1: ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2022/04/01(金) 12:33:46.91 ID:6iDRsQEH
千砂都「そのまんまの意味だよ、今日私がついた嘘を当てられたら恋ちゃんの勝ち」
恋「ああ、エイプリルフールだからですか」
千砂都「うん」
恋「私が嘘をつくのはアリなんですか?」
千砂都「えー、恋ちゃんって嘘つけるのー?」
恋「見くびらないでください、これでも嘘で塗り固められた女と呼ばれたことがあるくらいです」
千砂都「え、うそ?」
恋「はい、嘘です」
恋「ああ、エイプリルフールだからですか」
千砂都「うん」
恋「私が嘘をつくのはアリなんですか?」
千砂都「えー、恋ちゃんって嘘つけるのー?」
恋「見くびらないでください、これでも嘘で塗り固められた女と呼ばれたことがあるくらいです」
千砂都「え、うそ?」
恋「はい、嘘です」
2: ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2022/04/01(金) 12:34:34.16 ID:6iDRsQEH
千砂都「……恋ちゃんさあ」
恋「でもこれで分かってもらえたはずですよ」
恋「誰かをあっさりと引っかけられるくらいには騙せる、とね」
千砂都「へえ、そういうこと言っちゃうんだ」
恋「先に仕掛けてきたのは千砂都さんでしょう?」
千砂都「よーしわかった、そこまで真っ向勝負がお望みならこっちも受けて立つよ」
千砂都「じゃあどっちが先にお互いの嘘を見抜けるか競争、ってことでどう?」
恋「いいですよ、そのルールでいきましょう」
恋「でもこれで分かってもらえたはずですよ」
恋「誰かをあっさりと引っかけられるくらいには騙せる、とね」
千砂都「へえ、そういうこと言っちゃうんだ」
恋「先に仕掛けてきたのは千砂都さんでしょう?」
千砂都「よーしわかった、そこまで真っ向勝負がお望みならこっちも受けて立つよ」
千砂都「じゃあどっちが先にお互いの嘘を見抜けるか競争、ってことでどう?」
恋「いいですよ、そのルールでいきましょう」
3: ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2022/04/01(金) 12:35:20.81 ID:6iDRsQEH
千砂都「それと言っていい嘘は一つだけね、あとお昼以降は禁止っていうのも追加で」
恋「午後のネタばらしに則っているんですね、律儀といいますか」
千砂都「こういうのはちゃんと決めておかないと」
恋「同感です」
千砂都「あと言い訳されても困るし」
恋「千砂都さんは私がそんなことをするような人間に見えますか?」
千砂都「いやー初手で嘘をつくような人はちょっと信用出来ないかなあ~」
恋「午後のネタばらしに則っているんですね、律儀といいますか」
千砂都「こういうのはちゃんと決めておかないと」
恋「同感です」
千砂都「あと言い訳されても困るし」
恋「千砂都さんは私がそんなことをするような人間に見えますか?」
千砂都「いやー初手で嘘をつくような人はちょっと信用出来ないかなあ~」
4: ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2022/04/01(金) 12:35:57.76 ID:6iDRsQEH
恋「あら、意外と根に持つタイプなんですね」
千砂都「いやいや、そういうのが原動力になるってだけだよ」
恋「それは是非とも拝見したいものです」
千砂都「なかなか煽ってくねえー。そうだ、ちなみに負けた方は相手のお願いなんでも聞くっていうのは?」
恋「なんでもとはまた随分とお高い掛け金ですね」
千砂都「まあ口だけの人じゃ、流石にここまでの大台には乗れないかもだけど?」
恋「やりましょうか」
千砂都「いいね、そうこなくっちゃ」ニコ
千砂都「いやいや、そういうのが原動力になるってだけだよ」
恋「それは是非とも拝見したいものです」
千砂都「なかなか煽ってくねえー。そうだ、ちなみに負けた方は相手のお願いなんでも聞くっていうのは?」
恋「なんでもとはまた随分とお高い掛け金ですね」
千砂都「まあ口だけの人じゃ、流石にここまでの大台には乗れないかもだけど?」
恋「やりましょうか」
千砂都「いいね、そうこなくっちゃ」ニコ
5: ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2022/04/01(金) 12:36:34.95 ID:6iDRsQEH
千砂都「それじゃあ今から開始ね、よーいスタート」
恋「なんだかワクワクしてきましたね」
千砂都「ハラハラの間違いじゃないの? 恋ちゃんってそういうタイプじゃないでしょ」
恋「たまには思ってもいいじゃないですか」
千砂都「まあ、悪いとは言ってないけど」
かのん「あれ、ちぃちゃんこんなところにいたんだ」
千砂都「かのんちゃん」
恋「すみれさんも一緒ですね」
恋「なんだかワクワクしてきましたね」
千砂都「ハラハラの間違いじゃないの? 恋ちゃんってそういうタイプじゃないでしょ」
恋「たまには思ってもいいじゃないですか」
千砂都「まあ、悪いとは言ってないけど」
かのん「あれ、ちぃちゃんこんなところにいたんだ」
千砂都「かのんちゃん」
恋「すみれさんも一緒ですね」
6: ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2022/04/01(金) 12:37:08.80 ID:6iDRsQEH
千砂都「二人揃って何してるのー?」
すみれ「こっちも聞きたいんだけど」
かのん「それがさあ……今日ってエイプリルフールでしょ?」
千砂都「うん」
かのん「そのことでさっき可可ちゃんとすみれちゃんが揉めちゃって…」
千砂都「あー」
すみれ「ちょっとかのん!」
かのん「ま、まあまあ……」
すみれ「こっちも聞きたいんだけど」
かのん「それがさあ……今日ってエイプリルフールでしょ?」
千砂都「うん」
かのん「そのことでさっき可可ちゃんとすみれちゃんが揉めちゃって…」
千砂都「あー」
すみれ「ちょっとかのん!」
かのん「ま、まあまあ……」
7: ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2022/04/01(金) 12:37:44.35 ID:6iDRsQEH
恋「その可可さんは見当たりませんが、どちらへ?」
すみれ「さあ、でもどうせそのうち戻ってくるわよ」
すみれ「可可のことだもの、私に何か一つでも言い返さないと気が済まないだろうし」
恋「成程、信頼ですね」
すみれ「違うわよ!」
千砂都「ていうか、なんて言ったのすみれちゃん」
かのん「可可ちゃんのことが好きだって」
すみれ「あんたさっきから口軽いわよ!!」ムニー
かのん「いふぁいいふぁい!」
すみれ「さあ、でもどうせそのうち戻ってくるわよ」
すみれ「可可のことだもの、私に何か一つでも言い返さないと気が済まないだろうし」
恋「成程、信頼ですね」
すみれ「違うわよ!」
千砂都「ていうか、なんて言ったのすみれちゃん」
かのん「可可ちゃんのことが好きだって」
すみれ「あんたさっきから口軽いわよ!!」ムニー
かのん「いふぁいいふぁい!」
8: ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2022/04/01(金) 12:38:22.61 ID:6iDRsQEH
千砂都「あー、それで可可ちゃん本気にしちゃったんだ」
恋「罪な人ですね」
すみれ「な、なによ、先にからかってくる方が悪いのよ」
かのん「でも嘘に恋愛を混ぜるのは流石に……」
千砂都「だよねー」
すみれ「うっ……確かにちょっとやりすぎたとは思ってるけど」
恋「ええ、それが本当ならまだしもたぶらかすのはいけませんよ」
すみれ「本当ならって」
恋「罪な人ですね」
すみれ「な、なによ、先にからかってくる方が悪いのよ」
かのん「でも嘘に恋愛を混ぜるのは流石に……」
千砂都「だよねー」
すみれ「うっ……確かにちょっとやりすぎたとは思ってるけど」
恋「ええ、それが本当ならまだしもたぶらかすのはいけませんよ」
すみれ「本当ならって」
9: ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2022/04/01(金) 12:39:06.07 ID:6iDRsQEH
恋「だって好きという気持ちを伝えられるなら嘘を付く甲斐もあるというものでしょう?」
かのん「それどういうこと恋ちゃん?」
恋「いえね、実は私たちも今日が4月1日だということで一つ、勝負をしていまして」
かのん「えー、また勝負してるの?」
千砂都「そんな言われるほどかなあ」
恋「多くはありませんが少なくもない頻度ですからね」
すみれ「なんていうか、あなたたちって私たちの陰に隠れてるからあまり目立たないけど」
すみれ「割とくだらないことで、結構張り合ってるわよね……」
千砂都「すみれちゃん自覚あるなら直せばいいのに」
すみれ「余計なお世話よ」
かのん(ちぃちゃんは自覚ないんだね……)
かのん「それどういうこと恋ちゃん?」
恋「いえね、実は私たちも今日が4月1日だということで一つ、勝負をしていまして」
かのん「えー、また勝負してるの?」
千砂都「そんな言われるほどかなあ」
恋「多くはありませんが少なくもない頻度ですからね」
すみれ「なんていうか、あなたたちって私たちの陰に隠れてるからあまり目立たないけど」
すみれ「割とくだらないことで、結構張り合ってるわよね……」
千砂都「すみれちゃん自覚あるなら直せばいいのに」
すみれ「余計なお世話よ」
かのん(ちぃちゃんは自覚ないんだね……)
10: ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2022/04/01(金) 12:41:13.71 ID:6iDRsQEH
かのん「それでその勝負ってどういうの?」
恋「先に相手のついた嘘を見抜けたら勝ちというルールで」
恋「それも勝った方は好きな人に告白するという条件付きです」
千砂都「……」
かのん「こ、告白!? そこまでやるの!?」
すみれ「しかもなんで勝った方がなのよ、普通逆でしょ」
恋「それはほら、負けた側は何を言っても止めることは出来ませんから」ニコッ
すみれ「笑顔で恐ろしいこと言うわね……」
かのん「ていうか普通に重いよ……」
恋「先に相手のついた嘘を見抜けたら勝ちというルールで」
恋「それも勝った方は好きな人に告白するという条件付きです」
千砂都「……」
かのん「こ、告白!? そこまでやるの!?」
すみれ「しかもなんで勝った方がなのよ、普通逆でしょ」
恋「それはほら、負けた側は何を言っても止めることは出来ませんから」ニコッ
すみれ「笑顔で恐ろしいこと言うわね……」
かのん「ていうか普通に重いよ……」
11: ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2022/04/01(金) 12:41:54.28 ID:6iDRsQEH
すみれ「全くよ…ネタの日にガチガチの牽制球投げ合うとか、あんたらがそれやると洒落にならないったらならないのよ」
かのん「え、つまり二人はそれOKしたってこと? ちぃちゃんも?」
千砂都「んー、私は別に気にしないしなあ」
すみれ「こわっ」
恋「どうやら引いてるみたいですね」
千砂都「原因を作ったのは恋ちゃんだよ?」
恋「でも対象は千砂都さんじゃないですか?」
千砂都「待ってよ、それを言うならさっきの恋ちゃんの発言だって相当……」
かのん「わかった! わかったから!」
すみれ「どっちでもいいわよもう!」
かのん「え、つまり二人はそれOKしたってこと? ちぃちゃんも?」
千砂都「んー、私は別に気にしないしなあ」
すみれ「こわっ」
恋「どうやら引いてるみたいですね」
千砂都「原因を作ったのは恋ちゃんだよ?」
恋「でも対象は千砂都さんじゃないですか?」
千砂都「待ってよ、それを言うならさっきの恋ちゃんの発言だって相当……」
かのん「わかった! わかったから!」
すみれ「どっちでもいいわよもう!」
12: ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2022/04/01(金) 12:42:41.44 ID:6iDRsQEH
「すみれーーーーーー!!!」
千砂都「あれ、可可ちゃん帰ってきたね」
恋「では可可さんにも今の話を……」
かのん「しなくていいから!」
千砂都「え、でも一人だけ除け者扱いっていうのもさあ」
恋「ですよね」
千砂都「うん」
すみれ「私たちが説明するから! ほら! 勝負の最中なんでしょ!?」
千砂都「あれ、可可ちゃん帰ってきたね」
恋「では可可さんにも今の話を……」
かのん「しなくていいから!」
千砂都「え、でも一人だけ除け者扱いっていうのもさあ」
恋「ですよね」
千砂都「うん」
すみれ「私たちが説明するから! ほら! 勝負の最中なんでしょ!?」
13: ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2022/04/01(金) 12:43:31.58 ID:6iDRsQEH
恋「どうしてそれほど必死になるのかは分かりませんが…」
千砂都「二人がそこまで言うなら」
かのん・すみれ「!!」コクコク
恋「ええ、仕方ありません。千砂都さん行きましょうか」
千砂都「かのんちゃん、すみれちゃんまたねー」
スタスタ
かのん・すみれ「…………はぁーっ」
千砂都「二人がそこまで言うなら」
かのん・すみれ「!!」コクコク
恋「ええ、仕方ありません。千砂都さん行きましょうか」
千砂都「かのんちゃん、すみれちゃんまたねー」
スタスタ
かのん・すみれ「…………はぁーっ」
14: ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2022/04/01(金) 12:44:10.02 ID:6iDRsQEH
可可「すみれ! さっきはよくもククを騙してくれやがりマシたね!」
可可「リベンジを申し込むデス! 覚悟しやがれってんですよ!」
すみれ「いや、うん。ごめんね」
可可「えっ」
すみれ「さっきのは確かに私が悪かったわ、ごめんなさい」
可可「ど、どうしたんデスかすみれいきなり……変なものでも食べましたか」
すみれ「変っていうかまあ……ね?」
かのん「うん、可可ちゃんはまともで良かったって話」
可可「ハア……?」
可可「リベンジを申し込むデス! 覚悟しやがれってんですよ!」
すみれ「いや、うん。ごめんね」
可可「えっ」
すみれ「さっきのは確かに私が悪かったわ、ごめんなさい」
可可「ど、どうしたんデスかすみれいきなり……変なものでも食べましたか」
すみれ「変っていうかまあ……ね?」
かのん「うん、可可ちゃんはまともで良かったって話」
可可「ハア……?」
15: ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2022/04/01(金) 12:45:20.53 ID:6iDRsQEH
テクテク
恋「追い出されてしまいましたね」
千砂都「恋ちゃんがあんなこと言うから」
恋「しかし、勝負の最中に誤魔化すようなこと言えないじゃないですか」
恋「そういう千砂都さんこそ適当な言葉を並べてその場を凌いでもよかったのでは?」
千砂都「やだよ、それだと私の負けになるじゃん。嘘ついたってことになるんだから」
恋「相変わらず負けず嫌いですね」
千砂都「そっちこそでしょ」
16: ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2022/04/01(金) 12:45:57.66 ID:6iDRsQEH
テクテク
千砂都「そういえばさっきのアレ、本気なの?」
恋「何がですか?」
千砂都「すっとぼけるのはカウントに入らないみたいだね」
恋「多用は禁物ですがね、反感を買いそうですし」
千砂都「なら答えてくれてもいいんじゃない?」
恋「あくまで私の場合は、というだけですよ」
千砂都「なるほどねー、告白を邪魔しないでっていうのが恋ちゃんのお願いなわけね」
17: ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2022/04/01(金) 12:46:33.19 ID:6iDRsQEH
恋「ええ、ですがとりあえず私としましては」
恋「相手の方にちゃんと聞いてもらってお返事を頂ければ、それで充分です」
千砂都「……ふーん」
恋「どうかしましたか?」
千砂都「それ、私関係あるかなあって思って」
恋「はあ」
千砂都「仮に、恋ちゃんが誰かを好きだったとしても」
千砂都「少なくともそれで人の恋路を荒らすほど嫌な女じゃないよ、私は」
恋「そうですね」
恋「相手の方にちゃんと聞いてもらってお返事を頂ければ、それで充分です」
千砂都「……ふーん」
恋「どうかしましたか?」
千砂都「それ、私関係あるかなあって思って」
恋「はあ」
千砂都「仮に、恋ちゃんが誰かを好きだったとしても」
千砂都「少なくともそれで人の恋路を荒らすほど嫌な女じゃないよ、私は」
恋「そうですね」
18: ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2022/04/01(金) 12:47:10.98 ID:6iDRsQEH
千砂都「だったら尚更」
恋「でも仕方ありませんよ、私が好きなのは千砂都さんなんですから」
千砂都「あー確かにそれなら仕方ないかなあ」
恋「でしょう?」
千砂都「うん、だって実際告白されたとなると多分パニックになるし」
恋「何かと引き延ばしを図ろうとするのでは?」
千砂都「あり得るねー、他にはさ」
恋「気の迷いとかにしたがりそうですよね」
千砂都「なんで私? みたいな? いやー恋ちゃんよく分かってるねー」
恋「おかげさまで」
千砂都「うんうん私も嬉しい限りだよ……って」
千砂都「…………え、私?」
恋「今更ですか千砂都さん」
恋「でも仕方ありませんよ、私が好きなのは千砂都さんなんですから」
千砂都「あー確かにそれなら仕方ないかなあ」
恋「でしょう?」
千砂都「うん、だって実際告白されたとなると多分パニックになるし」
恋「何かと引き延ばしを図ろうとするのでは?」
千砂都「あり得るねー、他にはさ」
恋「気の迷いとかにしたがりそうですよね」
千砂都「なんで私? みたいな? いやー恋ちゃんよく分かってるねー」
恋「おかげさまで」
千砂都「うんうん私も嬉しい限りだよ……って」
千砂都「…………え、私?」
恋「今更ですか千砂都さん」
19: ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2022/04/01(金) 12:47:42.04 ID:6iDRsQEH
千砂都「ちょっと待って、え、なんか凄いサラッと言ったから普通にそのまま話しちゃったけどさ」
恋「はい」
千砂都「いや嘘でしょ? 嘘なんだよね恋ちゃん?」
恋「千砂都さん」ポン
千砂都「な、なに」
恋「解答権を失いましたね」ニコ
千砂都「待った! ルールには解答は一回きりなんて入れた覚えないよ!」
恋「そこにすぐ食いつくあたりが流石ですね、勝ちへの拘りを感じられます」
恋「はい」
千砂都「いや嘘でしょ? 嘘なんだよね恋ちゃん?」
恋「千砂都さん」ポン
千砂都「な、なに」
恋「解答権を失いましたね」ニコ
千砂都「待った! ルールには解答は一回きりなんて入れた覚えないよ!」
恋「そこにすぐ食いつくあたりが流石ですね、勝ちへの拘りを感じられます」
20: ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2022/04/01(金) 12:48:21.38 ID:6iDRsQEH
恋「ですが考えてみてください千砂都さん、もし私が同じように間違えた場合」
恋「今千砂都さんが言ったような抜け道を利用して、あれも嘘だこれも嘘だと続けざまに指摘し始めたらどう思います?」
千砂都「ちょっと見てられないかな」
恋「つまりそういうことです」
千砂都「いやでも相手の動揺を誘って聞き出すってやりかたはどうなの!?」
恋「ルールに入っていれば、私も使わなかったんですけどね」
千砂都「ウソ! 絶対嘘!」
恋「私は今に至るまで本当のことしか言ってませんよ?」
恋「もっとも、千砂都さんの発言はどっちみち無効だから関係ありませんけどね」
千砂都「勝負事になると凄い嫌な子になるじゃん恋ちゃん」
恋「今千砂都さんが言ったような抜け道を利用して、あれも嘘だこれも嘘だと続けざまに指摘し始めたらどう思います?」
千砂都「ちょっと見てられないかな」
恋「つまりそういうことです」
千砂都「いやでも相手の動揺を誘って聞き出すってやりかたはどうなの!?」
恋「ルールに入っていれば、私も使わなかったんですけどね」
千砂都「ウソ! 絶対嘘!」
恋「私は今に至るまで本当のことしか言ってませんよ?」
恋「もっとも、千砂都さんの発言はどっちみち無効だから関係ありませんけどね」
千砂都「勝負事になると凄い嫌な子になるじゃん恋ちゃん」
21: ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2022/04/01(金) 12:48:54.52 ID:6iDRsQEH
恋「嫌いになりましたか?」
千砂都「そこまで好感度は下がってないよ」
恋「それは良かった」
千砂都「……やっぱり本当なんだ、私のことが好きっていうの」
恋「本当ですよ。ここで嘘をつくのは野暮というものですから」
千砂都「なに、風情ってやつ?」
恋「そう捉えてもらって構いません」
千砂都「そこまで好感度は下がってないよ」
恋「それは良かった」
千砂都「……やっぱり本当なんだ、私のことが好きっていうの」
恋「本当ですよ。ここで嘘をつくのは野暮というものですから」
千砂都「なに、風情ってやつ?」
恋「そう捉えてもらって構いません」
22: ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2022/04/01(金) 12:49:31.25 ID:6iDRsQEH
千砂都「…………」
恋「まあ、嘘にする方法もなくはないですけど」
千砂都「たとえば?」
恋「あなたのことを諦めるとか」
千砂都「うん、もし本当にやったら怒るかな」
恋「ただのたとえ話ですよ」
恋「でも、そう返すということは期待してもいいのでしょうかね」
恋「まあ、嘘にする方法もなくはないですけど」
千砂都「たとえば?」
恋「あなたのことを諦めるとか」
千砂都「うん、もし本当にやったら怒るかな」
恋「ただのたとえ話ですよ」
恋「でも、そう返すということは期待してもいいのでしょうかね」
23: ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2022/04/01(金) 12:50:31.16 ID:6iDRsQEH
千砂都「……さあ、分かんないや」
千砂都「ただ負け惜しみに聞こえるかもだけど」
恋「はい」
千砂都「恋ちゃんが告白しても、私絶対ごめんなさいって返すからね」
恋「そうですか」
千砂都「それでもいいなら聞くけど」
恋「いいですよ」
千砂都「ただ負け惜しみに聞こえるかもだけど」
恋「はい」
千砂都「恋ちゃんが告白しても、私絶対ごめんなさいって返すからね」
恋「そうですか」
千砂都「それでもいいなら聞くけど」
恋「いいですよ」
24: ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2022/04/01(金) 12:51:40.48 ID:6iDRsQEH
千砂都「じゃあ決まり。お腹空いたしどこか食べに行こうか」
恋「あれ、もうお昼でしたか」
千砂都「そ。だからこの勝負ももうおしまい」
千砂都「後は野となれ山となれってねー」
恋「嘘をつかないように、というのも意識し始めると存外難しいですもんね」
千砂都「いやいや全くね、結局その一つすら」
千砂都「バレてるのかも分からないし」
恋「その嘘、今当ててもいいですか?」
千砂都「恋ちゃん」
千砂都「それは野暮っていうものだよ」
恋「あれ、もうお昼でしたか」
千砂都「そ。だからこの勝負ももうおしまい」
千砂都「後は野となれ山となれってねー」
恋「嘘をつかないように、というのも意識し始めると存外難しいですもんね」
千砂都「いやいや全くね、結局その一つすら」
千砂都「バレてるのかも分からないし」
恋「その嘘、今当ててもいいですか?」
千砂都「恋ちゃん」
千砂都「それは野暮っていうものだよ」
25: ナポリタン ◆REnfaVoma. (もんじゃ) 2022/04/01(金) 12:52:09.66 ID:6iDRsQEH
終わりです、ありがとうございました。
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