1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 13:56:05.62 ID:RkyU+kGS0
櫻子「こんにちはー!」

綾乃「こんにちは…今日はタイツなのね…」

櫻子「そうなんですよー!」

櫻子「最近向日葵が『杉浦先輩かっこいいですわぁ…あなたも見習いなさい!』って一日十回くらい言ってくるんで…」

向日葵「んな!///ちょっと櫻子!///」

綾乃「ふふふ…そんな風に想ってくれてるのね。嬉しいわ」ニコ

向日葵「」ドキッ

向日葵「(微笑む杉浦先輩…最高ですわ…!)」



こんな感じのを
書いていいか?

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 14:06:08.81 ID:RkyU+kGS0
千歳「綾乃ちゃーん、この書類どうすればええの?」

綾乃「ああ…これはここに適当な生徒の名前を書いた後、その生徒に渡して」

綾乃「書いてもらったら生徒会室にまた届けるように伝えて」

千歳「ありがと~じゃあこれはうちが処理するで」

綾乃「頼んだわ」

向日葵「(仕事をてきぱきこなす杉浦先輩…かっこいいですわ…)」

向日葵「(それに比べて…)」

櫻子「…」グダー

向日葵「ちょっと櫻子!ちゃんと仕事しなさいよ!」

櫻子「えぇ…たるい~」

向日葵「はあ…」

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 14:16:26.58 ID:RkyU+kGS0
櫻子「そうだ」

櫻子「プリンを食べよう」

綾乃「ぇ…」

櫻子「プリン♪プリンー♪」

綾乃「ちょ、ちょっと大室さん?!」

向日葵「(櫻子に強く出れない杉浦先輩…可愛いですわ…!)」

向日葵「(なんというか…守って差し上げたくなるような、そんな感じ…)」ポワー

向日葵「(そして今回は…!)」

ガチャ

櫻子「あれ?プリンが無い」

綾乃「え?」

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 14:26:26.17 ID:RkyU+kGS0
櫻子「ちぇー…ま、いっか…」バタン

綾乃「????」

向日葵「先輩先輩」コソコソ

綾乃「?」

向日葵「」ソッ(プリン)

綾乃「!!」パアァ

向日葵「(プリンの無事を確認して元気になる杉浦先輩も…いいですわ…!)」

綾乃「ありがとうっ!ありがとう古谷さん!」ギュッ

向日葵「(?!…杉浦先輩が抱きついて…)」

向日葵「すみませんご迷惑おかけして」

向日葵「(はぁ…やっぱり髪の毛もいい香りですわ…)」

向日葵「(同じシャンプーを使いたいですわ…今度世間話をするときにでも聞いておきましょう♪)」

……

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 14:36:38.63 ID:RkyU+kGS0

……

向日葵「そのあと櫻子にプリンを取られかけた杉浦先輩もまたかわいくて…」

あかり「へぇ~そうなんだぁ」


ちなつ「…」

あかり「…?ちなつちゃんどうしたの?」

ちなつ「んーいや、なんか最近向日葵ちゃん、杉浦先輩の話しかしないなー…って思って」

向日葵「そう…でしょうか…?」

ちなつ「うん。そりゃ会ったら必ずしてくるんだもんね」

あかり「たしかにそうだねぇ」

向日葵「ごめんなさい…無意識に杉浦先輩の話題を多くしてしまっていたかもしれませんわ」

ちなつ「ハハーン…もしかしてさ、杉浦先輩のこと好きなの?」

向日葵「…………はい?」

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 14:46:25.75 ID:RkyU+kGS0
向日葵「え?私…杉浦先輩のことが好きなんですの?///」

ちなつ「たぶんそうだと思うよ」

向日葵「確かに…確かに先輩としてお慕い申し上げているのは事実ですわ…」

向日葵「バレンタインデーには日ごろの感謝をこめてチョコレートを差し上げようとしましたし」

向日葵「授業中ふと杉浦先輩の顔が思い浮かべばその時は杉浦先輩と楽しくおはなしする想像に集中するために机に伏せますし」

向日葵「できる限り先輩の後ろに立って匂いを嗅ごうとするのは普通ですわよね」

向日葵「席替えの時期になったらいつも先輩の席を確認して舐めますわ」

向日葵「あ、あと先輩がいないときに杉浦先輩のシャーペンをなめたことはありますし」

向日葵「やったことがあるといえば海に行った時、先輩の下着を口に含んで匂いを堪能させていただいたことがありますわ」

向日葵「その下着を間違えて私のバッグに入れてしまって…いつ、お返ししようか今悩んでおりますの…」

ちなつ「…」

向日葵「でも好きとかそういう感情では――」

ちなつ「向日葵ちゃん」

向日葵「はい?」

ちなつ「それいろいろと超越しちゃってると思う」

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 14:56:10.05 ID:RkyU+kGS0
向日葵「そうでしょうか?」

ちなつ「うん。さすがの私もドン引きしたよ」

向日葵「?!(船見先輩のストーカーと名高い吉川さんから引かれしまいましたわ…!)」

ちなつ「ねえなんか今すごい失礼なこと思わなかった?」

向日葵「い、いえ…」

向日葵「ハッ…そうですわ!」

向日葵「私、別に杉浦先輩の写真を何百枚も持っておりません!」

向日葵「せいぜい持っていて数十枚ほどですわ!」

向日葵「だから別にストーカーとかそういうものでは…」

ちなつ「向日葵ちゃん」

向日葵「はい」

ちなつ「認めようか」ニコ

向日葵「……はい」

14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 15:04:11.41 ID:RkyU+kGS0
向日葵「私…杉浦先輩のストーカーでしたのね…」

ちなつ「変態犯罪者も追加して」

向日葵「変態?!犯罪者?!」

向日葵「私のどこが変態ですの?!」

ちなつ「世間一般から見たらそれは立派な変態行為なんだよ」

向日葵「うぐ…」

ちなつ「下着も過失とはいえ盗んじゃってるしね」

向日葵「あ…」

ちなつ「で、その下着で毎晩どんなことしてたの~」ニヤニヤ

向日葵「…?家に帰って気付いた時もう一度匂いを嗅がせていただいた後、洗濯して私のタンスの中にありますが?」

ちなつ「へ、へぇー…そうなの…(一応淑女ではあるのね…)」

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 15:17:22.04 ID:RkyU+kGS0
向日葵「はぁ…私は変態犯罪者ストーカーでしたのね…」

あかり「そ、そんなことないと思うよぉ」アセアセ

向日葵「え?」

あかり「向日葵ちゃん、杉浦先輩が大好きだからこんなことしちゃったんだよね?」

向日葵「赤座さん…」

ちなつ「確かに、今から告白して恋人になってもらえれば許されるかもしれないね」

向日葵「こ、告白///」

向日葵「私が杉浦先輩に告白…///」

向日葵「あ…でも…杉浦先輩は歳納先輩のことが――」

ちなつ「ま、まあいいじゃない!」

ちなつ「実は案外好きでもないのかもしれないし!」

ちなつ「ただ憧れてるだけかもよ?」


向日葵「そうですわよね…!うじうじしていたらこんな(杉浦先輩の匂いと痕跡だけで満足するような)生活から抜け出せませんわ!」

あかり「向日葵ちゃん!ファイトだよぉ!」

向日葵「やってやりますわ…!」

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 15:26:00.27 ID:RkyU+kGS0
……


向日葵「こんにちはー」ガチャ

綾乃「こんにちは」

綾乃「大室さんは?」

向日葵「いえ…今日は帰りましたので」

綾乃「そう…じゃあ今日は二人ね…」

向日葵「あ、はい///(これはチャンスですわ!)」


綾乃「古谷さんは何かのむ?」

向日葵「…では玄米茶をいただきます」

綾乃「わかったわ…」

コトコト

向日葵「…(お湯を入れる杉浦先輩…かわいいですわ)」

向日葵「…(どうしてこう動作の一つ一つがかわいらしいんでしょう)」ポー

綾乃「?」

19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 15:36:16.45 ID:RkyU+kGS0
綾乃「はい、どうぞ」コトン

向日葵「あ、どうもすみません」

綾乃「どうしたの?さっきボーっとしてたわよ?」

向日葵「あ、いえ別に…」

綾乃「顔も赤いわ…今日は帰った方がいいんじゃないのかしら?」

向日葵「え///(そ、そんなに顔を赤らめてしまっていましたの?!)」

綾乃「そうね…熱かしら?…ちょっとおでこいい?」

向日葵「あ…(ここここれはおでことおでこをくっつけて熱を測るあれですの?!)」

向日葵「(キマシタワーってやつですの?!)」ギュッ

ピトッ

向日葵「(え…)」

綾乃「熱はなさそうね」

向日葵「(手のひら…まあ普通そうですわよね…おでことおでこなんてありえませんわ…)」

綾乃「でもよかったわ。古谷さんが帰ってしまったら私さびしいもの」

向日葵「!?」

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 15:46:31.67 ID:RkyU+kGS0
綾乃「古谷さん、すごくてきぱきとこなしてくれるしいなくなってしまったら困るわ」

綾乃「それに黙々と一人で書類整理をするのもちょっとね…」

向日葵「///」

綾乃「?古谷さん?」

向日葵「ひゃい!」

綾乃「え?どうしたの?大丈夫?」

向日葵「///(噛んでしまいましたわ…)」

向日葵「(あんな風に想ってくださったなんて…もしかしたら今なら…!)」

綾乃「?」

向日葵「あの…杉浦先輩」

綾乃「何かしら?」


向日葵「つ、付き合ってください!!!///」

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 15:55:45.37 ID:RkyU+kGS0
綾乃「……いいわよ」ニコ

向日葵「え?いいんですの?」

綾乃「ええ。大切な後輩の頼みごとですもの」

向日葵「(や、やりましたわあああああああああ!!)」

向日葵「(苦節1年、とうとう憧れの先輩への思いを叶えることができましたわあああああ!!!)」

向日葵「(こんなにも喜んでしまっている…やはり私は先輩のことが――)」


綾乃「それで、何に付き合えばいいのかしら?」

向日葵「(え)」

向日葵「あ…その…洋服のお買物に…」

綾乃「いいわよ。明日でいいかしら?」

向日葵「はい…よろしくお願いします」

綾乃「じゃあ時間は―――」

向日葵「はい。ではその時間に――」

向日葵「(はぁ…)」
……

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 16:05:19.81 ID:RkyU+kGS0
向日葵「こんにちは先輩」

綾乃「あ、古谷さん」

向日葵「すみません…お待たせして…」

綾乃「いえ、今来たところだから大丈夫よ」

向日葵「…でも後輩の私が先輩をお待たせするなんて」

綾乃「ふふふ、本当に今来たところだから」

綾乃「安心して?」

向日葵「あ、はい…」

向日葵「(昨日は緊張してよく眠れませんでしたわ…)」

向日葵「(お肌も荒れているかもしれませんし…)」

向日葵「(服を選ぶのにも時間がかかってしまって…初っ端から最悪ですわ…)」

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 16:14:37.87 ID:RkyU+kGS0
綾乃「なんか楽しみね」

向日葵「(え?)」

綾乃「私、年下の子とお出かけしたこと、あまりないから」

綾乃「それにお洋服も普段一人で買いに行っているの」

向日葵「そうでしたの。実は私も――」

向日葵「(……まだチャンスはありますわ!)」

……

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 16:20:22.64 ID:RkyU+kGS0
綾乃「これ、すごくかわいいわ!」

向日葵「本当かわいらしいですわ(お洋服に喜ぶ杉浦先輩が)」

綾乃「あ、これ!古谷さんに似合うんじゃないかしら?」

向日葵「そ、そうでしょうか?私には少々大人過ぎる気が…」

綾乃「古谷さん、スタイルがすごくいいから絶対似合うと思うわ」

向日葵「す、スタイル…いい///」

綾乃「ええ。正直うらやましいくらいよ」ニコ

向日葵「あ、あありがとうございます!」

向日葵「(褒められてしまいましたわ///)」

……


向日葵「今日はありがとうございました」ペコ

綾乃「いえ、私も結構買っちゃったし」

綾乃「楽しかったわ」

29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 16:28:47.78 ID:RkyU+kGS0
綾乃「お友達とのお買物って楽しいわね」

綾乃「また一緒に行きたいわ」

向日葵「おとも…だち…」

綾乃「あ…ごめんなさい…」

綾乃「嫌だったかしら?」

向日葵「いえ…その…」

綾乃「…どうしたの?」

向日葵「次行く時は…お友達としてではなくて…その…」

綾乃「?」

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 16:37:00.30 ID:RkyU+kGS0
向日葵「あの…先輩…」

綾乃「なに?古谷さん?」

向日葵「す、すきです!///」

綾乃「……へ?」

向日葵「ずっと…生徒会に入った時から…たぶん…好きでした///」

向日葵「ですからあの…こ、恋人として…お付き合いしてください!」

綾乃「……」

向日葵「お願いします///」

綾乃「ねえ、古谷さん」

向日葵「…はい」

綾乃「少し、考えさせてもらっていいかしら?」

向日葵「あの…」

綾乃「いえ、その…なんというか…いきなりで私も驚いちゃったから…」

綾乃「だから少し考える時間がほしいの」

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 16:46:11.05 ID:RkyU+kGS0
綾乃「ごめんなさいね…すぐに結論が出せなくて…」

綾乃「明日…月曜日までには…決めるわ…」

向日葵「その…ごめんなさい…」

綾乃「ううん…あ、私この道だから」

綾乃「じゃあまた月曜日に学校で」

向日葵「はい。ではまた月曜日に」


向日葵「(…ああ…これはダメな感じですわ)」

向日葵「(だいたい…歳納先輩のことが好きだとわかりきっている杉浦先輩に告白するなんて…)」

向日葵「(我ながらどうかしていましたわ…)」

向日葵「(せっかく…お友達だ、と言ってくださったのに…)」

向日葵「(これならその先まで…だなんて…傲慢すぎましたわ…)」

向日葵「(月曜日から…距離を取られてしまったら…私、どうすれば――)」

向日葵「っ…ぅぅ……っう…」ポロポロ

……

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 16:55:01.79 ID:RkyU+kGS0
向日葵「(あぁ…昨日もまた全然眠れませんでしたわ…)」

向日葵「(体もダルいですし…肌も…最悪ですわ…)」

向日葵「(どんどんネガティブな気持ちがあふれてきて…)」

ちなつ「ひーまわりちゃん!」

向日葵「…あ…吉川さん…おはようございます」

ちなつ「おはよう!告白、うまくいった?」

向日葵「…」

ちなつ「あ…ごめん…」

向日葵「いえ…告白自体は…できましたわ…」

向日葵「まだ、お返事をいただいておりませんの」

ちなつ「そう…なんだ―――」


「向日葵さーん」


向日葵「(…え?)」

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 17:03:37.17 ID:RkyU+kGS0
綾乃「向日葵さーん…あっ…いた」

向日葵「あ…杉浦先輩…おはようございます…」

綾乃「昼休みか、放課後、空いてる時間あるかしら?」

向日葵「えっと…昼休みならお伺いすることができると思いますわ」

綾乃「じゃあ昼休みに生徒会室に来てもらえるかしら?」

向日葵「……はい」

綾乃「よろしくね、じゃあまた」

向日葵「はい…では後ほど…」


ちなつ「なんかいい感じじゃない!わざわざ言いにきてくれるなんて!」

向日葵「いえ…もしかしたら後ろめたくて自分から…」

ちなつ「そ、それはないんじゃないかな?」

ちなつ「まあ気を楽にして、ね?」

向日葵「…そうですわね」

……

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 17:09:36.09 ID:RkyU+kGS0
向日葵「失礼しまーす…」ガチャ

綾乃「あ、きたわね」

向日葵「…先日はどうもありがとうございました」

向日葵「付き合っていただいて…」

綾乃「いえいえ、いいのよ」

向日葵「それで―――」

綾乃「私ね…」

綾乃「向日葵さんの告白、受けようと思うの」

向日葵「え…?」

綾乃「だから…名前で呼びたいの…向日葵さんって」

向日葵「え…その…いいんですか?」

綾乃「いいって…どういうこと?」

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 17:18:13.81 ID:RkyU+kGS0
向日葵「…いえ」


綾乃「私…ずっと考えていたの」

綾乃「もし…私がずっと好きだった人に告白して、断られてしまったら」

綾乃「きっとすごく悲しいと思うし…辛いと思う」

綾乃「私は…ずっと好きでいてくれたあなたの気持ちを尊重したいの」

綾乃「これではダメかしら?」


向日葵「(……この人は一途すぎて―――)」

綾乃「向日葵さん?」

向日葵「あ、いえ…では私も『綾乃さん』とお呼びしても?」

綾乃「それで呼んでくれたら嬉しいわ」ニコ

向日葵「はい」

綾乃「ふふふ。なんか変な感じ」

キーンコーンカーンコーン

綾乃「あ、もうそろそろ授業が始まるわね」

44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 17:24:38.21 ID:RkyU+kGS0
綾乃「じゃあ放課後、生徒会室でね」

向日葵「はい…ではまた後ほど…」

向日葵「(……)」

……

45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 17:30:09.49 ID:RkyU+kGS0
モブ「きりーつ」

モブ「礼」

「ありがとうございましたー」

向日葵「(授業…終わりましたわ…)」

向日葵「(いつもよりも…疲れましたわ…)」

向日葵「はぁ…」


綾乃「向日葵さーん!」

向日葵「!…すぎう…綾乃さん…」

綾乃「生徒会室、行きましょう?」

向日葵「あ…はい!」


ちなつ「(なんだ…うまくいったみたいじゃない…)」

あかり「(向日葵ちゃん…元気無かったから…心配しちゃってたよぉ)」

46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 17:37:22.61 ID:RkyU+kGS0
向日葵「それであそこの新しくできたお店のプリンが――」

綾乃「へぇ、そうなの。じゃあまた今度に行きましょう?」

向日葵「はい!(なんだかいい感じ!普通に恋人と言う感じですわ!)」

向日葵「(それで次の日曜日にでも遊園地…そしてキスなんかも―――)」


「あれ?綾乃じゃん!」


京子「それにひまっちゃんも!珍しい組み合わせだね!」

綾乃「と、歳納…京子…///」

京子「どうしたのー?」

綾乃「これから生徒会室に…」

京子「ふぅーん…あっそうだ!またプリント出し忘れてた!」

京子「あとで娯楽部までよろしくねー!」

綾乃「も、もう!ちゃんと出しなさいよね!」

京子「てへへ…じゃあまたー」

向日葵「(………)」

48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 17:49:05.58 ID:RkyU+kGS0
綾乃「…あっごめんなさい」

向日葵「…なにがですか?」

綾乃「いえ……生徒会室、行きましょう?」

向日葵「はい…」

向日葵「(…やっぱり…そうですわよね――)」

……

49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 17:56:23.04 ID:RkyU+kGS0
向日葵「ゴホッ…ゴホッ…」

向日葵「(完全に風邪を引いてしまっていますわ…)」

向日葵「(熱は……39度…)」

向日葵「(これで学校に行ったら他の人に移してしまいますわ…)」

向日葵「(休みましょうか…)」

……


向日葵「……ん…ぁ」

向日葵「(眠ってしまっていたんですのね…)」

ピンポーン

向日葵「(誰かしら?)」

ガチャ

綾乃「こんにちは」

向日葵「す…綾乃さん…」

綾乃「お見舞い、来ちゃった」

綾乃「入ってもいいかしら?」

52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 18:02:28.66 ID:RkyU+kGS0
向日葵「すみませんわざわざ…」

綾乃「もう…恋人じゃない」

綾乃「連絡、くれたらよかったのに」

向日葵「(恋人……)」

向日葵「…そうでした…すみません」

綾乃「じゃあ病人はちゃんと寝て、ね?」

53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 18:08:27.53 ID:RkyU+kGS0


向日葵「……」

綾乃「お粥…作ってみたんだけど…お口にあうかしら?」

向日葵「いえ。綾乃さんの作ったものならなんでも」

綾乃「言ってくれるじゃない

向日葵「………おいしい」

綾乃「嬉しいわ…あっ…あとプリンも買ってきたの」

綾乃「この前言ってくれたお店のプリン。一緒に食べましょう?」

向日葵「…どうせなら…一緒に行って食べたかった…です」ボソッ

綾乃「あ……そう…ごめんなさい」

綾乃「でもまた別の日に行きましょう?プリン以外のデザートもいっぱいあったし――」

向日葵「先輩」

55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 18:16:00.59 ID:RkyU+kGS0
綾乃「……なに?」

向日葵「先輩が行きたいのは…一緒にデザートを食べに行きたいのは…」


向日葵「歳納先輩なんじゃないですか?」


綾乃「……ちょ、ちょっとなにを…」

向日葵「知ってるんです。先輩が…歳納先輩のことが好きだってことくらい」

綾乃「……え?」

向日葵「…知ってて…告白したんです…私は」

向日葵「それで…先輩は…OKしてくれました…」

向日葵「……歳納先輩のことは好きだけど…私に同情して…OKしてくださったんです」

向日葵「先輩は…優しすぎるんです…優しいけど…」

向日葵「でも……っぅ…その優しさは…私にはなんだか苦しいんです…」

向日葵「もう……ヒック…やめてください……同情されるくらいなら私――」ポロポロ

綾乃「向日葵さん…」

65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 18:45:11.33 ID:RkyU+kGS0
 

綾乃「ごめんなさい…」

向日葵「謝らないでください!」

向日葵「分かっていました…こうなることくらい…でも……諦めきれなかった…」

向日葵「だから少しの…ほんの少しの可能性に賭けました…」

向日葵「……それでもやっぱりだめでした」

綾乃「…」

向日葵「杉浦先輩…もうやめてください…」

向日葵「先輩はずっと歳納先輩のことが―――」

ギュッ

向日葵「え…?」

綾乃「ごめんなさい…」

綾乃「不真面目だったわね…」

67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 18:53:13.54 ID:RkyU+kGS0
綾乃「他の人のことが好きなのに…あなたと付き合おうだなんて」

綾乃「ほんとうに…不誠実だわ」

向日葵「うっ…ぅ…」ポロポロ

綾乃「私ね…すごく臆病なの…」

綾乃「自分が傷ついてしまうことが…他人を傷つけてしまうことが…怖いの」

綾乃「だから自分が傷つかないように、他人を傷つけないように振る舞うの」

綾乃「逃げているの」

綾乃「でもそんな行動が…あなたをこんなにも苦しめていたのね」

綾乃「ごめんなさい」

向日葵「ヒッグ……うううう…」ポロポロ

69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 18:56:30.28 ID:RkyU+kGS0
綾乃「だからもう逃げない」

綾乃「私は歳納京子のことが好きなの」

綾乃「だからあなたとは恋人でいることができない」

向日葵「先輩…っ……うう…」

綾乃「………本当にごめんなさい」

綾乃「でももうあなたをこれ以上傷つけたくはないの」

綾乃「許して――」

向日葵「先輩!…」ギュッ

綾乃「泣いていいわ…今日一日だけは…」

綾乃「でも明日からは…ちゃんと笑って…」

綾乃「あなたは笑っていたほうが絶対かわいい」

向日葵「うう…先輩ぃ……ヒッグ……」ポロポロ

……

71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 18:58:53.37 ID:RkyU+kGS0
~epilogue~

京子「あっ!おーい!ひまっちゃーん!」

向日葵「あっ…歳納先輩」

向日葵「こんにちは」

京子「これから生徒会?」

向日葵「はい。そうなんですの」

72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 19:00:19.44 ID:RkyU+kGS0
京子「へぇ~じゃあ綾乃によろしくね~ん」

向日葵「そうでしたわ」

向日葵「歳納先輩にひとつ訊きたい事があるんでした」

京子「私に?何?」


向日葵「歳納先輩は杉浦先輩のことをどう思っていらっしゃるんですの?」


京子「え、えーっと…どうって…どういう?///」

向日葵「恋愛感情を持っていらっしゃるか、否かということです」

京子「え?///」

73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 19:02:03.45 ID:RkyU+kGS0
京子「い、いや…綾乃のことは…そ、そんな好きとかじゃ///…」

向日葵「そうでしたの。それはちょうどよかったですわ」

向日葵「私、杉浦先輩のことが好きなんですの」

京子「え……嘘……」

向日葵「それでは、また」

向日葵「ごきげんよう」ニコ


京子「え…あ…ちょっと」

74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/26(火) 19:03:38.71 ID:RkyU+kGS0
  負ける勝負と 分かっていても
 
  私の気持ちは 諦められない


  先輩が振り向いてくれる

  その日が来るまで

  いつか―――



終わり

引用元: 向日葵「杉浦先輩かわいらしすぎですわああああああああああ!!!」