1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/23(土) 20:25:38.51 ID:SwwNZ+gdP
まゆ「ただいま戻りましたぁ……あら?」

まゆ「誰もいないみたいですねぇ」

まゆ「Pさんは今の時間、菜々さんと営業に行ってるハズですから、もうじき戻って来てくれると思いますけど」

まゆ「他の子もみんな出ているみたいですし……うふふ、それじゃあお仕事終えて戻ってきたPさんをもてなす準備でもしとこうかな♪」クスッ…

まゆ「えーっと、この前買っておいた茶葉がまだ残って……あらぁ?」キョトン

まゆ(どうして事務所の床に棺桶が置いてあるのかしら……?)シゲシゲ

3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/23(土) 20:26:36.56 ID:SwwNZ+gdP
まゆ(そういえば今度、季節外れのハロウィンイベントがあるけれど、その小道具?)

まゆ「……」

まゆ「……もしもぉし?」コンコン

まゆ「……うふふ、なぁんて♪ 返事があるわけありm」

輝子「トリック・オア・キノコォォォ!」ガバッ!

まゆ「きゃあっ!?」ビクッ!

輝子「あっ…お、驚いた…? フフ…フフフ……」

まゆ「……何してるの輝子ちゃん?」

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/23(土) 20:28:13.52 ID:SwwNZ+gdP
まゆ「――へぇ、そうなのぉ。輝子ちゃんも今度のイベントに参加するのね?」

輝子「フヒヒ…そ、そう、だから……お、驚かす練習…と、役に成り切る練習……してました」ボソボソ

まゆ「なるほどねぇ…けど、さすがにさっきのは少しやりすぎかなぁ
   いきなり棺桶の蓋を開けたら、外からノックしてくれた人が危ないでしょう?」

輝子「あ…ご、ごめんなさい……調子に、乗りました……」ボソボソ

まゆ「うふふ、そんなに気を落とさなくてもいいのよ。あら、もう茶葉切らしちゃってたのかしらぁ?」キョトン

輝子「あ、いや…ど、どうぞお構いなく……」アタフタ

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/23(土) 20:30:03.19 ID:SwwNZ+gdP
まゆ「いいのよぉ、座ってて。ちょうどPさんが帰ってきたら淹れてあげるつもりで準備しようと思ってたところだから……」ゴソゴソ

輝子「あ、もし…」

まゆ「え?」

輝子「お、お茶っ葉がないなら……わ、私が…代わりに……」ボソボソ

まゆ「輝子ちゃんが?」キョトン

輝子「さっき脅かした…お、お詫び……フフ…」ゴソゴソ

12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/23(土) 20:31:44.33 ID:SwwNZ+gdP
輝子「ど、どうぞ……」

まゆ「これって――ひょっとして、紅茶キノコ?」

輝子「はい…Pに飲ませてあげようと…しゅ、趣味で作ってみたので、よければ感想を…聞かせてほしい、です…フフ…」ボソボソ

まゆ「そう…それじゃあせっかくだから、頂きます♪」カチャ…

まゆ「……」

輝子「……ど、どう…?」

まゆ「……美味しい。紅茶って言ってもこれ、少し炭酸が入ってるのねぇ?」

輝子「フヒヒ…発酵してるから、び、微炭酸…フフ、しゅわしゅわする…」ニタニタ

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/23(土) 20:33:27.96 ID:SwwNZ+gdP
まゆ「ええ、美味しいわ。うふふ、紅茶キノコって聞いたことはあるけど、実際に飲むのは初めて。すごいのねぇ、輝子ちゃん」ニコリ

輝子「あ…いえ、それほどでも…フフ…じ、実は紅茶キノコって、キノコじゃないんですよね…フヒヒ…」

まゆ「え?」キョトン

輝子「き、菌類なのは確かだけど、実際は…キノコとは関係なかったり……ただ見た目がキノコっぽいから、そういう風によ、呼ばれてる……フフ…」

まゆ「へぇ、そうなのぉ。うふふ、キノコと名前がついてるものなら、何にでも詳しいのねぇ」

輝子「フフ…わ、私、キノコぐらいしか取り柄…ないから……」

まゆ「そんなことないわ。輝子ちゃん、クリスマスの時も雛祭りの時も熱狂的なファンの人たちが集まって大変だったって聞いたわよぉ?」クスッ

輝子「そ、それは…まぁ……はい、フヒヒ…」モジモジ

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/23(土) 20:35:22.81 ID:SwwNZ+gdP
まゆ「今度のハロウィンイベントに招集されたのも、輝子ちゃんが積み重ねてきた努力と人気が認められたからだと思うなぁ♪」ニコリ

輝子「あ…ありがとうございます…まゆさん……フフ…」モジモジ

まゆ「ふふ、『まゆ』でいいのよ? 一つしか違わないんだから♪」ニコニコ

輝子「!」

輝子「…そう? フヒ…な、なら……まゆ…フヒヒ…こ、これで友達……!」ニタニタ

まゆ(……変わった子だって聞いてたけど、こうして話してみると素直ないい子ね)

まゆ「それじゃあ今度のハロウィンイベントは私と一緒の初めてのお仕事ね」

輝子「うん…わ、私たち今まで…一緒にお仕事したこと、なかったから……フフ…楽しみ」ボソボソ

まゆ「まゆも楽しみよぉ。噂に聞く輝子ちゃんのパフォーマンス姿が見られるなんてね♪」クスクス

輝子「そ、そんな大したものじゃ…フヒヒ…期待されても、こ、困る……かな」モジモジ

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/23(土) 20:38:58.87 ID:SwwNZ+gdP
輝子「そ、それでね、まゆ……とりあえず、わ、私は…吸血鬼になろうと思って、棺桶に入ってみたんだけど……」

まゆ「ええ、さっきはビックリしちゃった。とっても雰囲気出てたわよぉ」

輝子「あ、ありがとう……フヒヒ…た、ただ、まだ何か、足りないような気が……」

まゆ「そう?」

輝子「うん…だ、だからもしよければ……フフ。お、同じ吸血鬼仲間として、まゆの意見、聞いてみたい……フフフ…」ボソボソ

まゆ「まゆの? そうねぇ…けど、まゆはイベントの途中からは魔女の衣装に変えてみたりしたからなぁ……」

輝子「でも他に…きゅ、吸血鬼のコスプレした人、今度のイベントには出ないみたい……だし…」ボソボソ

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/23(土) 20:41:19.15 ID:SwwNZ+gdP
まゆ「まゆの他には……裕美ちゃんと柚ちゃんと、あと真奈美さんだったかしら?」

まゆ「そうねぇ…確かにみんな他のお仕事が入ってて今度は参加できないって聞いてるけど」

輝子「と、いうわけで…フフ、その…まゆからアドバイス、お願いします……フヒ…」モジモジ

まゆ「うーん……」

まゆ(難しい相談受けちゃったなぁ……)

まゆ「それじゃあとりあえず、もう一度棺桶から出てくるところからやってみてもらってもいいかしらぁ?」

輝子「あ、はい…フフ…頑張ります……」

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/23(土) 20:44:40.34 ID:SwwNZ+gdP
まゆ「……もしもぉし?」コンコン

ズザッ…ゴトッ!

輝子「トリック・オア・キノコォォォ!」ガバッ!

まゆ「きゃあ~♪」

輝子「フヒヒアハハハ!! 命が惜しけりゃ、キ、キノコをよこせぇ!!」ギラギラ

まゆ「はい、わかりましたぁ~。どうか命だけはお助けをぉ~♪」つキノコ

輝子「あ、どうも……フヒヒ…」

29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/23(土) 20:46:33.83 ID:SwwNZ+gdP
まゆ「お疲れさま、輝子ちゃん♪」

輝子「あ、いえいえこちらこそ……そ、それで、どうだった……?」オズオズ

まゆ「うーん、そうねぇ……まず登場の仕方についてなんだけど」

まゆ「内側から少し押し上げて、そのまま横にずらしながら蓋を落とすのはよかったと思うわ
   これなら外に居る人も危なくないし、ヴァンパイアの目覚めっていう感じで雰囲気も出てたから」ニコリ

輝子「あ…ありがとう……フフ…///」モジモジ

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/23(土) 20:47:51.10 ID:SwwNZ+gdP
まゆ「ただ、せっかく静かに蓋を開けたのだから、その後も静かに登場した方がいいかなぁ」

輝子「し、静かに……」

まゆ「ええ。いきなり叫びながら跳び起きたら、ヴァンパイアというよりゾンビみたいだし…」

輝子「そうかな……て、手っ取り早く、怖がらせられるかと……」

まゆ「確かに鬼気迫る感じではあったけど、ヴァンパイアってもうちょっとこう、静かな恐怖っていう雰囲気だとまゆは思うかな♪」

輝子「そ、そっか……静か…ジメジメ…フフ、なんだ…ふ、普段どおりにすれば、よかったのか……」ブツブツ

35: 画像感謝 2013/03/23(土) 20:50:13.30 ID:SwwNZ+gdP
まゆ「……もしもぉし?」コンコン

ズザッ…ゴトッ!

輝子「…フヒヒ…あ、と、トリック・オア・キノコ……です」ボソボソ

まゆ「きゃあ~♪」

輝子「あ、えーと…フフ、い、イタズラしてほしくなかったら…き、キノコ……フヒ…」ボソボソ

まゆ「はい、わかりましたぁ。これをどうぞ♪」つキノコ

輝子「あ、どうも…フヒヒ、ありがとう……フフ…フフフ……」ニヤニヤ

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/23(土) 20:52:18.94 ID:SwwNZ+gdP
まゆ「お疲れさまでしたぁ♪」

輝子「お疲れ様です……ど、どうだった、かな?」モジモジ

まゆ「ええ、さっきよりは落ち着いた雰囲気が出せていたわよ」

輝子「そ、そう…フフ…」

まゆ「ただ今度は少しリラックスしすぎっていうか…素の輝子ちゃんを出しすぎだったと思うの」ヤンワリ

輝子「は、はい……?」キョトン

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/23(土) 20:55:54.36 ID:SwwNZ+gdP
まゆ「えーっとねぇ…今回、輝子ちゃんはあくまで『ヴァンパイア』っていう役を演じるわけでしょう?」

まゆ「輝子ちゃんは元々静かな雰囲気だけど、もう少し意図的に厳かな吸血鬼を演じようとしてみたらどう?」

輝子「い、意図的に…演じる……ぐ、具体的には…?」ブツブツ

まゆ「そうねぇ…あっ、それじゃあとりあえず、蘭子ちゃんをお手本にしてみたらどうかしらぁ?」

輝子「フヒ…と、言いますと……?」

まゆ「うふふ、そんなに緊張しなくてもいいのよ? 試しに喋り方を真似てみるだけ♪」

輝子「わ、わかった……うまくできるか、わ、わからないけど…フフ…頑張る……」ボソボソ

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/23(土) 20:58:04.93 ID:SwwNZ+gdP
まゆ「……もしもぉし?」コンコン

ズザッ…ゴトッ!

輝子「……煩わしい太陽だ……」

まゆ「きゃあ~♪」

輝子「わ、我が眠りを妨げたるは…な、汝なるや?」

まゆ「はぁい、ごめんなさぁい…どうかお許しくださいませ♪」

輝子「汝に残されたる道は、ふ、ふたつ……闇に飲まれるか、さ、さもなくば、暗黒の供物を……」

まゆ「わかりましたぁ。はい、どうぞ♪」つキノコ

輝子「フヒヒ…し、深淵の宴へと導こう……」

45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/23(土) 21:00:51.35 ID:SwwNZ+gdP
まゆ「はい、お疲れさまです♪」

輝子「何度もありがとうございます……フフフ…」ペコリ

まゆ「うん、今までの練習の中では一番ヴァンパイアのイメージに近かったわ
   蘭子ちゃんをお手本にして正解だったみたいねぇ。何て言うか、すごく役に合ってたもの♪」ニコニコ

輝子「そ、そう…? じ、自分でも何言ってるか…よく分からないまま適当に、喋ってたけど……フフ…」ボソボソ

まゆ「うふふ、雰囲気さえ出ていれば大丈夫よぉ
   ただ、あんまり蘭子ちゃんっぽさを前面に押し出しすぎないようにね」

輝子「押し出し…あ、真似するにもほどほどに…ってこと…?」キョトン

まゆ「ええ、そういうこと」

47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/23(土) 21:02:16.29 ID:SwwNZ+gdP
まゆ(蘭子ちゃんのお株を奪っちゃったら悪いものねぇ……思ってた以上にハマってたし、今の輝子ちゃん♪)

まゆ「あとは今の雰囲気に輝子ちゃんらしさを織り交ぜてみれば完璧かな」

輝子「私らしさ…あ、そうだ…試しに、衣装とか……犬歯とかトンガリ耳とか、付けてみて……」ボソボソ

まゆ「あらぁ、もう小道具とかも揃ってるのね?
   ふふ、それじゃあ他のみんなより一足お先に、輝子ちゃんのヴァンパイア姿を見せてもらおうかしら♪」ニコニコ

輝子「き、期待に応えられるかどうか…フフ、わからないけど……ちょっと待ってて」イソイソ

48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/23(土) 21:04:42.99 ID:SwwNZ+gdP
まゆ「……もしもぉし?」コンコン

ズザッ…ゴトッ!

輝子「……キノコキノコー…ジャック・オ・キノコー♪」

まゆ「!」

まゆ(衣装が凄く似合ってる……!)

輝子「…ど、どうした? お、怯えて声も、フフ、出ないか……」

まゆ「……は、はい、あまりの恐怖に言葉を失ってましたぁ♪」

まゆ(肌の白さも髪の色も吸血鬼の雰囲気にうまくマッチしてる……お世辞抜きで本物の吸血鬼みたい)シゲシゲ

輝子「フヒヒ…恐怖から解放されたければ、わ、私にキノコを捧げよ……!」

まゆ「はぁい、どうかお許しを~♪」つキノコ

輝子「フヒヒハハハ…い、いいだろう…!」ニタニタ

50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/23(土) 21:11:23.07 ID:SwwNZ+gdP
まゆ「お疲れさまでしたぁ、輝子ちゃん♪」ニコニコ

輝子「はい、ありがとう……フフ、ど、どうだった? 衣装とか、変じゃなかったかな……?」ボソボソ

まゆ「ちっとも。むしろすごく似合っててびっくりしちゃったわぁ」

輝子「ほ、ほんとに……?」

まゆ「ええ。ちゃんと輝子ちゃんらしさも出そうと頑張ってたし、この調子なら問題ないと思うわよぉ♪」ニコリ

輝子「そ、そうか……フヒヒ…さ、さすがP…いつも私にうってつけの衣装を用意してくれる……」ニヤニヤ

まゆ「本当にねぇ……うふふ」ニコニコ

まゆ「――そういえば、輝子ちゃん」ニコニコ





まゆ「輝子ちゃんはPさんのこと、呼び捨てで呼ぶのねぇ?」

56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/23(土) 21:14:25.30 ID:SwwNZ+gdP
輝子「フヒッ…?」

まゆ「うふふ、別に深い意味はないのよぉ? ちょっと気になっただけ」

輝子「け、けっこう前から…Pのこと、呼び捨てにしてたけど……へ、変かな……?」ボソボソ

まゆ「そうねぇ…この事務所にはいろんなアイドルが居るけど、Pさんのこと名前で呼び捨てにしてる人ってあんまり居ないでしょう?」クスリ…

輝子「そ、それはそう、だけど……でも、ま、まゆのことも、呼び捨てにしてるし……あっ、やっぱりイヤだった…!?」オロオロ

まゆ「いいえぇ、まゆのことはいいのよぉ。ただ、Pさんとまゆは違うでしょう?
   Pさんはまゆや輝子ちゃんよりもずっと年上だし、輝子ちゃんにとってはプロデューサーにあたるわけだし――」

輝子「け、けど…Pは、私にとって、単なるプロデューサーってだけじゃ…ないから……!」ボソボソ

60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/23(土) 21:16:55.17 ID:SwwNZ+gdP
まゆ「……あらぁ、それじゃあいったい――」

輝子「私の、と、特別な人だからっ……!」

まゆ「!」

まゆ「……ふふ、『特別な人』かぁ。それってどういう意味なのかしらぁ、輝子ちゃん?」ジッ…

輝子「…!」ビクッ

輝子「と、特別は…特別。Pは私の……」ボソボソ

まゆ「『私の』ぉ?」

輝子「だっ……」

まゆ「だ?」





輝子「大親友……だからっ!」

61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/23(土) 21:17:45.59 ID:SwwNZ+gdP
まゆ「……」キョトン

輝子「……」オドオド

まゆ「……ふふっ」クスッ

輝子「フヒッ…!?」ビクッ

まゆ「うふふ…ごめんね輝子ちゃん、怖がらせるつもりはなかったの。気にしないで♪」

輝子「は、はぁ…ご、ごめんなさい…何か、気に障るようなこと、言ったかなーって……フフ…」

まゆ「とんでもないわぁ、まゆの方こそ勝手に勘繰って脅かしちゃったみたい。本当にごめんなさいね?」

輝子「い、いや、そんな…フヒヒ、気にしないで……と、友達なんだし……フフ」

66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/23(土) 21:21:53.39 ID:SwwNZ+gdP
———
———

まゆ「――とりあえず、まゆにアドバイスできることはこのぐらいかなぁ。後は輝子ちゃんなりに色々工夫してみたらいいと思うわ」

輝子「わ、私なりに……」

まゆ「確か小梅ちゃんは今度のイベントにも参加するのよね?
   あの子はこういうことに詳しいから、吸血鬼についていろいろ訊いてみるといいわよぉ」

輝子「あ…前、一緒に映画観た…ことあるよ……フフ、『マタンゴ』…」

まゆ「ふふ、そうなの。それじゃあ余計なお世話だったかしらぁ?」クスリ

まゆ(誰かと一緒に居るところってあんまり見かけないけれど、意外と交友関係も広いのねぇ)フフ…

70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/23(土) 21:29:08.56 ID:SwwNZ+gdP
輝子「あ、いや…その、いろいろとありがとう…とても、参考になった……フフフ」ボソボソ

まゆ「ふふ、気にしないでぇ。今度のイベント、お互い頑張りましょうね♪」

輝子「う、うん…Pのためにも、頑張らないと……フヒヒ…」ニヤニヤ

まゆ「ええ、Pさんのた・め・に♪」ニコリ


ガチャッ


P「――ただいまぁー」

安部菜々「ウッサミーン! ただいま戻りました~! キャハっ!」

72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/23(土) 21:33:50.69 ID:SwwNZ+gdP
まゆ「お帰りなさぁい♪」ニコリ

輝子「あ…お、おかえり…フフ…」ニタリ

P「うぉお、まゆに輝子か」ドキッ

菜々「め、珍しい組み合わせですね……」ドキッ

まゆ「うふふ、そうでもないですよぉ?」クスクス

輝子「ふ、ふたりは友達…フヒヒ…」

P「そ、そうだったのか…?」

菜々(この二人何か接点あったっけ…)

74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/23(土) 21:36:33.68 ID:SwwNZ+gdP
P「おっ、衣装着てみたのか。似合ってるぞ輝子」

輝子「あ…ありがとう、P…フフ…フヒヒ…」

P「ハハ、お前に仮装させるならマタンゴかヴァンパイアしかないと思ってたが、いやぁここまで似合うとはなぁ
  それなりに本格的な貴族服っぽい衣装を用意した甲斐があったよ。こんなにヴァンパイアのイメージに合うなんてビックリだ」

菜々(ちょっ、Pさん! まゆちゃんの前でそんな他の子ばっかり褒めちぎっちゃ……!)ハラハラ

まゆ「うふふ、ほんとですよねぇPさん。輝子ちゃん、すごく似合ってて、まゆもびっくりしたんですよぉ」ニコニコ

菜々(あ、あれ…?)

輝子「わ、私は…マタンゴでも、よかったけど……」モジモジ

P「いやいや、落ち着いて考えたらマタンゴはどっちかって言うと鈴帆の領分だし、輝子はこれでよかったさ」

77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/23(土) 21:42:03.14 ID:SwwNZ+gdP
菜々「そ、そうですよ~! いやぁそれにしても今日もお仕事大変でした~!」

P「そうだなぁ。CD発売に伴って、菜々たちは今一番忙しい時期だから仕方ないが」

まゆ「ふふ、お仕事お疲れさまでした、Pさん、菜々さん。今お茶を…あ、そうでした、今茶葉を切らして……」

P「あぁ、前にまゆが持ってきてくれたやつか。あれならこっちの戸棚にしまってあるぞ」ゴソゴソ

まゆ「あらぁ、そっちにしまってあったんですね♪
   けどお時間大丈夫ですかぁ? この後もお仕事があるんじゃ……」

P「ああ、一服する時間ぐらいはあるから大丈夫だ
  まゆの淹れてくれる紅茶はおいしいからな、一息つかせてもらうよ」

まゆ「うふふ、美味しくないお茶をPさんに飲ませるわけにはいきませんからぁ♪」

80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/23(土) 21:47:45.48 ID:SwwNZ+gdP
菜々「ナナも淹れてもらっていいんですか~?」

まゆ「ええ、もちろん♪ ……あ、でも今日は輝子ちゃんが――」

輝子「ま、まゆの紅茶っ!! ……おいしいって評判、だから……フヒヒ…淹れてあげて」ボソボソ

まゆ「けど輝子ちゃん、あの紅茶キノコ、Pさんのために――」

輝子「い、いい…フフ、まゆは、もっとPと仲良くなりたがってるって…噂で聞いた
   私の大親友の、Pと…まゆがもっと仲良くなれば……私とまゆも、もっと……フフ…」ボソボソ

まゆ「…!」

輝子「だ、だから、今日はまゆに華を持たせて……」ボソボソ

82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/23(土) 21:50:23.85 ID:SwwNZ+gdP
まゆ「――ふふ、ごめんなさぁいPさん。今日はまゆの紅茶はお・あ・ず・け♪」ニコリ

P・菜々「えっ?」

輝子「フヒっ…!?」

まゆ「実は輝子ちゃんが、Pさんのために紅茶キノコを作ってきてくれたんですよぉ」

P「紅茶キノコって……なんか聞いたことあるぞ」

輝子「ちょ、まゆ……えと…!」オロオロ

菜々「あっ、知ってます知ってます! 昔ブームになっ…あいや、なったことがあるって噂を耳にしたことが!」アタフタ

まゆ「まゆもさっき少し飲ませてもらいましたけど、とっても美味しかったんですよぉ」ニコニコ

94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/23(土) 21:54:18.82 ID:SwwNZ+gdP
P「へぇ、そうなのか。それじゃせっかくだし頂いてみようかな」

輝子「で、でも……わ、私のより、まゆの方が……」ボソボソ

P「そんなことないって。まゆが太鼓判を押すぐらいだし俺も楽しみだ。頼めるか、輝子?」

輝子「…! わ、わかった……フフ、期待しててくれ……フヒヒ…」

菜々「紅茶キノコは美容にいいって聞いたことありますよ! ナナ楽しみです~!」キャピルン!

まゆ「そうらしいですねぇ。でも、菜々さんがこれ以上ツヤツヤになっちゃったらまゆ、嫉妬しちゃいますよぉ?」ニコニコ

菜々「えっ! や、やだな~まゆちゃんてば、ナナとひとつしか違わないんだし、まゆちゃんの方がずっとお肌すべすべじゃないですか~!」アハハ…

まゆ「うふふ、ありがとうございます。でもそんなことありませんよぉ、今度菜々さんの美容の秘訣をまゆにも教えてくださいね?」

菜々「りょ、了解でーす……! と、とりあえず今は輝子ちゃん特製の紅茶キノコを頂きましょう!」

輝子「フフ…だ、大人気……フヒヒ…」ゴソゴソ

まゆ「ふふ、まゆも手伝うわ。輝子ちゃん♪」


P「ハハハ、本当にまゆは面倒見が良くていい子だなぁ」ニコニコ


終わり

引用元: 佐久間まゆ「あらぁ?何かしら…」星輝子「フヒヒ…」