春麗「レフェリーっ……! ロープよっ……! ロープブレイクっ……!」ガシッ


オー、オーオー

実況「さぁ、そしてここで春麗の腕がロープを掴んだっ! サードロープを掴んだぁ!」

元「まぁ、ロープまで距離が少しばかり近かったのが幸いだったね」


さくら「ロープブレイクっすっ! その手を離すっすよっ!」

キャミィ「……チィっ」パッ


実況「そして、ここでレフェリーがキャミィにその手を離せと警告しますっ! さぁ、キャミィも従っていくっ! キャミィは春麗の足から手を離したっ!」

元「位置が良ければね……位置が……キャミィ君にとっては惜しかった」

523: 名無しさん 2016/04/13(水) 23:56:23 ID:NjN3VWIw
春麗「はぁっ……はぁっ……くっ……厄介ね……くっ……」ズルッ


実況「あっと……? ここで、春麗はそのまま這いずって、サードロープ下を潜り抜け……一度場外に出ますっ! 場外に下りますっ!」

元「まぁ、短時間だけど結構キツイの喰らってたからねぇ。少し間を取りにいったんでしょう」


キャミィ「……場外か」ムクッ


オー、オーオー

実況「おぉ~っと、しかし……ここはリング上のキャミィが、そんな春麗の姿を確認しつつ、立ち上がるっ! 立ち上がってくるっ! ここはすぐ様、立ち上がってくるっ!」

元「……あらぁ?」


キャミィ「逃さないっ……! たああぁぁっ!」ダダッ


オー、オーオー

実況「おぉ~っと、そしてここでキャミィは春麗とは逆方向へのロープへと向かって、走り込んでいったぁ!」

元「おぉ~っと、逃さないねぇ!」

524: 名無しさん 2016/04/13(水) 23:58:42 ID:NjN3VWIw
キャミィ「たあああぁっ……!」ダダッ


オー、オーオー

実況「さぁ、キャミィはロープの反動をつけ……そして場外にいる春麗目掛けて突っ込んでいくっ!」


春麗「ああっ……もうっ……くそっ……」ムクッ


実況「そんな事とはいざ知らず……場外に間を取りにいった春麗が立ち上がるっ! ここで立ち上がるっ! あ~っと、キャミィの姿に気づいたかっ!?」

元「仕掛けが早いね、うん」


キャミィ「……スパイラルアローっ!」ズガアァ

春麗「……きゃあああっ!」


オー! オーオー!

実況「気づいた時にはもう遅いっ! ここでいったぁ! サードロープ下を潜り抜ける、錐揉み回転の低空ドロップキックっ! 場外の春麗の胸元へと突き刺していくっ!」

元「スパイラルアローだね」

実況「ここはスパイラルアローっ! スパイラルアローっ! キャミィ……春麗を逃しませんっ!」

531: 名無しさん 2016/04/14(木) 22:00:56 ID:k5ArOi4s
春麗「……くあああっ!」ガッシャーンッ


実況「さぁ、春麗の身体が大きく吹き飛ばされ、そのまま場外の鉄柵へとぶつかったっ! 激しい金属音が鳴り響くっ!」

元「まぁ、予想はしてなかった一撃じゃないかな?」


キャミィ「リングの外に逃げていても、ベルトは戻って来ないぞっ……!」ズザーッ


実況「さぁ、そしてキャミィはスパイラルアローを打ち込みつつも、そのままサードロープ下を潜り、場外へっ! 場外へと滑り下りていきますっ!」

元「うん、追撃にいったねぇ」


さくら「両者場外っ! 場外カウント取りますよっ! 1っ……! 2っ……!」


実況「さぁ、リング上のレフェリーも場外カウントを取り始めますっ! ここは場外戦っ! 場外戦ですっ!」

532: 名無しさん 2016/04/14(木) 22:07:09 ID:k5ArOi4s
キャミィ「さぁ、立てっ……!」ググッ

春麗「ううっ……」


実況「さぁ、そしてキャミィは鉄柵へもたれかかっている春麗も身体を引き起こしていきますっ!」

元「素早い仕掛けでね……うん、間を取らせないよね」


さくら「3っ……! 4っ……!」


実況「さぁさぁ、場外カウントは進んでいるっ!」

元「……ちょっと、場外カウント早くないかな?」

実況「う~ん……ダン氏と比べると、早い……かもしれませんねぇ?」


キャミィ「戦いはリングの中で……だろ……!? 戻れっ……!」グイッ

春麗「……ううっ」ゴロン


実況「あっとっ! ここはキャミィっ! 引き起こした春麗の身体を、そのままサードロープ下から、リング内へとねじ込み……ここはリングに戻していきますっ!」

元「そうだね、うん。別に、場外に拘る必要性もないからね」

533: 名無しさん 2016/04/14(木) 22:14:48 ID:k5ArOi4s
春麗「ううっ……ああっ……」ゴロゴロ


実況「少しばかり、春麗はダメージを受けているかっ!? さぁ、キャミィから逃れるように、転がるつつリング中央付近へと距離をとっていくが……」

元「うん。辛い状態かもね」


キャミィ「さぁさぁ、続けるぞっ……!」ズガズガ


実況「逃れられはしないっ……! 逃れさせてはもらえないっ……! さぁ、ここでキャミィもリングへと戻ってきたっ! そして、春麗へと向かっていきますっ! どうでしょう、元さん? キャミィが王者の意地を見せつけていますかね!?」

元「そうだね。今日はらしいファイトスタイルでね……うん、見せつけてるね」


キャミィ「さぁ、立てっ……!」ググッ

春麗「う、ううっ……」


実況「さぁ、春麗へと近づいていったキャミィは……そのまま、春麗の頭部を持ち、引き起こしていきますっ!」

534: 名無しさん 2016/04/14(木) 22:21:38 ID:k5ArOi4s
キャミィ「……いくぞっ!」ガシッ

春麗「……ああっ」


実況「さぁ、春麗の身体を引き起こしていったキャミィは……おっと、ここで春麗の左腕を取るっ! さぁ、左腕を掴んだっ!」


キャミィ「今度は腕だ……たああぁぁっ……!」グルッ

春麗「う、ううっ……」


実況「さぁ、その左腕を持ち上げ……脇下を潜り抜けるように通り、腕を捻っていきますっ! ここはアームロックっ!」


キャミィ「……さぁ、いくぞっ!」ピタッ

春麗「くっ……!」


オー、オーオー

実況「あっとっ、いやっ! 違うっ! ここはキャミィ、春麗の側面で背を向けて……動きを止めるっ! 動きを止めていきますっ!」

元「あぁ、うん」

535: 名無しさん 2016/04/14(木) 22:27:18 ID:k5ArOi4s
キャミィ「いくぞっ……!」ググッ

春麗「……くっ!」


オー、オーオー

実況「そして、キャミィはその捻った腕を高々と持ち上げたぁ!」


キャミィ「その腕を破壊するっ……! たああぁぁっ……!」ズガアァ

春麗「くあっ……あああっ……!」


オー! オーオー!

実況「そして、その抱え上げた腕を大きく振り下ろし、勢いよく自身の方へとぶつけていくっ! 関節部分をぶつけていくっ!」

元「ショルダーアームブリーカーですね」

実況「ここはキャミィのショルダーアームブリーカーっ! ショルダーアームブリーカーっ! 春麗の左腕に激痛が走るっ!」

536: 名無しさん 2016/04/14(木) 22:32:42 ID:k5ArOi4s
春麗「う、ううっ……! ああっ……」ブルブル


実況「さぁ、春麗は腕を抑えて苦しんでいるっ! 苦しんでいるっ!」

元「こうなって来ると春麗君も辛いよねぇ。足をやられ……腕をやられ……」

実況「キャミィは序盤にアームロックで痛めつけてましたからね」

元「そうそうそう。やっぱり、そういったダメージを蓄積されると……攻撃の場面にも影響が出ちゃうからね」


キャミィ「さぁさぁ、まだまだいくぞっ……!」ガシッ

春麗「……ううっ」


実況「そういった部分がキャミィの強みと言った所でしょうかっ!? さぁさぁ、キャミィはまだまだいくっ! 隣で苦しんでいる春麗の首筋に手を回したぁ!」

元「流れとしちゃあ、完全にキャミィ君だわ」

537: 名無しさん 2016/04/14(木) 22:39:53 ID:k5ArOi4s
キャミィ「こっちだっ……! 来いっ……!」ズガズガ

春麗「ううっ……ううっ……」ヨロヨロ


実況「さぁ、キャミィは背後から春麗を押しやるように移動して、今度はコーナー付近っ……! コーナー付近へとその身体を押しやっていくっ!」


キャミィ「……たあぁっ!」ブンッ

春麗「……くっ!」ドスッ


実況「さぁ、そして春麗の身体をコーナーマット目掛けて、押し込んだぁ! おっと、春麗もクルッと身体を回転させて体勢を整えるが……おぉ~っと、背中から強く打ち付けられるっ! コーナーマットへと打ち付けるっ!」


キャミィ「ここなら、逃げ場はない……さぁ、いくぞっ! たああぁぁっ!」バッチーンッ

春麗「……くああっ!」


オー、オーオー

実況「逃げ場のないコーナーで……おぉ~っとっ! ここはキャミィ、逆水平チョップっ! 春麗の胸元へと打ち込んでいくっ!」

538: 名無しさん 2016/04/14(木) 22:48:25 ID:k5ArOi4s
春麗「はぁっ……はぁっ……」

キャミィ「どうしたどうした、元・王者っ……!? さぁ、いくぞ……! たああぁぁっ!」バッチーンッ

春麗「……くあっ!」


オー、オーオー

実況「少し、春麗が辛い表情を見せる場面が増えてきたかっ!? おぉ~っと、しかしそんな事など御構い無しに、キャミィは打ち込んでいくっ! 再び逆水平チョッープっ!」

元「うん」


キャミィ「さぁさぁ、まだまだいくぞっ……! たああぁぁっ……」ググッ

春麗「くっ……! 舐めるんじゃないわよ、小娘がっ……! はああっ!」ドスッ

キャミィ「……くあっ!」ヨロッ


実況「さぁ、そして再びキャミィが腕を振り被り……あっと、いやっ! ここで春麗っ! 反撃に出たかっ!?」

元「おっ、いったねぇ」

実況「ここは春麗、エルボーバットっ! エルボーバットっ! さぁ、キャミィの顔面へと打ち込んいくっ!」

539: 名無しさん 2016/04/14(木) 22:54:59 ID:k5ArOi4s
キャミィ「まだ動く力は残っているみたいだな……だがっ……! たああぁぁっ!」シュッ

春麗「あああっ……! きゃあああぁっ……!」


オー、オーオー

実況「あ~っと、しかしっ……! ここはキャミィっ! 今度は足を大きく振り上げ、春麗の左腕を蹴り上げるっ! 蹴り上げていきますっ!」

元「あ~っと……さっきのアームブリーカーの所だっ!」


春麗「あっ……ああっ……」

キャミィ「ふふ、痛めつけた甲斐があるな……腕に足……ふふ、全てが弱点だっ……!」ジリジリ


実況「なんとか反撃に出た春麗だがっ……! あ~っと、これは痛いっ! 手厳しい攻撃っ! 再び動きが止まってしまうっ! そして、キャミィはそんな春麗を尻目に少しばかり後退していくっ!」

540: 名無しさん 2016/04/14(木) 23:00:25 ID:k5ArOi4s
キャミィ「……いくぞっ!」ダダッ


オー、オーオー

実況「そして、突っ込んだぁ! 少し距離を取ったキャミィは……そのまま勢いよくコーナーの春麗目掛けて突っ込んだぁ!」


キャミィ「……それっ!」パシッ

春麗「……くっ」

キャミィ「……たああぁぁっ!」フワッ

春麗「……んああっ」ゴロンッ


オー、オーオー

実況「おっと、ここはキャミィっ! 勢いそのまま、春麗の肩に両手を置き……おぉ~っと、開脚してそのまま飛び越えていくっ! 春麗の身体を後方へと転がしつつ、春麗を飛び越えたぁ!」

元「狙いはコーナーかな?」

541: 名無しさん 2016/04/14(木) 23:07:13 ID:k5ArOi4s
キャミィ「さぁ……」シュタッ


実況「キャミィは着地ィ! それと同時に、トップロープを掴んでいくっ!」

元「うん」


キャミィ「……いくぞっ!」シュタッ


実況「そのまま一気にコーナーポストへと飛び乗ったぁ! リングに背を向けつつ、一気に飛び乗っていったぁ!」

元「やっぱり、コーナーだったね」


春麗「……やらせはしないわよっ! はあああぁぁっ!」ムクッ

キャミィ「……んっ?」


オー? オーオー?

実況「いやっ、待てっ! ここは春麗の動きがいいっ! マットに転がされつつも、すぐ様立ち上がってくるっ! そして、キャミィへと向かうっ!」

元「おっ!?」

542: 名無しさん 2016/04/14(木) 23:13:14 ID:k5ArOi4s
春麗「あたしにも意地があるのよ……さぁ、いくわよっ……!」

キャミィ「……チィ!」


オー、オーオー

実況「さぁ、春麗は頭を低くして、コーナーのキャミィの股下っ……! 股下へと潜り込んでいくっ!」

元「おぉ~っと、これは読んでたみたいだね!」


春麗「さぁ、いくわよっ……!」クルッ

キャミィ「……くっ」


実況「そして、身体を反転させてキャミィの両太腿を掴むっ! ここで春麗はコーナーに昇ったキャミィを、そのまま自身の肩の上に乗せたっ!」

元「おっ、いいよっ!」


春麗「さぁさぁ、いくわよいくわよっ……!」ズガズガ

キャミィ「くっ、くっ……くそっ……!」


オー、オーオー

実況「さぁ、ここで春麗がパワーボムの体勢に捉えたっ! キャミィをパワーボムの体勢に捉えたっ! さぁ、春麗はそのまま前進して、先ずはコーナーからキャミィの身体を引き離していくっ!」

元「おぉ~、いいねぇ」

543: 名無しさん 2016/04/14(木) 23:17:02 ID:k5ArOi4s
キャミィ「くっ、くっ……させるかっ……!」ガスガス

春麗「くっ……くっ……何なのよ、あんたっ……! 痛いわねっ……!」


実況「さぁさぁ、コーナーに昇った事が仇となってしまったか、キャミィ! あ~っと、ここはキャミィも抵抗していくっ! その頭上から、春麗の頭部を打ち付け、なんとか逃れようとしているっ!」


キャミィ「……させないぞっ! たああっ!」クルッ

春麗「……あっ!」


オー! オーオー!

実況「あっ、いやっ……!? あっ、いやっ、おっ……!? いや、待てっ! ここでキャミィが春麗に抱え上げられながらも……おぉ~っと、その頭上で回転していくっ! 身体を捻って回転していくっ!」

元「おぉ~っとっ!」

実況「ここは、キャミィが春麗の肩の上で上手く向きを変えたっ! パワーボムの体勢から、肩車の体勢へと変わっていったっ!」

544: 名無しさん 2016/04/14(木) 23:27:10 ID:k5ArOi4s
キャミィ「……それっ!」シュルッ

春麗「くっ……ガッ……」


実況「キャミィはそこから、春麗の首筋に自身の足を巻きつけていくっ! 巻きつけていきますっ!」


キャミィ「ロープの位置……よしっ……! さぁ、いくぞっ……!」ブランッ

春麗「くああっ……! ガッ、ガッ……」


オー! オーオー!

実況「さぁ、キャミィは一度ロープの方をチラリと見て……おぉ~っと、ここでそのまま春麗の背後へと垂れ下がっていくっ! 首4の字固めの体勢で締め付けながら、ロープ越しに春麗の背後へと垂れ下がっていきますっ!」

元「やっぱり上手いねぇ、油断出来ないねぇ。タランチュラで返してきたか」

実況「ここはタランチュラ式首4の字固めっ! タランチュラ式の首4の字固めっ! パワーボムにいった、春麗だが……キャミィは切り返したっ!」

545: 名無しさん 2016/04/14(木) 23:32:42 ID:k5ArOi4s
キャミィ「……そらそらっ!」ググッ

春麗「ガッ……ガッ……」


オー! オーオー!

実況「さぁ、キャミィのタランチュラっ! タランチュラ式首4の字固めっ! さぁ、キャミィがロープを身体を固定しながら、春麗の首を締め付けるっ! 今度は猛毒グモの毒を注入するかっ!?」

元「ただ、これは反則技なんだよ。身体を固定するのにロープを使っているからね?」

実況「ロープブレイクの形にはなっていますよね?」

元「そうそう」


さくら「ヘイっ! そこっ! ロープブレイクっすよっ!」ズガズガ


実況「あっと、ここでレフェリーがやってきますっ! キャミィと春麗の元へとやってきますっ!」

元「まぁ、反則カウントだろうね」

546: 名無しさん 2016/04/14(木) 23:37:04 ID:k5ArOi4s
さくら「1……2……3……!」

キャミィ「離す……離します……わかってます……」パッ


実況「さぁ、さくらが反則カウントを取りますっ! あ~っと、そしてすかさずキャミィは春麗の首から、その足を離していきますっ!」

元「……やっぱり、ちょっとさくら君のカウントは早いねぇ」

実況「まぁ、しかし……ロープブレイクですからね? さぁ、キャミィのタランチュラ式首4の字固めは……一瞬ではありましたが……しかし、パワーボムからは逃れる事が出来ましたっ!」


キャミィ「……さて」ググッ

春麗「はぁっ……はぁっ……ケホッ……」


実況「さぁ、キャミィはエプロンサイドで両腕で自身の身体を支え、一度倒立の体勢になりますっ! 体勢を整えますっ!」

元「うん」


キャミィ「……まだまだ、いくぞ」ストンッ


実況「さぁ、そのまま場外へと降りますっ! エプロンサイドから場外へと降りて、体勢を整えていきますっ!」

547: 名無しさん 2016/04/14(木) 23:41:49 ID:k5ArOi4s
春麗「はぁっ……はぁっ……」


実況「さぁさぁ、春麗は苦しい苦しいっ……! 首っ……! 足っ……! 腕っ……! ジワリジワリと攻めてくるキャミィの攻撃っ! その身体に毒が回ってきているかっ!?」

元「う~ん、苦しいねぇ……」


キャミィ「随分と苦しんでみたいだな……だが、私は容赦はしないぞっ……!」シュタッ


実況「さぁ、ここでキャミィが戻ってくるっ! 素早くエプロンサイド飛び乗ってくるっ!」

元「うん」


春麗「はぁっ……はぁっ……チョロチョロ動き回って……」

キャミィ「……んっ?」

春麗「……鬱陶しいのよ、このアマっ! 破ああぁぁっ!」ズガアァッ

キャミィ「……くああぁっ!」


オー? オーオー?

実況「おぉ~っと、いやっ! ここで再び春麗が動いたぁ! エプロンサイドにキャミィが戻ってきた瞬間っ……! オーバーヘッドキーックっ! 飛び込みながら、足を振り上げ、マット背を向け、そしてキャミィの顔面を蹴飛ばしていくゥ!」

元「おっとぉ、よく見てたっ!」

548: 名無しさん 2016/04/14(木) 23:47:44 ID:k5ArOi4s
キャミィ「くああっ……ガッ、くそっ……!」ズドーンッ


実況「これは強烈な一撃ィ! おぉ~っと、エプロンへ戻ってきたキャミィは……再び場外へと吹き飛んだぁ! 背中から落ちていったぁ!」

元「おおっ!」


春麗「流れは……今は完全にあんたね……だけどね……だけどっ……!」ムクッ


オー、オーオー

実況「まだ毒は回っていないっ……! 回っていないか、春麗っ! さぁ、素早く立ち上がるっ!」

元「まぁ、ここはいかないとねっ!」


春麗「この一撃で変えてあげるわっ……!」ダダッ


オー! オーオー!

実況「それとも意地かっ!? 女帝のしての意地かっ!? さぁ、春麗はそのまま付近のコーナーへと近づき、そして昇っていくっ!」

元「おぉ~っとっ!」

549: 名無しさん 2016/04/14(木) 23:57:35 ID:k5ArOi4s
キャミィ「ううっ……ああっ……くっ……」ムクッ

春麗「さぁ、いくわよっ……!」


オー! オーオー!

実況「さぁ、ここでキャミィが立ち上がるっ! しかし、ダメージは大きいかっ!? 顔面を蹴られ、激しく場外に落ち……ここは、前のめりの体勢で呼吸を整えるっ! しかし、春麗はコーナーポストの上から、そんなキャミィに狙いを定めているっ!」

元「おぉ~っと、これは……くるかな……!?」


春麗「いくわよっ……! 破あああぁぁ……!」シュタッ


オー! オーオー!

実況「いったああぁっ! ここで春麗がいったあぁっ! コーナーポスト最上段から、場外のキャミィ目掛けて飛び込んでいったぁ! 場外ダーイブっ!」


春麗「鷹爪脚っ……! 破ああああぁぁ……!」ズガアアァッ

キャミィ「くっ、あああぁぁっ……!」


ワー! ワーワー!

実況「そのまま踏みつけていくっ! 前のめりの体勢のキャミィの首筋を、踏みつけていくっ!」

元「鷹爪脚だっ!」

実況「ダイビング鷹爪脚っ! ダーイビング鷹爪脚っ! 春麗が場外にいるキャミィを、その神脚で踏みつけていったぁ!」

558: 名無しさん 2016/04/15(金) 22:01:15 ID:XrSMTX.A
キャミィ「ああっ、あああっ……!」バターンッ

春麗「決まったわね……! っと……!」ドテッ


ワー! ワーワー!

実況「こいつは強烈な一撃っ! 強~烈な一撃ィ! さぁ、キャミィはそのまま崩れたぁ! おぉ~っと、そして踏みつけていった春麗も……背中から場外へと落ちますっ!」

元「お~う、派手にいったねぇ!」


さくら「場外カウントっすっ……! 1……2……!」


実況「おっと、ここで場外カウントっ! さぁ、レフェリーが場外カウントを取り始めますっ!」

元「うんっ!」


春麗「戦いは……え~っと……」ムクッ

キャミィ「う、ううっ……」


実況「さぁっ! ここで春麗が素早く立ち上がるっ! おぉ~っと、そしてキャミィの引き起こしていくっ!」

559: 名無しさん 2016/04/15(金) 22:09:20 ID:XrSMTX.A
春麗「リングの中で……よね……!? ほら、戻りなさいっ!」グイッ

キャミィ「……うああっ」ゴロンッ


実況「さぁ、そして素早くキャミィの身体をサードロープ下から押し込み、リングへと戻していきますっ! ここは、素早くリングへと戻すっ!」

元「うんっ!」


キャミィ「うっ……ああっ……」ゴロゴロ

春麗「さて……」シュタッ


実況「さぁ、強烈な一撃を貰ったキャミィは、少しばかり間を取るように、そのまま転がって春麗から距離を取っていくっ!」

元「派手に決まったからねぇ!?」

実況「だがしかし、春麗は逃さないっ! 春麗は逃さないっ! キャミィを追うようにエプロンサイドへと昇り……そしてロープを潜り今、リングインっ!」

560: 名無しさん 2016/04/15(金) 22:18:36 ID:XrSMTX.A
キャミィ「う、ううっ……くそっ……!」ムクッ

春麗「さぁ、立ちなさいっ……! 一気にいくわよっ……!」ググッ


オー! オーオー!

実況「さぁ、何とか立ち上がろうとするキャミィっ! あっ! おぉ~っとっ! そんなキャミィに狙いを定めてながら、ここで春麗が構えたっ! 春麗が構えたっ!」

元「おっ!?」

実況「クン・フーのポーズっ! さぁ、春麗がクン・フーのポーズを取ったぁ! 出るか出るか出るか!?」


キャミィ「まだ……まだ私はいけるっ……!」ムクッ

春麗「いいえ、いけないわっ……! 破あああっ……! 百裂脚っ……!」

キャミィ「……なっ!?」


オー! オーオー!

実況「ここでいったぁ! 春麗がいったぁ! キャミィの起き上がりに重ねて……いったぁ!」

元「百裂脚だっ!」

561: 名無しさん 2016/04/15(金) 22:26:14 ID:XrSMTX.A
春麗「破あああぁぁっ……! たあああぁっ……!」ズドドド

キャミィ「くああっ……ああぁっ……ああっ……!」


ワー! ワーワー!

実況「神脚炸裂ゥ! ここで神脚が炸裂ゥゥ! さぁ、いったぁ! 春麗がここでいったぁ! 百裂脚、百裂脚っ! 無数の蹴りの連打、連打、連打ァ! さぁ、キャミィに打ち込む、打ち込む、打ち込むゥ!」

元「一気にペースを取り戻しにかかったねぇっ!」


春麗「破あああっ……! たあああぁっ……! 破アァっ……!」ズドドド

キャミィ「……くあっ!」ヨロッ


ワー! ワーワー!

実況「さぁ、キャミィはもうフラフラだっ! そして、春麗はキャミィの腹部へと脚を押し付けるようにして、強く押し出し、少しばかり距離を取るっ!」

562: 名無しさん 2016/04/15(金) 22:33:32 ID:XrSMTX.A
春麗「いくわよっ……!」ダダッ


ワー! ワーワー!

実況「さぁ、春麗はそこから一気に突っ込むっ! キャミィ目掛けて一気に突っ込んでいくっ!」


春麗「たああっ……!」ガシッ

キャミィ「……くっ!」


ワー! ワーワー!

実況「さぁ、春麗はそのまま、キャミィの頭部を掴んだっ!」

元「おおっ!」


春麗「いくわよっ……! 破あああっ……!」フワッ


オー! オーオー!

実況「お~っと、そして勢いそのまま……春麗はキャミィの身体を越えていくように飛んでいくっ! 飛んでいくうぅっ!」

元「おおっ!」

563: 名無しさん 2016/04/15(金) 22:38:03 ID:XrSMTX.A
春麗「破あああっ……!」シュタッ

キャミィ「ううあっ……」


ワー! ワーワー!

実況「大きな大きな弧を描き……春麗はキャミィの上へと真っ逆さまへとそびえ立つっ! そびえ立つゥ! そしてその勢いは止まらないっ!」

元「まぁ、こういう技はキャミィ君の独壇場ってワケじゃないって事だっ!」

実況「春麗はそのまま回転しながら、マットへと落ちていくっ!」


春麗「ローリング・ネックブリーカー・ドロップよっ! さぁ、叩きつけてあげるわっ!」

キャミィ「……くああああぁっ!」ズドーンッ


ワー! ワーワー!

実況「そのまま背中からマットへと飛び込んで……キャミィの後頭部をマットへと打ち付けていくっ! 打ち込けていくっ!」

元「ローリング・ネックブリーカー・ドロップですねっ!」

実況「華麗な一撃はキャミィの専売特許ではないっ! さぁ、いったぁ! 春麗のローリング・ネックブリーカー・ドロップゥ!」

564: 名無しさん 2016/04/15(金) 22:43:24 ID:XrSMTX.A
キャミィ「ああっ、ああっ……うっ、ううっ……!」


実況「さぁ、キャミィはダーウンっ! ダウン、ダウンっ! そして、後頭部を抑えて苦しんでいるっ!」

元「加速の勢いと遠心力が加わった一撃だからね。それに、さっきの場外でのダイビング技も後頭部だった」


春麗「……さぁっ!」ムクッ


ワー! ワーワー!

実況「かつての王者が勢いを取り戻して来たかっ!? さぁさぁ、そして春麗は素早く立ち上がってくるっ!」

元「苦しい時間をグッっと我慢した甲斐があったってもんだっ!」


春麗「……まだまだっ!」ダダッ


オー! オーオー!

実況「おっと、そして起き上がった春麗はダウンしているキャミィには目をくれず、ここは側面のロープへと走っていくっ!」

565: 名無しさん 2016/04/15(金) 22:49:54 ID:XrSMTX.A
春麗「破ああぁぁっ……!」ダダッ


オー! オーオー!

実況「さぁ、春麗がロープの反動を利用して更に加速をつけるっ! そして、ダウンしているキャミィへと向かっていくっ!」


春麗「いくわよっ……! 破あぁっ……!」シュタッ


オー! オーオー!

実況「おぉ~っとっ! キャミィへと向かっていった春麗は……そして、再び倒立をしていくっ! リング上に春麗が再び、そびえ立つゥ!」

元「おおっ」


春麗「旋円蹴っ……! 破ああぁっ……!」ズガアァッ

キャミィ「……くああああぁっ!」


オー! オーオー!

実況「勢いそのまま前方へクルッと回転して、尻餅をつくような体勢でキャミィへ向かって落ちていくっ! そして脚ィ! 踵をキャミィの腹部へと落としていくゥ!」

元「旋円蹴だね!」

実況「ここは旋円蹴っ! 旋円蹴ゥ! さぁ、春麗の神脚は止まらないィ! 旋円蹴でキャミィの身体を打ち付けていったぁ!」

566: 名無しさん 2016/04/15(金) 23:00:28 ID:XrSMTX.A
キャミィ「……ううっ」

春麗「リズムさえ掴めれば、こういう結果が待ってるのよ……さぁっ……!」ガバッ


オー! オーオー!

実況「おぉ~っと、そしてここで春麗がカバーへと入るっ! さぁ、キャミィの身体へと覆い被さったぁ!」

元「おぉ~っと、いったぁ!」


春麗「さぁ、レフェリーっ……! これで決まりよっ……! カウントをお願いっ!」

さくら「了解っすっ!」


オー! オーオー!

実況「さぁさぁ、レフェリーがやってきたっ! そして今、カウントを取り始めるっ! さぁさぁ、どうだどうだどうだっ!?」

元「結構、間髪入れずにバンバン来てるからねぇ! どうだろうっ!?」

567: 名無しさん 2016/04/15(金) 23:09:13 ID:XrSMTX.A
さくら「ワンっ……!」

ワー! ワーワー!

さくら「ツーっ……!」

ワー! ワーワー!

さくら「……スリ」

キャミィ「……くあっ!」ガシッ

さくら「カウントはツーっすっ! ツーカウントっすよっ! まだ決まってはいないっすっ!」


オー! オーオー!

実況「おぉ~とっ! ここは返したっ! 返した返した、キャミィの肩が上がったぁ! カウントツーでキャミィの肩が上がりますっ!」

元「おおっ!」

実況「まだだっ! まだ終わらないっ! キャミィもここは力を振り絞るっ! カウントは2.6っ……! 2.6と言った所でしょうかっ!?」

568: 名無しさん 2016/04/15(金) 23:16:16 ID:XrSMTX.A
春麗「はぁ……ツーカウントかぁ……」ムクッ


実況「さぁ、春麗も上体を起こし……おぉ~っと、少しばかり苦虫を噛み潰したような表情を見せていますっ!」

元「……決めれると思ってたのかな? はは」


春麗「まぁ、いいわ……後一押しよっ……!」ムクッ


実況「しかし、王者奪還っ……! そしてこの復帰戦を華々しい勝利を勝利で収める事が見えてきたのではないかっ!? さぁ、春麗は気持ちを切り替え、立ち上がってくるっ!」

元「いや~、でもキャミィ君にも意地はあるからねぇ!」

実況「そこは勿論あるでしょうっ! しかし、キャミィにとってはかつての絶対王者の容赦ないラッシュ、ラッシュ、ラッシュっ! 辛い時間ですっ!」

569: 名無しさん 2016/04/15(金) 23:21:44 ID:XrSMTX.A
春麗「さぁさぁ、起きなさいっ! 終わらせてあげるわっ……!」ググッ

キャミィ「……ううっ」


オー、オーオー

実況「さぁ、春麗はキャミィの頭部を抱え……そして引き起こしていくっ! 引き起こしていきますっ!」


春麗「それじゃあ、いくわよっ……! それっ……!」ガシッ

キャミィ「……くっ!」


オー、オーオー

実況「さぁ、ここで春麗はキャミィの頭部を自身の脇下へと抱え込み……おぉ~っと、ここはブレーンバスターっ! ブレーンバスターの体勢へと捉えたっ!」


春麗「さぁ、一気にいくわよっ……! 破ああぁぁっ……!」ググッ

キャミィ「うああっ……うああっ……」


オー!オーオー!

実況「そして、キャミィの身体を真っ逆さまへと抱え上げるっ! 自身の頭上まで抱えあげていくっ! さぁ、いったぁ! ここは春麗っ……! ブレーンバスターだっ!」

570: 名無しさん 2016/04/15(金) 23:28:50 ID:XrSMTX.A
キャミィ「ああっ……ああっ……させないっ……!」バタバタ

春麗「あ、あらっ……!?」


オー? オーオー?

実況「あ~っと、あっとあっとっ! しかし、真っ逆さまに持ち上げられたキャミィっ……! ここは足をバタつかせ……あ~っと、ここは逃れようとしているかっ!?」

元「あっと、どうだっ……!?」


キャミィ「う、ううっ……あああっ……!」ストンッ

春麗「……くうっ、しぶといわね」


オー、オーオー

実況「おぉ~っと、ここは切り返すっ! 切り返してくるっ! キャミィはそのまま春麗の背中へとストンと降りたぁっ! キャミィは逃れたっ!」

元「おぉ~っとっ!」


キャミィ「はぁっ……はぁっ……」

春麗「……でも、逃がさない」ガシッ

キャミィ「……んあっ」


オー? オーオー?

実況「あっ、いやっ! しかし、春麗っ……! 背後に降り立ったキャミィの頭部を……そのまま後ろ手で掴んでいくっ! 背を合わせた状態で、そのまま首筋を掴んだぁ!」

元「おおっ!?」

571: 名無しさん 2016/04/15(金) 23:37:42 ID:XrSMTX.A
春麗「これ以上痛い目にあいたくなかったら……大人しく眠ってなさいっ……! 破ああぁぁっ……!」フワッ

キャミィ「あっ……ああっ……!」


オー、オーオー

実況「春麗はキャミィの頭部を捉えたまま、そのまま前方へと飛び込んでいくっ! 飛び込んでいくっ! ここは春麗が一手上をいったかっ!?」

元「いきましたっ!」


春麗「破ああぁぁっ……! 倒れなさいっ……!」ズドーンッ

キャミィ「あああっ……ああああっ……!」


オー! オーオー!

実況「切り返しへの切り返しィ! さぁ、春麗は背中からマットへと飛び込み、そしてキャミィの後頭部を再びマットへと打ち付けていくっ! ネックブリーカードロップだっ!」

元「おぉ~っとぉ!」

572: 名無しさん 2016/04/15(金) 23:42:59 ID:XrSMTX.A
ワー! ワーワー!

キャミィ「あああっ……! くそっ……くそっ……くそっ……くそっ……!」ムクッ


実況「あ~っと、キャミィは上体を起こし後頭部を抑え、苦しんでいるっ! かなり苦しんでいるっ!」

元「結構、あの場所いかれてるからねぇ」


春麗「さぁさぁさぁさぁ……」ムクッ

キャミィ「くそっ……くそっ……くそっ……くそっ……」

春麗「……そろそろ、おねむの時間よっ!」クルッ


実況「しかし、春麗は容赦はしないっ……! すぐ様、立ち上がり……そして背後にいるキャミィの方を振り返るっ!」

元「流れは掴んでるからねぇ。やっぱり、いける時にはガンガンいく……それが基本だよ」

573: 名無しさん 2016/04/15(金) 23:48:42 ID:XrSMTX.A
春麗「さぁ、立ちなさいっ……!」ガシッ

キャミィ「くそっ……くそっ……」ググッ


ワー、ワーワー

実況「さぁ、春麗はそのままキャミィの腰回りに腕を回し……おぉ~っと、今度はバックを取りつつ引き起こしていくっ!」

元「うんっ!」


春麗「それっ……! それっ……!」ガシッ

キャミィ「くそっ……くそっ……」


ワー、ワーワー

実況「おぉ~っと、背後を取った春麗は……そこから、キャミィの両腕を自身の両腕で閂状態に捉えていくっ! チキン・ウイングで捉えたぁ!」

元「おぉ~っ!」

実況「こいつは、タイガースープレックスの体勢だっ! さぁ、春麗が背後からキャミィを捉えたぁ!」

574: 名無しさん 2016/04/15(金) 23:53:04 ID:XrSMTX.A
春麗「ふふ、ふふふ……さぁさぁ、子猫ちゃん……」グルッ

キャミィ「くそっ……くそっ……」グルッ


オー! オーオー!

実況「あ~っとっ! いやっ、そこから更に春麗は回転っ! 捉えた両腕を持ち上げ、その下を潜るように抜けて、自身と……そしてキャミィの身体を同時に反転させていくっ!」

元「おおぉっ!」


春麗「……殺してあげるわ」ガシッ

キャミィ「……くそっ!」


オー! オーオー!

実況「さぁ、身体が反転して春麗がキャミィに背を向けるっ! そして、キャミィは前のめりの体勢で腕を封じられているっ!」

元「キル・スイッチだっ!」

実況「殺しのスイッチが入ったぁ! 春麗のキル・スイッチ! キル・スイッチィ! さぁ、春麗はキル・スイッチの体勢でキャミィを捉えたぁ!」

575: 名無しさん 2016/04/15(金) 23:58:56 ID:XrSMTX.A
春麗「……これで終わりよおおぉっ!」


ワー! ワーワー!

実況「ここで春麗が叫んだぁ! 吠えたぁ!」


春麗「破ああぁぁっ……!」フワッ


ワー! ワーワー!

実況「キャミィの腕を封じたまま……前方へと飛び込んでいくっ! 春麗はマットへと飛び込んでいくっ!」


春麗「……たあああぁっ!」ズドーンッ

キャミィ「……ああああっ」


ワー! ワーワー!

実況「決まったぁ! ここで決まったぁ! キャミィの身体がうつ伏せに、顔面からマットへと叩きつけられたぁ! 春麗のキル・スイッチっ!」

元「いったぁ!」

576: 名無しさん 2016/04/16(土) 00:04:31 ID:DbJW2Z0s
春麗「終わりね……それっ……!」グイッ

キャミィ「う、ううっ……くそっ……」ゴロンッ


ワー! ワーワー!

実況「さぁ、うつ伏せでマットへ倒れ込んだキャミィの身体を、春麗は転がして、仰向けにしていくっ!」


春麗「さぁ、レフェリーっ……! フォールよっ! 終わらせてちょうだいっ……!」ガバッ

さくら「了解っすっ!」


ワー! ワーワー!

実況「そしてキャミィの身体へと覆い被さるっ! フォールに入った、フォールに入ったぁ! 春麗が決めにいったぁ!」

元「どうだっ!?」

実況「さぁ、今レフェリーが駆け寄ってきますっ! そしてカウントを取り始めますっ! どうだどうだどうだっ!? 決まったかっ!?」

577: 名無しさん 2016/04/16(土) 00:10:31 ID:DbJW2Z0s
さくら「ワンっ……!」

ワー! ワーワー!

さくら「ツーっ……!」

ワー! ワーワー!

さくら「……スリ」

キャミィ「……ああああっ!」ガバッ

春麗「……嘘でしょ?」


オー! オーオー!

さくら「カウントはツーっすっ! ツーカウントっすよっ! まだ決まってないっすっ!」


オー! オーオー!

実況「なんとなんとなんとぉ! キャミィが返したぁ! キャミィが返したぁ!」

元「おおおおっ!」

実況「ここはキャミィが気力で返してきたぁ! カウントは2.9っ……! 2.9でキャミィが肩を上げたぁ! キャミィっ……! 現王者としての意地を見せつけていくゥゥ!」

585: 名無しさん 2016/04/16(土) 22:01:01 ID:DbJW2Z0s
春麗「ツーカウント……? 冗談はやめてよ。スリーカウントでしょ……?」ムクッ

さくら「ツーカウントっすっ! ツーカウントっ! 肩は上がりましたっ!」


オー! オーオー!

実況「これには、春麗も驚きですっ! さぁ、春麗は上体を起こし、指を二本……三本と立て、レフェリーに確認しているっ!」

元「いやぁ~、気力だっ! 気力だっ!」


オー! オーオー!

キャミィ(この歓声……春麗さんが、私を攻める度に場内が湧く……帰ってきたんだ……絶対王者が帰ってきたんだ……)


オー! オーオー!

実況「しかし、判定は覆りませんっ! レフェリーは指を二本立てているっ! ここはツーカウントっ! ツーカウントォ!」


オー! オーオー!

キャミィ(これが、当然の事……当然の事だった……今までは……)

586: 名無しさん 2016/04/16(土) 22:10:39 ID:DbJW2Z0s
春麗「ふう、まぁいいわ……それなら、次こそキッチリ止めを刺してあげるっ……!」ムクッ


オー! オーオー!

実況「しかし、春麗は気持ちを切り替え、立ち上がっていくっ! 立ち上がっていくっ!」

元「そうだねぇ! あと一歩って所まで来てるからねぇ!」


オー! オーオー!

キャミィ(だけど、今は違う……皆が私を王者にしてくれた……さくらさん……ローズさん、かりんさん……サガットさん、バルログさん、バイソンさん……)

春麗「さぁさぁ、子猫ちゃん……起きるのよっ……!」ググッ

キャミィ(リュウさん、ケンさん、ヤムチャさん……ダンさんもっ……! 皆で一緒にここまで積み重ねてきたんだ……)


オー! オーオー!

実況「さぁ、そして春麗はキャミィの頭部を持ち、引き起こしていきますっ! さぁ、春麗っ! 王者奪還なるかっ!?」

587: 名無しさん 2016/04/16(土) 22:14:48 ID:DbJW2Z0s
イケー! チュンリー!

キャミィ(この歓声……春麗さんの積み重ねてきた物……今ならわかる……その凄さが改めてわかる……だけど……)

春麗「勿論よっ……! それじゃあ、いくわよっ……!」

キャミィ(私だって積み重ねてきたんだっ……! もう絶対王者に対抗できるんだっ……! 負けていられないっ……!)


実況「さぁっ! 春麗のラストスパートっ! 春麗は引き起こしたキャミィの頭部を両腕で抱えたまま……」


キャミィ「……私は王者なんだあああぁぁっ!」パッ

春麗「……あっ!」


オー? オーオー?

実況「あっとっ! いやっ! ここはキャミィっ……! その両腕を振り払ったっ! 振り払ったぁ!」

元「おっとぉ!?」


オー? オーオー?

キャミィ(まだだっ……! まだ、足りないっ……! 越えるんだっ……! 越えてみせるんだっ……!)

588: 名無しさん 2016/04/16(土) 22:22:53 ID:DbJW2Z0s
キャミィ「ああああああああっ!」

春麗「……」ビクッ


オー、オーオー

実況「そして、吠えるゥ! なんとなんとなんとォ!? あのクールな……寡黙なキャミィがここで吠えたぁ!」

元「おおぉっ!?」


キャミィ「うああああああぁぁっ!」ズガッ

春麗「……くあっ!」フラッ


オー! オーオー!

実況「キャミィが大きく吠えつつ……そして、春麗へとエルボーバットォ! その顔面へと打ち込んでいくっ!」

元「おおぉっ!」

589: 名無しさん 2016/04/16(土) 22:28:44 ID:DbJW2Z0s
春麗「飄々としてるあんたが……へぇ……」

キャミィ「あああああああぁっ!」ズガアッ

春麗「あっ……くあっ……!」ヨロヨロ


オー! オーオー!

実況「おぉ~っとっ! そしてここでもう一撃ィ! キャミィが大きく大きく吠えながら……春麗の顔面へとエルボーバットを打ち込んでいくゥ! ここで反撃に出るゥ! 春麗がフラつくゥ!」

元「こりゃ、絶対をベルトを渡さないという意気込みが感じられるよっ!」

実況「さぁ、ここでキャミィが感情を剥き出しにしてきたぁ! 現王者としての意地ィ! プライドォ! そいつが、キャミィを突き動かしていくゥ!」

590: 名無しさん 2016/04/16(土) 22:39:12 ID:DbJW2Z0s
オー! イイゾー! キャミィー!

キャミィ「そうだっ……こうだっ……! これなんだっ……!」

春麗「あれだけラッシュ仕掛けてたのに、こうも簡単にひっくり返されるとはね……くっ……」ググッ


実況「あ~っとっ! しかし、ここは春麗もなんとか踏ん張り、堪えていくっ!」

元「いい一撃だと思ったけど……あ~、少し疲れてるかっ!?」


春麗「頼もしい限りねっ……! 破ああぁぁっ……! いくわよっ……!」ダダッ


キャミィー! キャミィー!

実況「踏ん張り、堪えた春麗は……おぉ~っとっ! ここで突っ込んだぁ! キャミィ目掛けて一気に突っ込んだぁ!」

元「春麗君はスパートかけてるからねぇ!」

591: 名無しさん 2016/04/16(土) 22:46:32 ID:DbJW2Z0s
春麗「……破ああぁぁっ!」ダダッ

キャミィ「……流れは変わったぁ! たああぁっ!」シュタッ

春麗「……んあっ!」


オー! オーオー!

実況「あ~っとっ! いやっ! ここはキャミィっ! 飛び乗ったっ! 突っ込んできた春麗の動きに合わせて、その場で垂直に飛びっ……! おぉ~っと、そのまま肩に飛び乗ったっ!」

元「おおおっ!」


キャミィ「私の力っ……! 皆の力っ……!」ググッ

春麗「あっ……あっ……あああっ……!」グルンッ


実況「肩に飛び乗ったキャミィは、春麗の頭部を両脚で抱え込み……そして股下へ潜り込むようにと後方回転していくっ!」

元「……カーウンタァ!」


キャミィ「喰らってもらうぞっ……! たあああぁっ……!」ズドーンッ

春麗「……く、くあああぁぁっ!」


ワー! ワーワー!

実況「春麗の身体をそのまま一回転させて、背中からマットへと叩きつけていくっ! ここはキャミィっ! 突っ込んできた春麗の勢いをそのまま利用していったぁ!」

元「フランケンシュタイナーっ!」

実況「キャミィのフランケンシュタイナーっ! フランケンシュタイナーァ! ここはカウンターで決めてきたぁ!」

592: 名無しさん 2016/04/16(土) 22:54:25 ID:DbJW2Z0s
ワー! ワーワー!

春麗「ううっ……あっ、あっ、ああっ……」

キャミィ「はぁっ……はぁっ……」

さくら「おっとっ、フォールっすねっ! カウント取りますよっ!」


オー、オーオー

実況「そしてキャミィはそのまま春麗の身体の上に覆い被さっているっ! 覆い被さっているっ! そのまま固めたぁ!」

元「おぉ~っとっ! フォールだっ!」

実況「さぁ、レフェリーが駆け寄ってくるっ! そしてカウントを取るっ! さぁ、カウンターでの強烈な一撃ィ! どうだどうだどうだっ!?」

593: 名無しさん 2016/04/16(土) 22:59:53 ID:DbJW2Z0s
さくら「ワンっ……!」

オー、オーオー

さくら「ツーっ……!」

オー、オーオー

さくら「……スリ」

春麗「……んああああぁっ!」ガバッ

キャミィ「……うああっ!」ドテッ


ワー! ワーワー!

さくら「カウントはツーっすっ! ツーカウントっすよっ! まだ決まっちゃいないっすっ!」


ワー! ワーワー!

実況「いやっ! ここは春麗っ……! 力強く返していくっ! 覆い被さっているキャミィの身体を跳ね飛ばしていくゥ!」

元「おおおっ! 返したぁ!」

実況「カウントは2.2っ! 2.2と言った所でしょうかっ!?」

594: 名無しさん 2016/04/16(土) 23:06:33 ID:DbJW2Z0s
キャミィ「……チィっ!」ムクッ


オー! オーオー!

実況「しかし、跳ね飛ばされたキャミィは、そのままクルッと一回転して、そして体勢を低くしながら、すぐ様立ち上がってくるっ! 立ち上がってくるっ!」

元「おぉ、おぉ! この場面で動きがいいぞっ!?」


キャミィ「はぁっ……はぁっ……起きろっ……!」グイッ

春麗「……くうっ」ググッ


オー! オーオー!

実況「そして、素早く春麗に近づいて……おぉ~っと、ここは上体を起こしていきますっ! キャミィはダウンしている春麗の上体を持ち上げたぁ!」

元「おうおうおうおうっ!」


キャミィ「……たあああぁっ!」ダダッ


オー! オーオー!

実況「そして、キャミィはそのまま春麗の後方っ! ロープ目掛けて、一直線へと走り込んでいったぁ!」

595: 名無しさん 2016/04/16(土) 23:12:50 ID:DbJW2Z0s
キャミィ「……たあああぁっ!」ダダッ


オー! オーオー!

実況「そして、キャミィがロープの反動をつけ、返ってきたぁ! 返ってきたぁ! さぁ、キャミィは春麗の背後から一直線に向かっていくっ!」

元「おぉ~っと、こっちもスパートかけてるんじゃないのぉ!?」


春麗「……う、ううっ」

キャミィ「ったあああぁぁっ……! スパイラルアローっ……!」ズガアアッ

春麗「……くあっ!」ガクッ


ワー! ワーワー!

実況「錐揉み回転の加えた低空のドロップキックっ! スパイラルアローォォ! 春麗の後頭部へと打ち込んでいったぁ!」

元「おぉ~っ! いったぁ!」

596: 名無しさん 2016/04/16(土) 23:18:09 ID:DbJW2Z0s
春麗「ああっ……ああっ……!」ブルブル

キャミィ「はぁっ……はぁっ……勝つっ……! 勝ってみせるんだっ……!」シュルッ


オー! オーオー!

実況「後頭部に強烈な一撃を貰い、ガーックリと前のめりに倒れた春麗ィ! おっとぉ! そしてここでキャミィは、素早く春麗の左脚を捉えるっ!」

元「おおっ!」


キャミィ「……たあああぁっ!」ガシッ

春麗「……くあっ!」


オー! オーオー!

実況「春麗の左脚に両脚を巻きつけ、抱え込むように捉えながら、その関節部分っ……! 左膝を自身の腿へと落ち着けていくゥ!」

元「裏膝十字固めっ!」

実況「ここはキャミィが脚を捉えたっ! 春麗の脚を捉えたっ! そして、裏膝十字固めですっ! 裏膝十字固めですっ!」

597: 名無しさん 2016/04/16(土) 23:27:37 ID:DbJW2Z0s
キャミィ「ギブアップしてもらうぞっ……! たあああぁっ……!」ググッ

春麗「ああああっ……! ああああぁっ……! あああああっ……!」バタバタ


オー! オーオー!

実況「そして、キャミィが後方へと体重を落とし……引き伸ばしていくっ! 春麗の左脚を引き伸ばしていくゥ!」

元「おおおぉっ! いったぁ!」

実況「これっ……! 技の極まり具合はいかがでしょう、元さんっ!?」

元「いや、決まってるでしょ!? 決まってるでしょ!?」


キャミィ「折れるぞっ……! 折れるぞっ……!? いいのかっ……!?」ググッ

春麗「あああぁっ……! あああぁっ……! ああああぁぁっ……!」バタバタ


ワー! ワーワー!

実況「これはガッチリ決まっているっ! ガーッチリ決まっているゥ! おぉ~っとっ! 春麗がその激痛に悶え苦しんでいるゥ!」

598: 名無しさん 2016/04/16(土) 23:35:44 ID:DbJW2Z0s
さくら「ギブアップっ!? ヘイっ、ギブアップっ!?」

春麗「ああああぁぁっ……! ああああぁぁっ……! ノーっ……!」バタバタ


ワー! ワーワー!

実況「ここでレフェリーが確認にくるっ! さぁ、どうだっ!? おぉ~っとっ! 春麗は首を横に振っているゥ!」

元「お~、お~っ! どうなるんだっ!? どうなるんだっ!?」


キャミィ「折るぞっ……! 折るぞっ……! いいのかっ……!?」ググッ

春麗「あっ、あっ……ああああぁぁっ……!」バタバタ

さくら「ヘイっ! ギブアップっ!? ギブアップっ!?」


ワー! ワーワー!

実況「しかし、キャミィがガッチリと腰を落としているっ! 決めにいっているっ! さぁ、どうだどうだどうだどうだァ!?」

599: 名無しさん 2016/04/16(土) 23:40:37 ID:DbJW2Z0s
春麗「はぁっ……ロープっ……! ああっ……」ズルッ

キャミィ「……くっ!」


オー! オーオー!

実況「おぉ~っと、ここで春麗が動くっ! 春麗が動くっ! キャミィの身体ごとっ……! 這いずりながら、ロープへと前進っ! 前進していくゥ!」

元「そうだね! こりゃ、長くは貰えないぞっ!?」


春麗「ロープ……ロープ……はぁっ、はぁっ……」ズルッ

キャミィ「……くそっ!」


オー! オーオー!

実況「ロープブレイクを狙う春麗ィ! ここはロープへと逃れていきますっ! 少しずつではありますが……這いずりながら、ロープへと向かっていきますっ!」

600: 名無しさん 2016/04/16(土) 23:46:10 ID:DbJW2Z0s
キャミィ「……逃さないっ! ああああっ!」ズルズル

春麗「あっ……あああっ……!」


オー! オーオー!

実況「あ~っとっ! いやっ!? ここはキャミィっ! 上体を起こして、そしてそのまま後退っ! 春麗の身体ごと、リング中央に引き戻していくっ!」

元「おぉ~っとっ! 戻ったぁ!」

実況「再び、ロープから距離を取っていくキャミィっ! さぁ、両者の身体が再びリング中央付近まで戻ったぁ!」


キャミィ「あああっ……! 決めますっ……!」ググッ


ワー! ワーワー!

実況「おぉ~っと、そしてここでキャミィが、春麗の左脚から右腕を離し、なんとガッツポーズっ! 場内へ向けてのガッツポーズを見せるっ!」

元「おおぉっ! こりゃもう完全に決める気ですよ!」


キャミィ「……たあああぁぁっ!」ガシッ

春麗「あああっ……! あああぁぁっ……! ああああぁぁっ……!」バタバタ


イイゾー! キャミィー! イイゾー!

実況「そして、再び春麗の左脚を抱え込んで……キャミィは腰を落としていくっ! リング中央ォ! キャミィが春麗の脚を締め付けていくゥゥ!」

元「どうだどうだどうだっ!?」

610: 名無しさん 2016/04/18(月) 21:59:09 ID:6HL8I42s
キャミィ「……たあああぁっ!」ググッ

春麗「あああっ……! くっ、くっ……ロープが……ああああぁぁっ……!」バタバタ


キャミィー! キャミィー!

実況「仕留めにかかったぁ! 完全に仕留めにかかったキャミィっ! さぁ、春麗の脚を絞り上げるっ! 再び絞り上げるっ! どうだ、どうだっ!?」

元「……決まるかっ!? 決まるかっ!?」


キャ・ミ・ィ ! キャ・ミ・ィ !

キャミィ「私がっ……! 私こそが王者なんだっ……! たあああぁっ……!」ググッ

春麗「あああっ……! ああああぁっ……! あああああっ……!」バタバタ


キャ・ミ・ィ ! キャ・ミ・ィ !

実況「さぁ、場内からはキャミィコールっ! ここで決めてしまえと言わんばりのキャミィコールだっ! さぁっ! さぁさぁっ!?」

元「どうだっ!?」

実況「時代は新・女帝かっ!?」

611: 名無しさん 2016/04/18(月) 22:04:10 ID:6HL8I42s
キャ・ミ・ィ ! キャ・ミ・ィ !

さくら「ギブアップっ……!? ヘイっ、ギブアップっ!?」

春麗「あ、ああっ……ギ、ギブアッ……」


実況「レフェリーも必死に確認を取るっ! さぁ、漏れるかっ!? 春麗の口から、ギブアップという言葉が漏れるかっ!?」

元「どうだっ!?」


春麗「ああああぁぁっ……! ノーよっ……! ノーオォォっ!」ググッ

キャミィ「……しぶといっ!」


オー! オーオー!

実況「いやっ……! ここは春麗っ……! 屈しないっ! 屈してはいかないっ! 春麗は再び上体を持ち上げるっ!」

元「おおおっ!? 粘るかっ!?」

実況「こちらにも意地がありますっ! 旧・女帝としての意地ィ! これたのまで誰よりも女子選手というものを牽引してきただけの意地ィィ! 旧・女帝も負けられないィ!」

612: 名無しさん 2016/04/18(月) 22:09:32 ID:6HL8I42s
キャ・ミ・ィ ! キャ・ミ・ィ !

キャミィ「私はっ……! 私は誰よりも強くなったんだぁぁっ……! たあああぁっ……!」ググッ

春麗「くっ……く、くくっ……離しなさいっ……!」ゲシッ

キャミィ「……くあっ!」


オー! オーオー!

実況「おぉ~っとっ! ここは春麗っ! 取られられてはいない方の脚で……右脚でキャミィの顔面を蹴りつけていきますっ! なんとか逃れようとしていきますっ!」

元「どうだろうっ!?」

実況「神脚はまだ一本生きているゥ! まだ残されているゥ! さぁ、逃れられるかっ!?」


キャ・ミ・ィ ! キャ・ミ・ィ !

春麗「離しなさいっ……! 離しなさいっ……!」ゲシゲシ

キャミィ「離してたまるものかっ……! それは誰しもが望んでいる事っ……! たあああぁっ……!」ググッ

春麗「ああああぁっ……! ああああぁっ……!」


実況「しかしっ……! キャミィは離さない、離さないっ! それどころか、より一層力を込め、春麗の左脚を絞り上げていくっ! さぁ、どうだどうだどうだっ!?」

元「どうだぁっ!?」

613: 名無しさん 2016/04/18(月) 22:12:24 ID:6HL8I42s
チュンリー! ガンバレー!

春麗「くそっ……! はぁっ……はぁっ……! それならっ……!」ゴロンッ

キャミィ「……くううぅ!」ゴロンッ


実況「おぉ~っとっ! それならばとっ! 今度は春麗……身体を横に捻り、キャミィの身体ごと、自身の身体を反転させていくっ! ここで両者がひっくり返ったっ!」

元「おぉ~っと、狙いは横かっ!?」


キャミィー! ノガスナー! キャミィー!

春麗「とにかく……とにかく、逃げないとっ……! はぁっ……はぁっ……!」ゴロンッ

キャミィ「逃がさないっ……! 逃がさないっ……! ああああぁぁっ……!」ゴロンッ


実況「あ~っと、再び両者の身体が反転っ! キャミィは絞り上げるっ! 渾身の力を込めて絞り上げ続けているっ!」

元「あぁっ……! どうなんだ、どうなんだっ!?」

614: 名無しさん 2016/04/18(月) 22:16:29 ID:6HL8I42s
春麗「……ロープっ!」ガシッ


オーオー! アーアー オーオー! アーアー

実況「ここで春麗の腕がロープへと伸びたぁ! ロープへと伸びたぁ! その手で春麗がサードロープを掴むっ!」

元「ロープブレイクっ!」


さくら「ロープブレイクっすっ! ロープブレイクっすよっ! 離すっすっ!」

キャミィ「はぁっ……はぁっ……くそっ……!」パッ


実況「ここは春麗っ……! 意地を見せつけてましたっ! ロープブレイクで逃れたぁ! さぁ、今レフェリーが今制止に来るっ! そして、キャミィが春麗のから手を離すっ!」

元「おぉ~っ! いや~、今のは危なかったんじゃないっ!?」

615: 名無しさん 2016/04/18(月) 22:20:52 ID:6HL8I42s
春麗「ああっ……はぁっ、はぁっ……もう足が……」ググッ

キャミィ「決まらなかったがっ……! 相手は……!」チラッ


実況「さぁ、春麗がなんとかセカンドロープに手をかけ……腕の力で身体を持ち上げ、起き上がろうとしていますが……あ~っと、春麗の左脚っ! おぉ~っと、どうでしょうっ!? これはダメージ……どうですかねぇ!?」

元「引き摺ってるねぇ……いやぁ、今のは決まりはしなかったけど……うん、効いてると思うよっ!?」

実況「キャミィはそんな春麗の姿をチラリと横目で確認っ!」


オー! オーオー!

キャミィ「いけるっ……! いけるっ……! いけるっ……! 流れは来ているっ……!」ムクッ

春麗「はぁっ……はぁっ……はぁっ……」ググッ


キャミィー! イケー!

実況「素早く立ち上がってくるキャミィっ! 先に立ち上がったのはキャミィっ! さぁ、そして春麗もセカンドロープからトップロープへと手を伸ばし、その重い身体を引き起こしてくるっ!」

616: 名無しさん 2016/04/18(月) 22:24:27 ID:6HL8I42s
春麗「あああぁっ……! 負けないっ……!」ググッ

キャミィ「……終わらせるっ!」クイッ


ワー! ワーワー!

実況「おぉ~とぉ! そしてここでっ! 立ち上がったキャミィは、自身の腹部にベルトを示すかのようなジェスチャーを見せるっ!」

元「おおぉぉっ!」


春麗「はぁっ……はぁっ……」

キャミィ「……レディ?」ダダッ


ワー! ワーワー!

実況「そしていったぁ! キャミィがいったぁ! ベルト防衛まで後一歩っ! 春麗の立ち上がりに合わせて……キャミィが突っ込んだあぁっ!」

元「……決めにいったぁ!」

617: 名無しさん 2016/04/18(月) 22:27:47 ID:6HL8I42s
キャミィ「スピンドライブっ……!」ズガァ

春麗「……カッ」クラッ


オー! オーオー!

実況「そしてキャミィがいったぁ! 狙いは先程ダメージを与えた左脚ィ! 錐揉み回転を加えた低空飛行のドロップキックっ! スパイラルアローを春麗の左脚に打ち込んでいくっ!」

元「……決めにくるのなら、まだ続くよっ!?」


キャミィ「……スマッシャーっ!」ズガアァァッ

春麗「……くあっ!」クラッ


ワー!ワーワー!

実況「更にそこから、春麗の顎ォ! 蹴り上げつつ、後方へと一回転っ! 一回転っ! 続けてのキャノンスパイクゥ!」

元「スピンドライブスマッシャーだっ!」

実況「いったぁ! キャミィがいったぁ! スピンドライブスマッシャーっ! かつての王者にっ……! 現王者が繰り出す、スピンドライブスマッシャーァァ!」

618: 名無しさん 2016/04/18(月) 22:30:12 ID:6HL8I42s
春麗「あああっ……あああっ……」クラッ

キャミィ「……決まったっ!」シュタッ


ワー! ワーワー!

実況「春麗は大きく大きく仰け反ったぁ! そしてキャミィは、そのまま一回転して着地ィ!」

元「決まったぁ!」


春麗「ああっ……あああっ……ロープ……」ググッ

キャミィ「……ロープっ!?」


実況「春麗はそのまま大きく後方にダウン……あ~、いやっ! ここは背後のロープに倒れ込みますっ!」

元「……んんっ!?」

619: 名無しさん 2016/04/18(月) 22:34:08 ID:6HL8I42s
春麗「幸運が……一つ……一つだけ、残ってたわ……」ググッ

キャミィ「……しまったっ!」


実況「春麗の身体が……おぉ~っと、ロープに倒れ込み……その反動によってっ!」

元「おおぉっ!?」


春麗「この幸運っ……! 物にしてみせるっ……!」グイッ

キャミィ「……くっ!」


オー! オーオー!

実況「そのまま前に出るっ……! 前に出るゥゥ! ここで春麗が前に出るゥゥゥゥ!」

元「おおぉぉっ!」

620: 名無しさん 2016/04/18(月) 22:37:17 ID:6HL8I42s
春麗「……破アアアァァッ!」スガァッ

キャミィ「……くああぁっ!」ヨロッ


オー! オーオー!

実況「そして、キャミィの顔面に打ち込んでいくっ! 左脚で打ち込んだぁ!」


春麗「千烈脚っ……! 破アアアァァッ……!」ズガガガガ

キャミィ「あっ……あっ……ああっ……」


ワー! ワーワー!

実況「そのまま、一歩前進して……身体を半身にして、今度は右ィ! 右での蹴り蹴り蹴りィ! おぉ~っと、春麗は右脚での蹴りをキャミィに打ち込む打ち込む打ち込むっ!」

元「百裂脚かっ……!? それとも千裂脚かっ!?」

621: 名無しさん 2016/04/18(月) 22:41:09 ID:6HL8I42s
春麗「……やあああああぁぁぁっ!」ズガガガ

キャミィ「あっ……ああっ……あああっ……」


ワー! ワーワー!

実況「右での連続蹴りを打ち込んでいった春麗は……おぉ~っと、まだいくっ! まだいくっ! もう一歩前進しながら、身体を半身にして……今度は左ィ! 左で連続してキャミィを打っていくゥ!」

元「千裂脚だっ!」


春麗「やあああああぁぁっ……! あっ……ああっ……!」ピタッ

キャミィ「うあっ……んああっ……! んっ……!?」


オー? オーオー?

実況「ここは春麗の千裂脚っ! 千裂脚っ! さぁ、春麗も王者としての意地を……んっ……!?」

元「んんっ!?」

実況「おっと、なんだっ!? どうしたっ!? ここで春麗の動きが止まったぞっ!?」

622: 名無しさん 2016/04/18(月) 22:44:51 ID:6HL8I42s
春麗「足が……足がっ……! くっ……くっ……! うっ、ううっ……!」ブルブル


実況「春麗は苦悶の表情だっ!? そしてここで、蹴りが止まるっ!」

元「足だ……キャミィ君の仕掛けで、足のダメージが生きてるんだよっ……!?」

実況「あ~っとっ……! 確かに……今の春麗が左脚にはダメージが蓄積されていますっ!」


キャミィ「はぁっ……はぁっ……やったぞ……やったぞ……逆転だっ……!」

春麗「くっ、くうっ……ああっ……ああっ……!」ブルブル

キャミィ「……終わりだぁっ! プレゼント・フォー・ユーっ!」ダダッ


オー! オーオー!

実況「おぉ~っとっ! そして、その一瞬の隙を見逃すキャミィではないっ! ここで突っ込むっ! 春麗に向かって突っ込んでいくっ!」

元「おおぉっ!」

623: 名無しさん 2016/04/18(月) 22:47:16 ID:6HL8I42s
キャミィ「……イージーっ!」シュタッ

春麗「くあっ……!」


ワー! ワーワー!

実況「クルッと前方回転しながら、春麗の肩へと飛び乗っていくキャミィっ! キャミィがいった、キャミィがいった、キャミィがいったああぁ!」

元「CQCだっ!」


キャミィ「やああっ……! んっ……! んんっ……!?」

春麗「させない……させないわよっ……!」ガシッ

キャミィ「くっ……! ああっ……!」


オー? オーオー?

実況「キャミィにはまだこれがあったぁ! 得意のクイック・コンビネーションCQCィ! さぁ、キャミィはそのまま春麗の首を……」

元「んんっ……!? おおっ……!?」

実況「待て待て待て待てェ! いやっ……! これは、春麗っ……! 耐えているっ……!? 堪えているかっ!? 両肩に飛び乗ってきたキャミィ両太腿を掴み……そのまま堪えているっ!」

624: 名無しさん 2016/04/18(月) 22:50:41 ID:6HL8I42s
オー! オーオー!

キャミィ「くぅっ、くううぅっ……! 粘るなっ……! 沈むんだっ……!」モガモガ

春麗「あああぁっ……! 負けないっ……! 負けないっ……! 帰ってきたこのリングで……」ブルブル


実況「春麗は堪えているっ! 堪えているっ! パワーボムの体勢で捉えているっ! どうするっ!? このまま叩きつけるかっ!?」

元「おおぉぉっとっ!」

実況「しかし、キャミィもまた堪えているっ! 春麗の肩の上で堪えているっ!」


春麗「勝利を飾るのよっ……! ああああぁぁっ……!」グイッ

キャミィ「……うああぁっ!」ストンッ


オー! オーオー!

実況「いやっ! ここは春麗っ……! 一度落としたぁ! 正面へとキャミィの身体をストンと落としていくっ!」

元「おぉ~っとぉ!」

625: 名無しさん 2016/04/18(月) 22:54:08 ID:6HL8I42s
キャミィ「……くそっ!」ヨロッ

春麗「いくわよっ……! 破アアアァァッ!」ズガァッ

キャミィ「……くあっ!」


オー! オーオー!

実況「春麗は打ち込んでいくゥ! 再び右の足で……正面に降り立ったキャミィの顔面へと蹴りを打ち込んでいったぁ!」

元「もう一回いったぁ!」


春麗「こんな足の痛みなんかに……」ググッ

キャミィ「……うっ、うああっ」


実況「そして、春麗は身体を半身にしつつ一歩前進っ……! 再びいくかっ!? いくかいくかいくかっ!?」


春麗「負けてられないのよおおっ……! やあああああぁぁっ……!」ズガガガ

キャミィ「あっ……あああっ……ああああっ……!」


ワー! ワーワー!

実況「いったいったいったァァ! 左での蹴りィ! 痛みに堪えながら春麗がいったぁ! 左足での蹴りを容赦なく、キャミィ目掛けて打ち込んでいくっ! 再び、千裂脚っ! 千裂脚ゥゥゥ!」

元「おぉ~っ! いったああっ!」

626: 名無しさん 2016/04/18(月) 22:57:57 ID:6HL8I42s
春麗「……やあああああぁぁっ!」ズガガガ

キャミィ「ああっ……! ああっ……! あああぁっ……!」

春麗「はぁっ……はぁっ……まだまだぁ……!」


ワー! ワーワー!

実況「さぁ、春麗の左の蹴りィ! 蹴り蹴り蹴りィ! おぉ~っと、春麗は!? そのまま、まだいくかっ!?」

元「おっと、踏み込んだぁ!」


春麗「……破アアアァァッ!」スガアァッ

キャミィ「……くあっ」クラッ


ワー! ワーワー!

実況「春麗はまだ踏み込んでいくっ! 身体を再び半身にして……そして右足での蹴りィ! 突き上げるようにと、キャミィの顎を蹴り上げたァァ!」

元「おおぉっ!」


春麗「鳳扇華ァァァァ! 破アアアァァっ……!」ズガアァァッ

キャミィ「……ああっ」


ワー! ワーワー!

実況「倒立状態で開脚して、回転しながらの蹴りィ! 身体を回転させつつ、キャミィの身体に足をぶつけていくゥゥ! そこからスピニングバードキックへと繋げたぁ! こいつはこいつは……春麗の大一番での隠し技ァ!」

元「鳳扇華が出たああぁっ!」

実況「鳳扇華だああぁぁっ! 鳳扇華ァァァァ! 春麗がいったいったいったァァ!」

628: 名無しさん 2016/04/18(月) 23:01:21 ID:6HL8I42s
キャミィ「あっ……ああっ……」クラッ

春麗「はぁっ……はぁっ……」


実況「逆転に続く逆転撃っ……! そこから更に続く逆転撃ィィ! 何度転がったかもうわかりませんっ! とにかくっ……! とにかくっ……!」


キャミィ「ううっ……ああっ……」バターンッ

春麗「はぁっ……はぁっ……」


ワー! ワーワー!

実況「倒れたのはキャミィっ……! 倒れたのはキャミィっ……! キャミィは大きく大きく大きくダーウンっ!」

元「決まったぁ!」

629: 名無しさん 2016/04/18(月) 23:05:53 ID:6HL8I42s
ワー! ワーワー!

春麗「本当に……本当に……強くなったわね……魅力的になったわね……」

キャミィ「ああっ……ああっ……」


実況「さぁ、後はフォールにいくだけだっ! おっと、しかしっ! 春麗も打ち疲れているかっ!?」

元「いや~、そんな事言ってられないよっ!」


春麗「ありがとう、キャミィ……本当にありがとう……そして……」

キャミィ「……ううっ」

春麗「……ゴメンネ」バタッ


ワー! ワーワー!

実況「さぁ、春麗はそのままガックリと倒れ……しかし、背中からキャミィの身体の上へと覆い被さっていくっ! いったぁ! ここでいったぁ!」

元「おぉ~しっ! フォールだっ!」

実況「春麗がフォールに入ったぁ! 春麗がフォールに入ったぁ! そして、レフェリーが駆け寄ってくるっ! カウントを取り始めるっ! さぁ、どうだどうだどうだっ!?」

630: 名無しさん 2016/04/18(月) 23:07:01 ID:6HL8I42s
ワー! ワーワー!

春麗「本当に……本当に……強くなったわね……魅力的になったわね……」

キャミィ「ああっ……ああっ……」


実況「さぁ、後はフォールにいくだけだっ! おっと、しかしっ! 春麗も打ち疲れているかっ!?」

元「いや~、そんな事言ってられないよっ!」


春麗「ありがとう、キャミィ……本当にありがとう……そして……」

キャミィ「……ううっ」

春麗「……ゴメンネ」バタッ


ワー! ワーワー!

実況「さぁ、春麗はそのままガックリと倒れ……しかし、背中からキャミィの身体の上へと覆い被さっていくっ! いったぁ! ここでいったぁ!」

元「おぉ~しっ! フォールだっ!」

実況「春麗がフォールに入ったぁ! 春麗がフォールに入ったぁ! そして、レフェリーが駆け寄ってくるっ! カウントを取り始めるっ! さぁ、どうだどうだどうだっ!?」

631: 1 2016/04/18(月) 23:08:04 ID:6HL8I42s
二重っす
無視でよかです

632: 名無しさん 2016/04/18(月) 23:08:50 ID:6HL8I42s
さくら「ワンっ……!」

ワー! ワーワー!

さくら「ツーっ……!」

ワー! ワーワー!

さくら「……スリイイイィィっ!」

ワー! ワーワー! ワー! ワーワー!

さくら「スリーカウントっすよっ! スリーカウントォ! ゴングを鳴らすっすっ! ゴングを!」


カンカンカーン


ワー! ワーワー!

実況「決まったぁ! ここで決まったぁ! スリーカウントっ! スリーカウントォ!」

元「決まったぁ!」

実況「激闘の結末っ……! 新・旧王者決定戦っ……! その結末は、春麗っ……! 春麗ィ……! 旧王者春麗が、この激闘を制しましたぁ!」

633: 名無しさん 2016/04/18(月) 23:11:38 ID:6HL8I42s
春麗「はぁっ……はぁっ……」

キャミィ「はぁっ……はぁっ……」


ワー! ワーワー!

実況「ベルト奪還成功っ! この瞬間っ……! 女子王者のベルトは、春麗の腰へと再び戻ってきましたぁ!」

元「どっちに転んもおかしくはなかったっ!」

実況「そうですっ! そうですっ! キャミィも……キャミィも……くううっ……! 後一歩っ……! 後一歩でしたっ……!」

元「ああっ……! そうだね……うんっ……!」

実況「ベルトを奪還したのは春麗っ……! 春麗ですっ……! ああっ……! しかし、春麗は動けませんっ……! キャミィもまた、動けませんっ……!」

元「……それだけの激闘だったんだよっ!」

634: 名無しさん 2016/04/18(月) 23:14:24 ID:6HL8I42s
ワー! ワーワー!

マスクマン「ふざけんなああぁぁ……! こんな試合が……こんな試合が、認められていいわけねぇだろうがっ……! うるあああぁぁっ……!」ダダッ

さくら「暫く二人共動けそうにないっすね……うんうん……」

マスクマン「……ふざけてんじゃねぇぞ、この糞がああぁっ! 糞ボケがあああぁっ!」スーッ

さくら「……んっ、なんだっ!?」チラッ


元「ここまで春麗君が負い目られたのって……なかなかないんだよっ! だから、キャミィ君は……」

実況「おぉ~っと、待って下さい、元さんっ!? 何でしょうっ!? リング上に何か動きがありましたよっ!?」

元「……えっ?」


マスクマン「舐めてんじゃねぇぞ、ゴラァ! 舐めてんじゃねぇぞっ! てめぇ、この糞がぁぁっ! ふざけてんじゃねぇっ!」ガスガス

春麗「ガッ……ガッ……」


ザワ……ザワ……

実況「リング上に、何者かが進入してきましたっ! 黒いマスクをつけていますっ! 黒いジャージを身に纏っていますっ! 黒尽くめの謎の人物が突如リングに現れましたっ!」

元「……なんだ、アイツ!?」

実況「そして、春麗の身体を踏みつけていますっ! なんだなんだなんだっ!? 何がどうなっているっ!? 何がどうなっているんだっ!?」

636: 名無しさん 2016/04/18(月) 23:18:27 ID:6HL8I42s
マスクマン「うるああぁっ! うるああぁっ! くたばってろ、ボケェっ!」ガスガス

春麗「うっ……ううっ……」

さくら「ちょっと、ちょっと……あんた、何を……」

マスクマンB「……」ズザーッ

マスクマンC「……」ズザーッ

さくら「……えっ?」


ザワ……ザワ……

実況「黒尽くめの人物は春麗に暴行を加え……あ~っと、何だ何だ何だっ!?」

元「……一人じゃないよっ!?」

実況「増えましたっ! ここで増えましたっ! 同じ黒いマスクに黒いジャージの同じような黒尽くめの人物が、更に二人、リング上へと雪崩れ込んできましたっ!」

637: 名無しさん 2016/04/18(月) 23:21:38 ID:6HL8I42s
さくら「……あんたら、何だっ!?」

マスクマンC「……黙ってろっ!」ガシッ

さくら「ガッ、ガッ……くあっ……」ブルブル

マスクマンA「うるあっ……! うるあっ……! くたばってろっ……!」ガスガス

マスクマンB「フフフ……フフフ……」ガスガス


ザワ……ザワ……

実況「あ~っと、春麗の元へともう一人加わりましたっ! 春麗の身体を二人がかりで踏みつけていくっ! 踏みつけていくっ! あ~っと、そしてもう一人はレフェリーさくらへといったっ……! レフェリーの首を両腕で締め付け……そのまま、持ち上げていますっ!」

元「……シャドルーかな?」

実況「シャドルーでしょうかっ!? シャドルーでしょうかっ!? これはこれは……え~、つまりキャミィが……シャドルーと繋がっていた……?」

638: 名無しさん 2016/04/18(月) 23:24:13 ID:6HL8I42s
キャミィ「はぁっ……はぁっ……はぁっ……」ズルズル


ザワ……ザワ……

実況「あっと、ここでキャミィが上体を起こし……そして暴行を加えられている春麗を尻目に……コーナーへと引き下がるっ! 引き下がっていきますっ!」


マスクマンB「……」ズガズガ

キャミィ「……」ジーッ


ザワ……ザワ……

実況「そして、そんなキャミィに……春麗に暴行を加えていた人物が……今、ゆっくりと近づいていきますっ!」

元「あれが……だから、キャミィ君の仲間で……え~っと……」


マスクマンB「……貴女も同罪っ!」ズガァッ

キャミィ「……ぐっ!」


ザワ……ザワ……

実況「あ~っ! いやっ! 違うっ……! キャミィもだっ! キャミィも蹴りつけられたっ! 黒尽くめの人物に……キャミィも蹴りつけられたぁ!」

元「……ええっ!?」

639: 名無しさん 2016/04/18(月) 23:27:13 ID:6HL8I42s
マスクマンC「どうだっ……! どうだっ……!?」ググッ

さくら「ガッ……ガッ……」


ザワ……ザワ……

実況「一人はさくらの首を絞めながら、そのまま抱え上げているっ! さくらに暴行を加えているっ!」


マスクマンB「それっ……! それっ……!」ゲシゲシ

キャミィ「ぐっ……ぐっ……」


ザワ……ザワ……

実況「そして、一人はコーナーでキャミィの身体を踏みつけているっ! キャミィに暴行を加えているっ!」

元「え~、だから……これは……キャミィ君は無関係なのか……!?」


マスクマンA「舐めてんじゃねぇぞ、ゴミクズがっ……! うるあっ! 立ちやがれっ!」グイッ

春麗「うっ……ううっ……」


ザワ……ザワ……

実況「そして、もう一人はリング中央……春麗の身体を踏みつけて……あ~っ! いやっ! いやっ! 引き起こしているっ! 春麗の身体を引き起こしていますっ!」

640: 名無しさん 2016/04/18(月) 23:30:14 ID:6HL8I42s
マスクマンA「この糞ボケがっ……! うううらあぁっ……!」ダダッ

春麗「ううっ……ううっ……」


ザワ……ザワ……

実況「そして、ロープへと走ったぁ! ロープを反動をつけ……再び春麗へと向かっていくっ!」


マスクマンA「くたばってろ、ボケがああぁぁっ……! うるあああぁぁっ……!」ズガアァッ

春麗「……くあああぁぁっ!」バターンッ


ザワ……ザワ……

実況「そしてラリアットだあっ! なんと言う事だっ! 謎の人物は春麗へとラリアットを打ち込んでいったぁ!」

641: 名無しさん 2016/04/18(月) 23:33:28 ID:6HL8I42s
春麗「ああっ……ああっ……なんなのよ……」ゴロゴロ

マスクマンA「……ケッ、二度と戻ってくるんじゃねぇ。てめぇにゃリングに上がる資格なんてねぇんだ」


実況「あ~、強烈な一撃を叩き込まれた春麗は、そのまま転がって……あ~っと、場外へ……場外へ行きますっ!」

元「うんうん……よくわかんないけど、避難した方がいいよ、きっと」


マスクマンB「……貴女も場外にいきなさいっ!」グイッ

キャミィ「……くっ!」ボトッ

マスクマンC「……お前もだっ!」グイッ

さくら「……くああっ!」ボトッ


実況「あ~っと、そしてここでキャミィもっ……! そしてレフェリーのさくらまでっ……! 謎の人物達に場外へと落とされてしまったっ!」

642: 名無しさん 2016/04/18(月) 23:36:42 ID:6HL8I42s
マスクマンA「イエーイっ!」

マスクマンB「イエーイっ!」

マスクマンC「イエーイっ!」


ブー! ブーブー!

実況「異常事態だ、異常事態っ! リング上があっと言う間に黒尽くめの人物達に支配されてしまったっ! あっと、ここで場内もその異常に気づいたかっ!? ブーイングですっ! 黒尽くめの人物達に、ブーイングが浴びせられますっ!」

元「そりゃ、そうなるよ……!」


マスクマンA「ケッ、うるせぇゴミ共だなぁ……黙らせねぇと、いけないな……おいっ!」

マスクマンC「……了解っ!」スッ


ブー! ブーブー!

実況「なんだなんだっ……!? 何が一体どうなっているんだっ!? あっと、ここで一人の人物が場外を降りますっ! 何をするんだっ!? 何をする気だっ!?」

643: 名無しさん 2016/04/18(月) 23:39:47 ID:6HL8I42s
マスクマンC「……マイク持ってきましたっ!」

マスクマンA「……よぉ~し、ご苦労。それじゃあ、一発ゴミ共を黙らせてやるか」パシッ


ブー! ブーブー!

実況「あ~っと、どうやらマイクの様ですね……? どうやらマイクを取りにいった模様ですっ! さぁ、謎の人物達がマイクを握ったぁ!」

元「今、マイクを持ってる奴が……リーダー格臭いなぁ……」


マイクマンA「……ボンバアアアアアアーァっ!」


ザワ……ザワ……

実況「女ですっ! 女の声ですっ! 謎の人物は、マイクに向かって叫びましたっ! それは女の声ですっ!」

元「あっ、本当だっ! 胸の膨らみも、よく見りゃあるっ!」

644: 名無しさん 2016/04/18(月) 23:43:07 ID:6HL8I42s
実況「マイクを手にした女は続けますっ!」


マスクマンA「飛ぶよ七色、何処までもっ……!」

ザワ……ザワ……

マスクマンA「燃えるマッスル、爆発力でっ……!」

ザワ……ザワ……

マスクマンA「リングに煌めけ、一番星っ……!」

ザワ……ザワ……

マスクマンA「掴んで、投げて、叩きつけっ……!」

ザワ……ザワ……

マスクマンA「魅せろあたしのっ……!」モガモガ


実況「女はマスクに手を掛けますっ! 今、そのマスクを脱ぎ去りますっ! そして、その正体はっ……! その正体はっ……!?」

645: 名無しさん 2016/04/18(月) 23:46:21 ID:6HL8I42s
レインボーミカ「……レインボオオオォォォっ!」


オー! オーオー!

実況「マスクを脱ぎ去り、マットに叩きつけるっ! そして指を一本突き立てながら叫ぶっ! なんとなんとなんとォ!?」

元「マジかぁ!?」

実況「リング上に乗り込んできたマスクマンの正体は、レインボー・ミカだっ! レインボー・ミカァ! リングの一番星、レインボー・ミカァ!」

元「レインボー・ミカって言ったら……あの他団体のエースですよっ!」

実況「そうですっ! そのレインボー・ミカですっ! なんとなんとなんと、そのレインボー・ミカが、このストリートプロレスに姿を現したああぁっ!」

659: 名無しさん 2016/04/19(火) 22:01:09 ID:AjabNVWc
ミカ「リングの一番星っ……! レインボー・ミカァァ! このストリートプロレスに只今見参っ! ボンバアアアアァァっ!」


ワー! ワーワー!

実況「ド派手にその姿を現した、レインボー・ミカァァ! おぉ~っと、おっとおっとぉ! 今、このストリートプロレスの中心で叫んでいますっ!」

元「いや~、こりゃ驚きだね」


ミカ「ヘイっ! てめぇらも自己紹介しなっ……! ヘイっ、ヘイっ……!」

マスクマンB「……そうね」パシッ


ワー! ワーワー!

実況「おぉ~っと、そしてここでレインボー・ミカは……隣のマスクマン……いやっ、マスクウーマンでしょうかっ!? マイクを手渡しますっ! マイク手渡していきますっ!」

元「……マスクウーマンでしょうね。うんうん。あっちも女だ」

660: 名無しさん 2016/04/19(火) 22:12:19 ID:AjabNVWc
マスクマンB「……」モガモガ

ミカ「よぉ~し、よぉ~し、よぉ~し……」ヌギヌギ


オー? オーオー?

実況「さぁ、もう一人のマスクウーマンがここでマスクに手を掛けますっ! その、正体は誰だ誰だ誰だっ!? おぉ~っと、そしてここで……レインボー・ミカはジャージ脱いでいるぞぉ!? おぉっ!? おぉっ!? おおっ!?」


ララ「ララよっ……! よろしくねっ!」


オー! オーオー!

実況「おぉ~っと、マスクの下に見えたその顔は……ララですっ! ララですっ!」

元「ララ・マツダ君だね。彼女も、ミカ君と同団体所属の選手だ」

実況「さぁ、二人目のマスクウーマンの正体はララっ……! ララ・マツダァ! ララ・マツダでございましたぁ!」

662: 名無しさん 2016/04/19(火) 22:20:10 ID:AjabNVWc
ミカ「こいつはウチん所のララ・マツダだぁ! 将来、天下取る奴かもしれねぇぞっ!? どうだぁっ!? アタシの次に美人だろぉっ!? オラオラオラオラ、拍手ぐらいしろってんだ、この野郎っ!」パンパン


ワー! ワーワー!

実況「おぉ~っと……そして、レインボー・ミカのジャージのその下には……くあ~っはっはっはっ……! リングコスチュームですっ! はっはっは~! ちくしょうっ! しっかりブルーのリングコスチュームを身に纏ってきていますっ!」

元「……何、想像してたのかな?」

実況「さぁさぁ、レインボー・ミカは大きく大きく手を打ち鳴らし、リングを盛り立てていますっ!」


ララ「さて……貴女も続くのよ……」

マスクマンC「……はいっ!」パシッ


オー! オーオー!

実況「お~っと、そしてそしてそして……ララは、ここで隣のマスクウーマンに、マイクを手渡しますっ! さぁさぁ、ラストの三人目っ! その正体は誰だっ!? 誰だ誰だ誰だっ!?」

元「気になるねぇ!」

664: 名無しさん 2016/04/19(火) 22:27:32 ID:AjabNVWc
マスクマンC「……」モガモガ

ララ「……アタシも脱ごうかな」ヌギヌギ


オー! オーオー!

実況「さぁ、最後の一人のマスクウーマンがここでそのマスクに手をかけるっ! そして、ララもジャージを脱ぎ始めるっ! しかし、過剰な期待は禁物だぞぉ! あの下にはリングコスチュームは着ているぞっ!? 青少年の諸君っ!」

元「……そんな事考えてるのは君だけだ!」


まこと「おら、まことっちゅーますっ……! 一つ、名前だけでも覚えて帰ってくだせぇっ……!」


オー、オーオー

実況「さぁ、最後の一人がマスクを脱いだぁ! その正体は……え~っ……え~っ……」

元「まこと君です」

実況「ま~こ~と~だ~っ! まことまことまことまことおおっ! 最後の一人はまことだぁ!」

元「彼女もミカ君達と同団体所属のね……いい選手ですよ」

665: 名無しさん 2016/04/19(火) 22:35:57 ID:AjabNVWc
ミカ「反応が薄いんじゃねぇのか、おいコラ、糞野郎っ……! ウチん所のまことはなぁっ……!? ガッツだけだったら、誰にも負けねぇんだよっ! 誰よりも根性すわってんだこの野郎っ……! オラオラオラオラ、拍手しろ拍手っ! オラオラァ!」パンパン

ララ「ババ~ンっ!」


オー! オーオー !

実況「さぁさぁ、場内へと拍手を要求するレインボー・ミカっ! レインボー・ミカっ!おぉ~っと、そして元さん見て下さいっ! 見て下さいよっ! あのジャージを脱いだ、ララの姿をっ!」

元「……んっ?」

実況「胸元がはだけておりますっ! セエエエクシイイィィっ! ザ・セエエエクシイイィィっ! うおおおぉぉっ! おっとおっとおっとぉぉっ!」

元「……君はいつか絶対にクビになるよ。絶対に、うん。ちょっと考えた方がいいよ」


ミカ「……まことぉ! 早い所、おめぇも脱いじまえっ!」

まこと「……はいっ!」ヌギヌギ


実況「おぉ~っと、そしてここでまことも今ジャージを脱ぎ始めるっ! いや~、こうなってくると期待が出来ますよねぇ!? 元さんっ!?」

元「……あ~、言っておくけど、まこと君はそういうのじゃないから」

666: 名無しさん 2016/04/19(火) 22:41:36 ID:AjabNVWc
まこと「……うっすっ!」


実況「さぁ、まことがジャージを脱ぎ、その姿が完全に露わになったぁ! こちらは胴着でしたっ! 胴着に身を包んでおりますっ! あ~っと、アンダーシャツまで着てるなっ!」

元「……ねっ?」


ミカ「よぉ~っしゃっ……! それじゃあ、おめぇらいくぞぉぉっ……!? 準備はいいな……!? せぇ~のっ……!」パシッ


実況「さぁさぁ、そしてここで再びレインボー・ミカへとマイクは戻り……そしてそしてそして……」

元「うん」


ミカ「ボンバアアアアァァ!」ビシッ

ララ「ボンバアアアアァァ!」ビシッ

まこと「ボンバアアアアァァ!」ビシッ


ワー! ワーワー!

実況「三人揃って、指を突き立て、声高々に叫んでいくぅぅ! ボンバアアアアァァ!」

667: 名無しさん 2016/04/19(火) 22:48:44 ID:AjabNVWc
ワー! ワーワー!

実況「いやぁ、いやぁ、実に驚きですっ……! あのレインボー・ミカっ……! そして、ララっ……! さらにはまことと……このストリートプロレスにその姿を現しましたっ!」

元「いやいや、待ってよ。盛り上がってるけど……そもそも彼女達は、何しに来たんだ?」

実況「あ~、そう言えばそうですね……」


ミカ「……だああっ!」


オー? オーオー?

実況「あっ、ここでレインボー・ミカが、短く鋭くマイクに叫んだっ! 場内を一喝するように、叫んだっ!」

元「……何か、言うのかな?」

668: 名無しさん 2016/04/19(火) 22:54:13 ID:AjabNVWc
ミカ「皆さん、こんばんは……レインボー・ミカです……」

ララ「えっ……? あっ、こんばんは……」ペコッ

まこと「こんばんは!」ペコッ


実況「さぁ、レインボー・ミカ……先ずは挨拶から、始めますっ!」


ミカ「本日のストリートプロレス……皆さんは、非常に楽しみにしながら、この会場に、足をお運びになられた事だと思いますっ!」

オー、オーオー

ミカ「そしてっ……! 自分も同じですっ……!」


オー? オーオー?

実況「おぉ~っと、おっとおっとぉ!? なんだぁ、どういう事だぁ?」

669: 名無しさん 2016/04/19(火) 23:00:35 ID:AjabNVWc
ミカ「自分が何よりも楽しみにしていたのは、メインイベントっスっ……!」


オー、オーオー

実況「おぉ~っと、レインボー・ミカは……メインイベントを……」

元「いやぁ、でもさぁ……?」

実況「……ですよねぇ?」


ミカ「自分達と同じ、女子選手が……しかも、男ん中に混じって……それでも、男を越えるような熱い試合を見せてくれるっ……! その心意気っ……! 自分はこの目に焼き付けようと思いましたっ……!」

オー、オーオー

ミカ「だからっ……! 自分はっ……! チケットを買って……若い者引き連れて……それを、見に来たんっすよっ……!」


オー!オーオー!

実況「おぉ~っと、おっとおっとっ……! どうやら、レインボー・ミカ……そして、ララ……更にはまこと……彼女達は、本日どうやらお忍びで会場に足を運んでいたのでしょうか?」

元「だから、マスクもつけてたのかな?」

実況「見つかると騒ぎになってしまいますからね?」

元「そうそう」

670: 名無しさん 2016/04/19(火) 23:08:46 ID:AjabNVWc
ミカ「……それが、なんだなんだなんだオイッ! この糞みてぇな試合はよおおおぉぉっ!」

オー? オーオー?

ミカ「ふざけた試合しやがってっ……! ゴミみてぇな試合しやがってよぉ! これが、メインイベントかぁっ!? これで終わりなのかよ、オイオイオイっ! ふざけてんじゃねええぇっ!」

オー? オーオー?

ミカ「てめぇらだってよぉ! ピーピーピーピー、ギャーギャーギャーギャー盛り上がってんじゃねぇぞ、この野郎っ! 糞みてぇな試合で騒いでんじゃねぇぞ、この野郎ォォォ!」


実況「なんだなんだなんだっ! どうしたどうしたどうしたっ!? 突然、レインボー・ミカは何かのスイッチが入ったかのように、騒ぎ立てますっ!」

元「おいおいおいおい……あんまり刺激しちゃうような事、言わない方がいいよ……」

671: 名無しさん 2016/04/19(火) 23:17:01 ID:AjabNVWc
ブー! ブーブー!

実況「ああっ……! 時既に遅しっ……! これには、場内から大ブーイングっ! 大ブーイングだああっ!」

元「そりゃ、そうなるよっ……!」


ミカ「糞に糞って言って、何が悪いっ……! てめぇら、目ぇ腐ってんじゃねぇのかっ!?」


ブー! ブーブー!

実況「あ~、しかしっ……! しかし、ミカは止まらないっ……! ミカは止まらないっ……!」

元「ああ、ああっ……」


ミカ「こんな糞みてぇな試合、ウチの団体じゃ前座だっ……! いやっ……! それ以下だっ……!」


ブー! ブーブー!

実況「ああっ……なんという事だ……なんという事だ……ヒートアップしたミカは止まらないっ……! この場内からの大ブーイング……聞こえてはいないのかっ!?」

元「……聞こえてないのかもしれない」

672: 名無しさん 2016/04/19(火) 23:23:04 ID:AjabNVWc
ミカ「メインイベントだけじゃねぇぞっ……! 他の試合もだっ……! 頭から、ケツまで見たけど……全ての試合が糞だったじゃねぇかよぉ、オイッ!」

ブー! ブーブー!

ミカ「女が糞なら、男も糞じゃねぇかよ、オイッ……! なぁ~んだ、一番最初の特別試合って奴はよぉ……? 権威の掛かった、男の王者戦でよぉ……? オイっ……! なんだ、あの試合はなんだ、オイっ……!」


実況「あっと、ミカは……ここで、男子王者戦の事へと触れていきますっ!」

元「あ~、そこ突かれると弱い……」


ミカ「まともに試合すらしてねぇじゃねぇかよ、オイっ……! こっちはプロレス見に来たんだよ、この野郎っ……! おめぇらだって、そうじゃねぇのかっ……!? ああっ……!? ああっ……!?」


実況「あっと、ミカは騒ぎ立てますっ! 騒ぎ立てていきますっ! しかし、しかしですねぇ……」

元「そうなんだよ、あの試合は……シャドルーの独断だったワケなんですよっ……」

673: 名無しさん 2016/04/19(火) 23:26:37 ID:AjabNVWc
ミカ「男子王者も糞っ……! 挑戦者も糞っ……!」

ブー! ブーブー!

ミカ「そしてだっ……! そんな試合を指加えて眺めてる、他の男子選手も皆、糞なんだよっ!」


ブー! ブーブー! ブー! ブーブー!

実況「あ~っと、ミカは止まらないっ……! 止まらないっ……!」

元「……ああっ!」


ミカ「全てが糞なんだよっ……! 全てが低レベルなんだよっ……! このストリートプロレスはっ! 糞団体がっ!」


ブー! ブーブー! ブー! ブーブー!

実況「元さんっ……! ミカは止まりません……もう、完全に止まりませんっ……! どうしましょうっ……!」

元「いや、本当本当……ここらで止めておいたいいって……」


ミカ「こんな糞団体でメインイベント飾って、トップを取ったような気になるなっ! ボケがっ! 見たろ見たろ、おめぇら見たろっ……!? 見ての通り、こいつらワンパンで沈んだじゃねぇかっ!? オイっ!」

ブー! ブーブー! ブー! ブーブー!

ミカ「プロレス舐めてんじゃねぇぞ、この糞ボケどもがあああぁっ!」

674: 名無しさん 2016/04/19(火) 23:30:56 ID:AjabNVWc
シーネ ! シーネ !

実況「なんだなんだ、このコールは……こんなコールは聞いた事はないっ……! 聞いた事がないぞっ……!?」

元「やばいよ……やばいよ……」


まこと「あっ……ああっ……」

ララ「……大丈夫」ボソッ


シーネ! シーネ! シーネ! シーネ!

ミカ「低レベルな女子選手っ……! 低レベルな男共っ……! おまけに、ファンも低レベルもきたもんだっ……! なんだなんだっ! 救いのねぇ団体だなっ! この糞団体はよおおぉぉっ!」


シーネ! シーネ! シーネ! シーネ!

実況「しかし、ミカは止まらないっ……! ミカは止まらないっ……! やめろっ……! もう、やめろっ……!」

元「本当……本当っ……!」

675: 名無しさん 2016/04/19(火) 23:33:54 ID:AjabNVWc
リュウ「……おいおいおいおい、なんだアイツは」

ケン「……おうおう、言ってる言ってる」

ガイル「こりゃ、黙ってられねぇな」

ナッシュ「……本当、本当」


オー! オーオー! オー! オーオー!

実況「あまりの異常事態っ……! あまりの異常事態でありますっ……! あ~っと、あっとあっとっ! ここでっ……! ここでっ……!?」

元「おおぉっ!」

実況「花道の奥から、リュウっ……! ケンっ……! ガイルっ……! ナッシュっ……! 四人が姿を現しましたっ! あまりの異常事態に、ここでストリートプロレスの主力選手達が集まってきますっ!」

677: 名無しさん 2016/04/19(火) 23:40:26 ID:AjabNVWc
ミカ「おうおうおうおうっ……! なんだなんだっ! 低レベルな男共が揃って登場かっ!? なんだ、どうした、おいっ!?」


リュウー! ケーン! ガイルー! ナッシュー!

実況「とにかくっ……! とにかく、この四人にこの騒ぎを納めてもらう事を祈りましょうっ!」

元「そうだよ!」

実況「リングに向かう、リュウっ……! ケンっ……! ガイルっ……! ナッシュっ……!」


ミカ「な~んか、言いたそうな目ぇしてやがんなぁ、この野郎っ……! オイッ、どうしたっ!? 言ってみろ、この野郎っ……!」

リュウ「……」

ミカ「おぉいっ! どうしたオラァっ! 馬鹿面引っさげてこっち見てんじゃねぇよ、この野郎っ……! 言いたい事があるのなら、言ってみやがれ、ゴルァ!」


実況「あ~っと、しかしっ……! ミカは怯まないっ! ミカは怯まないっ! それどころか、リングの上から挑発していきますっ!」

679: 名無しさん 2016/04/19(火) 23:43:36 ID:AjabNVWc
ケン「……おいおい、どうするよ。リュウ?」

リュウ「……困ったなぁ」

ミカ「おぉ~しっ、それじゃあ、こうしようぜ……? こうしようぜ、オイッ……! おい、そこの馬鹿面四人組っ……! おめぇら、今から上がって来いっ……! なっ……? なっ……?」


オー? オーオー?

実況「おぉ~っと、そしてここで……ミカが言いますミカが言いますっ!」

元「……何考えてんだろう」


ミカ「それでよぉ……? おぉっ……? あたしが今からおめぇらをだ……一人ずづ準備にぶっ飛ばしてやるよっ!」

オー! オーオー!

ミカ「主力選手と呼ばれてる腰抜けのチンケな連中がっ……! 女一人に準々にぶっ飛ばされていく姿を見たらよぉ!」

オー! オーオー!

ミカ「今、ここに集まっている頭のトチ狂った、馬鹿なファン達も目が覚める事でしょうよぉぉ!」

680: 名無しさん 2016/04/19(火) 23:46:28 ID:AjabNVWc
ミカ「女だからって、容赦する事ねぇんだぞっ! な~んせ、てめぇら低レベルだっ! そんな奴らがなぁっ……! 硬派気取ったってなぁっ……! みみっちぃだけなんだよ、この糞がっ!」

リュウー! ヤッチマエー! ケーン! ヤッチマエー!

ミカ「オラァ、一番手は誰だっ……! 最初にのされたいのは誰だァァ! てめぇらを今から順々に土下座させてっ……!」

ガイルー! ナッシュー! ソイツヲヤッチマエー!

ミカ「あたしの股を潜らせてやるよっ! うるあぁっ! とっとと上がってきやがれええっ!」


ヤッチマエー! ヤッチマエー!

実況「止まらないレインボー・ミカ……止まらないレインボー・ミカ……それが、リュウやケンやガイルやナッシュであろうが……レインボー・ミカは止まらない……」

元「闘争心が強いとか……血の気が多いってのは、確かに大事な事だけど……ここまで来ると……もう、本当にどうなるかわからないよっ!?」

681: 名無しさん 2016/04/19(火) 23:49:23 ID:AjabNVWc
ガイル「はっ、随分のいいガキだ……だが、気にくわねぇ……よし、やっちまおう……」

ナッシュ「ちょっと待ってよ、待ってよ……相手は女の子だよ……!?」

ガイル「女だ……ガキだ……それで全てが許されるってワケじゃねぇんだよ……よ~し、行ってやろう……俺が行ってやろう……」

ナッシュ「待ちなよ、待ちなよ、ガイルっ……!」

ケン「おいおい、リュウ……本当、アイツ止まんねぇぞ……どうする……?」

リュウ「……」


ガイルー! イケー! イケー! イケー!

実況「リングの上から挑発していくレインボー・ミカっ! あ~っと、そしてここでガイルが動くっ! ガイルが行くのかっ!? いくのかっ!?」

元「う~んっ……! 一回落ち着こうよっ! 一回っ!」

実況「あ~っと、ナッシュが止めているっ! なんとかガイルを止めているっ!」

683: 名無しさん 2016/04/19(火) 23:52:35 ID:AjabNVWc
ミカ「どうしたどうした、上がって来ねぇのか、オイッ! でけぇのは態度とガタイだけかぁ!? オイっ!? 揃いも揃って大の男達が尻込みしやがってよぉ……!?」

ガイルー! イケー! ナッシュー! トメルナー!

ミカ「てめぇら、きんた……」

ララ「……は~い、ストップっ!」ガシッ

ミカ「モゴゴ……モゴゴゴっ……!」


実況「あ~っと、ここで……ララ選手ですねっ! ララ選手が背後からミカの口を手で覆っていくっ! その口を封じますっ!」

元「あ~、よかったよかった……ようやく、止めてくれる人が出てくれた」


ミカ「なぁ~にしやがるっ! ララっ……! てめぇっ!?」

ララ「こら、ミカ。貴女、今放送禁止用語言いそうになったでしょう? メッ」

ミカ「放送禁止用語……? んんっ……? ああっ、そうかっ! 金玉はダメだっ! 金玉はっ! 金玉って言っちゃうのは、マズいよなぁ!?」

ララ「そうよ、そうそう……こういった公共の場で、金玉って言っちゃダメなの!」

684: 名無しさん 2016/04/19(火) 23:56:39 ID:AjabNVWc
ミカ「オーケー、やり直しだ……コホン……」

ララ「……頑張ってっ!」

ミカ「あ~、失敬……コホン、コホン……ついついヒートアップしすぎちまった。てめぇらの死んだ魚みてぇな辛気臭い顔を見てたら、そりゃこうもなっちまうけどなっ! つい、放送禁止用語まで言っちまいそうになっちまったよっ!」


実況「え~、その部分に対する……自制心……そういったものは持ち合わせているのでしょうか? このレインボー・ミカ……」

元「今さら、そこ気にしても遅い気はするけどね」


ミカ「おいおい、いいかいいか? 揃いも揃って、大の男達が尻込みしやがってよぉ……!? てめぇら……」

ララ「……」

ミカ「……肝っ玉」

ララ「……」

ミカ「……」チラッ

ララ「……グッド」

685: 名無しさん 2016/04/19(火) 23:59:20 ID:AjabNVWc
ミカ「ついてんのか、この野郎ォォォ! とっとと上がってきやがれ、この玉無し野郎共があああぁぁっ!」

ララ「……あぁ、言っちゃった」


イケー! イケー! イケー! イケー!

実況「さぁ、レインボー・ミカは放送禁止用語を避けて、言い直し……叫んでいくっ! 叫んでいくっ! 玉無し野郎と言うのは『肝っ玉』の存在しない男の事であり……」

元「そ~んなフォローはいいってのっ! もうっ! 君までっ!」


ガイル「とことん下品な女だこの野郎……面白ぇ……そこまで言うんだったら……」

ナッシュ「だからっ……! だからっ……! ストップっ……! ストップっ……!」


実況「しかし、そんな行為も……神経を逆撫でする行為ではないのかっ!? あ~っと、ガイルが行くのか行くのかっ!? もう、爆発寸前だっ!」

元「おいおいおいおいっ……!」

686: 名無しさん 2016/04/20(水) 00:02:03 ID:L8T7a4t2
ミカ「女にビビってリングに上がって来れない選手の姿達っ! 見て下さい、この情けない団体の姿をっ! どいつもこいつも腐ってやがりまあああすっ!」


ブー! ブーブー! ブー! ブーブー!

実況「お構いなしにと叫ぶっ! ストリートプロレスを貶していくレインボー・ミカァァ! レインボー・ミカァァ!」


ガイル「ナッシュ……ここまで言われて黙ってる必要なんてねぇんだよ……俺は行くぞ……!?」

リュウ「……いや、俺がいく」シュタッ

ケン「あっ……!? リュウっ……おいっ……!」


オー! オーオー! オー! オーオー!

実況「おぉ~っと、ここでっ! リュウがエプロンサイドへと上がったっ! エプロンサイドへと上がったぁ!」

元「……行くのかっ!?」

687: 名無しさん 2016/04/20(水) 00:05:35 ID:L8T7a4t2
ミカ「御指名入りましたああああぁぁぁっ! 一番手はリュウウウウウっ! おぉいっ! ララァァっ! まことォォ!」

ララ「……了解っ! ホラ、まこともっ!」ササッ

まこと「あっ、ああっ……は、はいっ……」ササッ


実況「さぁ、そして声高々に叫ぶっ! ミカァ! そして、ララとまことはおぉ~っと、ロープに近づいて行って……!?」


ララ「……よいしょっと」ググッ

まこと「あっ……ああっ……」ググッ


実況「さぁ、トップロープとセカンドロープと間に腰掛け、ロープ間を広げますっ!

688: 名無しさん 2016/04/20(水) 00:08:14 ID:L8T7a4t2
ララ「いらっしゃいませ。本日はボコボコサービスが無料になっております。心ゆくまで、ご堪能下さい……ねっ?」ニコッ

リュウ(ふ~ん……露出の多いコスチュームだなぁ……)チラッ

ララ「……あっ、おっぱい見てるでしょ? 変態~」

リュウ(ハハハ、酷ぇ……結構、根性すわってるなぁ……こっちは大丈夫だ……問題は……)チラッ

まこと「はぁっ……はぁっ……はぁっ……」ガタガタ

リュウ(大丈夫かなぁ……? 顔色もあまりよくないぞ、おい……完全に飲まれてるね……)


ミカ「さぁさぁ、リュウが今から女にボコられるぞ、オオオオォォイっ! 腐ったファン共っ……! その目に焼き付けやがれえええっ!」

リュウ(……あいつに関しては、もうわからない)

689: 名無しさん 2016/04/20(水) 00:10:20 ID:L8T7a4t2
リュウ(まぁ、ただ一つ言えるのは……)


実況「さぁさぁ、リュウが行くのかっ!? リュウが行くのかっ!? 確かに、ここまでこのストリートプロレスをコケにされては黙ってはいられないっ……!」

元「そうだけど……」

実況「だがしかしっ……! 相手はっ……! 相手はっ……!?」


リュウ(……こいつら、本気だ)グイッ

ミカ「……カマーンっ!」


実況「おぉ~っと、そしてここでリュウがロープを潜り……今、リングに……」


春麗「リュウっ……! 待ってっ……!」

リュウ「……」ピタッ


オー! オーオー!

実況「あ~っと、待てっ……! 待てっ……! 待てっ……! ここで春麗が叫びますっ! おぉ~っと、マイクを手にしていますっ! ここで春麗が……叫んだぁ!」

元「……おおぉっ!?」

706: 名無しさん 2016/04/21(木) 22:01:00 ID:.M7LeT92
春麗「はぁっ、はぁっ……ここまでコケにされて、黙ってられない気持ちはわかる……わかるわ……だけど……」ググッ


実況「さぁ、ここで場外の春麗が立ち上がりますっ! 立ち上がっていきますっ!」

元「んっと、大丈夫かな……? でも、うんっ……!」


春麗「だけど……一番最初に、喧嘩を売られたのはアタシ……はぁっ、はぁっ……あたしなのっ……!」シュタ


オー ! オーオー !

実況「そしてここで春麗が怒りにその身体を奮わせながらっ……! エプロンサイドへ! エプロンサイドへと昇っていくっ!」

元「そうだよ。黙ってられないのは……春麗君もだっ……!」


春麗「この喧嘩、アタシに買わせてちょうだい……アタシが、必ずあの舐めた小娘に思い知らしめてあげるからっ……!」

リュウ「……」


オー ! オーオー !

実況「さぁ、ここで春麗はリュウの顔を見つめながら……! 見つめながら言っていくっ!」


春麗「……これは女の喧嘩よっ!」

707: 名無しさん 2016/04/21(木) 22:07:04 ID:.M7LeT92
オー! チュンリー、イイゾー ! オーオー !

実況「さぁ、春麗が言ったぁ! こ~こで言ったぁ!」

元「そうなんだよ、団体をコケにされた事は勿論悔しいけど、春麗君にとってはそれ以上の事だからねっ!」


春麗「アタシが行く……アタシが行くわ、リュウっ……! 下がっていてっ!」

リュウ「……わかったよ」


ワー ! ワーワー !

実況「さぁ、ここで春麗がいったぁ! 春麗がいったぁ! 怒りにその身を奮わせながら……今、ロープを潜り再びリングイーンっ!」


まこと「はぁっ……はぁっ……」ガクガク

リュウ「……しっかりしな。おい」ポンッ

まこと「……あっ」


実況「さぁ、そして入れ違いとなる形でリュウは場外へと降りますっ! リングの中の事は春麗へと任せて……ここで自身は場外へと戻りますっ!」

708: 名無しさん 2016/04/21(木) 22:15:09 ID:.M7LeT92
チュン・リー ! チュン・リー !

春麗「……」ギロリ

ミカ「……へっ、猿山の大将の雌猿さんのお出ましか!? おうおうおうおう ! なぁ~に、睨んでやがるっ!? キャッキャキャッキャ鳴いてみろ、ゴルァ!」


チュン・リー ! チュン・リー !

実況「さぁ~っ! ここで春麗がレインボー・ミカと相対するっ! 強く激しく睨んでいるっ! その表情は怒りに満ち溢れているゥゥ!」

元「そりゃそうもなりますよ!」

実況「一言言いたい事がありそうだっ……! いやっ、一言じゃ足りないだろうっ……! いけっ! いけっ! さぁ、春麗ィィ! いけえぇぇっ!」


春麗「はぁっ……はぁっ……やってくれたわねぇ、このダミ声っ……!」

ミカ「……ああっ?」


ワー ! ワーワー !

実況「そしてここで春麗が叫んだぁ! マイクを通し、レインボー・ミカへと向かって……叫んでいったあぁぁ!」

元「言ってやれ言ってやれ、おい!」

709: 名無しさん 2016/04/21(木) 22:23:38 ID:.M7LeT92
春麗「人の復帰試合に突然現れて……ピーピーギャーギャー薄汚い声で、騒音バラ撒いてんじゃないわよっ! 耳障りなのよ、公害女がっ……!」

ミカ「誰が公害女だって……? あぁっ!? だ~れが、公害女だっ!?」

春麗「……先ずはリングから降りなさいっ!」


ワー ! ワーワー !

実況「おぉ~っと、ここで春麗は先ずはっレインボー・ミカにリングから降りる事を要求していきますっ!」

元「そうそうそうっ! それくらい言ってやらなきゃいけないんだよっ!」


春麗「うちの団体はねぇ……あんたみたいな、世間知らずの糞ガキが簡単に上がっていいような安い団体じゃないのよっ……!」

ミカ「ふ~ん……! ふ~ん……! へぇ~、ふ~んっ……!」

春麗「土足で上がってんじゃないわよ、この雌豚ァァ! 降りなさいっ……! 先ずは降りなさいっ! このリングからっ!」


ワー ! ワーワー !

実況「そうですっ……! 本日のこの一戦っ……! 春麗の復帰試合でございましたっ!」

元「それに、王者戦でもあるからねっ!?」

実況「そんな試合を、こんな形で潰されてはたまりませんっ! ええっ! たまったもんではないっ! さぁ、レインボー・ミカァ! 先ずはその仲間を連れて、リングから降りてもらおうかっ!? 話はそれからだぁ!」

710: 名無しさん 2016/04/21(木) 22:35:13 ID:.M7LeT92
オ・リ・ロ ! オ・リ・ロ !

ミカ「なるほどな……なるほど、なるほど……ここはアタシみたいな者が簡単に上がれるような、リングじゃねぇのか……なるほど、なるほど……」キョロキョロ


実況「さぁさぁ、場内からは降りろコールだっ! レイボー・ミカに対して降りろコールが浴びせられるっ!」


オ・リ・ロ ! オ・リ・ロ !

ミカ「だけどよぉぉ……!? もう、上がっちゃったもんねええぇぇ! しかもだっ……! し~か~もっ……!」ググッ


実況「さぁ、このコールに対してレインボー・ミカは……あ~っとっ! 待って下さいっ! ここでレインボー・ミカはっ……! レインボー・ミカはっ!?」

元「……ああっ!?」


ミカ「胡座までかいちゃうよおおぉぉ~んっ……! もう、一歩もここから動きましぇ~んっ! ヘーッヘッヘッヘ……って言ったら、どうするよ……?」ドガッ

711: 名無しさん 2016/04/21(木) 22:45:40 ID:.M7LeT92
ブー ! ブーブー !

実況「なんとなんとなんとっ! ここはレインボー・ミカっ! リング上に胡座をかいて座り込んだっ! なんだこれはなんだこれはっ!? もうここから一歩も動かないと言った意思表示かっ!?」

元「いや~……本日、こっちの神経を逆撫でしてくれますねぇ」

実況「当然の如く、場内からはブーイングゥ! レインボー・ミカに対して容赦のない大ブーイングゥゥ!」


春麗「……この糞アマァァ!」

ミカ「今日、耳日曜日なんだ……悪ぃな、悪ぃな……なぁ~んにも聞こえねぇ……ヘッヘッヘ、なぁ~んにも聞こえねぇ……」ニヤニヤ


実況「このあくまでストリートプロレスを侮辱していくレインボー・ミカのこの態度っ! この態度ォォ! おぉ~っと、これには春麗も我慢ならないっ! 再び叫ぶっ!」

元「そりゃ、そうなるってのっ!」


キャミィ「……うああああぁぁっ!」ダダッ


ワー ! ワーワー !

実況「あっ、待てっ! おっ、待てっ! おっ、おっ、おおっ!? ここでキャミィがっ……ここでキャミィが、リング上に雪崩れ込んで来ましたっ! サードロープ下から滑り込み……今リングにやってきたぁ!」

元「おぉ~っと、キャミィ君もきたぁ!」

712: 名無しさん 2016/04/21(木) 22:54:46 ID:.M7LeT92
春麗「……キャミィ!?」

ミカ「なんだなんだ……脳無しがまた……んんっ……?」

キャミィ「このっ……! このっ……! このおぉぉっ……!」ダダッ


イケー ! キャミィー ! イケー !

実況「さぁさぁ、リング上にやってきたキャミィはそのままミカへと向かっていくゥ! リング上で挑発するがの如く、大きく大きく胡座をかいて座っているミカへと向かっていくゥゥ!」

元「お~、お~、お~、お~」


キャミィ「……たあああぁぁっ!」スパーン

ミカ「……どぐふっ!」バターン


ワー ! ワーワー !

実況「キャミィはミカに突っ込んでいきっ……! そのまま蹴飛ばしたぁ! 蹴飛ばしたァァ! リングに座り込んでいるミカを大きく蹴飛ばしたァァ!」

元「お~っ! お~っ!」

713: 名無しさん 2016/04/21(木) 23:03:27 ID:.M7LeT92
キャミィ「はぁっ……はぁっ……はぁっ……」ズガズガ

春麗「……キャミィっ!?」


イイゾー ! キャミィー ! ワーワー !

実況「さぁ、この恐れを知らないレインボー・ミカに対する怒りっ……! それはキャミィも同じかっ!? 」

元「そりゃ、だってキャミィ君だってやられてるんだからっ!」

実況「さぁ、レインボー・ミカを大きく大きく蹴りつけていったキャミィは……おっと、少し興奮している模様っ! そして、春麗の元へと近寄っていきますっ!」


キャミィー ! キャミィー ! キャミィー !

キャミィ「……マイクっ!」バシッ

春麗「……キャミィ」


オー ! オーオー ! オー ! オーオー !

実況「さぁ、そしてここでキャミィは春麗の持っている、マイクを奪いますっ! おぉ~っと、キャミィが自らマイクを握ったぁっ! こいつは、何やら言いたい事があるのでしょうっ!」

元「そりゃ、当然だよっ!」

714: 名無しさん 2016/04/21(木) 23:11:43 ID:.M7LeT92
キャミィ「……ふざけるなああぁっ!」


ワー ! ワーワー !

実況「さぁ、そしてここでキャミィが叫んだああぁっ! おおおぉぉいっ!」


キャミィ「はぁっ、はぁっ…………ふざけるな……ふざけるな……ふざけるなっ……! ふざけるなっ……!」ワナワナ


ワー ! ワーワー !

実況「さぁ、怒りに身を任せ、言葉を発していくキャミィっ……! キャミィっ……!」

元「……うんっ!」


キャミィ「……ふざけるなああぁっ!」


ワー ! ワーワー !

実況「キャミィは吠えるっ! 吠えるっ! 吠えていくっ……! こりゃ、元さんっ……! キャミィも相当怒ってますよっ!?」

元「そりゃそうだよっ……! 今日の一戦はキャミィ君にとっても大事な物だったんだからっ!」

715: 名無しさん 2016/04/21(木) 23:24:24 ID:.M7LeT92
ミカ「だああぁっ……くそっ……! いきなり蹴り噛ましやがったな、この売女めっ……ちくしょうっ!」ググッ


ワー ! ワーワー !

実況「さぁさぁ、キャミィの強烈な蹴りィ! レインボー・ミカの行為を許しはしませんっ!」

元「うんっ!」


ミカ「ちくっしょうっ……! 頭にきたぜ、オイっ……! おいっ、ララァ! まことぉ! この糞アマ共をもう一度、ボコにすんぞォ!」ムクッ

ララ「了解っ……! さぁ、まことっ……! いくわよっ……!」スッ

まこと「ううっ……おら……おら……」ブルブル

ララ「……まことっ!」

まこと「ううっ……はいっ……!」スッ


実況「あ~っと、しかしここでミカが立ち上がり、おっとキャミィに向かっていくっ! あぁ~っと、ララもですっ! まこともですっ! ここで三人がリング上の春麗とキャミィに向かっていくゥ!」

元「おおっ!?」

716: 名無しさん 2016/04/21(木) 23:33:27 ID:.M7LeT92
ミカ「気に食わねぇんだよ、てめぇらああぁぁっ! 舐めんじゃねぇぞおぉぉぉっ!」

キャミィ「……償ってもらうぞっ! 無事にこのストリートプロレスから帰れると思うなっ! 春麗さん、いきますよっ!?」

春麗「ええっ……! 二度とプロレスの出来ない身体にしてあげるわっ……! 破ああああぁぁぁっ!」


ワー ! ワーワー !

実況「おぉ~っとっ! ここで乱闘が始まったああぁっ! おっとおっとおっとぉぉ!」

元「おおっ!」


ミカ「うるあああぁぁっ!」

キャミィ「たあああぁぁっ!」

春麗「はあああぁぁっ!」

ララ「……所詮、貴方達は猿山の大将なのよっ!」

まこと「くっ、くっ……あああぁぁっ……!」


ワー ! ワーワー !

実況「リング上にいる全選手が取っ組み合いを初め、さぁ乱闘だっ! 乱闘が始まったぁ! こいつはパニックですっ!」

717: 名無しさん 2016/04/21(木) 23:40:09 ID:.M7LeT92
ケン「お~、お~……乱闘だ……乱闘、乱闘……」

ガイル「ハッハッハ~、いけいけ、やっちまえやっちまえ……下品な女達に思い知らせてやれ」

ナッシュ「……ちょっと二人とも、呑気に眺めてる場合じゃないよっ!?」

ガイル「……ああっ?」

ナッシュ「レディが倒れてるんだよっ……!? さくらちゃんがっ!」

ガイル「……大丈夫だっての」

ナッシュ「もうっ……! さくらちゃん……さくらちゃん、大丈夫……? しっかりしてっ!」ググッ

さくら「うっ、ううっ……ナッシュさん……ありがとうございます……」ムクッ

リュウ「おい、さくら……おい、さくら……」ボソッ

さくら「……んっ?」

718: 名無しさん 2016/04/21(木) 23:46:19 ID:.M7LeT92
リュウ「まことって子が、多分ちょっと飲まれてる……」ボソッ

さくら「あっ、そうっすか……はい……」

リュウ「……大事になる前に、なんとかしておけ」ボソッ

さくら「……了解っす」

ナッシュ「さくらちゃん、ダメだよっ……! 今はとにかく、安静にしておくんだっ!」

リュウ「……お前もダメージが大きいんじゃないか?」

ガイル「いいじゃねぇだろ、本人が行きたがってるんだからよぉ……? あっちが三人だったら、こっちも三人でいくべきだよ」

さくら「いや~、忙しい……あぁ、忙しい……」ニヤニヤ

ケン「……仕掛けた張本人がなぁ~に言ってんだか」

さくら「……へへへ」

732: 名無しさん 2016/04/22(金) 22:01:12 ID:nO/2yPf6
ワー ! ワーワー !

実況「さぁ、リング上は大乱闘っ! 大・乱・闘でありますっ! 5人の女選手達が取っ組み合い、おぉ~っと! そして、暴れるっ! 暴れるっ! 暴れるゥゥ!」

元「やっぱりこのままじゃ、選手達じゃなくて、ファンも収まりがつかないからねぇ!」

実況「さぁ、この騒動っ……! どういった方向へ向かうのかっ!? あ~っと、あっとあっとっ! そしてっ……!?」


さくら「離して下さいっ……! 離して下さいよ、ナッシュさんっ……! リュウさんっ……!」モガモガ

ナッシュ「ダメだよっ! とにかく今は安静に……!」

リュウ「……おい、さくらっ!?」

さくら「他団体の連中に、ここまでされて黙ってるワケにはいかないでしょうがっ……! 自分も……自分も加勢にいきますよっ……! ったあああぁぁっ!」ダダッ


実況「ここで場外のさくらがっ……! リュウとナッシュに開放されているさくらがっ……! 二人の制止を振り払い、リングに走るっ……!」

元「おぉ~っと、さくら君も行ったかっ!?」

733: 名無しさん 2016/04/22(金) 22:07:16 ID:nO/2yPf6
ミカ「バカがオイっ……! そもそも算数も出来ねぇのかオラァ! 人数で負けてんだよぉ、オイっ! てめぇらは人数で負けてんだよぉ! 2と3はどっちが大きいのかなぁ~!?」ガスガス

春麗「……あんたらごとき、あたしとキャミィの二人で十分よっ! 覚悟なさい!」ガスガス

ミカ「ゴミクズの分際でだっ……! このレインボー・ミカ様にっ……んっ………?」

さくら「……ったあああぁぁっ! はぁっ!」ガスッ

ミカ「………ってぇ、なんだぁ!?」


ワー ! ワーワー !

実況「さぁっ! ここでさくらもきたぁ! さくらもきたぁ! リング上にさくらも加わってきますっ!」

元「さくら君も、怒ってるねぇっ!?」

実況「そりゃ、当然でしょうっ! さくらも怒りますっ! さくらも怒りますっ!」

734: 名無しさん 2016/04/22(金) 22:15:07 ID:nO/2yPf6
春麗「どうやらこれで三体三のようね……3と3……どちらが大きいかはわかる……?」

ミカ「ゴミの3と精鋭部隊の3だったら、こっちの方がデカいんだよっ……! 図に乗んな、ドブスっ……!」


ワー ! ワーワー !

実況「さくらも加わり、三体三っ……! さぁっ! これで人数でも負けてはいないっ!」

元「いけいけいけいけぇ!」


春麗「……キャミィはララって女をっ!」

キャミィ「はいっ……! よくも……よくもよくもっ……!」

ララ「いや~ん、その怒ってる顔……超ブス~」

春麗「……さくらはまことって女をっ!」

さくら「……了解っ!」

まこと「はぁっ……はぁっ……」

春麗「そして、あたしはこの一番下品な女……ミカをやるわっ! こいつらにストリートプロレスの怖さを教えてやりましょうっ……!」

ミカ「てめぇらがプロレス語るんじゃねええぇっ! 黙ってろっ! てめぇらは男のチンポでもくわえてりゃいいんだよおおぉっ!」

735: 名無しさん 2016/04/22(金) 22:21:46 ID:nO/2yPf6
ワー ! ワーワー !

実況「さぁ、リング上はパニックっ! 大パニックっ!」


キャミィー ! ヤッチマエー !

キャミィ「潰すっ……! 潰す潰す潰すっ……! 潰してやるっ……!」ググッ

ララ「ブスがムキになっちゃって……あ~あ、気持ち悪い……」


実況「キャミィはララに行ったかっ!? さぁ、ララの身体に取っ組みかかって……そしてコーナー付近へと押し込んでいくっ!」


サクラー ! ヤッチマエー !

さくら「大丈夫……? ちょっとコーナーでお話しようか……?」ガシッ

まこと「……んだ」

さくら「初めてだったんだよね……? いきなりがこんなのじゃ怖いよね……? ごめんね……ごめんね」

まこと「ううっ、あの……おら……おら……」

さくら「……んっ?」

まこと「……ほがーに優しくされると、泣いてしまいそうやか」

さくら「あっ……! ダメダメダメダメっ……! と、とりあえずここで大人しくしてようか……? ねっ……? ねっ、ねっ……?」


実況「そして、さくらはまことに行ったかっ!? さぁ、まことの身体に取っ組みかかり、そしてキャミィとは逆側のコーナーへと押し込んでいくっ!」

737: 名無しさん 2016/04/22(金) 22:30:07 ID:nO/2yPf6
チュンリー ! ヤッチマエー !

春麗「あんただけは……あんただけは絶対に許さないっ……!」

ミカ「ハナから許して貰おうって気なんか、さらさらねぇ! ごたくはいいから来いっ! 来やがれっ……! そいつがプロレスだっ!」


実況「さぁ、そしてリング中央では春麗とミカっ! 春麗とミカが相対するっ! ここで両者は少しばかり距離を取り、睨み合うっ!」

元「……緊張感が走るね」


春麗「いくわよっ……! はあああぁぁっ……!」ガシッ

ミカ「上等だっ……! いくぞ、このドブスっ……!」ガシッ


ワー ! ワーワー !

実況「おぉ~っと、そしてここで両者が一気に距離を詰め……互いに組み合っていくっ! 組み合っていくっ! ロックアップに入ったっ!」

738: 名無しさん 2016/04/22(金) 22:39:45 ID:nO/2yPf6
春麗「いくわよ、はあああぁぁっ!」

ミカ「甘ぇんだよぉ、この糞アマっ……! やぁ~っぱり、低レベルじゃねぇかっ! オラァ!」クルッ


アー、アーアー

実況「ロックアップに組み合う両者……あ~、いやっ! ここは、レインボー・ミカっ! そのままクルッと身体を捻らせ、背後へと回っていくっ! 春麗の背後へと回っていくっ! バックを取ったぁ!」

元「……おっとぉ、早いね!?」


春麗「本当の本当に、やかましい口……舐めないでっ……!」クルッ

ミカ「……おろっ!?」


オー ! オーオー !

実況「いやっ! しかし、ここは春麗ィ! 身体を捻るようにしながら、ミカの脇下を潜り抜け……おぉ~っと、取り返していくっ! すかさず、バックを取り返していくゥ!」

元「お~、いいよ~!」

739: 名無しさん 2016/04/22(金) 22:46:50 ID:nO/2yPf6
春麗「散々、大口叩いてた割には……大したことないんじゃない……?」

ミカ「粋がってんじゃねぇよ、ドブスがっ……! まだまだぁ!」ガシッ


実況「あっと、しかしここでミカは背後から胴へと回されている春麗の腕を掴み……」


ミカ「うるぁっ……! うるああぁっ……! 舐めてんじゃねぇよっ!」グイグイ

春麗「あっ……あっ……」ヨロヨロ


実況「身体を捻ってその捉えた春麗の腕を捻りつつ……おぉ~っと、今度は押し込んでいくっ! 春麗の身体をロープ際へと押し込んでいくっ!」


ミカ「もう一度、ワンパンで終わらせてやるよ、糞アマァァ! ほぉ~ら、ロープへ行ってこいや、ボケェ!」ブンッ

春麗「……くっ!」ダダッ


実況「春麗の身体をロープへと押し付け……おぉ~っと! そしてその反動を利用して逆方向へと降り投げていったぁ!」

740: 名無しさん 2016/04/22(金) 22:59:10 ID:nO/2yPf6
春麗「……くっ!」ググッ


チュンリー ! チュンリー !

実況「さぁ、春麗の身体がロープの反動によって返ってきたぁ! そして、ミカはそんな春麗へと狙いを定めて待っているっ!」


ミカ「おおぉぉらぁぁっ! いくぞおおおぉっ! ブウウウンっ!」ブンッ


実況「ミカは大きく腕を振り被り……おぉ~っと、そして春麗目掛けて打ち込んでいくっ! ラリアットだぁぁ!」

元「おっ……? いやっ……!」


春麗「……二発も喰らってたまるもんですかっ! 破ァァ!」ゴロン

ミカ「くっ……チィっ……!」スカッ


オー ! チュンリー ! イイゾー !

実況「おぉ~っとっ! しかし、ここは春麗ィ! ミカの脇をすり抜けるように前方回転っ! これを避わしていくっ! 避わしていくゥゥ!」

元「いいよ~っ!」

741: 名無しさん 2016/04/22(金) 23:07:41 ID:nO/2yPf6
イケー ! チュンリー ! イケー !

春麗「さぁ、いくわよっ……」ムクッ

ミカ「チィ……大人しく当たっておけばいいもんをよぉ……!?」クルッ


実況「さぁ、そしてここで春麗が素早く立ち上がってくるっ! ミカの脇を通りつつ、背後へと回り込みつつ、素早く立ち上がってくるっ! あっ、いやっ……! ここはミカも慌てて振り替えるかっ!?」

元「んっ……? どうだっ……!?」


春麗「倒れさないっ……! 破アアァァっ……!」シュタッ


実況「素早く立ち上がった春麗はその場で大きく飛び上がり、ドロップキックを打ち込んでいくっ……! 打ち込んでいく……がっ……!?」

元「……んんっ!?」


ミカ「……しゃら臭ぇっ!」サッ

春麗「……くっ!」スカッ


アー、アーアー

実況「ここはミカっ……! 身体を半身にしながら……そのドロップキックを避けていくっ! 避ぁぁけていくっ!」

742: 名無しさん 2016/04/22(金) 23:15:46 ID:nO/2yPf6
春麗「くっ、ちょこまかちょこまかと……ぐっ……!」ズドーン

ミカ「バーカ、バーカ、バカバカバーカァ! 一人で勝手に自爆してやんの~! こぉ~んなバカ、見た事ねぇっ……! 見た事ねぇなぁ、オイっ!」


実況「ドロップキックを透かされ、春麗の身体がマットへと落ちるっ! 背中からマットへと落ち、打ち付けられていくっ!」

元「いや~、いや~、まだまだっ!」


春麗「本当っ……! いちいち、癪に触るわね……こいつはっ……!」ムクッ

ミカ「ヘイヘイヘイっ……! バカが立ち上がるぞっ……!? バカが、バカがっ……! そぉ~んなバカに……いっちゃうぞ~!? アタシはいっちゃうぞぉ~!?」ジタバタ


チュンリー ! チュンリー !

実況「しかし、負けてはいられないっ! こ~んな奴に侮辱されたままでは終われないっ! ここは春麗っ! すぐさま立ち上がってくるっ! いやっ、待てっ……! ミカはそんな春麗の前で地団駄を踏み込み……これは、何か狙っているのかっ!?」

元「狙ってる……かなっ……!?」


春麗「……くうぅっ!」ググッ

ミカ「今だああぁっ……! いっくぞおおぉぉっ! おいっ!」ダダッ


チュンリー ! チュンリー !

実況「ここでミカが突っ込んでいくっ! 立ち上がろうと、片膝をついている状態の春麗目掛けて勢いよく突っ込んでいくっ!」

743: 名無しさん 2016/04/22(金) 23:27:36 ID:nO/2yPf6
ミカ「うるああぁっ……!」シュタッ

春麗「……くっ!」


実況「ミカはそのまま飛び込んで……おぉ~っと! 片膝をついている春麗の膝上へと飛び乗ったぁ!」


ミカ「おおおぉぉらああぁっ……! くたばってろっ……!」シュタッ

春麗「……んああっ!」


実況「ミカはその膝を踏み台にして、さらにさらに飛んでいくっ! 春麗の膝を踏み台にして、飛んだあぁぁっ!」

元「シャイニング・ウィザードだね」


ミカ「シャイニング・レインボオオォォッ……! ボンバアアアァァ!」ズガアァッ


実況「そして春麗の側頭部へと打ち込んでいくっ! ここは間髪入れずにきたっ! 間髪入れずにきたっ! レインボー・ミカのシャイニング・ウィザードォォ!」

747: 名無しさん 2016/04/22(金) 23:39:31 ID:nO/2yPf6
ミカ「ああっ、チィっ……! 生意気にブロックしやがった、あのアマっ……!」ドテッ

春麗「調子に乗りすぎなのよ……あんたはっ……!」


オー? オーオー ?

実況「側頭部へと強い一撃を喰らい、春麗は……おぉ~っとっ! おぉ~っとっ! いやいや、待て待て待てっ!」

元「おっ!? ブロックしてるよっ!?」

実況「おぉ~っと、ここは春麗っ……! 両腕で側頭部を守り……ブロックですっ! ミカの一撃をブロックしていきましたっ!」


春麗「さぁさぁ、次はこっちの番よっ……!」ムクッ

ミカ「……上等だあぁ、おいっ!」ムクッ


チュンリー ! チュンリー !

実況「ここで春麗が立ち上がるっ! 完全に立ち上がるっ! あっと、しかしミカもまた立ち上がり体勢を整えようとしているっ!」

749: 名無しさん 2016/04/22(金) 23:46:20 ID:nO/2yPf6
春麗「いくわよっ……! はあああぁぁっ……!」ダダッ

ミカ「……チィっ!」


ワー ! ワーワー !

実況「春麗が突っ込んだぁ! 今度は春麗が、間髪入れずにミカへと突っ込んでいったぁ!」


春麗「ドブスなぁ~れっ……! せぇ~のっ……!」グイッ

ミカ「……んあっ!?」


ワー ! ワーワー!

実況「そして、春麗は大きく大きく右足を振り被っていくっ!」


春麗「……破アアァァっ!」スパーン

ミカ「……どおおぶすっ!」バターン


ワー ! ワーワー !

実況「おぉ~っと、そして蹴飛ばしたぁ! 蹴飛ばしたァァ! レインボー・ミカの顔面を……蹴飛ばしていったぁ!」

元「……うわあぁ、強烈だねぇ」

751: 名無しさん 2016/04/22(金) 23:50:22 ID:nO/2yPf6
ララ「……ミカっ!?」

キャミィ「何処を見ているっ……!? お前の相手は私だっ……! たああぁっ!」ガスッ

ララ「……んあっ!」


さくら「今は私だけ見てればいいから……ねっ……? ねっ、ねっ……?」

まこと「んだっ……! でいやぁ……!」ガスッ

さくら「痛っ……! ちくしょ~う……よくもやったなぁ~! ってね!」


ワー ! ワーワー !

実況「さぁ、強烈な一撃を喰らったミカは大きくマットへと倒れたっ! 倒れた込んだっ! しかし、春麗はそんなミカへと更に更に近づいていくっ!」

元「……鬼の形相だっ!」

752: 名無しさん 2016/04/22(金) 23:53:37 ID:nO/2yPf6
春麗「……立ちなさい」ガシッ

ミカ「ああっ……くそっ……ちっくしょう……」ググッ


ワー ! ワーワー !

実況「さぁ、ここで春麗はミカの腰回りへと手を回しつつ、バックを取りながら引き起こしていくっ!」

元「おおっ!」


春麗「……この糞アマっ!」グルン

ミカ「うああっ……うああっ……」


イケー ! チュンリー ! イケーイケー !

実況「そして、春麗は背後からミカの両腕を閂状態へと捉え……その両腕を持ち上げつつ、脇下を潜り抜け、自身とミカの身体を反転させるっ! 素早く反転させるっ!」

元「おぉ~っと、クイック気味のキル・スイッチかっ!?」


春麗「くたばってなさいっ……! レインボー・ミカアアァァっ!」フワッ

ミカ「……おぐああがああぁぁっ!」ズドーン


ワー ! ワーワー! ワー! ワーワー!

実況「身体を反転させ、春麗はミカへと背を向けるっ! そしてミカは腕を封じられ、前のめりの体勢っ……! そこから、春麗が前方へと飛び込んだああぁぁっ!」

元「いったぁっ!」

実況「そしてミカの顔面をマットへと叩きつけていくっ! こいつは爽快っ……! こぉ~いつは爽快でありますっ! 仕掛けの早いキル・スイッチっ! キィィル・スイッチィィィ! ミカがマットへと叩きつけられたぁ!」

753: 名無しさん 2016/04/22(金) 23:56:07 ID:nO/2yPf6
ワー ! ワーワー !

ガイル「いったいったぁ、おぉ~いっ! うちの女連中は怒らせるとおっかねぇんだぞっ……!? ああなるんだっ!? てめぇらも怒らせるような事、言うんじゃねぇぞ、おぉ~いっ!」パンパン

ナッシュ「……ちょっとちょっと、ガイルっ!ガーイールっ!」

ガイル「うるせぇ、ナッシュっ……! そんなもん、関係ねぇんだよっ! よっしゃよっしゃ、いいぞ春麗っ! オラオラ、もっと盛り上がれっ!」パンパン

ナッシュ「……も~う」


ワー ! ワーワー ! ワー ! ワーワー !

実況「礼儀を知らない無礼者へこの一撃ィィ! こいつは爽快っ! おぉ~っと、おっとおっとっ! 場外でガイルも大きく手を打ち鳴らしているっ!」

元「まぁ、そうですね。一回ぐらい痛い目見た方が今後の為ですよ」


ミカ「くそっ……くそっ……くそっ……」ゴロゴロ

春麗「……ざまあみなさいっ!」

ミカ「……うあっ!」ボトッ


ワー ! ワーワー ! ワー ! ワーワー !

実況「ミカの身体が二回、三回と転がりっ……! おぉ~っとっ! 今、落ちたぁ! 場外へと落ちたぁ!」

元「いよぉ~しっ!」

実況「ストリートプロレスに土足で踏み込んできたレインボー・ミカを春麗が実力行使で排除したあぁぁっ!」

775: 名無しさん 2016/04/23(土) 21:59:57 ID:aIFZ7Vo.
キャミィ「……お前も、このリングから立ち去れっ!」グイッ

ララ「……きゃあっ!」ボトッ


オー ! オーオー !

実況「おぉ~っとっ! そしてここでキャミィもいったぁ! さぁ、キャミィはララの身体をトップロープとセカンドロープ間にねじ込み……こっちも場外へと落としていくっ!」


さくら「……それじゃあ、場外にいっててね。たああぁっ!」グイッ

まこと「……う、うわあぁっ!」ボトッ


オー ! オーオー !

実況「更には更には、さくらもいったぁ! こちらもまことの身体をロープ間にねじ込み……場外へと落としていくっ! 落としていくっ!」

778: 名無しさん 2016/04/23(土) 22:09:18 ID:aIFZ7Vo.
ワー ! ワーワー !

実況「さぁさぁ、排除された排除されたぁ! リング上から、ミカだけではなく、ララっ……! まことも排除されたぁ! さぁさぁ、リングの上から招かれざる客達がその姿を消したっ!」

元「いよぉ~しっ! いいよいいよっ!」

実況「さぁさぁ、ここは実力行使に出たこのストリートプロレスの女選手達っ! キャミィもさくらも……春麗に続きますっ!」


ミカ「はぁっ、はぁっ……おい、てめぇら大丈夫か……?」ムクッ

ララ「……ええっ、なんとか」ヨロヨロ

まこと「ああっ……う、うちも大丈夫じゃ……」ヨロヨロ


ワー ! ワーワー !

実況「さぁ、そしてここでララもまことも……フラフラと場外のレインボー・ミカの元へと集結していきますっ!」

779: 名無しさん 2016/04/23(土) 22:16:42 ID:aIFZ7Vo.
春麗「……こんな物で落とし前がついたと思わないでよねっ!?」

ミカ「……んあっ?」


オー ! オーオー !

実況「おぉ~っと、おぉ~っとっ! しかし、ここで春麗は……!? マイクを手に取りながら、場外のミカ達に向かって、ロープ越しから叫んでいきますっ!」

元「おぉっ!?」


春麗「あたし達の試合……このストリートプロレスの試合を潰してくれた償いは……その身体で取ってもらうわよっ……!」

ミカ「……ほぉ~う」

春麗「勝負しなさいっ……! レインボー・ミカアァァ……!」


オー ! オーオー !

実況「おぉ~っと、おぉ~っとっ! ここでここでっ……!? 春麗は勝負を要求したぞっ! レインボー・ミカへと勝負を要求したぞっ!」

元「おおっ!」

780: 名無しさん 2016/04/23(土) 22:23:23 ID:aIFZ7Vo.
春麗「あんた達がバカにしてくれたこの、うちのストリートプロレスとっ……! あんた達の団体っ……! どっちが強いのか、決着つけましょうよ……!?」

ミカ「……ほぉ~う」ニヤニヤ

春麗「看板持ってきなさいっ……! レインボー・ミカアアァァっ……! どっちの団体が優れた団体なのか……勝負で決めましょうよっ!」


ワー ! ワーワー !

実況「おぉ~っと、おぉ~っとっ! これはこれは……元さんっ!?」

元「いや~、まぁ、そうだねっ! そういう風に決着を着けるのが、レスラーらしいんじゃないかな!?」


春麗「そこのアンタっ……! ララとか言ったわねっ……!?」

ララ「……んっ?」

春麗「そっちのアンタは……まことっ……!」

まこと「……んあっ?」

春麗「あんたも、あんたも……纏めて出てきなさいっ……! 三人纏めて……そこでぶっ潰してあげるわっ……!」

782: 名無しさん 2016/04/23(土) 22:30:13 ID:aIFZ7Vo.
ワー ! ワーワー ! ワー ! ワーワー !

実況「おぉ~っとっ! おっとおっとぉっ! 春麗の怒りは、レインボー・ミカだけでははなく、隣にいるララとまことまでにもっ……!」

元「まぁ、そりゃララ君とまこと君も……土足で踏み込んできたんだから」

実況「いや~、しかししかし、これは元さん……なんと言いますか……団体対抗戦の気配がしてきましたねぇ」

元「いや~、団体対抗戦だよ。面白そうになってきたじゃん」


春麗「受けてもらうわよっ……! レインボー・ミカっ! まさか、今更尻尾巻いて逃げるだなんて……考えてないでしょうねぇ!?」

ミカ「……」


ワー ! ワーワー ! ワー ! ワーワー !

実況「さぁ、ここで団体対抗戦を要求した春麗ィィ! さぁっ! 問題はこの要求を、レインボー・ミカが飲むかっ……! 否かっ……!?」

元「こ~れは、受けてもらわなきゃ困るけどね」

783: 名無しさん 2016/04/23(土) 22:42:57 ID:aIFZ7Vo.
ウ・ ケ・ロ ! ウ・ケ・ロ !

ミカ「……ふ~ん」キョロキョロ

ウ・ケ・ロ ! ウ・ケ・ロ !


実況「場内からはこのコールですっ! このコールですっ! さぁ、レインボー・ミカっ! 考え込んでいるのかっ!? 辺りの様子を見回しているっ!」

元「いや~、こりゃもう受けないと帰れないでしょっ!?」


ミカ「おいっ、おいっ……リング上にいる、一番ブスのそこのおめぇ……おめぇだよ、確かキャミィだったっけ……?」

キャミィ「……ああっ!?」ギロリ

ミカ「睨んでんじゃねぇよ、バーカっ! てめぇの足元に落ちてるマイク拾え……こっちにゃ、マイクがねぇんだよボケ……とっととしやがれ……」


ウ・ケ・ロ ! ウ・ケ・ロ !

実況「さぁ、レインボー・ミカは春麗……あっ、いやキャミィですかね……? 何やら話しかけていますっ!」

785: 名無しさん 2016/04/23(土) 22:52:50 ID:aIFZ7Vo.
キャミィ「……チィっ、偉そうに」ヒョイ

ミカ「早くしろ、早くしろバーカっ……! てめぇが待たせてんのはアタシじゃなくてファンなんだぞ……わかってんのか、このドブスっ……!」

キャミィ「……ほらっ」ポイッ


ウ・ケ・ロ ! ウ・ケ・ロ !

実況「さぁっ! ここでリング上のキャミィがマイクを拾い、そして場外にいるレインボー・ミカに向かって放り投げますっ! さぁっ! そしてミカがそのマイクを手にしましたっ!」


ウ・ケ・ロ ! ウ・ケ・ロ !

ミカ「一回鎮まろうか……一回……肝心の部分が聞こえませんでした……それじゃあ、話になんねぇだろ……なっ……?」スーッ


ザワ……ザワ……

実況「マイクを手にしたミカっ……! しかし、落ち着き払っていますっ! ここは手を上から下にスーッと落とし……場内に鎮まる事を要求していますっ!」

元「さぁさぁ、返答はどうなのかな?」

実況「場内が静まり返りますっ……! いやっ! ざわめきですっ……! さぁ、レインボー・ミカの返答はっ!? 返答はっ!?」

786: 名無しさん 2016/04/23(土) 23:00:56 ID:aIFZ7Vo.
ミカ「よっしゃっ……! その挑戦……受けてやるよっ! 受けてやるよ、オイっ!」


ワー ! ワーワー ! ワー ! ワーワー !

実況「おぉ~っとっ! 受けましたっ! 飲みましたっ! ここはレインボー・ミカっ……! 春麗の出した要求っ……! ここは飲み込んできましたぁ!」

元「そうこなくっちゃねっ!」

実況「団体対抗戦っ……! 看板を掛けた団体対抗戦っ……! これには場内も盛り上がりますっ!」


ワー ! ワーワー ! ワー ! ワーワー !

ミカ「あ~っ……! 待て待て待て待て……落ち着け落ち着け……一回、落ち着け……一回、落ち着け……まだ、話にゃ続きがある……!」サッ


アー ? アーアー ?

実況「あっと……? しかし、ここでレインボー・ミカは、場内の歓声を遮るようにしながら、話を続けますっ……!」

元「んっ……? なんだっ?」

787: 名無しさん 2016/04/23(土) 23:11:26 ID:aIFZ7Vo.
ミカ「受ける事には受けるがよぉ……? 一つ条件がある……一つ、条件だ……」


アー ? アーアー ?

実況「おぉ~っと、なんでしょう? レインボー・ミカサイドからも、何やら条件があると言う事ですっ!」

元「……ん、何だろう?」


ミカ「まぁ、条件……なぁ~んて、もんじゃねぇ……提案だな、提案……おい、そこの春麗よ……おい……」

春麗「……何よ?」

ミカ「おめぇ、確か足の怪我で……んっ……? 戦線から離れてたんだったよなぁ……? なぁ、なぁ……?」

春麗「……よく知ってるわね」

ミカ「……それ、完っ璧に治してから来い」

788: 名無しさん 2016/04/23(土) 23:19:02 ID:aIFZ7Vo.
オー ? オーオー ?

ミカ「その怪我、完っ璧に治すまでどれくらいかかるよ……? 三ヶ月……三ヶ月でいいか……? んっ、んんっ……?」


実況「おぉ~っと、ミカは春麗の足っ……! 完全に治してからの試合を要求していますっ! しかし、元さんっ!? 春麗の足はもう大丈夫ではないのでしょうかっ!?」

元「まぁ、確かに復帰した事に変わりはないけどね……でも、病み上がりって事には変わりはないからねぇ……う~ん……」


ミカ「怪我のせいで負けちゃった……そぉ~んな言い訳をされちゃあ、困るんだよ、オイっ……! だからだ……その怪我しっかりと治してから来い……なっ……? それでいいだろ……?」

春麗「……」

ミカ「それでだ……試合で負けたヘボのキャミィ……え~っと、それと……ハハハ、メインイベントに参加すら出来なかった、も~っとヘボの……さくらァ!」

キャミィ「……こいつ」

さくら「……こんのぉ~っ!」

789: 名無しさん 2016/04/23(土) 23:23:08 ID:aIFZ7Vo.
ミカ「おめぇらに関しては……その三ヶ月の間に……み~っちりと、血ヘドの出るような特訓積んで来いっ! この糞雑魚共っ!」

キャミィ「……言いたい放題言って、このっ!」
ギロリ

さくら「……こんにゃろうっ!」ギロリ


ブー ! ブーブー !

実況「さぁ、相も変わらずレインボー・ミカは言いたい放題っ! ロープ越しにキャミィとさくらが睨むっ!」


ミカ「今から……明日から……試合した所でよぉ……? もう結果は見えてんだよ、見えてんだよ、この糞雑魚共がっ! てめぇら、相手になんねぇ程、糞雑魚なんだよぉ!」

キャミィ「……くっ!」

さくら「……こんのぉ~!」

ミカ「そぉ~んな、てめぇらでもよぉ……? 三ヶ月ぐらいあれば、ちぃ~っとはマシになるんじゃねぇかぁ、オイっ! 三ヶ月間……死に物狂いで鍛えて来い、この糞雑魚ォォ!」

790: 名無しさん 2016/04/23(土) 23:28:25 ID:aIFZ7Vo.
ミカ「……三ヶ月後にもう一度、このストリートプロレスに足を運んでやる。ただし、今度はチケットは買わねぇ」ビシッ


オー、オーオー

実況「さぁ、ここでレインボー・ミカはリング上の春麗に指を差しながら言いますっ!」


ミカ「カード組んでおけよぉ……? 今度は選手として、現れてやるよ、選手としてな……そこで、てめぇらみたいにチャラチャラしてねぇ、本物のレスラーの力を見せてやるよ、オイっ!」

春麗「……」

ミカ「こいつらの化けの皮が剥がれるまで後、三ヶ月だっ……! それまで、精々バカなファン共にチヤホヤされてやがれ馬鹿野郎っ……!」


ブー! ブーブー !

実況「さぁ、レインボー・ミカはコケにしていくっ! とことん、このストリートプロレスをコケにしていくぅ!」

元「これはもう、思い知らせてやりたいねぇ!」


ミカ「ボンバアアアァァ!」


実況「さぁ、叫んだぁっ! ここでミカが叫んだっ! ボンバアアアァァ!」

791: 名無しさん 2016/04/23(土) 23:31:48 ID:aIFZ7Vo.
ミカ「よぉし、試合は三ヶ月後だ……ララ、まこと……てめぇらにもやってもらうぞ……」

ララ「そうね」

まこと「……んだ」シュン

ミカ「飲まれてんじゃねぇよ、まことぉ……もう終わりだ終わりだ……後は帰るだけ……表情だけしっかりしてくれ……頼むよ……」ボソッ

まこと「……んだ!」

ミカ「うらうら、退け退け、この野郎っ……! レインボー・ミカ様のお通りだぁ! そこどけそこどけ、今日はサインとか握手とかやってねぇぞぉ!」ズガズガ


実況「とにもかくにも、団体戦は三ヶ月後……三ヶ月後という事でよろしいでしょうかねぇ、元さんっ!?」

元「そうだねぇ、だからここからの三ヶ月……春麗君だけじゃなく、キャミィ君やさくら君もね……ちょっとふんどし引き締めていかないとねっ!」

実況「さぁさぁ、そしてレインボー・ミカはララとまことを引き連れ、退場していきますっ! 退場していきますっ!」

793: 名無しさん 2016/04/23(土) 23:36:32 ID:aIFZ7Vo.
春麗「……」

キャミィ「……」

さくら「……」


実況「リング上から、その後ろ姿を眺める、春麗っ……! キャミィっ……! さくらっ……!あ~っと、そしてここでレインボー・ミカ達が振り返ったぞっ!?」


ミカ「最後ぐらいビシッと決めよう、まことっ……! いくぞっ、せぇ~のっ!」

ララ「ボンバアアアァァ!」ググッ

まこと「ボンバアアアァァ!」ググッ

ミカ「ボンバアアアァァ!」ググッ


実況「三人、右腕を大きく突き上げながら叫んでいくっ! 叫んでいくゥゥ! そして、ミカ……ララ……まことっ……! 三人が退場していったぁ!」

794: 名無しさん 2016/04/23(土) 23:40:55 ID:aIFZ7Vo.
今日はここまで

土佐弁(四国)・東北弁って言うかね、多分色々ごっちゃになってズーズー弁になっちゃったんだね。江戸が関西になり、四国が東北になり、もう滅茶苦茶だ
ただ、一人称に関しては致命的だったよ。コレ、悟空とごっちゃになっちゃったんだろうね
土佐弁は絶対にネックになる事はわかってたんだけどね……他のキャラの動かしやすさとか考えたら「土佐弁だけがネック」のまことになりました
以後、気をつけたいと思います。「うち」でいきます。指摘ありがとう。やる気はなくさないので大丈夫。寧ろ、指摘が出る程出来ていないからこそ、こうなったと捉えています

土佐弁変換サイトって素敵なサイトを見つけたので、それの力を借りながら頑張っていきたいと思います

813: 名無しさん 2016/04/24(日) 22:01:16 ID:403KLNWI
---


ミカ「……お疲れ様でしたぁ! あ~りがとうございますっ!」

ララ「ちょっと……声がデカいのよ、ミカ……あっ、お疲れ様でした~」

ベガ「いや~、お疲れお疲れ……いや~、ありがとうありがとう……想像以上だったなぁ、いやぁ本当にありがとう」パチパチ

サガット「お疲れ様です」パチパチ

バルログ「いや~、素晴らしかったです」パチパチ

バイソン「こっちもね……刺激を受けましたよ、なっ!? うんっ!」パチパチ

ヤムチャ「……いやぁ~、凄かったなぁ? なぁ、プーアル?」

プーアル「……そうですねぇ~」

814: 名無しさん 2016/04/24(日) 22:09:30 ID:403KLNWI
まこと「あぁっ、ああっ……」ガクッ

ヤムチャ「あ、あれっ……? どうしたの……?」

バイソン「お~い、姉ちゃんどうした!? 大丈夫か?」

まこと「はぁっ、はぁっ……き、緊張の糸が……切れよった……」

ベガ「確か、陽子さんから伺った話では……まこと君は、対抗戦と言うか……他団体にあがるのは、初めてだったよな……?」

まこと「……あ、あい」

ヤムチャ「……陽子さんって、誰っすか?」ボソッ

バルログ「ハルマゲドン陽子さんって言う、元レスラーのね……彼女達の団体の社長さんですね。今はコーチもされてらっしゃいます」ボソッ

ヤムチャ「ああ……へぇ~……」

815: 名無しさん 2016/04/24(日) 22:17:07 ID:403KLNWI
ベガ「どうだったかな……? うちの団体……リングに上がった感想……みたいなものがあったら、聞いてみたいな」

まこと「あ、あの……こがな事をゆうのは失礼な事かもしれんが……」

ベガ「いやいや、そんな事はない。他団体から見たうちのイメージというのも大事だからね。それは、よりファンに近い位置からの目線でもある……」

まこと「……怖かったやか」

ベガ「……んっ?」

まこと「うちは、他団体に上がっていく先輩達の姿を見てました……」

ベガ「……うん」

まこと「皆、先輩達は……『楽しかった』……『また行きたい』……そうゆうて、うちの団体に戻ってきました……」

ベガ「……うん」

まこと「うち……『死ね』ゆわれました……うち……大丈夫じゃろか?」

ベガ「大丈夫……と言うのは?」

816: 名無しさん 2016/04/24(日) 22:27:03 ID:403KLNWI
まこと「うち……大丈夫じゃろか……? 変なファンに捕まって……変な事されへんじゃろか……!?」

ベガ「フハハハハ、大丈夫だよ、大丈夫」

まこと「……うち、明日からもプロレス続けれるじゃろか!?」

ベガ「大丈夫だよ、大丈夫……続けるさ、続けれる……私も長い間ヒールを続けているがな……リングの上では、勿論そういった事を言われる……だが、そういった事は一切ない。それは、ここにいるサガット達も同じだ」

サガット「……大丈夫だよ」

ベガ「それどころか、ご近所さんには『早く世界征服しろ』……なぁ~んて、急かされてるよ。ハッハッハ、困ったもんだ」

まこと「……うち、もっと楽しい対抗戦、想像してました」シュン

817: 名無しさん 2016/04/24(日) 22:32:47 ID:403KLNWI
ミカ「おいおい、待てよ待てよ、ま~こ~と……アタシ達は、そういったヌルい対抗戦をしに来たワケじゃねぇだろ……? あの~、ベガさん……何か、すいませんね……?」アセアセ

ララ「……まことは、こういった事は初めてですから。申し訳ありません」

ベガ「……あ~、いやいや。大丈夫だよ、気にしてなどいない」

ミカ「アタシ達はだ、アイドルの喧嘩をしに来たワケじゃないんだ……キャットファイトをしに来たワケじゃないんだ……なっ……?」

まこと「……あい」

ミカ「女と女が、バッチバチにぶつかる、殺伐とした対抗戦っ……! そういった物を今回はやりにきたワケだろ……? なっ……!?」

ララ「確かに今までの対抗戦とはテイストが違う感じはするけど……でも、ここに抜擢されるって事は、それだけ陽子さんに期待されてるって事なんだから……」

まこと「……あい」

ミカ「ここは、女だけでやってる団体じゃないんだ……男の中に混じって、それでもやってる女達のいる団体なんだ……だったら、あたし達もそれなりの物、持っていかねぇといけねぇだろ……? なっ……? なっ……?」

まこと「……あい」

ミカ「そりゃ、あたしだって慣れない事だったよ。でも、やりきったよっ! 見たろ、あたしのあの姿……だから、まこと……まこともしっかりしろって! 中途半端にやる事が、一番失礼な事なんだからっ……!」

819: 名無しさん 2016/04/24(日) 22:46:57 ID:403KLNWI
バルログ「……ミカさんって、ヒールは初めてなんですか?」

ミカ「う~ん……今までに対抗戦で、ちょこっとヒールっぽくやったって事はありますが……ここまで、はっちゃけたのは初めて……かな?」

サガット「……へぇ~」

ミカ「え~っ……どうでしたか……? 自分の出来……あんな感じでよかったっスか……?」

バイソン「いやいや、よかったも何も、最高だったよっ! 俺より下品な奴はね……初めて見たよっ! 最高、最高っ!」パチパチ

ミカ「あ~りがとうございますっ!」ペコッ

ベガ「礼を言うのはこちらの方だよ……いや~、本当にありがとう……どうだい? シャドルーに加入しないか……? 今ならナンバー2の座を明け渡してもいいぞ……?」ニヤニヤ

ミカ「んっ……? こりゃ……んっ……? 引き抜きなのかな……?」

ベガ「おぉ~っと、おっと……イカンイカン……陽子さんにどやされてしまうな……ハハハ、冗談だ」

820: 名無しさん 2016/04/24(日) 22:54:37 ID:403KLNWI
ベガ「まぁ、うちの団体はな……今、現在私とさくらで仕切っている状態だが、本来はザンギエフが仕切る立場だ……ザンギエフも、君達へのオファーは考えてた事だ……」

ミカ「……本当、一日でも早い復帰を待ってますよっ! そん時は、チケット買って来ますっ!」

ベガ「ハハハ、伝えておこう。今日の君達の一連の行為……きっとザンギエフも喜んでいると思う……ここだろうな、アイツが求めていた物は」

ミカ「ザンギエフ様のねぇ……プロレス理論ってのは、よぉ~くよぉ~く理解してるつもりっスよ……女だからって、ヌルい試合を見せてちゃ、いけねぇんだ……もっと、殺伐とっ! 殺伐とした物を見せていくべきなんだっ……!」

ベガ「あやうく道踏み外す所だったよ……うむ……やはり、こういった感じなんだろうな……ミカ君……ララ君……まこと君、本当にありがとう……」ペコッ

ミカ「礼を言うのはこっちの方っすっ……! このストリートプロレスとの対抗戦でね……女子プロレス界全体を、盛り上げていきますよっ……!」

ベガ「陽子さんによく似ている……やはり、看板を背負っている者というのは強いな……頼もしい言葉だ」

821: 名無しさん 2016/04/24(日) 23:00:48 ID:403KLNWI
ベガ「それじゃあ、え~……ミカ君……え~、そしてララ君……」

ミカ「はいっ!」

ララ「はい」

ベガ「団体戦は、三ヶ月後にはなるが……え~、それまでの期間だな……ちょくちょく参戦してもらう事にはなっているよな……? え~……来週だったよな……?」

ミカ「そうっスね。来週、こっちの方で頼むぞと……さくらさんから、話は聞いてますよ」

ララ「三ヶ月も期間開けてちゃ、対抗戦の話忘れられちゃうもんね?」

ベガ「では、そちらの方も……と言うより、これから三ヶ月間だな……引き続き、よろしく頼む」

ミカ「勿論っスっ! この団体対抗戦を盛り上げ盛り上げ、話題にして……プロレス界全体を盛り上げていきましょうっ!」

ララ「今日の乱入の記事……西スポ辺りが一面で取り上げてくれないかしら……?」クスクス

ミカ「西スポは……西スポは、案外あるかもしれねぇなぁ……!? あそこは、結構プロレスに親身になってくれる所だっ!」

822: 名無しさん 2016/04/24(日) 23:07:42 ID:403KLNWI
ベガ「え~、そして最後に……まこと君だな……」

まこと「あい」

ベガ「君にとって、初めての他団体……今回は、対抗戦という形だ……今まで、君の見てきた対抗戦とは……うん、少しカラーの違う物にはなっているが……」

まこと「……あい」

ベガ「それでも……それでもだ……三ヶ月後……この対抗戦が終わる頃だな……?」

まこと「……あい」

ベガ「そこで、君が……『楽しかった』……『また来たい』……君がそう思えるような……スタートこそは、違う形だがな……ゴールは、君の先輩達と同じように思える対抗戦にしてみせるよ……」

まこと「……」

ベガ「メインはさくらだがな……だが、私も努力する……他の選手達もだ……」

まこと「……ありがとうございます」

823: 名無しさん 2016/04/24(日) 23:15:03 ID:403KLNWI
ベガ「フルで出場と言うワケではないが、それでも三ヶ月間……三ヶ月間の間に……」

まこと「……あい」

ベガ「自分の団体とは違う、他団体の風……そういった物をその身に浴びて……」

まこと「あいっ……!」

ベガ「一回り、大きくなってだ……そして、また戻って言って欲しいな……」

まこと「……わかりました」

ベガ「なぁ~んてな……! ガハハ、ちょ~っとキザな事言ってみたりしてぇ~!」

まこと「……んっ?」

ベガ「そこまで偉そうに出来る程、ストリートプロレスも安泰じゃないってのっ……! ピンチだよっ! ピンチ、ピンチっ!」

バルログ「……自虐が過ぎます、ベガ様っ!」

ベガ「いや~、頼むよまこと君……我々の団体、たたまずに済むように……一つ、協力を頼む。ガハハハ!」

824: 名無しさん 2016/04/24(日) 23:22:47 ID:403KLNWI
ミカ「まぁまぁ、わかんねぇ事があるなら、あたしやララが聞けばいいからよ……!? なっ、まことっ……! この団体戦で、一つ大きくなろうっ!」

ララ「……その為に、今回選ばれたんだから。ねっ?」

まこと「あい」

ベガ「うちの女子連中と話してみるのもいいさ。せっかくの交流戦なんだからな……なぁ~んなら、男子連中でも構わん」

バイソン「バイソンちゃんが、手取り足取り……優し~く、教えてあげるわよ~ん」クネクネ

まこと「……」ジーッ

ミカ「……なるほど、この人もキャラ濃いな」ジーッ

ララ「……オカマキャラも出来るのね」ジーッ


ベガ「あ~、ちなみにここにいるバイソンという男は……顔も酷けれりゃ、頭も酷い……気持ちも悪い……だがしかし、そこそこ、頼りになる男ではある……」

バイソン「そこそこかよっ……! ベガ様、酷ぇっ……!」

ベガ「ハハハ、顔だろうな……顔、顔、顔……」


まこと「……」クスッ

836: 名無しさん 2016/04/25(月) 22:01:25 ID:iqxFldMU
ーーー


実況「さぁ、何はともあれ三ヶ月後ですっ……! 三ヶ月後、どちらの団体が優れているのか……それを決める対抗戦が行われますっ!」

元「いや~、これは我々の威厳もかかっているのでね……是非とも、頑張ってもらいたい所だっ!」

実況「嵐の去ったこのストリートプロレス……しかし、まだまだ終わってはいないっ! 三ヶ月後っ……! またまた大きな大きな嵐がやってきますっ! 」

元「そうだね!」

実況「おっと、ここでリュウがきましたっ! ケンもきましたっ……! ガイルにナッシュもリングに上がってきますっ! さぁ、リュウは……マイクを握っているか?」


リュウ「ったく、大事にしやがってよぉ……? なぁ、春麗……?」


実況「おぉ~っと、そしてここでリュウが口を開いたっ! 口を開いたっ! リュウは春麗へと語りかけますっ!」

元「うん」

837: 名無しさん 2016/04/25(月) 22:10:18 ID:iqxFldMU
春麗「……何、言ってるのよ、リュウ」

リュウ「……おっ?」


オー ? オーオー ?

実況「おぉ~っと、しかしすかさず、春麗も口を開くっ! 口を開いていくっ! こちらもまた、マイクを手にしているっ!」

元「うん」


春麗「あ~んな奴らを……このまま終わりに出来るワケないじゃない……キッチリと……キッチリと誰しもが納得出来る形で終わらせてやらないと、気が済まないわっ……!」

リュウ「……」

春麗「あたし達っ……! このストリートプロレスの勝利と言う形でねっ……!」


オー、オーオー

実況「さぁ、しかし春麗は気合いが入っていますっ! 非常~にっ……! 非常に気合いが入っていますっ!」

元「うんうんっ!」

838: 名無しさん 2016/04/25(月) 22:18:52 ID:iqxFldMU
春麗「……あんた達にも見せてあげるからねっ!」ビシッ

リュウ「……おう」


オー、オーオー

実況「さぁ、ここで春麗はリュウっ……! いや、リュウ達ですねっ! 指を差しながら言いますっ!」


ガイル「おうおうおう、言ってくれるねぇ、おいっ……! だが、それでいいっ……! それでいいんだ、おいっ!」パチパチ

ナッシュ「いや~、うちの女子選手は気が強い……本当に気が強い……ハハハ」パチパチ


オー ! オーオー !

実況「じっと春麗を見つめるリュウとケンっ……! ガイルとナッシュは、春麗に激を飛ばすかのように、手を打ち鳴らしていきますっ!」

840: 名無しさん 2016/04/25(月) 22:28:36 ID:iqxFldMU
春麗「勿論っ……! 皆にもっ……!」ビシッ


ワー ! ワーワー !

実況「そ~して、春麗はここで場内を指差し……グルっと周りながら……おぉ~っと、ここで場内にも、勝利っ……! 約束していくゥゥ!」

元「うんっ! これは守ってもらわないと困りますからね!」


ガイル「ハッハッハーっ! 帰ってきたとたん元気な奴だっ! いいぞいいぞ、騒げ騒げっ!」パチパチ

ナッシュ「やっぱり、彼女が帰ってくると……うんっ! 元気になるねっ……!」パチパチ

841: 名無しさん 2016/04/25(月) 22:39:13 ID:iqxFldMU
ケン「待て待て待て待て……おい、リュウ……ちょっとマイク貸してくれ……ちょっとちょっとマイク……」

リュウ「……おっ、何だ? ホレ」


実況「あっと……ここでケンが……リュウからマイクを受け取りましたかね……?」

元「あっ、本当だ」


ケン「盛り上げってる所悪いけどよぉ……? ちょ~っと、ストップだっ……! ちょっとちょっと、ストップっ……!」


オー ? オーオー ?

実況「あ~っと、そしてここでケンが口を開きますっ! どうしたどうした? ケンは盛り上がっている場内を一度静めますっ!」

元「なんでしょう……? 盛り上がってる所を静めてまで言うかねぇ……?」

実況「ねぇっ……!? まぁ、とりあえず話だけは聞いてみましょうかっ!?」

842: 名無しさん 2016/04/25(月) 22:48:16 ID:iqxFldMU
ケン「……おい、春麗っ!」

春麗「……なによ? 空気の読めない男は嫌ねぇ」

ケン「おめぇの頼もしい言葉が聞けて、俺も嬉しいよ……俺も嬉しい……だが、だっ……!」

春麗「……だが?」

ケン「今回のお前らの相手は……レインボー・ミカだ……あの、レインボー・ミカだ……皆も、勿論知ってるよな……?」


オー ? オーオー ?

実況「おぉ~っと、なんでしょう……? ケンは、この団体対抗戦……危惧をしているのでしょうかっ!?」

元「気持ちはわかるけど、水を指すのはよくないよ~」

843: 名無しさん 2016/04/25(月) 22:56:38 ID:iqxFldMU
ケン「……リングの一番星、レインボー・ミカっ!」

ガイル「……知っているのか、雷電」ボソッ

ナッシュ「ブッ……こ、こんな時に冗談はやめてよ、ガイルっ……!」ボソッ

ケン「あそこまで、ぶっ飛んだ奴だとは思ってはいなかったが……その実力っ……! アイツの実力は本物だっ!」

春麗「……」

ケン「鰯ヶ浜女子プロレスを牽引してきた、チャンピオンっ……! あの団体がこれ程までに、勢力をつけてきたのも……あのレインボー・ミカの力によってと言っても過言ではねぇ……!」


実況「まぁ、確かに……レインボー・ミカは鰯ヶ浜女子プロレスの王者ですっ! 鰯ヶ浜女子プロレスと言えば、今現在に非常に盛り上がっている団体でございますっ!」

元「僕らの時代で言えばねぇ……ハルマゲドン陽子君とか有名だったよね」

実況「レジェンド選手でございますっ! ハルマゲドン陽子っ!」

元「今日、ここやって来たレインボー・ミカ君、ララ君、まこと君……後、有名所で言えば、大和・ナデシコ君とか、メイプルストーム君……サンライズ西船橋君とか、いるよね~」

844: 名無しさん 2016/04/25(月) 23:01:37 ID:iqxFldMU
実況「どれもこれも、プロレスファンであれば、誰しもが一度は耳にした事のある名前ではないでしょうかっ!?」

元「まぁ、乗ってる団体ではあるよ。確かに勢いはあるわ」


ケン「今、勢いに乗っている鰯ヶ浜女子プロレスのチャンピオンが吹っ掛けてきやがったんだ……春麗っ……! 今回の喧嘩っ……! 今回の相手っ……!」

春麗「……」

ケン「……ただ者じゃねぇぞっ!? わかってんのか、オイっ!?」


オー ? オーオー ?

ガイル「……バーイ、民明書房っ!」ボソッ

ナッシュ「ガーイール……怒るよっ……!?」ギロリ

845: 名無しさん 2016/04/25(月) 23:11:32 ID:iqxFldMU
実況「そもそも、レインボー・ミカはあのハルマゲドン陽子がこのプロレス界に残した最後の置き土産とまで、呼ばれているような……」

元「いや~、そこは陽子君の力だけじゃない。そこは本人の努力と、天性の物みたいなのもある」

実況「無礼を働く、レインボー・ミカですが……その実力は本物っ! おっと、ここで春麗がマイクを握り直したかっ!?」


春麗「確かに、鰯ヶ浜女子プロレス……勢いに乗ってる……勢い乗ってる団体だと思うわ……」


オー ? オーオー ?

実況「さぁ、ここで春麗が口を開きますっ! 再び、口を開きますっ!」

元「うん」


春麗「……敵情視察と言う形で、彼女達の会場に足を運んでみるのも、悪くないかもね」


オー、オーオー

実況「なるほどっ! 先ずは敵を知る事っ……! 勝利の為にそういった事も悪くはないでしょうっ!」

元「そうですねぇ、三ヶ月の時間があるんだ……その間に、出来る事は何でもいいからやるべきですね」

実況「元さん、どうでしょうっ!? 我々もっ……! 一度、敵情視察として、足を運んでみると言うのはっ!?」

元「う~ん、いいかもしれないけど、多分実況・解説なんかはやらせてもらえないでしょう」

実況「ファンの皆様なんかもね……是非っ!」

847: 名無しさん 2016/04/25(月) 23:23:05 ID:iqxFldMU
春麗「……でもね、ケン?」

ケン「……んっ?」

春麗「……勢いに乗ってるのは、ウチの団体だって負けてはいないでしょうっ!」


オー、オーオー

実況「おぉ~っとっ! ここで春麗が叫びますっ! 大きく大きく叫びますっ!」


春麗「なぁ~んて言ったってアタシが帰ってきたのよっ……! このアタシがっ……! これ以上の事はないわっ……! 勢いだったらね……このストリートプロレスも負けてはいないわっ!」


ワー ! ワーワー !

実況「そうですそうですっ! なんと言っても本日の主役はこの春麗っ! 春麗でございますっ!」

元「そうだよね、うん。やっぱり彼女が帰って来たってのは大きい」

848: 名無しさん 2016/04/25(月) 23:30:34 ID:iqxFldMU
春麗「皆……今日は、アタシの復帰試合……集まってくれて……残ってくれて本当にありがとう……」

オー、オーオー

春麗「キャミィも……本当にありがとう……本当の本当に……ありがとう……」

キャミィ「……」コクリ


実況「さぁ、春麗場内に礼を言いますっ……! そして、隣にいるキャミィにもっ……!」

元「うん」

実況「キャミィは無言で頷きますっ!」


春麗「ふふ、最後は……最後はちょっと……ちょっと滅茶苦茶な形になっちゃったけど……」

さくら「……」

春麗「……これは、アタシ達が次のステップに入ったと捉える事にするわ」

849: 名無しさん 2016/04/25(月) 23:38:21 ID:iqxFldMU
春麗「キャミィっ……! さくらっ……! 三ヶ月後よっ……! 三ヶ月後に控えた団体戦っ……! これは絶対に絶対に負けられないわっ……!」

キャミィ「はい」

さくら「はいっ!」

春麗「戻ってきたアタシが……ビシバシあんた達をシゴいてやるんだからねっ!」


ワー ! ワーワー !

実況「さぁさぁ、頼りになる女っ……! 頼りになる女、春麗っ! やはり彼女が帰ってくると盛り上がりますっ!」

元「今回の相手は負けられない相手だからね。とにかく三ヶ月の間に出来る限りの事をしていこうじゃないか」


春麗「先ずは、目の前いるあのレインボー・ミカっ! あのクソッタレな女に、私達三人で目にもの見せてやりましょうっ!」


ワー ! ワーワー !

実況「その言葉を忘れるなよっ……! その言葉をっ……! 約束だぞぉ!? 春麗ィ!」

元「こりゃ、もう有言実行して貰わなきゃ困るっ!」

850: 名無しさん 2016/04/25(月) 23:45:17 ID:iqxFldMU
春麗「そして、キャミィ……」

キャミィ「……はい」

春麗「全てが終わり……全部が綺麗に片付いた暁には……」

キャミィ「……」

春麗「もう一度、アタシと戦ってほしい……」


オー、オーオー

実況「おぉ~っと、ここで春麗はっ……!? おぉ~っ!?」


春麗「今度は誰にも邪魔をされない形で……誰にも邪魔をされず……また、この位置でっ……!」サッ


実況「さぁっ! ここで春麗はキャミィに向かって手を差忍ばし、握手を要求しますっ! 握手を要求しますっ!」

元「いや~、やっぱり春麗の君の言う通り、最後がちょっとグチャグチャになっちゃったからねぇ……この一戦はまた僕もみたいですよ」


リュウ(今日の試合で一戦……それで、レインボー・ミカとの一戦も狙ってるだろ……それで、その次も……か……おうおう、したたかな女だなぁ……くそっ……)

851: 名無しさん 2016/04/25(月) 23:48:04 ID:iqxFldMU
今日はここまで

861: 名無しさん 2016/04/26(火) 22:01:19 ID:mdoBIaKY
キャミィ「……春麗さん」スッ


オー ! オーオー !

実況「さぁ、そしてここでキャミィが一歩、歩み寄るっ! 歩み寄っていくっ!」

元「おうっ!」


キャミィ「……わかりました。だけど、次こそは私が勝ちますよ?」ガシッ

春麗「冗談になっていない所が怖い……でも、アタシだって負けないんだからっ……!」ガシッ


ワー ! ワーワー ! パチパチ ワー ! ワーワー !

実況「そして、ガッチリと握手っ! ガッチリと握手っ! さぁさぁ、リング上で二人が強く強く、手を握り交わしていきますっ!」

元「この二人の次戦は……こりゃ、どっちに転ぶかもうわかんないかもしれないね!」

862: 名無しさん 2016/04/26(火) 22:08:41 ID:mdoBIaKY
リュウ「……ケン、マイクを」

ケン「……ほらよ」ヒョイ


実況「さぁ、そして今度はリュウがマイクを握りましたっ!」


リュウ「とにかく、だ……春麗っ! 今は、目の前にいるレインボー・ミカだっ……! あのレインボー・ミカにこのストリートプロレスの恐ろしさを教えてやらないといけないっ!」

春麗「そうねっ!」

オー ! オーオー !

リュウ「女の喧嘩っ……! 期待してるぜっ……! 春麗っ……! キャミィっ……! さくらっ……!」


ワー ! ワーワー !

実況「そうですっ! 先ずは目の前にいるレインボー・ミカっ! あのレインボー・ミカ達にはこのストリートプロレスの恐ろしさを叩き込んでやらねばならないっ! 私からも頼むぞっ! 春麗っ! キャミィっ! さぁ~くらっ!」

863: 名無しさん 2016/04/26(火) 22:19:09 ID:mdoBIaKY
春麗「これから始まる、新たな私達の戦い……」


オー ? オーオー ?

実況「さぁ、再び春麗が口を開きますっ!」


春麗「看板背負って、やらせてもらうのよ……ストリート・プロレスの凄さっ……! あいつら、鰯ヶ浜女子プロレスに教えてやるわっ……!」


ワー ! ワーワー !

実況「教えてやりましょうっ!鰯ヶ浜女子プロレスの連中にっ……! 鰯ヶ浜女子プロレスの連中にっ……! 鰯ヶ浜女子プロレスの連中にィィィ……! 教えてやりましょうっ!」

元「うんっ!」


春麗「さぁさぁ、女の喧嘩が始まるわよっ……! 皆っ……! 遅れずに、ついてきてねっ!」


ワー ! ワーワー !

実況「そして、今この瞬間スタートっ……! 互いに看板をかけた、このストリートプロレスと、鰯ヶ浜女子プロレスっ……! 団体対抗戦の火蓋が、今切って落とされたああぁぁっ!」

864: 名無しさん 2016/04/26(火) 22:26:56 ID:mdoBIaKY
実況「さぁ、そして今っ……! 選手達の退場が始まりましたぁ! お~っと、リュウもケンも激を送っているかぁ! ガイルなんかは春麗へと肩を組み、激し叩いているっ! 羨ましいぞ、この野郎っ……!」

元「……別にいいじゃないか。君は何を言っているんだ?」

実況「ハッハッハ~っ! まぁ、何はともかく……対抗戦ですよ? 団体対抗戦……元さんっ!?」

元「そうだね~。でも、こういう対抗戦と言うのは、ある意味ワクワクする部分もあるよね?」

実況「鰯ヶ浜女子プロレスから、乗り込んできたレインボー・ミカっ……! ララっ……! まことっ……!」

元「うん」

実況「申し訳ありませんが、私勉強不足なもんなのでねぇ~……」

元「……そ~いうのはよくない」

実況「誠に、誠に……申し訳ありませんっ……! まだ、私自信もよくわかってないので……元さん、それぞれどのような選手か……解説してもらってもよろしいでしょうか?」

元「あれ……? でも、君……レインボー・ミカ君の事は知ってるんじゃないの……? 一緒になって『ボンバアアァァ』とか、言ってたじゃない?」

実況「そりゃあ、レインボー・ミカぐらいのレベルになると、私も知ってますよ。連日、プロレス雑誌なんかを賑わしているあの、レインボー・ミカなのですからっ!?」

865: 名無しさん 2016/04/26(火) 22:34:14 ID:mdoBIaKY
元「……じゃあ、ララ君とかは?」

実況「申し訳ございませんっ……! 勉強不足でございますっ……! 元さん、一つ説明をしていただいてもよろしいでしょうかっ!?」

元「も~う、しょうがないなぁ……でもまぁ、いい機会だ……君だけではなく、今この放送を見ている皆さんにも、どんな選手か教えてあげる事も必要だろうしね……」

実況「そ~うですっ! これはあくまで視聴者の為っ……! 視聴者の為でございますっ! 決して私、元さんを使って楽~に、勉強しようだなんて考えてはいませんよぉ~!? 本当ですよぉ~!?」

元「……君は、いつか絶対にクビになる」

実況「さぁさぁ、元さん、どうぞどうぞっ!? ララ・マツダと言うのは……一体、どのような選手なのでしょうか……!?」

元「う~ん、まぁ結構サブミッションを主体としてやってる選手ですね」

実況「ほう」

866: 名無しさん 2016/04/26(火) 22:43:56 ID:mdoBIaKY
元「結構、サンボの方でベースを作ってる選手なのかなぁ……? サンボってのはわかるよね?」

実況「はい、サンボは勿論わかりますよっ! 打撃は封じられてはいますが、あの投げやサブミッションを主体とした、ね……」

元「結構、サブミッションの方に優れているのかな……? うん。スタンディングの相手に飛び乗ったり、転がしたりしてね……」

実況「……サブミッションでガッチリとっ!」

元「そうそうそう……やっぱり、上手いし、綺麗なんだわ……あの~、技の事だよ? 技」

実況「顔も非常に整っておりますっ! 話を聞くに当たって、非常に元さん好みのファイター……そのような気もしますが……」

元「君も僕の好みがよくわかってるね……そうそう、他団体をこういう風に誉めたぎるって言うのは、ちょっと癪だけどね……僕好みなんだわ~」

実況「我々の団体の選手で言うと……そうですねぇ……キャミィ辺りに似てるファイターなのかもしれませんね?」

元「あ~、あ~、そうそう……そういう部分はあるかもしれませんね」

実況「……なるほどっ!」

867: 名無しさん 2016/04/26(火) 22:54:44 ID:mdoBIaKY
実況「それでは、お次はまこと……こちらはどう言った選手なのでしょうか……?」

元「まぁ、わかりやすいって言っちゃ、わかりやすいけどね……見ての通り、彼女に関しては今日、胴着で来てたワケじゃん……?」

実況「と言う事は、やはり空手……武道を中心とした、打撃主体の選手ですかね……?」

元「そりゃ、勿論投げとかサブミッションとか持ってるんだけどね……やっぱり、打撃主体のそういったスタイルだね」

実況「我々の団体の場合『空手軍団』と言う看板選手を抱えているものですから、そういった選手には負けたく部分はありますね?」

元「そうだね。リュウ君やケン君と、似ている部分があるからね……ここは、負けたくはないわ」

実況「女子選手で言うと……やはり、さくらやかりん辺りと似ていてるのでしょうか?」

元「まぁ、そんな感じだね。とにかく、ガッツのある子なんだ……ガッツの……」

実況「なるほど!」

868: 名無しさん 2016/04/26(火) 22:59:47 ID:mdoBIaKY
実況「え~、サブミッション主体のララ……それに、打撃主体のまこと……さぁさぁ、そして最後の一人っ……!」

元「まぁ、こうして見ると、うん……タイプの違う三人でやってきたねぇ」

実況「ザっ……! プロレスクイーンっ……! レインボー・ミカでございますよっ!」

元「本当、プロレスの申し子みたいな人ですよ」

実況「鰯ヶ浜女子プロレスのまさに顔ォ! チャンピオンっ! これはこれは非常に強敵ではございますっ!」

元「でも、負けてちゃダメなんだよ。うちはね、男女混合でやってる団体なんだけども……それでも、このストリートプロレスの女子選手こそが一番っ……! そういった物を世間にアピールしていかなきゃならないっ!」

実況「それは勿論の事でありますっ……!」

元「今回の団体戦で……一番優れた女は誰かっ……!? 決めてやりましょうよっ! 頂上決戦ですよっ!」

実況「そういった意味では、今現在勢いに乗っている鰯ヶ浜女子プロレスっ……! 相手にとっても不足なしっ……!」

元「そうですそうですっ! この団体対抗戦っ……! 気合い入れていきましょうっ!」

869: 名無しさん 2016/04/26(火) 23:08:32 ID:mdoBIaKY
---


春麗「……お疲れ様」

ローズ「お疲れ様。いい復帰試合だったんじゃないの?」

かりん「お疲れ様ですわ」

ミカ「う~っすっ! お疲れ様っスっ!」ペコッ

春麗「あらあら、今日は出迎えの人数多いわね……ローズにかりんだけじゃなく……シャドルーに、鰯ヶ浜女子プロレスの皆さんまで……あらあら……」キョロキョロ

ベガ「……さくらがそれだけ、大掛かりな仕掛けをしたんだ。そりゃ、こうもなる」

リュウ「……対抗戦か」

870: 名無しさん 2016/04/26(火) 23:13:02 ID:mdoBIaKY
さくら「いや~、ミカさんっ……! 今日はありがとうございますっ……! 本当にありがとうございますっ……!」ペコペコ

ミカ「……なぁ~にを言ってるんっスか、さくらさんっ! 『今日は』じゃないでしょうっ! 『これから』っスよっ! これから始まるんっスよっ!」

さくら「本当、これからよろしくお願いします……あの、まことさん……あの~、ちょっと……ねぇ……? 大丈夫でしたか……?」

ララ「あの、まことの方にはこちらの方から言い聞かせておきますので……」ペコペコ


ローズ「いい罰ゲームだったわね。復帰して、楽に王者奪還出来るとでも、思った……? そ~うは、いかないわよ……」

かりん「三ヶ月後には、そのベルト……キャミィにまた返還ですわね!」

春麗「……試合事態は良かったんじゃないの? メインに恥じない試合はしたつもりよ?」

ローズ「私は、あんたよりキャミィちゃんを評価するわ……」

かりん「……私もです」

春麗「ねぇ、アタシいつまで苛められばいいの……? ねぇ……ねぇ……?」

871: 名無しさん 2016/04/26(火) 23:18:02 ID:mdoBIaKY
サガット「……王者の重圧から、解放され」スッ

キャミィ「……サガットさん」

サガット「あの時……君が望んでいた通りの結末になった……」

キャミィ「……」

サガット「今の気分……どんな感じかな……?」

キャミィ「……はぁっ」

サガット「……んっ?」

キャミィ「……終わっちゃったんですね」

サガット「……そうだな」

872: 名無しさん 2016/04/26(火) 23:26:03 ID:mdoBIaKY
キャミィ「これから対抗戦が始まっていくじゃないですか……?」

サガット「……うん」

キャミィ「そこを私が先陣切って立ち向かっていくって言うのは……今日だって、あまりマイク上手に出来なかったし……」

サガット「……うん」

キャミィ「やっぱり、春麗さんじゃないと、まだダメなのかな~って思う部分はあります……でも……でも……」

サガット「……んっ?」

キャミィ「ああっ……! もうっ……! 悔しいですっ……! 寂しいですっ……!」

サガット「ハハハ! そうかそうか」

キャミィ「腰がスースーします……私ももっと、強くならないといけませんね」

サガット「これからの対抗戦で、色々と身につけていこうじゃないか。そしてまたリベンジだ」

キャミィ「はいっ!」

873: 名無しさん 2016/04/26(火) 23:32:10 ID:mdoBIaKY
ワイワイ、ガヤガヤ

ベガ「おぉ~い、お前ら……ここは幼稚園ではないぞ……保育園でもない……そして、私も教師ではない……好き勝手に騒ぐんじゃない。静まれ……静まれ……ほれほれ……」パンパン


さくら「んあっ……? じゃあ、詳しい事はミカさん……また後で……!」

春麗「……んっ?」

キャミィ「……あっ」


ベガ「え~っと、今からだ……今から、インタビューがある……うちの団体では恒例行事になっているが、インタビューを受けてもらう事になっている……」


ミカ「おっ……!? 見た事ありますよっ! あれ、いい感じっスよねぇ!?」

ララ「うちの団体も、パク………あ~、いえいえ……取り入れようって話になってますの」

874: 名無しさん 2016/04/26(火) 23:39:13 ID:mdoBIaKY
ベガ「ミカ君達が知っているのなら話は早いな……え~、ミカ君、ララ君、まこと君……君達には引き続き、そちらの方も受けてもらいたい……まぁ、一つよろしく頼む」


ミカ「勿論っスよっ! インタビューでも、ド派手に大暴れしてやりますよぉ~!」

ララ「まことも……しっかりねっ!」

まこと「あいっ……! うちもそっちでは、ちゃんとやるがでっ……!」


ベガ「頼もしいな……いや~、ありがたいありがたい……え~、それで……春麗、キャミィ、さくら……この三人だな……?」


春麗「はい」

キャミィ「はい」

さくら「はい」


ベガ「まぁ、対抗戦メンバーだな……インタビューで、対抗戦が盛り上がるように、色々と受け答えしてくれと言った事だな……頼むぞ」

875: 名無しさん 2016/04/26(火) 23:43:08 ID:mdoBIaKY
ベガ「それで最後は……え~、空手軍団の三人……リュウ、ケン、ヤムチャ……」


リュウ「あるってのは聞いてるな……」

ケン「そうだな」

ヤムチャ「あっ、はいっ……!」


ベガ「……お前達は、順番は一番最後だ。なんて言ったってNG王のヤムチャ君がいるからな」


ヤムチャ「NG王って……」アセアセ

プーアル「……事実じゃないですか」

ヤムチャ「ま、まぁ……そうだけどさぁ……?」

876: 名無しさん 2016/04/26(火) 23:47:40 ID:mdoBIaKY
ベガ「今日のインタビューは、そ~んなNG王のヤムチャ君が主役だ……」

ヤムチャ「えっ……? 主役……? 俺が……?」

ベガ「対抗戦に、全ての話題……興味……そういった物を持っていかれないように、一つよろしく頼む……」

ヤムチャ「主役って……おいおい、主役って……おいおい……」

ケン「……おめぇも、いい加減慣れてきただろ!? 今日、ド派手な負け方しただろがっ!? そこから、話題を作っていくんだよっ!」ボソボソ

リュウ「……今日は本気で頼むよ。本当に頼むよ。女子部は本気なんだ」ボソッ

ヤムチャ「あ、ああっ……は、はいっっ……! 頑張リタイト思イマス……」

プーアル「……片言、片言」

ベガ「よぉ~し、それじゃあ、さくら……今、言ったメンバーを案内してくれ……頼んだぞ」


さくら「はいっ! それじゃあ、皆さんこっちですっ! 案内しま~すっ!」

887: 名無しさん 2016/04/28(木) 22:01:43 ID:1hWvqqtU
ーーー


ヴァイパー「はい、それではロレントさん、ソドムさん、お疲れ様でした」

ロレント「あ~、お疲れ様でした。ありがとうございます」

ソドム「いや~、終わった終わった……いや~、随分とヴァイパーさんも手慣れてきましたね。まるで、本物の映画監督みたいですよ。ハハ、とは言っても……私、映画監督とご一緒に仕事した事などありませんがね」

ヴァイパー「まぁ、三度目……? 四度目になれば、それなりに要領も得てきますよ……次は、鰯ヶ浜女子プロレスの皆さんですね……」

ソドム「一つ、ヴァイパーさんの手腕で……盛り上げて下さい」

ヴァイパー「勿論、仕事なので行いますが……あくまで、盛り上げていくのは、選手達の腕ですよ……」

ソドム「いい関係をね……築いていきましょう!」

ヴァイパー「……あっと、まとめて来たようですね」


さくら「ヴァイパーさん、お疲れ様ですっ! は~い、それでは皆さん、今からこちらの方でインタビューを受けて頂きますっ!」

888: 名無しさん 2016/04/28(木) 22:09:46 ID:1hWvqqtU
ヴァイパー「はい、お待ちしておりました。それでは、これから皆様方にインタビューの方を受けて頂きたいと思います」

ミカ「任せておいて下さいっ……!」

春麗「……ヴァイパー、いつもありがとね。もう、ウチ専属になりなさいよ」

ヤムチャ「よし、よし……よし、よし……」

ヴァイパー「え~、一番手は鰯ヶ浜女子プロレスの皆さん……ですね。え~、私がインタビューアーとなって、皆様に色々と質問していくので……」

ミカ「はいっ!」

ララ「はい」

まこと「あいっ!」

ヴァイパー「リングの上で見せて頂いたような、話題性が生まれそうな、返答……一つ、よろしくお願いいたします……」

ミカ「任せておいて下さいっ! ドッカンドッカン話題を作ってやりましょうっ!」

889: 名無しさん 2016/04/28(木) 22:14:59 ID:1hWvqqtU
ヴァイパー「鰯ヶ浜女子プロレスの皆様が終われば……え~、続いて女子選手の皆様になります」

春麗「はい」

キャミィ「はい」

さくら「はい、お願いします」

ヴァイパー「まぁ、そこは私が説明するより……さくらさん……? お願いしてもよろしいですか……?」

さくら「あ~、はいはいっ! わかりましたっ!」

ヴァイパー「そっちの方が手際よく進めれるかなぁ~っと……え~、最後に……空手軍団の皆様ですね」

ヤムチャ「……おっ、来た」

890: 名無しさん 2016/04/28(木) 22:24:10 ID:1hWvqqtU
ヴァイパー「本日も空手軍団の皆様には台本を用意しました……それでは、今からお配りしま~す」イソイソ

プーアル「台本ってこれですか……? あっ、こういう事は僕がしますよ」

ヴァイパー「あっ、そうですか? プーアルさん、ありがとうございます。それでは空手軍団の皆様は、その台本に従って、一つよろしくお願いします……それでは、鰯ヶ浜女子プロレスの皆様……」

ミカ「はいっ!」

ヴァイパー「……インタビュー室の方に、お願いします」

ミカ「よぉ~しっ! それじゃあ、ララ……まこと……いくぞっ……!」

ララ「本当、気合い入ってるわねぇ……」

まこと「うちも、しっかとしやーせんとっ!」

891: 名無しさん 2016/04/28(木) 22:30:32 ID:1hWvqqtU
プーアル「はい、それじゃあこちらが、台本ですね……はい、リュウさん……はい、ケンさん……はい、ヤムチャ様……」

リュウ「……とりあえず、読んでみるか」

ケン「詳しい事は、俺達もまだ知らないからな……え~っと、何々……? どうなってるんだ……?」

ヤムチャ「え~っと……ロレント・ソドム組に大敗したヤムチャ……満身創痍で、控え室へと戻る。そこでーー……うん、なんだ? また控え室での出来事か?」


ロレント「ヤムチャさん……ヤムチャさん……」ヒソヒソ

ヤムチャ「んっ……? あっ、ロレントさんっ!」

ロレント「……お疲れ様っす」

ヤムチャ「お疲れ様っす!」

892: 名無しさん 2016/04/28(木) 22:36:51 ID:1hWvqqtU
ロレント「またよろしくお願いしますね。これからなんですよね……?」

ヤムチャ「そうそう、今からこの台本、頭に叩き込んで……んっ……? んんっ……? んんっ……?」マジマジ

ロレント「……どうしたんすか?」

ヤムチャ「え~……俺、コレ……俺……え~っ……!?」

ケン「……おっ? なんだ、次は俺がおめぇらと戦うのか?」

ロレント「あっ、はい。ケンさん……そういう風に聞かされていますねぇ。ケンさん、次の一戦よろしくお願いします」ペコッ

ケン「なんだなんだ、今日はわざわざナッシュの奴に喧嘩売ってやったって言うのに……あ~、そうか……ロレントにいくのか~、ふ~ん……」

893: 名無しさん 2016/04/28(木) 22:44:48 ID:1hWvqqtU
ソドム「私達はもうそういった節のインタビューを行いました。弟分をやられたケンさんが、仕返しにやってくると……」

ケン「う~ん……まぁ、これ見る限りではそうなって……ますねぇ……」

ヤムチャ「おいおい、待てよ待てよ……これ、俺には難易度高ぇぞ……」

プーアル「ヤムチャ様……どういう風になってるんですか……? ねぇ……?」

ヤムチャ「……ほら、プーアル見てみろよ? コレ、
コレコレっ!」

プーアル「それじゃあ、拝見しますね……え~っと、何々……あ~……う~ん……へぇ~……はぁ~……」

ヤムチャ「……プーアル、どうだよ?」

プーアル「……確かに、ヤムチャ様には難易度高いかもしれませんねぇ」

ヤムチャ「……だろ?」

894: 名無しさん 2016/04/28(木) 22:48:08 ID:1hWvqqtU
プーアル「でも、ヤムチャ様……? これもやらなきゃいけない事ですよ。こういう事もプロレスなんですよ……」

ヤムチャ「……う~ん」

プーアル「あの対抗戦のレインボー・ミカって人……見ました……?」

ヤムチャ「……勿論、見てたけど」

プーアル「リングの上で、沢山のお客さんの前で……騒いで、喚いて……盛り上げてたじゃないですか……? 女の人なのに……ですよ?」

ヤムチャ「……そうだよなぁ」

プーアル「あれだけのブーイング貰って……同じ団体のまことさんって人が、飲まれちゃうぐらいにしてました……」

ヤムチャ「……うん」

プーアル「今だって、インタビューでやってると思いますよ……? ヤムチャ様……あの人に、負けてますよっ!?」

ヤムチャ「そうだよなぁ……男の俺が負けてる……ってのは、悔しいなぁ」

プーアル「……しかも、あの人は他の団体の人です」

ヤムチャ「くああぁっ……! ちくしょうっ……! 頑張ってみるかっ……! プーアル、台本もう一回寄越せ、ちくしょうっ!」

プーアル「はいっ!」

895: 名無しさん 2016/04/28(木) 22:55:30 ID:1hWvqqtU
---


ベガ「いや~、陽子さん……陽子さん……突然の話だったと言うのに、今回の対抗戦の話をお受けして頂いて……誠にありがとうございます」

陽子「ミカはねぇ、ザンギエフのファンなんだよ。アイツの団体に上がれるって聞いて、跳び跳ねて喜んでいたよ」

ベガ「ありがたい話です」

陽子「うちの団体の中では、ヒールをやらせるワケにはいかないからね。こっちの団体使って……ミカにヒールの勉強をさせたいと思うよ」

ベガ「……ほとんど完成されてるじゃないですか?」

陽子「そりゃ、アタシの教え子なんだから、ある程度は出来て当然だよ……でも、まだまだだ……あの子はまだまだいけるよ……」

ベガ「……お茶入れましょうか?」

陽子「んっ、お願い」

896: 名無しさん 2016/04/28(木) 23:02:08 ID:1hWvqqtU
陽子「ミカと……うちの団体の問題児二人……まぁ、一つよろしく頼むよ」

ベガ「問題児……と言いますと、ララ君とまこと君……?」

陽子「そう、ララとまこと……アイツら、ゆとりレスラーなんだよ……」

ベガ「彼女達の試合も、私は拝見してますが……まぁ、まこと君は若い部分はあるとは思いますが……二人ともいいレスラーだと思いますよ? 何がいけないんですか?」

陽子「……名前だよ、名前っ! 名前っ!」

ベガ「……名前?」

陽子「アイツらさぁ……!? アタシがデビュー前に、リング名つけてやったんだよっ……! 命名してやったんだよっ! それを断った、超問題児達なんだよっ!?」

ベガ「あぁ、あぁ……そういえば、彼女達には『レインボー』とか『大和』とかついてませんねぇ?」

陽子「……断りやがったんだよ、アイツらっ! 信じられねぇ!」

ベガ「……ちなみに、どういった名前だったんですか?」

897: 名無しさん 2016/04/28(木) 23:08:19 ID:1hWvqqtU
陽子「ララは……アイツ、美人だろ……? 肌もいい感じに綺麗な奴だ……だから『スキンケア』だ」

ベガ「ふ~む……スキンケア・ララか……なるほど……」

陽子「それで、まことは結構がむしゃらにやってたからな……その辺踏まえて『ファイティング・ドッグ』」

ベガ「ファイティング・ドッグ・まこと……う~ん……ドッグはいるのかな……? ファイティング・まことでよかったんじゃないですか……?」

陽子「あっ……! お前、まことと同じ事言ってやがるなっ!? まこともそう言いやがったよっ! だけど、アタシは『ドッグ』もつけなきゃダメって言ったんだよっ!」

ベガ「なるほど……『スキンケア・ララ』に……『ファイティング・ドッグ・まこと』なるほどなるほど……う~ん……陽子さん……?」

陽子「……なんだぁ!?」

ベガ「……そこのセンスは年々落ちてきてますよねぇ?」

898: 名無しさん 2016/04/28(木) 23:15:37 ID:1hWvqqtU
陽子「おい、待てっ……! センスが落ちてきてるって……どういう事だっ!?」

ベガ「ダサいです。そりゃ断られますよ。だって、ダサいですもん。スキンケアって……ファイティング・ドッグって……」

陽子「待て、コラおいっ! これ、目指してんのは、あくまでダサ格好いいって路線だぞっ!?」

ベガ「いや、ダサ格好よくないんですよ……ダサいんですよ……うん。純粋にダサい……」

陽子「最初はそんなもんだろっ……! 後からついてくるんだって、後からっ……! こういうのはっ……!」

ベガ「いや、これに関しては……後々、足を引っ張る事になりますね……」

陽子「……アタシは『ハルマゲドン』だぞっ!? 『ハルマゲドン』で天下取ったんだぞっ!?」

ベガ「……はたして『スキンケア陽子』でも、天下は取れたのでしょうか? ララ君とまこと君は、そのままの方が絶対にいいです」

陽子「名前の前に、ちょこっとカタカナで単語つけるのは、女子プロのお約束じゃねぇかっ!? ミカはちゃんとつけたし……お前ん所の、ザンギエフに可愛がられてるサンダー・ホークだってつけてるじゃねぇか!?」

ベガ「まぁ、そういうお約束もありますが……時代の流れによって変わっていく部分もあるんですよ……私も若い時には、技名は横文字じゃなくて、縦文字にしろって……元さんによく言われましたよ」

陽子「アイツらはなんだろうなぁ……試合も出来るし、礼儀作法もしっかりしてるよ……だけど、この話になった時は、てんで首を縦に振らないんだっ! あたしはゆとり世代の考えってのは一向にわかんないっ!」

ベガ「いやいやいや……だから、だから……ダサいからですって。陽子さん……それはダサいからです」

899: 名無しさん 2016/04/28(木) 23:19:27 ID:1hWvqqtU
ーーー


ヴァイパー「は~い、春麗さん、キャミィさん、さくらさん……お疲れ様でした~。次で最後ですね……え~、空手軍団の皆様」

プーアル「ヤムチャ様、出番ですよっ!」

ヤムチャ「よ~し、頑張るかっ!」

ヴァイパー「え~、それじゃあ……撮影……あっ、その前にメイクをしなきゃダメか……」

ヤムチャ「えっ……? メイクって……メイクって……化粧……?」

ヴァイパー「ほら、一応試合終わりって設定じゃないですか……? だから、そんな綺麗な格好じゃ困るワケですね。本当は試合直後に撮るのが、一番手っ取り早かったんだろうですけど……まぁ、そこはヤムチャさんですから……」

ヤムチャ「まぁ、そこはヤムチャさんって……どういう事……?」

プーアル「この撮影、ロレントさんの試合の直後って話じゃないですか……? ヤムチャ様の試合の次に、リュウさんとケンさんの試合控えてましたよね?」

ヤムチャ「……うん」

ケン「……そのタイミング撮影始めたら、俺達の試合が出来なくなるって事だ」

ヤムチャ「あぁ、なるほど……俺がNGを出しまくって……何度もやり直しのはめになるから……あ~、そうかそうか……なるほどなるほど……ナハハハ!」

ケン「……笑い事じゃねぇ」

ヤムチャ「……すいません」

900: 名無しさん 2016/04/28(木) 23:24:46 ID:1hWvqqtU
ヴァイパー「え~っと……メイク道具……メイク道具……あれ……? ここに置いてたはずなのに……」キョロキョロ

さくら「あっ、ヴァイパーさん……メイク道具ってこれですよね、ほら」

ヴァイパー「あ~、はいはい……それじゃあ、さくらさん……ヤムチャさんにメイクして貰ってもいいですか……?」

さくら「んっ……? 自分が……? う~ん、まぁいっか……こういうのも面白そうだし……」

ヤムチャ「おうおう……さくらちゃんが、俺のメイクをしてくれるのか……ただ、だ……うん、ただ……」

さくら「それじゃあ、ヤムチャさん……」

ヤムチャ「ねぇ、さくらちゃん……その手に持ってるものは何かな……?」

さくら「……霧吹きっす」

ヤムチャ「……俺、あまりメイクとか詳しくないんだけどさぁ? 女の人って、そういうのでメイクするもんなのかなぁ?」

さくら「自分はしませんね!」

ヤムチャ「……でしょ!?」

901: 名無しさん 2016/04/28(木) 23:32:41 ID:1hWvqqtU
ヴァイパー「……さくらさ~ん、始めて下さ~い」

ヤムチャ「ねぇねぇ、さくらちゃん……メイクって言うのは……」

さくら「それじゃあ、ヤムチャさん……失礼しますね……えいっ」シュッ

ヤムチャ「ぶへっ……冷たっ……!」

さくら「試合終わりってのは、結構汗かくもんっすからね……こんなもんじゃ足りませんね……おりゃ、おりゃ……」シュシュッ

ヤムチャ「ぶへぁっ……ちょっ……ぶへぁっ……さくら……ぶへぁっ……」

春麗「ねぇ、さくら……? 髪とかもボサボサにした方がいいんじゃない……?」

さくら「あ~、そうかそうかそうか……それじゃあ、ヤムチャさん……失礼しま~す……」ガシッ

ヤムチャ「……んあっ?」

さくら「おりゃおりゃおりゃおりゃ」ワシャワシャ

ヤムチャ「うおっ……うおっ……! ちょっとちょっとっ……! なにするんだよ、さくらちゃんっ……!」

902: 名無しさん 2016/04/28(木) 23:36:33 ID:1hWvqqtU
さくら「以上、さくら特製、スーパーナチュラルメイクの完成です」

ヤムチャ「顔面水浸しで、髪もボサボサ……なんだ、こりゃ……」

さくら「撮影終わったらまたシャワー浴びて下さい……あの~、怒らないで欲しいっす……」

ヤムチャ「……怒ってはいないけど」

ケン「いいじゃねぇかよ、オイっ! ヤムチャっ! お前、さっきより格好よくなったってのっ! ハハハ!」

プーアル「試合終わりのヤムチャ様はそんな感じだったですよっ!」

さくら「……そうっすよ、自分も格好いいと思いますよ?」

ヤムチャ「……んっ?」

さくら「汗水、垂らして戦ってる男の人って格好いいじゃないっすか? 今のヤムチャさん……酷いボロボロの姿っすけど……」

ヤムチャ「ボロボロにされたんだよ……さくらちゃんに……」

さくら「……結構、タイプかもしれません、へへ」

ヤムチャ「……んっ?」

さくら「撮影で、もっと格好いい姿見せてくれる事、期待してますよっ! 今回はNG五回まででお願いしますっ!」


ヴァイパー「は~いっ、それじゃあメイクも終わった事ですし……撮影始めましょうか~!」

912: 名無しさん 2016/04/29(金) 22:01:47 ID:DiJLzxTs
ヴァイパー「それではヤムチャさん、私は先に控え室方で、スタンバっておきますので……合図で、入室してきて下さい」

ヤムチャ「はい、わかりました」

ヴァイパー「あくまで、試合直後のヤムチャさんですからね……? 本日の試合での疲れ……それと、悔しさみたいな物をね、思い出して頂ければ幸いです」

ヤムチャ「疲れ……悔しさ……か……」

プーアル「ヤムチャ様、頑張って下さいっ!」

ヤムチャ(皆、頑張ってんだよ……試合でやるのは当然の事……復帰の春麗さんだって……乱入してきたレインボー・ミカさんだって……今日、戦ったロレントさんだって……)

さくら「期待してるっすよっ!」

ヤムチャ(ベラベラ喋って……大口叩いて……試合以外の部分でも、色々やってる……それが、次の試合を盛り上げていく事に繋がるってわかってるからだ……)

ヴァイパー「は~い、それじゃあ、ヤムチャさんお願いしま~すっ!」

ヤムチャ「よしっ……! だったら俺もっ……!」

リュウ「……一発で決めようっ!」

ヤムチャ「はいっ……! 一発で決めてやりますっ……! いくぜっ……! う、ううっ……はぁっ……はぁっ……」

ケン「……あっ、疲れ始めた」

913: 名無しさん 2016/04/29(金) 22:08:13 ID:DiJLzxTs
控え室ーー


ヤムチャ「うっ……ううっ……あ、ああっ……」ヨロヨロ

ヴァイパー「……」ジーッ

ヤムチャ「ああっ……くそっ……! くそっ……! くそっ……!」フラフラ

ヴァイパー(やっぱり、ダメージの表現力……みたいなのは、試合してるからいいですね……うん……)ジーッ

ヤムチャ「ち、ちくしょうっ……!」バタッ

ヴァイパー(さて、問題はここから……ここからは台詞ですからね……)

ヤムチャ(控え室に倒れ込んだヤムチャ--そこに、兄弟子のリュウとケンが駆けつけてくる……よしよし、ここからだ……ここから、ここから……)

914: 名無しさん 2016/04/29(金) 22:16:09 ID:DiJLzxTs
リュウ「……おいっ、ヤムチャっ!」ガチャ

ケン「……ヤムチャァ!」

ヤムチャ「う、ううっ……」

リュウ「今の試合……おいっ……! おいっ……!」

ケン「おいおいおいおい………何やってんだよ……何やってんだよ……しっかりしてくれよ、ヤムチャ……」

ヤムチャ「う、ううっ……」

リュウ「くそっ、ロレントの奴……好き放題言いやがって……」

ケン「完全に勢いづかせちまったか……? ちくしょうっ……おい、ヤムチャっ……! ヤムチャァっ……!?」

ヤムチャ(ヤムチャを心配して声を掛けるリュウとケン……さぁ、ここからだ……ここから、俺一人で今日の敗戦の傷痕を埋めなきゃいけない……よし、いくぞっ……!)

915: 名無しさん 2016/04/29(金) 22:23:58 ID:DiJLzxTs
リュウ「……ヤムチャっ!」

ケン「……おい、ヤムチャっ!」

ヤムチャ「……うるせええええええぇっ!」

リュウ「……」ビクッ

ケン「……」ビクッ

ヤムチャ「ああっ、ちくしょうっ……! ロレントっ……! ソドムっ……! ああっ……!」ムクッ


ヴァイパー(いいですよ、いいですよ……キレて下さい……キレて下さい……)ジーッ

917: 名無しさん 2016/04/29(金) 22:31:48 ID:DiJLzxTs
ヤムチャ「なんなんだよ、アイツらはちくしょうっ!」ズガァ

リュウ「おい、ヤムチャっ……! 物に当たるなっ……!」

ケン「お、落ち着け……落ち着けって……おい、ヤムチャっ……!」ニヤニヤ

ヴァイパー「はい、カット……」

ヤムチャ「俺が負けた……? 冗談は……えっ……? えっ……? えっ、カットなの……!?」ピタッ

ヴァイパー「……本日一回目のNGでございます」

ヤムチャ「あれ……? 俺……間違えました……? いや、俺ちゃんとやってましたけど……」アセアセ

ヴァイパー「いや~、ヤムチャさんは大丈夫だったんですけど……あの~、ごめんなさいね。ちょ~っとケンさんの笑顔が気になったもんで……」

ケン「あっ、俺……ですか……?」キョトン

920: 名無しさん 2016/04/29(金) 22:42:33 ID:DiJLzxTs
ヴァイパー「いや~、いけない事もないんですけどね……やっぱり、こっちとしてもシリアスにしていきたいんですよね……」

リュウ「ケーン……しっかりしろよ……NGはヤムチャの専売特許だろ……? お前がNG出してどうするんだよ……?」

ヤムチャ「そ、そうっすよ、ケンさんっ! なんで、笑ってるんですかっ!? な~んで笑ってるんですかっ!?」

ケン「いや~、悪ィ悪ィ悪ィ……どうせ、一発では上手くはいかないと思ってな……ちょっと、気を抜いてた……悪ィ悪ィ……」ニヤニヤ

ヤムチャ「今日は、一発で決めるって……さっき言ったじゃないですかっ!?」

ケン「そうは言っても……そうなるとは思ってなかったんだよ……それで、お前が頑張ってるのを見てな……思わず、可笑しくなっちゃったんだ……」ニヤニヤ

ヤムチャ「俺さぁ……? 頑張りましたよ……?」

ケン「いや~、悪ィ悪ィ……次で決めよう……次で……俺も次はちゃんとするから……」

921: 名無しさん 2016/04/29(金) 22:49:48 ID:DiJLzxTs
ヤムチャ「これ、またやり直しですよね……?」

ヴァイパー「そうですね。また頭から……ヤムチャさんが控え室に戻ってくる所からです」

ヤムチャ「これ、NGが出る度に……俺、キレたり落ち着いたり……繰り返さなきゃいけないんですよね……?」

ヴァイパー「そうなりますね」

ヤムチャ「ケンさ~ん……ちょっと勘弁して下さいよ……このままじゃ俺、情緒不安定になっちゃいます……」

ケン「うるせぇっ……! 一回ぐらい大目に見てくれてもいいじゃねぇか……お前だって、先週は本田さんに土下座させまくってただろ」

ヤムチャ「……そうっすけど」


ヴァイパー「は~い、それじゃあ一回皆様退室して下さ~い。その間に、ヤムチャさんが蹴飛ばしたバケツのセッティングしておきます。NG増えるとバケツ代もままならないですよ~」

922: 名無しさん 2016/04/29(金) 22:56:17 ID:DiJLzxTs
---


陽子「まぁ、あんたらの男女混合の団体で……うちの選手達も、そこに加わって戦えるってのはね……ありがたい話だけど……」

ベガ「……期待しています」

陽子「男連中が元気ない……ってんじゃあ、意味がない。あんたら男連中も、しっかりしてくれよ」

ベガ「はい、そうですね。わかりました」


コンコン


ベガ「……んっ、さくらか? 入れ~」

さくら「……失礼しま~す」ガチャ

923: 名無しさん 2016/04/29(金) 23:06:38 ID:DiJLzxTs
ミカ「陽子さんっ! お疲れ様っスっ! インタビューって奴でも暴れてきましたよっ!」

陽子「お~う、そうかそうか……あっ、そうだ……ベガ……? あのPVってヤツ、うちの団体でもパクらせてもらおうと思ってるんだけど……いいかぁ?」

ベガ「別に、構いませんが……アレ、うちの団体の場合は、春麗の横の繋がり使ってね……ヘルプと言う形で格安で引き受けてもらってるんですよ。アレ、普通の人使うなら結構かかると思いますよ……?」

陽子「ゲッ、マジかよ……そういう事だったのかよ、ちくしょう……」

ベガ「さくら……? 今、何処まで進んでるんだ……? 全部終わったのか……?」

さくら「あ~、いやっ、今はヤムチャさん達の所ですね。長くなりそうだったので、ミカさん達を先に届けておこうと思いましてね」

ベガ「ほ~う、そうかそうか……と言う事はまだまだかかるな……」

924: 名無しさん 2016/04/29(金) 23:15:14 ID:DiJLzxTs
陽子「それじゃあ、そろそろアタシ達はおいとまするとしましょうか……え~っと、次に来るのは一週間……ミカとララだったな……?」

さくら「はいっ! ミカさんとララさん……一週間もお待ちしております!」

陽子「うちのスーパーエース、ミカを貸すんだ……盛り上げられませんでした……じゃ、許さないからね?」

さくら「……勿論っすっ! 本日はありがとうございましたっ!」ペコッ

陽子「それじゃあ、ベガ……ま~た、一週間な……あのザンギエフの大馬鹿野郎にもよろしく言っておいてくれ。そんじゃ、ミカ、ララ、まこ……帰ってダメ出ししてやるよ……お疲れさぁ~ん」

ミカ「お疲れ様っスっ! また一週間後、よろしくお願いします!」ペコッ

ララ「これから、よろしくお願いします」ペコッ

まこと「お疲れ様やかっ! うちも頑張るがで!」ペコッ

ベガ「いやいや、こちらこそ……こちらこそ……鰯ヶ浜女子プロレスの皆様、本日は本当にありがとうございます……そしてこれからも、何卒長いお付き合いをよろしくお願いします……」ペコッ

925: 名無しさん 2016/04/29(金) 23:20:11 ID:DiJLzxTs
ベガ「……全く、お前が対抗戦をおっ始めたいと言い出した時には驚いたぞ?」

さくら「春麗さんとキャミィさんの試合……ねっ……?」

ベガ「……んっ?」

さくら「……正直、自分には手がつけられない所までいっちゃったんすよ」

ベガ「……ふ~ん」

さくら「キャミィさんには、元々預かっていて貰って……その間に、支持が得られるようになればいいかな~……それで、最終的に、春麗さんに戻せればいい……そんな感じで考えてまして……」

ベガ「……予想以上にキャミィがやってくれたよ」

さくら「本当っす……本当にキャミィさんはやってくれました……一番頑張ってくれました……」

926: 名無しさん 2016/04/29(金) 23:24:35 ID:DiJLzxTs
さくら「団体戦で、より活性化していきたい……そう思っていたのは勿論事実ですが……」

ベガ「……ああ」

さくら「今日の一戦……春麗さんが勝った……キャミィさんが負けた……そういった余韻を残す形には、したくなかった……ってのもあります」

ベガ「……その辺は、上手い具合に乱入でぐちゃぐちゃになったんじゃないか?」

さくら「そこ壊して、それでも次のストーリーに繋げる事、考えたら……どうしてもレインボー・ミカさんぐらいの方呼ぶしかなかったんすよ」

ベガ「ユンとヤンのプロデュース……無茶な条件を引き受けてまで……キャミィを傷つけたくなかった、か……」

さくら「……まぁ」

ベガ「なるほど、その心意気は誉めてやろう……しかし、条件は条件だ。ユンとヤンのプロデュースも、続けて貰うぞ……?」ニヤニヤ

さくら「……興行は成功させたつもりっすけどねぇ? なぁ~んで、そんな言い方するんすか?」

ベガ「馬鹿者っ……! ギャランティーが発生しているからだっ! ギャンティーがっ! だったら、その分……ちょっと多目に仕事しなさい」

さくら「女子部を盛り上げたのは大仕事だと思いますけどねぇ!? も~うっ!」

927: 名無しさん 2016/04/29(金) 23:28:49 ID:DiJLzxTs
ヤムチャ「なんなんだよ、アイツらはちくしょうっ!」ズガァ

リュウ「おい、ヤムチャっ……! 物に当たるなっ……!」

ケン「お、落ち着け……落ち着けって……おい、ヤムチャっ……!」

ヤムチャ「俺が負けた……? 冗談はやめて下さいよっ! 冗談はっ……! ふざけんなあああぁぁっ……!」

リュウ「わかった、わかったよ……落ち着け、ヤムチャっ……!」アセアセ

ケン「俺達が悪かったよ……悪かった、悪かった……落ち着け……」アセアセ

ヤムチャ「ふざけるなっ……! 試合途中に余計な茶々入れやがって……シャドルウウゥゥーっ!」ワナワナ

928: 名無しさん 2016/04/29(金) 23:32:45 ID:DiJLzxTs
ヤムチャ「アイツらが水を指したんすよっ! そのせいでっ……! そのせいで、ちょっと……あ~っ! くそおおぉぉっ!」

ヴァイパー(……今日、30分早く帰れるかもっ!)

ヤムチャ「そもそもなんだ、あのロレントって奴はっ……!? ま~ともに試合もしねぇ……殴る、蹴る……それだけじゃないっすかっ!? まともに試合したのか、アイツはっ……!」

リュウ「おう……おう……」

ヤムチャ「おまけになんだ……? 棒っ切れ使って……ぶっ叩いて……それで……くそっ……!」

ケン「そうだそうだそうだ……わかって……わかってるからっ……!」

ヤムチャ「……あんな奴なぁ!? まともに試合さえしたら負けるワケないでしょうっ! この俺がっ!」

ヴァイパー(よしよし……よしよし……!)

ヤムチャ「一番納得いってないのはこの俺っすよっ……! あああああぁぁっ! くそおおおぉぉっ!」

929: 名無しさん 2016/04/29(金) 23:36:19 ID:DiJLzxTs
ヤムチャ「このまま、終われるワケないじゃないっすか……当然っす……当然ですよ……ああっ、ちくしょう……」ワナワナ

リュウ「……そうだな」

ヤムチャ「ふざけんなっ……! もう一戦だっ……! もう一戦してもらうぞっ……!」

ヴァイパー(……よしよし)

ヤムチャ(あ~っ、くそっ……本田さん……ゴメンっ……!)

リュウ「……リベンジ行くのか?」

ヤムチャ「そっちがそういう気だったら……こっちも本気で……お遊びじゃない本気で、やってやるよっ……! ケンさんっ……! 付き合って貰えますかっ!?」

ケン「……んっ?」

ヤムチャ「パートナーも本田さんとは違う……空手軍団の中から出していってやるよ……ケンさん、付き合って下さいっ……! ちょっと、俺……ロレント・ソドムとはもう一戦やらなきゃ収まりつかないっすっ……!」

ヴァイパー(あれ……? 『トロい本田さん』じゃなかったかな……? まぁ、いいか。そんなに拘らなくても)

937: 名無しさん 2016/04/30(土) 22:01:09 ID:3NqAuc52
リュウ「……どうする、ケン?」

ケン「へっ、そんな事……決まってんじゃねぇかよ……」

ヴァイパー「……」ジーッ

ケン「可愛い弟弟子直々の頼みだ……よしっ……! わかったぜ、ヤムチャっ……!」

ヤムチャ「はぁっ……はぁっ……」

ケン「次は、俺が出ていってやる……あのふざけた野郎共に、思い知らせてやろうじゃねぇじゃかっ……!」

ヤムチャ「……はいっ!」

ケン「次は俺も相手してやるよ、オイ……ロレント・ソドムっ……! カードを組め……カードを……今すぐにだっ……!」

938: 名無しさん 2016/04/30(土) 22:08:09 ID:3NqAuc52
---


さくら「……次の一週間後のメイン」

ベガ「……ヤムチャ・ケン組対ロレント・ソドム組だな」

さくら「急上昇中の三人はいますが……大丈夫っすかね……?」

ベガ「メインをリュウに頼りっぱなし……と言う状態は避けたい……」

さくら「……リュウさん、フルっすからね」

ベガ「私の王者防衛記録も……お前達の女子対抗戦もスタートしたばかりだ……まだ、メインイベントでやるには、少しばかり心許ない……」

さくら「……というか、王者防衛記録に関しては、自ら権威を下げているじゃないっすか?」

ベガ「……策はある」

939: 名無しさん 2016/04/30(土) 22:15:07 ID:3NqAuc52
ベガ「……とは言え、こんな状況だ。なんとか急上昇中の三人に、他の選手抜きでもメインイベントを成立させる事の出来る力をつけて貰いたい」

さくら「一週間の後の一戦……大丈夫っすかね……?」

ベガ「不安はある……だが、こういった攻めの姿勢を見せていかねば、いずれ手詰まりになる……」

さくら「……そうっすね」

ベガ「今回は、ベルトも賭けてもらう。タッグ王者選手権としてのメインイベントだ」

さくら「ベルト戦っすか」

ベガ「……ある物は使っていかないとな。空手軍団にも、タッグ王者戦に挑戦させる。そこに繋げる為の今日のヤムチャと本田君の試合だ」

さくら(……ユンさんに文句言われないかな~? う~ん)

940: 名無しさん 2016/04/30(土) 22:25:20 ID:3NqAuc52
ーーー


ケン「シャドルーの動向……そこはリュウっ……! お前に任せるぜ……!」

リュウ「……わかった」

ケン「よし、ヤムチャっ……! 次は俺と二人で……」ガシッ

ヤムチャ「だあああぁぁっ……! くそっ! くそっ、くそっ……! アイツらっ……! くそぉっ……!」

ケン「……うおっ」

ヤムチャ「人をとことんコケにしやがってっ……! 舐めやがってっ……! もう許さねぇ……許さねぇぞっ……!」ワナワナ

ヴァイパー(……はい、カメラ目線下さい)ジーッ

ヤムチャ「オイ、ロレント・ソドムっ……! 今度はベルト持って来いっ……!」

941: 名無しさん 2016/04/30(土) 22:38:07 ID:3NqAuc52
ヤムチャ「お前らは俺の一番大事な物を奪ったんだっ……! プライドってヤツをよぉ……!?」

リュウ(プライド……あるのかな~? おっと、笑うといけない……無心、無心……)

ヤムチャ「だったら、お前達にも……それに見合った……同等の物、賭けてもらうぞっ……!」

ケン(今日は乗ってるねぇ、コイツ……どうしたんだ……?)

ヤムチャ「お前達が後生大事に抱えてる……そのベルト持って来いっ……! それ賭けて、もう一度俺とっ……! そしてケンさんと戦って貰おうじゃないかっ!?」

ヴァイパー(カメラ目線……ナーイス、ナイス……)ジーッ

ヤムチャ「カード組め、今すぐカードを組めっ……! ロレントっ……! ソドムっ……! お前らのベルト奪ってやるよっ……!」

942: 名無しさん 2016/04/30(土) 22:46:17 ID:3NqAuc52
リュウ「俺達がタッグベルトを手にする事が出来れば……それなりにシャドルーとも渡り合えるようになるかも、しれんな……」

ケン「……問題はアイツらがベルトを持ってくるかどうかだ」

ヤムチャ「不甲斐ない返答は聞きたくないぞっ……!? あれだけベラベラベラベラ大口叩いてるんだ……だったら、この要求……どうすれば、いいのかもうわかってるよなぁ……!?」

ヴァイパー(よしよし……)ジーッ

ヤムチャ「……ベルト戦だあああぁぁっ!」

ケン「今すぐ、挑戦者として俺達を指名しろ……ロレント……ソドム……次は俺も加わってやるぜ……」

943: 名無しさん 2016/04/30(土) 22:55:47 ID:3NqAuc52
ヤムチャ「……」

ケン「……」

リュウ「……」

ヤムチャ「……」チラッ

ヴァイパー「はいっ! オッケーですっ! ありがとうございま~す」

ヤムチャ「やったっ……! やった、やったっ……! 終わった……? 終わったっ……!? 今の……NG、出てないっ……!?」

ヴァイパー「今日、結構早く終わりましたね~。これなら試合直後にも……あ~、いや……それは無理かな……?」

944: 名無しさん 2016/04/30(土) 23:01:42 ID:3NqAuc52
ケン「おめぇもやれば出来るじゃねぇかよっ……! おい、今日どうしたヤムチャ!?」

ヤムチャ「いや~……ねぇ……? やっぱり、春麗さんとかも……レインボー・ミカさんも、NG出さずにやってるじゃないですか……?」

ヴァイパー「……春麗は、二回NG出してますよ」

ヤムチャ「俺も負けてられませんし……それに、試合終わった直後にも、ほら……? 二人が言ってくれたじゃないっすか……?」

リュウ「……おう」

ヤムチャ「空手軍団の威厳も取り戻さないといけませんし……それで、台本にキレるって書いてたんでね……も~う、腹くくってやりました」

ヴァイパー「今日のヤムチャさん、よかったですよ~」

ヤムチャ「一回、そういう感じになったら……もう、何処で戻していいのか、わかんなくなりましたよ……ナハハ」

945: 名無しさん 2016/04/30(土) 23:08:25 ID:3NqAuc52
ヴァイパー「それじゃあ、空手軍団の皆様お疲れ様でした。素材の方は頂きましたので……後は、これを使っていつものように、作らさせて頂きたいと思います……」

ヤムチャ「お疲れ様でした!」

ケン「格好いいPV……今回も期待してます。お疲れ様でした」

リュウ「……いつもありがとうございます。お疲れ様です」

ヴァイパー「はい。それでは、試合の方も頑張って下さい。お疲れ様です」

ケン「俺達はこういうやり取りの後……ガイルとナッシュとやり合ったって事になるのか……」

リュウ「そういう事になるな」

ヤムチャ「いや~、終わった終わった……やったやったっ……! 今回は、出来上がりが楽しみだな~」

946: 名無しさん 2016/04/30(土) 23:13:43 ID:3NqAuc52
ーーー


ヤムチャ「終わった終わった、ルンルンル~ン」ガチャ

ケン「……なんだ、その歌は?」

プーアル「あっ、リュウさん、ケンさん、ヤムチャ様……叫び声聞こえなくなりましたが……終わったんですか……?」

ヤムチャ「お~う、プーアル……終わったぞっ! どうだ、今回、早かっただろっ!?」

プーアル「……え~、今回は早いですね」

ヤムチャ「ナハハ、誉めてくれっ! プーアル、俺を誉めてくれっ!」

プーアル「……も~う、すぐ調子に乗るんですから」

ヤムチャ「だって、今回はさぁ……? 早かっただろ……!? プーアル、お前にも俺の熱演見せてやりたかったなっ! ナハハハ!」

プーアル「……悪い癖が出てますよ、ヤムチャ様」

947: 名無しさん 2016/04/30(土) 23:20:19 ID:3NqAuc52
リュウ「とりあえず、終わったんだったらシャワー浴びて来いよ? いつまでボサボサの髪で話し込んでるんだ」

ヤムチャ「あっ、そうっすね……軽くシャワー浴びた方がいいかな……?」

ケン「俺達も着替えてくるしな……だから、後は飲みの席で話そうぜ」

ヤムチャ「そうっすね。それじゃあ、一週間後……よろしくお願いします、ケンさんっ!」

ケン「お前と二人って結構、久しぶりじゃねぇか……? まぁ、とにかく期待してるよ」

ヤムチャ「はい、頑張ります。今日の敗戦の分ね……そこで取り返しますっ!」

リュウ「俺、今回蚊帳の外だな……どうすんだよ、おい……ベガはバイソンとだし……サガットとか?」

ケン「……サガットじゃねぇの?」

961: 名無しさん 2016/05/02(月) 22:01:20 ID:Hk/L.lrI
ーーー


ブランカ「失礼します。あの~、ベガさん……んっ……?」ガチャ

ベガ「はい……あ~、はいはい……あ~、はい……」

さくら「……電話中っす」ボソッ

ベガ「……う~ん、急な話ではありますねぇ」

ブランカ「ああ、そうですか」

ベガ「45分……? 45分ねぇ……はいはいはい……」

ブランカ「んっ……? 何の話ですか……?」

ベガ「その日は、私達の方でも興行がありますので……流石に主力選手の方はお渡しできませんが……よろしいですか……?」

さくら「……それが」

ベガ「それじゃあ、一回こちらの方で話し合って……折り返し、お電話の方させて頂きます……は~い、失礼します……お電話、誠にありがとうございます」

962: 名無しさん 2016/05/02(月) 22:15:46 ID:Pke1t3sQ
ベガ「お~、ジミー君……お疲れお疲れ……」

ブランカ「電話……なんなんです……?」

さくら「選手貸出のオファーっすね。ベガさん、どうします……?」

ベガ「う~ん……急に転がり混んできた話ではあるが……」

ブランカ「……選手貸出と言いますと、他団体からのオファーですか?」

ベガ「あ~、いや……そうではないのだよ、そうでは……6日後……45分……う~ん……」

ブランカ「……えっ、どういう事です?」

963: 名無しさん 2016/05/02(月) 22:27:13 ID:Kr6JoazA
ベガ「祭りがあるんだとさ。祭りが」

ブランカ「祭りって言うと、花火とかのある……祭り……?」

ベガ「そうそうそう。何やら街の活性化とかで、結構なイベントがあるらしいのだがな……そこに、うちの選手をゲストとして招く事は出来ないか……と、今先程、そういうオファーの電話が来た……」

ブランカ「街の活性化の為に……んっ……? 祭りのイベントとして、プロレスをやると言う事ですか?」

ベガ「まぁ、そういう事だな。45分のステージだ……」

さくら「……6日後ってのは、ちょっと急な話っすよね」

ベガ「事情は知らんが、急遽予定されてたゲストにキャンセルされたそうだ……今、そこら中に電話かけまくってるらしい……」

964: 名無しさん 2016/05/02(月) 22:30:38 ID:Kr6JoazA
ベガ「……どうする、受けるか? こういうのは、最初に名乗りを挙げた者が勝ちだ。モタモタしてると他の連中にオファーを受けられてしまう」

ブランカ「45分のステージ……ですよね……? という事は、二試合か……三試合……」

ベガ「入場・退場・マイク……そういった事を削れば、35分ぐらいしかないんじゃないか……? まぁ、二試合だな……一試合ではこちらが選手を出し惜しみしているとも思われかねん」

ブランカ「6日後って、こっちでも興行はありますが……まぁ、二試合ぐらいだったら、こっちをシングル多めにして……回していく事も出来るんじゃないですかね?」

ベガ「……そうだよなぁ」

ブランカ「お金払ってこっちがやらせてもらうのではなく……お金貰ってやらせて頂けるんでしょ……? しかも、お祭りって事は……これ、新たなファン層を獲得出来るチャンスですよ」

ベガ「……そうだよなぁ。急な話ではあるが、いい話だよなぁ?」

965: 名無しさん 2016/05/02(月) 22:37:05 ID:Kr6JoazA
ベガ「……どうする、受けるか? こういうのは、最初に名乗りを挙げた者が勝ちだ。モタモタしてると他の連中にオファーを受けられてしまう」

ブランカ「45分のステージ……ですよね……? という事は、二試合か……三試合……」

ベガ「入場・退場・マイク……そういった事を削れば、35分ぐらいしかないんじゃないか……? まぁ、二試合だな……一試合ではこちらが選手を出し惜しみしているとも思われかねん」

ブランカ「6日後って、こっちでも興行はありますが……まぁ、二試合ぐらいだったら、こっちをシングル多めにして……回していく事も出来るんじゃないですかね?」

ベガ「……そうだよなぁ」

ブランカ「お金払ってこっちがやらせてもらうのではなく……お金貰ってやらせて頂けるんでしょ……? しかも、お祭りって事は……これ、新たなファン層を獲得出来るチャンスですよ」

ベガ「……そうだよなぁ。急な話ではあるが、いい話だよなぁ?」

966: 名無しさん 2016/05/02(月) 22:41:23 ID:Kr6JoazA
さくら「選手を貸し出すだけなら問題はありませんが……問題はレフェリーなんっすよ」

ブランカ「あ~、そうかっ……! レフェリーが必要ですね」

ベガ「……他団体のゲストであれば、レフェリーはいるんだろうがなぁ。今回はお祭りのゲストだ。都合よくレフェリーが出来る奴なんて、いないだろう。当然、レフェリーも貸し出さねばならん」

さくら「流石に、ダンさんは貸し出せませんよ……ダンさんいなけりゃ、こっちも試合出来ないっす」

ベガ「うちの団体のレフェリーは、ダン君一人だからなぁ……」

ブランカ「レフェリーかぁ……う~ん……」

ベガ「こういう時の為に、もう一人ぐらいレフェリー用意しておいた方がよかったのかもしれないなぁ……う~ん、どうする……? 募集かけるか……?」

ブランカ「……レフェリーやりたいなんて言う人いるんですかねぇ?」

ベガ「う~ん……そこは……う~ん……」

967: 名無しさん 2016/05/02(月) 22:48:18 ID:Kr6JoazA
さくら「とりあえず、その話は後にして今は6日後……オファーを受けるか受けないかの話をしましょう」

ベガ「ああ、そうだな……え~、先ずダン君はこっちでレフェリーをする事は確定だ……他にレフェリーが出来る奴と言うのは……」

ブランカ「……私、ダンさん程ではありませんが、一応出来ますよ?」

ベガ「……野生児がレフェリーなんて出来るワケないだろうが。君にはキャラもあるんだ」

ブランカ「それなら、ダルシムさんか……もしくは、さくらさんですね……?」

さくら「……今日やりましたね」

ベガ「う~ん……ダルシム……さくら……う~ん……」

ブランカ「……どうします?」

ベガ「え~っと、うちの団体で他団体に遠征に行った事のない奴……誰だっけ……?」

968: 名無しさん 2016/05/02(月) 22:54:41 ID:Kr6JoazA
ブランカ「コーディ君とガイ君はまだです」

ベガ「……なるほど」

さくら「それと、ディージェイさんとヤムチャさん……も、ですね」

ベガ「要はコーディ以降というワケだな……コーディとガイとディージェイとヤムチャを派遣するってのは、どうだ……? いい経験になると思うぞ?」

ブランカ「……相手方に迷惑がかかってしまいます」

ベガ「ハハハ、無理か……無理か……あっ、でも……ガイ……あ~、そうかそうか……待てよ待てよ……」

さくら「……どうします?」

ベガ「祭りだろ……? それはつまり、楽しいイベントって事だ……そういう所に、シャドルーやロレント達を出すワケにはいかんよなぁ……? かと言って、主力選手をケチるのも相手方に失礼だ……となると……」

969: 名無しさん 2016/05/02(月) 22:59:04 ID:Kr6JoazA
ベガ「45分のステージで……レフェリーはダルシム君……」

ブランカ「……レフェリーはダルシムさん」

ベガ「え~、二試合行うとして……第一試合が、ヤムチャ・ガイ組対……う~ん、ガイルとコーディいこうか」

ブランカ「……ガイルさん、出しますか?」

ベガ「ヤムチャはそれなりに顔になり始めてきてる……他の場所で経験させる事を考えると、丁度いい……もう一人ぐらい顔が欲しいからな……」

ブランカ「……ディージェイ君は見送りと」

ベガ「祭りって、楽しいイベントなんかに……シャドルーみたいなヒールを持ち込むのは、どうかと思う……だから、こういうのはベビー同士でやるべきだ」

ブランカ「……一理ありますね」

ベガ「リュウやケンを持っていくと、こっちの興行も成り立たんだろう……だから、ガイル……アイツなら、コーディとガイも上手く纏めてくれる。顔も売れてる」

ブランカ「……なるほど」

970: 名無しさん 2016/05/02(月) 23:05:05 ID:Kr6JoazA
ベガ「それで、第二試合……これは、春麗とさくら……」

さくら「……自分っすか?」

ベガ「お前にはどっちにしろ、現場監督として足を運んでもらわなきゃならん。私はこっちからは動けんしな……」

さくら「……そうっすね」

ベガ「どうせだったら試合もして来い。選手をケチるワケにもいかないからな……対戦相手は大盤振る舞いで春麗だ」

ブランカ「第一試合がヤムチャ・ガイ組対ガイル・コーディ組……第二試合が、春麗対さくら……」

ベガ「45分のステージでこれはなかなかのカードじゃないか……? リュウとケンとシャドルー、ロレント……この辺りは丸々残ってるし……こちらのカードも、なんとか成立するだろう」

さくら「レフェリー含め、7人の派遣ってワケですか……? 話、受けるんすね……?」

ベガ「受けようっ……! これは新たなファン層を獲得するチャンスでもあるっ!」

972: 名無しさん 2016/05/02(月) 23:09:46 ID:Kr6JoazA
ベガ「こんな短時間の間に……他が決定した……なんて話はあるまいっ……! よし、電話かけるから、お前ら少し静かにしてろっ……!」ガチャ

ブランカ「……こっちはこっちで、やっておきますので、さくらさんよろしくお願いします」

さくら「……この人、女子部の事に関しては独断で決める所、あるんすよ」

ブランカ「まぁまぁまぁまぁ……え~っと、ところで祭りって何処であるんですか? そこ聞いてませんでしたよね?」

ベガ「あっ、先程お電話頂きましたストリートプロ……あっ……? その声……市長さんですよね……?」

さくら「メトロシティって所っす」

ベガ「ハガー市長ですか? ハガー市長ですよね……!? あの~、ストリートプロレスのベガですっ! 先程の話なんですけどね……はい……はい……引き受けさせて頂きますっ!」

ブランカ「……メトロシティって、あの治安の悪さで有名な?」

ベガ「えぇ、ええっ……え~、選手ですか……? 春麗・さくら・ヤムチャ・ガイル・コーディ・ガイ……この六名で……そうですそうですっ! その春麗ですっ! あ~、はいはいっ……! はいはいっ……! はいはいっ……!」

さくら「そのメトロシティっすね。でもねぇ……?」

ベガ「おい、おい……さくらさくら……呼んで来い……決定だ……春麗達を呼んで来い……」

さくら「……はぁ~い」

973: 名無しさん 2016/05/02(月) 23:13:57 ID:Kr6JoazA
---


ヤムチャ「お~、プーアル待たせたな……それじゃあ、後は……」

プーアル「そうですね。リュウさん達と合流して……」

ガイ「あっ、いましたいました……え~っと、ヤムチャさんっ!?」ダダッ

ヤムチャ「んっ……? あれは……?」

プーアル「……ガイさんですね」

ヤムチャ「そうだよなぁ、ガイ君……え~、今日ディージェイとやってた……」

ガイ「え~、ヤムチャさん……お疲れ様ですっ!」ペコッ

ヤムチャ「あっ、ガイ君……あっ、どもどもお疲れ様……」ペコッ

974: 名無しさん 2016/05/02(月) 23:18:15 ID:Kr6JoazA
ガイ「いや~、探しましたよ……まだ、帰ってなくてよかった……」

ヤムチャ「んっ……? どうしたの……?」

ガイ「ベガさんが呼んでるそうです。緊急だからすぐ来いと……」

ヤムチャ「えっ……? 緊急……? なんだろう……おいプーアル、俺何もやらかしてないよなぁ……?」

プーアル「……ロレントさん達の事ではないでしょうか? 試合についてとか」

ヤムチャ「あ~、そうかな……?」

ガイ「……どうなんでしょうねぇ? ヤムチャさんの他にも、ガイルさんも呼び出されてますが」

ヤムチャ「……ガイルさん?」

975: 名無しさん 2016/05/02(月) 23:23:48 ID:Kr6JoazA
プーアル「……ガイルさんもいるって事は、ロレントさん達の話ではないんですかねぇ?」

ヤムチャ「ますますわかんなくなってきたぞ……どういう事だ……?」

ガイ「俺と……後、コーディってわかりますか?」

ヤムチャ「……知ってるよ。今日、一緒に試合してた人でしょ?」

ガイ「そうそう、そのコーディです。ヤムチャさんとガイルさんと俺達……纏めて来いって……ガイルさんは、今コーディが探してます」

ヤムチャ「……なんだろう?」

ガイ「とにかく、結構緊急な話みたいですよ……? 行きましょう。ベガさんの所、行きましょう」グイグイ

ヤムチャ「あっ、は~い」

976: 名無しさん 2016/05/02(月) 23:27:54 ID:Kr6JoazA
ーーー


春麗「……なんなの、さくら?」

さくら「まぁまぁ、揃ってから……」

ガイ「……失礼しま~す」ガチャ

ヤムチャ「……失礼します」

ベガ「よし、ヤムチャとガイも来たな……これで、全員揃った……まぁ、とりあえず、かけてくれ」

ガイ「はい、ヤムチャさん……座りましょう……」

ヤムチャ「なぁ~んか、変わった面子だなぁ~」キョロキョロ

ベガ「それでは、話を始めようか……今、ここにいる私を覗いた七名……七名だな……この七名に、六日後遠征をしてもらいたい」


ヤムチャ「遠征……? って、なんだ……?」

引用元: ヤムチャ「プーアル! プロレス団体で女子選手がメインだぞ!!」