〔乗客名簿〕

〔男子〕

・皐月 翼(サツキ ツバサ)
・才能…〈超高校級の殺人鬼(偽)〉
・性格キーワード
〔主人公〕…原則的に被害者にもクロにもならない。
〔冤罪〕…殺人鬼と言われていながら実は人を殺した事がない。
〔蛮勇〕…周囲を全く配慮しない向こう見ずの勇気。
〔高いコミュ力〕…普段のコミュニケーション能力は人より高い。

・伊方 五右衛門(イカタ ゴエモン)
・才能…〈超高校級の幸運〉
・性格キーワード
〔歴史マニア〕…歴史に関して詳しい。
〔鬼畜眼鏡〕…人を泣かせる事が好きなとんでもない眼鏡。
〔優しい〕…一応優しさもあります。

・陸海 空助(リクカイ クウスケ)

・才能…〈超高校級の???〉
・性格キーワード
〔家庭的〕…家事が得意。炊事、掃除、洗濯、裁縫なんでもござれ。
〔トラウマ持ち〕…過去に何かあったのかトラウマを抱えている。
〔迷推理〕…推理に関しては全く役に立たない。模擬刀の先制攻撃だべ!

・安田 順(ヤスダ ジュン)【DEAD】
・才能…〈超高校級の監督〉
・性格キーワード
〔背が低いのを馬鹿にされたくない〕…ちびっ子。本人的には男なのもあって非常に腹立たしいようだ。
〔泣き虫〕…よく泣く。
〔癇癪持ち〕…短気。背をバカにされると泣きながら怒り出す。

3: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/21(月) 22:14:15.41 ID:kshjX6iAO
・石原 カイ(イシハラ ――)
・才能…〈超高校級の卓球選手〉
・性格キーワード
〔色情魔〕… 欲が異常なまでに強い。女子に対してはそういう目でしか見えない。
〔フレンドリー〕…親しみやすいが男子限定。
〔天才肌〕…卓球以外にもまるで天才のような雰囲気を漂わせている。

・下田 慧(シモダ ケイ)
・才能…〈超高校級の演劇部〉
・性格キーワード
〔いいやつ〕…紛れもない善人。
〔芸人気質〕…人を笑顔にする行動を進んでやる。
〔心が男性〕…女役が多いため勘違いされやすいが心はしっかり男。

・クロード・イーストウッド
・才能…〈超高校級のガンマン〉
・性格キーワード
〔後ろに立つな〕…後ろに立たれる事を極端に嫌う。
〔不撓不屈〕…どんな困難にも挫けない意志の強さ
〔トリガーハッピー〕…引き金を引く事に至上の喜びを感じる。

・霧ヶ島 司(キリガシマ ツカサ)【DEAD】
・才能…〈超高校級の巫女〉
・性格キーワード
〔男の娘〕…男でありながら巫女の格好をしている。
〔田舎者〕…山奥の村出身。世間知らずもあって知らない事が多い。
〔世間知らず〕…神社で過ごしてきたため世間を知らない。
〔布教癖〕…神道の話をして信仰してもらおうとしてしまう。

4: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/21(月) 22:15:06.56 ID:kshjX6iAO
〔女子〕

・笹山 ミチル(ササヤマ ―――)
・才能…〈超高校級のダンサー〉
・性格キーワード
〔意識高い〕…自らの命題について強く意識し、行動している。
〔享楽主義〕…自らの快楽の追求が最上命題。
〔氷の女王〕…冷たく、自分の興味外の事柄は切り捨てる傾向にある。

・墨染 優里(スミゾメ ユウリ)
・才能…〈超高校級の新聞部〉
・性格キーワード
〔誇張〕…調べた内容はとにかく誇張。葉隠の占いは七割当たるなど平気で書く。
〔突撃取材〕…ネタのためならプライバシーなんて知りません。
〔嫌われ者〕…やりすぎて周りからは嫌われている。

・立木 亜里沙(タチキ アリサ)
・才能…〈超高校級の読書家〉
・性格キーワード
〔高い女子力〕…女子力が高い。お洒落にもきちんと気を遣います。
〔占い好き〕…朝の占いは欠かさずチェックしているほどの占い好き。
〔清楚〕…清らかですっきりしている。謙虚さがますます女子力を高めている。

・平野 夢(ヒラノ ユメ)【DEAD】
・才能…〈超高校級のベーシスト〉
・性格キーワード
〔姉貴分〕…頼りがいのあるみんなのお姉さん。
〔パンク好き〕…パンクロックが大好き。ベーシストを始めたのも憧れから。
〔聡明だけどお調子者〕…物事に対する理解力が高く賢い。しかし言動は軽めなので誤解されたりもしてしまう。

5: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/21(月) 22:16:01.32 ID:kshjX6iAO
・神崎 真夏(カンザキ マナツ)
・才能…〈超高校級の心理カウンセラー〉
・性格キーワード
〔毒舌〕…辛辣な物言いをする。ただしそれで空気を悪くさせたりはしないようにしている。
〔明るいムードメーカー〕…周りを明るくする事が得意。
〔聡明〕…カウンセラーだからか理解力が非常に高い。

・美影 団居(ミカゲ マドイ)【DEAD】
・才能…〈超高校級の放送委員〉
・性格キーワード
〔猫口調〕…語尾ににゃあやにゃんとつける。
〔感受性が高い〕…感じ取る能力が強い。しかし環境や人に左右されやすい面も。
〔遅刻魔〕…時間を守る事が出来ない。彼女と待ち合わせしたいなら一時間前の時間を伝えよう。

・物述 かぐら(モノノベ ―――)
・才能…〈超高校級の小説作家〉
・性格キーワード
〔クールで真面目〕…感情を高ぶらせたりせず、誠実に生きている。
〔好きあらば自己アピール〕…自分を好きでいてくれる人にはついつい自己アピールしてしまう。
〔常識人〕…それでも常識はしっかり兼ね備えています。

・岩崎 和音(イワサキ カズネ)【DEAD】
・才能…〈超高校級の車掌〉
・性格キーワード
〔責任感が強い〕…車掌という職務上責任感がとても強い。
〔ドジッ子〕…何らかのドジをやらかしてしまう。本人に悪意は全くない。
〔マニュアル至上主義〕…予定外の行動だとドジなのでマニュアルを至上としている。

8: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/21(月) 22:31:53.24 ID:kshjX6iAO
また夢を見た。

美影「にゃんにゃーん、いよいよ主役のお出ましだにゃあ!」

皐月「き、緊張してきたな……」

霧ヶ島「これが団結という物なのですね……翼様、頑張ってください!」

皐月「って、司!?」

岩崎「司さん!?なんで出てきてるんですか、あなたの出番は……きゃあっ!?」

美影「おやおやー、司ちゃんの乱入でペースを乱された和音ちゃんがドジってしまったにゃあ……」

岩崎「あっ、わわっ、わわわっ!?」

平野「あははははっ!これはまた大混乱っしょー!」

安田「お前らぁ!このボクの監督した物をぶち壊すなぁーーー!!」

でも、これは本当に夢なのか?

もしかしたら……

……いや、例えこれが俺の昔の記憶だとしても。

もう、二度とこんな日は来ないんだ。

9: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/21(月) 22:34:15.64 ID:kshjX6iAO






STATION3〔その仮面の下には悪魔が住んでいる〕(非)日常編







10: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/21(月) 22:56:02.42 ID:kshjX6iAO
【第二学級裁判場駅】

皐月「んっ……」

下田「おはよう、皐月くん」

皐月「おはよう……今何時だ?」

下田「五時半。まだ列車は来てないよ」

皐月「そうか……」

学級裁判が終わってから俺達はまだ駅にいた。

モノクマが改装に時間がかかるからと、俺達を置いていったんだ。

皐月「……みんなは?」

下田「伊方くんとクロードくん、笹山さんはもう起きてるよ。それと……」

下田「石原くんは、寝てないみたいだよ」

皐月「……」

あの後、石原は打って変わって何も喋らなくなってしまった。
俺に写真を返してほしいと、それだけ言って……

皐月「……」

下田「……本当に、困ったね」

皐月「ああ……」

下田「石原くんの事、カッターの刃の事……問題は山積みだ」

皐月「……なあ、下田」

岩崎さんは俺が殺したような物だって言ったら……下田はどう思うんだろうな?

下田「なにかな?」

皐月「……俺」

グラァ……

皐月「……あ、れ?」

なんだ、か、景色が……

ドサッ!

下田「皐月くん!?」

皐月「……」

身体が、熱い……頭が、クラクラして……

おれ、は…………

11: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/21(月) 22:58:52.18 ID:kshjX6iAO
視点を変更します。

誰視点にするか>>2-5から選んでください。

↓二

13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/21(月) 22:59:58.16 ID:98gbZsCn0
神崎

15: 今回は神崎さん採用です ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/21(月) 23:12:19.15 ID:kshjX6iAO
神崎「んぅ……?」

なに、なんだか騒がしいけど……

下田「皐月くん!皐月くん!」

神崎「ちょっと、下田君どうしたの!」

下田「神崎さん、皐月くんが倒れたんだ!」

神崎「えっ……ちょっと見せて!」

なにこれ、凄い熱……!

まさか……

急いで腕をまくって包帯を取る。

皐月君の腕は、前に槍で貫かれた傷口が化膿してひどい有り様になっていた。

神崎「っ、こんな……!」

下田「まともに傷口を治療出来てなかったから……!このままじゃ皐月くんが!」

私は何してたんだ……
あの列車には医務室なんてなかったからこうなるのはわかりきってたのに……!
道具なんてないし、どうしたら……!

16: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/21(月) 23:13:30.48 ID:kshjX6iAO






モノクマ「どけ!!」







17: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/21(月) 23:21:10.62 ID:kshjX6iAO
神崎「えっ、きゃっ!?」

下田「モノクマ!?」

モノクマ「よいしょっと……」

神崎「ちょっと!皐月君をどうするつもり!?」

モノクマ「治すんだよ。今回新しく作った医務室でね」

下田「なんで、そんな」

モノクマ「ボクがやった事だから死なれたら困るんだよ!それじゃあ皐月クンは連れてくから!」

そう言ってモノクマは皐月君を抱えてどこかに消えていった……

神崎「……」

なんだろう……今まで色んな人をカウンセリングしてきた経験がモノクマに当てはまるかは、わからないけど。


モノクマ、本気で……皐月君を心配してた?

いや、でも私達にコロシアイさせてるような奴がそんな……

気のせい、だよね。

20: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/21(月) 23:40:22.78 ID:kshjX6iAO
神崎「……はあ」

とにかく、皐月君に関してはモノクマに連れていかれた以上どうしようもない。

だったら、私がやるべき事は……彼のカウンセリングだね。

神崎「石原君」

石原「…………」

相当重症だね……当たり前か。
石原君、美影ちゃんに対して思い入れあったみたいだから……

石原「…………」

このままにしといたら、間違いなく石原君は最悪の選択をする。
とにかく吐き出させるだけでも、させるようにしないと。

神崎「石原君、ちょっと……」

石原「……聞こえる」

神崎「えっ?」

石原「団居殿の声が聞こえる……」

神崎「……!」

幻聴……もうここまで来てるって事!?

にゃーん……

神崎「えっ!?」

今のって、美影ちゃんの……!

21: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/21(月) 23:40:54.26 ID:kshjX6iAO






墨染「あっ、ごめんなさい。ボイスレコーダーのスイッチ入っちゃいました」







23: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/21(月) 23:42:46.21 ID:kshjX6iAO
神崎「……本当に、最低だね墨染さんは」

わざと入れたのはわかってる……多分目的は。

墨染「ジャーナリストが好かれるかなんて気にするわけないでしょ?というわけで喋れるみたいだし石原さんに取材していいですか?」

神崎「私が頷くと思うわけ?」

墨染「今のは単なる様式美ってやつですよ?あなたに許可を取る必要なんてありませんし」

神崎「……」

どうやら私と墨染さんはとことん相性が悪いらしい。
他のみんなはともかく……彼女だけは好きになれない。

墨染「まっ、いずれ機会を見てやりますよ。邪魔されたらかないませんし」

神崎「……さっさと消えて」

墨染「……神崎さん、一つ言っときますけど」

24: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/21(月) 23:46:24.86 ID:kshjX6iAO






墨染「ボク、あなたがだいっ嫌いです♪」

神崎「……奇遇だね、私もあなたがだいっ嫌いだよ」







25: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/21(月) 23:51:19.67 ID:kshjX6iAO
神崎「……」

しばらくにらみ合って、墨染さんはいなくなった。

彼女はどうも、カウンセラーとかそういう人間が嫌いらしい。

……私も、彼女のようななりふり構わない記者は嫌いだ。

……私達、消えたっていう一年の記憶の中でも仲悪かったんだろうな。

石原「団居殿?団居殿の声が消えた……どうしたのだ……どこに……」

神崎「……」

今はとにかく、石原君を何とかしないと……

私は気が重くなりながら、美影ちゃんを探す石原君へと向かった……

35: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/23(水) 21:47:01.68 ID:9ZxrAxIAO
【第二学級裁判場駅】

神崎「……」

下田君によるともうすぐ7時……モノクマが言ってた電車が来る時間らしい。

早く来てほしい……あの列車だってろくな物じゃないけど、ここみたいに電気もほとんど点かない暗くて不安感を覚えるような場所よりははるかにマシだ。

もちろん、一番は太陽の光がある外なんだけど……

神崎「……」

それにしても、気になる。

学級裁判で美影ちゃんが言ってたあの言葉……


…………


美影『み、みんなカイくんを……えっ?』

美影『なんであなたがここにい――』


…………

あれはどういう意味?

美影ちゃんは私達の中の誰かをいるはずのない人間って認識した……それっていったい誰?

神崎「…………」

そもそも私達はなんでこんな状態になってるんだろう。

そして誰が……

36: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/23(水) 21:49:18.38 ID:9ZxrAxIAO






プニ…







37: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/23(水) 21:56:46.16 ID:9ZxrAxIAO
神崎「…………」

陸海「おぉ、柔らかいなぁ」

神崎「何してんの、陸海君」

陸海「神崎っちがなーんか難しい顔してたからさぁ。ここはちょっと和ませてやろうかなと思ってよぉ……」

神崎「へぇ、陸海君の和ませ方は人の頬をつっつく事なわけ?」

陸海「あっはっはぁ、和んだかぁ?それじゃあもっと……」プニプニ

神崎「今すぐやめないとその指を瞬間接着剤で固定するから」

陸海「ひぃっ!?目がマジだぁ!?」

神崎「全く……」

陸海君のこの脳天気さは何とかならないのかな……
いや、でもカウンセリングの時は進んで協力してくれるし……色々助けられてはいるけど。

陸海「神崎っちが最近こええよぉ……やっぱりここは耳に息を吹きかけるべきだったかぁ」

神崎「……」

でもやっぱり少しは真面目にしてほしい、うん。

39: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/23(水) 22:13:25.30 ID:9ZxrAxIAO
神崎「そういえば、陸海君暗いのは平気なんだ?」

陸海「んー?そういやそうだなぁ……」

この前陸海君がトラウマで錯乱した時、私は彼が暗所恐怖症だと思ってたけど様子を見る限り、それはないみたい。

つまり彼は本当に【目線を隠される事だけ】にトラウマを抱えてる……

考えられる可能性としては目隠しをされて誘拐されたとか、そういうケース。

陸海「はぁ……早く記憶を取り戻したいぜぇ」

神崎「……ごめんね、私役に立たなくて」

だけど確証もない段階でそんな事、言えるわけもない。
一番不安なのは陸海君なのに、私はなんて無力なんだろう。

陸海「いやいや、そんな事言わないでくれよぉ。僕は神崎っちならきっと記憶を戻してくれるって信じてるんだからさぁ」

神崎「信じる……」

今の私は間違いなく弱気だった。
だからきっとこんな事を言ってしまったんだと思う。

神崎「やめといた方が……いいかもよ」

40: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/23(水) 22:24:34.69 ID:9ZxrAxIAO
陸海「なんでだぁ?」

神崎「信じた結果、石原君みたいになるかもしれないから」

陸海「……」

石原君は美影ちゃんを信じてその結果……心がボロボロになってしまった。

もし私が同じようにコロシアイをしてしまったら……陸海君が傷ついてしまうかもしれない。

そう考えたら、私は……信用なんて。


陸海「それは違うぜぇ!」


神崎「えっ!?」

陸海「神崎っち、弱気になったらダメだぜぇ。自分を強く持つんだぁ」

神崎「……」

陸海「神崎っちが殺人なんてするわけねえよぉ。だったら僕なんて今頃バラバラさぁ」

神崎「陸海君……」

陸海「だからさぁ、そのよぉ……神崎っちは大丈夫だってぇ!」

神崎「……何それ」

陸海「わりいなぁ、上手く言えねえよぉ」

神崎「くすっ、もう、締まらないんだから……」

陸海「あっはっはぁ」

なんて言うか、色々見てきた私が気を強く持てなんつ言われちゃうなんて。

神崎「もうっ、陸海君のくせに生意気だよ」

陸海「あれぇ!?なんで馬鹿にされたぁ!?」

41: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/23(水) 22:40:48.54 ID:9ZxrAxIAO
ピンポンパンポーン

モノクマ『オマエラ!お待たせしました!』

モノクマ『まもなく第二学級裁判場駅に列車が到着いたします!』

モノクマ『線路に立ったりしないようにね!』

モノクマの放送が鳴った後、扉が開いて列車が入ってくる。

やっとこの駅から出られる……問題は解決してないけど、それだけでもだいぶ気分が変わるよ。

陸海「皐月っちはもう乗ってんだよなぁ?」

神崎「新しく作った医務室って言ってたし多分ね。乗ったらすぐに確かめないと」グゥ…

陸海「……その前にご飯作らないとなぁ」

神崎「……うん」

そんなやりとりをしてる内に……列車は止まった。

44: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/23(水) 22:44:46.01 ID:9ZxrAxIAO
モノクマ「オマエラ、待たせたね!早速乗り込ん……」

下田「皐月くん!」

立木「……!」

モノクマ「……人の話聞けよ!」

物述「あの二人は皐月さんをずっと心配していたから……気が急いてる」

モノクマ「ふんだ、死なせる訳ないじゃん。焦って馬鹿みたいだね!」

墨染「あの。今回は三つ新しい部屋が出来たんですよね?」

モノクマ「そうだよ!だからこそ時間かかったんだし!」

墨染「じゃあまた遺品がありますよね?」

モノクマ「もちろん。ほら、よっと!」

モノクマがホームに置いたのは三つの袋。
ご丁寧に名前まで書いてある……本当に悪趣味。

45: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/23(水) 22:58:09.90 ID:9ZxrAxIAO
モノクマ「欲しかったら好きなの持ってっていいからね。それじゃあ全員乗り込んだら発車するよ!」ピョーン!

モノクマがいなくなって……最初に動いたのは前みたいに彼だった。

伊方「……霧ヶ島と岩崎の所持品に利用されそうな物はないな」

伊方君……彼は一見するとコロシアイを望んでないように見える。
いや、多分望んでないのは事実……だけどそれ以上に彼は……

伊方「レコーダーか……ふん」バキッ

物述「何をしてるの……?」

伊方「レコーダーはアリバイトリックに使用が可能だ。だからこそここで破壊しておく」

墨染「最新型なのに欲がありませんね」

笹山「安心しなさい、あなたが死んだら全部捨てるわ」

墨染「その発言のどこに安心の要素があるんですか!?」

46: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/23(水) 23:27:25.79 ID:9ZxrAxIAO
クロード「……」

神崎「クロード君?」

クロード「……」

みんなが遺品を見ている中で、クロード君だけは別の場所を見ている。

石原「……」

クロード君が見ている人……石原君は、ただ写真だけを見ていた。
まるで他の事なんて目に入らないみたいに……

墨染「あっ、これ美影さんの補聴器ですね」

だけど墨染さんが美影ちゃんの着けていたネコミミを持ったその瞬間……

石原「……何をしている」


石原君は、一変した。

墨染「何って美影さんの遺品を見ているんですよ」

石原「それは団居殿の持ち物だ……団居殿に返すのだ」

墨染「別に取りませんよ……はい、石原さんから返しておいてください」

石原「……わかった」

石原君は美影ちゃんの遺品を持って列車に乗り込む。

クロード「……ヒヤヒヤさせやがる」

クロード君もそれを追いかけるように列車に乗り込んだ。
クロード君は石原君を止めるために残ってたんだね……

47: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/23(水) 23:31:01.98 ID:9ZxrAxIAO


【視点を皐月に戻します】



48: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/23(水) 23:47:40.69 ID:9ZxrAxIAO
【十一号車・医務室】

皐月「……ん」

ここは……

下田「皐月くん、大丈夫かい?」

立木「皐月君……」

皐月「下田、立木さん……」

そうだ、俺は倒れて……

立木「まだ熱がありますから、安静にしててくださいね?」

下田「腕の方は、モノクマがきちんと治療したみたいだよ」

皐月「モノクマが……?」

よく見ると、俺の腕には今までみたいな包帯じゃなくてしっかりとしたギブスが着けられていた。

これをモノクマがやったのか……

皐月「それでここは……?」

下田「医務室。元々は霧ヶ島くんの部屋だった所だよ」

皐月「そうか……霧ヶ島さんの部屋が、医務室に」

頭を横に向けるとベッドが二つに瓶の入った棚が見える。

反対側は壁……どうやら俺は入り口に一番近いベッドにいるらしい。

足下の方には机と医療器具が並んでるみたいだ。

49: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/24(木) 00:01:56.23 ID:1IBJifPAO
皐月「みんなは?」

下田「ごめん、すぐ乗ったからわからないんだ……でもさっき発車したからみんな乗ってはいるはずだよ」

皐月「確認だけはしておいた方がいいぞ……」

下田「そうだね……皐月くんも起きたから、念のために見てくるよ」

皐月「……」

立木「私もお粥作ってきますね」

皐月「あっ、そんな」

立木「いいんです、皐月君はいつも頑張ってますから……すぐ戻ります」

下田と立木さんが医務室から出ていって一人になる。

皐月「…………」

ちょうど良かった……岩崎さんの事、言うわけにはいかないし。

皐月「岩崎さん……ごめん。俺があんな事、言わなかったら」

謝罪も、聞かれるわけにはいかないからな……

皐月「本当に、ごめん…………」


58: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/24(木) 22:45:20.32 ID:1IBJifPAO
【新しい部屋捜索のため再び視点を変更します】

【>>2-5から石原以外のメンバーで誰視点にするか選んでください】

↓二

60: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/24(木) 22:45:45.53 ID:AlT+lP4ho
クロード

66: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/24(木) 22:56:39.33 ID:1IBJifPAO
【クロード視点になります】

ピンッ…

クロード「ちっ……また裏か」

この列車に乗るようになってから、どうもツキが来ねえ。

コイツの出番はまだまだ先って事か……

ピピッ

クロード「マップだと新しく増えたのは【バスルーム】、【書庫】、【医務室】」

サツキは医務室にいるってシモダが言ってたが……後で様子は見ておくか。

クロード「一番近いのはバスルームか」

シャワールームで死んでたイワサキの部屋をバスルームにするとか何かんがえてやがんだか……

67: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/24(木) 23:16:39.03 ID:1IBJifPAO
【三号車・バスルーム】

クロード「……」

これはまた様変わりしたもんだ……

笹山「男女に分かれているようね。扉を開けて左が男、右が女……入るには電子生徒手帳が必要らしいわ」

クロード「らしいって自分で調べたんじゃねえのか」

笹山「墨染にやらせたわ」

クロード「オマエも本当に動かねえ女だな……」

笹山「あら、あなたには負けるわよ」

クロード「……まさか知ってんのか」

笹山「私は外国の舞台にも出た。話なら聞いた事あるわよ」

クロード「……そうかよ」

ピピッ

脱衣場に……バスは二人程度なら普通に入れそうだな。

最も二人で入るような奴はいないだろうがよ……

笹山「……」

68: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/24(木) 23:32:02.14 ID:1IBJifPAO
【五号車・廊下】

クロード「んっ……?」

石原「なぜだ、なぜないのだ……」

クロード「イシハラ、何してんだ」

石原「団居殿、団居殿の部屋はどこに行ったのだ……」

クロード「おい、イシハラ……」

石原「違う車両か……」

クロード「……」

完全に心ここにあらずかよ……無理もねえけどな。

クロード「ここがミカゲの部屋だったってのに」

【五号車・書庫】

クロード「書庫ってだけあって本だらけだな」

日本語以外にも英語の本もいくつかあるな。
暇つぶしだ、部屋に持ってくか……

71: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/24(木) 23:44:48.17 ID:1IBJifPAO
クロード「……んっ?」

なんだこれ……本じゃなくてなんかのメモか。

クロード「……【希望ヶ峰絶望根絶計画について】?」

【希望ヶ峰学園が新しい歩みを進める中で最も重要なのは以前のような事態を引き起こさない事だ。
故に我々は今回の編入生に〔絶望根絶の鍵〕を組み込む。
全ては絶望などない世界のために……】

クロード「〔絶望根絶の鍵〕だと?」

いったいどういう意味があんだ、このメモ……

クロード「ちっ、ますますキナ臭え……」

〔絶望根絶の鍵〕なら今の状況も何とかしちまうのかね……

80: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/25(金) 21:47:04.58 ID:1WJbajBAO
【十一号車・医務室】

クロード「……何してんだ?」

皐月「あっ、クロード!助けてくれ!」

立木「そこまで嫌がらなくても……」

皐月「いや、別に嫌がってるわけじゃ……」

クロード「取り込み中なら調べんの後回しにするか?」

皐月「変に気を回さなくていいから……!」

クロード「それならいいけどよ。で、何してんだ?」

立木「皐月君、せっかくお粥作ったのに食べてくれないんです」

皐月「だから自分で食べるから……」

立木「でも皐月君、利き腕使えないじゃないですか!」

皐月「いや、それはそうなんだけど……」

クロード「くっだらねえ……」

サツキ達はほっといてここ調べるか。

包帯に消毒薬に傷薬、ガーゼや風邪薬に胃薬……だいたいのは揃ってんな。

睡眠薬もあんのか、要注意だな……んっ?

クロード「……」

これはまた、医務室には物騒なもんがありやがる。

【ニトロ】と【トリカブト】、か……

81: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/25(金) 22:03:43.73 ID:1WJbajBAO
【十二号車・サロン】

三つの部屋を調べたオレはコーヒー片手にサロンにいた。
これからどうするか、まだ結論出てねえしな……

クロード「……」

伊方「何をしている」

クロード「なんだよ、イカタ。サロンでくつろぐのもオレは許されねえのか」

伊方「くつろぐか……それはどうだかな」

クロード「は?」

伊方「その割にお前は隠し事が随分多いようだが」

クロード「……何が言いてえ」

伊方「墨染はお前を皐月より害がないと判断しているようだが俺は違うという事だ」

クロード「……オマエこそ、何を隠してやがる」

伊方「お前に話す必要はない……いや、違うな」

伊方「お前に話すぐらいならば墨染に話す方がマシだ」

クロード「……」

伊方「何もしていないならそれでいい。邪魔だけはするなよ、クロード・イーストウッド」

82: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/25(金) 22:17:38.22 ID:1WJbajBAO
クロード「……言いたい事だけ言いやがって」

カチャ

胸元から長年使ってきた【相棒】を取り出す。
まだイカタ以外には知られてねえみてえだが……

スミゾメ辺りは知ったら色々言い回りやがるな。
そりゃ、銃を三丁も持ってる奴が危険じゃねえわけねえからな……

クロード「……」

コイツらもだいぶ撃ってねえ……

クロード「コイツらが火を噴くのはいつになるか……神のみぞ知る、だな」

84: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/25(金) 22:22:04.95 ID:1WJbajBAO


【視点を皐月に戻します】



85: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/25(金) 22:25:17.30 ID:1WJbajBAO
皐月「……」

だいぶ、熱も下がってきたか?

ピピッ

皐月「……38℃」

さっきより楽になったけどまだダメか……

〔自由行動を開始します〕

>>2-5から選んでください。

〔一人選ぶ場合と二人選ぶ場合とで好感度の上がり方を変化します〕

〔一人選ぶを四回した場合、次の日の朝食での選択がなくなります。
一人選ぶを二回、二人選ぶを一回した場合は次の日の朝食での選択は一人だけになります〕

〔最大二人まで選べます〕

〔石原は選べません〕

↓二

87: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/25(金) 22:25:38.32 ID:mi1G0zdQO
笹山

88: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/25(金) 22:32:57.99 ID:1WJbajBAO
ガチャッ

笹山「あら、元気そうね」

皐月「どこをどう見たら、そうなるんだ……?」

笹山「そんな口が利けるからよ。椅子借りるわ」

皐月「ああ、うん……」

笹山「……」

皐月「……」

笹山「……」

皐月「あの、笹山さん」

笹山「何かしら」

1…お見舞いに、来てくれたんだよな?

2…退屈じゃ、ないのか?

↓二

90: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/25(金) 22:35:15.09 ID:/+SxTx1n0
2

92: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/25(金) 22:42:27.42 ID:1WJbajBAO
皐月「退屈じゃ、ないのか?」

笹山「あら、どうしてかしら」

皐月「いや、だって俺の側に座ってるだけじゃないか……」

笹山「いいのよ」

皐月「えっ?」

笹山「熱に浮かされた視線もまた悪くない……私は今至福の時を過ごしているからほっといてくれていいわ」

皐月「…………」

笹山「私は無駄な事なんてしないのよ皐月。退屈だったらさっさと消えてると理解しておきなさい」

皐月「……わかっ、た?」

笹山「よろしい」

笹山さんは、本当に何考えてるかよくわからないな……

93: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/25(金) 22:46:23.58 ID:1WJbajBAO
皐月「結局笹山さん、一時間ぐらいいたな……」

帰る時は満足そうだったから……まあ、よかったんだろうな。

〔自由行動を開始します〕

>>2-5から選んでください。

〔一人選ぶ場合と二人選ぶ場合とで好感度の上がり方を変化します〕

〔一人選ぶを四回した場合、次の日の朝食での選択がなくなります。
一人選ぶを二回、二人選ぶを一回した場合は次の日の朝食での選択は一人だけになります〕

〔最大二人まで選べます〕

〔石原、笹山は選べません〕

↓二

95: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/25(金) 22:47:30.85 ID:HgWKwLvMo
陸海 クロード

97: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/25(金) 22:56:49.85 ID:1WJbajBAO
陸海「皐月っち、生きてるかぁ?」

皐月「縁起でもない事を言うなよ陸海……」

陸海「あっはっはぁ、ジョークだジョークゥ」

クロード「つまんねえぞ」

陸海「ひでえよぉ、クロっち」

クロード「サツキ、ほらよ」

皐月「倉庫のお菓子?」

クロード「それなら片手でも食えんだろ」

陸海「皐月っち、聞いたぜぇ。立木っちにあーんされて喜んでたんだってなぁ?」

皐月「誤解だ……」

陸海「あれぇ、墨染っちはそう言ってたぜぇ?」

1…陸海は少し考えた方がいいぞ……

2…クロード、さっきここ調べてたけど何かあったか?

↓二

99: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/25(金) 23:00:05.64 ID:HgWKwLvMo
2

100: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/25(金) 23:15:45.73 ID:1WJbajBAO
皐月「そういえば……」

皐月「クロード、さっきここ調べてたけど何かあったか?」

クロード「んっ?ああ、まあな」

陸海「もしかして脱出スイッチとかかぁ!?」

クロード「んなわけねえだろ……包帯とか薬に混じってトリカブトやニトロがあったぐらいだ」

皐月「トリカブトにニトロ!?」

猛毒に爆弾……とんでもない凶器じゃないか!?

陸海「なるほどなぁ。ニトロは心臓の薬だし、トリカブトは漢方薬になるもんなぁ……ここにあるのもあながち間違ってないぜぇ」

皐月「えっ、そうなのか?」

陸海「そうだぜぇ……あれぇ?」

陸海「なんで僕、こんな事知ってんだぁ……?」

クロード「本当に謎だなリクカイは」

陸海「ううーん……」

101: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/25(金) 23:25:25.95 ID:1WJbajBAO
皐月「トリカブトにニトロか……」

どうにかしないといけないだろうな。

〔自由行動を開始します〕

>>2-5から選んでください。

〔一人選ぶ場合と二人選ぶ場合とで好感度の上がり方を変化します〕

〔一人選ぶを四回した場合、次の日の朝食での選択がなくなります。
一人選ぶを二回、二人選ぶを一回した場合は次の日の朝食での選択は一人だけになります〕

〔選べるのは一人です〕

〔石原、笹山、クロード、陸海は選べません〕

↓二

103: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/25(金) 23:25:31.39 ID:57lV7fwY0
物述

104: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/25(金) 23:39:55.66 ID:1WJbajBAO
コンコン、コンコン

皐月「……んっ?」

ガチャッ

物述「皐月さん、具合はどう?」

皐月「物述さん。倒れた時よりは熱も下がったよ」

物述「それなら良かった。今までの心労が重なった結果だろうから、ゆっくり休んで」

皐月「そうさせて、もらおうかな……」

物述「立木さんも心配してた。皐月さんは無茶ばかりするからって」

皐月「そうか……」

1…無茶ばかりするのは、性分みたいなものだから

2…そういえば変わった事とかなかったか?

↓二

106: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/25(金) 23:45:00.96 ID:HgWKwLvMo
1

107: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/25(金) 23:53:58.51 ID:1WJbajBAO
皐月「無茶ばかりするのは、性分みたいなものだから」

物述「性分?」

皐月「最初は幼稚園の頃だったかな。強盗犯が幼稚園に来て、同じ組の子が人質にされたんだ」

皐月「俺は何を思ったのか、犯人に噛みついてその子を助けたはいいものの強盗犯に切られちゃってさ」

皐月「髪に隠れてるけど、今でも頭にはその時の傷がある」

皐月「その子も結局遠くに引っ越したらしいけど今はどうしてるんだろうな……」

皐月「小学校の頃には野生の猪に友達庇って吹っ飛ばされたり、ガキ大将のグループに殴り込んでボコボコにされたり……」

皐月「今こうして冤罪かけられたのも、不良グループに捕まった友達を助けに行くためだったんだ」

物述「……随分、生傷が絶えない人生なのね」

皐月「まあ、それが俺って人間だから……周りにはよく怒られたけど」

108: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/26(土) 00:19:14.00 ID:kxnWFlYAO
皐月「……もうすぐ点呼か」

ここにはきちんと時計がある……
ダメだ、時計見てると昨日の事件を思い出すな……

下田「皐月くん、点呼の時間だよ」

皐月「下田……石原は?」

下田「女子の方をうろついてるみたいだよ……美影さんの部屋が見つからないって」

皐月「……」

下田「なんとか今日は説得して部屋に戻ってもらうよ。あっ、それじゃあ行ってくるね」

皐月「ああ」

それから少しして……

ピンポンパンポーン

岩崎『ただ今より夜時間となります』

皐月「……!」

岩崎『食堂車は立ち入り禁止となりますのでお気をつけください』

岩崎『それではよい夢を……』

モノクマ、岩崎さんの放送を使い回す気なのか……

皐月「……」

どこまで、精神的にいたぶってくるつもりなんだ……!

布団を被って目を閉じる。

だけど眠気が来たのは、随分時間が経ってからだった……

118: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/26(土) 21:41:33.89 ID:kxnWFlYAO
〔十二日目〕

ピンポンパンポーン

岩崎『おはようございます。朝七時になりました』

岩崎『皆様、食堂車にお集まりください』

皐月「……」

これから毎日、こうして聞く事になるのか……


>>2-5から一人選んでください。

〔石原は選べません〕

↓二

120: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/26(土) 21:46:35.16 ID:orEMrG6n0
伊方

122: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/26(土) 22:03:07.55 ID:kxnWFlYAO
ガチャッ

伊方「入るぞ」

皐月「あれ?伊方、食堂車に行かないのか?」

伊方「今のお前は絶対安静。だから食事もこちらに持ってくる必要があるだろう」

皐月「えっ、もしかして持ってきてくれたのか?」

伊方「なんだ、その意外そうな顔は」

皐月「いや、実際意外だったから」

伊方「……ふん、どうやらお前とは俺への認識について話し合う必要がありそうだな」

皐月「ご、ごめん……」

伊方「まあいい……それより皐月。お前は【あの事】についてどう考えている」

あの事……?

1…カッターナイフの事か?

2…石原の事か?

↓二

124: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/26(土) 22:04:15.91 ID:n6d+NiNM0
1

125: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/26(土) 22:12:15.96 ID:kxnWFlYAO
皐月「カッターナイフの事か?」

伊方「なるほど、お前も理解はしていたか」

伊方「俺が確認した時、下田が確認した時……そのどちらでもカッターナイフに刃はついていなかった。替えの刃もな」

伊方「だが美影はあれを使い岩崎を殺害した」

伊方「そして美影の遺品にはカッターナイフの刃などなかった。これが何を意味するかわかるか?」

皐月「誰かが、カッターナイフに刃を入れた……」

伊方「そうだ。つまりこの列車にはコロシアイを円滑に進める存在がいる」

伊方「モノクマの【内通者】がな」

皐月「……内通者」

伊方「わかりきっていた事だ。過去のコロシアイにも内通者は存在している」

皐月「そうなのか?」

伊方「最もその内通者は最期にはモノクマに抗ったようだがな」

モノクマに抗った……いったいどんな人だったんだろうな?

126: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/26(土) 22:22:35.53 ID:kxnWFlYAO
皐月「……」

ピピッ

皐月「37.5……だいぶ熱は下がったな」

ベッドから起き上がって周りを見る。
やっぱりここも前は客室だなんて感じさせないほど、様変わりしていた。

皐月「……」

まだ二週間も経ってない。
なのに五人。

五人も死んでしまった。

皐月「……」

……どうしてだ。

この状況、絶望してもおかしくない。

だけど、俺にはわかる。

悲しくても、辛くても、憤りがあっても……俺は絶望なんてしてない。

……俺、案外冷たい人間なのかもしれないな。

127: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/26(土) 22:39:07.36 ID:kxnWFlYAO
ガチャッ

立木「あの、皐月君……」

皐月「立木さん?どうしたんだ、いったい」

立木「えっと、改めてお礼に来ました」

立木「皐月君、助けてくれてありがとうございます」

皐月「どういたしまして。本当に助けられて良かったよ」

立木「……あの、皐月君」

皐月「んっ?」

立木「……もしかしてなんですけど」

皐月「もしかして?」

立木「あの……」

皐月「……?」

立木「……や、やっぱり何でもありません!休んでるところ、ごめんなさい!」

皐月「あっ、立木さん……!」

……いったい何だったんだ?

そういえば、俺なんで立木さんがあんな事になってた時……


…………

皐月『亜里沙!!』

…………


あんな事、言ったんだ?

128: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/26(土) 22:42:08.12 ID:kxnWFlYAO
皐月「うーん……」

考えてもわからないな……

〔自由行動を開始します〕

>>2-5から選んでください。

〔一人選ぶ場合と二人選ぶ場合とで好感度の上がり方を変化します〕

〔一人選ぶを四回した場合、次の日の朝食での選択がなくなります。
一人選ぶを二回、二人選ぶを一回した場合は次の日の朝食での選択は一人だけになります〕

〔最大二人まで選べます〕

〔石原は選べません〕

↓二

130: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/26(土) 22:42:16.56 ID:Lt5n8XOAO
神崎 陸海

132: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/26(土) 22:59:22.39 ID:kxnWFlYAO
神崎「皐月君、具合はどう?」

陸海「また来たぜぇ、皐月っち」

皐月「神崎さん、陸海」

陸海「ううーん……」

神崎「どう?」

陸海「わかんねえぜぇ……」

神崎「やっぱりそう上手くはいかないか……」

皐月「何してるんだ?」

神崎「昨日陸海君、ここで思い出したかもって聞いたからね。私も一緒に来て観察する事にしたの」

陸海「電波を受信してみせるぞぉ」

神崎「もうっ、真面目にやりなさい!」

陸海「わ、わかったぁ」

神崎「そういうわけだから、ちょっと騒がしいかもしれないけどごめんね?」

1…陸海、全然思い出せないのか?

2…神崎さんは、不安だったりしないのか?

↓二

134: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/26(土) 22:59:59.25 ID:uNGsMsYUO
2

136: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/26(土) 23:06:21.50 ID:kxnWFlYAO
皐月「神崎さんは、不安だったりしないのか?」

神崎「私?」

皐月「色々あって、記憶もないって言われてるしさ……」

神崎「うーん、私は大丈夫かな」

皐月「やっぱり心理カウンセラーだから?」

神崎「あはは、違う違う。私もこの前まで不安だったんだけど、お墨付きもらったんだ」

皐月「お墨付き?」

神崎「うん、私は大丈夫だって。だから……私はその言葉を信じる事にしたの」

皐月「へぇ……そんな事が」

陸海「んー?何の話してるんだぁ?」

神崎「いいから集中!」

陸海「うひぃ!神崎っちはスパルタだぜぇ……」

神崎「危ない危ない……」

皐月「……」

もしかして、それ言ったのって……

137: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/26(土) 23:27:21.53 ID:kxnWFlYAO
皐月「神崎さんは心理カウンセラーなんだよな?」

神崎「そうだよ。まだまだ勉強中なんですけどね!」

皐月「〔超高校級〕なんて言われてるのに?」

神崎「当たり前だよ。人の悩みなんて千差万別十人十色……その一人一人に向き合ってカウンセリングしていかないといけないんだから」

皐月「そうなのか……」

神崎「だからまだまだ勉強中の身だけど、悩み事があったら何でも言ってね!」

〔神崎真夏の通信簿が更新されました!〕

〔超高校級と呼ばれていてもまだまだ修行中。
一人一人に向き合ってカウンセリングしていくため勉強は欠かしていないようだ〕

138: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/26(土) 23:32:14.93 ID:kxnWFlYAO
皐月「結局陸海は何も思い出せなかったみたいだな……」

でも本当に、陸海はなんであんな事知ってたんだ?

〔自由行動を開始します〕

>>2-5から選んでください。

〔一人選ぶ場合と二人選ぶ場合とで好感度の上がり方を変化します〕

〔一人選ぶを四回した場合、次の日の朝食での選択がなくなります。
一人選ぶを二回、二人選ぶを一回した場合は次の日の朝食での選択は一人だけになります〕

〔最大二人まで選べます〕

〔石原、陸海、神崎は選べません〕

↓二

140: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/26(土) 23:32:26.25 ID:4WYY682l0
墨染

141: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/26(土) 23:48:19.64 ID:kxnWFlYAO
墨染「お邪魔します」

皐月「帰ってくれないか?」

墨染「なんですかその言いぐさは!?」

皐月「お前と関わるとろくな事がないんだ……」

墨染「全く人を疫病神みたいに言ってくれますね。ボクはあくまで……」

皐月「とにかく俺はインタビューなんて受けないし、言う事もない」

墨染「そういう事言ってると後悔しますよ?」

皐月「なんだって?」

墨染「あなたが岩崎さんを死なせたような物だってバラしちゃいます♪」

皐月「……っ!!」

1…なんで、知ってるんだ!?

2…岩崎さんから、聞いたのか……?

↓二

143: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/26(土) 23:50:05.09 ID:Ap/2Uq7oO
2

144: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/27(日) 00:00:52.76 ID:eqKErrbAO
皐月「岩崎さんから、聞いたのか……?」

墨染「えぇ、平野さんの事で取材した時に。皐月さんは自分の方が辛いはずなのにとか言ってましたよ」

皐月「……」

墨染「だから聞きたいんですよ皐月さん」

墨染「自分の言葉がきっかけで人が死んだ気分はどうですか?」

皐月「っ……」

墨染「何とも思ってない……わけありませんよね♪」

皐月「…………」

墨染「酷い話ですよねぇ♪霧ヶ島さんと美影さんの事件は避けられなかったとしても、岩崎さんは死なずに済んだかもしれないのに」

墨染「しかもこれ受け売りなんですって?ますます酷い話ですよ」

墨染「自分の言葉でもないのに、それ言って人を死に追いやる……皐月さんって、性質そのものが殺人鬼なんじゃないですか?」

皐月「……」

墨染「あっ、ごめんなさい。ボクばっかり喋ってしまいました」

墨染「それでは改めてどうぞ、皐月さん♪」

皐月「…………出ていって、くれ」

墨染「あらら、強情ですねぇ。ちょっと揺さぶり過ぎましたか」

墨染「ボクはいつでも言ってくれればインタビューしますからね♪」

皐月「…………」

ここまで、言われてるのに……俺はなんで、絶望してないんだろうな……?

145: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/27(日) 00:02:26.11 ID:eqKErrbAO
皐月「…………」

岩崎さんを死なせたような物か……違うよ、墨染。

間違いなく、俺が死なせたんだ……

〔自由行動を開始します〕

>>2-5から選んでください。

〔一人選ぶ場合と二人選ぶ場合とで好感度の上がり方を変化します〕

〔一人選ぶを四回した場合、次の日の朝食での選択がなくなります。
一人選ぶを二回、二人選ぶを一回した場合は次の日の朝食での選択は一人だけになります〕

〔一人までです〕

〔石原、陸海、神崎、墨染は選べません〕

↓二

147: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/27(日) 00:04:09.11 ID:+n+r49A9O
立木

148: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/27(日) 00:08:20.74 ID:eqKErrbAO
コンコン、コンコン

皐月「……どうぞ」

ガチャッ

立木「あの皐月君、さっきは……って、どうしたんですか!?」

皐月「えっ?」

立木「顔色が凄く悪いです……何かあったんですか?」

皐月「……自覚、しただけだよ」

立木「自覚ですか……?」

1…俺が、岩崎さんを殺したんだ

2…俺はやっぱり、殺人鬼なんだよ

↓二

150: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/27(日) 00:09:34.94 ID:+n+r49A9O
2

153: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/27(日) 00:25:51.10 ID:eqKErrbAO
皐月「俺はやっぱり、殺人鬼なんだよ」

立木「えっ……」

皐月「夢さんと安田は俺がいたから死んだ。岩崎さんだって俺が余計な事言わなきゃ死ななかった……」

皐月「こんな俺が、殺人鬼じゃなかったらなんなんだ……」

立木「皐月君……」

皐月「立木さんも、俺と関わらない方がいい……俺のせいでこれ以上誰かが死ぬなんて……」

立木「……」

皐月「だから……」

立木「自惚れないでください……!」

皐月「えっ」

立木「あなたのせいで、平野さんが、安田君が、岩崎さんが死んだ……そんなの、皐月君の思い上がりです……!」

皐月「何を……」

立木「忘れたんですか、皐月君。私達一年間仲良くしていたクラスメートだったんですよ?」

立木「あなたがいたせいなら、なんで安田君はあのCDで皐月君と普通に話してたんですか!」

皐月「……!」

立木「あなたのせいじゃない!悪いのは今の状況を作ったモノクマなんです!」

皐月「だけど、それでも岩崎さんは……!」

立木「……皐月君、だったら聞かせてください」

立木「もし私が皐月君の言う余計な事を岩崎さんに言っていたら、皐月君は私が岩崎さんを死なせたって思うんですか?」

皐月「いや、それは……」

立木「皐月君が言ってるのはそういう事なんです!」

ギュッ

皐月「立木さん……?」

立木「皐月君は悪くありません!皐月君が殺人鬼のような存在なら、私はこうして生きてません!」

立木「皐月君は優しいから、自分を責めすぎてしまうんです……ただそれだけなんです」

皐月「……」

立木「私は何度だって否定します……皐月君は殺人鬼なんかじゃないんだって」

皐月「……」

なんでここまで、言ってくれるんだろう……そんな事も思ったけど。

だけどそれ以上に、俺の頭を抱きしめながら涙声で言う立木さんの言葉は……俺の心に染み渡った。

154: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/27(日) 00:32:16.87 ID:eqKErrbAO
立木「……落ち着きました?」

皐月「……うん、ありがとうな」

立木「気にしないでください。皐月君には元気でいてほしいだけですから」

皐月「……」

立木「……」

なんだか気まずいな……

皐月「あのさ……」

立木「あの……」

皐月「あっ、立木さん先に」

立木「い、いえいえ、皐月君こそ先に……」

ガチャッ!

下田「皐月くん!」

皐月「うわっ!?」

立木「きゃあっ!?」

下田「立木さんもいたんだね、ちょうど良かった!」

皐月「な、なんだ下田。どうしたんだ?」

下田「それが――」

皐月「…………えっ?」

155: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/27(日) 00:34:23.88 ID:eqKErrbAO






【意味が、わからなかった】

皐月「……」

【なんでこうなった?】

立木「えっ、えっ……?」

【なんでこんな事になってる?】

下田「……」

【なんで……】







156: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/27(日) 00:35:04.51 ID:eqKErrbAO






【超高校級の幸運】

【伊方五右衛門は、血だまりに倒れてるんだ?】






ピンポンパンポーン!

158: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/27(日) 00:36:48.69 ID:eqKErrbAO






『死体が発見されました!』

『一定の捜査時間の後学級裁判を行いまーす!』







175: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/27(日) 22:14:01.46 ID:eqKErrbAO
【九号車・伊方の部屋】

皐月「そんな、伊方……」

下田「皐月くん達の様子を見に行く途中、伊方くんの部屋の扉が開いてたから中をなんとなく覗いたら……」

立木「なんで、こんな……」

皐月「とにかく、みんなを呼ぼう……」

墨染「呼びましたか?」

笹山「……」

皐月「うわっ!?」

下田「墨染さん、笹山さん。なんでここに……」

笹山「散歩よ」

墨染「人を犬みたいに言わないでくれますか!?皆さんこそ、伊方さんの部屋に集まって何を……」

笹山「……伊方?」

皐月「伊方が、殺されたんだ……」

身体を退けると墨染と笹山さんの視界にも血だまりに沈んだ伊方の姿が見えたらしい、息をのむ音が聞こえた。

笹山「……まさか伊方が本当に?」

墨染「あんなに俺は〔超高校級の希望〕だなんて言ってたのに……全く言葉を選ばないから敵を作ってしまうんですよ」

皐月「……」

お前がそれを言うのか……

墨染「とりあえず写真を撮りましょう。伊方さんがどんな表情で亡くなってるかは少し興味が――」

ガシッ

176: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/27(日) 22:14:39.34 ID:eqKErrbAO






伊方「……こんな顔だが?」







179: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/27(日) 22:21:43.69 ID:eqKErrbAO
皐月「なっ!?」

立木「ひいっ!?」

墨染「な、なななななんですか!?ゾンビ、亡霊!?なんですかこの腕、まさかボクを道連れにしようなんて!」

墨染「ごめんなさい!生意気言いました!連れて行くならボクより……」

伊方「黙れ」

下田「い、伊方くん……?」

伊方「ふん、服を汚して手に入れた成果がこれか」

笹山「……」

伊方「なんだその顔は。まさか俺が死んだとでも思ったか?」

伊方「有り得ないな、俺を誰だと思っている」

伊方「〔超高校級の希望〕になる男、伊方五右衛門だぞ」

下田「とりあえず、話を聞かせてくれないかな……」

183: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/27(日) 22:32:40.57 ID:eqKErrbAO
【食堂車・レストラン】

下田「偽装……」

伊方「そうだ。服を医務室にあった血で汚し、わざわざこんな物まで用意した上でな」カチッ

モノクマ『死体が発見されました!』

モノクマ『一定の捜査時間の後学級裁判を行いまーす!』

立木「でもどうしてそんな……」

伊方「過去のコロシアイにおいて、自らの死を偽装するパターンもあった」

伊方「故にお前達の反応を観察させてもらった」

伊方「ふん、いい結果とは言えんがな」

墨染「そんな事言って、本当はゾンビなんじゃないですか?隙を見てボク達に噛みついたり……」

伊方「安心しろ、その時はお前には手を出さん……口が腐る」

墨染「ゾンビなら既に腐ってるでしょう!?」

笹山「……」

皐月「でも、まあ……生きてて良かったよ」

本当に、心臓が止まるかと思った……

184: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/27(日) 22:53:11.28 ID:eqKErrbAO
下田「……伊方くんは、また事件が起きると思ってるの?」

伊方「起きるさ。それに関してはお前も理解しているはずだ」

下田「……」

墨染「おやおや?何かボクの知らない……」

伊方「黙れ」

墨染「なんでですか!?」

笹山「黙りなさい」

墨染「まさかの連続!?」

立木「二人とも……」

皐月「……」

伊方の言いたい事はわかってる……
だけど、本当に俺達の中に……内通者が、いるのか?

185: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/27(日) 22:55:50.55 ID:eqKErrbAO
【十一号車・医務室】

皐月「また熱が上がった気がするぞ……」

〔自由行動を開始します〕

>>2-5から選んでください。

〔一人選ぶ場合と二人選ぶ場合とで好感度の上がり方を変化します〕

〔一人選ぶを四回した場合、次の日の朝食での選択がなくなります。
一人選ぶを二回、二人選ぶを一回した場合は次の日の朝食での選択は一人だけになります〕

〔最大二人まで選べます〕

〔石原は選べません〕

↓二

187: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/27(日) 22:56:23.19 ID:346gXD4aO
下田 クロード

190: 今取った安価は翌日の自由行動に反映します ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/27(日) 23:08:01.97 ID:eqKErrbAO
ピンポンパンポーン

岩崎『ただ今より夜時間となります』

岩崎『食堂車は立ち入り禁止となりますのでお気をつけください』

岩崎『それではよい夢を……』

皐月「……はぁ」

伊方もなんであんな事をするかな……

内通者……か。

191: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/27(日) 23:13:57.67 ID:eqKErrbAO
〔十三日目〕

ピンポンパンポーン

岩崎『おはようございます。朝七時になりました』

岩崎『皆様、食堂車にお集まりください』

皐月「ふあっ……」

内通者の事考えてたら少し寝不足だな……

>>2-5から一人選んでください。

〔石原は選べません〕

↓二

193: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/27(日) 23:15:44.51 ID:F52d/JRAO
立木

194: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/27(日) 23:24:03.88 ID:eqKErrbAO
立木「皐月君、ご飯持ってきました」

皐月「ありがとう、立木さん。そこに置いて……」

立木「はい、口を開けてください」

皐月「……」

立木「皐月君?」

皐月「いや、やっぱりそれは……」

立木「この前は受け入れてくれたじゃないですか」

皐月「……」

1…受け入れる

2…抵抗する

↓二

196: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/27(日) 23:24:45.66 ID:tF1hvNid0
1

197: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/27(日) 23:31:15.04 ID:eqKErrbAO
皐月「……わかったよ」

立木「はい、それじゃああーんってしてください」

皐月「……あーん」

俺だって高校生だ。
こういうのに憧れなかったわけじゃない。

皐月「……」

立木「美味しいですか?」

皐月「うん」

だけど実際にやってみると、こんなに恥ずかしい物なのか……!?

立木「それじゃあ次は……」

皐月「……」

……でもこんな状況じゃなかったら、もっと喜べたのかもな。

198: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/27(日) 23:44:12.51 ID:eqKErrbAO
皐月「立木さんは好きな本の種類とかあるのか?」

立木「うーん、やっぱり小説ですね。読んでると色んな世界が広がっていて、すごく楽しい気分になれるんです」

皐月「感情移入とかするタイプ?」

立木「そうですね。ホラーとか読んでると、ついつい登場人物を応援しちゃったり……」

皐月「あはは、なんだか想像したら微笑ましいな」

立木「変な所を想像しないでください!これでも大変なんですよ、周りに人がいる時に声出しちゃった事もありますし……」

皐月「……ぷっ!」

立木「な、なんで笑うんですか!?皐月君、ちょっと笑いすぎですよー!」

〔立木亜里沙の通信簿が更新されました!〕

〔特に好きなジャンルは小説。
登場人物に感情移入して声を出したりしてしまうようだ〕

199: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/27(日) 23:53:07.98 ID:eqKErrbAO
ガチャッ

下田「皐月くん、様子を見に来たよ」

クロード「よぉ」

皐月「また珍しい組み合わせだな」

下田「ちょうど前で会ったんだ。熱はどう?」

皐月「明日にはまた動けるようになると思う。ごめんな、心配かけて」

下田「そんなの気にしなくていいよ!リーダーとして、それに友達として皐月くんには元気になってほしいからね」

クロード「いつまでも動けねえと、狙われやすいもんだ。さっさと治すに限るぜ」

皐月「あはは、忠告ありがとうな」

1…クロード、下田に危険物の事話したのか?

2…下田、何か変わった事あったか?

↓二

201: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/27(日) 23:55:36.73 ID:VPv8KjGAO

205: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/28(月) 22:08:45.91 ID:k8gs+QsAO
皐月「クロード、下田に危険物の事話したのか?」

クロード「一応な。とは言ってもこの列車って環境じゃ、隠すのにも限度があるってよ」

確かにそうだな……

下田「とりあえず倉庫に厳重に保管して、毎日様子を見る事にしたよ」

皐月「……それも下田がやるのか?」

下田「もちろん」

クロード「働き過ぎだって言っても聞きやしねえんだよ」

下田「ぼくは大丈夫。みんなの安全のために、頑張るからさ」

皐月「……」

下田、無理しすぎじゃないか……?

206: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/28(月) 22:24:36.60 ID:k8gs+QsAO
皐月「クロードってどんな銃でも扱えるのか?」

クロード「まあな。ハンドガンからガトリングまでやろうと思えば扱える」

皐月「ガトリングなんて、何に使うんだ……」

クロード「銃器開発会社の性能実験だよ。オレはほとんどの開発会社と契約してるからな」

皐月「それって危ないんじゃ……」

クロード「はっ、銃なんて扱ってんだ。危険なのは承知の上に決まってんだろ」

クロード「それにこんなもんはまだマシな仕事だ」

皐月「そういうものなのか」

クロード「……的が本当にただの的なんだからな」

皐月「えっ?」

クロード「……まっ、撃てば撃つほど気分がよくなるしよ。やっぱりやめられねえわな」

気分がよくなるって……

〔クロード・イーストウッドの通信簿が更新されました!〕

〔銃なら何でも扱え、開発会社の性能実験も担当している。
危険だが本人としてはまだマシな仕事らしい〕

207: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/28(月) 22:25:54.91 ID:k8gs+QsAO
皐月「うーん……」

下田、気負いすぎてるんじゃないか……

〔自由行動を開始します〕

>>2-5から選んでください。

〔一人選ぶ場合と二人選ぶ場合とで好感度の上がり方を変化します〕

〔一人選ぶを四回した場合、次の日の朝食での選択がなくなります。
一人選ぶを二回、二人選ぶを一回した場合は次の日の朝食での選択は一人だけになります〕

〔最大二人まで選べます〕

〔石原、クロード、下田は選べません〕

↓二

209: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/28(月) 22:26:58.86 ID:gP9Vodw2O
陸海

210: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/28(月) 22:38:47.77 ID:k8gs+QsAO
陸海「いやっほぉ、皐月っち」

皐月「陸海」

陸海「いやぁ、ここはなんだか落ち着くなぁ……僕もここで寝泊まりするかぁ」

皐月「落ち着くって、医務室がか?」

陸海「そうだぜぇ、この薬品の匂いとかさぁ」

皐月「変わってるな……もしかして陸海、保健委員とかだったのかもな?」

陸海「保健委員かぁ……なんでだろうなぁ、なぜだか包帯とかに絡まって大開脚しないといけない気がするぞぉ?」

皐月「陸海の保健委員に対する認識はどうなってるんだ!?」

陸海「あっはっはぁ、僕ってユニクロな考えの持ち主だからなぁ」

もしかしてユニークって言いたいのか……?

1…記憶がないのに、どうしてそこまで明るくなれるんだ?

2…少なくとも勉強関連の才能ではなさそうだな……

↓二

212: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/28(月) 22:47:37.33 ID:TTknnFq80
1

213: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/28(月) 23:00:23.26 ID:k8gs+QsAO
皐月「記憶がないのに、どうしてそこまで明るくなれるんだ?」

陸海「んぅ?」

皐月「記憶がないってすごく不安になる話だろ?だけど陸海は明るいから少し不思議なんだよ」

陸海「どうしても何もなぁ……なんだかそういう気持ちにならないんだよなぁ」

陸海「みんななら何とかしてくれるってわかるからかもなぁ」

皐月「みんな?」

陸海「そう、みんなだぜぇ」

陸海「みんなといればきっと記憶は取り戻せるって、僕はそう思ってるんだろうさぁ」

皐月「陸海……」

陸海「あっはっはぁ、根拠はないけどなぁ」

214: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/28(月) 23:12:59.79 ID:k8gs+QsAO
陸海「おんやぁ、皐月っち。服のボタンが取れかかってるぜぇ」

皐月「本当だ。まぁ、使わない所のボタンだし別に……」

陸海「却下だぜぇ。気になるから直させろぉ」

皐月「うわっ!?いきなり脱がそうとするなよ!?」

陸海「悪い悪い、ついつい気になってしかたなくてさぁ」

皐月「まるで母親だな……」

陸海「あっはっはぁ、〔おかん〕と呼んでもいいんだぜぇ」

皐月「……」

喋りながらパッパッと直してるな……素人の俺でも手際がいいのはよくわかる。

陸海「出来たぜぇ」

皐月「……陸海は本当に〔おかん〕かもしれないな」

陸海「そうだろぉ」

〔陸海空助の通信簿が更新されました!〕

〔素人でもわかるほど手際がいい作業をする。
その姿はまるで母親のようだが……〕

215: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/28(月) 23:15:14.67 ID:k8gs+QsAO
皐月「本当によく出来てるな……」

陸海がますます何者かわからなくなってきた……

〔自由行動を開始します〕

>>2-5から選んでください。

〔一人選ぶ場合と二人選ぶ場合とで好感度の上がり方を変化します〕

〔一人選ぶを四回した場合、次の日の朝食での選択がなくなります。
一人選ぶを二回、二人選ぶを一回した場合は次の日の朝食での選択は一人だけになります〕

〔一人まで選べます〕

〔石原、クロード、下田、陸海は選べません〕

↓二

217: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/28(月) 23:16:28.89 ID:f41R2SdeO
墨染

219: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/28(月) 23:41:10.82 ID:k8gs+QsAO
墨染「あれー?」

皐月「出たな……」

墨染「なんででしょう、昨日あれだけ言ったのにもう吹っ切ってません?」

皐月「色々あったんだよ。もうお前の脅しには屈さないからな」

墨染「脅しだなんて人聞きの悪い……ボクはただインタビューさせてくださいって言ってるだけなのに」

皐月「あれのどこがそれだけなんだ……」

1…だいたい、こんなの記事に出来るのか

2…自分の行動でも記事にすればいいじゃないか

↓二

221: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/28(月) 23:43:30.33 ID:K/r/MjHt0
2

230: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/29(火) 21:26:45.91 ID:KZKSvgMAO
皐月「自分の行動でも記事にすればいいじゃないか」

墨染「嫌です」

皐月「即答したな……」

墨染「あのですね、ボクは新聞部ですよ?記事にする側であってされる側じゃないんです」

墨染「どれだけ記事を書き連ねても、絶対に自分をその中に加える事なかれ」

墨染「これはボクの譲れない三つの信念の一つです」

墨染「このコロシアイに関してもボクの名前を記事に出す気はありませんしね」

皐月「……」

信念ならまずその突撃取材を改めるべきなんじゃないか……

232: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/29(火) 21:41:28.12 ID:KZKSvgMAO
皐月「三つの信念って言うけど、他の二つはなんなんだ?」

墨染「一つ、記事を書き連ねても絶対に自分をその中に加える事なかれ」

墨染「二つ、どれだけ誇張しても捏造だけは書いてはならない」

墨染「三つ、例え死ぬ事になっても記事を書く事を躊躇うな」

墨染「これがボクの三つの信念ですよ」

皐月「夢さんと俺の変な記事書こうとしてたじゃないか……あれは捏造に入らないのか」

墨染「あのまま平野さんが生きてたら、あなたは間違いなく彼女に惹かれてたと思いますけど?」

皐月「なっ」

墨染「最も、彼女が亡くなった今となっては無意味な推測ですね」

皐月「……」

墨染「皐月さん、ボクは確かに記事を誇張しますよ。だけど根っこに本当がなければ書きません」

墨染「いじめって記事にするとか言った事もありますけどああいうのは本気じゃないんで」

墨染「皐月さんがもし本当に冤罪ならそう書きますよ」

皐月「……」

墨染「それがボクの信念ですから」

墨染のこんなにまじめな顔は初めて見る……
記事を書く事に関しては、墨染なりの考え方があるんだな。

……俺からしたらそういうのはいいからおとなしくしてほしい。

〔墨染優里の通信簿が更新されました!〕

〔記事を書くにあたって三つの信念を持っている。
それに反する事はどれだけ口で言っても絶対に記事にはしないらしい〕

234: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/29(火) 21:44:48.09 ID:KZKSvgMAO
皐月「疲れた……」

あれから墨染に散々とインタビューされた。
信念に突撃取材しないを加えるべきだろ、あいつは……

〔自由行動を開始します〕

>>2-5から選んでください。

〔一人選ぶ場合と二人選ぶ場合とで好感度の上がり方を変化します〕

〔一人選ぶを四回した場合、次の日の朝食での選択がなくなります。
一人選ぶを二回、二人選ぶを一回した場合は次の日の朝食での選択は一人だけになります〕

〔選べるのは一人です〕

〔石原、クロード、下田、墨染は選べません〕

↓二

235: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/29(火) 21:46:23.68 ID:VSUM88ORO
物述 立木

239: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/29(火) 21:56:00.22 ID:KZKSvgMAO
すみません、既にクロード、下田、墨染の三人分自由行動してますので選べるのは一人です。

というわけで、物述か立木のどちらかになります。

どちらと自由行動するかを選んでください。

↓二

241: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/29(火) 21:57:21.07 ID:hZpZRPE/O
立木

244: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/29(火) 22:05:28.24 ID:KZKSvgMAO
皐月「んっ……」

ようやく熱もひいて、身体も動くようになってきたな。

皐月「少し、運動も兼ねて外に出るか……」

【五号車・客室廊下】

皐月「あっ……」

石原「…………」

皐月「石原……」

石原「…………」

うつむいて廊下に座り込んでる……本当に、美影さんの部屋を探してるのか……

石原「……誰か、いるのか」

皐月「……俺だよ、石原」

石原「皐月殿か……」

皐月「美影さんの部屋、探してるのか?」

石原「団居殿の部屋か……皐月殿、一ついいだろうか?」

皐月「んっ?」

245: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/29(火) 22:07:25.21 ID:KZKSvgMAO






石原「――団居殿はどんなおなご、だった?」

皐月「…………はっ?」







246: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/29(火) 22:15:10.78 ID:KZKSvgMAO
石原「わからんのだ、団居殿はどんな口調で喋っていたのか、どんな風にここで過ごしていたのか……」

石原「思いを馳せようとすればするほど、靄がかかったようになって……」

石原「今や、この写真を見なければ……吾は団居殿の顔すら、思い出せないのだ」

皐月「……」

辛い記憶を、美影さんを忘れる事で無理やりどうにかしようとしてるのか……?

石原「……すまない、こんな事を皐月殿に聞くべきではなかったな」

石原「団居殿は…………」

石原「っ、団居殿は何をしたのだ……なぜいない、どうしてだ……」

皐月「石原……!」

石原「団居殿を探さねば、団居殿、どこにいる、どこに……」

止めるべき、だったのかもしれない。
だけど今の俺には……石原を止める言葉は全く思い浮かばなかった。

249: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/29(火) 22:23:55.07 ID:KZKSvgMAO
【十一号車・医務室】

皐月「……」

石原、しばらく会えてなかったけどこんな事になってるなんて……

皐月「……下田にも心配されちゃったな」

ピンポンパンポーン

岩崎『ただ今より夜時間となります』

岩崎『食堂車は立ち入り禁止となりますのでお気をつけください』

岩崎『それではよい夢を……』

皐月「……」

石原……

250: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/29(火) 22:25:15.72 ID:KZKSvgMAO






【二号車・サロン】

「……」ゴソゴソ

「……!」カチッ

「…………」







251: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/29(火) 22:33:22.01 ID:KZKSvgMAO
〔十四日目〕

ピンポンパンポーン

岩崎『おはようございます。朝七時になりました』

岩崎『皆様、食堂車にお集まりください』

皐月「……もう大丈夫だな」

行こう、食堂車に。

【食堂車・レストラン】

皐月「おはようみんな」

下田「皐月くん、おはよう」

立木「もう大丈夫なんですか?」

皐月「熱はもうないから大丈夫。今日からまたよろしくな」

>>2-5から一人選んでください。

〔石原は選べません〕

↓二

253: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/29(火) 22:37:40.26 ID:ZCElCFi+0
しもだ

256: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/29(火) 22:49:00.24 ID:KZKSvgMAO
皐月「下田、その……石原は?」

下田「……この時間はいつも部屋に籠もっちゃってるんだ」

下田「もちろん食堂車に来てくれるように頼んではいるんだけど……反応がなくて」

皐月「……」

石原はこの時間は部屋に籠もってるのか……

1…食事はちゃんととってるのか?

2…誰かと話したりはしてないのか?

↓二

261: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/29(火) 22:59:14.92 ID:nn/8N3WAO

262: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/29(火) 23:04:20.26 ID:KZKSvgMAO
皐月「食事はちゃんととってるのか?」

下田「陸海くんによると時々料理した跡はあるらしいから……食事してはいるみたい」

皐月「少なくとも、最悪の事態は避けられるわけか……」

下田「……餓死、という意味ではね」

皐月「……」

下田「ぼく達で、石原くんを支えてあげられたらいいんだけど……」

皐月「そう、だな」

だけど……いったいどうしたらいいんだ?

263: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/29(火) 23:16:13.41 ID:KZKSvgMAO
皐月「石原をどうにかしないとな」

神崎「でも今の石原君は下手に刺激したらどうなるかわからないよ?」

クロード「暴れられたら止めんのも一苦労だ。慎重にいかねえとな」

物述「みんなで考えて対策をたてるしかない……」

陸海「よっしゃ、石原っちをみんなで助けてやろうぜぇ!」


石原「ふはははははっ!おはよう、皆の衆!少々遅れてしまった!」


立木「えっ……」

下田「い、石原くん!?」

石原「どうした、下田殿?まるで亡霊でも見たかのようだぞ!」

伊方「部屋から出てきたか……どういう心境の変化だ」

石原「むうっ?」

笹山「美影が死んでからあなたは廃人だったはずよ。いったいどうしたらそんな風になれるのかしら」

石原「……」

皐月「い、石原?」

264: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/29(火) 23:16:58.07 ID:KZKSvgMAO






石原「団居殿が死んだ?何の冗談だ?」

石原「団居殿ならここにいるではないか」カチッ

『にゃんにゃんにゃーん!』

石原「ほら、どうだ?」







266: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/29(火) 23:27:39.21 ID:KZKSvgMAO
皐月「……!」

石原「全く、冗談もほとほどにしてはどうだ?なあ、団居殿」カチッ

『にゃんにゃんにゃーん!』

石原「そうか、気にせんか!さすが団居殿は心が広いな!」

下田「い、石原くん、きみは……」

石原「むっ?」

神崎「……石原君、美影ちゃんは本当に君の隣にいるの?」

石原「うむっ!」

立木「こんな事って……」

石原「ど、どうされた立木殿!?」カチッ

『にゃんにゃんにゃーん!』

石原「団居殿も心配しているぞ!」

陸海「マジかよぉ……」

物述「石原さん、耐えきれなかったの……?」

伊方「壊れたか。ふん、これもまた歴史の通りとはな……」

石原「むっ、出遅れたから朝餉が冷めてしまうな!」カチッ

『にゃんにゃんにゃーん!』

石原「団居殿のせいではないぞ!誰しも弱い物はある、団居殿はそれが起きる事だという話だ!」カチッ

『にゃんにゃんにゃーん!』

石原「礼には及ばん!」

皐月「…………」

こんなの、あんまりじゃないか。

こんなの……

267: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/29(火) 23:30:50.22 ID:KZKSvgMAO






墨染「…………へぇ、そうですか」







281: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/30(水) 22:07:08.32 ID:BqLx6EzAO
皐月「……」

石原はあの後も繰り返しレコーダーを再生しながら、もういない美影さんと会話していた。

やっぱり昨日止めるべきだったんじゃないか……

皐月「……後悔してももう遅い、か」

この列車に乗ってから……そんな事ばっかりだな。

282: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/30(水) 22:29:36.52 ID:BqLx6EzAO
立木「あっ、皐月君」

物述「……」

気分転換を兼ねて書庫を調べに来たら、立木さんと物述さんがいた。

皐月「二人も気分転換に来たのか?」

立木「はい、石原さんは……神崎さんが私が何とかするからって」

物述「ワタシ達は専門家じゃない……あそこまでいってしまったら、もうどうしようも」

皐月「確かに専門家の神崎さんに任せるしかないのはわかるけど……歯がゆいな」

立木「だからせめて、私達に出来る事をしようと思って……本を調べてました」

物述「ただ乱雑に積まれてるのもあるから……かなり手こずりそう」

1…力仕事なら俺がやろうか?

2…誰か呼んでこようか?

↓二

284: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/30(水) 22:47:41.02 ID:/MiZFxaCO
1

285: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/30(水) 22:55:15.59 ID:BqLx6EzAO
皐月「力仕事なら俺がやろうか?」

立木「ダ、ダメですよ!皐月君、怪我してるんですから」

物述「気持ちは嬉しいけど、今の皐月さんに力仕事は難しいと思う」

皐月「うっ……」

確かに片腕しかまともに使えない今の状況じゃ、足手まといにしかならないよな……

皐月「それじゃあ整理だけでもさせてくれ。俺も何かしたいしさ」

物述「それぐらいなら……いいんじゃない?」

立木「そうですね……でも無茶はダメですよ?」

皐月「わかってるって」

それから整理をしつつ、俺も何冊か本を読んだ。
だけど手がかりは見つからなかった……まだ調べてない本はあるけど、どうなることやら……

286: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/30(水) 22:59:19.07 ID:BqLx6EzAO
皐月「はぁ、あんなに本読んだのは久しぶりだ」

立木さんや物述さんは俺の倍以上読んでたみたいだけどさすがだよな……

〔自由行動を開始します〕

>>2-5から選んでください。

〔一人選ぶ場合と二人選ぶ場合とで好感度の上がり方を変化します〕

〔一人選ぶを四回した場合、次の日の朝食での選択がなくなります。
一人選ぶを二回、二人選ぶを一回した場合は次の日の朝食での選択は一人だけになります〕

〔最大二人まで選べます〕

〔石原は選べますが、一人の場合でしか選べません〕

〔立木、物述は選べません〕

↓二

288: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/30(水) 23:01:41.52 ID:GwHvEdqAO
伊方

289: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/30(水) 23:15:53.02 ID:BqLx6EzAO
サロンに行くと、伊方がソファーに座って本を読んでいた。

伊方「……」

皐月「伊方、何を読んでるんだ?」

伊方「皐月か。これは書庫にあった希望ヶ峰に関する本だ」

伊方「希望ヶ峰学園という場所があらゆる才能をスカウトしてきた事を示す歴史資料とも言える」

皐月「あらゆる才能?」

伊方「お前もわかっているだろう。希望ヶ峰学園は犯罪者すらスカウトするという事が」

皐月「……まあ、冤罪とはいえ俺がそうだからな」

伊方「他にも様々な連中がスカウトされている。詐欺師、怪盗、脱獄犯、黒幕……」

1…そんなのスカウトして、どうするつもりだったんだ?

2…そういう前例があったから助かったって考えると、複雑だな

↓二

291: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/30(水) 23:20:52.29 ID:Bn2auBat0
1

292: ◆5IONXlxNzTMN 2015/09/30(水) 23:29:06.24 ID:BqLx6EzAO
皐月「そんなのスカウトして、どうするつもりだったんだ?」

伊方「……希望ヶ峰は才能の研究機関。研究のためなら犯罪者さえも懐に入れたんだろう」

伊方「だが、今もこうしてスカウトしているならその研究は順調とは言い難いようだな」

皐月「……」

だからこそ、俺もスカウトされたって事か……
希望ヶ峰学園って、いったい何をしたいんだろうな?

294: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/01(木) 21:27:35.87 ID:UqRD2UmAO
皐月「伊方は〔超高校級の希望〕になりたいんだよな?」

伊方「なりたいんじゃない、俺はなるんだ」

皐月「やるべき事だからか?」

伊方「そうだ。そのために俺はあらゆる歴史資料を読み漁り、【コロシアイ学園生活】の生き残りについても調べてきた」

伊方「苗木誠、霧切響子、十神白夜、腐川冬子、朝日奈葵、葉隠康比呂」

伊方「どうしてこの六人が生き残り、どうして〔超高校級の絶望〕に打ち勝ったのか……」

伊方「くくっ、その事に思考を巡らすのは実に有意義だぞ」

皐月「コロシアイ学園生活の事、そこまで詳しく調べたのか?」

伊方「〔超高校級の希望〕になるためだ。苦労にもならん」

伊方の〔超高校級の希望〕への執着は、凄まじいな……

〔伊方五右衛門の通信簿が更新されました!〕

〔超高校級の希望になるためコロシアイ学園生活に関する事を調べてきた。
生き残りのメンバーがなぜ生き残ったかなどを常に考えているらしい〕

295: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/01(木) 21:29:17.78 ID:UqRD2UmAO
皐月「……犯罪者も才能か」

冤罪だけど助かったのも事実なんだよな……

〔自由行動を開始します〕

>>2-5から選んでください。

〔一人選ぶ場合と二人選ぶ場合とで好感度の上がり方を変化します〕

〔一人選ぶを四回した場合、次の日の朝食での選択がなくなります。
一人選ぶを二回、二人選ぶを一回した場合は次の日の朝食での選択は一人だけになります〕

〔選べるのは一人までです〕

〔石原は選べますがその場合一人でしか選べません〕

〔立木、物述、伊方は選べません〕

↓二

297: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/01(木) 21:30:32.00 ID:dLpMlPpu0
神崎

298: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/01(木) 21:51:27.74 ID:UqRD2UmAO
【医務室】

神崎「……」

皐月「神崎さん?」

神崎「ああ、皐月君。まだ体調悪いの?」

皐月「いや、ちょっと寄っただけだけど……神崎さんは?」

神崎「んっ、ちょっと精神安定剤をね」

皐月「精神安定剤?」

神崎「あはは、いざという時のために使うつもり」

1…石原に使うのか?

2…自分で使うのか?

↓二

300: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/01(木) 21:53:19.40 ID:bFccHZIAO

302: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/01(木) 22:16:54.03 ID:UqRD2UmAO
皐月「自分で使うのか?」

神崎「えっ?あはは、そんなわけないない」

神崎「陸海君がまたトラウマで発作を起こしたりした時に使うんだよ」

神崎「今となっては、石原君にも使う可能性があるけどね」

皐月「石原はどうなんだ?」

神崎「うん……美影ちゃんの幻覚が見えてる状態だから、慎重にいくつもりだよ」

神崎「急いで、取り返しがつかなくなったらダメだからね」

皐月「そうか……」

神崎「……本当は、もっと環境を整えたいんだけどね」

303: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/01(木) 22:27:29.92 ID:UqRD2UmAO
ピンポンパンポーン

皐月「……んっ?」

モノクマ『オマエラ!今すぐ二号車サロンに集合!』

モノクマ『遅刻は許さないからね!』

皐月「これは、まさか……」

モノクマが新しい動機を……!?

皐月「とにかく行かないと……!」

304: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/01(木) 22:46:50.63 ID:UqRD2UmAO
【二号車・サロン】

墨染「新しい動機ですか。いったいどんな物なんでしょうね」

伊方「黙っていろ」

墨染「なんで疑問に思っただけで!?」

笹山「口を縛られたいのかしら?変 ね」

墨染「どうすればそんな結論になるんですか!?」

陸海「今度はなんなんだよぉ……」

神崎「ろくな事じゃないのは確かだね……」

物述「もう三回目……」

クロード「前二回は乗せられちまったが……」

下田「今度こそ、何も起こさせるわけにはいかない」

石原「うむっ、その通り!」カチッ

『にゃんにゃんにゃーん!』

石原「ふははっ、団居殿もそう思うか!」

立木「石原君……」

皐月「……」

308: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/01(木) 23:15:09.52 ID:UqRD2UmAO
モノクマ「いやっほーう!オマエラ、元気にしてる!」

モノクマ「皐月クンなんてほとんど死にかけてたけど大丈夫みたいだね!」

皐月「……元々はそっちがやったんだ。お礼は言わないからな」

モノクマ「別にいいよ。頭数が減らないだけで十分だし!」

神崎「……」

伊方「それより動機だろう。今度は何を用意した」

モノクマ「ああ、それね」

モノクマ「うぷぷ、今回は……これでーす!」

そう言ってモノクマが取り出したのは……新聞?

墨染「おやおや、新聞ですか。どんな記事が書いてあるんです?」

モノクマ「それは見てのお楽しみ!はい、どうぞー!」

積まれた新聞に墨染が近付いていく。
そしてパラパラと中を読み始めた。

墨染「何々、【銃器の横流し発覚】、【テロリスト立てこもり、テロリストは全員死亡】、【誘拐か?小学生行方不明】、【誤診?病院で男性自殺】、【虐待により児童重体】」

墨染「他にもありますけど、世間で結構騒がれてた事件ばっかりですね」

伊方「だけどこれがなんだと言うんだ」

309: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/01(木) 23:16:05.82 ID:UqRD2UmAO






モノクマ「それ全部オマエラの中の誰かが関わってるんだよ」







310: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/01(木) 23:24:29.58 ID:UqRD2UmAO
下田「……関わってるって」

モノクマ「そのまんまの意味だよ?オマエラの中の誰かがこの記事にある事件に関わっているのです!」

モノクマ「どういう形でかは、オマエラの想像におまかせするけどね!」

笹山「意味深ね、どうでもいいけれど」

モノクマ「うぷぷ……」

記事の中には世間を騒がせた事件……俺の冤罪事件もあった。
じゃあ銃器の横流しとかに関わった人間がこの中に?

モノクマ「今回はそれだけ!うぷぷ、また明日ね!」

モノクマが消えて俺達の所には記事の束だけが残される。

これが動機……モノクマはいったい何を企んでるんだ?

311: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/01(木) 23:35:59.35 ID:UqRD2UmAO
ピンポンパンポーン

岩崎『ただ今より夜時間となります』

岩崎『食堂車は立ち入り禁止となりますのでお気をつけください』

岩崎『それではよい夢を……』

皐月「……」

あの記事にある事件に俺達の誰かが関わってる……

皐月「一人を指してるんだとしたら、俺以外に誰かあの事件の関係者が……?」

わからないな……とにかく寝よう。
明日また、みんなと話して考えてみるか……

313: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/01(木) 23:46:00.95 ID:UqRD2UmAO
〔十五日目〕


ピンポンパンポーン

岩崎『おはようございます。朝七時になりました』

岩崎『皆様、食堂車にお集まりください』

皐月「んっ……もう朝か」

食堂車に行くか……

【食堂車・レストラン】

皐月「おはよう」

下田「おはよう皐月くん」

皐月「また石原は来てないのか……」

下田「石原くんは美影さんと来てるって思ってるみたいだからね……少し遅れるんじゃないかな」

陸海「ほらよぉ、朝飯だぜぇ」

皐月「陸海も大変だな」

陸海「そう思うなら手伝ってくれよぉ。ほら、コーヒーでも入れてきてくれぇ」

皐月「わかった。下田、コーヒーいるか?」

下田「もらおうかな」

皐月「それじゃあちょっとみんなの所に行ってくる」

下田「うん」

315: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/01(木) 23:53:18.96 ID:UqRD2UmAO
それから俺はコーヒーを配っていった。

神崎「ありがと」

伊方「ふん、陸海もなかなかのコーヒーを用意するな」

クロード「サンキュー」

物述「ありがとう」

とは言っても、半分しか飲まないみたいだけどな。

下田「おかえり」

立木「ごめんなさい皐月君。いつもは私がやってるのに」

皐月「いいんだ。これぐらいはやらせてほしい」

俺もカップにコーヒーを注ぐ。

皐月「……んっ、やっぱり美味しいな」

下田「そうだよね。何かコツとかあるのかな?」

立木「どうなんでしょう……」

皐月「今度陸海にでも――」

316: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/01(木) 23:53:44.51 ID:UqRD2UmAO






ガシャン!!







317: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/02(金) 00:13:29.33 ID:KtMbvAIAO






皐月「えっ?」

【いきなりの事だった】

「うっ、ううっ……!」

【カップを落とした音がした後、いきなり苦しみだして……】

墨染「えっ、ちょっとどうしたんですか」

「あっ、ぐっ、っ……!」

笹山「まさかこれは……」

グラァ……

ドサッ!

【その人は胸を押さえて椅子から転げ落ちた】

皐月「……!」

【そして……】







318: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/02(金) 00:16:02.14 ID:KtMbvAIAO






陸海「う、嘘、だろぉ……?」

【超高校級の心理カウンセラー神崎真夏さんは……】

【俺達の前で、息を引き取った】

陸海「神崎っちぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!」






ピンポンパンポーン!

319: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/02(金) 00:17:15.32 ID:KtMbvAIAO






モノクマ「死体が発見されました!」

モノクマ「一定の捜査時間の後学級裁判を行いまーす!」







326: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/02(金) 00:26:03.06 ID:KtMbvAIAO
下田「か、神崎さん!」

伊方「……ダメだ、もう死んでいる」

陸海「神崎っち!なぁ、目を覚ましてくれよぉ!」

陸海「約束しただろぉ!!僕の記憶戻すってさぁ!!」

陸海「ぁ、ぁ……」

陸海「うわあああああああああっ!」

神崎さんにすがりつく陸海に、俺達は何も言えなかった。

墨染「……コーヒーに毒でも入ってたんですかね?」

笹山「そうだとしたら、怪しいのは一人になるわ」

笹山「ねぇ、皐月」

皐月「……!」

そうだ、神崎さんはコーヒーを飲んだ後倒れた……だったらコーヒーに毒が入ってたのか?

皐月「ま、待ってくれ!俺はやってない!」

否定こそすれ、俺にはわかる。

この状況一番怪しいのは間違いなく……

俺だ。

351: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/03(土) 21:16:01.23 ID:D/njbjqAO
皐月「……」

神崎さんが殺された……しかも俺が入れたコーヒーを飲んだ後にだ。

墨染「いやはや、もはやクロは決まったも同然ですね」

伊方「馬鹿は黙れ」

墨染「泣きますよ!?」

伊方「それはいい、俺は人の泣く姿が好きだからな。お前のようなどうしようもない人間でも少しは評価が上がるかもしれないぞ」

墨染「鬼!悪魔!笹山さん!」

笹山「は?」

物述「ごほん。だけどこれで皐月さんを犯人とするのは危険」

下田「ぼく達もコーヒーを飲んでるからだね?」

物述「そう。コーヒーに毒が仕掛けられたなら同じようにコーヒーを飲んだワタシ達も死んでいるはず」

クロード「だったらなんでカンザキは死んだんだ……?」

モノクマ「それを突き止めるのもまた、オマエラの仕事なわけです!」

皐月「モノクマ……!」

モノクマ「出来立てほやほやのモノクマファイルをお届けにあがりました!」

モノクマ「うぷぷ、また壊れちゃう人が出るのかな?」

モノクマ「楽しみ楽しみー!」ピョーン!

皐月「……」

モノクマめ、何が楽しみだ……!

     【捜査開始】

352: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/03(土) 21:23:20.00 ID:D/njbjqAO
まずはモノクマファイルの確認だ……

【被害者は神崎真夏。
死体発見現場は食堂車・レストラン。
死亡時刻は七時三十九分】

皐月「死亡時刻がはっきり書いてあるのはともかく……死因が書いてない」

ここに何かありそうだな……

コトダマ[|モノクマファイル3>を手に入れました。
【被害者は神崎真夏。
死体発見現場は食堂車・レストラン。
死亡時刻は七時三十九分】

1…調べる【神崎の死体】
2…調べる【テーブル】
3…調べる【コーヒーカップ】
4…調べる【コーヒーポット】
5…話す【笹山】
6…話す【陸海】

↓一

353: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/03(土) 21:24:27.92 ID:ugS9Qqy/0

354: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/03(土) 21:34:21.87 ID:D/njbjqAO
皐月「陸海……」

陸海「……」

皐月「少し話を……」

陸海「……なんかに」

皐月「えっ」

陸海「お前なんかに、コーヒー入れてくれなんて言ったのが間違いだったぁ……」

陸海「お前だけは絶対に、殺してやるからなぁ……!」

皐月「……!」

下田「り、陸海くん!皐月くんが犯人だなんて」

陸海「だったら誰なんだよぉ!!」

皐月「……俺は、犯人じゃない」

陸海「どうだかなぁ……少なくとも一つはっきりしてるんだぜぇ?」

陸海「神崎っちはコーヒーを飲んでから何も口にしてないってなぁ!!」

皐月「なっ……!」

陸海「どんな方法を使ったにしろ、必ず暴いてやるからなぁ……!」

陸海……

コトダマ[|神崎の食事>を手に入れました。
【神崎はコーヒーを飲んでから何も口にしていない】

1…調べる【神崎の死体】
2…調べる【テーブル】
3…調べる【コーヒーカップ】
4…調べる【コーヒーポット】
5…話す【笹山】

↓一

355: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/03(土) 21:36:18.74 ID:7rm/Mh5AO
1

357: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/03(土) 21:45:49.71 ID:D/njbjqAO
神崎さんは倒れたままピクリとも動かない。
さっきまで、普通に生きてたのに……俺達の目の前で神崎さんは……

クロード「……妙だな」

皐月「妙?」

クロード「カンザキの死体は胸を掴んだままだ。毒殺なら喉を押さえるもんなんだが……」

皐月「でも俺が見た時、神崎さんは胸を押さえて倒れたぞ?」

クロード「吐血してる様子もねえ……本当に神崎は毒を飲まされたのか?」

コトダマ[|神崎の死体>を手に入れました。
【神崎の死体は左胸を押さえて倒れている。
吐血してる様子はないが……】

1…調べる【テーブル】
2…調べる【コーヒーカップ】
3…調べる【コーヒーポット】
4…話す【笹山】

↓一

358: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/03(土) 21:46:33.74 ID:GIdcBGBS0
1

359: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/03(土) 21:54:15.72 ID:D/njbjqAO
皐月「神崎さんの食事していたテーブルは……」

和食が並んでるけどほとんど手をつけてない。
玉子焼きが一個減ってるくらいだ。

墨染「ふむふむ……」パクッ

皐月「な、何してるんだお前!?」

墨染「何って毒味ですけど?んぐんぐ……あれ、ボクのより美味しい!?」

陸海「墨染っちのは基本的に失敗したやつだからなぁ」

墨染「地味な嫌がらせはやめてください!」

料理に毒はない、か……

コトダマ[|テーブルの料理>を手に入れました。
【神崎が食事していたテーブルの料理は玉子焼きが一個減っていただけだった。
墨染が毒味をしたが毒は入っていないようだ】

1…調べる【コーヒーカップ】
2…調べる【コーヒーポット】
3…話す【笹山】

↓一

360: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/03(土) 21:54:38.11 ID:7rXp2KaWo

364: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/03(土) 22:17:03.38 ID:D/njbjqAO
コーヒーカップが床に落ちて割れてるな……

皐月「間違いなく、俺が入れたやつだよな……」

んっ?角砂糖が落ちてるぞ……

立木「あれ?神崎さん、角砂糖を使ってないんですか?」

皐月「そうみたいだな」

立木「おかしいですね、神崎さんはいつも飲む時に角砂糖を入れてるのに……」

使われてない角砂糖、か……

コトダマ[|角砂糖>を手に入れました。
【神崎のコーヒーカップの側に落ちていた角砂糖】

コトダマ[|神崎のコーヒー>を手に入れました。
【神崎はいつもコーヒーを飲む時角砂糖を入れているが、今回は入れていなかったようだ】

1…調べる【コーヒーポット】
2…話す【笹山】

↓一

365: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/03(土) 22:17:37.78 ID:ugS9Qqy/0

367: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/03(土) 22:41:00.14 ID:D/njbjqAO
このコーヒーポットに毒が入ってたのか……?

下田「でもコーヒーに毒が入ってたならぼくも皐月くんも死んでるよ」

皐月「だよ、な」

下田「でも神崎さんはこのコーヒーを飲んでから亡くなった……カップに毒が仕掛けられてたとか?」

皐月「となると、犯人はコーヒーカップを用意した……俺じゃないか!」

下田「うーん……じゃあ元々毒入りのコーヒーカップを用意してあったとか?」

皐月「……そうなると無差別って事になるな」

コトダマ[|毒の経路>を手に入れました。
【コーヒーポットのコーヒーは皐月や下田も飲んでいるため毒が入っている可能性は低い。
なおコーヒーカップは皐月が用意した】

368: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/03(土) 23:07:58.65 ID:D/njbjqAO
笹山「まさか神崎を狙うとはね」

皐月「笹山さんは隣だったけど、何か神崎さんに変わった所はなかったか?」

笹山「そうね……そういえば神崎、どこか変だったわよ」

皐月「変?」

笹山「頭を押さえたり、汗をよく拭いていたというぐらいだけれど」

皐月「なるほど」

何か関係あるかもしれない、一応覚えておこう。

コトダマ[|笹山の証言>を手に入れました。
【神崎は頭を押さえたり、汗をよく拭いていたらしい】

369: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/03(土) 23:22:48.33 ID:D/njbjqAO
皐月「……とりあえず調べるのはこれぐらいだな」

後調べるのは倉庫と医務室辺りか……?

ガラッ!

石原「おはよう、皆の衆!」カチッ

『にゃんにゃんにゃーん!』

石原「団居殿もおはようだそうだ!」

下田「石原くん……」

石原「むっ?どうしたのだ?」

伊方「神崎が殺された」

石原「なんと!?おのれ、平野殿、安田殿、霧ヶ島殿、岩崎殿に続いて神崎殿まで……!」カチッ

『にゃんにゃんにゃーん!』

石原「団居殿は吾が守る、心配はいらんぞ!」

皐月「……」

石原「なれば今回は吾と団居殿が見張りをしよう。それでよいか下田殿!」

下田「えっ、でも……」

クロード「いいじゃねえか。オレもまだいるつもりだしよ」

下田「……わかった、頼んだよ石原くん、美影さん」

石原「うむっ、まかせておくがいい!」

370: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/03(土) 23:36:20.59 ID:D/njbjqAO
皐月「石原……」

伊方「おい皐月」

皐月「えっ?どうした伊方」

伊方「今回の事件について少し調べる事がある。後で書庫に手伝いに来い」

皐月「書庫に?」

伊方「そうだ、先に行っているから必ず来い」

皐月「わかった」

それじゃあそれまでに何を調べておくか……

1…調べる【医務室】
2…調べる【倉庫】

↓一

371: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/03(土) 23:36:44.96 ID:1XSw4HcS0
1

373: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/03(土) 23:54:08.56 ID:D/njbjqAO
皐月「うーん、調べに来たはいいけど何がないのかよくわからないぞ……」

えっと開いてるのは包帯に風邪薬に……んっ?

皐月「なんだこの薬……箱とか瓶に入ってないぞ?」

えっと……掠れてるし、英語か何かで書いてあるな……

皐月「Re……?ダメだ、これしか読めない」

だけど何の薬なんだ、これ?
事件に関係あるのか?

コトダマ[|謎の薬>を手に入れました。
【医務室にあった中身が入ったシートだけの薬。
最初にReと書いてあるようだがそれ以外は読めない】

374: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/03(土) 23:57:39.58 ID:D/njbjqAO
皐月「倉庫には確か下田がトリカブトとかを隠したんだよな」

この箱だな……!?

皐月「トリカブトの箱が開けられてる……!」

ニトロも少し減ってるみたいだけど、それよりトリカブトが減ってるって事は……

皐月「やっぱり神崎さんは毒殺されたのか……!」

コトダマ[|なくなったトリカブト>を手に入れました。
【倉庫のトリカブトが減っていた】

コトダマ[|なくなったニトログリセリン>を手に入れました。
【倉庫のニトログリセリンが減っていた】

375: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/04(日) 00:10:52.80 ID:PJ34jgxAO
皐月「そろそろ伊方の手伝いに行くか……」

【五号車・書庫】

皐月「伊方、手伝いに来……えっ!?」

書庫の扉を開けた俺は目を疑った。

この前来た時とは比べ物にならないほど、書庫が荒れていたからだ。

皐月「な、なんだよこれ……!?」

伊方がやったのか?
それなら伊方はどこに……

皐月「……あれ?」

本の一部が、盛り上がってる?

俺は……ゆっくりと、その本をどけ……

どけ…………

…………

376: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/04(日) 00:11:33.37 ID:PJ34jgxAO






【意味が、わからなかった】

皐月「……なんで、だ」

【なんでこうなった?】

皐月「なんでだよ……?」

【なんでこんな事になってる?】

皐月「今は捜査中なのになんで……」

【なんで……】







377: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/04(日) 00:13:15.28 ID:PJ34jgxAO






【超高校級の幸運伊方五右衛門は……】

【背中に俺の持ってたナイフが突き刺さったまま、倒れてるんだ?】







378: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/04(日) 00:17:24.71 ID:PJ34jgxAO
皐月「うわあああああっ!?」

下田「皐月くん!?」

陸海「な、なんだよぉ、何があったんだぁ!?」

俺の叫びを聞いてみんなが集まってくる。

そしてそれは、鳴った。

ピンポンパンポーン!

モノクマ「死体が発見されました!」

モノクマ「一定の捜査時間の後学級裁判を行いまーす!」


前みたいな録音とは違って、はっきりモニターのモノクマが告げる。

それは、間違いなく……


伊方が捜査中に殺された事を、示していた。

399: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/04(日) 22:17:14.87 ID:PJ34jgxAO






STATION3〔その仮面の下には悪魔が住んでいる〕非日常編







400: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/04(日) 22:19:41.99 ID:PJ34jgxAO
伊方が殺された。

それも捜査中にだ……

立木「い、伊方さんまでこんな……」

物述「まさか捜査中に殺人が起きるなんて……」

皐月「……」

下田「皐月くん、ちょっと……!」

皐月「あ、ああ」

下田「あのナイフ、前に立木さんを助けた時のだよね?」

皐月「ああ……確かに部屋に戻したはずなのに」

下田「一応確かめておいて。皐月くん、今回はマズい立ち位置になってるから……」

皐月「わかった……」

モノクマ「ボクはご立腹です!」

クロード「唐突になんだ」

モノクマ「捜査時間って言うのはね、捜査をするためにあるんであってコロシアイをする時間じゃないの!」

モノクマ「それなのに今回のクロときたらそういう様式美、お約束を理解せずに伊方クンを殺してしまったわけ!」

モノクマ「というわけでルールを追加します!」

〔捜査時間中の殺人を禁止します〕

〔同一のクロが殺せるのは二人までとします〕

モノクマ「今回は見逃すけどまたやったら即おしおきだからね!」

モノクマ「モノクマファイル用意するのだって大変だっていうのに……!」ピョーン!

皐月「……今のが本音か」

401: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/04(日) 22:28:13.28 ID:PJ34jgxAO
下田「……クロードくん、こっちの見張りに回ってくれるかな」

クロード「いいのか?」

下田「少なくとも見張り役だった石原くんとクロードくんは伊方くん殺しのクロじゃない。それに神崎さん殺しの方も石原くんはクロじゃないと思う」

クロード「……まっ、確かにな」

今の石原にコロシアイなんて出来そうにないからな……

墨染「モノクマファイルもまだ来ませんし、先に調べてしまいましょうか」

笹山「墨染は出ていきなさい」

墨染「なんでですか!?」

笹山「役に立たないからよ。いいから来なさい」

墨染「ま、まだ写真を……痛い痛い!」

とにかく、調べないとな……

1…調べる【伊方の死体】
2…調べる【伊方の手元】
3…調べる【周囲の本】
4…話す【物述】
5…話す【立木】

↓一

402: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/04(日) 22:30:50.35 ID:3Ck03ThHO
2

404: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/04(日) 23:02:17.20 ID:PJ34jgxAO
皐月「んっ?伊方の手元に何か書いてある……?」

まさかこれダイイングメッセージか!?

皐月「……なんだこれ?」

【「+□=舟、Ⅲ+U、○+J】

下田「暗号みたいだね……」

皐月「どういう意味なんだ……?」

コトダマ[|ダイイングメッセージ>を手に入れました。
【伊方が書き残したと思われるダイイングメッセージ。
内容は「+□=舟、Ⅲ+U、○+J】

1…調べる【伊方の死体】
2…調べる【周囲の本】
3…話す【物述】
4…話す【立木】

↓一

405: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/04(日) 23:04:29.29 ID:lRq+Es4M0

406: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/04(日) 23:23:24.10 ID:PJ34jgxAO
伊方は背中にナイフが刺さった状態で倒れている……そしてナイフは俺が持っているのと同じやつだ。

皐月「……」

俺が一緒に来てれば、伊方は殺されなかったのかもしれない。
まただ、岩崎さんの時みたいにまた俺の行動が……

皐月「いや、それは今考える事じゃない。今は捜査を優先しないと」

伊方は背中を一回だけ刺されたみたいだ……他には……ポケットに何かあるな。

皐月「……本の切れ端?」

【ブトの症状は嘔吐や手足の痺れ、致死には一時】

【オを摂取した場合、発汗や頭痛の症状が出る場合がある。なお併用禁止薬にニト】

千切れてるから全文はわからないけど、内容はなんとなくわかるな……

コトダマ[|本の切れ端>を手に入れました。
【伊方のポケットに入っていた本の切れ端。
二枚あり内容は〔ブトの症状は嘔吐や手足の痺れ、致死には一時〕と〔オを摂取した場合、発汗や頭痛の症状が出る場合がある。なお併用禁止薬にニト〕】

1…調べる【周囲の本】
2…話す【物述】
3…話す【立木】

↓一

407: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/04(日) 23:25:13.87 ID:3f9Bf0IY0
1

410: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/04(日) 23:40:57.85 ID:PJ34jgxAO
皐月「伊方はここの本で何かを調べようとしてたんだよな……」

今となっては荒れてるせいで何を読もうとしたのかわからなくなってるけど……

皐月「あれ?」

この本、確か伊方が前に読んでた……希望ヶ峰学園に関する本じゃないか。

皐月「伊方、書庫に返してたのか?」

拾ってパラパラとページを捲る。
すると、あるページに折り目があった。

皐月「……」

【希望ヶ峰学園には犯罪者も編入されている時がある。
罪人、殺人鬼、詐欺師、怪盗、フィクサーなどもいるらしい】

皐月「折り目がついていたって事は……重要な情報なのか?」

コトダマ[|編入される犯罪者>を手に入れました。
【希望ヶ峰学園に関する本のページ。
内容は〔希望ヶ峰学園には犯罪者も編入されている時がある。
罪人、殺人鬼、詐欺師、怪盗、フィクサーなどもいるらしい〕】

1…話す【物述】
2…話す【立木】

↓一

411: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/04(日) 23:42:09.34 ID:lRq+Es4M0
2

424: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/05(月) 22:44:04.29 ID:adENlhJAO
立木「伊方君、今度は本当に殺されてしまったんですよね……」

皐月「あの時みたいに起き上がってくれたら……どれだけいいか」

立木「はい……」

皐月「そういえば、伊方はここに調べ物をしに来たみたいなんだけど立木さんは心当たりないか?」

立木「そうですね……伊方君はよく歴史に関する本を読んでましたけど……」

皐月「歴史か……」

立木「前に見かけた時は確か近代史を読んでましたよ。あっ、その時は皐月君の名前がどうとか言ってました」

皐月「俺?」

近代史と俺に何の関係があるんだ……?

コトダマ[|立木の証言>を手に入れました。
【伊方は歴史に関する本、最近は近代史を読んでいた。
その時に皐月の名前云々と口にしていたらしい】

425: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/05(月) 22:57:31.32 ID:adENlhJAO
物述「……」

皐月「物述さん?」

物述「伊方さんはダイイングメッセージを残した……」

皐月「ああ、俺もさっき見たよ」

物述「……やっぱりおかしい」

皐月「おかしい?」

物述「伊方さんは虫の息だったはず……それなのにこんな複雑なダイイングメッセージを残した。そして犯人はそれを放置した」

皐月「複雑なのは犯人に悟られないためじゃないか?だから犯人も放置したとか」

物述「ワタシだったらこんな意味深なメッセージ、見つけたら真っ先に消す。万が一がないように」

皐月「……それもそうだな。俺もすぐダイイングメッセージかって思ったし」

物述「それに……」

皐月「それに?」

物述「……こっちはまだ確信がない。学級裁判になったら話す」

物述「ただ一つ言うなら……」

物述「このメッセージ、ワタシは鵜呑みにしたらいけない気がするの」

皐月「……」

鵜呑みにしたらいけない……?

コトダマ[|ダイイングメッセージの違和感>を手に入れました。
【物述によるとダイイングメッセージを伊方が残した事、それを犯人が残した事に違和感を覚えるらしい。
違和感は他にもあるらしいが……】

426: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/05(月) 23:06:55.00 ID:adENlhJAO
モノクマ「お待たせ!モノクマファイルを持ってきたよ!」

下田「やっときた……捜査時間も残り少ないだろうから、早くもらえるかな」

モノクマ「せっかちだなぁ……でもまあ、少しばかりは捜査時間を延長してるから安心してくださいな!」

モノクマ「うぷぷ、もしかしたら伊方クンが死んだ事に感謝する事になるかもね」ピョーン!

皐月「そんなわけ……!」

下田「皐月くん、落ち着いて!今はモノクマより、捜査に集中しよう」

皐月「……わかった」

モノクマファイルは……

【被害者は伊方五右衛門。
死体発見現場は五号車・書庫。
死亡推定時刻は八時から半頃までの間。
死因は背部を刺された事によるショック死。
被害者は一、二分ほど意識があった模様】

皐月「やっぱり即死じゃなかったか……」

つまりあのダイイングメッセージはやっぱり伊方が……

コトダマ[|モノクマファイル4>を手に入れました。
【被害者は伊方五右衛門。
死体発見現場は五号車・書庫。
死亡推定時刻は八時から半頃までの間。
死因は背部を刺された事によるショック死。
被害者は一、二分ほど意識があった模様】

427: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/05(月) 23:16:12.35 ID:adENlhJAO
皐月「後調べるのは……」

まず俺の部屋のナイフがあるか確かめて……
それと神崎さんと伊方の部屋も一応見に行ってみよう。
後は……

墨染「んぐんぐ……やっぱりボクのより美味しい……陸海さんも全くひどい人です……」

皐月「…………」

あれは放置しよう。


1…調べる【伊方の部屋】
2…調べる【神崎の部屋】
3…話す【墨染】

↓一

428: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/05(月) 23:16:35.39 ID:VkZykOoAO

430: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/05(月) 23:25:28.51 ID:adENlhJAO
皐月「伊方の部屋か……整理整頓されてるな」

机にあるのは歴史系統の本だな……えっと。

【苗木誠伝~なぜ彼が超高校級の希望と呼ばれたか~】

【コロシアイ学園生活がもたらした希望と絶望】

【歴史の教科書に乗らない偉人たち】

【大日本帝国軍の戦力について】

うーん……事件には関係、なさそうだな。

コトダマ[|伊方の本>を手に入れました。
【伊方の部屋にのこされていた数冊の本。
タイトルは>>430】

1…調べる【神崎の部屋】
2…話す【墨染】

↓一

431: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/05(月) 23:26:38.62 ID:PQu+K9P5O
2

432: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/05(月) 23:35:48.81 ID:adENlhJAO
皐月「墨染、何してるんだ」

墨染「見てわかりません?やけ食いですよやけ食い!」

墨染「伊方さんの現場への立ち入りを禁止されてしまったんですよ!」

墨染「かといって神崎さんの方はだいたい皆さん調べてしまったみたいだし……やる事ないんですよね」

皐月「だからって神崎さんの玉子焼を食べるなよ……」

墨染「いや、これ甘いからついつい食べたくなっちゃうんですよ」

皐月「甘いのが好きなのはわかったから……」

墨染「あげませんからね?」

皐月「いらない……そもそも墨染のじゃないだろう」

コトダマ[|玉子焼>を手に入れました。
【神崎の朝食のメニューの一つ。
墨染によると甘くて美味しいようだ】

433: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/05(月) 23:45:02.34 ID:adENlhJAO
皐月「神崎さんの部屋は……ってなんだこれ」

神崎さんの部屋にはキャンディやらチョコレートやら……とにかくお菓子がたくさんあった。

皐月「神崎さんって甘い物が好きだったのか……」

他には石原とか陸海のカウンセリングの記録……石原の方は相当手こずってたみたいだな。

コトダマ[|神崎の部屋>を手に入れました。
【神崎の部屋にはお菓子やカウンセリングの記録があった】

434: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/05(月) 23:53:24.53 ID:adENlhJAO
皐月「……よし」

行こう、俺の部屋に。

ナイフがあるかないか……自分はやってないのに、なんでこんなに緊張するんだろうな。

ピンポンパンポーン

モノクマ「延長もそろそろ終わらせましょうか」

モノクマ「オマエラ、学級裁判の時間だよ!」

モノクマ「さっさといつもの集合場所に来なさーい!」

皐月「マズい、急がないと……!」

…………

皐月「…………」

なんだよ、これ……?

なんで、こんな物が……

コトダマ[|皐月の部屋>を手に入れました。
【皐月の部屋からナイフがなくなって、トリカブトの粉末が入ったビンが置かれていた。
粉末は減っている】

436: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/06(火) 00:07:14.17 ID:4YoipQlAO
【第三学級裁判場駅】

立木「皐月君!」

皐月「……えっ?」

あれ、俺は確か……捜査時間が終わって、自分の部屋にナイフを確かめに行って……

ああ、そうだ。

俺の部屋に、毒があったんだ……

立木「大丈夫ですか?」

皐月「大丈夫……行こう」

俺は頭を振って駅のホームに降りる。

そして赤い扉の所に行き、その扉を開け放った。

立木「ひっ!?」

墨染「うわっ、これはまたすごい」

その学級裁判場はまた異様な場所だった。

壁中にかけられた仮面仮面仮面仮面仮面仮面……
隙間がないぐらいびっしりと仮面が覆い尽くす……それが新しい学級裁判の舞台。

モノクマ「人は誰しも仮面を着けてるのです」

モノクマ「今回はいったい誰の仮面が暴かれるのでしょうね?」

モノクマ「うぷぷ、それでは席についてくださーい!」

437: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/06(火) 00:21:49.71 ID:4YoipQlAO
言われるがまま、席につく。

皐月「……」

神崎真夏さん……彼女は陸海や石原を助けたくて、色々頑張っていた。
だけどもう、彼女は誰もカウンセリング出来ない……

伊方五右衛門……〔超高校級の希望〕になるって意志を強く持っていた。
でも伊方は志半ばで殺されてしまった……

二人を殺したクロ……

陸海「…………」

笹山「三度目……慣れとは恐ろしいわね」

墨染「なんだか、胸焼けが……」

それはこの中にいる。

石原「また来てしまったのだな……!」カチッ

『にゃんにゃんにゃーん!』

石原「大丈夫だ団居殿!団居殿が犯人ではない事は吾が知っている!」

立木「皐月君、大丈夫でしょうか……」

下田「……今回は、今までにない悪意を感じる気がする」

それが誰かはまだわからない……けど。

物述「あのダイイングメッセージは……」

クロード「ピリピリしてやがる……やな予感がするな」

……一つはっきりしているのは。

皐月「……」ゴソッ

クロは、俺を犯人にしようとしている。

俺は……この悪意に勝てるのか?

いや、勝つしかないんだ。

そうしないと……

みんな、死ぬんだ……!

449: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/07(水) 21:37:16.87 ID:21ULftZAO
【コトダマ一覧表】

・[|モノクマファイル3>
【被害者は神崎真夏。
死体発見現場は食堂車・レストラン。
死亡時刻は七時三十九分】

・[|神崎の食事>
【神崎はコーヒーを飲んでから何も口にしていない】

・[|神崎の死体>
【神崎の死体は左胸を押さえて倒れている。
吐血してる様子はないが……】

・[|テーブルの料理>
【神崎が食事していたテーブルの料理は玉子焼きが一個減っていただけだった。
墨染が毒味をしたが毒は入っていないようだ】

・[|角砂糖>
【神崎のコーヒーカップの側に落ちていた角砂糖】

・[|神崎のコーヒー>
【神崎はいつもコーヒーを飲む時角砂糖を入れているが、今回は入れていなかったようだ】

・[|毒の経路>
【コーヒーポットのコーヒーは皐月や下田も飲んでいるため毒が入っている可能性は低い。
なおコーヒーカップは皐月が用意した】

・[|笹山の証言>
【神崎は頭を押さえたり、汗をよく拭いていたらしい】

・[|謎の薬>
【医務室にあった中身が入ったシートだけの薬。
最初にReと書いてあるようだがそれ以外は読めない】

・[|なくなったトリカブト>
【倉庫のトリカブトが減っていた】

・[|なくなったニトログリセリン>
【倉庫のニトログリセリンが減っていた】

450: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/07(水) 21:38:27.86 ID:21ULftZAO
【コトダマ一覧表2】

・[|ダイイングメッセージ>
【伊方が書き残したと思われるダイイングメッセージ。
内容は「+□=舟、Ⅲ+U、○+J】

・[|本の切れ端>
【伊方のポケットに入っていた本の切れ端。
二枚あり内容は〔ブトの症状は嘔吐や手足の痺れ、致死には一時〕と〔オを摂取した場合、発汗や頭痛の症状が出る場合がある。なお併用禁止薬にニト〕】

・[|編入される犯罪者>
【希望ヶ峰学園に関する本のページ。
内容は〔希望ヶ峰学園には犯罪者も編入されている時がある。
罪人、殺人鬼、詐欺師、怪盗、フィクサーなどもいるらしい〕】

・[|立木の証言>
【伊方は歴史に関する本、最近は近代史を読んでいた。
その時に皐月の名前云々と口にしていたらしい】

・[|ダイイングメッセージの違和感>
【物述によるとダイイングメッセージを伊方が残した事、それを犯人が残した事に違和感を覚えるらしい。
違和感は他にもあるらしいが……】

・[|モノクマファイル4>
【被害者は伊方五右衛門。
死体発見現場は五号車・書庫。
死亡推定時刻は八時から半頃までの間。
死因は背部を刺された事によるショック死。
被害者は一、二分ほど意識があった模様】

・[|伊方の本>
【伊方の部屋にのこされていた数冊の本。
タイトルは>>430】

・[|玉子焼>
【神崎の朝食のメニューの一つ。
墨染によると甘くて美味しいようだ】

・[|神崎の部屋>
【神崎の部屋にはお菓子やカウンセリングの記録があった】

・[|皐月の部屋>
【皐月の部屋からナイフがなくなって、トリカブトの粉末が入ったビンが置かれていた。
粉末は減っている】

451: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/07(水) 21:44:42.40 ID:21ULftZAO
目の前で起きた殺人、捜査中に起きた殺人。
二つの事件には皐月に対する悪意があった。
皐月はその悪意に打ち勝てるのか。
仮面を着けたクロとの戦いが始まる……


     【学級裁判開廷!】

     CLASSROOM TRIAL

      Third Murder Case

452: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/07(水) 21:49:55.56 ID:21ULftZAO
モノクマ「それでは学級裁判の簡単な説明を行いましょう!」

モノクマ「学級裁判では誰がクロかを議論し、最終的にはオマエラの投票によって決定されます!」

モノクマ「正しいクロをオマエラの中の過半数が指摘できればクロがおしおき!」

モノクマ「ただし正しいクロへの投票が過半数に満たない場合は……シロは全員おしおきされ、逃げ切ったクロがディスペアー・エクスプレスから下車する権利を得るのです!」

モノクマ「……あれ?」

クロード「なんだ」

モノクマ「いや、今回は質問ないのかなって……あっ、質問してた神崎さんも伊方クンもいないんだったね!ごめんごめん!」

立木「……!」

下田「モノクマの言葉は無視しよう……今はそれより議論だよ」

陸海「議論の必要なんかねぇ!犯人はわかりきってるだろぉ!」

皐月「……俺だって言いたいのか、陸海」

陸海「当たり前だぁ!」

まずは、可能性を潰す事からだ……!

453: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/07(水) 22:03:19.11 ID:21ULftZAO
【ノンストップ議論開始!】

・コトダマ>>449-450
[|毒の経路>
[|神崎のコーヒー>
[|なくなったトリカブト>

陸海「神崎っちはコーヒーを飲んでから、ああなったぁ……」

陸海「つまりコーヒーを入れた皐月っちが犯人なんだよぉ!」

墨染「毒はやっぱり【トリカブト】でしょうかね?」

クロード「医務室から移動されたとはいえモノはあったからな……」

陸海「そうさぁ、つまり皐月っちが【コーヒーに毒を入れ】て……」

陸海「神崎っちを殺したんだよぉ!」

【】を論破しろ!

↓二

455: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/07(水) 22:04:31.28 ID:b0IYDSP8o
[|毒の経路>【コーヒーに毒を入れ】

457: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/07(水) 22:14:54.17 ID:21ULftZAO
正解!

皐月「それは違うな!」


皐月「いいや、陸海!コーヒーに毒が入ってたとは思えない!」

陸海「なんだとぉ!?」

皐月「あのコーヒーを飲んだのは神崎さんだけじゃない。俺や下田、クロード、伊方、物述さんも飲んでるんだ」

物述「もしコーヒーに毒が入ってたなら、大量殺人になっていた……」

皐月「だからコーヒーに毒なんて……」

笹山「それはどうかしらね」

皐月「えっ……」

笹山「だったらカップに仕掛ければいいだけの話じゃない。皐月、カップに毒を仕掛けてない証拠は?」

皐月「それ、は」

笹山「ないようね」

陸海「ほら見ろぉ!」

笹山「だけど皐月が仕掛けた証拠もない……陸海、冷静に議論出来ないなら黙りなさい」

陸海「うっ……」

墨染「珍しいですね笹山さん。いつもならもっと口数少ないのに」

笹山「……!」

笹山「いたの、墨染……?」

墨染「はいはい!なんとなくわかってましたよ!」

458: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/07(水) 22:22:26.92 ID:21ULftZAO
下田「……とにかく神崎さんが毒を飲まされた方法は突き止めないといけないね」

立木「うーん、神崎さんが他に口にしたものに毒が仕掛けられたとか……?」

石原「なるほど!ならば次はそれを議論しなくてはな!」カチッ

『にゃんにゃんにゃーん!』

石原「団居殿も賛成だそうだ!」

毒の経路……簡単にはいかなさそうだな。

460: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/07(水) 22:38:05.21 ID:21ULftZAO
【ノンストップ議論開始!】

・コトダマ>>449-450
[|神崎の食事>
[|角砂糖>
[|神崎の死体>


下田「犯人が神崎さんに毒を飲ませた方法……」

石原「【料理に仕掛けた】のではないか?」

陸海「そんな味付けしねえよぉ!」

墨染「そもそも【飲ませたのではない】というのはどうです?」

物述「その場合注射器とかが必要……」

立木「現場にはありませんでしたよね……?」

陸海「やっぱりコーヒーなんだよぉ!」

クロード「【コーヒーの後に口にした】物に毒があった可能性もあるんじゃねえか?」

【】を論破しろ!

↓二

462: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/07(水) 22:41:00.63 ID:MX321JiO0
[|神崎の食事> →【コーヒーの後に口にした】

463: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/07(水) 23:01:26.23 ID:21ULftZAO
正解!

皐月「それは違うな!」


皐月「神崎さんはコーヒーの後何も口にしてないらしいんだ……そうだろう陸海」

陸海「そうだぁ!だから僕は皐月っちが犯人だって言ってるんだよぉ!」

石原「コーヒーを飲んだ後何も口にしてない……ならば!」

石原「コーヒーを飲む前の物に毒が仕掛けられたのだな!」

皐月「いや、それはない」

それだったら今頃大変な事になってるはずだからな……

>>449-450から正しいコトダマを選べ!

↓二

465: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/07(水) 23:03:30.66 ID:Mr4csAQSO
テーブルの料理

466: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/07(水) 23:11:08.94 ID:21ULftZAO
正解!

皐月「これで証明してみせる!」


皐月「神崎さんの料理なんだけど……どうやら玉子焼にしか手をつけてなかったみたいなんだ」

石原「なればその玉子焼に毒があったのだ!」

皐月「いや、石原……見張りしてる時見たかもしれないけど」

皐月「その玉子焼、墨染が全部食べちゃったんだよ」

墨染「甘かったですよ!少し胸焼けしますけど……」

石原「あれは神崎殿の玉子焼だったのか!?」カチッ

『にゃんにゃんにゃーん!』

石原「団居殿もその食い意地には呆れているぞ!」

立木「あ、あの、石原君……隣の……」

クロード「やめとけタチキ……どんなもんでもイシハラにとって見たい夢なら今は見させてやりな」

立木「……」

467: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/07(水) 23:21:50.41 ID:21ULftZAO
物述「……玉子焼でもない、コーヒーでもないならいったい神崎さんはいつ毒を?」

陸海「やっぱりカップかぁ!」

笹山「まるで自分の推理みたいに言わないで」

皐月「……前に毒を飲まされた可能性はあるかもしれない」

立木「朝食の前からって事ですか……?」

下田「皐月くん、何か心当たりがあるんだね?」

皐月「ああ」

可能性だけど、あれはもしかしたら……

【ロジカルダイブ改開始!】

   [|神崎のコーヒー>

[|笹山の証言>

 [|モノクマファイル3>

神崎が毒を飲まされていた可能性を示すコトダマを選べ!

↓二

468: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/07(水) 23:23:18.68 ID:gm+gYcY0o
[|笹山の証言>

470: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/07(水) 23:36:45.70 ID:21ULftZAO
正解!

皐月「真実に繋いでみせる!」


皐月「笹山さん、神崎さんは確か様子がおかしかったんだよな?」

笹山「頭を押さえたり、よく汗を拭いていたわね」

下田「頭を押さえる……頭痛かな?」

クロード「毒を飲まされて、それで頭痛が起きていたってのか」

立木「でも毒を飲まされたなら神崎さんがはっきり言いますよね?」

物述「つまりカモフラージュされていた……いったい何に」

皐月「……」

下田「ここは一度神崎さんの事件から離れてみようか……伊方くんの事件についても話さないといけないしね」

石原「そもそも神崎殿と伊方殿を殺めたのは同一なのか!?」

皐月「多分同一犯だ」

それはあれが根拠になるはずだ。

【閃きアナグラム開始!】

モ○ク○の○ール

ノ キ シ エ ル ユ マ


○を埋めて答えを出せ!

↓二

471: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/07(水) 23:37:57.73 ID:MX321JiO0
モノクマのルール

473: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/07(水) 23:47:36.11 ID:21ULftZAO
正解!

皐月「これで導き出す!」


皐月「モノクマのルール、あれを思い出してほしい」

皐月「伊方が殺されたのを受けてモノクマは二つのルールを追加した」


〔捜査時間中の殺人を禁止します〕

〔同一のクロが殺せるのは二人までとします〕


皐月「だけど捜査中の殺人禁止はともかく」

皐月「同一のクロが殺せるのは二人までのルールはなんで追加されたんだ?」

物述「今回のクロが同一犯だから……」

皐月「そう考えていいはずだ。だから伊方を殺した犯人と神崎さんを殺した犯人は同一でいいと思う」

下田「じゃあ、伊方くんの事件から犯人を探してみよう」

皐月「ああ」

474: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/07(水) 23:52:35.79 ID:21ULftZAO
【ノンストップ議論開始!】

・コトダマ>>449-450
[|立木の証言>
[|モノクマファイル4>
[|皐月の部屋>

下田「伊方くんの事件……凶器はナイフだね」

笹山「そもそもこのナイフはどこから出てきたの」

陸海「〔遺品にあった〕んじゃねえかぁ?」

クロード「もしくは〔伊方が持ってた〕か……」

墨染「殺人鬼だけに〔皐月さんの持ち物〕だったんじゃないですか?」

皐月「…………」

〔〕に同意しろ!

↓二

476: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/07(水) 23:55:46.53 ID:MX321JiO0
[|皐月の部屋>→〔皐月さんの持ち物〕

477: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/08(木) 00:02:20.81 ID:/uv5ZkaAO
正解!

皐月「……ああ、そうだ!」


皐月「そうだよ墨染」

墨染「はい?」

下田「皐月くん!?」

皐月「あれは俺の持っていたナイフだ」

墨染「あれ、まさかの自白ですか?」

皐月「違う、俺はあのナイフを盗まれたんだ」

皐月「そしてそれが伊方の殺害に使われた……」

笹山「信用出来ると思うのかしら?」

皐月「……」

立木「で、でも!皐月君が犯人ならこんな事自分から言うはずないです!」

クロード「まっ、確かにな……」

石原「うむうっ、しかし皐月殿は神崎殿の件でも容疑者なのであろう?」

皐月「……それでも俺は犯人じゃない」

これでいい。

ナイフについて隠すのはいい事とは言えない……正直に言えば立木さんみたいに考えてくれる人もいるはずだ。

478: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/08(木) 00:09:00.75 ID:/uv5ZkaAO
下田「ナイフが盗まれたなら、凶器からの特定は難しいかもね」

立木「アリバイも捜査中でしたから、見張り役の石原君とクロード君が違う事しかわかりません……」

クロード「だったらよ、アレについて議論したらどうだ」

墨染「アレ?アレってなんですか?」

クロードが言ってるのは……アレの事か。

>>449-450から正しいコトダマを選べ!

↓二

480: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/08(木) 00:10:31.61 ID:LNz4sI9E0
[|ダイイングメッセージ>

482: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/08(木) 00:16:14.35 ID:/uv5ZkaAO
正解!

皐月「これだな!」


皐月「伊方が残したダイイングメッセージだな」

陸海「ダイビングパッケージ?」

墨染「意味がわかりませんよ!?」

笹山「墨染、黙りなさい」

墨染「ええっ!?ボク間違ってませんよね!?」

石原「ダイイングパッケージとはなんなのだ!?」

クロード「混ざってんぞ……」

下田「メモしてあるよ。はいこれ」

【「+□=舟、Ⅲ+U、○+J】

石原「……なんなのだこれは」

立木「暗号、ですね。きっと犯人にわからないようにしたんですよ」

皐月「これの意味さえ解ければ……」

きっと犯人に……辿り着くはずだ!

483: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/08(木) 00:22:39.84 ID:/uv5ZkaAO
【ノンストップ議論開始!】

・コトダマ>>449-450
[|ダイイングメッセージ>
[|伊方の本>
[|本の切れ端>

下田「「+□=舟、Ⅲ+U、○+J……」

墨染「式がまるで成立してませんね」

石原「うむむ……まるでわからん」

陸海「【伊方っちの考えはわからない】しなぁ……」

立木「【犯人の名前】なんでしょうか」

笹山「【犯人の特徴】かもしれないわね」

物述「……」

【】を論破しろ!

↓二

485: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/08(木) 00:26:47.71 ID:7/BSoe7E0
物述も言ってたけど胡散臭いんだよなあ
[|本の切れ端> →【伊方っちの考えはわからない】

486: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/08(木) 00:33:33.55 ID:/uv5ZkaAO
皐月「この本の切れ端はどうだ」

下田「どうだろう、関係ないんじゃないかな……」

皐月「ダメか……」

【ノンストップ議論開始!】

・コトダマ>>449-450
[|ダイイングメッセージ>
[|伊方の本>

下田「「+□=舟、Ⅲ+U、○+J……」

墨染「式がまるで成立してませんね」

石原「うむむ……まるでわからん」

陸海「【伊方っちの考えはわからない】しなぁ……」

立木「【犯人の名前】なんでしょうか」

笹山「【犯人の特徴】かもしれないわね」

物述「……」

【】を論破しろ!

↓二

488: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/08(木) 00:39:08.48 ID:o5zP2KK1O
伊形の本→伊形っちの考えは分からない

490: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/08(木) 00:40:46.63 ID:/uv5ZkaAO
正解!

皐月「それは違うな!」


皐月「伊方の考えならわかるかもしれない……」

皐月「伊方の部屋にあった本、あれがヒントになる気がするんだ」

立木「本ですか?」

物述「タイトルは?」

皐月「えっと……」

【苗木誠伝~なぜ彼が超高校級の希望と呼ばれたか~】

【コロシアイ学園生活がもたらした希望と絶望】

【歴史の教科書に乗らない偉人たち】

【大日本帝国軍の戦力について】

皐月「こんな本だったな」

それにもう一つ、ヒントになる話があったはずだ。

>>449-450から正しいコトダマを選べ!

↓二

492: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/08(木) 00:42:31.20 ID:gTZV+KRoo
[|立木の証言>

494: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/08(木) 00:49:51.35 ID:/uv5ZkaAO
正解!

皐月「これで証明してみせる!」


皐月「立木さん、確か伊方は近代史の本を読んでたんだよな?」

立木「はい、それで皐月君の名前が……とかなんとか言ってましたよ」

石原「皐月殿の名前?」

皐月「多分伊方はその本から俺の名前にたどり着いたんだ……だけどそれがなんなのかが」

クロード「わかんねえな……」




墨染「うーん、三つ目は解けたんですけどね」

495: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/08(木) 00:55:57.39 ID:/uv5ZkaAO
皐月「は?」

墨染「いや、これ9でしょう?○は上、Jは下の部分を表してるんじゃないんですか?」

言われてみると……

笹山「……だったら、この最初のは6ね。□は下の部分、「は上の部分でデジタル数字の6になるわ」

下田「つまり、6=舟、Ⅲ+U、9って事になるのかな?」

立木「ろく、むっつ、む……それに舟…………ああっ!?」

陸海「わかったのかぁ!?」

立木「もしかして、伊方君のメッセージって……あの本を使えば解けるんじゃ……」

あの本……?

・【苗木誠伝~なぜ彼が超高校級の希望と呼ばれたか~】
・【コロシアイ学園生活がもたらした希望と絶望】
・【歴史の教科書に乗らない偉人たち】
・【大日本帝国軍の戦力について】

ダイイングメッセージを解くきっかけになる本を選べ!

↓二

496: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/08(木) 01:02:35.77 ID:9sJl4GSH0
【大日本帝国軍の戦力について】

499: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/08(木) 01:08:34.32 ID:/uv5ZkaAO
正解!

皐月「これだな!」


皐月「もしかして【大日本帝国軍の戦力について】か?」

立木「はい!その中に軍艦に関する記述があるはずです!」

皐月「軍艦……」

下田「とにかく現物が必要だね」

モノクマ「そう言うと思って持ってきました!」

モノクマが放り投げた本のページをパラパラと捲る。
そこにある軍艦のページに……

【睦月型駆逐艦
睦月
如月
弥生
卯月
〔皐月〕
…………】


皐月「伊方が言ってたのはこれの事だったのか」

立木「その中に、むで始まる他の名前はありませんか?」

皐月「……あったぞ【陸奥】って軍艦だ」

クロード「どういう事だ?そのバトルシップがいったい何の意味を持つんだよ」

皐月「……」

陸奥、Ⅲ+U、9……

まさか、嘘だろ……?

500: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/08(木) 01:11:30.61 ID:/uv5ZkaAO
下田「……あっ」

皐月「二つ目、わかったのか?」

下田「これ、そのままだよ。Ⅲ……みとU……うを足すんだ」

墨染「みう?」

皐月「違う……海だ」

立木「でもやっぱり……そんな……」

皐月「……9はくーって言うよな?」

下田「皐月くん、これは何かの間違いだよ!だって……」

皐月「陸奥、海、くー……いや、はっきり言うぞ」

皐月「伊方のダイイングメッセージは、陸海空を示してるんだよ……!」

皐月「つまり、伊方が示した人物は……!」

人物を指名しろ!

↓二

502: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/08(木) 01:12:47.82 ID:9sJl4GSH0
陸海

504: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/08(木) 01:15:59.32 ID:/uv5ZkaAO
正解!

皐月「なんでお前が……!」

皐月「陸海……!」

陸海「はい!?なんで僕になるんだぁ!?」

皐月「今言った通りだ!!伊方のダイイングメッセージは陸海空、つまりお前を示してるんだ!」

陸海「ふ、ふざけんなぁ!!僕が神崎っちを殺すわけないだろぉ!!」

皐月「だったらこのダイイングメッセージはなんなんだ!?」

陸海「し、知らねえよぉ!」

くそっ、くそっ、くそっ……
陸海、お前が……

お前がやったのか……!

あの叫びも、何もかも嘘だったのかよ……

皐月「陸海!!」

505: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/08(木) 01:16:39.59 ID:/uv5ZkaAO






物述「皐月さん、犯人はあなたね」







507: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/08(木) 01:23:18.47 ID:/uv5ZkaAO
皐月「…………えっ?」

物述「やっぱり言わないで正解だった。あなたに言ったらどうなっていたか」

皐月「……ど、どういう、意味だ」

物述「この際だからはっきり言わせてもらう」

物述「ワタシは今回の事件であなたをずっと疑っていた。そして今もあなたの言葉を信じるつもりはない」

皐月「っ!?」

立木「も、物述さん、何を……」

下田「……黙ってたって何を黙ってたの?」

物述「このダイイングメッセージ……陸海さんを示していても意味はない」


物述「だってこれ、偽装だもの」

508: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/08(木) 01:24:33.37 ID:/uv5ZkaAO






     【学級裁判中断!】







520: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/08(木) 21:17:56.42 ID:/uv5ZkaAO






     【学級裁判再開!】







521: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/08(木) 21:22:57.95 ID:/uv5ZkaAO
皐月「あの、ダイイングメッセージが偽装……だって……?」

クロード「なんでんな事がわかんだよ」

物述「ワタシはそもそも、あのダイイングメッセージが存在していた事に疑問を感じていた」

物述「伊方さんがあのダイイングメッセージを考えた事も、それを犯人がそのままにしていた事も」

石原「むっ、犯人も何を意味するかわからなかったのではないか?」

物述「そうだとしても、やっぱりおかしい」

物述「今から説明する……」

522: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/08(木) 21:36:12.18 ID:/uv5ZkaAO
【ノンストップ議論開始!】

・コトダマ>>449-450
[|モノクマファイル4>
[|本の切れ端>
[|ダイイングメッセージの違和感>

物述「伊方さんがあのダイイングメッセージを考えた……」

物述「それは考えにくい」

物述「まず伊方さんは虫の息だったはず」

物述「そんな状態であんな複雑なダイイングメッセージを残せたとは思えない」

物述「そして犯人がそれをそのままにしていくはずもない」

立木「でも伊方さんは即死じゃなかったんですよ……」

立木「【ダイイングメッセージを考える時間はあった】はずです……!」

下田「それに【犯人が気付かなかった】可能性もあるし……」


【】を論破しろ!

↓二

524: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/08(木) 21:47:40.40 ID:9heZeJ/Wo
ダイイングメッセージを←モノクマファイル4

526: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/08(木) 21:52:21.67 ID:/uv5ZkaAO
正解!

皐月「それは違うな!」


皐月「そうか……そうだったのか……」

皐月「伊方に、こんなダイイングメッセージを考える時間が……あるわけなかったんだ」

立木「えっ!?」

物述「伊方さんは背中を刺され一、二分の後亡くなった」

物述「その短い時間で犯人を示す単語を考え、暗号化し、書き残す」

物述「不自然過ぎる……」

立木「だ、だけど……」

物述「それに……おかしな所は他にもある」

墨染「まだあるんですか?」

笹山「それはさっき言った黙ってた事かしら」

物述「そう。みんなは下田さんのメモで見たからわからないだろうけど……」

物述「あのダイイングメッセージ、最初の「+□=舟と後の二つで微妙に書き方が違っていたの」

物述「物書きのワタシだから気付いたとも、言えるけど」

527: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/08(木) 22:04:21.78 ID:/uv5ZkaAO
陸海「つまり何かぁ?後の二つは別の奴が書いたって事かぁ?」

物述「最初だけなら何とか書けたと思うから……多分そう」

皐月「でもそれで十分じゃないか……!」

皐月「あのダイイングメッセージから陸という字を導き出せば、やっぱり犯人は……」

物述「……あのダイイングメッセージが最初だけなら」

物述「あなたの事も示せる」

皐月「なっ……」

物述「む=舟……皐月さん、さっきあなたの名前を出す時に出た時にも出たはず」

【睦月型駆逐艦
睦月
如月
弥生
卯月
〔皐月〕
…………】

物述「ムツキ型……これもむで表す舟」

物述「そしてそこから……あなたを指したダイイングメッセージという解釈も出来る」

立木「でも!複雑なのはこれだって……」

物述「前に立木さんに本と皐月さんの名前に関する事を話していたという事実から、伊方さんにはダイイングメッセージから皐月さんの名前が出てくる確信があった」

物述「実際立木さんは覚えていたし……」

528: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/08(木) 22:13:19.00 ID:/uv5ZkaAO
皐月「……」

なんだ、これ……

俺は真実に向かって議論していたはずで。

だけどいつの間にか、俺への疑惑が深まっている……!

墨染「なるほど。ダイイングメッセージを消さなかったのは、陸海さんを指し示す内容に変えられるからですか?」

物述「おそらくは」

クロード「第一発見者はサツキ……出来ねえとは、言えねえか」

笹山「コーヒーにも卵焼きにも毒がないなら仕掛けられたのはカップ……」

陸海「くそぉ!散々俺を責め立てといて、なんだよそれはぁ!」

マズい、マズいマズいマズい……!
このままだと俺に投票される!

だけど、だけど俺には……もう打つ手が……

終わり、なのか……………………

529: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/08(木) 22:14:17.27 ID:/uv5ZkaAO






『にゃんにゃんにゃーん!』







534: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/08(木) 22:22:19.32 ID:/uv5ZkaAO
石原「むっ、なるほど!さすが団居殿は着眼点が違うな!」

下田「石原くん……?」

石原「皆の衆!団居殿がまだ毒が何かはっきりしていないと言っているぞ!」

墨染「えー、もうよくありません?」

立木「ダ、ダメです!疑問の余地があるなら議論するべきです!」

下田「そうだね、神崎さんの事件に戻ろう」

下田「毒が何かを……議論するんだ!」

皐月「……」

助かった、のか?

石原「………」

皐月「石原、美影さんに……」

石原「――それは、全て終わった後団居殿の遺品にでも、言ってやってくれ」

皐月「……えっ?」

石原「……負けるな、皐月殿」

石原「団居殿の罪を明らかにした皐月殿ならば……」

石原「きっと、真実にたどり着ける」

石原「吾は……そう信じよう」

皐月「…………」

そうか、石原は……

皐月「ありがとう、石原」

石原「…………うむ」

539: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/08(木) 22:28:28.31 ID:/uv5ZkaAO
【ノンストップ議論開始!】

・コトダマ>>449-450
[|本の切れ端>
[|なくなったトリカブト>
[|神崎のコーヒー>


下田「神崎さんに飲ませた毒……」

下田「はっきりさせよう」

墨染「前に飲ませてたかもしれないならわかるわけないじゃないですか」

クロード「身も蓋もねえな」

陸海「毒っていったら【トリカブト】だろぉ!」

笹山「もしくは【元々持っていた毒】か」

物述「この議論で何かが変わるとは思えない……」

【】を論破しろ!

↓二

541: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/08(木) 22:29:52.84 ID:3UMtQorAO
トリカブト←元々持っていた毒

545: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/08(木) 22:34:51.13 ID:/uv5ZkaAO
皐月「いや、犯人はトリカブ……」

待てよ、これを言ったら……今持ってる俺がかなりマズくないか……?

考え、直すか。

【ノンストップ議論開始!】

・コトダマ>>449-450
[|本の切れ端>
[|神崎のコーヒー>


下田「神崎さんに飲ませた毒……」

下田「はっきりさせよう」

墨染「前に飲ませてたかもしれないならわかるわけないじゃないですか」

クロード「身も蓋もねえな」

陸海「毒っていったら【トリカブト】だろぉ!」

笹山「もしくは元々持っていた毒か」

物述「この議論で何かが変わるとは思えない……」

【】を論破しろ!

↓二

542: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/08(木) 22:29:55.41 ID:K4XcMafLo
[|本の切れ端>→【トリカブト】

550: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/08(木) 22:46:24.10 ID:/uv5ZkaAO
正解!

皐月「それは違うな!」


皐月「……神崎さんを殺した凶器はトリカブトじゃない!」

陸海「どういう意味だぁ!」

皐月「伊方が持っていた本の切れ端……ここに答えがあるんだ」

〔ブトの症状は嘔吐や手足の痺れ、致死には一時〕

墨染「内容が千切れてて読めないですね……」

下田「でもこの文面……トリカブトの症状を書いてあったんじゃないのかな?」

立木「きっとそうです。この文面には見覚えがありますから」

立木「書庫の薬に関する本のページだったはずですよ」

皐月「さすが読書家……」

でもおかげで証明の土台は整った!

皐月「立木さん、だったら聞くけどこの文面……もしかしたらこう続いたんじゃないか?」

皐月「〔致死には一時間以上かかる〕って」

立木「えっと、確か……」


物述「あなたの物語はここで終わる……」反論!

551: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/08(木) 22:52:51.10 ID:/uv5ZkaAO
【反論ショーダウン開始!】

・コトノハ>>449-450
[|神崎の死体>
[|モノクマファイル3>
[|玉子焼>


物述「誘導はさせない」

物述「毒殺したいならトリカブトが一番……」

物述「だったらあなたはトリカブトを使ったはず」

皐月「致死まで一時間以上かかるなら俺はいつ飲ませたんだ?」

皐月「少なくともカップに仕掛けたならあんな早く神崎さんは死ななかったはずだ!」

物述「体調が悪い様子だったから朝食前に飲ませてたかもしれない……」

物述「それを言い出したのはあなた……!」

物述「【神崎さんはトリカブトで殺された】」

物述「それが真実……!」

【】を斬れ!

↓二

552: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/08(木) 22:56:14.84 ID:qVdfkGZ1O
【神崎さんはトリカブトで殺された】→神崎の死体

557: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/08(木) 23:06:54.49 ID:/uv5ZkaAO
正解!

皐月「その冤罪への道、斬らせてもらう!」


皐月「神崎さんがトリカブトで殺されたわけじゃないのは彼女の死体が証明してくれる!」

物述「神崎さんの死体が……」

皐月「神崎さんの死体は胸を押さえたまま亡くなった。口から何かを吐き出す事もなかった」

皐月「それを踏まえて、もう一度この切れ端を見てほしい」

〔ブトの症状は嘔吐や手足の痺れ、致死には一時〕

石原「むっ、嘔吐が症状ならばなぜ神崎殿は吐いていないのだ!」

物述「っ!?」

皐月「そう、神崎さんは嘔吐なんてしていない」

皐月「トリカブトを飲んだならなんで起きているはずの症状が起きなかったんだ!」

物述「……くっ」

クロード「トリカブトじゃねえならいったいなんで神崎は殺されたんだ……」

それはきっと……アレを使ったんだ。

>>449-450から正しいコトダマを選べ!

↓二

558: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/08(木) 23:07:32.67 ID:9sJl4GSH0
[|なくなったニトログリセリン>

561: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/08(木) 23:21:42.37 ID:/uv5ZkaAO
正解!

皐月「これで証明してみせる!」


皐月「倉庫にあったニトログリセリン……アレを使ったんだ」

皐月「実際倉庫からニトログリセリンがなくなってたからな」

クロード「ニトログリセリンか……ちっ、やっぱり使われたのかよ」

下田「そんな、昨日見た時は確かにあったのに……!」

立木「ニトログリセリンなら、確かにわかりにくいかもしれませんね」

笹山「どうしてかしら?」

立木「ニトロってすごく甘いんです。私も昔使ってたんで……」

皐月「……甘い?立木さん、それ本当か!?」

立木「は、はい!」

そうか……!

だから神崎さんは……

【ロジカルダイブ改開始!】

[|モノクマファイル3>

  [|神崎のコーヒー>

 [|角砂糖>

   [|テーブルの料理>

    [|神崎の食事>

神崎さんは甘いニトログリセリンを犯人に盛られた。
だから神崎さんは……いつもとは違う行動をしたんだ!

コトダマを二つ選べ!

↓二

563: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/08(木) 23:23:28.58 ID:BwUNRio00
神崎のコーヒー
テーブルの料理

565: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/08(木) 23:26:12.01 ID:/uv5ZkaAO
神崎さんのコーヒーにはある物が入ってなかった……
それを一緒に示せば……!

【ロジカルダイブ改開始!】

[|モノクマファイル3>

  [|神崎のコーヒー>

 [|角砂糖>

   [|テーブルの料理>

    [|神崎の食事>

コトダマを二つ選べ!

↓二

562: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/08(木) 23:23:11.68 ID:9sJl4GSH0
[|神崎のコーヒー>
[|角砂糖>

568: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/08(木) 23:34:15.07 ID:/uv5ZkaAO
正解!

皐月「繋ぐんだ、真実への道を!」


皐月「ニトログリセリンを盛られた神崎さんは甘味に辟易していたはずだ」

皐月「だからこそ神崎さんはいつも角砂糖を入れていたコーヒーをブラックで飲んだんだ!」

立木「ニトロの甘味があったから、角砂糖を使わなかったんですね!」

下田「ニトログリセリン……だけどいったい何に盛られたのかな」

クロード「それにニトログリセリンだけで毒殺出来んのか……?」

皐月「……実はさっきの伊方の本の切れ端、もう一枚あるんだ」

〔オを摂取した場合、発汗や頭痛の症状が出る場合がある。なお併用禁止薬にニト〕

石原「これも千切れているが……もしや併用禁止薬はニトログリセリンか!?」

陸海「だけどこのオって何の事だぁ?」

皐月「……」

併用禁止薬という事はきっとこれも薬の名前だ……

俺は見なかったか?

どこかで薬を……

>>449-450から正しいコトダマを選べ!

↓二

569: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/08(木) 23:34:43.75 ID:9sJl4GSH0
[|謎の薬>

572: すみません、寝落ちしかけました ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/09(金) 00:07:08.02 ID:FEc/iMEAO
正解!

皐月「これで証明してみせる!」


皐月「そういえば、医務室にシートだけの薬があったな」

クロード「シートだけ?オレが調べた時はんなもんなかったぞ」

下田「怪しいね……その薬の名前は?」

皐月「文字が掠れてて……Reって文字は読めたけど」

笹山「レ……もしくはリ?そして最後にオ」

墨染「そこからさらに、ニトログリセリンが御法度な薬……」

クロード「陸海、なんかわからねえか?」

陸海「もしかしたらよぉ、【レバチオ】じゃないかぁ?」

石原「どんな薬なのだ?」

陸海「元々はバイアグラの仲間さぁ。肺の病気に使うんだぜぇ」

陸海「だからなんで僕はこんな事知ってんだぁ……」

立木「ニトログリセリンはカフェインをなるべくとらない方がいいです……でもニトログリセリンを盛られた神崎さんはコーヒーを飲んでました」

笹山「さらに併用禁止薬を飲まされたなら、間違いなく死にそうね」

石原「しかし神崎殿はニトログリセリンとレバチオとやらをどうやって飲まされたのだ!」

皐月「……」

もしかしたら……

573: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/09(金) 00:14:18.21 ID:FEc/iMEAO
【ノンストップ議論開始!】

・コトダマ>>449-450
[|玉子焼>
[|神崎の部屋>
[|なくなったトリカブト>

石原「神崎殿はどうやって二つの薬を飲まされたのだ!」

下田「本の切れ端にある症状と笹山さんの証言から……」

下田「レバチオはあらかじめ飲まされていた可能性があるね」

墨染「〔コーヒーに仕掛けられてた〕んじゃないですか?」

笹山「〔神崎の食事〕に仕掛けられたなら……墨染は死んでるわね」

墨染「なんで残念そうなんですか!?」

〔〕に同意しろ!

↓二

575: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/09(金) 00:15:44.47 ID:jb3ixuEKO
玉子焼→神崎の食事

578: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/09(金) 00:32:38.96 ID:FEc/iMEAO
正解!

皐月「それに賛成だ!」


皐月「そうだ……ニトログリセリンは神崎さんの食事に入ってたんだ!」

墨染「いやいや、だからボクが玉子焼食べましたけど……」

皐月「甘かったんだろ?」

墨染「………えっ、もしかしてあの甘さってニトロの甘さですか?」

皐月「ニトログリセリンだけなら死ぬわけじゃない……」

立木「コーヒーを飲んだり、レバチオを飲まないと……ですね」

笹山「墨染、コーヒーを飲みなさい」

墨染「それストレートに死ねって言ってません!?」

下田「そ、それはともかく……玉子焼にニトログリセリンが入っていたんだとすると……」

皐月「犯人は……玉子焼を作った人間」

つまり犯人は……

人物を指名しろ!

↓二

580: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/09(金) 00:36:17.23 ID:emNrYBu+0
陸海

581: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/09(金) 00:43:50.75 ID:FEc/iMEAO
正解!

皐月「……やっぱりお前なのか」


皐月「陸海……今度は言い逃れ出来ないぞ」

陸海「……」

石原「陸海殿が神崎殿を……信じられん……!」

クロード「さすがにな……」

陸海「……」

皐月「陸海……お前が二人を殺したんだな?」

陸海「……」

皐月「何とか言ったらどうなんだ!?」


陸海「何とか」


皐月「…………は?」

陸海「なんだよぉ、何とか言えって言ったのはそっちだろぉ」

立木「り、陸海君?」

陸海「そりゃ玉子焼作ったのは僕さぁ。だけどそれだけで犯人とかあんまりだろぉ」

陸海「だいたい僕がいつレバチオとやらを神崎っちに飲ませたって言うんだぁ?」

皐月「お前なら、いくらでもチャンスはあったはずだ」

陸海は神崎さんとよく会ってたはずだからな……

>>449-450から正しいコトダマを選べ!

↓二

583: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/09(金) 00:45:44.39 ID:aWSIuA4X0
[|神崎の部屋>

585: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/09(金) 00:49:32.98 ID:FEc/iMEAO
正解!

皐月「これで証明してみせる!」


皐月「陸海、お前は神崎さんのカウンセリングを受けるために部屋にも行ってたはずだ……」

皐月「そんなお前なら、機会はあった」

皐月「神崎さんに薬を飲ませる機会がな……」

陸海「ふーん……じゃあ聞かせてくれよ皐月っち」

陸海「皐月っちの考える事件の流れをなぁ」

皐月「……」

なんだ?

陸海は……なんでこんなに……

586: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/09(金) 01:02:26.33 ID:FEc/iMEAO
【クライマックス推理開始!】

ACT.1
今回の事件、犯人は元々神崎さんを殺すつもりで色々な準備をしていた。
まず倉庫からニトログリセリンを、医務室からレバチオを盗むと神崎さんにレバチオを飲ませる。
犯人はカウンセリングを受けていたからそれは簡単な作業だったはずだ……

ACT.2
そうやって神崎さんにレバチオを飲ませる事に成功した犯人は、次に併用禁止薬のニトログリセリンを神崎さんに盛る準備をする。
それが犯人自身が任されていた食事にニトログリセリンを入れる事だったんだ。

ACT.3
犯人の作ったニトログリセリン入りの玉子焼を食べた神崎さんは、さらに控えるべきコーヒーを飲んで……副作用か、それとも心臓発作かで亡くなってしまった。
犯人の計画は元々そこで終わるはずだった……だけどそうはならなかったんだよ。
伊方が、多分犯人に気付いたんだ。

ACT.4
犯人は急いで伊方の口を封じるために、俺の部屋からナイフを盗み出すと……書庫にいる伊方を殺した。
そして伊方が残したダイイングメッセージをあえて書き足す事で……ダイイングメッセージの信用性を落としたんだ。

そこまでしたクロ、それは……

皐月「陸海空助!お前なんだ……!」

陸海「なるほどなぁ」

COMPLETE!

587: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/09(金) 01:06:36.08 ID:FEc/iMEAO
皐月「陸海……もう終わりだ」

陸海「…………」

下田「陸海くん、まさか君が……」

陸海「…………」

モノクマ「議論が終わったみたいだね!」

モノクマ「それじゃあ投票タイムと……」

588: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/09(金) 01:07:05.48 ID:FEc/iMEAO






陸海「それは違うぜぇ!」







591: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/09(金) 01:19:02.67 ID:FEc/iMEAO
【クライマックス推理開始!】

ACT.1
今回の事件、犯人は神崎っちを殺すつもりで色々な準備をしていたんだよぉ。
そのために倉庫からニトログリセリンを、医務室からレバチオを盗んだんだぁ。
犯人の部屋は医務室と倉庫に一番近いから簡単な作業だったはずだぜぇ……

ACT.2
凶器の調達に成功した犯人は、併用禁止薬のニトログリセリンとレバチオを神崎っちに盛る準備をする。
だから犯人は僕が頼んだコーヒーを入れる作業を利用したんだよぉ。

ACT.3
犯人は神崎っちのカップにニトログリセリンとレバチオを混ぜてコーヒーを入れた。
神崎っちには、砂糖はもう入れてあるとでも言ったんだろうなぁ。
そしてそのコーヒーを飲んで……神崎っちは死んでしまったんだぁ。
犯人の計画は元々そこで終わるはずだった……だけどそうはならなかったんだよぉ。
伊方っちが、犯人が誰かに気付いたんだぁ。

ACT.4
犯人は急いで伊方っちの口を封じるために、自分が隠し持ってたナイフを持ち出すと書庫にいる伊方っちを殺したんだぁ。
そして伊方っちが残したダイイングメッセージを書き足す事で……僕に罪を着せようとしたんだよぉ。

学級裁判ではナイフの存在を自分から明かす事で信用を得ようとした……

そこまでしたクロ、それは……

陸海「皐月翼!お前なんだよぉ!」

皐月「なっ……!?」

COMPLETE!

594: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/09(金) 01:28:14.15 ID:FEc/iMEAO
石原「な、なんだ、何が起きたのだ!?」

陸海「簡単だぜぇ?」

陸海「皐月っちにも殺しは出来た、以上」

皐月「陸海、お前……!」

陸海「むしろナイフとかの事考えたら物的証拠は皐月っちの方があるよなぁ?」

墨染「このタイミングでまた全く違う結論を提示してきましたね……」

物述「……」

陸海「本の切れ端もレバチオも全部皐月っちが出した証拠だぁ……」

陸海「はっきり言って鵜呑みにしたら危険だぜぇ!」

やら、れた……!
今回の学級裁判、明らかに物的証拠がなかった……
だからこそ陸海の推理も成立出来てしまう……

みんなは投票タイムで俺か陸海に投票するはずだ……

人数は9人、同数はまずない……

モノクマ「議論終了ー!」

モノクマ「それでは投票タイムです!」

つまり……この学級裁判、最終的に結果を決めるのは……

595: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/09(金) 01:29:11.89 ID:FEc/iMEAO






俺と陸海、どちらを信じるかなんだ……







597: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/09(金) 01:36:29.95 ID:FEc/iMEAO
皐月「……」

陸海「……」

俺と陸海はお互いに入れたはずだ……

下田「……」

立木「……」

墨染「……」

石原「……」

笹山「……」

物述「……」

クロード「……」

後は、みんなを……信じるしか、ない……!

モノクマ「はい、全員の投票が完了しました!」

モノクマ「それではオマエラの答えが正しいかどうか……」

モノクマ「今発表しまーす!」

頼む……!



ジャラララララララ……

スロットが回る。

ここまでスロットを強く見たのは初めてかもしれない。

そして……





         VOTE

      皐月 皐月

俺は、時間が止まったような……そんな気がした。

598: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/09(金) 01:38:23.63 ID:FEc/iMEAO






     【学級裁判閉廷!】







623: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/09(金) 22:13:23.73 ID:FEc/iMEAO
モノクマ「はい!今回は割れたね、なんと四票対五票だったよ!」

モノクマ「だけどオマエラは見事に正解しました!」

モノクマ「今回〔超高校級の心理カウンセラー〕神崎真夏さんと〔超高校級の幸運〕伊方五右衛門クンを殺したクロは……」

俺は力が抜けてその場に座り込む。

見つめているスロットに映っていたのは……



         VOTE

      陸海 陸海 陸海


モノクマ「陸海空助クンでしたー!」

モノクマ「票が割れたからスロットも一回皐月クンの絵柄を二つ揃えてから大逆転したよ!」

モノクマ「うぷぷ、ドキドキしたよね!」

心臓に悪い……

陸海「……」

陸海は興味なさそうにスロットを見ている。
その姿は、今まで見てきた陸海空助という人間と同一人物には全く見えなかった。

624: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/09(金) 22:21:49.99 ID:FEc/iMEAO
墨染「それではインタビューといきま……」

石原「なぜだ陸海殿!?なぜ神崎殿を……あれだけ親身にしていた神崎殿をなぜ殺したのだ!?」

下田「伊方くんは犯人だってバレたからで説明はつくけど……確かに神崎さんについては納得が出来ないよ」

立木「いったい、どうしちゃったんですか陸海君……」

陸海「……」

物述「なんで何も言わないの……」

クロード「黙ってねえで答えたらどうだ」

笹山「記憶喪失の人間がここまでした動機はなんなのかしら?」

陸海「…………」

625: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/09(金) 22:22:50.06 ID:FEc/iMEAO






陸海「自分、記憶喪失じゃねえし」







630: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/09(金) 22:40:53.18 ID:FEc/iMEAO
皐月「……えっ」

陸海「普通信じるか?こんな状況で記憶喪失とか怪しすぎだろ」

陸海「嘘だよ、嘘」

陸海「記憶喪失も抜けた性格も陸海空助って名前も……」

陸海「ぜーんぶ、出任せの嘘っぱちだぁ」

陸海「っと……そろそろ元に戻すか、話し方も」


陸海「そういうわけだ、改めて自己紹介してやろう、哀れな子羊共よ!」

陸海「吾人は全世界の馬鹿な劣等種共を裏で操る〔超高校級のフィクサー〕!」

陸海「名前はない、呼ぶ時は陸海空助のままで許してやろう!」

陸海「驚いたか?劣等種共よ!」

超高校級の、フィクサー……?

クロード「この殺気……てめえが、あの時の……!」

皐月「っ、陸海がクロードの言っていた……」

陸海「吾人の漏れ出た殺気に気付くとは……面白い劣等種だ」

下田「これが、陸海くんの本当の姿……?」

陸海「いいや?」

立木「えっ」

陸海「これはあくまで〔超高校級のフィクサー〕である吾人としての会話の仕方だ」

陸海「吾人には名前などない。自分という物もない」

陸海「故に話すときはただその場にふさわしい姿を作るだけ」

陸海「それが吾人だ」

635: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/09(金) 22:50:50.48 ID:FEc/iMEAO
自分という物がない……

そんな人間が、本当にいるって言うのか……?

陸海「さて、まずは訂正させてもらおうか」

笹山「訂正?」

陸海「吾人が伊方五右衛門を殺したのは気付かれたからではない」

陸海「伊方五右衛門は元々捜査中という慌ただしい時間に確実に殺すつもりだった」

陸海「神崎真夏こそ、伊方五右衛門を殺すための舞台装置として殺しただけの存在だ」

皐月「なっ……」

神崎さんは、捜査中という時間を作るために殺したって言うのか……!?

陸海「神崎真夏は吾人の嘘にも気付けずに必死に記憶を取り戻させようとしていた……全く哀れな女だ」

石原「き、貴様……!」

物述「そこまでして、なぜ伊方さんを……」

陸海「奴は気付いたのだ、吾人の嘘にあの新聞でな」

新聞って動機のあれか……!?

636: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/09(金) 23:03:20.45 ID:FEc/iMEAO
……【事件前日】……

伊方「……」

陸海「おんやぁ?どうしたんだ伊方っちぃ?」

伊方「〔超高校級のフィクサー〕はお前だな」

陸海「……何言い出すんだぁ?」

伊方「はっ、もう無駄だ陸海。一瞬だろうが俺の目は誤魔化せん」

伊方「俺も幸運だな、いきなり当たりにたどり着けるとは」

陸海「……貴様、何のまねだ」

伊方「ほう、それがお前の本性か」

伊方「なに、あの新聞を読んで気付いただけだ」

伊方「【誘拐か?小学生行方不明】と【虐待により児童重体】の記事……被害者はどちらもお前だな?」

伊方「髪型や細かい所を変えたとしても、二つの写真の子供、そしてお前を繋げるのは決して難しくはなかったぞ」

陸海「……」

伊方「はっ、安心しろ。俺はお前の正体を知っておきたかっただけだ」

伊方「邪魔さえしなければ何も言わん」


647: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/10(土) 22:41:52.60 ID:WWGoGYrAO
陸海「伊方五右衛門……奴はこの先確実に脅威となると判断した」

陸海「だから殺した、それだけだ」

立木「そ、そんな、理由で……」

墨染「いやはや、〔超高校級のフィクサー〕の存在は聞いた事ありましたけどまさか陸海さんがそうだったなんて」

墨染「あっ、神崎さんの玉子焼がボクより美味しかったのはニトログリセリンを誤魔化すカモフラージュだったんですね!」

陸海「貴様に失敗作を食わせていたのは真実だが」

墨染「なんでですか!?」

陸海「吾人の周囲を嗅ぎ回るネズミを気に入る理由がどこにある」

墨染「ちょっと部屋に突撃して四時間ぶっ続けで取材しただけじゃないですか!」

クロード「んな事してたのかよ……」

650: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/10(土) 23:02:40.27 ID:WWGoGYrAO
笹山「……一ついいかしら」

陸海「なんだ」

笹山「なぜ神崎だったのかしら」

笹山「あなたは随分墨染を嫌っていた。だったら殺すのは墨染でもよかったはずよ」

笹山「皐月に罪を着せるなら、墨染の方が殺す動機があるだろうし」

陸海「……」

クロード「確かにそうだな。言っちゃ悪いがサツキがスミゾメ殺したって話なら納得出来なくはねえ」

皐月「……確かに、俺には神崎さんを殺す動機なんてない」

墨染「あれー、なんかボクを殺す動機ならあるって聞こえますよー?」

下田「……き、気のせいだよ」

物述「笹山さんは何が言いたいの?」

笹山「陸海、あなたにはあったのよ。神崎を殺す動機が」

陸海「……」

笹山「はっきり言って身勝手過ぎて信じがたい動機。陸海、あなた……」

651: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/10(土) 23:03:38.18 ID:WWGoGYrAO






陸海「ごほっ……!」ビチャッ!







653: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/10(土) 23:16:53.02 ID:WWGoGYrAO
皐月「……!?」

陸海「くっ、ははっ……!なかなかどうして、面白いタイミングで症状が出たものだな……」

陸海が、吐いた?

陸海「はぁ、はぁ……!」ガクッ

立木「手足が震えて……まさか陸海君、トリカブトを!?」

石原「なっ!?」

陸海「元々この犯行が失敗した時は、死ぬ予定だったのでな……!」

陸海「むろん勝てばこの解毒剤を飲む予定だったが……もはや不要だ」グシャッ

下田「な、なんて事を!」

陸海「どのみち吾人は敗北した。待つのは死のみ」

陸海「だが!モノクマなどに吾人は裁かれん!」

陸海「〔超高校級のフィクサー〕として!世界の裏で糸引いた悪の権化として!」

陸海「幕は自らの手で引かせてもらおう!」

陸海の身体からどんどん血の気が引いていく。
それなのに陸海の目や言葉は全く力が衰えない。

これが、〔超高校級のフィクサー〕だって言うのか……?

654: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/10(土) 23:28:19.28 ID:WWGoGYrAO
陸海「皐月、翼。吾人に勝った貴様に一つ褒美をやる」

皐月「褒美……?」

陸海「伊方五右衛門の遺言だ……【――――】。しかと伝えたぞ」

皐月「っ!?」

モノクマ「こらー!勝手に盛り上がってんじゃないよ!」

陸海「はははっ、絶望しろ!己の楽しみを潰される事にな!」

モノクマ「この……だったらその前にオマエをおしおきしてやる!」

モノクマ「今回は〔超高校級のフィクサー〕である陸海空助(仮名)クンのためにスペシャルなおしおきを用意しました!」

陸海「無駄な事を……ごぼっ、はぁ……」

皐月「陸海、一つだけ聞かせてくれ!」

陸海「……?」

皐月「本当に、嘘だったのか?今まで俺達と一緒にいた陸海空助としての日々は……本当に……!」

陸海「……さあ、な。わからん」

モノクマ「それでは張り切って、そして急いで始めましょう!」

陸海「今までこうして誰かとバカして過ごしたの、初めてだからさぁ……」

皐月「……!」

陸海「だけど、もしかしたらこれが……自分で壊したこの時が……」

モノクマ「おしおきターイム!!」

陸海「【楽しい日々】ってやつだったのかもなぁ……」

655: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/10(土) 23:30:29.67 ID:WWGoGYrAO






       GAME OVER

  ???クンがクロにきまりました。

    おしおきをかいしします。







658: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/10(土) 23:52:37.76 ID:WWGoGYrAO
陸海の身体が拘束されて、扉の向こうへ消えていく。

そして陸海が放り出されたのは……一本の白い糸が垂らされているだけの真っ暗闇だった。

【蜘蛛の糸】

【超高校級のフィクサー????処刑執行】

陸海クンの身体が投げ出されている地面が揺れて、崩れていきます。

助かるためには垂らされている糸を上っていくしかありません。

陸海クンは痺れる手足を奮い立たせると、糸をゆっくりと登っていきます。

トリカブトの毒が回っているにもかかわらず、登っていくその力はむしろ増しているようにさえ見えます。

さっきまで自分がいた地面が完全に崩れ去ったのを見た陸海クンは、自分以外の誰かが糸を登ってきているのに気付きました。

目を凝らして真っ暗闇の中に誰がいるのかと確かめていた陸海クンは、その姿を見て目を軽く見開きます。

そして……

陸海クンは糸から手を離して、ゆっくり下に落ちていきます。

その途中ですれ違った糸に群がっている七人と目を合わせる事なく、陸海クンは真っ暗闇へと消えていきました。

グシャッ

聞こえてくる何かが叩き潰されたかのような音。

その音がした真っ暗闇を、糸に群がっていた手を止めた七人が見ていたのでした……

659: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/11(日) 00:12:39.29 ID:xmOe/VyAO
モノクマ「あー、あー、あー!」

モノクマ「おしおき出来たのか出来なかったのかわかんないからスッゴく不完全燃焼なんですけど!」

皐月「そんなの知るか……!」

陸海は死んだ……それ以外に何が必要なんだ。

モノクマ「むー、いいさいいさ!だったら今回の投票の内訳を発表するだけだよ!」

モノクマ「えー、今回の投票ですが」

モノクマ「陸海クンへの投票が皐月クン、立木さん、下田クン、石原クン……それと笹山さんとなっております!」

モノクマ「皐月クンに投票したのは陸海クン、クロードクン、墨染さん、物述さんとなっております!」

下田「……なんでモノクマはこんな事を」

モノクマ「それにしてもなんかアレだね」

660: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/11(日) 00:13:36.79 ID:xmOe/VyAO






モノクマ「三回連続で皐月クンに投票してるって凄い執念だよね」







662: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/11(日) 00:30:16.79 ID:xmOe/VyAO
皐月「……!?」

立木「い、今のどういう意味ですか!?」

モノクマ「そのまんまの意味だよ。最初のと今回はわかるけど、美影さんのあの事件ですら皐月クンに投票したのがいるんだよねー」

モノクマ「アレかな?そこまでして皐月クンに死んでほしいのかな?」

モノクマ「うぷぷ、怖い怖い。いったい誰なんでしょうねー!」ピョーン!

皐月「……」

モノクマは、最後の最後にとんでもない爆弾を叩きつけてきた。

陸海、クロード、墨染、物述さんの中の誰かがずっと俺に投票していた?

いや、むしろあの言い方からして……

クロード「……」

墨染「……」

物述「……」

この三人の誰かが、ずっと俺に……?

いったい、どうしてなんだ。

それに、陸海が言った伊方の遺言……

【皐月、俺は必ず蘇る。遺品の中にあるだろう、白い手帳を必ず手に入れろ】

これは、どういう意味なんだ……

669: ◆5IONXlxNzTMN 2015/10/11(日) 00:37:27.91 ID:xmOe/VyAO






STATION3

【仮面の下には悪魔が住んでいる】

【END】

【死亡】

神崎真夏…陸海空助により心臓発作を起こし死亡
伊方五右衛門…陸海空助により刺殺?
陸海空助…神崎真夏、伊方五右衛門殺害のクロとして処刑、もしくはトリカブトを飲み自殺

生き残りメンバー

皐月翼
笹山ミチル
墨染優里
石原カイ
立木亜里沙
下田慧
物述かぐら
クロード・イーストウッド

以上8名。







引用元: 【オリロンパ】冤罪殺人鬼と絶望のコロシアイ特急列車【安価】【三両目】