2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 10:06:40.63 ID:rklnCgtGO
偉大なる神よ
我に力を給え!
慈悲深き神よ
我を護り給え!

戦止まぬ灼熱の国…

大陸の覇権争いに一人の女が勝利を渇望した…

3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 10:07:33.11 ID:rklnCgtGO
親鳥「くっ…最近になってア・ライズ王国が一気に力をつけてきたわね…地の利も国力も我が国オト・ノキの方が優勢だった筈なのにっ…!」ギリッ

親鳥「このままだとあと20年…いや、それよりも早く帝都が制圧される可能性もあるわっ…」

親鳥(噂によればア・ライズは邪教の神の力を公使し力をつけているという話…)

親鳥「ならこちらも神の力を借りるまでね…」ボソッ

4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 10:08:42.31 ID:rklnCgtGO
祷り捧や 朝に 

親鳥「嗚呼…神よ、偉大なる神よ…我に力を!」

夕べに

親鳥「嗚呼…神よ、慈悲なる神よ…我を護り給え!」

贄に愛児の 命 献じて

親鳥「我が愛しの娘を贄に捧げますっ…何卒っア・ライズを滅ぼす力を我にっ…!」

オト・ノキの王女は神に己の娘の命を捧げ…

5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 10:09:39.56 ID:rklnCgtGO
ン!!』

神の子は地上に降り立った

その慈悲に縋った敬虔なる僕の願いに 神は応えた…

ア・ライズの大臣の娘 ニコークとして仮初めの生を受けたのだった…

6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 10:11:15.02 ID:rklnCgtGO
↑すみません、失敗しました

???『ウェェェン!!ウェェェン!!』

神の子は地上に降り立った

その慈悲に縋った敬虔なる僕の願いに 神は応えた

ア・ライズの大臣の娘 ニコークとして仮初めの生を受けたのだった…

7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 10:12:11.67 ID:rklnCgtGO
~~~~~~~~~~

自らの使命は忘却のままに…
野心家の母の元 彼女は兵学の鍛練を受けて育った

エレナ「いいなニコーク、剣はこう振るんだっ…!」ビュンッ

ニコ「わ、わかったわっ!」ヒュンッ

エレナ「いいぞっ!その調子だ!…ニコークの剣のセンスは中々のものだっ!」

ニコ「フッフーン当たり前じゃない!ニコは宇宙ナンバー1剣士を目指してるんだからっ!」

エレナ「うむっ!ニコークならきっとなれるだろうっ!」

ニコ「さぁ!もっとニコをビシバシ指導するにこっ!」

エレナ(語学や数学などは、てんでダメだが兵学や剣の腕はトップクラスのセンスを持っている…これが天性の才能というものか…)

エレナ「これからが楽しみだな…」フフッ

目まぐるしく時が過ぎてゆく中

8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 10:14:36.57 ID:rklnCgtGO
~~~~~~~~

母は更なる権利の掌握を望んでいた

ニコ『さぁ!あの地を責めに行くのよっ!』オー

ニコ『皆ニコに着いてきなさいっ!誰一人欠けさせやしないわよっ!』

エレナ(ふむ…流石ニコーク…人を惹き付ける力…カリスマとでも言うのだろうか、それも兼ね備えているとは我が娘ながら恐れ入る…)

エレナ「この活躍で私の立場
…謂わば、政治力も高くなるというものだな…」

9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 10:16:38.98 ID:rklnCgtGO
~~~~~~~~~~

或る日神子は 王女マキーシャに出会う

ニコ「にっこにっこにー♪あなたのハートににこにこにー♪笑顔を届けるニコー…ん?あの赤髪の娘何やってるのかしら…」タッタッ

マキ「ヴェェエェ…!もうっ!なんで下水道ってあんな臭いのかしらっ!」パタパタッ

ニコ(随分と高そうな服着てるけど…どこかで見たことがある顔ね…誰だっけ…?)

マキ「マッタクー…」ボソボソ

ニコ「……!」

ニコ(思い出したにこ!あの娘は確かツバサ王女の三女マキーシャ様じゃないっ!活発ツンデレで従者もほとほと困り果ててるという噂の…てことは例の脱走ね…)

マキ「ちょっとそこの小さいあなた!このマキちゃんに相応しいような可憐で美しいお洋服を持ってきなさい!」バッ

ニコ「ここは知らんぷりするのが懸命ね…」スルー

マキ「ちょっ…!待ちなさいよー!」

10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 10:18:38.08 ID:rklnCgtGO
ニコ「……」(…そういえば三女って世継ぎとして期待されないから城の中では冷遇されてるって聞いたことが…)

ニコ(まぁ…ツバサ女王やエレナママ、アンジュ隊長はそんなことしないとは思うけど…)

ニコ「わかったわ…話くらいなら聞いてあげようじゃない!」

マキ「……」

ニコ「ちょっと!何でそこで黙るのよ!」

マキ「いや…貴女何処かで…」

ニコ「にっこにっこにー♪あなたのハートににこにこにー♪笑顔を届け「キモチワルイ…」
ニコ「ちょっ…!最後まで言わせなさいよっ!」カッ

マキ「嫌よ…それに思い出したわ、最近やたら話に出てくる剣士ニコークね、歳上とは聞いてたけどまさか私より小さい子だとはね…」

ニコ「なっ…!体が小さいほうがトリッキーな動きができるのよっ!ま、お姫様のマキーシャ様がわからないのは仕方ないけど!」フフン

マキ「なっ…何よっっ!!?私だってその気になれば戦場に立てるわよっ!!」プンプン

ニコ「べ、別に戦場に立てとは一言も言ってな「そういうわけだからニコちゃん!私に剣の扱い方を教えなさい!」
ニコ「はぁ!?」

マキ「返事は!?」

ニコ「いや、だか「返事はっ!?」
ニコ「はい…」

其は善事か… 禍事か…

11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 10:20:20.57 ID:rklnCgtGO
~~~~~~~~~~

マキ「この前はあのアンジュ隊長と1対1で戦って互角だったのよ!ま、マキちゃんは天才だからすぐ追い抜く
と思うけどっ!」ペラペラ

ニコ(マキーシャ様…もといマキちゃんは、あの時を期に戦場に行き始めたらしい…)

ニコ(そして最近では武神とか呼ばれ始め…並大抵の剣士なら肩慣らしにもならないとか…)

ニコ「マキちゃん強くなりすぎでしょ…」ボソッ

ニコ「あ、そう言えばマキちゃんに連れて行きたい所があったのよ!」パンッ

マキ「えっ、連れて行きたい所?」

ニコ「そうよ!だから着いてきなさいっ!」ガシッ

マキ「なっ…///急に腕掴まないでっ!」チョロローン

12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 10:23:04.79 ID:rklnCgtGO
マキ「この建物は…八角楼?」

ニコ「そうよ!ここのてっぺんからの眺めを、あんたに見てもらいたいって思ってたのよ!」

ニコ「マキちゃんは登ったことあるにこ?」

マキ「こんな高い建物登りたいとも思わないわね…」

ニコ「チッチッチッ…確かにこの八角楼はてっぺんまで252.52mあって、結構疲れるわ…」

ニコ「でも!この国のど真ん中に建てられているだけあって、景色は360℃の国を見渡せる程の絶景っ!まさに宇宙ナンバー1剣士にふさわしい場所なのよっ!」

マキ「フーン…絶景…ねぇ?」

ニコ「あら、あんま興味無さそうね」

マキ「まぁね…私もたまに城の屋上で天体観測してるから…高いところからの眺めって慣れてるのよね、まぁ綺麗だとは思うけど…でもなによりこれに登りたくな「あれれ~?もしかしてマキちゃん本当は登るのが怖いのぉ?」
マキ「は?」

ニコ「マキちゃんはぁ~本当は怖くて登れないからぁ色々言い訳して登らないんじゃないのぉ~?」

マキ「なっななな…」フルフル

マキ「わかったわよっ!登ってやろうじゃないっ!252mでも333mでも何でもきなさいっ!」プンプン

ニコ(チョロい…)

マキ「行くわよっ!ニコちゃん!」

13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 10:24:43.33 ID:rklnCgtGO
~~~~~~~~~~

ニコ「マキちゃん!あと少しだから頑張るにこ!」

マキ「ど…どうして…に…ニコちゃんは…そんな…げっ、元気なのよ…」ゼェゼェ

ニコ「ニコは何回も登ってるしね、ほら手を出して…引っ張ってあげるわ」サッ

マキ「べ、別に…わ、私一人で…」ゼェゼェ

ニコ「つべこべ言わない!ほらっ!」ガシッ

マキ「あっ…」

マキ(ニコちゃんの手…暖かい…)

ギュッ 
マキ「っ…///」ドキッ

ニコ「よっこらせっと…」グイ



ニコ「ふぅ…着いたわね…」

マキ「///」ドキドキ

ニコ「ん?どうかした?」

マキ「ナンデモナイワッ///」ドキドキ

ニコ「まぁいいわ…それより見てみなさい、ほら」

14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 10:26:05.99 ID:rklnCgtGO
マキ「ん…」フリムキ

マキ「!!!??」

マキ「すっ…すごいわっ…!!」キラキラ

ニコ「ね、苦労して登ったかいがあったでしょ?」

マキ「えぇ…」キラキラ

ニコ(あらら…聞いてないわね、まぁニコも初めて見た時はこんな感じだったっけ…)クスッ

ニコ(さて…ニコも久しぶりにここからの景色を堪能す「ニコちゃん…」
ニコ「ん?」




マキ「ありがとう…」ニコッ

ニコ「っ…///」ドキンッ

15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 10:27:36.38 ID:rklnCgtGO
ニコ「な、な何よ…///マキちゃんらしくないわね~///」アセアセ

マキ「私でもそう思うわ…でもニコちゃんが連れてきてくれなければ私はこの景色を一生知ることはなかったと思うの…」

マキ「だから…それに対してのお礼よ」ニコッ

ニコ「っ…///」ドキッ

ニコ(何何何!?ニコはどうしちゃったの!?マキちゃんの笑顔を見ると心が締め付けられるっ…///)

ニコ「くっ…///」

マキ「ニコちゃん、どうしたの?」
 
ニコ「なっ、ななんでもないっ///」ドキドキ

マキ「???そう…」

ニコ「……」

マキ「……」

ニコ「と、隣に座わるわよっ…///」スッ

マキ「えっ…ちょっ…///」ドキドキ

ニコ「ほんと…何度見てもここからの景色は…最高ね…///」チラッ

マキ「えぇ…ここのけ、景色は城の屋上なんかより比べものにならないほどき、綺麗…///」チラッ


ニコ、マキ「っ…///」バッ(目が合っちゃったっ…///)


恋知り染めしや 姫と神子…

ニコ(こんな日が毎日続けば後は何もいらないわね…)

彼女はマキーシャとの幸せがいつまでも続くことを切望した…

16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 10:28:56.77 ID:rklnCgtGO
~~~~~~~~~~

ツバサ『~~というわけでオト・ノキにいる我が軍の捕虜を解放してもらいたいわね』

親鳥『えぇ…いいでしょう捕虜を解放しそちらに送りましょう』

ツバサ『助かるわ』

親鳥『では、この話はここで終わりということで…』

ツバサ『え、えぇ…わかったわ…』(最近やたらこちらの条件を呑んでくれるわね…そのくせ、あっちは何も求めてこない…なんだか怖いわね…)

ツバサ(まぁ…そのおかげで国民は平和ムードで活気に満ちているんだけども…)

ツバサ「……」フム…

ツバサ「まぁ…国民も喜んでくれてることだし前向きに考えましょうか…」

17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 10:31:35.71 ID:rklnCgtGO
~~~~~~~~~~

親鳥「クックックッ…そろそろよ…そろそろ仕掛けた爆弾が爆発する頃…」

親鳥「見てなさいツバサ…すぐに貴方の国を平和ムードから絶望ムードにしてあげる…」

親鳥「それまでのうのうと過ごすのねっ…」

親鳥「クックックッ…」

18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 10:33:02.60 ID:rklnCgtGO
~~~~~~~~~~




だが其れは叶わぬ願いだった…




19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 10:33:54.82 ID:rklnCgtGO
ニコ「はぁ…今日でニコも18…早いもんね、流れるように時間が過ぎていってる気がするわ…」

ニコ(なーに鬱モードになってんのよ私…今日は女王様に18歳という人生の節目ということで直々に祝ってもらえるのよ!シャキッとしなさい!シャキッと!)パンッ

ニコ「よしっ!行くわ…」ズキッ

ニコ「!!!?…ぐっ…頭がっ…な…んでこんな時にっ!!!!」ズキズキ

ニコ「くっ…なんでこんな痛いのよッッ!!!!」ハァハァ…

ニコ「ぐっ…ウッウプッ…オエッエェェェッ!!!!」ビチャビチャビチャ

ニコ(ど…どうしたというのよッッ!!えっ……これはッッ!!?)

20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 10:34:55.13 ID:rklnCgtGO
~~~~~~~~~~

親鳥『くっ…最近になってア・ライズ王国が一気に力をつけてきたわね…地の利も国力も我が国オト・ノキの方が優勢だった筈なのにっ…!』ギリッ

親鳥『このままだとあと20年…いや、それよりも早く帝都が制圧される可能性もあるわっ…』

親鳥『ならこちらも神の力を借りるまでね…』ボソッ

~~~~~~~~~~

親鳥『嗚呼…神よ、偉大なる神よ…我に力を!』

親鳥『嗚呼…神よ、慈悲なる神よ…我を護り給え!』

親鳥『我が愛しの娘を贄に捧げますっ…何卒っア・ライズを滅ぼす力を我にっ…!!』

~~~~~~~~

神『貴様には笑顔美子という神名をくれてやろう…まぁ記憶は消すのだがな…貴様が18になった時に思い出すであろう…』




ニコ『ウェェェン!!ウェェェン!!』

21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 10:36:01.93 ID:rklnCgtGO
~~~~~~~~~~

ニコ(これは!?オト・ノキの王女!?それに…この赤ん坊はもしかしてニコっ…!?)ズキズキ

ニコ(う…嘘っ…!?そんな…ニコはオト・ノキの王女の娘の命を引き換えて生まれてきた…神の使いだったとでもいうのっ!?)ズキンズキン

ニコ「ぐっ…エレナママもツバサ王女もアンジュ隊長もっ…私の大事なっ…大切なっ…うぅ…!」


ニコ(でもニコはこの国がっ好…ぐっ…あ…れ…?嫌いになっていくっ…?私がこの国をっ…)ズキンズキン



ニコ「だっだめよ…それはっ…!それだけはっ!!」ガンッガンッ

ニコ(この国を壊したい…憎しみがっ…入り込んでくるっ…!ぐっっ……!!!!)ガンッガンッ ポタ…ポタ…

ニコ「ヤメロッ!!ヤメロヤメロヤメロヤメロヤメロヤメロヤメロヤメロヤメロッッッ!!!!」ポタ…ポタ…

ニコ「ッッ…!!」ダッ…

ダッダッダッダッ

彼女は己の使命を思い出したのだ…

22: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 10:38:01.55 ID:rklnCgtGO
~~~~~~~~

アンジュ「えっ!?ニコちゃんが行方不明なの!?」ガシッ

エレナ「あ、あぁ…こんなこと私も初めてで戸惑っている…」

アンジュ「大丈夫なのかしら…」

エレナ「まぁニコークの剣の腕からして誰かにやられるということは、まず無いだろうが…」

アンジュ「心配ね…」

エレナ「あぁ…一応捜索してはもらってはいるがな…」

マキ(ニコちゃん…)

マキ「っ…!」ダッ

エレナ「あっ…マキーシャ様!どちらへ!?」ダッ

コツ…コツ…コツ…

ツバサ「行かせてあげなさい」

エレナ「ツバサ女王!?何故です!?」

ツバサ「あの娘はきっとニコさんを探しに行ったのよ」

エレナ「ですが…お一人で行動されるのは!」

ツバサ「エレナ、貴方もマキの剣の腕は知っているでしょう?」

エレナ「で…ですがっ…!」

ツバサ「それに…マキは初めて自分ではない誰かのために動こうとしているの…」

ツバサ「だから今は放っておきなさい」

エレナ「っ…」

エレナ「畏まりましたっ…」

ツバサ(マキ…)

23: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 10:39:10.74 ID:rklnCgtGO
~~~~~~~~~~

マキ(ニコちゃん!いったいどこに行ったの!?)ハァハァ
タッタッタッタッ
マキ(流石にこの国からは出てないとは思うけどっ…!)ハァハァ
タッタッタッタッ
マキ(一体どこに行けばっ…!)ハァハァ
タッタッタッタッ
タッタッタッタッ
マキ「ハァハァ…いったい…ハァハァ…どこに…」チラッ

マキ「!」ハァハァ



マキ「…あそこは…八角楼…!」ハァハァ


ニコ『でも!この国のど真ん中に建てられているだけあって、景色は360℃の国を見渡せる程の絶景っ!まさに宇宙ナンバー1剣士にふさわしい場所なのよっ!』


マキ「こ、ここからなら…」ハァハァ

マキ「ここからならニコちゃんを見つけられる筈よっ!」ハァハァ

マキ「登りましょう!」
ダッダッダッダッ

24: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 10:40:01.89 ID:rklnCgtGO
~~~~~~~~~~

マキ「」

マキ「ハッ!」

マキ「気を失ってる場合じゃないわ!」

マキ「てっぺんまで来たんだもの、見渡さないとっ!」

25: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 10:41:36.81 ID:rklnCgtGO
~~~~~~





マキ「…いたわっ!!」(流石よ!鷹の目マキちゃん!)

マキ(あそこは海の近くの崖じゃないっ…なんであんなとこで剣を振っているのかしら…?)

マキ「いえ、そんなこと気にしてる場合じゃないわねっ…すぐ行きましょう!」
タッタッタッ

26: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 10:42:28.73 ID:rklnCgtGO
~~~~~~~~~~

ニコ「………」ビュンッ…ビュンッ…
マキ「ニコちゃんっっ!!!!」
ダッダッダッ
ニコ「!!!」

ニコ「マキちゃん…なんでここに来たのよっ…!」

マキ「それはこっちのセリフよっ…!どうしてこんなところにっ…」

ニコ「…っ」

マキ「ほんとに…っ…ほんとに心配じだんだからぁ…」グスッ
マキ「うっ…うわぁぁぁん!!!!」ポロポロ

ニコ「マキちゃん…」ギュッ



ニコ「例えどんなことが起こっても貴女だけは傷つけたりしないわ…」ボソッ



マキ「ほ、ほんと…?」

ニコ「えぇ…」ニコッ

果てなき 葛藤の末…彼女は決断した…

27: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 10:43:46.88 ID:rklnCgtGO
~~~~~~~~~~

エレナ「おぉ!帰ってきたか!」

ニコ「心配かけさせたわね…」

エレナ「あぁまったくだ…ツバサ女王も心配していたぞ?」

ニコ「ツバサ女王…?」ピクッ

エレナ「あ、あぁ…この前の誕生日祝えなかったからな、帰ってきたら私と共に城へ向かうように言われたんだ…」

ニコ「そう…」

エレナ「大丈夫か?疲れてるのならまた後日にでも…」

ニコ「いえ…かまわないわ、すぐ行くわよ…」

エレナ「そ、そうか…なら支度をして向かうとしようか」

ニコ「えぇ…」

28: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 10:45:28.63 ID:rklnCgtGO
~~~~~~~~~~

コンコン   

エレナ「失礼致します」

「どうぞ」

ガチャ

ツバサ「今日はどうし…あら!良かったわ…帰ってきてくれたのね!」

ニコ「はい…」

ツバサ「じゃあ直ぐにニコさんの18歳の誕生日祝いをしましょう!アンジュ用意お願い!」

アンジュ「完っ全にフルハウス!わかったわ!」

エレナ「私も手伝おう」

29: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 10:47:08.68 ID:rklnCgtGO
~~~~~~~~~~

エレナ「ふふっ…あんな小さかったニコークがもう18か…いや今も小さいか」ハハッ

ツバサ「エレナ、それ私にもダメージが来るんだけど…」

エレナ「も、申し訳ありませんっ!」

ツバサ「別に怒ってはないけど…あと敬語はやめなさい、今この場には私達4人だけなのよ?」

アンジュ「そうよエレナ、ツバサが距離を感じて寂しがってるわよ」フフッ

エレナ「そうか、それもそうだな…」ハハッ

ツバサ「そ、そういうこと言わない!あとそれで納得しない!」プンプン

ニコ「……」

ツバサ「あぁ…ごめんなさいねニコさん、私達だけで盛り上がっちゃって…ニコさんも今日くらいは、幼い頃みたいに軽い感じで話してくれるとありがたいわね」ニコッ

ニコ「は…うん…」

ツバサ「……」

ツバサ「ちょっと二人っきりになりましょうか?」

ニコ「……」コクン

ツバサ「二人とも下がって…ニコさんと二人きりで話したいの…」

エレナ「あぁわかった…ニコーク、ツバサと私達の仲だからって無礼だけはしてくれるなよ?」

アンジュ「そう固いこと言わないの!じゃあ私達は行くわね?」

ガチャ  バタン…

30: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 10:49:32.54 ID:rklnCgtGO
ツバサ「ニコさん、まずは改めて言うわね…18歳の誕生日おめでとう!」

ニコ「えぇ…ありがとう…」

ツバサ「特別にこの私が貴女の望むものをプレゼントしてあげるわっ!」

ニコ「そうね…欲しいもの…あるわね…」

ツバサ「!そう、なんでもいいわよ!国とかは流石に無理だけどねっ!フフッ…」

ニコ「流石にそんなお願いしないわ…それと…」




ニコ「できればママとアンジュにもここで聞いてほしい…」

ツバサ「わかったわ!呼んでくるわねっ!」
タッタッ

チャキン…

ツバサ「?」(何の音…?)フリムキ

ビュンッ…

ツバサ「ッッッ…!!!!?」
ズバッ

ドサッ… 
ツバサ「ニコさん…どうして…」ヒュー…ヒュー…

ニコ「……」

ツバサ「答え…て…くれない…のね…」ヒューヒュー





ツバサ「」

ニコ「……もう戻れないわね…」

自国の王女の要心…

31: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 10:50:15.85 ID:rklnCgtGO
~~~~~~~~~~

エレナ「遅いな…」

アンジュ「遅いわね…」

エレナ「まったく、何をしてるんだか…」

アンジュ「私こっそり見てくるわね!」

エレナ「あぁ…頼む」

32: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 10:52:03.84 ID:rklnCgtGO
~~~~~~~~~~

アンジュ(こっそり覗く感じでいいわよね…)

カチャ…

アンジュ(ん?話し声がしないわ…)チラッ


ツバサ「」


アンジュ(ツバサッッッ!!!!!?)
ダダッ

アンジュ(うっ…嘘っ…死んでる…ツバサ…ツバサッ…)ポロ

ビュンッ
アンジュ「!」
カァァァン!!!

ニコ「ふんっ…やるじゃないアンジュ隊長…」
ギリギリ…
アンジュ「そうっ…ニコッ…貴女がっ…貴女がツバサをっ…!!!!」
ギリギリ…
ニコ「そうよ…」
ギリギリ
アンジュ「っ…!このっ…!!!!!」
ガキィィィィン



ニコ「アンジュ…言っとくけど私は『マキちゃんより強い』わよ…?」

アンジュ「………」カチャッ…

アンジュ「護るべき者がいない…この意味がわかる?」

アンジュ「私にはもう恐れる物がないの…だって私が死んでも貴女が死んでもツバサは悲しまないから…悲しめないから…

だから私は死ぬ気で貴女を殺すっ…例え刺し違えてでもっ!!」ダッ

ニコ「ッッ…!」カチャッ…



カキィィィィン!!!!!

33: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 10:53:16.06 ID:rklnCgtGO
~~~~~~~~~~

エレナ「ふむ…アンジュも戻ってこなくなるとはな…」

エレナ(そういえばニコークは今朝から体調が悪そうだった…)

エレナ(悪化して2人が介抱してるのか…?いや、それにしてもアンジュが来て私には連絡を入れる筈だ…)

エレナ「……」

エレナ「考えていても仕方ないな…私も見に行くとしよう…」ヤレヤレ
タッタッタッタッ

コンコン
エレナ(ん?反応が無い…聞こえなかったか…)

コンコン

エレナ(……)



ガチャ

エレナ(ふむ…声がしな)
エレナ(!!!!?)

ツバサ「」



アンジュ「」


ニコ「……」

エレナ「ツバサッッッ!!!!アンジュッッッ!!!!」ダッ

ニコ「次は貴女の番よ



エレナ…」

エレナ「うっ…嘘だろうッッ…!!?嘘だと言ってくれッ!!!ツバサッ!!!!アンジュッ!!!!」

エレナ「ッッ…」ギロッ

ニコ「……」
チャキッ
エレナ「……」
チャキッ

ビュンッ  ビュンッ
カキィィィィィイン!!!!

34: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 10:58:44.25 ID:rklnCgtGO
ニコ(隙ができたッ…!?)ポタ…ポタ…

ビュオン!
ニコ(今よっ!!!)
サッ… 





ズバンッ!!!!

エレナ「………」ブシュッ

エレナ(まさか…今になって思い出すとはな…戦ってる間は相手が…実の娘だということすら忘れていたというのに…)ドク…ドク…

エレナ「皮肉なもの…だな…」ハァハァ

ドサッ…

ニコ「……」




ニコ「………」ツー…

エレナ「!」


エレナ「……」(何故泣いているのか…その涙の意味は私にはわからない…)ハァハァ…

エレナ(だが…親としては…こんなことを…してしまった我…が子でも…)ヒューヒュー

エレナ(最後くらいは…私のために…泣いて……ほしいものだと…思って…し…まうもの…なのだな…)ヒューヒュー

エレナ(あぁ…ツバサ…アンジュ…今そち…ら…に…)


エレナ「」

ニコ「終わった…のよね…」ツー…

母親すらも手に殺めた…

刃向かう者全て 殺戮した…

35: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 10:59:58.83 ID:rklnCgtGO
~~~~~~~~~~
イソゲー!!! ハンギャクシャヲトラエロー!!!
マキ(なんだか騒々しいわね…)

マキ(ツバサママ大丈夫かしら…)

ウラギリモノニコークヲシュクセイスルノダァ!!!!
マキ「!!!?」
マキ「ニコちゃん!?」(うっ…嘘ッ!!?)

マキ「いっ、行かないとっ!!」
ガチャ

 バタンッ!

マキ(っ…!血濡れてるっ…!負傷した兵が通ったのかしら…)


ダッダッダッダッ

36: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 11:00:40.45 ID:rklnCgtGO
~~~~~~~~~~


マキ「ぐっ…血の臭いが酷いっ…また…死体がっ…」

マキ(戦場で戦った経験がなかったら確実に吐いてるわね…これ…)

マキ「これ全部ニコちゃんが…?」(流石にママ達は大丈夫…よね?)

マキ「急がないとっ…!」
ダッダッダッダッ

37: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 11:01:31.74 ID:rklnCgtGO
~~~~~~~~

マキ「……この部屋よね…」

ガチャ…

マキ「!!!!!!!!」

ツバサ「」

アンジュ「」

エレナ「」

マキ「うっ…嘘っ…嘘よッ!!!!!」ポロポロ
ユラ…ユラ…ユラ…

マキ「そんなっ…あり得ないッッ…ママッ…アンジュッ…エレナッ…!」ポロポロ

マキ「ッ…!アンジュとエレナにここまでできる人間なんて…」



ニコ「そうね…私くらいのものね…」

マキ「ニコ…ちゃん」キッ…

ニコ「そう睨まないで…あんたも、すぐに3人の元へ逝かせてあげるから…」
ジリッ
マキ「……」タジッ

ニコ「さよなら…マキちゃん…」
チャキッ
マキ「ッ…!!」ビクッ

38: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 11:02:15.41 ID:rklnCgtGO






それでも マキーシャだけは殺せなかった…





39: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 11:03:31.29 ID:rklnCgtGO
ニコ「ッッ…!!」

神の定めに叛きて… 

ニコ「……」

ニコ「マキちゃん…ここから逃げて…」

マキ「えっ…」

女は姫を救う…

40: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 11:04:24.44 ID:rklnCgtGO




ニコ「いいから逃げて…貴女一人で…血塗れた私より遠く…」





41: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 11:05:15.02 ID:rklnCgtGO
ニコ「ここはまた戦場になるわ…ニコは貴女だけは殺さない…殺させない…だから逃げて…」

マキ「……」(ニコちゃん…)

マキ「っ…」ダッ
    タッタッタッタッ

ニコ(これでいいの…)

ニコ「そう…これで…」

42: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 11:06:54.48 ID:rklnCgtGO
~~~~~~~~~

愛する国を滅ぼされ女王はただ独りになる…

マキ(ニコちゃん…あんなことがあっても私はまだ貴女のことを愛してる…)

いつしか愛情は憎しみに変わり…

マキ「ニコちゃん…愛してるわ…でもそれと同じくらい貴女がママや皆を殺したことが許せないの…」

心は狂気へと染まる…

マキ「フフッ…貴女と私…いつまでも一緒にいられる場所…そんなのあそこしかないわよね…ウフフフフッ…」

彼女は其の殺意に 悦びを覚えた…

マキ「ニコちゃん私は貴女を殺したい…これが私の今一番の願いよ…だからお願いニコちゃん…帰ってきて…フフッ…」

憎悪し そしてまた彼女を愛する…

43: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 11:08:08.42 ID:rklnCgtGO
~~~~~~~~~~

親鳥「ああっ!貴女が私の…神の子なのね!?」

ニコ「えぇ…」

親鳥「そう、よくやってくれたわね…褒美を差し上げましょう!何でも言いなさい、でも国とかはあげられないわよ」ニコッ

ツバサ『!そう、なんでもいいわよ!あ、でも国とかは流石に無理だけどねっ!フフッ…』

ニコ「ッ…!」

ニコ「いや…何もいらないわ…」

親鳥「あら…そう…」

ニコ「ちょっと…出掛けてくる…」

親鳥「元ア・ライズの場所にでも行くのかしら?でも、あそこはやめといたほうがいいわ…」

親鳥「今は廃墟…いえ廃国と言っても過言ではないわ…かなり危険よ?」

ニコ「そう…それでも行くわ…」

44: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 11:09:10.20 ID:rklnCgtGO
~~~~~~~~
テクテクテク
ニコ(ここがア・ライズの地だった場所…あんだけ賑わってたのが夢のようね…)
ジッ
ニコ「マキちゃん…」
テクテクテク
ニコ(そうよ…マキちゃんは今どこにいるの…?会いたい…マキちゃんにもう一度…)
テクテクテク

ピタッ

ニコ「この場所は…」

45: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 11:09:53.41 ID:rklnCgtGO
ヒュオオォォォォ…






ニコ「八角楼ね…」(ここはマキちゃんとの想い出の場所…)




46: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 11:10:23.12 ID:rklnCgtGO
ニコ「………」

ニコ「登ってみよう…」
カン…カン…カン…

47: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 11:13:02.33 ID:rklnCgtGO
~~~~~~~~~~

ニコ(久しぶりに登ったわね…相変わらず景色は最高の眺め…でも動いてるのは雲だけ…)

ニコ「………」

ニコ「何でこんなところ登ってきたんだろう…空しくなるだけだわ…」

ニコ(さっさと降り「にこちゃん♪」
ニコ「!!?」バッ

マキ「……」ニコッ

48: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 11:14:20.66 ID:rklnCgtGO
ニコ「マキちゃん……

マキちゃんッ!!良かった…ここに…ここにいたのねっ…!!」ダッ

マキ「えぇ…」ニコニコ

ニコ「本当に良かったっ…また会えてっ…心配したのよっ!」ガシッ

マキ「えぇ…」ニコニコ

ニコ「ほんと…登ってきてよかった…じゃあ降りましょうか」グスッ

マキ「えぇ…」ニコニコ

マキ「ニコちゃん…降りる前にお願いがあるんだけど…」ニコニコ

ニコ「何?ニコにできることなら何でもいいなさいっ!」ギュッ

49: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 11:15:13.59 ID:rklnCgtGO
マキ「ほんと!?じゃあ…




           ここで死んで?」ブスッ
ニコ「!!!?」

50: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 11:16:12.86 ID:rklnCgtGO
ズブズブズブ…ブチュッ…
ニコ「あっ…えっ…ま、マキ…ちゃん…?」
ズボッ…  カランカラン…
ニコ(これは…血?ニコの体から出てるの?ハハッこんなに出てたらニコ死んじゃうじゃない…)ビチャビチャ…


ニコ(あ、ニコここで死ぬんだ…)ドクドク…

ドサッ…

51: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 11:18:18.93 ID:rklnCgtGO
マキ「良かった…これで私の夢が叶うわ…」

ニコ(夢…?)ゴホッゴホッ ビチャ…

マキ「私ね、皆が殺されてニコちゃんに逃がされた日から…ずっと…」

 


マキ「ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずーーーーーっと殺したいと思ってた…」

ニコ「………」(………)ドクドク…

マキ「何故だかわかる?」

マキ「ニコちゃんが憎くて憎くて愛おしく愛おしくて仕方ないの…他に理由なんて無いわ」

ニコ「………」(………)ドクドク…

マキ「あら?死んじゃった?」

56: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 11:24:20.40 ID:rklnCgtGO
ニコ「まだ…生…きて…るわ…よ」ドク…ドク…

ニコ(わたしが…マキちゃ…んを狂…わせて…しまっ…たの…ね…)

マキ「あぁ…死に逝くニコちゃんも可愛いわぁ…」ウットリ…

ニコ(ニコは…許されな…い…ことを……して…しまった…これ……がみん…なへの…しょ…くざ…い…だと…言うのな…ら)

ニコ(わた…し…は甘…んじて…それを…受け入…れる…わ…)





ニコ「」


あらゆる苦難の果てに 彼女を殺害し…

57: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 11:24:54.48 ID:rklnCgtGO
マキ「あぁ…死んじゃったわね…」ニコッ

ニコ「」

マキ「ニコちゃん…安心して?」ギュッ

ニコ「」

マキ「私もすぐにそっちへ向かうから」

58: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 11:26:05.35 ID:rklnCgtGO
~~~~~~~~~~

ズルズルズル…
マキ「ヨイショ…ヨイショ…」

ニコ「」

マキ「じゃあニコちゃん…この八角楼から一緒に飛びましょ?準備は良い?」

ニコ「」

マキ「そう、いいのね…じゃあ行きましょう…」ギュッ


マキ「愛してるわ…ニコちゃん…」ギュゥゥゥ
ニコ「」

バッ

ヒュウウウウウゥゥゥゥ…





ドチャッ…

その直後 自ら命を絶った…

59: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 11:26:54.62 ID:rklnCgtGO
戦いの無い場所で 二人がまた寄り添うために…




ニコ「」
マキ「」


こうしてア・ライズの最後の女王は果てた 叛逆の神子と共に…

60: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/18(日) 11:27:30.71 ID:rklnCgtGO




ア・ライズは滅亡した




引用元: 親鳥皇記 笑顔の天子【ラブライブ!×ヒュムノス歌詞】