊さないような事を言う人かと思ってましたけど…」

提督「実現性のある夢に関してはそれを壊そうとは全く思いません。鳳翔さんが1人で料理店を開きたいと夢を語った時も壊そうなんて気持ちは毛頭ありません

   でしたし。ですが、清霜さんの抱いているような、実現する事があり得ない夢に関しては、早々に壊そうと決めておりますので」

長波「うわー……えげつない…」

提督「ですが、この方がショックは小さい方ですよ。そんな実現する事がない夢を抱いたまま成長して、何年何十年と経ってもその夢が実現しなければ、自分が

   抱いていた夢は全て単なる絵空事だったと自覚し、これまでの年月を無駄と感じます。ですが、今の清霜さんのように幼いころに芽を摘んでおくと、

   そのような絶望を味わわずに済むんですから」

夕雲「うーん……提督の言っている事にも一理あるんだけど……」

早霜「…合理的な分、反対意見を見つけにくいのよね、司令官の場合……ふふ、うふふふふふふふふふ」

長波「あー、でも提督の言う通りかもなー」

巻雲「う~ん…巻雲、難しくてわからないです」

清霜「あはは、やだなぁみんな~」

提督&夕雲&巻雲&長波&早霜「?」

清霜「そんな事言って、ホントはなれるんでしょ?駆逐艦も戦艦に」

提督&夕雲&巻雲&長波&早霜「」

清霜「そんな夢のない事言って、清霜を駆逐艦のままにしておきたいんだろうけど、そうはいかないよ~?清霜はこれからも、努力に努力を重ねて重ねて、

   五日戦艦になってやるんだから!」

提督「………………このポジティブさは、戦艦並みだと思いますがね」

夕雲&巻雲&長波&早霜「……………………」コクコク


【終わり】

816: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/03/01(火) 21:58:53.67 ID:p3IWfDXp0
【キャラクター紹介】

≪清霜≫

夕雲型駆逐艦十九番艦。艦娘No.210。灰色と紺色のツートンカラーの長い髪が特徴の、ポジティブな女の子。駆逐艦も大きくなれば戦艦になれると信じており、

ご飯は良く食べて、演習や出撃では敵をたくさん倒して、日々努力を重ねている。夕雲型の末っ子なので他の夕雲型の艦娘からは可愛がられていて、若干過保護

なところも少しある。憧れの戦艦は武蔵。屈託のない笑顔で、先輩の艦娘達からはとても可愛がられている。

好きな言葉は『大器晩成』。

822: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/03/02(水) 21:09:49.37 ID:tFv9F1Km0
【大人の魅力】

 ―20時半過ぎ、浴場―

如月「ふんふんふん~♪」

皐月「如月って、ホントに髪の手入れに手間かけすぎてるよねぇ」

如月「あらぁ、髪は女の命よ?皐月ちゃんも、もっと髪に気を遣った方がいいわよ~」

皐月「そんなもんなのかなぁ~?ボク、あんまり気にしてなかったから…」

如月「これからは、気を付けた方がいいわよ~?」

皐月「う~ん………」


 ―翌日6時半過ぎ、駆逐艦寮・睦月&如月の部屋―

如月「るるり~ららら~♪」

睦月「如月ちゃん!そろそろでないと、朝礼に間に合わないよ!?」

如月「もう、せかさないでよぉ。髪の手入れには時間を掛ける方なのよ、私」

睦月「気持ちは分からなくもないけど、そんな時間は無いよ!?」

如月「髪はデリケートだもの。丁寧にね~」

睦月「ああん、もう…!」


 ―7時過ぎ、講堂―

提督「で、遅刻ですか」

睦月「はいぃ…」

如月「うふふ~、ごめんなさいねぇ」

823: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/03/02(水) 21:18:53.21 ID:tFv9F1Km0
 ―8時過ぎ、食堂―

提督「遅刻も遅れによっては見逃す事もなくはないですが、今朝みたいな下らない理由は初めてです」

如月「司令官ったら…。下らないんて失礼ですよ?髪は女の命なんですから」

提督「別に貴女がおしゃれをどうしようが構いませんが、それで時間に遅れるようでは元も子もありません」

如月「司令官、大人な如月を見たくはないの?」

提督「別に髪を綺麗に整えたところでその容姿じゃ大人とは言えないでしょう」

如月「もう…デリカシーのない人……」

提督「デリカシーとか求められましても」

如月「でもぉ、こうやってぇ……」ズイ

提督「………………」

如月「近づいたらどうかしらぁ…?///」ズイズイ

提督「…………………」

如月「……………………///」

提督「………………………」

如月「……ごめんなさい、ちょっと恥ずかしい///」

提督「恥ずかしがっているようでは、まだまだ子供ですね」

如月「………////」

提督「大人になろうと背伸びをしている子供ですか……」

如月「せっ、背伸びなんてしてないもん!」

提督「やはり、子供ですね」


【終わり】

824: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/03/02(水) 21:28:14.50 ID:tFv9F1Km0
【AIBO】

 ―10時過ぎ、廊下―

提督「………………」スタスタ

まるゆ「……………………」ビクビクビク

提督「まるゆさん?」

まるゆ「ふわっ!?って、隊長…?」

提督「何をしているんですか、そんなところで?」

まるゆ「えっと……その……」

提督「?」チラッ


木曾「………………」スタスタスタ


提督「木曾さんがどうかしたんですか?」

まるゆ「えっと、その…お話ししたいんですけど、恐れ多くて………」

提督「別に気負う必要はないのでは?いつも一緒にいるはずですが、どうして?」

まるゆ「用もないのにお話しするのはどうかと思いまして……」

提督「木曾さんは別に、そんな事で気を損ねるような方じゃありませんよ」

まるゆ「そ、そっか……そうですよね。うん」

提督「では、行ってきなさい」

まるゆ「はい。木曾さーん!」


木曾『お?まるゆか。どうしたんだ?』

まるゆ『い、いえ。ちょっとお話ししたいなーって。お時間があればですけど…』

木曾『ん、いいぜ。どこで話そうか?』

825: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/03/02(水) 21:36:20.89 ID:tFv9F1Km0
 ―19時半過ぎ、食堂―

提督「やはり、木曾さんとまるゆさんもまた、過去の軍艦だった頃の因縁か、仲が良いですねぇ」

まるゆ「そうですね…あの時は急に『お前、何者だ?』って言われたり………。はぁ」

木曾「昔の事なんて気にしてもしょうがねぇだろ?」

まるゆ「そ、そうですよね!」

提督「まるゆさん、木曾さんといる事が多いですよね。もしかして、同じ潜水艦の子たちと馴染めていないとか?」

まるゆ「あ、いえ…そういう事は無いんですけど…」チラッ

木曾「?」

まるゆ「なんだか、木曾さんと一緒にいると、安心するっていうか………居心地がとてもいいというか…」

木曾「んなっ…そ、そんな恥ずかしい事言ってんじゃねぇ!///」

まるゆ「ふふっ、木曾さん顔が赤いですよ?」

木曾「馬鹿言ってんじゃねぇ!これは、あれだ!味噌汁が辛いんだよ!」

提督(言い訳にもなっていない…)

提督「まあ、お2人の中がよろしいのは良い事ですが……まるゆさん」

まるゆ「はい?」

提督「同じく陸軍出身のあきつ丸さんが親の仇でも見るような目でこちらを見ているので、たまにはあきつ丸さんにも構ってあげてください」


あきつ丸「………………」プルプルプルプル


まるゆ「…あ」


【終わり】

826: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/03/02(水) 21:41:54.04 ID:tFv9F1Km0
【キャラクター紹介】

≪如月≫

睦月型駆逐艦二番艦。艦娘No.32(改二はNo.235)。黒のロングヘアーと大きなの髪飾りが特徴の、色っぽい感じの女の子。髪の手入れには特に気を遣っており、

髪のセットのせいで朝礼に遅刻してしまうほど。大人っぽい……というか色っぽいイメージが強く、提督に対して色目を使う事もしばしば。しかし後になって、

恥ずかしがることが大半。同室の睦月とはとても仲が良い。前述のように提督によく色目を使っているが、当の提督は全く気にしていない。

好きな言葉は『女心と秋の空』。

832: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/03/03(木) 21:06:16.31 ID:s/tnTyZ+0
【激励の舞】

 ―9時過ぎ、駆逐艦寮・休憩室―

舞風「提督、今日は出張なんだっけ?」

野分「ええ。まあ、出張と言うよりは視察、かな。他の鎮守府の様子を見に行くって言ってたから」

舞風「そっかー。提督がいないと、なーんか面白くないからな~」

野分「あれ?もしかして舞風、提督の事が気になってるの?」

舞風「あ、いや、別に好きとかそう言うのじゃないよ?ただ、あの提督がいてくれると、適度に面白いっていうか…」

野分「ああ、確かに……。司令がいると、退屈しないし…」

舞風「あー、暇だな~。早く帰ってこないかな~。それじゃあ野分、帰ってくるまで踊ろうか!」

野分「えっ、ええと……昨日も踊ったから……」


 ―16時過ぎ、中庭―

舞風「ワン、ツー!ワン、ツー!」

野分「わ、わん、つー…わん、つー…///」

那珂「おーい、舞風ちゃーん」

舞風「あ、那珂先輩!どうかしたんですか?」

那珂「提督、帰ってきたよ。舞風ちゃん、提督のこと待ってたんでしょ?」

舞風「あっ、えーと…別に待ってたってわけじゃないけど…提督、執務室にいるんでしょ?」

那珂「え、うん。いるんだけどー……」

舞風&野分「?」

833: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/03/03(木) 21:15:12.34 ID:s/tnTyZ+0
 ―数分後、執務室―


提督「……………………………………………………………………………………はぁ」ズーン


那珂「あの通り」

舞風「」

野分「ええと、なぜあのような事に?」

那珂「なんかー、視察に行った先の鎮守府の提督がね、どうも神経を逆撫でするような言い草だったから、ほとほと疲れちゃったんだって」

野分「な、なるほど…………」

舞風「………ここは、舞風のダンスで元気をつけてあげよう!」

那珂「おぉ、頑張って!」

野分「でも、気を付けないと………」


舞風「提督ぅー、お疲れさま~!」

提督「……ああ、舞風さんですか。どうも」

舞風(うっわ……すんごい疲れてるなこれ)

舞風「えっと、だ、大丈夫?」

提督「ええ、何とか……くそ、あのバカ提督め……次あのようなまねをしたらどう始末してくれようか………」

舞風「えっと、提督?あの、何があったのか舞風には分からないけど……そんな、一つの事に囚われてちゃ、人生損しちゃうよ?そんな、思い出すのさえも

   嫌な相手の事をずっと考えるなんて、馬鹿馬鹿しいじゃない!ほら、そんなときは踊って気分転換だよ!」

提督「………………舞風さん…」

舞風「ほら、じゃあ舞風の踊り、見てて!さん、はい!」

舞風「ワン、ツー!ワン、ツー!ワン、ツー!ハーイ、ハイ!」

………

舞風「ふぅ………どうだった?」

提督「………ありがとうございます。少しだけですが、元気が出ました」

舞風「そっかー。よかった!じゃあ提督、今度は一緒に―」

提督「嫌です」

舞風「がくっ」


【終わり】

834: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/03/03(木) 21:25:46.56 ID:s/tnTyZ+0
【再びの独艦隊】

 ―13時過ぎ、休憩室―

ビスマルク「はぁ、大規模作戦も終わったわねぇ」

Z1「そうだね。でも、作戦を遂行させるのにかかったのは大体3~4日だけど、貴重な艦を探すために出撃したのが大体3週間ぐらいだから……」

Z3「長いのか短いのか分からないわね」

Z1「あはは……」

ビスマルク「でも、出撃した割に大した艦を仲間にできなかったのは、痛かったわね…。ただ資源を無駄にしただけじゃない」

Z3「でも、提督も出撃する海域を何度も見直して、東京急行にも遠征組を派遣したから、資源の回復も早かったわね」

Z1「うーん……これで、グラーフ・ツェッペリンとかプリンツ・オイゲンとかもドロップできたら万々歳だったんだけど……」

Z3「ないものねだりをしても仕方ないわ」

ビスマルク「それにしても……またイタリアの艦か……」

Z1「?どうかしたの?」

ビスマルク「イタリアのリットリオとリベッチオなんてあんなぽわぽわしているからつかみどころがつかめない上に、何かと私の事を頼ったりするから…。

      イタリアの艦って面倒な感じしかないのよ……」

Z3「まあ、戦時中のイタリアも面倒な立ち位置だったらしいし」

ビスマルク「そんなイタリアの艦がまた増えるなんて……………ああ、胃が痛い…」

Z1「大丈夫?胃薬持ってこようか?」

ビスマルク「ま、まあ。なんにせよ、今回の大規模作戦では私達は出撃しなくて、良かったかもしれないわね。無駄に疲れる心配もなかったし……」


 ―数十分後、執務室―

提督「他の鎮守府からの情報で、北海道北東沖に展開していた重巡棲姫傘下の深海棲艦が西方海域へ逃げ延びたようですので、貴女達3人には、この残党を

   見つけ出し、討伐してもらいたいのです」

835: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/03/03(木) 21:37:51.37 ID:s/tnTyZ+0
※Z1、Z3の表記はそれぞれレーベ、マックスでした。すみません。


ビスマルク「………はあ、どうして私達が?」

提督「貴女達は大規模作戦に参加しなかった故、疲労がたまっていない事と、編成上駆逐艦2隻を要するからですよ」

レーベ「つまり、僕たちが出撃するのはカレー洋って事?」

提督「ご明察です。その残党勢力をつけていた艦隊は、西方海域・カレー洋に向かっていったのを見たようですから」

ビスマルク「……ま、分かったわ。つまり、私を必要としてるって事ね?」

提督「言い方が若干アレですが、要はそういう事です」

レーベ「分かった、僕たちに任せて!」

マックス「大規模作戦で活躍できなかった分は、ここで挽回します」

提督「…ありがとうございます。残りの艦は、飛鷹さん、加古さん、雲龍さんでお願いします。なお、旗艦はビスマルクさんで」

ビスマルク「了解したわ。良い戦果を期待しててね?」

提督「お願いします」


 ―15時過ぎ、カレー洋・Fマス(敵潜水教導艦隊)―

ビスマルク「レーベ、マックス。南西のルートは潜水艦と会敵する可能性がとても高いルートよ。用心しなさい」

レーベ「分かった。爆雷の準備をしておくよ」ガシャン

マックス「了解、旗艦殿」

ビスマルク「飛鷹も、分かってるわよね?」

飛鷹「当然」バサッ

ビスマルク「潜水艦以外の艦種がいるかもしれないから、加古と雲龍は3人の後ろで、私と共に常時攻撃できる状態で待機」

雲龍「了解」

加古「おっけー」

ビスマルク「もっと覇気のある返事をなさい!」

加古「はい!」ビクッ

飛鷹「敵艦発見!感6!潜水ヨ級3隻、潜水カ級3隻!内、ヨ級1隻とカ級1隻はともにeliteクラス!」

ビスマルク「レーベ、マックス、飛鷹!貴女達の出番よ!」

レーベ&マックス&飛鷹「はい!」

836: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/03/03(木) 21:44:06.36 ID:s/tnTyZ+0
 ―数十分後、Hマス(敵空母機動部隊)―

ズドドドドドン

雲龍「行きなさい、六○一空隊!」ビシュシュシュシュッ

キィィィィィィィィィン

ズドゴオオオオン

軽空母ヌ級elite「ボブッ!」撃沈

軽空母ヌ級elite「ベベッ!」撃沈

空母ヲ級elite「グ……ッ」

レーベ「うわぁ、雲龍さんすごいね……空母2隻をあっという間に無力化した…」

マックス「改造してから、随分調子がいいみたいね」

ビスマルク「Feuer!」ズドゴォォォォオン

ボッゴオオオオン

軽巡ホ級FlagShip「ガアアアアア……」撃沈

加古「おお、カッコいいなぁ~」

ビスマルク「感心していないで、貴女もやりなさい」

加古「ほいほいっと。フォイア!」ドドオン

バゴッ

空母ヲ級elite「ガアアッ…!」撃沈

ビスマルク「よし、敵影無し!進軍するわよ!」

飛鷹「了解!」

チョンチョン

ビスマルク「?」


羅針盤娘「さあ、どこへ行きますか?」ニヤリ


全員「……………………」

837: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/03/03(木) 21:55:48.18 ID:s/tnTyZ+0
 ―数十分後、Dマス(東方主力艦隊)―

ビスマルク「びっくりした……あそこでここへ来れなかったらどうしようかと思っていたわ……」

マックス「まあ、来れたからいいんじゃないかしら?」

レーベ「ところで、敵の編成が微妙に違うね…」

雲龍「戦艦タ級に、軽巡ツ級elite……確認されていないのが混ざっている…。これが恐らく、残党組ね」

ビスマルク「なら、ここで潰しておくのが先決でしょうっ!Feuer!!」

ボフフフッ

軽巡ツ級elite「グゥ………」損傷軽微

加古「弾着観測射撃でも倒せない…流石ヘイトの権化、とでも言うべきかな」

レーベ「これはちょっと、苦戦しそうだね………」


 ―夜戦―

戦艦タ級FlagShip「ハァッ!!」ズドドドン、ドドドドン

ビスマルク「しまっ―」

雲龍「させないわ」ビュッ

ドゴゴゴン

ビスマルク「雲龍!」

雲龍「私の事はいいから……」中破

ビスマルク「雲龍…………うらああああああああああああ!!」ズダダダダダム

ボゴゴゴウ、ゴゴゴゴン

戦艦タ級FlagShip「グアアアアア…………」撃沈

ビスマルク「ふぅ……終わったわね」


 ―17時半過ぎ、執務室―

ビスマルク「以上で報告は終わりよ」

提督「お疲れ様です。では、前のように頭を撫でて差し上げましょうか?」

ビスマルク「もう私は子供じゃないわ。そんなのはいらない」

提督「そうですか。まあともかく、大規模作戦で出撃できなかったストレスが発散できたようで何よりです」

ビスマルク「え?」


【終わり】

838: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/03/03(木) 22:01:35.96 ID:s/tnTyZ+0
【キャラクター紹介】

≪舞風≫

陽炎型駆逐艦十八番艦。艦娘No.119。明るい金髪と軽い身のこなしが特徴の、明るい女の子。踊る事が大好きで、暇な時は踊ったり新しいダンスの振り付けを

練習したりしている。また、野分の事が大好きでいつも一緒にいる。野分が着任するまで、何度も『野分ちゃん来てほしい』とつぶやいていたため、周りの子

たちから少し気味悪がられていた。カツレツが好きで、足柄や香取、大淀のカツレツをよく食べている。

好きな言葉は『血沸き肉躍る』。