ルビィ「片割れのジュエル」 1年生編【再】 前編
ルビィ「片割れのジュエル」 1年生編【再】 後編
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】 前編
351: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/04(月) 19:31:57.67 ID:bbeoGlma
─205号室
あきる「よっと、はいアガリ」パラッ
さゆり「あーまたビリかーー!」
あきる「さゆりは分かりやすいのよね、そんなんじゃいつまでたってもババ引いてもらえないわよ」
さゆり「うぅ、私もルビィちゃんみたいにポーカーフェイスを身に付けないと」
ルビィ「そう、かな」
ルビィ「…………」
ルビィ「ごめん、私もう寝るね」
352: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/04(月) 19:32:27.12 ID:bbeoGlma
さゆり「…分かった、また明日ね」
あきる「おやすみ」
ルビィ「うん、二人ともおやすみなさい」
さゆり「……大丈夫かなルビィちゃん」
あきる「今日はいつもより激しかったみたいだしね、少し心配」
あきる「おやすみ」
ルビィ「うん、二人ともおやすみなさい」
さゆり「……大丈夫かなルビィちゃん」
あきる「今日はいつもより激しかったみたいだしね、少し心配」
353: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/04(月) 19:33:02.34 ID:bbeoGlma
ルビィ「……はあ」ゴロン
今まで姉様と積み上げてきたものが! 全部崩れるじゃない!!
私がやらなくちゃ! 一体誰がやればいいのよ!!
ルビィ(考えたこともなかった、そこまで頭が回らなかった)
ルビィ(でも気付いてみればそれはずっと前から、確かにあったと思う)
ルビィ(GWの北海道ライブツアーもその一つだろうし、合宿でペアが決まったときもそうだった)
ルビィ(全部一人でやろうとしていて、何とかしなくちゃって思い詰めてて)
ルビィ(私のことが気に食わないのは前々から分かっていたけど……)
ルビィ(理亞さんが突っかかる理由はそれだけだと……思っていた)
今まで姉様と積み上げてきたものが! 全部崩れるじゃない!!
私がやらなくちゃ! 一体誰がやればいいのよ!!
ルビィ(考えたこともなかった、そこまで頭が回らなかった)
ルビィ(でも気付いてみればそれはずっと前から、確かにあったと思う)
ルビィ(GWの北海道ライブツアーもその一つだろうし、合宿でペアが決まったときもそうだった)
ルビィ(全部一人でやろうとしていて、何とかしなくちゃって思い詰めてて)
ルビィ(私のことが気に食わないのは前々から分かっていたけど……)
ルビィ(理亞さんが突っかかる理由はそれだけだと……思っていた)
354: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/04(月) 19:33:42.75 ID:bbeoGlma
ルビィ(けど違った、今日初めて気づいた)
ルビィ(ペアの相手なのに、パートナーなのに)
ルビィ(何も分かってなかった、理亞さんのこと)
ルビィ(もっと相手をよく見ていれば、言われなくても気付けていたかもしれないのに)
ルビィ「……やっぱり私、足を引っ張っていたのかな」
ルビィ「…………お姉ちゃん、か」
ルビィ(私は────)
ルビィ(ペアの相手なのに、パートナーなのに)
ルビィ(何も分かってなかった、理亞さんのこと)
ルビィ(もっと相手をよく見ていれば、言われなくても気付けていたかもしれないのに)
ルビィ「……やっぱり私、足を引っ張っていたのかな」
ルビィ「…………お姉ちゃん、か」
ルビィ(私は────)
357: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:26:35.51 ID:66JFoiEu
─合宿6日目
聖良「ワンツースリーフォー! ファイブシックスセブンエイト!!」
聖良「そのまま維持して! ラストそこからターン!」
梨子・花丸「!」クルッ
タンッ
聖良「!」
千歌「おぉ……遂に!」
梨子・花丸「……え?」ハアハア
曜「やったよ二人とも! タイミングばっちり!」
善子「完全に息の合ったコンビネーションだったわよ」
358: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:27:05.62 ID:66JFoiEu
梨子「ほ、本当に?」
聖良「はい、素晴らしかったです」
花丸「や、やったずらーー!」
梨子「うん! ありがとう花丸ちゃん!」スッ
花丸「マルのほうこそ! ありがとう梨子さん!」ギュッ
果南「これで全部の組み合わせが上手くいったね」
鞠莉「ええ、あとは本番に向けて最終チェックってところかしら」
ダイヤ「それと、どの組み合わせで参加するのかも話し合っておくべきですわね」
聖良「はい、素晴らしかったです」
花丸「や、やったずらーー!」
梨子「うん! ありがとう花丸ちゃん!」スッ
花丸「マルのほうこそ! ありがとう梨子さん!」ギュッ
果南「これで全部の組み合わせが上手くいったね」
鞠莉「ええ、あとは本番に向けて最終チェックってところかしら」
ダイヤ「それと、どの組み合わせで参加するのかも話し合っておくべきですわね」
359: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:27:40.57 ID:66JFoiEu
聖良「では今日の練習はここまでにしましょう、皆さんお疲れ様でした」
「お疲れ様でしたー!」
千歌「ふぅー! いよいよ明後日かーフェスライブ!」
梨子「千歌ちゃん昨日も同じこと言ってたわよ」
千歌「あれ、そうだっけ?」
曜「言ってた言ってた! でも気持ちは分かるけどねだって楽しみだし!」
千歌「だよね!」
「お疲れ様でしたー!」
千歌「ふぅー! いよいよ明後日かーフェスライブ!」
梨子「千歌ちゃん昨日も同じこと言ってたわよ」
千歌「あれ、そうだっけ?」
曜「言ってた言ってた! でも気持ちは分かるけどねだって楽しみだし!」
千歌「だよね!」
360: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:28:55.35 ID:66JFoiEu
ワイワイ
善子「……」
花丸「あれ善子ちゃんどうしたの?」
善子「いや、ルビィはどうしてるかなって。合宿のほう」
善子「忙しいのかこっちに全然連絡もこないし」
花丸「そっか、確かに気になるよね」
花丸「何もなければいいんだけど」
千歌「あーっ! ルビィちゃんといえば!」ズイッ
善子・花丸「」ビクッ
361: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:29:47.92 ID:66JFoiEu
善子「な、なによ急に」
千歌「聞きたいことがあるんだった! すっかり忘れてたよ!」
善子「千歌がルビィのことで私に?」
千歌「ううん、ちがくて」
善子「なんなのよ!」
花丸「まあまあ……」
千歌「聞きたいことがあるんだった! すっかり忘れてたよ!」
善子「千歌がルビィのことで私に?」
千歌「ううん、ちがくて」
善子「なんなのよ!」
花丸「まあまあ……」
362: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:30:20.69 ID:66JFoiEu
千歌「ねえねえ聖良さん!」
聖良「何でしょうか?」
千歌「聖良さんはどうして強化合宿にルビィちゃんを推薦したんですか!?」
曜「推薦、ああそういえば」
梨子「そんな話もあったね確かに」
千歌「やっぱりこの中で一番スクールアイドルについて詳しくてアイドルのことが好きだから!?」
聖良「そうですね……上に通すための表面上の理由はそうなんですけど」
聖良「何でしょうか?」
千歌「聖良さんはどうして強化合宿にルビィちゃんを推薦したんですか!?」
曜「推薦、ああそういえば」
梨子「そんな話もあったね確かに」
千歌「やっぱりこの中で一番スクールアイドルについて詳しくてアイドルのことが好きだから!?」
聖良「そうですね……上に通すための表面上の理由はそうなんですけど」
363: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:30:55.90 ID:66JFoiEu
曜「表面上ってことは、本当はそれ以外の別の理由があったってことですか?」
聖良「はい。私情なので公には出していませんがね」
ダイヤ「よろしいのですか? そんなことを話してしまっても」
聖良「いいですよ、あなたたちには特別隠すことでもありませんから」
聖良「私がルビィさんを推薦した理由、それは──」
聖良「理亞が、あの子がルビィさんのことをAqoursの中の誰よりも高く評価していて」
聖良「それでいて最も、気に入らない存在だからです」
聖良「はい。私情なので公には出していませんがね」
ダイヤ「よろしいのですか? そんなことを話してしまっても」
聖良「いいですよ、あなたたちには特別隠すことでもありませんから」
聖良「私がルビィさんを推薦した理由、それは──」
聖良「理亞が、あの子がルビィさんのことをAqoursの中の誰よりも高く評価していて」
聖良「それでいて最も、気に入らない存在だからです」
364: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:31:32.40 ID:66JFoiEu
善子「……」
曜「気に入らないって、理亞ちゃんがルビィちゃんを?」
梨子「どうしてそんな」
鞠莉「でも確かに、理亞はルビィに対してやたらと突っかかるところあるわよね」
果南「鞠莉、心当たりあるの?」
鞠莉「北海道に行ったときホテルの温泉でちょっとね、理亞と話す機会があって」
鞠莉(あと遠目にだけど理亞がルビィに何か言っていたの見てたし)
ダイヤ・聖良(温泉で会話とは……?)
曜「気に入らないって、理亞ちゃんがルビィちゃんを?」
梨子「どうしてそんな」
鞠莉「でも確かに、理亞はルビィに対してやたらと突っかかるところあるわよね」
果南「鞠莉、心当たりあるの?」
鞠莉「北海道に行ったときホテルの温泉でちょっとね、理亞と話す機会があって」
鞠莉(あと遠目にだけど理亞がルビィに何か言っていたの見てたし)
ダイヤ・聖良(温泉で会話とは……?)
365: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:32:04.57 ID:66JFoiEu
善子「それもあるけど、ルビィもルビィで理亞に引け目を感じているところがあるわね」
善子「さん付けっていうのもそうだけど、どこか敵わない存在として見てるっていうか」
善子「……いや、というよりかは」
……あのね。ここに来る前、理亞さんと少し話してて
─そこで言われたこと、ちょっとモヤっとしてたんだ
善子「自分の触れられたくない部分をピンポイントで言い放ってくることへの苦手意識…のほうが強いのかも」
聖良「理亞は歯に衣着せぬ物言いをする子ですから、それはあるかもしれません」
聖良「けど流石にその度合いも相手によって変わります」
聖良「だからそういう意味ではルビィさんが一番、理亞に強い言葉を浴びせられていると思います」
千歌「…気に入らないから?」
聖良「端的に言えば」
善子「さん付けっていうのもそうだけど、どこか敵わない存在として見てるっていうか」
善子「……いや、というよりかは」
……あのね。ここに来る前、理亞さんと少し話してて
─そこで言われたこと、ちょっとモヤっとしてたんだ
善子「自分の触れられたくない部分をピンポイントで言い放ってくることへの苦手意識…のほうが強いのかも」
聖良「理亞は歯に衣着せぬ物言いをする子ですから、それはあるかもしれません」
聖良「けど流石にその度合いも相手によって変わります」
聖良「だからそういう意味ではルビィさんが一番、理亞に強い言葉を浴びせられていると思います」
千歌「…気に入らないから?」
聖良「端的に言えば」
366: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:32:40.42 ID:66JFoiEu
曜「でも理亞ちゃんは、ルビィちゃんの何がそんなに気に入らないんですか?」
果南「うーん見た目から来る印象、とか?」
梨子「多分ですけど、それはないと思います」
果南「じゃあどんな理由で?」
梨子「そこまでは、分からないですけど…」
ダイヤ(……ですが私も梨子さんの言う通り)
花丸(もっと別の何かがある気がする)
果南「うーん見た目から来る印象、とか?」
梨子「多分ですけど、それはないと思います」
果南「じゃあどんな理由で?」
梨子「そこまでは、分からないですけど…」
ダイヤ(……ですが私も梨子さんの言う通り)
花丸(もっと別の何かがある気がする)
367: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:33:24.44 ID:66JFoiEu
千歌「ねえ聖良さん、どうしてなんですか?」
聖良「それは……」
善子「ルビィが本当は人一倍出来る子だってことを理亞は分かってるからでしょ」
「「!!!」」
善子「もっと言うなら」
善子「実力も、知識も、熱意も、根性も持ち合わせておきながら」
善子「自分のことは二の次で、他人の顔色ばかり窺っているのが腹立ってしょうがないのよ」
善子「学業でトップの成績を修めている人が、部活動でエースの立ち位置にいる人が」
善子「周りからの評価に謙遜どころか卑屈になっているさまを見て苛立ちを覚えるアレと、似たようなものよ」
善子「私たちがルビィに対してどう思っているかはさておき」
善子「少なくとも理亞は黒澤ルビィっていう子をそんな風に捉えている、私はそう思うけどね」
聖良「それは……」
善子「ルビィが本当は人一倍出来る子だってことを理亞は分かってるからでしょ」
「「!!!」」
善子「もっと言うなら」
善子「実力も、知識も、熱意も、根性も持ち合わせておきながら」
善子「自分のことは二の次で、他人の顔色ばかり窺っているのが腹立ってしょうがないのよ」
善子「学業でトップの成績を修めている人が、部活動でエースの立ち位置にいる人が」
善子「周りからの評価に謙遜どころか卑屈になっているさまを見て苛立ちを覚えるアレと、似たようなものよ」
善子「私たちがルビィに対してどう思っているかはさておき」
善子「少なくとも理亞は黒澤ルビィっていう子をそんな風に捉えている、私はそう思うけどね」
368: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:34:02.93 ID:66JFoiEu
「…………」
善子「どうなの、聖良」
聖良「…大方当たっています」
聖良「善子さんは、理亞もそうですがルビィさんのことを本当によく見ているんですね」
善子「分かるわよそれくらい、ルビィの良いところも悪いところも私はちゃんと知ってるもの」
善子「私はルビィの彼女なんだからね、まだまだ現役のさ」
花丸「……うん、そうだね善子ちゃん」フフッ
善子「話が脱線したわねごめん、取りあえず戻しましょうか」
善子「どうなの、聖良」
聖良「…大方当たっています」
聖良「善子さんは、理亞もそうですがルビィさんのことを本当によく見ているんですね」
善子「分かるわよそれくらい、ルビィの良いところも悪いところも私はちゃんと知ってるもの」
善子「私はルビィの彼女なんだからね、まだまだ現役のさ」
花丸「……うん、そうだね善子ちゃん」フフッ
善子「話が脱線したわねごめん、取りあえず戻しましょうか」
369: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:34:39.20 ID:66JFoiEu
梨子「あの、理亞ちゃんとルビィちゃんがお互いにどう思っているのかは分かったんですけど」
梨子「聖良さんはどうして、わざわざ理亞ちゃんが嫌っているルビィちゃんを推薦に?」
聖良「ありのままの自分を曝け出せるからですよ」
千歌「ありのまま……?」
聖良「今年に入って、理亞を取り巻く環境はどんどん変わっていきました」
聖良「ラブライブでの優勝と、私が卒業して上京するにあたって、あの子は文字通り一人でやっていかなくてはいけなくなった」
聖良「それこそ新入部員への指導や今年の目標に向けてどう活動するのか等」
聖良「リーダーやスクールアイドルの先輩として求められることも多く、そこには当然責任が伴う」
聖良「頼りに出来る人間が誰も居ないまま、そんな日々を繰り返すうちにいつしか理亞は……周りに遠慮するようになった」
聖良「誰かが離れていかないように、期待を裏切らないように」
聖良「自分よりも自分の立場からくる役目や、周囲の期待に応えられるような結果を優先するようになったんです」
梨子「聖良さんはどうして、わざわざ理亞ちゃんが嫌っているルビィちゃんを推薦に?」
聖良「ありのままの自分を曝け出せるからですよ」
千歌「ありのまま……?」
聖良「今年に入って、理亞を取り巻く環境はどんどん変わっていきました」
聖良「ラブライブでの優勝と、私が卒業して上京するにあたって、あの子は文字通り一人でやっていかなくてはいけなくなった」
聖良「それこそ新入部員への指導や今年の目標に向けてどう活動するのか等」
聖良「リーダーやスクールアイドルの先輩として求められることも多く、そこには当然責任が伴う」
聖良「頼りに出来る人間が誰も居ないまま、そんな日々を繰り返すうちにいつしか理亞は……周りに遠慮するようになった」
聖良「誰かが離れていかないように、期待を裏切らないように」
聖良「自分よりも自分の立場からくる役目や、周囲の期待に応えられるような結果を優先するようになったんです」
370: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:35:19.68 ID:66JFoiEu
花丸「それって何か……ルビィちゃんと」
ダイヤ「ええ、原因や過程は違えど……考え方は似ていますわね」
ダイヤ「環境のせいで自分の気持ちを押し殺さなくてはいけない辺りが特に」
果南「ダイヤ……」
聖良「そうですね…恐らく理亞がルビィさんに苛つくのも、自分と重なるところがあるからなんでしょう」
聖良「しかし、だからこそルビィさんは」
聖良「理亞にとって格上でも格下でもない、自分と対等な存在」
聖良「もし理亞が遠慮も何もせずに本音をぶつけられる相手がいるとすれば、それはあの子と同じ境遇にいて」
聖良「尚且つ自分がその実力を認めたルビィさん唯一人だけなんですよ」
ダイヤ「ええ、原因や過程は違えど……考え方は似ていますわね」
ダイヤ「環境のせいで自分の気持ちを押し殺さなくてはいけない辺りが特に」
果南「ダイヤ……」
聖良「そうですね…恐らく理亞がルビィさんに苛つくのも、自分と重なるところがあるからなんでしょう」
聖良「しかし、だからこそルビィさんは」
聖良「理亞にとって格上でも格下でもない、自分と対等な存在」
聖良「もし理亞が遠慮も何もせずに本音をぶつけられる相手がいるとすれば、それはあの子と同じ境遇にいて」
聖良「尚且つ自分がその実力を認めたルビィさん唯一人だけなんですよ」
371: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:35:52.64 ID:66JFoiEu
善子「だからルビィを?」
聖良「はい、相手のことを考えられるようになったとだけ言えば聞こえはいいかもしれませんが」
聖良「それで雁字搦めになってしまっては、この先も上手くいく保証はないですし」
聖良「どこかで耐えられずに、壊れてしまうかもしれない」
聖良「だからあなた方の事情と今回の合宿の件を聞いたとき、私は思い至ったんです」
聖良「合宿でルビィさんと密接に関わることで、もしかしたら理亞の心情に何か変化が訪れるのかもしれないと」
聖良「ルビィさんを利用する形になってしまって心苦しいのですが、それでも私はあの子のために自分に何か出来ることをしてあげたかった」
聖良「……ごめんなさい」
聖良「はい、相手のことを考えられるようになったとだけ言えば聞こえはいいかもしれませんが」
聖良「それで雁字搦めになってしまっては、この先も上手くいく保証はないですし」
聖良「どこかで耐えられずに、壊れてしまうかもしれない」
聖良「だからあなた方の事情と今回の合宿の件を聞いたとき、私は思い至ったんです」
聖良「合宿でルビィさんと密接に関わることで、もしかしたら理亞の心情に何か変化が訪れるのかもしれないと」
聖良「ルビィさんを利用する形になってしまって心苦しいのですが、それでも私はあの子のために自分に何か出来ることをしてあげたかった」
聖良「……ごめんなさい」
372: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:36:23.13 ID:66JFoiEu
ダイヤ「聖良さん……」
善子「いいんじゃないの別に」
聖良「えっ……?」
曜「善子ちゃん?」
善子「私はルビィにとっても、これは必要なことだと思うし」
梨子「どうしてそう思うの?」
善子「だって私たちはルビィに対してかなり気を遣ってるでしょ、大なり小なり差はあると思うけど」
善子「全員あの子に負い目があるからどうしたって本人に強い口調でああだこうだと言えないじゃない」
善子「仮に思っていることがあったとしても、無意識のうちに言葉を選んで傷つかないようにって感じだし」
善子「だから理亞の存在はこっちにとっても貴重、それでおあいこってことにしない?」
聖良「…ありがとうございます」
善子「別に、そういうのいいから」フイッ
花丸「照れてる照れてる」
善子「やかましいわっ!」
善子「いいんじゃないの別に」
聖良「えっ……?」
曜「善子ちゃん?」
善子「私はルビィにとっても、これは必要なことだと思うし」
梨子「どうしてそう思うの?」
善子「だって私たちはルビィに対してかなり気を遣ってるでしょ、大なり小なり差はあると思うけど」
善子「全員あの子に負い目があるからどうしたって本人に強い口調でああだこうだと言えないじゃない」
善子「仮に思っていることがあったとしても、無意識のうちに言葉を選んで傷つかないようにって感じだし」
善子「だから理亞の存在はこっちにとっても貴重、それでおあいこってことにしない?」
聖良「…ありがとうございます」
善子「別に、そういうのいいから」フイッ
花丸「照れてる照れてる」
善子「やかましいわっ!」
373: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:37:04.80 ID:66JFoiEu
それから……
─空港
聖良「ではそろそろ時間ですので行ってきますね、今日のこともそうですが色々とお世話になりました」
千歌「こっちこそ聖良さんのおかげですっごい助かりました! ありがとうございました!!」
果南「それで、内浦のほうにはいつ頃戻ってくる予定なの?」
聖良「それは果南さんは私に離れてほしくない、ということですか?」
果南「そういう意味で聞いたんじゃないんだけど」
聖良「お望みとあらばすぐにでも戻ってきますよ」ニコ
鞠莉(意外とグイグイいくわよね聖良って……)
374: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:37:37.67 ID:66JFoiEu
果南「いや気にしなくていいよ、ゆっくりしていけばいいじゃん」
聖良「そうですか? でもまあ、向こうでやるべきことはそんなにありませんから」
聖良「8月3日あたりにはこちらに戻ってきますよ、安心してください」
果南「安心って、別に不安にはなってないんだけどなあ……」
曜(…うーん、なんか)
善子(流石に察せてきたかも。あの二人の関係)
聖良「そうですか? でもまあ、向こうでやるべきことはそんなにありませんから」
聖良「8月3日あたりにはこちらに戻ってきますよ、安心してください」
果南「安心って、別に不安にはなってないんだけどなあ……」
曜(…うーん、なんか)
善子(流石に察せてきたかも。あの二人の関係)
375: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:38:11.11 ID:66JFoiEu
鞠莉「まあまあいいじゃない、待ってるわよ聖良」
聖良「はい、ではまた」
曜「聖良さんいってらっしゃーい!」
千歌「また今度ーーー!」
鞠莉「さてと、聖良の見送りもすんだし」
鞠莉「今日はここで解散ってことでいいわよね? 千歌っち」
千歌「そうだね、みんなもお疲れさま! また明日ね!」
「はーい!」
聖良「はい、ではまた」
曜「聖良さんいってらっしゃーい!」
千歌「また今度ーーー!」
鞠莉「さてと、聖良の見送りもすんだし」
鞠莉「今日はここで解散ってことでいいわよね? 千歌っち」
千歌「そうだね、みんなもお疲れさま! また明日ね!」
「はーい!」
376: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:38:42.85 ID:66JFoiEu
花丸「ダイヤさん、これからアオちゃんのところに行こうと思っているんだけど一緒にどうかな?」
ダイヤ「ご一緒しますわ。果南さんはどうします?」
果南「私は久々に家でゆっくりする予定、たまには羽を伸ばしたいし」
千歌「ねえねえじゃあ果南ちゃん私の家に来ない!? 温泉あるしゆっくり出来るし私とも遊べるし!」
果南「おっいいね、高見さんのとこにも挨拶いってなかったし今日はそうしようか」
千歌「やったー!」
ダイヤ「ご一緒しますわ。果南さんはどうします?」
果南「私は久々に家でゆっくりする予定、たまには羽を伸ばしたいし」
千歌「ねえねえじゃあ果南ちゃん私の家に来ない!? 温泉あるしゆっくり出来るし私とも遊べるし!」
果南「おっいいね、高見さんのとこにも挨拶いってなかったし今日はそうしようか」
千歌「やったー!」
377: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:39:13.19 ID:66JFoiEu
曜「善子ちゃんは何か予定あるの? 練習やるなら付き合うけど」
善子「今日はいいわ、明日に備えて休んでおく」
曜「そっか」
善子「曜、暇なら梨子をデートにでも誘ってくれば? 多分断らないでしょ」
曜「なっ、なんでいきなりそうなるのかな」
善子「視線でバレバレよ、ほら鞠莉も梨子も気付いてこっち見てるじゃない」
善子(一人はすっごいニヤついてるけど、ほんと好きね)
曜「ぅ……」
善子「別に無視して帰っても、それはそれでアリなのかもしれないけどどうするの?」
曜「……いってきます」
善子「はい、いってらっしゃい……さてと私もそろそろ」
善子「今日はいいわ、明日に備えて休んでおく」
曜「そっか」
善子「曜、暇なら梨子をデートにでも誘ってくれば? 多分断らないでしょ」
曜「なっ、なんでいきなりそうなるのかな」
善子「視線でバレバレよ、ほら鞠莉も梨子も気付いてこっち見てるじゃない」
善子(一人はすっごいニヤついてるけど、ほんと好きね)
曜「ぅ……」
善子「別に無視して帰っても、それはそれでアリなのかもしれないけどどうするの?」
曜「……いってきます」
善子「はい、いってらっしゃい……さてと私もそろそろ」
378: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:39:53.51 ID:66JFoiEu
ブーッ ブーッ
善子「? もしもしルビィ? どうしたの」
『もしもし善子ちゃん? あのね、ちょっと話したいことがあって』
『多分長くなると思うんだけど、いいかな?』
善子「いいわよ……でも今出かけているから部屋に戻ったあとで掛けなおすわ」
『うん、わかった』
善子「急いで帰るわね」
『ゆっくりでいいよ』
善子「遠慮しないの」タッ
379: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:41:02.10 ID:66JFoiEu
─善子の部屋
善子「ふぅ……もしもしお待たせ、それで話って?」
『私の合宿のこと、で……どうすればいいのかなって』
善子「そう、あんまり上手くいってないのね」
『!!』
善子「違った?」
『ううん、違わない』
『善子ちゃんはなんでもお見通しなんだね』
善子「ルビィ以外には無理だけどね……相談なら乗るわよ、でもその前に」
善子「この6日間で何があったか、私に教えてくれない?」
『うん、そのつもりだよ』
『あのね、まずは……』
380: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:41:36.48 ID:66JFoiEu
善子「──ふーんそんなことがねえ、理亞とルビィが合宿のペアか」
善子「しかも今が一番ぎこちないとはね」
善子(タイミングがいいんだか悪いんだか)
『うん、私言われるまで全然気が付かなくて』
善子「でもそれは仕方ない部分もあるじゃない、全部が貴女のせいってわけじゃ」
『確かにそうかもしれないけど、でもね善子ちゃん』
『……それってね、去年のあのときから何も変わってないんじゃないかなって』
『ちょっと、思ったんだ』
善子「! ……なるほど」
善子「しかも今が一番ぎこちないとはね」
善子(タイミングがいいんだか悪いんだか)
『うん、私言われるまで全然気が付かなくて』
善子「でもそれは仕方ない部分もあるじゃない、全部が貴女のせいってわけじゃ」
『確かにそうかもしれないけど、でもね善子ちゃん』
『……それってね、去年のあのときから何も変わってないんじゃないかなって』
『ちょっと、思ったんだ』
善子「! ……なるほど」
381: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:42:08.42 ID:66JFoiEu
『だけどまた私の知らない間に誰かが嫌な思いをして、拗れていくのはいやだから』
『今度はちゃんと関わっていきたくて、目を背けたくなくて』
『でも私だけじゃどうすればいいのか分からないから……誰かに相談しようと思ったの』
善子「そっか……ダイヤや花丸には言ったの?」
『ううん、善子ちゃんだけ』
善子「そう、ルビィはわざわざ私一人を選んでくれたのね」
『迷惑だった?』
善子「そんなわけないでしょ、嬉しいわよ。凄くね」
『よかった』
『今度はちゃんと関わっていきたくて、目を背けたくなくて』
『でも私だけじゃどうすればいいのか分からないから……誰かに相談しようと思ったの』
善子「そっか……ダイヤや花丸には言ったの?」
『ううん、善子ちゃんだけ』
善子「そう、ルビィはわざわざ私一人を選んでくれたのね」
『迷惑だった?』
善子「そんなわけないでしょ、嬉しいわよ。凄くね」
『よかった』
382: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:42:48.55 ID:66JFoiEu
善子「でもねルビィ、正直に言うと私は今のルビィの話を聞いて」
善子「そこまで深刻になる必要もないかなって思ったの、少なくとも私が予想していたよりもずっと」
『え?』
善子「だってさ、貴女はちゃんと意識出来てるじゃない」
善子「今のままじゃ駄目だって思いながらもその問題を自分だけで片づけようとしてないでしょ」
善子「誰かに話して、聞いてもらって、でもそこで人に言われたことそのまんまやるんじゃなくてさ」
善子「自分の意志でどうするのか決めようとしてる」
善子「気付いてないかもしれないけど、それは少し前までのルビィには出来ていなかったことなのよ」
『!』
善子「だからね、貴女がちゃんと前を向けているんだってことが分かって、ちょっと安心した」
善子「そこまで深刻になる必要もないかなって思ったの、少なくとも私が予想していたよりもずっと」
『え?』
善子「だってさ、貴女はちゃんと意識出来てるじゃない」
善子「今のままじゃ駄目だって思いながらもその問題を自分だけで片づけようとしてないでしょ」
善子「誰かに話して、聞いてもらって、でもそこで人に言われたことそのまんまやるんじゃなくてさ」
善子「自分の意志でどうするのか決めようとしてる」
善子「気付いてないかもしれないけど、それは少し前までのルビィには出来ていなかったことなのよ」
『!』
善子「だからね、貴女がちゃんと前を向けているんだってことが分かって、ちょっと安心した」
383: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:43:24.17 ID:66JFoiEu
『善子ちゃん…』
善子「ねえルビィ、私もこの合宿を通じて気付いたことがあるんだけど、聞いてもらってもいい?」
『う、うんいいけど』
善子「ああその前に北海道で焼肉食べにいったときにさ、悩んでいることがあるって私が言ったの覚えてる?」
『覚えてるよ』
善子「今話すのはその悩みのことなんだけど」
善子「私ね、あのときルビィと花丸に置いていかれそうな気がして焦っていたのよね」
『置いていかれる?』
善子「ねえルビィ、私もこの合宿を通じて気付いたことがあるんだけど、聞いてもらってもいい?」
『う、うんいいけど』
善子「ああその前に北海道で焼肉食べにいったときにさ、悩んでいることがあるって私が言ったの覚えてる?」
『覚えてるよ』
善子「今話すのはその悩みのことなんだけど」
善子「私ね、あのときルビィと花丸に置いていかれそうな気がして焦っていたのよね」
『置いていかれる?』
384: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:44:03.71 ID:66JFoiEu
善子「ルビィはスクールアイドルの知識や経験で頼りにされてるし、花丸もライブツアーでセンターに抜擢されるほどの大活躍」
善子「なのに私だけ皆のために何も出来ていないってね」
『……それで?』
善子「それで戻ってからは自主練も曜と一緒にやるようになった、きっとルビィとただ練習を続けているだけじゃ何も変わらないと思ったから」
善子「今の貴女と同じね」フフッ
『そう、だったんだ』
善子「なのに私だけ皆のために何も出来ていないってね」
『……それで?』
善子「それで戻ってからは自主練も曜と一緒にやるようになった、きっとルビィとただ練習を続けているだけじゃ何も変わらないと思ったから」
善子「今の貴女と同じね」フフッ
『そう、だったんだ』
385: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:44:43.89 ID:66JFoiEu
善子「そしてそのまま夏に入って合宿、私たちAqoursのほうはフェスライブに向けてデュオトリオの組み合わせがどんな形でも成り立つように」
善子「二人組と三人組に分かれてひたすら練習をした、それ以外にもチームの連携のために他のスポーツに手を付けたりもした」
善子「当然最初は上手くいかなかったわ、合わせようと思っても少しずれていたりとか全く連携が取れていなかったりとかそんなのザラ」
善子「でも段々やっていくうちに一人一人のことが分かるようになってきて、そして今日ようやく」
善子「全ての組み合わせが上手くいったの、私も含めてみんなとても喜んでたわ」
『……』
善子「二人組と三人組に分かれてひたすら練習をした、それ以外にもチームの連携のために他のスポーツに手を付けたりもした」
善子「当然最初は上手くいかなかったわ、合わせようと思っても少しずれていたりとか全く連携が取れていなかったりとかそんなのザラ」
善子「でも段々やっていくうちに一人一人のことが分かるようになってきて、そして今日ようやく」
善子「全ての組み合わせが上手くいったの、私も含めてみんなとても喜んでたわ」
『……』
386: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:45:15.65 ID:66JFoiEu
善子「ねえ、ルビィはなんで私たちが上手くいったと思う?」
『それは……皆がお互いのことをちゃんと考えていたから?』
善子「ちがう」
善子「全員、自分のことを考えていたからよ」
『!?』
善子「私もそこに気付けたから、息を合わせられるようになった」
『それは……皆がお互いのことをちゃんと考えていたから?』
善子「ちがう」
善子「全員、自分のことを考えていたからよ」
『!?』
善子「私もそこに気付けたから、息を合わせられるようになった」
387: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:45:51.94 ID:66JFoiEu
『善子ちゃん、それってどういうこと…?』
善子「これだけ聞けば自分勝手って思われるかもだけど」
善子「そうじゃない、私が言いたいのは─」
善子「相手と自分のことを考えて、初めてコンビっていうのは成立するんだってこと」
『!』
善子「相手のためだけに動いても意味がないの、それはそうよね」
善子「自分も含めてのデュオトリオなんだから、自分を無いものとして扱ったら成立しないのよ」
善子「その時点で欠けているんだから」
善子「これだけ聞けば自分勝手って思われるかもだけど」
善子「そうじゃない、私が言いたいのは─」
善子「相手と自分のことを考えて、初めてコンビっていうのは成立するんだってこと」
『!』
善子「相手のためだけに動いても意味がないの、それはそうよね」
善子「自分も含めてのデュオトリオなんだから、自分を無いものとして扱ったら成立しないのよ」
善子「その時点で欠けているんだから」
388: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:46:26.76 ID:66JFoiEu
『……』
善子「自分本位でもダメ、相手に依存しすぎるのも駄目」
善子「大事なのはどっちにとっても私が必要なんだと、そう思わせることなの」
善子「代わりなんていない、その二人にしか出来ないことが必ずある」
善子「だから無理に合わせようとしないで」
『…………』
善子「自分本位でもダメ、相手に依存しすぎるのも駄目」
善子「大事なのはどっちにとっても私が必要なんだと、そう思わせることなの」
善子「代わりなんていない、その二人にしか出来ないことが必ずある」
善子「だから無理に合わせようとしないで」
『…………』
389: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:46:59.69 ID:66JFoiEu
善子「ルビィ、貴女はよくやってるわよ。慣れない場所で初めて会う集まりの中で、しかも指導者は誰もが憧れてやまない偉大な人だし」
善子「そのうえ集まった子の中でも特に馬の合わない理亞と組むことになって、それでも」
善子「理亞のためにどうにかしようと今こうして動いている、凄いと思うわよ。誰にだって出来ることじゃない」
善子「でももっと、自分のために頑張ってもいいんじゃない?」
善子「私は、今の大人しいルビィも嫌いじゃないけど」
善子「前みたいな我がまま言って私を困らせるルビィの方が好きよ」
『──!!』
善子「私が言いたかったのはそれだけ」
善子「そのうえ集まった子の中でも特に馬の合わない理亞と組むことになって、それでも」
善子「理亞のためにどうにかしようと今こうして動いている、凄いと思うわよ。誰にだって出来ることじゃない」
善子「でももっと、自分のために頑張ってもいいんじゃない?」
善子「私は、今の大人しいルビィも嫌いじゃないけど」
善子「前みたいな我がまま言って私を困らせるルビィの方が好きよ」
『──!!』
善子「私が言いたかったのはそれだけ」
390: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:47:29.68 ID:66JFoiEu
『…………うん』
『ありがとう善子ちゃん』
『私、善子ちゃんに話してよかった』
善子「そう」
『うん、あとね久しぶりにこうして電話で話せて凄く楽しかった。嬉しかった』
善子「私もよ」
『今度は二人っきりで会ってお話ししたいね』
善子「ええ」
『じゃあ、またね』
『ありがとう善子ちゃん』
『私、善子ちゃんに話してよかった』
善子「そう」
『うん、あとね久しぶりにこうして電話で話せて凄く楽しかった。嬉しかった』
善子「私もよ」
『今度は二人っきりで会ってお話ししたいね』
善子「ええ」
『じゃあ、またね』
391: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:48:18.24 ID:66JFoiEu
ピコン ツーツー……
善子「……はぁー」ボフン
善子「ルビィが最初に頼ったのは私、か」
善子「あれだけ偉そうに言っておいてなんだけど……フフッ」
善子「それはないと思ってたわ、私もまだまだ甘いわね全く」
善子「…………それにしても、理亞とのコンビ結成で」
善子「ルビィに出来ること、ルビィがやりたいこと……ねえ」ウーン
善子「私にもあるのかしら、聖良が言ってたようにそれでルビィに協力出来ることが他にもまだ何か」
善子「もし、あるなら……」スヤ
392: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:49:02.88 ID:66JFoiEu
─合宿7日目
瑞希「ツバサさん! ちょっといいですか?」
ツバサ「何かしら」
さゆり「振り付けのここの部分なんですけど、変えた後のテンポとか考えたら少し物足りないかなって気がして」
ツバサ「成程、面白いわね」
瑞希「ツバサさんはどう思いますか?」
ツバサ「そうね、私ならこことここの繋ぎを……」
393: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:49:56.05 ID:66JFoiEu
蘭花「るう、私の衣装はこんな感じでお願いするネ!」
るう「それだと動きづらいよ、でも元のイメージを残したまま作るならここをこうして……どう?」
蘭花「おおっ成程ネ! るうは凄いアル!」
るう「えへへっ…ありがとう」
雪穂「…………」
るう「それだと動きづらいよ、でも元のイメージを残したまま作るならここをこうして……どう?」
蘭花「おおっ成程ネ! るうは凄いアル!」
るう「えへへっ…ありがとう」
雪穂「…………」
394: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:50:46.06 ID:66JFoiEu
雪穂(みんな初日の頃と比べると段違いによくなってるなあ)
雪穂(最初は私たちが見回りながらアドバイスを送っていたけど)
雪穂(今は自分たちで考え合って決めてから、それをもっと良くするために自ら進んで助言を貰いにいってる)
雪穂(初めは慣れなかった相手とも、ここでの共同生活や練習を通して時間を重ねていったことで)
雪穂(信頼が芽生え……そして)
雪穂(自主性とそれに伴う行動力が今、あの子たちの中で確かなものになりつつある)
雪穂(最初は私たちが見回りながらアドバイスを送っていたけど)
雪穂(今は自分たちで考え合って決めてから、それをもっと良くするために自ら進んで助言を貰いにいってる)
雪穂(初めは慣れなかった相手とも、ここでの共同生活や練習を通して時間を重ねていったことで)
雪穂(信頼が芽生え……そして)
雪穂(自主性とそれに伴う行動力が今、あの子たちの中で確かなものになりつつある)
395: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:51:32.53 ID:66JFoiEu
雪穂「年々スクールアイドルのレベルが高くなってるとは聞いていたけど……」
雪穂「想像以上、みんな凄い呑み込みの早さだよ」
雪穂(でも、そんな彼女たちの成長を妨げずにここまで促したのは……)チラッ
ツバサ「そうそう、二人ともいい感じになってきたわね」
ツバサ「あと気になるところがあるとするなら……」
雪穂(ツバサさんなんだよなあ……!!)ブワッ
雪穂「想像以上、みんな凄い呑み込みの早さだよ」
雪穂(でも、そんな彼女たちの成長を妨げずにここまで促したのは……)チラッ
ツバサ「そうそう、二人ともいい感じになってきたわね」
ツバサ「あと気になるところがあるとするなら……」
雪穂(ツバサさんなんだよなあ……!!)ブワッ
396: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:52:03.43 ID:66JFoiEu
「雪穂さん、雪穂さん?」
雪穂「……え? ああ、なに?」
「振り付けのことで聞きたいことがあって、いいですか?」
雪穂「あっうんごめんね、ちょっとボーっとしてて……どれどれ?」
雪穂(いけないいけない……つい熱が入ってしまった)
雪穂(ちゃんとこっちに集中しなくちゃね)
雪穂「……え? ああ、なに?」
「振り付けのことで聞きたいことがあって、いいですか?」
雪穂「あっうんごめんね、ちょっとボーっとしてて……どれどれ?」
雪穂(いけないいけない……つい熱が入ってしまった)
雪穂(ちゃんとこっちに集中しなくちゃね)
397: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:53:20.37 ID:66JFoiEu
……
ツバサ「──よし、少し早いけど今日の練習はここまでにしましょう」
ツバサ「みんなお疲れさま!」
「お疲れ様でした!!」
ツバサ「さてと、今日でこの合宿も始まってからちょうど一週間になります」
ツバサ「そして明日からは月も替わって8月に入るわけだけど、みんな」
ツバサ「その8月に何があるかは勿論知っているわよね? はい瑞希ちゃん答えて」ユビサシ
瑞希「は、はい! フェスライブです!」
398: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:53:46.63 ID:66JFoiEu
ツバサ「正解。ラブライブ!サマーフェスティバル2020がいよいよ明日開催されるわ」
ツバサ「年に一度、いや今回に至ってはそれ以上の盛大なお祭りになることは間違いない」
ツバサ「当然この中にも思いをはせる人はいるでしょう、私も楽しみで仕方ないわ」
ツバサ「そこで、よ。少し思いついたことがあるんだけど」
雪穂「ん?」
ツバサ「……」フッ
ツバサ「明日から始まるフェスライブ」
ツバサ「そのイベントにあなた達全員エントリーしてもらうわ!」
ツバサ「デュオ部門に、この組み合わせでね」ニヤ
ツバサ「年に一度、いや今回に至ってはそれ以上の盛大なお祭りになることは間違いない」
ツバサ「当然この中にも思いをはせる人はいるでしょう、私も楽しみで仕方ないわ」
ツバサ「そこで、よ。少し思いついたことがあるんだけど」
雪穂「ん?」
ツバサ「……」フッ
ツバサ「明日から始まるフェスライブ」
ツバサ「そのイベントにあなた達全員エントリーしてもらうわ!」
ツバサ「デュオ部門に、この組み合わせでね」ニヤ
399: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:54:16.65 ID:66JFoiEu
雪穂「んなあっ!?」
ルビィ・理亞「─!?」
ザワザワッ…!
雪穂「待ってくださいツバサさん! そんなの予定には入って……」
雪穂「それに最初の挨拶で合宿だけに専念してもらうってみんなにも言ってたじゃないですか!」
ツバサ「言ったわよ。でもこの一週間で私も考えが変わったの」
ツバサ「ここにいるみんなの成長には目を見張るものがある、このまま練習だけで終わらせるなんてもったいないわ」
ツバサ「雪穂ちゃんはそうは思わない?」
雪穂「それは否定しませんけど!」
雪穂(っていうか、え? じゃあ何、最初に二人一組でペアを組ませたのも…)
雪穂(三人以上のグループ練習を最小限に止めておいたのも……まさか!)バッ
ツバサ「ほらね、だったらやるべきなのよ」ウインク
雪穂(考えが変わったなんて大嘘! 初めから仕組んでたなこの人ーっ!)
ルビィ・理亞「─!?」
ザワザワッ…!
雪穂「待ってくださいツバサさん! そんなの予定には入って……」
雪穂「それに最初の挨拶で合宿だけに専念してもらうってみんなにも言ってたじゃないですか!」
ツバサ「言ったわよ。でもこの一週間で私も考えが変わったの」
ツバサ「ここにいるみんなの成長には目を見張るものがある、このまま練習だけで終わらせるなんてもったいないわ」
ツバサ「雪穂ちゃんはそうは思わない?」
雪穂「それは否定しませんけど!」
雪穂(っていうか、え? じゃあ何、最初に二人一組でペアを組ませたのも…)
雪穂(三人以上のグループ練習を最小限に止めておいたのも……まさか!)バッ
ツバサ「ほらね、だったらやるべきなのよ」ウインク
雪穂(考えが変わったなんて大嘘! 初めから仕組んでたなこの人ーっ!)
400: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/05(火) 18:54:45.66 ID:66JFoiEu
ツバサ「そしてそれに伴って8月からはあなた達に選択権を与えるわ」
ツバサ「合宿の練習をやるかやらないか、その権利をね」
雪穂「それって……」
ツバサ「イベントでのライブに全心血を注ぐのもよし、合宿でコンビの完成度を上げるのもよし」
ツバサ「長期合宿のここから残り十日間! 何をどうするかはあなた達の自由!」
ツバサ「各々が自分自身で考え、行動し、最高の結果を目指すこと!」
ツバサ「それが! 私からあなた達へ与える最後の課題です!!」
ツバサ「舞台は整った!! さあ──」
ツバサ「これまでに培ってきた特訓の成果を」
ツバサ「思う存分、発揮させてきなさい!」
ツバサ「合宿の練習をやるかやらないか、その権利をね」
雪穂「それって……」
ツバサ「イベントでのライブに全心血を注ぐのもよし、合宿でコンビの完成度を上げるのもよし」
ツバサ「長期合宿のここから残り十日間! 何をどうするかはあなた達の自由!」
ツバサ「各々が自分自身で考え、行動し、最高の結果を目指すこと!」
ツバサ「それが! 私からあなた達へ与える最後の課題です!!」
ツバサ「舞台は整った!! さあ──」
ツバサ「これまでに培ってきた特訓の成果を」
ツバサ「思う存分、発揮させてきなさい!」
404: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:31:18.95 ID:qn2r5d7b
─内浦
ダイヤ「はい練習終了! 皆さんお疲れさまでした」
ダイヤ「それで次は明日のイベントに参加する組み合わせについて話したいのですが」
鞠莉「何か要望のある人はいる?」
ブーッ ブーッ
善子「? ごめん、ちょっと……」
鞠莉「構わないわよ、誰から?」
善子「……ルビィ?」
405: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:31:46.52 ID:qn2r5d7b
ダイヤ「ルビィが?」
善子「(珍しいわね、昨日に引き続き今日もなんて)もしもし」
『もしもし善子ちゃん!? どうしよう大変なことになっちゃった!』
善子「うわっ、大変ってなにが……いやちょっと待って」
善子「ルビィ、今ちょうど皆もいるから一緒に聞いてもらってもいいかしら?」
『う、うんそうだねお願い』
善子「みんな集まって……それで、何があったの?」
『それが……私ね、明日から始まるフェスライブにデュオの部門で』
『理亞さんと一緒に出ることになったの』
善子「!」
ダイヤ「なっ……!?」
善子「(珍しいわね、昨日に引き続き今日もなんて)もしもし」
『もしもし善子ちゃん!? どうしよう大変なことになっちゃった!』
善子「うわっ、大変ってなにが……いやちょっと待って」
善子「ルビィ、今ちょうど皆もいるから一緒に聞いてもらってもいいかしら?」
『う、うんそうだねお願い』
善子「みんな集まって……それで、何があったの?」
『それが……私ね、明日から始まるフェスライブにデュオの部門で』
『理亞さんと一緒に出ることになったの』
善子「!」
ダイヤ「なっ……!?」
406: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:32:36.79 ID:qn2r5d7b
「「「えぇーーーーーー!?」」」
千歌「な、なんで!? どうしてそうなったの!?」
『えっと今日の合宿練習の終わりにね、ツバサさんが』
千歌「ツバサさん!? ちょっと待ってルビィちゃん! ツバサさんってあの元スクールアイドルのトップでもあって」ズイッ
曜「しかも今もなお超絶人気を誇る! アイドルグループA-RISEのリーダー! 綺羅ツバサさんのこと言ってるの!!?」ズズイッ
梨子「え、あの人!? 嘘!?」
千歌・曜「どうなの!?どうなのルビィちゃんっ!!」
『そ、そうだけど』
千歌「すっっっっっごーーーー!! 何それ!すごい羨ましい!!」
鞠莉「Amazing 最近テレビで見てないと思ったらそんなことになってたのね……」
千歌「な、なんで!? どうしてそうなったの!?」
『えっと今日の合宿練習の終わりにね、ツバサさんが』
千歌「ツバサさん!? ちょっと待ってルビィちゃん! ツバサさんってあの元スクールアイドルのトップでもあって」ズイッ
曜「しかも今もなお超絶人気を誇る! アイドルグループA-RISEのリーダー! 綺羅ツバサさんのこと言ってるの!!?」ズズイッ
梨子「え、あの人!? 嘘!?」
千歌・曜「どうなの!?どうなのルビィちゃんっ!!」
『そ、そうだけど』
千歌「すっっっっっごーーーー!! 何それ!すごい羨ましい!!」
鞠莉「Amazing 最近テレビで見てないと思ったらそんなことになってたのね……」
407: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:33:09.94 ID:qn2r5d7b
果南「でもそんな超大物が一体どうして」
曜「決まってるじゃん! スクールアイドルのためだよ!! だって選抜だよ!!?」
千歌「うわーー!!もう!もう……凄すぎて凄いとしか言えないよ!!」
千歌「あー私もそっちに行きたかったーーーーーー!!!」ワシャワシャ
花丸「ち、千歌ちゃんひとまず落ち着くずら……」
ダイヤ「皆さんも一度落ち着いて! 話が取っ散らかっていますわ!」
ワーワー!! キャーキャー!!
『え、えーっと……』
善子「……ごめん、こんなことになるならツバサさんのことについてはあらかじめ話しておくべきだったわ」
『ううんいいよ、私もみんなの気持ちは分かるから』
曜「決まってるじゃん! スクールアイドルのためだよ!! だって選抜だよ!!?」
千歌「うわーー!!もう!もう……凄すぎて凄いとしか言えないよ!!」
千歌「あー私もそっちに行きたかったーーーーーー!!!」ワシャワシャ
花丸「ち、千歌ちゃんひとまず落ち着くずら……」
ダイヤ「皆さんも一度落ち着いて! 話が取っ散らかっていますわ!」
ワーワー!! キャーキャー!!
『え、えーっと……』
善子「……ごめん、こんなことになるならツバサさんのことについてはあらかじめ話しておくべきだったわ」
『ううんいいよ、私もみんなの気持ちは分かるから』
408: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:33:40.39 ID:qn2r5d7b
数分後……
果南「成程それでエントリーすることに……ツバサさんも思い切ったことするなあ」
梨子「でも本当に突然ですよね」
『うん、だからどうしたらいいんだろうって』
千歌「そだねー、私たちもルビィちゃん抜きの状態で決めないといけないってことだから」
曜「まあ普通に考えてこっちはデュオとトリオの一つずつで……」
409: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:34:07.67 ID:qn2r5d7b
善子「……」
花丸「善子ちゃん、さっきからずーっと考え込んでるけどどうしたの?」
善子「……これだ」
花丸「え?」
ダイヤ「ではこちらはデュオとトリオの部門で一組ずつエントリーするという形で……「待って」
善子「その前に私の要望を聞いてもらってもいい?」
花丸「善子ちゃん、さっきからずーっと考え込んでるけどどうしたの?」
善子「……これだ」
花丸「え?」
ダイヤ「ではこちらはデュオとトリオの部門で一組ずつエントリーするという形で……「待って」
善子「その前に私の要望を聞いてもらってもいい?」
410: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:34:48.31 ID:qn2r5d7b
ダイヤ「善子さん?」
善子「私と花丸はデュオでエントリーしたい」
『!』
花丸「マル?」
鞠莉「それはつまり、善子と花丸でペアになってっていうことよね? ならデュオのほうは─」
善子「ううん違う」
善子「私と花丸、それぞれ違うペアでデュオに参加したいって意味」
善子「私がパートナーに希望したいのは曜よ」
「「「!!?」」」
『善子ちゃん……?』
善子「私と花丸はデュオでエントリーしたい」
『!』
花丸「マル?」
鞠莉「それはつまり、善子と花丸でペアになってっていうことよね? ならデュオのほうは─」
善子「ううん違う」
善子「私と花丸、それぞれ違うペアでデュオに参加したいって意味」
善子「私がパートナーに希望したいのは曜よ」
「「「!!?」」」
『善子ちゃん……?』
411: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:35:30.98 ID:qn2r5d7b
善子「ルビィ、昨日私が言ったこと覚えてる? もっと自分のために頑張ってもいいんじゃないかって」
善子「私は、あなたと戦ってみたい……同じ舞台で」
『──!』
花丸「!」
善子「合宿が、夏休みが終わってルビィが帰ってきたら、またラブライブに向けて一緒に練習することになる」
善子「同じAqoursのメンバーとして、仲間としてね。それが本来やるべきことだし私も早くルビィに戻ってきてほしいと思ってる」
善子「でもライバルとしてこうして貴女と競いあえるのは、これが最初で最後になるかもしれない」
善子「その機会を私は、私たちは逃したくない……そうでしょ花丸」
善子「私は、あなたと戦ってみたい……同じ舞台で」
『──!』
花丸「!」
善子「合宿が、夏休みが終わってルビィが帰ってきたら、またラブライブに向けて一緒に練習することになる」
善子「同じAqoursのメンバーとして、仲間としてね。それが本来やるべきことだし私も早くルビィに戻ってきてほしいと思ってる」
善子「でもライバルとしてこうして貴女と競いあえるのは、これが最初で最後になるかもしれない」
善子「その機会を私は、私たちは逃したくない……そうでしょ花丸」
412: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:36:11.61 ID:qn2r5d7b
今は無理でも、いつか三人で楽しく、遊べるのかなって
今のルビィちゃん、昔の頃に戻ってるもん
淡々とやるべきことだけやって、心に厚い壁を張って、一人で塞ぎこんでる
でも、それを破るきっかけを作ってくれたのは善子ちゃんだから、今度もきっと…
花丸「!! ……そうだね」
花丸「マルは、梨子さんを希望するずら」
梨子「私と……」
花丸「千歌ちゃんお願い!」
善子「我がままだってのは分かってる! けどっ……」
千歌「…………よし、分かった!!」
今のルビィちゃん、昔の頃に戻ってるもん
淡々とやるべきことだけやって、心に厚い壁を張って、一人で塞ぎこんでる
でも、それを破るきっかけを作ってくれたのは善子ちゃんだから、今度もきっと…
花丸「!! ……そうだね」
花丸「マルは、梨子さんを希望するずら」
梨子「私と……」
花丸「千歌ちゃんお願い!」
善子「我がままだってのは分かってる! けどっ……」
千歌「…………よし、分かった!!」
413: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:36:42.31 ID:qn2r5d7b
曜「ちょっ、千歌ちゃん」
果南「いいの? …本当に?」
千歌「ほら聖良さんも言ってたじゃん他校のメンバーとでも組めるって! 私はその人たちを探してみるからさ!」
善子「千歌……」
千歌「いつもと同じじゃつまらない! もっと違うことやらなきゃ!」
千歌「でしょ? 鞠莉ちゃん!」
鞠莉「……フフッ、そうね」
千歌「よーし一発かましてやれ善子ちゃん!!」
善子「ありがとう千歌…!」
果南「いいの? …本当に?」
千歌「ほら聖良さんも言ってたじゃん他校のメンバーとでも組めるって! 私はその人たちを探してみるからさ!」
善子「千歌……」
千歌「いつもと同じじゃつまらない! もっと違うことやらなきゃ!」
千歌「でしょ? 鞠莉ちゃん!」
鞠莉「……フフッ、そうね」
千歌「よーし一発かましてやれ善子ちゃん!!」
善子「ありがとう千歌…!」
414: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:37:25.37 ID:qn2r5d7b
善子「ルビィ、こっちの意思は決まったわあとは貴女がどうするかだけ」
『善子ちゃん、花丸ちゃん……』
善子「言っておくけどどうしようは無しよ、どうしたいか選びなさい」
花丸「今のマルたちはルビィちゃんのライバルだからね、敵に情けはかけないよ」
善子「だから遠慮もしない、全力であなた達の相手になってあげる」
花丸「全身全霊で挑んでくるずら!」
『──っ!!』
善子「これは私の……私たちAqoursからルビィへの」
善子「宣戦布告だ!!」
『善子ちゃん、花丸ちゃん……』
善子「言っておくけどどうしようは無しよ、どうしたいか選びなさい」
花丸「今のマルたちはルビィちゃんのライバルだからね、敵に情けはかけないよ」
善子「だから遠慮もしない、全力であなた達の相手になってあげる」
花丸「全身全霊で挑んでくるずら!」
『──っ!!』
善子「これは私の……私たちAqoursからルビィへの」
善子「宣戦布告だ!!」
415: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:37:54.31 ID:qn2r5d7b
─205号室
ルビィ「……ただいま」
さゆり「あっおかえりー」
あきる「遅かったわね」
ルビィ「うん、ちょっと色々あって」
さゆり「ルビィちゃんもやる? ポーカー」
ルビィ「やる」
416: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:38:28.68 ID:qn2r5d7b
サッサッ
さゆり「それにしても今日は驚いたねー、まさか最初のペア決めが参加の布石になっていたとは」ペラッ
あきる「ツバサさんって意外と無茶苦茶なところあるわよね、ビット3枚」スッ
さゆり「お、強気だねーレイズ2枚追加!」サッ
あきる「そっちもなかなか攻めてくるわね」
さゆり「ふふん、今回は自信ありだからね」
あきる「でも、ということは明日から私たちはライバル同士ってことになるのよね」
ルビィ「!」
さゆり「だねー、ルビィちゃんはどうする? レイズ?コール?」
417: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:39:13.27 ID:qn2r5d7b
ルビィ「……あの、聞きたいんだけど」
あきる「ん?」
ルビィ「さゆりちゃんとあきるちゃんは私と、戦いたい?」
さゆり・あきる「……」メアワセ
あきる「もちろん」
さゆり「戦いたいけど?」
ルビィ「でも私、まだ理亞さんと全然息が合ってないよ?」
さゆり「それって今だけでしょ?」
あきる「もう既に諦めてるなら話は変わってくるけど、あなた達に限ってそれはないでしょうしね、違う?」
あきる「ん?」
ルビィ「さゆりちゃんとあきるちゃんは私と、戦いたい?」
さゆり・あきる「……」メアワセ
あきる「もちろん」
さゆり「戦いたいけど?」
ルビィ「でも私、まだ理亞さんと全然息が合ってないよ?」
さゆり「それって今だけでしょ?」
あきる「もう既に諦めてるなら話は変わってくるけど、あなた達に限ってそれはないでしょうしね、違う?」
418: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:39:46.11 ID:qn2r5d7b
ルビィ「ううん……違わない」
ルビィ「レイズ、5枚」スッ
さゆり「うっそ!? ここで!?」
ルビィ「私も、負けない」
あきる「そうこなくちゃ、コールで」フッ
さゆり「私もコール、面白くなってきた!」
あきる「全員ドローは?」
ルビィ・さゆり「しない」
あきる「私も、それじゃあ手札オープン……!」
さゆり「!! これ……」
ルビィ「レイズ、5枚」スッ
さゆり「うっそ!? ここで!?」
ルビィ「私も、負けない」
あきる「そうこなくちゃ、コールで」フッ
さゆり「私もコール、面白くなってきた!」
あきる「全員ドローは?」
ルビィ・さゆり「しない」
あきる「私も、それじゃあ手札オープン……!」
さゆり「!! これ……」
419: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:40:27.71 ID:qn2r5d7b
ルビィ「……えへへっ、私の勝ち」
ルビィ「二人ともありがとう、おかげで決まったよルビィのやりたいこと」
ルビィ「そろそろ寝るね、おやすみ」
さゆり「あ、うん」
あきる「おやすみ」
さゆり・あきる「完っ全にフルハウス……」
ルビィ「二人ともありがとう、おかげで決まったよルビィのやりたいこと」
ルビィ「そろそろ寝るね、おやすみ」
さゆり「あ、うん」
あきる「おやすみ」
さゆり・あきる「完っ全にフルハウス……」
420: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:41:00.34 ID:qn2r5d7b
ルビィ「…………」
今年も私は、デュオで参加するつもり。そしてそこでトップを取る
各々が自分自身で考え、行動し、最高の結果を目指すこと!
代わりなんていない、その二人にしか出来ないことが必ずある
もっと、自分のために頑張ってもいいんじゃない?
敵に情けはかけないよ
だから遠慮もしない どうしたいか選びなさい
宣戦布告だ!!
ルビィ「…………勝ちたい」
ルビィ「合宿のみんなに、花丸ちゃんに」
ルビィ「善子ちゃんに、私は勝ちたい……!!」ギュゥ
ルビィ「そのためにはまず……!!」
今年も私は、デュオで参加するつもり。そしてそこでトップを取る
各々が自分自身で考え、行動し、最高の結果を目指すこと!
代わりなんていない、その二人にしか出来ないことが必ずある
もっと、自分のために頑張ってもいいんじゃない?
敵に情けはかけないよ
だから遠慮もしない どうしたいか選びなさい
宣戦布告だ!!
ルビィ「…………勝ちたい」
ルビィ「合宿のみんなに、花丸ちゃんに」
ルビィ「善子ちゃんに、私は勝ちたい……!!」ギュゥ
ルビィ「そのためにはまず……!!」
421: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:41:42.39 ID:qn2r5d7b
……翌日、8月1日
102号室
ピピピッ…… ピピピッ…
雪穂「うぅん……もう朝かあ…」モゾッ
雪穂「早く顔洗って着替えなきゃ……」ゴシゴシ
雪穂「よいしょっと」
422: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:42:15.41 ID:qn2r5d7b
雪穂「えーっと、今日の予定は……」ガチャ
「あの!! 雪穂さん!!」
雪穂「わーーーー! なに!?誰!?」
ルビィ「ご、ごめんなさい驚かせてしまって…」
雪穂「なんだルビィちゃんかあ……今日は早いね、それにずっとここで待ってたの?」
ルビィ「はい、雪穂さんに聞きたいことがあって」
雪穂「うんいいよ、何かな?」
「あの!! 雪穂さん!!」
雪穂「わーーーー! なに!?誰!?」
ルビィ「ご、ごめんなさい驚かせてしまって…」
雪穂「なんだルビィちゃんかあ……今日は早いね、それにずっとここで待ってたの?」
ルビィ「はい、雪穂さんに聞きたいことがあって」
雪穂「うんいいよ、何かな?」
423: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:42:54.66 ID:qn2r5d7b
ルビィ「雪穂さんにとってお姉ちゃんって、どんな存在ですか!?」
雪穂「え? お姉…ちゃん?」ポカン
ルビィ「はい!」
雪穂「…………ぷっ、あはははははは!!」
ルビィ「ゆ、雪穂さん?」
雪穂「いやごめんごめん、だってさ……フフッ」
雪穂「今まで技術的なこととか聞いてくる子はいたけど、そんな質問してくるのはルビィちゃんが初めてだったからさ」クスクス
雪穂「そっかそっかお姉ちゃんか、そういえばルビィちゃんにもいたんだよね」
雪穂「黒澤ダイヤちゃん、だっけ?」
雪穂「え? お姉…ちゃん?」ポカン
ルビィ「はい!」
雪穂「…………ぷっ、あはははははは!!」
ルビィ「ゆ、雪穂さん?」
雪穂「いやごめんごめん、だってさ……フフッ」
雪穂「今まで技術的なこととか聞いてくる子はいたけど、そんな質問してくるのはルビィちゃんが初めてだったからさ」クスクス
雪穂「そっかそっかお姉ちゃんか、そういえばルビィちゃんにもいたんだよね」
雪穂「黒澤ダイヤちゃん、だっけ?」
424: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:43:27.99 ID:qn2r5d7b
ルビィ「あ、はい」
雪穂「うーん一番の共通点を見落としていたなあ、環境とか発言力とかより多分こっちのほうがずっと重要だよね」
ルビィ「何の話ですか?」
雪穂「こっちの話だよ気にしないで」
雪穂「うん、よし決めた! ルビィちゃん今日も練習やるよね?」
ルビィ「はい、理亞さんと一緒にやるつもりです。きっと向こうもそう思ってるはずですから」
雪穂「そうだね、じゃあそれが終わった後でいいからさ」
雪穂「今日の予定、空けておいてよ」
雪穂「うーん一番の共通点を見落としていたなあ、環境とか発言力とかより多分こっちのほうがずっと重要だよね」
ルビィ「何の話ですか?」
雪穂「こっちの話だよ気にしないで」
雪穂「うん、よし決めた! ルビィちゃん今日も練習やるよね?」
ルビィ「はい、理亞さんと一緒にやるつもりです。きっと向こうもそう思ってるはずですから」
雪穂「そうだね、じゃあそれが終わった後でいいからさ」
雪穂「今日の予定、空けておいてよ」
425: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:44:06.77 ID:qn2r5d7b
─その頃
函館聖泉女子高等学院
体育館
黒髪「おはよー」
茶髪「おはよー、いよいよだね」
茶髪「フェスライブの記念すべき一日目!」
黒髪「だね、理亞ちゃんは私たちのどっちを選ぶつもりなのかな?」
426: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:44:37.89 ID:qn2r5d7b
茶髪「さあ……っていうか前々から思ってたんだけどさ、なんでトリオじゃなくてデュオなの?」
茶髪「私たち三人で活動してるんだし、フェスもそれでいい気がするんだけど駄目なのかな?」
黒髪「多分だけど、フェスで自分の実力を証明して、その後ラブライブで今のSaint Snowの実力を証明したいんじゃないかな」
黒髪「段階を踏むっていうか、それに私たちも今年入ったばっかじゃん?」
黒髪「まだ練習中のトリオよりは、聖良さんとのコンビで慣れているデュオのほうがやりやすいのかもしれないし」
茶髪「私たち三人で活動してるんだし、フェスもそれでいい気がするんだけど駄目なのかな?」
黒髪「多分だけど、フェスで自分の実力を証明して、その後ラブライブで今のSaint Snowの実力を証明したいんじゃないかな」
黒髪「段階を踏むっていうか、それに私たちも今年入ったばっかじゃん?」
黒髪「まだ練習中のトリオよりは、聖良さんとのコンビで慣れているデュオのほうがやりやすいのかもしれないし」
427: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:45:15.36 ID:qn2r5d7b
茶髪「成程ねえ、なんか納得」
茶髪「とにかく私たちも気合い入れていかないとね」
黒髪「そうだね」
ピロン
茶髪「あっ、噂をすれば理亞ちゃんからライン」
黒髪「さてどっちが選ばれ……」
黒髪・茶髪「…………ん?」
ガラッ
聖良「あ、もう来ていたんですね」
聖良「二人ともおはようございます、今日も早い……」
黒髪・茶髪「嘘ぉ!!!??」ガタッ
聖良「!?」ビクッ
茶髪「とにかく私たちも気合い入れていかないとね」
黒髪「そうだね」
ピロン
茶髪「あっ、噂をすれば理亞ちゃんからライン」
黒髪「さてどっちが選ばれ……」
黒髪・茶髪「…………ん?」
ガラッ
聖良「あ、もう来ていたんですね」
聖良「二人ともおはようございます、今日も早い……」
黒髪・茶髪「嘘ぉ!!!??」ガタッ
聖良「!?」ビクッ
428: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:45:42.51 ID:qn2r5d7b
理亞「……ふう」
理亞「デュオのこと、多分二人とも驚いてると思うけど……当たり前よね」
ツバサ「流石に強引だったものね、そこは認めるわ」
理亞「! ツバサさん」
ツバサ「理亞ちゃんはやっぱり嫌だった?」
理亞「いえ……新しいことを経験するという意味ではとても重要なことだと思っています」
ツバサ「殊勝な心がけね、これから練習?」
理亞「はい、恐らく向こうもそうするでしょうから」
ツバサ「かもね、今日はみんなで開会式を見に行こうかと思っていたんだけど……二人だけお預けか」
理亞「すみません」
ツバサ「いいのよ、言ったでしょ? どうするかはあなた達の自由だって」
理亞「デュオのこと、多分二人とも驚いてると思うけど……当たり前よね」
ツバサ「流石に強引だったものね、そこは認めるわ」
理亞「! ツバサさん」
ツバサ「理亞ちゃんはやっぱり嫌だった?」
理亞「いえ……新しいことを経験するという意味ではとても重要なことだと思っています」
ツバサ「殊勝な心がけね、これから練習?」
理亞「はい、恐らく向こうもそうするでしょうから」
ツバサ「かもね、今日はみんなで開会式を見に行こうかと思っていたんだけど……二人だけお預けか」
理亞「すみません」
ツバサ「いいのよ、言ったでしょ? どうするかはあなた達の自由だって」
429: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:46:32.36 ID:qn2r5d7b
理亞「……あの、それなら」
ツバサ「うん?」
理亞「開会式が終わって、用が済んで……こっちの練習も終わってからでいいので」
理亞「少し、話を聞いてもらえませんか?」
ツバサ「……いいわよ」クス
ツバサ「うん?」
理亞「開会式が終わって、用が済んで……こっちの練習も終わってからでいいので」
理亞「少し、話を聞いてもらえませんか?」
ツバサ「……いいわよ」クス
430: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:47:06.83 ID:qn2r5d7b
それからしばらくの時間が経って……夕方
205号室
さゆり「今日はルビィちゃん、雪穂さんのとこで泊まるって」
あきる「そう」
さゆり「でも勿体ないよねー開会式来ればよかったのに、だってさ……」
あきる「いいじゃない、それだけ真剣ってことでしょ」
あきる「それに、雪穂さんの家に泊まるってことはさ」
さゆり「……あっ、そっか」
あきる「でもちょっと羨ましいわね、私たちなんて遠くから眺めるので精一杯だったのに」
さゆり「全くですなー」
431: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:47:36.20 ID:qn2r5d7b
─和菓子屋穂むら
ルビィ「あの、本当にいいんですか?」
雪穂「大丈夫、ツバサさんの許可も取ってあるから」
ガラガラッ
雪穂「ただいまー」
高坂母「おかえり雪穂、あらそちらは?」
雪穂「電話で言ってた合宿の子、ほら今日うちで泊める」
ルビィ「お、お邪魔します」
高坂母「ああ貴女が、ゆっくりしていってね」ニコ
432: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:48:25.85 ID:qn2r5d7b
雪穂「ルビィちゃん、取りあえず私の部屋にいこっか」
ルビィ「はい」
ドタドタドタ!
「おーい! ゆーきーほーーーーー!!」
雪穂「うげっ……このタイミングで」
「合宿の子がうちに泊まりに来るってホント!?」バンッ
ルビィ「!!?」
雪穂「静かにしてよお姉ちゃん、ルビィちゃん驚いちゃうじゃん」
ルビィ「はい」
ドタドタドタ!
「おーい! ゆーきーほーーーーー!!」
雪穂「うげっ……このタイミングで」
「合宿の子がうちに泊まりに来るってホント!?」バンッ
ルビィ「!!?」
雪穂「静かにしてよお姉ちゃん、ルビィちゃん驚いちゃうじゃん」
433: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:48:55.18 ID:qn2r5d7b
「ルビィちゃんって?」ハムッ
雪穂「だから今日泊まりにくる子の名前……っていうかお姉ちゃんそれ! 私のおやつじゃん!!」
「ぎくっ……い、いやだなー雪穂。なにかの勘違いだよーあははー……」
雪穂「そんなわけないでしょ!! せっかくルビィちゃんと二人で食べようと思ってたのにどうしてくれるの!」
「だ、だって仕方ないじゃん! 今日はフェスの挨拶とかで忙しくて…移動しようと思っても人がたくさん押し寄せてくるんだもん!」
「サインとか握手とかすっごい疲れたんだよ! 大変だったんだよ!?」
雪穂「だから今日泊まりにくる子の名前……っていうかお姉ちゃんそれ! 私のおやつじゃん!!」
「ぎくっ……い、いやだなー雪穂。なにかの勘違いだよーあははー……」
雪穂「そんなわけないでしょ!! せっかくルビィちゃんと二人で食べようと思ってたのにどうしてくれるの!」
「だ、だって仕方ないじゃん! 今日はフェスの挨拶とかで忙しくて…移動しようと思っても人がたくさん押し寄せてくるんだもん!」
「サインとか握手とかすっごい疲れたんだよ! 大変だったんだよ!?」
434: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:49:42.71 ID:qn2r5d7b
雪穂「いいから返してよそのお菓子!」
「無理だよ! もう飲み込んじゃったもん!」
高坂母「こら穂乃果! 夕食前におやつなんて食べるんじゃないの!!」
「お、お母さんまで……」
雪穂「当たり前でしょ! もう……スクールアイドルの後輩にあんまり恥ずかしいところ見せないでよね」
雪穂「ごめんねルビィちゃん騒がしくて……」クルッ
ルビィ「あ……あわわわ……ほ、ほほほほ……」
「無理だよ! もう飲み込んじゃったもん!」
高坂母「こら穂乃果! 夕食前におやつなんて食べるんじゃないの!!」
「お、お母さんまで……」
雪穂「当たり前でしょ! もう……スクールアイドルの後輩にあんまり恥ずかしいところ見せないでよね」
雪穂「ごめんねルビィちゃん騒がしくて……」クルッ
ルビィ「あ……あわわわ……ほ、ほほほほ……」
435: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:50:10.67 ID:qn2r5d7b
「あわ? ほほ?」
雪穂「……あー……えっと……流石に説明はいらないと思うけど、一応」
雪穂「こちら、私のお姉ちゃん」
ルビィ「ほ、ほのっ……穂乃果しゃんっ!!!?」
穂乃果「あなたがルビィちゃん? 初めまして、高坂穂乃果です!!」
穂乃果「ようこそ和菓子屋穂むらへ! 大歓迎するよ!!」ニコッ
雪穂「……あー……えっと……流石に説明はいらないと思うけど、一応」
雪穂「こちら、私のお姉ちゃん」
ルビィ「ほ、ほのっ……穂乃果しゃんっ!!!?」
穂乃果「あなたがルビィちゃん? 初めまして、高坂穂乃果です!!」
穂乃果「ようこそ和菓子屋穂むらへ! 大歓迎するよ!!」ニコッ
436: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:50:40.93 ID:qn2r5d7b
穂乃果「─でね、そのときの熱気が凄いのなんのって!」
雪穂「知ってるよ、ツバサさん達と一緒に行ったから」パク
穂乃果「それでね! なんと今日のトレンドにもフェスを差し置いて私の名前が一位に!」フフン
雪穂「それも知ってる」モグモグ
穂乃果「う……お母さん、雪穂の反応が冷たいー」
高坂母「はいはい穂乃果は凄いわよ」
穂乃果「うぅ、こっちも何か違う……」
雪穂「知ってるよ、ツバサさん達と一緒に行ったから」パク
穂乃果「それでね! なんと今日のトレンドにもフェスを差し置いて私の名前が一位に!」フフン
雪穂「それも知ってる」モグモグ
穂乃果「う……お母さん、雪穂の反応が冷たいー」
高坂母「はいはい穂乃果は凄いわよ」
穂乃果「うぅ、こっちも何か違う……」
437: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:51:24.35 ID:qn2r5d7b
穂乃果「じーっ……」
ルビィ「えっ、あの……」
雪穂「口に出しながら威圧するのやめなよ」
穂乃果「してないもん!」
ルビィ「わ、私は凄いなって思う前にすごく驚きました……ここで会ったことも、ですけど」
ルビィ「多分会場に行ったみんなもそうなんじゃないかなって」
穂乃果「うーんそっかあ」
ルビィ「でも、きっとそれ以上に穂乃果さんが来てくれて…嬉しかったんだと思います」
ルビィ「だからみんな言わずにはいられなかったんじゃないかなって、穂乃果さんのこと」
ルビィ「えっ、あの……」
雪穂「口に出しながら威圧するのやめなよ」
穂乃果「してないもん!」
ルビィ「わ、私は凄いなって思う前にすごく驚きました……ここで会ったことも、ですけど」
ルビィ「多分会場に行ったみんなもそうなんじゃないかなって」
穂乃果「うーんそっかあ」
ルビィ「でも、きっとそれ以上に穂乃果さんが来てくれて…嬉しかったんだと思います」
ルビィ「だからみんな言わずにはいられなかったんじゃないかなって、穂乃果さんのこと」
438: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:52:01.70 ID:qn2r5d7b
ルビィ「あの開会式を見たたくさんの人が……だからトレンドで一位を取ったのもそれが理由だって、私はそう思います」
穂乃果「…………お、おお」
穂乃果「おぉーーーーっ!!」
ガバッ ギューー
ルビィ「!!!??」
穂乃果「これだよ! 私が欲しかった感想はこれなんだよ!!」
穂乃果「ありがとうルビィちゃん! この中で私の味方をしてくれるのはルビィちゃんだけだよー!」
雪穂「お姉ちゃんそれ以上抱きつくのやめて、多分ルビィちゃん死んじゃう」
穂乃果「え?」
ルビィ「」
穂乃果「…………お、おお」
穂乃果「おぉーーーーっ!!」
ガバッ ギューー
ルビィ「!!!??」
穂乃果「これだよ! 私が欲しかった感想はこれなんだよ!!」
穂乃果「ありがとうルビィちゃん! この中で私の味方をしてくれるのはルビィちゃんだけだよー!」
雪穂「お姉ちゃんそれ以上抱きつくのやめて、多分ルビィちゃん死んじゃう」
穂乃果「え?」
ルビィ「」
439: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:52:34.13 ID:qn2r5d7b
─穂乃果の部屋
穂乃果「いやーさっきはごめんね、いきなり抱きついちゃって」
穂乃果「ルビィちゃんの言葉に感動してつい」エヘヘ
ルビィ「いえ、あの……大丈夫、です」
雪穂「っていうか、何でこっちの部屋なのさ」
穂乃果「折角だし私も混ざりたいなーって! ねえねえいいでしょ雪穂?」
雪穂「まあ、駄目じゃないけど……」チラッ
ルビィ「ほ、穂乃果さんのお部屋……」ワァ……
雪穂(ルビィちゃんは大丈夫なのかな…)
440: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:53:05.85 ID:qn2r5d7b
穂乃果「取りあえず何かやりながら話でもする? トランプでもやる?」
ルビィ「はい、得意です」
穂乃果「いいねー! ほらほら雪穂も!」
雪穂「しょうがないなぁ」
穂乃果「よーしゲームスタート!」
ルビィ「はい、得意です」
穂乃果「いいねー! ほらほら雪穂も!」
雪穂「しょうがないなぁ」
穂乃果「よーしゲームスタート!」
441: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:53:43.63 ID:qn2r5d7b
ペラッ
穂乃果「ねえ雪穂、ツバサさんは元気だった?」
雪穂「そうだね元気っていうか、いつも余裕がある感じ」スッ
雪穂「全然動じないんだよねあの人、だけど無愛想でもなくて」
穂乃果「へー! 流石ツバサさん」
雪穂「でも時々滅茶苦茶なこと言うんだから! 今日のフェスについてもそうだよ!」
雪穂「みんなをデュオで参加させるなんて一言も……!!」
穂乃果「ツバサさんって意外とサプライズ好きだよねーハロウィンのときもそんな感じだったし」アハハ
雪穂「笑い事じゃないよもう、付き合わされるこっちの身にもなってってば…」ハァ
442: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:54:36.26 ID:qn2r5d7b
穂乃果「でも私も一緒にやりたかったなーツバサさんと合宿で教えるの」
雪穂「お姉ちゃんじゃ無理だから私が声かけられたんでしょ」
穂乃果「そ、そんなことないもん! 私だってやれば出来るよ!」
雪穂「お姉ちゃん補佐なんて柄じゃないから、今までだってそういうのやったことないでしょ」
雪穂「いっつも前に出て話したがるお姉ちゃんがそんなの出来るわけないじゃん」
穂乃果「うぅ、それは……」
雪穂「あと、ツバサさんとお姉ちゃんが一緒に……なんてことになったらそれこそ衝撃的すぎて倒れる子が出てくるだろうし」
雪穂「とにかく、私のほうが適任だったの」
穂乃果「あははっ、やだなー雪穂それは流石に大げさすぎるよー! 誰かが来たくらいで倒れるわけないじゃん!」
雪穂「どうだろうね」
ルビィ(私は、倒れちゃうかも……)
雪穂「お姉ちゃんじゃ無理だから私が声かけられたんでしょ」
穂乃果「そ、そんなことないもん! 私だってやれば出来るよ!」
雪穂「お姉ちゃん補佐なんて柄じゃないから、今までだってそういうのやったことないでしょ」
雪穂「いっつも前に出て話したがるお姉ちゃんがそんなの出来るわけないじゃん」
穂乃果「うぅ、それは……」
雪穂「あと、ツバサさんとお姉ちゃんが一緒に……なんてことになったらそれこそ衝撃的すぎて倒れる子が出てくるだろうし」
雪穂「とにかく、私のほうが適任だったの」
穂乃果「あははっ、やだなー雪穂それは流石に大げさすぎるよー! 誰かが来たくらいで倒れるわけないじゃん!」
雪穂「どうだろうね」
ルビィ(私は、倒れちゃうかも……)
443: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:55:18.09 ID:qn2r5d7b
穂乃果「ねえルビィちゃんの方はどう? 合宿楽しい?」
ルビィ「はい、楽しいです」
穂乃果「そっかそっか、だよね! みんなで一緒に何かやるって楽しいよね!」ニコ
ルビィ「! はい」クス
穂乃果「私がスクールアイドルやってたときもね! みんなで一緒に合宿行ったり、学校に泊まったり!」
穂乃果「すっごく楽しくてねー!……」スッ
雪穂「きた、はいアガリ。お姉ちゃんまたビリね」
ルビィ「はい、楽しいです」
穂乃果「そっかそっか、だよね! みんなで一緒に何かやるって楽しいよね!」ニコ
ルビィ「! はい」クス
穂乃果「私がスクールアイドルやってたときもね! みんなで一緒に合宿行ったり、学校に泊まったり!」
穂乃果「すっごく楽しくてねー!……」スッ
雪穂「きた、はいアガリ。お姉ちゃんまたビリね」
444: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:55:46.07 ID:qn2r5d7b
穂乃果「え? あーっ!いつの間に!」
雪穂「よそ見してるから」
穂乃果「もう一回、もう一回だけ!」
雪穂「また? それ何回目?」
ルビィ「今ので5回目ですね」
穂乃果「おー、よく覚えてるんだね」
雪穂「感心してる場合じゃないでしょ見苦しい」
雪穂「よそ見してるから」
穂乃果「もう一回、もう一回だけ!」
雪穂「また? それ何回目?」
ルビィ「今ので5回目ですね」
穂乃果「おー、よく覚えてるんだね」
雪穂「感心してる場合じゃないでしょ見苦しい」
445: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:56:29.87 ID:qn2r5d7b
穂乃果「今日の雪穂なんかいつもより冷たくない!?」
雪穂「まあやってもいいけど次からはそろそろペナルティ出す? おやつ食べられちゃったし」
雪穂「ねえルビィちゃん?」
ルビィ「え、あの」
穂乃果「分かったおやつの恨みなんだ! そうなんでしょ!?」
雪穂「日頃から積まれてきた分もあるからね」
穂乃果「鬼! 悪魔!!」
雪穂「それはこっちの台詞だってば!」
「穂乃果ー雪穂ールビィちゃーん、お風呂沸いたわよー!」
雪穂「まあやってもいいけど次からはそろそろペナルティ出す? おやつ食べられちゃったし」
雪穂「ねえルビィちゃん?」
ルビィ「え、あの」
穂乃果「分かったおやつの恨みなんだ! そうなんでしょ!?」
雪穂「日頃から積まれてきた分もあるからね」
穂乃果「鬼! 悪魔!!」
雪穂「それはこっちの台詞だってば!」
「穂乃果ー雪穂ールビィちゃーん、お風呂沸いたわよー!」
446: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:57:00.87 ID:qn2r5d7b
穂乃果「おお! 私いちばーん!」ダッ
雪穂「ちょっ! お客さんに配慮しなよそこは!」
穂乃果「じゃあルビィちゃん一緒に入る?」クル
ルビィ「!?だっだだだ大丈夫です!お先にどうぞっ……!!」
穂乃果「ありがとう! じゃあ行ってくるねー!」
バタン
ランラランララーン♪
雪穂「お姉ちゃん、ほんと信っじられない……」
雪穂「ちょっ! お客さんに配慮しなよそこは!」
穂乃果「じゃあルビィちゃん一緒に入る?」クル
ルビィ「!?だっだだだ大丈夫です!お先にどうぞっ……!!」
穂乃果「ありがとう! じゃあ行ってくるねー!」
バタン
ランラランララーン♪
雪穂「お姉ちゃん、ほんと信っじられない……」
447: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:57:28.73 ID:qn2r5d7b
雪穂「普通ルビィちゃんに譲るよね? 本当にごめんね色々」
ルビィ「えっと、大丈夫です……」
ルビィ「…………」ボー
雪穂「実物見てがっかりした?」
ルビィ「ち、違うんです! そういうわけじゃなくてっ…」
ルビィ「その、想像していたのと違ったから」
雪穂「うん分かってる、ごめんね冗談だよ」
雪穂「まあ確かにお姉ちゃんってさ、スクールアイドルとして今まで凄いことをたくさん成し遂げてきたから」
雪穂「ルビィちゃんたちから見ると高くて遠い、それこそ雲の上のような存在に見えるんだろうけど」
雪穂「でも家にいるときはいつもあんな感じなんだよね」
ルビィ「えっと、大丈夫です……」
ルビィ「…………」ボー
雪穂「実物見てがっかりした?」
ルビィ「ち、違うんです! そういうわけじゃなくてっ…」
ルビィ「その、想像していたのと違ったから」
雪穂「うん分かってる、ごめんね冗談だよ」
雪穂「まあ確かにお姉ちゃんってさ、スクールアイドルとして今まで凄いことをたくさん成し遂げてきたから」
雪穂「ルビィちゃんたちから見ると高くて遠い、それこそ雲の上のような存在に見えるんだろうけど」
雪穂「でも家にいるときはいつもあんな感じなんだよね」
448: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:58:18.95 ID:qn2r5d7b
雪穂「だらしないし、ぐうたらだし、勝手に私のおやつ食べるしでどうしようもないっていうか」
雪穂「でも、なんかいないと不安になるんだよね」
雪穂「いつも、お姉ちゃんは私がいないと駄目だってそう思ってるけど」
雪穂「私も、お姉ちゃんがいないと駄目、なんだよね」ポリポリ
ルビィ「雪穂さん…」
雪穂「今言ったことは内緒だからね!」
ルビィ「はい」
雪穂「でも、なんかいないと不安になるんだよね」
雪穂「いつも、お姉ちゃんは私がいないと駄目だってそう思ってるけど」
雪穂「私も、お姉ちゃんがいないと駄目、なんだよね」ポリポリ
ルビィ「雪穂さん…」
雪穂「今言ったことは内緒だからね!」
ルビィ「はい」
449: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:58:49.40 ID:qn2r5d7b
ルビィ「でも、雪穂さんの気持ち…私も分かる気がします」
ルビィ「私の知ってるお姉ちゃんって、落ち着いたひとばかりで」
ルビィ「穂乃果さんみたいな人は初めてといいますか…」
雪穂「あーダイヤちゃんも聖良ちゃんもそんな感じするからね」
ルビィ「はい」
ルビィ(あと、梨子さんも)
ルビィ「ただ、一人だけ知り合いのお姉さんで面倒見がよくて明るい美渡さんっていう人がいるんですけど」
ルビィ「穂乃果さんはまたそれとは違っていて……なんて言えばいいんだろう」
ルビィ「そこにいるだけで誰かを元気にしちゃうような明るさがあって」
ルビィ「それに一緒に話しているだけでこっちまで楽しくなってきて…思わずつられて笑っちゃうくらいの暖かさもあって」
ルビィ「だから、まるで太陽みたいな人だなって思いました」
雪穂「それはちょっと褒めすぎな気もするけど……うん、でもまあ」
雪穂「きっとそうなんだろうね」フフッ
ルビィ「私の知ってるお姉ちゃんって、落ち着いたひとばかりで」
ルビィ「穂乃果さんみたいな人は初めてといいますか…」
雪穂「あーダイヤちゃんも聖良ちゃんもそんな感じするからね」
ルビィ「はい」
ルビィ(あと、梨子さんも)
ルビィ「ただ、一人だけ知り合いのお姉さんで面倒見がよくて明るい美渡さんっていう人がいるんですけど」
ルビィ「穂乃果さんはまたそれとは違っていて……なんて言えばいいんだろう」
ルビィ「そこにいるだけで誰かを元気にしちゃうような明るさがあって」
ルビィ「それに一緒に話しているだけでこっちまで楽しくなってきて…思わずつられて笑っちゃうくらいの暖かさもあって」
ルビィ「だから、まるで太陽みたいな人だなって思いました」
雪穂「それはちょっと褒めすぎな気もするけど……うん、でもまあ」
雪穂「きっとそうなんだろうね」フフッ
450: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 16:59:25.16 ID:qn2r5d7b
雪穂「ねえルビィちゃん、私が今日ルビィちゃんをここに連れてきた理由わかる?」
ルビィ「えっと、穂乃果さんのこと……ですか?」
雪穂「そう。私に聞いたでしょ? お姉ちゃんってどういう存在だって」
雪穂「だから、知って欲しかったんだよね」
雪穂「μ'sとしての高坂穂乃果じゃなくて、私のお姉ちゃんとしての高坂穂乃果を」
ルビィ「……」
雪穂「まあ家庭ごとに色々違いがあるのはそうだし、付き合い方も人それぞれあると思う」
雪穂「ただ、こういう形もあるんだよってことを知って、それがあなた達の助けになるなら…私は嬉しい」
ルビィ「えっと、穂乃果さんのこと……ですか?」
雪穂「そう。私に聞いたでしょ? お姉ちゃんってどういう存在だって」
雪穂「だから、知って欲しかったんだよね」
雪穂「μ'sとしての高坂穂乃果じゃなくて、私のお姉ちゃんとしての高坂穂乃果を」
ルビィ「……」
雪穂「まあ家庭ごとに色々違いがあるのはそうだし、付き合い方も人それぞれあると思う」
雪穂「ただ、こういう形もあるんだよってことを知って、それがあなた達の助けになるなら…私は嬉しい」
451: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 17:00:01.41 ID:qn2r5d7b
ルビィ「雪穂さん…」
雪穂「ルビィちゃんはさ、自分のお姉ちゃんに何をしてあげたい?」
雪穂「ルビィちゃんや理亞ちゃんが妹として出来ることって、なんだと思う?」
ルビィ「私たちが出来ること……」
雪穂「それがどんな答えでも、ルビィちゃんが一生懸命悩んで出したものなら間違っていないと思うよ……だって」
穂乃果「妹のことが嫌いなお姉ちゃんなんていないもん! だから絶対大丈夫だよ!」
ルビィ「──!」
雪穂「ルビィちゃんはさ、自分のお姉ちゃんに何をしてあげたい?」
雪穂「ルビィちゃんや理亞ちゃんが妹として出来ることって、なんだと思う?」
ルビィ「私たちが出来ること……」
雪穂「それがどんな答えでも、ルビィちゃんが一生懸命悩んで出したものなら間違っていないと思うよ……だって」
穂乃果「妹のことが嫌いなお姉ちゃんなんていないもん! だから絶対大丈夫だよ!」
ルビィ「──!」
452: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 17:00:32.22 ID:qn2r5d7b
雪穂「ちょっ……はあ!? なに一番いいところ横取りしてるの! っていうかいつ戻ってきたのさ!」
穂乃果「ついさっきだよ?」
雪穂「ついさっきって!」
穂乃果「でも流れだって分かってても雪穂にフルネームで名前を呼ばれるのはなんかむず痒かったなー」
雪穂「それくらい我慢しなよ! 私だって嫌だったんだから!」
穂乃果「さ、流石にそこまで言うことないじゃん!」
雪穂「元はといえばお姉ちゃんが私の邪魔するから……「あの!!」
穂乃果・雪穂「ん?」
ルビィ「ありがとうございました」ペコ
穂乃果「ついさっきだよ?」
雪穂「ついさっきって!」
穂乃果「でも流れだって分かってても雪穂にフルネームで名前を呼ばれるのはなんかむず痒かったなー」
雪穂「それくらい我慢しなよ! 私だって嫌だったんだから!」
穂乃果「さ、流石にそこまで言うことないじゃん!」
雪穂「元はといえばお姉ちゃんが私の邪魔するから……「あの!!」
穂乃果・雪穂「ん?」
ルビィ「ありがとうございました」ペコ
453: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 17:01:19.49 ID:qn2r5d7b
ルビィ「雪穂さんたちのおかげで、分かったような気がします」
ルビィ(うん、決めた)
雪穂「そっか。よかった」ニコッ
雪穂「今の聞いた? 私が先だったね」ドヤ
穂乃果「ぐぬぬっ……」
ルビィ「も、もちろん穂乃果さんにも感謝してます」
穂乃果「だよねだよね!」
雪穂「そんなことでいちいち気を遣わせるのやめなよ……」
穂乃果「張り合ってる雪穂だけには言われたくないよ!」
雪穂「言ったね!」
穂乃果「言ったよ!」
ルビィ(仲いいなぁ……)
ルビィ(うん、決めた)
雪穂「そっか。よかった」ニコッ
雪穂「今の聞いた? 私が先だったね」ドヤ
穂乃果「ぐぬぬっ……」
ルビィ「も、もちろん穂乃果さんにも感謝してます」
穂乃果「だよねだよね!」
雪穂「そんなことでいちいち気を遣わせるのやめなよ……」
穂乃果「張り合ってる雪穂だけには言われたくないよ!」
雪穂「言ったね!」
穂乃果「言ったよ!」
ルビィ(仲いいなぁ……)
454: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 17:01:52.86 ID:qn2r5d7b
雪穂「大体お姉ちゃんはいつもいつも……」
ピロン
雪穂「ああもう今度はなに……って」スッ
穂乃果「どうしたの?」
雪穂「ツバサさんからだ、えーっと……」ナニナニ
ルビィ「あの、雪穂さん」
雪穂「んー?」
ルビィ「私、一度理亞さんのところに行きたいんですけどいいですか?」
雪穂「いいよ。一緒に行こっか」
ピロン
雪穂「ああもう今度はなに……って」スッ
穂乃果「どうしたの?」
雪穂「ツバサさんからだ、えーっと……」ナニナニ
ルビィ「あの、雪穂さん」
雪穂「んー?」
ルビィ「私、一度理亞さんのところに行きたいんですけどいいですか?」
雪穂「いいよ。一緒に行こっか」
455: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 17:02:21.69 ID:qn2r5d7b
ルビィ「え?」
雪穂「今ちょうどその連絡が来たからさ」フフッ
穂乃果「じゃあ私はここで待ってるね、きっと大事なことなんだろうし」
ルビィ「はい、いってきます!」
穂乃果「いってらっしゃい!」
ガチャ
雪穂「あ、お姉ちゃんは私たちが帰ってくる前におやつの買い出しよろしくね、もちろん自腹で」クルッ
穂乃果「……え?」
雪穂「最下位ペナルティだから、じゃあ後でね」バタン
穂乃果「ひ、ひどい! 雪穂のあほーーーー!! 人でなしーーーーーーっ!!!」
雪穂「今ちょうどその連絡が来たからさ」フフッ
穂乃果「じゃあ私はここで待ってるね、きっと大事なことなんだろうし」
ルビィ「はい、いってきます!」
穂乃果「いってらっしゃい!」
ガチャ
雪穂「あ、お姉ちゃんは私たちが帰ってくる前におやつの買い出しよろしくね、もちろん自腹で」クルッ
穂乃果「……え?」
雪穂「最下位ペナルティだから、じゃあ後でね」バタン
穂乃果「ひ、ひどい! 雪穂のあほーーーー!! 人でなしーーーーーーっ!!!」
456: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 17:03:10.53 ID:qn2r5d7b
一方その頃
夜 ─ 神田明神
ツバサ「ごめんなさいね、こんなに遅くになっちゃって」
理亞「いえ、大丈夫です」
ツバサ「今日はここの込み具合が凄くてね……結局全員分のお参りを済ませるのに数時間もかかっちゃったわ」
ツバサ「初日だから人は来るだろうなと思ってはいたけど、まさかここまでとはね」
理亞「開会式の挨拶は穂乃果さんが担当したんですよね、ネットの配信で見ました」
ツバサ「ええ、相変わらず元気そうで」
理亞「それも原因なんでしょうか」
ツバサ「私はそう思うわ、穂乃果さんには人を惹きつける力があるから」
ツバサ「やっぱり彼女は凄いわね」フッ
理亞(ツバサさん、嬉しそう)
457: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 17:03:46.23 ID:qn2r5d7b
ツバサ「……さてと、こっちの話ばかりするのも何だし、そろそろ本題に移りましょうか」
ツバサ「私に話って?」
理亞「…………」
理亞「黒澤、ルビィのことについてです」
理亞「二日前の件で少し思い返してみたんです、今まで自分が取ってきた行動と」
理亞「彼女が私に対して取った行動を」
ツバサ「それで?」
理亞「…………余りにも身勝手だと思いました、そして」
理亞「彼女があそこでツバサさんに謝るまで、私はそのことに気付きもしませんでした」
理亞「自分が結果を残すことだけ考えてて、自分の都合だけを相手に押し付ける…そのことに何の疑問も抱かなかった」
理亞「それが、恥ずかしくて……!」
ツバサ「私に話って?」
理亞「…………」
理亞「黒澤、ルビィのことについてです」
理亞「二日前の件で少し思い返してみたんです、今まで自分が取ってきた行動と」
理亞「彼女が私に対して取った行動を」
ツバサ「それで?」
理亞「…………余りにも身勝手だと思いました、そして」
理亞「彼女があそこでツバサさんに謝るまで、私はそのことに気付きもしませんでした」
理亞「自分が結果を残すことだけ考えてて、自分の都合だけを相手に押し付ける…そのことに何の疑問も抱かなかった」
理亞「それが、恥ずかしくて……!」
458: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 17:04:16.32 ID:qn2r5d7b
ツバサ「……」
理亞「けど! それでも諦められないんです!」
理亞「だからもう、どうすればいいのか…分からなくなってきて」
理亞「何が正しいのか……私には」
ツバサ「成程ね」
ツバサ「ねえ理亞ちゃん、一つ聞きたいんだけど」
ツバサ「ルビィちゃんと一緒に練習するとき、あなたは何を考えてるの?」
理亞「けど! それでも諦められないんです!」
理亞「だからもう、どうすればいいのか…分からなくなってきて」
理亞「何が正しいのか……私には」
ツバサ「成程ね」
ツバサ「ねえ理亞ちゃん、一つ聞きたいんだけど」
ツバサ「ルビィちゃんと一緒に練習するとき、あなたは何を考えてるの?」
459: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 17:04:44.17 ID:qn2r5d7b
理亞「それは、私と彼女が上手く出来ているかって」
ツバサ「そう? 私には」
ツバサ「ルビィちゃんが自分についてこれてるかどうか、って考えていた風に見えていたんだけど」
理亞「!」
ツバサ「別に彼女を見下してるわけではない、というのはちゃんと分かっているわ」
ツバサ「寧ろその逆、あなたはルビィちゃんのことを誰よりも高く評価している」
ツバサ「でもそのせいか、常に彼女に最高の状態を求めてしまっているのよね」
ツバサ「そう? 私には」
ツバサ「ルビィちゃんが自分についてこれてるかどうか、って考えていた風に見えていたんだけど」
理亞「!」
ツバサ「別に彼女を見下してるわけではない、というのはちゃんと分かっているわ」
ツバサ「寧ろその逆、あなたはルビィちゃんのことを誰よりも高く評価している」
ツバサ「でもそのせいか、常に彼女に最高の状態を求めてしまっているのよね」
460: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 17:05:20.44 ID:qn2r5d7b
ツバサ「貴女ならもっと出来るはずだ、どうして上手くいかないんだ。もっとやれるはずなのにって」
ツバサ「そんな完璧さをルビィちゃんにねだっているような、そんな感じがしたんだけどね」
理亞「……」
ツバサ「じゃあもう一つ質問」
理亞「?」
ツバサ「理亞ちゃんと聖良ちゃんが二人で練習していたころ、その練習が上手くいかなかったときはあった?」
理亞「はい、あります……数え切れないほどに」
ツバサ「そんな完璧さをルビィちゃんにねだっているような、そんな感じがしたんだけどね」
理亞「……」
ツバサ「じゃあもう一つ質問」
理亞「?」
ツバサ「理亞ちゃんと聖良ちゃんが二人で練習していたころ、その練習が上手くいかなかったときはあった?」
理亞「はい、あります……数え切れないほどに」
461: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 17:05:47.18 ID:qn2r5d7b
ツバサ「そのときはどうしてた?」
理亞「二人で話し合いました、何が駄目だったのか、お互いにどこを直せばいいのか」
ツバサ「なら聖良ちゃんだけ調子が悪かったときは? 逆に理亞ちゃんだけコンディションが良くなかったときは?」
理亞「!」
ツバサ「それでも私にちゃんとついてきなさいって言ったの? 言われたの?」
理亞「……いいえ、そんな要求はせずにただ相手に合わせていました。私も姉様も」
理亞「二人のバランスが崩れないように」
ツバサ「そう、それなら……」
ツバサ「理亞ちゃんがどうすればいいか、もう言わなくても分かるわね」
理亞「はい。ありがとうございました」
理亞「二人で話し合いました、何が駄目だったのか、お互いにどこを直せばいいのか」
ツバサ「なら聖良ちゃんだけ調子が悪かったときは? 逆に理亞ちゃんだけコンディションが良くなかったときは?」
理亞「!」
ツバサ「それでも私にちゃんとついてきなさいって言ったの? 言われたの?」
理亞「……いいえ、そんな要求はせずにただ相手に合わせていました。私も姉様も」
理亞「二人のバランスが崩れないように」
ツバサ「そう、それなら……」
ツバサ「理亞ちゃんがどうすればいいか、もう言わなくても分かるわね」
理亞「はい。ありがとうございました」
462: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 17:06:20.60 ID:qn2r5d7b
ツバサ「いいのよ、悩みを聞いてあげるのも私の仕事だからね」
ツバサ「でも……」
タッタッタ
ルビィ「はぁっ……着いた…!」
理亞「!」
ツバサ「その行き先を決めるのはあなた達よ」
ツバサ「でも……」
タッタッタ
ルビィ「はぁっ……着いた…!」
理亞「!」
ツバサ「その行き先を決めるのはあなた達よ」
463: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 17:06:57.73 ID:qn2r5d7b
理亞「どうしてここに……」
ルビィ「理亞さんに、言いたいことがあって…!」
理亞「私に?」
ツバサ(さてどうなるか……)
雪穂「どうもこんばんは」
ツバサ「雪穂ちゃん、悪いわねいきなり呼び出して」
雪穂「いえ、好都合です」
ツバサ「フフッ、そう」
ルビィ「理亞さんに、言いたいことがあって…!」
理亞「私に?」
ツバサ(さてどうなるか……)
雪穂「どうもこんばんは」
ツバサ「雪穂ちゃん、悪いわねいきなり呼び出して」
雪穂「いえ、好都合です」
ツバサ「フフッ、そう」
464: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 17:07:24.47 ID:qn2r5d7b
ルビィ「……ふぅーっ」
ルビィ「ごめんなさい!!」
ルビィ「理亞さんのこと何も分かってなくて! なのに色々言っちゃって! 追い詰めて!」
ルビィ「全然気が付かなくて!本当にごめんなさい!!」
理亞「……あの、私も」
ルビィ「じゃあ次! 謝ったので文句を言います!」
理亞「……は!?」
雪穂「んん!?」
ツバサ「!」
ルビィ「ごめんなさい!!」
ルビィ「理亞さんのこと何も分かってなくて! なのに色々言っちゃって! 追い詰めて!」
ルビィ「全然気が付かなくて!本当にごめんなさい!!」
理亞「……あの、私も」
ルビィ「じゃあ次! 謝ったので文句を言います!」
理亞「……は!?」
雪穂「んん!?」
ツバサ「!」
465: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 17:07:56.03 ID:qn2r5d7b
ルビィ「理亞さん……ううん理亞ちゃんは自分勝手すぎだよ!」
ルビィ「何かあるたびにすぐああしろこうしろって! おまけに口も悪いし!」
ルビィ「取りあえず練習さえしておけば何とかなると思ってるし!!」
ルビィ「それにただ勝てばいいって考えてる!」
ルビィ「理亞ちゃんは単純すぎるんだよ! バカなの!!」
理亞「ばっ……! ちょっと黙って聞いていれば「でも!!」
ルビィ「私はもっとバカで!誰かに教えてもらわないと何も!分からない!」
ルビィ「そんなどうしようもないコンビなの私たちは!」
ルビィ「みんなが思っているよりずっと上手くいってなくて!良くなりそうもなくて!」
ルビィ「このまま最後まで落ちぶれていきそうな!そういう組み合わせなの!」
ルビィ「今でも勝てる気なんてこれっぽっちもしない!!不安しかない!!」
理亞「なっ、何なの! 結局何が言いたいの貴女は!!」
ルビィ「それでも勝ちたい!!理亞ちゃんと一緒に!!」
理亞「!?」
ルビィ「何かあるたびにすぐああしろこうしろって! おまけに口も悪いし!」
ルビィ「取りあえず練習さえしておけば何とかなると思ってるし!!」
ルビィ「それにただ勝てばいいって考えてる!」
ルビィ「理亞ちゃんは単純すぎるんだよ! バカなの!!」
理亞「ばっ……! ちょっと黙って聞いていれば「でも!!」
ルビィ「私はもっとバカで!誰かに教えてもらわないと何も!分からない!」
ルビィ「そんなどうしようもないコンビなの私たちは!」
ルビィ「みんなが思っているよりずっと上手くいってなくて!良くなりそうもなくて!」
ルビィ「このまま最後まで落ちぶれていきそうな!そういう組み合わせなの!」
ルビィ「今でも勝てる気なんてこれっぽっちもしない!!不安しかない!!」
理亞「なっ、何なの! 結局何が言いたいの貴女は!!」
ルビィ「それでも勝ちたい!!理亞ちゃんと一緒に!!」
理亞「!?」
466: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 17:08:48.81 ID:qn2r5d7b
ルビィ「合宿のみんなに! Aqoursのみんなに! 私は!」
ルビィ「この二人で勝ちたいの! ううん勝つだけじゃない!」
ルビィ「誰よりも上に立ちたい! みんなに凄いねって言われたい! 私たちの努力を認めてもらいたい! 証明したい!」
ルビィ「でも……それよりも!」
ルビィ「お姉ちゃんたちに私は、私たちは大丈夫なんだって! ちゃんと成長したんだってところを見てほしい!」
理亞「っ!!」
ルビィ「この二人で勝ちたいの! ううん勝つだけじゃない!」
ルビィ「誰よりも上に立ちたい! みんなに凄いねって言われたい! 私たちの努力を認めてもらいたい! 証明したい!」
ルビィ「でも……それよりも!」
ルビィ「お姉ちゃんたちに私は、私たちは大丈夫なんだって! ちゃんと成長したんだってところを見てほしい!」
理亞「っ!!」
467: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 17:09:15.23 ID:qn2r5d7b
ルビィ「私たちの自慢の妹なんだって周りに堂々と言えるくらいの晴れ姿を!」
ルビィ「このフェスで!見せてあげたいんだよ!!」
ルビィ「どんなにどうしようもなくても!みっともなくても!!」
ルビィ「それが全部出来るのは私たちしかいないから!!」
ルビィ「だから私はここに来たんだ! そのことを理亞ちゃんに伝えるために!」
ルビィ「もう足は引っ張らない!ちゃんと話も聞く!言われたところも直す!」
ルビィ「理亞ちゃんが背負ってるものも一緒に引き受ける!私が支える!だから───」
ルビィ「私のために!私だけのために!貴女の全てを捧げてください!!」
ルビィ「このフェスで!見せてあげたいんだよ!!」
ルビィ「どんなにどうしようもなくても!みっともなくても!!」
ルビィ「それが全部出来るのは私たちしかいないから!!」
ルビィ「だから私はここに来たんだ! そのことを理亞ちゃんに伝えるために!」
ルビィ「もう足は引っ張らない!ちゃんと話も聞く!言われたところも直す!」
ルビィ「理亞ちゃんが背負ってるものも一緒に引き受ける!私が支える!だから───」
ルビィ「私のために!私だけのために!貴女の全てを捧げてください!!」
468: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 17:09:48.22 ID:qn2r5d7b
雪穂「…………」
ツバサ「…………」
ルビィ「…………はぁっ……はぁ…理亞ちゃん」
ルビィ「返事を聞かせて」
理亞「…………」
ツバサ「…………」
ルビィ「…………はぁっ……はぁ…理亞ちゃん」
ルビィ「返事を聞かせて」
理亞「…………」
469: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 17:10:20.28 ID:qn2r5d7b
理亞「…………出来ると思ってるの?」
ルビィ「うん」
理亞「一つだけじゃなくて全部?」
ルビィ「全部じゃないと嫌だ」
理亞「どれだけ欲深いの」
ルビィ「でも取り下げないよ、だって」
ルビィ「理亞ちゃんとなら絶対大丈夫だって、私信じてるから」
理亞「! ……そう。わかった」
理亞「今のであなたの意志の強さは、よく分かった」
理亞「私も覚悟を決める、でもその返事をする前に」
理亞「こっちも言いたいことを言わせてもらうから」
ルビィ「うん」
理亞「一つだけじゃなくて全部?」
ルビィ「全部じゃないと嫌だ」
理亞「どれだけ欲深いの」
ルビィ「でも取り下げないよ、だって」
ルビィ「理亞ちゃんとなら絶対大丈夫だって、私信じてるから」
理亞「! ……そう。わかった」
理亞「今のであなたの意志の強さは、よく分かった」
理亞「私も覚悟を決める、でもその返事をする前に」
理亞「こっちも言いたいことを言わせてもらうから」
470: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 17:10:53.56 ID:qn2r5d7b
ルビィ「うん」
理亞「苛つくのよ、あなたを見てると」
理亞「人の顔ばかり気にして、いつも日和っていて」
理亞「実力あるくせに自信は皆無に等しいしで、本当に腹が立つ」
理亞「ようやく自分の本音を出してきたかと思えば、あれも欲しいこれも欲しい、だから私のために協力しろと我がまま三昧」
理亞「…そのうえ、私の背負ってるものを引き受けるとか、支えるとか」
理亞「自分のことを……私と対等な存在だと…思ってる……」
理亞「私の前じゃなくて……私の隣にでも、立とうとしているつもりなら……っ」
理亞「自意識過剰にも……程がある……!」ポロポロ
理亞「苛つくのよ、あなたを見てると」
理亞「人の顔ばかり気にして、いつも日和っていて」
理亞「実力あるくせに自信は皆無に等しいしで、本当に腹が立つ」
理亞「ようやく自分の本音を出してきたかと思えば、あれも欲しいこれも欲しい、だから私のために協力しろと我がまま三昧」
理亞「…そのうえ、私の背負ってるものを引き受けるとか、支えるとか」
理亞「自分のことを……私と対等な存在だと…思ってる……」
理亞「私の前じゃなくて……私の隣にでも、立とうとしているつもりなら……っ」
理亞「自意識過剰にも……程がある……!」ポロポロ
471: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 17:11:24.87 ID:qn2r5d7b
理亞「っ……けど、間違ってない」ゴシゴシ
理亞「合宿のどのスクールアイドルを見渡しても、私についていけるのは」
理亞「ルビィ、あなたしかいない」
理亞「それはずっと前から今でも変わっていないしその考えを変えるつもりもない、だから」
理亞「このフェスが終わるまでは、あなたの我がままに付き合ってあげる」
ルビィ「!」
理亞「獲るわよ、私たちで」
ルビィ「うん!!」
理亞「合宿のどのスクールアイドルを見渡しても、私についていけるのは」
理亞「ルビィ、あなたしかいない」
理亞「それはずっと前から今でも変わっていないしその考えを変えるつもりもない、だから」
理亞「このフェスが終わるまでは、あなたの我がままに付き合ってあげる」
ルビィ「!」
理亞「獲るわよ、私たちで」
ルビィ「うん!!」
472: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 17:11:54.75 ID:qn2r5d7b
雪穂「……なんか、とんでもないものを見た気がしますね」
ツバサ「そうね、でも上手くいったようで何よりだわ」
ツバサ「まさかこんな形になるとは思いもしなかったけど」
雪穂「はい……正直かなり驚きました、特にルビィちゃん」
ツバサ「ええ、なんていうか変わってるわよね。他とは何もかもが」
ツバサ(相手に合わせてきたルビィちゃんが我を通して、自分だけでどうにかしようとしていた理亞ちゃんがその要求を呑んだ)
ツバサ(最初と全く逆のやり方で納まるとは……この二人)
ルビィ・理亞「」ザッ
ツバサ「そうね、でも上手くいったようで何よりだわ」
ツバサ「まさかこんな形になるとは思いもしなかったけど」
雪穂「はい……正直かなり驚きました、特にルビィちゃん」
ツバサ「ええ、なんていうか変わってるわよね。他とは何もかもが」
ツバサ(相手に合わせてきたルビィちゃんが我を通して、自分だけでどうにかしようとしていた理亞ちゃんがその要求を呑んだ)
ツバサ(最初と全く逆のやり方で納まるとは……この二人)
ルビィ・理亞「」ザッ
473: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 17:12:31.51 ID:qn2r5d7b
ルビィ「帰りましょう雪穂さん」
雪穂「え? ああうん、そうだね」
理亞「ツバサさん、お願いします」
ツバサ「いいけど二人とも、お参りはしていかなくていいの? まだやってないでしょ?」
雪穂「確かに、今なら誰も居ないしすぐに……」
ルビィ・理亞「いりません」
雪穂(! ゲン担ぎはしない……か)クス
ツバサ(本当に面白いコンビね)
雪穂「え? ああうん、そうだね」
理亞「ツバサさん、お願いします」
ツバサ「いいけど二人とも、お参りはしていかなくていいの? まだやってないでしょ?」
雪穂「確かに、今なら誰も居ないしすぐに……」
ルビィ・理亞「いりません」
雪穂(! ゲン担ぎはしない……か)クス
ツバサ(本当に面白いコンビね)
474: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/06(水) 17:13:11.40 ID:qn2r5d7b
478: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:04:52.09 ID:hCapU6A4
─8月2日
穂乃果「もう行っちゃうの?」
ルビィ「はい、お世話になりました」
穂乃果「そっかー残念だよ、また遊びに来てね!」
ルビィ「はい」
穂乃果「雪穂もツバサさんによろしくね」
雪穂「うん、行ってきます」
ルビィ「お邪魔しました」
穂乃果「あー! ちょっと待ってもう一個だけ!」バタバタ
雪穂「最後まで落ち着きないなあ…」
479: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:07:28.02 ID:hCapU6A4
穂乃果「あったあった、ルビィちゃんはいこれ! うちのお饅頭!」
穂乃果「みんなで食べて!」
ルビィ「え、いいんですか?」
穂乃果「大丈夫、それ出来たばかりだから」
雪穂「賞味期限のこと言ってるんじゃないんだけど」
穂乃果「腹が減っては何とかかんとかって言うし、これ食べて頑張ってね」
穂乃果「ルビィちゃん、ファイトだよ!」
ルビィ「! はい、ありがとうございました!」
ルビィ「頑張ります!」ニコッ
穂乃果「!」
穂乃果「みんなで食べて!」
ルビィ「え、いいんですか?」
穂乃果「大丈夫、それ出来たばかりだから」
雪穂「賞味期限のこと言ってるんじゃないんだけど」
穂乃果「腹が減っては何とかかんとかって言うし、これ食べて頑張ってね」
穂乃果「ルビィちゃん、ファイトだよ!」
ルビィ「! はい、ありがとうございました!」
ルビィ「頑張ります!」ニコッ
穂乃果「!」
480: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:08:01.98 ID:hCapU6A4
タタタッ
穂乃果「……」
雪穂「どうしたのお姉ちゃん?」
穂乃果「ルビィちゃんって家に来てからずっとそわそわしてたりオロオロしていたから気付かなかったけど」
雪穂(それ半分はお姉ちゃんのせいだけどね)
穂乃果「笑ったらすっごく可愛いんだね」
雪穂「…そうだね」
「雪穂さーん!」
雪穂「ごめん今行く!」
雪穂「じゃあ楽しみにしててよお姉ちゃん、次にそれを見られるのは表彰式かもしれないから」タッ
穂乃果「おぉー……ビッグだねー!」
481: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:08:42.13 ID:hCapU6A4
─その頃
曜「善子ちゃん今日もお疲れさまー!」
善子「貴女もね、曜」
曜「いやー昨日に引き続き結構上手くいったんじゃないかな? ライブ」
曜「今私たち1位だし、順調な滑り出しだよね」
善子「油断は出来ないけどね、まだ始まったばかりだし」
曜「まあね」
482: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:09:15.50 ID:hCapU6A4
曜「でもビックリしたよねデュオの件は」
善子「ルビィのこと?」
曜「違う違う、それもあるけど私たちのこともそうだよ」
曜「こんな形で善子ちゃんと組むなんて思わなかったから」
善子「私も、正直そんなつもりはなかったわ」
曜「えっそうなの!?」
善子「元々はね、だって」
善子「こだわる必要なんてないと思ってたから」
善子「ルビィのこと?」
曜「違う違う、それもあるけど私たちのこともそうだよ」
曜「こんな形で善子ちゃんと組むなんて思わなかったから」
善子「私も、正直そんなつもりはなかったわ」
曜「えっそうなの!?」
善子「元々はね、だって」
善子「こだわる必要なんてないと思ってたから」
483: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:09:44.64 ID:hCapU6A4
善子「どっちでも良かったのよ私は、確かに迷っていた時期もあったわ」
善子「ルビィのために何も出来ていないだとか、置いていかれるとかね」
善子「でもその悩みはこの合宿のおかげで吹っ切ることが出来たし、もう迷うことなんか何もない」
善子「人それぞれ出来ることは違うんだから、私は私のままであればいい……そう思ってた」
善子「そのつもりだったの、あの話を聞くまでは」
曜「……」
善子「けどもし、当時の考えをまた引き摺りだしてきたとして」
善子「誰かの役に立つ…いや、ルビィのためにっていう自分が望んだことを」
善子「叶えられる機会が、チャンスが本当にやってくるのだとしたら」
善子「それは多分、今だ」
善子「……って頭の中に浮かんだらついね、口に出していたっていうか」
善子「ルビィのために何も出来ていないだとか、置いていかれるとかね」
善子「でもその悩みはこの合宿のおかげで吹っ切ることが出来たし、もう迷うことなんか何もない」
善子「人それぞれ出来ることは違うんだから、私は私のままであればいい……そう思ってた」
善子「そのつもりだったの、あの話を聞くまでは」
曜「……」
善子「けどもし、当時の考えをまた引き摺りだしてきたとして」
善子「誰かの役に立つ…いや、ルビィのためにっていう自分が望んだことを」
善子「叶えられる機会が、チャンスが本当にやってくるのだとしたら」
善子「それは多分、今だ」
善子「……って頭の中に浮かんだらついね、口に出していたっていうか」
484: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:10:19.33 ID:hCapU6A4
曜「そっか」
善子「曜は、これでよかったの?」
曜「もちろん、ねえ善子ちゃん」
曜「もし迷惑かけたとか巻き込んだとか思っているんなら、そんなの気にしなくていいよ」
善子「!」
曜「ただ理由が知りたかっただけ、それに文句があるならそのとき断ってるしね」
曜「最後まで付き合うよ、今の私は善子ちゃんのパートナーだから」
善子「…ありがとう」
善子「曜は、これでよかったの?」
曜「もちろん、ねえ善子ちゃん」
曜「もし迷惑かけたとか巻き込んだとか思っているんなら、そんなの気にしなくていいよ」
善子「!」
曜「ただ理由が知りたかっただけ、それに文句があるならそのとき断ってるしね」
曜「最後まで付き合うよ、今の私は善子ちゃんのパートナーだから」
善子「…ありがとう」
485: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:11:03.47 ID:hCapU6A4
…………
……
───フェスライブ、今年の見どころはデュオにあり!?
開幕から2日目となったラブライブ!サマーフェスティバル2020
東京オリンピックとも相まって、参加者と来場者両方を合わせた大勢の方がその熱気にあてられているのは言うまでもない。
しかし大きな盛り上がりを見せつつもやはりと言うべきか、すでにこの序盤の時点で頭角を現している者は存在する。
中でも特に注目するべきはデュオ部門。
津島善子・渡辺曜の組を筆頭に、篠宮あきる・綾小路姫乃組、国木田花丸・桜内梨子組等……
今挙げた以外にも後続に優秀なスクールアイドルが控えており、比較的部門ごとにバランスが取れていた例年と比べても今年のデュオ部門は激戦区であると言えよう。
スッスッ
千歌「……前年のデュオ部門覇者であり、ラブライブ優勝者であるSaint Snow」
千歌「このフェスで彼女たちを超える逸材は現れるのか、今から楽しみであるぅ……?」
486: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:11:33.91 ID:hCapU6A4
千歌「へー楽しみ、楽しみねー。ふむふむ」
美渡「ありがとうございました! おーい千歌こっちの片付け手伝って」
千歌「そうなんだー。ふーん……」
「すみませーん!」
美渡「はーい! ああその前に会計のほう頼むわ」
千歌「そんな、そんな……」
美渡「千歌? 何やって……」
千歌「そんなわけっあるかーーーーーーーーっ!!!」
「「「!!!??」」」ビクゥ!!
美渡「ありがとうございました! おーい千歌こっちの片付け手伝って」
千歌「そうなんだー。ふーん……」
「すみませーん!」
美渡「はーい! ああその前に会計のほう頼むわ」
千歌「そんな、そんな……」
美渡「千歌? 何やって……」
千歌「そんなわけっあるかーーーーーーーーっ!!!」
「「「!!!??」」」ビクゥ!!
487: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:12:09.63 ID:hCapU6A4
─千歌の部屋
千歌「……」ムスッ
果南「で、むしゃくしゃして叫んで周りのみんなをドン引きさせたと」
千歌「ドンまではいってないもん」
果南「引かせたのは事実なんだね」
千歌「だってさー……見てよこれ! 何これ!」バッ
果南「あーフェスライブのネットニュースね、これが?」
千歌「私だけこれに参加出来てないって可笑しくない!!?」
果南「一発かましてやれって仲間の背中を押してあげたリーダーは一体どこに行ったのさ」
488: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:12:42.24 ID:hCapU6A4
千歌「私だってやろうとしたよ! 作ろうとしたよ! けどさあ!!」
千歌「みんな組み合わせ出来てるんだもん! どこに行っても!」
果南「……まあその、なに? 昨日の穂乃果さんの挨拶が決め手だったよね」
果南「あれで様子見しようとしていた他の子たちにも火が付いたっていうかさ」
千歌「くっそー穂乃果さんめー…! 絶対に許せないのだ……!!」
果南「完全にとばっちりじゃん穂乃果さん」
千歌「みんな組み合わせ出来てるんだもん! どこに行っても!」
果南「……まあその、なに? 昨日の穂乃果さんの挨拶が決め手だったよね」
果南「あれで様子見しようとしていた他の子たちにも火が付いたっていうかさ」
千歌「くっそー穂乃果さんめー…! 絶対に許せないのだ……!!」
果南「完全にとばっちりじゃん穂乃果さん」
489: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:13:09.68 ID:hCapU6A4
千歌「……分かるよ、あれ見たら参加したくなるのは……けど」
千歌「みんな楽しそうでさあ……なーんで私だけさあー…」
果南「……」フゥー
果南「要するに、自分だけ仲間外れにされたみたいで気に入らないんでしょ」
千歌「ぎくっ……い、言い方変えたらそうなるかなー、あはは」
果南「でも気持ちは分かるよ、折角いい感じに盛り上がってきたのにこれじゃ千歌だけ不完全燃焼だ」
千歌「みんな楽しそうでさあ……なーんで私だけさあー…」
果南「……」フゥー
果南「要するに、自分だけ仲間外れにされたみたいで気に入らないんでしょ」
千歌「ぎくっ……い、言い方変えたらそうなるかなー、あはは」
果南「でも気持ちは分かるよ、折角いい感じに盛り上がってきたのにこれじゃ千歌だけ不完全燃焼だ」
490: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:13:41.10 ID:hCapU6A4
千歌「そう! そうなんだよ! 流石果南ちゃん私の気持ち分かってくれてる!」
千歌「このままじゃスッキリしないんだよ! 私も何か特別なことがしたい!!」
果南「特別なこと、ねえ……」ウーン
千歌「あーその反応! あるんでしょ!」
果南「あるにはあるけど……でもなあ」
千歌「もったいぶってないで教えてよ!」
千歌「このままじゃスッキリしないんだよ! 私も何か特別なことがしたい!!」
果南「特別なこと、ねえ……」ウーン
千歌「あーその反応! あるんでしょ!」
果南「あるにはあるけど……でもなあ」
千歌「もったいぶってないで教えてよ!」
491: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:14:15.18 ID:hCapU6A4
果南「どうしても?」
千歌「どうしても!!」
果南「……仕方ないなあ、そこまで言うなら」
千歌「やったー! それで何やるの!?」
果南「特訓だよ。千歌、私と二人で秘密特訓をしよう…いや、念のために聖良も呼んだ方がいいかな戻ってくるの明日だし」
千歌「秘密特訓! おぉ! なんかそれっぽくなってきた!!」
果南「そしてその特訓で、私が千歌に」
果南「必殺技を教えてあげる」ニッ
千歌「どうしても!!」
果南「……仕方ないなあ、そこまで言うなら」
千歌「やったー! それで何やるの!?」
果南「特訓だよ。千歌、私と二人で秘密特訓をしよう…いや、念のために聖良も呼んだ方がいいかな戻ってくるの明日だし」
千歌「秘密特訓! おぉ! なんかそれっぽくなってきた!!」
果南「そしてその特訓で、私が千歌に」
果南「必殺技を教えてあげる」ニッ
492: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:14:57.93 ID:hCapU6A4
─8月3日
夕方、浦の星女学院
果南「いやー助かったよ、やっぱり体育館のほうが練習しやすいからね」
果南「ありがとう鞠莉」
鞠莉「これくらい全然問題ないわよ、けど時間にだけは気をつけてね」
果南「わかった。聖良もありがとね来てくれて」
聖良「構いませんよ、善子さん達の練習はダイヤさんに一任していますから」
聖良「それに彼女たちならもう私の指導がなくても大丈夫でしょうし」
果南「あははっそうかもね」
493: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:15:42.75 ID:hCapU6A4
鞠莉「じゃあ後よろしくね、チャオー」
千歌「鞠莉ちゃんありがとー!」マタネー!
果南「さてと、それじゃあやりますか特訓」
千歌「よっ! 待ってました必殺技!」
聖良「ライブに必殺技……ですか?」
果南「あくまで例えだよ例え」
千歌「で!? 何教えてくれるの!?」
果南「ずばり、ロンダート!」
千歌「鞠莉ちゃんありがとー!」マタネー!
果南「さてと、それじゃあやりますか特訓」
千歌「よっ! 待ってました必殺技!」
聖良「ライブに必殺技……ですか?」
果南「あくまで例えだよ例え」
千歌「で!? 何教えてくれるの!?」
果南「ずばり、ロンダート!」
494: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:16:16.31 ID:hCapU6A4
聖良「ああ成程、ロンダートですか」
千歌「ロンダート? 聞いたことないけど」
果南「正確にはロンダートとプラスそれに繋げる技っていうか……まあ」
果南「口で説明するより実際にやってみたほうが早いかもね、見てて」
キュッキュッ
果南「いくよ……ロンダート、からの」タタンッ トンッ
果南「バク転と タンッ バク宙!」ヒュンッ シュタンッ!
千歌・聖良「!」
果南「って感じ。どう?」
千歌「ロンダート? 聞いたことないけど」
果南「正確にはロンダートとプラスそれに繋げる技っていうか……まあ」
果南「口で説明するより実際にやってみたほうが早いかもね、見てて」
キュッキュッ
果南「いくよ……ロンダート、からの」タタンッ トンッ
果南「バク転と タンッ バク宙!」ヒュンッ シュタンッ!
千歌・聖良「!」
果南「って感じ。どう?」
495: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:17:00.48 ID:hCapU6A4
聖良「…………か」
千歌「カッコイイーーーー!! 凄いよ果南ちゃん!!」
果南「でしょ? これなら結構インパクトも残せるしいいと思うんだよね」
千歌「思う思う!!」
果南「あれ聖良は? 何か言おうとしてたみたいだけど」
聖良「……動きが綺麗でしたね、それでいて躍動感もある。完璧な技の流れです」
果南「いやーそう言ってもらえると練習した甲斐があったってものだね」
千歌「カッコイイーーーー!! 凄いよ果南ちゃん!!」
果南「でしょ? これなら結構インパクトも残せるしいいと思うんだよね」
千歌「思う思う!!」
果南「あれ聖良は? 何か言おうとしてたみたいだけど」
聖良「……動きが綺麗でしたね、それでいて躍動感もある。完璧な技の流れです」
果南「いやーそう言ってもらえると練習した甲斐があったってものだね」
496: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:17:29.89 ID:hCapU6A4
果南「で。千歌にはこのアクロバット技、ロンダートからのバク転を習得してもらうよ」
千歌「あれ、バク宙はやらないの?」
果南「まずはこの二つを完璧にこなせないとね、ダンスの最中に入れるんだから中途半端な出来だと逆に悪い意味で浮いちゃうから」
千歌「うーん確かに、上手く踊れているのに途中でいきなりかっこ悪いの見せられてもね、テンションが下がっちゃうっていうか」
果南「そういうこと、流れを切らずに盛り上げるためにもちゃんとしたものにしないとね」
果南「それじゃあ早速練習に入ろうか」
千歌「あれ、バク宙はやらないの?」
果南「まずはこの二つを完璧にこなせないとね、ダンスの最中に入れるんだから中途半端な出来だと逆に悪い意味で浮いちゃうから」
千歌「うーん確かに、上手く踊れているのに途中でいきなりかっこ悪いの見せられてもね、テンションが下がっちゃうっていうか」
果南「そういうこと、流れを切らずに盛り上げるためにもちゃんとしたものにしないとね」
果南「それじゃあ早速練習に入ろうか」
497: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:18:30.82 ID:hCapU6A4
果南「まずロンダートだけど千歌、最初にこれを見てどう思った?」
千歌「えーっと、側転に似てるなーって……というか正直パッと見じゃあまり違いが分からないといいますか……」アハハ…
聖良「それなら一回どちらもやってその違いを見てもらいましょうか、ロンダートとバク転なら私も出来ますし」
千歌「おー! 聖良さんお願いします!」
聖良「よく見ていてくださいね、まずは側転から」ト トン
千歌「ふむふむ…」
聖良「次にロンダート」タンッ
千歌「……綺麗」
果南「うん…」
聖良「フフッ、ありがとうございます」
果南(流石に上手いね……体の柔軟さに加えて姿勢がいいから流れや動きの違いが分かりやすい、まさにお手本って感じ)
千歌「えーっと、側転に似てるなーって……というか正直パッと見じゃあまり違いが分からないといいますか……」アハハ…
聖良「それなら一回どちらもやってその違いを見てもらいましょうか、ロンダートとバク転なら私も出来ますし」
千歌「おー! 聖良さんお願いします!」
聖良「よく見ていてくださいね、まずは側転から」ト トン
千歌「ふむふむ…」
聖良「次にロンダート」タンッ
千歌「……綺麗」
果南「うん…」
聖良「フフッ、ありがとうございます」
果南(流石に上手いね……体の柔軟さに加えて姿勢がいいから流れや動きの違いが分かりやすい、まさにお手本って感じ)
498: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:19:03.89 ID:hCapU6A4
聖良「千歌さん、今のを見て何か気付いたことはありましたか?」
千歌「……体の向きと、足? 側転のときは終わったあとも動きそのまま横に向いてたけど」
千歌「ロンダートは足が着くまでに体の向きが変わって、終わったときには体が最初に進んだ方向と逆の向きになってました」
千歌「それと足、側転は片足ずつ着いてたけどロンダートは両足同時に着いてた!と思います!」
聖良「そう、それが側転とは大きく異なる点です」
聖良「体は逆向き、足は揃えてピッタリと。この二つが特に重要ですね」
千歌「……体の向きと、足? 側転のときは終わったあとも動きそのまま横に向いてたけど」
千歌「ロンダートは足が着くまでに体の向きが変わって、終わったときには体が最初に進んだ方向と逆の向きになってました」
千歌「それと足、側転は片足ずつ着いてたけどロンダートは両足同時に着いてた!と思います!」
聖良「そう、それが側転とは大きく異なる点です」
聖良「体は逆向き、足は揃えてピッタリと。この二つが特に重要ですね」
499: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:19:55.38 ID:hCapU6A4
果南「というわけでまずはそこを意識した練習から、いっぺんにやらずに一つずつ詰めてくよ」
聖良「やり方は側転から少しずつ変えていく感じで、その方が感覚も掴みやすいと思います」
果南「だね、よし! まずは体の向きからいくよ!」
千歌「押忍師匠! よろしくお願いします!!」
聖良(師匠……)チラッ
果南(形から入っていくタイプだからなあ。千歌は)ポリポリ
聖良「やり方は側転から少しずつ変えていく感じで、その方が感覚も掴みやすいと思います」
果南「だね、よし! まずは体の向きからいくよ!」
千歌「押忍師匠! よろしくお願いします!!」
聖良(師匠……)チラッ
果南(形から入っていくタイプだからなあ。千歌は)ポリポリ
500: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:20:44.87 ID:hCapU6A4
一方
205号室
ルビィ「ただいま」
さゆり「おかえり、また練習やってたの? よく続けられるよねー」
あきる「ええ、未だに合宿優先で動いているペアなんてあなた達くらいよ」
ルビィ「ギリギリまでいい形にしたいって二人で決めたから」
あきる「成程ね、それで今日は私の番だっけ」
ルビィ「うん、体のバランスのとり方とか綺麗に見せるコツとか」
あきる「昨日はルビィが衣装のことについて色々教えてくれたもんね、私でよければ」
さゆり「うーん、まさに学べるものは学ぶって感じでいいねーこの指導ローテーション」
あきる「明日はさゆりの番なの忘れないでよね、じゃあまずは……」
501: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:21:13.61 ID:hCapU6A4
208号室
姫乃「落ち着いて静かに、流れるように」
理亞・蘭花「……」スッ
姫乃「いち に さん……はい大丈夫です、お疲れさまでした」
蘭花「はぁーっ……これすごい疲れるネ…」
姫乃「あはは…いつも元気に動いている蘭花さんには少し不得手なものかもしれませんね、でも二人とも凄く上手に出来ていましたよ!」
理亞「ありがとう、こういう所作を気にした練習ってやったことないから凄く参考になる」
姫乃「お力になれたようで何よりです」
502: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:22:16.96 ID:hCapU6A4
蘭花「ハイハイ次は私! 私が二人に教えるアル!」
理亞「それはまた明日ね、休むことも大事だから」
姫乃「! そうですね」
蘭花「う~、仕方ないネ……」
姫乃(少し前までは夜遅くまで練習に没頭していたのに…やっぱり理亞さん)
理亞「おやすみ」
姫乃「おやすみなさい(ちょっと変わったなあ…)」
理亞「それはまた明日ね、休むことも大事だから」
姫乃「! そうですね」
蘭花「う~、仕方ないネ……」
姫乃(少し前までは夜遅くまで練習に没頭していたのに…やっぱり理亞さん)
理亞「おやすみ」
姫乃「おやすみなさい(ちょっと変わったなあ…)」
503: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:23:17.71 ID:hCapU6A4
練習、本番、特訓、指導……
フェスライブ開幕を機にそれぞれが別の目標に向け、動き始めた
迷いのない信念を胸に突き進む彼女たちは
一日、また一日と研鑽を積み重ねていき……そして
開幕から一週間の時が過ぎた
504: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:23:50.28 ID:hCapU6A4
─8月8日
「さあ! 皆さんお待ちかねの時間がやってきましたー!」
「中間発表ーーーーーー!!!」
ルビィ・理亞「……?」ハァ
雪穂「あっそっか、今日が発表の日でしたね」
ツバサ「ええ」
ルビィ「中間発表?」
理亞「開催期間の折り返しに入るとやるの、今年は15日間やるから一週間経った今日がちょうどその日だったわけ」
理亞「私も、すっかり忘れてたけど」
ルビィ「そうなんだ」
ツバサ「ほら二人も一旦練習やめてこっち来て、一緒に見ましょう」
505: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:24:21.21 ID:hCapU6A4
「まずはグループ部門! 現在の順位はこちら!!」
ツバサ「ああやって得点の多い順から表示されるの、ちなみにランキング圏内は20位までね」
ルビィ「へえー……」ジー
「続いてトリオ部門!!」
雪穂「見たところ、どちらもトップは20万ポイント台。そこがボーダーラインって感じですね」
ツバサ「ええ、ただ同じ一週間でも去年の最終結果ではSaint Snowの188800ptが最高点だったから」
ツバサ「そう考えるとどこの部門もみんな気合い入ってるわね」
ルビィ「私たちは確か……73700pt」
理亞「20位にぎりぎり届くか届かないかってところね」
雪穂「まあ二人は他の子と違って毎日ここに来てるからねー、その分ライブの時間が削られてるからポイント少なめなのは仕方ないっていうか」
ルビィ「でも、必ず追いついてみせます」
雪穂「クスッ…そっか」
ツバサ「ああやって得点の多い順から表示されるの、ちなみにランキング圏内は20位までね」
ルビィ「へえー……」ジー
「続いてトリオ部門!!」
雪穂「見たところ、どちらもトップは20万ポイント台。そこがボーダーラインって感じですね」
ツバサ「ええ、ただ同じ一週間でも去年の最終結果ではSaint Snowの188800ptが最高点だったから」
ツバサ「そう考えるとどこの部門もみんな気合い入ってるわね」
ルビィ「私たちは確か……73700pt」
理亞「20位にぎりぎり届くか届かないかってところね」
雪穂「まあ二人は他の子と違って毎日ここに来てるからねー、その分ライブの時間が削られてるからポイント少なめなのは仕方ないっていうか」
ルビィ「でも、必ず追いついてみせます」
雪穂「クスッ…そっか」
506: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:25:00.35 ID:hCapU6A4
「では最後にデュオ部門!」
理亞「! 来た」
「おぉーっと! これはすごい! やはり今年の最注目部門はデュオで決まりかー!!?」
ツバサ「! ……へえ、これは驚いたわね」
雪穂「え、1位が……256800pt!?」
ルビィ「……! 善子ちゃん、曜さん」
理亞「あれってAqoursの……でも」
理亞「ルビィ、確かに1位も凄いけどそれだけじゃない、見て」
理亞「! 来た」
「おぉーっと! これはすごい! やはり今年の最注目部門はデュオで決まりかー!!?」
ツバサ「! ……へえ、これは驚いたわね」
雪穂「え、1位が……256800pt!?」
ルビィ「……! 善子ちゃん、曜さん」
理亞「あれってAqoursの……でも」
理亞「ルビィ、確かに1位も凄いけどそれだけじゃない、見て」
507: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:25:45.69 ID:hCapU6A4
2 花丸・梨子 235900pt
3 あきる・姫乃 228200pt
4 さゆり・瑞希 219700pt
5 るう・蘭花 217600pt
理亞「トップ5に入ってる組全てが他の部門トップの20万台に乗ってる」
理亞(黒髪と茶髪の二人は……164300pt)
理亞(二人とも頑張ってるし優秀な成績ではあるけど、それでも9位……)
ルビィ「20位の時点で、10万ポイント……」
雪穂「これはまた、予想を上回る結果といいますか……」
雪穂「みんな凄いですね、ツバサさん」
ツバサ「そうね、全員素晴らしい活躍ぶりだわ」
508: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:26:31.45 ID:hCapU6A4
理亞「どうする、ルビィ」
ルビィ「……やることは変えない、明日もここで練習する」
理亞「そう、分かった」
ルビィ「練習再開しよっか」
スタスタ
雪穂「この点差でよくブレないなあ、もっと焦ってもおかしくないのに」
ツバサ「でも確実によくなってきてるのよね、それこそ前とは別人かってくらい」
ツバサ「ライブ1回ごとのポイントも7000、9000、14000とどんどん伸びてる」
雪穂「トップの子たちのライブ一回における平均ポイントは確か15000でしたよね」
雪穂「それを考えると実力だけならもうトップに引けを取らないレベルまで来てるんだ……」
ツバサ「そうね、ちなみに現時点での最高点は善子ちゃんたちの18600pt」
ツバサ「まあ彼女たちもまだまだ伸びるんでしょうけど、それはあの子たちも同じ」
ツバサ「きっと明日にはこの最高点に追いつくわよ」
ルビィ「……やることは変えない、明日もここで練習する」
理亞「そう、分かった」
ルビィ「練習再開しよっか」
スタスタ
雪穂「この点差でよくブレないなあ、もっと焦ってもおかしくないのに」
ツバサ「でも確実によくなってきてるのよね、それこそ前とは別人かってくらい」
ツバサ「ライブ1回ごとのポイントも7000、9000、14000とどんどん伸びてる」
雪穂「トップの子たちのライブ一回における平均ポイントは確か15000でしたよね」
雪穂「それを考えると実力だけならもうトップに引けを取らないレベルまで来てるんだ……」
ツバサ「そうね、ちなみに現時点での最高点は善子ちゃんたちの18600pt」
ツバサ「まあ彼女たちもまだまだ伸びるんでしょうけど、それはあの子たちも同じ」
ツバサ「きっと明日にはこの最高点に追いつくわよ」
509: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:27:28.95 ID:hCapU6A4
雪穂「成程、分かったような気がします」
雪穂「相手の実力を認め、それでも自分たちなら大丈夫だと思い込めるほどの自信と……パートナーへの絶対的信頼」
雪穂「それがあるからこそのブレなさ、ですか」
ツバサ「ええ、私はそうだと思うわ」
雪穂(最初はあんなにいがみ合ってたのに……)チラッ
ルビィ「今のターンちょっと甘かったよね」
理亞「私もそう思う、あとその次のステップも少し良くなかった」
ルビィ「うん、でもそれ以外は完璧だったから……これでミスは3から2」
理亞「あともう少し、明日までに絶対どうにかするわよ」
雪穂(今はこんなにも意気投合しているなんて……)
雪穂「ツバサさん…なんか私、感動してきました……成長したなぁ二人とも…っ…」ウルッ
ツバサ「あはは、すっかり保護者目線ね雪穂ちゃん」
雪穂「相手の実力を認め、それでも自分たちなら大丈夫だと思い込めるほどの自信と……パートナーへの絶対的信頼」
雪穂「それがあるからこそのブレなさ、ですか」
ツバサ「ええ、私はそうだと思うわ」
雪穂(最初はあんなにいがみ合ってたのに……)チラッ
ルビィ「今のターンちょっと甘かったよね」
理亞「私もそう思う、あとその次のステップも少し良くなかった」
ルビィ「うん、でもそれ以外は完璧だったから……これでミスは3から2」
理亞「あともう少し、明日までに絶対どうにかするわよ」
雪穂(今はこんなにも意気投合しているなんて……)
雪穂「ツバサさん…なんか私、感動してきました……成長したなぁ二人とも…っ…」ウルッ
ツバサ「あはは、すっかり保護者目線ね雪穂ちゃん」
510: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:28:02.90 ID:hCapU6A4
─8月9日
ツバサ「……うん、いいわ。お疲れさまよく頑張ったわね」
ツバサ「あなた達のライブ、楽しみに待っているわ」
「はい! ありがとうございます!」
雪穂「今日はよく来ますねー、合宿の生徒たち」
ツバサ「そろそろ課題の締め切りだもの、逸る気持ちも分かるわ」
「ツバサさん! 次は私たちのお願いします」
ツバサ「ええいいわよ……それにね雪穂ちゃん」
ツバサ「みんなしっかり考えて作ってきてるから、いろんな個性があって見てる私も楽しいのよね」
ツバサ「はい大丈夫。二人ともお疲れさま」
「ありがとうございました!」
511: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:28:40.60 ID:hCapU6A4
ツバサ「なんというか、教える側の立場でっていうのが私にとっても新鮮なものだから」
ツバサ「そういった喜びもあるかもしれないわ、成長を感じ取れる嬉しさみたいな」
ツバサ「ちょうど昨日の雪穂ちゃんのようなね」
雪穂「恥ずかしいので思い出させないでください」
ツバサ「フフッ、まあとにかく明日でその役目も終わっちゃうから、それが少し寂しくはあるんだけど」
ツバサ「そう思えるだけでも、引き受けて良かったって思うのよね」
雪穂「いいんですか今からそんなこと言って。最終日のスピーチどうするんです?」
ツバサ「大丈夫。それについてはちょっと考えてることがあってね」
ツバサ「一ついいことを思いついたの」
雪穂「今度は一体なんですか……?」
ツバサ「そういった喜びもあるかもしれないわ、成長を感じ取れる嬉しさみたいな」
ツバサ「ちょうど昨日の雪穂ちゃんのようなね」
雪穂「恥ずかしいので思い出させないでください」
ツバサ「フフッ、まあとにかく明日でその役目も終わっちゃうから、それが少し寂しくはあるんだけど」
ツバサ「そう思えるだけでも、引き受けて良かったって思うのよね」
雪穂「いいんですか今からそんなこと言って。最終日のスピーチどうするんです?」
ツバサ「大丈夫。それについてはちょっと考えてることがあってね」
ツバサ「一ついいことを思いついたの」
雪穂「今度は一体なんですか……?」
512: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:29:31.38 ID:hCapU6A4
ルビィ「ツバサさん」
理亞「今度は私たちのものを見てもらってもいいですか」
雪穂「あれ、二人も出来てたんだ」
ルビィ「はい、でも私たちのは他の皆のとはちょっと違って」
雪穂「? どういうこと?」
理亞「これです、まだ2人分しか出来ていませんが」
ツバサ「……成程ね、いいんじゃないかしら」
ツバサ「あなた達らしい考えで素敵だと思うわよ」
ルビィ・理亞「あ、ありがとうございます!」
ツバサ「おかげでこっちもやることが決まったしね」
理亞「?」
理亞「今度は私たちのものを見てもらってもいいですか」
雪穂「あれ、二人も出来てたんだ」
ルビィ「はい、でも私たちのは他の皆のとはちょっと違って」
雪穂「? どういうこと?」
理亞「これです、まだ2人分しか出来ていませんが」
ツバサ「……成程ね、いいんじゃないかしら」
ツバサ「あなた達らしい考えで素敵だと思うわよ」
ルビィ・理亞「あ、ありがとうございます!」
ツバサ「おかげでこっちもやることが決まったしね」
理亞「?」
513: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:30:05.34 ID:hCapU6A4
ツバサ「ねえ、二人は明日も合宿来るわよね」
ルビィ「はい」
雪穂「というか明日は最終日だから全員来ると思いますよ」
ツバサ「そうね、だったら尚更あなた達にとっていい経験になると思うわ」
雪穂「あのツバサさん、いまいち話が呑み込めないんですけど…」
ツバサ「それは次の日になってからのお楽しみ、でも簡単に言えばそうね」
ツバサ「私から皆へのご褒美よ、というわけだから明日の集合場所はここじゃなくてUTXのほうに移るわよ」
ツバサ「そして、そこでいいもの見せてあげる」ニッ
ツバサ「雪穂ちゃんはみんなに連絡よろしく、私は段取り済ませてくるから」
雪穂「わ、分かりました!」タッ
ツバサ「二人も楽しみにしててね」
ルビィ・理亞「は、はい」
ルビィ(いいものってなんだろうね…?)ヒソヒソ
理亞(さあ……)
ルビィ「はい」
雪穂「というか明日は最終日だから全員来ると思いますよ」
ツバサ「そうね、だったら尚更あなた達にとっていい経験になると思うわ」
雪穂「あのツバサさん、いまいち話が呑み込めないんですけど…」
ツバサ「それは次の日になってからのお楽しみ、でも簡単に言えばそうね」
ツバサ「私から皆へのご褒美よ、というわけだから明日の集合場所はここじゃなくてUTXのほうに移るわよ」
ツバサ「そして、そこでいいもの見せてあげる」ニッ
ツバサ「雪穂ちゃんはみんなに連絡よろしく、私は段取り済ませてくるから」
雪穂「わ、分かりました!」タッ
ツバサ「二人も楽しみにしててね」
ルビィ・理亞「は、はい」
ルビィ(いいものってなんだろうね…?)ヒソヒソ
理亞(さあ……)
514: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:30:38.61 ID:hCapU6A4
夕方、沼津
曜「ふぅー! 今日のライブも無事終了!」
梨子「曜ちゃん、善子ちゃんお疲れさま」
花丸「はい、タオルと飲み物ずら」
曜「ありがとー! 梨子ちゃんたちもお疲れさま!」
曜「今日は一緒の会場だったからいつもより気合い入っちゃったよ!」
善子「特に曜は悪いところ見せられないものね」
曜「善子ちゃんっ!」
梨子「? よく分からないけど、私は今日のライブ一番良かったと思うな」
曜「あ、ありがとう」
515: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:31:22.74 ID:hCapU6A4
梨子「他の人もそう思ってるみたいだし、ほら」
善子「ん?」
「あのっ! 善子さんと曜さんですよね!」
「私たちAqoursの! 二人の大ファンなんです!」
「今日のライブもすっごい良かったです! 最高でした!」
善子「そ、そう……ありがとう」
曜「照れてるの?」
善子「そんなことないから」
「最高点も更新したんですよね!?」
「今日出た記録をまた塗り替えるなんて凄いです! 憧れます!」
善子「ん?」
「あのっ! 善子さんと曜さんですよね!」
「私たちAqoursの! 二人の大ファンなんです!」
「今日のライブもすっごい良かったです! 最高でした!」
善子「そ、そう……ありがとう」
曜「照れてるの?」
善子「そんなことないから」
「最高点も更新したんですよね!?」
「今日出た記録をまた塗り替えるなんて凄いです! 憧れます!」
516: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:31:49.53 ID:hCapU6A4
曜「え、なに?今日の記録って」
「? 知らないんですか? 二人のライブが終わるまでデュオの最高点が更新されていたんですよ」
「これです19600pt ペアは……」
「ルビィちゃんと理亞ちゃん、ちなみにこれで20位圏内入ったみたいですね」
四人「!!」
「あーいいよねーこのコンビ、私密かに推してるんだよね小っちゃくて可愛いし」
「うわー裏切り者だ! じもあい推すって言ってたのに!」
「い、一押しは変わってないし!!」
曜「善子ちゃん」
善子「ええ……」
善子「いよいよ来たわね、ルビィ」
「? 知らないんですか? 二人のライブが終わるまでデュオの最高点が更新されていたんですよ」
「これです19600pt ペアは……」
「ルビィちゃんと理亞ちゃん、ちなみにこれで20位圏内入ったみたいですね」
四人「!!」
「あーいいよねーこのコンビ、私密かに推してるんだよね小っちゃくて可愛いし」
「うわー裏切り者だ! じもあい推すって言ってたのに!」
「い、一押しは変わってないし!!」
曜「善子ちゃん」
善子「ええ……」
善子「いよいよ来たわね、ルビィ」
517: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:32:22.14 ID:hCapU6A4
そして…
─8月10日、合宿最終日
205号室
ルビィ「おはようさゆりちゃん、あきるちゃん」
あきる「おはようルビィ」
さゆり「おはよう、遂に来ちゃったね最終日」
さゆり「長かったような短かったような、二人との生活も今日でおしまいかー」
ルビィ「寂しくなるね」
さゆり「ねー」
あきる「私も。楽しかったし」
─8月10日、合宿最終日
205号室
ルビィ「おはようさゆりちゃん、あきるちゃん」
あきる「おはようルビィ」
さゆり「おはよう、遂に来ちゃったね最終日」
さゆり「長かったような短かったような、二人との生活も今日でおしまいかー」
ルビィ「寂しくなるね」
さゆり「ねー」
あきる「私も。楽しかったし」
518: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:32:55.09 ID:hCapU6A4
あきる「ルビィはまだ東京にいるんだっけ?」
ルビィ「うん、フェスが終わるまでは理亞ちゃんと一緒に」
あきる「そう。私もいるつもり」
さゆり「私もーっていうか半分くらいはそうなんじゃないかな」
さゆり「だったらまだここ使わせてくれてもいいのに」
あきる「贅沢言わないの、私たちは特別にここの使用を許してもらってる側なんだから」
さゆり「仕方ない、諦めますか」
ルビィ「じゃあそろそろ行こうか、UTXに」
さゆり「ツバサさん何をしてくれるんだろう」
あきる「楽しみね」
ルビィ「うん!」
ルビィ「うん、フェスが終わるまでは理亞ちゃんと一緒に」
あきる「そう。私もいるつもり」
さゆり「私もーっていうか半分くらいはそうなんじゃないかな」
さゆり「だったらまだここ使わせてくれてもいいのに」
あきる「贅沢言わないの、私たちは特別にここの使用を許してもらってる側なんだから」
さゆり「仕方ない、諦めますか」
ルビィ「じゃあそろそろ行こうか、UTXに」
さゆり「ツバサさん何をしてくれるんだろう」
あきる「楽しみね」
ルビィ「うん!」
519: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:33:37.85 ID:hCapU6A4
208号室
理亞「……よし」
姫乃「準備できましたか?」
理亞「うん、大丈夫」
蘭花「私ももうバッチリアル!」
姫乃「じゃあ行きましょうか」
理亞「……待って」
姫乃「理亞さん?」
520: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:34:12.32 ID:hCapU6A4
理亞「その、色々お世話になった……あと、楽しかった」
理亞「二人ともありがとう」
姫乃「理亞さん……やめてくださいよ、別れづらくなるじゃないですか」
蘭花「心配ないよー! 離れてもまた連絡すればいいアル!」
姫乃「蘭花さん…フフッ、そうですね」
蘭花「理亞もほら! これ食べて寂しさ吹き飛ばすネ! 中華まんアル!」スッ
理亞「だ、誰も寂しいなんて言ってない!!」バッ
理亞「私もう行くから!」
蘭花「待ってなんでそんなに急ぐアルー! 理亞ーー!!」
姫乃「あははっ」
理亞「ふん……」モグモグ
理亞「二人ともありがとう」
姫乃「理亞さん……やめてくださいよ、別れづらくなるじゃないですか」
蘭花「心配ないよー! 離れてもまた連絡すればいいアル!」
姫乃「蘭花さん…フフッ、そうですね」
蘭花「理亞もほら! これ食べて寂しさ吹き飛ばすネ! 中華まんアル!」スッ
理亞「だ、誰も寂しいなんて言ってない!!」バッ
理亞「私もう行くから!」
蘭花「待ってなんでそんなに急ぐアルー! 理亞ーー!!」
姫乃「あははっ」
理亞「ふん……」モグモグ
521: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:34:40.44 ID:hCapU6A4
それから…
─UTX
ガヤガヤ… ザワザワ…
ワイノワイノ
雪穂「うわぁ、ギャラリー凄いですね……」
ツバサ「学校の子たちがわざわざ来てくれたらしいわよ、休みなのに」
ツバサ「さっき先生方から聞いたわ」
雪穂(まあツバサさんが来るって聞いたら、それはそうなるよね)
ツバサ「……うん、全員集まったことだしそろそろ始めましょうか」
─UTX
ガヤガヤ… ザワザワ…
ワイノワイノ
雪穂「うわぁ、ギャラリー凄いですね……」
ツバサ「学校の子たちがわざわざ来てくれたらしいわよ、休みなのに」
ツバサ「さっき先生方から聞いたわ」
雪穂(まあツバサさんが来るって聞いたら、それはそうなるよね)
ツバサ「……うん、全員集まったことだしそろそろ始めましょうか」
522: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:35:08.87 ID:hCapU6A4
ツバサ「はい聞いて! 周りのみんなも静かにしてもらえると助かるわね」
シーン
ツバサ「ありがとう。さてと、みんな長い間お疲れ様でした!」
ツバサ「17日間に渡り行われた合宿生活、いろいろ大変だったと思うけどよく乗り切ったわね」
ツバサ「でもそれは合宿の話、あなた達にはまだフェスという一大イベントが残っている」
ツバサ「まだ落ち着くには少し早いし、かといって最後の日にまで口うるさく気を抜くなとも言いたくない」
ツバサ「だから、私なりのエールをあなた達に贈ることにしたわ」
ルビィ(エール……?)
ツバサ「……」スゥーッ
ツバサ「私、綺羅ツバサはスクールアイドルA-RISEとして!」
ツバサ「今ここで特別ライブを行いたいと思います!」
「!!!!??」
雪穂「嘘ぉ!!?」
ツバサ「折角なんだもの、ラストを飾るならやっぱりここは指導者としてじゃなく───」
ツバサ「スクールアイドルの先輩らしくいかないとね」フッ
シーン
ツバサ「ありがとう。さてと、みんな長い間お疲れ様でした!」
ツバサ「17日間に渡り行われた合宿生活、いろいろ大変だったと思うけどよく乗り切ったわね」
ツバサ「でもそれは合宿の話、あなた達にはまだフェスという一大イベントが残っている」
ツバサ「まだ落ち着くには少し早いし、かといって最後の日にまで口うるさく気を抜くなとも言いたくない」
ツバサ「だから、私なりのエールをあなた達に贈ることにしたわ」
ルビィ(エール……?)
ツバサ「……」スゥーッ
ツバサ「私、綺羅ツバサはスクールアイドルA-RISEとして!」
ツバサ「今ここで特別ライブを行いたいと思います!」
「!!!!??」
雪穂「嘘ぉ!!?」
ツバサ「折角なんだもの、ラストを飾るならやっぱりここは指導者としてじゃなく───」
ツバサ「スクールアイドルの先輩らしくいかないとね」フッ
523: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:35:43.78 ID:hCapU6A4
「ツバサさんがライブ!!?」
「マジで!!?」
「ウッソー! 私たち超ラッキーじゃん!!」
ザワザワザワッ!!
雪穂「ま、周りのざわつきが凄い……いや分かるけど! 分かるけども!」
ツバサ「あははっ、いい感じに盛り上がってきたわね!」
雪穂(ほんっとうに滅茶苦茶だこの人!! ……なのに!)
雪穂(デュオの件も今のも! 見てみたいって思ってしまうのが……すごい悔しい!!)
「マジで!!?」
「ウッソー! 私たち超ラッキーじゃん!!」
ザワザワザワッ!!
雪穂「ま、周りのざわつきが凄い……いや分かるけど! 分かるけども!」
ツバサ「あははっ、いい感じに盛り上がってきたわね!」
雪穂(ほんっとうに滅茶苦茶だこの人!! ……なのに!)
雪穂(デュオの件も今のも! 見てみたいって思ってしまうのが……すごい悔しい!!)
524: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:36:20.58 ID:hCapU6A4
ツバサ「でも私1人だけだとちょっと物足りないわよね……A-RISEは3人グループだし」ウーン
ツバサ「ライブをやるならせめてあと2人は、欲しいのよねえー……」チラッ
ルビィ・理亞「……え?」
雪穂「ま、まさか昨日言ってたのって…」
ツバサ「というわけで今回限りの特別ゲストを紹介するわ!」
ツバサ「この合宿で唯一の皆勤賞! 黒澤ルビィちゃんと鹿角理亞ちゃん!!」
ツバサ「この2人に私のライブを手伝ってもらいます!! 皆拍手!」
パチパチパチパチ!!!
オーッ! ガンバレー!!
ルビィ「え……ええっ!!?」
理亞「……駄目、頭が追いつかない…」
ツバサ「2人ともよろしくね、最高のライブにしましょう♪」ウインク
ツバサ「ライブをやるならせめてあと2人は、欲しいのよねえー……」チラッ
ルビィ・理亞「……え?」
雪穂「ま、まさか昨日言ってたのって…」
ツバサ「というわけで今回限りの特別ゲストを紹介するわ!」
ツバサ「この合宿で唯一の皆勤賞! 黒澤ルビィちゃんと鹿角理亞ちゃん!!」
ツバサ「この2人に私のライブを手伝ってもらいます!! 皆拍手!」
パチパチパチパチ!!!
オーッ! ガンバレー!!
ルビィ「え……ええっ!!?」
理亞「……駄目、頭が追いつかない…」
ツバサ「2人ともよろしくね、最高のライブにしましょう♪」ウインク
525: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:36:55.98 ID:hCapU6A4
─
ツバサ「着替え終わったら声掛けてね」ガチャ
ルビィ「うわぁ……本当にあんじゅさんの衣装だ……」
理亞「何言ってるの、これはあくまでモデルで本人が実際に着てたものじゃないでしょ」フルフル
ルビィ「わ、分かってるけど……理亞ちゃんだって」
理亞「う……とにかく早く着替えないと、ツバサさんが待ってる」
ルビィ「そ、そうだねっ急がなくちゃ」
ゴソゴソ
ルビィ「…………私は」
理亞「?」
526: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:37:36.73 ID:hCapU6A4
ルビィ「小さい頃からアイドルが好きで、スクールアイドルも高校に入るよりずっと前から好きで」
ルビィ「特にμ'sやA-RISEのライブは何度も繰り返して見てたの、それに何度も真似して踊った、あんな風になれたらって」
理亞「……」
ルビィ「だから振り付けだけなら完璧に出来る自信があるんだ」
理亞「私も同じ」
ルビィ「だよね、そして私たちはこれから……そんな憧れた人たちと同じところに立とうとしてる」
ルビィ「少なくとも今、この瞬間だけは……私たちはA-RISEなんだよ」
ルビィ「確かに最初は凄くビックリしたし、まだ心臓が飛び出しちゃいそうなくらい緊張もしてるけど……でも」
ルビィ「すっごくワクワクするよね!!」
理亞「…そうね」フフッ
キュッ
ルビィ「よし、バッチリ! 理亞ちゃんは準備出来た!?」
理亞「当然!」
ルビィ「行こう!」
ルビィ「特にμ'sやA-RISEのライブは何度も繰り返して見てたの、それに何度も真似して踊った、あんな風になれたらって」
理亞「……」
ルビィ「だから振り付けだけなら完璧に出来る自信があるんだ」
理亞「私も同じ」
ルビィ「だよね、そして私たちはこれから……そんな憧れた人たちと同じところに立とうとしてる」
ルビィ「少なくとも今、この瞬間だけは……私たちはA-RISEなんだよ」
ルビィ「確かに最初は凄くビックリしたし、まだ心臓が飛び出しちゃいそうなくらい緊張もしてるけど……でも」
ルビィ「すっごくワクワクするよね!!」
理亞「…そうね」フフッ
キュッ
ルビィ「よし、バッチリ! 理亞ちゃんは準備出来た!?」
理亞「当然!」
ルビィ「行こう!」
527: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:38:17.74 ID:hCapU6A4
ツバサ「ん、来たわね」
理亞「お待たせしました!」
ルビィ「よろしくお願いします!」
ツバサ「うん、二人ともいい顔ね。これなら何も心配なさそう」
ツバサ「じゃあ言うことは一つだけ! 楽しんでいきましょう!」
ルビィ・理亞「はい!!」
キャーーーーー!! ツバササーーーーーーーーン!!!
ツバサ「さあ! 熱狂させるわよ!」
理亞「お待たせしました!」
ルビィ「よろしくお願いします!」
ツバサ「うん、二人ともいい顔ね。これなら何も心配なさそう」
ツバサ「じゃあ言うことは一つだけ! 楽しんでいきましょう!」
ルビィ・理亞「はい!!」
キャーーーーー!! ツバササーーーーーーーーン!!!
ツバサ「さあ! 熱狂させるわよ!」
528: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:38:59.70 ID:hCapU6A4
ーーーーーーーー
Dancing,dancing! Non-stop my dancing
Dancing,dancing! Non-stop my dancing
Dancing,dancing! Non-stop my dancing
Dancing,dancing! Let me do!
529: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:39:44.63 ID:hCapU6A4
理亞「Party! Shocking Party!! 始める準備はどう?」
ツバサ「さあ来て ここに来て」
ルビィ「Party! Shocking Party!! 世界が回り出す」
理亞「さあ来て ここに来て」
るう「ツバサさん、やっぱり凄いね」
瑞希「いやツバサさんは勿論だけど、あの二人もヤバいでしょ」
さゆり「うっそ!? ぶっつけ本番なのに完コピ!?」
あきる「動きにキレがありつつ寸分の狂いもなし、サラッとやってのけてるけどとんでもないわね」タラ
ツバサ「さあ来て ここに来て」
ルビィ「Party! Shocking Party!! 世界が回り出す」
理亞「さあ来て ここに来て」
るう「ツバサさん、やっぱり凄いね」
瑞希「いやツバサさんは勿論だけど、あの二人もヤバいでしょ」
さゆり「うっそ!? ぶっつけ本番なのに完コピ!?」
あきる「動きにキレがありつつ寸分の狂いもなし、サラッとやってのけてるけどとんでもないわね」タラ
530: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:40:16.71 ID:hCapU6A4
ツバサ「誰かのためじゃない」
理亞「私とfreedom」
理亞(頭と動きがどんどん冴えていくのが自分でも分かる、のに体だけがどんどん熱くなってくる)
ツバサ「自分次第だから」
ルビィ「Go,go! we are freedom」
ルビィ(なんだろう…もっと先へ、もっと上へって引っ張られているような───そんな)
ツバサ「誰かのせいじゃない」
理亞「心はfreedom」
ツバサ「主役は自分でしょ?」
「わかるでしょ?」
理亞「私とfreedom」
理亞(頭と動きがどんどん冴えていくのが自分でも分かる、のに体だけがどんどん熱くなってくる)
ツバサ「自分次第だから」
ルビィ「Go,go! we are freedom」
ルビィ(なんだろう…もっと先へ、もっと上へって引っ張られているような───そんな)
ツバサ「誰かのせいじゃない」
理亞「心はfreedom」
ツバサ「主役は自分でしょ?」
「わかるでしょ?」
531: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:41:09.00 ID:hCapU6A4
雪穂「……」
「もっと知りたい知りたい 過剰なLife」
「いま夢の夢の中へ」
「もっと知りたい知りたい 過剰なLife」
「だから…Shocking Party!!」
雪穂(私は…当時μ'sを身近で応援してきたから、そのライバルであるA-RISEの凄さは分かっていたし)
雪穂(合宿でもずっとあの人の傍にいて、常に行動を共にしていたから)
雪穂(綺羅ツバサという人がどれほどの存在か、どんな人物なのか、少なからず理解しているつもりだった)
雪穂「はず……なんだけどなぁ」
「もっと知りたい知りたい 過剰なLife」
「いま夢の夢の中へ」
「もっと知りたい知りたい 過剰なLife」
「だから…Shocking Party!!」
雪穂(私は…当時μ'sを身近で応援してきたから、そのライバルであるA-RISEの凄さは分かっていたし)
雪穂(合宿でもずっとあの人の傍にいて、常に行動を共にしていたから)
雪穂(綺羅ツバサという人がどれほどの存在か、どんな人物なのか、少なからず理解しているつもりだった)
雪穂「はず……なんだけどなぁ」
532: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:41:50.65 ID:hCapU6A4
Dancing,dancing! Non-stop my dancing
Dancing,dancing! Let me do!
ツバサ「ふぅ…ありがとうございました!」バッ
ルビィ・理亞「ありがとうございました!」
「…………」
「……………………お」
オオオオオオォォォォォォ!!! ワアアアアアァァァ!!!
雪穂「こんな人と競いあってたなんて、本当に凄いよ」
雪穂「羨ましいよ、お姉ちゃん」
533: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:42:42.09 ID:hCapU6A4
「すご……鳥肌たった…! ツバサさんの生ライブ!!」
「隣にいるあの二人もスゲーよ!! まんま英玲奈さんとあんじゅさんの動きじゃん!」
「もう駄目、私死ねる」
「いいぞー! 最高だったーー!!」
「ルビィちゃーん!! 理亞ちゃーん!!」
ツバサ「フフッ、大成功ね」
ツバサ「二人ともどうだった? 私とのライブは」
ルビィ「……」
理亞「ルビィ?」
「隣にいるあの二人もスゲーよ!! まんま英玲奈さんとあんじゅさんの動きじゃん!」
「もう駄目、私死ねる」
「いいぞー! 最高だったーー!!」
「ルビィちゃーん!! 理亞ちゃーん!!」
ツバサ「フフッ、大成功ね」
ツバサ「二人ともどうだった? 私とのライブは」
ルビィ「……」
理亞「ルビィ?」
534: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:43:16.18 ID:hCapU6A4
ルビィ「ツバサさん、ありがとうございました」
ツバサ「何のことかしら?」
ルビィ「歌も、踊りも、いつも以上に上手く出来てるのが分かって」
ルビィ「でもそれはツバサさんが私たちを引っ張ってくれたからだと思うので」
ツバサ「……」
理亞「私もルビィと同じ意見です」
理亞「ツバサさんと一緒にライブをやって、改めてA-RISEの凄さが分かりました」
理亞「周りの人たちの評価も多分、私たち本来の実力で得たものじゃないと思います」
理亞「それでも……凄いゾクゾクしました」
理亞「貴重な体験をありがとうございました、あと」
ルビィ・理亞「最高に楽しかったです!!」ニコッ
ツバサ「そう、私もよ」ニコ
ツバサ「何のことかしら?」
ルビィ「歌も、踊りも、いつも以上に上手く出来てるのが分かって」
ルビィ「でもそれはツバサさんが私たちを引っ張ってくれたからだと思うので」
ツバサ「……」
理亞「私もルビィと同じ意見です」
理亞「ツバサさんと一緒にライブをやって、改めてA-RISEの凄さが分かりました」
理亞「周りの人たちの評価も多分、私たち本来の実力で得たものじゃないと思います」
理亞「それでも……凄いゾクゾクしました」
理亞「貴重な体験をありがとうございました、あと」
ルビィ・理亞「最高に楽しかったです!!」ニコッ
ツバサ「そう、私もよ」ニコ
535: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:43:45.11 ID:hCapU6A4
ツバサ「ねえ二人とも、今の感覚忘れちゃ駄目だからね」
ツバサ「次はあなた達が引っ張る番なんだから、そうでしょ?」
ルビィ・理亞「!」
ツバサ「まあ、少しサービスしすぎな気もするけど」
ツバサ「その分いつかのライブで応えてもらうとするわ」
ツバサ「楽しみにしてるから」
理亞「…っ…絶対! 絶対期待に応えてみせます!!」
ルビィ「誰が見ても良かったって言われるくらいのライブを! やってみせます!」
ツバサ「ええ、待ってるわよ」
ツバサ「次はあなた達が引っ張る番なんだから、そうでしょ?」
ルビィ・理亞「!」
ツバサ「まあ、少しサービスしすぎな気もするけど」
ツバサ「その分いつかのライブで応えてもらうとするわ」
ツバサ「楽しみにしてるから」
理亞「…っ…絶対! 絶対期待に応えてみせます!!」
ルビィ「誰が見ても良かったって言われるくらいのライブを! やってみせます!」
ツバサ「ええ、待ってるわよ」
536: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:44:20.56 ID:hCapU6A4
スタスタ
ツバサ「……流石に贔屓だったかしら?」
雪穂「そんなことないと思いますけど、自分で言ってたじゃないですかご褒美だって」
雪穂「皆勤賞のお祝いにしては大きすぎるって意味なら分からなくもないですけど……飲みます?」
ツバサ「ありがとう頂くわ……そうよね、私も最初はここまでやるつもりはなかった」ゴクゴク
プハッ
ツバサ「でもやっぱり勝てないわね……未来の可能性、その楽しみには」
ツバサ「……流石に贔屓だったかしら?」
雪穂「そんなことないと思いますけど、自分で言ってたじゃないですかご褒美だって」
雪穂「皆勤賞のお祝いにしては大きすぎるって意味なら分からなくもないですけど……飲みます?」
ツバサ「ありがとう頂くわ……そうよね、私も最初はここまでやるつもりはなかった」ゴクゴク
プハッ
ツバサ「でもやっぱり勝てないわね……未来の可能性、その楽しみには」
537: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:45:08.38 ID:hCapU6A4
ルビィ(……期待、してるんだよね色んな人が…私たちに)
理亞「ちょっと、いつまでボーっとしているの」
ルビィ「ごめん、考え事してた」
理亞「そう」
理亞「…言われなくても分かってると思うけど」
理亞「これで本当に合宿は終わり、そして練習ももう必要無い」
理亞「残すはフェスだけ、いい? ここから今日を含む残り6日間で一気に巻き返す」
ルビィ「うん、分かってる」
ルビィ(それなら─)
ルビィ「……」
ルビィ「ねえ理亞ちゃん、その前に一つだけいいかな」
理亞「ちょっと、いつまでボーっとしているの」
ルビィ「ごめん、考え事してた」
理亞「そう」
理亞「…言われなくても分かってると思うけど」
理亞「これで本当に合宿は終わり、そして練習ももう必要無い」
理亞「残すはフェスだけ、いい? ここから今日を含む残り6日間で一気に巻き返す」
ルビィ「うん、分かってる」
ルビィ(それなら─)
ルビィ「……」
ルビィ「ねえ理亞ちゃん、その前に一つだけいいかな」
538: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:45:41.24 ID:hCapU6A4
理亞「何?」
ルビィ「宣戦布告する、今ここで」スッ
ルビィ「これ持ってて」
理亞「……スマホ、グループ通話?」
『もしもーし! ルビィちゃん?』
『ルビィ、どうしたの?』
理亞「……成程」
理亞「もしもし」
『あれ、その声理亞ちゃん?』
理亞「久しぶり。ところでいきなりなんだけど」
理亞「ルビィからあなた達に言いたいことがある、そこで聞いてて」
理亞「……」クイッ
ルビィ「ありがとう理亞ちゃん」
ルビィ「宣戦布告する、今ここで」スッ
ルビィ「これ持ってて」
理亞「……スマホ、グループ通話?」
『もしもーし! ルビィちゃん?』
『ルビィ、どうしたの?』
理亞「……成程」
理亞「もしもし」
『あれ、その声理亞ちゃん?』
理亞「久しぶり。ところでいきなりなんだけど」
理亞「ルビィからあなた達に言いたいことがある、そこで聞いてて」
理亞「……」クイッ
ルビィ「ありがとう理亞ちゃん」
539: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:46:19.10 ID:hCapU6A4
ルビィ「……」カツン
ツバサ「じゃあそろそろ締めの挨拶をって……ん?」
雪穂「ルビィちゃん? 何で壇上に」
ザワザワ ナンダナンダ?
カツンカツン ピタッ
ルビィ「…………」スゥーッ
ルビィ「全員、聞いてください」
シーン……
雪穂(あれ、なんかルビィちゃん今までと雰囲気が……)
ツバサ(……飲まれた?)
ツバサ「じゃあそろそろ締めの挨拶をって……ん?」
雪穂「ルビィちゃん? 何で壇上に」
ザワザワ ナンダナンダ?
カツンカツン ピタッ
ルビィ「…………」スゥーッ
ルビィ「全員、聞いてください」
シーン……
雪穂(あれ、なんかルビィちゃん今までと雰囲気が……)
ツバサ(……飲まれた?)
540: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:46:51.94 ID:hCapU6A4
ルビィ「私から皆さんに、一つだけ言いたいことがあります」
ルビィ「今日を含めた残り6日間、その全ての日程が終了するまでに」
ルビィ「私、黒澤ルビィとそのパートナー、鹿角理亞は」
ルビィ「ここにいるスクールアイドル全員を押し退け」
ルビィ「今年のラブライブ!サマーフェスティバル2020デュオ部門で───」
ルビィ「優勝します」
541: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:47:30.94 ID:hCapU6A4
ルビィ「以上です。ありがとうございました」ペコ
理亞「……だって」
『…………ふふっ…あはははははは!!』
『へぇ…面白いじゃない!』
『受けてたーつ!!』
雪穂「……いやー、まさかルビィちゃんの口からあんな言葉が出てくるなんて」
雪穂「意外ですね……ってツバサさん、笑ってません?」
ツバサ「……ごめんなさい、ちょっと不意打ちだったから……ふふ」
理亞「……だって」
『…………ふふっ…あはははははは!!』
『へぇ…面白いじゃない!』
『受けてたーつ!!』
雪穂「……いやー、まさかルビィちゃんの口からあんな言葉が出てくるなんて」
雪穂「意外ですね……ってツバサさん、笑ってません?」
ツバサ「……ごめんなさい、ちょっと不意打ちだったから……ふふ」
542: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:48:03.62 ID:hCapU6A4
イイゾー!! ヤッタレー!!
さゆり「ノリいいなあUTXの人たち」
あきる「優勝宣言、言ったからには本気でしょうね」
さゆり「全くさー参っちゃうよね」
さゆり「私たちからすればさっきのライブよりこっちの方がよっぽど爆弾だよ」
あきる「……かもね」フッ
さゆり「ノリいいなあUTXの人たち」
あきる「優勝宣言、言ったからには本気でしょうね」
さゆり「全くさー参っちゃうよね」
さゆり「私たちからすればさっきのライブよりこっちの方がよっぽど爆弾だよ」
あきる「……かもね」フッ
543: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:48:47.67 ID:hCapU6A4
ルビィ「……」タッ
理亞「気が済んだ?」
ルビィ「うん」
理亞「あっちから伝言、返り討ちにするって」スッ
ルビィ「そっか」パシ
理亞「これでもう後には引けない、失敗したら大恥」
ルビィ「分かってる、だからね理亞ちゃん」
ルビィ「絶対優勝しようね!」
理亞「当然、恥かかせないでよ」
理亞「気が済んだ?」
ルビィ「うん」
理亞「あっちから伝言、返り討ちにするって」スッ
ルビィ「そっか」パシ
理亞「これでもう後には引けない、失敗したら大恥」
ルビィ「分かってる、だからね理亞ちゃん」
ルビィ「絶対優勝しようね!」
理亞「当然、恥かかせないでよ」
544: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/07(木) 20:49:58.12 ID:hCapU6A4
雪穂(全く、最後まで目立つコンビだったなあ)
雪穂(でも私は、あの二人が一番好きかもね)
雪穂「ツバサさん、最後に激励でも」ドウゾ
ツバサ「そうね」アリガト
カチッ
ツバサ「さあ先程優勝宣言が出たけどあなた達! 怖じ気づいたら駄目よ!」
ツバサ「まだ何も終わっていない! 勝負はここから!」
ツバサ「逃げ切りも大番狂わせも全てはあなた達次第!」
ツバサ「力の限り暴れてきなさい!! 以上!!」
「「「おーーーーーーー!!」」」
雪穂「はは……結構アグレッシブ…」
雪穂「でもこんな時くらいは、いいか」
─── スクールアイドル選抜強化合宿、全日程終了 ───
雪穂(でも私は、あの二人が一番好きかもね)
雪穂「ツバサさん、最後に激励でも」ドウゾ
ツバサ「そうね」アリガト
カチッ
ツバサ「さあ先程優勝宣言が出たけどあなた達! 怖じ気づいたら駄目よ!」
ツバサ「まだ何も終わっていない! 勝負はここから!」
ツバサ「逃げ切りも大番狂わせも全てはあなた達次第!」
ツバサ「力の限り暴れてきなさい!! 以上!!」
「「「おーーーーーーー!!」」」
雪穂「はは……結構アグレッシブ…」
雪穂「でもこんな時くらいは、いいか」
─── スクールアイドル選抜強化合宿、全日程終了 ───
548: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:06:08.19 ID:UIQuh/+r
─8月11日
浦の星女学院、体育館
バタンッ
千歌「いっったぁ~……」
果南「こら千歌! またビビったでしょ! 縮こまってたら余計に危なくなるよ!」
果南「腕の振りは大きく遠くに! 蹴りはかかとじゃなくてつま先!! 砂浜ダッシュで練習したときのこと思い出して!」
千歌「押忍!!」
果南「じゃあ次ラスト!」
聖良「千歌さん頑張って!」
千歌「ふぅーっ……いきます!」
バッ トン クルン タン!
果南「!」
千歌「わっ……とと、セーーーフ」ホッ
549: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:06:38.21 ID:UIQuh/+r
果南「千歌……」
千歌「うーん、着いた後が駄目だなー……ってあれ? なんか出来てる?」
聖良「やりましたね千歌さん! バク転成功していますよ!」
千歌「お、おぉ……やったーーーー!!」
千歌「やったよ果南ちゃん!」ハグッ
果南「うん、頑張ったね千歌」ナデナデ
千歌「聖良さん! 聖良さんも!」
聖良「いえ私はハグはその……」
千歌「じゃあハイタッチ! へーい!」バッ
聖良「へ、へーい!」パンッ!
果南「ごめん、こういう子だから慣れてね」
千歌「うーん、着いた後が駄目だなー……ってあれ? なんか出来てる?」
聖良「やりましたね千歌さん! バク転成功していますよ!」
千歌「お、おぉ……やったーーーー!!」
千歌「やったよ果南ちゃん!」ハグッ
果南「うん、頑張ったね千歌」ナデナデ
千歌「聖良さん! 聖良さんも!」
聖良「いえ私はハグはその……」
千歌「じゃあハイタッチ! へーい!」バッ
聖良「へ、へーい!」パンッ!
果南「ごめん、こういう子だから慣れてね」
550: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:07:04.86 ID:UIQuh/+r
千歌「よーし、バク転もバッチリだし次はロンダートとの連携だね!」
千歌「特訓から一週間! やっとここまで来れたよー!」
果南「いや、一回成功しただけじゃまだまだだね。もっと数をこなして成功率上げないと」
千歌「じゃあもう一回! もう一回お願い!」
果南「ラストって言ったじゃん、今日はもう終わり」
千歌「あと一回だけでいいから!」
果南「千歌、ストレッチ」
千歌「……はーい」
千歌「特訓から一週間! やっとここまで来れたよー!」
果南「いや、一回成功しただけじゃまだまだだね。もっと数をこなして成功率上げないと」
千歌「じゃあもう一回! もう一回お願い!」
果南「ラストって言ったじゃん、今日はもう終わり」
千歌「あと一回だけでいいから!」
果南「千歌、ストレッチ」
千歌「……はーい」
551: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:07:38.05 ID:UIQuh/+r
……
千歌「お疲れさまー、また明日ねー」
果南「はいお疲れ……全く、最後まで不貞腐れてたなー」
聖良「今日はいつになくやる気に満ちていましたね、練習自体もいつもより長いくらいなのに」
果南「本当にね、もう一回どころか何十回もやってるのに…本人は気付いてないんだろうけど」
聖良「凄い集中力でしたからね、気付かないのも仕方ないのかもしれません」
果南「まっ大方昨日のルビィちゃんの発言に感化されたってところかな、負けられないって思ったんだろうね」
聖良「ああ……あれですか」
果南「胆が据わってるよね、ルビィちゃん」
果南「電話越しから歓声聞こえたってことは大勢の前であれ言ったってことでしょ? ルビィちゃん変わったなあ」
聖良「変わったといえば、理亞もですね」
552: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:08:13.15 ID:UIQuh/+r
『おー! 言ったねルビィちゃん!』
『優勝上等! 燃えてきたー!』
『望むところよ。理亞、ルビィに伝えておいて』
『返り討ちにしてあげるって』
『分かった、でも私もこれだけは言っておく』
『私と一緒にいるときのルビィは強いし、ルビィと一緒にいるときの私は……最強だ』
『!』
『勝つのは私たちだから、それじゃ』
『優勝上等! 燃えてきたー!』
『望むところよ。理亞、ルビィに伝えておいて』
『返り討ちにしてあげるって』
『分かった、でも私もこれだけは言っておく』
『私と一緒にいるときのルビィは強いし、ルビィと一緒にいるときの私は……最強だ』
『!』
『勝つのは私たちだから、それじゃ』
553: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:08:42.00 ID:UIQuh/+r
聖良「あそこまで他人を信頼する理亞は初めてです」
果南「そうなの?」
聖良「はい、仲間に対するそれとはまた違う……そんな感じがしました」
果南「そっか……でも確かに前より刺が抜けた印象あるかも、ちょっと落ち着いたっていうか」
果南「良かったね聖良、上手くいったじゃん合宿の推薦!」ニコ
聖良「ええ、本当に良かった……」
聖良「ルビィさんには感謝してもしきれませんね」フフッ
果南「そうなの?」
聖良「はい、仲間に対するそれとはまた違う……そんな感じがしました」
果南「そっか……でも確かに前より刺が抜けた印象あるかも、ちょっと落ち着いたっていうか」
果南「良かったね聖良、上手くいったじゃん合宿の推薦!」ニコ
聖良「ええ、本当に良かった……」
聖良「ルビィさんには感謝してもしきれませんね」フフッ
554: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:09:12.08 ID:UIQuh/+r
─千歌の部屋
千歌「う"ぅ~……」
梨子「ほら千歌ちゃん、手動かして」
千歌「いやだーもうやりたくないー……」
千歌「宿題なんて後回しでいいじゃん…」カリカリ
梨子「最終日に追い詰められてもいいのね?」
千歌「やります」
梨子「疲れてるかもしれないけど頑張って、今日の分はあとここだけでいいから」
ガチャ
志満「梨子ちゃんいつもありがとう、お夜食持ってきたからよかったら食べて」
梨子「ありがとうございます志満さん」
555: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:09:40.80 ID:UIQuh/+r
千歌「……終わったー!」
梨子「はいお疲れさま」
千歌「さーて宿題も終わったし、確認確認っと」スッ
梨子「あれ、食べなくていいの?」
千歌「あとで!!」
梨子「ふーん、珍しい」
梨子「はいお疲れさま」
千歌「さーて宿題も終わったし、確認確認っと」スッ
梨子「あれ、食べなくていいの?」
千歌「あとで!!」
梨子「ふーん、珍しい」
556: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:10:16.62 ID:UIQuh/+r
千歌(えーっとこっちが私のバク転で)
千歌(これが果南ちゃんのロンバクかあ……)
梨子「ねえ千歌ちゃん、なに見てるの?」ヒョコ
千歌「これはねー、秘密特訓の動画!」
梨子「秘密特訓って……秘密なのに私に教えていいの?」
千歌「あっ……まだ何の特訓かは言ってないから!!」
梨子「そ、そうだね……うん、そういうことなら見るのやめておこうかな」
千歌「うん見ないで! 見ちゃ駄目!」
千歌(これが果南ちゃんのロンバクかあ……)
梨子「ねえ千歌ちゃん、なに見てるの?」ヒョコ
千歌「これはねー、秘密特訓の動画!」
梨子「秘密特訓って……秘密なのに私に教えていいの?」
千歌「あっ……まだ何の特訓かは言ってないから!!」
梨子「そ、そうだね……うん、そういうことなら見るのやめておこうかな」
千歌「うん見ないで! 見ちゃ駄目!」
557: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:10:42.94 ID:UIQuh/+r
千歌「…………」ジッ
千歌(やっぱり全然違うなー…今日出来た私のバク転、自分では結構上手くいったと思ってたけど)
千歌(ビデオでこうして果南ちゃんのと見比べると私のはすっごい恰好悪い、形だけバク転って感じだ)
千歌(足伸び切ってないし落とすの速いし……どうやったらこんな綺麗に出来るんだろ)
千歌(……果南ちゃんの言う通りだね、もっと特訓しないと! こんなんじゃ成功したって駄目ダメだ!!)ウズウズ
梨子(フフッ、特訓ね……千歌ちゃんとっても楽しそう)
梨子「…………」
梨子(昨日のルビィちゃんも千歌ちゃんも、曜ちゃんもみんなそれぞれ頑張ってる)
梨子(……そろそろ、私も──)
千歌(やっぱり全然違うなー…今日出来た私のバク転、自分では結構上手くいったと思ってたけど)
千歌(ビデオでこうして果南ちゃんのと見比べると私のはすっごい恰好悪い、形だけバク転って感じだ)
千歌(足伸び切ってないし落とすの速いし……どうやったらこんな綺麗に出来るんだろ)
千歌(……果南ちゃんの言う通りだね、もっと特訓しないと! こんなんじゃ成功したって駄目ダメだ!!)ウズウズ
梨子(フフッ、特訓ね……千歌ちゃんとっても楽しそう)
梨子「…………」
梨子(昨日のルビィちゃんも千歌ちゃんも、曜ちゃんもみんなそれぞれ頑張ってる)
梨子(……そろそろ、私も──)
558: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:11:57.14 ID:UIQuh/+r
─8月12日
ライブ会場
♪
花丸「ココロウキウキ 浮世のドリーム」
花丸「ビーチセカイで 冒険しよう」
梨子・花丸「“ぼーっ”と過ぎちゃもったいない」
梨子・花丸「“ぎゅーっ”と濃い時間が欲しい?」
梨子・花丸「だったら」
鞠莉「Let's go!」
梨子・花丸「だったら」
鞠莉「Let's go!」
梨子・花丸「今年は一度きりさ」
鞠莉「フゥーーーーーーッ!!!」ピーーーーー!!
果南「テンション高いなー鞠莉」
ダイヤ「日頃のストレスの発散でしょうか」
559: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:12:31.97 ID:UIQuh/+r
「遊ぼう Splash!」
鞠莉「Splash!」
聖良「でも鞠莉さんの気持ちも分かります」
聖良「軽快なリズムとダンスはこちらも見ていて気持ちがいいですし」
聖良「明るく爽やかな曲調は、晴れ渡った夏の海のイメージをより一層感じられてつい胸が躍ってしまいます」
聖良「それに彼女たちには華がありますからね」
ダイヤ「ええ、確かに」
果南「ん、それってもしかして洒落? ほら“桜”内と“花”丸をかけた」
聖良「違います」
ダイヤ「説明しなくてもいいですから、なに千歌さんみたいなことを言ってるんですか」
鞠莉「Splash!」
聖良「でも鞠莉さんの気持ちも分かります」
聖良「軽快なリズムとダンスはこちらも見ていて気持ちがいいですし」
聖良「明るく爽やかな曲調は、晴れ渡った夏の海のイメージをより一層感じられてつい胸が躍ってしまいます」
聖良「それに彼女たちには華がありますからね」
ダイヤ「ええ、確かに」
果南「ん、それってもしかして洒落? ほら“桜”内と“花”丸をかけた」
聖良「違います」
ダイヤ「説明しなくてもいいですから、なに千歌さんみたいなことを言ってるんですか」
560: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:13:12.88 ID:UIQuh/+r
果南「そういうダイヤは梨子ちゃんっぽかったけどね」
ダイヤ「……まあ、そう言われてみれば確かに」
果南「近くにいると影響するってやつ? ほらダイヤって梨子ちゃんたちの練習に付きっきりじゃん」
果南「私も最近は千歌とずっとだからさー」アハハ
ダイヤ「それは確かにあるかもしれませんわね、何となく梨子さん達の考えも分かってきましたし」
ダイヤ「特に、マイペースな人に振り回される気持ちは」
果南「あー苦労してそうだもんねー」
ダイヤ「……」
聖良(どの口が言ってるんでしょうか、この人は)
ダイヤ「……まあ、そう言われてみれば確かに」
果南「近くにいると影響するってやつ? ほらダイヤって梨子ちゃんたちの練習に付きっきりじゃん」
果南「私も最近は千歌とずっとだからさー」アハハ
ダイヤ「それは確かにあるかもしれませんわね、何となく梨子さん達の考えも分かってきましたし」
ダイヤ「特に、マイペースな人に振り回される気持ちは」
果南「あー苦労してそうだもんねー」
ダイヤ「……」
聖良(どの口が言ってるんでしょうか、この人は)
561: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:13:50.92 ID:UIQuh/+r
果南「そうだ、影響っていえばさ。今梨子ちゃんが浦の星の生徒会長やってるけど」
ダイヤ「そうですわね、それが何か?」
果南「それってさ、もしかしてダイヤの影響だったりするのかな?」
果南「なんだろう、前任者が誰とかって意外と重要だったりするじゃん。梨子ちゃんそういうの気にしそうだし」
ダイヤ「…………まさか、今の時点ならまだ百歩譲って理解はできますけど」
ダイヤ「梨子さんが就任したのは私たちが卒業してすぐの話でしょう? あり得ませんわ」
聖良「今みたいに落ち着く前の時期ですからね」
ダイヤ「そうですわね、それが何か?」
果南「それってさ、もしかしてダイヤの影響だったりするのかな?」
果南「なんだろう、前任者が誰とかって意外と重要だったりするじゃん。梨子ちゃんそういうの気にしそうだし」
ダイヤ「…………まさか、今の時点ならまだ百歩譲って理解はできますけど」
ダイヤ「梨子さんが就任したのは私たちが卒業してすぐの話でしょう? あり得ませんわ」
聖良「今みたいに落ち着く前の時期ですからね」
562: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:14:35.33 ID:UIQuh/+r
果南「ねえ鞠莉、どうなの?」
「飛びこんでみせたあと キミがためらってる」
鞠莉「ならば!」
「容赦なく Summer Summer Summerへ連れてっちゃうから!」
鞠莉「フゥーーーーーーッ!!!」
果南「駄目だ、ライブに夢中で全然こっちの話聞いてない」
ダイヤ「いいことじゃありませんか」
聖良「多分今日一番楽しんでますね、鞠莉さん」
「飛びこんでみせたあと キミがためらってる」
鞠莉「ならば!」
「容赦なく Summer Summer Summerへ連れてっちゃうから!」
鞠莉「フゥーーーーーーッ!!!」
果南「駄目だ、ライブに夢中で全然こっちの話聞いてない」
ダイヤ「いいことじゃありませんか」
聖良「多分今日一番楽しんでますね、鞠莉さん」
563: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:15:09.30 ID:UIQuh/+r
……
花丸「はぁ……」
梨子「お疲れさま花丸ちゃん、飲み物いる?」
花丸「頂くずら、梨子さんはいつも気が回っているね」
梨子「そんなことないと思うけど」
花丸「そうかなあ……あっさっきのライブの点数が出たよ!」
梨子「得点は……20100! 今までの最高点!」
花丸「やったー! 遂にマルたちも2万点台ずら!」
梨子「えっと……ランキングの方は3位、1つ抜かれたわね」
564: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:15:40.49 ID:UIQuh/+r
花丸「1位はまだ善子ちゃんたちで、他は……え!?」
梨子「どうしたの?」
花丸「ルビィちゃんたち、もう10位以内に入ってる……ほらここ」
梨子「! ……凄いね」
花丸「うん、マルたちも負けてられないずら!」
花丸「明日も頑張ろう! 梨子さん!」
梨子「明日…………そうだね、そうなんだけど」
花丸「梨子さん?」
梨子(……言わなくちゃ、昨日決めたでしょ)
梨子「どうしたの?」
花丸「ルビィちゃんたち、もう10位以内に入ってる……ほらここ」
梨子「! ……凄いね」
花丸「うん、マルたちも負けてられないずら!」
花丸「明日も頑張ろう! 梨子さん!」
梨子「明日…………そうだね、そうなんだけど」
花丸「梨子さん?」
梨子(……言わなくちゃ、昨日決めたでしょ)
565: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:16:24.53 ID:UIQuh/+r
梨子(みんな頑張ってるのに、私だけまだ迷ってるわけにはいかないのよ)ハァー
梨子「……あのね花丸ちゃん」
梨子「その明日のことで、ちょっと話したいことがあるんだけど……いいかな」
梨子「大事な話なの」
花丸「……どんな?」
梨子「それは──」
梨子「……あのね花丸ちゃん」
梨子「その明日のことで、ちょっと話したいことがあるんだけど……いいかな」
梨子「大事な話なの」
花丸「……どんな?」
梨子「それは──」
566: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:16:54.33 ID:UIQuh/+r
─8月13日
黒澤家
チリーン チリーン
黒澤母「ああ、今日もいい天気ですね」
黒澤父「そうだな、風も心地がいい。外へ出るにはとてもいい日和だ」
黒澤父「ダイヤ、準備は出来たかい?」
ダイヤ「はい、問題ありません」
黒澤父「では行こうか、サファイアのところへ」
567: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:17:32.69 ID:UIQuh/+r
ゾロゾロ
ダイヤ「快晴のおかげか、いつもより人が多い気がしますわね」
黒澤母「そうですね、こんな光景を見るのは久しぶりかもしれません」
黒澤父「ん…そういえばダイヤ、花丸さんには今日のお参りのこと言ったのか?」
ダイヤ「いえ、今年は忙しいでしょうし……あまり無理に行かせたくはなかったので」
黒澤父「そうか……いやしかし、あの後ろ姿は」
黒澤母「ええ、花丸さんですよね」
ダイヤ「!? まさか!」タッ
黒澤母「……それに隣にいるのは…」
黒澤父「……ああ」
568: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:18:04.09 ID:UIQuh/+r
花丸「…………」
ダイヤ「花丸さん!」
花丸「ダイヤさん、こんにちは」
ダイヤ「どうしてここに!? 貴女にはフェスがあるでしょう!」
ダイヤ「それに貴女がここにいたら梨子さんはどうすれば!」
「私がお願いしたんです」
ダイヤ「!! ……え……?」クル
ダイヤ「花丸さん!」
花丸「ダイヤさん、こんにちは」
ダイヤ「どうしてここに!? 貴女にはフェスがあるでしょう!」
ダイヤ「それに貴女がここにいたら梨子さんはどうすれば!」
「私がお願いしたんです」
ダイヤ「!! ……え……?」クル
569: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:18:48.51 ID:UIQuh/+r
スタスタ
黒澤母「やっぱり……」
黒澤父「……一年ぶりかな、その節はお世話になったね」
梨子「はい、ご無沙汰しております」
黒澤父「花丸さんも久しぶりだね」
花丸「お久しぶりです。小父様」ペコリ
ダイヤ「どうして……」
梨子「一度サファイアちゃんに挨拶しておきたくて。それと……」
梨子「どうしても貴女に会いたかったんです、ダイヤさん」
570: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:19:16.33 ID:UIQuh/+r
ダイヤ「……私に」
梨子「はい、話したいことがあるので」
花丸「……」
ダイヤ「……そうですか。その前に先にこちらの用事を済ませてしまっても?」
梨子「大丈夫です、待ってますから」
梨子「行こう花丸ちゃん」
花丸「うん」
梨子「はい、話したいことがあるので」
花丸「……」
ダイヤ「……そうですか。その前に先にこちらの用事を済ませてしまっても?」
梨子「大丈夫です、待ってますから」
梨子「行こう花丸ちゃん」
花丸「うん」
571: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:19:58.25 ID:UIQuh/+r
ダイヤ「……ふぅ」スッ
ダイヤ「すみませんお母様お父様、私……」
黒澤母「いいですよ、行ってきなさい」
黒澤父「大事な話なんだろう?」
ダイヤ「ありがとうございます……行ってきますわ」
ダイヤ「また来るわね、サファイア」
スタスタ
黒澤母「……大丈夫でしょうか、ダイヤは」
黒澤父「……心配ないさ、見てみろ」
黒澤母「あなた?」
黒澤父「これはきっと彼女が持ってきたものだろう」
黒澤父「トゲも無く、綺麗に整えられたいい花だ……恨みのある人はこんなもの墓前に持って来やしない、大丈夫だよ」
ダイヤ「すみませんお母様お父様、私……」
黒澤母「いいですよ、行ってきなさい」
黒澤父「大事な話なんだろう?」
ダイヤ「ありがとうございます……行ってきますわ」
ダイヤ「また来るわね、サファイア」
スタスタ
黒澤母「……大丈夫でしょうか、ダイヤは」
黒澤父「……心配ないさ、見てみろ」
黒澤母「あなた?」
黒澤父「これはきっと彼女が持ってきたものだろう」
黒澤父「トゲも無く、綺麗に整えられたいい花だ……恨みのある人はこんなもの墓前に持って来やしない、大丈夫だよ」
572: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:20:29.80 ID:UIQuh/+r
ダイヤ「お待たせしました」
梨子「もういいんですか?」
ダイヤ「ええ」
梨子「そうですか」
ダイヤ「……話しというのは?」
梨子「ルビィちゃんのことです」
梨子「いい加減、こちらに返してください」
梨子「もういいんですか?」
ダイヤ「ええ」
梨子「そうですか」
ダイヤ「……話しというのは?」
梨子「ルビィちゃんのことです」
梨子「いい加減、こちらに返してください」
573: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:21:02.25 ID:UIQuh/+r
ダイヤ「!! 梨子さん」
花丸「……」
梨子「……なんて、言うつもりはもうありません」
梨子「そんなことを言ったところで、何の意味もないですから」
ダイヤ「……え?」
梨子「ねえダイヤさん」
梨子「少し、私に付き合ってもらえますか」
花丸「……」
梨子「……なんて、言うつもりはもうありません」
梨子「そんなことを言ったところで、何の意味もないですから」
ダイヤ「……え?」
梨子「ねえダイヤさん」
梨子「少し、私に付き合ってもらえますか」
574: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:21:39.22 ID:UIQuh/+r
─
浦の星女学院、校内
スタスタ
梨子「ここです」
ダイヤ(……理事長室?)
コンコン
「どうぞー」
ガチャ
梨子「こんにちは」
鞠莉「ハロー♪ダイヤも待ってたわよー」
ダイヤ「鞠莉さん、貴女まで」
鞠莉「ちょーっと梨子に頼まれてね」
575: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:22:07.78 ID:UIQuh/+r
鞠莉「あ! そうそう二人とも昨日のライブ良かったわよー! とってもシャイニーだったわ!!」
花丸「えへへ、照れるずら」
梨子「ありがとうございます鞠莉さん」
ダイヤ「あの、状況がよく飲み込めないのですが」
ダイヤ「梨子さんはどうして、私をここへ?」
梨子「私とダイヤさん、どっちにも縁がある場所はここくらいかなって」
鞠莉「そうねえ、梨子も生徒会長になってからそろそろ半年。長かったような短かったような」
梨子「ですね」
ダイヤ「……?」
花丸「えへへ、照れるずら」
梨子「ありがとうございます鞠莉さん」
ダイヤ「あの、状況がよく飲み込めないのですが」
ダイヤ「梨子さんはどうして、私をここへ?」
梨子「私とダイヤさん、どっちにも縁がある場所はここくらいかなって」
鞠莉「そうねえ、梨子も生徒会長になってからそろそろ半年。長かったような短かったような」
梨子「ですね」
ダイヤ「……?」
576: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:22:39.51 ID:UIQuh/+r
梨子「最初は大変だったし、鞠莉さんの絡みも正直鬱陶しいときがあったけど」
鞠莉「さり気ないカミングアウト!」
梨子「でも、ここで過ごす時間は心地いい。それに生徒会の仕事を通していく中で私は」
梨子「この学校のことをもっと好きになることが出来たから。今ではやって良かったって思ってるんです」
鞠莉「梨子、あなた……」
梨子「例えその引き受けた理由が、どんなものであれ……ね」
花丸「……」
クルッ
梨子「ダイヤさん」
梨子「私は、貴女みたいになりたかったんですよ」
ダイヤ「─!?」
鞠莉「さり気ないカミングアウト!」
梨子「でも、ここで過ごす時間は心地いい。それに生徒会の仕事を通していく中で私は」
梨子「この学校のことをもっと好きになることが出来たから。今ではやって良かったって思ってるんです」
鞠莉「梨子、あなた……」
梨子「例えその引き受けた理由が、どんなものであれ……ね」
花丸「……」
クルッ
梨子「ダイヤさん」
梨子「私は、貴女みたいになりたかったんですよ」
ダイヤ「─!?」
577: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:23:11.87 ID:UIQuh/+r
梨子「前に私がダイヤさんに言ったことを覚えていますか、貴女の立場に立って考えることが出来ればよかったのに。って」
ダイヤ「もしかして、それで……?」
梨子「単純でしょうか、でも……それでも私はそうしたかった」
梨子「実際にやってみることで変わることや分かることがあるかもしれないから」
ダイヤ「!!」
まさか梨子ちゃんがダイヤと同じこと言うなんてね
ま、二人は考え方似てるところあるから、おかしくないとは思うけどさ
ダイヤ「……」
梨子「だから自分の目で、直接その景色を確かめてみたかった」
梨子「それが私が生徒会長を引き受けた理由です。鞠莉さん」
鞠莉「……成程ね」
梨子「今まで隠してきてごめんなさい」
ダイヤ「もしかして、それで……?」
梨子「単純でしょうか、でも……それでも私はそうしたかった」
梨子「実際にやってみることで変わることや分かることがあるかもしれないから」
ダイヤ「!!」
まさか梨子ちゃんがダイヤと同じこと言うなんてね
ま、二人は考え方似てるところあるから、おかしくないとは思うけどさ
ダイヤ「……」
梨子「だから自分の目で、直接その景色を確かめてみたかった」
梨子「それが私が生徒会長を引き受けた理由です。鞠莉さん」
鞠莉「……成程ね」
梨子「今まで隠してきてごめんなさい」
578: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:23:42.49 ID:UIQuh/+r
鞠莉「ねえ梨子、どうして今になって話そうと思ったの?」
梨子「みんなが頑張ってるのに私だけいつまでも後ろを向いているのが嫌だった」
梨子「私も千歌ちゃんや曜ちゃんみたいに前を向いていきたいと思った。っていう理由もありますけど」
梨子「一番は、やっぱりルビィちゃんです」
花丸「ルビィちゃんが?」
梨子「最近になって改めて気付かされたの。ああ、この子はやっぱりダイヤさんの妹なんだって」
ダイヤ「!」
梨子「今日のルビィちゃんのライブ見たら、それが何となく分かったんだ」
梨子「みんなが頑張ってるのに私だけいつまでも後ろを向いているのが嫌だった」
梨子「私も千歌ちゃんや曜ちゃんみたいに前を向いていきたいと思った。っていう理由もありますけど」
梨子「一番は、やっぱりルビィちゃんです」
花丸「ルビィちゃんが?」
梨子「最近になって改めて気付かされたの。ああ、この子はやっぱりダイヤさんの妹なんだって」
ダイヤ「!」
梨子「今日のルビィちゃんのライブ見たら、それが何となく分かったんだ」
579: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:24:23.78 ID:UIQuh/+r
梨子「花丸ちゃんも、そう思わなかった?」
花丸「……うん」
梨子「ダイヤさん」
梨子「ルビィちゃんの中にはいつだって、貴女がいるんですよ」
梨子「たとえ本当の血が繋がっているのが私だとしても、貴女を故郷から追い出しても、貴女と同じ役職に就いても、それは変わらない」
梨子「そこまで来たら、もう何も言えないじゃないですか」
梨子「それに……悔しいですけど」
梨子「果南さんやダイヤさんが戻ってきた今のAqoursでの活動は、やっぱり楽しい」
花丸「……うん」
梨子「ダイヤさん」
梨子「ルビィちゃんの中にはいつだって、貴女がいるんですよ」
梨子「たとえ本当の血が繋がっているのが私だとしても、貴女を故郷から追い出しても、貴女と同じ役職に就いても、それは変わらない」
梨子「そこまで来たら、もう何も言えないじゃないですか」
梨子「それに……悔しいですけど」
梨子「果南さんやダイヤさんが戻ってきた今のAqoursでの活動は、やっぱり楽しい」
580: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:25:11.15 ID:UIQuh/+r
梨子「みんなで一緒に練習して、失敗して、乗り越えて、喜んで」
梨子「たったそれだけのことがこんなにも大切で、そこには当然、あなた達もいる」
梨子「だから夏が終わらないでって思ったこともある。終わってしまえばあなた達はまた向こうへ行ってしまうから」
梨子「そう考えただけで、寂しくなってしまうくらいに……私は」
梨子「貴女のことが好きになってしまった」
ダイヤ「!」
梨子「あの時は、一緒にいるだけで辛かった。なのに、今は離れたくないって思ってる」
梨子「身勝手なことを言ってるんでしょうけど……でも仕方ないですよね」
梨子「私にとって大切な人はルビィちゃんだけじゃない、ここにいるみんなが……私にとってかけがえのない大好きな人」
梨子「もうそんなところまで来てしまいましたから」フッ
梨子「たったそれだけのことがこんなにも大切で、そこには当然、あなた達もいる」
梨子「だから夏が終わらないでって思ったこともある。終わってしまえばあなた達はまた向こうへ行ってしまうから」
梨子「そう考えただけで、寂しくなってしまうくらいに……私は」
梨子「貴女のことが好きになってしまった」
ダイヤ「!」
梨子「あの時は、一緒にいるだけで辛かった。なのに、今は離れたくないって思ってる」
梨子「身勝手なことを言ってるんでしょうけど……でも仕方ないですよね」
梨子「私にとって大切な人はルビィちゃんだけじゃない、ここにいるみんなが……私にとってかけがえのない大好きな人」
梨子「もうそんなところまで来てしまいましたから」フッ
581: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:25:37.35 ID:UIQuh/+r
花丸・鞠莉「……」
梨子「今日はそのことを伝えたかったんです、たとえフェスに支障が出ることになってしまっても」
梨子「花丸ちゃんには、悪いことしちゃったけどね」
花丸「ううん、いいよ」
花丸「マルもアオちゃんに会うことが出来たから」
ダイヤ「梨子さんっ……花丸さん……」
梨子「今日はそのことを伝えたかったんです、たとえフェスに支障が出ることになってしまっても」
梨子「花丸ちゃんには、悪いことしちゃったけどね」
花丸「ううん、いいよ」
花丸「マルもアオちゃんに会うことが出来たから」
ダイヤ「梨子さんっ……花丸さん……」
582: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:26:04.41 ID:UIQuh/+r
梨子「きっと私たちは急速に追い上げてきているルビィちゃんたちに、この一日の差で抜かされることになると思います」
梨子「だからせめて、一緒に見届けてもらえませんか」
梨子「同じ姉として」
スッ
ダイヤ「……はい……っ……」ギュッ
ダイヤ「喜んで……!」ポロポロ
梨子「だからせめて、一緒に見届けてもらえませんか」
梨子「同じ姉として」
スッ
ダイヤ「……はい……っ……」ギュッ
ダイヤ「喜んで……!」ポロポロ
583: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:26:40.27 ID:UIQuh/+r
花丸「ふふっ、それにマルたちが抜かれたとしても大丈夫だよ」
梨子「そうだね、だって」
梨子・花丸「私(マル)たちにはまだ曜(善子)ちゃんがいるから!!」
ダイヤ「……ええ」
鞠莉(あれから一年……ようやく元の鞘に……いや、これはそれ以上に強いものね)
鞠莉(でも解決に導いてくれたのが時間だけじゃないということは……私が一番よく知っている)
鞠莉(この子たちの陰で絶やすことなく行ってきた努力を、私は知っている……それがただ日の目を見ただけなんだ)
鞠莉(半年もの時間をかけて、やっと……)
鞠莉「……ああ、今日は本当に天気がいいわね」
鞠莉「夕日が眩しすぎて、外がぼやけて見えるもの」
梨子「そうだね、だって」
梨子・花丸「私(マル)たちにはまだ曜(善子)ちゃんがいるから!!」
ダイヤ「……ええ」
鞠莉(あれから一年……ようやく元の鞘に……いや、これはそれ以上に強いものね)
鞠莉(でも解決に導いてくれたのが時間だけじゃないということは……私が一番よく知っている)
鞠莉(この子たちの陰で絶やすことなく行ってきた努力を、私は知っている……それがただ日の目を見ただけなんだ)
鞠莉(半年もの時間をかけて、やっと……)
鞠莉「……ああ、今日は本当に天気がいいわね」
鞠莉「夕日が眩しすぎて、外がぼやけて見えるもの」
584: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:27:30.95 ID:UIQuh/+r
─8月14日
沼津、ライブ会場
♪
曜・善子「一緒の夏は ここで過ごそうよ」
曜・善子「お休み気分で 寄せて返す波の声」
曜・善子「一緒に聴きたいな のんびりするのもいいでしょ?」
曜・善子「たまには息抜きしなくちゃ」
曜・善子「砂をサクサク 踏みながらお喋りしようよ」
曜・善子「ほらっ 地元自慢のサマーライフ」
585: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:27:56.96 ID:UIQuh/+r
曜・善子「ありがとうございました!!」
キャーーーーー!! ヨウチャーーン!!
ヨシコチャーーン!! キャーキャー!!
鞠莉「ワーオ、すごい歓声」
果南「あの二人は固定ファン多いからなあー」
聖良「それをここまで維持できるのも凄いですけどね」
キャーーーーー!! ヨウチャーーン!!
ヨシコチャーーン!! キャーキャー!!
鞠莉「ワーオ、すごい歓声」
果南「あの二人は固定ファン多いからなあー」
聖良「それをここまで維持できるのも凄いですけどね」
586: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:28:33.38 ID:UIQuh/+r
曜「ふう、今日の分はこれで最後かー」
善子「残すは明日のみね」
果南「二人ともおつかれ」
曜「あっ果南ちゃん!」
果南「どうだった? ライブの感触は」
曜「いい感じ! ね、善子ちゃん!」
善子「そうね、それに得点だってほら」
曜「……おおー! 23000pt! 今大会の最高記録更新!!」
鞠莉「流石、トップの座を譲らないだけあるわね」
善子「残すは明日のみね」
果南「二人ともおつかれ」
曜「あっ果南ちゃん!」
果南「どうだった? ライブの感触は」
曜「いい感じ! ね、善子ちゃん!」
善子「そうね、それに得点だってほら」
曜「……おおー! 23000pt! 今大会の最高記録更新!!」
鞠莉「流石、トップの座を譲らないだけあるわね」
587: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:29:04.52 ID:UIQuh/+r
果南「そういえば去年の最高記録を出したスクールアイドルはSaint Snowだったよね、聖良は何点出したの?」
聖良「私たちは24100ptです」
曜「くぅー惜しい! 届かないかー!」
善子(去年と今年じゃ条件も色々違うのに、それでもまだ届かない、流石の貫禄ね)
曜「でもまだ明日のライブがあるし、まだチャンスはあるよね!」
鞠莉「あ、そのことなんだけど二人とも」
曜・善子「?」
鞠莉「最終日は東京の方に行くわよ」ピラッ
鞠莉「運営さんから特別会場へのご招待がかかっているわ」
聖良「私たちは24100ptです」
曜「くぅー惜しい! 届かないかー!」
善子(去年と今年じゃ条件も色々違うのに、それでもまだ届かない、流石の貫禄ね)
曜「でもまだ明日のライブがあるし、まだチャンスはあるよね!」
鞠莉「あ、そのことなんだけど二人とも」
曜・善子「?」
鞠莉「最終日は東京の方に行くわよ」ピラッ
鞠莉「運営さんから特別会場へのご招待がかかっているわ」
588: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:29:45.71 ID:UIQuh/+r
果南「へえ、そんなのあるんだ」
聖良「はい、全部門のランキング10位までの上位勢は全員、最終日にその会場でライブを披露するんです」
聖良「そこでポイントの集計と最終結果の発表を行うんですよ」
善子「東京……ルビィ」
曜「ワクワクしてきたね、地元愛VS姉妹愛」
曜「決戦のときって感じ!」
果南「なにそれ?」
曜「今付けた! そういうのあったほうが盛り上がる気がするし!」
善子「いいんじゃない? 悪くないと思うわよ私は」フフッ
曜「だよね!」
聖良(……決戦のとき、ね)
聖良(明日、理亞はどんなライブを私に見せてくれるのかしら───)
聖良「はい、全部門のランキング10位までの上位勢は全員、最終日にその会場でライブを披露するんです」
聖良「そこでポイントの集計と最終結果の発表を行うんですよ」
善子「東京……ルビィ」
曜「ワクワクしてきたね、地元愛VS姉妹愛」
曜「決戦のときって感じ!」
果南「なにそれ?」
曜「今付けた! そういうのあったほうが盛り上がる気がするし!」
善子「いいんじゃない? 悪くないと思うわよ私は」フフッ
曜「だよね!」
聖良(……決戦のとき、ね)
聖良(明日、理亞はどんなライブを私に見せてくれるのかしら───)
589: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:30:20.19 ID:UIQuh/+r
その頃、東京
ルビィ・理亞「ありがとうございました!」
ワーーーーーー!!
「集計終わりました!」
「黒澤ルビィ・鹿角理亞組の得点はーーー!」
バンッ
「23000pt!!」
ルビィ・理亞「!」
ウオオオォォォォ!!!
「すっげーーーーー!!」
「じもあい組が出した最高記録に並んだーーーーーー!!!」
雪穂「でも、それだけじゃない……今ので2人の合計数は439800pt……つまり!」
590: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:30:48.19 ID:UIQuh/+r
「これは……なんとぉ!!?」
「「「トップ……3ーーーーーーーーー!!!」」」
雪穂「ツバサさん!」
ツバサ「ええ、ついにここまで来たわね」
「まさに急追! ダークホース!!」
「一体誰がこんな展開を予想したでしょうか!!」
「このまま決めてしまうのか大番狂わせ! それとも上位勢が意地の追い越しを見せるのか!!」
「果たして勝負の行方は!? 全ては最終日! 明日のライブに託された!!」
「衝撃の瞬間を! 見逃すなーーーーーーっっ!!!」
ウオオオオオーーーーーーー!!
雪穂「ゾクゾクしてきた……っ! いよいよ明日、全部が決まるんだ……!」
ツバサ「盛り上げ上手ね、あの進行役の人」ウズ
「「「トップ……3ーーーーーーーーー!!!」」」
雪穂「ツバサさん!」
ツバサ「ええ、ついにここまで来たわね」
「まさに急追! ダークホース!!」
「一体誰がこんな展開を予想したでしょうか!!」
「このまま決めてしまうのか大番狂わせ! それとも上位勢が意地の追い越しを見せるのか!!」
「果たして勝負の行方は!? 全ては最終日! 明日のライブに託された!!」
「衝撃の瞬間を! 見逃すなーーーーーーっっ!!!」
ウオオオオオーーーーーーー!!
雪穂「ゾクゾクしてきた……っ! いよいよ明日、全部が決まるんだ……!」
ツバサ「盛り上げ上手ね、あの進行役の人」ウズ
591: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:31:19.61 ID:UIQuh/+r
……その夜
サァーッ サァーッ
ルビィ「……」
ポン
ルビィ「! 理亞ちゃん」
理亞「いつまで外にいるの、風邪でも引いたらどうするつもり?」
ルビィ「えへへっごめん。ちょっとね、色々考えちゃって」
ルビィ「ここに来てからのこと」
592: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:31:46.91 ID:UIQuh/+r
理亞「……」
ルビィ「明日で最後だから、お姉ちゃんたちもみんな来るって言ってたし」
理亞「……そうね」
理亞「緊張してるの?」
ルビィ「ううん」
理亞「あっそ」
ルビィ「明日で最後だから、お姉ちゃんたちもみんな来るって言ってたし」
理亞「……そうね」
理亞「緊張してるの?」
ルビィ「ううん」
理亞「あっそ」
593: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/08(金) 20:32:36.17 ID:UIQuh/+r
「…………」
ルビィ「本当に、色々あったねぇ」
ルビィ「最初は理亞ちゃんとも喧嘩ばっかりで」
理亞「息は全然合わないし」
ルビィ「考えもバラバラで」
理亞「何一つ上手くいかなくて」
ルビィ「それでも何とかここまでやって来て」
理亞「明日で私たちの全てが決まる」
ルビィ「それが終わればこのコンビも解散」
理亞「清々するわね」
ルビィ「私も」
ルビィ・理亞「……」クス
理亞「明日、勝つわよ」スッ
ルビィ「うん」コツン
595: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:26:12.70 ID:JW95g7Zi
そして……
─8月15日
ラブライブ!サマーフェスティバル2020 ~最終日~
ワイワイガヤガヤ! ザワザワザワッ!!
千歌「うわー! おっきいねー!!」
千歌「こんなところでやるんだー!」
果南「ていうか、今日は上位勢しかライブやらないんだね」
鞠莉「開始2週間が全員参加で、残りの1日は盛り上げたスクールアイドル達へのご褒美って感じかしらね?」
鞠莉「ボーナスステージ、いやエクストラステージみたいな」
聖良「はい、そんなところです」
果南「はあ、成程」
─8月15日
ラブライブ!サマーフェスティバル2020 ~最終日~
ワイワイガヤガヤ! ザワザワザワッ!!
千歌「うわー! おっきいねー!!」
千歌「こんなところでやるんだー!」
果南「ていうか、今日は上位勢しかライブやらないんだね」
鞠莉「開始2週間が全員参加で、残りの1日は盛り上げたスクールアイドル達へのご褒美って感じかしらね?」
鞠莉「ボーナスステージ、いやエクストラステージみたいな」
聖良「はい、そんなところです」
果南「はあ、成程」
596: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:26:41.90 ID:JW95g7Zi
千歌「確かデュオ部門って最後だったよね?」
聖良「はい、いつもは一番初めに行うんですけど」
聖良「今年は観客の期待もあるのでトリに回されたみたいですね」
千歌「へえー!!」
果南「相当話題になってたもんね」
聖良「はい、いつもは一番初めに行うんですけど」
聖良「今年は観客の期待もあるのでトリに回されたみたいですね」
千歌「へえー!!」
果南「相当話題になってたもんね」
597: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:27:15.15 ID:JW95g7Zi
「ねえねえ! デュオ部門誰が優勝すると思う!?」
「私あきるちゃんと姫乃ちゃん組!」
「いやーやっぱりじもあい組っしょ!!」
「私はルビィちゃんと理亞ちゃん!」
「私もりあルビ派!! 今勢い凄いもん!!」
「分かる! ここまで来たら優勝決めてほしいよなー!!」
千歌「おー……注目されてるねールビィちゃん」
「私あきるちゃんと姫乃ちゃん組!」
「いやーやっぱりじもあい組っしょ!!」
「私はルビィちゃんと理亞ちゃん!」
「私もりあルビ派!! 今勢い凄いもん!!」
「分かる! ここまで来たら優勝決めてほしいよなー!!」
千歌「おー……注目されてるねールビィちゃん」
598: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:27:56.29 ID:JW95g7Zi
ダイヤ「優勝争いの場に影も形もなかった人物が突然現れたようなものですからね」
果南「あれだね、賭け事でいうところの大穴枠」
ダイヤ「確かにエンターテインメント性ならこれに勝るものはないでしょう、その証拠に」
ダイヤ「デュオ部門のライブ発表、その最後の一組はルビィと理亞さんになっていますし」
千歌「え!? 本当だ! っていうことはトリの中のトリ!?」
果南「トリトリだね」
鞠莉「何言ってるの果南」
ザワザワザワッ!!
果南「……? なんだろ」
聖良「───!!?」
千歌「あーーーーー!! あれってまさか!!」
果南「あれだね、賭け事でいうところの大穴枠」
ダイヤ「確かにエンターテインメント性ならこれに勝るものはないでしょう、その証拠に」
ダイヤ「デュオ部門のライブ発表、その最後の一組はルビィと理亞さんになっていますし」
千歌「え!? 本当だ! っていうことはトリの中のトリ!?」
果南「トリトリだね」
鞠莉「何言ってるの果南」
ザワザワザワッ!!
果南「……? なんだろ」
聖良「───!!?」
千歌「あーーーーー!! あれってまさか!!」
599: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:28:22.61 ID:JW95g7Zi
「本日はよろしくお願いします」
ツバサ「はい、こちらこそ」
穂乃果「よろしくお願いしまーす!!」
「ツバサさんと穂乃果ちゃん! 本物だーっ!!」
ドタドタドタドタ!
警備員「はい押さない! 押さないでください!」
穂乃果「みんなー! こんにちはー!!」ブンブン
キャーーーーー!!
穂乃果「今日のライブ! 楽しんでいってねー!」
雪穂「ちょっとお姉ちゃん! 余計に目立つようなことしちゃ駄目でしょ!!」タッ
穂乃果「あれ? 雪穂こっち来てたんだ」
ツバサ「はい、こちらこそ」
穂乃果「よろしくお願いしまーす!!」
「ツバサさんと穂乃果ちゃん! 本物だーっ!!」
ドタドタドタドタ!
警備員「はい押さない! 押さないでください!」
穂乃果「みんなー! こんにちはー!!」ブンブン
キャーーーーー!!
穂乃果「今日のライブ! 楽しんでいってねー!」
雪穂「ちょっとお姉ちゃん! 余計に目立つようなことしちゃ駄目でしょ!!」タッ
穂乃果「あれ? 雪穂こっち来てたんだ」
600: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:28:52.56 ID:JW95g7Zi
雪穂「まあ挨拶にね、ツバサさんおはようございます。無事お姉ちゃんを間に合わせました」
ツバサ「おはよう雪穂ちゃん、朝早くからご苦労様」
雪穂「いえいえ」
穂乃果「な、何それ! そんな言い方ある!? ツバサさんも!」
ツバサ「フフッ、ごめんなさい」
雪穂「他にどんな言い方があるのさ」
穂乃果「もっとこう、うちの姉をよろしくお願いしますとか!!」
雪穂「自分から不甲斐なさをアピールしてどうするの」
穂乃果「あ」
雪穂「はあ……まあいいや、とりあえず用はそれだけだから私もう行くね」
ツバサ「おはよう雪穂ちゃん、朝早くからご苦労様」
雪穂「いえいえ」
穂乃果「な、何それ! そんな言い方ある!? ツバサさんも!」
ツバサ「フフッ、ごめんなさい」
雪穂「他にどんな言い方があるのさ」
穂乃果「もっとこう、うちの姉をよろしくお願いしますとか!!」
雪穂「自分から不甲斐なさをアピールしてどうするの」
穂乃果「あ」
雪穂「はあ……まあいいや、とりあえず用はそれだけだから私もう行くね」
601: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:29:31.76 ID:JW95g7Zi
穂乃果「一緒に来ないの?」
雪穂「私は一般席! 昨日言ったじゃん!」
穂乃果「あーそうだったね!」
雪穂「しっかりしてよね本当に!」
雪穂「じゃあツバサさん、うちの姉をよろしくお願いします」
ツバサ「クスッ……任せて」
スタスタ
穂乃果「ちょっ……本当に言うことないじゃん!! 雪穂のばかーーー!!」
ツバサ「あははっ、さあ穂乃果さん私たちも行きましょう」
雪穂「私は一般席! 昨日言ったじゃん!」
穂乃果「あーそうだったね!」
雪穂「しっかりしてよね本当に!」
雪穂「じゃあツバサさん、うちの姉をよろしくお願いします」
ツバサ「クスッ……任せて」
スタスタ
穂乃果「ちょっ……本当に言うことないじゃん!! 雪穂のばかーーー!!」
ツバサ「あははっ、さあ穂乃果さん私たちも行きましょう」
602: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:30:17.32 ID:JW95g7Zi
千歌「な、生穂乃果さん……」
果南「いやーまさか、ここで拝めることになるとは……」
ダイヤ「ツバサさんもとても綺麗な方ですわね、あれで素ですか」
鞠莉「全くこうして見ると本当に指導してもらったルビィたちが羨ましくなるわね~、ねえ聖良」
聖良「…………」
千歌「聖良さん? おーーい」
果南「生で見るの初めてだったんだろうね、石みたいに固まってる」
果南「いやーまさか、ここで拝めることになるとは……」
ダイヤ「ツバサさんもとても綺麗な方ですわね、あれで素ですか」
鞠莉「全くこうして見ると本当に指導してもらったルビィたちが羨ましくなるわね~、ねえ聖良」
聖良「…………」
千歌「聖良さん? おーーい」
果南「生で見るの初めてだったんだろうね、石みたいに固まってる」
603: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:31:05.64 ID:JW95g7Zi
─
善子「なんか外騒がしいわね」
曜「今千歌ちゃんから連絡あったけど、穂乃果さんたちが来てたんだって」
善子「あー成程ね……っていうか、もうそんな時間なの」
曜「開始まであと30分、まあデュオ部門は最後だから私たちの出番はまだまだ先だけどね」
曜「だからそれまでは一時休戦って感じでお喋りしたかったんだけどなー」
ルビィ・理亞「……」
曜「油断したら噛みつかれそうだ」
善子「静けさの中の闘志、ね」
604: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:31:34.27 ID:JW95g7Zi
「ルビィちゃん」
ルビィ「!」
花丸「久しぶりだね」
ルビィ「花丸ちゃん、梨子さんも。どうしたの?」
梨子「ちょっと応援にね」
花丸「今の時点で優勝できる可能性があるのは多分5位の組まで、マルたちはもう間に合わないと思うから」
花丸「あっ勿論ライブはちゃんとやるよ! 敵になるのはやめようってだけで!」
ルビィ「そっか」
ルビィ「!」
花丸「久しぶりだね」
ルビィ「花丸ちゃん、梨子さんも。どうしたの?」
梨子「ちょっと応援にね」
花丸「今の時点で優勝できる可能性があるのは多分5位の組まで、マルたちはもう間に合わないと思うから」
花丸「あっ勿論ライブはちゃんとやるよ! 敵になるのはやめようってだけで!」
ルビィ「そっか」
605: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:32:31.71 ID:JW95g7Zi
梨子「さっき曜ちゃんと善子ちゃんのところにも行ってきたんだ、頑張ってねって」
梨子「だから今度はこっちに来たの、私たちはどっちも応援したいから」
花丸「ルビィちゃん、頑張ってね!」
ルビィ「うん、ありがとう!」
理亞「……」
「理亞ちゃん」
理亞「! こっちも会うのは久しぶりかもね」
茶髪「そうだね」
理亞「あなたたちも応援?」
黒髪「だって理亞ちゃん前から言ってたでしょ? フェスライブでトップを取るって」
梨子「だから今度はこっちに来たの、私たちはどっちも応援したいから」
花丸「ルビィちゃん、頑張ってね!」
ルビィ「うん、ありがとう!」
理亞「……」
「理亞ちゃん」
理亞「! こっちも会うのは久しぶりかもね」
茶髪「そうだね」
理亞「あなたたちも応援?」
黒髪「だって理亞ちゃん前から言ってたでしょ? フェスライブでトップを取るって」
606: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:32:58.98 ID:JW95g7Zi
黒髪「まさかその相手がルビィちゃんだとは思わなかったけど」
茶髪「ねー」
理亞「私も」フッ
黒髪・茶髪「…………」クスッ
理亞「なに?」
黒髪「ううん、心配するだけ無駄だなって」
茶髪「優勝、期待してるね」
理亞「……ありがと」
理亞「私も二人に期待してるから、今日のライブで今よりも高い順位にいくこと」
黒髪・茶髪「!!」
理亞「このまま9位止まりは許さない」
黒髪「……了解!」
茶髪「任されました!」
茶髪「ねー」
理亞「私も」フッ
黒髪・茶髪「…………」クスッ
理亞「なに?」
黒髪「ううん、心配するだけ無駄だなって」
茶髪「優勝、期待してるね」
理亞「……ありがと」
理亞「私も二人に期待してるから、今日のライブで今よりも高い順位にいくこと」
黒髪・茶髪「!!」
理亞「このまま9位止まりは許さない」
黒髪「……了解!」
茶髪「任されました!」
607: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:33:31.77 ID:JW95g7Zi
ワーーーーーー!!
善子「……始まったわね」
曜「うん」
ルビィ「…………理亞ちゃん」
理亞「そわそわしないで、他のグループのライブ見てればいいでしょ」
ルビィ「だからだよ、だって……みんな凄いんだもん」
理亞「…………はあ、馬鹿みたい」
ルビィ「……」ジッ
理亞「本当、スクールアイドル馬鹿」
善子「……始まったわね」
曜「うん」
ルビィ「…………理亞ちゃん」
理亞「そわそわしないで、他のグループのライブ見てればいいでしょ」
ルビィ「だからだよ、だって……みんな凄いんだもん」
理亞「…………はあ、馬鹿みたい」
ルビィ「……」ジッ
理亞「本当、スクールアイドル馬鹿」
608: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:34:17.90 ID:JW95g7Zi
そして……
「さあ! 休憩も終わり、いよいよラスト!!」
「デュオ部門の開幕だー!!」
穂乃果「おぉー! ついに来たねー!」
穂乃果「グループもトリオも両方すっごく良かったけど、これはどうなるかな!!?」
ツバサ「グループでの多人数だからこそ映えるステージ目一杯に広がる賑やかさも」
ツバサ「トリオのまさに三者三葉、それぞれの組み合わせによってはっきりと違う形が現れるパフォーマンスの面白さも」
ツバサ「どちらも素晴らしく、魅力的なものだったものね」
穂乃果「うんうん!」
ツバサ「でも、たった二人……個性と個性がぶつかり合い、混ざりあって」
ツバサ「そこに余分なものが入る余地もない、二人で一つのデュオっていうのは───」
ツバサ「想像以上に見ていて気持ちがいいわよ」フフッ
「さあ! 休憩も終わり、いよいよラスト!!」
「デュオ部門の開幕だー!!」
穂乃果「おぉー! ついに来たねー!」
穂乃果「グループもトリオも両方すっごく良かったけど、これはどうなるかな!!?」
ツバサ「グループでの多人数だからこそ映えるステージ目一杯に広がる賑やかさも」
ツバサ「トリオのまさに三者三葉、それぞれの組み合わせによってはっきりと違う形が現れるパフォーマンスの面白さも」
ツバサ「どちらも素晴らしく、魅力的なものだったものね」
穂乃果「うんうん!」
ツバサ「でも、たった二人……個性と個性がぶつかり合い、混ざりあって」
ツバサ「そこに余分なものが入る余地もない、二人で一つのデュオっていうのは───」
ツバサ「想像以上に見ていて気持ちがいいわよ」フフッ
609: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:34:44.60 ID:JW95g7Zi
千歌「おっ! 最初は梨子ちゃんと花丸ちゃんかー!」
果南「花丸ちゃーん! 頑張ってー!」
ダイヤ「梨子さん! 応援していますわよー!」
果南「! ……なんだ、吹っ切れてたんなら言ってよ」
鞠莉「まあまあいいじゃない!」
果南「全く……梨子ちゃんリラックス-!」
果南「花丸ちゃーん! 頑張ってー!」
ダイヤ「梨子さん! 応援していますわよー!」
果南「! ……なんだ、吹っ切れてたんなら言ってよ」
鞠莉「まあまあいいじゃない!」
果南「全く……梨子ちゃんリラックス-!」
610: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:35:20.10 ID:JW95g7Zi
「続きまして、津島善子・渡辺曜組!」
キャーーーーー!!
千歌「おーー!! やっと曜ちゃんたちの出番だ! よーーうちゃーーん!!」
果南「そういえば千歌は曜たちのライブ見るの初めてだったっけ」
聖良「練習に明け暮れる毎日でしたからね」
果南「そうだね、おかげで最後までフェスには参加出来なかった……でも」
千歌「いいぞー! 善子ちゃーん!!」
果南「身を潜めているのも今のうちだけさ」ニヤ
鞠莉「わっるい顔するわねー果南も」
キャーーーーー!!
千歌「おーー!! やっと曜ちゃんたちの出番だ! よーーうちゃーーん!!」
果南「そういえば千歌は曜たちのライブ見るの初めてだったっけ」
聖良「練習に明け暮れる毎日でしたからね」
果南「そうだね、おかげで最後までフェスには参加出来なかった……でも」
千歌「いいぞー! 善子ちゃーん!!」
果南「身を潜めているのも今のうちだけさ」ニヤ
鞠莉「わっるい顔するわねー果南も」
611: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:36:01.82 ID:JW95g7Zi
───♪ ……♪
「「ありがとうございました!」」
パチパチパチパチ!!!
雪穂「……」パチパチパチ
雪穂「……今ので9組目のライブ終了、あとは」
雪穂「あの二人だけ」
ルビィ・理亞「」
雪穂「……頑張れ」
612: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:36:36.53 ID:JW95g7Zi
「さあ! これで残すはあと一組!」
「黒澤ルビィ・鹿角理亞組だーーー!!」
キターーー!! マッテマシタ!
「そして! 現在の順位はこちら!!」
1 善子・曜 488900pt
2 あきる・姫乃 467400pt
3 さゆり・瑞希 452200pt
4 るう・蘭花 448600pt
5 ルビィ・理亞 439800pt
穂乃果「うわーここ点数高いねー! 他の部門と5万くらい離れてるよ!」
ツバサ「ええ、そこも確かに凄いけどこれは……」
「黒澤ルビィ・鹿角理亞組だーーー!!」
キターーー!! マッテマシタ!
「そして! 現在の順位はこちら!!」
1 善子・曜 488900pt
2 あきる・姫乃 467400pt
3 さゆり・瑞希 452200pt
4 るう・蘭花 448600pt
5 ルビィ・理亞 439800pt
穂乃果「うわーここ点数高いねー! 他の部門と5万くらい離れてるよ!」
ツバサ「ええ、そこも確かに凄いけどこれは……」
613: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:37:11.88 ID:JW95g7Zi
鞠莉「現在1位の善子たちとの差が49100pt……つまり」
果南「優勝するには49200pt取らなくちゃいけないわけで、1組がステージでライブを披露できるのは2曲までだから」
千歌「えーっと……それって」
ダイヤ「去年Saint Snowの二人が出した、現時点での大会最高記録24100pt……その記録を塗り替えなければいけない」
鞠莉「しかも2曲どちらも……ハードル高いなんてものじゃないわよこれ」
聖良「……理亞」
「では登場していただきましょう! まずは1曲目!」
「黒澤ルビィと鹿角理亞で……SELF CONTROL!!」
聖良「───!?」
千歌「……うそ」
果南「優勝するには49200pt取らなくちゃいけないわけで、1組がステージでライブを披露できるのは2曲までだから」
千歌「えーっと……それって」
ダイヤ「去年Saint Snowの二人が出した、現時点での大会最高記録24100pt……その記録を塗り替えなければいけない」
鞠莉「しかも2曲どちらも……ハードル高いなんてものじゃないわよこれ」
聖良「……理亞」
「では登場していただきましょう! まずは1曲目!」
「黒澤ルビィと鹿角理亞で……SELF CONTROL!!」
聖良「───!?」
千歌「……うそ」
614: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:38:05.96 ID:JW95g7Zi
♪
ルビィ「最高だと言われたいよ 真剣だよ」
ルビィ・理亞≪We gotta go!≫
黒髪「嘘でしょ……あの理亞ちゃんが」
ルビィ・理亞≪敵は誰? 敵は弱い自分の影さ≫
茶髪「ルビィちゃんと一緒に! それを歌うの!?」
ルビィ・理亞≪いま立ってる場所≫
ルビィ・理亞≪SELF CONTROL!!≫
615: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:38:50.32 ID:JW95g7Zi
ルビィ「最高!」
理亞「One more chance time!」
ルビィ「言われたいみんなにね」
理亞「最高だと言われたいよ」
理亞「Dance now! Dance now!」
ルビィ「最高!」
理亞「One more chance time!」
ルビィ「言わせるって決めたんだよ」
理亞「真剣だよ遊びじゃない」
理亞「Dance now! Dance now!」
理亞「One more chance time!」
ルビィ「言われたいみんなにね」
理亞「最高だと言われたいよ」
理亞「Dance now! Dance now!」
ルビィ「最高!」
理亞「One more chance time!」
ルビィ「言わせるって決めたんだよ」
理亞「真剣だよ遊びじゃない」
理亞「Dance now! Dance now!」
616: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:39:42.68 ID:JW95g7Zi
ルビィ「遠くの光へもっとBaby!」
理亞「一緒に跳びたいもっとBaby!」
ルビィ「ふるえる指先知ってても」
ルビィ・理亞≪見 な い で≫
ルビィ・理亞≪大切なのは SELF CONTROL!!≫
理亞「一緒に跳びたいもっとBaby!」
ルビィ「ふるえる指先知ってても」
ルビィ・理亞≪見 な い で≫
ルビィ・理亞≪大切なのは SELF CONTROL!!≫
617: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:40:32.27 ID:JW95g7Zi
「…………な、おぁ……」
ウオオオォォォォ!!!
果南「……すご」
聖良(……全部が全部同じというわけじゃない、細かいところだけどルビィさんがやりやすいようにアレンジしている)
聖良(それでも、ここまで合わせられるっていうの?)
千歌「いける……これ、もしかしたらいけるかもしれないよ!!」
千歌「次! 次は!?」
ウオオオォォォォ!!!
果南「……すご」
聖良(……全部が全部同じというわけじゃない、細かいところだけどルビィさんがやりやすいようにアレンジしている)
聖良(それでも、ここまで合わせられるっていうの?)
千歌「いける……これ、もしかしたらいけるかもしれないよ!!」
千歌「次! 次は!?」
618: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:40:59.52 ID:JW95g7Zi
「えー、ただいま着替え中ですので少々お待ちください」
ルビィ「……ふぅ、上手くいったね」
理亞「当然でしょ」
ルビィ「えへへっそうだね」
ルビィ「……次が本当に最後の最後かぁ」
理亞「そうね、私たちコンビの……ラスト1曲」
理亞「だから……その前に一つだけあなたに言っておくことがある」
理亞「ルビィ」
ルビィ「なに?」
理亞「─────」
ルビィ「! うん……もちろんだよ!!」ニコ
ルビィ「……ふぅ、上手くいったね」
理亞「当然でしょ」
ルビィ「えへへっそうだね」
ルビィ「……次が本当に最後の最後かぁ」
理亞「そうね、私たちコンビの……ラスト1曲」
理亞「だから……その前に一つだけあなたに言っておくことがある」
理亞「ルビィ」
ルビィ「なに?」
理亞「─────」
ルビィ「! うん……もちろんだよ!!」ニコ
619: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:41:34.70 ID:JW95g7Zi
「さあ! 準備も終わったようなので2曲目いきましょう!!」
「最後の曲は……真夏は誰のモノ? です!!」
ダイヤ「───!!」
鞠莉「えっ……?」
「よろしくお願いします!!」
「最後の曲は……真夏は誰のモノ? です!!」
ダイヤ「───!!」
鞠莉「えっ……?」
「よろしくお願いします!!」
620: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:42:09.70 ID:JW95g7Zi
♪
ルビィ・理亞≪赤い太陽のドレスで踊る≫
ルビィ・理亞≪私のことを見つめているの?≫
理亞「目をそらしたい」
ルビィ「でもそらせない」
ルビィ・理亞≪Ah 情熱で灼かれたい≫
穂乃果・ツバサ「!」
621: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:42:55.28 ID:JW95g7Zi
ルビィ「赤い」
ルビィ・理亞≪太陽のドレスで踊る≫
ルビィ・理亞≪私のこと見つめる瞳≫
ルビィ・理亞≪目をそらしたい でもそらせない≫
ルビィ・理亞≪真夏は誰のモノ?≫
622: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:43:30.06 ID:JW95g7Zi
ルビィ・理亞≪私とあなたのモノにしたい≫
ルビィ・理亞≪だってね こころが止まれない季節に≫
ルビィ・理亞≪初めて胸のトビラが開いてしまいそうよ≫
ルビィ・理亞≪You knock knock my heart!!≫
ルビィ・理亞≪だってね こころが止まれない季節に≫
ルビィ・理亞≪初めて胸のトビラが開いてしまいそうよ≫
ルビィ・理亞≪You knock knock my heart!!≫
623: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:43:58.19 ID:JW95g7Zi
「…………」
ルビィ・理亞「……」スゥーッ
ルビィ・理亞「ありがとうございました!!」
ワアアアアアァァァ!!!
梨子「あれって……ダイヤさんとの」
曜「……綺麗」
善子(ルビィもダイヤとの曲を……)
善子「ああ、そっか……そういうことだったんだ」
花丸「うん、凄いね。理亞ちゃんもルビィちゃんも……」
ルビィ・理亞「……」スゥーッ
ルビィ・理亞「ありがとうございました!!」
ワアアアアアァァァ!!!
梨子「あれって……ダイヤさんとの」
曜「……綺麗」
善子(ルビィもダイヤとの曲を……)
善子「ああ、そっか……そういうことだったんだ」
花丸「うん、凄いね。理亞ちゃんもルビィちゃんも……」
624: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:44:35.70 ID:JW95g7Zi
「ただいま集計しております! もうしばらくお待ちください!!」
穂乃果「……ツバサさん」
ツバサ「穂乃果さんも気付いた?」
穂乃果「うん」
穂乃果「あの二人……笑ってた」
穂乃果「ここにいる誰よりも、楽しそうだった」
穂乃果「……ツバサさん」
ツバサ「穂乃果さんも気付いた?」
穂乃果「うん」
穂乃果「あの二人……笑ってた」
穂乃果「ここにいる誰よりも、楽しそうだった」
625: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:45:09.34 ID:JW95g7Zi
ツバサ「……11日から今日までの5日間に渡って、怒涛の勢いで上り詰めてきた話題沸騰のダークホース」
ツバサ「でもそのせいか、私を含め全員が彼女たち中心で物事を考えてしまっていた……本当に優勝するのか、そうでないのか」
ツバサ「それが一番盛り上がるし、もうすでに無視できない存在になっていたから」
ツバサ「けど……このフェスは本来そういう意味で開かれたものじゃない」
ツバサ「このイベントで大切なのは、勝ち負けよりも」
穂乃果「誰かを楽しませること、そして……自分たちが楽しむこと」
ツバサ「でもそのせいか、私を含め全員が彼女たち中心で物事を考えてしまっていた……本当に優勝するのか、そうでないのか」
ツバサ「それが一番盛り上がるし、もうすでに無視できない存在になっていたから」
ツバサ「けど……このフェスは本来そういう意味で開かれたものじゃない」
ツバサ「このイベントで大切なのは、勝ち負けよりも」
穂乃果「誰かを楽しませること、そして……自分たちが楽しむこと」
626: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:45:41.95 ID:JW95g7Zi
ツバサ「誰よりも優勝に拘っていた……そう見えたはずだったのに」
ツバサ「最後の最後で、見事に予想を裏切られたわ」
ツバサ「全く、あの二人は本当に……」
ルビィ「理亞ちゃん理亞ちゃん!」バッ
理亞「……仕方ないからやってあげる」スッ
その前に一つだけあなたに言っておくことがある
ルビィ
楽しんでいこう
ルビィ・理亞「」パァンッ!!
ツバサ「本当に……優秀な生徒ね!!」
ツバサ「最後の最後で、見事に予想を裏切られたわ」
ツバサ「全く、あの二人は本当に……」
ルビィ「理亞ちゃん理亞ちゃん!」バッ
理亞「……仕方ないからやってあげる」スッ
その前に一つだけあなたに言っておくことがある
ルビィ
楽しんでいこう
ルビィ・理亞「」パァンッ!!
ツバサ「本当に……優秀な生徒ね!!」
627: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:46:08.19 ID:JW95g7Zi
「集計終わりました! 発表いたします!!」
「黒澤ルビィ・鹿角理亞組の得点は───!!」
雪穂「…………」
雪穂ちゃん、私は彼女たち二人だけの特別講師じゃないの
そう、ですね……確かに少し特別視していたかもしれません
雪穂(……そう、分かってる。私は合宿の生徒を指導する側で、それは二人だけじゃないんだって)
雪穂(分かってる……けど)
「黒澤ルビィ・鹿角理亞組の得点は───!!」
雪穂「…………」
雪穂ちゃん、私は彼女たち二人だけの特別講師じゃないの
そう、ですね……確かに少し特別視していたかもしれません
雪穂(……そう、分かってる。私は合宿の生徒を指導する側で、それは二人だけじゃないんだって)
雪穂(分かってる……けど)
628: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:46:54.38 ID:JW95g7Zi
だから! 手を大きく出し過ぎなの!! みっともない!
そっちこそ前に出すぎだよ! 今は横に並んで踊るところでしょ!
あなたの入りが遅いんでしょ!
理亞さんが早いんだよ! ペース無視してやるから!
雪穂(……いけ)
629: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:47:26.30 ID:JW95g7Zi
そのときまでに私が何とかしないと! そうしないとっ……!
今まで姉様と積み上げてきたものが! 全部崩れるじゃない!!
今が一番大事な時期なんだ!! 私がっ!!
私がやらなくちゃ! 一体誰がやればいいのよ!!
雪穂(いけ……っ)
630: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:47:56.78 ID:JW95g7Zi
あの!! 雪穂さん!!
雪穂さんにとってお姉ちゃんって、どんな存在ですか!?
お姉ちゃんたちに私は、私たちは大丈夫なんだって! ちゃんと成長したんだってところを見てほしい!
私たちの自慢の妹なんだって周りに堂々と言えるくらいの晴れ姿を!
どんなにどうしようもなくても!みっともなくても!!
それが全部出来るのは私たちしかいないから!!
私、黒澤ルビィとそのパートナー、鹿角理亞は
今年のラブライブ!サマーフェスティバル2020デュオ部門で───
優勝します
雪穂(いけ……!!)
ガタッ!
雪穂「いけーーーーっ!! もう決めちゃえーーーーーーっ!!!」
631: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:48:33.52 ID:JW95g7Zi
「得点は!!」
「1曲目 28900pt!!」
「2曲目 31500pt!!」
「合計60400ptが加算されます!」
「この結果! 黒澤ルビィ・鹿角理亞組の最終ポイントは!」
「500200pt!!」
ダイヤ・聖良「!」
「よって!! ラブライブ!サマーフェスティバル2020デュオ部門優勝は!!」
「黒澤ルビィ・鹿角理亞に決定ーーーーーー!!!」
「1曲目 28900pt!!」
「2曲目 31500pt!!」
「合計60400ptが加算されます!」
「この結果! 黒澤ルビィ・鹿角理亞組の最終ポイントは!」
「500200pt!!」
ダイヤ・聖良「!」
「よって!! ラブライブ!サマーフェスティバル2020デュオ部門優勝は!!」
「黒澤ルビィ・鹿角理亞に決定ーーーーーー!!!」
632: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:49:24.25 ID:JW95g7Zi
千歌・果南・鞠莉「……ぉ……おぉっ……おおおおおおおおーーー!!!」
雪穂「や……やった……本当に」
雪穂「優勝……っ……取っちゃった……」ポロポロ
聖良「…………うそ、だって……」
聖良「そんな……理亞ぁ…」ポロポロ
ダイヤ「ルビィ……あなたっ……」
633: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:50:03.58 ID:JW95g7Zi
ルビィ・理亞「…………」バッ
ルビィ「り、りあちゃん……」
理亞「るびぃ……っ……」
ギュッ
ルビィ・理亞「うぅ……っ……うわああああああぁぁぁ!!!」
634: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:50:36.37 ID:JW95g7Zi
オオオオオオォォォォォォ!!!
ワアアアアアァァァァァァ!!!
梨子「花丸ちゃん…っ……」ギュッ
花丸「うん……うん……!」
善子「…………」
曜「善子ちゃん…」
善子「……私たちの完敗ね」フッ
善子「おめでとう。ルビィ」
635: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:51:14.36 ID:JW95g7Zi
…………
穂乃果「賞状 ラブライブ!サマーフェスティバル2020デュオ部門優勝、黒澤ルビィ、鹿角理亞殿」
穂乃果「あなた達は今祭典において当初の成績を修めたので、その健闘と功績を称えてこれを表彰します」
穂乃果「これからもその自信と情熱を持って、スクールアイドル界隈を大いに盛り上げていってください」
穂乃果「あなた達のさらなる成長、そして飛躍を我々一同心待ちにしています」
穂乃果「感謝と期待の気持ちを込めて。高坂穂乃果」
穂乃果「おめでとう!!」
ルビィ・理亞「ありがとうございます!」
穂乃果「それでは皆様、各優勝者の組へどうぞ今一度盛大な拍手をお願い致します!!」
パチパチパチパチ!!!
636: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:51:48.38 ID:JW95g7Zi
「よくやったー! 感動した!!」
「みんな凄かったーー! 今日来て本当に良かった!!」
雪穂「ルビィちゃーん! 理亞ちゃーん! おめでとうーーっ!!」
ツバサ「最高のライブだったわよ!!」
パチパチパチパチ……
穂乃果「以上で表彰式の方を終わらせていただきます! では次に閉会の挨拶を……」
「みんな凄かったーー! 今日来て本当に良かった!!」
雪穂「ルビィちゃーん! 理亞ちゃーん! おめでとうーーっ!!」
ツバサ「最高のライブだったわよ!!」
パチパチパチパチ……
穂乃果「以上で表彰式の方を終わらせていただきます! では次に閉会の挨拶を……」
637: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:52:25.66 ID:JW95g7Zi
─
スタスタ
ダイヤ「ルビィ!」
聖良「理亞!」
ルビィ・理亞「!」
ダキッ
ダイヤ「おめでとう……頑張ったわね……」
聖良「あなたは私の誇りよ、理亞……」
理亞「姉様…」
ルビィ「お姉ちゃん……ありがとう」
ルビィ「理亞ちゃんのおかげだよ!」
理亞「ルビィ……」
638: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:53:02.94 ID:JW95g7Zi
タタタッ
さゆり「おーいルビィちゃん! おめでとー!」
あきる「おめでとう。悔しいけど、優勝に相応しい文句なしのライブだったわ」
姫乃「理亞さん……理亞さん! 私、感動しましたっ!」
蘭花「すっごくドキドキしたネ!!」
るう「二人ともおめでとうございます!」
瑞希「本当に楽しかったよ!」
ルビィ「それと、ここにいるみんなのおかげです!!」ニコッ
理亞「……そうね」フフッ
639: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:53:39.33 ID:JW95g7Zi
鞠莉「ルビィーーーーーー!!!」ガバッ
ルビィ「わわっ!」ドサッ
ダイヤ「なっ……ぃった……」
ダイヤ「~~っ鞠莉さん! もう少し大人しい表現方法はありませんの!!?」
鞠莉「あはははは!! ダイヤが怒ったー!」
千歌「鞠莉ちゃん私も混ぜてーーーーっ!!」ダッ
鞠莉「千歌っちカモーーーン!!」
ダイヤ「!ちょっと待っ……二人とも落ち着……」
千歌「うぇーーーーーーい!!」ガバッ
ズシン
ダイヤ「うぎゅ…っ…」
ルビィ「わわっ!」ドサッ
ダイヤ「なっ……ぃった……」
ダイヤ「~~っ鞠莉さん! もう少し大人しい表現方法はありませんの!!?」
鞠莉「あはははは!! ダイヤが怒ったー!」
千歌「鞠莉ちゃん私も混ぜてーーーーっ!!」ダッ
鞠莉「千歌っちカモーーーン!!」
ダイヤ「!ちょっと待っ……二人とも落ち着……」
千歌「うぇーーーーーーい!!」ガバッ
ズシン
ダイヤ「うぎゅ…っ…」
640: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:54:16.21 ID:JW95g7Zi
千歌「あ、しまった勢いつけすぎちゃった」
果南「おーい、はしゃぎすぎないでよー……ってもう遅いか」
聖良「だ、ダイヤさん大丈夫ですか……?」
果南「あーあ、やっちゃった」
果南「ほら二人とも、そのくらいにしておいて早く離れ……」
鞠莉「うぎゅ! うぎゅって! ナイスリアクション!!」
千歌「ホントだ! あはははははは!!変なのー!」
果南「……くっ……ふふ」
聖良「……っ……!」プルプル
理亞「姉様、顔変になってる」
千歌・鞠莉「アンコール! アンコール! はいみんなも一緒に!!」
ダイヤ「」ワナワナ
ルビィ「お、お姉ちゃん……?」
ダイヤ「あなた達……そこに座りなさいっ!!!」
果南「おーい、はしゃぎすぎないでよー……ってもう遅いか」
聖良「だ、ダイヤさん大丈夫ですか……?」
果南「あーあ、やっちゃった」
果南「ほら二人とも、そのくらいにしておいて早く離れ……」
鞠莉「うぎゅ! うぎゅって! ナイスリアクション!!」
千歌「ホントだ! あはははははは!!変なのー!」
果南「……くっ……ふふ」
聖良「……っ……!」プルプル
理亞「姉様、顔変になってる」
千歌・鞠莉「アンコール! アンコール! はいみんなも一緒に!!」
ダイヤ「」ワナワナ
ルビィ「お、お姉ちゃん……?」
ダイヤ「あなた達……そこに座りなさいっ!!!」
641: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:54:48.75 ID:JW95g7Zi
ワーワーキャーキャー
梨子「千歌ちゃん、鞠莉さん……」
花丸「ライブ終わりのテンションでおかしなことになってるずら」
梨子「嫌だなあ、今からあそこに行くの」
「梨子ーーーーーー!!!」
梨子「」
花丸「目を付けられちゃったね」
梨子「仕方ない、行きましょう……」ハァー
花丸「マルもお供するずら」
642: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:55:17.68 ID:JW95g7Zi
曜「おー、やってるやってる。大所帯だねー」
曜「よーしじゃあ私たちも!……って」
善子「…………」
曜「善子ちゃん、どうしたの?」
曜「さっきからずーっと黙っててさ」
善子「……変わったなって」
曜「何が?」
善子「少し前まではさ、周りがルビィを遠ざけて、ルビィも周囲から距離を置いていたのに」
善子「それが今じゃ、あの子を中心に人が集まっているんだもの」
曜「よーしじゃあ私たちも!……って」
善子「…………」
曜「善子ちゃん、どうしたの?」
曜「さっきからずーっと黙っててさ」
善子「……変わったなって」
曜「何が?」
善子「少し前まではさ、周りがルビィを遠ざけて、ルビィも周囲から距離を置いていたのに」
善子「それが今じゃ、あの子を中心に人が集まっているんだもの」
643: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:55:58.77 ID:JW95g7Zi
善子「だからなんていうか、嬉しいのよ」
善子「ああ、本当に良かったなあって」
曜「そっか」
善子「ええ」
善子「少なくとも私にとっては、これ以上ないくらい最高の形で締めくくれたと思う」
善子「それは私の本心で、この結果自体にも何の不満もないのよ」
善子「でも……でもね」
曜「うん」
善子「ああ、本当に良かったなあって」
曜「そっか」
善子「ええ」
善子「少なくとも私にとっては、これ以上ないくらい最高の形で締めくくれたと思う」
善子「それは私の本心で、この結果自体にも何の不満もないのよ」
善子「でも……でもね」
曜「うん」
644: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:56:34.20 ID:JW95g7Zi
善子「もう一つだけ、あと一つだけ……どうしても言いたいことがあるとするなら」
善子「…………」
善子「私、勝ちたかったなあ」
善子「曜と一緒に……っ……優勝したかった……!」ポロポロ
曜「……よくやったよ善子ちゃんは」
曜「お疲れさま」ポン
善子「…………」
善子「私、勝ちたかったなあ」
善子「曜と一緒に……っ……優勝したかった……!」ポロポロ
曜「……よくやったよ善子ちゃんは」
曜「お疲れさま」ポン
645: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:57:06.27 ID:JW95g7Zi
黒髪「ちょっ理亞ちゃんこれどうなってるの」
茶髪「終わったから来てみれば……すごい人数」
理亞「なんか集まってた」
黒髪・茶髪「な、なんかって……」
聖良「まあまあ、お二人もお疲れ様でした」
黒髪「あ、ありがとうございます!」
理亞「うん、凄くいいライブだった」
理亞「それに順位も8位に上げてちゃんと有言実行して終わることが出来たし」
理亞「嬉しかった。まあ、その……友達として」
茶髪「理亞ちゃん……うん!」
茶髪「終わったから来てみれば……すごい人数」
理亞「なんか集まってた」
黒髪・茶髪「な、なんかって……」
聖良「まあまあ、お二人もお疲れ様でした」
黒髪「あ、ありがとうございます!」
理亞「うん、凄くいいライブだった」
理亞「それに順位も8位に上げてちゃんと有言実行して終わることが出来たし」
理亞「嬉しかった。まあ、その……友達として」
茶髪「理亞ちゃん……うん!」
646: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:57:38.43 ID:JW95g7Zi
鞠莉「そうだ! 折角の機会だしここにいるみんなで写真撮りましょうよ!」
果南「お、いいねそれ」
千歌「賛成ー! じゃあ私曜ちゃんたち呼んでくるねー!」タッ
鞠莉「なら私もー!」
ダイヤ「鞠莉さん?」ガシッ
鞠莉「はい」
ルビィ「善子ちゃん早く来ないかなぁ」
花丸「きっと善子ちゃんもルビィちゃんに会いたがってるよ」
果南「お、いいねそれ」
千歌「賛成ー! じゃあ私曜ちゃんたち呼んでくるねー!」タッ
鞠莉「なら私もー!」
ダイヤ「鞠莉さん?」ガシッ
鞠莉「はい」
ルビィ「善子ちゃん早く来ないかなぁ」
花丸「きっと善子ちゃんもルビィちゃんに会いたがってるよ」
647: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:58:17.51 ID:JW95g7Zi
曜「もう大丈夫?」
善子「うん。ありがと」
曜「いいって、前に言ったでしょ? 私は善子ちゃんのパートナーだって」
善子「……フフッ、そうだったわね」
「おーい! 曜ちゃんと善子ちゃんも早くこっち来なよー!!」
「みんなで写真撮ろうってー!」
曜「いいねー! 行く行くー!」
曜「さあ私たちも行こうか善子ちゃん!」ニコ
善子「ええ!」
善子「うん。ありがと」
曜「いいって、前に言ったでしょ? 私は善子ちゃんのパートナーだって」
善子「……フフッ、そうだったわね」
「おーい! 曜ちゃんと善子ちゃんも早くこっち来なよー!!」
「みんなで写真撮ろうってー!」
曜「いいねー! 行く行くー!」
曜「さあ私たちも行こうか善子ちゃん!」ニコ
善子「ええ!」
648: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:58:52.78 ID:JW95g7Zi
鞠莉「はーいじゃあ皆撮るわよー!」
「「「はーい!!」」」
ルビィ「善子ちゃん善子ちゃん」チョイチョイ
善子「ん?」
鞠莉「せーの!」
「「「ラブライ ブ!」」」
チュッ
カシャッ
「「「はーい!!」」」
ルビィ「善子ちゃん善子ちゃん」チョイチョイ
善子「ん?」
鞠莉「せーの!」
「「「ラブライ ブ!」」」
チュッ
カシャッ
649: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 08:59:23.65 ID:JW95g7Zi
ルビィ「……えへへ」
善子「───はい?」
ダイヤ・理亞「んな……っ」
鞠莉「あら?」
千歌「おぉー……」
善子「な、ななな」
善子「いきなり何してんのよあんたは!!」
梨子「……まあ、ライブが終わって気持ちが高ぶってたのは」
花丸「千歌ちゃんたちだけじゃなかったってことだね」
善子「───はい?」
ダイヤ・理亞「んな……っ」
鞠莉「あら?」
千歌「おぉー……」
善子「な、ななな」
善子「いきなり何してんのよあんたは!!」
梨子「……まあ、ライブが終わって気持ちが高ぶってたのは」
花丸「千歌ちゃんたちだけじゃなかったってことだね」
650: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 09:00:03.37 ID:JW95g7Zi
あきる「え、あなた達ってそういう関係だったの」
さゆり「ルビィちゃん大胆だねー!」
ザワザワ!
善子「撮りなおし! 撮りなおしなさい今の! 恥ずかしいったらないわ!」
鞠莉「えーこれでいいじゃない、とてもよく撮れてるわよ?」ニヤニヤ
善子「それをばら撒かれる私の気持ちにもなりなさいよ!!」
さゆり「ルビィちゃん大胆だねー!」
ザワザワ!
善子「撮りなおし! 撮りなおしなさい今の! 恥ずかしいったらないわ!」
鞠莉「えーこれでいいじゃない、とてもよく撮れてるわよ?」ニヤニヤ
善子「それをばら撒かれる私の気持ちにもなりなさいよ!!」
651: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 09:00:43.21 ID:JW95g7Zi
善子「ルビィ! 何してくれてるのよ本当に!」
ルビィ「今やったほうがいいかなあって」
善子「帰ってからでいいでしょ!?」
果南「善子ちゃん、多分それ墓穴」
善子「あ」
「それって帰ってからならいいってこと?」
「熱々だねー」
善子「」
梨子「何というか……ご愁傷様としか言えませんね」
ダイヤ「はあ、全くあの子は本当に……」
ルビィ「今やったほうがいいかなあって」
善子「帰ってからでいいでしょ!?」
果南「善子ちゃん、多分それ墓穴」
善子「あ」
「それって帰ってからならいいってこと?」
「熱々だねー」
善子「」
梨子「何というか……ご愁傷様としか言えませんね」
ダイヤ「はあ、全くあの子は本当に……」
652: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 09:01:24.51 ID:JW95g7Zi
ワイノワイノ
穂乃果「盛り上がってるねーあそこ」
ツバサ「なんか懐かしいわね、私たちもあんな感じで集まってたことを思い出すわ」
穂乃果「あったあった! いやーあれからもう5年以上も過ぎたんだねー」
雪穂「懐かしいですね、本当に」
穂乃果「私もみんなに会いたくなってきたなあ」
ツバサ「そうね。私も早く2人に会いたくなってきたわ」
653: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 09:01:51.64 ID:JW95g7Zi
ツバサ「…………」クス
ツバサ(ありがとうみんな。あなた達のおかげで有意義どころか、また一つ忘れられない思い出が出来たわ)
雪穂「ツバサさん?」
ツバサ「なんでもないわ。そうだ、今から3人で食事にでも行かない?」
ツバサ「穂乃果さんともまだまだ話したいことがあるし」
穂乃果「行きたい行きたい!」
雪穂「いいですね、でもお姉ちゃんはもうちょっと静かにお願いね」
穂乃果「また! 雪穂はすぐそういうこと言う!」
ツバサ「あははっ決まりね!」
ツバサ(ありがとうみんな。あなた達のおかげで有意義どころか、また一つ忘れられない思い出が出来たわ)
雪穂「ツバサさん?」
ツバサ「なんでもないわ。そうだ、今から3人で食事にでも行かない?」
ツバサ「穂乃果さんともまだまだ話したいことがあるし」
穂乃果「行きたい行きたい!」
雪穂「いいですね、でもお姉ちゃんはもうちょっと静かにお願いね」
穂乃果「また! 雪穂はすぐそういうこと言う!」
ツバサ「あははっ決まりね!」
654: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 09:02:32.56 ID:JW95g7Zi
「さよならー!」
「またねー!」
ルビィ「ばいばい!」フリフリ
鞠莉「さてと、私たちもそろそろ帰りましょうか」
ダイヤ「そうですわね」
聖良「じゃあ、ここでお別れですね」
果南「聖良はそっち側?」
聖良「はい、これからは休みが終わるまで北海道にいようと思います」
果南「そっか、いいと思うよ」
「またねー!」
ルビィ「ばいばい!」フリフリ
鞠莉「さてと、私たちもそろそろ帰りましょうか」
ダイヤ「そうですわね」
聖良「じゃあ、ここでお別れですね」
果南「聖良はそっち側?」
聖良「はい、これからは休みが終わるまで北海道にいようと思います」
果南「そっか、いいと思うよ」
655: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 09:03:08.78 ID:JW95g7Zi
理亞「色ボケも程々にね、浮かれすぎないでよ」
善子「ルビィ、あんたのせいで言われてるじゃない」
ルビィ「大丈夫だよ、心配しないで」
理亞・善子(どうだか……)
聖良「さようなら。また会いましょう」
黒髪・茶髪「さようなら!」
花丸「うん、ばいばい」
千歌「聖良さんまたねー!」
千歌「特訓、絶対成功させますから!」
聖良「ええ、楽しみにしています」
善子「ルビィ、あんたのせいで言われてるじゃない」
ルビィ「大丈夫だよ、心配しないで」
理亞・善子(どうだか……)
聖良「さようなら。また会いましょう」
黒髪・茶髪「さようなら!」
花丸「うん、ばいばい」
千歌「聖良さんまたねー!」
千歌「特訓、絶対成功させますから!」
聖良「ええ、楽しみにしています」
656: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 09:03:54.13 ID:JW95g7Zi
理亞「じゃあ、行くから」
ルビィ「うん。次に会うときは"冬"だね」
理亞「ええ、それまで負けないでよ」
ルビィ「もちろん」
理亞「ならいいけど。言いたいことはそれだけ」
理亞「さよなら」
スタスタ
善子「相変わらず素っ気ないわね」
ルビィ「そうかなぁ」
理亞「…………」
クルッ
ルビィ「? 理亞ちゃん?」
理亞「ルビィ、またね」
ルビィ「うん! またね理亞ちゃん!」
ルビィ「うん。次に会うときは"冬"だね」
理亞「ええ、それまで負けないでよ」
ルビィ「もちろん」
理亞「ならいいけど。言いたいことはそれだけ」
理亞「さよなら」
スタスタ
善子「相変わらず素っ気ないわね」
ルビィ「そうかなぁ」
理亞「…………」
クルッ
ルビィ「? 理亞ちゃん?」
理亞「ルビィ、またね」
ルビィ「うん! またね理亞ちゃん!」
657: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 09:04:21.37 ID:JW95g7Zi
そして……
夜、善子の部屋
カチッ カチカチッ
ルビィ「あー、また負けちゃった」
ルビィ「花丸ちゃんいつの間にそんなゲーム上手くなってたの?」
花丸「ふふん、修行の成果ずら」
善子「ドヤ顔で自慢するようなことそれ」
ルビィ・花丸「善子ちゃんだけには言われたくない」
善子「取り消します」
夜、善子の部屋
カチッ カチカチッ
ルビィ「あー、また負けちゃった」
ルビィ「花丸ちゃんいつの間にそんなゲーム上手くなってたの?」
花丸「ふふん、修行の成果ずら」
善子「ドヤ顔で自慢するようなことそれ」
ルビィ・花丸「善子ちゃんだけには言われたくない」
善子「取り消します」
658: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 09:04:58.12 ID:JW95g7Zi
善子「それにしてもライブやって、内浦に帰って来てからも騒いだっていうのに、よくゲームをやる元気があるものだわ」
ルビィ「だって善子ちゃんの部屋に来るの久しぶりだったからつい」
善子「……ま、楽しいから別にいいんだけどね」
花丸「えへへっ、マルも」
ルビィ「ねえねえ次はあれやりたい」
善子「はいはいまた明日ね、今日はもういい加減寝なさい」
ルビィ「えー」
善子「一緒に寝てあげるから」
ルビィ「いいの?」
善子「いいわよ、どうせそのつもりだったんでしょう?」
花丸「本当は善子ちゃんが一緒に寝たいくせに」
善子「そこ、うるさい」
ルビィ「だって善子ちゃんの部屋に来るの久しぶりだったからつい」
善子「……ま、楽しいから別にいいんだけどね」
花丸「えへへっ、マルも」
ルビィ「ねえねえ次はあれやりたい」
善子「はいはいまた明日ね、今日はもういい加減寝なさい」
ルビィ「えー」
善子「一緒に寝てあげるから」
ルビィ「いいの?」
善子「いいわよ、どうせそのつもりだったんでしょう?」
花丸「本当は善子ちゃんが一緒に寝たいくせに」
善子「そこ、うるさい」
659: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 09:05:34.77 ID:JW95g7Zi
ルビィ「あははっ何かこの感じも懐かしいね」
ルビィ「……善子ちゃん、花丸ちゃん。今まで本当にありがとう」
善子・花丸「!」
ルビィ「私ね、二人のことが大好きだよ!」
ルビィ「だからね、これからもよろしくお願いします!」
善子「……なにを今更」フッ
花丸「右に同じずら」
ルビィ「そうだね、言ってみただけ」
ルビィ(言いたくなっただけだよ、だって)
ルビィ(心の底からそう思ってるんだもん)
ルビィ「おやすみ。善子ちゃん、花丸ちゃん」
ルビィ「……善子ちゃん、花丸ちゃん。今まで本当にありがとう」
善子・花丸「!」
ルビィ「私ね、二人のことが大好きだよ!」
ルビィ「だからね、これからもよろしくお願いします!」
善子「……なにを今更」フッ
花丸「右に同じずら」
ルビィ「そうだね、言ってみただけ」
ルビィ(言いたくなっただけだよ、だって)
ルビィ(心の底からそう思ってるんだもん)
ルビィ「おやすみ。善子ちゃん、花丸ちゃん」
660: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 09:06:12.35 ID:JW95g7Zi
それから3日後……
─千歌の部屋
千歌「あー今日で夏休みも終わりかー……疲れたよもうー……」
梨子「ここ数日大変だったものね千歌ちゃんの家」
曜「フェスライブ効果でお客さんがわんさか来たからねー」
千歌「おかげで手伝い手伝い手伝い! もういいよ!!」
梨子「まあ確かに……」
曜「私たちも毎回あれに付き合わされるのはね……」
千歌「でしょ!? 特訓の時間だって少ししか取れなかったし……あーあ」
661: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 09:06:41.39 ID:JW95g7Zi
曜「ねえ千歌ちゃん、前から気になってたんだけどその特訓って何なの?」
梨子「曜ちゃん聞かないであげて、本人としては秘密にしたいみたいだから」
曜「本当に? これだけ口に出しておいて?」
千歌「そこまで言うほどかなー」
曜・梨子「言うほどだよ」
千歌「そっかー、じゃあ見る?」
曜「え? いいの?」
千歌「いいよー。だって果南ちゃんたちもそろそろ帰っちゃうし」
千歌「その前に一回くらいはお披露目したいと思ってたんだ」
梨子「そういえば夕方には東京に帰るんだよね、ダイヤさん達」
曜「ああそっか、忙しくてつい忘れてた」
千歌「よーしそうと決まれば早速みんなに連絡しなくちゃ!」
梨子「曜ちゃん聞かないであげて、本人としては秘密にしたいみたいだから」
曜「本当に? これだけ口に出しておいて?」
千歌「そこまで言うほどかなー」
曜・梨子「言うほどだよ」
千歌「そっかー、じゃあ見る?」
曜「え? いいの?」
千歌「いいよー。だって果南ちゃんたちもそろそろ帰っちゃうし」
千歌「その前に一回くらいはお披露目したいと思ってたんだ」
梨子「そういえば夕方には東京に帰るんだよね、ダイヤさん達」
曜「ああそっか、忙しくてつい忘れてた」
千歌「よーしそうと決まれば早速みんなに連絡しなくちゃ!」
662: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 09:07:31.45 ID:JW95g7Zi
─
浦の星女学院、体育館
千歌「……」グッグッ
果南「千歌、準備出来た?」
千歌「だいじょーぶ!」
「…………」
千歌「ふぅーっ……よし、行きます!」
キュッキュッ
千歌「まずはロンダート、からの」タタンッ トンッ
千歌「バク転!!」クルン タンッ!
千歌「……はい!」ピタッ
果南「!」
663: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 09:08:08.60 ID:JW95g7Zi
シーーーン
花丸「……お、おぉー……」
曜「……す、すごいよ千───」
千歌「すっごーーーーーー!! 出来てるーーーーー!!!」
果南「本当に! 本当に出来てるよ千歌! おめでとう!」ハグッ
千歌「果南ちゃーーーーん!!」
曜「ええっ!? なんか関わった本人たちが一番驚いてる!!?」
千歌・果南「今日初めて成功したからね!」
曜「何そのぶっちゃけ話!!怖い!」
善子「とんだチャレンジ精神ね……」
664: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 09:08:44.86 ID:JW95g7Zi
鞠莉「でも、これはなかなか……」
梨子「インパクトがありますよね、これの特訓だったんだ」
ルビィ「凄いね千歌ちゃん!」
ダイヤ「ええ、帰る前にいいものを見られましたわ」
果南「ほんとほんと、これで心置きなく東京に戻れるよ」
千歌「やったー! お披露目大成功!」
果南(……本当によくやったね。千歌)
梨子「インパクトがありますよね、これの特訓だったんだ」
ルビィ「凄いね千歌ちゃん!」
ダイヤ「ええ、帰る前にいいものを見られましたわ」
果南「ほんとほんと、これで心置きなく東京に戻れるよ」
千歌「やったー! お披露目大成功!」
果南(……本当によくやったね。千歌)
665: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 09:09:11.99 ID:JW95g7Zi
空港
ダイヤ「ではそろそろ行きますわね」
梨子「はい、お気をつけて」
果南「また休みが取れたら来るね」
鞠莉「果南は勉強のほう頑張らないとでしょ?」
果南「ああ、うん……どうするかな」
鞠莉「もう……ダイヤ、お願いね」
ダイヤ「分かっていますわ、任せてください」
ダイヤ「ではそろそろ行きますわね」
梨子「はい、お気をつけて」
果南「また休みが取れたら来るね」
鞠莉「果南は勉強のほう頑張らないとでしょ?」
果南「ああ、うん……どうするかな」
鞠莉「もう……ダイヤ、お願いね」
ダイヤ「分かっていますわ、任せてください」
666: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 09:09:49.54 ID:JW95g7Zi
果南「あっそうだ、千歌」
千歌「なに?」
果南「さっきのロンダート、手の押しが少し弱かったよ。あと勢いも」
果南「そこ見直しておいてね」
千歌「押忍! 直しておきます!」
曜「こんなときまで指導するの」
果南「それと、私が言ったこと忘れてないよね?」
千歌「もちろんだよ!」
曜「?」
果南「ならよし! 早く完成させて盛り上げてやりなよ!」
果南「じゃあまたね千歌! みんな!」
ダイヤ「さようなら!」
千歌「果南ちゃーん! ダイヤさーん! ありがとー!!」
花丸「待ってるずらー!」フリフリ
千歌「なに?」
果南「さっきのロンダート、手の押しが少し弱かったよ。あと勢いも」
果南「そこ見直しておいてね」
千歌「押忍! 直しておきます!」
曜「こんなときまで指導するの」
果南「それと、私が言ったこと忘れてないよね?」
千歌「もちろんだよ!」
曜「?」
果南「ならよし! 早く完成させて盛り上げてやりなよ!」
果南「じゃあまたね千歌! みんな!」
ダイヤ「さようなら!」
千歌「果南ちゃーん! ダイヤさーん! ありがとー!!」
花丸「待ってるずらー!」フリフリ
667: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 09:10:25.19 ID:JW95g7Zi
鞠莉「……行っちゃったわね」
梨子「……はい」
曜「寂しくなるねー」
ルビィ「うん。だけど……」
千歌「だからこそ頑張らないとね!」
花丸「千歌ちゃん、そうだね!」
善子「いいんじゃない、私たちらしくて」
千歌「よーし戻ったら練習だー!」
「「「おーーーーーーー!!」」」
梨子「……はい」
曜「寂しくなるねー」
ルビィ「うん。だけど……」
千歌「だからこそ頑張らないとね!」
花丸「千歌ちゃん、そうだね!」
善子「いいんじゃない、私たちらしくて」
千歌「よーし戻ったら練習だー!」
「「「おーーーーーーー!!」」」
668: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 09:11:02.24 ID:JW95g7Zi
────
こうして……
雪穂「あ! もうこんな時間だ!」
雪穂「お母さんテレビ付けて!」
高坂母「はいはい」
ピッ
「では本日のゲスト、綺羅ツバサさんです!」
「よろしくお願いします」
雪穂「間に合ったー! ツバサさん! ツバサさん!」
穂乃果「うぅ……お母さーん、雪穂がμ'sからA-RISE派になっちゃったよぉ~……」
高坂母「よしよし」
669: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 09:11:31.08 ID:JW95g7Zi
ダイヤ「ほら、早く進めてください。まだこんなに課題が残っているんですよ」
聖良「サボりは厳禁ですからね」
果南「もうやだ、ここ鬼しかいない……」
ダイヤ・聖良「何か?」
果南「やるよ! やります!」
聖良「サボりは厳禁ですからね」
果南「もうやだ、ここ鬼しかいない……」
ダイヤ・聖良「何か?」
果南「やるよ! やります!」
670: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 09:12:10.01 ID:JW95g7Zi
ピロン
聖良「……?」スッ
理亞:[写真]
理亞:ライブ、上手くいった
聖良「…………ふふっ」
671: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 09:12:42.67 ID:JW95g7Zi
こうして、長く……とても長く続いた
私たちの二度目の夏は終わりを告げた。
志と、信念と、博愛と、情熱を内に秘めた、そんな私たちの───
それぞれの心に、確かな光を灯して。
672: 家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ) 2022/04/09(土) 09:13:40.15 ID:JW95g7Zi
ルビィ「片割れのジュエル」
フェスライブ編 終わり
コメントする