1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 15:04:41.12 ID:3TFNdsNl0
沙織「今年も結局誰にも渡せなかったよ…」

麻子「何度目だ」

沙織「せっかく本命チョコつくったのに…」

麻子「相手もいないのになぜ本命チョコをつくる…」

沙織「いやー運命の出会いがあるかもしれないじゃん?」

沙織「歩いてたら偶然ぶつかってさ」

『あっ、これ落としましたよ』

『…いいです、貰ってください!』ダッ

『えっ?ち、ちょっと!』

『…綺麗な人だったな』

沙織「とかさ!」

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 15:10:55.47 ID:3TFNdsNl0
麻子「…く」

麻子「…ククク…あーははっは!」

沙織「ひどい!笑わないでよ麻子ー!」

麻子「い、いや…すまん…」

麻子「最高のギャグだ沙織」

沙織「もー…」

麻子「しかし今年も多く貰ったな沙織」

沙織「えへへー友チョコってやつ?」

沙織「うれしいよねこういうの」

麻子「本命があるかもな」

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 15:17:40.58 ID:3TFNdsNl0
沙織「まっさかー」

沙織「ウチは女子高だよ?」

麻子「ないとも限らないぞ」

麻子「あったらどうする?」

沙織「うーんと…もしあったら…」

沙織「困る」

麻子「…だよな」

沙織「あっ、もうこんな時間だ」

沙織「バイバイ、麻子」

麻子「バイバイ」

8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 15:25:38.68 ID:3TFNdsNl0
沙織「ただいまー」ガラッ

沙織「って誰もいないんだけどね」

沙織「あーあ、この私の特製本命チョコどうしようかな」

沙織(とりあえず冷蔵庫に入れとこ…)

沙織「さてと…うわホントにチョコ一杯だ…」

沙織「友情を感じられて嬉しいけど…どうしよこれ」

沙織「一気に食べると太るし…飽るし…」

沙織(なん日か分けて食べよう…)

沙織「これらも冷蔵庫にって…」

沙織「あれ?こんなチョコ貰ったっけ?」

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 15:31:54.53 ID:3TFNdsNl0
沙織「これはみぽりんからの…」

沙織「これは華…」

沙織「これはゆかりんから…」

沙織「これは確か麻子からの…」

沙織「これは一年生の娘たちで…クラス仲間からのはこれ…」

沙織(あれっ?覚えがないなぁこのチョコ)

沙織(なんかちょっと豪華で…本命な感じ?)

沙織「ま、まさか私の隠れファンの男の子が密かにカバンに入れたとか!?」

沙織「やだもー!私ってばモテモテじゃん!」

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 15:40:05.57 ID:3TFNdsNl0
沙織(どこの人かなー♪)

沙織(他校の人?いつの間に…)

沙織「よしっ!開けてみよう!」

パカッ

沙織「おおっ、まさに高級品って感じ!」

沙織(ラブレター入ってないかな…?)

沙織「…ええっ!?うそ!?」

沙織(ほ…本当に入ってるよ…)

沙織「き…緊張する~…」

沙織「よ…読んでみよ…」パラッ

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 15:50:25.02 ID:3TFNdsNl0
沙織「………」

沙織「…………」

沙織「……………」

沙織「ら、ラブレターだよこれー//////!!!」

沙織「きゃー…////」

沙織「いやぁー…/////」

沙織(どうしよドキドキがとまんない…)

沙織(な、なにすればいいかわかんないよー!!)

沙織「あ…明日みんなに相談しよう…」

沙織「そうしよう…」

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 15:57:50.01 ID:3TFNdsNl0
翌朝。

沙織「おはよ゛ー…みぽりん…」

麻子「zzz…」

みほ「お、おはよう武部さん…」

みほ「どうしたの?げ、元気ないね…」

沙織「昨日眠れなくてさ…」

沙織「後でみんなに相談したいことがあるの…」

沙織「戦車道の練習終わった後に話すね…」

みほ「う、うん」

みほ(クマできてる…)

沙織「お…重い…ちょっとは自分で立ってよ麻子ー」

麻子「zzz…」

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 16:04:14.79 ID:3TFNdsNl0
みほ「ええっ!!?」

華「沙織さんが!!?」

優花里「ラブレターですか!!?」

沙織「うん…」

沙織「って三人ともそんなに驚かなくても…」

みほ「あっ…ごめん」

優花里「す、すみません武部殿…」

華「自分で昔書いたのを見つけたとかですか?」

沙織「華ー…」

華「冗談ですよ」

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 16:10:01.11 ID:3TFNdsNl0
沙織「だから昨日ドキドキして一晩中眠れなくてさ…」

沙織「……でも」

沙織「でもでも!」

沙織「私にもついにモテ期が来たってやつかな!!」

みほ「武部さん!?」

優花里「武部殿が急に元気になりました!」

沙織「よっしゃー!テンション上がってきたよ!!」

華「モテ期が来たって…」

華(いままではモテてないって自覚があったんですね…)

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 16:16:32.71 ID:3TFNdsNl0
沙織「で、これがそのラブレター」

みほ「ええと…」

優花里「これは…」

優花里「まごうことなき恋文です!」

優花里「武部殿への愛が書かれていますよ!」

みほ「…////」

沙織「やっぱりは、恥ずかしい…/////」

華「あら?でもこの手紙」

麻子「差出人の名が書かれてないな」

27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 16:24:26.22 ID:3TFNdsNl0
沙織「よしっ!この本命チョコをその人に渡しにって…」

沙織「え…?」

沙織「あれ…名前書かれてないの…?」

沙織「ホントだ…」

華「いままで気づかなかったんですか?」

華「一番大事なことですよ?」

沙織「いやーあはは…舞い上がりすぎちゃって…」

沙織「いま初めて気づいたよ…」

優花里「これでは返事ができませんね…」

29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 16:32:16.57 ID:3TFNdsNl0
みほ「武部さん、その手紙が入ってたチョコはいつ貰ったの?」

みほ「そのときに顔を見たはずじゃ…」

沙織「それがね、覚えがないんだー…」

沙織「なんかいつの間にかみんなのチョコに混じってた感じでさ」

華「沙織さん…もしかして…」

華「自作自演で自分にそのチョコを…」

沙織「するか!いくらなんでも空しすぎるよ!!」

優花里「手紙を書いてる時、うっかり名前を書き忘れたのでしょうかね?」

沙織「緊張してたのかな?おちゃめな人////」

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 16:43:10.50 ID:3TFNdsNl0
みほ「多分その人も、名前を書き忘れたことに気づくんじゃないかな」

優花里「きっとまた武部殿にアプローチを仕掛けるはずです!」

華「そのときがチャンスですわ」

沙織「なるほど…その通りだね!」

沙織「よし、私待つよ!」

沙織「いつまでも待つよ!」

沙織「そろそろ遅くなってきたね」

沙織「みんな話に付き合ってくれてありがとう!」

沙織「じゃあね!」

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 16:46:41.43 ID:3TFNdsNl0
休日。

沙織「フンフーン♪」

麻子「嬉しそうだな、沙織」

沙織「モチロン!」

沙織「はあ…楽しみだな~」

沙織「いつ逢えるんだろうな~」

沙織「この本命チョコもつくった甲斐があったよ!」

麻子「…意地悪なこと言っていいか」

沙織「なに?」

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 16:58:08.81 ID:3TFNdsNl0
麻子「気づかないうちにチョコが入ってたと言ったな」

沙織「うん、そだよ?」

麻子「私たちは登校して帰宅する毎日だ」

麻子「そんな私たちのカバンが無防備なのは、学校にいるときぐらいしかないんじゃないのか?」

沙織「ど…どういうこと麻子?」

麻子「私たちの通う高校は大洗女子学園」

麻子「つまり…女子からのチョコじゃないのか、それ」

沙織「…」

沙織「私が…カバンぶら下げて下校してるときにこっそりと入れたとか…?」

麻子「そのくらいの距離に男が近づいたなら絶対意識するだろ、お前」

沙織「…」

41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 17:07:18.44 ID:3TFNdsNl0
沙織「…ち」

沙織「違うもん!」

沙織「絶対に違うもん!」

沙織「私って毎日隙だらけだし!」

沙織「チョコ入れるくらい簡単だよ!」

沙織「いつか渡してくれた運命の人がまた私のところにくるはずだもん!!」

麻子「…そうか」

麻子「その運命の人が女じゃなければいいな」

麻子「まあ、気長に待つといい」

沙織「麻子のバカ!」

沙織(来るもん…来てくれるよね…?)

沙織(女の子だったら…いやいやそれはない!)

沙織(ないもん!)

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 17:15:44.24 ID:3TFNdsNl0
一日目。

沙織「よし!戦車道終わり!」

沙織「これから下校!」

沙織「逢いに来てくれるかな~楽しみだな~」

優花里「武部殿幸せそうですね~」

みほ「うん、早く手紙の人が会いに来てくれるといいね!」

華「どんな方でしょうか、わたくし興味があります」

沙織「ふふん、みんなにも紹介してあげるからね!」

沙織「バイバイ!」

麻子「どうせ来ないと思うし、もしくは来てもおん…」

沙織「うっさい!」

45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 17:22:18.12 ID:3TFNdsNl0
沙織(歩こう歩こう~!)

沙織(ゆっくりゆっくりとね!)

テクテクテクテク

沙織(忘れずにチョコ渡さないとね…)

沙織(オイシイって言ってくれるかな~)

テクテクテクテク

沙織(学校からも離れてきたし)

沙織(そろそろ逢いにきてくれてもいいんだよー)

テクテクテクテク

沙織(シャイなのかな?)

沙織(そういうのも可愛いけど、おまり女の子を待たせちゃダメだよ?)

テクテクテクテク

47: 誤字;おまり→あまり 2013/02/15(金) 17:27:12.03 ID:3TFNdsNl0
沙織(おかしい…)

沙織(来ない…)

テクテクテクテク

沙織「あっ…」

沙織「ついちゃった…」

沙織「…」

沙織「ま、まあまだ一日目だしね!」

沙織「名前のこと気づかなくてもしょうがないよね!」

沙織「明日があるさ!」

49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 17:33:38.95 ID:3TFNdsNl0
二日目。

沙織「ふふふ…今日こそは!」

杏「なに?武部ちゃんなんかあったの?」

沙織「会長!こういうことがあってですね…」カクカクシカジカ

杏「へえーよかったじゃん!」

杏「ファイト~」

沙織「ありがとうごさいます!」

桃「…ふん、下らん」

桃「腑抜けるなよ武部…って」

杏「もう行っちゃったね、かわしまー」

麻子「…懲りないやつだな」

50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 17:39:37.77 ID:3TFNdsNl0
沙織(めぐり~あえたね~♪)

沙織(まっていた~うんめいのひとに~♪)

テクテクテクテク

沙織(いつでも準備オッケーですよ~)

沙織(カモン!私の運命の人!)

テクテクテクテク

沙織(学校からも離れてきたよー)

沙織(ウチの生徒は周りにいないよー)

テクテクテクテク

沙織(実際に会ったらなんて言おうかな?)

沙織(考えただけで緊張しちゃう~)

テクテクテクテク

52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 17:42:35.57 ID:3TFNdsNl0
テクテクテクテク

テクテクテクテク

テクテクテクテク

テクテクテクテク

沙織「…ついちゃった」

沙織「なにやってるんだろ私…」

沙織「ま、まだ二日だしね…」

沙織「これから…だよね?」

54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 17:46:03.60 ID:3TFNdsNl0
三日目。

沙織「今日こそ…今日こそ…」

宇津木「先輩どうしたんですか?」

沙織「えへへ~こういうことがさ~」カクカクシカジカ






沙織「今日もダメ…か…」

四日目。

沙織「…うう…」

56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 17:48:19.27 ID:3TFNdsNl0
五日目。

沙織「…なんで」

六日目。

沙織「…私のこと、どうでもよくなったのかな…」

七日目。

沙織「……」

59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 17:54:42.53 ID:3TFNdsNl0
沙織「……」ドヨーン

みほ「た、武部さん元気だして!」

優花里「そ、そうですよ!」

華「今日こそ来るはずですわ!」

沙織「そう…かな」

沙織「そうかもね…」

沙織「いや…そんなことないよ…」

沙織「どうせいたずらだったんだ…」

沙織「バイバイみんな…」

みほ「武部さん…」

優花里「武部殿…」

華「沙織さん…」

60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 18:00:15.68 ID:3TFNdsNl0
沙織「……」

沙織(今日も無事何事もなく家に到着と…)

沙織「バカみたい…」

沙織(渡すつもりだったこのチョコ…)

沙織「こんな…」

沙織「こんなものなんて…」

沙織「捨てちゃえ…」

麻子「待て」

沙織「!?」

62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 18:08:00.20 ID:3TFNdsNl0
沙織「ま、麻子!?」

沙織「ど、どうしてここにいるの?」

麻子「どうしてだろうな」

沙織「どうしてって…私が聞きたいんだけど…」

沙織「う…ぐすっ…来なかった…」

沙織「今日も来なかったよ…」

麻子「…いつか気づくと思ったんだが」

麻子「…これ以上は可哀想だな」

沙織「なに言ってるのさ…意味わかんないよぉ…」

64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 18:13:22.44 ID:3TFNdsNl0
麻子「…そのチョコ捨てるのか?」

沙織「…うん」

沙織「どうせもう来ないし…」

沙織「もういらない…」

麻子「じゃあその本命チョコ、私にくれ」

沙織「え?」

麻子「いや…くれというよりはお返ししてくれだな」

沙織「お返しって…」

沙織「麻子とはもう友チョコ交換しあったよ…」

68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 18:23:59.42 ID:3TFNdsNl0
麻子「…」

麻子「ばーか」

沙織「な、なんで麻子にバカって言われなくちゃいけないの!!」

麻子「沙織はこういう時どうする?」

麻子「沙織には好きな人がいました」

麻子「バレンタインデー…好意を伝えるチャンス」

麻子「ですが結局恥ずかしくて義理しか渡せませんでした」

麻子「せっかく本命のチョコをもってきたのに」

麻子「後悔して後悔した後…沙織はどうする?」

沙織「どう…って」

沙織「そのときになってみないと…わからない、かな」

沙織「なんでいきなりそんなこと聞くの麻子…?」

70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 18:33:20.93 ID:3TFNdsNl0
麻子「どうしてだろうな」

沙織「もういい」

麻子「チョコは貰うぞ」

沙織「あっ、こら!」

麻子「…うん」モグモグ

麻子「オイシイな」

沙織「もー…」

沙織「…でも、アリガト」

沙織「なんか気が楽になった」

73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 18:43:20.74 ID:3TFNdsNl0
麻子「よかったな」

麻子「私に感謝しろよ」

沙織「調子にのるな!」

麻子「冗談だ」

麻子「…ごめんな、沙織」

麻子「ずっと会いに来なくて」

麻子「私も恥ずかしかったんだ」

沙織「えっ麻子?」

沙織「会いに…?」

沙織「恥ずかしいって…?」

麻子「…さっきの質問だけどな」

麻子「私だったらこっそり本命チョコをその人のカバンに入れておく」

麻子「バイバイ、沙織」

沙織「え…ま、待ってよ麻子!」

77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 18:57:38.98 ID:3TFNdsNl0
沙織「麻子…」

沙織「そういえば手紙…」

沙織(浮かれてて気づかなかった…)

沙織(名前なんて…必要なかったんだ)

沙織「これ…麻子の字だ」
――――――――――――――――――――――――…

沙織「ウチは女子高だよ?」

麻子「ないとも限らないぞ」

麻子「あったらどうする?」

沙織「うーんと…もしあったら…」

沙織「困る」

麻子「…だよな」

…――――――――――――――――――――――――
沙織「麻子……」

81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 19:14:09.70 ID:3TFNdsNl0
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

沙織「よし!今日も楽しく戦車道!」

みほ「た、武部さん?」

沙織「いやー心配かけてごめんねみぽりん!」

沙織「結局アレ、イタズラだったんだ」

沙織「だけどいつまでもくよくよしてられないしね!」

沙織「乙女は精神的に強くないとね!」

沙織「ねっ、麻子!」

麻子「あ、ああ…」

優花里「おおっ!さすがです武部殿!」

華「なんかいつも以上に素敵ですわ沙織さん!」

みほ「そうだったんだ…」

みほ「うん、武部さんが元気になってくれてよかった!」

83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 19:19:36.94 ID:3TFNdsNl0
麻子「………」

麻子(沙織…結局気づかなかったのか)

麻子(いや…気づいた上でいつものようにふるまって…)

麻子(私ともいままでどおりに…)

麻子(…どっちにしろ沙織と私はこんな関係が一番…だよな)

沙織「どうしたの、麻子?」

麻子「いや…なんでもない」

沙織「よろしく頼むよウチのエース!」

麻子「ああ…」

86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 19:26:10.79 ID:3TFNdsNl0
沙織「お疲れみんなー!」

沙織「バイバイ、明日も頑張ろうね!」

みほ「さようなら武部さん」

優花里「はい!頑張りましょう武部殿!」

華「ふふっ、すっかり元通りですね沙織さん」

麻子「……」

優花里「あれ?どうかしましたか冷泉殿?」

麻子「なんでもない」

麻子「じゃあな、明日もよろしくたのむ」

88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 19:31:15.22 ID:3TFNdsNl0
麻子(沙織…)

麻子(これで…これでよかったんだよな)

麻子(私と沙織はこれまでどおり…)

麻子(それで…いいんだ)

麻子「ただいま…」

麻子「って誰もいないんだが」

麻子「さて…晩飯の用意でも」

麻子「あれ?私の鞄にこんなものあったか…?」

麻子「…」

95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 19:49:24.70 ID:3TFNdsNl0
・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥
沙織「あっ、麻子」

沙織「こんなとこで会うなんて偶然だね」

麻子「偶然だな」

沙織「なんか手紙でもよんだ?」

麻子「ああ」

麻子「名前は書かれてなかったけど差出人はすぐわかった」

沙織「…ふふ」クスクス

麻子「…くくっ」クスクス

沙織「あはは、美味しかった?」

麻子「前より美味しかった」

沙織「嬉しいな」

麻子「私も…嬉しい」

沙織「前の質問への答えだけどね…」

沙織・麻子「「私だったらこっそり本命チョコをその人のカバンに入れておく」」

おしまい

引用元: 沙織「バレンタイン!」麻子「だったな」