姉「つまり……記憶喪失って事なの？」

妹「みたいですね」

姉「あはは……昨日まで普通だったのにどうして」

妹「そうなんですか」

姉「うん……あの、妹ちゃん？ 」

妹「はい？」

姉「その……敬語やめてくれないかな？ なんか変な感じがするから……」

妹「あっ、ごめんなさい……今の私にとっては初対面だったから……えっと、同じ家に住んでるし家族……だよね？」

姉「もちろん！ 私がお姉ちゃ…………あっ……！」ﾋﾟｺｰﾝ

妹「……？ お姉ちゃん……？」

姉「あっ、いや……こほん……違います、私はお姉ちゃんじゃないですっ」

妹「え？ でも今お姉ちゃんって……」

姉「まっ、間違えただけだから気にしないで！」ｱｾｱｾ

妹「うん……？」

姉(……良いこと思い付いちゃった！)

妹「それで、結局どんな関係なの？」

姉「えへへ……それは……」

妹「それは？」

姉「……恋人です！」

妹「え……恋人……？」

姉「うん、妹ちゃんは私と恋人同士だったんだよっ！」

妹「うーん……本当に？」

姉「うんうん、恋人だよ妹ちゃん」

妹「でもなんか……しっくり来ないような気がする……」

姉「ほっ、本当だよっ！ ほら、こっち来てっ」ｸﾞｲｯ

妹「わわっ……えっと、何するの？」

姉「……ほら、撫でてみてよ妹ちゃんっ」ｿﾜｿﾜ

妹「……どうして？」

姉「い、いつもやってたからっ、 思い出すかなって思って……えへへ……」

妹「そう？……ならいいけど…」






姉(騙すのは気がひけるけど……ちょっとだけならいいよね！)

＿＿なでなで

妹「あー、確かにこの感じ知ってるような……」

姉「そうでしょー……えへへ……」

妹「ｸｽｯ……気持ちいい？」

姉「ん……」ﾎﾟｰｯ

妹「……」

姉「んー……？……妹ちゃんどうかし＿＿＿」

ｷﾞｭｰｯ

姉「わわっ！？ちょちょちょっ！妹ちゃん！？」

妹「ごめんね、可愛くてつい……でも恋人だからいいよね？」ｽﾘｽﾘ

姉「っ……別に……い、いいけど……」ｶｱｧｧｧ……







妹(…………さてと、いつ冗談だって教えようかな？)ｷﾞｭｰｯ

姉「うぅ……も、もうそろそろ離して妹ちゃんっ！」

妹「ｸｽｸｽ……どうして？ 照れてるの？」

姉「うっ……その……そうっ！ まだそこまでの関係じゃないんだよっ！」

妹「ふーん……そっか、それなら仕方ないね」ﾊﾟｯ

姉「……」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

妹(照れ屋なお姉ちゃん可愛い……)

姉「えと……ｺﾞﾎﾝ……もうっ！急に抱きついちゃダメなんだからねっ！」

妹(そもそもお姉ちゃんが恋人って言ってきたんだし……しょうがないよね？)

姉「ちょっとっ！ 話し聞いてるの！？」

妹「うん？ 聞いてるよ、ごめんねびっくりさせて」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

姉「ん……分かればいいよ……えへへー……」ﾆｺﾆｺ





妹(うん……もうちょっと遊んでからにしよう……)

妹「ところで、私達いつから付き合ってるの？」

姉「え？」

妹「どれ位の期間恋人なのか気になるなーと思ってね？」

姉「えっと……１……年……」

妹「１年付き合ってるのにハグもしてなかったの？」

姉「あっ……いや……う、うん……」ﾁﾗｯ……

妹「へー……」ｼﾞ―ｯ

姉(や、やばい……これ絶対疑われてるよっ……適当に言い過ぎたっ)ﾄﾞｷﾄﾞｷ

妹「…………そうなんだー、結構奥手だったんだね私達」ﾆｺｯ

姉「え……う、うん！ そうなんだー！ あはは……」



妹(嘘が下手だなぁお姉ちゃん……)ｸｽｸｽ

姉(良かった……妹ちゃん疑ってないみたいだ！)ﾆｺﾆｺ

妹「それじゃあ私達はどっちが告白したの？」

姉「えっ？」

妹「恋人なんだからどっちかが告白したんだよね？」

姉「えっ、えっとー…………その……」

妹「うん？ もしかして嘘だったりするの？」

姉「ちっ、ちがっ……！ い、妹ちゃんの方からだったかなー……」

妹「へー、私からだったんだー」

姉「う……うん……」ﾌｲｯ

妹「どうして顔背けるの？」

姉「えっ？ い、いや別に……あはは……」

妹「…………」ｼﾞｰｯ

姉「えっと……」ﾁﾗｯ

妹「……」ｼﾞｰｯ

姉「あ、あれー？……もしかして私だったっけなー……なんて……」

妹「……」

姉「い、妹ちゃん？ 聞いてる…？」

妹「……」ｽﾞｲｯ

姉「わっ！ ご、ごめんなさいっ、実は私たち＿＿＿」

妹「……好き」

姉「付き合っ…………え？」

妹「……大好きだよ、私と付き合ってくれる？」ﾆｺｯ

姉「どどどうしたのかな妹ちゃんっ！？」ｱｾｱｾ

妹「うん？ だって忘れてるなんて失礼でしょ？ だからもう一回告白したの」

姉「あっ、なななるほどっ！そっかそっかー！」

妹「ｸｽｯ……ずっと一緒に居ようね」ﾆｺｯ

姉「う……うん……えへへ……」

妹(お姉ちゃん……可愛いなぁ……)

姉(嬉しいけど……なんだか……)

妹「また撫でてもいい？」

姉「あっ……うん、いいよ……」

妹「～♪」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

姉「…ん………」





妹(なんだか段々楽しくなってきちゃったなぁ)

姉(……段々騙してる罪悪感が…っ…)

妹「そういえば記憶喪失を戻す方法と言えば……」

姉「うん……？」

妹「強いショックを与えればいいって聞くよね？」

姉「あー確かに……でも、どうすればいいの？」

妹「頭を強く叩くとかどうかな？」

姉「だっ、駄目だよそんなの！ 妹ちゃんがケガしちゃうよっ……！」ｵﾛｵﾛ

妹「ふふっ、心配してくれてありがとー」

姉「痛いのは絶対駄目だよっ！ 私が何でも手伝うから違う方法にしよう？」

妹「…………なんでも……？」ﾆｺｯ

姉「え……うん、私に出来ることなら……」

妹「ｸｽｸｽ……それじゃ手伝ってもらおうかな？」

姉「うん……？」

姉「それで、何すればいいのかな？」

妹「物理的ショックが駄目なら、代わりに精神的にショックを与えればいいと思うよ」

姉「うーん？ よく分からないけど、どうすればいいの？」

妹「つまり私をびっくりさせればいいんだよ」

姉「なるほど、それなら痛くないしいいかなっ」

妹「それじゃさっそくやってもらおっかな……」ﾁﾗｯ

姉「うん、なんでも言って！」

妹「じゃあ…………キスして？」

姉「まかせて！ キスなんてすぐに…………え？……えっ！？」ｶｱｧｧｧ……

妹「どうかした？」

姉「そそそんなキスなんて…っ…！ 無理だよっ！」ﾌﾞﾝﾌﾞﾝ

妹「なんでもするって……言ったよね？」ﾆｺｯ

姉「っ……それは…！…言ったけど……うぅ……」



妹(動揺するお姉ちゃんも可愛い……)ﾎｸﾎｸ

妹「じゃあ目瞑ってるから、お願いね？」ｽｯ

姉「えっ……ほっ、ほんとにするの？」

妹「いつでもいいよ」

姉「……あっ、ほっぺたとかでもっ……！」

妹「口以外はダメだからね？」

姉「ぐっ……で、でも……びっくりとはあんまり関係無いんじゃ……」

妹「あるよ？ 私キスされたらすごくびっくりしちゃうなー」

姉「っ…………じゃあ……ほ、ほんとにしちゃうよ？ いいの？」

妹「うん、して……？」

姉「……すぅ……はぁ……………じゃあ、いくよ…？」

妹「ん……」

姉「んーっ……！」ｽｯ……




ﾁｭｯ

姉「……ぷはっ…！……こ、これでいいかな…… ？」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

妹「～～～～～ッ」

姉「えと……妹……ちゃん…？」

妹「……もう一回」ﾎﾞｿｯ

姉「えっ？」

妹「もう一回して？ お願い」

姉「えっと、うん……じゃあもう一回だけ……」ｽｯ

妹「………っ…」


ｶﾞﾊﾞｯ


姉「わわっ！ 妹ちゃんどうし……んっ……んぅ……っ！？」ﾋﾞｸｯ

姉「んっ……ぷはっ！……ちょ、妹ちゃんいきなり何…っ…」

妹「ｸｽｯ……ごめんね、可愛いからつい……ちょっと我慢してね？」ｽｯ……

姉「えっ……な、なに……んんっ！？」

妹「ちゅ……んぁ…っ、れろ、あむ……ちゅる…」

姉「んぅ…！…ちゅ、ぷはっ……はぁ……はぁ、妹ちゃんやめ……っ……んぅ！」ﾋﾞｸﾝｯ

妹「はむ、ちゅ…ん…ちゅる…ぷぁ…………可愛い……」ｷﾞｭ

姉「んぁ……はぁ…はぁ………も…っ、やめて…っ…」ﾌﾙﾌﾙ

妹「ｸｽｸｽ……可愛いすぎるからいけないんだよ…………お姉ちゃん」ｽｯ……

姉「えっ、妹ちゃん今っ……んっ！ んは、やぁ、んっ、ぁっ！」ﾋﾞｸﾋﾞｸｯ

…………

姉「……」ﾂｰﾝ

妹「お姉ちゃん？」

姉「……心配してたのに嘘だったなんて…………それにあんな無理矢理…ｯ…」

妹「ごめんねお姉ちゃん、ちょっと楽しくなっちゃってつい……」

姉「……知らないっ」ﾌﾟｲ

妹「でもお姉ちゃんが最初に恋人だって言うから……」

姉「っ……それは、その…っ！」

妹「ふふっ、最初はびっくりしたけど、嬉しかったよ？」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

姉「うぐっ……」

妹「私の事そんなに好きだったなんてねー」

姉「うっ、うううるさい！ 意地悪な妹ちゃん嫌いっ！」ﾌﾟｲｯ

妹「残念だなー、私は拗ねてるお姉ちゃんも大好きだよ？」ﾆｺｯ

姉「なっ……なに言って……」

妹「私はどんなお姉ちゃんだって大好きだよ、お姉ちゃんは違う？」

姉「っ……やっぱり意地悪だよ妹ちゃん……そんな事言われたら……っ」

妹「ｸｽｯ……そんな事言われたら？」

姉「もう！ 聞かなくても分かるでしょっ！」

妹「分かるけど、お姉ちゃんの口から聞きたいな……ダメ？」

姉「っ…………だ……だいすき……」ﾎﾞｿｯ

妹「もう一回♪」

姉「っ……意地悪でも無理矢理キスしてきても、どんな妹ちゃんでも大好き！」ｶｱｧｧ……

妹「ふふ、ありがとお姉ちゃんっ」ｷﾞｭｯ

妹「ねぇお姉ちゃん？」

姉「うん？」

妹「私達もう恋人だよね？」

姉「っ……う、うん……そうだね…」ﾃﾚ

妹「それじゃいつキスしてもいいよね？」

姉「なっ…！…だ、だめっ！」

妹「あらら……さっきあんなにしたのに？」

姉「妹ちゃんのはその……　　　なやつだから……だめ……」

妹「ｸｽｯ……　　　なやつ？ 　　　れるかどうかって事？」

姉「っ……しらないっ！」ﾌﾟｲｯ

妹「じゃあ普通のキスはしてもいいんだよね？」

姉「……え、えっと……それは……んっ＿＿＿」

ﾁｭｯ

妹「……もうしちゃったからダメって言っても無駄けどね、お姉ちゃん」ﾆｺｯ

姉「うぅ……妹ちゃんのばか……」

妹「うん、お姉ちゃんと恋人になれたのが嬉しくて、ちょっとバカになってるかもね……？」

姉「っ……もう勝手にして…っ…」

妹「まぁまぁ、拗ねないでよお姉ちゃん」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

姉「ん……ふゃ……」ﾎﾟｰｯ

妹「ふふ、お姉ちゃん撫でられるの好きだよねー」

姉「ん……やっぱりおかしい？」

妹「うん？ おかしくないよ、私もお姉ちゃんを撫でるの好きだしね」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

姉「……ありがと…………ふぁ……ん……」

妹(……猫みたい……そんなに気持ちいいのかな……？)

姉「～♪」

妹(そういえば小さい頃は、良くお姉ちゃんが撫でてくれたっけ……)

…
………
……………

～幼少期～

姉「ふんふんふーん」ﾄｺﾄｺ

妹「…うぅ……ｸﾞｽｯ……」

姉「あれ？ 妹ちゃんそんなとこで何してるの？」

妹「っ……お、おねぇちゃ…ｯ…ﾋｯｸ……」

姉「わわわっ、どうしたの妹ちゃんっ！？」ｵﾛｵﾛ

妹「ふぇ……こ、これ……っ」

姉「うん？……あっ、お母さんの大事にしてた花瓶……割っちゃったの？」

妹「遊んでたら…ｸﾞｽｯ…ぶつかっちゃって……それでっ……ふぇ……うえぇぇぇぇぇｯ！」ﾎﾞﾛﾎﾞﾛ

姉「あぁ、泣かないで妹ちゃん！ 大丈夫だから、お姉ちゃんにまかせてっ！」

妹「うぅ…ｯｸ……でもっ……！」

姉「お姉ちゃんも一緒に謝ってあげるから、ちゃんとごめんなさいすればお母さんも怒らないよ、ね？」

妹「っ…………」

姉「あっ、そそそれより妹ちゃんケガしてない？ どこか痛いとこある？」ｱｾｱｾ

妹「うん……だいじょぶ……」

姉「ほんと？ えへへ……よかったっ！」ﾆｺｯ

妹「お姉ちゃん……ｸﾞｽｯ……」

姉「ほらほら、もう大丈夫だから泣かないで？」ｷﾞｭｯ

妹「うん……ｸﾞｽｸﾞｽｯ…………えへへ……」ﾆｺｯ

姉「うん、妹ちゃんは強い子だね、えらいえらい」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

妹「んっ……えへへ……お姉ちゃんだいすきっ」

姉「私もだいすきだよ、お姉ちゃんずーっと守ってあげるからねっ！」

妹「うんっ！」



……………
………
…

妹(あんな事もあったなぁ……)

妹(結局あの後叱られて、二人とも泣いちゃったっけ……)

妹(あの頃の私はお姉ちゃんに甘えっきりです……懐かしいなぁ……)ｸｽｸｽ

姉「うん？ 何笑ってるの？」

妹「ううん、なんでもないよー」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

姉「ん……そう……？」

妹(そう、いつもお姉ちゃんが守ってくれてたよね……)

妹(それがいつからだっけ……気付いたらいつの間にか……)ﾁﾗｯ

姉「～♪」ﾆｺﾆｺ

妹(いつの間にか……お姉ちゃんが愛おしくて、逆に守ってあげたくなっちゃったんだよ……？)ｸｽｯ

姉「……？ ほんとにさっきからどうしたの？」

妹「ううん、お姉ちゃんが可愛いからつい嬉しくて？」

姉「なっ、なに言ってるのもう……っ」ﾌﾟｲｯ

妹(…………だから少しだけなら、いいかな？)

姉「もう……妹ちゃんはすぐバカにして……」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

妹「ねぇお姉ちゃん」

姉「うん？ なに？」

妹「ちょっとお願い聞いてくれる？」

姉「お願い？ 別にいいけど…？」

妹「ありがとお姉ちゃん、それじゃあね……」

妹「ちょっと目瞑ってもらっていい？」

姉「え……まっ、またキスするんでしょ…っ…？」

妹「うーん、それでもいいけど、今回は違うから安心して？」

姉「そうなの？ 」

妹「うん、お願い出来る？」

姉「分かった…………はい、これでいい？」ｷﾞｭ

妹「ありがとお姉ちゃん、良いって言うまで絶対目開けちゃダメだよ？」

姉「……？」

……ｽｯ……ｻﾜ……

姉「っ！？ い、妹ちゃん？ 何か右手に変な感触が…っ…」

妹「絶対目開けちゃダメだからね？」

姉「え……うん……分かった……」

……ｻﾜ……ｻﾜ……

妹「…っ…」

姉(……？ 何だろこの感触……ふわふわでサラサラで…………髪の毛……？)

妹「ん…………」

姉(いやいや、まさか妹ちゃんが頭撫でて欲しがるわけ無いし…………なんだろコレ……)

……ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ……ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ……

妹「…んっ…ふ…」

姉「妹ちゃんどうかした？」

妹「ううん、何でもないよお姉ちゃん、それより目開けちゃダメだよ？」

姉「う、うん……？」





妹(……たまにはこういうのも、悪くないかな……？)

妹「ふぅ……もう目開けてもいいよお姉ちゃん」

姉「うん」ﾊﾟﾁｯ

妹「ありがとねお姉ちゃん」

姉「別にいいけど、何触らせてたの？」

妹「……ひみつだよお姉ちゃん」

姉「えーっ…………うん？ 何か妹ちゃんちょっと顔赤くない？」

妹「そう？ ふふふ、あんまり慣れない事するものじゃないねー」

姉「どういう事？」

妹「んー？……それもひみつ」

姉「えー、気になるよ……」

妹「うーん、たまにはお姉ちゃんに甘えるのもいいかもって話かな？」

姉「……？ よく分かんないけど、いつでも甘えていいんだよ？ 私お姉ちゃんだからっ！」ｴｯﾍﾝ

妹「ありがと、その時はよろしくねお姉ちゃんっ」

姉「ねーねー妹ちゃん」

妹「うん？ なあにお姉ちゃん」

姉「ふふふ、呼んでみただけーっ」

妹「もう、そんな可愛い事言ってると……襲っちゃうよ？」

姉「あはは、妹ちゃんそれ冗談でしょ？」

妹「あれ？ 珍しいねお姉ちゃん、なんで分かったの？」

姉「……だって妹ちゃん、襲うならさっきみたいに急に襲うでしょ？」

妹「あらら、信用ないね……もしかしてまだ怒ってる……？」

姉「もう怒ってないよ……ただ、いきなりはやめてね？」

妹「うん……」

姉「あっ、そのっ、いきなりじゃなきゃ良いって事でもないよっ！ ただその……」

妹「……？」

姉「まっ、まだ恥ずかしい……し……えへへ……」ﾃﾚ

妹「ｸｽｯ……そういう反応されると襲いたくなるんだけど、もしかしてわざとやってる？」

姉「なっ…！ そそそそんなんじゃないよ！もうっ……」ﾌﾟｲｯ

妹「～♪」

姉(っ……さっきから私ばっかり恥ずかしがっててなんか悔しい……)

姉(妹ちゃんって何すれば恥ずかしがるんのかな……？)ｳｰﾝ

妹「どうかした？ 随分真剣に考え込んでるねお姉ちゃん」

姉「あっ、いや……」

妹「……？」

姉「あの、妹ちゃんってさ……」

妹「うん？」

姉「えと……か、可愛いよね！ すごくっ！」

妹「…………うん？」

姉「んーと……それで、家事も出来るし……」

妹「……うん」

姉「勉強も出来るし……優しいし……」ﾁﾗｯ

妹「ありがと、でも急にどうしたのお姉ちゃん？」

姉(だめだ……全然効果ないよ……)

姉「だ、だからその……自慢の妹だなって……思いました……」

妹「……？ そんな事言ったらお姉ちゃんも私の自慢のお姉ちゃんだよ？」

姉「そんな事無いよ……家事も出来ないし頭も良くないし……あはは、考えたら妹ちゃんと全然釣り合ってないや……」ｼｮﾎﾞﾝ

妹「お姉ちゃん……？」

姉「ごめんね頼りないお姉ちゃんで……それに比べて妹ちゃんはえらいねー、よしよし」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

妹「っ……」ﾋﾟｸｯ

姉「あっ、なんか妹ちゃん撫でたの久しぶりかも……ねっ、妹ちゃんっ」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

妹「……っ……」

姉「妹ちゃん……？」

妹「……いきなりは……ずるいよ…っ…」ﾎﾞｿｯ

姉「え？」

妹「う、ううん……なんでもない……」

姉「そう？ それで昔はよくこうやってたよね？」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

妹「そだね……」

姉「あの頃は甘えん坊だったよね妹ちゃん、あはは、懐かしいなー」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

妹「～～～～～っ」

姉「でもいつの間にか何でも出来るようになって…………ん？ 妹ちゃん聞いてる？」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

妹(……あ……なんか駄目になりそう……)ﾎﾞｰｯ

姉「妹ちゃん？ どうしたの黙っちゃって」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

妹「あ……えっと……も、もういいよお姉ちゃん」

姉「あっ、ごめんごめん、イヤだった？」ﾊﾟｯ

妹「そういうわけじゃないけど……」ﾌｲｯ

姉「…………あれ？ もしかして照れてる？」

妹「何言ってるのお姉ちゃん、これ位で恥ずかしいわけ……」

姉「でも顔赤いよ？」

妹「えっ？ あれ？…………えっと、これはその、違うんだよお姉ちゃん」

姉「……あっ、もしかしてさっき顔赤かったのも」

妹「っ……」ｶｱｧｧ……

姉「あれ……ほんとにそうなの…？」

妹「あ、あのねお姉ちゃん、違うんだよ？……だってキスとかしてるのに撫でられた位で恥ずかしいわけないよね？」

姉「まぁ……言われてみればたしかに」

妹「うん、だからこれはね、偶然顔が熱くなっただけなんだよお姉ちゃん」

姉「そっかー……まぁそうだよねっ、ごめんね勘違いして」

妹「うん、分かってくれればいいんだよお姉ちゃん」

姉「……」ｼﾞｰｯ

妹「……？」

姉「……えい」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

妹「っ……！」ﾋﾞｸｯ

姉「……妹ちゃん？」ﾆｺｯ

妹「っ……ぜ、全然平気だよ？」

姉「そっかー……じゃあもうちょっとこのままでいいよね？」ﾆｺﾆｺ

妹「～～～っ！」

姉「こんな妹ちゃん滅多に見れないよ、可愛い～♪」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

妹「っ…もうおしまい…ｯ…」ﾊﾞｯ

姉「あっ、もっとしたかったのに……」

妹「ダメ」

姉「うぅ……そんなにイヤ？」

妹「えーと、イヤとかじゃなくてね？ その……やっぱり私はお姉ちゃんを撫でてる方が好きなの」

姉「そうなの？」

妹「うん、そうなの、」

姉「そっか……でもたまになら……」ﾁﾗｯ

妹「…………」

姉「……ね？」

妹「……たまにだからね」

姉「えへへ、ありがとー妹ちゃんっ」ｷﾞｭｯ

妹「はぁ、お姉ちゃんはやっぱりお姉ちゃんだねー」

姉「うん？ どういう…？」

妹「……どうしようもない位可愛い自慢のお姉ちゃんって事」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

姉「ん……そっか、えへへ……ありがとっ……！」

妹「ふふ……あっ、そうだお姉ちゃん」

姉「なあに？」

妹「今日は二人でどこか出掛けない？ 」

姉「いいねっ！ 私も妹ちゃんとお出掛けしたいっ！」

妹「うん……まぁお出掛けって言うより、デートだねお姉ちゃん 」

姉「えっ…あ……そ、そう言われればそうだね……えへへ……」ﾃﾚ

妹「ｸｽｸｽ……それじゃ初デートは何処に行こっか？」

姉「うーん……映画とかでもいいし遊園地……水族館もいいなぁ……」

妹「決まらない……？」

姉「……うーん、どこでもいいけど、強いて言うなら……」ﾁﾗｯ

妹「言うなら……？」

姉「えへへっ、妹ちゃんの居るところなら……どこでも楽しいかなっ！」ﾆｺｯ

妹「お姉ちゃん……ありがと……」ﾆｺｯ

姉「だ、だからっ…うん……そんな感じ……です……」ｶｱｧｧ……

妹(自分で言って照れるお姉ちゃんも可愛いっ)

姉「それじゃ準備して行こっか」

妹「そうだね、まず着替えなきゃだね」

姉「うんっ！ じゃ部屋で着替えてくるねっ！」ｽﾀｽﾀｽﾀ……

妹「…………ね、お姉ちゃん？」

姉「なあに？」ｸﾙｯ

妹「そういえば今日はちゃんとしてなかったからね……」

姉「うん？ なにを＿＿＿」

妹「おはよう、お姉ちゃん」ﾆｺｯ

姉「…………うん……」ﾆｺｯ









姉「妹ちゃんおはよーっ！」 妹「……？」

おわり