1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 01:41:29.61 ID:SIxR7vIO0
アルミン「は? なんで?」
ミカサ「気になってたの、ずっと。呼んで」
エレン「いいけど。……ミカサ。これでいいの?」
ミカサ「違う」
エレン「違わないでしょ!?」
ミカサ「なんで上げたの?」
エレン「え?」
ミカサ「なんで語尾を上げたの? 『ミ↓カ↓サ↑』って」
エレン「イヤ、そう言われても……」
ミカサ「だめ。話にならない。そのイントネーションは何」
アルミン「え、えー……?」
ミカサ「私は『ミサカ』じゃない。『ミサワ』でもない。イントネーションを間違えないで」
ミカサ「気になってたの、ずっと。呼んで」
エレン「いいけど。……ミカサ。これでいいの?」
ミカサ「違う」
エレン「違わないでしょ!?」
ミカサ「なんで上げたの?」
エレン「え?」
ミカサ「なんで語尾を上げたの? 『ミ↓カ↓サ↑』って」
エレン「イヤ、そう言われても……」
ミカサ「だめ。話にならない。そのイントネーションは何」
アルミン「え、えー……?」
ミカサ「私は『ミサカ』じゃない。『ミサワ』でもない。イントネーションを間違えないで」
2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 01:42:00.38 ID:SIxR7vIO0
アルミン「でも……エレンだってこう呼んでるじゃないか」
ミカサ「エレンはいい」
アルミン「何だよそれ!?」
ミカサ「初対面の『友達の友達』に変なあだ名で呼ばれてもアルミンは平気なの?」
アルミン「変な例えはやめてよ」
ミカサ「私の言っている事はそういう事なの」
アルミン「……分かった。努力するよ」
ミカサ「分かってくれたならいい」
アルミン「えっと……アクセントをどこにおけばいいの?」
ミカサ「『カ』。教官はちゃんとそう呼んでる」
アルミン「分かったよ。……『ミ↓カ↑サ↓』」
ミカサ「そう」
ミカサ「エレンはいい」
アルミン「何だよそれ!?」
ミカサ「初対面の『友達の友達』に変なあだ名で呼ばれてもアルミンは平気なの?」
アルミン「変な例えはやめてよ」
ミカサ「私の言っている事はそういう事なの」
アルミン「……分かった。努力するよ」
ミカサ「分かってくれたならいい」
アルミン「えっと……アクセントをどこにおけばいいの?」
ミカサ「『カ』。教官はちゃんとそう呼んでる」
アルミン「分かったよ。……『ミ↓カ↑サ↓』」
ミカサ「そう」
3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 01:42:32.21 ID:SIxR7vIO0
ユミル「何話してんだよお前ら」
ミカサ「私の名前の発音について」
ユミル「チッ。……羨ましい話してんじゃねぇよ」
アルミン「?」
ミカサ「どういう事?」
ユミル「あのな。私の名前、ちゃんと呼ばれんのいつだと思うんだよ?」
アルミン「あっ……」
ミカサ「……順当に行けば、かなり先ね」
ユミル「コニーの野郎は『クソ女』とか言いやがるし……結構傷付いたぞあれ」
ミカサ「なら言い返せばいい。『磯野家に帰れ』とか」
アルミン「危険だからやめてよ!」
ユミル「私、そこそこ重要人物なんだけどな」
ミカサ「私の名前の発音について」
ユミル「チッ。……羨ましい話してんじゃねぇよ」
アルミン「?」
ミカサ「どういう事?」
ユミル「あのな。私の名前、ちゃんと呼ばれんのいつだと思うんだよ?」
アルミン「あっ……」
ミカサ「……順当に行けば、かなり先ね」
ユミル「コニーの野郎は『クソ女』とか言いやがるし……結構傷付いたぞあれ」
ミカサ「なら言い返せばいい。『磯野家に帰れ』とか」
アルミン「危険だからやめてよ!」
ユミル「私、そこそこ重要人物なんだけどな」
4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 01:43:35.45 ID:SIxR7vIO0
アルミン「ま、まぁ。いいじゃない。アニメになって、きちんと名前も紹介されてるしさ」
ユミル「しばらく呼んでもらえねぇのも分かり切ってるんだが?」
アルミン「…………」
ミカサ「…………」
ユミル「いいんだいいんだ。どうせしばらく出番ねぇしさ。アハハハハッ!」
ミカサ「確かに、スポットライトが当たるまではベルトルトより出番が少ない」
アルミン「ベルトルトよりかぁ……厳しいね、ミカサ↑」
ミカサ「アルミン」
アルミン「ご、ごめん……ミカ↑サ」
ミカサ「よし」
ユミル「……地獄のミカサ↑」
ミカサ「あ゛?」ビキッ
アルミン「や、やめなよ二人とも!」
ユミル「しばらく呼んでもらえねぇのも分かり切ってるんだが?」
アルミン「…………」
ミカサ「…………」
ユミル「いいんだいいんだ。どうせしばらく出番ねぇしさ。アハハハハッ!」
ミカサ「確かに、スポットライトが当たるまではベルトルトより出番が少ない」
アルミン「ベルトルトよりかぁ……厳しいね、ミカサ↑」
ミカサ「アルミン」
アルミン「ご、ごめん……ミカ↑サ」
ミカサ「よし」
ユミル「……地獄のミカサ↑」
ミカサ「あ゛?」ビキッ
アルミン「や、やめなよ二人とも!」
6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 01:44:09.17 ID:SIxR7vIO0
アニ「……珍しい組み合わせで何やってんのさ、こんな所で」
ユミル「こいつが贅沢な事をぬかしてやがったんだ」
アニ「はぁ?」
ユミル「名前の呼び間違いがどうのと。……私なんて、そもそも名前呼ばれねぇのに」
アルミン(104期目つき悪い女子三人組……)
アニ「あんた、今何か考えてた?」
アルミン「い、いや何も!?」
アニ「確かに名前の間違いは酷いね。……なぁ、『ミサカ』」
ミカサ「殺すぞチビ女」
アニ「やってみれば? 腹筋窓枠女」
アルミン「やめなよ!」
ユミル「こいつが贅沢な事をぬかしてやがったんだ」
アニ「はぁ?」
ユミル「名前の呼び間違いがどうのと。……私なんて、そもそも名前呼ばれねぇのに」
アルミン(104期目つき悪い女子三人組……)
アニ「あんた、今何か考えてた?」
アルミン「い、いや何も!?」
アニ「確かに名前の間違いは酷いね。……なぁ、『ミサカ』」
ミカサ「殺すぞチビ女」
アニ「やってみれば? 腹筋窓枠女」
アルミン「やめなよ!」
7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 01:44:51.86 ID:SIxR7vIO0
翌日
アルミン「――――っていう事があってさ」
ライナー「……へぇ。それで、どっちが勝ったんだ?」
アルミン「いや、何とかなだめて終わらせたけど。あの三人、殺気が凄いんだよね」
エレン「おっかねぇよな。特にアニなんて……手、いや足が出るからな。マジで痛ぇよ」
ライナー「あぁ、あれは痛い。……あいつら、いつも顔が怖いんだよな」
アルミン「いや、二人もそうだと思うけど……?」
エレン「は?」
ライナー「確かにエレンはな。平気で人を殺すような顔に見える時がある」
エレン「…………っ」
ライナー「あっ……。す、すまん。つい……」
アルミン「――――っていう事があってさ」
ライナー「……へぇ。それで、どっちが勝ったんだ?」
アルミン「いや、何とかなだめて終わらせたけど。あの三人、殺気が凄いんだよね」
エレン「おっかねぇよな。特にアニなんて……手、いや足が出るからな。マジで痛ぇよ」
ライナー「あぁ、あれは痛い。……あいつら、いつも顔が怖いんだよな」
アルミン「いや、二人もそうだと思うけど……?」
エレン「は?」
ライナー「確かにエレンはな。平気で人を殺すような顔に見える時がある」
エレン「…………っ」
ライナー「あっ……。す、すまん。つい……」
9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 01:45:29.41 ID:SIxR7vIO0
エレン「イヤ、気にすんなよ。……それ言うと、ジャンの奴も悪人顔だろ?」
アルミン「確かにね。背格好も近いし、目つきの鋭さもある」
ライナー「……ちょっと待て、俺ってそんなに怖いか?」
エレン「身体がでけぇからな」
アルミン「威圧感があるよね。厳つい」
ライナー「……そうか」
エレン「逆に、怖くないヤツって誰だろうな?」
アルミン「まぁ、女子ならさっき言った三人。男子ならジャン、ライナー、エレン以外は大抵……」
ライナー「マルコはどうだ?」
アルミン「うん。気遣いもできるし、真面目だよね。相手に警戒心を抱かせない」
エレン「それならアルミンも当てはまるんじゃないか?」
アルミン「確かにね。背格好も近いし、目つきの鋭さもある」
ライナー「……ちょっと待て、俺ってそんなに怖いか?」
エレン「身体がでけぇからな」
アルミン「威圧感があるよね。厳つい」
ライナー「……そうか」
エレン「逆に、怖くないヤツって誰だろうな?」
アルミン「まぁ、女子ならさっき言った三人。男子ならジャン、ライナー、エレン以外は大抵……」
ライナー「マルコはどうだ?」
アルミン「うん。気遣いもできるし、真面目だよね。相手に警戒心を抱かせない」
エレン「それならアルミンも当てはまるんじゃないか?」
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 01:46:42.42 ID:SIxR7vIO0
アルミン「そ、そうかな?」
ライナー「うむ。正直、104期男子の中にはお前を狙――――」
アルミン「僕を?」
ライナー「い、いや! 何でもない!」
アルミン「?」
エレン「ん~……カt…じゃなくて! コニーは?」
ライナー「バカは警戒されない」
アルミン「ば、バカじゃないよ。ただ誤認が多くて、訓練内容を理解してなかったり……」
エレン「つまりバカじゃねぇか、それ」
アルミン「…………」
ライナー「男子のバカ筆頭だな。次」
ライナー「うむ。正直、104期男子の中にはお前を狙――――」
アルミン「僕を?」
ライナー「い、いや! 何でもない!」
アルミン「?」
エレン「ん~……カt…じゃなくて! コニーは?」
ライナー「バカは警戒されない」
アルミン「ば、バカじゃないよ。ただ誤認が多くて、訓練内容を理解してなかったり……」
エレン「つまりバカじゃねぇか、それ」
アルミン「…………」
ライナー「男子のバカ筆頭だな。次」
11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 01:47:33.06 ID:SIxR7vIO0
アルミン「……ベルトルト」
エレン「無口だけど、確かに人畜無害そうだよな」
ライナー「くくッ、あいつが人畜無……ゴホッ!」
アルミン「どうしたの、ライナー?」
ライナー「何でもない、ちょっとセキが出ただけだ」
エレン「さっきからお前、何かおかしいぞ。何言いかけたんだ?」
アルミン「ベルトルトの事で何か知ってるのかい?」
ライナー「いや、何も」
エレン「何だよ、何か秘密でもあんのか? ベルトルトに」
アルミン「ちょ、ちょっと……エレン。本人の名誉に関わる事かもしれないし……さ」
エレン「……でも、あんな風にやられたら気になるぜ?」
エレン「無口だけど、確かに人畜無害そうだよな」
ライナー「くくッ、あいつが人畜無……ゴホッ!」
アルミン「どうしたの、ライナー?」
ライナー「何でもない、ちょっとセキが出ただけだ」
エレン「さっきからお前、何かおかしいぞ。何言いかけたんだ?」
アルミン「ベルトルトの事で何か知ってるのかい?」
ライナー「いや、何も」
エレン「何だよ、何か秘密でもあんのか? ベルトルトに」
アルミン「ちょ、ちょっと……エレン。本人の名誉に関わる事かもしれないし……さ」
エレン「……でも、あんな風にやられたら気になるぜ?」
13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 01:48:33.42 ID:SIxR7vIO0
ライナー「……いいか、ここだけの話だ。絶対に誰にも言うなよ?」
アルミン「えっ……言うの!?」
ライナー(疑念を残されてもあとで面倒だ。特にアルミンには。ここは……作り話で乗り切る!)
ライナー「故郷の村で、ある晩、裏の羊がやけにうるさくてな。様子が変だから見に行ったんだ」
エレン「? 狼か何かが入り込んでたのか?」
アルミン「それは……危ないよ。大人を呼ばないとさ」
ライナー「……イヤ、呼べなかった。そこには、ベルトルトが……羊、と……その、なんだ……やってた」
アルミン「!?」
エレン「は? やってたって何をだよ? 毛刈りか?」
アルミン「え、エレン……ちょっと! あとで説明するから、別の話題にしよう! ほら、他に誰かいるかな!?」
ライナー(すまん、ベルトルト)
アルミン「えっ……言うの!?」
ライナー(疑念を残されてもあとで面倒だ。特にアルミンには。ここは……作り話で乗り切る!)
ライナー「故郷の村で、ある晩、裏の羊がやけにうるさくてな。様子が変だから見に行ったんだ」
エレン「? 狼か何かが入り込んでたのか?」
アルミン「それは……危ないよ。大人を呼ばないとさ」
ライナー「……イヤ、呼べなかった。そこには、ベルトルトが……羊、と……その、なんだ……やってた」
アルミン「!?」
エレン「は? やってたって何をだよ? 毛刈りか?」
アルミン「え、エレン……ちょっと! あとで説明するから、別の話題にしよう! ほら、他に誰かいるかな!?」
ライナー(すまん、ベルトルト)
15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 01:49:30.57 ID:SIxR7vIO0
エレン「んー……女子だと、誰かな」
ライナー「女子代表のバカがいるだろ?」
アルミン「あ、サシャか……」
ライナー「スッと出てきたか。アルミンもなかなか言うな」
エレン「でもあいつ、食料限定で死ぬほど手癖悪いぞ?」
アルミン「で、でも……ほら。見かけなら……ね?」
エレン「……そういえば、ジャンのヤツがこの間、やけに凹んでてよ」
ライナー「ほう」
エレン「で……あんまり顔色が悪いもんだから、流石に気の毒になって訊いてみたらさ」
アルミン「この流れだと、サシャが関係あるのかな?」
ライナー「まぁ、聞こうか」
~~~~~~
ライナー「女子代表のバカがいるだろ?」
アルミン「あ、サシャか……」
ライナー「スッと出てきたか。アルミンもなかなか言うな」
エレン「でもあいつ、食料限定で死ぬほど手癖悪いぞ?」
アルミン「で、でも……ほら。見かけなら……ね?」
エレン「……そういえば、ジャンのヤツがこの間、やけに凹んでてよ」
ライナー「ほう」
エレン「で……あんまり顔色が悪いもんだから、流石に気の毒になって訊いてみたらさ」
アルミン「この流れだと、サシャが関係あるのかな?」
ライナー「まぁ、聞こうか」
~~~~~~
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 01:50:51.20 ID:SIxR7vIO0
数日前
ジャン「ち、もう休憩終わりかよ。相変わらず貧しい昼メシだしよ……あーあ、やる気が出るってもんだ」
コニー「あれ? サシャがいねぇぞ」
ジャン「昼寝でもしてんだろ」
マルコ「そういえば、営庭の方に行くのを見たけど……」
ジャン「はん……食って寝て、まるで動物だな、芋女が」
マルコ「という訳で、ジャン。悪いけど……起こしてきてくれないかな」ペコッ
ジャン「あぁ!? どうして俺なんだよ?」
マルコ「僕は点呼の当番だから、早く行かなきゃ。……コニーは、その……探せるかどうか、危ういだろ?」チラッ
コニー「?」
ジャン「…………くそっ、お前らとメシ食うんじゃなかった!」ガタッ
マルコ「ごめんって。借りにしておくからさ」
ジャン「分かった分かった。ただ起こしてくるだけだろ。いいよ、先行ってろ」
ジャン「ち、もう休憩終わりかよ。相変わらず貧しい昼メシだしよ……あーあ、やる気が出るってもんだ」
コニー「あれ? サシャがいねぇぞ」
ジャン「昼寝でもしてんだろ」
マルコ「そういえば、営庭の方に行くのを見たけど……」
ジャン「はん……食って寝て、まるで動物だな、芋女が」
マルコ「という訳で、ジャン。悪いけど……起こしてきてくれないかな」ペコッ
ジャン「あぁ!? どうして俺なんだよ?」
マルコ「僕は点呼の当番だから、早く行かなきゃ。……コニーは、その……探せるかどうか、危ういだろ?」チラッ
コニー「?」
ジャン「…………くそっ、お前らとメシ食うんじゃなかった!」ガタッ
マルコ「ごめんって。借りにしておくからさ」
ジャン「分かった分かった。ただ起こしてくるだけだろ。いいよ、先行ってろ」
20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 01:52:18.46 ID:SIxR7vIO0
ジャン「で、見つけた……けどよ」
サシャ「ン……」
ジャン(……なんで猫みたいに丸まって寝てんだ、コイツ)
サシャ「スー…スー…」
ジャン(しかも何だ。どんなアホ面晒して、ヨダレ垂らして寝てるかと思いきや……)
ジャン(……睫毛、長ぇな)
サシャ「Zzz……Z」ビクンッ!
ジャン(今、寝ビクしやがった)
サシャ「ん……」モゾモゾ
ジャン(おもしろいな、コイツ。……そうだ)ブチッ
サシャ「ン……」
ジャン(……なんで猫みたいに丸まって寝てんだ、コイツ)
サシャ「スー…スー…」
ジャン(しかも何だ。どんなアホ面晒して、ヨダレ垂らして寝てるかと思いきや……)
ジャン(……睫毛、長ぇな)
サシャ「Zzz……Z」ビクンッ!
ジャン(今、寝ビクしやがった)
サシャ「ん……」モゾモゾ
ジャン(おもしろいな、コイツ。……そうだ)ブチッ
22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 01:54:16.34 ID:SIxR7vIO0
ジャン(……草を、こうして…鼻ん中に、こう……)コショコショ
サシャ「んっ…ぅ……」ピクッ
ジャン(で、こう……)コチョコチョ
サシャ「……くちっ」クシュッ
ジャン(えっ……今の、くしゃみか!?)
サシャ「Zzz……Zzzz……」スヤスヤ
ジャン(……でかいクシャミするかと思ったが……何か、寝息が甘酸っぱいような……)キュン
ジャン「…………って、何だよ今の!? ふざけんな起きろ芋女!!」
サシャ「うおぉっ!? ジャン、い……いつからいたんですか!?」ガバッ
~~~~~~
サシャ「んっ…ぅ……」ピクッ
ジャン(で、こう……)コチョコチョ
サシャ「……くちっ」クシュッ
ジャン(えっ……今の、くしゃみか!?)
サシャ「Zzz……Zzzz……」スヤスヤ
ジャン(……でかいクシャミするかと思ったが……何か、寝息が甘酸っぱいような……)キュン
ジャン「…………って、何だよ今の!? ふざけんな起きろ芋女!!」
サシャ「うおぉっ!? ジャン、い……いつからいたんですか!?」ガバッ
~~~~~~
24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 01:55:22.51 ID:SIxR7vIO0
ライナー「……黙ってりゃ確かに美人だもんな、あの芋女。分からない事もなくもないな」
アルミン「あ、あぁ……うっかり、ときめいちゃったんだね」
エレン「でも、それを不名誉みたいに言うのもおかしくないか?」
アルミン「そうだよ。何もヘコむ事無いじゃない」
ライナー「ならお前ら、『サシャにちょっと惚れた』って公言できるか? 卒団しても一生言われるぞ」
エレン「…………」
アルミン「…………」
ライナー「な?」
エレン「……次行こう、次」
アルミン「うん、そうしよう」
ライナー「ジャンの事も……まぁ、気の迷いだろう。 ってたんだろうな」
アルミン「あ、あぁ……うっかり、ときめいちゃったんだね」
エレン「でも、それを不名誉みたいに言うのもおかしくないか?」
アルミン「そうだよ。何もヘコむ事無いじゃない」
ライナー「ならお前ら、『サシャにちょっと惚れた』って公言できるか? 卒団しても一生言われるぞ」
エレン「…………」
アルミン「…………」
ライナー「な?」
エレン「……次行こう、次」
アルミン「うん、そうしよう」
ライナー「ジャンの事も……まぁ、気の迷いだろう。 ってたんだろうな」
25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 01:56:21.76 ID:SIxR7vIO0
アルミン「……クリスタ」ボソッ
エレン「あぁ、可愛いよな」
ライナー「うむ、結婚した……え!?」
アルミン「えぇっ!?」
エレン「な、なんだよ? 急に二人とも……」ギクッ
ライナー「……イヤ、エレンに……そういう感性があった事にな」
アルミン「うん。……正直、『巨人』と『人間』の二種類しか見分けられないと思ってた」
エレン「ハァ!? なんだよお前ら、俺をそういう風に見てたのか!?」
ライナー「……すまん。そうか。エレンも男の子だったんだな」
アルミン「成長してるんだよね……うん」
ライナー「いや、分からんな。……エレンの言う『可愛い』が人類と同じ意味なのかどうか……」
エレン「あぁ、可愛いよな」
ライナー「うむ、結婚した……え!?」
アルミン「えぇっ!?」
エレン「な、なんだよ? 急に二人とも……」ギクッ
ライナー「……イヤ、エレンに……そういう感性があった事にな」
アルミン「うん。……正直、『巨人』と『人間』の二種類しか見分けられないと思ってた」
エレン「ハァ!? なんだよお前ら、俺をそういう風に見てたのか!?」
ライナー「……すまん。そうか。エレンも男の子だったんだな」
アルミン「成長してるんだよね……うん」
ライナー「いや、分からんな。……エレンの言う『可愛い』が人類と同じ意味なのかどうか……」
26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 01:57:02.11 ID:SIxR7vIO0
エレン「お前ら、さっきから何言ってんだよ」
アルミン「ごめんごめん、エレン。なんか、意外でさ」
ライナー「……ともかく、クリスタはあのエレンから見ても可愛いんだな」
エレン「正直言って、立体機動が似合ってないよな」
アルミン「僕が言うのもなんだけど、飛び回って巨人に攻撃するのが想像できないよね」
ライナー「強かったら、それはそれで更に人気が出そうだがな……、あ」
エレン「ライナー?」
ライナー「そういえば、知ってるか? クリスタの兵団ジャケットの話」
アルミン「……いや、多分知らない。どうしたの」
アルミン「ごめんごめん、エレン。なんか、意外でさ」
ライナー「……ともかく、クリスタはあのエレンから見ても可愛いんだな」
エレン「正直言って、立体機動が似合ってないよな」
アルミン「僕が言うのもなんだけど、飛び回って巨人に攻撃するのが想像できないよね」
ライナー「強かったら、それはそれで更に人気が出そうだがな……、あ」
エレン「ライナー?」
ライナー「そういえば、知ってるか? クリスタの兵団ジャケットの話」
アルミン「……いや、多分知らない。どうしたの」
27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 01:58:32.18 ID:SIxR7vIO0
ライナー「ほら、基本的にどの兵団のジャケットも丈が短いだろ?」
アルミン「うん。アンカー射出や刃の換装時に、裾が邪魔にならないようにらしいね」
エレン「それと、動きやすいようにな」
ライナー「……なのに、そのサイズがな、どれも合わなかったんだとよ」
アルミン「えっ……?」
エレン「すると……?」
ライナー「一番小さいサイズのもブカブカだったらしい。袖なんて、指先がチョロっとしか出ないぐらい」
アルミン「……そそるね、それは」
ライナー「だろ? 仕方ないから、一番小さいのを更に袖と丈詰めて使ってるとか」
エレン「……そういや、昔ミカサにパジャマ貸してやった時もそんな感じだったな」
ライナー「何だって?」
アルミン「うん。アンカー射出や刃の換装時に、裾が邪魔にならないようにらしいね」
エレン「それと、動きやすいようにな」
ライナー「……なのに、そのサイズがな、どれも合わなかったんだとよ」
アルミン「えっ……?」
エレン「すると……?」
ライナー「一番小さいサイズのもブカブカだったらしい。袖なんて、指先がチョロっとしか出ないぐらい」
アルミン「……そそるね、それは」
ライナー「だろ? 仕方ないから、一番小さいのを更に袖と丈詰めて使ってるとか」
エレン「……そういや、昔ミカサにパジャマ貸してやった時もそんな感じだったな」
ライナー「何だって?」
31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 01:59:55.35 ID:SIxR7vIO0
エレン「いや……もっと子供の時だぞ?」
ライナー「で、あれか? 下は裸か? 事後か、事後なのか? ん!?」
アルミン「ラ、ライナー!?」
ジャン「うるせぇぞライナー! さっさと寝ろよお前ら! 目が覚めちまっただろうが!」
エレン「わ、悪ィ。……俺はただ、ミカサにパジャマを貸してやって、それがブカブカだったって話を」
ジャン「あぁ? 今なんつった、死に急ぎ野郎」ガバッ!
アルミン「ま、まずい……この空気……」
ジャン「ミカサにパジャマ貸して!? 下は裸で、『恥ずかしいから見ないで、エレン』だと!?」
エレン「言ってないだろうが!」
ジャン「ライナーが今言ってただろ! 降りてこいてめぇ!」
アルミン「……このパターンだと…………そろそろかなぁ」
ガラッ
教官「(以下略)」
ライナー「で、あれか? 下は裸か? 事後か、事後なのか? ん!?」
アルミン「ラ、ライナー!?」
ジャン「うるせぇぞライナー! さっさと寝ろよお前ら! 目が覚めちまっただろうが!」
エレン「わ、悪ィ。……俺はただ、ミカサにパジャマを貸してやって、それがブカブカだったって話を」
ジャン「あぁ? 今なんつった、死に急ぎ野郎」ガバッ!
アルミン「ま、まずい……この空気……」
ジャン「ミカサにパジャマ貸して!? 下は裸で、『恥ずかしいから見ないで、エレン』だと!?」
エレン「言ってないだろうが!」
ジャン「ライナーが今言ってただろ! 降りてこいてめぇ!」
アルミン「……このパターンだと…………そろそろかなぁ」
ガラッ
教官「(以下略)」
34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 02:02:10.19 ID:SIxR7vIO0
翌日
営庭
ジャン「……結局、こうなるのかよ」
エレン「ライナー、お前のせいだぞ」
ライナー「すまん……つい」
アルミン「はぁっ……はぁっ……何で、僕まで……走らされ……!」
サシャ「あれ、皆さんどうしたんですか? お揃いで」
エレン「お前こそどうしたんだよ! 何で当たり前みたいな顔で走ってんだ!?」
ライナー「今度は何盗んだ」
サシャ「失敬ですね。盗んでませんよ、何も」
エレン「じゃ、何をしたんだ」
サシャ「ただ、兵舎の裏で子豚を隠して飼ってて……見つかっちゃって。もう頃合いだったのに……」
ライナー「とうとう原料まで行きやがった、この女……」
アルミン(……なんで除隊されないんだろう?)
営庭
ジャン「……結局、こうなるのかよ」
エレン「ライナー、お前のせいだぞ」
ライナー「すまん……つい」
アルミン「はぁっ……はぁっ……何で、僕まで……走らされ……!」
サシャ「あれ、皆さんどうしたんですか? お揃いで」
エレン「お前こそどうしたんだよ! 何で当たり前みたいな顔で走ってんだ!?」
ライナー「今度は何盗んだ」
サシャ「失敬ですね。盗んでませんよ、何も」
エレン「じゃ、何をしたんだ」
サシャ「ただ、兵舎の裏で子豚を隠して飼ってて……見つかっちゃって。もう頃合いだったのに……」
ライナー「とうとう原料まで行きやがった、この女……」
アルミン(……なんで除隊されないんだろう?)
35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 02:03:26.42 ID:SIxR7vIO0
ジャン「……チッ」
サシャ「ジャン? どうしたんです?」
ライナー「……なぁ、誤解は解いただろ?」
ジャン「もともとてめぇらの睡眠妨害が原因だろうが!」
エレン「あ、そういえばアルミン。ベルトルトが、羊としてたって……何をだったんだ、結局?」
アルミン「えっ……エレン!? なんでそんな事だけ覚えて――――」
ジャン「ちょっと待て、今ベルトルトが……なんだ?」ピクッ
エレン「ライナーが見たってよ。夜中、ベルトルトが羊と『やってた』って……」
サシャ「え、それぐらい……普通にしません?」
四人『 ! ? 』
サシャ「ジャン? どうしたんです?」
ライナー「……なぁ、誤解は解いただろ?」
ジャン「もともとてめぇらの睡眠妨害が原因だろうが!」
エレン「あ、そういえばアルミン。ベルトルトが、羊としてたって……何をだったんだ、結局?」
アルミン「えっ……エレン!? なんでそんな事だけ覚えて――――」
ジャン「ちょっと待て、今ベルトルトが……なんだ?」ピクッ
エレン「ライナーが見たってよ。夜中、ベルトルトが羊と『やってた』って……」
サシャ「え、それぐらい……普通にしません?」
四人『 ! ? 』
39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 02:06:14.15 ID:SIxR7vIO0
サシャ「私も、寒い時とかよくやりましたよ。身体を暖めなきゃ寒くて眠れなくて……」
エレン「羊と?」
サシャ「まさかぁ。お父さんとですよ」クスクス
ライナー「!?」
ジャン「…………っ!」
アルミン「…………」
サシャ「?」
エレン「……どうしたんだ、お前ら? サシャが何か変な事言ったのか?」
アルミン「……後でね、うん、後で……」
エレン「お、おう。分かった」
サシャ(……添い寝の事ですよね? おかしい事、言ったかな……)キョトン
完
エレン「羊と?」
サシャ「まさかぁ。お父さんとですよ」クスクス
ライナー「!?」
ジャン「…………っ!」
アルミン「…………」
サシャ「?」
エレン「……どうしたんだ、お前ら? サシャが何か変な事言ったのか?」
アルミン「……後でね、うん、後で……」
エレン「お、おう。分かった」
サシャ(……添い寝の事ですよね? おかしい事、言ったかな……)キョトン
完
47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/05/05(日) 02:11:44.95 ID:SIxR7vIO0
ベルトルト「ライナー、話って何だい?」
ライナー「すまん。俺のポカで、まずい事になりそうだったから……お前の事でひとつ、でっち上げちまった」ペコッ
ベルトルト「……まぁ、いいけどさ。何言ったの?」
ライナー「頼むから、怒るな……いや、怒ってくれ。殴っても蹴っても構わない。当然の権利だ」
ベルトルト「大げさだな。気になるじゃないか。で、何?」
ライナー「……お前が、……」
ベルトルト「僕が?」
ライナー「子どもの頃……羊と、 をしてた、って……」
ベルトルト「あ、ははは……冗談、きついね……ライナー」
ライナー「ちょっと待て」
ベルトルト「…………」
ライナー「お前、何で目ぇ逸らしてんだ? おい、こっち見ろベルトルト! おい! まさかお前……!」
完?
ライナー「すまん。俺のポカで、まずい事になりそうだったから……お前の事でひとつ、でっち上げちまった」ペコッ
ベルトルト「……まぁ、いいけどさ。何言ったの?」
ライナー「頼むから、怒るな……いや、怒ってくれ。殴っても蹴っても構わない。当然の権利だ」
ベルトルト「大げさだな。気になるじゃないか。で、何?」
ライナー「……お前が、……」
ベルトルト「僕が?」
ライナー「子どもの頃……羊と、 をしてた、って……」
ベルトルト「あ、ははは……冗談、きついね……ライナー」
ライナー「ちょっと待て」
ベルトルト「…………」
ライナー「お前、何で目ぇ逸らしてんだ? おい、こっち見ろベルトルト! おい! まさかお前……!」
完?
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