1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/10(日) 22:30:46.32 ID:MAfTjiyGO
妹「さぁ…ハーデスよ…契約のリミッt」

男「入るぞ」ガチャ

妹「!!」ババッ

男「なんだ?そのノート、勉強中だったのか?」

妹「…そ、そうよ…何の用よ…」

男「いやぁ、ハサミ貸してくれねぇかな?」

妹「…はい…」スッ

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/10(日) 22:35:05.24 ID:MAfTjiyGO
男「さんきゅ」

妹「ノックくらいしてよね!」

男「わりわり」ガチャ…バタン…

妹「…」

妹「危なかったな…フフッ私の素顔を見るとあの関係ない人間を巻き込んでしまうからな…クク…では黒の魔術書を…」ペラ…
ガチャ

妹「!!」ババッ

男「これさぁ、すき鋏じゃねぇか…俺は紙を切りたくてだな…」

妹「ノ、ノックしてって言ったじゃん!!」

男「あ」

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/10(日) 22:36:59.47 ID:MAfTjiyGO
妹「こ…このハサミでいいんでしょ…!」

男「すまんすまん」

妹「次…ノック…いや、入ってきたらハッ倒すから!!」

男「じゃあいつハサミを返したr」

妹「さっさと出てけ!!」

男「へいへい」

12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/10(日) 22:40:44.44 ID:MAfTjiyGO
コンコン

妹「フハハ…!」ピタ
妹「…どうぞ」

男「晩飯出来たぞ。あと鋏、はい」

妹「すぐ行くから待ってて」

男「はいよ」

………

妹「オムライス?」

男「あぁ、最近作れるようになったんだぞ?天国のお袋にはまだ敵わないけどな」

妹「いただきまーす」

男「いただきます」

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/10(日) 22:43:04.94 ID:MAfTjiyGO
男「どうだ?」

妹(フ…こういう人間の俗なものを食うのも悪くない…)

男「…マズいかな?」

妹「え?」

男「いや、あんまりアレだったら残してもいいぞ?」

妹「大丈夫」

男「そっか」

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/10(日) 22:46:38.20 ID:MAfTjiyGO
翌日

男「学校遅れるなよー」

妹「わかってるっ!行ってくる!!」ガチャ…バタンッ


通学路

妹(フ…只の人間の少女を装うのも大変だな…)

ドンッ

妹「ひゃっ!?」
妹「キサマ!刺客の者k…」

女友「ビックリした!?おはよっ」

妹「あ…おはよ…」

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/10(日) 22:48:22.69 ID:MAfTjiyGO
女友「今なんか言おうとしてた?」

妹「べ、別に」

女友「そっかー。行こっ遅刻しちゃうよ!!」

妹「あ…うん!」
妹(つかの間の平穏…か…)

19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/10(日) 22:51:27.15 ID:MAfTjiyGO
授業中

妹(…人間の学問など…実用的ではない…)

先生「こら、よそ見するな。ここの問題、解いてみろ」

妹「ふ…」ガタ

………

妹「……………」プルプル

先生「もう席に戻っていいから、授業聞くんだぞ」

妹「…はぁい…」

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/10(日) 22:53:55.68 ID:MAfTjiyGO
帰宅

妹「ただいまー」ガチャ

妹「……?男、まだ帰ってないんだ」

妹「………」

妹「……クク……『式神』を呼ぶとしよう……フハハッ」

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/10(日) 22:57:51.88 ID:MAfTjiyGO
妹「ここで水の司を……」カキカキ

妹「フハハッ人間界では難しいと思っていたが、存外簡単に召喚を行うことが出来そうだ!!」カキカキカキ

妹「もうすぐ陣の完成だ…フハハハハハハ」

男「ただいま」ガチャ

妹「!!!」グシャグシャ…ポイッ

男「?TVもつけずにリビングで何やってんだ?」

妹「い、い、今帰ったとこなの!!」

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/10(日) 23:00:58.42 ID:MAfTjiyGO
男「あ、そうだ。薬局行ったらな、無料でマジックペンもらったんだ。お前にやるよ」

妹「あ、ありがと」

男「じゃ、晩飯できたら呼ぶからな」

妹「うん」
妹(マジックかぁ…)

妹(!)

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/10(日) 23:03:45.48 ID:MAfTjiyGO
妹「………」カキカキ…

妹「くく……呪印の存在を忘れていたとはな…」カキカキ
妹「左手の甲に…」カキカキ


コンコン

妹「!」ビクッ

妹「あ…ズレた…」

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/10(日) 23:08:13.76 ID:MAfTjiyGO
男「出来たぞー」

妹「……」ジト…

男「な、なんだよ、ノックしたじゃん」
男「今日はハンバーグだ」

妹「…ホント?」

男「あ、あぁ」

………

男「なんで左手だけ袖から出さないんだ、汚れるぞ?」

妹「さ、寒いから…」

男「変な奴」

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/10(日) 23:11:17.87 ID:MAfTjiyGO
男「最近中学校はどうだ?」パクパク

妹「普通」

男「普通かぁ」

妹「男はどうなのさ、高校」

男「普通だなぁ」

妹「そっか」
妹(同じ普通でも住む世界が違うのだ…人間よ…)

男「あ、風呂入れてるから入れよ」

妹「え?あ、うん」

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/10(日) 23:15:01.04 ID:MAfTjiyGO
妹「はぁ…」チャプ…

妹「これ…とれるかなぁ」ゴシゴシ
妹「…」ゴシゴシ
妹「とれない…」ゴシゴシゴシゴシ

妹(そうか…これは契約の証…そう簡単に拭えるものでは…)
妹「フハハハハハハッ!!」

ガララッ

男「ちょ、静かにしろ!ご近所さんに丸聞こえだぞ」

妹「来んなヘンターーーーイッ!!!!」バシャッ

男「ぶわっ」

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/10(日) 23:17:57.34 ID:MAfTjiyGO
妹「…あがったよ…///」クラクラ

男「おいおい、のぼせてんじゃねーか、いつまで入ってた」

妹「なかなかとれなくて……///」クラクラ

男「ん?何が?」

妹「な、なんでもない…///」クラクラ

男「なんかお前最近変だなぁ…」

38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/10(日) 23:21:35.29 ID:MAfTjiyGO
妹部屋

妹「ふっ…一度は失敗してしまったが…」カキカキ

妹「そら、完成だ…」

妹「明日からこの印に力を溜めるとするか…もしもの時のためにな…クク……」

ガチャ

男「女友ちゃんから電話だぞ」

妹「!!」ババッ

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/10(日) 23:25:35.24 ID:MAfTjiyGO
女友『妹ちゃん、宿題、やった?』

妹「宿題?」

女友『ほら、数学の…』

妹「…あ…」

女友『やっぱり…今日妹ちゃん先生にマークされてたから、明日チェックされるよ?今からでも間に合うよ』

妹「…そ、そう。ありがとね!!」

女友『うん、頑張ってねっ』プツッ

男「……終わったか」

妹「男…」

男「ん?」

妹「数学…教えて…」

男「」

41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/10(日) 23:28:11.50 ID:MAfTjiyGO
深夜

男「だからさ…ここをだな…」

妹「うん…」ウトウト…

男「……わっ!!」

妹「ふぁっ!?」ビクッ

男「寝るな寝るな、ほれ、ここでこの公式をだな…」

妹「あぁ~…うんうん…」

………

45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/10(日) 23:33:14.10 ID:MAfTjiyGO


男「おーい!!遅刻するぞーー!!」

妹「まっ待ってよ!今時間割あわせて…」
妹「…5時間目…体育…?」

体育

半袖

左手

モロ見え

妹「…男……」

男「準備できたか?」

妹「お…お湯…朝風呂もいいかなーって…」

男「何言ってんだ。ほれ、とっとと行け」

妹「うぅ…」ガチャ…バタン

46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/10(日) 23:35:29.96 ID:MAfTjiyGO
女友「おはよー」

妹「お、おはよ…」

女友「ん?元気ないね。どうしたの?」

妹「いや…昨日、夜遅くまで」

女友「あぁ…宿題かぁ…今日は体育あるから頑張ろうねっ」

妹「う…うん…ははっ…」

48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/10(日) 23:38:31.29 ID:MAfTjiyGO
昼休み

女友「もうそろそろ体操着に着替えないとね」

妹「いや…その……あのね……」オロオロ

女友「見学するの?」

妹「そ…そうしよっかな…?」

女友「寝不足だもんねー…保健室行こっか」

妹「う…うん…」

52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/10(日) 23:41:27.86 ID:MAfTjiyGO
保健室

先生「症状は?」

妹「頭痛と目眩と吐き気です…」

妹(そう…定期的に来る『反動』…周期が短くなってきたな…そろそろ来るか…)

先生「うーん、じゃ、大事をとって早退ってことで」

妹「はい…」

53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/10(日) 23:44:22.44 ID:MAfTjiyGO
夕方

男「ただいまー」ガチャ

妹「……zZZ…」

男「…ったくっ…ソファで熟睡しやがって…ん?」

男「何これ…左手に何か模様…タトゥーか?」

男「いや…マジックか…」

男「なんだこれ、起きたらこいつに聞いてみるか」

55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/10(日) 23:48:27.78 ID:MAfTjiyGO
……
男「起きろ、晩飯出来たぞ」ユサユサ

妹「…ん………」

男「起きぬけじゃ食欲湧かんだろうが、食べなさい」

妹「うん………」ゴソゴソ

男「あのさ、聞きたいことあるんだけどさ」パクパク

妹「ん~…」パク…パク……

男「左手の、何それ」パクパク

妹「ッ!!!」ガタンッ!!!

男「うおう!?」ビクッ

56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/10(日) 23:51:45.25 ID:MAfTjiyGO
妹「あっつ…!」

男「あーあー、零しちゃって…ほら、雑巾持ってくるから」
妹「う…ぁうあ……」

男「ホラ、服も汚れたから脱げ」

妹「せ…洗面所で着替える…」

男「ったく…」

洗面所

妹「……」

ゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシ…!!

58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/10(日) 23:54:44.05 ID:MAfTjiyGO
妹「着替えた…」

男「もう…で、その左手のアレは何なんだ?」

妹「な…何のこと?」

男「ほれ、その左手……」

妹「な、何も描いてないよ?」シレッ

男「お前…消したろ……」

妹「な…何のことか、知りませんよ…」

男「む…」

61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/10(日) 23:59:41.09 ID:MAfTjiyGO
男「正直に話せ、誰かのイタズラとかじゃないのか?」

妹「…え?」

男「もしお前をイジメるような奴がいたら言えよ?俺がちゃんと話つけてやる」

妹「…え…?あの…」

男「憎たらしいが、大事な妹だからな…」

男「だから悩み事があったらこの兄貴に遠慮なく言えよ」

妹「う……うん……」ドキ…

男「もう一度聞くけど、イジメは受けてないんだな?」

妹「うん」

男「ならいいんだ」

63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 00:04:17.54 ID:lWTVkvJ1O
妹部屋

妹「…」パタン…

妹「……」トクン…トクン…

妹「きょ…今日はもう…寝ようかな……」ドサッ


……………
深夜

妹「……眠れない…そっか…昼間あんなに寝たから…」

妹(夜行性…)ピクッ


妹「ククク……闇の時間にようやく私は活発になれるのだ……クク……」

64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 00:09:37.90 ID:lWTVkvJ1O
翌日

男「久々の休日かぁ~…」

prrrrr…

男「もしもし?」ガチャ

女友『あ…あの、女友ですが、妹ちゃん…いますか?』

男「あぁちょっと待ってて」

男「起きろーー!!」

妹部屋

妹「む~~~」ゴソゴソ

男「女友ちゃんから電話!起きろ」ガチャ

妹「む~む~…」ゴロゴロ

男「えぇいこの小娘は…!」

65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 00:12:57.39 ID:lWTVkvJ1O
妹「もしもしぃ…」

女友『ね…寝てたんだ…ごめんね』

妹「んーん…大丈夫…で、何?」

女友『いや、折角の日曜日だからさ、家に遊びにこない?』

妹「え?」

女友『駄目…かな…』

妹「行く行く」

66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 00:17:00.57 ID:lWTVkvJ1O
女友『じゃ、コンビニの前まで迎えに行くね!』

妹「はーい!」

男「お、遊びに行くのか」

妹「うん」

男「そうか、今日は俺ずっと家にいるからな」
男「俺の携帯貸してやるから、何かあったら家に電話しろ」

妹「…………」キラキラ

男「目をキラキラさせるな」

67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 00:21:01.45 ID:lWTVkvJ1O
コンビニ前

妹「……」

女友「おーい」

妹「あっ」

女友「えへへっ待った?」

妹「いや、今来たとこ!」

女友「そっか!じゃ、ついてきてー!」

妹(クク……人間の娘と関わりを持つのも悪くないな…ククク…)

70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 00:25:14.69 ID:lWTVkvJ1O
女友部屋

妹「お…お邪魔しまーす」

女友「まぁまぁ座って!お菓子何がいいー?」フンフン♪

妹「あ…むぎ茶で」

女友「それお菓子じゃないよー!あははっ」

女友「じゃ、とりあえずゲームでもやろっか!何がいい?ぷよぷよ?」

妹「…!」
妹「バ…バイオハザード」

女友「えっ」

71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 00:30:29.36 ID:lWTVkvJ1O
女友「へ…へぇ…グロいの好きなんだね…」

妹「うん」ニヤッ

妹「…あっ」

女友「ん?どうしたの?」

妹「もしもし?」パカッ

女友「妹ちゃん…携帯なんて持ってたんだ…!」

72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 00:34:17.82 ID:lWTVkvJ1O
妹「あぁ、IDは002、これでいいか」

妹「…そうか、ついに向こうも痺れを切らしたみたいだな…」

女友「だ、誰と電話を…」

妹「それは心配ない、いざとなったら私が動く」

妹「あぁ、組織の中でも抗争が起きてる…暇な奴らだ…」

妹「そういうことだ、何か変わったことがあれば逐一教えろ、切るぞ」…パタンッ

女友「な…何?なんか真剣な話だったみたいだけど…」

妹「ん…ちょっとね」

78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 00:41:37.53 ID:lWTVkvJ1O


妹「ん、もうこんな時間だね…」
妹「じゃ、私、そろそろ」スクッ

女友「ダメッ!」ムギュッ

妹「わっ!?」

女友「なんでいきなり…私の部屋に呼んだか…わかる…?」ズイッ

妹「え…?ちょ……」

女友「中学生なら…わかるよね……///」ムギュゥ…

妹(い、いや、あの!人間界の娘との関わりってそういう意味じゃなくて…!!)

女友「ほっぺ柔らかいね…」プニプニ

妹「ん…う…」

妹「も、もう帰らないと怒られちゃうから!んじゃあね!!」バッ…ガチャ、バタン

女友「あっ」

女友「しまった…」

81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 00:45:50.22 ID:lWTVkvJ1O
帰宅

男「おかえり、どうだった?」

妹「…まぁ…うん、楽しかった」

男「そっか、それは何より。晩飯出来てるけど、食うか?」

妹「あ…う、うん」

男「あ、携帯」

妹「あ、はい」

男「…ん?音声…メモ?」

妹「!!?」

84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 00:49:32.75 ID:lWTVkvJ1O
妹「ちょっ返して!!」バッ

男「あっ」

妹(適当にボタン押したから……えーと…削除削除…)

ピッピッピ…

【再生】

『もしもし? …あぁ、IDは00…』

妹「」

85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 00:53:29.52 ID:lWTVkvJ1O
『あぁ…組織の中でも…』

男「何これ?」

妹「あ…あわわわわ…」

男「女友ちゃんと録音で遊んでたのか」

妹「そ…そそ、そう!よくわかったね!」

男「たく…小学生か…」

妹「ま…まぁ中学生なんて小学生に毛が生えた程度だし…ね?」

男「本当に生えてんのかよ…」ボソッ

妹「うっさい!聞こえてんぞ!!」

87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 00:57:43.35 ID:lWTVkvJ1O
妹部屋

妹「はぁ…人間界も楽ではないな……」

妹「しかし組織の奴らが抗争か…殺される前に殺せということか…」

妹「しかし恐ろしいのは我々一桁のIDよりも、むしろ000…得体が知れん…」

妹「それも一興…フハハハハハ!!!」

コンコン

男「風呂沸いたぞ」

妹「ご…ごほんっ…!!」

109: 俺の力を嘗めるなよォ!!ごめん 2010/10/11(月) 03:58:58.43 ID:lWTVkvJ1O
翌日
男「朝ですよーおきなさーい!」

妹「お、起きてるってば!」

男「ほれ、さっさとせんか!」

妹「行ってくる」ガチャッ、バタン


女友「おはよっ」

妹「えっ」

女友「ん?」

妹「昨日の今日なのに…なんかこう…意識したりしないの?」

女友「別にいいじゃんっ」

妹「…うん…」

110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 04:05:42.31 ID:lWTVkvJ1O
授業

先生「であるからして…」

グラグラグラグラグラ

生徒「なんだ!?地震か!?」

先生「とりあえず机の下に伏せろ!」

妹「ッ」
妹(ちっ…奴ら…関係ない人間を巻き込むつもりか…!いや、それとも…復活したのか?アレが…)

グラグラ…グラ…ピタ……

先生「止んだか、まぁたいした揺れでもなかったな」

妹(私の存在に気付いたか…『力』が離れていく…)

111: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 04:09:17.80 ID:lWTVkvJ1O
先生「今日は妹達の班に理科室の掃除を頼もうと思ったが、地震が来たら危ないな…明日にするとしよう」

妹「…!!」

女友「よかったねー明日に延びて」

妹「クク……」

女友「?」

妹「なんでもない」

112: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 04:14:30.02 ID:lWTVkvJ1O
帰宅

妹「ただいまー」

妹「男まだ帰ってないのか…」
妹(しかたない、しばらく薬などとりあつかっていなかったが、勘だけでも取り戻しておくか。えーと救急箱…救急箱…)

妹「あった」パカッ

妹「マキロン…キンカン…バンドエイド…セイロ丸…ムヒ…」

妹「…ガーゼ…と包帯…」

妹(包帯…!?)

妹「…ククク……」

115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 04:19:39.62 ID:lWTVkvJ1O
男「ただいまー」

妹「おかえり」

男「今日地震あったな…大丈夫か?」

妹「あ、うん」

妹(しかし…奴らはまた来るぞ…)

男「飯作ってるから勉強でもしてなさい」

妹「はーい…」

117: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 04:24:06.52 ID:lWTVkvJ1O
妹部屋

妹「急いで封印の陣を完成させねばな…」カキカキ

妹「奴らの目的がアレの復活だとしたら…また過去の戦争を繰り返すことになる」カキカキ

妹「うおぉおおお!!」カキカキ

男「ご飯出来たぞー」ガチャ

妹「うあぁあああッ!!!」グシャグシャグシャ!!

男「…行き詰まった作家かお前は…ご飯できたからな」

妹「ノックゥ…」

男「ゴメンゴメン」

120: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 04:30:53.39 ID:lWTVkvJ1O
翌日

女友「おっはよっ」ムギュッ

妹「やんっ!?」
妹「最近ボディタッチ多くない?」

女友「でも、妹ちゃんの胸揉むとこないもん…そこがいいんだけどね」

妹「くっ…多少はあるよ…」

妹「……」スッ…

女友「え?何その包帯…大ケガしたの!?大丈夫!?」

妹「あ、うん…ちょっとね」
妹(封印の陣だけであそこまで抵抗されるとはな…ふっ…)

123: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 04:36:38.34 ID:lWTVkvJ1O
学校
授業中

妹「………」プルプル

妹(くっ…予想以上だ……ここまでとは……この右手に言うことを聞かせないと、この教室がたちまちの内に赤く染まることになるぞ…!)

先生「妹!!」

妹「ふぁい!?」ビクッ

先生「さっきから呼んでおるというのに…59Pの2行目からだ、立って読んで」

妹「…」ガタ

クラス「なんだ?あの右手…。ケガしたのかな…」ザワザワ

妹「……」ニヤッ

124: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 04:40:35.44 ID:lWTVkvJ1O
先生「では、昨日言ったとおり、妹達の班は今日理科室の掃除当番です。それじゃ、解散」

妹「薬…か…薬などこの右手に効くのだろうか…」

女友「ん?何か言った?」

妹「あ、なにもないよ」

136: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 09:03:11.47 ID:lWTVkvJ1O
理科室
妹「ククッ…」

女友「早く終わらせよーよっ」

妹「…」

女友「どうしたの?」

妹「この薬品…まさか!?いや、こんな辺鄙な学校で…」

女友「??」

138: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 09:08:32.16 ID:lWTVkvJ1O
妹「いや…灯台下暗しを利用して…」

女友「なに?その薬品」

妹「触らない方がいいよ…!だってこれ…」

女友「あ、H2O2って書いてある」

妹「うん…毒の名前だよ…ワン〇ースのMH5みたいな…」

女友「…えっ…えぇ…!?」ゾクッ

139: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 09:16:26.99 ID:lWTVkvJ1O
先生「終わったかー」ガララッ

女友「せっ先生!」

先生「ん?どうした?」

女友「ど…毒が!!H2O2っていう毒が」

先生「過酸化水素がどうかしたのか?」

女友「…?とにかく危険なんです!!妹ちゃんの話だと…!」

先生「まぁ、危険な薬品もあるから、勝手に触るんじゃないぞ。今日はもう帰っていいぞ。お疲れさん」

妹「ね…ねっ危ないって本当だったでしょ」

女友「妹ちゃん…詳しいんだぁ…」

140: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 09:21:41.69 ID:lWTVkvJ1O
帰宅

妹「ただいまー」

男「遅かったな…ん?どうした?その右手」

妹「あっ!」

男「ちょっと見せてみろ」ギュッ

妹「…っ…///」

男「あーあーこんな雑な巻き方して…誰かに巻いてもらえばよかったのに…」

妹「だ…駄目!封印が……!!」

男「なーに訳のわからんこと言ってんだ」

142: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 09:28:18.94 ID:lWTVkvJ1O
男「ほら、巻きなおすぞ」シュルシュル

男「新しい包帯は…と……あれ?この前買ったばかりだぞ?」シュルシュル

妹「」ギクッ

男「傷の範囲にもよるからな…見せてみろ」
男「……?傷は?」

妹「……」

男「包帯で遊ぶな」コツッ

妹「痛い!!」

145: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 09:35:38.30 ID:lWTVkvJ1O
男「ったく…いざという時になかったらどうすんだ」

妹「ごめんなさい…」
男「はぁ…ま、晩飯の時間だ、食うぞ」

妹「…うん…」

男「そろそろ修学旅行だっけ?」

妹「あっ…うん、明後日…」

男「じゃ、明日まとめて買い物に行くか」

妹「う、うん…!」

147: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 09:41:29.65 ID:lWTVkvJ1O
明後日

妹「じゃ、行ってくる!!」

男「おう、せいぜい楽しんでこい」

男「ふぅ…あのじゃじゃ馬の面倒を見なくて済むわけだ」

男「寂しくなるねぇ」

……

女友「おはよっ」

妹「おはよっ」

女友「いよいよだねー」

妹「そうだねー」

女友「さ、早く行こっ」

妹「うんっ」

150: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 09:45:48.25 ID:lWTVkvJ1O
先生「点呼終わったから、バスに乗るからなーほれ、乗ってけー」

妹「窓際でよかった…」

女友「酔いやすいの?」

妹「いや『気配』を感じやすいから…」

女友「気配?」

妹「ううん、『こっち』の話」

女友「?」

152: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 09:53:20.84 ID:lWTVkvJ1O
高速道路

女友「それでねー、あのねー!」

妹「うんうん」

妹(仕掛けて来るか…?いや、あるいは…)

先生「あともう少しで着くから、なんか…準備しとけよー」

女友「もうすぐだって!楽しみだね!」

妹「うんっ」
妹(クク…どんな『能力者』が来るのか楽しみだ…)

153: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 09:57:00.22 ID:lWTVkvJ1O
旅館

先生「着いたぞー所定の部屋に各自荷物運んでいくように」

女友「私達は071号室だったっけ」

妹「うん」

先生「運び終えたらもう一度ここに集合な」

妹「はぁ…忙しい」

156: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 10:00:58.57 ID:lWTVkvJ1O
先生「しおりにも書いてあると思うが今から博物館に行く」

先生「ここからそう遠くないから徒歩でな」

女友「博物館かぁ…つまんなさそー…」ブー…

妹「博物館かぁ…」
妹(もしかしたら『破片』がまぎれ込んでいるかもな…クク…)

158: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 10:06:34.61 ID:lWTVkvJ1O
博物館

女友「へぇー…ここで昔合戦があって、その時の記録かぁ…でもレポート書かないといけないのかぁ…」

妹「…!」
妹「この刀…」

妹(なんだ…妖気というか…すさまじい力を感じる…そうか連中はこれを狙って…)

女友「その日本刀がどーしたの?」

妹「組織…うぅん、なんでもないよ」

女友「変なの」

159: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 10:10:59.21 ID:lWTVkvJ1O
夕飯

女友「バーベキューだって!」

妹「やったー!!」

先生「各自焼いてけー」

女友「いただきまーす!!」

妹「いただきまーす!」

女友「そういえば食べたらお風呂かぁ…広かったらいいね」

妹「そうだねー」

160: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 10:16:20.68 ID:lWTVkvJ1O
大浴場

女友「わーい広ーい!!」

生徒女「キャッキャウフフ」

妹「あったまる…」チャプ…

女友「えいっ」

妹「わっ!?」

女友「揉むとこない…」ガッカリ

妹「やかましいっ!」バシャッ

女友「あっやったなー!!」バシャ


キャッキャウフフ

165: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 10:23:35.59 ID:lWTVkvJ1O
女友「はぁ…遊びすぎて花火遅れちゃった…」

妹「そ…そうだね…」

ピューンバーン!

「ワハハハハハハハ」

女友「もー男子またバカなことやってるーあははっ!はい!妹ちゃんの花火」

妹「あ、ありがと」
妹(花火か…実にくだらない……)

生徒男「あ、あの、妹ちゃん…」

妹「ん?」

167: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 10:29:52.11 ID:lWTVkvJ1O
………
生徒男「妹ちゃん…俺と付き合ってください…!」

妹「!」
妹「…」

妹「人間を巻き込むわけにはいかないよ…」

生徒男「…え…」

妹「危険…。私といたら…死んじゃうかもしれないから…」

生徒男「な、なんだかよくわからないけど…駄目ってこと?」

妹「うん…貴方のためだから…」

生徒男「そ…そっか…呼び出してごめん」

妹「うぅん…いいの」

169: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 10:40:36.87 ID:lWTVkvJ1O
071号室

女友「あ、遅かったね」

妹「あぁ、うん」

先生「おーいそろそろ就寝時間だぞー」ガララッ

女友「早っトランプとかしたかったのにー」

先生「トランプくらいいつでも出来るだろうが。明日の帰りのバスでくたばりたくなかったら早く寝ろ」

女友「はぁーい…」

妹「じゃ、寝よ」

クラス女「電気消すよー」

女友「うーん」

170: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 10:46:09.03 ID:lWTVkvJ1O
深夜

妹「…」パチッ

妹(こんな時間に起きるなんて…虫の報せか…いや、気配)
妹(そうか、昼間のあの刀を狙って動きだしたか…!)

女友「むにゃ…Zz…」ムギュッ

妹「っ!!」
妹(またですか…しかし『力』のない人間を起こして巻き込むことはできない。寝たフリでやりすごそう)

女友「ム~…」ゴソゴソ

妹「んっ!?」
妹(ちょっどこに手入れて…)

173: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 10:56:08.24 ID:lWTVkvJ1O
女友「ムニュ~…」スリスリ

妹「んっ…くっ…ぁ…」ピクッ

女友「Zzz…」スリスリ

妹「ぁっ…んっ…」ピク…ピクンッ

妹(くっ…こうなったら…)

妹「Zzz~…」ゴロゴロゴロン

妹「よし、脱出成功」

妹(今は早くあの博物館に行かないと大変なことに…)ガララッ

ペタ…ペタ…

先生「何しとる…」

妹「ちょ…ちょっとトイレに…」

先生「見え透いた嘘はやめろ。一晩廊下で正座だ」

妹「うっ…」

175: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 11:00:58.63 ID:lWTVkvJ1O
翌朝

妹「グッモーニン…」

女友「お…はよ…すごいクマ…どうしたの?」

妹「はは…笑いたいなら笑っていいよ…」

女友「…なんかごめん…」


先生「ゆうべは全員よく寝たか?一人を除いてな」

女友「…」チラッ

妹「あはは……」
妹(ふぅ…魔族は…朝に…弱い…のだ…)

176: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 11:09:02.57 ID:lWTVkvJ1O
帰宅

妹「ただいま…」

男「お、おかえり」

妹「はい…お土産…あと…今から寝るからほっといて…」

男「寝るってお前…ここ玄関だぞ」

妹「Zzz…」

男「…はぁ…」

男「仕方ない…よっこいしょ」

妹「ムニュ…」

男「ほら、部屋に運んでやるから」

妹「Zzz…」

178: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 11:16:36.04 ID:lWTVkvJ1O
ある日

妹「そうか…ただの力ではやはり…」

妹「血だ…血を媒介にすれば、力が馴染みやすいか…」

男「おーい!!遅刻するぞー!!」

妹「今いくー!!」

180: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 11:20:45.05 ID:lWTVkvJ1O
学校
保険

先生「今日のテーマは応急処置の仕方ですが…」

先生「基本的に手足のところから結構な血が出たときは圧迫止血法を使う。やり方はだな…」

妹(人間の応急処置など…糞の役にも立たん…)



先生「そして手首を切ってしまうとだな…血がドバって出るぞ…まぁ動脈を切ったらの話だが…その時は…」

妹「!!」

妹(手首か…)

182: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 11:24:11.18 ID:lWTVkvJ1O
帰宅

妹「クク…我が血液をもって魔力を洗練させるときが来たのだ…」

妹「包丁包丁…」

妹「よし…」ドキドキ
妹「んっ…」ピッ

妹「痛ぁ…しかも血出てないし…」

183: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 11:28:27.83 ID:lWTVkvJ1O
妹「よ…よし…こんどこそ…」
妹「…!」グッ…!

妹「えいっ」ザクッ

ドバ…

妹「わ…わわわっ!」

ガチャ

男「ただいまー」

妹「わわわっ!助けてー!!」

男「!?何やってんだお前!!!」

185: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 11:33:04.45 ID:lWTVkvJ1O
男「馬鹿!!」グイッ

男「タオルタオル…!!」

男「何やってんだよお前…」シュル…ギュウッ…

妹(あ…圧迫止血法…)

男「この…大馬鹿!!」パシッ

妹「あぅっ!!」

男「何があったんだよ…俺に話せって言ったろうが……」

妹「……」

187: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 11:38:23.60 ID:lWTVkvJ1O
男「やっぱりイジメられてんのか…?」

妹「え…いや…あの……」

男「なんだ?何が辛かったんだ?」
男「ったく…くそっ…」

妹「な…なんで泣い…」

男「お前死ぬつもりだったんだろ?なんで死のうとし…」

妹「えぇ!?死んじゃうの!?」

男「えっ」

190: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 11:41:38.16 ID:lWTVkvJ1O
男「そ…そりゃお前…それで自殺してる人もいるんだから」

妹「や…やだよぉ!!死にたくないよぉぉ!!」

男「落ち着け、もう血、止まってるから!動脈まで届いてないから!!」

妹「うぅ…」

男「死ぬつもりじゃなかったんなら、なんでこんなマネ…」

妹「そ…それは…」

191: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 11:45:05.55 ID:lWTVkvJ1O
妹「その…」モジモジ…

男「ん?」

妹「ど…どうしても、言わないと駄目?」

男「あぁ、大事な人間が死にそうだったってのに原因をスルーできるか」

妹(大…事な……)

妹「私……魔族……」

男「…!?」

妹「…って言う設定だったの………」

男「??」

195: この俺がサルごときに遅れをとるとはな… 2010/10/11(月) 12:03:59.77 ID:lWTVkvJ1O
男「ま…魔族ねぇ…」

妹「な、何よ!」

男「つ、続けて」

妹「私は、その中で…に、人間界にある組織の上級ナンバーズ…」

男「っていう設定?」

妹「う…うん…」

男「お前が魔族なら、兄貴の俺も魔族なのか?」

妹「男は違う。ただの人間」

男「なんでだよ」

199: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 12:09:31.56 ID:lWTVkvJ1O
妹「そ…それで…」

男「手首切ったのはなんでだ?」

妹「血…血を媒介にすると…魔力があがって…」

男「お前…魔力あげるどころか死ぬとこだったじゃねぇか…」

妹「うぅ…」

男「うん…」

男「それで?」

妹「まだ言わせんのか」

205: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 12:20:12.47 ID:lWTVkvJ1O
男「修学旅行で何かこう…刺客の者とかは?」

妹「日本刀…よ、妖刀を狙ってる奴がいて…」

男「どんな奴だ?」

妹「わ…わからない…」

男「阻止できたのか?」

妹「阻止しようと思ったけど…夜中先生に見つかって一晩正座させられてた…」

男「なるほど…」

男「まだあるんじゃないのか?」

妹「もうやめて」

210: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 12:24:10.41 ID:lWTVkvJ1O
………
男「なるほど」

男「紙とかノートには式紙を召喚するための陣を書いて」

男「マジックで紋章書いたのは力の流れを強めるためで」

妹「ぐっ…」

男「その後包帯を巻いていたのは抑えきれない力を封じ込めるためで」

妹「うぅ…」

男「その後手首切ったのは血で魔力を強めるためで」

男「お前何がしたいんだ」

妹「う…うるさい!!」

211: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 12:28:21.36 ID:lWTVkvJ1O
妹「もういっそ殺して…その包丁で…」

男「ばかもの!大事な妹を殺すわけなかろうが!」

妹「もうお嫁にいけない…」

男「大丈夫だ、お前は憎たらしいが可愛いから、誰かもらってくれるから」

妹「……っうるさい…///」

男「お前は俺にとって今や唯一の家族なんだ、そう簡単に死なれてたまるか」ギュッ

妹「あ…///」

妹「うん…ごめん……なさい……」ウルッ

216: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/11(月) 12:35:15.11 ID:lWTVkvJ1O
2年後

妹「ただいまー」

男「おう、おかえり」

妹「大学は?」

男「残念ながら、今日は午前中に終わったんだよ」

妹「ふぅん…ほら」

男「またラブレターもらったのか」

男「なんで全員断り続けるんだ?一人くらい、いい奴がだな」

妹「…いい加減気付けバーカ!」ポカッ

男「痛っ…何なんだ…今日はまともな断り方したんだろうな」

妹「…どういう事?」

男「聞いたぞ?お前、中学の修学旅行の時に『人間を巻き込むわけにはいかない』とか言って断ったそうじゃないか。かわいそうに。」

妹「!…~~~~~~!!!」ジタバタゴロゴロ

男「何やってんだ」

尾張

引用元: 妹「闇の力が…フフッもうすぐだ…クク…」