【艦これ】総司令部日誌 前編

309: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/04/25(月) 21:59:02.94 ID:ZvV/RqwM0
…………

伊良湖「ご注文はどうなさいますか?」

秋月「………秋月は、クリームぜんざいで」

提督「おっ」

伊良湖「クリームぜんざいですねぇ。提督はどうなさいますか?」

提督「あー……ラムネ2つで。私の分と秋月さんの分を」

秋月「えっ?」

伊良湖「かしこまりましたぁ!ラムネは瓶のままでもよろしいでしょうか?」

提督「構いませんよ」

伊良湖「では少々お待ちくださぁい」パタパタ

秋月「し、司令…。スイーツのみならずラムネまで貰うなんて…!」

提督「いえ、今日の仕事のご褒美と水分補給を兼ねてですが……ここは大人しく受け取った方がいいですよ」

秋月「………ありがたく、いただきます」

伊良湖「お待たせしましたぁ。ラムネ2つでございまぁす」コトッ、コトッ

提督「ありがとうございます」

秋月「どうも」

間宮「秋月ちゃん、調子は良くなった?」

秋月「あ、はい。もう大丈夫です」

間宮「そう、よかった…。それじゃ、クリームぜんざいすぐに作るからね~」

秋月「気を遣わせてしまってすみません…」

間宮「いいのいいの、それじゃ~」

提督「…………」プシッ

秋月「」ピクッ

提督「…………」ゴクゴク

提督「……ふぅ」

310: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/04/25(月) 22:06:07.34 ID:ZvV/RqwM0
秋月「……………………」

提督「?どうかしましたか?」

秋月「いえ、司令がラムネとかその類の飲み物を飲んでいるのが、とても新鮮に見えて…てっきりコーヒーとか緑茶ばかり飲んでいるとばかり…」

提督「私、コーヒーは飲めませんよ?それに、炭酸飲料とかソフトドリンクとかも普通に飲みますし」

秋月「へぇ………」プシッ

秋月「んぐっ……んぐっ……」

秋月「はぁ……美味しいです…」

提督「ところで、秋月さんも、スイーツとかが普通に食べられるようになったんですか」

秋月「ええ、照月や初月と一緒に食べていたら、慣れてきて」

提督「そうですか…それは良かったです」

秋月「それにしても、ラムネはやっぱりこの瓶で飲んだ方が美味しいですよね」カラン

提督「そうですねぇ。この瓶の形とか、中で転がるビー玉とか風情があって………私も気に入ってます」

秋月「前に、ペットボトルのラムネを飲んでみたら、同じラムネのはずなのになぜかあまり美味しく感じなくて…」

提督「私も似たような経験ありますよ。以前居酒屋でラムネを頼んだら、グラスに入ったラムネが出てきたんですが、どうも不味いと感じました」

秋月「やはり、ラムネはこの瓶で飲むに限りますね。ごくっ」

提督「……やはり、伝統と風流は大切ですね」


 ―翌日12時過ぎ、食堂―

提督「……なんか、暑い日に秘書艦をしているとスイーツを奢ってもらえるって噂が広がっているようなんですが」

秋月「…………すみません」


【終わり】

311: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/04/25(月) 22:12:00.19 ID:ZvV/RqwM0
【キャラクター紹介】

≪秋月≫

秋月型駆逐艦一番艦。艦娘No.221。他の駆逐艦より少し高い身長と、黒髪ポニーテールが特徴の、誠実感あふれる女の子。防空駆逐艦と呼ばれるだけに高い対空

火力を有しており、対空戦では皆から期待されている。戦時急造艦という事もあり質素な食生活を送ってきたせいか、つい最近まで近代の食べ物を食べると腹痛

を催す事が多々あった。しかし、照月や初月と一緒に食事を重ねてやっと慣れてきた。相棒の長10cm砲ちゃんは、連装砲ちゃんと同じく自我を持っている。

好きな言葉は『勤倹質素』。

321: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/04/26(火) 21:41:21.17 ID:QR52t8kl0
【レッツ・パーティ】

 ―18時過ぎ、駆逐艦寮・島風&天津風の部屋―

ヒュォォォォォォォ

天津風「ふぅ………夜の風も、気持ちいいわね……」

バァン!!

島風「天津風ー、いるー?」

天津風「うわっびっくりした!だから何度も言ってるけど、部屋に入る時はノックしてって言ったじゃない!」

島風「えー?だってここ、私の部屋でもあるし…」

天津風「もし着替え中とかだったらどうするの!」

島風「私女だから何も問題ないでしょ?」

天津風「気分的に嫌なの!着替えを見られるのって!」

島風「ふーん……わっかんないなー。まあそれは置いといて、天津風!食堂へ行こー!」

天津風「へ?まだこんな時間だから、食堂なんて空いてないんじゃないの?」

島風「今日はパーティなの!だから、間宮さんや鳳翔さんが早めに開いてくれたの!」

天津風「何のパーティなの?」

島風「それはいいからいいから!早くー」

天津風「………まさか、また誰かとかけっこして『10連勝記念パーティ』とかそう言うのじゃないでしょうね……」

島風「そんなんじゃないってー!」

天津風「…あたしがいなくてもいいなら、あたしは行かないわ。明日は早朝遠征があるし……」

島風「ぶぇー?行こうよ~!」

天津風「何のパーティかは知らないけど、いいわよ、私は。夜更かししそうだし…」

島風「…………ホントに来てくれないの?天津風の為のパーティなのに…」

天津風「え………?」

322: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/04/26(火) 21:51:42.02 ID:QR52t8kl0
島風「天津風、着任してからそろそろ1年になるから、その記念に……」

天津風「……………あ」

島風「天津風は、姉妹艦がいなくて寂しかった私のプロトタイプだって言ってたから、仲良くしようと思って………」

天津風「島風……」

島風「……それで、天津風と友達になって、それでほかの駆逐艦の皆とも友達になれたから………天津風のおかげで、私は今こうして皆と仲良くできてるから…

   天津風に‶ありがとう‶の気持ちを込めて、パーティを開こうって思って………皆も協力してくれて………」

天津風「あなた、そんなこと考えて………」フッ

島風「…………………」ウルッ

天津風「……仕方ないわね」スクッ

島風「………へ?」

天津風「私なんかの為にパーティを開いてくれるなんて………ありがと。いいわ、参加するわよ」

島風「ホント!?良かった~………」

天津風(もう、島風ったらそんなに嬉しいのね………)



島風「今夜のパーティは、天津風のおごりだよ~!」



天津風「」

島風「あはははははははは!あははははははははははははは!」ダダダダダダダダダダダダ

天津風「はあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!?」


 ―数分後、執務室―

天津風「まったく……」

提督「ついていい嘘と、ついてはいけない嘘と言うものがあってですね」

島風「ずびばべんべひだ……」ボッコボコー


【終わり】

323: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/04/26(火) 21:57:00.21 ID:QR52t8kl0
【キャラクター紹介】

≪島風≫

島風型駆逐艦一番艦。艦娘No.10。色の抜けた金髪と、露出の激しい服、うさ耳が特徴の、すばっしこい女の子。とにかく早さにこだわり、遅い事が大嫌い。

駆逐艦の中ではかなりの高性能で、今も前線でバリバリ戦っている。しかし、姉妹艦がおらず、友達もほとんどないため、皆と比べて少し孤立気味。天津風が

着任してからは、島風のプロトタイプという事で仲良くなり、天津風のつながりで他の駆逐艦の子とも仲良くなる。相棒の連装砲ちゃんは、自我を持っている。

好きな言葉は『疾風迅雷』。

324: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/04/26(火) 22:04:38.05 ID:QR52t8kl0
≪天津風≫

陽炎型駆逐艦九番艦。艦娘No.181。白いロングヘアーと、吹き流しの髪飾りが特徴の、少しつんつんしている女の子。他の皆と比べてプライドが高いように見える

が、そんな事は無い。島風のプロトタイプという事もあってか、着任当初から島風とよく一緒に行動し、仲良くなる。しかし、島風のかけっこに付き合わされて

足がパンパンになる事も結構ある。意外と世話好きな性格で、初風、雪風とも仲が良い。神通は二水戦旗艦として尊敬しているが訓練は苦手。風を感じるのが好き。

好きな言葉は『順風満帆』。

330: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/04/27(水) 21:46:02.30 ID:RO1x3Z100
【デートは滅茶苦茶】

 ―7時過ぎ、第壱拾参鎮守府・講堂―

瑞理「と言うわけで、今日も一日………ああ、そうだった。忘れてた」

皆『?』

瑞理「今日は、明石ちゃんも禊君も休みで、『泊地修理』『装備改修』はできないから気を付けてね~」

夕立「?どうして2人とも揃って休みなの?」

瑞理「それはぁ~、察してあげなよ」ケタケタ

夕立「う~ん………分かった!デートっぽい!」

ザワッ

時雨「なるほど、そういう事か」

嵐「ひゅーひゅー!やるねぇ~」

睦月「2人ともアツアツにゃしぃ!///」

明石「………////」

禊「………恥ずかしい…穴掘って埋まろう…」ザックザック

長門「おい待て!気をしっかり持つんだ!皆の者、禊を止めろ!」


 ―8時半過ぎ、執務室―

瑞理「2人とももう付き合ってるの知られてるのに今さら…」

禊「茶化されるのはまた違うんですよ!」

禊「……………それでは、禊、明石の2名はこれより外出いたします」

瑞理「はい、了解。2人はいつも頑張ってくれてるから、十分に息抜きをしてきてね?」

明石「ありがとうございます、提督」

瑞理「ああ、それから………」

禊&明石「?」


瑞理「朝帰りもアリだからね」ケラケラ


禊&明石「しません!」

331: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/04/27(水) 21:56:22.97 ID:RO1x3Z100
 ―1時間後、道中列車内―

禊「まったく……あの人はもう……」

明石「あはは、まあ気にしなくても大丈夫だよ…多分」

禊「確かに……深く考えると逆にあの人の思うつぼですよね……」

明石「………それに、私は朝帰りしてもいいと思ってるし……」

禊「んなっ!?///」

明石「………ゴメン、聞かなかったことにして………///」

禊「………そうします」

明石「そ、それで行先は?」

禊「あ、最近市街地にできた大型商業施設…です。鎮守府の近くで遊べる場所はほとんどないですから………」

明石「そうだよね……それにしても、今日はいい天気だね…」

禊「そうですねぇ………こんな日も、深海棲艦は休んでいたりして」

明石「あはは、それはないよ~」

禊「ですよねぇ。ははは」


 ―1時間後、大型商業施設・ロビー―


戦艦レ級「はぇ~!初めて陸に上がってきたけど、こんな風になってんのか~!」キョロキョロ

空母水鬼「あんまり騒がないの。ただでさえ私達目立つんだから…。まったく…あの人も何で私を護衛に付けたのかしら……」


禊&明石「」

禊(大型商業施設に入ったら、なんか見た事のある奴が物珍し気にきょろきょろしたり声を上げていた)

明石「……ねぇ、禊君………あの2人って……」

禊「ええ……服は普通で尻尾とか爪とかもないですが………戦艦レ級と空母水鬼ですね……」

明石「……場所変えようか……」

禊「そうですね…まだ時間もありますし、もっと東の方にでも―」

332: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/04/27(水) 22:03:40.66 ID:RO1x3Z100
戦艦レ級「おっ?あそこに見えるのは工作艦の艦娘じゃないか?」

空母水鬼「……あら、ホントね。ちょっと貴女達?」

明石「………あーあ、せっかくの休日がパァに………」

戦艦レ級「なんだよー、そんなに嫌か?」

禊「……こんなところに何の用ですか、戦艦レ級に空母水鬼」

空母水鬼「えっ……」ピクッ

禊「な、何ですか」

空母水鬼「この私を、‶空母水鬼‶って知ってるの?」

禊「え、ええ。資料で見ましたけど……」


空母水鬼「嬉しいっ!」ガバッ


禊「むぎゅ!?」

明石「!」

戦艦レ級「おおー」

空母水鬼「この私を初見で‶空母水鬼‶と分かったのは貴方が初めてよ!ありがとう~!」ギュゥゥゥゥゥゥゥゥウ

禊「ちょっ、苦しいです!後色々柔らかいのが当たってます!///」

空母水鬼「あ、ごめんなさい…。ちょっとうれしくて…」

戦艦レ級「あー、気にすんな。空母水鬼は皆から存在を忘れられがちだから、自分のことを初見で分かってくれた奴が嬉しいんだろ」

禊「そ、そうなんですか……」

戦艦レ級「それより、てめぇの連れの方が不機嫌そうだぞ」

禊「えっ」

明石「………………」ツーン

禊「あっ、すみません、これはですね……!」

333: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/04/27(水) 22:12:42.96 ID:RO1x3Z100
戦艦レ級「まあ安心しろ。俺はただここに興味本位で来ただけだし、今俺たちもお前たちも艤装も付けてない。見たところお互い休日という事だし、ここは休戦

     と行こうじゃないか」

禊「……分かった。だが、休戦と言った以上、ちょっかいは出すなよ」

戦艦レ級「安心しろって、別に万引きとか食い逃げとかはしやしねーよ」

空母水鬼「したらどうするかわかってるわよね?このことを…」

戦艦レ級「わ、分かってるって!だから、アイツに言うのだけは勘弁してくれ!」

禊「?」

戦艦レ級「と、とりあえずじゃーな!」

空母水鬼「それじゃあね」

禊「……………何だったんでしょうね、一体」

明石「……………………」ツーン

禊「あ、あの………すみません、なんか不快な思いをさせてしまって………」

明石「……………………」ツーン

禊「ええと……………俺にできる事があれば、何でも言ってください」

明石「……………………」

禊「明石さんは普段から頑張って働いているし、俺に色々教えてくれましたし……。だから、今日は明石さんに楽しんでもらいたいんです。今日は目いっぱい

  楽しんで、リフレッシュして、明日からまた俺と一緒に鎮守府で頑張りたいんです」

明石「……………………」

禊「だ、だから………その………」

明石「えぃっ(腕に抱き付き)」

禊「あ、明石さん!?」

明石「……これで、許してあげる」

禊「す、すみません……」

334: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/04/27(水) 22:23:50.41 ID:RO1x3Z100
明石「……ゴメンね。禊君が空母水鬼に抱き付かれてるのを見たら、なんか嫉妬しちゃって」

禊「あはは……俺も彼女……違うか、未来のお嫁さんの前で他の女性と抱き合うなんて、考え無しでしたね。すみませんでした」

明石「もう、この話はもう無し!それじゃ、行こっか!」

禊「はい……まあ、もう会う事は無いと思いますがね」

明石「あはは、そう言うのフラグっていうんだよ?」

禊「えー?そんなことないですって~」


 ―数分後、洋服店前―

禊&明石「あ」

バッタリ

戦艦レ級&空母水鬼「あ」


禊「明石さんもスタイル良いですから、どんな服でも似合いますね~」

明石「え?そ、そうかな………」

戦艦レ級「おー、流石空母水鬼。    デカいのが服の上からも分かるぜ」

空母水鬼「あっ、嫌…あんまりじろじろ見ないでよ///」

4人「」


 ―12時前、洋食料理店―

禊&明石「あ」

バッタリ

戦艦レ級&空母水鬼「あ」


明石「ん!このオムライス、美味しい~♪」

禊「ホントですね……間宮さんと同じかそれ以上……」


戦艦レ級「おお、おおお……これが陸の食べ物か………めっちゃ腹にしみこむぜ……今度泊地水鬼に作ってもらお」

空母水鬼「大げさな…というか、本拠地でも食べた事あるでしょうに」

335: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/04/27(水) 22:32:16.02 ID:RO1x3Z100
 ―13時過ぎ、本屋―

禊&明石「あ」

バッタリ

戦艦レ級&空母水鬼「あ」


禊「すみません…読みたい漫画がありまして……こんな趣味ですみませんね」

明石「ううん、好きになった人の趣味なら何でも好き♪それが普通のだとなおさらね」


戦艦レ級「クソッ!マンガにビニールカバーが掛かってやがる!これじゃ立ち読みができねぇ…!」カリカリ

空母水鬼「剥がそうとするんじゃないわよ。後後面倒だから」


 ―14時前、映画館前―

禊&明石「あ」

バッタリ

戦艦レ級&空母水鬼「あ」


 ―上映終了後―

禊「……ほっこりしましたね。恋愛映画なんて初めて見ましたけど」

明石「うん。ラストのシーン、ちょっと涙ぐんじゃった………」


空母水鬼「うっ、うぇぇぇぇぇぇぇん…!よかったよぉ……主人公とヒロイン結ばれてほんとによかったよぉ………」エグエグ

戦艦レ級「ホントにこいつこういうの弱いなぁ……」


禊「っていうか!何でお前らは俺たちの行くとこ行くとこにいるんだよ!」

戦艦レ級「それはこっちのセリフだっての!そんなに俺たちの邪魔がしたいのか!」

明石「それはこっちのセリフですよ!禊君との時間を邪魔するなんて!」

戦艦レ級&空母水鬼「えっ」

禊「///」

明石「…………………あっ」

336: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/04/27(水) 22:39:01.81 ID:RO1x3Z100
戦艦レ級&空母水鬼「へー」ニヨニヨニヨニヨ

禊&明石「」

戦艦レ級「………ま、俺たちはそろそろ戻るわ。あんまり遅いと皆にどやされるからな」

空母水鬼「あ、そうね…。もうこんな時間じゃない……それじゃ、ね」

禊&明石「ああ、うん………それじゃ」

禊「………一番知られたくない奴らに知られた………」

明石「あはは……ま、まあ私達もそろそろ帰ろうじゃない」

禊「ですね……」


禊「明石さん、きょっは楽しめましたか?」

明石「ああ、うん。それにしても、服とかみんなお金払ってもらっちゃってごめんね?大丈夫なの?」

禊「ええ、これくらい大丈夫ですよ」

明石「……でも、深海棲艦の奴らがいたせいでなんか色々しこりが残った気がする……」

禊「あー、あれはまあ……色々とイレギュラーですから………」

明石「………………………………ねぇ、禊君」

禊「はい?」

明石「今日のデート、どうだった?」

禊「あーえー………正直な話、深海棲艦の奴らと出くわしたせいで、ほとんどアイツらの事で」

明石「………そっか。じゃあ…………」

禊「?」

337: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/04/27(水) 22:46:01.89 ID:RO1x3Z100
明石「私が、それ以上の事を体験させてあげれば、深海棲艦とのことを上書きできるよね」

禊「…………えっ」

明石「禊君………」


明石「朝帰り、しちゃおうか?」


禊「………意味、分かってるんですか」

明石「もちろん。それに、もう何度もそういう事はしてきたじゃん」

禊「……………うぅ」

明石「やっぱり、恥ずかしい?」

禊「…………いえ、逆に何か、興奮するっていうか……」

明石「……………………xxx///」

禊「どの口が言えるんですか。自分から誘っといて」

明石「~~~~~~~!きょ、今夜はもう寝かせないからねっ!///」

禊「の、望むとこですっ!///」


 ―物陰―

戦艦レ級「おやおや、これは、お熱いようで」

空母水鬼「お盛んねぇ~。若いっていいわ~………とりあえず2人は通行人の目に気付いていないのかしら」


 ―翌実9時過ぎ、第壱拾参鎮守府・執務室―

瑞理「いや、事情は分かったし、恥ずかしいって事も分かるし、焚きつけた僕が言うのもあれだと思うけど………」

瑞理「せめて、連絡はしてよね」

禊&明石「………すみませんでした///」


【終わり】

343: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/04/28(木) 21:48:50.59 ID:cURZoaBs0
【いつか傍で】

 ―13時半過ぎ、工廠―

明石「どんな感じですか?艤装や服装は」

江風「ン。問題ないねェ。怖いくらいフィットしてる」

明石「よかった~。それにしても、江風ちゃんって、建造不可艦で初の改二でしょ?凄いじゃない。去年の夏に着任したから、ペースが速いですね」

江風「あ~、そう言えばそうだなァ」


 ―数分後、執務室―

提督「お疲れ様です。では後日、改二の性能をテストしますので」

江風「………ああ」

提督「それと………その、なんと言いますか………」

江風「?」

提督「その改二の姿、似合っていますよ」

江風「!お、おう。ありがとな………」


 ―数分後、廊下―

江風「………………………」

司令長官「おや、江風君じゃない。どうしたの?」カチャカチャ

江風「あ、司令長官………」

司令長官「あ、もしかしてその格好…改二の?」

江風「ああ、さっき工廠で改造してもらった」

司令長官「ふ~ん、カッコいいじゃない」カチャカチャ

江風「そりゃ、ありがとな。………なあ、司令長官」

司令長官「何?」カチャカチャ

344: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/04/28(木) 21:56:51.61 ID:cURZoaBs0
江風「………何やッてンだ?」

司令長官「ルービックキューブ。これが案外難しくてさぁ~…」カチャカチャ

江風「ふーん…ちょい貸してみ」

司令長官「え?江風君、できるの?」

江風「こういうパズル系のは得意なンだよなぁ~」カチャカチャ

江風「……………………………………………………………」カチャカチャカチャカチャカチャカチャカチャカチャ

江風「くそっ!」ブン

ガッシャーン

司令長官(できなかったのね……)

司令長官「それで、さっきはどうしたの?」

江風「あ?何が」

司令長官「さっきなんか黄昏てたから……何かあったのかなって思ったんだ」

江風「………あー…司令長官にならいいか……」

司令長官「?」


 ―10分後、≪甘味処・間宮≫―

司令長官「?」

江風「江風さ、今日改二に改造されたって言ったじゃン?」

司令長官「ふんふん」

江風「それで、提督ントコに報告に行ったら、『似合っていますよ』って言われて…」

司令長官「そりゃよかったじゃない」

345: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/04/28(木) 22:19:31.11 ID:cURZoaBs0
江風「でもさ、提督には雲龍先輩がいるから、その『似合っている』はあくまで社交辞令とか、お世辞とか、そンなニュアンスの奴と同じだって気づいて……」

司令長官「…………………」

江風「それに、江風はそんな提督のそばにいつもいるわけじゃないから、いくら強くなっても江風の事を見てくれないんじゃないかと思って……」

司令長官「……なるほどねぇ」

江風「……………………」

司令長官「う~ん………これは儂の推測だから何とも言えないけど……黎明君はちゃんと君の改二姿を見て本当に『似合っている』と言ったんだと思うよ」

江風「……え?」

司令長官「彼は、嫌いな相手とかそれほど親しくない相手にはあまり率直な感想とかを言わない(場合による)けど、自分の親しい仲間、それこそ君たち艦娘の

     ことは、そんな社交辞令とかで褒めたりはしないと思うよ」

江風「………そういうもンかな」

司令長官「それと江風君は、黎明君のそばにいないと自分の力を見てくれはしない、と思っているみたいだけど、そんな事は無いさ」

江風「?」

司令長官「彼は、君たち艦娘1人1人の実力をちゃんと把握してるよ。データの上でも、自分の経験でもね。彼は艦娘にちゃんと気を配っているから、皆の事も

     ちゃんと見てくれる。当然、江風君のこともね」

江風「……………………」

司令長官「それでも不安だって言うなら、江風君がいっぱい活躍して、皆より戦果で目立てって、黎明君に自分の力を見せればいいんだよ。どうやら江風君は、

     最終的な夜戦火力が島風君に並ぶらしいじゃない。そうなるために、これからたくさん鍛錬を積めばいいんだ」

江風「…………そっか、そうだよな」

司令長官「儂から言えるのはこれくらいだけど……これで大丈夫かな?」

江風「……ああ、十分だ。十分だよ!そいじゃ、明日から頑張ろうかねェ!」


【終わり】

346: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/04/28(木) 22:28:17.59 ID:cURZoaBs0
【キャラクター紹介】

≪江風≫

白露型駆逐艦九番艦。艦娘No.259(改二はNo.269)。赤いロングヘアーとバランスのいい体が特徴の、血気盛んな女の子。かなり好戦的な性格で、深海棲艦との

戦いを楽しんでいるフシもある。改白露型駆逐艦と自称しているが、白露型駆逐艦のネームシップ・白露とも親しくしており、一番を決める勝負を仕掛けている。

提督の事が好きだったが、雲龍とケッコンしてしまったために少なくないショックを受けている。司令長官は、良き相談相手で関わりも結構深い。

好きな言葉は『櫛風沐雨』。

347: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/04/28(木) 22:32:46.94 ID:cURZoaBs0
今日はここまでにします。

>>306
  江風改二の話、いかがでしたか?お気に召さないようでしたら申し訳ございません。


また、今回の投下でキリ番安価は全て消化しました。

明日は、時期の関係で3周年記念の話を書いていきます。

>>275
  総司令部編で提督が総司令部に着任したのも3年目ですので、そんな感じの話にしようかと思いますが、いかがでしょうか?


さらに、明後日から数日の間、>>1の都合で投下ができませんのでご了承ください。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



阿武隈と北上を一緒の艦隊で出撃させたら、北上が雷撃・砲撃で敵に1ポイントもダメージを与えなかった……。

352: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/04/29(金) 21:42:42.24 ID:YGmGSUE/0
【記念】

 ―数週間前9時過ぎ、執務室―

提督「さて、今日も書類が山積みですねぇ……」

雲龍「そうですね……後、この後明石さん、間宮さんとも折衝が………」

提督「ふむ……まあ、まずはこの書類から片づけてしまいましょう」

コンコン

提督「はい?」

大淀「失礼します、提督」ガチャ

提督「大淀さん………ああ、任務更新ですか」

大淀「はい、本日遂行可能な任務はこちらになります」カサ

提督「いつもありがとうございます」

大淀「そして……提督」

提督「はい?」


大淀「提督が総司令部へ来てから、今日でちょうど3年目です!おめでとうございます!」パチパチパチ


提督「」

雲龍「?あら、提督?」

提督「ああ、すみません。大淀さんがそんな茶目っ気な行動をしてきたのが少し以外で……」

大淀「え…?私、普段硬いイメージありますか…?」

提督「硬いイメージと言うか、硬いです」

大淀「」

353: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/04/29(金) 21:58:22.91 ID:YGmGSUE/0
提督「……しかし、もう3年ですか…」

雲龍「もうそんな年月が経っていたんですね……。感慨深いです」

提督「私が提督として鎮守府に着任したのは5年前…………」

雲龍「そうなると、私達って中堅ぐらいなのかしら」

提督「……大淀さんも、私が着任した時からずっといてくれましたよねぇ」

大淀「ええ。まぁ、あの時はただ任務を提督に伝えるだけで、出撃はしませんでしたが……」

提督「それで、その後の大規模作戦で大淀さんの艤装を手に入れて、出撃できるようになったんですよね………」

大淀「して、総司令部に来て3年目ですが、どんな気持ちでしょうか?」

提督「そうですねぇ………まあ、刺激的ですよ?他の鎮守府の提督の方や、海外の海軍の方とも触れ合う事ができましたから………」

ガチャ

司令長官「やあ黎明君。今日で、君も総司令部へきて3年目じゃない!調子はどう?」

提督「あと、あの木偶の坊のせいで仕事が増えた気がしなくもないです。というか増えました」

司令長官「出合い頭に罵倒するって……結構考え物だよ?」


 ―14時過ぎ、工廠―

明石「ああ、もう3年ですか!いやぁ~、長かったですねぇ~!」

提督「明石さんも総司令部に来る前からずっといてくれましたよねぇ」

明石「そうなんですよ……どこかの鎮守府には、私のことを忘れていた人もいたそうですし…私なんてアイテム屋でずっと働いていたっていうのに…」

提督「皆さん、あまりアイテム屋にはいかないんですよね…よほどのことが無い限りは」

354: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/04/29(金) 22:11:07.83 ID:YGmGSUE/0
 ―15時過ぎ、≪甘味処・間宮≫―

間宮「そう言えば、もうそんなに経つんですね……」

提督「ええ、気づかなかったです。3年経ってもまだまだ至らない点とかが色々ありますし…」

間宮「でも、総司令部に来て提督は逞しくなられましたよ?」

提督「そうでしょうか?」

間宮「はい。総司令部に来る前はどことなく頼りなさげな感じもありましたけど……総司令部に来てから、どんどん逞しくなっていった気がします」

提督「…………自分じゃわかりませんね……」

間宮「ふふっ。それに、総司令部に来てから、こんな立派なお店も経てていただけましたし、総司令部に来てよかったと思いますよ」

提督「……総司令部でなくても自分の店舗を持っている鎮守府はあるそうですが」

間宮「あら。でも、総司令部の方が……気分的にいいんですよ。さて、それじゃ今日は提督の総司令部着任3周年を記念して、スイーツはタダにしますね?」

提督「え、別に構いませんよ。それに今日は折衝に来たのですし…」

間宮「お茶菓子が無ければ話も進まないでしょう?」


 ―17時過ぎ、執務室―

司令長官「皆から祝ってもらったそうじゃない」

提督「ええ、それは嬉しいのですが……」

司令長官「?」

提督「確か、私が着任したのって司令長官が着任したのと同じでしたよね?」

司令長官「そうだねぇ。つまり儂も、司令長官になってから3年って事だ」

提督「………着任してから3年も経って仕事のサボり癖はまだ直っていないときたか」

司令長官「あ、あはははははは…………明日から頑張って………」

提督「今からやれ木偶の坊!」


【終わり】

355: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/04/29(金) 22:17:30.67 ID:YGmGSUE/0
【キャラクター紹介】

≪間宮≫

給糧艦。栗色の髪と赤いリボン、白いエプロンが特徴の、包容力のあるお姉さん。戦闘で海上に出撃する事は無いが、鎮守府で皆の為に食事を作ったり、≪甘味処

・間宮≫でスイーツを振る舞ったりしている。大規模作戦時はおにぎりを渡して士気を高揚させる。鎮守府が創立されてからずっと皆の事を見守っており、提督と

同様に皆の個性を把握している。しかし、提督はあまりお店に来てくれないのが悩み。伊良湖は可愛い後輩。

好きな言葉は『医食同源』。

364: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/05(木) 21:27:41.98 ID:EEeM74K00
【高雄型】

 ―6時前、重巡洋艦・摩耶&鳥海の部屋―

摩耶「ふわぁ………」ノビー

鳥海「あら、摩耶。おはよう」

摩耶「あれ、鳥海?」

鳥海「?どうかしたの?私が部屋にいる事が変?」

摩耶「いや、お前いつも記録課で徹夜とか当たり前だったろ。部屋で寝てたのか?」

鳥海「ああ、実はね…。大規模作戦で後々仕事がハードになっていくだろうからって、提督から休みをいただいてるの」

摩耶「あー、なるほどね………」


 ―8時過ぎ、食堂―

高雄「あら、そういう事だったのね」

愛宕「へぇ~、久々に休めてよかったじゃない」

鳥海「ええ。こういうところは、大規模作戦に感謝って感じね」

摩耶「………………なあ、ちょっと待て」

鳥海「?」

高雄「どうかしたの?」

摩耶「記録課って確か、普段は鳥海と霧島センパイの2人で回してたよな?」

鳥海「ええ、そうね」

摩耶「……さっきの朝礼で、今日の出撃組に霧島センパイが含まれてたと思ったんだけど…」

愛宕「ああ、そう言えばそうだったわねぇ」

365: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/05(木) 21:34:00.39 ID:EEeM74K00
摩耶「今鳥海は休んでいるから…………今、誰が記録課にいるんだ?」

高雄&愛宕「…………………………………あ」

鳥海「ああ、それなら―」

提督「心配はいりませんよ」

高雄「あら、提督…おはようございます」

愛宕「おはよ~、提督♡」

提督「おはようございます」

摩耶「なあ提督、心配ないっていうのは…………」

提督「ああ、今は妙高さんが記録課の仕事をしていますので、問題は無いです」

鳥海「昨日のうちに引き継いでおいたのよ」

愛宕「あら?確かデータ関係は夕張ちゃんや大淀ちゃんが得意じゃなかったかしらぁ?」

提督「大淀さんは大規模作戦の電文等でてんてこ舞い、夕張さんは装備を4種装備できるのでいずれ戦線に投入する予定ですので…ただ………」

高雄「?どうかしたんですか?」

提督「今、記録課は妙高さん一人で回しているんです。あと一人、だれかサポートに付かせたいのですが………」

愛宕「あらぁ、じゃあ私達がやりましょうか?」

提督&摩耶「え?」

高雄「そうね…私達は大規模作戦じゃあまりお呼びじゃないし……提督、私達3人に任せてもらっても?」

提督「そうですね…………では、お願いしてもよろしいでしょうか?」

高雄&愛宕「はい!」

摩耶「ちょっと待て、‶3人‶って?」

高雄「私と、愛宕と、貴女よ、摩耶」

摩耶「……ええー…」

366: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/05(木) 21:40:57.38 ID:EEeM74K00
 ―10時過ぎ、記録課―

妙高「あら、高雄。どうしたの?」

高雄「ごきげんよう、妙高さん。今日は訳あって、私と愛宕と摩耶が記録課で仕事をする事になったんですよ」

妙高「あ、そうだったの?それにしても、記録課の仕事はハードだっていうのに、自分から買って出るって、高雄も物好きね…」

高雄「私は大規模作戦で出撃する機会はあまり多くないから、せめてこういう仕事で役に立とうと…。そう言う妙高さんだって」

妙高「私は………提督代理業を任せても問題無い仕事の技量だからって……って、それより早く書類を片付けないと…。各鎮守府からの情報は、大規模作戦中は

   とめどなくここに集中してくるから」

高雄「あら、それはやりがいがありますね」


 ―数十分後―

高雄「…………んんっ………少し肩が凝ったわね………」

妙高「ふふ、私も最初はそんな感じだったわよ」

高雄「え?でも今は普通そうに……」

妙高「私、慣れたから………」

高雄(ああ………)

高雄「でも、鳥海ちゃんも霧島さんも、こんな仕事をほとんど徹夜でやってるんだもの…凄いですよね………」

妙高「そうね…。改めて、あの2人には感謝しないと……」

高雄「四六時中こんなデータと睨めっこしてるなんて、辛そう………」

妙高「気分転換もままならないらしいし………」

高雄「気分転換と言えば、妙高さん」

妙高「はい?」

高雄「この前、鎮守府の近くにできたケーキ店、知ってますか?」

妙高「ああ、あのお店…。まだ行った事は無いけど………」

367: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/05(木) 21:46:48.79 ID:EEeM74K00
高雄「あのお店のショートケーキ、すごい人気で売り切れが当たり前なんですって」

妙高「あら、そんなに美味しいのかしら…?」

コンコン

高雄「私も一度食べてみたけど、美味しいなんて言葉じゃ表現できないくらいで…」

妙高「それは一度食べてみたいわねぇ……」

コンコン

高雄「それに、週に2~3回、ケーキバイキングをするの!」

妙高「それって結構なペースじゃないかしら?」

ガチャッ

高雄「もう、ケーキバイキングに限らないけど、バイキングに行くと元を取ろうととにかく食べる方なんですよね、私って~」

妙高「あ…………………高雄………」チョイチョイ

高雄「え?」クルッ


提督「………………………………………………」ゴゴゴゴゴゴゴ


高雄「あ…………」


 ―数分後、休憩室―

摩耶「………で?」

高雄「『井戸端会議しに来たのなら出てけ』って、グーで殴られた……」

愛宕「まあ、高雄ちゃんも仕事中にそんな雑談して手を止めてたのも悪いわよねぇ~。妙高さんは仕事しながら話してたみたいだし~」

高雄「うぅ………」

愛宕「今度は私が行こうかしら~?」スクッ

摩耶「なあ、何で3人で一緒に行かないんだ?」

高雄「摩耶は行ったことがないから分からないんだろうけど、記録課の部屋って結構狭いのよ。2人が精一杯」

摩耶(そんな部屋で2人っきりで黙々と記録に目を通すのか……発狂しそうだ)

368: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/05(木) 21:55:51.57 ID:EEeM74K00
 ―11時半過ぎ、記録課―

愛宕「さっきは高雄ちゃんが迷惑を掛けちゃってごめんなさ~い…。次は私が手伝うわね~」

妙高「え、ええ…よろしく……」

愛宕「さーてと、私は何をすればいいのかしらぁ?」

妙高「あ、それじゃあこの各鎮守府の戦果をこっちの紙にまとめて………」


 ―約1時間後―

愛宕「んぁ~…疲れたぁ~」ノビ

妙高「お疲れ様です。それじゃ、この書類とそのデータを提督の所に持って行って?」

愛宕「分かりましたぁ。んしょっと…」


 ―廊下―

愛宕(これって~……もしかしたら、提督にアピールするチャンスかしらぁ?)

愛宕(ドジな一面を見せてぇ~…キュンとさせちゃおっかなぁ……ふふっ)


 ―数分後、執務室―

コンコン

提督「どうぞ」

ガチャ

愛宕「失礼しまぁす。定期報告の書類とぉ~、各鎮守府の戦果をまとめた書類を持ってきましたぁ~」

提督「ご苦労様です。それでは、その書類はそこの机へ………」

愛宕(今よ!)

愛宕「あー、うっかりすべっちゃったー(棒)」

提督「え」

ドシャッ

バサバサバサバサバサバサ

愛宕「やーん、すべっちゃった―」

369: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/05(木) 22:02:16.91 ID:EEeM74K00


提督「……………………………………………………………………」ズゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


愛宕「…え、や、やぁねぇ………ちょっと滑っちゃっただけじゃない………」

提督「………」クイクイ

愛宕「?」クルッ


(書類が崩れた拍子にこぼれてしまったコーヒーが掛かった次段作戦編成案)


愛宕「……………………………………あ」


 ―数分後、食堂―

摩耶「…………………で?」

愛宕「特に何を言われるでもなく腐った魚でも見るかのような目で睨まれた……」

摩耶「ったく…………仕事と私情を一緒くたにするなよ…。仕方ねぇ…午後からはあたしが手伝うか」

愛宕「あらぁ、摩耶ちゃんってばデスクワークは苦手なんじゃなかったのかしらぁ?」

摩耶「うるせぇ。姉2人の失態を取り返すだけだ。元凶の姉貴が四の五の言うな」

愛宕「あーん、高雄ちゃぁん、妹が冷たいよぉ~………」

高雄(……この点に関しては何にも言えない………)


 ―16時過ぎ、執務室―

摩耶「あー、提督」

提督「はい?」

摩耶「これ………」スッ

提督「?」

摩耶「昼前に愛宕姉貴がダメにしちまった書類…作り直してきた」

提督「…………………」

摩耶「昼メシ食った後ですぐに作り始めたんだが、いかんせんあたしはこう言ったデスクワークが苦手で………」

提督「…………」

摩耶「あ、他の仕事もちゃんとやったから、それは安心してくれ。ただ、他の仕事と並行してやってたから、こんな時間になっちまったけど…」

370: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/05(木) 22:10:13.72 ID:EEeM74K00
提督「摩耶さん」

摩耶「な、何だよ」

提督「……ありがとうございます。ここまでやってくれるとは、思いませんでした」

摩耶「あ、改まってそう言われると、むず痒いなぁ……ま、礼には及ばねぇよ」

提督「摩耶さんって、意外とこう言ったデスクワークが向いているのかもしれませんねぇ」

摩耶「な、何だよ急に」

提督「今、さらっと見てみましたが、とてもきれいな字でまとまっていますし、読みやすいです」

摩耶「あ、あんまり褒めんな!」

提督「どうですか?これを機に記録課で仕事をしてみませんか?」

摩耶「それは勘弁してくれ」


 ―20時前、執務室―

鳥海「はあ、そんな事が……」

提督「高雄さんも愛宕さんも、問題はありましたがちゃんと手伝ってはくれましたし、摩耶さんも最初は嫌々でしたが私の想像以上の働きをしてくれました。

   貴女の姉は皆、優秀な方ですよ」

鳥海「……そう言っていただけますと、妹としても嬉しいです。ちょっと照れくさいですが…」

提督「ですが、まあ鳥海さんの方が仕事量は上ですし、書類も見やすいのですがね」

鳥海「あはは………まあ、私のお休みはまだ続きますから………」


【終わり】

377: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/06(金) 21:34:27.76 ID:XdTs4V8S0
【面子】

 ―15時過ぎ、執務室―

加古「…………」カリカリカリカリ

提督「…………」カリカリカリカリ

加古「……あ~…疲れたぁ………ねぇ、ちょっと休まない?」

提督「だめです。まだ書類は片付いていないんですから……」

加古「ぶえー……これ全部片づけてから?そりゃちょっとキツイって話だよ~……」

提督「……仕方ありませんねぇ…。後1時間頑張ったら休憩にしましょう」

加古「妥協案のつもりなんだろうけど、ほとんど妥協してないよそれ……」

コンコン

提督「はい」

大淀「失礼します、提督!」ガチャッ

加古「おー、大淀じゃん。どしたの、そんな急いで」

大淀「先ほど、第一艦隊旗艦の最上さんから、第三海域の敵中枢艦隊旗艦・駆逐古鬼を撃沈、輸送作戦を成功させたとの報告が入りました!」

加古「おっ、って事は………」

大淀「はい、第三海域攻略成功です!」

提督「…………ほっ」

加古「やー、よかったねぇ~…なんか聞いた話だと、この海域って結構レアな娘が見つかりやすいんだっけ?じゃあここでしばらく周回でも………」

提督「いえ、すぐに第四海域の攻略に移りましょう。加古さん、そこの艦娘のデータファイルを取ってください。第四海域の編成案を今から考えないと」

加古「………休みは?」ホイ

提督「………2時間後で」ドウモ

加古「延長しやがった!?」

378: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/06(金) 21:51:06.81 ID:XdTs4V8S0
 ―22時過ぎ、執務室―

提督「…………………………………」カリカリカリカリ

加古「提督~?こんな遅くまで起きてて…体壊すぞ?ふわぁ……」

提督「先ほどの出撃で、損傷が激しい事と攻撃力がいまいち上がらなかったので、編成と装備を見直しているんですよ。それに、基地航空隊と言うシステムも、

   まだ効率の良い運用の仕方が見つかっていないようですので、それも考案しようと」カリカリカリカリ

加古「………まだ大規模作戦が終わるまで3週間以上あるんだよ?そんなに急がなくてもいいじゃん」

提督「いえ、あまりに怠けていると、大規模作戦を完遂する事もできなくなってしまいますから…」カリカリカリ

加古「………もしかして提督、総司令部直属だからって無理してない?」

提督「…………」ピタッ

加古「提督が、総司令部直属の鎮守府の提督だから、大規模作戦を完遂しなくちゃいけないって、そんな義務に駆られているように見えるんだけど……」

提督「…………」

加古「あたし的には、そんなプレッシャーに提督が押しつぶされるのは見てられないって……思うよ」

提督「…………まあ、そう言った感じの義務感に駆られているところも否定はできません。しかし、理由は他にもあるんですよ」

加古「?」

提督「正直な話、大規模作戦を完遂しないと、私だけでなく貴女達の風当たりも悪くなるんですよ」

加古「……どういう事?」

提督「………私がここに着任してから1年の間は、大規模作戦を完遂する事はできませんでした。いつも、最終海域でリタイアするくらいで………。しかし、

   私が総司令部にいる事を良しとしない‶タカ派‶の提督達は、そこに漬け込んで私と、私の鎮守府の艦娘を非難しました」

加古「………………………」

提督「加古さんが来たのは、私がここに来てから1年半ほど後でしたから、そう言った経験は無いと思いますが、先に着任していた古鷹さんは、タカ派の方々の

   非難のせいでノイローゼ気味になってしまったくらいですから」

加古「………………」

提督「そのような状況を鑑みて、多少強引に大規模作戦を完遂したら、そう言った非難はわずかですが少なくなりました…。それ以来、皆さんが非難を浴びない

   ように、まず私は大規模作戦を完遂する事を第一の目的としているんです」

加古「……………そうだったのか」

379: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/06(金) 21:57:22.31 ID:XdTs4V8S0
 ―25時過ぎ、重巡洋艦・古鷹&加古の部屋―

古鷹「……………すー、すー…」

加古(提督も、あたしたちの為に体壊すほど働いてんのか………)

加古(なんか………あたしにできる事は無いかな………)


 ―翌日9時過ぎ、廊下―

提督「うーん……」

加古「あれ、どうかしたの提督?」

提督「あ、加古さん…。それがですね、衣笠さんが第三海域からの疲れからか体調を崩してしまいまして…どなたか別の重巡洋艦を編成しようかと…」

加古「あ、じゃあ……あたしがいこうか?」

提督「おや、行ってくれるんですか?」

加古「ああ。あたしはまだ出撃してないからな」

提督「ではすみませんが、よろしくお願いします」

加古「おう、任されたぜ」


 ―数分後、波止場―

古鷹「でも珍しいね。加古が自分から出撃したいって言うなんて…」

加古「あー………ちょっと昨日、提督の話を聞いてね」

加古(あたしも何か、提督のために頑張りたいと思ったんだ………なんて言えないわな)

古鷹「提督から…………もしかして説教でもされたの?」

加古「古鷹の中のあたしのイメージなんなの…」


【終わり】

380: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/06(金) 22:03:23.91 ID:XdTs4V8S0
【キャラクター紹介】

≪加古≫

古鷹型重巡洋艦二番艦。艦娘No.53(改二はNo.217)。少しぼさっとした感じの黒髪と、へそ出しセーラー服が特徴の、マイペースなお姉さん。いつも眠たげで、

気付いたら寝てしまっているなんてことも多々ある。出撃でもどこか気だるげで危なっかしいが、やる時はちゃんとやる。改二になって少し中二病臭くなったが、

本人は結構気に入っている模様。姉である古鷹の事を結構頼りにしている。趣味は(予想通り)昼寝。最近は提督の役に立とうと頑張っている様子。

好きな言葉は『果報は寝て待て』。

387: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/07(土) 21:33:17.73 ID:Abo9hJRO0
【鎮守府の所在地】

 ―4月1日10時過ぎ、司令長官室―

司令長官「えーっと、君の配属先は………静岡の沼津第壱拾肆鎮守府だよ、須走君」

須走「はい!」

司令長官「君の実家は静岡県無いって事だから、なるべく近めにしたけど、大丈夫かな?」

須走「いえ、問題ありません!」


 ―数日前15時過ぎ、執務室―

提督「……………」カリカリカリカリ

ガチャッ

大淀「失礼します、提督」

提督「どうかしましたか?」

大淀「それが……土佐清水鎮守府から、『攻略情報が不足している』と苦情が……」

提督「ちっ……まだ大規模作戦が発令されてから1週間も経っていないのですから、まだ情報が固まっていないというのに……」


 ―昨日14時過ぎ、執務室―

コンコン

提督「どうぞ」

ガチャ

暁「失礼するわ、司令官。よいしょ……」

提督「暁さん…その包みは何ですか?」

暁「なんか、単冠湾鎮守府から、贈り物だって」ドサッ

提督「………よりにもよって、カニですか。このタイミングでですか」

388: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/07(土) 21:44:42.96 ID:Abo9hJRO0
 ―17時過ぎ、執務室―

暁「今更だけど、日本に鎮守府ってたくさんあるわね~」

提督「急にどうしましたか?」

響「確かにそうだね。この数日だけで各地の鎮守府から攻略情報や苦情がいくつも来てるし」

提督「まあ、確かにこの国に鎮守府はたくさんありますね。大体100あります」

響「そんなにあるのか……でも一つ思っていたことがあるんだけどさ」

提督「?」

響「昔有名だった鎮守府って言えば、横須賀と、呉、舞鶴、佐世保だよね」

提督「そうですねぇ」

響「でも、今横須賀、呉、佐世保鎮守府があるって話は聞いた事が無いよ?」

暁「あ、そうね。舞鶴鎮守府があるのは知ってるけど、その3つの鎮守府があるって話は聞かないわね…どうしてなの?」

提督「あー……その話は結構バカらしいという感じなんですが……」

暁「ぜひ教えてほしいわ!」

響「実に興味がある」

提督「……まあ、深海棲艦が出現したのは今から8年前で、貴女達艦娘の存在が認められたのは、その1年後…つまり7年前です。その時の司令長官は首都である

   東京に鎮守府を造って…つまりここですね。ここで、艦隊の指揮をしていました。しかし、数カ月経ち、自分1人の艦隊では深海棲艦を全て駆逐する事は

   できないと考えた司令長官は新たに鎮守府を造り、艦娘を指揮する提督を何人も募集する事にしました。その建造する候補地が、横須賀、舞鶴、呉、佐世保
   の4か所でした」

暁「ふんふん」

提督「そして海軍学校で適性試験を行い、提督になれる素質のある方を募集しました。そして、その素質のある方は、4人以上いました」

響「確か、妖精さんが見えるかどうかだったよね?」

389: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/07(土) 21:54:46.61 ID:Abo9hJRO0
提督「ええ。そして多くの提督候補生は、横須賀、呉、佐世保の鎮守府に着任したいと希望してきました」

暁「え、その3つだけに?」

提督「はい。おそらく、‶まずは形から‶と、有名な鎮守府で指揮を執りたかったのでしょう。そして、希望者が多いせいでなかなか誰を着任させるか決められず、

   ついには候補生同士で暴力沙汰になる事も」

響「なんとも醜い……」

提督「そして、司令長官は決めたんですよ。『その3か所で争うのなら、そこに鎮守府を建てなければいい』と」

暁&響「」

提督「そんなわけで、横須賀の代わりに三浦、呉の代わりに廿日市、佐世保の代わりに平戸に鎮守府を設立しました。そしたらなんとびっくり、皆さん希望地を

   『どこでもいい』に変えました。これが、その3か所に鎮守府が無い理由ですよ」

暁「でも、どうして舞鶴には誰も希望しなかったの?」

提督「ああ、あそこは……交通の便が悪く、冬になると海は荒れ、雪も北海道並みに降るからなんですよ」

響「そんな理由で……」

提督「まあ、その元司令長官は今の総司令部のシステムを作り上げた愚か者なんですが、その案にだけは共感できましたね」

暁「その3か所じゃなきゃ嫌なんて、自分勝手にもほどがあるわ!」プンプン

提督「そして提督の人数は増えていき、同じく過去も同じ泊地、警備府、鎮守府があった宿毛、単冠、大湊、鹿屋……そして後はまあ各県にバランスよく配置し

   今の数になった感じです」

暁「でも、そのさっき言った宿毛とか大湊とかの鎮守府の提督が地方代表提督じゃないのは何で?そう言った有名どころの提督の方が代表として納得できるような

  気も…」

390: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/07(土) 22:07:37.29 ID:Abo9hJRO0
提督「地方代表提督は、北海道・東北・関東・東海・北陸・近畿・中国・四国・九州の各地方で戦果が一番高い方が代表になれるんです。確かに単冠にも宿毛にも

   優秀な提督がいますが、それよりも各上の提督の方がいますので、その方たちに代表を任せているんですよ。名より質です」

響「……それにしても、鎮守府は100近くあるんだよね?確か1県に大体3ずつだったから、海域とか窮屈じゃないかな?」

提督「各県に3か所ずつあると言っても、まともに稼働しているのはその内1つか2つぐらいですよ?ブラック提督としてクビになった方もいますし、自ら辞任

   する方もいますから……今稼働している鎮守府は大体90ぐらいですかね」

暁「そうなんだぁ……」

提督「それと、過去の大戦では海外にも泊地を建てたようですが、今現在海外に鎮守府はありません。友好国には造る予定はあるんですがね…」

暁「でも、イギリスにはもう造るの決定なんでしょ?」

提督「はい」

響「それにしても、全国各地に鎮守府があるって事は、沖縄にも鎮守府はあるの?あそこは海が綺麗で一度行ってみたいな」

提督「ありますよ?ただ、あそこは夏はものすごく暑くて熱中症になる艦娘が多く、突然のスコールや台風で出撃できなくなることもしばしばあるそうです」

暁「うわ……沖縄って海はきれいなのかもしれないけど…それは嫌だ……」

提督「一方、日本最北の鎮守府が稚内にあるんですが、あそこはまともに出撃できるのが3月~11月の間だけですよ」

響「……そう思うと、このへんの鎮守府が一番いいって改めて思うね」

暁「そうね……」

提督「まあ、へき地へ行くのは私も御免ですけど」


【終わり】

391: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/07(土) 22:16:33.17 ID:Abo9hJRO0
【鎮守府事情】

・日本の海に面していない県を除く全ての県に最低3つずつ、各地方に24、全国に合計100近くある。その内まともに稼働しているのは約90。

・舞鶴、単冠、宿毛、鹿屋、大湊など、過去の大戦で泊地、警備府、鎮守府が置かれた場所に置かれている鎮守府もある。しかし、横須賀、呉、佐世保には無い。

・北海道、東北、関東、東海、北陸、近畿、中国、四国、九州の各地方に1人ずつ、代表提督がいる。しかし、代表提督は各地方で戦果が一番上の提督。

 また、中部地方が東海と北陸に分かれているのは、東海側と北陸側の鎮守府間の距離が離れすぎていて地方内の情報の統率が取りにくいから。

・全ての鎮守府には順番に漢字の番号(壱、弐、参…)が振られている。現在の各地方代表提督の鎮守府の番号が12の倍数+1なのは偶然。

・全ての鎮守府の構造は大体同じ。

・海外に鎮守府は今のところなく、近々イギリスに鎮守府を設立する予定。また、ドイツ、イタリアにも造る計画がある。

400: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/08(日) 21:31:00.93 ID:Ub8ZXT/S0
【案内役】

 ―5月1日、深海棲艦本拠地・会議室―

深海提督「ようこそ、我々深海棲艦の世界へ。リコリス棲姫、中枢棲姫、駆逐古鬼」

リコリス棲姫(以下リコリス)「よろしく、提督」

中枢棲姫「よろしくね」

駆逐古鬼「ふん」

深海提督「まずは俺から、大まかな説明をする。後、戦場とかでの話は、実際に戦っている奴の方がいいだろうから、別の深海棲艦に教える役をしてもらうから」

駆逐古鬼「ま、誰が教えようと関係ないけどね」

リコリス「こら、そんな言い方するんじゃないの」

深海提督「ははは。ま、それじゃ説明を始めるぞー」


 ―1時間後―

深海提督「………大体こんな感じだが、分かったかな?」

駆逐古鬼「まったく、説明が下手で下手で、分かりにくかったじゃない!」

中枢棲姫「……その手に持ってるメモは何かな?ん?」

駆逐古鬼「う、うっさいわね!」

深海提督「あー、それじゃ次の講師に登場してもらうぞー」

ガチャ

重巡リ級「どうも~、重巡リ級です~」

深海提督「リ級は、昼の砲撃でも夜戦でも雷撃でも、何でもできるエキスパートだ。彼女に、実戦テクニックを教えてもらおうと思う」

重巡リ級「そうよー!私は何でもできる凄い深海棲艦なんだよ~!何でも聞いてね~!」

深海提督「久々の後輩でテンションが上がってるんだ。適当に相手してやってくれ」

リコリス「りょうかーい」

401: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/08(日) 21:44:21.75 ID:Ub8ZXT/S0
 ―数分後、演習場―

重巡リ級「それで砲撃ってのはねー、こう、ドーンとやってガガーンって撃てばいいんだよ!」

リコリス&中枢棲姫「」

駆逐古鬼「ふむふむ」


重巡リ級「っと、とりあえず、艦娘との戦い方はこんなもんかな」

駆逐古鬼「ふーん、ま、簡単なもんね」

重巡リ級「あと、私は陸上型じゃないから、陸上型の戦い方は、飛行場姫さんとかに聞いてね~」

中枢棲姫「じゃあ何で貴女が教えてるのよ…」

重巡リ級「だって、久々の後輩なんだもん!私が指導したかったの!」

駆逐古鬼「うわぁ……」

重巡リ級「まあ、他の人に戦い方を聞くっていうのは、真面目な話、重要だからね?」

リコリス「?」

重巡リ級「さっき私、提督から『エキスパート』って言われたでしょ?でも私、最初っからそんなんじゃなかったのよ?最初は弱くて弱くて、他の皆の足手まとい

     になる感じで…」

3人「……………」

重巡リ級「でも、他の皆に戦い方を聞いたら、エキスパートと呼ばれるまでになったんだ」

中枢棲姫「す、すごいですね…。努力のたまものですね!」

重巡リ級「うん、最初はそう褒められたんだけどね………」

駆逐古鬼「?何かあったの?」


戦艦レ級「おー、リ級じゃん!何してんの?新人研修?」ヒョコッ


重巡リ級「………最近はあいつにスポットが当たっていて…。艦載機も飛ばせて雷撃もできる凄い戦艦」

3人「」


【終わり】

402: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/08(日) 21:51:08.20 ID:Ub8ZXT/S0
【キャラクター紹介】

≪重巡リ級≫

深海棲艦の一種。艦種は重巡洋艦。黒髪ショートヘアと、両腕に装着されている主砲が特徴。火力、装甲、雷装が全体的に秀でており、エキスパートと呼ばれる

ぐらいには強い。改Flagship級になると、大規模作戦海域の中枢艦隊旗艦を任されることも。FlagShip級の夜戦カットインは多くの提督のトラウマとなりやがった。

初めはそんなに強くはなかったが、他の艦種の仲間に戦い方を聞き、努力の力でのし上がってきた。先輩風吹かしたいお年頃。レ級にスポットが当たり気味。

好きな言葉は『目には目を歯には歯を』。

408: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/09(月) 21:50:06.23 ID:JBU59ssn0
 ―10時過ぎ、執務室―

コンコン

五月雨「失礼しま~す…」ガチャ

シン・・・・・・・

五月雨「……あれ?提督?」

五十鈴「提督なら、会議室の方に向かって行ったわよ?」

五月雨「わっ、えっ?会議室?」

五十鈴「なんか、第六海域の出撃メンバーを連れて行ったから、作戦会議なんじゃないの?」

五月雨「そ、そうですか!ありがとうございます!」

409: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/09(月) 22:01:59.16 ID:JBU59ssn0
【臨時会議】

 ―同時刻、会議室―

提督「……………………………………………………………………」

E-6出撃メンバー「……………………………………………………………………」

提督「………あきつ丸さん、制空権について問題はありませんか」

あきつ丸「………問題ナイであります。烈風を装備できる限り装備しておりますので。空襲でも大丈夫です」

提督「………大鳳さん、加賀さん、航空戦について何か気付いた事などはございませんか」

大鳳「………いえ、中枢棲姫のいる海域への道中では、航空戦ではあまり問題は無いです…」

加賀「………付け加えるけれど、ツ級と新型艦載機を積んだヲ級Flagshipが少し厄介ね。ツ級で艦載機を落とされて、新型艦載機で私達を沈めにかかってくるわ。

   後、ヌ級Flagshipも、まともに当たるとただでは済まないわ。まあ、大体時雨の対空砲撃で何とかなってるけれど。時雨のおかげね」

時雨「………加賀さんに褒めてもらえるなんて、嬉しいよ」

提督「………榛名さん、陸奥さん。敵の強さはどのようなものですか」

榛名「………道中はさほど脅威となる敵はいません。せいぜい、ル級eliteの攻撃が少し厄介かな?って感じで…」

陸奥「………私も同意見だわ。途中で補給艦3隻を含む艦隊とかち合うけど、それは全然怖くないし…ツ級も装甲が回避が早くて面倒だな、とも思うけれど、

   何とか倒す事は出来るし」

提督「………最上さん、那智さん、衣笠さんは」

最上「………うん、戦艦や空母の先輩たちが、ボクたちが攻撃する前に敵をあらかた倒してくれるから…あ、これは機動部隊だからだけど…」

那智「………私も特に問題は無い。航空戦と北上の雷撃で、大体敵は倒される。まあ、連合艦隊のデメリットとして、命中率が少し下がっているのが難儀だが、

   大した問題ではないな」

衣笠「………那智さんに同じです」

提督「………時雨さん、夕立さん、北上さんはどうでしょうか」

時雨「………僕はまあ、高角砲を持ってるからとにかく対空に集中してるけど、敵の艦載機は落としちゃえば僕たちでもどうにかできるから」

夕立「………夕立は、もともと火力が高いから、戦艦も稀に撃沈する事ができるよ」

北上「………道中は問題ないね。面白いくらい敵に先制雷撃が当たって、ほぼ100%敵を倒せるから」

提督「……………となると、問題は…………」

那智「……………ああ………」

全員「…………………………………………………………」

410: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/09(月) 22:17:16.41 ID:JBU59ssn0



全員「中枢艦隊だ」



陸奥「いや、なんなのあの敵艦隊。改めて思うけど、どうかしてるとしか言いようがないわね」

加賀「中枢棲姫はもちろんの事、戦艦ル級Flagshipに飛行場姫、集積地棲姫と砲台小鬼が二匹……正気の沙汰じゃないわね」

衣笠「うん、まずさ…陸上型の奴らが、まるで陸上艦に攻撃可能な三式弾を持っている私達を狙うかのように、私達を集中的に狙うのよね」

榛名「砲台小鬼も厄介です……あんな見た目で、結構硬い上に私達のことを一撃で中破とか大破にしてきますから……」

加賀「しかも、まだ艦載機を飛ばしていない私達にピンポイントで攻撃をし、中破にまで追いやる……」

最上「中枢棲姫だけでも厄介なのに、お供の飛行場姫と集積地棲姫もネックだよ…。HPが合計880って……無理だよこんなの……」

大鳳「なんだか…戦艦ル級Flagshipが可愛く見えますよね…。通常海域だと散々やられてたのに…」

那智「うむ…掛け値なしの最恐艦隊だ。これまであんな艦隊は見た事が無い…いや、去年の夏季大規模作戦の防空棲姫もどうかしていたが」

提督「せめて、航空支援が頑張ってくれればよいのですが……」

蒼龍「うう……ごめんなさい」

衣笠「確か、中枢棲姫には爆撃機が有効って話だったよね?」

提督「はい。ですので、決戦支援艦隊には爆撃機と電探をマシマシで積ませています…………が」

雲龍「なんだか、敵の艦載機が中枢棲姫には当てさせないって感じで、全力で撃ち落としに来たり、かばったりするんです」

吹雪「ごめんなさい、司令官!私達が電探を3つも持っていながら…!」

提督「いえ、貴女たちに落ち度はありませんよ」

那智「大体何なのだ!あの艦隊は!私達を勝たせる気があるのかと問いたい!」

北上「ホントだよね~…前哨戦だと、飛行場姫が戦艦ル級eliteだったけど、まさかラストダンスがここまでひどいとは思わなかったよ~……」

榛名「毎回の出撃でバケツは10以上使っていますし、E-6だけでバケツは150は消費しましたよ……」

あきつ丸「燃料も弾薬も、その他資源も20000近く消費しているであります…」

飛龍「間宮さんと伊良湖さんのスイーツも、速吸ちゃんの洋上補給も使っちゃったし……」

衣笠「で、でも提督、結構冷静だよね……こんな惨状で……」

411: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/09(月) 22:27:41.54 ID:JBU59ssn0
提督「……………冷静でいられるわけないじゃないですか」コォッ

全員「」ビクッ

提督「………私達の艦隊がここまで手も足も出ず、毎回毎回出撃する度にバケツと資源をどぶに捨てていき、皆さんが被弾しないで帰還する事がほとんど無い

   ような状況で…」

提督「今だって、叫びたい衝動に駆られていますよ。しかし、叫んだところで何も変わらないし、敵が弱くなるわけでもありません………」

全員「」

提督「しかし、私達は考え得る考えを全て用いて、今の艦隊編成と装備になっています」

赤城「航空支援艦隊の正規空母には艦爆と艦戦…随伴駆逐艦には電探3台………」

加賀「機動部隊の空母には、強力な艦攻と艦戦…大鳳さんは艦戦の代わりに彩雲」

北上「アタシはいつもの先制雷撃装備で……」

神通「私は主砲2つに副砲1……」

陸奥「戦艦の私達は主砲2と偵察機と徹甲弾か三式弾…」

最上「ボクは主砲2に三式弾と瑞雲………」

那智「私と衣笠は主砲2つと夜偵もしくは偵察機と三式弾…」

あきつ丸「自分は烈風だけであります」

時雨「僕は高角砲と長10㎝砲に対空電探……夕立は高角砲2つと照明弾……」

提督「……山城さんが、唯一持っているロケランを踏んづけて壊さなければ………もっと楽に攻略はできたんでしょうが」

飛龍「…ね、ねぇ、無理に攻略しなくてもいいんじゃない?私達の限界はここまでだって事だよ。もうあきらめた方がいいんじゃない?」

提督「………あと少しで、中枢棲姫が破壊できるんですよ。それに、同じ丙作戦で第七海域を攻略した手稲提督は、『第七海域の方が第六海域より簡単でした』

   と、1度も道中大破撤退せず、7回連続で旗艦を撃破して今作戦をクリアしたんです」

那智「………なるほど、そういう事か」

提督「そのような報告を耳にしてしまった以上、クリアしなければ気が済まないというか………」

赤城「……ですが、その………第七海域の攻略報酬は………アメリカの戦艦と聞きました………」

全員「…………………………」

412: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/09(月) 22:34:37.77 ID:JBU59ssn0
赤城「長門さんは、アメリカに対して深い怒りを内に秘めていますから………ここでアメリカの戦艦を仲間にすると、艦隊全体の関係がこじれてしまうような…

   そんな気がしまして………………」

陸奥「……………長門なら、私が何とかできるかもしれない」

那智「……………まあ、全てはこの第六海域をクリアしてからの話だがな」

全員「」ズーン

提督「……確かに、飛龍さんと赤城さんのいう事も正しいです………しかし、大規模作戦を完遂しないと、皆さんの風当たりが悪くなるというか…」


 ―部屋の外―

五月雨「…………………………」

五月雨(は、入りにくいっ!)

五月雨(適当に入るタイミングを見つけて入ろうかと思ったけど……入りにくいっ!)

五月雨(……皆、気弱になっちゃってるんだ……提督も、赤城さんも、陸奥さんも、皆も………)

五月雨(ここはひとつ、私が元気づけなくちゃ!)

コンコン

提督『………どうぞ』

五月雨「失礼します!」ガチャッ


全員「………………」ジロッ


五月雨(ぜ、全員うつろな目をしている!?)

提督「………どうかしましたか?」

五月雨「あ、いえ、えとと………そのぉ………」

全員「………………………………………………………………………………………………」

五月雨「わ、私みたいなへっぽこは、前線にも出る事は出来ず、ただ鎮守府で皆さんの無事を祈ってるしかありません……」

全員「………………………………………………………………………………………………」

五月雨「………でも、今は皆さん、今の海域がクリアできなくて自信が無くなっているみたいです………でも!」

全員「………………………………………………………………………………………………」

413: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/09(月) 22:43:31.53 ID:JBU59ssn0



五月雨「私、皆さんがこの大規模作戦を完遂できるって、信じてます!提督の作戦と、皆さんの力を合わせれば、絶対攻略できるって、私信じてますから!」



全員「………………………………………………………………………………………………………………………」

五月雨「………って、すみません!私みたいな部外者が―」

綾波「もう少し頑張ってみましょうか」

五月雨「え?」

大鳳「そうですね。ですが、デッドラインを決めた方がいいでしょう」

あきつ丸「では、今最も少ない弾薬が10万を下回ったらいったん大規模作戦から離脱、資源の回復に努めるといった具合で同でありますか」

提督「では、その方向で行きましょう」

陸奥「アメリカ戦艦のゲットを機に、長門にもアメリカを好きになってもらおうかしら?」

北上「まーひと悶着ありそうだけどね~」

五月雨「えっ、えっ?」

飛龍「こんどはあいつを仕留めよう!ね、蒼龍♪」

蒼龍「ええ。私と飛龍の力があれば、あんな奴けちょんけちょんにしてやれるわよ!」

吹雪「私、もっと電探の使い方を勉強しないと!」

五月雨「えっ、あれ?」

那智「私達は、できるだけ敵の攻撃を避けられるような回避運動を考えようか」

衣笠「じゃあ、後で私の部屋ででも」

五月雨「きゅ、急にどうしたんですか?」

提督「五月雨さん」

五月雨「は、はい?」

提督「……ありがとうございます。貴女の言葉のおかげで、少し元気が出ました」

あきつ丸「自分たちは、五月雨殿のご期待に応えられるよう、粉骨砕身、努力するであります」

五月雨「わ、私なんかの言葉で…ですか?」

那智「何を羽黒みたいに気弱なことを言ってる。事実、五月雨の言葉のおかげで、自分に自信を持つ事ができたのだから」

加賀「ええ、その通りよ」

五月雨「……………」

皆「ありがとう、五月雨(ちゃん)!」

五月雨「………頑張ってください!私、いっっしょうけんめい、応援しますから!」


【終わり】

416: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/09(月) 22:51:26.61 ID:JBU59ssn0
【キャラクター紹介】

≪五月雨≫

白露型駆逐艦六番艦。艦娘No.83。蒼い瞳とロングヘアー、白を基調とした制服が特徴の、少々ドジな女の子。天真爛漫な性格で、若干天然気味。良かれと思って

やったことがほとんど裏目に出てドジを踏み、皆に迷惑をかける事もあるが、皆『まあ五月雨だから仕方ないか』と言った感じに許される。提督が着任してから

最初に建造した艦で、吹雪の次に最古参。提督が雲龍とケッコンする前は、提督の事が好きだったが、今でもあきらめてはいない。根は献身的で優しい子。

好きな言葉は『禍を転じて福と為す』。

417: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/09(月) 23:02:58.63 ID:JBU59ssn0
今日はここまでにします。

『臨時会議』の話、いかがでしたか?今回の話の中での総司令部の状況は、現在の>>1の状況とほぼ同じです。

>>415
  五月雨、了解しました。はえーよwww


明日は、リクエストにありました瑞鳳の話を書いていきます。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。



E-6丙作戦、通算12回のラストダンス。C敗北数は合計で8回、A勝利は4回。ここで一度艦隊の編成と装備を見直す事に。

加賀と大鳳に艦攻と艦戦あるいは彩雲を積み、強力な爆撃機は決戦支援の航空支援に装備させ、さらに決戦支援艦隊の駆逐艦には電探をガン積み。

『瑞雲が敵艦隊に有効らしい』という情報は無視し、伊勢を榛名に変更。

第二艦隊の青葉を、夜戦火力は高いものの改二になったばかりで改修が不十分な那智に変更。

ところがどっこい、開幕航空戦及び航空支援で中枢棲姫に1ポイントもダメージが入らず、2連続でC敗北。

陸上艦は狙ったように三式弾持ちの青葉と那智、そして空母を狙って中破大破にして置物状態にしてくる。

砲台小鬼も戦艦と駆逐艦を狙って確実に戦力を削いでくる。これを見るたびに頭を抱えて『ああぁぁあ』とうめく。

挙句の果てに、知人が『艦これマジで辞めようか』とつぶやいていたにも関わらず、E-6を突破した。おまけに、その後わずか2時間でE-7丙作戦を7回連続

ストレートでクリアしてアイオワをゲット。

そんなものを見せつけられて、『諦めてたまるか』と思い立ったが、やっぱり中枢棲姫にダメージが入らず敗北。

ここでついに、デッドラインを設定する事に決定。

⇒弾薬が10万を下回ったら攻略を中断して一度資源の回復に努める。資源回復後それでもE-6を攻略できなかった場合、このイベントは諦める事にする。



このE-6の敵編成を考えた奴を、艦これサービスが終了するまで恨み続ける。

426: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/10(火) 21:32:18.03 ID:QkuE7Y+t0
【良かれと思って】

 ―10時過ぎ、執務室―

瑞鳳「大規模作戦中でも、書類って多いんだね~」

提督「大規模作戦中だからこそ、ですよ。各鎮守府からの攻略情報がここに集まったり、苦情が来たり…色々です」

瑞鳳「ふ~ん……」

コンコン

提督「はい」

大淀「失礼します、提督…」ア\ガチャ

提督「機動部隊からの入電ですか?」

大淀「はい…。中枢棲姫を倒すに至らず、戦術的敗北となった、と」

提督「むぅ………この作戦でもダメですか……」

大淀「もう、出せる案は出しましたし……これ以上……」

提督「………ロケランの修理はどんな感じでしょうか」

大淀「明石さん曰く、『海外の技術で、まだ修理は難しい』と……」

提督「………あれさえあれば、まだ攻略が楽かもしれないというのに……」

瑞鳳「あの~……お茶、淹れましょうか?」

提督「あ、すみません。お願いしてもよろしいでしょうか?」

瑞鳳「じゃあ、ちょっと席外しますね……」

パタン


 ―給湯室―

瑞鳳「……………」トポトポ

瑞鳳(……提督の作戦も、ウチの鎮守府の最適な装備をもってしても倒せないなんて……かなりの強敵なんだ…)

瑞鳳(……提督は、『ある方の期待に応えられるように』って言ってたけど…やっぱり限界がある………かな)

瑞鳳(………こうなったら………!)

427: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/10(火) 21:46:01.85 ID:QkuE7Y+t0
 ―1時間後、執務室―

コンコン

提督「はい」

瑞鳳「提督!これを見てください!」スッ

提督「?これは………作戦案………?」

瑞鳳「面識のある、別の鎮守府の提督に意見を聞いてみました!」

提督「………………………」

瑞鳳「………」ドキドキドキ

提督「……時間と資源には限りがあります。これで行ってみましょう」

瑞鳳「!」パァッ


 ―数時間後、北太平洋中枢泊地沖・Nマス(北太平洋深海中枢泊地)―

衣笠「うらあああああああああああああっ!!!」ズドォォォオン

ボゴォォォォォォォン

中枢棲姫「ソウカ…ウマレタ、リユウヲ…ナシトゲタノダナ……。そうなのね……気持ち…わかる…」破壊

あきつ丸「………やった、やったのであります!」

大鳳「第六海域、攻略完了ですよ!!」

夕立&時雨「やったああああああああああああああああああ!!!」


 ―同時刻、第壱鎮守府・執務室―

大淀「友軍泊地奪回作戦、成功です!」

提督「…………………ふぅ………………ようやく終わりましたか」

瑞鳳「良かったですね、提督!」

提督「ええ。これも、皆さんの力と、あの作戦案を教えてくれた提督のおかげですね。でなければ、ここで我々は諦めているところでした。後日、お礼を

   言わないと……」

瑞鳳「卵焼き、作ってあげましょうか?」

提督「いや、それは迷惑でしょう。それで、この作戦はいったい誰に聞いたのですか?」

瑞鳳「ええっと、提督みたいに頭が良くて、艦娘の皆に慕われている提督だよ!」

428: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/10(火) 21:58:23.03 ID:QkuE7Y+t0
 ―同時刻、第壱拾参鎮守府・執務室―

禊「瑞理さん、斑さんに作戦を教えるなんて、意外と優しいところがあるんですね…。あんなに毛嫌いしてたのに」

瑞理「あはは、そんな無償の奉仕をアイツなんかに対してやるわけないじゃない」

禊「」

瑞理「ここであいつに恩を売っておいて後々ゆするんだよ。それに僕の方が優れた作戦を立てていたって事でアイツに劣等感を覚えさせるんだひひひ」

禊(ですよねー……)

Iowa「………ここのAdmiralは、意外とアレなのかしら?」

雪風「えっと……普段はもっと優しいんですよ?」


瑞鳳「大丈夫だったでしょ?」

提督「」

祥鳳「…………………………………………………」

提督「…………瑞鳳さん、サブ島へ単独出撃するか、比叡さん特製卵焼きを完食するか、好きな方を選んでください」

瑞鳳「な、なんで!?」

祥鳳「そりゃ、自分と犬猿の仲な人の立てた作戦で成功するなんて……おまけにの人に恩を売っちゃったなんて、屈辱以外の何物でもないでしょ…」


【終わり】

429: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/10(火) 22:08:27.70 ID:QkuE7Y+t0
【キャラクター紹介】

≪瑞鳳≫

祥鳳型軽空母二番艦。艦娘No.112(改はNo.113)。色の薄い茶髪と、草色で迷彩模様の入った袴が特徴の、心優しい女の子。仲間思いな性格で、常に提督や他の

艦娘の事を案じている。しかし若干天然なところもある。艦載機の扱いが軽空母の中でも特に上手く、艦載機の妖精さんとも仲が良い。卵焼きを作るのが得意で、

よく皆に振る舞っている。最近では、卵焼きではなく他の料理にも挑戦中。龍驤と仲が良い。胸が小さい事を気にしている。

好きな言葉は『平穏無事』。

439: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/11(水) 21:32:41.11 ID:09+KsUFd0
【新たなる酒豪】

 ―数日前16時過ぎ、第壱拾参鎮守府・執務室―

大淀「提督!第一艦隊から入電、南方ラバウル基地戦域の攻略に成功、ラバウル航空撃滅戦、成功しました!」

瑞理「ホントに!?いやぁ~…長かったなぁ~……」

大淀「そして、第五海域の攻略報酬として、イタリアの重巡洋艦・ポーラさんが、こちらに配属されます」

瑞理「よーしよしよし、これでザラちゃんが寂しくなくなるね」

大淀(提督…ザラさんのことを思って……)

瑞理「………ザラちゃんが何かあるたびに、『ポーラ』『ポーラ』って言ってて、見ててなんだかかわいそうな子に見えたから……」

大淀「ああ……確かに……」


 ―数時間後―

Pola(以下ポーラ)「Buon Giornov~。ザラ級重巡の三番艦~、ポーラです~。何にでも挑戦したいお年頃。頑張ります~」

瑞理「うん、僕がここの鎮守府の提督ね。よろしく」

ポーラ「よろしくお願いしま~す」

瑞理「それで、なんにでも挑戦したいって言ってたよね?なんならこの後僕と……」

雪風「しれぇ……出会って10秒でナンパするのはどうかと思います……」

バァン

Zara(以下ザラ)「ポーラが着任したってホント!?」

ポーラ「あら~、ザ~ラ姉ぇさまじゃないですか~」

ザラ「ホントにポーラだ!元気だった!?」ダキッ

ポーラ「も~、ザ~ラ姉ぇさまは~、心配性なんですから~」

瑞理「まあ、姉妹が再会できてよかったね」

雪風「はい!これで、ザラさんがもう虚ろに『ポーラ大丈夫かなぁ…』って呟く事もありませんね!」

440: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/11(水) 21:41:33.19 ID:09+KsUFd0
ザラ「それで提督、今夜鳳翔さんのお店でザラの着任記念パーティを開くんですけど、ご一緒にどうですか?」

瑞理「え、そんなの決めてたの?」

ザラ「はい!第五海域を攻略したって大淀さんの報告を耳にしましたので!」

ポーラ「あらぁ~、ザ~ラ姉ぇさまって~、意外とせっかちなのね~」

瑞理「そうだなぁ……じゃあ、参加させてもらおうかな?」

ザラ「はい!」


 ―19時過ぎ、鳳翔のお店―

ガヤガヤガヤガヤ

ポーラ「んぐぅ、んぐぅ、んぐぅ………ぷはぁ~、お酒美味しい~♪」

ザラ「あ、ポーラったら、お酒はダメって言ったでしょ!?」

ポーラ「大丈夫~、大丈夫~、そんなに弱くはないから~」

那智「ほう、ポーラとやら。なかなか良い飲みっぷりだな」

隼鷹「そいじゃ、あたし達と飲み比べと行こうぜ!」

ポーラ「いいですね~、望むところです~」

ザラ「ちょ、ちょっと!」


 ―数時間後―

那智「………うぷ、もう………無理……………」

隼鷹「…提督、バケツ……くれ………リバースしそう……」

ポーラ「あ~、美味しいわね~、何杯でも行けちゃうわ~♪」

瑞理&「」

ポーラ「あれぇ~?提督ぅ~?どうかしましたか~?」

雪風「……まさか、那智さんや隼鷹さんを超える飲兵衛とは……」

瑞理「けど……………アリだね」


【終わり】

442: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/11(水) 21:50:48.87 ID:09+KsUFd0
【キャラクター紹介】

≪Pola/ポーラ≫

Zara級重巡洋艦三番艦。艦娘No.249。ウェーブがかった薄い茶髪と、間延びした喋り方が特徴の、マイペースな女の子。すごいのんびり屋さんで、喋るのも遅く

動作も鈍い。ゆるふわ系かと思いきやまさかの大酒飲みで、那智や隼鷹、千歳などのちゃんぽん組をも上回るぐらい酒に強い。しかし、飲み過ぎると脱ぐ癖があり、

ザラはそれを知っているためあまりポーラに酒を飲ませない。まだ着任してから日が浅いため、戦闘能力はまだ分からない。

好きな言葉は『笑いは良い血を作る』。

443: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/11(水) 22:02:39.54 ID:09+KsUFd0
今日はここまでにします。

>>431
  ポーラの話、いかがでしたか?お気に召さないようでしたら申し訳ございません。


明日は、キリ番安価にありましたアイオワの話を書いていきます。

感想・リクエスト等があればお気軽にどうぞ。

それではまた明日。




E-7丙作戦、出撃10回目、通算2回目のラストダンス。

基地航空隊、航空戦、航空支援でまさかの中枢棲姫、空母棲姫以外の艦が撃沈。さらに夜戦突入時は損壊した中枢棲姫のみに。なんだこの理想的展開。

そして夜戦、衣笠が中枢棲姫にとどめを刺してラストダンス終了。E-7を無事攻略し、アイオワをゲット。

E-6が超絶鬼畜難易度だったからか妙な肩透かし感があるけど、アイオワをゲットしたので良しとしよう。


………と、これですっきり終われたらよかったけど、>>1はまだE-5に一切手を付けていないので、ポーラを手に入れるためにE-5へ出撃。

したはいいものの、出撃1回目はリコリス棲姫にほとんどダメージを与えられず、出撃2回目は航空戦マスでまさかの夕立、三隈が大破し撤退。

E-5は航巡2、駆逐4が最もベストな編成らしいがこの編成でクリアするのは、>>1の艦隊的に少々難しいので、

明日は戦艦と空母を入れて、上ルートからボスに行ってみます。(下手すると、多分ポーラはあきらめざるを得ないかもしれない)


久々に空母棲姫のドスの利いた『シズメ

448: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/12(木) 21:37:28.24 ID:jOAeT8EG0
【アメリカン】

 ―18時過ぎ、執務室―

大淀「提督、第七海域の攻略報酬である、アイオワさんが着任されました」

提督「……いよいよ来ましたか」

大淀「はい……」

提督「……ここで気に病んでいても仕方がありません。通してください」

大淀「………分かりました」


Iowa(以下アイオワ)「Hi!MeがIowa級戦艦、Iowaよ!」

提督「よろしくお願いいたします。私がここの提督であり、総司令部の補佐官です」

アイオワ「Ah,ここがGHQって事は、大淀から聞いているわ。よろしくね!」

提督「こちらこそ。さて、着任して早々すみませんが、明日からは―」

コンコン

長門「失礼するぞ、提督」ガチャ

提督「あ」

アイオワ「?」クルッ

長門「ん?提督、この方は?」

提督「あー……その人はですねぇ……」

アイオワ「Oh,youもカンムスかしら?初めまして!Meは、Iowa級戦艦、アイオワよ!」


長門「…………………アイオワ………だと?」


アイオワ「?」

長門「………………」ブルブルブルブル

449: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/12(木) 21:50:47.02 ID:jOAeT8EG0
大淀「早く、こちらです!」バァン

陸奥「長門!?」

長門「………陸奥?」クルッ

陸奥「あはは、ごめんなさいねアイオワさん。長門、少し恥ずかしがり屋さんだから、初対面の人相手に緊張しちゃって…ちょっと失礼~」パタン

アイオワ「…………あ」

パタン

提督「…………すみません、アイオワさん。長門さんも悪気があったわけでは………」

アイオワ「……本当はね、分かってるわよ」

提督「?」

アイオワ「MeがこのOfficeに来るまでに何人かのカンムスとあいさつしたけど、皆Eyeを逸らしたり、悔しそうなFaceをしたりしてたわ」

提督「………」

アイオワ「そのReasonは、かつてのWarでMeがこの国と、この国のFleetにしたことでしょうね………」

提督「…………」

アイオワ「卑怯な言い訳かもしれないけど、あの時のMeに自我は無かったし、実際にAttackしたのはMeのAdmiralとCrew……。Meが

     やったのは確かだけど、今のMeじゃない……」

提督「………」


アイオワ「Meは……私は、例えどれだけ時間がかかろうと、どれだけ皆に忌避されようと、あの時の事をちゃんと謝って、罪を償って、皆と一緒に肩を並べて

     共に生きていきたいと思ってるわ」


提督「……そうですか」

アイオワ「………って、Arrivalして早々、辛気臭い事言っちゃったわね。Sorry,sorry…」

提督「………やはり、貴女を仲間にしたのは正解だったみたいです」

アイオワ「?」

提督「アイオワさんが、皆さんと仲良くなれるよう、私は心から応援しますよ」

アイオワ「………Than…………ありがとう」


【終わり】

450: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/12(木) 21:59:11.19 ID:jOAeT8EG0
【キャラクター紹介】

≪Iowa/アイオワ≫

Iowa級戦艦一番艦。艦娘No.240。ブロンドヘアーと、アメリカンなナイスバディが特徴の、ポジティブな女性。金剛よりも片言な日本語を喋り、所々に英語を

混ぜる喋り方がデフォルト。着任したばかりの今は、過去の大戦ゆえか艦娘達から忌避されている。しかし本人は、あの時のことを申し訳ないと思っており、

ちゃんと謝罪して罪を償い、皆と共に暮らしていきたいと思っている。提督はその想いを聞き、実現できるよう心から応援と協力をする事に決める。

好きな言葉は『Going My Way』。

457: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/13(金) 21:13:02.52 ID:WdYxsgG/0
【虎の威を借りているつもりではない狐】

 ―7時過ぎ、講堂―

提督「えー、現在展開されている大規模作戦ですが、わが鎮守府の資源が、設定したラインを切ってしまったため、一度作戦から離脱します」

ざわっ…

提督「本日から数日の間は、通常海域に出撃して任務を消化し報酬で資源を確保しつつ、遠征で資源を回復していきます」

白露「えー?でもまだ資源はいっぱいあるじゃん!」

提督「今のうちに少しでも回復させておかないと、作戦後の資源状況が大変な事になりますから」


 ―8時過ぎ、食堂―

妙高「…と言うわけかだから初風ちゃん。私も10時から遠征だから、ちゃんと留守番していなさいね」

初風「うぅ………できれば妙高姉さんと一緒に遠征行きたかったのに…」

妙高「それはどうしようもないわね。遠征のスケジュールと編成は、全部提督が決めた事ですから」

初風「むー……」


 ―数時間後、休憩室―

初風「………はぁ」

提督「初風さん、どうかしましたか?」

初風「…別に、何でもないわよ」

提督「まさか、妙高さんがいないだけでそこまで弱々しくなるとは」

初風「だっ、誰がなよなよしているって!?」

提督「言ってませんよ」

初風「もう………だって、寂しいじゃない。普段一緒にいる人がいなくなるなんて」

458: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/13(金) 21:26:36.56 ID:WdYxsgG/0
提督「でもこれを機に、他の皆さんと交流を図っても良いかもしれませんよ?」

初風「どうして。私は別に島風みたいにぼっちなわけでもないし、時津風みたいに雪風バカじゃないし」

提督「名指ししたうえで罵倒するのは止めなさい。そうではなくて、初風さん、よく妙高さんと一緒にいるでしょう?」

初風「そうね」

提督「ですが、妙高さんのような先輩と一緒にいるせいで、他の駆逐艦の皆さんが近寄りがたい雰囲気になっているんですよ」

初風「別に、私はそんな雰囲気出してるつもりはないわよ」

提督「本人にそのつもりはないとしても、他の皆さんの捉えようによっては別の意味になってしまう事はよくあります」

初風「………………」

提督「初風さんも、本当は優しい性格だという事は分かっています。それを他の皆さんにも向けてみては?」

初風「…………」


 ―数分後、駆逐艦寮・休憩室―

島風「だーかーらー、かけっこしよーよー!」

天津風「やだっつってんでしょーが!」

初風「な、何の騒ぎ?」

嵐「島風が天津風をかけっこに誘ったんだが、天津風はいつもやってるから嫌だって」

初風「もう、そんな理由で……じゃ、私がかけっこしてあげるわよ。島風」

島風「えっ。いいの?」

初風「いいわよ、やってあげても」

島風「やったー!じゃあ運動場へ行こ!」グイグイ

初風「わ、分かったから引っ張んないでよ!」

天津風「はぁ、初風のおかげで助かったわ…」

嵐「…しかし珍しいな。初風が自分からかけっこするって言いだすなんて」


 ―数分後、執務室―

チョッ、ハヤスギィ・・・

オッソーイ!


提督「……もう大丈夫みたいですね」

羽黒「…そうですね」ニコ


【終わり】

459: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/13(金) 21:32:53.91 ID:WdYxsgG/0
【キャラクター紹介】

≪初風≫

陽炎型駆逐艦七番艦。艦娘No.118。薄いブルーのロングヘアーと、胸の黄色いリボンが特徴の、少し不愛想な女の子。普段からあまり表情を表に出さず、若干

刺のある喋り方をしているが、根は優しい。かつての戦いで、妙高と激突してしまった事がトラウマとなり、トラウマを克服するためによく妙高と一緒にいる。

妙高の事をとても尊敬しており、『妙高姉さん』と呼び慕う。いつも妙高と一緒にいるせいで他の皆は近寄りがたかったが、最近は妙高離れに励む。

好きな言葉は『転ばぬ先の杖』。

466: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/14(土) 21:36:47.25 ID:EOJm2k0e0
【MVP】

 ―数日前20時過ぎ、北太平洋戦域・Nマス(北太平洋深海中枢泊地)―

那智「いっけぇ、衣笠!」

比叡「やっちゃってください!」

衣笠「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」ダァン

ズッドォォォォォォォォォォォォォォォォ

中枢棲姫-壊「ソウカ…ウマレタ リユウヲ…ナシトゲタノダナ……。そうなのね……気持ち…わかる…」破壊

衣笠「はぁ………はぁ……」

全員「やったぞおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」


 ―翌日9時過ぎ、執務室―

衣笠「いやいや、そんなのいいですって!」

提督「しかし、攻略困難な2つ海域で、連続してゲージを破壊した衣笠さんには、もう感謝しきれないくらい感謝しているんですよ。貴女がいなかったら、

   この作戦を攻略する事は出来なかったのですから……」

衣笠「で、でも……」

提督「お礼に何か1つ、褒美を差し上げたいのですが」

衣笠「うぇ……ええと……」

提督「まあ、流石にすぐというのは酷でしょうし…。少し考えていただいて構いませんよ」

衣笠「……」


 ―数分後、重巡洋艦寮・青葉&衣笠の部屋―

衣笠「……はぁ」

青葉「おや、衣笠?どうしたんですか?」

衣笠「あ、青葉……」

青葉「今、鎮守府中で話題に上がっていますよ?後段作戦の敵艦隊旗艦を二海域連続で撃破したスーパー重巡洋艦って」

衣笠「そうなんだ……」

467: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/14(土) 21:48:25.66 ID:EOJm2k0e0
青葉「なんだか嬉しくなさそうですね……何かあったんでしょうか?」

衣笠「……実はさっき、提督に呼ばれてね」

青葉「ほうほう」

衣笠「提督からも、『攻略困難な2つの海域で連続して旗艦を撃破したご褒美に、何か1つ褒美を上げたい』って言われて」

青葉「おおっ!それはすごいじゃないですか!それはあれですか?『なんでも一ついう事を聞く』っていうニュアンスと同じですよ!」

衣笠「……でも、何か1つって言われて……それに悩んじゃってるの……」

青葉「じゃーあれですよ!ご褒美に○○を貰って―――すみません、冗談ですごめんなさいだから両手で首絞めないでギブギブギブ……」

衣笠「………はぁ」

青葉「えほっ、へほっ……ふぅ。そう言った感じの願いじゃなければ、あれですよ。休暇とか?」

衣笠「休暇は、今回の作戦に参加した娘たち全員に与えられるんだって。青葉にも通知があったでしょ?」

青葉「あ、そう言えば。それじゃ、何かプレゼントとかでもいいんじゃないんですか?」

衣笠「うーん……でも、そう言うのお願いするのって、なんだか図々しくない?提督が『何か1つ、とは言ったけど…』って顔されても嫌だし…」

青葉「衣笠は真面目ですねぇ……」

衣笠「うーん…………」

青葉「あ、後は膝枕とか!甘える権利とか!」

衣笠「そ、それって!?こ、恋人同士とかがする事じゃない!」

青葉「でも、衣笠はしれーかんの事が好きなんでしょ?」

衣笠「…好きだけど、提督にはもう雲龍さんがいるし……」

青葉「あのですねぇ、しれーかんが前に、『ケッコンカッコカリの第一の目的はあくまで、提督と艦娘の絆を深めて艦娘の能力向上を第一の目的としてる』って

   言っていたんですよ」

衣笠「それが何?」

468: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/14(土) 21:57:24.22 ID:EOJm2k0e0
青葉「しれーかんは、ケッコンカッコカリの事をそれほど重要とは思っていない可能性もある、という事ですよ」

衣笠「!」

青葉「それに衣笠が、しれーかんとあんなことやこんなことをして能力が上がれば、もっと衣笠の能力が上がるかもしれませんよ?」

衣笠「………………」

青葉「それとぶっちゃけ、あくまでカッコカリであって、カッコガチじゃないですから」

衣笠「…………………」


 ―20時過ぎ、執務室―

提督「……思った以上に、燃料と弾薬を消費しましたねぇ…。拡張作戦もあるというのに…一度資源回復をするべきか……」

コンコン

提督「あ、どうぞ」

ガチャ

衣笠「……失礼します」

提督「衣笠さんですか、どうしましたか?」

衣笠「あの、朝の……何か1つご褒美をって……」

提督「ああ、その話ですか。何か、思いつきましたか?」

衣笠「……質問に質問を返すようで少し申し訳ないんだけど、提督的には、衣笠さんが強くなれるような、何かの方がいい感じ?」

提督「……?」

衣笠「ええっと……、ネックレスとかのアクセサリーみたいなオシャレ目的のモノじゃなくて、新しい装備とかみたいな、今後も役に立つようなものの方が、

   提督的には助かる?正直に答えて」

提督「……そうですねぇ…正直に言えば、後者の方ですね。後々役に立つようなものの方が、私的にも嬉しいですね」

衣笠「……そっか。じゃあ……………提督、目を瞑って」

提督「……構いませんが……」

衣笠「………………」ツカツカ

提督「?」

469: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/14(土) 22:02:17.11 ID:EOJm2k0e0



衣笠「んっ」チュッ



提督「!」

衣笠「んぅ…………」

提督「…………………」

衣笠「ぷはっ」

提督「………衣笠さん………」

衣笠「これさえあれば、衣笠さんはまだ強くなれるから。ありがとね」

提督「……………意外と積極的なんですね」

衣笠「う、うぅ……。お、おやすみ!///」バタン

提督「………敵いませんねぇ…」


 ―数分後、浴場―

青葉「あ~、良いお湯ですねぇ~」ホカホカ

衣笠「……………………………………………」ブクブクブクブク

青葉「……で、結局何をお願いしたんですか?」

衣笠「……教えない。どうせ新聞の記事にするんでしょ?」

青葉「え~、釣れないですねぇ~」

青葉(まあ、その真っ赤な顔を見れば、何をしたかは分かるんですが)


【終わり】

470: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/14(土) 22:11:38.69 ID:EOJm2k0e0
【キャラクター紹介】

≪衣笠≫

青葉型重巡洋艦二番艦。艦娘No.120(改二はNo.142)。色の薄い茶髪と起伏に富んだボディが特徴の、フレンドリーな女の子。姉の青葉同様野次馬根性があり、

楽しい事が大好き。戦闘面については、オールマイティと言っていいほど何でもできる。青葉に次いで古参の重巡洋艦で、斑提督が提督に着任したての頃からの

付き合い。そして今までの時の中で提督のことを好きになるが、雲龍がケッコンカッコカリした今でも、少しずつアタックをしている。

好きな言葉は『才色兼備』。

476: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/15(日) 21:43:15.01 ID:WArkVpME0
【全力で】

 ―8時過ぎ、食堂―

ガヤガヤ

朝潮「はむっ…もぐむぐ……」

大潮「朝潮、今日はいつにもまして食べますねぇ~」

朝潮「むぐむぐ……当たり前よ。今日は東京急行の日だもの。いっぱい食べて、遠征を頑張らなきゃ!」

大潮「そのテンションですよ大潮!テンションアゲアゲで、遠征頑張っちゃいましょー!」

満潮「はぁ……朝っぱらからそんながつがつ食べてハイテンションなんて、元気ねぇ」

荒潮「あら~、そういう満潮はご飯の量が少ないみたいだけど~、ダイエットかしら~?」

満潮「ち、違うわよ!」


 ―9時過ぎ、執務室―

神通「それではこれより、神通率いる第二艦隊は南方海域へ、東京急行遠征へ向かいます。随伴艦は、朝潮、大潮、満潮、荒潮、黒潮です」

提督「了解しました。全員、主砲1、魚雷1、そしてドラム缶を1個ずつ装備し、遠征へ向かってください」

神通「はい」

朝潮「司令官、私達、全力で遠征に励んで、資源をたくさん持って帰ってきますね!」

提督「はい、お願いいたします」


 ―数時間後、南方海域への航路上―

神通「朝潮ちゃん、提督の前での所信表明、素晴らしかったですよ」

朝潮「え、そんな……朝潮は別に、ありきたりな事を言っただけで…」

神通「ありきたりな事でも、提督の前で所信表明をする娘はそんなにいないの。その意気やよし、です。この遠征、頑張りましょう」

朝潮「はい!」

満潮「………………神通さんをやる気にさせちゃったか……」

大潮「……神通さん、やる気モードになるとめっちゃくちゃ厳しくなるからね……」

黒潮「あかん……鎮守府に戻るころには、ウチ、疲労困憊だわ……」

荒潮「うふふ~、でも頑張るしかないでしょ~?」

477: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/15(日) 21:56:04.14 ID:WArkVpME0
 ―12時前、執務室―

神通「神通率いる第二艦隊、南方海域への東京急行より帰投いたしました」

提督「お疲れ様です」

朝潮「大成功ですよ、司令官!弾薬も鋼材も、たくさん持って帰ってきました!」

提督「ありがとうございます。ただ……」

大潮「ぜー…はー……」

満潮「肩が……腰が……」

提督「後ろの方々がダウンしているんですが……何をしたんですか?」

神通「早く帰投できるように、帰りのスピードを上げたんですよ」

提督「………まあ、大成功しましたので良しとしましょうか。それでは、報告書は明日の昼までに、皆さんは休憩に入っていただいて構いませんよ」

神通「ありがとうございます」ペコリ

大潮「あ~う~い………お昼ご飯だぁ~……」


 ―13時前、食堂―

朝潮「さてと、他に何かやるべきことは……」


『……という事なんです…』

『それは困りましたねぇ…』


朝潮「?どうかしたんですか?」

提督「ああ、実はですね……」

萩風「実は、私と嵐が午後から北方鼠輸送遠征に行く予定なんだけど、嵐がアイスを食べすぎてお腹を壊しちゃって寝込んじゃったの…」

朝潮「え……」

提督「まったく……嵐さんはアイス禁止にしましょうか。それにしても、これで遠征のスケジュールを組み直さなければなりませんね…。だれか、他の駆逐艦を

   見繕って……」

478: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/15(日) 22:16:53.08 ID:WArkVpME0
朝潮「あの、私が代わりに行きましょうか?」

萩風「えっ?」

提督「いえ、貴女は先ほど東京急行から戻ってきたばっかりでしょう」

朝潮「大丈夫です!昼食を食べて、休憩も取りましたから!」

提督「……萩風さん。嵐さんの代わりに朝潮さんを行かせますが、何か異変がありましたら、すぐに引き返してください。旗艦の長良さんにも伝えますが」

萩風「は、はい!」

提督「朝潮さん、もう一度聞きます。本当に大丈夫なんですか?」

朝潮「はい!大丈夫です!」


 ―16時過ぎ、医務室―

朝潮「………すー…すー…」

司令長官「なんか、デジャヴを感じるね………」

提督「執務室に入ったとたんに、倒れました。多分、我慢していたんでしょうね」

司令長官「何で無茶な出撃させたの。君らしくもない。朝潮ちゃんが自分から『行ける』って言っていなかったら、ブラック鎮守府になっていたんだよ?」

提督「………確かに、朝潮さんの自己申告を過信しすぎました。これは私に全面的に非がありますね」

司令長官「まあ、朝潮ちゃんが無理して遠征に行ったのも悪いけどね」


 ―数時間後、執務室―

提督「そう言うわけで、明日から数日の間は休んでいただいて構いませんよ」

朝潮「私はまだ大丈夫です!まだ行けます!」

提督「それでまた、今日のように倒れられても困ります。私も、皆さんも

朝潮「…………」

提督「貴女が倒れたと聞いて、他の皆さんが動揺していましたよ。遠征に身も入らないほどに」

朝潮「っ」

提督「遠征が失敗して資源も持ち帰れないのは、貴女も望んではいないでしょう?もう二度と、無理してまで出撃しようとしないでください」

朝潮「………はい」


【終わり】

479: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/15(日) 22:27:08.69 ID:WArkVpME0
【キャラクター紹介】

≪朝潮≫

朝潮型駆逐艦一番艦。艦娘No.85。黒のロングヘアーと、青い艤装のベルトが特徴の、とても真面目な女の子。何事にも全力で取り組む姿勢を持っており、勝負事

には妥協しない。全力で物事に取り組む故、たまに身体を壊して皆を心配させることもある。とても仲間思いであり、戦闘でも皆を守る事を優先している。その

真面目な姿勢は戦艦や空母の先輩たちからも一目置かれている。ただ、その気合が他の駆逐艦を巻き込む事もある。

好きな言葉は『全身全霊』。

487: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/16(月) 21:35:51.64 ID:E69ADv1C0
【資源】

 ―15時過ぎ、廊下―

長良「あ~…鼠輸送作戦も疲れるなぁ~……」

五十鈴「鼠輸送作戦はまだいいじゃない。五十鈴なんて、東京急行よ?南方海域なんて遠いし暑いし…大変よ……」

長良「でも、今は資源回復が第一目標だし、文句も言ってられないよ……」


名取『………』タタタタ


長良「あれ?あれって、名取?」

五十鈴「急いでどこへ行くのかしら…」


 ―数分後、資源倉庫―

長良「何かと思えば、資源倉庫か」

五十鈴「って、由良もいるじゃない」

由良「あら、長良姉さんに五十鈴姉さん…。どうかしたの?」

五十鈴「あ、ちょっと名取が走って行ったから、どこへ行くのかなーって思って」

名取「べ、別に特別な事なんてないよ?ただ、提督から『資源の数を確認してきてほしい』って言われて…」

長良「で、由良は何してるの?」

由良「私は、資源の整理と倉庫内の警備って言われて……」

五十鈴「何でそんな事させるのかしら?別に盗まれるわけでもないのに」

鬼怒「それがそうでもないらしいよ?」ヒョコッ

名取「ひゃわっ!?」

由良「鬼怒、どういう事?」

鬼怒「なんかこの前ねー?潜水艦の子たちが夜中にここに忍び込んで、資源をちょろまかしたらしいよ?」

阿武隈「出撃でいつも被弾してるのに、資源の配分が割に合わないからって言ってたよ」

由良「そっか……たしかに、潜水艦の子たちには、いつも敵の攻撃を誘導させる役目を負わせちゃってるからね……」

長良「………………」

488: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/16(月) 21:56:57.50 ID:E69ADv1C0
 ―数時間後、休憩室―

鬼怒「でもまさか、大規模作戦を一回中断してまで資源回復するとはね~………」

五十鈴「それだけ今回の作戦は厳しいって事でしょ?」

長良「でも長良達って、あんまり大規模作戦じゃお呼びじゃないよね……」

五十鈴「そうね……改二になって運用性の増えた阿武隈以外は」

阿武隈「そ、それほどでもないよ……」

由良「でも確かに……甲標的で先制雷撃もできて、大発動艇も積む事ができて、軽巡中第二位の雷装…回避・装甲は軽巡トップ……羨ましいわね」

名取「そうだねぇ……私も改二になれたらなぁ」

阿武隈「あはは……それは妖精さんにお任せだね…。でも、あたしも後段作戦じゃあまり出番も無くなって、これから行く拡張作戦もあたしは出番じゃないし…」

長良「でも、前段作戦には出ていたんでしょ?私達が遠征でヒーコラ言っているのに、阿武隈は前線で華々しく活躍とは……随分差が出たもんねぇ~」

由良「……やっぱり、改二かぁ」

五十鈴「改二になったからって、出番が増えると思ってちゃ大間違いよ。提督曰く、他の鎮守府の私なんて『電探牧場』なんて言われてるんだから……」

名取「え、えぇ?じゃ、じゃあ……五十鈴お姉ちゃんも……?」

五十鈴「いや、それは無いわね。五十鈴は大規模作戦中は大体暇してるわ」

長良「でもさー?せめて連合艦隊の第二艦隊旗艦ぐらいはやりたいよね~」

鬼怒「確かに~…。鬼怒なんていつも留守番組だし……」

由良「でも私達って…特に秀でている性能とかはないからね………」

五十鈴「でも五十鈴は防空巡洋艦なのよ?これを生かさない手は無いわ!」

鬼怒「でも最近は防空駆逐艦がいるからなぁ~……」

名取「後は…摩耶さんもいるし……」

五十鈴「xxxx!」ガン

阿武隈「五十鈴姉さん、それは言っちゃだめだよぉ!」

長良「やっぱり、司令官に直訴した方がいいわよね……」

由良「うん…待ってるだけじゃこのままだからね……」

鬼怒「そうと決まれば、早速行ってみよー!」

名取「お、おー……」

489: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/16(月) 22:12:23.00 ID:E69ADv1C0
 ―数分後、執務室―

提督「………なるほど。大体わかりました」

五十鈴「で、答えは?」

提督「…………‶適材適所‶、と言う言葉は知っていますか?」

長良「へ?」

提督「確かに、こう言った要望というか直訴は、よくあります。しかし私は、皆さんのそれぞれの個性に合った役割をみなさんに与えているつもりですよ」

由良「?」

提督「阿武隈さんは確かに改二になってから運用性も増して、今回のような大規模作戦にも出撃できるぐらいの力を持つようになりました。元々大規模作戦には

   性能の高い艦娘を起用していますから」

五十鈴「じゃあ五十鈴も…!」

提督「五十鈴さんも確かに対空性能は高いです。しかし、火力や装甲は他の軽巡洋艦とさほど変わらず、燃費等を重視するなら今は防空駆逐艦の秋月さん達を起用

   していますから」

提督「確かに長良型は、それほど秀でた性能はありません…。従って、簡単な海域の攻略等に参加するほどしかありませんが………それでも、貴女達には個性が

   あります」

名取「どういう、ことでしょうか…?」

提督「例えば長良さんは、活発に体を動かそうと他の艦娘の方たちに呼びかけていますよね?それは、退屈な遠征のスパイスになります。五十鈴さんは先ほども

   述べたように対空性能が高いので、空母が多く出現する海域ではお役立ちデス」

長良「お、おお……」

提督「由良さんは、優しく気遣いもできるので、後方支援や疲れた艦娘の方たちのケアに向いています。名取さんも普段はおどおどしていますけど、やる時は

   しっかりと役目を果たしてくれます。鬼怒さんも、そのジョークや明るい言動で、沈み切った場の雰囲気を盛り上げてくれます」

名取「あ、ありがとうございます」

鬼怒「えへへ~、ありがと♪」

由良「……………///」

五十鈴(ん?なんか一人だけ告白みたいな評価を受けていた気がするけど…?)

提督「とまあ、大体こんな感じで、私は皆さんに役割を与えているんです。別に私の趣味で皆さんを留守番組にしているわけではないので、それだけは理解して

   おいてくださいね」

長良型「はい!」

490: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/16(月) 22:24:27.08 ID:E69ADv1C0
 ―数分後、廊下―

長良「なんだか、司令官もいろいろ考えていたんだね」

五十鈴「そうね~…。留守番組なんて僻んでるのが、ばかばかしく思えちゃった…」

由良(優しくて、気遣いもできる……ね♪///)

名取「ゆ、由良ちゃん?顔が赤いよ?」

鬼怒「青春だねぇ~」

阿武隈「あ、どうだった?」

長良「なんかね、私達の長所をほめてくれたよ~?」

阿武隈「えー?あたしも褒められたかったな~」

鬼怒「改二になって有用性が増したっていうのに、まだ望むか!」

阿武隈「いいジャン別に~!あたしも提督に褒められたいよ~!」

五十鈴「醜い争いねぇ……」

リンゴーン、リンゴーン

由良「あ、晩御飯の時間だね」

五十鈴「あら、もうこんな時間……そう言えばお腹空いたわね~…」

長良「今日はいっぱい働いたし、ご飯が美味しいよ~?」

鬼怒「今日のメニューなんだっけ?」

阿武隈「えーっと、Aセットは麻婆豆腐、Bセットはイタリアさんのボロネーゼ、Cセットのおにぎりはおかか、高菜、ツナだったかな」

名取「阿武隈ちゃん、覚えてるんだ~」

五十鈴「食い意地が張っているようで」

阿武隈「ち、ちがうもん!」

由良「もう、そんな阿武隈をいじらないであげてよ……さ、早く食べに行こ?」

鬼怒「よーっし、鬼怒は何にしようかな~?」


【終わり】

500: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/18(水) 21:58:20.99 ID:z/hpTIf80
【深海の誓い】

 ―16時過ぎ、カレー洋・Dマス(東方主力艦隊)―

ズドォォォン、ゴドォォォォォォン

戦艦ル級Flagship「!!」ズドォォン

古鷹「食らわないよっ!」ギュン

戦艦ル級Flagship(なんだ…あの回避力は…?)

古鷹「はぁぁぁぁっ!」ズドォォォォン

バゴォオッ

重巡リ級elite「グハッ!?」撃沈

戦艦ル級Flagship「!」

戦艦ル級Flagship(妙だな……あの重巡洋艦だけ命中率と回避力が高い……何が………)

飛鷹「古鷹、ナイスファイト!」

古鷹「まだまだ、これからですっ!」グッ

キラッ

戦艦ル級Flagship(…?あいつの左手薬指………何を付けている?)

戦艦ル級Flagship(あれは………指輪か?)

空母ヲ級Flagship「ヲヲッ」

戦艦ル級Flagship(ヲ級の言う通り、あの指輪を付けているのは、あの重巡洋艦だけ………。あれが、あの回避力と命中率に関係しているのか…?)

戦艦ル級Flagship(これは、調べてみる必要があるな)

古鷹「らあああああああああっ!」ドゴォォォ

ズッドォォォォォォォォォォン

501: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/18(水) 22:13:22.94 ID:z/hpTIf80
 ―18時過ぎ、深海棲艦本拠地・執務室―

戦艦タ級「………以上が、カレー洋に展開していた東方艦隊旗艦・戦艦ル級Flagshipからの報告です」

深海提督「調査の要あり…か」

戦艦タ級「確かにル級の言う通り、その指輪のようなものが、他の艦に比べて秀でている回避力と命中率と関係していると思います」

深海提督「艦娘達は、まだ俺たちが把握していない何らかの力を有している、という事か」

戦艦タ級「………それで、提督はどうなさるおつもりですか?」

深海提督「もちろん調査する。ソ級と雷巡チ級を遣わせよう」

戦艦タ級「分かりました」



 ―数日後14時過ぎ、深海本拠地・執務室―

深海提督「ケッコン…………」

空母棲姫「カッコカリぃ?」

雷巡チ級「ああ。海軍の艦娘と提督が、より強い絆を結んで能力を上昇させるためのシステムらしい。ル級が見た指輪っていうのは、その証だな」

深海提督「……この調書の中にも、‶ケッコンカッコカリは原則1人の艦娘とするものである‶って書いてあるし…練度が最大に達したら海軍を退役して、その

     艦娘と添い遂げる事ができるって…ホントの結婚みたいだな」

空母棲姫「しっかし、‶ケッコンカッコカリ‶なんて安直な……」

雷巡チ級「ま、それで本物の夫婦生活をした気になっている提督や艦娘が沢山いるって話だよ」

深海提督「海軍め………狂ったか」

空母棲姫「で、どうするの?」

深海提督「ん?そりゃー、その指輪つけた艦と戦闘をする際は、その艦には用心しろって皆に注意するしか…」

雷巡チ級「あー、これだよ。これだからこのニブチン提督は」

深海提督「誰がニブチンだ!誰が!」

雷巡チ級「空母棲姫が言いたいのはそういう事じゃなくてな、ウチ等でもケッコンカッコカリはしないのか、って話だよ」

空母棲姫「っ」

深海提督「ん…そうか……。ま、お前らも年頃の娘ばっかりだから、そう言うのには憧れてるのか一応」

雷巡チ級「そういう事でもなくてだなー……」

空母棲姫(年頃の娘に見えない子も結構いるけど……)

502: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/18(水) 22:23:08.89 ID:z/hpTIf80
深海提督「…………………………………ま、考えとくわ」

雷巡チ級「あはは~。ま、気を付けてね、とだけ言っておくよ」

深海提督「?何がだ」

雷巡チ級「それは、お楽しみに~♪」

深海提督「?」

空母棲姫「……………」


 ―19時過ぎ、食堂―

泊地水鬼「て、提督………あーん♪」

深海提督「い、いや泊地水鬼…1人で食べられるから………」

戦艦タ級「そうですよ、泊地水鬼さん。提督嫌がっているじゃないですか」

泊地水鬼「……」シュン

深海提督「あ、ご、ごめんな…。また、機会があったら……」

戦艦タ級「じゃ、じゃあ提督………あーん♪」

深海提督「ちょっと待て」

北方棲姫「ほっぽも!ほっぽもあーんする!えいっ!」ポイッ

深海提督「ほっぽちゃんビフテキ投げちゃダメ熱ぁ!!」

港湾棲姫「だ、大丈夫ですか提督!今拭いてあげますから!」ガタガタッ

深海提督「い、いや…港湾棲姫大丈夫だから」

戦艦レ級「あー、手が滑ったー(棒)」ガタッ

港湾水鬼「おい、ホットプレートを押し付けようとするのは流石に止めろ」ガシッ

空母棲姫「………」チラッ

雷巡チ級「~♪」モグモグ

空母棲姫(チ級め……情報リークしたわね)

護衛要塞「………………クソが」ボソッ

集積地棲姫「……………………リア充爆発しろ」ボソッ

戦艦棲姫「あんたら2人は仲が良いわね~」

503: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/18(水) 22:32:12.06 ID:z/hpTIf80
 ―20時過ぎ、執務室―

深海提督「……あー、クソッ…ひどい目に遭った………」

コンコン

深海提督「あ、入っていいぞ~」

ガチャ

空母棲姫「失礼するわね~」

深海提督「空母棲姫か。どうかしたのか」

空母棲姫「いや、さっきの食卓で貴方がひどい目に遭ってたから、大丈夫かなーって」

深海提督「…心配して来てくれたのか。ありがとな」

空母棲姫「まあ、一応無事みたいだし、様子を見に来ただけだから、私は部屋に戻るわね」

深海提督「………あー、ちょっと待て」

空母棲姫「?どうしたの?」

深海提督「ちょっと、な。話があるんだが……」

空母棲姫「?」

深海提督「さっきの雷巡チ級の話…覚えてるか?」

空母棲姫「…ああ、私達でも‶ケッコンカッコカリ‶を採用しようか、って話かしら?」

深海提督「そう、それなんだがな………やってみようかと思うんだ」

空母棲姫「………そう。まあ、いいんじゃないかしら?私は提督の決めた事には反対しないから」

深海提督「………そうか。それで………な」クルッ

空母棲姫「?」

深海提督「………………………」カツカツカツ

空母棲姫「え、え?何、どうしたの…?」

深海提督「空母棲姫」

空母棲姫「な、何?」

504: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/18(水) 22:34:09.65 ID:z/hpTIf80





深海提督「俺と、ケッコンしてくれないか」





505: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/18(水) 22:43:35.67 ID:z/hpTIf80
空母棲姫「………………………………………………ぇ?」

深海提督「……………」

空母棲姫「あ、あはは……。ゴメン、聞き間違いかもしれないから、もう一度言ってくれないかしら…?」

深海提督「……もう一度言う。俺と、ケッコンしてください」

空母棲姫「…………………」

深海提督「……」

空母棲姫「…………ええと……理由…は、あるのかしら…………?」

深海提督「…………空母棲姫、お前は……いや、貴女は高い艦載機操作能力と火力、装甲をもってして、船舶や艦娘達に大きな被害を与える、艦娘達から恐れられ、

     忌み嫌われている存在だ」

空母棲姫「……………………」

深海提督「だが同時に、貴女は1人の女性だ。時々俺にちょっかいを掛けて反応を見て楽しんでいるような子供のような姿を見せたと思えば、さっきみたいに

     俺に対して優しく気遣いができるし、ほっぽちゃんや駆逐棲姫とかの、小さい子たちの世話も進んでやるほど優しくて……」

深海提督「そして何より…………美人だ」

空母棲姫「!!///」

深海提督「さっき、チ級からケッコンカッコカリの話を聞いた時、真っ先に貴女の顔が思い浮かんだ。それは多分…いや、俺は貴女に惹かれていたって事だよ」

空母棲姫「……………………」ウルッ

深海提督「………だから、俺とケッコンしてください」

空母棲姫「………………………はい」ニコッ

深海提督「…………よかった。断られたら、どうしようかと……」

空母棲姫「馬鹿ね…断るはずが無いじゃない」

深海提督「………どうして」

空母棲姫「そんなの、簡単な話よ」ズイッ

深海提督「っ」

506: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/18(水) 22:44:12.27 ID:z/hpTIf80





チュッ

空母棲姫「私も、貴方のことが好きだからよ」





507: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/18(水) 22:49:56.96 ID:z/hpTIf80
深海提督「………………………そうか」

空母棲姫「…?何、なんか嬉しそうじゃないわね……」

深海提督「いや、嬉しいよ?嬉しい事には嬉しいんだけどね…こう言った感じの関係になるのって、初めてだから……こういう物なのかって戸惑いが…」

空母棲姫「なんだ、そんな事だったの。安心した……」

深海提督「何が安心なんだ?」

空母棲姫「いえ、さっきのキスで、嫌いになっちゃったのかと思って」

深海提督「そ、そんな、嫌いになるはずが無いだろ!」

空母棲姫「っ」

深海提督「?ど、どうしたんだ?」

空母棲姫「い、いえ…大丈夫よ……」

空母棲姫(この提督、無意識に歯が浮くセリフを言ってくるから……///)

空母棲姫「……提督、こう言った関係になるのって初めて、って言ったわよね?」

深海提督「あ、ああ」

空母棲姫「そっか~……もう言っちゃうけど、ここの皆は、大体あなたのことが好きなのよ?」

深海提督「……………マジか。気づかなかった」

空母棲姫(あのアピールでも気づかなかった…だと…!?)

空母棲姫「ま、まあ………多分他の皆ともこう言った関係になるかもしれないし……私で慣れちゃわない?」

深海提督「……慣れるって、どうやって」

空母棲姫「差し当たっては……」


 ―数十分後―

ガチャッ

戦艦レ級「提督ー!風呂行こうぜー!背中流してやんよ~!」

508: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/18(水) 22:54:58.95 ID:z/hpTIf80



深海提督「も、もう………出る……っ!」

空母棲姫「あっ、んんっ…いい、わよ…。出して………私の中に、出しちゃって、いいから…ぁっ!」

深海提督「く…………うっ!」

空母棲姫「んあああああああああああっ!!イクぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ…!」



戦艦レ級「」パタン

戦艦レ級(あ…ありのまま今起こった事を話すぜ!)

戦艦レ級(『提督を風呂に誘ったら提督が空母棲姫と夫婦の営みをしていた』)

戦艦レ級(な…何を言っているのか分からねーと思うが俺も何があったのか分からなかった…)

戦艦レ級(ただ1つ言える事は…………)

戦艦レ級(こりゃ、面白くなりそうだ♪)


 翌日、深海提督と空母棲姫がケッコンした事で深海棲艦達に衝撃が走り一悶着起こったが、それはまた別の機会に。


【終わり】

509: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/18(水) 23:01:25.48 ID:z/hpTIf80
【キャラクター紹介】

≪空母棲姫≫

深海棲艦の一種。艦種は空母。白く長い髪と、左のサイドテールが特徴の女性。非常に高い火力と装甲を有しており、深海棲艦の中で最も艦載機の扱いが得意。

一撃で敵を大破させ、さらに民間の船を幾度となく沈めた事から、海軍関係者や艦娘から忌み嫌われている。しかし、その素顔は気遣いのできる心優しい女性。

料理もできるし、小さい子供の世話もできる。深海提督とケッコンカッコカリし、今は少し丸くなって、深海提督と仲睦まじくしている。

好きな言葉は『能ある鷹は爪を隠す』。

514: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/19(木) 21:34:18.89 ID:I8zRnO7w0
【優しい娘】

 ―13時半過ぎ、廊下―

提督「……………」コツコツ

五月雨「提督~!」タタタ

提督「?五月雨さん。どうしましたか?」

五月雨「提督、今日でい号作戦を完遂したんですよね?」

提督「ええ、先ほど大淀さんから任務完遂の報告を貰って」

五月雨「と言う事は、大規模作戦に復帰するんですよね?確か、今週のい号作戦を完遂したら再開するっておっしゃってましたよね?」

提督「ええ……あ、ですが今日からではありませんよ?明日からです」

五月雨「え、どうしてですか?」

提督「拡張作戦に出撃させる吹雪さんが、今日の朝に遠征から戻ってきたので…流石に今日出撃させるのは酷ですし、明日から頑張ってもらうんです」

五月雨「そうですか…。でも、確かに朝帰りしたその日にまた出撃って、疲れますよね」

提督「そういう事です」

五月雨「でも、頑張ってくださいね!拡張作戦も成功させて、ポーラさんを仲間にしましょうね!」

提督「………なんだか妙にテンションが高いですね…どうかしたのですか?」

五月雨「だって、攻略が困難だった第六海域を突破して、そしてその翌日には後段作戦を完遂したんですよ!今の私達だったら、拡張作戦なんてお茶の子さいさい

    ですよ!」


提督「………そのことなんですがね……」

五月雨「?」

516: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/19(木) 21:51:01.68 ID:I8zRnO7w0
提督「あの第六海域の突破時の作戦なのですが、実はあれ、私の作戦ではなくて、瑞理さんの作戦だったんですよ」

五月雨「え…………」

提督「瑞鳳さんが、私達が行き詰っているのを心配し、良かれと思ってあいつから作戦を聞いたんです」

五月雨「……………」

提督「五月雨さんは、『提督の作戦と、皆さんの力を合わせれば、絶対攻略できる』とおっしゃっていましたが、最終的に攻略できたのは、アイツの作戦と、

   皆さんの力です。私は五月雨さんの期待に応えられず……」

五月雨「提督」

提督「はい?」

五月雨「提督は私の期待に応えられなかった、何て言わないでください。最後の最後で別の人に頼っちゃったにしろ、今回の大規模作戦、ここまでこれたのは…

    提督のおかげなんですから」

提督「……………」

五月雨「それに、本当に行き詰って、どうしようもなくなったら、他人を頼ってもいいんですよ。そこで足踏みしているより、他の人に頼って前に進んだ方が、

    ずっとためになりますから」

提督「……………」

五月雨「あっ、でも私の言葉で提督を縛り付けていた、って事でしたら謝ります!ごめんなさい!」ペコリ

提督「………………………」ナデナデナデ

五月雨「て、提督!?な、何を…!?///」

提督「五月雨さんは、私なんかよりずっと、人間ができていますね」ナデナデナデ

五月雨「わ、私は艦娘で……///」

提督「関係ありませんよ。貴女は……いえ、貴女達は立派に人間ですよ。私達と同じくね」ナデナデナデ

五月雨「………………///」

提督「貴女のおかげで、ここまで来れました。ありがとうございます」ナデナデナデ

五月雨「……どういたしまして♪」


【終わり】

523: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/20(金) 21:38:37.69 ID:7vpPQIyV0
【補給】

 ―15時過ぎ、≪甘味処・間宮≫―

間宮「大規模作戦中だと、皆自粛気味で客が来ないわね~」

速吸「………そうですね」

伊良湖「この前に皆にスイーツを振る舞っただけですからね~…」

速吸「………そうですね」

間宮「………速吸ちゃん、どうしたの?」

速吸「………へっ、何がですか?」

伊良湖「いえ、何って…傍から見ても何か悩みを抱えているようにしか見えませんよ?」

速吸「………間宮さん、伊良湖さん、覚えてますか?私、今回の作戦で、第六海域に出撃してたって事」

間宮「覚えてるに決まってるじゃない、そんな事~」

伊良湖「速吸さんの、初めての大規模作戦ですよ?忘れるわけないじゃないですか」

速吸「でも私………流星と洋上補給用のドラム缶を積んで出撃したのに、敵艦隊旗艦は倒せなくて、戦闘が始まる時には大抵中破してて役に立たなくって…」

間宮&伊良湖「……………」

速吸「最終的には、私がいなくても第六海域は攻略できたし…結局私は、ただ洋上補給用のドラム缶2つと資源を無駄に消費しただけ……私なんて、皆さんの

   足を引っ張っていただけで終わっちゃったし……」グスッ

間宮「速吸ちゃん」

速吸「…はい?」

間宮「足を引っ張っちゃった、なんてネガティブな事、言わないの」ベシ

速吸「あうっ」

間宮「少なくとも私はそんな事を思っていないし、提督もそんな事微塵も思っちゃいないわよ」

速吸「…へ?」

524: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/20(金) 21:56:31.37 ID:7vpPQIyV0
伊良湖「確かに速吸さんは入渠する事が結構ありましたけど、中枢棲姫と戦う前には皆さんに弾薬と燃料を補給していたでしょう?それだけで十分、皆さんの

    役に立っていますよ。決して足を引っ張ってはいないです」

速吸「………………」

間宮「それに、私と伊良湖ちゃんが皆にスイーツを振る舞う時、材料を混ぜてくれたり、お皿を用意してくれたり、私達のことを手伝ってくれたじゃない。

   そこまでやって皆の足を引っ張っているなんてこと、無いじゃない」

速吸「…………」

間宮「いい、速吸ちゃん?戦場には出ない私が言うのもなんだけど、速吸ちゃんは確かに装甲は薄いし、火力もそれほど高くないから弱い印象もあるわ。けど、

   速吸ちゃんはさっき言ったみたいに戦場以外でも役に立っているわ。艦娘は何も、海の上で役に立たなきゃ意味がない、ってわけじゃないの」

伊良湖「そうですよ!そんな速吸さんが、気に病む必要はないです!」

速吸「………そっか、そうですよね……」

速吸「間宮さん、伊良湖さん、ありがとうございます!さっきは変に落ち込んだりして、すみませんでした!もう大丈夫です!」

間宮「そう、よかったわ……」

伊良湖「ええ。落ち込んでる速吸さんなんて、見たくないですから」

ガララッ

最上「間宮さーん、こんにちは~」ガラッ

綾波「はぁ~…第五海域疲れましたねぇ~」

間宮「あら、いらっしゃい!どうしたの?」

最上「いやぁ、第五海域に何度も出撃してるから、休憩として提督から好きなスイーツ食べていいって言われたから」

三隈「皆で来たんですの」

間宮「あ、そうでしたか~。それじゃあ速吸ちゃん、手伝ってくれるかしら?」

速吸「はい!速吸、頑張ります!」


【終わり】

525: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/20(金) 22:00:49.69 ID:7vpPQIyV0
【キャラクター哨戒】

≪速吸≫

改風早型補給艦一番艦。艦娘No.260。黒のショートヘアと、ジャージ姿が特徴の、献身的な女の子。提督やみんなの役に立ちたいと思っており、掃除や料理など

家事全般が得意。しかし、元々補給艦という、戦闘に不向きな艦種なためか、装甲・火力はそれほど高くない。そのため、出撃しても中破・大破して帰投する事

もしばしばある。前述の通り料理が得意なため、彼女が秘書艦になった日には昼食と夕食をしっかり作ってくれる。ただし、どこか抜けているところもある。

好きな言葉は『情けは人の為ならず』。

526: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/20(金) 22:06:16.22 ID:7vpPQIyV0
≪間宮≫

補給艦。栗色のロングヘアーと、白いエプロン姿が特徴の、包容力のあるお姉さん。戦場には出撃せず後方支援を主な任務としており、大規模作戦中は後輩の

伊良湖と共におにぎりやアイスを皆に振る舞っている。普段は鎮守府内にあるお店≪甘味処・間宮≫で、鎮守府内の皆にスイーツや定食を販売している。明石、

大淀と同じく、提督が着任してからすぐの頃に鎮守府にやってきたため、明石や大淀とも仲が良い。伊良湖は可愛い後輩で、速吸は頼れる後輩。

好きな言葉は『医食同源』。

533: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/21(土) 21:47:20.79 ID:AoIJr1DK0
【中の人繋がり①~二重人格~】

 ―18時半過ぎ、サーモン海域・Оマス(敵補給部隊本隊)―

古鷹「はぁ………はぁ………」中破

飛龍「大丈夫、古鷹?」

古鷹「はい、大丈夫です。ただ、ここまでの戦闘でちょっと疲れちゃって……」

蒼龍「それより…敵はまだ残ってるわね……」

比叡「ええ…戦艦タ級Flagshipが1隻、空母ヲ級Flagshipが1隻、輸送ワ級Flagshipが1隻……このまま戦闘を終えたら、多分戦術的敗北とみなされますね…」

古鷹「では、夜戦に行きますか……」

夕張「見ての通り私はドラム缶しか装備していないから、戦力には数えなくて構いませんよ」

大井(じゃあ道中で駆逐イ級Flagshipを2隻倒したのは何だったのかしら…)

古鷹「比叡さん…弾薬は……」

比叡「正直、もうほとんど残っていませんねぇ…装甲空母鬼との戦いと、ここの戦闘で大分消費しちゃいましたから……五分五分です」

古鷹「大丈夫ですよ、比叡さん。私が、何とかしますから」

比叡「古鷹さんも、中破しちゃってるじゃないですか……」

大井「そうよ。貴女もあまり無茶しちゃだめだわ」

古鷹「私、夜戦は得意ですから、何とか大丈夫です」

夕張「うーん……とにかく、夜戦しましょう」

古鷹「………まあ、夜戦は久々なんですけどね」

古鷹以外(不安だ!)


≪我、夜戦に突入す!≫

比叡「さて……どうしますかねぇ……」

大井「まずは、あの輸送艦を沈めるのが先決でしょう」

古鷹「……………………」

夕張「………って、古鷹さん?やっぱり、どこか不調が…?」

古鷹「…………くっ……ククク……」

全員「?」クルッ

534: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/21(土) 22:03:55.11 ID:AoIJr1DK0


古鷹「クハハハハハハハ!!楽しいショータイムの始まりだぜェ!!」


全員「」

古鷹「あー痛ってぇ………ったくよォ、俺の艤装をこんなにしちまうなんてよォ……。どういうつもりだオラァ!?明石サンと妖精サンが苦労するだろうが」

全員「」

戦艦タ級Flagship(な、何なのあの子…夜戦に突入してから急に性格が変わったけど……)

空母ヲ級Flagship(わ、分かんない………)

古鷹「そんじゃーまぁ………テメェからぶっ潰してやんよォ!!」ズダァァン

バゴォォォォ

輸送ワ級Flagship「グエエエエエエ………」撃沈

古鷹「ッハーッ!!この快感!この爽快感!コイツが夜戦の醍醐味よォ!!」

戦艦タ級FlagShip「ひっ………」

戦艦タ級Flagship(あ、アイツはヤバイ!とにかくいったん離脱を……)ザザザ

古鷹「あっれ~?」

戦艦タ級Flagship「!」ビクッ

古鷹「そこの戦艦サン~?ど~こへ行くつもりですかァ~?」ザザ

戦艦タ級Flagship「………………」

古鷹「逃がすつもりなんざ………ねェーよォ!!!」ズドゴオオオオオン

ボゴオオオオオオオオオオン

戦艦タ級Flagship「ガ………アァ……」撃沈

古鷹「…………あれれ~?一隻足りないぞォ~?」キョロキョロ

空母ヲ級Flagship「!!」ビクゥ

古鷹「ど~こに行っちゃったのかなァ~?」

空母ヲ級Flagship(だ、大丈夫…ここらへんの潮流は複雑だから簡単には近づけないはず………)

535: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/21(土) 22:11:49.74 ID:AoIJr1DK0
古鷹「見ィーつけた♪」

空母ヲ級Flagship「……………ヲ?」

古鷹「死ねェ!!!」

ドゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン

空母ヲ級Flagship(馬鹿な………どうやって…………?)

古鷹「俺、目はいい方なんでな。潮の流れも見えるんだ」クイッ


 ―数時間後、鎮守府波止場―

古鷹「あ~、疲れた~」

比叡「そ、そうですね…………」

古鷹「ところで、私の夜戦の戦い方、どんな感じだったの?敵を全滅させたって聞いたけど、何せ記憶が無くて……」

大井「そ、それはもう…華麗な主砲さばきで……」

飛龍「敵に反撃のいとまも与えずに…」

蒼龍「全滅させてましたね……」

古鷹「ホントですか?それは、嬉しいです!」


比叡(………黙っておきましょう)

飛龍(そうね………)


古鷹「提督、私やりました!重巡洋艦のいいところ、皆さんにたくさん知ってもらいました♪」

提督「………その割に皆さん引き気味なんですけど」


【終わり】

541: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/22(日) 21:51:08.29 ID:9tIKw+8E0
【中の人繋がり②~駄菓子~】

 ―14時過ぎ、第壱拾参鎮守府・工廠―

リリリリリン

禊「はい、こちら工廠・禊です」ガチャリ

瑞理『あ、禊君。もうすぐ連合艦隊が帰ってくるから、準備しといてね』

禊「あ、はい!分かりました!」

瑞理『それと……大和ちゃんがちょっとダメージ食らっちゃったから…』

禊「………ええと、どのくらいですか」

瑞理『かすり傷程度だって電文では来たけど…』

禊「……一応、覚悟しておきます。明石さんにも伝えておきます」

瑞理『うん、よろしくね。ああ、後大和ちゃん以外は無傷だから安心してね』

禊「了解です」

ガチャン

明石「提督、なんだって?」

禊「そろそろ連合艦隊が帰ってくるから準備してって。後、大和さんがダメージ食らってるって」

明石「あちゃー……ダメージの度合いにもよるけどなぁ~……」


 ―十数分後―

ガラララッ

大和「失礼しま~す…」

禊「あ、大和さん!お疲れ様です!」

大和「ありがとうね…。じゃあこれ、お願いしちゃっていいかしら?」ガシャン

禊「分かりました……ああ、この程度のかすり傷ですか」

大和「ええ…」

542: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/22(日) 21:57:07.88 ID:9tIKw+8E0
禊「……親潮さん、まだ見つからないんですか」

大和「ええ…。最強の雪風提督の名をもってしても見つからないなんて……」

禊「名折れじゃないですかね…」

大和「そ、それじゃあ艤装の修理、お願いしますね。私は入渠してきますから」

禊「あ、はい!」

カツ、カツ、カツ

禊「大和さん、やっぱり史上最強の戦艦と言われるくらい強くて、しかも美人なんてな……」ボソッ

明石「へ~……つまり禊君はああいう女の人が好みなんだ~。ふ~ん」ジトッ

禊「あっ、ち、違いますよ!俺は明石さん一筋です!」

明石「そ、そんな直球に………///」

工廠妖精さん「お二方イチャついていないで仕事しましょうよ~」


 ―数日後、中庭―

禊「わっせ、わっせ………」

禊(瑞理さん、少し皆を休めるって休日にしたけど……そんなに難しいのか…親潮さん、っていう艦を見つけるのって)


サクッ、サクッ


禊「?」

禊(なんだ…今の音……?)


サクッ、サクッ


禊「…………」

禊(………なんか気になるな……)


サクッ、サクッ

543: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/22(日) 22:03:39.86 ID:9tIKw+8E0
禊「…って、大和さん?」

大和「ふぇぅっ!?むぐっ、げほっ!げほっ!」

禊「だ、大丈夫ですか!?」

大和「ごくっ、ごくっ……ふぅ、ええ………大丈夫です。お見苦しいところをお見せしてすみません…」

禊「それ…うまい棒ですか?」

大和「え?ええ、私って、お腹が空きやすいから、こうやっておやつをよく食べているんです……」

禊「………の割には、麩菓子に糸引きアメ、金平糖……駄菓子が多くないですか?」

大和「あ、これ?最近駄菓子にはまってて…」

禊「駄菓子に?またどうして?」

大和「この前外出に出た時、昔ながらの駄菓子屋があったの。それで、ちょっと気になっていくつか買ったらどれも美味しくて……懐かしい味がして」

禊「へー……」

大和「だから、最近はちょくちょく外出して駄菓子を買っているの」

禊「そうなんですか……」

大和「後、駄菓子にはラムネが合うって最近気づいたのよ」

禊「ああ、確かに美味しいですよね」


武蔵「あいつは存外、食いしん坊だからな。駄菓子と言うのが少し軟弱な気がするが」

瑞理「いや、武蔵ちゃんも結構食べてるでしょ。君はカロリーメイトとかウィダーインゼリーとか…」


【終わり】

551: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/23(月) 21:34:51.75 ID:4/FPRvuP0
【駆逐イ級の本音】

 ―13時過ぎ、深海棲艦本拠地・休憩室―

駆逐イ級A「………………………」ズーン

駆逐イ級B「………………」ズーン

空母棲姫「……ねえ、なんであそこの駆逐イ級二匹はあんなに落ち込んでるのかしら?」

深海提督「あー……イ級を海軍の鎮守府の近海に配置してるのは知ってるよな」

空母棲姫「ええ」

深海提督「それでな…艦娘の支援艦隊って、戦意高揚状態だと結構ダメージを与えられるって話らしいんだ。それで、戦意高揚状態にするために、鎮守府近海の

     駆逐イ級を何度も何度も倒しまくってて……」

空母棲姫「……ああ」

駆逐イ級A「もう散々だ!あんまりだ!なんなんだアイツらは!こっちを最弱の深海棲艦だと思ってポンポンポンポンポンポンポンポン攻撃しやがって!それに、

      自分の体力の10倍以上のダメージ与えてくるとか、意味分かんねぇ!」

空母棲姫「…体力の10倍以上?」

深海提督「イ級が空母とかち合うと、開幕航空戦で300以上のダメージ食らうんだって」

駆逐イ級B「ちくしょう!こっちだってFlagshipになればもっと攻撃とか避けられるんだからね!?後期型でも十分戦力になるんだし!現に後期型なんて、

      丙作戦でも中枢艦隊の随伴艦に選ばれるくらいには強いんだからね!Flagshipはサブ島沖の艦隊にも配属されるし!」

空母棲姫「……ここまで言ってるから、素直に鎮守府近海に駆逐イ級のEliteかFlagshipでも配備すれば?」

深海提督「いや、そんなトコで提督達の心を折っちゃ面白くないじゃん」

駆逐イ級A「ねえ提督さん、何とかしてくださいよ~!私達もうあそこで艦娘達の礎になるために何度も何度も何度も何度も沈められるのこりごりなんです~」

駆逐イ級B「私達今ローテーションで鎮守府近海に配備されてるけど、イ級1人当たりが配属から撃沈までに1時間も無いんですよぉ!何とかしてください!」

深海提督「うーん……」

空母棲姫「……どうするのかしら?」

深海提督「………だからって、鎮守府近海にイ級Flagshipとかを配備すると、この前の潜水棲姫みたいなめんどくさい事になるし……」

552: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/23(月) 21:46:09.41 ID:4/FPRvuP0
駆逐イ級A「なんなら、艦娘共に一矢報いるくらいのことでも構いません!」

駆逐イ級B「私達の待遇は変えなくてもいいので、せめて艦娘達に屈辱的な仕打ちを!」

空母棲姫「代替案のつもりだろうけど、結構図々しいわよ」

深海提督「……………まてよ?」

3人「?」

深海提督「………艦娘共と、提督共に屈辱的な仕打ち?」

駆逐イ級A「はい!何とかして!」

深海提督「………………………」カリカリカリカリ

空母棲姫「……何書いてるの?」

深海提督「……………よし、空母棲姫。今日のヒトナナマルマル(17時00分)までに、ここに書いた艦隊の旗艦を会議室に呼び出してくれ」


①:第一北太平洋前線海域・前衛警戒水雷戦隊

②:第二北太平洋前線海域・警戒哨戒線、前衛空母任務部隊

③:第三北太平洋前線海域・群狼潜水艦隊C群、深海第二水雷戦隊

④:第四北太平洋前線海域・逆襲任務部隊Ⅰ群、逆襲任務部隊Ⅱ群、逆襲任務部隊Ⅲ群

⑤:南方ラバウル基地戦域・南方海域潜水艦哨戒線

⑥:北太平洋深海中枢泊地沖・深海中枢泊地所属潜水艦隊Ⅰ群、空母任務部隊D群、空母任務部隊C群

⑦:北太平洋戦域・高速空母任務部隊、深海中枢泊地潜水艦隊警戒部隊


空母棲姫「こんなに…?」

深海提督「俺からの命令と言えば、多分すぐ来てくれるだろう」

空母棲姫「…分かったわよ」

駆逐イ級A「何か、考えがあるんですか提督?」

深海提督「なーに、すんげームカつく嫌がらせを思いついただけだ」ニヤ

駆逐イ級B「うわぁ……最悪なこと考えてる顔だ」

空母棲姫(………あれ?この書かれてる艦隊って皆………)

553: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/23(月) 21:59:28.21 ID:4/FPRvuP0
 ―17時過ぎ、会議室―

深海提督「皆、大規模作戦中に呼び出してしまって済まない」

潜水カ級elite「大規模作戦中に呼び出すとは、珍しいですね…何かあったんですか?」

深海提督「ああ、鎮守府近海に配備している駆逐イ級から……ちょっとな」

全員「?」

深海提督「要約すると、『戦意高揚のために何度も沈められてて腹が立つから何とか一矢報いたい』とのことだ」

空母ヲ級改Flagship「………確かに。奴ら、大体戦意高揚状態………キラキラしていた。中枢棲姫も、支援艦隊がキラキラしているように見えた、と言ってた」

深海提督「艦娘達はそのキラキラ……戦意高揚状態になってると、回避と火力が上がるらしいんだ。ただ、そのキラ付けに、鎮守府近海に1人で配備されている

     駆逐イ級が使われているという事だ」

全員「…………………」

深海提督「確かに駆逐イ級は、こう言っては済まないが、弱い。ただ、弱いにしても俺たちの仲間だ。俺たちの仲間が、アイツら艦娘の為にボコボコにされて

     黙っていられるわけがない」

軽巡へ級Flagship「…確かに、その通りです。駆逐イ級には、私達旗艦のことをかばってくれることが幾度となくありました。私達の命は、イ級のおかげで長く

         いられるのも事実です」

軽空母ヌ級elite「……提督の言う事も、へ級の言う事ももっともだ。しかし、どうやって一矢報いるつもりなんだ?」

潜水ソ級Flagship「そうよ。どうやって?」

深海提督「………一矢報いるために、お前たち『艦娘達が最初に会敵する艦隊』を選んだんだぞ」

空母ヲ級Flagship「……………ああ、そういう事か」

深海提督「そういう事さ」


 ―翌日10時過ぎ、舞鶴第弐拾伍鎮守府・執務室―

大淀「提督!北太平洋戦域に出撃していた連合艦隊の旗艦・長門さんから、『高速空母任務部隊との戦闘で夕立と時雨が大破、撤退する』と連絡が!」

山科「はぁ!?もう大破しちまったのか!出撃したばっかりだったのに…!」

大淀「それに伴い、派遣していた前衛支援艦隊と決戦支援艦隊も併せて撤退すると……」

山科「くっそ~………また燃料と弾薬が無駄に………それに決戦支援艦隊って、派遣先が遠いから戦意高揚状態がすぐはげるんだよなぁ……くそう」

554: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/23(月) 22:15:14.62 ID:4/FPRvuP0
『おいおい!カ級の雷撃くらい避けろよ!』


『だーっ!クソッ、新型艦載機強すぎるだろ!なんだよ2隻同時大破って!?』


『ちょっと、まだ1戦目よ!?いくら何でも大破するの早すぎない!?ちゃんと支援艦隊も派遣したのに、無駄じゃない!』


『クソがっ!ツ級が艦載機落として熟練度剥げるわ、たこ焼きは2隻大破させるわ、道中撤退で支援艦隊の資源が無駄だわ、最悪じゃねぇか!』



 ―同時刻、深海棲艦本拠地・執務室―

雷巡チ級「………大体みんな、こんな感じの状態に陥ってるよ」

深海提督「よしよし、大成功だな」

港湾棲姫「……一体、何をしたんですか?」

深海提督「簡単だよ。各海域で、艦娘と最初に戦う艦隊の連中に、『誰でもいいから2隻以上大破させろ』って命令しただけだよ」

港湾棲姫「?」

深海提督「艦娘は、大破した状態で次の戦闘に入り、敵の攻撃を受けると轟沈する可能性があるって定説があるんだと。だから、大破したら、ダメコンでも積んで

     いない限りは進軍させない。まあ連合艦隊だと、‶艦隊司令部施設‶って装備で大破した艦に小破以下の駆逐艦を護衛に付けて退避させることができる

     らしいが……そこを突いた」

港湾棲姫「まさか……」

深海提督「だから、最初の会敵区域で艦娘を大破させて撤退させる。最低でも2隻は大破させるとベストだな。連合艦隊の艦隊司令部施設も、退避できるのは

     同時に1人までだから、2人以上大破したら護衛退避は使えないからな。そして、出撃と撤退の間隔が狭まっていくと、艦娘は疲労しやすくなる。

     そこで撤退した後で疲労を抜くためにまた時間がかかる」

深海提督「そして、今回の作戦は全体的に攻略が難しいから、どの鎮守府もガチガチの前衛支援、決戦支援を出しているらしい。そして、支援艦隊は、戦意高揚

     状態だと火力も命中率も上がる。だが、本隊と同様、出撃と撤退の間隔が狭いと疲労がたまりやすい。それに、本隊が撤退すると、支援艦隊は本隊に

     迫る追っ手を退治しなくちゃならない。それで燃料と弾薬の消費が本隊より多くなる事もある。だから、初戦で大破撤退させて、燃料と弾薬を無駄に

     消費させて提督と艦娘達をイラつかせてるのさ」

港湾棲姫「なるほど……………」

深海提督「………で」


駆逐イ級A「ヒャッハァ!ざまぁみやがれェ!」

駆逐イ級B「ねえどんな気持ち?私達を散々散々倒して戦意高揚状態にしたのに初戦大破撤退してキラキラ剥がれるのどんな気持ち?ねえどんな気持ち?」

駆逐イ級C「おおーっと?またもラバウル基地戦域で初戦大破撤退をはっけーん!プギャー!」


深海提督「あの通り、元気になったよ」

港湾棲姫(………………深海棲艦は、ゲスくてなんぼですよね)

雷巡チ級(まあ、仲間が元気になったようで何よりじゃない)


【終わり】

555: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/23(月) 22:18:30.95 ID:4/FPRvuP0
【キャラクター紹介】

≪駆逐イ級≫

深海棲艦の一種。艦種は駆逐艦。魚のような姿をしており、むき出しの白い歯が特徴。深海棲艦の中では最も弱い種類とされており、主に確鎮守府近海の哨戒と、

各海域艦隊随伴艦として出撃する事が多い。しかし、Elite、Flagship、後期型になると、難関海域や大規模作戦にも駆り出されるようになる。特に鎮守府近海に

いる駆逐イ級は、キラ付けに利用されて幾度となく艦娘に沈められている事でかなりストレスが溜まっている。性別はメス(?)。結構繊細な性格の子が多い。

560: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/24(火) 21:14:02.64 ID:kjPlK3g00
【戦時急造空母】

 ―14時過ぎ、空母寮・雲龍&天城の部屋―

葛城「あーあ、今回の作戦も私達は留守番か……」

雲龍「そう不満を漏らす事もないわ。作戦は全作戦完遂したんだもの。それだけでもありがたいと思わなくちゃ」

天城「でも、支援艦隊にも組み込んでもらえないのは少し残念ね…」

葛城「ま、燃費の良い飛龍さんとか、搭載艦載機数の多い加賀さんとかがいるから、それは仕方ないかな」

雲龍「私達は、戦時急造艦だし、搭載数も少ないから仕方ないと言えば仕方ないわね…」

天城「ま、まあ…ここは、作戦を無事遂行した提督の技量を称え、新しく着任した艦娘の方々を歓迎するとしましょう」

葛城「あ、提督と言えば雲龍姉!」

雲龍「?」

葛城「提督とはどんな感じなの?」

天城「葛城、その質問の仕方は……」

雲龍「………どんな感じ、って?」

葛城「それは…色々よ、色々。夫婦生活はどんな感じ~とか、デートとかはそんな感じ~、とか………はっ、雲龍姉!提督と夜戦はもうしたの!?」

天城「///」

雲龍「……葛城が何を期待しているのかは分からないけれど…夜戦はまだしてないわよ」

葛城「ちぇー、つまんないの~」

天城「…………」ペシッ

葛城「何で!?」

雲龍「というか、デートも1回しかしていないし…」

天城&葛城「えっ!?」

雲龍「?」

561: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/24(火) 21:26:37.54 ID:kjPlK3g00
葛城(ねえ、天城姉…。確か提督と雲龍姉がケッコンしたのって、確か3月辺りじゃなかったっけ?)ヒソヒソ

天城(ええ、そうね…。それから大体2カ月……夜戦をしていないのはともかく、デートを一回しかしていないというのは……フウフカッコカリとしては……

   ちょっといただけないわね……)ヒソヒソ

雲龍「天城?葛城?どうしたの?」

葛城「雲龍姉、今すぐ提督をデートに誘って!フウフカッコカリになってから2カ月経ってもデート1回しかしていないってちょっとまずいよ!?」

雲龍「急にどうしたの?」

天城「いいえ、雲龍姉様。葛城の言う通りです。そんな、デートが今までで1度だけなんて…倦怠期の夫婦でももっと出かけたりするというのに…」

葛城(なんで天城姉が倦怠期の夫婦の事情を知ってるのかは聞かないでおこう)

雲龍「……私だって、デートしたり2人で旅行してみたいとは思っているわ。でも……」

葛城「でも……なに?」

雲龍「提督は、司令長官の補佐官でもあるから…仕事が普段から山積みしているの。それで、休みもろくに取れない状態なのに……」

葛城「あー……そう言えばそうか」

天城「確かに……私も秘書艦をしていた時、提督の書類の量……尋常じゃないわよ」

雲龍「提督、1週間連続で書類整理していたこともあったわね…」

葛城「1週間ぶっ続けで働いてるなんて、提督割とタフだよね…」

雲龍「それで、せめて休日くらいはゆっくり休ませてあげたいと思って……デートには私からは誘わなかったの」

葛城「うーん……確かに雲龍姉の言い分も分かるけど……実際に誘った事もないの?」

雲龍「ええ……」

天城「聞くだけ聞いてみては?提督も案外、雲龍姉様とデートをしてみたいと思っているかもしれません。それに、こういう時は押さないと、男性の方からは

   動いてはくれませんから」

雲龍「…………でも、ちょっと恥ずかしいかも……」

葛城「っはー……仕方ないなぁ」

562: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/24(火) 21:39:43.90 ID:kjPlK3g00
 ―数分後、執務室―

葛城「相変わらずすごい量の書類だね~」

提督「大規模作戦中はよくあることですよ。この期間中に秘書艦にならなくて、ラッキーでしたね」

天城「あはは…その分他の娘が苦労しているんですよね……」

提督「ところで、何か御用があって来たのでは?」

葛城「あ、そうだった。ねえ、単刀直入に聞くけどさ」

提督「?」

葛城「雲龍姉と、一緒に出掛けてみたくない?」

提督「………急に何を言い出すんですか」

天城「雲龍姉様から、提督とケッコンカッコカリしてから、デートは1度しかしたことが無いと聞きました。ケッコンカッコカリした艦であるというのに、

   そんなに疎遠な状態だというのは、静観するわけにはいきません。私の姉様ですから殊の外」

提督「…………一応、寝る時はたまに同衾したりするのですが」

葛城「え、そんな事してたんだ………じゃなくて!それだけじゃダメなんだよ!それに提督、雲龍姉がどう思っているか知ってるの?」

提督「………………」

葛城「雲龍姉だって、提督とデートしたり旅行したりしたいって言ってたよ。でも、提督は普段から仕事で疲れてるから、たまの休みくらいは休ませてあげたい

   って言ってたの…。雲龍姉は、提督の事を考えていてくれたんだよ」

提督「………………」

天城「提督は、どうしたいんですか?雲龍姉様と、今のような疎遠な状態を続けたいと思っているのですか?」

提督「………………」

天城&葛城「………………」

提督「……正直な話、もっとあの人と一緒に過ごしたいと思っていますよ。それに、どこかへ一緒に出掛けたいとも考えています」

天城「………そうですか」

提督「ただ、自分の愛があの人にとって重いと思われるのが怖いと言いますか………。私はこれまで女性とそのような関係になった事が無いので」

天城「………雲龍姉様は、提督の事を本当に愛しています。提督の愛が重いとか軽いとか、そういう事は思っていませんよ。雲龍姉様はただ、提督と一緒に

   過ごしていたいと切に願っているのです」

提督「…………それは、気づきませんでした。私の落ち度ですね………」

葛城「で、結局どうするの?」

提督「そうですね………これからは、もう少し積極的になろうかと思います」

葛城「………そっか」

563: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/24(火) 21:44:10.19 ID:kjPlK3g00



葛城「だってさ、雲龍姉」



提督「………はい?」

ガチャ

雲龍「………すみません、外で聞かせてもらいました」

提督「………………はぁ」

葛城「それじゃ、私達はこれにて退散~」

天城「雲龍姉様、ファイトですよ!」

パタン

提督「……………………」

雲龍「……………………」

提督「……………雲龍さん」

雲龍「……はい」

提督「…………今は大規模作戦中ですので………大規模作戦が終わったら、2人でどこか旅行にでも行きますか?」

雲龍「………喜んで、ご一緒させていただきます」ニコ

提督「…よかったです。それでは、行く場所とかは後日……」

雲龍「私は、提督とご一緒でしたら、どこででも。楽しい事に、間違いはありませんので」

提督「………………」←恥ずかしい


 ―ドアの外―

葛城「……これで、オッケーね」

天城「そうね♪」


【終わり】

564: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/24(火) 21:50:48.67 ID:kjPlK3g00
【キャラクター紹介】

≪天城≫

雲龍型正規空母二番艦。艦娘No.202(改はNo.229)。松の模様の着物と赤い花の髪飾りが特徴の、ほんわかした感じのお姉さん。雲龍の妹で、雲龍に似てどこか

ぽやぽやしている。しかし改になるとはっちゃけたのか、着物を脱いで露出度の高い服装になる。雲龍型三姉妹の中では、雲龍と一緒にポヤポヤしつつ直情的な

葛城のストッパー役に勤める感じ。葛城と同じく、現代の食事にはすぐに適応した。提督と雲龍と関係があまり進展していない事に焦りと不安を覚えている。

好きな言葉は『晴耕雨読』。

577: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/26(木) 21:08:36.44 ID:+ip6gkfS0
【はるかぜとともに】

 ―17時過ぎ、第壱拾参鎮守府・執務室―

春風「神風型駆逐艦三番艦、春風と申します。司令官様、どうぞお見知りおきくださいませ」

瑞理「ああ…よろしく。僕がここの鎮守府の提督だよ。よろしくね」

春風「はい、よろしくお願いいたします」

雪風「しれぇ?なんだかあまり嬉しくなさそうなんですけど、どうしたんですか?」

瑞理「いやぁ、ね?親潮ちゃんを探していたんだけど……ね」

雪風「物欲センサーですね…」

春風「?あの、何か?」

瑞理「ああ…いや、何でもないよ、ごめんね。あ、そうそう。君のお姉さんの神風ちゃんはもう着任しているから」

春風「まあ、神風御姉様もいらっしゃるのですか?」

瑞理「そうそう。部屋は神風ちゃんと同じ部屋でいいかな?」

春風「構いません。あ、神風御姉様がいらっしゃるという事は、朝風さんや松風さん、旗風さんも?」

瑞理「あー…ごめん、彼女たちはまだ…見つかっていない、と言うより姿が確認されていないんだ…」

春風「そうですか………まあ、気長に待つことにしますね」

瑞理「うん、そうするといいよ。あ、後ね、大規模作戦が終わったら一応ちゃんとした説明会を開く予定だから、それまでは鎮守府の皆と顔合わせをしておくと

   いいよ」

春風「分かりました」

雪風(なんだか、落ち着いた雰囲気の子ですね!)ヒソヒソ

瑞理(そうだね、これなら大丈夫そうだね)

578: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/26(木) 21:17:10.37 ID:+ip6gkfS0
 ―翌日8時過ぎ、食堂―

春風「あ、弥生御姉様―」

弥生「へ?」

春風「あ、違った。弥生さん、おはようございます」

弥生「あ…うん…。おはよ…」

如月「弥生ちゃんに如月ちゃん?どうかしたの?」

春風「あっ、如月御姉様も…」

如月「ふぇっ?」

春風「あ、間違えました…すみません如月さん」

如月「え、ええ……別に大丈夫よ~…」

夕立「?皆、どうしたの?」

春風「あ、夕立さん…いえ、ちょっと間違えて2人の事を‶御姉様‶と呼んでしまって…」

夕立「ふーん……じゃあ、夕立の事も‶御姉様‶って呼んでほしいっぽい!」

春風「………ごめんなさい、なぜか夕立さんは‶御姉様‶と呼べないと言いますか……」

夕立「」


 ―9時過ぎ、執務室―

春風「朝のあれ……何だったんでしょう……自分でも分からなくなって………」

瑞理「ふ~ん……他にもそんな事あったの?」

春風「ええ………他にも初霜さん、白露さん、白雪さんも無意識に‶御姉様‶と呼んでしまって……」

瑞理「…………うーん…ああ、僕にはちょっとわからないなぁ…妖精さんに聞いてみたりしないと……」

春風「すみません…お手を煩わせてしまって…」

瑞理「でも、結構春風ちゃんっておっちょこちょいなんだね。少し以外だな~」

春風「うふふ……ごめんなさいね」


【終わり】

579: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/26(木) 21:23:54.38 ID:+ip6gkfS0
【キャラクター紹介】

≪春風≫

(2代目)神風型駆逐艦三番艦。艦娘No.273。両肩にかかる縦ロールと赤いリボン、赤系の和服が特徴の穏やかな女の子。少し勝気な姉の神風とは違い、いつも

優しい笑みを浮かべていて、なんか掴みどころがない。神風型駆逐艦には初代と2代目が存在していたため、その繋がりか、初代神風型駆逐艦に所属してた駆逐艦

と同名の駆逐艦のことを‶御姉様‶と呼んでしまう事もある(初代神風型駆逐艦にも‶春風‶と言う艦がいた)。ゆえに、皆からおっちょこちょいは思われている。

好きな言葉は『春風駘蕩』。

586: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/27(金) 21:11:20.06 ID:5P8uldIC0
【遅い】

 ―8時過ぎ、食堂―

天津風「いただきまーす」

時津風「いただきまぁす」

雪風「いただきます!」

島風「いただきます……」

天津風「?島風、どうかしたの?元気なさそうだけど……」

島風「え?いや、別に何ともないけど……」

時津風(嘘だ)

雪風(嘘です)

島風「はぁ……」


 ―9時半過ぎ、駆逐艦寮・休憩室―

天津風「ねえ、最近島風の様子、おかしくない?」

時津風「う~ん……そう言われればそうだね……」

雪風「今まで見たいにせっかちでもなくなりましたし、かけっこに執拗に誘ってくることも無くなったし……」

天津風「何があったのかしら……大体……1週間くらい前から?」

雪風「それって、大規模作戦を成功した日ぐらいですよね?」

時津風「でもそれとは関係ないんじゃなーい?」

白露「なんの話~?」

天津風「あ、白露……別に、最近島風の様子がおかしいな~って話をしてただけよ」

白露「え、島風?あー、確かに変だよねー。さっきだって~…」

587: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/27(金) 21:20:16.50 ID:5P8uldIC0
 ―数分前、通用口―

白露「島風!どっちが先に駆逐艦寮に戻れるか競争しよ!」

島風「………競争?」

白露「どっちが一番か、勝負よ!」

島風「あー…うん。白露が一番でいいよ」

白露「………………………えぇ?」


白露「なんてことが」

天津風「………重症じゃない」

白露「それで、『どうして?』って聞いてみたら…」


島風『たまには早くないのも悪くないかな…って』


時津風「意味が分かんないよ~」

雪風「島風ちゃんがそこまでになるなんて………どうしてでしょうか……」

天津風「ここは提督に聞いてみた方が早いんじゃないかしら?」

白露「え?でも、提督も知らない事ってあるんじゃない?」

雪風「しれぇは何でも知っていますから、多分大丈夫ですよ!」

天津風「そういう事。じゃ、行きましょ」


 ―数分後、執務室―

提督「………島風さんが前よりスピードにこだわらずむしろ遅くなったと」

雪風「何か知らないですか、しれぇ?」

時津風「流石のしれーでも分からないかなぁ」

提督「………いえ、心当たりが1つ…」

白露「へ?」

提督「あれは、大規模作戦を無事成功させた日のことなんですが……」

588: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/27(金) 21:30:32.03 ID:5P8uldIC0
 ―1週間前18時過ぎ、執務室―

提督「さて、大規模作戦を終えて万々歳、だけではなくちゃんと報告書も書かないといけないんですよねぇ」

榛名「提督もお疲れでしょう?もう何日も徹夜していましたから…。無事作戦も成功した事ですし、今日はもうお休みになられた方が……」

提督「いえ、少しでも書き進めておかないと後で内容を思い出せなくなってしまいますから」

榛名「そうですか……あ、でしたら榛名、コーヒーを淹れて来ます!」

提督「あ、すみません。ココアで」

榛名「あ、すみませんでした!では、少々お待ちください!」パタン

提督「さて、メモ程度でも残さないと…」

バァン

島風「やっほー、提督!大規模作戦クリアしたんだって?」

提督「島風さん……大規模作戦は攻略できましたが、入室する際はノックを…」


島風「2週間もかかるなんておっそーい!」プププ


提督「」ブチッ


 ―数十分後―

榛名「お待たせしました、提督!ココアのパウダーがどこにあるか忘れてしまって……」

提督「大体あなたはいつもそうやって速さに拘って皆さんに迷惑を掛けて―」クドクドクドクド

島風「はい、ごめんなさい。反省してます(正座)」

提督「今回の大規模作戦でも支援艦隊で先行しすぎて旗艦の蒼龍さんを困らせてましたし、この前だって―」クドクドクドクド

島風「はい、ごめんなさい。反省してます(正座)」

榛名「」



提督「その後大体1時間ほど説教しましたから、今の不調は多分それが原因でしょう」

天津風&雪風&時津風&白露(口は災いの門……)


【終わり】

589: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/27(金) 21:35:21.80 ID:5P8uldIC0
【キャラクター紹介】

≪島風≫

島風型駆逐艦一番艦。艦娘No.10。金髪と黒いうさ耳カチューシャ、露出の高い制服が特徴の、せっかちな女の子。最速の軍艦と言う事でスピードに拘っており、

いつも周りを振り回し気味。その性格ゆえか周りからは少し浮いており、姉妹艦もいないためぼっちに近いが、最近では少しずつ友達もできてきている様子。たまに

調子に乗って軽はずみな言動をしては提督に説教される。一緒に出撃している連装砲ちゃんは相棒で、自我を持っている。艦の性能は夕立ほどではないが強い。

好きな言葉は『疾風迅雷』。

599: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/28(土) 21:09:36.25 ID:WUSnOV9A0
【暑いのと、寒いのと】

 ―9時過ぎ、執務室―

提督「では響さん、今日は秘書艦のお仕事、よろしくお願いします」

響「任せて、頑張るから」

提督「では早速ですが、この書類の方を…」


 ―数時間後―

提督「………………」カリカリカリカリ

響「………………」カリカリカリ

ジリジリ

響「………………」カリ、カリ、カリ

提督「………響さん?」

響「…っ、どうかしたのかい?」

提督「どうかしましたか?先ほどから、ペースが乱れているようですが…」

響「へ?あ、ごめんよ。ちょっと、暑いなぁと思って」

提督「…そう言えば、今日は暑いですねぇ」

響「北海道でも真夏日らしいからね」

提督「しかし、暑いのならそうと言ってくださいよ?熱中症や脱水症状で倒れてしまわれては困りますし」

響「…そうだね、ごめんよ。次からは気を付ける」

提督「では、換気も兼ねて窓を開けますか」カララッ

ヒュゥゥゥゥゥ

響「ふぅ………風が気持ちいいね」

提督「そうですねぇ……」

600: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/28(土) 21:20:06.05 ID:WUSnOV9A0
響「……もう、すっかり夏なんだね」

提督「ついこの間までは春だったのに、ですね」

響「これからもっと暑くなっていくのかな……」

提督「そうなるでしょうね。どうやら、今年の夏は今以上に暑くなるようですから」

響「………ねえ、司令官」

提督「はい?」

響「暑いのと寒いの、司令官はどっちが好きかな?」

提督「……また、難しい質問ですねぇ。ですが私は、寒い方が好きですね」

響「そうなんだ。司令官のイメージ通りだね」

提督「私の普段のイメージはどんなのですか」

響「でも、私も同じだ。私は暑いより寒い方が好きだね」

提督「その理由は?」

響「‶絶対零度‶って、言葉があるよね?確か-273.15℃だったっけ。それが、最低の温度とされている。けど、暑さには限界が無い」

提督「……確かにそうですが、それが一体…」

響「私は、限界が決まっている方がなんだいいと思うんだ。よく、『自分の限界を超えろ』って誰かが言うけど、限界を超えちゃったら、今度からその限界に

  向けて全力を出すようにしなくちゃいけない。そうして何度も限界を超えていると、いずれは身を滅ぼしちゃうと思うんだ。だから、限界は最初から決まって

  いる方がいい、と思ってね。それで、限界が決まっている‶寒い‶方が私は好きなんだ」

提督「………貴女の話って、いつも見えない事が多いですが、何やら的を射ているような意見でもありますね」

響「そうでしょ」フフン

提督「…まあ確かに、限界はそう何度も高い方に変えてはいけませんよね。自分の限界を超えたせいで身を滅ぼす、なんて話もよくありますから。‶火事場の馬鹿

   力‶がいい例です」

響「私たち艦娘は、燃料や弾薬の最低限界を超えちゃだめだよね」

提督「それが無くなったら何もできなくなるでしょう」


【終わり】

601: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/28(土) 21:25:55.09 ID:WUSnOV9A0
【キャラクター紹介】

≪響≫

暁型駆逐艦二番艦。艦娘No.72(改二=ВерныйはNo.147)。長い銀髪と蒼い瞳、碇のマークが描かれた帽子が特徴の、不思議な感じの女の子。第六駆逐隊の

中で最も寡黙で、そのためかつかみどころが無い。かつて賠償艦としてソ連に引き渡された事から、たまにロシア語を喋ったり、ロシア料理を振る舞ったりする。

あまり多くは語らないが、本当は仲間思いで心は熱い。それでいて、たまに自由奔放な行動をみせる事もある。‶不死鳥‶の通り名を持つが、あまり呼ばれていない。

好きな言葉は『三寒四温』。

608: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/29(日) 21:29:24.78 ID:JTgJi4a00
【嗜好品】

 ―19時半過ぎ、≪居酒屋・鳳翔≫―

ガラガラガラッ

千歳「鳳翔さん、こんばんは~」

千代田「こんばんは」

鳳翔「あら、千歳さんに千代田さん……お2人だけですか?珍しいですね…」

千歳「あー…那智と足柄と隼鷹は遠征で~…」

千代田「龍驤は大破しちゃって入渠中…」

鳳翔「あら…ではお久しぶりに姉妹水入らず、という事ですね」フフッ

千歳「水入らずって、ちょっと大げさですよ~」

司令長官「ちょっとちょっと、儂がいるのに2人ともスルーか」

千代田「わっ、司令長官…いたんだ」

司令長官「傷つくよ?流石に」

千歳「こら、失礼でしょ。すみません、司令長官…。お隣、よろしいですか?」

司令長官「もちろんさ」

千歳「では失礼します」ガタッ

千代田「失礼しま~す」ガタッ

千歳「とりあえず鳳翔さん、熱燗と、後はお任せでお願い」

鳳翔「はい、千代田さんお飲み物は?」

千代田「私は~…オレンジジュースで」

千歳「何よ何よ~、千代田も飲まないの~?」

千代田「私が酔ったら誰がお姉を連れて帰るのよ」

千歳「司令長官がいるじゃない」

司令長官「君ね、仮にもトップをパシるんじゃないよ」

609: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/29(日) 21:37:44.54 ID:JTgJi4a00
 ―1時間後―

千歳「あぁうぅ~い……なんか酒が回ってきたかも~…」

千代田「ああんもう……」

千歳「鳳翔さ~ん、もう1本熱燗で~」

鳳翔「はいはい、明日は大丈夫なんですか?」

千歳「明日は別に遠征も出撃もないから大丈夫ですよ~……」

千代田「急な出撃とかあったらどうするの…」

千歳「そん時はあれよ~…提督に色目を使って~…」

千代田「だめに決まってるでしょ!?」

司令長官「それに黎明君、色目なんかで動じないよ」

鳳翔「はい、熱燗ですよ」コトッ

千歳「ちぇーっ…」グビッ

千歳「っかーっ!やっぱり、この一杯の為に日々頑張ってるって感じよね~!生き返るわ~…」

千代田「そのセリフ、さっきも聞いたよ……」

司令長官「…………しかし、豊かになったものだねぇ」

千歳「ふぇぇ?」

千代田「急にどうしたの?」

鳳翔「司令長官は、かつての大戦の世代じゃありませんよね?それなのに、どうしてそのような事を…」

司令長官「いや、ちょっと……ね」

千歳&千代田「?」

司令長官「……黎明君から聞いたかもしれないけど、君たち艦娘と妖精さんの存在が確認されたのは、今から約7年前…そして深海棲艦が人類に対して初めて

     攻撃したのが、8年前…。深海棲艦が現れてから艦娘が確認されるまで1年間の空白がある」

鳳翔「………………」

司令長官「その1年の間、世界はどうなっていたと思う?」

千歳&千代田「え?」

610: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/29(日) 21:52:23.77 ID:JTgJi4a00
司令長官「あの頃はひどかったよ……。何せ、空路・海路が全て深海棲艦に制圧されていたせいで、人の流れも、物流も、全て閉鎖されていたんだ」

千代田「え……空路も?」

司令長官「対空性能に特化していた深海棲艦が、旅客機も輸送機も戦闘機も、軒並み撃ち落としていたんだ」

千歳「うぅ……」

司令長官「通常兵器は、深海棲艦に対して一切の効力を持たない。どの国も、可能な限りの軍事力を尽くしても、深海棲艦を倒す事は出来ず、ただ退ける事しか

     できなかったんだよ。だから、空路も海路も深海棲艦にすべて掌握された」

3人「…………」

司令長官「物流が途絶えて増えて行く事が無くなれば、後は減っていくだけだよ。あの時のガソリンの値段は今とは比べ物にならないくらい高くて、スーパーや

     コンビニの棚から商品が消える、なんてことも珍しくなかった。オイルショックみたいにトイレットペーパーとかの買い溜めも増えて…。ある所では

     略奪とかも起きたって話を聞いた。マ●クで一番安い商品も1000円ぐらい…だったかな」

3人「………」

司令長官「そしてどの国も、政府は自分たちのことを優先して考えていたから、国民の不満は募るばかり。デモ隊と警官隊が衝突する事もあったなぁ。この国は

     まだいい方で、どこかの国だと首相が暗殺、なんてこともざらにあった」

司令長官「そんな、どの国も困窮して治安が悪化していた中で、深海棲艦に唯一対抗できる力を持つ君たち艦娘は、救世主のような存在だったよ。皆、深海棲艦

     を撃破した、という情報を聞いて、狂喜乱舞した。これでこの地獄から抜け出せる、って」

3人「……………」

司令長官「そして今、物流も戦前と同じくらいに戻った。あの時は、君たちが今飲んでいるお酒もジュースも、本当の金持ちしか飲む事ができないぐらい高い

     ものだったんだから」

鳳翔「…………そんな事が……」

司令長官「黎明君も、体験してたはずだよ。彼はその時は、社会人1年目だったんじゃないかな?彼も多分、この豊かな今に感謝していると思うよ」

千代田「………私達、普段からそれの恩恵を受けていたけど…その時は………」

千歳「……………………ごちそうさま」

千代田「あれ?どうしたの?」

千歳「……さっきの話を聞いたら…ちょっと、少し贅沢とか我がままを控えようかなって思ったの」

千代田「ふ~ん………珍しい事もあるもんだね」


【終わり】

616: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/30(月) 21:34:26.21 ID:+qbfb9f70
【天職】

 ―11時過ぎ、工廠―

ガラララッ

提督「明石さん、いますか?」

明石「あ、提督!いらっしゃい!どうかしましたか?修理ですか?」

提督「いえ、視察に」

秋津洲「あ、提督!お疲れさまかも!」

提督「秋津洲さん、調子はどうですか?」

秋津洲「順調順調かも!やっと、秋津洲の本領が発揮できるようになったんだから!」

提督「しかし、秋津洲さんが機械いじりが得意とは思いませんでしたね」

明石「そうですねぇ…勝手に二式大艇の出力を上げていたのにはびっくりしましたから…」

秋津洲「あの後提督に凄い怒られたかも…」

提督「当たり前でしょう、勝手に装備の改修をするなんて。あれでネジも消費したなんて言ってたら、拳骨を追加してましたよ」

明石(………何されたの?)

秋津洲(………正座で2時間説教…かも)

提督「それより……演習中に電さんが『艤装の調子が悪い』とおっしゃっていたので、多分そろそろ来ると思いますけど…」

電「し、失礼しまぁ~す……」

提督「噂をすれば」

秋津洲「あ、電ちゃん!どうしたの?」

電「演習をしていたら、なんだかスピードがあまり出なくなって、それにスムーズに動けなくなったのです……」

秋津洲「ほうほう……深雪ちゃんとぶつかったりしたかも?」

提督&明石(それを最初に聞くのか)

電「いえ、今回はぶつかっていないのです」

提督&明石(‶今回は‶?)

秋津洲「う~ん……ちょっと、待っててほしいかも!」

617: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/30(月) 21:46:42.23 ID:+qbfb9f70
 ―十分後―

秋津洲「よし、これで大丈夫かも!」

電「はわわ、もう直ったのですか?」

秋津洲「うん、多分これで大丈夫だと思うから…鎮守府の近くを一回りしてくると良いかも。いいでしょ、提督さん?」

提督「かまいませんよ。ですが、万が一を考えて鬼怒さんを付けます。よろしいですか?」

電「問題ないのです、では鬼怒さんを呼んでくるのです」タタタ

提督「見事な手さばきですね」

秋津洲「ふふーん。秋津洲の事、見直したかも?」

明石「でも、秋津洲ちゃんが手伝ってくれてホント助かってますよ~。夕張ちゃんはあまり手伝ってくれないし、妖精さんがいてもできない事は山ほどありますし」

提督「そのうえ力持ちと」

明石「ええ、重い荷物を私よりも多く持てるんですよ」

秋津洲「戦闘じゃあまり役に立てないから、せめてここで役に立とうと思って……」

提督「……大規模作戦中も、頑張ったそうですね」

秋津洲「うん!大破した娘の艤装の修理とか手伝ってあげたかも!あくまで明石さんがメインだから…」

提督「………実は、大規模作戦が終了したら、ささやかですが新しく仲間に加わった方々の歓迎会も兼ねてパーティを開く予定なのですが、よろしければお二方

   もいらっしゃいますか?」

秋津洲「え、いいの!?やったー!」

明石「いいんですか?私も…」

提督「まあ、貴女方は大規模作戦中と言わず、いつでも頑張ってくださっているので、元々誘う予定でしたがね」

秋津洲「なーんだ」

提督(これで戦闘も得意だったら言う事なしなんですが……)

明石(それは高望みってものですよ。ソースは私)


【終わり】

618: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/30(月) 21:52:13.21 ID:+qbfb9f70
【キャラクター紹介】

≪秋津洲≫

秋津洲型水上機母艦一番艦。艦娘No.245(改はNo.250)。灰色のロングヘアーと、緑を基調とした制服が特徴の、陽気な女の子。二式大艇のことをこよなく愛し

ており、いつも一緒にいる。戦闘能力に関しては駆逐艦にも劣るぐらい低いが、手先が器用で機械いじりが得意なため、工廠で明石の手伝いをしている事が多い。

その腕前を明石と夕張にも認められ、開発課にも所属している。‶かも‶という曖昧な口調を提督に注意されていたが、最近は提督の方も諦めた模様。

好きな言葉は『失敗は成功の基』。

624: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/31(火) 21:27:15.16 ID:9qRfhVZa0
【助長】

 ―14時過ぎ、工廠―

明石「はーい、改装終了でーす!お疲れ様~」

隼鷹「おおう、こいつはいい感じだねぇ」

提督「ほう……服装が少し変わりましたねぇ」

隼鷹「んー、そうだなぁ。前はスカートだったけど、今度は袴かぁ。こいつは動きやすいからいいけどさ」

提督「おや、飛行甲板は……」

隼鷹「ああ、こいつだよ」クイッ

フヨフヨフヨ

提督「……自立飛行タイプですか」

隼鷹「それだけじゃねぇぜ。よっと」パチン

バサッ

明石「念じるだけで、飛行甲板の展開と艦載機の配備ができるんですよ。そして、今まで通りの方法で発艦できます」

提督「それはすごい…。今まで通りの方法、というのはあの、妙な印を結ぶヤツですか」

隼鷹「なんだよー、カッコいいだろー?」

提督「まあ、多少オカルトチックなところはありますが、艦載機搭載数も大分増えましたし、装備も烈風に電探2つと噴進砲とかなり豪勢です。弾薬を1400も

   消費した甲斐がありました」

隼鷹「よーっし、これでまた隼鷹様の出番が増えるってわけだ!」

提督「では、腕試しも兼ねてオリョール海へ出撃してみますか?」

隼鷹「おっ、いいのかい?」

提督「ええ」

隼鷹「おっしゃ、やる気出てきたぞぉー!」

625: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/31(火) 21:40:00.83 ID:9qRfhVZa0
 ―数時間後、東部オリョール海―

龍驤「ええな~…改二になれるなんてなぁ~」

隼鷹「なーに言ってんのさ。龍驤もあともうちょっとで改二になれるんでしょ?ならぶーぶー言う前にまずは練度を上げなって!」

龍驤「う~ん……」

皐月「うわぁ…隼鷹先輩の服、綺麗だなぁ~」

隼鷹「おぉ~い、綺麗なのは服だけかよぉ~?」

龍驤「髪はピョンピョンはねていて、ぜんっぜん綺麗やないけどな!」

隼鷹「なんだとこの~!」グリグリ

龍驤「いでででででで!」

皐月「ははっ、やめてあげなよ~」

ポーラ「ふふっ、隼鷹さんって面白いですね~♪」


提督「隼鷹さんは、ムードメーカー的なところがありますよね。自然と、みなさんの士気を高めてくれます。それに、誰とでも仲良く気さくに話せますから、

   新人の皆さんと組ませると、相性がいいです」

飛鷹「まあ、確かにそうねぇ。これで、髪がはねてなくて、言葉遣いも丁寧で、酒も飲まなかったら完璧な美人なのに」

提督「それ、もはや別人ですよね」


 ―数十分後、東部オリョール海・Gマス(敵主力打撃群)―

戦艦ル級elite「!!」ズドォォン

バゴォォッ

龍驤「隼鷹!大丈―ぶっ!?」


隼鷹「うわぁん、こんな格好嫌だぁっ!」←例の中破絵


ポーラ「ちょ、ちょっと!ほぼ全裸じゃないですか!憲兵さんに捕まっちゃいますよ!」

伊勢「こっ、これはお茶の間にはお届けできない!」

ゴーヤ「早く奴らを倒して、帰るでち!」


 ―数十分後、執務室―

提督「おや、隼鷹さんは?」

龍驤「えーっと…今は、お見せできひん状態で……」

飛鷹(あっちゃー……)


【終わり】

626: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/05/31(火) 21:45:48.97 ID:9qRfhVZa0
【キャラクター紹介】

≪隼鷹≫

飛鷹型軽空母二番艦。艦娘No.66(改二はNo.208)。ピョンピョンはねた薄い紫の髪と、金の装飾が施された上着が特徴の、気さくなお姉さん。酒を飲む事が好き

で、何かあるたびに宴会を開こうとする。普段の行いは結構ルーズだが、元々貨客船として設計されていた事のゆかりか、日々の所作にどこかお嬢様らしい所が

見られる。艦載機の発艦方法は姉の飛鷹、戦友の龍驤と同様にオカルトチック。もっと直すところを直せば美人になれる。那智、千歳は酒飲み仲間。

好きな言葉は『意気投合』。

638: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/06/02(木) 21:19:23.10 ID:5n2aLTVv0
【ファミレスにて】

 ―11時過ぎ、執務室―

衣笠「提督!ファミレス連れてって!」

提督「…………急に何ですか」

衣笠「だってぇ、さっき提督言ってたじゃない!」


 ―8時過ぎ、食堂―

提督「今回の作戦は、衣笠さんにも助けられたところがいくつかありますし…休暇とは別に何かご褒美を差し上げたいですねぇ…」ボソッ


提督「………あれ、聞こえてたんですか」

衣笠「伊達に青葉の妹はやってはいないよ」

提督「…………別にファミレスに行く事自体はいいのですが、本当にご褒美がそれでいいんですか?」

衣笠「いいじゃん別に。ファミレスって言ったことないんだよねぇ~。食事何て大体食堂か鳳翔さんのお店で済んじゃうし。それに………」

提督「?」

衣笠「提督と一緒に行きたいなーって」

提督「………………はぁ、分かりました」

衣笠「やたっ!じゃあ、12時前に鎮守府前ね。あ、それと」

提督「?」

衣笠「軍服は止めてね。ファミレスには合わないから」

提督「…………注文の多い事で」

639: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/06/02(木) 21:25:24.40 ID:5n2aLTVv0
 ―12時過ぎ、鎮守府近くのファミレス―

バイト「今日何だかお客さん少ないですね~」

店長「そうだねぇ。平日なのもあるけど、今日はあまり入ってこないね」

バイト「まあ、それだと楽ですけど~」

ピロリロリーン

店長「あ、お客さん入ったよ。対応して」

バイト「は~い」

バイト「いらっしゃいませ!何名様でしょうか?」

提督「2名です」

バイト(おっ、男女のペアか~。2人とも私服…みたいだし、デートかも?でも今日は平日だし…大学生か何かかな?)

バイト「かしこまりました。それでは、窓際の席へどうぞ~」

衣笠「おぉ………おぉぉ………」キラキラキラ

提督「あまりキョロキョロしないでください。目立ってますよ」

バイト(この女の子…こういうトコに来たことが無いのかな…?)

バイト「こちらのお席でよろしいでしょうか?」

提督「構いませんよ」

バイト「ご注文がお決まりになりましたら、お呼びくださいませ~」

バイト(今日はお客さんも少ないし、このカップルでも観察してようかな~?カップルの 情の縺れって、結構見てて面白いし…)ニヒッ

バイト「4卓に2名様ご来店で~す」

キッチン「はーい」

640: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/06/02(木) 21:35:59.62 ID:5n2aLTVv0
 ―数分後―

衣笠「ほうほう……ふむふむ……」

提督「……………」

バイト(ふむ……男性の方は見るからに20代後半…くらいかな。女の子の方は…10代後半か20代前半ってトコか……。こう見ると結構歳の差があるなぁ……。

    でも最近は、歳の差結婚ってよくあることだしなぁ……男の方は社会人で、女の子の方は高校生もしくは大学生か……?)

バイト(しかし、あの女の子結構可愛いなぁ。よくあんなこ見つけられたな男の方)

衣笠「へー…!メニューってこうなってるんだぁ~!」

提督「本当に来たことないんですね…そこまで珍しい物でしょうか?」

衣笠「だって初めてなんだも~ん」

バイト(ふ~ん……あの子、こういうトコは初めてなのか…。もしかして、お転婆に見えるけどどこかのお嬢様だったりするのかな…?)

提督「でも、青葉さんは良く来てるらしいですよ?」

衣笠「青葉はあれでしょ?ネタ探しとかで外に出る事が多いからでしょ?」

バイト(青葉………青葉っていう兄弟もしくは姉妹がいるの?しかしネタ探しって…もしかして新聞記者でもやってるのかな…)

衣笠「あ、でも隼鷹さんや那智さんは『居酒屋には行った事はあるけどファミレスは無い』って言ってたよ!」

提督「それはそれでどうなんでしょうか」

バイト(ある種問題じゃないの?そっちの方が…)

バイト(というかちょっと待って…。知り合いに、居酒屋に行ける…つまり酒を飲める年齢の人がいるって事は………あの女の子の方は大学生の可能性が高い…

    そして‶さん‶付けって事はその‶隼鷹さん‶や‶那智さん‶は、あの女の子の先輩か何かなのかな……)

提督「それより、何か注文しましょう」

衣笠「あ、じゃあドリンクバーっていうのやってみたい!」

提督「じゃあ、先にドリンクバーで、後で料理を頼みますか」

衣笠「うん、それでいいよー」

提督「では……」ピンポーン

店長「バイトちゃん、行って~」

バイト「はいさ~」

641: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/06/02(木) 21:45:01.40 ID:5n2aLTVv0
 ―数分後―

提督「しかし……今回は本当に苦戦しましたねぇ…」

衣笠「あー、そうだね……前と比べてはるかに難しかったよね……」チュー

バイト(苦戦……難しい……?何かのスポーツか何か?)

衣笠「ひどかったのはさ~、大鳳さんがボロボロになって戻ってくると、お尻が丸見えになっててねぇ~」

バイト「!?」

バイト(お、お尻丸見え!?そんなにまでなるスポーツって何なの!?)

提督「ああ、あれはひどかったですねぇ」

バイト(お前も見たのかよ!?っていうか、何その薄い反応は!)

提督「あの人、毎回あんな感じですよね」

衣笠「ホントホント、今回みたいなイベントではいつもね~」

バイト(何回もあったのか…と言うより、そのイベント…?の内容が知りたい……服が破れるスポーツのイベントって、倫理的にマズくない?)

提督「あ、そう言えば服の破れ方にも個人差がありますよね。吹雪さんとか赤城さんとかはあまり服が破れませんけど、瑞鶴さんとか陸奥さんとかは結構色々

   きわどい感じですけど」

バイト(冷静に分析すんじゃねぇよキメェ!)

衣笠「あー、どうなんだろうね…。私にもよくわからないなぁ……うーん…でも、何が関係してるんだろう…」

バイト(お前もお前で真面目に考えるんじゃねぇ!)

提督「まあ、それは追々分かっていく事でしょうし……」

バイト(いいよそんな謎追究しなくても……)

衣笠「まあ、妖精さんの考えている事なんてわからないよね」

バイト(よ、妖精!?)

642: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/06/02(木) 21:51:53.07 ID:5n2aLTVv0
 ―10分後―

提督「……以上でお願いします」

バイト「はい、かしこまりました~」

バイト(びっくりした……急に‶妖精さん‶なんて電波なワードが聞こえてくるから……)

衣笠「ね、ところでさ」

提督「?」

衣笠「雲龍さんとはどうなの?」

バイト(‶雲龍さん‶…?あの男、その雲龍って人と付き合っているって事なのかな……)

衣笠「ケッコンしたんでしょ?」

バイト「!?」ガチャン

店長「ちょっとバイトちゃん、大丈夫!?」

バイト「だ、だいじょぶです……」

バイト(妻帯者かよあの男!……じゃあなんだ、あの女の子は、友達か……いやいや、歳の差結構あるし……  交際?ダメじゃない!)

提督「仮ですけど?」

バイト(か、仮!?結婚で仮ってどういう事……それって、恋人段階って事?同棲しているとか…そんな感じかな……)

衣笠「仮とはいえ夫婦でしょ?どこまで行ったの?キスとか、デートとか……もしくは、キャー!」

提督「何一人で盛り上がってるんですか…。ノーコメントで」

衣笠「ちぇっ、つまんないなぁ」

バイト(聞きたくない……そんな、ただれた生活なんて聞きたくない……)

キッチン「えーっと……バイトちゃん?大丈夫?」

バイト「え、ええ……何とか…」

キッチン「じゃあ、これ…10卓のお客様のトコに……」

バイト「あ、はい……」

643: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/06/02(木) 22:02:31.27 ID:5n2aLTVv0
 ―十数分後―

衣笠「んっ!美味しい~♪」モグモグ

バイト(さっきまでの会話は置いといて、ああやって笑顔で『美味しい』って言われると、なんだか嬉しいな♪まあ私は運んでいるだけだけど)

衣笠「でも、鳳翔さんや間宮さんの料理の方が美味しいかも」

バイト(そしてそういう事を言われるとなんだかムカッと来るんだよな~。まあ私は運んでいるだけだけど)

提督「こら、そういう事を言うんじゃありません」

バイト(よかった……あの男ある程度の良識は持っていたんだ…)

提督「そういう事は思ってても言わないか、小声でいう物ですよ」

バイト(あんたも大概だよ!)

衣笠「あ、そう言えば鳳翔さんや間宮さん言ってたよ?『最近来てくれなくて退屈だ』って」

バイト(ん?んん?その‶鳳翔さん‶や‶間宮さん‶って、料理も作れる……小料理店の人か何かかな……)

提督「私も仕事が忙しくて、行く暇があまりないんですよねぇ……」

バイト(やっぱりあの男は社会人か……しかしあの人ホントになんなんだろう…。どこかの会社に勤めていて、なんか苦戦になるたびに服が破れていくスポーツ

    をやっているチームのメンバーで、‶雲龍さん‶って人と仮の夫婦生活を送っている……結構な変人だなあ)

衣笠「あー、そう言えばこの前、秘書やってた足柄さん言ってたよ?『書類ばっかりで退屈!』って」

バイト(秘書!?っていう事はあの男、どっかの企業の社長か何かか!?あんな奇妙な経歴で社長やってられるのか……凄いなぁ…というより、何であの子その

    その‶足柄さん‶が秘書やってるって知ってるんだ?)

提督「私の仕事何て大体机の上で紙と向き合うものですよ」

衣笠「でも、視察とか行くんじゃなかったっけ?」

バイト(なんだか社会人的な会話になってきたなぁ~……私もバイト代貯めて、就活用の費用を溜めないとな……)

提督「まあ、工廠とかには行きますねぇ……ああ、寮にもたまに行きます」

バイト(全寮制の企業か…?今時珍しいなぁ)

衣笠「でも寮は女の子ばっかりでしょ?そんな気軽に視察行けるような場所じゃないと思うけど」

バイト(女の子ばっかり!?いや、ホントどういう会社だ!?)

提督「そこはあれです。恥ずかしいという感情を殺せば何とかなります」

バイト(お前はもっと恥じらいとか羞恥心を知れ!)

キッチン「あの…店長……バイトちゃん、なんだか様子がおかしいです……」

店長「疲れてるのかなぁ……」

644: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/06/02(木) 22:07:07.55 ID:5n2aLTVv0
 ―十数分後―

衣笠「もう6月だねぇ~。皆で海にでも行きたいなぁ~」

バイト(この流れで旅行の話するとか、あの子結構肝座ってるなぁ……)

提督「貴女達いつも海にいるでしょう」

バイト(え?いつもいるの?じゃああれか?皆海運業者とかそんな感じの企業なのかな?)

衣笠「仕事の海と、オフの日の海は違うの!あー、それにしても、行くとしたら水着買わなきゃな~」

提督「水着、ですか」

バイト(ほう…やっぱり男はそこに注目するのか)

衣笠「どんな水着着てほしい?ビキニとか?ハイレグとか?スク水とか?」

バイト(何で最後にスク水を持ってきた!?イメクラかよ!)

提督「いえ、スクール水着はいつも見ていますから」

バイト「」


 ―数分後―

衣笠「あ~、楽しかったね~」

バイト「ありがとうございました~……」

店長「ば、バイトちゃん…大丈夫?どうかしたの?」

バイト「……いやぁ……」

店長「?」

バイト「最近のカップルって、すごいですねぇ………」


【終わり】

651: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/06/03(金) 21:19:42.37 ID:gRzDvGiX0
【訓練の内容】

 ―20時過ぎ、脱衣場―

神通(……ふぅ、今日も疲れました……)ヌギヌギ

龍田「あらぁ、神通ちゃんじゃな~い」

神通「あ、龍田さん…どうも」

龍田「こんなところで会うなんて珍しい事よねぇ~」

神通「そうですね……あ、そう言えば天龍さんは?いつもお2人はご一緒のはずでしたが……」

龍田「それがねぇ~、天龍ちゃんと木曾ちゃんが~、トランプでポーカーをしてて中々勝負がつかないから~、先に私だけお風呂に入る事にしたの~」

神通「へ、へぇ……」

龍田「でも~、神通ちゃんと2人きりになるのって、なんだか珍しい気もするわね~」

神通「ええ…確かに……」ヌギヌギ

龍田「……神通ちゃん…1人の女として忠告させてもらうけど~…」

神通「はい?」

龍田「この見た目と外見年齢で~、胸にサラシってどうかと思うわよ~?」

神通「!!///」


 ―数分後、浴場―

カポーン

龍田「そう言えば神通ちゃ~ん」

神通「はい?」

龍田「さっき駆逐艦の子たちがね~、神通先輩の訓練今日もつらかった~、って言ってたわよ~」

神通「……そうですか」

龍田「神通ちゃんの訓練は厳しいって噂はよく聞くけど~、普段どんな訓練をしているのかしら~?」

神通「ええと…今日の訓練のメニューは……」

652: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/06/03(金) 21:31:33.68 ID:gRzDvGiX0
神通「………………って感じです」

龍田「それは確かに厳しいわね~…」

神通「そうでしょうか………私は、これぐらいやらなくては戦場で生き抜けないと……」

龍田「神通ちゃん、神通ちゃんがかつての大戦で沈んだことを参考にして訓練のメニューを考えた事に関しては私も賛成だけど~…」

神通「?」

龍田「限度っていう物があるわよ~?」

神通「……」

龍田「神通ちゃんの考えたメニューは、駆逐艦の子たちからしたら少しキツイぐらいの物ね~。もう少し薄めてもいいんじゃないかしら~?」

神通「……そう、でしょうか」

龍田「そうよぉ~。それに、もうすぐ夏になるんだし~、体調のことも考えないとね~」

神通「……そうですね」


 ―数日後10時過ぎ・運動場―

神通「…………以上が、今日のメニューです」

駆逐艦ズ『はぁ~い……』

初風(…………今日もキッツいわね~……)

霞(あ~…暑いのにやってらんないわ……)

神通「………それと」

駆逐艦ズ『?』

神通「…………本日はとても暑いので、訓練の後には間宮さんのお店で、皆さんにアイスをごちそういたします」

駆逐艦ズ『おお~っ!』

神通「それでは今日も、頑張りましょう」

駆逐艦ズ『はーいっ!』


龍田「アメとムチね~」

提督「いい指導方法を見つけましたねぇ」


【終わり】

653: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/06/03(金) 21:41:13.50 ID:gRzDvGiX0
【水雷戦隊のアイドル】

 ―15時過ぎ、訓練場―

阿武隈「みなさ~ん!ちょっと聞いてくださ~い!」

谷風「かーっ!暑いぜ!こういう日にゃキューッと冷たいラムネが飲みたいぜ~!」

浦風「ほんまね…。暑ぅて溶けてしまいそうだわ」

暁「さあ、訓練でもレディらしさを見せてあげるわ!」

響「訓練とレディは全く関係が無いんじゃないかな」

白露「ねえ時雨!訓練が終わったら間宮さんの所にアイスを食べに行かない?」

時雨「それはいいね。あ、でも間宮さんかき氷を始めたらしいから、そっちも食べてみたいかな」

子日「えっ、かき氷?子日も食べに行く~!」

若葉「うむ、訓練の後のかき氷はまた格別だろうな……」

阿武隈「うぅ~……聞いてくださいよぉ~!」


 ―19時過ぎ、食堂―

阿武隈「はぁ~……」

那珂「あっれぇ?阿武隈ちゃん、どうしたの~?」

阿武隈「ああ…那珂ちゃん……」

那珂「溜息なんかついてぇ~。ダメだよ?アイドルはぁ~、笑顔が一番っ♪」

阿武隈「いや、あたしは別にアイドルじゃないし……。ちょっと、聞いてくれるかな……」

那珂「なぁに?」

阿武隈「実はねぇ………」

………………

阿武隈「ってわけなの……」

那珂「ふむふむ……なるほどねぇ~」

阿武隈「どうすればいいのかなぁ……」

654: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/06/03(金) 21:47:27.21 ID:gRzDvGiX0
那珂「それは簡単だよ、笑顔を振りまく!これだね!」

阿武隈「へ?」

那珂「阿武隈ちゃんは~、いつも何だか不安げな表情をしているよね~。それが皆から信頼してもらえないんだよ~」

阿武隈「………………」

那珂「旗艦が笑顔でいれば~、皆も笑顔になれるし~、安心もできるよね?そうすれば皆阿武隈ちゃんのいう事を聞いてくれるよ!」

阿武隈「……そうなのかな…」

那珂「そうだって!だから~阿武隈ちゃんはね~…」

阿武隈「?」


 ―数日後13時過ぎ、訓練場―

阿武隈「やっほ~!皆ぁ、元気~?」

駆逐艦ズ『』

阿武隈「水雷戦隊のアイドル、阿武隈ちゃんだよ~♪きゃは☆」

駆逐艦ズ『』

阿武隈「今日はぁ~、みんな頑張って訓練しようね~!みんなが頑張る姿を見ると~、あたしも阿武隈ちゃんも心が温まるから~、ね☆」

駆逐艦ズ『』

阿武隈「……………」

暁「あ、あの…阿武隈先輩………」

阿武隈「な、なぁに?」

暁「えっと、暁たちが阿武隈さんの指示に従わなかった事は謝るわ……だから…その……」

阿武隈「?」

響「その、あんまり1人でストレスを溜め込まない方がいいよ?」

阿武隈「う、うわぁぁぁぁぁぁあああああああああん!!!」


【終わり】

662: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/06/04(土) 21:33:11.56 ID:96sODZ0Z0
【一歩前へ】

 ―10時過ぎ、執務室―

夕張「お呼びでしょうか、提督」

提督「実はですね、練度がまだ不十分な駆逐艦の方たちを連れて、鎮守府近海の潜水艦哨戒をお願いしたいのです」

夕張「え、潜水艦哨戒ですか?」

提督「ええ。よろしいでしょうか?」

夕張「あ、はい!夕張、任務を全ういたします!」ビシィ

提督「お願いします。連れて行ってもらいたい駆逐艦の方は、風雲さん、初月さん、嵐さん、萩風さん、そして神風さんです。各員の装備はこちらです」スッ

夕張「はい」

夕張(私の装備は九三式水中聴音機と三式水中探針儀、九四式爆雷投射機と三式爆雷投射機でフルスロットか。駆逐艦の子たちは三式水中探針儀と九四式爆雷

   投射機ね。よしよし)

夕張(ここは、水雷戦隊旗艦、そして四スロット軽巡の力を見せていきましょうかね!)


 ―11時過ぎ、鎮守府近海・Aマス(敵偵察潜水艦)付近―

夕張「皆ー、爆雷とソナーの使い方はもうマスターできたー?」

嵐「おう!もうバッチリだぜ!」ビシッ

神風「私は少し心配かも……」

夕張「いいよいいよ?分からないなら聞けばいいんだから。まずは私がお手本見せるからね~?使い方がまだよくわからないって子はよーく見ておくのよ?」

神風「はい!」

萩風「お願いします」

ポーン、ポーン

風雲「ソナーに感あり!感1、潜水カ級eliteです!」

夕張「よーし、ナイス風雲ちゃん!それじゃ、ソナーよぉし、爆雷よぉし。それじゃ、早速―」

嵐「魚雷航走音!まずいぞ夕張センパイ!」

夕張「へ?」

ドゴオオオオオオオオオオオオオンン

夕張「ああああああっ!?」大破

全員「あ」

663: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/06/04(土) 21:50:43.29 ID:96sODZ0Z0
 ―数十分後、1号入渠ドック―

夕張「あー……やっちゃったか……」

夕張「結局、あの潜水カ級eliteは嵐ちゃんが倒しちゃったし……神風ちゃんや萩風ちゃんも嵐ちゃんに聞いてたし……」

夕張「……これじゃ、旗艦の名が泣くわね……」


 ―14時過ぎ、軽巡洋艦寮・休憩室―

夕張「はぁ……」

川内「お、夕張お疲れ~」

夕張「あぁ、川内」

川内「聞いたよ~?潜水艦哨戒に行ってお手本見せようと思ったら、eliteにやられちゃって大破したんだって?」

夕張「うっ」

川内「いやぁ、恥ずかしいよね~?お手本見せてやるーって張り切って言ったら逆にお手本見させる側に助けられるなんてさー」

夕張「……情けないよね…。水雷戦隊旗艦の面目丸つぶれで……」

川内「そう落ち込む事もないって、私も何度かそういう事があったし。夕張は変なところで真面目なんだから~」

夕張「はぁ……」

川内「よーし、そんな夕張に1つアドバイスをして進ぜよう」

夕張「?」

川内「会敵したら前に進め!まずは一歩前に進んで、敵と向き合う!その後のことはその時に考えればいい事!」

夕張「……は?」

川内「夕張はさ、戦う前にちょっと躊躇するところがあるんだよね。その形は、装備の確認だったり、計算のし直しだったり。それが、隙を生んでいるんだ」

夕張「……確かに、そんな感じかも」

川内「次は、そういう躊躇を振り切って、まずは一歩前に踏み出すといいよ!」

夕張「………そう、だね。そうしてみる」

大淀「あ、夕張さん」

夕張「はーい?」

大淀「提督から、明後日の出撃に関する書類です。駆逐艦の皆さんを連れて、キス島で練度向上を目的として出撃してほしいとのことです」

川内「おっ、丁度いいじゃん。じゃあ夕張、私の言った事を踏まえてやってみるといいよ?」

夕張「川内………ありがとうね」


 ―翌々日13時過ぎ―

夕張「川内ィィ……」大破

川内「………てへっ☆」


【終わり】

664: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/06/04(土) 22:07:05.64 ID:96sODZ0Z0
【最新鋭】※>>602に能代を書き忘れてしまいました。申し訳ございません。

 ―15時過ぎ、訓練場―

阿賀野「えーいっ!」

能代「やああっ!」

ドゴォォォォォォン

駆逐艦ズ『おおお~』

阿賀野「っていう感じに敵を撃つんだよ?分かったかな?」

能代「私達は15.2cm連装砲を使ったけど、これは私達にフィットしている主砲がこれなだけで、砲撃のフォームは基本的に同じだから、皆も同じようにやって

   みてね」

駆逐艦ズ『はーい!』

朝潮「阿賀野さんと能代さん、装備も最新なのもあってカッコイイです!」

阿賀野「え、ホント?ありがとね~」

大潮「あ~、大潮たちも最新の装備が使えたら、気分もアゲアゲで行けるのにな~」

能代「ふふっ、そんなに焦る事はありませんよ。駆逐艦の貴女達には、私達軽巡洋艦よりも速い足とそれを生かした俊敏さがあるわ。その俊敏さは、私達軽巡も

   見習いたいもの。貴女達には、貴女達の戦い方があるわ」

黒潮「は~、やっぱりさすがは最新鋭の阿賀野型…。憧れるで~」


名取「………はぁ」


 ―17時過ぎ、軽巡洋艦寮・休憩室―

阿賀野「あ~、疲れたね~」ゴクゴク

能代「そうね……って阿賀野姉ぇ!歩きながらラムネ飲まないで!こぼしたらどうするの!」

阿賀野「大丈夫だって~、そんなこぼしたりはしないよ~。能代は心配性だね……」

バシャッ

阿賀野「あっ」

能代「ああんもう!ほら、拭いてあげるから動かないで!」

阿賀野「うわぁん、くすぐったいよぉ~」

665: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/06/04(土) 22:19:59.80 ID:96sODZ0Z0
名取「………はぁ」

能代「……おや、名取さん?」

名取「へっ!?あ、どうも………」

阿賀野「どうしたのぉ?溜息なんかついて……女の子は笑顔だよ?名取ちゃんは可愛いんだから!」

名取「可愛い………ですか」

阿賀野&能代「?」

名取「お2人は、可愛い上に最新鋭何て………私なんて可愛いけど古いだけで……」

能代「え、ええと………どうしたんですか?」

名取「………お2人は、最新鋭と言われている阿賀野型の軽巡洋艦…。方や私は、高性能な長良型の中でも特にとりえのない型落ちの軽巡……」

阿賀野「なーに言ってるの!」

名取「………ふぇ?」

阿賀野「名取ちゃんはあれでしょ?古鷹さんや加古さんや改二軽巡洋艦と同じくらいの火力と雷装を持っているんでしょ?それだけで十分じゃない!」

名取「………でも…私は古いですし………」

能代「古くてもいいじゃないですか」

名取「え?」

能代「古いという事は、今まで幾多の作戦や戦略を見てきたという事でしょう?それだけ私達よりも経験があるという事です。最新鋭の装備よりも、その長い

   時の中で蓄積してきた経験の方が、ずっと価値ある物ですよ」

名取「………」

阿賀野「だから名取ちゃん、そんなに自分を過小評価しなくていいんだよ。名取ちゃんは、その経験や力を誇っていいんだよ。ね?」

名取「………そうですね。ごめんなさい、なんだか自分で落ち込んじゃって、阿賀野さんや能城さんにも心配をおかけして…」

能代「元気になられたなら、それで何よりです!」



 ―翌日15時過ぎ、入渠ドック―

名取「やられちゃった……やられちゃったよぉ………ふぇぇぇぇぇぇぇ……」大破

阿賀野(それに名取ちゃんは、最新鋭の私達よりスタイル全然いいんだから!)

能代(誇っていい事ですよ、それも)


【終わり】

666: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2016/06/04(土) 22:27:04.28 ID:96sODZ0Z0
【キャラクター紹介】

≪名取≫

長良型軽巡洋艦三番艦。艦娘No.44。ショートボブの茶髪と、白いカチューシャが特徴の、引っ込み思案な女の子。いつも何かにびくびくと怯えており、こちらの

保護欲を掻き立ててくる。自分は古いと自虐的な発言をしているが、火力と雷装は改二軽巡洋艦に並ぶほど高く、戦闘に関する経験も豊富。こう見えて由良や鬼怒

の姉だが、性格的な面で由良の妹と勘違いされることもあり、本人すら間違える始末。胸部装甲は長良型でも一二を争うほど大きい。少し天然。

好きな言葉は『水心あれば魚心』。