ヤムチャ「プーアル! プロレス団体から俺にオファーが来たぞ!」 前編 
 
ヤムチャ「プーアル! プロレス団体から俺にオファーが来たぞ!」 後編 

ヤムチャ「プーアル!俺はプロレス団体に就職して頑張るぞ!」 前編 

ヤムチャ「プーアル!俺はプロレス団体に就職して頑張るぞ!」 後編

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体に就職したのは失敗だったぞ!」 前編 

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体に就職したのは失敗だったぞ!」 後編 

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体でやっていくのは難しいぞ!」 前編 

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体でやっていくのは難しいぞ!」 後編 

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体で少し上手くやれてきたぞ!」  前編 

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体で少し上手くやれてきたぞ!」 後編

ヤムチャ『プーアル! プロレス団体で少し上手くやれてきたぞ!』 

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体で人間関係も良くしていくぞ!」 前編 

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体で人間関係も良くしていくぞ!」 後編 

ヤムチャ『プーアル! プロレス団体で人間関係も良くしていくぞ!』 前編 

ヤムチャ『プーアル! プロレス団体で人間関係も良くしていくぞ!』 後編 

ヤムチャ[プーアル! プロレス団体で人間関係も良くしていくぞ!]

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体がピンチだぞ!」

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体がピンチだぞ!!」 

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体がピンチだぞ!!!」

ヴァイパー「春麗! PVの第一弾が完成したわよ!」 

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体で悪者と戦うぞ!」 前編 

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体で悪者と戦うぞ!」 後編 

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体で悪者と戦うぞ!!」 

プーアル「ヤムチャ様! 一週間を振り返ってみましょうか!」 

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体を盛り上げていくぞ!」 前編 

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体を盛り上げていくぞ!」 後編 

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体を盛り上げていくぞ!!」

プーアル「ヤムチャ様! 一週間を振り返ってみましょうか!!」 

ヴァイパー「春麗! PVの第三弾が完成したわよ!」 

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体で女子選手がメインだぞ!」 前編

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体で女子選手がメインだぞ!」 後編 

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体で女子選手がメインだぞ!!」 前編 

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体で女子選手がメインだぞ!!」 後編


1: 名無しさん 2016/05/09(月) 22:02:29 ID:kKheezJo
ガイル「お~い、忘れ物ねぇか!? 機材ちゃんと全部揃ってるんだろうなぁ?」

コーディ「大丈夫です。全部、ホイポイカプセルに詰め込んでます」

ガイ「……一応、確認しておきましょうか」

ガイル「遠征って言っても、遠足じゃねぇんだからな。今日は無難に終わらせて、ちゃちゃっと帰るぞ。いいなっ!?」

コーディ「はい」

ガイ「はい」


ヤムチャ「あっ、皆さんおはようございま~す」

プーアル「おはようございますっ!」

2: 名無しさん 2016/05/09(月) 22:07:49 ID:kKheezJo
ガイル「お~う、ヤムチャか。うっす」

コーディ「おはようございます」

ガイ「おはようございます。今日はヤムチャさん、よろしくお願いします」

ヤムチャ「……何か手伝う事あります?」

ガイル「いや~、機材はもう準備してあるし、特にはねぇかな……?」

ヤムチャ「あっ、そうっすか」

ガイル「残りの三人が揃ったら、出発……って、感じだな。まぁ、ゆっくりしておきなよ」

ヤムチャ「……は~い」

4: 名無しさん 2016/05/09(月) 22:18:21 ID:kKheezJo
さくら「おはようございま~す。あっ、もう揃ってますね……? 本日は皆さん、よろしくお願いしま~す」ゾロゾロ

春麗「……おはよう」ゾロゾロ

ダルシム「いい天気でよかったなぁ? メトロシティの方も、快晴だそうだ」ゾロゾロ


ヤムチャ「……あっ、来ましたね」

プーアル「さくらさん、春麗さん、ダルシムさん、おはようございますっ!」

ガイル「お~し、これで全員揃ったな……忘れ物ねぇか……? 後からじゃどうにもなんねぇぞ……? 今のうちに確認しておけ~」

5: 名無しさん 2016/05/09(月) 22:23:54 ID:kKheezJo
ダルシム「……レフェリー服もあるかな?」

コーディ「大丈夫です。それも準備してあります」

ダルシム「……一応、揃ってあるか私も確認しておこう。え~、鞄見せてくれるかな?」

ガイ「はい、どうぞ」


春麗「あ~、アタシ、遠征じゃなくて……こっちでやりたかったかな~?」

さくら「そういう文句はベガさんにお願いします。春麗さんは今日の看板なんっすよ。ねっ……? 気合い入れてお願いします」

春麗「……メトロシティにいい男はいるのかしらね?」

さくら「……知らな~い」

7: 名無しさん 2016/05/09(月) 22:32:52 ID:kKheezJo
ダルシム「え~、ふむ……ふむ……ふむふむ……どうやら、揃ってるみたいだな……? ガイル君、オッケーだ」

ガイル「……大丈夫ですか? それじゃあ、今日は俺が運転するので、もう乗り込んじゃって下さい」

さくら「それじゃあ、皆さんっ! え~、メトロシティでね……本日は二戦……メトロシティとストリートプロレスの最強タッグを見せてやりましょうっ! 盛り上げていきましょうっ!」

コーディ「はいっ!」

ガイ「始めての経験ですけど、シミュレーションはもう出来てますっ! 後は実戦だけ……やりますっ!」

ヤムチャ「盛り上がるといいね! 皆で頑張りましょうっ!」


ガイル「あ~、あ~、盛り上がっちゃって……コイツらは知らねぇんだよ……知らねぇんだよ、オイ……」

8: 名無しさん 2016/05/09(月) 22:41:56 ID:kKheezJo
--機内


春麗「スピー……スピー……」

ガイ「そういや、今日行くメトロシティ……どういう所なんですか? ダルシムさん……行った事あります……?」

ダルシム「……いい街だぞ?」

ガイル「はぁ~!? メトロシティがいい街だとぉ~!?」

ガイ「……んっ?」

ガイル「いい街なんかじゃねぇよ……メトロシティはいい街なんかじゃねぇよ……そりゃ、仕事だから足は運ぶけどさぁ……? そうじゃなかったら、お断りだよっ!」

コーディ「……ガイルさん、行った事あるんですか?」

ガイル「……昔、一回だけな」

11: 名無しさん 2016/05/09(月) 22:50:42 ID:kKheezJo
コーディ「随分、厳しい事行ってますけど、どんな所なんですか?」

ガイル「……ホテルで寝てたら、ドカーンってでっけぇ音がして目が覚めたんだ」

コーディ「……はぁ」

ガイル「何の音だって思って、窓から外見てみるとよぉ……? ゴミ箱に頭から人が突っ込んやがるんだよ……」

コーディ「……えっ?」

ガイル「喧嘩だよ、喧嘩……ぶん殴られたか、投げられたか知らねぇけど……ゴミ箱に人が頭から突っ込んでたんだ……その物音で、俺は起きたんだ……」

12: 名無しさん 2016/05/09(月) 22:56:42 ID:kKheezJo
ガイル「コイツら、朝から何やってんだよ……? と思って、暫く眺めてたらよ……? そこから砂糖に群がる蟻みてぇに、ガラの悪い連中がゾロゾロゾロゾロ集まって来るんだよ……」

ガイ「……え~?」

ガイル「それでだ……揃いも揃って、喧嘩おっ始めやがるんだよ。6時だぞ……? 朝の6時にコイツら何やってやがんだよって思って、俺は暫く固まっちまったんだ」

ガイ「……え~」

ガイル「そしたら、その乱闘してる連中の一人が、ギロリとこっちを見て……『何、見てんだよっ! 見せ物じゃねぇぞっ!』なんて、叫ぶワケだよ……いや、見るだろ? 朝からそんな事やってりゃ、見るだろ……!?」

コーディ「……うわぁ」

ガイル「俺の他にも、窓から顔出してる奴いたよ……それで、その喧嘩してる連中は缶とか、石とか拾ってよぉ……? 俺達に向かって投げつけて来たんだよっ!?」

ガイ「……ええっ!?」

ガイル「それに続くように、一人増え、二人増え……気づけば数十人でホテル目掛けて物投げつけてくるんだよっ! 俺は慌てて隠れたぜっ! あ~んなもん、暴動だぜ!? 暴動、暴動……」

13: 名無しさん 2016/05/09(月) 23:03:19 ID:kKheezJo
ガイル「30分ぐらいかな……? ず~っとずっと、『出てこい出てこい』なんて怒号と共に物投げつけられて……」

ガイ「……警察とか来なかったんですか?」

ガイル「……来なかったんだよ。どうなってるんだ、あの街は」

コーディ「……えぇ」

ガイル「いざ、ホテルのチェックアウトの時だよ……表にあの連中、待ち構えてないな……よかったな……なんて、俺は胸を撫で下ろしつつ、受付の兄ちゃんに『今日は大変でしたね?』なんて……世間話をしたんだな……」

ガイ「……はいはい」

ガイル「そしたら、何て言ったと思う……!? 『いや~、今日はマシな方です』って、言われたんだ!」

コーディ「……ええっ!?」

ガイル「今のがマシだったら、いつもは何が起きてるんだよっ!? ちょ~っと、感覚狂いすぎてねぇかぁ、オイっ!」

16: 名無しさん 2016/05/09(月) 23:12:09 ID:kKheezJo
ガイル「メトロシティでの、朝はそんな感じだったよ……だけど、それだけじゃ終わらねぇ……昼も、夜も……とにかく、そこら中で喧嘩ばかりしてるんだよ……それですぐに『何、見てんだゴラァ!』って言って、こっちに絡んできやがる……」

コーディ「……ええっ?」

ガイル「……はっきり言っておくぞ? アソコの治安は最悪だっ! お前らも気を付けろよ!?」

ガイ「……お、俺達、今からそんな所に行くんですか?」

ガイル「俺も仕事じゃなかったら、行かねぇよっ! とにかく今日は試合だけしてとっとと帰るぞっ!?」

コーディ「は、はい……」

ガイル「刺激をするなっ……! 目を合わせるなっ……! 何してくるかわかんねぇような連中なんだからよぉ……? おい、ヤムチャ……確かアンタ、ガチの方でも結構いけるんだろ……?」

ヤムチャ「……えっ?」

ガイル「何かトラブルが起こった時は……俺だけじゃ絶対無理だからさ……? その時は……あんたも、頼むぞっ!? 皆を守ってくれよっ!?」

ヤムチャ「えっ……!? あっ……は、はいっ……!」

17: 名無しさん 2016/05/09(月) 23:18:00 ID:kKheezJo
春麗「スピー……スピー……」

コーディ「マ、マジかよ……? そ、そんな所で俺達……」

ガイ「試合するんですか……? さ、さくらさんっ……!?」

さくら「……う~ん」

ダルシム「……いや、大丈夫だ。ガイル君の言うほど、酷い街ではない」

コーディ「……んっ?」

ダルシム「確かに、メトロシティは昔はそういう街だったんだ……治安の悪い事で有名な街ではあったんだ……」

さくら「……やっぱり、まだその印象が強いんすかねぇ?」

ダルシム「……メトロシティは変わったんだよ」

18: 名無しさん 2016/05/09(月) 23:22:59 ID:kKheezJo
ダルシム「暴力ばかりのメトロシティ……このままでは本当にダメになってしまう……そこで、立ち上がったのがハガー市長だ……」

コーディ「……今の市長さんですよねぇ?」

さくら「そうっす。今回オファーを出してくれた方っすね」

ダルシム「彼はメトロシティをクリーン化する為に立ち上がった……」

ガイ「……クリーン化」

ダルシム「……あぁ」

19: 名無しさん 2016/05/09(月) 23:26:48 ID:kKheezJo
~~~


ワタクシガ、シチョウニトウセンシタアカツキニハ


秘書「ぜぇっ、ぜぇっ……ハガーさん……ハガーさん……何ですか、コレ……!?」

ハガー「……いいから、黙って運べ」


カナラズ、コノメトロシティヲ、スミヨイマチニイタシマス


秘書「街頭演説をするんじゃないんですか……? ねぇねぇ、ハガーさんっ……!?」

ハガー「……その通りだ。俺達は街頭演説をしに来たんだ」


ソノタメニハ、ミナサマノ、キヨキイッピョウガ


秘書「じゃあ、なんで僕達……ドラム缶なんて運んでるんですかねぇ……!?」

ハガー「……街を見渡してみろ?」

秘書「……んっ?」

20: 名無しさん 2016/05/09(月) 23:31:45 ID:kKheezJo
イケー、ヤッチマエー ! ワー ! ワーワー !


ハガー「俺達の他にも、街頭演説を行っている者がいるが……若者の興味はどうだ……?」

秘書「……また、喧嘩ですねぇ」

ハガー「この街は、俺一人で変える事は出来ん……街を変えるならば、その街を愛する者の力が必要になってくる……先ずは、彼らと同じ目線に立つ所から、始めよう……」

秘書「……それで、なんでドラム缶?」

ハガー「どうやら、これは若い連中の中で今流行っている遊びらしくてな……一分間に、何個のドラム缶をより激しく破壊出来るか……と言う遊びらしい……」

秘書「……公園とかに放置されているドラム缶はそのせいなんですね」

ハガー「まぁ、俺も腕っぷしには自信がある……ここは一つ、若者と競いあってみようではないか……よぉ~し、ここらでいいだろう……置け……」ドスッ

秘書「ぜぇっ……ぜぇっ……ああっ……! はいっ……!」ドスッ

21: 名無しさん 2016/05/09(月) 23:35:49 ID:kKheezJo
ハガー「え~、にー……しー……ろー……はー……よし、30個……しっかり30個あるな……」

秘書「……30個って言ったら、2秒に1個ですよ? いけるんですか?」


オー ? オー ?


ハガー「そいつはわからん……しかし、現在最高記録は28個らしい……」

秘書「……勝ちにいくつもりですか?」


オーイ、ミテミロヨ、オーイ


ハガー「……そりゃ、当然だ。勝ちに行くよ。最高記録を出してやる。ほれ、上着持ってろ」ヌギヌギ

秘書「ああっ、も~うっ……! って、カッターまで……あ~、もうっ!」

22: 名無しさん 2016/05/09(月) 23:38:42 ID:kKheezJo
オーオー、アイツ、チャレンジスルミタイタゼー


ハガー「……いい具合にギャラリーも集まってきたな。注目の的だ」ボキボキ

秘書「……大怪我はやめて下さいね」

ハガー「制限時間は一分だそうだ……さぁ、お前がタイムを測れ……」

秘書「……は~い」


オー、オーオー


ハガー「よぉ~しっ! お前ら、見てろよっ……!? 今、ここにあるドラム缶30個……全て破壊して俺がチャンピオンになってやるっ!」ビシッ

秘書「いきますよ、いきますよ……!? 3……2……1……スタートですっ!」

34: 名無しさん 2016/05/10(火) 22:00:48 ID:4WEwWJbs
ハガー「ふぬおおぉぉぉっ……!」ドガァァ

ワー、ワーワー

ハガー「んぐおおぉぉぉぉ……!」ズガァァ


秘書「……10秒経過ですっ! 今のペースでは30個には届きませんよっ!?」


ハガー「くっ……! くそおおぉぉっ……!」ドガァァ

イケー ! ヤレヤレー !

ハガー「……ふんがああぁぁっ! 負けるかああぁぁっ!」


秘書「……30秒経過ですっ!」

35: 名無しさん 2016/05/10(火) 22:04:24 ID:4WEwWJbs
ハガー「お、おおっ……うおっ! んだっ……!」ドスッ

ワー ! ワーワー !

ハガー「ぜぇっ……ぜぇっ……! よ、よいしょおおっ……!」ガスッ


秘書「……残り10秒ですっ!」


ハガー「くっ、何だとっ……!? こうなりゃ、一個ずつではなく……二個ずつだっ……!」

ワー ! ワーワー !

ハガー「……とおおぉぉりゃああっ! ダブルパーンチっ!」ドゴォォ


秘書「5……4……3……2……1っ……! そこまでですっ……!」

36: 名無しさん 2016/05/10(火) 22:12:03 ID:4WEwWJbs
ハガー「ふんがああぁぁっ……! だあぁぁいっ……! ぜぇっ……ぜぇっ……! き、記録はいくつだっ……!?」

秘書「え~、只今の記録……1、2、3、4……」

ワー ! ワーワー !

秘書「18個ですっ!」

ハガー「……くっ! くっそおおぉぉっ!」

秘書「新記録には届きませんでしたね……」

ハガー「くっそぉ……いけると思ってたんだがな……18……たったの18か……くそっ……!」

秘書「……お怪我の方はありませんか?」

ハガー「ああっ、怪我は大丈夫だ……しかし、おい……これ、見てみろよ……?」

37: 名無しさん 2016/05/10(火) 22:17:57 ID:4WEwWJbs
ハガー「最初の一つ目、二つ目はこ~んなに激しく壊れているのに……最後の18個目なんかになると……少し、へこんだだけだ……こいつは頂けないな……」

秘書「……どんどん、バテていきましたからねぇ」

ハガー「記録的には18個ではあるが……これは、美しくない18個である……」


オー ! オッサン、ナカナカヤルジャネェーカ !


ハガー「若者がこの遊びに夢中になる気持ちもわかる……これは、数を競いあう競技ではなく、芸術性を競い合う競技でもあるのだ……よぉ~し、マイクを……」

秘書「……はいっ!」サッ

ハガー「……それでは、街頭演説を始めるとするか」

38: 名無しさん 2016/05/10(火) 22:24:02 ID:4WEwWJbs
ハガー「オホンっ……! 諸君、おはようっ……!」

オー ! オーオー !

ハガー「自己紹介をさせて貰おう……俺の名は、マイク・ハガー……」

オー ! オーオー !

ハガー「……この街の市長になる男だっ! よぉ~く、この名を覚えておいてくれっ!」

アー ? アーアー ?

ハガー「マイク・ハガーだぞっ……!? マァァァイク・ハガーっ! この強靭な肉体と、そしてトレードマークの髭っ……! 選挙ポスターは3番だっ! 一度、じっくり眺めて見るがいいっ……! 選挙ポスターの三番には、この俺の顔があるっ!」

ザワ……ザワ……

ハガー「諸君に落書きをされるせいで、額に肉だったり……眉毛が繋がってたりするがな……あ~いう事はやめてくれ……結構、大変なんだよ……ハハハっ!」

39: 名無しさん 2016/05/10(火) 22:31:04 ID:4WEwWJbs
ハガー「諸君達は次の市長選に参加するのか……? 俺は参加するっ……!」

ザワ……ザワ……

ハガー「参加しようと思ったきっかけは……おいっ……!」

秘書「……はっ!」サッ

ハガー「……この三流ゴシップ雑誌を見た事がきっかけだ。諸君達の中にも、目にした事のある人間はいるんじゃないか?」

アー ? アーアー ?

ハガー「え~、読み上げるぞ……何処だったかな……? 何処だったかな……ん~、ん~……」ペラペラ

40: 名無しさん 2016/05/10(火) 22:38:32 ID:4WEwWJbs
ハガー「あったあった、ここだここだっ! 見てみろ、この記事をっ! 読み上げるぞっ!? え~、『二度と行きたくない街ランキング』……一位っ……!」

ザワ……ザワ……

ハガー「メトロシティっ……! 見てみろっ……! オイっ……! ここに書いてるっ……! 俺達の街の名がデカデカとここに書いてあるだろうっ……!?」

アー ? ナメテヤガルナー ? ヤッチマウカー ?

ハガー「……ふぬあああぁぁっ! 三流ゴシップ雑誌がああぁっ! ふざけてんじゃないぞっ! うおおおぉぉっ!」ビリビリ

オー ? オーオー ?

ハガー「こんな物っ……! こんな物っ……! こうしてやるっ……! こうしてやるっ……! ざまあみろっ……!」ビリビリ

41: 名無しさん 2016/05/10(火) 22:44:00 ID:4WEwWJbs
ワー ! ワーワー !

ハガー「……お前は、どうしてこんな不快な物を持って来たんだっ!? 片付けておけっ!」

秘書「はっ……! 申し訳ありませんでしたっ……!」ペコッ

イイゾー ! イイゾー !

ハガー「安心してくれ、諸君……三流ゴシップ雑誌は俺がやっつけた……これで、20冊目だ……」

イイゾー ! イイゾー !

ハガー「俺達の、メトロシティを侮辱する事は、どんな相手だろうが許されない……そうだろ……? なっ、そうだろ……? 諸君……」

ソウタダー ! ソウダー !

42: 名無しさん 2016/05/10(火) 22:49:48 ID:4WEwWJbs
ハガー「しかしだ、諸君……一度、考えてみてほしい……改めて、このメトロシティを俺は諸君達に見渡してほしいんだ……」

アー ? アーアー ?

ハガー「公園……広場……そういった場所には、このようにドラム缶が散乱し……」

アー ? アーアー ?

ハガー「路地裏では喧嘩……自販機は倒され……壁や道には落書き……」

アー ? アーアー ?

ハガー「……本当に、このメトロシティは住みよい街だと言えるだろうか?」

43: 名無しさん 2016/05/10(火) 22:54:19 ID:4WEwWJbs
ハガー「いけない事ではないと思う……実際に俺も今日、このドラム缶バトルとでも言えばいいのか……? 身を持って体験してみてわかった……」

オー ? オーオー ?

ハガー「こいつは、非常に楽しい……いいストレス発散になる……ここの所、俺もストレスが溜まっていたからな……スカっとしたよ」ニヤリ

オー、オーオー

ハガー「しかし、そうではないだろうっ……!? 諸君のその腕は何の為についているっ……!? ドラム缶を破壊する為についているのかっ……!? 車を破壊する為についているのかっ……!? 喧嘩をする為についているのかっ……!?」

アー ? アーアー ?

ハガー「違うだろうっ……!? 未来を作る為にあるんだろうっ……!? そうじゃないのかっ!?」

44: 名無しさん 2016/05/10(火) 23:00:02 ID:4WEwWJbs
ハガー「俺が導いてやるっ……! 俺について来いっ……!」ビシッ

オー ? オーオー ?

ハガー「このメトロシティを最高の街にしていくには、一人の力じゃ無理だ……一人一人の力が必要なんだっ……! 言っている意味はわかるかっ……!?」

オー ? オーオー ?

ハガー「俺が先陣をきって走ってやるっ……! その後ろを諸君達はついて来いっ……!」

オー ? オーオー ?

ハガー「俺より、腕っぷしに自信がある奴もいるんだろっ……!? 今日の俺の記録は18個……だが20個、25個破壊しや奴もいるんだろ……!? 同じ18個でも、俺より激しく破壊した奴もいるんだろ……!?」

オー、オーオー

ハガー「その力をだっ……! 俺と共に正しい方向に使ってこうではないかっ……!? そして、このメトロシティを最高の街にしていこうではないかっ!?」

45: 名無しさん 2016/05/10(火) 23:05:25 ID:4WEwWJbs
ハガー「次の市長選は、このマイク・ハガーに投票しろおおぉぉっ!」

オー、オーオー

ハガー「俺が市長に当選した暁には、このメトロシティで生まれ育った事を、誰よりも誇りに思える街へと変えてやるっ!」

オー、オーオー

ハガー「諸君達にもっ……! そして、諸君達の後世にもっ……! このメトロシティで生まれ、育ちっ……! それだけで侮蔑ではなく、尊敬っ……! そういった目で見られる街へと変えてやるっ……!」

オー、オーオー

ハガー「もしっ……! もしもだっ……! 俺が有言実行出来なかったその時には……」

オー ? オーオー ?

ハガー「お前達の手で俺の首を掻っ切れええぇぇぇっ!」

オー ! オーオー !

46: 名無しさん 2016/05/10(火) 23:10:14 ID:4WEwWJbs
ーーー


春麗「スピー……スピー……」

ダルシム「そのマイク・ハガー氏のド派手なパフォーマンスが功を奏したのか……無事、市長に就任し……そして、少しずつ街も変わっていったらしい……」

さくら「本とかも出てるんですよ。読んだ事とかないっすかね?」

ダルシム「……まぁ、あれはあれで根性論ばかりだったけどな」

ガイル「……いや、俺も市長が変わったって話は知ってますよ。だけど、俺は実際行った事があるんですよ」

ダルシム「……就任前だろ?」

ガイル「もう、本当にねぇ……本当にどうしようもない所だったんですよ……あんなの誰が市長やったって無理ですよ……」

ダルシム「……やっぱりガイル君みたいに、昔のイメージを引きずってるって人はまだ多いのかなぁ?」

さくら「メトロシティも、そういう所変える為に、アピールしていきたいんでしょうね」

47: 名無しさん 2016/05/10(火) 23:15:39 ID:4WEwWJbs
ガイル「俺から言わせてもらえば、ダルさんとさくらさんは行った事ないんでしょ……? だ~から、そんな呑気に言ってられるんすよ……」

さくら「う~ん……」

ダルシム「……まぁ、それじゃあその目で確かめよう」

ガイル「何かあった時はヤムチャ……アンタも頼むぞっ……!?」

ヤムチャ「あっ……は、はいっ……!」

ガイル「そろそろ見えて来たぞ、オイ。春麗起こせ、春麗……アソコがメトロシティだ……」

ヤムチャ「……メトロシティかぁ」

60: 名無しさん 2016/05/11(水) 22:00:59 ID:EEPwefgE
ーーメトロシティ


ガイル「よしっ、着陸するぞっ……! ベルトはまだつけとけよ……」

さくら「春麗さん、春麗さん……到着しましたよ、起きて下さい……」ユサユサ

春麗「う、う~ん……ふぁ~あ……到着したのね……?」

ガイル「よしっ……! ここからは、団体行動で……」

春麗「……ふぁ~あ、ちょっと外の空気吸ってくるわね」

ガイル「あっ……コラ、オイっ……! 春麗っ……!」

春麗「……コーディ、アタシの荷物よろしくね。んっしょ」ガチャ

ガイル「馬鹿野郎っ……! オイっ、春麗っ! 個人行動してるんじゃねぇよっ! ここがどんな街か……」

61: 名無しさん 2016/05/11(水) 22:06:27 ID:EEPwefgE
春麗「う~ん、眩しい……ここが、メトロシティね……」

オイ、キタゾ……アレダ……アレダ……

春麗「……んっ?」チラッ

オマエラ、イクゾ……オイ……オイ……

春麗「んっ、何……? 何よ……?」キョロキョロ

ゾロゾロ……ゾロゾロ……

春麗「ちょっとちょっと……何……? 何なのよ……? コイツらは……!?」キョロキョロ


ガイル「……ほら、見たことかっ! 早速、柄の悪い連中に取り囲まれてるじゃねぇかっ!? オイ、ヤムチャっ! 行けぇっ!」

ヤムチャ「は、はいっ……!」ガチャ

63: 名無しさん 2016/05/11(水) 22:12:17 ID:EEPwefgE
YEEEEEAAAAAAH ! イクゾー、オーイ !

春麗「ああっ……! もうっ、何っ……!? 何っ……!?」

センキュー、チュンリー ! (パン、パン、パパパン ! )

春麗「ちょっと、ちょっと……何よ、何よ……こっちは寝起きなのよ……!?」

センキュー、チュンリー ! (パン、パン、パパパン ! )

春麗「わかったから……はいはいっ……! わかったからっ……!」


ヤムチャ「んっ、んっ……? 何だ、何だ……?」キョロキョロ

64: 名無しさん 2016/05/11(水) 22:19:00 ID:EEPwefgE
YEEEEEAAAAAAH ! ヤムチャー ! ヤムチャー !

ヤムチャ「え~っと……こ、これは……?」

センキュー、ヤムチャ ! (パン、パン、パパパン ! ) センキュー、ヤムチャ ! (パン、パン、パパパン ! )

ヤムチャ「何だ……? 何だ、何だ……? 何がどうなってるんだ……?」

さくら「……うわぁ、元気っすねぇ」ガチャ

ヤムチャ「……あっ、さくらちゃん」

YEEEEEAAAAAAH ! サクラー ! サクラー !

65: 名無しさん 2016/05/11(水) 22:28:07 ID:EEPwefgE
センキュー、サクラ ! (パン、パン、パパパン ! ) センキュー、サクラ ! (パン、パン、パパパン ! )

さくら「あ~、はいはい……ども、どもどもっ……! 皆さん、おはようございま~す」

コーディ「……俺達も降りて大丈夫なのかな?」ガチャ

YEEEEEAAAAAAH ! コーディ ! コーディ !

コーディ「……うわぁ」

センキュー、コーディ ! (パン、パン、パパパン ! ) センキュー、コーディ ! (パン、パン、パパパン ! )

ガイ「……別の意味でエラい事になってません? コレ」ガチャ

YEEEEEAAAAAAH ! ガーイ ! ガーイ !

66: 名無しさん 2016/05/11(水) 22:36:00 ID:EEPwefgE
センキュー、ガーイ ! (パン、パン、パパパン ! ) センキュー、ガーイ ! (パン、パン、パパパン ! )

ガイ「と、とりあえず……ありがとうございますっ……!」ペコッ

ガイル「……んあっ? な~んだこりゃ」ガチャ

YEEEEEAAAAAAH ! ガイルー ! ガイルー !

ガイル「う、うるせぇよっ……!」

センキュー、ガイル ! (パン、パン、パパパン ! ) センキュー、ガイル ! (パン、パン、パパパン ! )

ガイル「わかったよ……わかったよ、オイっ……! 元気なのはわかったけど、朝からやかましいぞ、オイっ……!」

YEEEEEAAAAAAH ! YEEEEEAAAAAAH !

67: 名無しさん 2016/05/11(水) 22:41:06 ID:EEPwefgE
ウェルカム、メトロシティ ! (パン、パン、パパパン ! ) ウェルカム、メトロシティ ! (パン、パン、パパパン ! )

春麗「眠気が一発で吹き飛んじゃったわ……あんた達、元気ねぇ!? 今日がストリートプロレスがメトロシティにやって来たわよっ!」

さくら「一つ、よろしくお願いしますっ!」ペコッ

ウェルカム、メトロシティ ! (パン、パン、パパパン ! ) ウェルカム、メトロシティ ! (パン、パン、パパパン ! )


ヤムチャ「……あの~、ガイルさん」

ガイル「……俺が昔行った時には、この乗りで暴動してたんだよ」

ヤムチャ「……はぁ」

68: 名無しさん 2016/05/11(水) 22:47:09 ID:EEPwefgE
ダルシム「……だから言っただろう? 昔は昔だって」ガチャ

ガイル「……ダルさん」

オーイ、モウヒトリ、デテキタゾ ! アイツハ、ダレダー !?

ダルシム「……おや?」

ナンダ、アイツハ !? ダレダ、アイツハ !?

ダルシム「……私には、ないのかな?」キョロキョロ

オレ、シッテルゾ ! アイツハ、ダルシムダ ! アイツモ、レスラーダ !

ヤムチャ「……そういや、ダルシムさんにはありませんね?」

ダルシムカ !? ダルシムナンダナ !? アイツハ、ダルシムナンダナ !?

69: 名無しさん 2016/05/11(水) 22:52:35 ID:EEPwefgE
オオオオオオオォォォォォ……

春麗「……何よ、何よ。今度は吠えてどうしたのよ?」

ダールシーム ! ダァァルシィィム !

ダルシム「ははは、そうだ。私はダルシムだ。本日はよろしく……」

オオオオオオオォォォォォ……

ガイル「……何で、ダルさんの時はパターンが違うんだよ」

ダールシーム ! ダァァルシィィム !

ダルシム「まぁ、いいじゃないか……ナマステ……」ペコッ

70: 名無しさん 2016/05/11(水) 22:58:22 ID:EEPwefgE
ウェルカム、メトロシティ ! (パン、パン、パパパン ! ) ウェルカム、メトロシティ ! (パン、パン、パパパン ! )

春麗「盛り上がってるのいいんだけど……まだ祭りは始まってないんでしょ……? ちょっと、気が早くない……? あっ、誰か来たわよ……?」

ツーピー「ストリートプロレスの皆さんっ! はざっすっ!」ペコッ

さくら「おはようございますっ!」

ツーピー「自分、今日皆さんの案内人をやらせてもらいます、ツーピーっつう者っすっ! 世蕗死苦お願いしますっ!」ペコッ

ガイル「待て、案内人だと……? お前が案内人だと……?」

ツーピー「……そうっすよっ!」

ガイル「俺が言うのも、なんだけどよぉ……? モヒカンで奇抜な髪型してんじゃねぇか、お前……そんなお前が案内人なの……?」

ツーピー「まぁ、バイトっすからね!」

71: 名無しさん 2016/05/11(水) 23:04:57 ID:EEPwefgE
ウェルカム、メトロシティ ! (パン、パン、パパパン ! ) ウェルカム、メトロシティ ! (パン、パン、パパパン ! )

ダルシム「ツーピー君だね? 今日は、一日よろしく。しかし、ここは活気があるねぇ……?」

ツーピー「いや~、皆ね……感謝してるんすよ、ストリートプロレスの皆さんには……」

ダルシム「……ほう」

ツーピー「話がそっちに届いたのって、一週間ぐらい前の事でしたっけ……?」

ダルシム「正確に言うと、6日前だな」

ツーピー「直前になって、ゲストにキャンセルされて……一週間切ってた中でね……俺達、殆ど諦めかけてたんですよ……だって、一週間やそこらでそれに変わるゲストだなんて、見つかるワケないと思ってたんですよ?」

ダルシム「……まぁ、そうだな」

ツーピー「そしたらですよ……! そしたら……ストリートプロレスの皆さんが、ゲストに来てくれる……なんて言って……俺達ねっ! 本当に手を叩いて、大喜びしたんすからっ!」

73: 名無しさん 2016/05/11(水) 23:10:13 ID:EEPwefgE
ウェルカム、メトロシティ ! (パン、パン、パパパン ! ) ウェルカム、メトロシティ ! (パン、パン、パパパン ! )

春麗「ねぇねぇ……!? そろそろ、落ち着いたらっ……!? ねぇっ!?」

さくら「……いやぁ、元気っすねぇ」


ツーピー「ちょっと、やかましいかもしれませんけど、まぁこれは俺達なりの……ねっ……?」

ダルシム「ありがたく受け取っておくよ」

ガイル「まぁ、でもよぉ……? 祭り始まる前から、こんな調子で……大丈夫なのか……?」

ツーピー「大丈夫っすっ! 大丈夫っ……! 大丈夫っ……! 大丈夫っすよっ!」

74: 名無しさん 2016/05/11(水) 23:17:59 ID:EEPwefgE
ツーピー「まぁ、ここで立ち話をしてるのもなんですし……それでは皆さん、控え室の方にご案内しましょうか……? とは言っても、ショボくれたプレハブなんすが……あの~、すいませんね……?」

ダルシム「いや~、気にする事はない。そういうもんだ」

ガイル「着替えさえ出来ればそれでいいよ。ここにいつまでもいたら、いつまで経っても騒ぎは止まんねぇから……そうだな……案内してくれ……」

ツーピー「はい、え~っ……それでは皆様、こちらになりますっ! ついて来て下さいっ!」

ダルシム「さくら君……春麗君っ……! いくぞ」

ガイル「ガイとコーディも、オラっ……! いくぞっ……!」

75: 名無しさん 2016/05/11(水) 23:22:09 ID:EEPwefgE
春麗「は~いっ! それじゃあ、また後で会いましょうねぇ~!」

さくら「今日は試合頑張りますから、応援よろしくお願いしますっ!」

YEEEEEAAAAAAH !

ツーピー「あの~、広場の何にもない所に……ポツンと一軒ある感じなんですけど……リングは、そちらで用意して頂けているんですよね……?」

ダルシム「ああ、こっちで用意している」

ツーピー「そしたらねぇ……俺達も協力しますので、午前中の間にリングの設置をして頂いて……」

ガイル「おい……おい、おい……おいっ……!」

ツーピー「はいっ……! なんすかっ!?」


ゾロゾロ……ゾロゾロ……


ガイル「……連中、着いてきてるぞ?」

ツーピー「あっ、コラっ! お前ら、オイっ! ダメだぞっ……!ストリートプロレスの人達と話がしてぇんだったら、俺みたいに祭り実行委員に立候補しやがれっ! 散れっ……! 散れ、散れっ!」

98: 名無しさん 2016/05/13(金) 22:00:04 ID:r/tvWZjQ
ーー広場


ツーピー「ここが皆さんに試合をして頂く場所になります。え~っと、この辺りにリングを設置して頂いて……それで、控え室はアレですね……」

ガイル「……オーケー、オーケー。わかったよ」

さくら「あの~、ツーピーさん……?」

ツーピー「あっ、はいっ! なんでしょう!?」

さくら「そしたらね……ハガー市長にご挨拶行きたいんですけど、そっちにも案内してもらってもいいっすかね?」

ツーピー「ああっ、はいっ……! はいっ……! そうですね、そうですね……それじゃあ、そっちの方にもご案内しましょうか!?」

さくら「それじゃあ、ダルシムさん……ガイルさん……自分は市長に挨拶に言って来ますので、こっちの方は任せます」

ダルシム「うむ。わかった」

99: 名無しさん 2016/05/13(金) 22:08:20 ID:r/tvWZjQ
春麗「さくら、待って……アタシも挨拶ついていくわ……」

さくら「いやぁ、別に春麗さんは休んでていいっすよ?」

春麗「だって……さくら……」


ウェルカム、メトロシティ ! (パン、パン、パパパン ! ) ウェルカム、メトロシティ ! (パン、パン、パパパン ! )


春麗「……これじゃあ、ゆっくり休めるワケないじゃない。アタシも行く」

さくら「は、ははは……」

春麗「市長さんとゆっくりお話ししましょう……ねっ……?」

100: 名無しさん 2016/05/13(金) 22:18:17 ID:r/tvWZjQ
さくら「え~……じゃあ、自分と春麗さんの二人で挨拶に……」

ガイル「待て待て待て待て……女二人で行動するな……女二人で……オイ、ヤムチャっ! お前も行って来いっ……!」

ヤムチャ「あっ、俺っすか……?」

ガイル「こっちは俺が見ておくからよぉ……? ボディガードとして一緒に行け……なっ……!?」

ヤムチャ「あっ、はい……え~っと、じゃあさくらちゃん……俺も着いて行くよ」

さくら「……大丈夫っすけどねぇ?」

ヤムチャ「いや~、何かあってからじゃ遅いでしょ……? ねっ……?」

ツーピー「それじゃあ、さくらさんに、春麗さんに、ヤムチャさん……市長の所までご案内します。こっちっす」

101: 名無しさん 2016/05/13(金) 22:27:06 ID:r/tvWZjQ
ーーー


ツーピー「市長っ……! 市長っ……!」

ハガー「お~う、ツーピー……今日は一段とヘアースタイルが決まってるじゃないか……あっ、おぉ~っと、そちらにいるのはっ……!?」

ツーピー「はい、ストリートプロレスの皆さんが市長にご挨拶をと」

ハガー「いや~、突然のオファーだと言うのにも関わらず……本日こうやって来てくれて、感謝するよっ!」

さくら「いえ、こちらこそです。マイク・ハガー市長、本日はこのような場を頂き感謝しますっ!」ペコッ

ハガー「今日は是非とも皆さんにメトロシティ祭りを盛り上げてもらいたい」

102: 名無しさん 2016/05/13(金) 22:34:30 ID:r/tvWZjQ
ハガー「どうだね……? 我々のメトロシティ……足を運んでみて……」

さくら「いや~、なんて言うか……活気のある街ですよね?」

春麗「本当、本当……ありすぎる……」

ハガー「ハッハッハッハっ! ウチの街の連中は元気だけが取り柄だからなっ! 今日の祭りを成功させる為に連中張り切ってるよ。なっ、ツーピー?」

ツーピー「そうっすねぇ。結構、着々と準備は進んでますよ。市長も顔出して下さいよ」

ハガー「時間に余裕が出来たら、見て回る事にするよ。ストリートプロレス皆さんもな……時間に余裕があるんだったら、少しばかり見て回ってみるのもいいんじゃないか?」

103: 名無しさん 2016/05/13(金) 22:45:51 ID:r/tvWZjQ
ヤムチャ「俺達の他にも、そういう風な人達がいるんですか?」

ハガー「そりゃあ、祭りだからな……君達以外にも出し物はある。うちの若い連中が、出店を開く事になっている。金魚すくいやら、射的やら……後は、食事だな。焼そばに、たこ焼き……」

ヤムチャ「あ~、はいはいはい……」

ハガー「出し物としては、君達ストリートプロレスの試合がメイン。他にはドラム缶祭りや、地元バンドを呼んでの演奏会……そういった物も用意してある」

ヤムチャ「……ドラム缶祭り?」

さくら「あ~、そうそう……このドラム缶祭りっての、何なのか気になってたんっすよ」

ハガー「まぁ、百聞は一見にしかずというヤツだな。そして、最後はドカーンと花火で締めだ。この日の為に600発用意したんだ。600発っ! ハーッハッハッハ!」

104: 名無しさん 2016/05/13(金) 22:49:46 ID:r/tvWZjQ
ハガー「花火大会で祭りは終了だが、演者の諸君にはその後には功労会と言うか……まぁ、食事会を用意してある。そちらの方にも是非とも参加してくれ」

さくら「あ~、はいっ! ありがとうございますっ!」

ハガー「アスリートと言うのは、食ってなんぼだからな……私も学生時代には嫌と言うほど食わされたよ……」

春麗「市長もいい体格してますよねぇ? 何か、スポーツされてたんですか?」

ハガー「アメフトを少々な」

春麗「あ~、はいはい……アメフト……」

ハガー「タックルだけなら、君達にも負けない自信はあるぞ……? どうだい? 一つ私と勝負してみるか……?」

春麗「その体格相手だったら……吹き飛ばされちゃいますねぇ……」

ハガー「ガーハッハッハっ! そうだろそうだろ?」

105: 名無しさん 2016/05/13(金) 22:52:41 ID:r/tvWZjQ
ハガー「引き続き、君達の側にはツーピーを置いておく。何かあった時は……おい、ツーピー……お前、バイト代出てるんだからな……? しっかりやれよ……?」

ツーピー「……勿論っすよ。この祭り実行委員のツーピーに任せて下さいっ!」

ハガー「もう少しゆっくりと話をしたいのではあるが……生憎、そうはいかんのでなぁ……今日は午前中に終わらせておかねばならん事がまだまだある……」

さくら「あ~、いえいえ。大丈夫っす、大丈夫っす。それじゃあ、後はツーピーさんに……」

ハガー「うむ。それじゃあ、ストリートプロレスの諸君っ! 今日は一つ、よろしく頼むぞっ!?」

さくら「はいっ! 任せて下さいっ!」

春麗「はい」

ヤムチャ「頑張りますっ!」

106: 名無しさん 2016/05/13(金) 23:02:36 ID:r/tvWZjQ
---


ブレッド「おい、ちょっとテーブル出すから手伝だってくれよ?」

ダグ「うるせぇっ! こっちにゃこっちの準備があるんだよっ! てめぇでやれっ!」

ブレッド「なんだと、こんにゃろオイっ! ちょっとぐらいいいじゃねぇかよっ!」

ダグ「甘えんじゃねぇ、バーカっ!」


ヤムチャ「……あ~、本当だ、本当だ。俺達以外にも、色々皆準備してるみたいだねぇ?」キョロキョロ

さくら「……なかなか祭り前の、こういう準備風景って見る機会ありませんからねぇ」キョロキョロ

春麗「……そうね」キョロキョロ

107: 名無しさん 2016/05/13(金) 23:09:05 ID:r/tvWZjQ
アクセル「……おい、ツーピー」

ツーピー「お~う、ケンシロウじゃねぇか。お前もとっとと準備しろよ?」

アクセル「……飯、食った?」

ツーピー「飯は食ったよ。それで、お前は準備どうなんだ……? もう仕込みは終わってんのか……?」

アクセル「そうかそうか……ツーピー……お前、飯食ってねぇのか……? ダメだぞ、今日は体力勝負の一日になるんだから……」

ツーピー「……食ったっつーの」

アクセル「……よしよし、それじゃあな。俺が奢ってやる、奢ってやる。俺、今日出店でラーメン屋やってるからよ、一杯お前にご馳走してやるよ」グイッ

ツーピー「今日、俺……ストリートプロレスの皆さんの案内役なんだよっ……! オイ、離せよケンシロウっ! 飯、食ってる時間なんてねぇんだよっ!」

108: 名無しさん 2016/05/13(金) 23:15:11 ID:r/tvWZjQ
アクセル「一緒に食えばいいじゃねぇか……一緒に食え……一緒に……」

ツーピー「ケンシロウ……お前、俺ダシに使って、ストリートプロレスの人達誘うのやめろよ……」

アクセル「んっ……? ラーメンとダシ……それ、上手く言ったつもりか……?」

ツーピー「も~う、いいからいいから……離せ……離せ……」

アクセル「……いいじゃねぇかよ。俺は春麗さんのファンなんだよ」

ツーピー「……だから、なんなんだよっ!?」

アクセル「……ラーメン食ってもらおうっ! こんな機会は二度とねぇっ!」

ツーピー「……そうだけどさぁ?」

アクセル「……お前が頼めっ!」

ツーピー「な、なんで俺が……てめぇで頼めっ!」

アクセル「……お前が頼めっ!」

109: 名無しさん 2016/05/13(金) 23:22:28 ID:r/tvWZjQ
ツーピー「ったく、なんだよ……仕方ねぇなぁ……あの~、皆さん……?」

さくら「あっ、はい。ツーピーさん、どうしましたか?」

ツーピー「……コイツ、俺の友人のケンシロウってヤツなんすけどね?」

アクセル「……俺はアクセルだ」

ツーピー「コイツ、今日出店でラーメン屋やるんすよ……それで、え~っと……皆さん、飯食いました……?」

アクセル「……フ、よければ一杯ご馳走するぜ?」キリッ

ツーピー「……よければ、食ってやってもらえませんかねぇ? コイツ、皆さんのファンなんですよ?」

110: 名無しさん 2016/05/13(金) 23:27:08 ID:r/tvWZjQ
さくら「う~ん……自分はそんなに……」

春麗「……あ~、それじゃあアタシ食べていくわ」

アクセル「……おぉ~っしゃっ!」

春麗「アンタ達は先に戻ってなさいよ。ガイル達には、アタシはファンに捕まったとか適当に言い訳しておいて……」

さくら「あ~っ! ま~た、そうやってすぐにサボろうとする!?」

春麗「いいじゃない。どうせ戻っても、あの騒ぎなんだからゆっくり出来ないでしょ……? 準備中のこっちの方が落ち着いてるわよ」

さくら「……も~う」

春麗「……そういう事で、後はよろしく~。え~っと、ケンシロウ君だったっけ~? さくらは、色々やる事があるのよ~。そういう事だから、アタシだけご馳走させてもらうわね」ニコニコ

ツーピー「え~っと……俺は、どうしたらいいんだ……?」キョロキョロ

さくら「……それじゃあ、ツーピーさんは春麗さんが食べ終わったら、また控え室まで案内して貰えますかね?」

ツーピー「あっ、はいっ! 了解っすっ!」

111: 名無しさん 2016/05/13(金) 23:31:21 ID:r/tvWZjQ
さくら「も~う、本当に……すぐ個人行動に走るんだから……って、アレ……? アレアレ……?」キョロキョロ


ヤムチャ「……コレは何なの?」

ダグ「ほら、この板に模様が描いてあるじゃないっすか?」

ヤムチャ「あ~、はいはい……これは犬かな……?」

ダグ「そうそうそう、それで……爪楊枝で、この縁をガリゴリガリゴリ削って、綺麗にこの犬の形のまま出しきったら、オッケーって事っす」

ヤムチャ「……へぇ~」

ダグ「型抜きって遊びっすね……一枚やってみます……?」

ヤムチャ「あ~、これが言ってた型抜きか……えっ、やらせてもらってもいいの!?」

ダグ「どうぞどうぞ」


さくら「……ちょっと、ヤムチャさんまでっ! なぁ~に、やってんっすかっ!?」

124: 名無しさん 2016/05/14(土) 22:00:50 ID:rbA.2ZZw
ヤムチャ「あ~、いや……一枚貰ったからさぁ……? 折角だからやらせてもらおうかと……」ガリゴリ

ダグ「……綺麗に削りきったら、景品っす」

ヤムチャ「こんなの簡単だよ……俺、こういうのは結構……あっ……!」パキッ

さくら「あ~ぁ……下手くそ……」

ダグ「……残~念」

ヤムチャ「ちょっと待ったちょっと待ったっ……! これはなしっ……! これはなしだよ……もう一枚やらせてくれないかなぁ!?」

ダグ「……構いませんよ。どうぞ、ほい」

さくら「……なぁ~に、ムキになってるんっすか?」ニヤニヤ

125: 名無しさん 2016/05/14(土) 22:06:58 ID:rbA.2ZZw
ヤムチャ「ちょっと待ってくれよ、お兄さんっ……!?」

ダグ「……ん、どうしたんすか?」

ヤムチャ「……これ、さっきより難しくなってるじゃねぇかっ!?」

ダグ「あ~、そりゃキリンかな……? 首の部分が細いんで、そこやる時割れないように、気をつけて下さい」

ヤムチャ「……な~んで、こんな難しいの渡すんだよっ! ズルいぞっ!?」

さくら「貰ったのに、文句を言わない」

ダグ「いや、犬がイージーモードなんっすよ。基本的にはそんな感じっすよ?」

ヤムチャ「これ……首の所、細いぞ……? こんなの絶対、さっきみたいに割れちまうよ……まぁ、頑張ってみるけどさぁ……?」ガリゴリ

さくら「……文句言いつつ、結局やるんすね」ニヤニヤ

126: 名無しさん 2016/05/14(土) 22:18:33 ID:rbA.2ZZw
ダグ「お姉さんもよかったらどうぞ。ほい」

さくら「あ~、そんな……あ~、ありがとうございます」

ヤムチャ「ちょっと、さくらちゃん……それ何……? それ見せてよ……?」

さくら「……んっ?」

ヤムチャ「おいっ……! お兄さんっ! これも難しいヤツじゃねぇのか、オイっ!」

ダグ「いや~、本番もこんな輩やってくるのかな……? はははは」

ヤムチャ「これは、ゾウか……? 象かっ……!? 鼻の部分が細いぞっ!? 女の子にこんな難しいのやらせていいと思ってんのか、ああっ!?」

ダグ「……ゾウも簡単な方なんっすよ? 鼻さえ気をつければ、簡単な部類っすよ」

127: 名無しさん 2016/05/14(土) 22:25:21 ID:rbA.2ZZw
ダグ「まぁまぁまぁまぁ……出来る人は結構簡単に出来ますから……どうぞどうぞ……」

ヤムチャ「……ちくしょう、絶対綺麗にやってやる」ガリゴリ

さくら「それじゃあ、折角なんでね……自分もやらせて頂きます」ガリゴリ

ダグ「はいは~い。どうぞどうぞ」

ヤムチャ「よっと……よっと……よぉ~し、今の所はいい感じ……よしよし……」ガリゴリ

さくら「こういうの、久しぶりっすからね……こういうのもたまには悪くはないっすね……」ガリゴリ

ダグ「毎年、自分はここでやってるんすけど……結構、ちびっ子だけじゃなくて大人の方も、夢中になって……」

ヤムチャ「問題は……首……首……さぁさぁ……あっ、ああっ……!」パキッ

さくら「……あっ、やっちった」パキッ

ダン「……あ~、二人揃って残念賞」

128: 名無しさん 2016/05/14(土) 22:34:48 ID:rbA.2ZZw
ヤムチャ「ちょっと待てちょっと待てっ……! これは違うよっ……! これはお兄さんが話しかけてきて、邪魔したからさぁ……!?」

ダグ「あ~っはっはっは。俺のせいっすか……?」

ヤムチャ「ちくしょう、もう一回だ。もう一枚よこせっ……! 今度は犬だっ! 最初に出した犬よこせっ!」

ダグ「犬とか簡単な奴はねぇ……ちびっ子に残しておいた方がいいとは思うんすけど……」

ヤムチャ「そんなの関係ねぇよっ! 俺が犬がやりてぇんだっ! 犬を出せ、犬を」

さくら「も~う、ヤムチャさん……なぁ~に、ムキになってるんっすか……? もうこれ以上はいいじゃないっすか……あっ、それじゃあ、ありがとうございました~」

ダグ「ははは、お二人も試合頑張って下さいね」

ヤムチャ「ちくしょうっ……! インチキめっ……! インチキ野郎めっ……! 覚えてろよ。ありがとねっ……!」

129: 名無しさん 2016/05/14(土) 22:43:47 ID:rbA.2ZZw
ヤムチャ「くそぉ、これがリュウさんの言っていた型抜きか……悔しいけど、これは……うん、面白いね」

さくら「もう……なぁ~に、ヤムチャさんムキになってるんすか……?」ニヤニヤ


ブレッド「おい、ダグっ……! 暇なんだったら、景品乗っけるの手伝ってくれよっ……! なぁ……!?」

ダグ「うるせぇ。今、俺は休憩中だ……てめぇで、やりやがれ……」

ブレッド「あ~っ! もう、ちくしょうっ!」


ヤムチャ「こっちの隣は……なんのお店かなぁ……?」

さくら「……射的じゃないっすか?」

130: 名無しさん 2016/05/14(土) 22:50:48 ID:rbA.2ZZw
ブレッド「そうっすよ。うちは射的っす。ほら、テーブルの上に銃も置いてあるでしょ?」

ヤムチャ「ああ、これね……」ヒョイ

ダグ「……その銃で、アイツを撃つって遊びですよ。こめかみにぶちこんじゃって下さい」

ヤムチャ「へぇ~、これであの人撃っちゃっていいんだ……まぁ、玩具だしね……」ジーッ

ブラッド「あっ、コラっ……! 人に向けちゃダメでしょっ!? 商品見えないのっ!? 商品っ!? 商品撃って、落とすんでしょうがっ!?」

ヤムチャ「わかってるよ、わかってるわかってる……冗談だってば……」

さくら「……手をあげろ。ありったけの金を置いていけ」カチャ

ヤムチャ「んっ……? あっ、ヘヘヘ……」

さくら「……ヘヘヘ」

131: 名無しさん 2016/05/14(土) 22:55:37 ID:rbA.2ZZw
ダグ「……コイツの所はね、ウチの店とは違ってマジでインチキなんですよ」

ブラッド「なぁ~にが、インチキなんだよ、この野郎っ!」

ダグ「インチキじゃねぇかよ。毎年毎年、ゲーム機目玉にちびっ子騙しやがって……」

ブラッド「ちゃ~んと、落としたらやるぞっ!? 落としたら、このゲーム機差し上げるぞっ!?」

ダン「……今まで、落としたら奴いるのかよっ!?」

ブラッド「……皆、撃ち方が悪いんだな。きっと」


ヤムチャ「……んっ? この店、インチキなの?」

さくら「……ま~ぁ、インチキ臭いっすけどね」ニヤニヤ

132: 名無しさん 2016/05/14(土) 23:01:20 ID:rbA.2ZZw
ブラッド「だから、インチキじゃないっすよっ! ちゃんとタイミングと……後、角度っ……! その辺がしっかりしてりゃ、ポトンと……」

ダグ「……嘘つけ、バーカ」


ヤムチャ「……インチキって、どこが?」

さくら「ほら、あそこに大きい商品……アレは、ゲーム機かな……? あるじゃないっすか……?」

ヤムチャ「……うんうん」

さくら「あれを、この銃で撃って……台から落とせば景品ゲットってシステムなんっすけど……ほら、こ~んなちゃっちい銃で……アレ、落ちると思います……?」

ヤムチャ「……無理だね」


ブラッド「無理じゃないっすよっ! 角度さえしっかりしてりゃあ、落ちるんすよっ! 俺、家で実験したら三回落ちましたもんっ!」

133: 名無しさん 2016/05/14(土) 23:06:15 ID:rbA.2ZZw
ヤムチャ「ちょっと、試してみてもいい……?」

ブラッド「今、並べてる最中なんで、他のヤツ狙わないで下さいね? 構いませんよ。ちゃ~んと、ゲーム機が落ちるって事……ここで証明しましょうよっ!」

ヤムチャ「あ~、はいはい……それじゃあ……」カチャ

さくら「……無理っすよ。無理無理」ニヤニヤ

ヤムチャ「……ほっと」ペチン

ブラッド「あ~、惜しいっ! 今のはね……多分、角度が悪いんじゃねぇかなっ!?」

ヤムチャ「商品並べるのに夢中で、見てもねぇじゃねぇかよ……なぁ~んで、角度が悪いとかわかるんだよ……」

さくら「……ねっ?」

ブラッド「いや~、待って待って……じゃあ、ちゃんと見ますから……見ますから……ほら、もう一回っ! カモンカモンっ!」

134: 名無しさん 2016/05/14(土) 23:11:21 ID:rbA.2ZZw
ヤムチャ「……じゃあ、いくよ~?」カチャ

ブラッド「はいはい、どうぞどうぞ……バキュンと撃ってねぇ……ボトンと落としちゃいましょうっ!」

ヤムチャ「……ほっと」ペチン

ブラッド「……あ~、残念」

ヤムチャ「……うん、こりゃ無理だな。落ちるワケがねぇよ」

さくら「……ねっ?」

ブラッド「ちょっと待ったちょっと待った、兄さんっ!? 今のは撃ち方が悪いよ。撃つ場所が悪いよ?」

ヤムチャ「……んっ?」

135: 名無しさん 2016/05/14(土) 23:17:21 ID:rbA.2ZZw
ブラッド「……こ~んな、ど真ん中撃って落ちるワケないでしょ!? 普通はねぇ、角とか狙うんだよ? こんなの定石じゃねぇかっ!? そんなんじゃ、いつまで経っても落ちないよ!」

ヤムチャ「あ~、角を狙えばいいの……? じゃあ、もう一回やらせてもらってもいい……?」カチャ

ブラッド「あいあいっ! 頑張って下さいなっ!」

ヤムチャ「……ほっと」ペチン

ブラッド「……あ~、残念」

ヤムチャ「おい、今のは角に当たったぞ……? しっかり角に当たったぞ……? なのに、微塵も動いてねぇじゃねぇか、そのゲーム機は……」

さくら「あはは」

ブラッド「だから、もっともっと角を狙わなきゃいけないんだよっ! 後、2cm! ここよ、ここっ……! もうちょっとこっちっ!」チョンチョン

136: 名無しさん 2016/05/14(土) 23:27:04 ID:rbA.2ZZw
ヤムチャ「こりゃ、本物のインチキだな……だって落ちる気配がしないんだもん……」

ブラッド「インチキじゃないっすよ。撃つ場所も悪いし、後角度もよくないっ……!」

さくら「……二人がかりでやってみます?」

ヤムチャ「んっ、二人……?」

ブラッド「お姉さんの方は、頭がいいじゃないっすかっ!? そうそう、こういうのは二人がかりでやったら、案外簡単に落ちるかもしんねぇんだなっ!?」

ヤムチャ「へぇ~、二人がかりとかありなんだ……じゃあさ、じゃあさっ……! 二人でやってみようよっ!」カチャ

さくら「……まぁ、それでも無理だとは思いますけどね」カチャ

138: 名無しさん 2016/05/14(土) 23:33:01 ID:rbA.2ZZw
ヤムチャ「じゃあ、いくよっ……! せぇ~のっ……! ほっと」ペチン

さくら「はいっ……! よっ……!」ペチン

ブラッド「……あ~、残念」

ヤムチャ「おいコラっ! おいっ! 二人がかりで撃ったのはいいが、全く動いてねぇじゃねぇかっ!? ど~うなってんだ、おいっ!」

さくら「あははは」

ブラッド「今のはね……お二人の息があってなかった。着弾に0.03秒のズレがあった。だから、結局一人一人が撃ってるのと大差がないんだよ」

ヤムチャ「嘘つけおいっ! こっちは息ピッタリのタイミングバッチリだったよっ!」

ブラッド「いやぁ~、0.03秒……0.03秒のズレがあった……」

さくら「まぁ、こういった経験をして……ちびっ子達は一つ大人になっていくってワケっすね」

ヤムチャ「……なぁ~る程ね。こりゃ四人、五人でやっても無理だよ」

ブラッド「無理じゃないってっ! 俺は、家でやったらいけましたよ! 三連続成功とかありましたよっ!?」

139: 名無しさん 2016/05/14(土) 23:39:08 ID:rbA.2ZZw
ヤムチャ「まぁ、ほどほどにね……それじゃあ、ありがとう」

さくら「ありがとうございま~す。あっ、弾拾いましょうか?」

ブラッド「あ~、いやっ! 大丈夫っすっ! 大丈夫、大丈夫っ! お二人も試合の方、頑張って下さ~いっ!」

さくら「はい、頑張りますっ!」

ヤムチャ「うん、頑張るよっ! 二人も……しっかりねっ!」

ダグ「そっちのイベント開始時刻前には見に行くようにと、こっちでも言っておきますよ」

さくら「あっ、ありがとうございま~すっ! それじゃあ、失礼しま~す」ペコッ

147: 名無しさん 2016/05/15(日) 22:00:45 ID:YwQiMKbg
---


ヤムチャ「おっ、あれは金魚すくいかな……? あっちは、スーパーボールすくいだ」キョロキョロ

さくら「皆さん、着々と準備進めてるみたいっすね」

ヤムチャ「まだ人は集まってないけど、もう少しすればもっともっと盛り上がっていくんだろうね」

さくら「そ~っすね」

ヤムチャ「いいじゃんいいじゃん。楽しそうなお祭りじゃんっ! 俺、結構こういう雰囲気好きだよ!」

さくら「……童心に戻っちゃいました?」

ヤムチャ「う~ん……戻ったかも、しれない」

さくら「でも、今日は遊びに来たんじゃなくて仕事で来たんすからね……?」

ヤムチャ「ナハハ、わかってるよ。わかってるわかってる……」

さくら「あまり道草食ってると、ガイルさん達にも叱られますし、それじゃあそろそろ戻りましょうか……?」

ヤムチャ「は~い」

148: 名無しさん 2016/05/15(日) 22:10:32 ID:YwQiMKbg
ヤムチャ「あっ、ねぇねぇ……そう言えばさぁ、さくらちゃん……?」

さくら「んっ、なんすか……?」

ヤムチャ「ちょっとこの前、ダンさんから聞いたんだけどね……?」

さくら「はい」

ヤムチャ「その~、え~……あの~……」

さくら「……なんすか?」

ヤムチャ「最近、あの……ユンさんと、どうなの……?」

さくら「……やめて下さい。やめて下さい。こんな日に、そういう事、思い出させないで下さい。今日は、そういう事忘れてパーっと楽しくやると決めてるんすから」クスクス

149: 名無しさん 2016/05/15(日) 22:19:59 ID:YwQiMKbg
ヤムチャ「……喧嘩でもしてるの?」

さくら「喧嘩って言うか、う~ん……ねぇ……?」

ヤムチャ「なんか、最近……ほら、ユンさんと二人でいるらしいじゃん……?」

さくら「いや~、大抵ヤンさんも同席してますよ?」

ヤムチャ「あっ、でも……あのね……? え~っと、あの……? う、う~んと……」

さくら「……んっ?」

ヤムチャ「その~、だから……あの~、ねぇ……? ユンさんと、だから……あの~、その~……」

さくら「……」ジーッ

150: 名無しさん 2016/05/15(日) 22:26:50 ID:YwQiMKbg
さくら「え~っと……ねぇ、ヤムチャさん……?」

ヤムチャ「あっ、はいっ!」

さくら「……言ってませんでしたっけ? あの自分、最近ユンさんとヤンさんのプロデュースもしてるんすよ?」

ヤムチャ「えっ!? 何それっ!?」

さくら「ほら、女子部で色々な仕掛けがあったじゃないっすか……? その条件と引き換えに、ちょっと二人のプロデュースを任されたんっすよ」

ヤムチャ「……あっ、そうなのっ!?」

さくら「自分、最近ユンさんと一緒にいる事多いけど……それは、そういう事っす。言ってませんでした?」

ヤムチャ「いや~、聞いてなかったっ! 聞いてなかったっ!」

さくら「……ユンさんとは、お仕事上のお付き合いっすよ~」

ヤムチャ「なぁ~んだ。そういう事だったんだね。なんだよ、心配して損したじゃねぇかっ! よかったよかった、ナハハハ~」

151: 名無しさん 2016/05/15(日) 22:31:44 ID:YwQiMKbg
さくら「……ねぇ、ヤムチャさん?」

ヤムチャ「んっ、何っ……?」

さくら「……よかったって、どういう事っすか?」ニヤニヤ

ヤムチャ「……えっ?」

さくら「だから、よかったって……どういう事っすか?」

ヤムチャ「あ~、いや、深い意味は特にはないけど……」

さくら「ふ~ん」

ヤムチャ「いや~、変な事聞いてごめんねごめんね。ナハハハ」

さくら「ユンさんはねぇ……ちょっと子供っぽい所があるんすよ。やっぱり、落ち着いた人がいいっすよね……それじゃあ、戻りましょうか」

ヤムチャ「あ~、はいはい」

153: 名無しさん 2016/05/15(日) 22:38:51 ID:YwQiMKbg
ひなた「見つけたっ! いたよ、いたいたっ! 伐、恭介っ! いたいたっ!」

さくら「……んっ?」チラッ

ヤムチャ「……んっ?」チラッ

ひなた「先輩~っ! 先輩、先輩っ! さくら先輩~っ!」

さくら「……あ~っ、ひなたっ!?」

ヤムチャ「……知り合い?」

ひなた「さくら先輩~、久しぶりですっ!」ペコッ

さくら「なんで、ひなたがここにいるの……? あっ、え~っとね……自分のハイスクール時代の後輩なんっすよ」

ヤムチャ「……へぇ~」

155: 名無しさん 2016/05/15(日) 22:48:20 ID:YwQiMKbg
伐「広場、見に行ったんですけどね。いなかったみたいだから……お久しぶりです。さくら先輩」ペコッ

恭介「お久しぶりです」ペコッ

さくら「伐君に、恭介君まで……あ~、この二人も後輩なんっすよ?」

ヤムチャ「あ~、どうも……こんにちは~」ペコッ

ひなた「久しぶりじゃないですか、さくら先輩っ! 会いたかった~っ!」ギュッ

さくら「あ~、もうっ……ひなた……ひなた……ちょっとちょっと……なんで、ひなたがここにいるの……!?」

ひなた「今日、自分達もここのお祭りのイベントに出るんですよっ!」

さくら「……えっ?」

156: 名無しさん 2016/05/15(日) 22:54:57 ID:YwQiMKbg
伐「ほら今日、イベントでバンド演奏もあるじゃないですか? 俺達もそこに呼ばれてるんですよ」

さくら「あっ……皆、音楽まだやってたんだ……」

伐「親父やお袋みたいな事言わないで下さいよ。まだやってますよ」

さくら「いや~、だって恭介君なんかは……音楽は学生の時だけって……」

恭介「……そうなんですよ。僕は学生の時だけのつもりだったんですよ」

ひなた「何言ってるの、恭介っ! こうやってイベントに呼ばれるようにまできたんだよっ!?」

恭介「……コネでしょ?」

ひなた「コネじゃないっ!」

157: 名無しさん 2016/05/15(日) 23:01:20 ID:YwQiMKbg
恭介「音楽は二年だけのつもりだったんですけどね……一年延長してくれ……一年延長してくれの繰り返しで、ここまで……」

伐「……とりあえず、もう一年延長だ、恭介。またよろしく頼むぜ」

恭介「また一年っ……!? 僕は学者になりたかったんだっ!? なのに、どうしてこんな事にっ!」

伐「お前ぐらい頭良かったら、学者もミュージシャンもいけるから……なっ……!?」

ひなた「今日、自分達頑張りますから……先輩も聞きに来て下さいねっ!?」

さくら「あ~、わかったけど……わかったけどさぁ……? 市長さんには、地元バンドの演奏会って聞いてたんだけど……地元ここじゃないでしょ?」

ひなた「アキラさんのおかげなんですよっ!」

さくら「……アキラさん?」

158: 名無しさん 2016/05/15(日) 23:07:57 ID:YwQiMKbg
伐「外道高校出身で、ここの地元バンドのエッジと岩と、風間兄妹……そこと一緒にやる機会がありましてね……それで、ひなたがそこのメンバーと仲良くなって、そのまま誘われて……って感じです」

恭介「……コネですね。コネ」

ひなた「恭介、コネじゃないよっ!? これは実力で勝ち取ったんだからね!」

さくら「あ~、そうなんだ。へぇ~」

ひなた「先輩、折角の再開なんですから……今日、ヴォーカルやって下さいよっ!?」

さくら「……んあっ?」

ひなた「あれから、オリジナルは沢山増えましたけど……一番最初に作った、あの曲はまだ現役で残ってますよっ!?」

さくら「……嘘ォ!?」

ひなた「先輩、昔みたいに歌って下さいよっ!? 今日、演奏する予定なんですよ。ねっ……ねっ……?」

さくら「……嫌だ、嫌だ。絶対に嫌だ」フルフル

ひなた「昔の四人が、こうやって再開したんですよっ!? これも運命じゃないです、ねっ!?」

さくら「……嫌だ、嫌だ、絶対に嫌だ」フルフル

159: 名無しさん 2016/05/15(日) 23:13:46 ID:UYif2bSo
ヤムチャ「んっ……? 何が、どうなってるんだ……?」

伐「あの~、俺達今三人で……俺がドラムで、恭介がベースで、ひなたがギターヴォーカルやってるんですけど」

ヤムチャ「うんうん」

伐「学生時代は、さくらさんがヴォーカルで、ひなたはギターだったんですよ。四人でやってたんですよ」

ヤムチャ「あっ、そうなんだ」

さくら「違うよ、ヤムチャさんっ……! ひなたに無理矢理誘われて……断りきれなかっただけなんすよっ……!」

ひなた「え~? 先輩、結構ノリノリで歌ってたじゃないですか~?」ニヤニヤ

さくら「……歌ってないっ!」

ひなた「こんな気~持ち、初めて~今、感じて~る~……ハイッ!」

さくら「やめなさい……やめなさい……」

ひなた「心の中~、いつも通りす~ぎてた~……ハイッ!」

さくら「……ひなたァっ! 本当に怒るよっ!?」

174: 名無しさん 2016/05/16(月) 22:00:50 ID:TQnXnWIc
ひなた「も~う、先輩はつれないな~。ぶ~」

さくら「今日はそういうので来てるんじゃないの……知ってるでしょ? 試合で来てるんだから……」

ひなた「先輩、先輩っ! 自分達の演奏、見に来て下さいね!?」

さくら「はいはい。時間があったら見に行きます。まぁ、ひなた達がいるのは驚いたけど……そういう事だったら、しっかりやるんだよ?」

ひなた「は~いっ!」

さくら「懐かしいけど、ごめんねっ……! ちょっとこれからこっちも準備があるから……それじゃあ、伐君も恭介君も、ひなたの事よろしくね!」

伐「任せておいて下さいっ!」

ひなた「え~、先輩もっとお話ししましょうよ~!?」

恭介「忙しいみたいだから仕方ないでしょ。顔見れたからいいじゃない。それより、何か食べに行こうよ」

175: 名無しさん 2016/05/16(月) 22:07:21 ID:TQnXnWIc
伐「まだ何処も準備中だぞ……? 飯とかあるのかな……?」

恭介「う~ん、探せばあるんじゃない……?」

ひなた「じゃあ、先輩っ! そういう事でっ……! バイバ~イっ!」

さくら「はぁ~い、バイバーイ……はぁっ……」

ヤムチャ「……ふ~ん。さくらちゃんの友達か~」

さくら「……ヤムチャさんっ!」ギロリ

ヤムチャ「んっ……? おっ、何……? どうしたの……?」

さくら「今の話……皆には内緒っすよっ!? 特に春麗さんと、ダンさんっ……! この二人だけには、言っちゃいけませんよ!?」ギロリ

176: 名無しさん 2016/05/16(月) 22:13:18 ID:TQnXnWIc
ヤムチャ「なんで……? どうして……?」

さくら「……もう嫌なんっすよ。自分はそういう事しない。歌なんて歌わないって決めてるんっすよ」

ヤムチャ「……でも、一緒に歌ってたんでしょ?」

さくら「だから、それは……それは、無理矢理頼まれただけで……」

ヤムチャ「いいじゃんいいじゃん、俺だってさくらちゃんの歌、聞いてみたいよ。ねぇねぇ、聞かせてよ?」

さくら「嫌だ、嫌だ……絶対に嫌だっ……!」フルフル

ヤムチャ「……え~、なんで?」

さくら「頼まれて歌ったのはいいものの……その歌声、実際自分自身で聞いてみたら……まぁ、なんと言うか……酷かったっ!」

ヤムチャ「ふ~ん」

さくら「……自分、そんな上手くないんっすよ。と言うか、下手っす。音痴っす」

177: 名無しさん 2016/05/16(月) 22:18:44 ID:TQnXnWIc
さくら「それ以来自分は金輪際、歌は歌わないって誓ったんすね……」

ヤムチャ「まぁ、俺はさくらちゃんが歌ってる所、見た事ないからなんとも言えないけどね……」

さくら「見せません……見せません……絶対に見せません……」フルフル

ヤムチャ「……え~っ?」

さくら「……ダメっ!」

ヤムチャ「ナハハ、は~い。わかったよ……」

さくら「だから、今の話……春麗さんには、絶対に内緒っすよっ!? あの人に知られたら、絶体弄られる事になるんすから……はぁっ、春麗さんと一緒じゃなくてよかった……」

ヤムチャ「はいはいはい。わかりましたわかりました……」

さくら「後、ダンさんにもっ……! あの人はカラオケ好きだから、ここに知られても危ないっすっ! 春麗さんとダンさん……この二人だけには、絶対にダメっ!」

ヤムチャ「……その二人以外だったらいいの? キャミィさんとか?」

さくら「……ヤ~ムチャさ~ん」

ヤムチャ「冗談、冗談っ! ナハハハ」

178: 名無しさん 2016/05/16(月) 22:26:57 ID:TQnXnWIc
ヤムチャ「まぁ、さくらちゃんが歌わないにしてもさ……友達が歌うんでしょ? だったら、応援ぐらいは行った方がいいんじゃないの……?」

さくら「う~ん、時間に余裕があれば……かな……?」

ヤムチャ「行った方がいいよ。友達なんでしょ……? だったら、絶対に見に行ってあげた方がいいよっ!」

さくら「う~ん、それじゃあダルシムさんに相談してみます……あっ、そうだ……そろそろ戻らないとっ!」

ヤムチャ「あっ、そうだそうだっ! ひょっとしたら、春麗さんもラーメン食べ終わって戻ってるかもしれないしね。俺達のそろそろ戻らないと」

さくら「……元はと言えば、ヤムチャさんが道草食い始めたのが原因なんすからね!?」

ヤムチャ「いや~、面目ない……で、でもさ……? さくらちゃんも結構楽しそうじゃなかった……? ねぇねぇねぇ……?」

さくら「へへ、もうっ……! 戻りますよっ!」

ヤムチャ「は~い」

179: 名無しさん 2016/05/16(月) 22:34:42 ID:TQnXnWIc
ーーー


レッツゴー、ジェイク !  (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、ジェイク !  (パン、パン、パパパン ! )

ジェイク「……うっしゃあ、いくぜっ! オイっ!」

ダルシム「かかってきなさい……ほ~れっ……!」シュル

ジェイク「あっ……あらっ……?」


さくら「ただ今戻りました~」

ヤムチャ「お疲れ様っす」

春麗「……何してたの?」

ガイル「おいおい、おめぇら何してたんだ……? ラーメン食ってた春麗とプーアル君より、なぁ~んで遅いんだよ……?」

さくら「あ~、すいません。ちょっと、自分のハイスクール時代の後輩にバッタリ会っちゃって……すいません、少し話し込んでたんすよ」

ガイル「……ふ~ん」

180: 名無しさん 2016/05/16(月) 22:39:41 ID:TQnXnWIc
ワー ! ワーワー !

ダルシム「そ~らそらそら……ほれほれほれ……」ギリギリ

ジェイク「痛い痛い痛い痛いっ……! ごめんなさい、ごめんなさいっ! ギブっす、ギブ、ギブっ!」


さくら「もうリング準備しちゃったんっすね。それで……アレ、何やってんっすか……?」

ガイル「いや~、リング出して色々やってたんだけど……まぁ、あまりにもうるせぇからよぉ……? 仕方がねぇから、ちょっとスパーリングしてやってんだよ……」


ダルシム「はい、お疲れ様っ! これで、三人抜きだな……」

ジェイク「あ~、ちくしょう……くそっ! ありがとうございましたっ!」スッ

ダルシム「……ナマステ」ガシッ

コーディ「それでは、ジェイクさん……こちらから、ハケて下さい」

ジェイク「あいっ! ありがとうございましたっ!」

181: 名無しさん 2016/05/16(月) 22:44:28 ID:TQnXnWIc
ガイ「それでは、次はオリバーさん……どうぞ、リングにお入り下さい」

オリバー「よぉ~しっ! やってやるぞ~、ヘーッヘッヘッヘ……」

ダルシム「あ~っと、あっとあっと……今度の相手は、ちょっと大きいな……」

レッツゴー、オリバー !  (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、オリバー !  (パン、パン、パパパン ! )


さくら「……素人リングに上げて何してるんっすか?」

ガイル「俺じゃねぇよ、ダルさんが言い出したんだよ。今日、自分は試合しないからいい所見せるって言ってさぁ……?」


オリバー「いくぞおぉ! おらああぁぁっ!」

ダルシム「おっと、おっとおっと……それ……」シュル

オリバー「……う、うおっ!?」

ダルシム「……そぉ~れそれそれそれ、それそれそれ」ギリギリ

オリバー「痛たたたたたたっ~! あ~っ! あ~、あ~っ!」

182: 名無しさん 2016/05/16(月) 22:48:20 ID:TQnXnWIc
ワー ! ワーワー !

オリバー「ギブアップっ! ギブアップっ! 離して……離してっ……!」

ダルシム「ハハハ。運動をしなさい、運動を……スポーツを……」

オリバー「あ~、ちくしょうっ! でも、いい思い出になりました、ありがとうございますっ!」スッ

ダルシム「……ナマステ」ガシッ

コーディ「それではオリバーさん……こちらから、ハケて下さ~い」


ガイル「打撃禁止のスパーで……一応、連中もルールは守ってるみたいだから……」

さくら「……まぁ、そういうのはダルシムさんの得意分野っすからね」


ガイ「では、エルガドさん……あなたでラストですね。リングにお上がり下さい。どうぞっ!」

エルガド「なんだよ、全滅じゃねぇか……おいおいおい……」

183: 名無しさん 2016/05/16(月) 22:52:51 ID:TQnXnWIc
レッツゴー、エルガド !  (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、エルガド !  (パン、パン、パパパン ! )

ダルシム「さぁ、君でラストだ……ルールに則った上で、仲間の仇打ってくれよ……」

エルガド「はい、お願いしますっ!」


ガイル「……あいつでラストだ。五人指名して、ダルさんにスパーつけてもらうって言ってな」

さくら「……ふ~ん」


ダルシム「そぉ~れ、それそれ……それそれそれ……」ギリギリ

エルガド「あだだだだだっ……! ギブっ……! ギブ、ギブっ……!」

ダルシム「……よぉ~し、五人抜き達成だっ!」

184: 名無しさん 2016/05/16(月) 22:57:43 ID:TQnXnWIc
ワー ! ワーワー !

エルガド「くそぉ……だから、ラストは嫌って言ったんだよ……四番手がよかったのに……」

ダルシム「お疲れ様……ナマステ……」スッ

エルガド「ありがとうございましたっ!」

YEEEEEAAAAAAH !


ガイル「……おっと、これで終わったみたいだな」

さくら「あっ、そうっすね」


ダルシム、No.1 !  (パン、パン、パパパン ! ) ダルシム、No.1 !  (パン、パン、パパパン ! )

ダルシム「は~い、はいはい……ナマステ……ナマステ……いや~、疲れた……」

185: 名無しさん 2016/05/16(月) 23:01:51 ID:TQnXnWIc
ダルシム、No.1 !  (パン、パン、パパパン ! ) ダルシム、No.1 !  (パン、パン、パパパン ! )

ダルシム「は~い、はいはい……鎮まりなさい……マイクがないんだ……マイクがない……ちょっと、鎮まってくれ……」

オー、オーオー

ダルシム「さぁさぁ、これにて公開スパーリングは終了だ」

エー ! エーエー!

ダルシム「……仕方がないだろう。私の体力にも限りがある。これ以上、続けるのは私が持たない」

エー ! エーエー !

ダルシム「これ以上は、本番でのお楽しみ……と言う事だな!」

186: 名無しさん 2016/05/16(月) 23:06:31 ID:TQnXnWIc
オー ! オーオー !

ダルシム「言っておくぞぉ……? ここにいる選手達は、皆私より猛者ばかりだ……本番では、もっと激しい試合が見れる事になるだろう……」

オー ! オーオー !

ダルシム「本番まで、選手達のコンディションを整える時間をくれ……なっ……?」

オー ! オーオー !

ダルシム「さぁさぁ、後は本番だ……本番、本番……また時間になったら、この広場に戻ってきてくれたまえ……あまり見られていると、こっちもゆっくり出来んからな……すまんな……」

オー ! オーオー !

ダルシム「はい、それでは一時解散だっ……! お疲れ様っ!」パンパン

187: 名無しさん 2016/05/16(月) 23:12:16 ID:TQnXnWIc
ゾロゾロ……ゾロゾロ……

春麗「あっ、ようやくね……ようやく、帰ってくれたわ……」

ガイル「……とりあえずは、連中も満足したんじゃねぇか?」

春麗「けど、なんて言うか……凄いわねぇ、ココ……」

ガイル「スパーだぞ……? スパーであれだぞ……? 本番どうなるんだよ……?」

さくら「乗りとしちゃあ、悪くない……寧ろ、いい感じっすねぇ……ねっ……? ガイルさん……メトロシティ、変わったでしょ?」

ガイル「いや~、俺が昔行った時は違ったんだよ……」

188: 名無しさん 2016/05/16(月) 23:16:30 ID:TQnXnWIc
ヤムチャ「……おい、プーアル。おい、プーアル」ヒソヒソ

プーアル「……どうしました?」

ヤムチャ「ビッグニュースだ、おい……あのさ、さくらちゃんと、ユンさん……関係なしっ!」

プーアル「……あっ、聞いたんですか?」

ヤムチャ「聞いたよ。聞いた聞いたっ……! 仕事上の付き合いだってさっ!」

プーアル「ねっ……? だから言ったでしょ……?」

ヤムチャ「だからさ……俺さぁ……?」


ガイル「まぁ、ギャラリーもいなくなったし……これで、練習も出来るんじゃねぇか……? それじゃあ、始めるか。お~い、ヤムチャ~っ! あんたも着替えな~!」

ヤムチャ「あ~、はいはいっ……! わかりましたわかりましたっ……! ごめん、プーアル……また後で……後でなっ!」

プーアル「は~い」

197: 名無しさん 2016/05/17(火) 22:01:15 ID:6nx/MIas
ーーー


J「それじゃあ、音出ししちゃいましょうか? エッジ君に、岩君に、醍醐君に、アキラちゃ……」

アキラ「……」ギロリ

J「失礼っ……! アキラ君ですねっ!? 弾いちゃって下さい~!」

エッジ「いよぉ~しっ! それじゃあ、本番でもぶちかますぜっ! 岩っ、いくぜっ!? シャンゼリーゼだっ!」

岩「おうっ……! シャンゼリーゼっ……!1……2……3……4……!」

198: 名無しさん 2016/05/17(火) 22:09:08 ID:6nx/MIas
エッジ「お~、しゃんぜり~ぜぇ~」

ブー、ブーブー

エッジ「おぉ~、しゃんぜり~ぜぇ~」

メタルヤレー ! メタルー !

エッジ「お それいゆ すーらぷりゅぃ あみでぃ う あみゅにぃ」

メタルヤレッツッテンダロ、オイッ !

エッジ「いりや とぅすく ぶぶれ お しゃんぜ~り~ぜ~」

ブー ! ブーブー ! ブー ! ブーブー !

エッジ「ギャハハハっ! 酷ぇブーイングだな、コレっ! 腹痛ぇ」ゲラゲラ

200: 名無しさん 2016/05/17(火) 22:17:48 ID:6nx/MIas
J「……皆さん、メタルバンドですよね?」

醍醐「うちの妹は本当はこういうのがやりたいんだよ。音はこれで大丈夫だな」

アキラ「……弟っ!」

岩「アキラ……そんなフルフェイス被って……そっちの方が恥ずかしいと思うぞぉ?」

アキラ「……これでいいのっ!」

醍醐「メンバーが足りないと言う事で、無理矢理手伝って貰っているのだが……う~ん、なんと言えばいいか……」

レッツゴー、メタル ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、メタル ! (パン、パン、パパパン ! )

エッジ「本番ではやるよ、本番ではっ! リハぐらい遊ばせてくれっ! それじゃあ、もう一曲っ……! 君色思いっ!」

岩「オーケー、君色思いっ……! 1……2……3……4……!」

201: 名無しさん 2016/05/17(火) 22:25:39 ID:6nx/MIas
エッジ「ず~っと 君色思い~ 今も~眠れない夜に~」

ブー ! ブーブー !

エッジ「君を~抱きし~め~にいこう~」

醍醐「ooh~ 愛してる~」

ミミガー ! ミミガー ! ウワー !

エッジ「ギャハハハっ! こいつら、面白れぇっ! もう一曲やろうかっ!?」


J「……あの~、本番ではちゃんとした曲して下さいね?」

202: 名無しさん 2016/05/17(火) 22:31:26 ID:6nx/MIas
ブー ! ブーブー !

伐「……おい、ひなた。やっぱりメタルバンドじゃないとダメだったんだって」

ひなた「……そんな事はない」

伐「……だって見てみろよ、この反応」

ひなた「……自分だって、激しいギターは出来るも~ん」

伐「いや、違うって……曲調が違うじゃないか……曲調が……」

ひなた「……う~ん」

恭介「……軽率に誘いに乗らなかった方がよかったかもね」


ファッキュー、エッジ ! (パン、パン、パパパン ! )  ファッキュー、エッジ ! (パン、パン、パパパン ! ) 

エッジ「本番ではちゃんとやるよっ! 本番でこんな歌、歌うワケねぇじゃねぇかよっ! いい笑いもんだよっ!」

203: 名無しさん 2016/05/17(火) 22:41:32 ID:6nx/MIas
J「はい。それじゃあ、外道バンドさんのリハーサルは以上にしましょうか。本番ではマジでちゃんとして下さいね?」

岩「はい、お疲れさまでした。本番ではちゃんとやるよ……なっ、アキラ……?」

アキラ「……は~い」

醍醐「露骨にそんな嫌そうな声を出さなくていいだろう……? 俺がどれだけお前の勉強を手伝ってやったと思ってるんだ……? んんっ……!?」

ファッキュー、ダイゴ ! (パン、パン、パパパン ! ) ファッキュー、ダイゴ ! (パン、パン、パパパン ! )

醍醐「んっ……? なんだなんだ……?」キョロキョロ

ナニガ、アイシテルダ ! フザケンナ、バカヤロー !

醍醐「……あれはコーラスじゃないか? 俺も仕方なしに歌ったんだよ」


J「はぁ~い、それじゃあ次のリハいきましょうか。え~、ひなたちゃんに……伐君に……恭介君ですね……ステージにどうぞ」

204: 名無しさん 2016/05/17(火) 22:49:10 ID:6nx/MIas
ひなた「は~い」ゾロゾロ

伐「はい」ゾロゾロ

恭介「はい」ゾロゾロ

J「やかましい奴らは、全部外道バンドの方について行ったんでね……まぁ、これで落ち着いてリハーサルは出来ますね。よろしくお願いしま~す」

ひなた「お願いします」

J「ひなたさんが……あっ、ギターボーカル……はいはい。あっ、それじゃあ早速演奏してみて下さい……どうぞ~」

ひなた「はい」

205: 名無しさん 2016/05/17(火) 22:57:27 ID:6nx/MIas
ーーー


春麗「ねぇ、ツーピー君……何か向こうの方から聞こえるんだけど……」

ツーピー「あ~、ありゃ地元バンドの皆さんがリハーサルしてるんでしょうね」

さくら「……あっ」

春麗「どうしたの?」

さくら「あ~、ひなただ……ひなたが歌ってるな~、これ……」

春麗「……知ってるの?」

さくら「さっき言ってた後輩っす。うわ~、懐かしいな~」

207: 名無しさん 2016/05/17(火) 23:05:54 ID:6nx/MIas
さくら「ふふ~、ふふん~、ふ~ふ~ん……ふ~ふ~ふ~ん……」

春麗「へぇ~、あんたの後輩も出るのね」

さくら「うわ~、懐かしいな……ひなたも上手になったなぁ」

ツーピー「あ~、そうなんだ……そうなんだ……へぇ~、へぇ~……」

さくら「ねぇ、ツーピーさん……? これ、自分達が本番見に行くのってやっぱり迷惑になりますかねぇ?」

ツーピー「あっ、見に行きたいんですか……?」

さくら「迷惑だったらいいんですけどね。やっぱり知らない仲じゃないと言いますか……応援してあげたいじゃないっすか?」

ツーピー「そうっすねぇ……邪魔しないって言うんだったら、大丈夫じゃないっすかね?」

さくら「……あっ、本当っすか!?」

208: 名無しさん 2016/05/17(火) 23:15:36 ID:6nx/MIas
ーーー


J「結構、アレですね……しっとりめと言うか……そういう曲なんですね。外道バンドさんの知り合いと聞いてたんで、もっとガーっていく感じだとは思ってたんですけど……」

ひなた「……ダ、ダメでしたか!?」

J「いや~、ダメって事はないっすよ。ダメって事は……ほら、今日の祭りにはお子さんとかも来ますし……」

ひなた「は、はい……」

J「そういう方々にはウケると思いますよ? こっちもそういった方たちに、声かけておきますのでね。本番の方も、よろしくお願いしま~す」

ひなた「ありがとうございます」

J「リハ、もう一曲やります……? まだ時間はありますよ?」

ひなた「え~っと……大丈夫ですっ! ありがとうございますっ!」

J「は~い。それじゃあ、お疲れ様でした~」

220: 名無しさん 2016/05/19(木) 22:00:31 ID:QoTQgi6w
あきら「お疲れ様。いい感じだよ」パチパチ

ひなた「あっ、あきら……」

あきら「私も兄さんさえいなければ、そういう音楽出来るのに……羨ましいな……」パチパチ

伐「おいおい、あきら……それ、本気で言ってるのか……? おいおいおい……」

あきら「……んっ?」

伐「お前らリハで違う曲演奏してたけど、凄ぇブーイング食らってじゃん……?」

あきら「エッジがふざけてたからね」

伐「俺達もさぁ、本番であんな感じになるんじゃないの……?」

221: 名無しさん 2016/05/19(木) 22:10:01 ID:QoTQgi6w
恭介「……ちょっと僕達、場違いかもね」

あきら「そんな事ないって。こっちはガッチガチのメタルバンドだから、あぁなっただけで……ひなた達は、普段はそういう音楽してないんでしょ? だったら大丈夫だよ」

ひなた「……本当?」

あきら「……多分」

伐「多分、か……あ~ぁ、俺なんか凄く不安になってきたんだけど……」

ひなた「ちょっと伐っ! 弱気になっちゃダメだよっ!」

伐「一番弱気になってるのは、ひなた……お前だろ……?」

ひなた「……そ、そんな事ないよ」

伐「嘘つけ。態度でわかるよ」

222: 名無しさん 2016/05/19(木) 22:17:18 ID:QoTQgi6w
恭介「……コレ本当に、さくら先輩に歌ってもらった方がいいんじゃない? 冗談抜きで」

伐「そうだよなぁ。さくら先輩が歌ってくれれば、インパクトもあるよ」

恭介「……ねっ、ひなた?」

ひなた「う~ん、そういうのはさぁ……気持ちはわかるんだけど……」

伐「……けど?」

ひなた「……なんか反則手じゃん?」

恭介「……うん」

ひなた「……そ~いう事するのって、誘ってくれたあきらさんにも悪いと思うな」

あきら「……別にこっちは気にしないよ?」

ひなた「いつもみたいに三人で頑張ろうよ……?」

伐「……う~ん」

恭介「……う~ん」

223: 名無しさん 2016/05/19(木) 22:22:36 ID:QoTQgi6w
ーーー


ガイル「そろそろ祭りの開演時刻も近づいてるんじゃないですかね……?」

ダルシム「そうだな。それじゃあ、ここらで練習は切り上げるか……よしっ、終了だっ!」

コーディ「あいっすっ……お疲れさんですっ……!」

ヤムチャ「お疲れ様です」

ガイ「……涼しい顔してますよねぇ」

ヤムチャ「えっ……? あっ、あっ……そうかな……?」

ガイ「スタミナ……多いですよねぇ……」

ヤムチャ「あ~、そうそうそうそう……俺、スタミナには自信あるんだよ……スタミナだけだけどね……ナハハハ」

ガイ「なんかプロレスに使えそうな、実践の技……みたいなのあったら教えて下さいよ……」

ヤムチャ「え~、そんな技あるかな~? う~ん……う~ん……」

ガイ「ディージェイさんと戦う時にね……そういうのが一発あれば……みたいに思ってるんですよ」

ヤムチャ「う~ん……う~ん……あるかな~?」

224: 名無しさん 2016/05/19(木) 22:27:43 ID:QoTQgi6w
さくら「ガイルさん……ヤムチャさん……ちょっとちょっと……」チョイチョイ

ガイル「……んっ、なんだなんだ?」

ヤムチャ「あっ、何か呼ばれてるや。ごめんね、技はまた考えておくよ」

ガイ「はいはい。お願いします」

ガイル「お~、どうした……?」

ヤムチャ「さくらちゃん、どうしたの?」

さくら「え~っと……二人に解説を頼みたいんすよ?」

ガイル「……今日、中継あるの?」

226: 名無しさん 2016/05/19(木) 22:32:48 ID:QoTQgi6w
さくら「え~、地元ケーブルテレビであるらしいっす。だから自分と春麗さんの試合、二人に解説してもらいたいんっすよ」

ガイル「試合終わってすぐに解説かよ。でもまぁ、俺達しかいねぇからな」

ヤムチャ「……うわぁ、油断してた」

さくら「ガイルさん達の試合は自分が解説します」

ガイル「……はいはいはい。了解」

さくら「粗相のないようお願いしますね」

227: 名無しさん 2016/05/19(木) 22:37:53 ID:QoTQgi6w
ツーピー「あの~、それじゃあ皆さん……そろそろ控え室の方に……」

さくら「……あっ、始まりますか?」

ツーピー「はい、そろそろ始まります」

エディ「リングやあんたらの控え室に近づく悪餓鬼は、俺様が容赦なくぶっ飛ばしてやるから……まっ、あんたらはゆっくり休んでいてくれや……」ヌッ

ガイル「でけぇな、おい。この人は……?」

ツーピー「警備員のエディさんです。メトロシティで三本指に入る腕っぷしの持ち主っす。頼りになりますよ~」

エディ「まっ、そういうこったっ! ゲヘヘ、悪餓鬼共来てくれねぇかなぁ? リングにいたずらって名目があれば、合法的にボッコボコにしても構わねぇんだ……ゲヘヘへ……」

ガイル「……おい、こいつ大丈夫か?」

ツーピー「……警備員としては優秀ですよ?」

エディ「ゲヘヘ……ゲヘヘ……」

ガイル「まぁ、いいや。それじゃあ、エディさんよろしくな」

エディ「ゲヘヘ……ゲヘヘ……」

ガイル「……聞いてんのか、コイツ」

228: 名無しさん 2016/05/19(木) 22:43:03 ID:QoTQgi6w
そして、メトロシティ祭が始まった--


ダグ「おっ、時間だな……開演だ。来るかな来るかな……? お~お~……」

ゾロゾロ……ゾロゾロ……

ダグ「ヘイヘイ、らっしゃいらっしゃいっ! 型抜きやっていきませんか~。型抜き~!」

ブレッド「射的だよ~っ! 今の時代は射的だよ~! こっちこっちっ!」

ダグ「昔懐かしの型抜きっ……! 一つやっていきませんか~!? 失敗してもキャラメル貰えちゃうよ~」

ブレッド「賞品を落とせば、それが貰えるっ……! だがしかし、落とさせねば貰えないっ……! そういうもんでしょっ!? 男の勝負って、そういうもんでしょっ!?」

オーオー、シャテキダッテヨー、ミロヨミロヨー

ブレッド「さぁさぁ、兄さん姉さんちびっ子達、やってけやってけっ! 今年の目玉は……ホレ、見ろっ……!? ゲーム機だっ!」

オー、オーオー

ダグ「……アイツはいけ好かねぇなぁ、うん」

229: 名無しさん 2016/05/19(木) 22:47:51 ID:QoTQgi6w
アクセル「さぁさぁ、ラーメンを食っていこう。ラーメンを」

ダグ「……んっ?」

アクセル「うちのラーメンはなんとっ……! あのストリートプロレスの春麗選手も大絶賛のラーメンだっ!」

オー ? オーオー ?

アクセル「もう一度言おうっ……! 声を大にして言おうっ! あのストリートプロレスの春麗選手も大絶賛のラーメンだっ!」

オー、オーオー

アクセル「一口食べて、美味いと言ってくれたそんなラーメンっ! 腹減ってんだったらラーメン食ってけ、おいっ!」

ラーメンカー、ラーメンカー

アクセル「も~う一回言うぞっ!? あのストリートプロレスの春麗選手が美味いと言ったラーメンだっ! 美味しいよっ!?」

クッテミルカー、クッテミヨウカー

アクセル「お~う、らっしゃいらっしゃいっ! 二人前……? はいはいはいっ……!」


ダグ「くそっ……アイツら人使ったり、景品で釣ったり……汚ぇんだよっ! 型抜きやりませんか~、型抜き~! 昔、懐かしの型抜き~! 外れてもキャラメル貰えるよ~!」

230: 名無しさん 2016/05/19(木) 22:52:53 ID:QoTQgi6w
数時間後--


さくら「ツーピーさん、もうそろそろ始まりますよね……?」

ツーピー「ああ、そうですね。そろそろ始まりますかね……?」

さくら「そしたら……あっ、ダルシムさん……ちょっと、自分席外してもいいっすか……?」

ダルシム「んっ……? どうしたのかな……?」

さくら「いや~、ちょっと見に行きたい物があるんで……」

ダルシム「まぁ、待機してるだけだからな。別に構わないが……」

ガイル「……見に行きたいって、このバンド演奏ってヤツか?」

ヤムチャ「さくらちゃんの後輩が出るんですって」

ガイル「……へぇ~」

ヤムチャ「昔、一緒に……」

さくら「わ~っ! わ~わ~っ!」

231: 名無しさん 2016/05/19(木) 22:57:37 ID:QoTQgi6w
さくら「なぁ~んかあったら困るから……そうだっ! ヤムチャさんボディーガードして下さいよっ!」

ヤムチャ「……んっ?」

ガイル「……まぁ、それがいいな」

さくら「という事でヤムチャさん……はいはい、ヤムチャさんいきましょう……ねっ、ねっ……?」グイグイ

ヤムチャ「お、おいおい……ちょっとちょっと……さくらちゃん、引っ張らないでよ……」

さくら「という事でね……ちょっとヤムチャさんボディーガードに、後輩の成長見てきま~すっ!」

春麗「……ついでに何か適当に買ってきてね」

さくら「はいはい、それじゃヤムチャさん……ヤムチャさん、いきましょう……はいはいっ!」ガチャ

ヤムチャ「ちょっとちょっと、何っ……!? 行くから……行くから……引っ張らないでって……」

232: 名無しさん 2016/05/19(木) 23:02:49 ID:QoTQgi6w
エディ「暇だな~、おい……一人ぐらいリングに上がろうとする餓鬼とかさぁ、控え室に忍び込もうとする餓鬼とかいてもいいんじねぇの、おい……」モグモグ


さくら「もうっ……! ヤムチャさんっ……!」バタンッ

ヤムチャ「んっ、んっ……? 何っ……!? あれ、何か怒ってる……?」

さくら「……言わないでって約束したっすよね? さっきガイルさんに口走りそうになったでしょ?」

ヤムチャ「いやいや……そんな事ないよ……言わないよ……言わない言わない……」

さくら「い~や、言いそうになってましたっ!」

ヤムチャ「そんな事ないってっ! 言わないって俺は……」

さくら「言いかけてましたっ……! 言いかけてましたっ……!」

233: 名無しさん 2016/05/19(木) 23:08:50 ID:QoTQgi6w
エディ「なぁ~に、喧嘩してるんだよ。おいおいおい……」

さくら「あっ、エディさん。お疲れ様です」

ヤムチャ「お疲れ様です」

エディ「ホレ、チーズカステラやっから……喧嘩するな……」ポイッ

さくら「チーズカステラ……? これ、どうしたんすか……?」

エディ「そこらの餓鬼を掴まえて買って来させたんだよ……へへへ、次はたこ焼き買ってこさせようかな……? 二人はお~出かけで~すか~?」

さくら「あ~、はい」

ヤムチャ「あっ、はい」

エディ「もうそろそろバンド演奏会が始まるからな……まぁ、動くなら今のうちがチャンスだな……そっちに注目が集まるからな」

234: 名無しさん 2016/05/19(木) 23:14:29 ID:QoTQgi6w
エディ「ひょっとしたら、演奏会に皆の注意がいってる隙に……ここに忍び込もうとする悪餓鬼が現れるかもしれねぇ……ゲヘヘへ……」

さくら「その時はエディさん、よろしくお願いしますね」

エディ「任せておきなよ。ボーコボコのケッチョンケッチョンにしてやるよ。血ヘド吐くまで、顔面ぶん殴ってやる……ゲヘヘへ……」

さくら「……いや~、そこまでしなくても。今日は楽しいお祭りなんだから」

エディ「俺の祭りってのは、そういう事なんだよっ! それを言うなら、姉ちゃん達こそ……楽しい祭りで喧嘩してんじゃねぇよ、おいっ!」

さくら「あっ、いや~……そ、それは……」

ヤムチャ「は、はい。そうですよね……」

エディ「祭りなんだから、楽しくいこうぜ楽しくっ! ゲッヘッヘッヘ……ごゆっくりな~っ!」

さくら「そうっすよね、すいませんでした。あっ、あの~……チーズカステラありがとうございま~す」

エディ「いいよいいよ。味に飽きたんだよ、ゲヘヘへ」

235: 名無しさん 2016/05/19(木) 23:20:05 ID:QoTQgi6w
さくら「……喧嘩はよくないっすね」

ヤムチャ「……うん。そうだね」

さくら「……仲良くいきましょう」

ヤムチャ「……うん」

さくら「……ねっ?」ニコッ

ヤムチャ「それじゃあ、見に行こうか……?」

さくら「そうっすね……あっ、チーズカステラ食べます……?」

ヤムチャ「うん。それじゃあ一個もらうよ」ヒョイ

247: 名無しさん 2016/05/20(金) 22:01:13 ID:Aqlpczmg
バンド演奏会場--


エッジ「うるえええええぇぇぇぇぇぇっ!」

YEEEEEAAAAAAH !


ヤムチャ「……う、うるさいねぇっ!?」

さくら「えっ……? なんて……なんて……? 聞こえないっすっ!」


エッジ「いえやああああああぁぁぁっ!」

YEEEEEAAAAAAH !


ヤムチャ「だから……だから……うるさいねぇっ!?」

さくら「聞こえないっすっ! 聞こえないっすっ! 何、何っ……!?」

248: 名無しさん 2016/05/20(金) 22:06:33 ID:Aqlpczmg
エッジ「センキュー、センキュー……ありがとう、ありがとう……今日のノリは最高だぜっ!」

ワー ! ワーワー !


さくら「あっ、曲終わったから今なら聞こえるかも……ヤムチャさん……なんて、なんて……?」

ヤムチャ「いや~、なんかさぁ……凄いねぇ……? 凄いねぇっ!?」

さくら「……ねぇ?」

ヤムチャ「俺、ディージェイのヤツは聞いたけど、こんなのじゃなかったよ。これ、凄いねぇ!?」

さくら「メタルってジャンルなんっすよ。ヘビーメタル……ヘビメタって聞いた事ないっすか……?」

ヤムチャ「いや~、わかんない……そういうのはわかんない……」

250: 名無しさん 2016/05/20(金) 22:13:57 ID:Aqlpczmg
エッジ「さぁ、いよいよ次でラストだっ!」

エー ? エーエー ?

エッジ「最後はとっておきのナンバー……お前ら、暴れてくれよっ!?」

オー ! オーオー !


ヤムチャ「……さくらちゃんも、こういうのしてたの?」

さくら「してないしてないっ……! というか、こんなの出来ないっ……!」


エッジ「それじゃあ、ラストいくぜっ! 『SATSUGAI』」

YEEEEEAAAAAAH !

251: 名無しさん 2016/05/20(金) 22:20:20 ID:Aqlpczmg
ヤムチャ「あっ、始まったっ……! これでラストって事は……この次にさくらちゃんの……」

さくら「ご~めんなさいっ! 聞こえないっす!」

ヤムチャ「……ダメだこりゃ」


オレハジゴクノテロリースト、キノウカアサンオカシターゼ


ヤムチャ「うわぁ、もう凄いなぁ……凄いなぁ……」

さくら「んあっ、あの子何言ってるんだ……?」


アスハトウサンホッテヤーレー、I am a terrorist straight out of hell

252: 名無しさん 2016/05/20(金) 22:25:38 ID:Aqlpczmg
オレニトウサンカアサンーイネエ、ソレハオレガーコロシターカラ


さくら「め、目茶苦茶な歌詞っすねぇ……?」

ヤムチャ「んっ……? 何か言ったっ……!?」


オレニャトモダチコイビトーイネエ、ソレハオレガーコロシターカラー !


さくら「だから……歌詞が……歌~詞~!」パクパク

ヤムチャ「うるさくて聞こえないんだよっ……! 何、何っ……!? あ~……い……?」

さくら「……んああ、もうダメだこりゃ」

253: 名無しさん 2016/05/20(金) 22:33:48 ID:Aqlpczmg
エッジ「さ~あっ! お前ら叫べえええぇぇっ!」


コロセ ! コロセ ! オヤナドコロセ !


ヤムチャ「えっ……? えっ……?」キョロキョロ

さくら「……んあっ!?」キョロキョロ


コロセ ! コロセ ! スベテヲコロセ !


ヤムチャ「なんだ……なんだこりゃっ……!?」キョロキョロ

さくら「皆、何言ってるのっ……!?」キョロキョロ


エッジ「サツガイ サツガイせよ~!」

255: 名無しさん 2016/05/20(金) 22:46:24 ID:Aqlpczmg
エッジ「サツガイ サツガイせよおおおぉぉぉ~!」

醍醐「KILL ! KILL ! 」

岩「KILL ! KILL ! 」

アキラ「……」


YEEEEEAAAAAAH ! YEEEEEAAAAAAH !


エッジ「思い出を血に染めてや~れ~! サツガイ サツガイせよ~! サツガイ サツガイせよおおおぉぉっ!」

醍醐「KILL ! KILL ! 」

岩「KILL ! KILL ! 」

アキラ「……」

エッジ「未来など血に染めてや~れっ!」


YEEEEEAAAAAAH ! YEEEEEAAAAAAH !

256: 名無しさん 2016/05/20(金) 22:54:28 ID:Aqlpczmg
---

オレハジゴクヲシハイシーター、ケサハキョウダイヒキチギーリー

YEEEEEAAAAAAH ! YEEEEEAAAAAAH !


伐「うわぁ、外道バンド凄いなぁ。この次だぜ……? この次……俺達、この次……」

恭介「……ひなた、一曲目いく前に何か喋ろう」

ひなた「……えっ?」

恭介「今、凄くメタルの舌になってると思うんだよね。だから一曲目行く前に、何かトークをして……空気を変えよう!」

ひなた「ちょっと待ってちょっと待ってっ……! いきなりそんな事言われてもっ……!」

257: 名無しさん 2016/05/20(金) 23:01:13 ID:Aqlpczmg
ひなた「ちょっとちょっと……ね、ねぇ……伐……!?」

伐「ひなた、任せたぞ……!」

ひなた「なんで人任せなのっ!? そういうのって、ずるくないっ!?」

伐「そりゃ、このバンドのリーダーは……ひなたなんだから……」

ひなた「そういう時だけ、リーダー扱いして……あ~っ、ズルいっ! 伐、ズルいよぉ~!?」

伐「大丈夫だって。ひなたならしっかり出来るから……なっ、頑張れっ! なっ!?」

ひなた「あ~、あ~あ~……ズルいなぁ……ズルいなぁ~」

258: 名無しさん 2016/05/20(金) 23:06:02 ID:Aqlpczmg
ーーー


エッジ「サツガイせよ サツガイせよおおおぉぉっ! SA・TSU・GA・I !」

YEEEEEAAAAAAH ! YEEEEEAAAAAAH !


ヤムチャ「あっ、ああっ……終わったのかなっ……!?」

さくら「お、終わったんじゃないっすかね……!?」


エッジ「センキュー、センキューっ……! 以上、外道バンドォっ! 醍醐アーンド、岩アーンド、アキラアーンド、エーッジっ! センキュー、センキューっ!」

ワー ! ワーワー ! ワー ! ワーワー !


ヤムチャ「あっ、退場していくみたいだよ……? あ~、よかったよかった……やっと終わったよ……」

さくら「……やっとって」

260: 名無しさん 2016/05/20(金) 23:11:12 ID:Aqlpczmg
さくら「もうヤムチャさん、ずっと耳押さえっぱなしで……」クスクス

ヤムチャ「だってさぁ……? あの人達ボリューム間違ってるよ!? ずっと、ぶばばばばばばば~って……」

さくら「……そういう音楽なんっすよ」

ヤムチャ「ディージェイのヤツだって、もうちょっとちゃんとしてたよ……うんうん、アイツの方がまだいいよ……」

さくら「そりゃまぁディージェイさんは、凄い人っすから」

ヤムチャ「これは俺には難易度が高いなぁ……確かに迫力はあったけど、楽しんでる余裕は……あんまりなかったっ!」

さくら「次のひなた達の音楽は、もうちょっと静かな音楽なんでね……うん……」

ヤムチャ「もう一回、あれと同じのがきたら俺は嫌だね」

261: 名無しさん 2016/05/20(金) 23:17:30 ID:XD4zB5QA
ヤッパリ、ゲドウバンドハ、サイコウダナ ! ヨシ、ソレジャア、ナニカ、タベニイコウゼ !

ヤムチャ「…… んっ?」チラッ

イカヤキ、クイタイ ! イカヤキ、クオウカ !? イイネイイネ !

さくら「……んっ?」チラッ

ゾロゾロ……ゾロゾロ……

ヤムチャ「ねぇねぇねぇ、ちょっとちょっと……まだ終わりじゃないよ……? 今ので終わりじゃないよ? ねぇねぇねぇ……!?」

さくら「……あ~、いやいや。いいんすよいいんすよ。ヤムチャさん、いいんすよ」

ゾロゾロ……ゾロゾロ……

ヤムチャ「いやいや、だってさ……あの人達、行っちゃうよ?r ステージ終わったって勘違いしてるんじゃないの!?」

さくら「勘違いじゃないっすよ……勘違いじゃ……」

ヤムチャ「……んっ?」

262: 名無しさん 2016/05/20(金) 23:24:20 ID:XD4zB5QA
さくら「……まっ、こういうのは何処の世界でも同じなんすね」

ヤムチャ「同じって……どういう事……?」

さくら「人気がないとね、ステージを見ても貰えないんすよ……音楽だろうが、プロレスだろうが……そこは一緒っすね……」

ヤムチャ「……えっ?」

さくら「今の人達は勘違いしてたんじゃないっす。さっきのバンドを目当てに、見に来てたんっすよ。それを見て満足しちゃったんです。ひなた達の事は……」

ヤムチャ「……」

さくら「……もう見なくてもいいやって思ったから、帰ったんすよ」

263: 名無しさん 2016/05/20(金) 23:30:31 ID:XD4zB5QA
さくら「自分だって、こういう経験はありますよ? 自分の試合が始まったら、ゾロゾロと売店辺りに買い物に行く人達が見えたりしてね……」

ヤムチャ「……え~っ?」

さくら「でもね、そういう時ってね……?」

ヤムチャ「……んっ?」

さくら「なにくそ~、売店行った事を後悔させてやるっ……!なんて、燃えてくるもんなんっすよ」ニコッ

ヤムチャ「……へぇ~」

さくら「ひなたも多分、そういう風に思うと思います……だからね……? あの人達は止めずに、いかせてやればいいんすよ。自分達が無理矢理引き留めるのは、なんか違うでしょう」

ヤムチャ「……ふ~ん」

さくら「……悔しい部分は勿論ありますけどね。負けてんじゃないよ、ひなたっ!」

275: 名無しさん 2016/05/21(土) 22:00:24 ID:xfAb3/os
J「さぁさぁ、皆さん皆さんっ! まだまだステージは続きますよ~。続きましては太陽バンドの皆さんですっ! さぁ~、どうぞ~」

伐「よし、いこうか……」ゾロゾロ

恭介「ひなた……しっかりね……」ゾロゾロ

ひなた「……う、うん」ゾロゾロ


ヤムチャ「おっ、いよいよだね。いよいよ……」

さくら「……まぁまぁ、お手並み拝見といきましょうか」

ヤムチャ「よっ……! いいぞっ……! 頑張れ~っ!」パチパチ

さくら「ちょっとちょっと、ヤムチャさん……騒ぎになるのは悪いから……そういう事は……」

ヤムチャ「……あっ、ごめん」

276: 名無しさん 2016/05/21(土) 22:07:46 ID:xfAb3/os
J「太陽バンドの皆さんには、先程までのとはガラリと曲調を変えて頂いてね……!?」

エー ? エーエー ?

J「今度は親子連れの方々にも楽しんでいただけるような、曲を演奏して頂きたいかな……などと思っておりま~すっ!」

ブー、ブーブー

J「ヘーッヘッヘ……まぁ、一部の方々がヒートアップしておりますが……」

レッツゴー、メタル ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、メタル ! (パン、パン、パパパン ! )

J「是非とも足をお止めになって……お聴きになって下さい」

ブー、ブーブー

J「それでは太陽バンドの皆さん、どうぞ~!」

277: 名無しさん 2016/05/21(土) 22:13:44 ID:xfAb3/os
ブー、ブーブー

伐「おいおい……空気、最悪……」

恭介「ひなた、ひなた……この空気を変えるような、気の利いた一言を……よろしくっ!」ボソッ

ひなた「う、う~ん……そんな事言ったって……」

オーイ、ドウシタ、ドウシター ?

ひなた「……どうしよう」チラッ

オーイ、オーイオイ

ひなた「ど、どうしよう……んっ……?」チラッ

278: 名無しさん 2016/05/21(土) 22:21:38 ID:xfAb3/os
ヤムチャ「……ん、どうしたのかな?」

さくら「アガってんのかな……? ったく、しっかりしろっ……!」


ひなた「……あっ!」


さくら「……変な間は空気を悪化させるだけだぞ~、ひなた」

ヤムチャ「……ちょっとさくらちゃん、厳しくない?」


ひなた(先輩……見に来てくれたんだっ……!)


さくら「……後輩への愛の鞭っすよ」

ヤムチャ「……ふ~ん」

279: 名無しさん 2016/05/21(土) 22:27:10 ID:xfAb3/os
ひなた「え、え~っと……太陽バンドです。よろしくお願いします」

オー、オーオー

ひなた「え~っと……私達は、三人でやっているバンドですが、最初はもう一人メンバーがいたんですね……?」


さくら「……んっ?」


ひなた「元々、ちょっとヘルプで手伝ってもらってた人だから、そんなに長くは手伝ってもらえない事はわかってたんですけれども……それでも、太陽バンドが四人だった頃に作った一曲は、私達の代表曲として残してあります」

ヘー、ヘーヘー

ひなた「こんなに大きな舞台に立つ事はないので、少し緊張していますが……それに、さっきみたいに激しい曲ではないですが……」

280: 名無しさん 2016/05/21(土) 22:38:29 ID:xfAb3/os
ガンバレー ! ガンバレー !

ひなた「え、えへへ……ありがとうございますっ……!」

ワー、ワーワー

ひなた「そんな思い出の一曲を聞いてもらえたらな……と、思っています」

オー、オーオー

ひなた「こんなに大きなお祭りだったら……ひょっとしたら、その人も何処かにいるかもしれませんね」


ヤムチャ「ここ、ここ……この人、この人……」

さくら「……う~る~さ~い」


ひなた「恥ずかしい姿は見せられない……成長した姿を見せたいと思います。それでは聞いて下さい。曲名は『この思いを伝えたい』と言います。じゃあ、伐……」

伐「よし……1……2……3……4……」

281: 名無しさん 2016/05/21(土) 22:45:12 ID:xfAb3/os
ヤムチャ「おっ、始まったか……」

さくら「……まっ、どれだけ上手くなったか、聞かせてもらうとしましょうか」


ひなた「こんな気持ち初めて今感じてる 心の中ずっと通り過ぎていた」


ヤムチャ「……いいじゃんいいじゃん。さっきより、いいじゃん。そんなに五月蝿くないし」

さくら「……判断基準、そこっすか?」ニヤニヤ


ひなた「楽しいだけじゃない 難しいだけじゃない だからずっと 探し続けていたの あなたに逢うまで」


ヤムチャ「いや~、やっぱり俺はガーガーガーガーやかましいヤツよりかは……ねっ……?」

さくら「……ふ~ん。ひなた、上手になったじゃん」

283: 名無しさん 2016/05/21(土) 22:51:18 ID:xfAb3/os
ひなた「爽やかな春風がスピードに乗り」


さくら「……チャンスと言ってる」ボソッ

ヤムチャ「……んっ?」


ひなた「熱く強く弾けて 空高く」


さくら「……跳んでいく 何処までも」ボソッ

ヤムチャ「んっ……? んっ、んっ……?」マジマジ

284: 名無しさん 2016/05/21(土) 22:57:42 ID:xfAb3/os
さくら「……んっ、なんすか? こっち見て」

ヤムチャ「いや~、さくらちゃん……歌ってる……?」

さくら「……歌ってないっ!」

ヤムチャ「いや~、だって……」

さくら「ちょっと懐かしくて……口ずさんだだけっすよ……別に歌ってはないっす……」

ヤムチャ「……ふ~ん」ニヤニヤ

さくら「……そもそも、なんで自分を見てるんすかっ!? ひなたを見てやって下さいよ、ひなたをっ!」

ヤムチャ「あ~、あ~……ごめんごめん……」ニヤニヤ


ひなた(先輩が見に来てくれたんだ……成長した姿を見せなきゃ、笑われちゃうよねっ……! 先輩はもっともっと大きなプレッシャーの中で戦ってるんだし……私も頑張らなきゃっ……!)

285: 名無しさん 2016/05/21(土) 23:03:31 ID:xfAb3/os
---


ひなた「一曲目っ……! 『この思いを伝えたい』でしたっ! ありがとうございますっ!」ペコッ

オー、オーオー ! イイゾー、イイゾー

ひなた「……あっ」

パチパチ……パチパチ……


ヤムチャ「いや~、よかったじゃない……よかったよかった……ねぇ……?」パチパチ

さくら「……いや~、さっきのバンド程の熱狂ではないっす」

ヤムチャ「……でも、拍手して貰えてるよ?」

さくら「まだまだ、前座レベル。前座レベルっすね……」

287: 名無しさん 2016/05/21(土) 23:07:47 ID:xfAb3/os
ヤムチャ「……厳しいねぇ」

さくら「まっ、ひなたにしちゃよくやった方っすね……拍手ぐらいはしてやりましょう」パチパチ


ひなた(あっ、やったっ!)


さくら「一番の評価点は自分の名前を出さずにやった所っすね……自分の名前出して、注目浴びてもね……? ちゃんと実力でこうやって、聴いて貰わないと……」パチパチ

ヤムチャ「ふ~ん……俺は音楽の事はそんなによくわかんないけど……いいんじゃないの……? ねぇねぇねぇねぇ……?」

さくら「ヤムチャさんは、もうちょっと色々聞いた方がいいっすよ」


ひなた「それじゃあ、二曲目いきま~すっ!」

オー ! オーオー !

288: 名無しさん 2016/05/21(土) 23:15:01 ID:xfAb3/os
ーーー


エッジ「カァ~、たりぃ音楽やってやがるなぁ……」

岩「いやぁ、でも結構乗ってやがるぜ……それに、ここにもさ……?」

あきら「ふん、ふん、ふん、ふん」ウキウキ

エッジ「おいおいおいおい、あきら……あきら……しっかりしろっ!」

あきら「ふん、ふん、ふん、ふん」ウキウキ

醍醐「あきら、大事な話がある……聞け……」

あきら「……あっ、兄さん」

289: 名無しさん 2016/05/21(土) 23:20:23 ID:xfAb3/os
醍醐「先程の『SATSUGAI』何故、コーラスに参加しなかった? あれは、俺達全員で『KILL』と叫ばなければいけないだろう?」

岩「そうだよ。あきらはいつもコーラスに参加しないんだ……」

あきら「……だってヘルメット被ってるから、コーラス出来ない」

醍醐「そのフルフェイスを取ればいいじゃないか!? それならコーラスにも参加出来る」

あきら「だって……だって……女であんな音楽やってるって……恥ずかしいし……」

醍醐「恥ずかしくはない」

あきら「兄さん……私、こういう……ひなた達みたいな音楽がやりたいの……!」

醍醐「……ダメだ」

290: 名無しさん 2016/05/21(土) 23:25:21 ID:xfAb3/os
あきら「……なんでっ!?」

醍醐「お前には天性のメタルの才能があるからだ」

あきら「ないよっ……! そんなのないよっ! 私、ひなた達みたいな音楽がやりたいのっ!」

エッジ「俺は今のままやっていきたいね!」

岩「俺もメタルでいきたい」

醍醐「勿論、俺もメタルだ。多数決ではメタルの勝ちっ……! あきら、民主主義には従おう……なっ……!?」

あきら「あ~っ……! だったらやめるっ……! こんなバンドやめるっ……!」

エッジ「……あきらの脱退は反対だな」

岩「俺も反対」

醍醐「勿論、俺も反対だ。つまり、あきら……民主主義としてこの結果は……」

あきら「あ~っ……! ああぁぁ~っ……!」

298: 名無しさん 2016/05/22(日) 22:01:29 ID:1Up0PKs2
そしてーー


J「以上、太陽バンドの皆さんでしたっ! 今一度、盛大な拍手をお送り下さ~いっ!」


ワー ! ワーワー ! ワー ! ワーワー !

ヤムチャ「いやぁ、よかったじゃない。うんうん、よかったよかった」パチパチ

さくら「ひなたも頑張ってたんすね」パチパチ


センキュー、ヒナタ ! (パン、パン、パパパン ! ) センキュー、ヒナタ ! (パン、パン、パパパン ! )

ひなた「ありがとうございますっ……! ありがとうございますっ……!」ペコッ

センキュー、キョースケ ! (パン、パン、パパパン ! ) センキュー、バーツ ! (パン、パン、パパパン ! )

恭介「ああ、ありがとう……ありがとう……」

伐「ども……どもども……」

299: 名無しさん 2016/05/22(日) 22:11:50 ID:1Up0PKs2
ひなた「それじゃ、皆……バイバーイっ!」ブンブン

ワー ! ワーワー ! ワー ! ワーワー !


ヤムチャ「……あっ、こっち見ながら手を振ってるよ?」

さくら「はいはい……それじゃあね……バイバイ」ブンブン


J「……以上、バンド演奏会でした~! 皆様、引き続きメトロシティ祭りをお楽しみ下さ~いっ!」

ワー ! ワーワー ! ワー ! ワーワー !


さくら「それじゃあ、そろそろ自分達も戻りましょうか……?」

ヤムチャ「そうだね。見る物も見たし、戻ろうか……?」

300: 名無しさん 2016/05/22(日) 22:18:48 ID:1Up0PKs2
ーーー


さくら「……あっ、そういや春麗さんに何か買ってきてって頼まれてたんだった」

ヤムチャ「それじゃあ、何か買って行く……? さっき貰ったカステラとか美味しかったから、それでいいんじゃない……?」

さくら「そうっすね。カステラにしましょうか」

ヤムチャ「カステラだったら多分……んっ……?」チラッ


子供「……うわ~んっ!」


さくら「んっ……? あっ……」

ヤムチャ「……あの子」

301: 名無しさん 2016/05/22(日) 22:24:53 ID:1Up0PKs2
ブラッド「おい坊主。泣くのはまだ早い、泣くのはっ……! 人生っつうのは上手くいかない事もあるんだよっ! だけどそういう時男ってのはよぉ……!? グッと涙を堪えて前に進んでいくんだよっ!?」

弟「うん……うんっ……」グスッ

ブラッド「諦めんなよ、男なんだろっ……!? 男だったら、グッと涙を堪えて……もう一度チャレンジだっ! さぁさぁ、もう一度っ!」

弟「うん、うん……わかった……お兄ちゃん、もう一回やる……」

兄「……もうやめようよ」

弟「ヤダ……やるっ……!」フルフル

ブラッド「おいおい、兄ちゃん兄ちゃん……弟がやりてぇって言ってんだから、やらせてやんなきゃいけねぇよ……そ~ういうのが兄貴ってもんだろ……!? 一緒にやってやれよっ! 三人がかりでやりゃ、落ちるよっ!」

303: 名無しさん 2016/05/22(日) 22:31:05 ID:1Up0PKs2
ブラッド「ほら、妹一緒に……三人で角の所、同時に当てれば落ちるんだよ。それで落ちたら……ゲーム機ゲットだ。頑張れ頑張れ」

妹「おなかすいた。なにかたべにいきたい」

兄「ママからもらったお小遣いなくなっちゃうよ……」

弟「もう一回っ……! もう一回だけお願いっ……!」

ブラッド「ほらほら、坊主もそう言ってんだから……飯は母ちゃんに作って貰えばいいだろ……? よし、それじゃあこうしよう、こうしようっ!」

兄「……んっ?」

ブラッド「ほらほら、狙いのゲーム機……なっ……? ずらしてやるよ、ずらしてやるっ……! ほらほら、見てみろ見てみろ……? 半分落ちかけてるぞっ……!? ほらほらほらほらっ……!?」スーッ

弟「見てっ……! 見てっ……! あれなら、あれならいけるよ。お兄ちゃんっ!」

ブラッド「坊主達は結構頑張ってくれてるからなっ……! 大サービスのラッキーターイムっ!」

304: 名無しさん 2016/05/22(日) 22:36:20 ID:1Up0PKs2
妹「おなかすいた」

弟「お願いっ……! お願いっ……! お兄ちゃん、もう一回だけっ……!」

兄「わかったよ……それじゃあ、もう一回だけやろう……」

ブラッド「イエーイっ……! 三人……? 三人でやらなきゃ、パワーは足りないよ……?」

弟「兄ちゃん達も、一緒にっ……!」

兄「それじゃあ、三人分……」

妹「……おかねなくなっちゃうよ?」

兄「お兄ちゃんが、自分のお小遣いで何か買ってやるから……大丈夫……」

ブラッド「よ~っしゃっ! それじゃあ、三人分っ……! 景品とってくれよ、坊主っ!」

弟「……うんっ!」

ブラッド「……ギーヒッヒッヒ。ガキはちょろいねぇ。ギヒヒヒ」ボソッ

305: 名無しさん 2016/05/22(日) 22:41:11 ID:1Up0PKs2
さくら「……商才たくましくやってますね」

ヤムチャ「……うん」

さくら「ちょっと可哀想な気もしますが……」


弟「当たったよっ!? 今、当たったのに落ちないよっ!?」

ブラッド「……あ~、惜しい惜しい。もうちょっと角狙いなな」

弟「角……角……うんっ……」

オーイ、ボウズ、ソロソロアキラメロヨー

ブラッド「ギャラリーが茶々入れてんじゃねぇよ、この野郎っ! この坊っちゃんが頑張るって言ってんだから、それでいいだろがっ!?」

弟「兄ちゃん達も、一緒に……」カチャ

兄「……落ちないよ、あんなの」

306: 名無しさん 2016/05/22(日) 22:46:16 ID:1Up0PKs2
さくら「……社会勉強かな。は~ぁ」

ヤムチャ「俺達大人なら笑って許せるけど……あんな小さい子相手に……」


弟「今、当たったよっ!? 角に当たったっ!」

ブラッド「……今のはお嬢ちゃんが、ちょっとタイミング悪かったね」

弟「なにやってるんだっ!」

妹「……ご、ごめん」


さくら「あ~、あ~あ~……喧嘩が始まっちゃった……」

ヤムチャ「今日は皆が楽しい一日にならなきゃいけないんでしょ……あ~あ~、ダメダメ……」

さくら「まぁ、そうっすけどね……」

ヤムチャ「……操気弾っ!」ブオン

さくら「……んっ?」

309: 名無しさん 2016/05/22(日) 22:50:56 ID:1Up0PKs2
ヤムチャ(へへ……直径5ミリの操気弾……こ~んな、みみっちい技使える奴なんて、俺ぐらいのもんだろう……)

さくら「……ヤムチャさん?」

ヤムチャ(こんなもん、なんの役にも立たない……なぁ~んの役にも立たない技だけど……)


弟「いくよっ……!? せぇ~のっ!」

兄「……うん」

妹「……んっ」

ブラッド「お~お~、頑張れ頑張れ、ヒャハハハ!」


ヤムチャ(ゲーム機をちょいと押すぐらいなら、いけるぜっ……! いけっ……!)クイッ

310: 名無しさん 2016/05/22(日) 22:54:55 ID:1Up0PKs2
ボトン

ブラッド「……えっ?」

弟「落ちた~っ! 落ちた、落ちた、落ちた、落ちたぁ~っ!」

ブラッド「えっ……? 嘘、ちょっと待って……えっ……? えっ……?」


オー ! オーオー ! オー ! オーオー !


さくら「えっ……!? 嘘っ……!? ゲーム機落ちたのっ……!? えっ、えっ……!?」

ヤムチャ「ナハハハ~、これで皆がハッピーな一日だ」

さくら「……んあっ?」チラッ

ヤムチャ「ナハハ、いや~。よかったよかった」

311: 名無しさん 2016/05/22(日) 22:59:48 ID:1Up0PKs2
弟「ゲーム機っ……! ゲーム機っ……!」

ブラッド「違う……あの……今のは違うの……え~っと、えっとえっと……」

弟「落としたよっ! 落としたよっ!?」

ブラッド「違う……待って……今のは、え~っと……ルール違反っ! そうだ、ルール違反だから景品はなしっ!」

弟「……えっ?」

ブラッド「やり直しだ……これは、うん……やり直し、やり直し……」

ブー、ブーブー ! ブー、ブーブー !

ブラッド「うるせぇ、ギャラリーは黙ってろっ! やり直しだっつーのっ!」

312: 名無しさん 2016/05/22(日) 23:03:36 ID:1Up0PKs2
ダグ「……ルールを守ってないのはお前じゃねぇか。往生際が悪いぞ、ブラッド」

ブラッド「お、おい……待て。勝手に人の店に入ってくるんじゃねぇよっ!?」

ダグ「落とした商品は貰える……そういうルールだろ……という事で、ほいっ……!」ヒョイ

ブラッド「待ってっ……! 待って待って。ねぇ、お願いっ……!」

ダグ「ゲーム機ゲットおめでとう……でも、あんまりお兄ちゃん困らせるんじゃねぇぞ……? それと、ゲームは仲良くやれよ……? 妹、苛めるんじゃねぇぞ?」ヒョイ

弟「うんっ!」


ナイスガイ、ダーグ! (パン、パン、パパパン ! ) ナイスガイ、ダーグ ! (パン、パン、パパパン ! )


ダグ「へへ、どうもどうも……あっ、よければ型抜きやっていって下さい。隣でやってますんで」

ブラッド「ねぇ、ダグ……? ねぇねぇ、ダグ、ダグ……? ねぇ、ダグ……?」

ダグ「……なんだよ?」

314: 名無しさん 2016/05/22(日) 23:09:30 ID:1Up0PKs2
ブラッド「俺、いっぱいゲームソフトも買ったし……予約してるのもあるっ……! 積みゲーが沢山沢山あるんだよっ!」

ダグ「……ふ~ん」

ブラッド「俺、だから今日のイベントが終わってから、それやっていこうと思ってたんだよ……なっ、なっ……?」

ダグ「うん」

ブラッド「それが、どおおぉぉすんだよ、オイっ! おめぇのせいで、俺の計画が台無しになっちまったじゃねぇかっ!」

ダグ「ハハハ、でもお前……さっき言ってたよな……?」

ブラッド「……んっ?」

ダグ「……人生ってのは上手くいかない時もある」

ブラッド「……んあっ」

ダグ「だけどそういう時、男ってのは……なっ!? グッと涙を堪えて、前を見て進んでいかなきゃいけねぇんだよなぁ?」ニヤニヤ

ブラッド「う、ううぅ……」

ダグ「ゲーム機また買えば済むだけの話じゃねぇかっ!? ハーッハッハっ! 泣く事はねぇよ、泣く事はっ!」

ブラッド「ちくしょうっ……! ちくしょうっ……! なんでだよっ……! なんでこうなったんだよっ!」

ダグ「ハーッハッハっ! 天罰だよ、天罰っ! 来年からは真面目にやりやがれっ!」

315: 名無しさん 2016/05/22(日) 23:15:32 ID:1Up0PKs2
さくら「落ちるんだ……あ~いうのって、落ちるもんなんだ……へぇ~……」

ヤムチャ「さてさて……それじゃあ、さくらちゃん……」

さくら「……あっ、はい」

ヤムチャ「……カステラ買って帰ろうか? あっ、後警備員のエディさんにも何か差し入れとかいいんじゃない? さっきのお礼で」

さくら「……あ~、そうっすね。たこ焼き食べたいとか言ってましたよね?」

ヤムチャ「あっ、たこ焼き屋だったらさっきあったよ? それじゃあ一回戻ろうっ!」


弟「やった~! やったやった~!」

妹「……はこのここ、くろくなってる」チョンチョン

兄「あっ、本当だ……なんだろうコレ……」

342: 名無しさん 2016/05/24(火) 22:01:37 ID:L3rT1tZ6
さらに数時間後ーー


ガイ「でも、自分の方が長くてもヤムチャさんは……他の所でやってたんですよね?」

ヤムチャ「まぁ、そうだけど……」

ガイ「それだったらねぇ……人生の先輩って事になりますよ……」

ヤムチャ「人生の先輩……人生の先輩……うわ~、嫌だなぁ、その言葉……」

ガイ「……あっ、こういう風に言われるの嫌ですか?」

ヤムチャ「いや~、ヤムチャさんはやめてもいいんじゃない……? ますます、そういう風に言われるの嫌になってきたよ」

ガイ「そうは言っても、上下関係ってものがありますから……」

343: 名無しさん 2016/05/24(火) 22:10:14 ID:L3rT1tZ6
ダルシム「……あだ名で呼ぶとかどうだ?」

ヤムチャ「あっ、それいいねぇ! あだ名で呼び会おうよっ! あだ名で呼び合うとかいいじゃない」

ガイ「……あ~、あだ名ですか」

ダルシム「レスラーとしては後輩になるかも知らんが、人生の先輩への敬意を含めた……こ~う、素敵なあだ名をな……」

ガイ「え~っとね……それじゃあね……う~ん、う~ん……」

ヤムチャ「格好いいのお願いね!」

ガイ「ヤムチャ……殿……とか、どうですかね?」

ヤムチャ「……ヤムチャ殿ぉ~?」

春麗「アーッハッハ。いいじゃない、いいじゃないっ! ヤムチャ殿っていいじゃないっ! ござるござるって」

345: 名無しさん 2016/05/24(火) 22:16:56 ID:L3rT1tZ6
ヤムチャ「ヤムチャ殿……ってのは、な~んか嫌だなぁ……嫌だ、嫌だ嫌だ……」

ガイ「そうですよね……違いますよね……」

春麗「『殿』でいいじゃない。殿でござるっ!」クスクス

ヤムチャ「俺、いざって時に『殿、助けて』とか言われても多分、気づきませんよ」

ガイ「殿は違いますね……殿は……」

ダルシム「ガイ君、なんだね……その独特のセンスは……」

春麗「殿、何か買ってきてほしいでござるっ! マッサージしてほしいござるっ!」クスクス

ヤムチャ「やめて下さいっ! も~う、殿は嫌ですっ……! 殿は嫌っ!」

ダルシム「殿が御乱心でござるぞ。ガイ殿……なんとかしなさい!」

ガイ「殿は間違えたんですよ……殿はやめておきましょう……」

346: 名無しさん 2016/05/24(火) 22:26:02 ID:L3rT1tZ6
さくら「あ~、すいませ~ん。電話今終わりました~」ガチャ

ガイル「……お~う、お帰り」

さくら「向こうの方も順調に……って、んっ……?」


春麗「殿を定着させるでござるっ!」クスクス

ダルシム「案外、いいかもしれないでござるな」

ツーピー「皆さん、普段からこんな感じなんで……ござるか……?」

ヤムチャ「ちょっとちょっと……ござる語一人増えたよ……? ガイ君……ガーイ君っ……!?」

ガイ「……いや~、すいません」ニヤニヤ

347: 名無しさん 2016/05/24(火) 22:30:47 ID:L3rT1tZ6
さくら「……なんすか、あれ?」

ガイル「いや~、ガイとヤムチャ……一応、ガイの方がここでは先輩だから、敬語はいらねぇんじゃねぇかって話になってな」

さくら「……はいはいはい」

ガイル「あだ名で呼び合う……みたいな話になって、ガイの奴がトンチンカンな事を言い出したんだよ……」

さくら「へぇ~、ガイ君なんてつけたの……?」

ガイ「いや、違うんですよ。間違えたんですよ……」

ヤムチャ「ヤムチャ殿……ヤムチャ殿ってつけられたの……」

さくら「ヤムチャ殿ぉ~? ガイ君、何時代の人なの……!?」

ガイ「もうやめて下さいよっ! 自分だって、間違えたのはわかってますよ……!」

348: 名無しさん 2016/05/24(火) 22:38:13 ID:L3rT1tZ6
春麗「ござるござるっ!」

ツーピー「ござるござるっ!」

プーアル「ござるござるっ!」

ヤムチャ「プーアルまで参加するんじゃねぇよっ……! ちょっとちょっと……これ、ガイ君の責任だからね……!? 責任とってよね!?」

ガイ「責任って……え~、どうしよう……?」

さくら「そりゃ、殿に失礼したんだったら……切腹……ハラキリでしょ……?」

ダルシム「ハハハ、そうだそうだ。ハラキリだなっ!」

ヤムチャ「ちょっとぉ~、さくらちゃんまで……あ~っ……!」

ガイ「すいません。この殿の一人歩き……自分には、もう止めようがないです……」ケラケラ

ヤムチャ「ガーイ君っ……! ちょっとちょっと、しっかりしてよっ……!?」

350: 名無しさん 2016/05/24(火) 22:48:04 ID:L3rT1tZ6
ワイワイ、ガヤガヤ


ガイル「遠足じゃねぇんだからよぉ、ったく。お~い、ツーピー、ツーピー……」

ツーピー「あっ、はい。ガイルさん、なんでしょうか?」

ガイル「……これ、そろそろ始まるのか?」

ツーピー「あ~、そうっすね……そろそろ始まりますね……」

ガイル「ふ~ん、それなら……ダルさん、ダルさ~んっ!」

ダルシム「……むっ、どうした?」

ガイル「そろそろドラム缶祭り始まるらしいですから……俺、ちょっと見物に行ってきます。治安も随分変わったみたいだし……」

ダルシム「あ~、そうかそうか……」

ガイル「適当になったら戻ってきま~す。おい、コーディ……おめぇも付き合え。ついてこい……」

コーディ「……えっ、俺っすか?」

ガイル「コーディつったらおめぇしかいねぇだろ。オラ、いくぞいくぞ」ガチャ

コーディ「あっ……は、はいっ……!」

351: 名無しさん 2016/05/24(火) 22:56:11 ID:L3rT1tZ6
エディ「りんご……ごりら……らっぱ……ぱ、ぱ、ぱ……    っ!      !    ティィィ!」


コーディ「ちょっとちょっと、ガイルさん待って下さいって……」バタン

ガイル「とっととしろ、おい……んっ……?」チラッ

エディ「    ……ティ……ティー   っ……! く、く、く……    ……」ブツブツ

ガイル「おい。おめぇ、な~に一人でブツブツ言ってやがる」

エディ「あっ、ガイルさん。お疲れ様ですっ……! いや~、あまりに暇だったもんですからね……一人しりとりしてたんですよっ!」

ガイル「……仕事をしろ、仕事ォ!」

エディ「そんな事言ったって……誰もこねぇっ! み~んなドラム缶祭りの方に行っちまってるよ。ガイルさんも、これから……?」

ガイル「……そうそう。俺も見に行こうと思ってね」

352: 名無しさん 2016/05/24(火) 23:05:29 ID:L3rT1tZ6
エディ「ごゆっくり。こっちの方は任せておいて下さい。後、差し入れ期待してますよ」

ガイル「……はいはい。わかったわかった」

コーディ「……ガイルさん、すいません。行きましょうか」

ガイル「あいよ。そんじゃあエディさん、しっかりリングの方……」

エディ「え~っと、何処までいったっけ……? あっ、ス……ス、ス……」ブツブツ

ガイル「……聞いてねぇや。もういいや、いくぞコーディ」

コーディ「はい」

エディ「    ……ロ、ロ、ローション……ン、ン……あっ、終っちまったじゃねぇか!?」ブツブツ

354: 名無しさん 2016/05/24(火) 23:13:20 ID:L3rT1tZ6
ーーー


ガイル「焼きそば……スーパーボールすくい……綿菓子……お面……ふ~ん。おい、コーディ……」キョロキョロ

コーディ「はい」

ガイル「お面買ってやろうか? お面……ウサギとパンダ、どっちが欲しい?」

コーディ「……」

ガイル「つれねぇなぁ。冗談だよ」

コーディ「……知ってます」

ガイル「へへへ、知ってますか……へへへ、知ってます知ってます……」

355: 名無しさん 2016/05/24(火) 23:18:41 ID:L3rT1tZ6
ガイル「おい、コーディ君。お前はなんだ……? アレか、アレか……? コミュ障なのか……?」

コーディ「……コミュ障?」

ガイル「コミュニケーション障害……他人と上手くコミュニケーションがとれない……そういうこった」

コーディ「……そうではないと思います」

ガイル「そんな事言ってもよぉ……楽屋であいつらがペチャクチャペチャクチャ言ってる間に……お前、隅っこの方で固まって何やってるんだよ?」

コーディ「いや~、あれはちょっと考える事がありまして……」

ガイル「……悩みでもあんのか?」

コーディ「……えっ?」

356: 名無しさん 2016/05/24(火) 23:23:39 ID:L3rT1tZ6
ガイル「あるなら聞くぞ……? ないなら別にそれでいいんだけどね」

コーディ「……」

ガイル「今日はタッグパートナーなんだから、遠慮する事はねぇ……ないなら別にいいけどね……ないなら……へへへ……」

コーディ「あの~、ガイルさん……それじゃあ、いいですか……?」

ガイル「へへ、やっぱりあるんじゃねぇか。ほいほい、こいこい」

コーディ「あの……俺とガイね……」

ガイル「……うん」

コーディ「……どっちが勝ってると思いますか?」

357: 名無しさん 2016/05/24(火) 23:28:04 ID:L3rT1tZ6
ガイル「お前とガイ……?」

コーディ「はい、そうです」

ガイル「う~ん……まぁ、ガイの方がちょこっと勝ってるんじゃねぇか? それで、こう色々考えてるワケ……?」

コーディ「……その差って、どれくらいですかね?」

ガイル「差ァ……!? そんなもんわかるわけねぇじゃねぇか。そもそも、物差しで測るようなもんじゃねぇんだからよぉ……?」

コーディ「そうですよねぇ……そうですよねぇ……はい……」

ガイル「……アレか? ガイの方にちょっと先にいかれて、焦ってるってワケか?」ニヤニヤ

コーディ「まぁ、そんな感じですねぇ」

ガイル「まぁまぁ、そういう風に思うってのはいい事だけどね……いい事だけどね……」

358: 名無しさん 2016/05/24(火) 23:33:20 ID:L3rT1tZ6
ガイル「あのなぁ……? お前はやっぱりコミュ障だ。コミュ障な所があると思うよ、俺は……」

コーディ「……えっ?」

ガイル「俺から言わせて貰えば、技術的にはお前もガイも大して変わんねぇよ。あの、お前とガイの違いと言えばね……」

コーディ「……はい」

ガイル「ガイの方がちょこっと要領がいいよ。あいつは要領がいい」

コーディ「……はぁ」

ガイル「見てみろよ……? アイツは今日のパートナーのヤムチャに、べらべらべらべら話しかけてさぁ……? なっ、なっ……? お前、俺に何か話しかけてきたのか……!?」

コーディ「いや~、ちょっと話しかけ辛い所あったと言いますか……すいません」

ガイル「嘘つけっ! てめぇの事で、頭いっぱいになってたんじゃねぇのか、この野郎っ!」

359: 名無しさん 2016/05/24(火) 23:38:45 ID:L3rT1tZ6
ガイル「今、ガイはそりゃ上手くいってるからこそ、こ~うなんと言うか……ああいう風に出来るんだよ。ウキウキ気分なんだな」

コーディ「はい」

ガイル「お前はなんというかなぁ……あ~、負けてるなぁ……追い付かなきゃ……え~っとえ~っと、追い付く為にはどうしよどうしよどうしよ……って、いっぱいいっぱいになってねぇか?」

コーディ「……はい」

ガイル「ガイに勝つ事……ガイより沸かせる事がお前に求められてる事か……? んっ……?」

コーディ「……」

ガイル「おめぇにそこまで求めてねぇよ。現状の自分自身で最高の物を表現する事が、求められてるんじゃねぇのか……?」

コーディ「……」

ガイル「負けてて、悔しくて焦るのはわかるけど……先ずはお前らしくいこうぜ……? 俺、お前はそこまでコミュ障じゃなかったと思う」

368: 名無しさん 2016/05/25(水) 22:00:48 ID:Mq7AK8UQ
ワー、ワーワー ! ワー、ワーワー !


ガイル「お~、お~お~。騒いでる騒いでる。ここが会場か」

コーディ「……着きましたね」


YEEEEEAAAAAAH ! 

ハガー「退けっ……! 退け退けっ……! お前ら邪魔だ、そこを退かんかっ!」

YEEEEEAAAAAAH ! 

ハガー「あぁっ……! も~う、ウザったいっ……! おい、受付はここで間違いないんだな……!?」

シモンズ「……参加希望?」

ハガー「当たり前だろうっ! 参加だ、参加参加っ……! マイク・ハガー……職業は市長だ。今すぐ、その参加者名簿に書き込めっ!」

シモンズ「滑り込みセーフっすね、あいよ。マイク・ハガー……っと……」カキカキ

369: 名無しさん 2016/05/25(水) 22:08:51 ID:Mq7AK8UQ
ダムド「おぉ~い、もうそろそろ締め切るぞっ! 参加者いねぇかっ!? まだ間に合うぞ、おぉ~いっ!」


ハガー「ギリギリセーフっ! ギィィリギリセェェフ! 今年も参加するぞっ! このマイク・ハガーが参加するぞおおぉぉっ!」

YEEEEEAAAAAAH ! 

ハガー「長く続いたアビゲイル政権に、今年こそは終止符を打つ! 今年のチャンピオンは、このマァァァイク・ハガーだっ!」

YEEEEEAAAAAAH ! 

ハガー「戦う市長のその姿、その目に焼き付けるがいいっ! ガーハッハッハっ!」

370: 名無しさん 2016/05/25(水) 22:15:21 ID:Mq7AK8UQ
ハガー「ガーハッハッハっ! この大会だけは俺も逃す事は出来んからな。どれ、アビゲイルの奴に一つ宣伝布告にでも行くか……何処だ、何処だ……んっ……?」キョロキョロ

ガイル「……あれが市長?」

コーディ「……市長らしいですね」

ハガー「お~、お~お~お~……その髪ィ! ガイル君っ! 君はストリートプロレスのガイル君っ! 隣の君は……コーディ君っ!」

ガイル「……ども」

コーディ「どうも」

ハガー「ガーハッハッハっ! どうだい、メトロシティ祭……盛り上がってるだろうっ!? この場にいると言う事は、君達も参加するつもりなのかい!?」

ガイル「いや~、ちょいと見物にきただけなんですけど……と言うか、俺達も参加してもいいんですか?」

371: 名無しさん 2016/05/25(水) 22:24:42 ID:Mq7AK8UQ
ハガー「そりゃ、ライバルは多い方が楽しいだろう。俺だって燃えてくるっ! ましてや、レスラーの君達が参加となれば間違いなく優勝候補だっ!」

ガイル「……ははは」

ハガー「優勝者には景品も出るぞ……? ドラム缶にちなんでバーベキューセットと肉20キロだっ!」

コーディ「ドラム缶とバーベキューセット……? 関係なくないですか?」

ハガー「こ~う、ドラム缶を半分に切ってな……割って……そしたらバーベキューセットになるんだよ」

ガイル「……へぇ~」

ハガー「君達は食ってなんぼの商売だろう……? 肉20キロは魅力的だろう? 共にアビゲイル政権を崩壊させようではないかっ! あいつが毎年、景品かっさらっていくんだ」

372: 名無しさん 2016/05/25(水) 22:32:29 ID:Mq7AK8UQ
ガイル「う~ん、それじゃあ……まっ、いっか。いいっすよ。参加しますよ……」

ハガー「本当か、ガイル君っ!」

コーディ「あ~、いや……ちょっと待ってもらってもいいですか、ハガー市長」

ハガー「しかし、もう参加募集締め切りは……」

コーディ「すぐ終わります……すぐ終わりますから……ちょっと、ガイルさん……こっちこっち……」

ガイル「……おいおい、なんだよなんだよ、コーディ」

コーディ「いやいや、ガイルさん……この後に試合も控えてるじゃないですか。そんな無茶して怪我するような真似しちゃ……」

373: 名無しさん 2016/05/25(水) 22:37:41 ID:Mq7AK8UQ
ガイル「大丈夫だっての、俺を誰だと思ってるんだよ。怪我みてぇな間抜けな真似しねぇよ」

コーディ「いやいや、でも……」

ガイル「パパっと出て、ちょこっと宣伝して……それで帰ってくるから……大丈夫、大丈夫だよ……離せ離せ……」

コーディ「いや~、でも……」

ガイル「市長、すいません。話は終わりました。じゃあ、俺も参加しますよ」

ハガー「お~、そうかそうかっ! それなら、時間がないっ! 早速受付行こうっ! おぉ~い、シモンズっ……! シモンズ、参加者一名追加だ。ここにも参加者がいたぞ~っ! さぁさぁ、ガイル君こっちだ……」

ガイル「おい、コーディっ……! 俺の生き様……その目に焼き付けておけよ……!?」

コーディ「あ~、ちょっと……マズいっすよ、ガイルさんっ! なんかあったら、俺まで……」

375: 名無しさん 2016/05/25(水) 22:43:43 ID:Mq7AK8UQ
シモンズ「えっ、えっ……? 参加するんすか……?」

ガイル「ガイルね……ガイル……ガ・イ・ル……職業はレスラー……」


オー、オーオー ! オー、オーオー !

ハガー「ガーハッハッハっ! おいおいおい、今日の大会はもうどうなるか、わからんぞっ!? また一人、強敵がここに表れたぞっ!」

シモンズ「試合、控えてるんですよね……? これ、拳痛める奴とか出るんですけど……」

ガイル「レスラーの頑丈さ舐めるんじゃねぇよ。大丈夫……大丈夫、大丈夫……」

377: 名無しさん 2016/05/25(水) 22:50:26 ID:Mq7AK8UQ
ダムド「それでは参加の皆さんは、こちらに集合して下さ~いっ!」


ハガー「ガイル君、あっちだ……いくぞいくぞ……」

ガイル「……軽く一暴れしてきましょうかねぇ」

レッツゴー、ガイル ! (パン、パン、パパパン ! )  レッツゴー、ガイル ! (パン、パン、パパパン ! ) 

ガイル「はいはい……ありがとうありがとう……」

ハガー「お~い、お前らっ……! 市長への応援はどうしたっ!? この俺にはっ!?」

レッツゴー、ハガー ! (パン、パン、パパパン ! )  レッツゴー、ハガー ! (パン、パン、パパパン ! ) 

ハガー「ガーハッハッハっ! そうだそうだ、それでいいっ!」


コーディ「あ~っ……! も~うっ……! ちょっとちょっと、ガイルさん……」

378: 名無しさん 2016/05/25(水) 22:55:41 ID:Mq7AK8UQ
ジェシカ「……ねぇ、あの変な髪の人、貴方の知り合い?」

コーディ「あのなぁ……? 変な髪って、お前……んっ……?」チラッ

ジェシカ「……んっ?」

コーディ「……んあっ?」

ジェシカ「……何?」

コーディ「なんだよ……女かよ……」

ジェシカ「ねぇ、あの人は知り合いなの……?」

コーディ「まぁね……」

379: 名無しさん 2016/05/25(水) 23:05:29 ID:Mq7AK8UQ
ジェシカ「……怪我とかしないか心配してるんでしょ?」

コーディ「……まぁね」

ジェシカ「本当、変な人が身近いると大変だよね」

コーディ「そういう変な人……って言い方はやめてくれよ。一応、俺の先輩なんだからさぁ……?」

ジェシカ「……ふ~ん。あの変な髪の人は君の先輩なんだ?」

コーディ「だから、変だ変だって言うのは……」

ジェシカ「……うちはもっと大変」

コーディ「あぁ、何が……?」

380: 名無しさん 2016/05/25(水) 23:19:04 ID:Mq7AK8UQ
ジェシカ「このドラム缶祭りに、バカな家族が出てるの」

コーディ「……へぇ~」

ジェシカ「勝てもしないのに……毎年毎年、参加賞目当て……ねぇ、参加賞何か知ってる……?」

コーディ「……優勝景品はさっき聞いたけど、参加賞は聞いてないなぁ」

ジェシカ「……ほら、見て?」スッ

コーディ「んっ、携帯……?」

ジェシカ「違う違う、ストラップの所……ほら、これ……ドラム缶ストラップ……」

コーディ「……うわっ、なんだソレっ! だっせぇなぁ!?」

381: 名無しさん 2016/05/25(水) 23:25:47 ID:Mq7AK8UQ
ジェシカ「このピンクのが、去年。青いがその前。緑のがその前……その前が黄色だったかな……?」

コーディ「ははは、なんだそりゃっ! 君の携帯、ドラム缶まみれじゃないかっ!」

ジェシカ「……ジェシカよ」

コーディ「んっ……?」

ジェシカ「私、ジェシカ」

コーディ「あ~、はいはい。ジェシカね」

ジェシカ「……貴方は?」

コーディ「んっ……? あっ、俺……?」

ジェシカ「うん。名前」

コーディ「……コーディ」

ジェシカ「コーディ」ニコッ

382: 名無しさん 2016/05/25(水) 23:30:06 ID:Mq7AK8UQ
ダムド「いよおおぉぉし! いよいよ、スタートだっ! 数十分後にはこの大量のドラム缶の山が、見るも無惨なボロ雑巾の海へと変わるぞっ!?」

YEEEEEAAAAAAH ! 

ダムド「先ずは、最初に礼を言おうっ! べつに誰に命令されたワケでもないのに、ここにドラム缶を押して集めてきたグズ共っ……! ありがとうっ……!」

YEEEEEAAAAAAH ! 

ダムド「お前らムシケラ共がかき集めてくれた、このドラム缶っ……! 一つ残らず破壊させて貰うぜっ! ドラム缶祭り、開幕だああぁぁっ!」

YEEEEEAAAAAAH !


ジェシカ「あっ、始まったみたい。無事に終わるといいね……ねっ、コーディ」

コーディ「そうだね」

394: 名無しさん 2016/05/26(木) 22:00:57 ID:fcH/NxtY
そしてーー


スラッシュ「……う、うらぁ!」ドゴォ


YEEEEEAAAAAAH !

ダムド「いけいけっ! 殴れ殴れっ……! さぁさぁ、ド派手にぶっ壊せっ……!」


スラッシュ「ぜぇっ……ぜぇっ……! あ~、ちくしょうっ……!」


YEEEEEAAAAAAH !

ダムド「おぉ~っと、しかしここでスラッシュ……バテているっ! バテているぞっ!?」


スラッシュ「はぁっ、はぁっ……ちくしょうっ……!」


ダムド「魔の40秒地帯に飲まれたかっ……!? それじゃあ、記録は延びねぇぞっ!? しっかりしろぉいっ!」

395: 名無しさん 2016/05/26(木) 22:09:59 ID:fcH/NxtY
ダムド「残り20秒っ……! クズ共、スラッシュにエールを頼むっ!」


レッツゴー、スラッシュ ! (パン、パン、パパパン ! )  レッツゴー、スラッシュ ! (パン、パン、パパパン ! ) 

スラッシュ「お、おう……ラストスパートっ……! おらぁっ!」ドゴォ


ダムド「そうだそうだ、その調子だっ! 殴れ殴れ、ドラム缶を殴れっ!」


レッツゴー、スラッシュ ! (パン、パン、パパパン ! )  レッツゴー、スラッシュ ! (パン、パン、パパパン ! ) 

スラッシュ「お、おおっ……! うだらぁっ……!」ボゴォ


ダムド「ここで一分っ……! 終~了っ!」

397: 名無しさん 2016/05/26(木) 22:18:40 ID:fcH/NxtY
YEEEEEAAAAAAH !

スラッシュ「痛ぇ……拳、痛めた……」

ダムド「さぁ~、それではスラッシュの結果を数えてみようっ! せぇ~のっ! いち……にー……さん……しー……」

5 ! 6 ! 7 ! 8 !


コーディ「……盛り上がってるね」

ジェシカ「……ねっ」


12 ! 13 ! 14 ! 15 !

ダムド「16……17……18……あ~っとっ! 20の大台には届かないっ……! 届かないっ……! 記録は19個だああぁぁっ!」

399: 名無しさん 2016/05/26(木) 22:26:48 ID:fcH/NxtY
スラッシュ「あ~っ……! ちっくしょうっ……!」ガクッ

ダムド「自己ベスト更新とはいかなかったかっ!? さぁ、それでも19個という記録を出してくれた、スラッシュさんに大きな拍手を送ろうではないかっ!?」


センキュー、スラッシュ ! (パン、パン、パパパン ! )  センキュー、スラッシュ ! (パン、パン、パパパン ! ) 


スラッシュ「ああ、どもども……サンキュー……」

ダムド「また来年、自己ベスト更新期待しております。さぁさぁ、それでは参加賞のドラム缶ストラップをお受け取り下さい……」

スラッシュ「……あ~、ストラップばかり増えていくや」

ダムド「さぁさぁ、祭りを盛り上げてくれたスラッシュさんに……クズ共、もう一度大きな拍手をしろ~っ!」


センキュー、スラッシュ ! (パン、パン、パパパン ! )  センキュー、スラッシュ ! (パン、パン、パパパン ! ) 

400: 名無しさん 2016/05/26(木) 22:36:20 ID:fcH/NxtY
ダムド「おぉ~っと、何……? 残りは三人かっ……!?」

ワー、ワーワー ! ワー、ワーワー !

ダムド「さぁさぁ、ではここで暫定チャンピオンのワン・フーさんにインタビューでもしてみましょうか……暫定チャンピオンっ……! ワン・フーさんっ!」ウロウロ

ワン・フー「……」

ダムド「残りの挑戦者は、三名ですっ! 残る三名が貴方の記録25個を超える事が、で~き~な~け~れ~ばっ……!」

ワン・フー「……」

ダムド「バーベキューセットっ……! 肉、20キロっ……! 獲得だっ! ちくしょう、持ってけドロボーっ……!」

YEEEEEAAAAAAH ! 

401: 名無しさん 2016/05/26(木) 22:41:56 ID:fcH/NxtY
ダムド「だがしかし、そう簡単にはこちらも景品を渡したりはしないっ……! 残る三名……ここには、勿論強敵を用意させてもらったぁ!」

ワン・フー「……」

ダムド「残る三名が御自身の出した記録25個……超えるか超えないか、ドキドキハラハラしながら、その暫定チャンピオン席で眺めていてくれ~いっ!」

YEEEEEAAAAAAH ! 

ダムド「さぁさぁ、ワン・フーさんの表情にも余裕の笑みがなくなってきた……!それもそのはず、ここまで前年度のチャンピオンの姿がまだ見えてはいないっ……!」

YEEEEEAAAAAAH ! 

ダムド「がっ……! しかし、なぁ~んとなんと次の挑戦者は……なんと、本年度初参加ですっ!」

エー ? エーエー ?

ダムド「安心してくれぃっ! 強敵に間違いないからよっ! それじゃあ、ネクストチャレンジャー、カモーンっ!」

402: 名無しさん 2016/05/26(木) 22:46:15 ID:fcH/NxtY
ガイル「そんじゃ、市長にチャンピオン……お先、行かせていただきま~す」

ハガー「おう、期待してるぞっ!」

アビゲイル「……フフ、俺の記録を超えられるかな?」


オー 、オーオー ! オー、オーオー !

ガイル「ネクストチャレンジャーは……ガーイルですっ! なんとなぁ~んとガーイルですっ!」


ジェシカ「……あっ、コーディの先輩だ」

コーディ「……あ~あ」

ジェシカ「無事に終わるといい……って、思ってるでしょ? そんな顔してる……」

コーディ「……そりゃそうだっての」

405: 名無しさん 2016/05/26(木) 23:01:56 ID:fcH/NxtY
YEEEEEAAAAAAH ! 

ダムド「さぁ、ガイルさん……ステージに上がってみた印象は、どうでしょうか……?」

ガイル「盛り上がってるねぇ」

YEEEEEAAAAAAH ! 

ダムド「勿論、盛り上がってますよ……! さぁさぁ、ガイルさんっ……! 初参加という事ですが、意気込みを一つお願いしますっ……!」

ガイル「意気込み……? そんなもん、優勝に決まってるじゃねぇかよっ!」

YEEEEEAAAAAAH ! 

ガイル「……おい、そこのてめぇっ! 一分後には、その暫定チャンピオン席には俺が座る事になるからよぉ?」ビシッ

ワン・フー「……くっ!」

ガイル「……ママに甘える準備をしておきな、この野郎っ!」

406: 名無しさん 2016/05/26(木) 23:02:53 ID:fcH/NxtY
YEEEEEAAAAAAH !

ダムド「この強気ィィ! なんという頼もしさっ……! なんという頼もしさっ……! ヘイヘイ、ワン・フーびびってるゥゥ~!」


コーディ「……あ~あ~」

ジェシカ「コーディも大変ね」

コーディ「……はい」


レッツゴー、ガイル ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、ガイル ! (パン、パン、パパパン ! )

ダムド「さぁさぁ、それではそれではガイルさんっ……! 準備はいいですねっ……!?」

ガイル「……いつでもきやがれっ!」

ダムド「それでは、いきましょうっ……! 時間は一分っ……! 出来るだけ多くのドラム缶を破壊して下さいっ……! 3……2……1……スタートォォォっ!」

407: 名無しさん 2016/05/26(木) 23:07:48 ID:fcH/NxtY
ガイル「……いくぜっ!」ガシッ


オー、オーオー ?

ダムド「おぉ~っと、なんだっ……! どうしたっ……! ここは先ず、ドラム缶を両手でガッシリ掴んだぞっ!?」


ガイル「よっこらせっとっ……! ぐおおおぉぉっ……!」ググッ


オー、オーオー

ダムド「おぉ~っと、なんだぁ……? そのまま、持ち上げて……」


ガイル「せぇ~のっ……! よっとっ……!」ズドーンッ


YEEEEEAAAAAAH !

ダムド「そしてここで、ドラム缶をステージ叩きつけるっ! なる程っ! 先ずは得意の投げでいくという事かっ!? 俺は知ってるぞっ……! コイツはアトミックバスターって技だっ!」

408: 名無しさん 2016/05/26(木) 23:12:22 ID:fcH/NxtY
ダムド「さ~あ、先ずは一つだが……ちょいとペースが遅いんじゃあないかっ……! 10秒計画だぞっ……!?」

ガイル「俺のアトミックドロップ喰らって、無事だとは……」

ダムド「さぁ、ネクストっ……! ハーリアップっ……!」

ガイル「生意気なんだよ、てめぇ……! うるああぁぁっ……!」ダダッ

ダムド「んあっ……!? ああっ……!?」


オー、オーオー ?


ガイル「……ぶっ壊してやるっ! らああぁっ!」ドゴオォ

ダムド「ここで、ドラム缶を蹴飛ばしていく……がっ……! ちょっと待てっ! それはもう破壊済みのヤツだぞっ!?」

409: 名無しさん 2016/05/26(木) 23:16:49 ID:fcH/NxtY
ガイル「破壊済み……? いんや、コイツはまだピンピンしてるね……! よいしょっとっ……!」ググッ

ダムド「ここで再び、ドラム缶を持ち上げるっ……! 持ち上げるがっ……!」

ガイル「……ボディスラムだっ! ドラム缶体型のおめぇにはピッタリの技だっ!」ズドーンッ


YEEEEEAAAAAAH !


ダムド「あ~っと、そして叩きつける……がっ……! いやいや、それはもう破壊しているっ……! 破壊しているっ……! 次いこう、次、次っ……!」

ガイル「原型留めてるウチは破壊しただなんて言えねぇなぁ……うるああぁぁっ……!」ダダッ

ダムド「時間がないぞっ……!? 時間がっ……! 30秒経過だっ……!」

ガイル「……エルボードロップっ! くたばってろ、オラァっ!」ドスッ

410: 名無しさん 2016/05/26(木) 23:21:17 ID:fcH/NxtY
ガイル「ちくしょう、予想以上に頑丈な野郎だな……起きろっ……!」ググッ

ダムド「おいっ、皆っ……! コイツ、ルールわかってねぇぞっ……!? おいおい……ちょっとちょっと、教えてやれっ!」

ネクスト、ガイル ! (パン、パン、パパパン ! ) ネクスト、ガイル ! (パン、パン、パパパン ! )

ガイル「コイツをキッチリと破壊してから……次のヤツ……だろ……? くたばれ、デスバレーボムだっ……!」ズドーンッ


YEEEEEAAAAAAH !


ダムド「ネクストっ……! ネクストだ、ガイルっ……! そのドラム缶はもういいっ……!」

ガイル「いやいや、まだまだでしょ……ほれ、起きろっ……!」ムクッ

ダムド「いやだから、それはもういいってっ……! おい、皆……コイツ、わかってねぇぞっ……!?」

412: 名無しさん 2016/05/26(木) 23:25:44 ID:fcH/NxtY
ネクスト、ガイル ! (パン、パン、パパパン ! ) ネクスト、ガイル ! (パン、パン、パパパン ! )

ガイル「今度はパワーボムだっ……! くたばれっ……!」ズドーンッ

YEEEEEAAAAAAH !

ダムド「時間がねぇぞ、時間がっ……! 後10秒だぞ、おいっ……!」


ジェシカ「何、あの人。ルールよくわかってないのに、出場しちゃったの……? ねぇ、コーディ……?」クスクス

コーディ「……ガ、ガイルさん」


ガイル「ラストスパートっ……! 最後は垂直落下式……ブレーンバスターだああぁぁっ! うるあああぁぁっ……!」ズドーン

YEEEEEAAAAAAH !

ダムド「3……2……1……そぉぉぉこまでえええぇぇっ……!」

424: 名無しさん 2016/05/27(金) 22:00:41 ID:mc0aEE3M
YEEEEEAAAAAAH !

ダムド「え~、コレ数えるか……? 数えなくてもねぇ……?」

ガイル「いやぁ、こりゃ優勝間違いなし……」

ダムド「なんとなんと、ガイルさんの記録は一ォォォつ! まさかの最下位へと沈んでしまいましたぁ~っ!」

ガイル「……あぁっ!?」


HAHAHAHA ! HAHAHAHA !


ガイル「おいおい、ちょっと待てよっ……! 俺が最下位ってどういう事だよ、おいっ……!」

ダムド「期待が高まっていただけに……この結果は残念っ! 残念ですっ! ガイルさんっ……! 残念っ……!」

425: 名無しさん 2016/05/27(金) 22:09:14 ID:mc0aEE3M
ガイル「見ろよ、あのドラム缶っ……! あそこまでぶっ壊した奴いるのかよ、オイっ!」

ダムド「いや~、確かに見事な破壊っぷりではあるが……こ~いつは数を競い合う競技なんだっ! 残念っ……! 残念っ……!」

ガイル「納得いかねぇ。なんだよソレ……ふざけてんじゃねぇぞ、ちくしょう……」ウロウロ

ダムド「まっ、ルールを勘違いしていた事が敗因かな!? それでも、ガイルさんには参加賞の……おぉ~っと、ガイルさん……? ガイルさん……参加賞のストラップっ!」


ジェシカ「……最下位だったね」

コーディ「怪我がなかったのはよかったよ」

426: 名無しさん 2016/05/27(金) 22:14:37 ID:mc0aEE3M
ガイル「おい、ふざけんな……お前、そこ退けっ……! 退けっ……!」

ワン・フー「……えっ?」

ガイル「絶対、俺の方が激しく破壊してるよっ!? お前、あそこまで破壊したかっ……!? 俺が暫定チャンピオンに決まってだろがっ! そこは俺の席だ、退けっ!」

ワン・フー「い、いやぁ……記録は一個ですよねぇ……?」

ガイル「絶体、トータルのダメージ量では俺の方が上っ……! だから、退けっ……! 俺が暫定チャンピオンっ!」

ダムド「あ~っと、あっとあっとっ……! ダメだよ、ガイルさんっ……! 暫定チャンピオンに絡んじゃダメでしょうがっ!?」ササッ


HAHAHAHA ! HAHAHAHA !


ジェシカ「あっ、怒ってる怒ってる。コーディの先輩怒ってる」クスクス

コーディ「……はははは」

427: 名無しさん 2016/05/27(金) 22:20:38 ID:mc0aEE3M
ダムド「はいはい。ガイルさん、ガイルさん……ここは男らしく負けを認めましょう。絡むのはよくねぇっ!」グイッ

ガイル「くっそっ……! なんで俺が最下位なんだよっ……! おかしいだろっ……!」

ダムド「まぁまぁ、記録には残りませんでしたが……記憶に残るっ……! 記憶に残るファイトを見せて頂きましたよっ! なぁ、皆ァ!?」


YEEEEEAAAAAAH !

ガイル「ちっくしょう。とんだ赤っ恥かいちまったじゃねぇかよ……ちょっと、オイっ! マイク貸せっ!」

ダムド「……んあっ!?」


オー 、オーオー ? オー、オーオー ?

ガイル「やっぱりアレだなっ……!? ルールもよく知らねぇで参加しちゃあ、いけねぇなっ……!?」

428: 名無しさん 2016/05/27(金) 22:25:56 ID:mc0aEE3M
ガイル「まぁまぁまぁ、来年はちゃ~んとルールを勉強してくるよ。その時はまた頼むよ」

YEEEEEAAAAAAH !

ガイル「それで、ちょこっとだけ宣伝させてもらうけどよぉ……? このドラム缶祭りの他にも……メトロシティ祭にはイベントはあるんだろ……?」

YEEEEEAAAAAAH !

ガイル「このドラム缶祭りでは、こういう結果になっちまったけどよぉ……そっちの方では、俺ァルールを知ってる……ちゃ~んとルールを知ってるからよ……?」

YEEEEEAAAAAAH !

ガイル「そっちの方では、ちゃ~んと結果を残してやるよっっ!? 是非とも、そっちのイベントの方も……見に来てくれよっ!」

YEEEEEAAAAAAH !

ガイル「センキュー、センキューっ! ありがとありがと……じゃあ、マイク返すよ……ほれ」

ダムド「さぁさぁ、ちゃっかり宣伝の方も忘れていきませんっ! よぉ~し、お前らっ……! 場を盛り上げて下さったガイルさんに、もう一度大きな拍手を送れぇ~っ!」

429: 名無しさん 2016/05/27(金) 22:34:41 ID:mc0aEE3M
センキュー、ガイル ! (パン、パン、パパパン ! ) センキュー、ガイル ! (パン、パン、パパパン ! )

ダムド「それでは、ガイルさん……参加賞のドラム缶ストラップをお受け取り下さ~いっ!」

ガイル「おう、サンキュー……トリのチャンピオンと、大トリの市長によろしく言っておいてくれ。そんじゃあな!」


ジェシカ「ねぇ、コーディ……イベントって何……?」

コーディ「……えっ?」

ジェシカ「コーディの先輩、言ってたじゃない。この後に何かイベントあるの……?」

コーディ「あっ、え~っと……ジェシカは知らないんだ……」

ジェシカ「うん。私、このドラム缶祭りを見にきただけだから」

430: 名無しさん 2016/05/27(金) 22:44:17 ID:mc0aEE3M
コーディ(あ~、そういやそうだな。この子、売れてない俺の事はともかく……ガイルさんの事も知らない感じだったしし……あ~、そっか……知らなかったのか……)

ジェシカ「?」

コーディ(結構、可愛い子だけど……あ~ぁ、ちくしょう……)

ジェシカ「……どうしたの?」

コーディ「いや、俺達……プロレスラーなんだよ。それで今日、このメトロシティ祭で試合をしにきたの」

ジェシカ「……えっ、プロレスラー? コーディも?」

コーディ「……そう」

431: 名無しさん 2016/05/27(金) 22:53:12 ID:mc0aEE3M
ジェシカ「あっ、そうなんだ~。だから、あんなに盛り上がってたんだ~。有名人なんだ!?」

コーディ「まぁ、そんな感じかな……?」

ジェシカ「じゃあ、コーディも有名人?」

コーディ「いや……俺は、あの~……俺は……」

ジェシカ「……んっ?」

コーディ「俺はそんなに売れてないから……有名人じゃない……」フルフル

ジェシカ「……あっ、そうなんだ」

コーディ(……惨めだ。ちくしょう)

432: 名無しさん 2016/05/27(金) 23:01:05 ID:mc0aEE3M
ジェシカ「見に行く!」

コーディ「……ははは。ありがとう」

ジェシカ「何処でやるの……? 何時から始まるの……?」ウキウキ

コーディ「んあ~……あっちの広場だよ。もうリングも用意してあるけどね……」

ジェシカ「うんっ!」

コーディ「あの~、だけどね……? だけどだけど、ジェシカ……あのね……?」

ジェシカ「……んっ?」

コーディ「俺、有名人でもないぺーぺーだからさ……? 多分、カッコ悪い所見せちゃう事になると思うよ……?」

ジェシカ「そんな事ないよ!」

433: 名無しさん 2016/05/27(金) 23:05:25 ID:mc0aEE3M
コーディ「……あんまり期待しないでね。情けない所見られたくないから」

ジェシカ「そんな事ないよ。コーディなら大丈夫! 頑張ってっ!」

コーディ「……ありがとう」


ガイル「おぉ~い、コーディ……おい、コーディ……お~い、何処だ~!」キョロキョロ


コーディ「あっ、ゴメン……先輩が呼んでるみたいだから……俺、あっ……それじゃあっ!」

ジェシカ「見に行くからね! 絶対見に行くからね!」

コーディ(結構、可愛い子だったけど……あ~あ、今そんな余裕ねぇんだよな、ちくしょう……)


ガイル「お~う、コーディっ! いたかいたか、そこにいたかっ!」

434: 名無しさん 2016/05/27(金) 23:09:38 ID:mc0aEE3M
---


ハガー「……どうだろう、アビゲイル。彼がやったみたいに、一つのドラム缶をどれだけ破壊出来るか。みたいな競技もありなんじゃないか?」

アビゲイル「まぁ確かに、少しヘコませただけでカウントされてたらなぁ……俺の記録も簡単に破られてしまうからなぁ」

ハガー「俺も昔から思ってたんだよ……やはり、美しく破壊しなければイカンよなぁ……? 俺達のように……」

アビゲイル「ただ、その一つヴァージョンになると……明確な採点基準がないと問題が出てくるでしょ?」

ハガー「……場内の拍手で決めるとかはどうだろう?」

アビゲイル「う~ん、ダムドに相談かな?」

ハガー「……うむ」

アビゲイル「……あっ、そういや話は変わるけど、今日娘さん来てるの?」

ハガー「会場の何処かに来てると思うぞ? 相変わらず、心配性な娘でなぁ……」

アビゲイル「お~お~、ジェシカちゃんが来てるのか……よかったよかった……」

435: 名無しさん 2016/05/27(金) 23:14:43 ID:mc0aEE3M
アビゲイル「ジェシカちゃん、成長するにつれて美人になっていきますよねぇ……いや~、今日は新記録出してジェシカちゃんにいい所見せて……ゲヘヘヘ……」

ハガー「お前のような男をジェシカが選ぶワケないだろう。鏡を見ろ、鏡を」

アビゲイル「んあっ……!? そりゃ、どういう意味……」

ハガー「言葉の通りだ。お前は……不細工っ! 頭も悪いっ! ガーハッハッハっ!」

アブラナ「男ってのは、腕っぷしがありゃいいんすよっ……! 腕っぷしさえあれば! そうでしょう、市長っ……!?」

ハガー「男足るもの勿論腕っぷしはないとイカン。それは当然だ」

アビゲイル「……でしょ?」

ハガー「だが、お前はオツムが足りてない。そこが俺とお前の違いだ。今からでも、勉強は遅くないぞっ!?」

アビゲイル「んああっ……毎年毎年、そうやって市長に説教されてますからね……俺、最近本読み始めたんっすよ」

ハガー「お~お~、本当か!? アビゲイル……お前が本を読み始めたのか。凄いじゃないかっ!?」

アビゲイル「ただ、漢字が読めねぇんだな……先ず、そこをなんとかしねぇといけねぇだな……」

ハガー「なぁ~んだなんだ。先ずは国語ドリルだな! 国語ドリルから読むんだ!」


ダムド「さぁさぁ、それでは前年度チャンピオン……アービゲイルゥゥ!」


アビゲイル「それじゃあ、市長っ! お先に行ってきますっ!」

ハガー「おう、暴れてこいっ!」

436: 名無しさん 2016/05/27(金) 23:19:35 ID:mc0aEE3M
ーーー


ガイル「いや~、やってみると案外悪くはなかったね、うんうん……」

コーディ「怪我がなくてよかったですよ」

ガイル「俺がそんなヘマするかよ、バーカ……それより、コーディ……お前、俺の姿見てただろ……?」

コーディ「はい」

ガイル「……なっ?」

コーディ「なっ……って、何がですか……?」

ガイル「勝ち負けってのはよ……糞みてぇなもんなんだよ?」

437: 名無しさん 2016/05/27(金) 23:24:58 ID:mc0aEE3M
ガイル「さっきのドラム缶祭り……俺はぶっちぎりの最下位だ。ぶっちぎりの最下位。一個しか壊してないんだからよぉ、そりゃ最下位だよなぁ?」

コーディ「はい」

ガイル「けどよぉ……? 俺は誰よりもガイルさんらしくなかったか……? そこを俺はお前にみて欲しかったんだよっ!」

コーディ「……えっ?」

ガイル「勝ち負けだけが全てじゃねぇんだよ。てめぇ自身がやりきったかどうか……そこが大事じゃねぇのか、んっ……? 俺、ステージで出しきってだろ……? 見たろ見たろ……?」

コーディ「……」

ガイル「お前が悩んでる事……現状でガイに負けてる……俺、反省点はそこじゃねぇと思う。ステージの上で最高の自分を出せたか……それとも出せなかったか……そこだと思うんだよ」

コーディ「……」

ガイル「そりゃ、競争ってのは大事な事だと思うよ。ただ、ちょこっと背伸びしてねぇか……? ちょこっとだけ背伸びしてねぇか、おめぇ」

438: 名無しさん 2016/05/27(金) 23:29:58 ID:mc0aEE3M
ガイル「負けてる……負けた……そういう事、気にしてウジウジする事はよくねぇって事だっ!」

コーディ「……」

ガイル「お前自信が胸を張って、今日は自分の100%を表現出来ましたって言える事をしてたら、な~んかそこには生まれてくるよ。勝った負けたはその後の話だ……」

コーディ「……はい」

ガイル「おめぇの敵はおめぇ自身だ。他人ばっか見てんじゃねぇ。おめぇはおめぇのペースで成長してるんだからよ……」

コーディ「……はい」

ガイル「……このストラップを君に授けようではないか、ホレ」

コーディ「……えっ?」

ガイル「そして、このストラップを見る度に今日の言葉を思い出しなさい……へへ、携帯ストラップだったら毎日目にするだろう」

コーディ「いや~、でもコレ……ダサくないですか……?」

ガイル「うるせぇっ! 俺だってこんなモンいらねぇよ、とっとけっ!」

451: 名無しさん 2016/05/29(日) 22:01:28 ID:Pu5U8rfQ
そしてーー


ダムド「これにてドラム缶祭りは終了ゥゥゥゥ! おい、ムシケラ共っ! それでは、もう一度大会連覇のアビゲイルに大きな大きな声援を送れぇぇぇっ!」

アビゲイル「うおおおおぉぉぉっ!」


アビゲイル、チャンピオン ! (パン、パン、パパパン ! ) アビゲイル、チャンピオン ! (パン、パン、パパパン ! )


ダムド「優勝者のアビゲイルさんには、優勝商品のバーベキューセットと肉20キロが贈呈されますっ! アビゲイルさんっ! 今の気持ちを、どうぞっ!」

アビゲイル「一緒にバーベキューしてくれる、可愛い彼女……只今、募集中ですっ!」


ブー、ブーブー ! ブー、ブーブー !


ダムド「ハハハハ。まぁ、アビゲイルさんもその辺りをうろちょろしてると思いますのでね……!? 我こそはっ……! な~んて方がいらしゃったら、声をかけてみて下さいっ! アビゲイルさんも喜ばれると思いますっ!」

アビゲイル「待ってるよ~っ!」

452: 名無しさん 2016/05/29(日) 22:07:08 ID:Pu5U8rfQ
ダムド「いかがでしたか? 楽しんで頂けたでしょうか、このドラム缶祭りィィ!」

YEEEEEAAAAAAH ! 

ダムド「さぁさぁ、しかししかし、メトロシティ祭はまだまだ続くゥゥ!」

YEEEEEAAAAAAH ! 

ダムド「この後はね、あちらの広場の方でね……なんとなんと、ストリートプロレスの方々が試合をするそうですっ! 広場のど真ん中に設置された、あのリングを見たかっ!?」

YEEEEEAAAAAAH ! 

ダムド「そして、その後は……花火大会っ! メトロシティの夜空に色鮮やかな花火達が打ち上げられるゥゥ!」

YEEEEEAAAAAAH ! 

ダムド「さぁさぁさぁさぁ、メトロ祭はまだまだまだまだ続きますっ! 皆様、お時間の許す限りっ……! お時間の許す限り、このメトロシティに御滞留下さいィィ!」

YEEEEEAAAAAAH ! 

ダムド「以上ゥゥ! MCダムドォォ! センキュゥゥ!」

センキュー、ダムド ! (パン、パン、パパパン ! ) センキュー、ダムド ! (パン、パン、パパパン ! )

ダムド「ハーッハッハっ! また来年会おうっ! 来年なっ!」

453: 名無しさん 2016/05/29(日) 22:15:57 ID:Pu5U8rfQ
ハガー「カァ~っ、くっそぉ。また今年もアビゲイルにもっていかれたか……くそっ……!」

ジェシカ「……パパ」

ハガー「お~う、ジェシカっ!? パパの勇姿を見に来てくれたのかっ!?」

ジェシカ「も~う、市長が何してるの……毎年毎年……」

ハガー「このドラム缶祭りは俺の原点でもある。こうやって俺が参加する事によって、市民と俺との繋がりが……」

ジェシカ「……毎年毎年、聞き飽きました~」

ハガー「ガーハッハッハ。難しい年頃なのかな……? ほれ、ジェシカ……今年もお土産だ」

ジェシカ「……」

ハガー「なぁ~にを遠慮しておる……今年のストラップは水色っ! 今年のはクールだな。ほれほれ」

ジェシカ「……色の問題じゃないと思うんだけどなぁ」

ハガー「祭りはまだまだ続くから……ジェシカ、お前も今日ぐらいは羽根を伸ばすがいい」

ジェシカ「うん、そうする」

454: 名無しさん 2016/05/29(日) 22:26:00 ID:Pu5U8rfQ
数時間後ーー


実況「盛り上がっています。このメトロシティ祭……」

YEEEEEAAAAAAH ! 

実況「聞いて下さい。この声援」

YEEEEEAAAAAAH ! 

実況「本日は快晴。雲一つない、青空が広がっています」

YEEEEEAAAAAAH ! 

実況「そして……そこからグググッっと視線を落としてみると……」

YEEEEEAAAAAAH ! 

実況「さぁ、見て下さい。メトロシティのシティの広場ど真ん中に、リング設置されています」

YEEEEEAAAAAAH ! 

実況「そしてそれを取り囲むような、人……人……人の群れ。本日、メトロシティではストリートプロレスの試合が二試合行われようとしています」

YEEEEEAAAAAAH ! 

実況「本日はその試合の実況をケーブルテレビを通して、私が実況させて頂きます。どうか、お付き合い下さい」

YEEEEEAAAAAAH ! 

実況「そろそろ試合開始時刻だと思われます。まだ、試合が始まってないと言うのに、この盛り上がり……非常にメトロシティ祭、盛り上がっております」


エディ「いいかぁ……!? この柵より、前に出た奴は俺がぶん殴るからなっ!? 覚悟があるならチャレンジしてみな……ゲヘヘヘ……」

455: 名無しさん 2016/05/29(日) 22:32:15 ID:Pu5U8rfQ
ひなた「ごめんなさ~い。ちょっと通りま~す……ちょっと通りま~す……ほら、伐も恭介も……こっちこっちっ!」モガモガ

伐「おいおい、この辺でいいんじゃないの……? もうここで見ようぜ……? ここでいいよっ!」

恭介「そうだよそうだよ。この人込みの中……無理だよ。ここでいい、ここで……」

ひなた「何、言ってんの……!? こういうのは最前列で見るもんでしょ! ほらほら、二人ともこっちこっち……多分、あの辺にはスペースあるから……ほら、行くよっ!」モガモガ

伐「引っ張んなって……引っ張んなって、おい……!」

恭介「あ~、すいません……ちょっと、失礼します……すいません、すいません……」

456: 名無しさん 2016/05/29(日) 22:38:18 ID:Pu5U8rfQ
ひなた「あ~、ほらほらっ……! この辺スペースあるよっ!? ここなら三人……あいたっ!」ドンッ

ジェシカ「……痛」ドンッ

伐「あっ、おいっ……! ちゃんと前見てろ、バカっ!」

ひなた「あ~、いたたた……あっ、ごめんなさい……ぶつかっちゃって、ごめんなさい……」

ジェシカ「うん、大丈夫」

ひなた「えへへ。あのぉ、隣り……いいですか? 後、二人いるんですけど……」

ジェシカ「……じゃあ、ちょっとこっち詰めるわね」サッ

ひなた「よかったぁ~! 恭介、こっちこっちっ! ここ空いてるよ~、ここ、ここっ! こっちこっちっ!」

恭介「本当すいません……ああ、すいません……ごめんなさい……失礼しまします……」モガモガ

457: 名無しさん 2016/05/29(日) 22:48:53 ID:Pu5U8rfQ
伐「……いや~、疲れたな。恭介」

恭介「はぁっ、はぁっ……本当、本当……ここまでして最前列確保しなくてもさぁ……?」


ひなた「ごめんなさい。どうしても、あっちの二人が最前列で見たいって言い出して……嫌がる自分を無理矢理……」ウルウル

ジェシカ「……ふ~ん」


伐「あっ、あいつ……!」

恭介「……僕達のせいにしてる」


ひなた「……お一人ですか?」

ジェシカ「うん。一人で見にきたの」

ひなた「……へぇ~」

458: 名無しさん 2016/05/29(日) 22:55:44 ID:Pu5U8rfQ
ひなた「それだったら、一緒に見ましょうよ! ねっ!?」

ジェシカ「うん」

ひなた「ただ、自分はさくら選手のファンなんで、もし春麗選手のファンだったら喧嘩になっちゃうかもしれませんけど……」

ジェシカ「大丈夫。私、あまりそういう事わからないから」

ひなた「あっ、そうなんだ……?」

ジェシカ「コーディって格好いい人が出るって聞いたから、ちょっと見てみようかな~って思っただけ」

ひなた「はぁ~、コーディ選手ですか……コーディ選手……」

459: 名無しさん 2016/05/29(日) 23:03:03 ID:Pu5U8rfQ
ダルシム「……それじゃあ、さくら君。行こうか」ガチャ

さくら「……はいっ!」


オー 、オーオー ! オー、オーオー !

実況「選手が中にいる控え室の扉が開き、そして中から出てきました」


ダール・シム ! ダール・シム ! さ・く・ら ! さ・く・ら !

実況「レフリー服に身を包んだダルシム。本日の試合の裁定は、彼が行います。さぁ、今リングに向かい……そして、リングの中に入りました」

460: 名無しさん 2016/05/29(日) 23:12:57 ID:Pu5U8rfQ
ひなた「先輩~っ! 先輩、先輩、先輩~っ! イエーイっ!」ブンブン

ジェシカ「……あの人がさくら選手?」

ひなた「そうですっ! イエーイ、先輩、先輩、先輩~!」ブンブン

さくら(あっ、最前列にひなたがいる……も~う、今は目立ちたくないのに……)


ダルシム「ナマステ……ナマステ……ナマステ……」ペコペコ


ダール・シム ! ダール・シム ! さ・く・ら ! さ・く・ら !

実況「リング上で四方に向かって頭を下げていく、レフェリーのダルシム。さぁ、ダルシムはここでマイクを握りました」

461: 名無しさん 2016/05/29(日) 23:21:52 ID:Pu5U8rfQ
ダルシム「いや~、実に盛り上がっているな……熱い熱い、メトロシティの皆さん、こんにちは」

YEEEEEAAAAAAH !

ダルシム「本日、レフェリーをさせて頂くダルシムです。一つお見知りおきを……ナマステ……」ペコッ

ナマステー ! ナマステ、ナマステ !

ダルシム「さぁ、もうすぐ試合が行われるのだが……その前に、君達に聞いてもらいたい、知っておいてもらいたい話があるんだ……少し、声を落として私の話を聞いてもらってもいいかな……?」

オー ? オーオー ?


実況「大勢の来場者の前でダルシムが話し始めました」

462: 名無しさん 2016/05/29(日) 23:24:43 ID:Pu5U8rfQ
ダルシム「今日は祭りの多くの屋台が出店してるな……たこ焼き屋……たい焼き屋……ラーメン屋なんかもあったな……? 皆はもう食べたかな……? 私も、少しばかり頂かせてもらった」

オー、オーオー

ダルシム「実に美味しかったよ。やはり、こういった外で食べる食事というのは格別だな。皆も是非とも、足を運ぶといい」

オー、オーオー

ダルシム「私はいっさい料理が出来ないから、ああいう風に料理を作れる人達を尊敬するよ。よく妻にからかわれる……『貴方、料理のさしすせそ』は言える……? なぁ~んてな」

オー、オーオー

ダルシム「さは砂糖……しは塩……すは酢。お酢の事だな……そして、せは醤油……醤油は『せいゆ』と言うらしいな。だから、せなんだそうだ」

オー ! オーオー !

ダルシム「そして、最後のそは……ソースのそだろ……? ソースであってるよなぁ……? 間違ってないよなぁ……? いつも、妻に『貴方、間違ってるわよ』と、バカにされてしまうんだ。ソースじゃないのか……? 違うのか……?」

464: 名無しさん 2016/05/29(日) 23:31:10 ID:Pu5U8rfQ
ミソダゾー ! ソハ、ミソダゾー !

ダルシム「えっ……? 味噌……味噌なのか……へぇ~……」

ミソー ! ミソー !

ダルシム「まぁ、そう言った感じで私はいつも妻にバカにされているんだが……私だって、負けてはいない。そういう時、私決まって妻に言い返す言葉がある……」

オー、オーオー

ダルシム「……だったら君は、プロレス観戦の『さしすせそ』は言えるのかと」

オー ? オーオー ?

ダルシム「そう。『料理のさしすせそ』と同じような、プロレス観戦における『さしすせそ』というものがあるんだ。今日、君達には試合を見てもらう前に、そのプロレス観戦における『さしすせそ』というものを覚えてもらいたい。それを踏まえた上で、観戦してもらいたい」

オー、オーオー

ダルシム「プロレス観戦の場合は『さしすせそ』ではなく、『まみむめも』なんだがな……まぁ、似たようなものだ。それでは、発表するので覚えてくれ」

479: 名無しさん 2016/05/30(月) 22:02:24 ID:Wvs8XvpU
ダルシム「では、先ず……まみむめもの『ま』」

オー ! オーオー !

ダルシム「『マナーを守ろう』」

オー ? オーオー ?

ダルシム「例えば……ここからも見えるが、飲み物片手に集まってくれている方達もいるな。水分補給は勿論大切な事だが、選手達が少し不甲斐ない姿を見せたとしても、そういった物を投げるだとか……そういう行為はマナー違反だ」

オー、オーオー

ダルシム「まぁ、多少の叱咤激励と言う物だったら、構わんがな……しかし、そういった時には君達の声で、選手に『頑張れ~』『負けるな~』……そういったエールという形で、選手達に声をかけてやってほしい……」

オー、オーオー

ダルシム「わかってくれたかな……? まみむめもの『ま』は『マナーを守ろう』のまだ……」

480: 名無しさん 2016/05/30(月) 22:11:26 ID:Wvs8XvpU
ダルシム「さぁ、続いては……まみむめもの……」

ミー ! ミー !

ダルシム「はっはっはっは。元気だなぁ……『み』は『身の安全には注意しよう』」

オー、オーオー

ダルシム「今日はこのメトロシティ祭と言う事で、多くの人が集まっている。多くの人が集まると言う事は、例えば押し合いになったりして……転倒。そういった危険な事も起こり得るという事だ……」

オー、オーオー

ダルシム「楽しむ為に、このメトロシティにやってきたのに……その結果、怪我でもしてしまったら、楽しい思い出が嫌な思い出に変わってしまう……」

オー、オーオー

ダルシム「やはり、私もそうはなって欲しくない……そういう事でな『み』は『身の安全には注意しよう』だ。怪我、事故……そういった物が起こり得ない、観戦行為をな……一つよろしく頼む」

481: 名無しさん 2016/05/30(月) 22:18:10 ID:Wvs8XvpU
ダルシム「さぁ、続けよう……それでは、まみむめもの……」

ムー ! ムー !

ダルシム「『む』……これは先程の『み』と繋がってくる事なのだが……群がらない……『む』は『群がらない』だ……」

オー ? オーオー ?

ダルシム「例えば、選手は君達の付近を通って入場してくる……それに試合中、場外乱闘といった行為も起こり得るかもしれない……」

オー、オーオー

ダルシム「そういった時に、もっと近くでみたい……もっと近くでみたいなんてな……気持ちはわかるが我先にと、そうやって群がるような行為を行った時に……怪我や事故の危険性が出てくるというわけだ……」

オー、オーオー

ダルシム「選手をより近くで見たいのはわかるが……これは守って頂きたい事だ。自分が満足する為に、他の人達をな……危険な目に会わせてはいけない。どうか、一つよろしく頼む。わかったかな……? 『む』は『群がらない』……」


オー ! オーオー !

伐「ははは、ひなた……? お前、注意されてるぞ……?」

ひなた「……う、うっ」

482: 名無しさん 2016/05/30(月) 22:23:58 ID:Wvs8XvpU
ダルシム「続けるぞ。まみむめもの……?」

メー ! メー !

ダルシム「『迷惑行為はやめよう』」

オー、オーオー

ダルシム「熱くなって、テンションが上がるのはいい事だ。だが、その行動で周りの人達の気分を害しては意味がない……」

オー、オーオー

ダルシム「自分だけではなく、隣にいる方……その隣にいる方共々、一緒に楽しんでいこうではないか。今、ここにいる全員で、熱く……燃えていこうじゃないか……なっ?」

オー ! オーオー !

ダルシム「『め』は『迷惑行為はやめよう』だ……」

483: 名無しさん 2016/05/30(月) 22:29:56 ID:Wvs8XvpU
ダルシム「さぁ、これで最後だ……まみむめもの……?」

モー ! モー !

ダルシム「声を落とし、ここまで私の話を聞き入ってくれて感謝する……だがしかし、それももういいんじゃないかな……?」

アー ? アーアー ?

ダルシム「何故ならプロレス観戦における、まみむめもの『も』と言うのは……」

オー ? オーオー ?

ダルシム「『盛り上がっていこう』の『も』だからだ!」

オー ! オーオー !

ダルシム「私の長話はここまでっ……! 君達が静かに聞き入るのここまでっ……! さぁ、それでは始めようかっ!? 先程のような熱い声を聞かせくれっ! 声を出すのも、またマナーの一つだっ! さぁ、叫んでくれっ!」

YEEEEEAAAAAAH !

ダルシム「さぁ、お待たせしました。それでは只今より、ストリートプロレス……特別試合を行わせて頂きますっ!」

484: 名無しさん 2016/05/30(月) 22:34:27 ID:Wvs8XvpU
ダルシム「先ずは、ヤムチャ選手、ガイ選手の入場ですっ! 大きな声援でお出迎え下さいっ!」


YEEEEEAAAAAAH ! 

ヤムチャ「……呼ばれたね」ガチャ

ガイ「……行きましょう」

プーアル「ヤムチャ様、ガイさん、頑張って下さいっ!」


実況「さぁ、いよいよ始まりました。控え室の扉が開き、ヤムチャ選手、ガイ選手の二人が姿を表しましたっ! 今、リングへと向かいます」


ヤムチャ「……ぐるっと回ってから?」

ガイ「……ぐるっと回ってからです」

485: 名無しさん 2016/05/30(月) 22:41:16 ID:Wvs8XvpU
ヤムチャ ! ガーイ ! ヤムチャ ! ガーイ !

実況「そして、本日は私の隣にもストリートプロレスから、ゲストの方がやってまいりました。さくら選手です」

さくら「は~いっ! さくらですっ!」

実況「よろしくお願いします。さくら選手」

さくら「はい、こちらこそよろしくお願いします。いや~、それにしても……メトロシティ、盛り上がってますねぇ?」キョロキョロ


ヤムチャ ! ガイ ! ヤムチャ ! ガイ !


実況「そうですね。観戦者も大きく手を打ち鳴らしながら、ヤムチャ選手とガイ選手の名前を呼んでいます」

さくら「嬉しい事っす」

486: 名無しさん 2016/05/30(月) 22:50:11 ID:Wvs8XvpU
ヤムチャ ! ガーイ ! ヤムチャ ! ガーイ !

ヤムチャ「な~んか、凄いねっ……!? わかったよ、ほらっ!」パシッ

ガイ「頑張りますよ」パシッ


実況「ヤムチャ選手とガイ選手は、地元ファンと交流を図っています。ここは素直にリングに上がらず、リングを周囲をぐるっと歩きながら、そしてこの場に集まったファンへとハイタッチを繰り返していきます」

さくら「いい空気が出来上がってますよ」


ヤムチャ ! ガーイ ! ヤムチャ ! ガーイ !

ヤムチャ「今日はよろしくねっ……! よろしくねっ……!」パシパシ

ガイ「精一杯やるんで、楽しんで行って下さいっ!」パシパシ


実況「ぐるっとリング周りを一周したヤムチャ選手とガイ選手。そして二人はここでリングへと向かいます」

487: 名無しさん 2016/05/30(月) 22:56:51 ID:Wvs8XvpU
ヤムチャ「それじゃあ、頑張るからねっ! よっとっ!」クルンッ


オー ! オーオー !

実況「おっと、ここでヤムチャ選手が……」

さくら「あの人はね、ああいう感じで入場するんですよ」

実況「ヤムチャ選手は、エプロンサイドからロープの上を一回転して、飛び越えての入場ですっ!」


YEEEEEAAAAAAH ! 

ヤムチャ「……へへへ」


実況「これは、いきなり度肝を抜いてきたと言った所でしょうか?」

さくら「まぁ、少なからずは狙ってる部分もあるでしょうね」

実況「これにはメトロシティも沸きますっ! そしてガイ選手もリングインしました」

488: 名無しさん 2016/05/30(月) 23:02:12 ID:Wvs8XvpU
YEEEEEAAAAAAH ! 

実況「さぁ、この声援です」


レッツゴー、ヤムチャ ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、ヤムチャ ! (パン、パン、パパパン ! )

ヤムチャ「あっ、あっ……ども……どもども……」


実況「観客達もヤムチャ選手の名を呼びながら、リズムに
合わせて手を打ち鳴らしています」

さくら「この乗り……いいですよねぇ」

実況「それに応えるように、ヤムチャ選手もリング上から観客席へと頭を下げています。さぁ、ヤムチャ選手とコーディ選手の入場が今、終わったようです」

489: 名無しさん 2016/05/30(月) 23:08:20 ID:Wvs8XvpU
ダルシム「続きましては、ガイル選手、コーディ選手の入場ですっ! こちらも負けじと大きく声援でお出迎え下さいっ!」


YEEEEEAAAAAAH ! 

ひなた「あっ、コーディって……目当ての人、出ますねっ……!?」

ジェシカ「目当てって……そういう意味じゃないんだけど……」クスッ

ひなた「コーディ選手の事、見にきたんですよね?」

ジェシカ「う~ん……まぁ、目当てって言えば目当てになるのかな……? う~ん……」


伐「なんだよ、俺達の事は放ったらかしかよ……」

恭介「ねっ、気が合ったのかな……?」

490: 名無しさん 2016/05/30(月) 23:13:57 ID:Wvs8XvpU
ガイル「よしコーディ、互いにベストを尽くすぞ……」ガチャ

コーディ「はい」

ガイル「よし、いくぞっ!」

プーアル「ガイルさんも、コーディさんも、頑張って下さいっ!」


YEEEEEAAAAAAH ! 

実況「さぁ、続きましてはガイル選手とコーディ選手ですね。こちら控え室から姿を表しました。今、リングへと向かっていきます」

さくら「はい」

491: 名無しさん 2016/05/30(月) 23:19:10 ID:Wvs8XvpU
ガイル「うっしゃうっしゃ、いくぞいくぞ、おいおいおい……ほらほら手を伸ばせ、おらおらおらおら……」パシパシ

コーディ「……お願いします」パシパシ


実況「さぁ、ガイル選手とコーディ選手もぐるっとリングの周りを周って、手を伸ばしてくる観客に向かってハイタッチを繰り返しています」

さくら「これだけ、熱い街だと……ここをホームタウンにしたくなっちゃいますよねぇ。さっきヤムチャ選手が、ド派手な入場で注目浴びましたからね……」

実況「……はいはいはい」

さくら「ガイル選手とコーディ選手も、それに負けないように観客席へとアピールしてますよ」

実況「我らがメトロシティを是非ともホームタウンにして頂きたい所です」


ガイル「おらおら、手ぇ伸ばせ伸ばせ……そこの、姉ちゃんもだっ!」パシパシ

コーディ「んっ、あっ……」

ジェシカ「見にきたよ」ニコッ

498: 名無しさん 2016/05/31(火) 22:01:19 ID:VMkUaW9g
コーディ「ジェシカ、来たんだ……」

ジェシカ「うん。頑張ってね」ニコッ

ひなた「へぇ~、近くで見ると結構結構……へぇ~……」

ガイル「おいコーディ、何やってんだ。とっととリングに……んっ、知り合いか……?」

コーディ「あっ、いや……そ、それじゃあっ……!」

ジェシカ「うん。頑張って」


実況「観客達と手を合わせながら、ぐるっと一周して、今ガイル選手とコーディ選手がエプロンサイドへと上がります。さぁ、こちらも先程のようなド派手なリングインを見せてくれるのでしょうか?」

499: 名無しさん 2016/05/31(火) 22:08:52 ID:VMkUaW9g
ガイル「……よし、いくぜっ!」ガシッ


オー ! オーオー !

実況「どうやらこちらはコーナーポストのようです。エプロンサイドから、コーナーポストへと昇った」


ガイル「さぁさぁ、祭りだ祭りだっ! 盛り上がっていこうぜっ! おらおらおらっ!」パンパン


YEEEEEAAAAAAH ! 

実況「大きく大きく手を打ち鳴らし、盛り上がっていくガイル選手です」

さくら「そうですね! 盛り上がっていきましょうっ!」


ガイル「……よぉ~し」ストン


YEEEEEAAAAAAH ! 

実況「そしてコーナーポストから飛び降り……さぁ、ガイル選手今、リングインいたしました。そして、コーディ選手も今、リングインです」

500: 名無しさん 2016/05/31(火) 22:20:44 ID:VMkUaW9g
レッツゴー、ガイル ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、ガイル ! (パン、パン、パパパン ! )


ガイル「はは、可愛いファンがいるじゃねぇか。お前もすみに置けねぇな……」ガシッ

コーディ「んっ……ま、まぁ……」


実況「観客達もガイル選手の名を呼びながら、リズムに合わせて手を打ち鳴らしています」


レッツゴー、ガイル ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、ガイル ! (パン、パン、パパパン ! )

ガイル「おぉ~い、俺だけじゃねぇぞっ……! こいつもだ……こいつの名前も呼んでやってくれよっ……! コーディって言うんだよっ!」チョイ


レッツゴー、コーディ ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、コーディ ! (パン、パン、パパパン ! )

実況「おっと、なんだこれは。コーディ選手と肩を組んだガイル選手が、コーディ選手を指差すと……リズムはそのまま、ガイルの名前がコーディへと変化しました」

さくら「自分だけではなく、こっちの選手もちゃんと応援して下さいって言ってるわけですね。それに、応えてくれるメトロシティの皆さんも素晴らしいですけどね」

実況「……ほ~う、これは面白いですねぇ」

さくら(う~ん……やっぱり、ガイルさんはこういう細かい所がしっかしてるな……う~ん、ヤムチャさん……)

501: 名無しさん 2016/05/31(火) 22:29:18 ID:VMkUaW9g
ひなた「れっつごー、こーでぃ!」

ジェシカ「ふふ」パンパンパパパン

ひなた「れっつごー、こーでぃ!」

ジェシカ「こーでぃ、ふぁいとー」パンパンパパパン

ひなた「へへ……これ、面白いですねぇ?」

ジェシカ「いつもここの人達、こうやって騒いでるの。もう、毎日うるさくって……」クスクス


ヤムチャ「ね、ねぇ……ガイ君……ガイ君、この手拍子の奴って……まだ、名前呼ばれてないよねぇ……?」ボソッ

ガイ「……俺は呼ばれてないです」ボソッ

ヤムチャ(え~っと……これは、どうなのっ……!? やっぱり、皆の名前が均等に呼ばれる……そういう感じにしておいた方がいいはずだよな……うん、多分そっちの方がいいと思う……)

502: 名無しさん 2016/05/31(火) 22:36:50 ID:VMkUaW9g
ヤムチャ(待てよ待てよ……俺は後輩……だけど、年上……そして、ガイ君よりも強い……という事は、ガイルさんみたいに……そうそう、ガイルさんみたいに……)

レッツゴー、コーディ ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、コーディ ! (パン、パン、パパパン ! )

ヤムチャ(う~ん……とりあえず、見よう見まねで頑張ってみようっ! やるっきゃないっ……!)


さくら(……まっ、仕方ないか)


ヤムチャ「ガイ君、そのまま……そのままでいてねっ!」

ガイ「……んっ?」

ヤムチャ「おいおいおいおい……皆、皆っ……! こっちにもいるぞっ……! 名前、呼び忘れてないかなっ!?」


実況「……おっと?」

さくら(……おっ!?)

503: 名無しさん 2016/05/31(火) 22:44:28 ID:VMkUaW9g
レッツゴー

ヤムチャ「ガーイっ!」ビシッ

(パン、パン、パパパン ! )


実況「ここで、ヤムチャ選手が隣に立っているガイ選手を、リズムに合わせて強く指差しました」

さくら(いいじゃんいいじゃん。そうそうそうそうっ……!)


レッツゴー

ヤムチャ「ガーイっ!」ビシッ

(パン、パン、パパパン ! )


レッツゴー、ガーイ ! (パン、パン、パパパン ! )レッツゴー、ガーイ ! (パン、パン、パパパン ! )

実況「すると……! おぉ~っ! リズムはそのまま……先程まではコーディ選手の名前呼んでいた観客達が、今度はガイ選手の名前も呼び始めますっ!」

504: 名無しさん 2016/05/31(火) 22:50:43 ID:VMkUaW9g
ヤムチャ「そうそうそうそうっ……! よしよしよしよしっ……!」パンパン

レッツゴー、ガーイ ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、ガーイ ! (パン、パン、パパパン ! )

ガイ「ありがとうございますっ! やってやりますよっ……!」ググッ


実況「いや~、これは……面白いですねぇ!」

さくら(ガイ君もいいよっ……!)

実況「ガイ選手も、ガッツポーズでコールに応える姿を見せています」

さくら「やっぱり、ここの人達は自分が主役じゃないと気がすまない……って、人達ですからねぇ」

実況「……はいはいはい」

さくら「こういった声援でも、全部自分の物にしたい。相手に取られるのは気に食わないっ……! な~んて、方々なんですよ」

実況「ほうほう、そういう事なのですか」

505: 名無しさん 2016/05/31(火) 23:00:46 ID:VMkUaW9g
ガイル「……おいおい、ふざけてんじゃねぇぞ、オラ!」

ヤムチャ「……んっ?」

ガイル「コーディの名前が呼ばれてんだろがっ……! 余計な事してんじゃねぇよ、この野郎っ……!」ズガズガ


オー ? オーオー ?

実況「おっと、しかしここでガイル選手が険しい表情をしながら、ヤムチャ選手の方へと向かっていく……のか……?」

さくら「自分達のチームへ来ている声援が相手チームにいっちゃったら……まぁ、面白くありませんからね。怒っちゃったのかな?」


ガイル「勝手な事してんじゃねぇぞ、オラ……殺すぞ、てめぇ……あぁっ……!?」ギロリ

ヤムチャ(怒ってる……怒ってるけど……俺は、多分間違ってない……と、思う。それに……)

ガイル「大人しく待てねぇのか、おめぇはよぉ……? ああっ、聞いてんのかオイっ!」

ヤムチャ(目は怒ってない。大丈夫だ……だから……)

506: 名無しさん 2016/05/31(火) 23:09:10 ID:VMkUaW9g
ヤムチャ「……うるせぇ、突っかかってくるんじゃねぇよ」ドンッ

ガイル「……うおっと」ヨロッ


オー ! オーオー !

実況「おっ……? しかし、ここはヤムチャ選手がガイル選手の胸を強く押していきます」

さくら「あらら」


ヤムチャ「俺、口喧嘩は苦手なんだよ。文句があるなら……試合で決着つけましょうよ……? ねっ……?」ググッ

ダルシム「その通りだ。わざわざリングを用意したんだ。試合で決着つければいい」


オー ! イイゾー ! ヤレヤレー !

実況「ヤムチャ選手は大きく大きく手を開いて、少しばかり挑発的な態度をとっていきます」

さくら「こんな人達なんですよ」

507: 名無しさん 2016/05/31(火) 23:15:18 ID:VMkUaW9g
ガイル「へぇ~、そういう態度取るってのかい。だったら……オイっ、コーディ引っ込んでなっ!」

コーディ「はい!」

ガイル「いいじゃんいいじゃん、面白ぇじゃん……試合で決着つけてやるよよ……先発は俺がいってやる……」


オー ! オーオー !

実況「ここでガイル選手がコーナー付近を指差すと、それに合わせてコーディ選手がロープを潜りエプロンサイドへと動きます」

さくら「と言う事は、ガイル選手が先発で出てくるワケですね」


ヤムチャ「……こっちは俺がいくよ。ガイ君、下がってて」

ガイ「了解です」


オー ! オーオー !

実況「同じく、ヤムチャ選手もコーナーを指差し……するとガイ選手がロープを潜りエプロンサイドへと移動します」

さくら「こっちはヤムチャ選手が先発……ヤムチャ対ガイル選手からのスタートになりますね」

508: 名無しさん 2016/05/31(火) 23:21:43 ID:VMkUaW9g
Yeeeeeaaaaaah !

ダルシム「よしよし、それじゃあゴングが鳴ってからだぞ……」

ガイル「……了解」

ヤムチャ(確かに、今日はいつもとはノリが違う所があるが……大丈夫っ! 本質は変わらないはずだ……さっきだって上手くいった……)


実況「さぁ、レフェリーが宥めるようにしながら、ヤムチャ選手……ガイル選手……リング中央で相対します」


ダルシム「よ~し、それじゃあ試合開始だっ! ゴングを鳴らしてくれっ!」

さくら「……ほい」カーン


YEEEEEAAAAAAH !

実況「そして、今ゴングが鳴らされました。いよいよ、試合が始まります」

510: 名無しさん 2016/05/31(火) 23:27:09 ID:VMkUaW9g
ガイル「……先手必勝、いくぜっ!」ダダッ

ヤムチャ「……んっ!?」


オー、オーオー

実況「試合開始と同時に、ガイル選手が体勢を低くして突っ込みましたっ!」

さくら「……足かな!?」


ガイル「その足……頂くぜっ……!」

ヤムチャ「おっと、させるかよっ……!」ヒョイ

ガイル「……チィッ」スカッ


オー 、オーオー

実況「おぉ~っと、しかし……これは……!?」

さくら「ヤムチャ選手が避わしましたね!」

511: 名無しさん 2016/05/31(火) 23:32:48 ID:VMkUaW9g
ヤムチャ「どうしたどうした、そんなもん……」

ガイル「ヘッ、まだまだ……おらぁっ……!」ダダッ

ヤムチャ「……んあっ!?」


オー、オーオー

実況「あっとぉ、しかしっ……!?」

さくら「すかさず体勢を立て直し、もう一回いきました」


ガイル「……掴んだっ!」ガシッ

ヤムチャ「うおっとっ……! させるかっ……!」ガシッ


オー、オーオー

実況「……あっとぉ~!?」

さくら「ガイル選手は足を掴みましたが……ヤムチャ選手が腰を落として、上から胴回りを掴んでいますねぇ。タックルを切ったってヤツです」

実況「ここはヤムチャ選手、ガイル選手のタックルを切っていきます」

527: 名無しさん 2016/06/02(木) 22:00:15 ID:ZUd9FWCE
ヤムチャ「……よしよし」ググッ

ガイル「……ケッ」モゾモゾ


オー、オーオー

実況「上からヤムチャ選手が押さつけるかのように、ガイルの選手の身体を捉えております」

さくら「そうっすね」

実況「さぁガイル選手、ここからどうする? 少し、体勢を横向きにしたか?」


ガイル「……いい気になられちゃ、困るんだよ。よっと!」グイッ

ヤムチャ「……んあっ?」


実況「……下からガイル選手がヤムチャ選手の脇下に首を差し入れたか?」

さくら「あっ、入れました」


ガイル「下から持ち上げるぜ! そらよっとっ!」ググッ

ヤムチャ「おっ、おっとっとっとっ……!」


実況「そして自身の肩へとヤムチャ選手を抱えるようにして、下から持ち上げていく」

528: 名無しさん 2016/06/02(木) 22:04:26 ID:ZUd9FWCE
ガイル「……転がってなっ!」グルンッ

ヤムチャ「……いでっ!」ビターンッ


オー、オーオー

実況「ヤムチャ選手の身体が抱え上げられ、半回転しながらマットへと落とされます。背中から落ちていきました」

さくら「ファイヤーマンズキャリーですね」


ガイル「とりあえずは、じっくりいこうか……そらよっ!」シュルッ

ヤムチャ「ああっ……!」

ガイル「……へへ、グラウンドヘッドロックだ」ギリギリ


実況「ガイル選手は素早くマットに倒れたヤムチャ選手の頭部へと腕を回していきます」

さくら「おっと、グラウンドヘッドロックの体勢へと捉えましたかね?」

529: 名無しさん 2016/06/02(木) 22:08:23 ID:ZUd9FWCE
オー、オーオー

ガイル「ほれほれ、どうしたどうした……?」ギリギリ

ヤムチャ「いででで……あでででで……」


さくら「ここは先手を取ったのはガイル選手ですね」

実況「そうですね」

さくら「最少はこういう感じで、相手のスタミナを削っていくっていうのが、結構いい作戦なんですよ」

実況「……なるほど~」


ヤムチャ「……ちくしょうっ!」ガシッ

ガイル「……んっ?」


実況「……今、ヤムチャ選手が動きましたかね?」

さくら「そうですね。何もしないでいても、ただスタミナが奪われるだけですからね。何か反撃の一手を模索しているのではないでしょうか?」