1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 17:49:59.75 ID:q9UOX6K60
=昼休み 食堂=


一夏「あれ? セシリアは何処行ったんだ?」ヨッコイショ

箒「さあな、私は知らないぞ」スチャ

ラウラ「また寮に忘れ物でも取りにいってるのではなのか?」スチャ

シャル「ちょっとラウラ!今日は僕が一夏の隣にすわる日でしょ!」

ラウラ「昨日セシリアが途中で寮に教本を取りに帰ったら、そのまま隣に座ってただろう?」

シャル「うう…だって昨日は途中からだし…」

2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 17:50:49.71 ID:q9UOX6K60
ラウラ「そうか、ならいいぞ 私は一夏の上に座ろう」ポフ!

一夏「うわ!」///

鈴「! チョットあんたねぇ!」ムキー

箒「ぎょ 行儀が悪いぞラウラ!」

ラウラ「何をいうか 日本では古来より嫁とはいつも夫の支えになるものと聞いている」ツーン

ワーワーギャーギャー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

セシリア「ゼーッ ゼーッ ま、間に合いましたわ! テレビテレビ! コントローラーは何処ですの!?」

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 17:54:16.43 ID:q9UOX6K60
=放課後 教室=

一夏「なあセシリア」

セシリア「なんでしょう一夏さん♪」

一夏「今日の昼どっか行ってたのか? みかけなかったけど」

セシリア「え゙!? えええ、エートオホホホ 私とした事がまた忘れ物をしてしまいまして」

一夏「そうか ならいいんだけどさ」

シャル「?」

箒(……セシリアの奴、何か怪しいな)

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 17:55:18.73 ID:q9UOX6K60
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・
翌日

=昼休み 教室=


キーンコーンカーンコーン

一夏「ふぅ やっと飯だよ よーしみんな今日は…ってあれ?」

セシリア「ハァ!」ダッシュ!

一夏「おいセシr…」

(ダダダダダダダダ……)

シャル「なんか凄い気迫で走って行っちゃったね」

ラウラ「一夏一夏、今日も座るからな 麺ものは止めておけよ」

鈴「イーチーカー 酢豚ツクッテキカラ ワイワイガヤガヤ

箒(……。)

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 17:56:12.36 ID:q9UOX6K60
=午後授業中 教室=


お腹「ぐぅ~~」

千冬「ぁあ? 誰の腹の虫だ授業中に」

セシリア「///」カオマッカ!

ラウラ「今のはセシ「俺です!」一夏

一夏「いやぁ~飯食ったのになぁ~参ったなハハ」

ハハハ オリムラクンカワイイ~ スッゴイナッテタヨネ~

箒(私は聞いたぞ …確かに今のはセシリアの腹の虫だ)

箒(奴め昼に一体何をしてるというのだ なにか企んでいるに違いない)

8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 17:57:08.81 ID:q9UOX6K60
=放課後 購買=


箒「まったく一夏の奴め せっかく特訓メニューを考えてやったのに…ん?」カツカツカツ

セシリア「たった今よりこの店のカップ麺は全て、このセシリア・オルコットが買い取ると申しているのです!」

店員「無茶言わないでくださいよお譲ちゃん カップ麺はウチの人気商品なんだよ」

店員「先生方の夜食にもちょっと置いとかなきゃいけないんだから」

セシリア「むー ならせめて一箱!一ダース下さいな!」

箒「セシリア何の騒ぎだ」

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 17:57:59.76 ID:q9UOX6K60
セシリア「! いいいいえ!な、なんでもござりぃありませんわ!」

箒「ござり?」

セシリア「そんな事いってませんわ!言ってません! それでは拙者失敬!」ピュー

箒「おい…」

箒(…様子がおかしい、それになぜカップ麺など?)

箒(確かにセシリアは料理下手だが、我々学生は自炊せずとも三食の心配はないし)

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 17:58:53.68 ID:q9UOX6K60
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・
翌日

=昼休み 教室=


キーンコーンカーンコーン

一夏「セ…

セシリア「デァァァァ! アブナイデスワー! オノキニナッテ~!」ダダダダダダ

箒「…一夏、今日は私も忘れ物をした 先に行っててくれ」

一夏「? ああ解ったよ」

鈴「一夏!お昼行くわよ~ 今日はアタシが膝にのったげる」フフン

ラウラ「む!? おい、あそこは既に指定席なのだ 横取りは許さん!」

12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 17:59:41.43 ID:q9UOX6K60
=寮 セシリア部屋=


セシリア「ゼーッ ゼーッ ス…スイッチ (ポチ♪) 間に合いましたわ!」

箒(ハァッ ハァッ セシリアの奴途中からISのブーストまで使って… 一体何をそんなに急いでいるのだ)

扉「チャ→ララ~ チャ↑ラララ~ チャーチャーチャ↑ーチャチャー 「ハァッ!」」

箒(む!? コレハ!)

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:00:42.30 ID:q9UOX6K60
>>11

たいへん申し訳ないことをした
申し訳なさすぎて尻尾巻いて逃げてしまった
戻る勇気もない 反省している

14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:02:16.00 ID:q9UOX6K60
セシリア「嗚呼、白馬にのって駈けるお姿…今日も凛々しいですわ  …新之助様」

ビリビリ

セシリア「今日の不逞の輩はコイツですわね また悪そうな顔立ちですわ~」

ガサガサガサ ペリッ

セシリア「まぁ~ 今日はめ組の頭はカミガタに出張? 残念ですわね…」

ウィーン ジョボボボボボボボ!

セシリア「あの鼻の穴は一度気になったら邪魔ですが、ないとこうも寂しいとは思いませんでしたわ」

セシリア「しかしカミガタとは何処なのでしょう こんど一夏さんに聞いてみましょう」

セシリア「…そろそろ此方も頃合いですわね 少々マナー違反ですが昨日の様な事になってはいけませんしね」

セシリア「TVを見ながら頂いてしまいましょう♪」

ペリッ フーッ フーーッ ズルル! ハフッ ※ガフッ!!!※ アフイ!(熱い!) アフイデスファ!

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:03:14.75 ID:q9UOX6K60
ジタバタジタバタ

箒「セシリア水だ 早くこれを」つ旦

セシリア「ンキュ~! ゴクッゴクッ ぷはぁ! ほ、箒さんどうしてココに!?」

箒「すまんが付けさせてもらった 最近様子がおかしかったのでな」

箒「まさかTV、しかも…暴れん坊将軍(再)を見るために帰っていたとは…」

セシリア「! ちちち違いますわ! これは…偶然! つけたら偶然流れていただけですわ!」

箒「因みに上方とは古い大阪の呼び名だ」

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:04:27.38 ID:q9UOX6K60
セシリア「ふぇえ!? ぁ…ぁ」///

箒「まさか昼時に放送しているとはな ふっ 安心しろセシリア 私も…その番組のファンなんだ」ニコッ

セシリア「  それは…本当ですの?」

箒「ああ、この番組こそ日本の心だ 弱気を助け悪しきを挫く! 徳田新之助は剣士の鏡と言っても良い」ウンウン

セシリア「そ!そうですわ! これぞノブレス・オブリージュ! 持てるものの有るべき姿ですわ!」キラキラ

箒「ふふ 分かってくれるか!」ガシッ! 

セシリア「当然ですわ!」ガシッ!


  `¨ - 、     __      _,. -‐' ¨´
      | `Tーて_,_` `ー<^ヽ
      |  !      `ヽ   ヽ ヽ
      r /      ヽ  ヽ  _Lj
 、    /´ \     \ \_j/ヽ
  ` ー   ヽイ⌒r-、ヽ ヽ__j´   `¨´
           ̄ー┴'^´

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:05:23.17 ID:q9UOX6K60
セシリア「は! CMが終わってますわ!」

箒「ああ! 私も一緒に見てもいいか?」

セシリア「もちろんですわ♪ あ、シーフード味で良ければ一つ…」

箒「ありがとう! かたじけない!」

19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:06:52.10 ID:q9UOX6K60
=授業終わり 教室=


キーンコーンカーンコーン♪ ワイワイガヤガヤ

箒「セシリア ちょっと」チョイチョイ

セシリア「箒さん どうしましたの?」テクテク

箒「いや、実はだな… 私は部屋のTVにレコーダーを付けている 明日からはあれを録画予約しておく」

箒「もし…良ければだが 放課後にゆっくりと見ようではないか それならお前も昼に帰る事もない」

セシリア「   …箒さん」ジワ

箒「ホントは一夏と食事をしたい気も有るのだろう それを放っておいては剣士の道に反するからな」

一夏(何話してるんだあいつら? なんか急に仲良くなったような…)

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:08:08.33 ID:q9UOX6K60
・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
・・・・・・・
翌日

=朝授業前 教室=


セシリア「ぅぅ 悲し過ぎますわ… あんまりですわ… お京さんが浮かばれませんわ」

セシリア「箒さん ワタクシ悲しくて夜も眠れませんでしたわ」ゲッソリ

箒「ああ、ハッピーエンドだけじゃないのがこのドラマの侮れない所だ」

箒「だからこそ最後まで視聴に気を抜けない… 私も不意打ちで眠れなかった」ゲッソリ

一夏「おはよう箒、セシリア」

箒「ああ、一夏か」

一夏「うわ どうしたんだよ二人共凄い隈だぞ? 寝不足か?」

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:09:26.58 ID:q9UOX6K60
セシリア「これしき何てことありません…これでも充足感と使命感に燃えておりまする」

一夏「そうか…ん? まする?」

箒「何でもない! セシリアはそんな事言ってないぞ! それより放課後の特訓!今日は剣道をするからな!」

セシリア「!ワタクシも箒さんに剣術を手ほどきして頂きたいですわ!」

箒「セシリア… そういってくれて私は嬉しいぞ!」ウルウル

一夏(仲いいなぁ にしても箒は人に教えるのあんまり上手くないんだけど大丈夫かな)

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:10:52.85 ID:q9UOX6K60
=夜、鑑賞中 箒部屋=


TV「男なりゃこそ 辛くても 今に花咲く アーヨイショ♪ がまぁん~~~ざぁあかぁ~~♪」(エンディング)

セシリア「ふう、 箒さん 実はワタクシ …ついに買ってしまいましたわ 暴れん坊将軍特選DVD-BOX!」

箒「それは凄い! いつ届くのだ!?」

セシリア「ええ、実は今日届いたのですわ♪」

セシリア「ワタクシもう我慢できませんわ! この楽しさ、充足感、もっと他の人にも知って頂きたいですわ!」

箒「うむ 気持ちは分かるが… 時代劇を一緒に見ようと誘える同世代の者となると難しいぞ」

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:11:48.87 ID:q9UOX6K60
箒「下手をすると…その後の学園生活にも響く恐れもある」

セシリア「 そうですわね 危険過ぎますわね…」

セシリア「  …あぁ  …一夏さんと一緒に鑑賞できればどんなに楽しい事でしょう」

箒「ん? それだセシリア!!!」

箒「小さい頃私は奴と時代劇を見ていたぞ!」

セシリア「!!!」パァッ

箒「奴は私の剣道場に通っていた剣士だ! そしてIS武装は剣! これはいけるぞセシリア!」

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:13:43.86 ID:q9UOX6K60
=寮 一夏の部屋=

扉「コンコン♪」

一夏「はーい ガチャ お 箒にセシリア、どうしたんだ?」

セシリア「実は…その…一夏さんにお願いが有りまして」

一夏「ん?なんだ?」

箒「そのだな…えー…じ…だいげ…うぅ…」///

一夏「なんだよらしくないな はっきり言ってくれよ」

箒・セシリア「わ、私達と一緒に時代劇を見よう!(て下さいまし!)」キリッ

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:16:06.38 ID:q9UOX6K60
一夏「   …。 ぷw プハハハハハハwww」

一夏「箒もwwwセシリアもwwwwそういう冗談言えるようになったんだなぁ はっはっはっはっは」

一夏「いや、俺は嬉しいよwww 二人とも真面目すぎると思ってたからさwwww」

箒・セシリア「」

一夏「時w代w劇w ウケるわwww 高校生がwww 時w代w劇w」

セシリア「 …ホホホホホ そんなに面白かったですか一夏さん」

一夏「ああw『箒ならまだしも』さぁw セシリアがあんな『ジジクセェもん』w 想像できねぇってハッハッハ」

箒・セシリア「…」

27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:17:21.96 ID:q9UOX6K60
その時部屋の奥から一夏を呼ぶ声がした

ラウラ「おい一夏! 私の嫁ならば30秒以上私を一人にするな!」テクテク

シャル「どうしたの一夏? あれ箒とセシリアも来たんだ」ヒョコッ

箒・セシリア「は!はぅあ!」


TV「 フーーーーワウ♪ フッフ♪ フッフ♪  フーーーーワウ♪ フッフ♪ フッフ♪ アンリニワルロゥ! 」

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:18:29.90 ID:q9UOX6K60
一夏「ああ 今から皆でCSI見ようって事になったんだけど箒とセシリアもどうだ?」

一夏「箒の部屋にも呼びにいったんだけど返事なかったからさ 鈴も後でくるってさ   ん?」

セシリア「…ワタクシは遠慮しておきますわ」

箒「…ああ 私もまた次の機会にしておく」

一夏「そうか 二人とも顔色悪いけど大丈夫か? っておーい 行っちゃったよ」

箒・セシリア「  」トボトボ

29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:19:54.37 ID:q9UOX6K60
セシリア「うう 一夏さんの前でとんだ恥をかいてしまいましたわ」トボトボ

箒「私の誤算だ、済まなかったセシリア」トボトボ

セシリア「そんな!箒さんはなにも悪くありませn

生徒1「えー信じらんないよー 『頭打って好みや性格が変わっちゃう』なんてさー」

生徒2「有り得ると思うよ?うちの兄貴なんて頭も打ってないのに急にいい年してアニメ見始めちゃうんだもん」

生徒2「『頭強打』なんかしたらそんくらいあってもオカシクないよー」

生徒1「あはは アンタの兄貴は隠してただけで元からっしょー」


箒・セシリア「  …ゴクリ」

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:22:34.06 ID:q9UOX6K60
・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
・・・・・・・
翌日


=朝 教室=

箒「一夏 …コレを」ス

セシリア「一夏さん! お待ちしておりますわ!」



~果たし状~

織斑一夏殿

明日朝九の刻、第二アリーナにて待つ
特別の実践修行をしたく候
お互ゐの輝かしき未来の為に… 

篠ノ之 箒 瀬尻亜 織琴


一夏「ん~ 果たし状って書いてあるけど…要は訓練の相手をしろって事か? 明日は休みだしな、いいぜ♪」

箒・セシリア「では必ずや」

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:23:31.12 ID:q9UOX6K60
=アリーナ 女子更衣室=

セシリア「箒さん、手はずのほうは宜しくて?」

箒「心配御無用 全て頭に入っている 10秒以内で片付けよう」

セシリア「ええ ふふ これが上手く行けば… 待っていて下さいまし一夏さん」

箒「ああ 成功の暁にはオールナイト上映といこうじゃないか」フフ

セシリア「ですわね  我々の未来の為に …イザ!」

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:25:13.63 ID:q9UOX6K60
=第二アリーナ=


一夏「二人共もう来てたのか おまたせ!」サワヤカーン

箒「なに…我々も今しがた来た所だ」ニヤッ

一夏「じゃあ早速はじめるか?」

セシリア「チョッとお待ちになって! 一夏さん、もう少し後ろに …ええ、もう一歩後ろ」

セシリア「あと2メートル程右に …行き過ぎですわ、半歩左に ええ、そこで結構ですわ」

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:26:23.13 ID:q9UOX6K60
箒「では~ 私がぁ~ は・じ・め と、言 っ た らぁ 試合? 開始ハジメッ!!!「ビットォォ!」セシリア

突如一夏の周りを取り囲む様に地面からセシリアのビットが飛び出してきた

一夏「うぉぉ!?」

あらかじめ部分展開して地中に配置していたのだろう

ビットはさらに地上20メートル程浮き上がった所で真下にビームを放つ エネルギー消費は度外視しているのか

いつもの様に単発で放つのではなく、連続して光線状で放っているためにちょうど一夏をビームの檻に閉じ込める形だ

一夏「クソ!ヤバイ…」

逃げ場は上しかない! 一夏はフルブーストで上昇する…が、スグに自分が何かの影に入ったのを感じた

「「「紅椿!」」」 既に箒が唯一の逃げ道で待ち伏せていたのだ!

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:27:37.57 ID:q9UOX6K60
一夏(この際多少のダメージは仕方ない 今は何としてもこの檻から抜けることが先決だ!)

一夏は防御体制をとりつつ更に上昇する それが敵の真の狙いとも知らずに


  ガシーン!!!


箒「捕まえたぞ! 一夏ぁぁ!」

防御の為に縮こまった体制の一夏に、箒は意外にも抱きついてきたのだ

いかに白式といえども、こうもしっかりと紅椿に抱きつかれては動きが取れない

一夏「ッチィィ!何のつもr…!」


  ガチャリ


気づくとセシリアの持つレーザーライフル、スターライトmkIIIが零距離で自分のコメカミに当てられている

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:28:57.17 ID:q9UOX6K60
一夏「! ふぅ 降参だ… お前たちにはやられたよ… 」ヤレヤレ

一夏「んん? オイ!セシリア!!? 箒!? おいって! 早く離せ!!!」

箒「ゆるせ一夏」

セシリア「どうか!!! 目を、正義の目を醒まして下さいまし!一夏さぁぁぁん!!!!」

一夏「ッチョ!!!マジデ!!??ヤバ…


青白い光に包まれる中で  一夏は小鳥のさえずりを聞いた気がした

自分は鳥になるのか?  魂がフワリと軽くなるのを感じた

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:30:44.03 ID:q9UOX6K60
気がつくと見覚えのある天井が見える

千冬「む 気がついたか?」

一夏「ああ、頭イッテー ここは?」

千冬「学園の医務室だ 篠ノ之とオルコットから聞いたぞ?」

千冬「確かに白色は近接戦闘型だが、焦って正面からライフルの射線に突っ込む奴があるかまったく」

一夏「 へ? 」(アイツラ… まあ俺でも千冬ねえにあれを白状する根性はないけど) 

一夏「 …ぁ あーー ハハハ そうだよな ちょっとテンパっちまってさ」ハハハ

千冬「 …。  っま、ただの強めの脳震盪らしいが、一応明日まではそこでおとなしくしていろ いいな」

38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:31:27.39 ID:q9UOX6K60
その時、医務室の扉が開いてシャルとラウラが入ってきた

シャル「あ、一夏気がついたんだね 心配したよ」

ラウラ「腹が減っているだろう オデンを作ってきてやったぞ」

千冬「あぁお前たち 私は仕事に戻るから後は任せるぞ 泊り込みはダメだがな」

シャル「はい 分かりました」

ラウラ「了解です」

千冬「また後で顔を出す」

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:32:39.46 ID:q9UOX6K60
=IS学園 廊下=


カツカツカツ…

千冬( 一夏は昔から嘘をつく時に右上を見る癖がある それにあの間抜け顔 何かあるな )

千冬( 一夏め 私に隠し事など十年早いわ )

山田「あ、織斑先生 私今から出かけるんですけどこの服どう思いますか? いやデートとかじゃ全然ないんですけど」ウフフ

千冬「ちょうどいい 摩耶少し付き合え」ガシッ!

山田「ぇえ? ちょっと待って下さい 織斑先生? 私出かけるんです! デートなんです! 聞いてます~?」ズルズル

ズルズルズルズルズルズルズルズルズル… ハナシテクダサイー>

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:33:59.55 ID:q9UOX6K60
=IS学園 保安監視室=


山田「ダメですね アリーナの監視カメラは電波干渉が入っていてその時刻の記録は何も…」

千冬「ッチ! オルコットの仕業か? …よし内調(内閣情報調査室)のネットに潜れ 監視衛星のデータが有るだろ」

山田「えぇぇぇぇぇぇぇ!? 流石にマズイですよそれはぁ~」チラッ

千冬「摩耶、私は同じ事を2度言うつもりはない」ギロッ!
 

41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:35:07.09 ID:q9UOX6K60
山田「ハヒィ!」カタカタカタカタ

まもなく監視衛星からの映像と音声がPC画面に映しだされた

PC画面「 …オイセシ…ウキ…ザザー…ハナセ… ユルセイチ… ザザザ …サン!!!… 」

粗い画質と不完全な音声で状況を完全に把握する事は出来なかったが

織斑千冬が自分が次に取る行動を決めるには十分過ぎる内容であった

千冬「…摩耶、ご苦労だった 足あとを消したら行っていいぞ」スタスタスタ バタン

山田「  まさか…ね  先生だもん いくら織斑君が可愛くても… 」

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:36:06.79 ID:q9UOX6K60
=千冬の自室=


ガザガザゴソゴソ…

千冬は収納の一番奥にしまいこんだ桐の箱を取り出す 箱には丁寧に白和紙で封をしてある

千冬「 クククク まさか再びお前を使う時がこようとはな 」

心に哀しみと懐かしさが入り混じった感覚が広がる

封を破り上蓋を取ると、かつてもう二度と使いはしないと心に誓った面が見えた

悪人共の命乞いと、どす黒い血が染み込んだ復讐の夜叉面が 

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:37:53.37 ID:q9UOX6K60
千冬「 一夏 おまえの恨みは私が晴らす 」 スチャ

ザアアアアアアアアアア--- 先程までの曇り空は既に雨に変わっていた


千冬「 のさばる悪を何とする 天の裁きは待ってはおれぬ 」

千冬「 この世の正義もあてにはならぬ 闇に裁いて仕置する  南無阿弥陀仏 」


ピシャァァァン! ゴロゴロゴロゴロ…
 

44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:39:22.69 ID:q9UOX6K60
挿入BGM: 新必殺仕事人/仕事人出陣 

=セシリア部屋 バスルームでシャワーをあびるセシリア=

シャワー「 シャァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア 」

セシリア「一夏さん、上手くいってくれると良いのですが… 少しやりすぎたのでは…」

セシリア「あの時の記憶も一緒に飛んでいてくれると良いのですが…」

セシリア「一夏さんが覚えていましたら明日にでも謝らないといけませんわね」
 

45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:40:32.34 ID:q9UOX6K60
<<< 貴様に明日という日は来ない >>> (←若干エコーかかってます)

セシリア「!!! 誰ですの!?」

セシリアは後のシャワーカーテンをシャ!っと開ける

夜叉千冬「   」ドーン

セシリア「あ・あ・あ アワワワワワワワワワワワワ 貴方はもしや」ガクガクガク

夜叉千冬「 侘びは地獄で閻魔にでもするんだな 」スッ…

夜叉が胸元からそっと取り出したのは超高電圧スタンガンである

スイッチを押してセシリアに見せつける ブーン バチバチバチバチ!!!

セシリア「 いや! やめて下さいまし! なんでもしますわ! なんでもしますから! 」ドゲザー

46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:41:18.90 ID:q9UOX6K60
夜叉千冬「 死ね… ドブネズミ 」ポイッ

スタンガンを床に投げ捨てると、シャワーで濡れたセシリアの全身に電流が走る

セシリア「アビャビャビャビャワワワワワワワワワブブウッブレレレレレレレ!!!」パタリ


ルームメイト「セシリア―?どうかしたのー? またお湯と水間違えたのぉー?」扉コンコン♪

夜叉千冬「   ッチ」シュバ!

47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:42:16.73 ID:q9UOX6K60
=箒部屋 風呂あがりにドライヤーをかけている箒=

ドライヤー「ゴォォォオオオオオオオオオオー」

箒「ふぅ 一夏の奴め、あれしきで脳震盪を起すとは、弛んどるだまったく」

箒「しかし…今思うと頭に衝撃を与えたくらいで本当に好みや性格が変わるのか?」

箒「ま、今更考えても仕方ない 上手く行っていることを祈るとしよう」


<<< 今生最後の祈りだ、お前の来世も祈るがいい >>>

箒「誰だ!!!」クルッ

箒「 ぅぁ …あああ」
 

48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:43:04.41 ID:q9UOX6K60
箒「 そ、その声 それにスーツ ちち千冬さん?」

夜叉千冬「 『好みや性格が変わる』…か どれ、私も試してみるか 」

箒「違うんです! 聞いて下さい千冬さん! 織斑先生ぇぇ!」

ダラダラと冷や汗を流し、恐怖で立ち上がる事もできない箒の…まだしっとりと濡れた頭に両手を優しくかざす

夜叉千冬「 力を抜け お前も思慮深くて淑やかな女になれるやもしれんぞ? もっとも…手遅れだがなぁ 」

箒「イヤだ! ああ 助けて! 姉さん!一夏ぁぁぁ!!!」

千冬が箒の叫びに耳をかすことはない まるで恐怖を味わわせる様にゆっくりと力を込めて箒の頭を締め上げていく

ミシミシミシ… ゴキ! 「**ゴハァ!**」 ゴリゴリゴリ・・・バキョ! 「ガハァッ!ブクブクブク…」パタリ


扉「ドンドンドン! 篠ノ之さん! 山田です! 開けて下さい! 貴方に危険が迫ってるの!」

夜叉千冬「   ッチ」シュバ!

49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:44:28.07 ID:q9UOX6K60
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=夜 医務室=

一夏「んぁ ふぁ~あ 少し眠っちまってたのか? もう夜か」

千冬「ふふ やっと起きたか?一夏」ニコニコ

一夏「千冬ねえ…まさか俺の寝顔見てたのか?」

千冬「バ!バカを言うな 一仕事終えて今戻った所だ そうだ、土産もあるぞ? ホレ」 シャッーー

一夏のベッドのカーテンを開けると隣のベッドに箒とセシリアが寝ている

箒は頭を包帯でグルグル巻きにされてミイラ女の様に、

セシリアはベタなコントで電線でも触ったように自慢の髪が爆発していた

50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:45:22.72 ID:q9UOX6K60
箒「 …一夏 済まなかった 許してくれ」

セシリア「 ワタクシどうかしてましたわ 許して下さいまし」

一夏(二人を庇って口裏を合わせたつもりだったが…無駄だったか)

一夏「もう良いって 気にしてない でも二人ともなんであんな事したんだ?」

セシリア「うぇ!?」

箒「いや…その…」

千冬(どうせこの唐変木が二人のアピールに呆けた反応でもしたんだろ)

千冬「ゴホン! 一夏! 男が過ぎたことを詮索するな!!! いつからそんな奴になった!?」

一夏「いやいやいや! いいんだ箒もセシリアも! ゴメンゴメン」ハハハ

セ・ホ(先生… カンシャシマス…)

51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:46:27.01 ID:q9UOX6K60
千冬「おい一夏、実はな、もう一つ土産がある」ニコニコ

一夏「え?」

千冬「フフフ 驚くなよ コイツだ!」ジャーン

千冬「『三匹が斬る!』のメモリアルDVD-BOXだ お前大好きだっただろう?」ニヤニヤ

箒(スゲーーーー!!! ミッテェェェェェェ!!!)

千冬「昔二人でよく見たなぁ お前は「たこ」のモノマネばかりしていたぞ?」ウシシ

セシリア(ショタイチカサン…萌えですわ)

千冬「どうせ医務室でできる事なんて無いんだ 付き合ってやるから一緒に見るか?」ワクワク♪ワクワク♪

52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:48:26.31 ID:q9UOX6K60
一夏「いや、止めとくよ」ケローン

千冬「な…! どうした一夏? まさかまだ何処か痛むのか?」ワナワナ

一夏「そうじゃないって 安心しろよ千冬ねえ」

一夏「中学の時にさ、『鈴に』もう『時代劇なんかダセーから卒業しろ』って言われてさ」

一夏「で、代わりに良いの貸したげるって、洋ドラの『24』借してもらったらドハマリしてさ!」

一夏「スゲーよなぁアレ! んでチョンマゲはもういいかなぁって」


千冬「 ……ほう…    ………ほぉう… 」

53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:49:20.69 ID:q9UOX6K60
=寮 廊下=

ザッザッザッザッザッザッザッザッザ

千冬   「 …雨が降ったら傘をさす 」  鈴の部屋を目指し廊下を進む千冬

セシリア 「 …辛い話は胸をさす 」  廊下の左から合流するセシリア

箒    「 …娘十八、紅をさす 」  廊下の右から合流する箒

千冬   「 魔がさす、棹さす、将棋さす 」

セシリア 「 世間の人は指をさす 」

箒    「 許せぬ悪に 」

千冬   「「「  …とどめ刺す! 」」」(ドス声)

ザッザッザッザ…

54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:50:59.96 ID:q9UOX6K60
=寮 鈴部屋=

扉「トントントン」

鈴「ん? ほいほ~い♪ ちょっとまってね~」スタスタスタ

扉「トントントン」

鈴(あー今度は一夏と何見ようかな~♪ 『プリズンブレイク』が良いかなぁ いやいや『LOST』でもいいかも♪)

扉「トントントン」

鈴「もう五月蝿いわねー チョッとは待ちなさy ……。」ガチャ

千冬「   」オオオオオオオオオ 

扉を開けると、其処にはかつてまだ見たことのない闘気(オーラ)に包まれた千冬+2人が立っていた

鈴(  ……ああ、私  死ぬんだ…  今日… 此処で…  今…   )

鈴(  なんで後ろのバカ二人がこんな成りしてるのか… 其れはさっぱり解んないけど… ) 

鈴(  千冬さんを見れば解る… 私は死ぬ… それだけは解るわ…  )
 

55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:51:54.82 ID:q9UOX6K60
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一夏   織斑一夏

千冬   織斑千冬

セシリア セシリア・オルコット

箒    篠ノ之箒

シャル  シャルロット・デュノア

ラウラ  ラウラ・ボーデヴィッヒ

鈴    凰鈴音

山田   山田真耶

生徒1  相川清香

生徒2  谷本癒子

56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/18(月) 18:52:29.11 ID:q9UOX6K60
おまけ

鈴「千冬さぁ~ん! 今から一夏も暇だっていうんで あのDVD見せてもらっていいですか?」

鈴「え~そんなぁ 一緒に見ましょうよぉ~」

鈴「でぇ ぜひ千冬さんも一緒に見てイロイロ解説して欲しいなぁって思うんですけど!」

鈴「ホントですかー? じゃあアタシお茶とお菓子用意しときます!」

鈴「あ~楽しみだなぁ♪ じゃあ後で!」

奇跡的に性格と好みが変わった鈴はまず外堀(千冬)から上手に埋めて一夏を狙う仕事人となったのでした


                                       おわり

引用元: 一夏「 え? 時代劇? 」