2: ◆i/Ay6sgovU 2016/01/07(木) 21:17:31.94 ID:HXNkK+S70

渋谷凛「そうなんだよ、こないだ本屋で」

未央「え、大変じゃん!」

凛「最初私はさ、本を立ち読みしてたんだ」

未央「うんうん」

凛「そんで、パッ!と見たら、若いにぃちゃんが、ニュージェネの写真集を万引きしてたんだよ」



3: ◆i/Ay6sgovU 2016/01/07(木) 21:18:14.78 ID:HXNkK+S70

未央「うっわ~、よりによって……なんでそんなことするのかな……」

凛「だから私は、『おい!アンタ何やってんの!!』」

未央「おお!」

凛「って言うタイミングを伺ってたんだ」

未央「あ、タイミングを!?言ってはないんだ」



4: ◆i/Ay6sgovU 2016/01/07(木) 21:19:25.55 ID:HXNkK+S70

凛「そしたらそのにぃちゃんが、『てめぇさっきから何ジロジロ見てんだよ!!』」

未央「え!」

凛「っていう表情を浮かべてきた」

未央「表情!?これも別に言ってたわけじゃないんだね」

凛「うん」



5: ◆i/Ay6sgovU 2016/01/07(木) 21:20:11.14 ID:HXNkK+S70

凛「だから私はもう完全にプッチーン……!」

凛「って言ったんだよ」

未央「そこ言ったの!?」



6: ◆i/Ay6sgovU 2016/01/07(木) 21:20:42.68 ID:HXNkK+S70

凛「そう」

未央「え、『プッチーン』って?」

凛「違う違う、『完全にプッチーン』って言ったんだよ」

未央「どっちでもいいよ!」



7: ◆i/Ay6sgovU 2016/01/07(木) 21:21:50.57 ID:HXNkK+S70

凛「そしたらそのにぃちゃんがいきなり振り返って!」

未央「おお!」

凛「その右手で私の顔面をボッコボッコに!」

未央「ええ!?」

凛「殴ってくる可能性もあるじゃん?」

未央「お……おお……、いやあるけど……」



8: ◆i/Ay6sgovU 2016/01/07(木) 21:22:46.00 ID:HXNkK+S70

凛「だから私もどうしようかな……って思ったんだけどさ」

未央「まぁ、怖いよねぇ」

凛「ここで私がやらなきゃ誰がやるんだ!」

未央「おお!!」

凛「っていう本を棚に戻したの」

未央「本のタイトル!?」



9: ◆i/Ay6sgovU 2016/01/07(木) 21:23:27.33 ID:HXNkK+S70

凛「うん」

未央「思ったわけじゃないんだね!?」

凛「そうだね、ちなみにその本を書いたのは乃々だよ」

未央「ウソでしょ!?一番ありえない名前が出てきたんだけど!?」

凛「で、にぃちゃんを睨みながら、ゆっくりとそのコンビニを出てにぃちゃんのいる本屋へと入っていったの」

未央「別のお店だったの!?」



10: ◆i/Ay6sgovU 2016/01/07(木) 21:24:27.29 ID:HXNkK+S70

未央「え!?同じお店の話じゃなかったの!?」

凛「いやいや、私は向かいのコンビニからずっと見てたんだよ」

未央「あ、そうなんだ……」

凛「そうそう」

未央「じゃあしぶりん今のとこコンビニで1人で『完全にプッチーン』って言っただけじゃん!?」

凛「あ、ここまではね」

未央「ええ……」



11: ◆i/Ay6sgovU 2016/01/07(木) 21:25:22.85 ID:HXNkK+S70

凛「で、本屋に入った私は、もう決死の覚悟でそのにぃちゃんに立ち向かって」

未央「おお!」

凛「くれそうな人を探したの」

未央「探した!?しぶりんは行かないんだ!?」



12: ◆i/Ay6sgovU 2016/01/07(木) 21:26:20.28 ID:HXNkK+S70

凛「そこで私の目に入ってきたのが、もう滅茶苦茶強そうな!」

未央「うん!」

凛「お酒を飲んでる早苗さんだったんだけど」

未央「何してんの!?」

凛「もう滅茶苦茶強そうなお酒でさ、べろんべろんに酔ってたんだよ」

未央「もうそれはただの酔っ払いだよ……」



13: ◆i/Ay6sgovU 2016/01/07(木) 21:27:21.04 ID:HXNkK+S70

凛「こうなったらもうしょうがないな!って思って」

未央「そうだね」

凛「私だって犯罪は見過ごせない!」

未央「うんうん!」

凛「私がとことんまでやってやろうじゃん!」

未央「おお!」

凛「とか1人で言ってるんだよ早苗さんが」

未央「早苗さんが言ってたんだ!?」



14: ◆i/Ay6sgovU 2016/01/07(木) 21:28:06.07 ID:HXNkK+S70

凛「そうそう、べろんべろんでさ」

未央「早苗さん……」

凛「『昨日は菜々ちゃんの家で飲んだんだー』って」

未央「早苗さん!!!」



16: ◆i/Ay6sgovU 2016/01/07(木) 21:29:01.71 ID:HXNkK+S70

凛「もうホント、こんなに酔っぱらっててよく本屋の店員が務まるなーって思ったよ」

未央「早苗さん店員だったの!!??」

凛「そうそう」

未央「ホントに何してんの!!??」

凛「そういう企画だって」

未央「元警官アイドルにお酒飲みながら本屋の店員やらせるってどんな企画なのさ……」



17: ◆i/Ay6sgovU 2016/01/07(木) 21:30:26.15 ID:HXNkK+S70

凛「そんなことしてたらさ、にぃちゃんが逃げようとしてたから」

未央「うわ!」

凛「私はその前にバッ!と立ちふさがったの」

未央「おお!とうとう行った!」

凛「『ちょっとにぃちゃん!アンタ自分のやってることがわかってるの?いい?万引きっていうのは、立派な犯罪なんだよ!』」

未央「しぶりん……!」

凛「って言おうとしたその時!」

未央「言ってないのかよ!!!」



18: ◆i/Ay6sgovU 2016/01/07(木) 21:31:35.70 ID:HXNkK+S70

凛「にぃちゃんがいきなり」

凛「『上等だオラァ!!!』と叫ぶことなく!」
凛「私の髪をガッ!!と掴んでくるかと思いきや!」
凛「幸子の腹にバッ!!と蹴りをいれてきてもおかしくないくらいの勢いで!」

凛「佇んでたんだよ」

未央「なにもしてないじゃん!!!ってかさっちー巻き添え喰らってない!?」



19: ◆i/Ay6sgovU 2016/01/07(木) 21:32:32.14 ID:HXNkK+S70

凛「でもにぃちゃんがそんな態度だったからさ、同じ事務所のアイドルとして私も我慢できなくて」

未央「アイドル!!!???そのにぃちゃんってアイドルなの!!!???」

凛「そうだよ、よく『○○だにぃ☆』って言ってるじゃん」

未央「きらりんだそれ!!!!!」

凛「私はいつも『にぃちゃん』って呼んでるけど」

未央「そういうことかよ!!聞いたことないよ!!!」



20: ◆i/Ay6sgovU 2016/01/07(木) 21:33:21.92 ID:HXNkK+S70

未央「もうわけわかんない……」

凛「よくわかんないでしょ?」

未央「うん……」

凛「私も急にフレデリカからそんな話をされたときは意味わかんなくて……」

未央「しぶりんの話じゃないのかよ!!??」



おわり


元ネタはパンクブーブー「万引き」です 


引用元: 本田未央「万引きを目撃した?」