松田亜利沙「」ﾍﾟｺｯ

亜利沙「皆様、いかがお過ごしでしょうか」

亜利沙「ニュース765TVの時間です」

亜利沙「この番組は、劇場の細やかな日常をお伝えする番組となっております」

亜利沙「申し遅れました。わたくし、キャスターの松田亜利沙です」

亜利沙「よろしくお願いいたします」

最上静香「アシスタントの最上静香です」

箱崎星梨花「同じくアシスタントの箱崎星梨花です」

亜利沙「本日は、この3人でお送りしたいと思います」

亜利沙「それでは、最初のニュースです」

亜利沙「松田亜利沙、オタクの先生」

亜利沙「アイドル松田亜利沙が新曲『紙・心・ペン・心-SHISHINPENSHIN-』の撮影現場で」

亜利沙「オタクの先生と言われていたことが明らかになりました」

亜利沙「これは役柄がメンバーの中で一番普段と変わらないためで」

亜利沙「心情等を他のメンバーに伝えていたとのことです」

星梨花「とても楽しそうでしたね」

亜利沙「はい！　みなさんに慕われてるみたいで、かなり役得でした」

静香「曲も聞きましたよ。歌唱力が高いメンバーだったので、かなり珍しい曲のように感じました」

亜利沙「普段は歌わないような曲は、新たな一面が見られるということなので、わたくし的には非常に喜ばしいことです」

静香「……たしかに、それはありますね」

亜利沙「お二人は普段と違う、歌ってみたい曲はありますか？」

静香「うーん……難しいですね。いろいろ挑戦したい気持ちもありますけど、私は今のような路線を極めたいです」

亜利沙「なるほど」

星梨花「わたしは、大人っぽい恋の曲を歌ってみたいです！」

静香「それはまだ早いです」

星梨花「わぁ……パパみたい……」

亜利沙「続いてのニュースです。最上さん」

静香「はい」

静香「最上静香、デュエット満点ならず」

静香「アイドル最上静香が、アイドル如月千早とのデュエットで」

静香「採点機能のあるカラオケに挑戦したことが明らかになりました」

静香「持ち歌で満点を目指しましたが、結局あと1点が詰められず」

静香「二人とも悔しい思いをした模様です」

亜利沙「レベルが高過ぎて想像もつかない世界ですね」

星梨花「お二人とも上手ですよ」

静香「ありがとう。でも、ここまで来たら意地ですね。またオフを合わせて挑戦したいと思います」

星梨花「わたしも行っていいですか？　お二人の歌、たくさん聞きたいです！」

亜利沙「わたくしも同行……いえ、やめておきます。はしゃいだ声がマイクに拾われて減点されたら、お二人に合わせる顔がなくなりそうです」

静香「そんなことあるんですか！　それじゃあ、あの時、飲み物を持ってきてくれた店員さんの」

亜利沙「いや、あくまで可能性ですよ……続いてのニュースです。箱崎さん」

星梨花「はい」

星梨花「箱崎星梨花、餌付け？」

星梨花「アイドル箱崎星梨花が、アイドル中谷育を餌付けしていたことが明らかになりました」

星梨花「劇場近く洋食屋でパスタを食べている中谷育を外から発見」

星梨花「箱崎星梨花は全力で手を振ってアピールし、気づかせ外で合流」

星梨花「持っていたおいしい食パンを手渡したとのことです」

星梨花「その時は、育ちゃんが珍しく一人で食べてるのを見つけて、愛おしくて、たかぶっちゃいました」

亜利沙「たしかに一人で外食は珍しいですね。わたくしは一人だと買って済ませてしまいます」

静香「私は一人かは気にしませんね。おいしい饂飩かどうかの方が大切です」

星梨花「そうですか。今度、そのおいしい食パンを持ってこようと思ってたんですけど……静香さんはうどんの方が良いですか？」

静香「あっ、違うの。外食する場合はってだけで……ああでも、箱崎家御用達のおいしい饂飩ってすごく興味が……でも、ただ貰うのは申し訳ないような」

亜利沙「続いてのニュースです」

亜利沙「所恵美、伝統の制服着用」

亜利沙「先日誕生日を迎えたアイドル所恵美が、765プロ伝統の制服を着用しました」

亜利沙「それは、チャイルドスモック風の衣装で、流石に恥ずかしがっていたとのことです」

亜利沙「なお、同じく着せられたアイドル馬場このみは」

亜利沙「感情のない顔をしていた模様です」

静香「伝統ですか。たしかに、みなさんかわいかったですけど、流石に……」

星梨花「わたしは気持ちがわかります。ランドセルで撮影した時は、もう中学生なのに！って思いました」

亜利沙「最近だと周防桃子さんたちがタコまみれになったのが発覚したり……いろいろ求められますね。でも、着こなすのがプロですから」

静香「そうですね……いや、でも、チャイルドスモックは遠慮したいです」

亜利沙「如月千早さんも着たことありますよ？」

静香「あっ……それなら着ます」

星梨花「え？」

亜利沙「関係者の皆様、オファーを出すなら今のうちですよ……続いてのニュースです」

亜利沙「佐竹美奈子、悩み乗り越え躍進」

亜利沙「アイドル佐竹美奈子が、『SUPER SIZE LOVE!!』公演に向かう期間で」

亜利沙「自分はお節介ではないか、と悩んでいたことが明らかになりました」

亜利沙「これは家での出来事が原因でしたが、公演メンバーに尋ねたところ」

亜利沙「好意的な意見しかなく、安心したとのことです」

静香「美奈子さんが悩む姿を見せるなんて、珍しいですね」

星梨花「わたしは公演メンバーだったので、一緒にレッスンしてましたけど……本当、美奈子さんがスッキリしたみたいで良かったです！」

亜利沙「わたくしは関係者席で公演を見させてもらいましたけど、たくさんの愛と元気をもらえました。最高でした」

静香「良かったですね。それにしても、美奈子さんのお世話力は非常に高いですね」

亜利沙「もし佐竹美奈子さんが奥さんだったら、堕落してしまいそうですね。ご飯もおいし……あ、でも食べ過ぎて体壊さないようにしないと」

静香「そういう時は、健康に良い食事が……とんでもない量出てきそうですね」

星梨花「なるほど。わたしは頑張って食べます！」

静香「ちょちょっと、星梨花？　最近、食に対して貪欲すぎない？」

星梨花「そうですか？」

亜利沙「成長期ですからね……続いてのニュースです」

亜利沙「横山奈緒、号泣」

亜利沙「アイドル横山奈緒が号泣していたことが明らかになりました」

亜利沙「野球のひいきチームが、開幕から記録的連敗で苦しんでいるところ」

亜利沙「初勝利しそうになったタイミングで、早くも泣いたとのことです」

亜利沙「その試合は無事勝ったものの、トータルではまだまだ苦戦中である模様です」

静香「野球の話題は疎いですが……奈緒さんが一喜一憂しているのは知ってます」

星梨花「わたしもです」

亜利沙「他のチームでは完全試合という、異次元の記録も出たみたいですし」

静香「ああ、それはやよいが喜んでましたよ。応援歌に『キラメキラリ』、コラボで担当したチームみたいですから」

亜利沙「そうですね。ちなみに、やられたのがひいきチームとは別ですが、横山奈緒さんが担当したチームです」

星梨花「……なんだか、かわいそうですね」

亜利沙「以上でニュースを終わります。ここまでのお相手は、キャスターの松田亜利沙と」

静香「アシスタントの最上静香と」

星梨花「同じくアシスタントの箱崎星梨花でした」

亜利沙「それでは皆様、また会う日まで。ご機嫌よう」ﾍﾟｺｯ

…………
ﾊｲ、ｵﾂｶﾚｻﾏﾃﾞｼﾀ

亜利沙静香星梨花「お疲れ様でした」

亜利沙「お二人ともありがとうございますぅ！　お二人とも今年二度目ですし、流石手慣れてましたよ！」

静香「ありがとうございます」

星梨花「ありがとうございます！　これで、わたしも準レギュラーになれましたか？」

亜利沙「え？　この番組の、ですか？」

星梨花「はい！　ひなたさんが、この番組の準レギュラーだって話してくれて、いいなぁって思ってました！」

静香「そうなんだ……」

亜利沙「あの……そんなに誇れるような肩書きではないですよ？」

星梨花「ダメ……ですか？」

亜利沙「いいえ。是非ともなってください。たった今、公認しました。よろしくお願いします」

星梨花「えへへ、やりました！　これでひなたさんとお揃いです！」

亜利沙「ああ、もうなんてかわいらしいんでしょう」

静香「同意します」


横山奈緒「お疲れさん！」

亜利沙「奈緒ちゃん！　ありがとうございますぅ！」

星梨花「あっあの、奈緒さん、元気出してくださいね」

奈緒「平気平気……ってわけやないけど、こんなんなってしもたら、もうネタにするしかないやん」

静香「そ、そうですか？」

奈緒「ま、ロコにも『明けない夜はないです』って、マジトーンで慰められたし」

亜利沙「ロコちゃん語も使わずですか？」

奈緒「せやで。そんで、コラボした先も完全試合くらうし……まぁ、こっちはどうせなら達成させてまえ、って途中から思ったけどな」

静香「あ……そうなんですか」

奈緒「どうせ1敗は1敗やし。これで奮起してくれたらそんでええわ、って感じやったわ」

星梨花「なるほど……」

奈緒「それに、辛いって言うても、自分自身がやってることやないし。そういう意味では多少マシやわ」

亜利沙「たしかに、そうかもしれませんね」

奈緒「ホンマに、自分のやらかした大失敗やと思ったらぞっとする……あっ」

静香「……ちょっと、何でこっち見るんですか」

奈緒「静香、明けない夜はないで。強く生きぃや」

静香「掘り起こさないでください！」

星梨花「どういうことですか？」

亜利沙「おそらく、ありがサンk」

静香「亜利沙さん！　シャラップ！」

おわり