1: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2022/06/05(日) 19:58:32.71 ID:xlhfE9+Z
――メダロット、それはテクノロジーが生み出した、全く新しいロボットである。
ティンペットと呼ばれる基本フレームに、人工知能メダルを搭載。
更に様々なパーツを合体させる事によって、無限の能力を引き出す事ができるのだ!

2: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2022/06/05(日) 20:01:14.30 ID:xlhfE9+Z
四季「…………」


きな子「あれ?四季じゃないっすか」


四季「あ、きな子」


きな子「何見てたんすか?」


四季「ちょうちょ」


きな子「へぇ~。ホントっすね」


四季「あ、行っちゃった……」


きな子「虫好きなんすか?」


四季「虫……。昆虫も好き。節足動物も好き」


きな子「お、おう……。虫全般が好きなんすね」


四季「特に蝶とクワガタが好き」


きな子「あ!クワガタならきな子も昔飼ってたっす」


四季「へぇ……」


きな子「北海道にいた頃は、友達のカブトムシと戦わせてたっす」

6: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2022/06/05(日) 20:05:29.82 ID:xlhfE9+Z
四季「……無粋……」


きな子「へっ?」


四季「彼らが戦うのは、生きるため。生き残って子孫を残すため」


四季「人間の都合で戦わせるのは違う」


きな子「あー……そういわれると、そうっすね」


四季「やはり人間は邪悪。メイ以外の人間は滅ぶべき」


きな子「怖っ!急に何言いだすんすか」


四季「きな子、とりあえずこのカプセル吸って」


きな子「この流れでカプセル渡されても吸わないっすよ!っていうか吸引式!?」


四季「急いで口で吸え」


きな子「いやいや怖い怖い」


夏美「何してるんですの?」


きな子「夏美さん!死ぬのは嫌っす!恐いっす!」


四季「滅びよ」


夏美「はあ?何遊んでますの?」


四季「この地球を人間の手から取り戻す」


夏美「ちゃんと説明しますの」

8: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2022/06/05(日) 20:09:10.96 ID:xlhfE9+Z
~間~


夏美「そういうことでしたの」


四季「滅びよ」


きな子「このままじゃきな子のせいで人類が滅亡しちゃうっす!」


夏美「しませんの」


四季「……」


夏美「……!!」


夏美(いいこと思いつきましたの!)


夏美「なら、勝負で決着つけますの!」


四季&きな子「「勝負?」」


夏美「そうですの!今流行りのこれを使っての勝負ですの!転送!」バチバチッ


ビリオネア(FLY型 シャイニースター)「おはようございます。お嬢様」
no title



きな子「メダロット……っすか」

10: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2022/06/05(日) 20:13:10.53 ID:xlhfE9+Z
夏美「もちろん二人も知ってるんですのよね?」


きな子「メダロットなら、北海道でも流行ってたっす!」


四季「クワガタのことならだれにも負けない。もちろん、メダロットでも」


夏美「なら話は早いっす。お互いロボトルで決着をつけますの」


きな子「なるほど」


夏美「乗った」


??「合意とみてよろしいですねー!!」


3人「!?」


??「ということで、今からロボトルを始めるよ」


四季「いや……」


きな子「千砂都先輩っすよね?」


夏美「何やってるんですの?」


千砂都「何って、ロボトルの審判員だけど」


きな子「先輩そんなことまでやってるんすか?」


千砂都「もちろんちゃんとライセンス持ってるYO!」


夏美「流石千砂都先輩ですの……」

11: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2022/06/05(日) 20:17:16.54 ID:xlhfE9+Z
千砂都「じゃあ、早速ロボトルを始める前に一ついい?」


四季「何?」


千砂都「今回はわかりやすさ優先するから純正縛りね?」


四季「純正?」


夏美「メダロットのパーツには一つ一つ型番があるんですの。それを同じ型番で統一させたメダロットのことですの」


四季「へぇ……」


きな子「でも、目立ってパーツの組み換えが醍醐味じゃ……」


千砂都「わかるよ。でもいちいちメダルが何々で、右腕があれで……なんて説明しきれないからね」


夏美「それは、まあ……」


千砂都「だから純正」


四季「わかった」


きな子「わかったっす」


千砂都「じゃ、二人とも純正に換えて用意して」

12: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2022/06/05(日) 20:21:20.69 ID:xlhfE9+Z
四季「転送」バチバチッ


クヌギジュエキー(KWG型 ブラックスタッグ)「……」
no title



きな子「転送!」バチバチッ


ベーグル(FOX型 ラ・ア・ブラーゲ)「こんにちは」
no title



千砂都「それじゃいくよ。ロボトル~……ファイトっ!!」


【BGM:ロボトルファイト https://www.youtube.com/watch?v=Kre2crv_i2g



四季「クヌギジュエキー、索敵」


クヌギジュエキー「御意」


きな子「ベーグル!なぐる攻撃、フリーズ!」


千砂都「おおーっと!クヌギジュエキーは脚部で防御だ!」


四季「クヌギジュエキー、そのまま」


千砂都「四季ちゃん、攻撃してこないね」


夏美「簡単ですの。四季はメダチェンジ狙いですの」


夏美「四季のクヌギジュエキーはパワー変形。今は確実にメダフォースを溜めてますの」

14: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2022/06/05(日) 20:25:16.52 ID:xlhfE9+Z
きな子「変形なんて……させないっす!ベーグル!なぐる攻撃、フリーズ!」


千砂都「ベーグルの攻撃がまたしても脚部にヒット!」


夏美「きな子としてはメダチェンジされる前にパーツを破壊させておきたいところですの」


四季「クヌギジュエキー、そのまま」


きな子「ベーグル!なぐる攻撃、フリーズ!」


四季「クヌギジュエキー、防御」


千砂都「クヌギジュエキー、じわじわと装甲が削られていきます!」


千砂都「しかしきな子ちゃんも攻撃を警戒してか、がむしゃら攻撃を使ってきませんね」


夏美「がむしゃら攻撃だと防御も回避もできませんの」


四季「クヌギジュエキー、なぐる攻撃、ソード」


千砂都「ここで四季ちゃんが動いたー!」


きな子「ベーグル!」


バァン!


千砂都「強烈な一撃!わずか1発でベーグルの右腕パーツが破壊されたー!!」


きな子「くっ……」

15: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2022/06/05(日) 20:29:21.98 ID:xlhfE9+Z
四季「変形するまでもない……クヌギジュエキー、がむしゃらハンマー」


千砂都「出たー!!ブラックスタッグのブラックビート!」


きな子「ベーグル!」


千砂都「右腕に続いて脚部も破壊かー!?……と思われたが、何とか持ちこたえた!」


ベーグル「ダメージ強」


四季「ちっ……」


きな子「ベーグル!なぐる攻撃、フリーズ!」


千砂都「きな子ちゃんはまたしてもなぐる攻撃!」


夏美「さっきの攻撃は右腕でしたの。でもそのパーツが壊れたから頭部パーツでの攻撃になりましたの」


千砂都「なるほど。しかし、これはチャンスです!」


夏美「がむしゃら攻撃をした後は、防御も回避もできませんの」


バァン!


千砂都「なんと!クヌギジュエキーの左腕が破壊されたー!!」


夏美「これでメダチェンジできなくなりましたの」

16: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2022/06/05(日) 20:33:49.65 ID:xlhfE9+Z
クヌギジュエキー「……」ガクッ


千砂都「さらにさらに!フリーズの効果によってクヌギジュエキーが動きを止めたー!!」


夏美「きな子にとっては大きなチャンスですの!」


四季「……」


きな子「今のうちっす!がむしゃら攻撃、フリーズ!」


きな子「もう一回っす!がむしゃら攻撃、フリーズ!」


バァン!


千砂都「ここにきて脚部パーツも破壊だー!!」


きな子「いけるっす!もう一回がむ……」


四季「クヌギジュエキー、なぐるソード」


バァン!


千砂都「ベーグルも脚部パーツが壊れたー!」


四季「貫通は……しないか……」


千砂都「これで勝負は分からなくなってきた!」

17: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2022/06/05(日) 20:37:03.82 ID:xlhfE9+Z
夏美「いえ、これは四季が不利ですの」


千砂都「どうして?」


夏美「四季のクヌギジュエキーの頭部パーツは索敵ですの。つまり攻撃手段は右腕しかありませんの」


千砂都「なるほど」


夏美「さらに全体の装甲も、きな子のベーグルのほうが上ですの」


きな子「負けないっす!ベーグル!なぐる攻撃、フリーズ!」


四季「くっ……!」


千砂都「クヌギジュエキー、たまらず頭部で受ける!」


夏美「やっぱり、攻撃手段の右腕は破壊されたくないですの」


四季「クヌギジュエキー、なぐるソード」


バァン!


千砂都「ベーグルの左腕が破壊されたー!きな子ちゃんピンチ!」


きな子「まだまだー!なぐる攻撃、フリーズ!」

19: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2022/06/05(日) 20:40:41.33 ID:xlhfE9+Z
バァン!


クヌギジュエキー「機能停止……」


千砂都「そ、そこまでー!!」


きな子「か、勝ったっす……」


四季「負けた……」


千砂都「クヌギジュエキー、頭部パーツが破壊されて機能停止したため、この勝負きな子ちゃんの勝利!」


きな子「やったっすー!」


四季「……」


夏美「四季、敗者はパーツを差し出しますの」


四季「……」


きな子「いいっすよ!パーツが欲しくてロボトルしたわけじゃないっす」


四季「きな子……」


夏美「審判的にいいんですの?」


千砂都「最初に『真剣ロボトル』って言ってなかったからね」

20: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2022/06/05(日) 20:44:06.37 ID:xlhfE9+Z
夏美「なら、今度は私とロボトルしますの!」


四季「帰って本読みたい……」


千砂都「そうだ!今度はメイちゃんも入れてタッグ戦してみようよ!」


きな子「メイもメダロットやってるんすか?」


夏美「入学直後に一回したことがありましたの。なかなか強かったけど私が勝ちましたの」


四季「私の知らないメイを知ってる人がいる……これほど不愉快なことはない……」


四季「夏美、あなたも私の敵」


夏美「えー……」


四季「私とメイ、きな子と夏美でロボトル」


きな子「やっぱり大変なことになったっす……」


??「そこまでです!」


4人「!?」

21: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2022/06/05(日) 20:48:13.94 ID:xlhfE9+Z
??「彩りましょう食卓を、みんなで防ごうつまみ食い!」


??「常温保存で愛を包み込むカレーなるメダロッター!快盗レトルトただいま参上!」


四季「……」


夏美「いや……」


きな子「恋先輩っすよね……?」


恋(レトルト)「ほら、言ったではありませんか~!!私がこのような格好をしても誰も喜ばれないと……」


千砂都「あー……うん。ごめんね」


恋(レトルト)「はっきり謝らないでください!」


千砂都「ごめんごめん。今度学食のカツカレーうどん定食奢ってあげるから、ね」


恋(レトルト)「それは……魅力的ですね。カツカレーとうどんなのか、カツとカレーうどんなのかを以前から確かめたいと思っていました」


きな子「あのー……恋先輩もメダロットを?」


恋「もちろんです。メダロットはこの結ヶ丘の伝統ですから。母も優秀なメダロッターでした」


夏美「知らなかったんですの」


千砂都「もちろん、かのんちゃんや可可ちゃん、すみれちゃんもやってるよ」


四季「ここ、メダロット部なの?」

23: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2022/06/05(日) 20:52:10.04 ID:xlhfE9+Z
恋「タッグ戦をするのでしたら、Liella!全員でロボトルの特訓をしてみてはどうでしょうか」


千砂都「それいい!」


きな子「ちょっと意味が分からないんすけど……」


千砂都「ロボトルを通して親睦を深めるんだよ!」


夏美「まあ、それなら……」


きな子「納得した!?」


四季「私はロボトルできるなら何でもいい……」


千砂都「決まりだね。じゃあさっそく屋上でロボトルだー!」


千砂都「あ!勝った人にはダービーボールをプレゼントするよ!」


4人「それはいらない……」


おわり

24: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2022/06/05(日) 20:55:08.07 ID:xlhfE9+Z
おまけ


夏美「私のビリオネアは、FLY型 シャイニースターですの」


きな子「きな子はFOX型 ラ・ア・ブラーゲのベーグルっす」


四季「私のはクヌギジュエキー。KWG型 ブラックスタッグ」


メイ「私のはBCT型のノワールカッツェ。名前?……く、クロちゃん……。笑うな!」
no title



可可「可可のはIDL型のディアアイドルデス!な、名前は……紫罗兰デス……」ゴニョゴニョ
no title



すみれ「ん?ちょっと最後のほう聞こえなかったんだけど」


可可「ぐ、グソクムシが騒がしいだけデス!そういうすみれのメダロットは何ですか」


すみれ「私のは普通よ。ホリィオラクルのアンコール。MIK型だったかしら」
no title



恋「私のはSRB型のストロベミルク、名は乙女といいます」
no title



千砂都「恋ちゃん、よく揃えたね」


恋「ええ、葉月家の財力と権力を使いました」


千砂都「……」

25: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2022/06/05(日) 20:58:08.84 ID:xlhfE9+Z
恋「そういう千砂都さんのは?」


千砂都「私のはたままる!EMT型のエレメントマークだよ!」
no title



きな子「丸いっす」


すみれ「丸いわね」


可可「かのんのは?どんなメダロットデスか?」


かのん「えー……私はいいよ……」


すみれ「何勿体ぶってんのよ。みんな見せてんだから早くアンタも見せなさいよ」


かのん「わかった。じゃあ……転送!」バチバチッ


千砂都「待って!かのんちゃんのは……」


エンプレス(DND型 ハードネステン)「……」
no title



シュラ(ASR型 スペナグメノーグ)「……」
no title



ルナ(GDS型 アルテミス)「……」
no title



全員「…………」


千砂都「全部ラスボス機の厨パなの……」


すみれ「やりすぎったらやりすぎよ!」


かのん「てへぺろ」


おわり

引用元: 四季「クワガタのことなら誰にも負けない。もちろんメダロットでも……。転送!」