ヤムチャ「プーアル! プロレス団体から俺にオファーが来たぞ!」 前編 
 
ヤムチャ「プーアル! プロレス団体から俺にオファーが来たぞ!」 後編 

ヤムチャ「プーアル!俺はプロレス団体に就職して頑張るぞ!」 前編 

ヤムチャ「プーアル!俺はプロレス団体に就職して頑張るぞ!」 後編

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体に就職したのは失敗だったぞ!」 前編 

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体に就職したのは失敗だったぞ!」 後編 

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体でやっていくのは難しいぞ!」 前編 

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体でやっていくのは難しいぞ!」 後編 

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体で少し上手くやれてきたぞ!」  前編 

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体で少し上手くやれてきたぞ!」 後編

ヤムチャ『プーアル! プロレス団体で少し上手くやれてきたぞ!』 

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体で人間関係も良くしていくぞ!」 前編 

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体で人間関係も良くしていくぞ!」 後編 

ヤムチャ『プーアル! プロレス団体で人間関係も良くしていくぞ!』 前編 

ヤムチャ『プーアル! プロレス団体で人間関係も良くしていくぞ!』 後編 

ヤムチャ[プーアル! プロレス団体で人間関係も良くしていくぞ!]

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体がピンチだぞ!」

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体がピンチだぞ!!」 

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体がピンチだぞ!!!」

ヴァイパー「春麗! PVの第一弾が完成したわよ!」 

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体で悪者と戦うぞ!」 前編 

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体で悪者と戦うぞ!」 後編 

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体で悪者と戦うぞ!!」 

プーアル「ヤムチャ様! 一週間を振り返ってみましょうか!」 

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体を盛り上げていくぞ!」 前編 

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体を盛り上げていくぞ!」 後編 

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体を盛り上げていくぞ!!」

プーアル「ヤムチャ様! 一週間を振り返ってみましょうか!!」 

ヴァイパー「春麗! PVの第三弾が完成したわよ!」 

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体で女子選手がメインだぞ!」 前編

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体で女子選手がメインだぞ!」 後編 

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体で女子選手がメインだぞ!!」 前編 

ヤムチャ「プーアル! プロレス団体で女子選手がメインだぞ!!」 後編

ヤムチャ「プーアル! メトロシティのお祭りでプロレスをするぞ!」 前編 

ヤムチャ「プーアル! メトロシティのお祭りでプロレスをするぞ!」 後編

ヤムチャ「プーアル! メトロシティのお祭りでプロレスをするぞ!!」

1: 名無しさん 2016/07/03(日) 22:02:08 ID:sn7cD0UQ
あれから一週間ーー


ヤムチャ「おはようございま~す」

プーアル「皆さん、おはようございます!」

リュウ「お~う」

ケン「お~う、ヤムチャか。おはようさん」

リュウ「昨日、どうだった?」

ヤムチャ「あっ、昨日ですか? 昨日は結構、上手く出来たとは思います。楽しい一日でしたよ!?」

リュウ「そりゃよかった」

ケン「それじゃあ、その調子で今日もしっかりやってくれよ。今日は俺とお前でだ」

ヤムチャ「そうですね。この前の事もありますし……」

プーアル「そこをヴァイパーさんのPVで大々的に宣伝されていますからね。ヤムチャ様、頑張りましょう」

ヤムチャ「おう」

4: 名無しさん 2016/07/03(日) 22:14:34 ID:sn7cD0UQ
リュウ「だけど、いいのかねっと……」

ケン「何が?」

リュウ「いや~、なんて言うか俺がゆっくりしててよ……」

ケン「そこは仕方ねぇじゃねぇか。お前だってたまには身体休める事も必要だろ?」

リュウ「そうだけどさ」

ケン「サガットも以前そういう事言ってなかったか? 休める時には休む……今日は俺とヤムチャに任せて、お前はゆっくりしておけ。また明日から必要になってくるんだから。なっ?」

ヤムチャ「俺もそう思います」

リュウ「……ゆっくりか」


ベガ「いや、お前にゆっくりなどはさせない。リュウ……今日はお前にも出てもらうぞ」

バイソン「うい~っすっ! おはようさ~んっ!」

5: 名無しさん 2016/07/03(日) 22:22:30 ID:sn7cD0UQ
ケン「おっ、ベガさんにバイソン……」

ヤムチャ「おはようございます!」

プーアル「ベガさん、バイソンさんおはようございますっ! サガットさん達は?」

バイソン「あ~、アイツらはガイルとナッシュの所に行ってるよ。今日はそっちとだからな」

リュウ「……出番があるってのは?」

ベガ「リュウ、お前には今日はマイクだけでもいいから出てもらいたい」

リュウ「……マイク?」

ベガ「まぁ、王者戦に関してだな。今日の私とバイソンの試合の後……乱入してこい。暴れろとは言わんがな」

6: 名無しさん 2016/07/03(日) 22:33:17 ID:sn7cD0UQ
ベガ「私の防衛戦もシャドルーを一巡した。その間、お前達空手軍団は私の横暴を指を加えて眺めているだけ……そこは、そろそろ動いていかないとな」

リュウ「……ほう」

ベガ「今日はガンガン来てもらいたい。その為に今日は第五試合にタイトルマッチをセッティングしたというワケだ」

ケン「でもよぉ……?」

ベガ「……どうした?」

ケン「第五試合でいけるの……? 前のバルログ戦は、早い時間にしたからだけど……今日は、なぁ……?」

ベガ「私を舐めて貰っては困る。今日もそれなりのプラン用意してきている」

バイソン「俺もいるんだぜっ! 俺も俺もっ!」

ケン「……ふ~ん」

ベガ「女子部も元気になってきた事だし……男の私達が負けてるワケにはいかん。まっ、とにかく内容を説明しようか」

8: 名無しさん 2016/07/03(日) 22:39:01 ID:sn7cD0UQ
ーーー


春麗「……うんうん」

さくら「それで……そんな感じで今日の春麗さんは……」

春麗「うんうん。了解了解」


ローズ「……」ジーッ

キャミィ「……」ジーッ

かりん「……」ジーッ


さくら「んっ……? なぁ~んか、視線感じるぞ……?」チラッ

春麗「……ちょっと、何見てるのよ。あんた達」チラッ

9: 名無しさん 2016/07/03(日) 22:46:17 ID:sn7cD0UQ
ローズ「私達も一緒になって話を聞いてるだけよ。そんな言い方されたら、お姉さん達悲しいわ」

かりん(う~ん、怪しい気配……私には、わかりませんわね……)

キャミィ「タオル……タオル……タオル何処いっちゃったんでしょう……」キョロキョロ

さくら「……なぁ~んか、怪しいなぁ」

ローズ「う~ん……ねぇ、さくらちゃん。ミカさんとララさんは?」

さくら「あ~、まだ来てないっすね。多分、もうすぐ来るとは思います」

ローズ「あら、そう」

12: 名無しさん 2016/07/03(日) 22:52:54 ID:sn7cD0UQ
さくら「ミカさんと、ララさんは……」


ゴンゴンゴンゴン ! ゴンゴンゴンゴン !


さくら「うわっ……! なんだっ……!?」ビクッ

ローズ「わっ、びっくりした~。ちょっとちょっと何よ……?」ビクッ

春麗「ノックかしら……? これはノックでいいのかしら……?」


ゴンゴンゴンゴン ! ゴンゴンゴンゴン !


さくら「まぁまぁまぁまぁ、ノックでしょうねぇ。相手は想像つきますが……ちょっと、ごめんなさ~い。行ってきま~す」ガチャ

13: 名無しさん 2016/07/03(日) 22:56:52 ID:sn7cD0UQ
ユン「あ~っ、お~お~お~お~っ! よかったよかった、プロデューサーだっ!」

ヤン「おはようございます」

さくら「やぁ~っぱり、ユンさんだったか……どうしたんすか?」

ユン「いや~、プロデューサーに緊急の用事があって来たんだよ」

さくら「あ~、そう。緊急なのはなんとなくニュアンスで伝わったけど、ノックはもうちょっと……ねぇ……? 春麗さんも、ローズさんも皆びっくりしてたよ……?」

ユン「あ~、そうなの……? 春麗さんに、ローズさん……メンゴメンゴっ!」

春麗「……」

ローズ「……」

ヤン「……」ペコッ

14: 名無しさん 2016/07/03(日) 23:04:06 ID:sn7cD0UQ
さくら「も~う……それで、緊急の用事って何なの……?」

ユン「俺、凄ぇいいプランを思いついたの! それで、その話をプロデューサーにね!?」

さくら「……あははは、また何か考えたんだ?」

ユン「今回のは、絶対にプロデューサーも納得するんじゃねぇかなぁと、俺は思うっ!」

さくら「それで、押し掛けてきたんだ?」

ユン「押し掛けて来たって言い方は酷くね……? だって、レインボー・ミカとララはまだ来てないんでしょ? あの二人が到着したら、プロデューサーはそこと……ねっ……?」

さくら「あ~、そうっすね……」

ユン「本当は俺だって、昨日のウチに話したかったよっ! だけどプロデューサー、昨日出掛けてたじゃんっ……! いなかったじゃんっ……!」

さくら「あ~、はいはいはい……申し訳ないっす」

ユン「今日、プロデューサーと話すんだったら、この時間しかないでしょ!?」

15: 名無しさん 2016/07/03(日) 23:12:11 ID:sn7cD0UQ
春麗「さくら、ユンと話してらっしゃい……」

さくら「……えっ?」

春麗「言ってる事は一理あるんじゃない? アタシ達の方は、到着してからでも大丈夫よ。だから、ユンと行ってらっしゃい……」

ユン「ほらほら、プロデューサー。春麗さんもああ言ってる事なんだしさ。なっ、話を聞こうよっ! 俺の話を聞こうよっ!」グイグイ

さくら「あ~あ~、引っ張らない、引っ張らない……」

ユン「もう俺だって、プロデューサーに迷惑はかけたくないんだよっ! だから、ちゃ~んとプロデューサー話を聞いて貰ってから、これがいけるのかいけないのかを、判断してもらいたいんだよっ! 今日はわざわざ家から持ってきたから!」

さくら「持ってきた……? 何か、持ってきたんすか……?」

ユン「うん、だから見てくれ。なっ、なっ……? とりあえず、行こう行こう」グイグイ

さくら「あ~っ、わかったから、引っ張るのはやめましょうよ。ユンさん……あ~っ、ちょっと……ちょっと席外しますねっ……!?」

ヤン「……お騒がせしました。すいません」バタン

16: 名無しさん 2016/07/03(日) 23:16:57 ID:sn7cD0UQ
春麗「はぁ、うるさい奴ね。まっ、静かになったからこれでいっか」


ローズ「かりんちゃん……かりんちゃん……」クイクイ

かりん「……はい」コソッ


春麗「本当、ユンは……んっ……?」


ローズ「ないよね……? ないよね……?」ヒソヒソ

かりん「う~ん、ないとは思いますけど……キャミィはどう思います?」ヒソヒソ

キャミィ「う、う~ん……」

17: 名無しさん 2016/07/03(日) 23:21:10 ID:sn7cD0UQ
春麗「ねぇ……あんた達、さっきからコソコソコソコソ何話してるの……?」

ローズ「あっ、春麗……あのねぇ……? 最近のさくらちゃんなんだけどさぁ……?」

春麗「うん」

ローズ「……ちょっと、男の気配感じない?」

春麗「あっ……! やっぱりアンタもそう思うっ!?」

ローズ「うん。そういう風に睨んでるのよ」

春麗「実は、アタシもそう思ってたのよ。そういうの出てるわよねぇ? 出てる出てるっ……!」

18: 名無しさん 2016/07/03(日) 23:27:05 ID:sn7cD0UQ
かりん「ローズさんだけじゃなくて、春麗さんもですわ。これは本格的に確定になってきたのかもしれませんわ。ねぇ、キャミィ?」

キャミィ「そうですね」

かりん「年の功でも言えばいいのですかね? これ、私達も隠し事は出来ませんわね」

キャミィ「そうかもしれませんね」


春麗「ちょっと、ソコっ……! 聞こえてるわよっ!」

ローズ「何が年の功よ~」


かりん「失礼しましたわ」


ローズ「だから、その相手が誰なのか……ちょ~っと、気になっちゃってね……」

春麗「あっ、わかったっ! だからあんた達、さっきさくらの事じっと見てたんだ!?」

ローズ「そ~うそうそうそうっ!」

29: 名無しさん 2016/07/04(月) 22:00:39 ID:qw84k.rE
ローズ「最近、随分とユン君ヤン君と一緒にいる所多いから疑ってた部分はあったんだけど……」

春麗「ないでしょ? だって、今の見たでしょ。な~いないないない」

ローズ「う~ん、ユン君は除外してもいいかもね」

春麗「だって、アイツらと一緒にいるにのは……そういう風に言われてるからでしょ?」

ローズ「ベガ君も手がつけられなくなっちゃったのかな~? でも、だからと言ってさくらに押し付けるのってのは……」

春麗「そうよねぇ~、それは違うわよね~。大体さくらの担当はこっちなんだから……」

ローズ「ユン君なんかより、こっちの事……ねぇ、かりんちゃん……?」

かりん「……んっ?」

30: 名無しさん 2016/07/04(月) 22:09:05 ID:qw84k.rE
春麗「アタシが言うのもなんだけど、アンタはさくらの都合のいいように使われてる部分がちょっとあるからね」

ローズ「本当、あなたが言うって話よねぇ!? アタシだって、あんたの都合のいいように使われてるんだからっ!」

春麗「ローズは……まぁ、仕方ないじゃない」

ローズ「……んもう」

春麗「時にはね……さくら相手だろうが、ガツンと言ってみるってのもありなんじゃない……?」

ローズ「……かりんちゃんは、まだ若いんだから」

かりん「大丈夫ですわよ。さくらはしっかり私の事も考えてくれてますわ」

春麗「そうやってねぇ、若い時から落ち着いてるとすぐローズみたいに……」

ローズ「……コラっ!」

かりん「ふふ、只でさえこっちにも、うるさい二人がいると言いますのに……今、私が我儘言ってさくらの負担を大きくするわけにはいきませんわ」

春麗「……うるさい二人って、どういう事~!?」

ローズ「それは、春麗とキャミィの事だよねぇ~!?」

かりん「ふふ、どうでしょう」クスクス

31: 名無しさん 2016/07/04(月) 22:17:31 ID:qw84k.rE
そしてーー


ディージェイ「イヤッホオオォォゥ!」ガスッ

本田「……ぐっ!」

ディージェイ「まだまだ、いくよ~! ワンモアっ!」ガスッ

本田「……おぐっ!」


実況「さぁ、ディージェイのローリングソバットっ! あっ、いやっ! ここは連発できましたね!」

フェイロン「得意のダブルローリングソバットですね」


ディージェイ「ヘイヘ~イっ! ファンキーなビートを刻んでいくよぉ~! ワンモアっ!」ガスッ

本田「ぐっ……!」ヨロッ


実況「おぉ~っと、ここは更に続けていきましたっ! ディージェイの身体が人間ゴマと化し、もう一撃ィ!」

フェイロン「トリプルでしょうか……? フォースでしょうか……?」

32: 名無しさん 2016/07/04(月) 22:22:01 ID:qw84k.rE
ディージェイ「ヘイヘイ、ワンモアっ……!」クルッ


実況「どうやら、フォースのようだっ! ダブルのダブルっ! ディージェイは再び仕掛けますっ!」

フェイロン「はい」


ディージェイ「ヘーイっ! ダブルローリングソバ……」

本田「……このド阿呆がああぁぁっ!」バッチーン

ディージェイ「オ、オウ……ノー……」クラッ


オー ! オーオー !

実況「あっ、いやっ! ここはカウンターですっ! 本田のカウンタァ!」

フェイロン「おおっ」

実況「ディージェイの動きに合わせて、本田が鋭い張り手をディージェイの顔面へとお見舞いィ! ディージェイの動きが止まりますっ!」

33: 名無しさん 2016/07/04(月) 22:29:17 ID:qw84k.rE
本田「このたわけ者がぁぁっ……!」バッチーン

ディージェイ「……おぐっ」ヨロッ

本田「ド阿呆がああぁぁっ……!」バッチーン

ディージェイ「……お、おう」ヨロッ


オー、オーオー

実況「今度は本田がいきますっ! さぁ、得意の張り手攻撃ですっ! ディージェイへと打ち込んでいきます!」

フェイロン「得意の相撲スタイルに持ち込めましたね」

実況「さぁさぁ、突っ張り突っ張りっ! のこったのこったっ! 本田ディージェイの身体をコーナー付近へと押し込んでいきますっ!」


本田「……どぉぉすこいっ!」バッチーン

ディージェイ「……オウっ!」ドスッ


実況「さぁ、ディージェイの身体がコーナーマットへと押し付けられましたっ!」

34: 名無しさん 2016/07/04(月) 22:36:25 ID:qw84k.rE
本田「……ったくっ!」ノッシノッシ


実況「さぁ、そして本田はディージェイから距離を取るように、対角線コーナーの方へと移動していきます」

フェイロン「そうですね」

実況「さぁ、ディージェイに狙いを定めつつ……」


本田「よおおぉぉっしゃっ! いくでええぇぇっ……!」ガシッ


実況「おぉ~っと、腕をクロスさせて……そして顔の前へと持っていくっ! これはこれは……!?」

フェイロン「スーパー頭突きではないでしょうか?」

35: 名無しさん 2016/07/04(月) 22:42:12 ID:qw84k.rE
本田「……だあああぁぁっ!」ダダッ


実況「さぁ、本田が勢いよく突っ込んだっ! 狙うは串刺しのスーパー頭突きっ!」

フェイロン「いきました」


ディージェイ「ヘーイっ! そんな攻撃食らっちゃたら、ミーはペチャンコになっちゃうよっ! そんなのゴメンだねっ!」ササッ

本田「……んあぁっ!?」


実況「あ~っと、いやいやいやっ……! ここはディージェイがっ……!?」

フェイロン「あっ」

36: 名無しさん 2016/07/04(月) 22:48:51 ID:qw84k.rE
ディージェイ「ヘイヘイ、加速をつけてあげるよぉ~! ミーはなんて優しい男だっ! そぉ~れっ!」パシッ


実況「ヒラリと身を翻し、マタドールっ! そしてディージェイは更に本田の背中を押すように触れるっ!」

フェイロン「おぉ~っと」


本田「うっ……ごああぁっ……!」ドスッ


オー、オーオー

実況「おぉ~っと、そして勢い余って、本田は肩からマットへとぶつかってしまうっ!」

フェイロン「あ~、避けられましたね」

実況「おっとおっと、本田の上半身がトップロープとセカンドロープの間から、エプロンサイドへと身を乗り出すような体勢になっていますっ! ここは、本田っ! 自爆となってしまったっ!」

38: 名無しさん 2016/07/04(月) 22:59:01 ID:qw84k.rE
ディージェイ「さぁさぁ、ファンキータイムの始まりだよっ……! イヤッホゥ!」ダダッ


実況「おぉ~っと、そしてここで間髪入れずに、ディージェイが突っ込んだっ!」

フェイロン「……あ~」


ディージェイ「……イヤッホオオゥ!」シュタッ


実況「さぁ、そしてディージェイはフワリ飛び上がって……」

フェイロン「……んっ?」


ディージェイ「……ったああぁぁっ!」ドスッ

本田「……うぐっ!」


実況「トップロープを両手で掴んでバランスを取りつつ、本田の背中の上へとフットスタンプのような形で飛び乗っていきますっ! いやっ、背中なのでこれはバックスタンプでしょうかね?」

フェイロン「……バックスタンプって名前、格好いいですね?」

実況「格好いいですよね!? 私も今言ってて、思いましたよっ! いや~、フェイロンさん。気が合いますねぇ!?」

39: 名無しさん 2016/07/04(月) 23:06:39 ID:qw84k.rE
ディージェイ「Mr.本田……今日はスラッシュメタルのビートだ……準備はいいかな……?」

本田「……んああっ、何を言うとるかわからん」

ディージェイ「だったら、ミーが教えてあげるよっ……! Mr.本田は今からバスドラムだっ……!」ムクッ


実況「んっ……? おっと、ディージェイは何やら狙っているのか? そのまま本田の背中の上で立ち上がっていきますねぇ?」

フェイロン「あっ、そうですね」


ディージェイ「いくよぉ~っ! ズダダンっ! ダダダンっ! ダダダンっ! ダダダンっ!」ドゴドゴ

本田「お、おぐっ……! おぐっ……! ぐおっ……!」


オー ! オーオー !

実況「お~っと、立ち上がったディージェイはロープで身体を固定しながら、そのまま小刻みなストンピングの連打連打連打連打っ!」

フェイロン「おぉ~っと、いってますね」


ディージェイ「ズダダンっ! ダダダンっ! ダダダンっ! ダダダンっ! ダダダ~ン、ダンっ! ドーンっ!」ドスッ

本田「……ぐあっ!」


オー ! オーオー !

実況「さぁさぁ、しこたま踏みつけていった後……止めの一撃と言わんばかりに本田の背の上で飛び跳ね、そして両足で踏みつけていきますっ!」

フェイロン「数、打っていきましたねぇ」

実況「さぁ、ディージェイはロープから手を離し、本田の背の上から降りていきますっ! あ~っと、そして本田がガックリと崩れたっ!」

40: 名無しさん 2016/07/04(月) 23:12:31 ID:qw84k.rE
パチパチ……パチパチ……

ディージェイ「拍手じゃないでしょ……? メタルと言えばヘッドバンギングでしょ……? こうだよ、こうこう……」ブンブン


実況「おぉ~っと、そしてここでディージェイは……?」

フェイロン「……んっ?」


ディージェイ「バーン、ババーン、バンバンババーンっ! ズダダン、ダダン、ダーンっ! ジャジャジャーンっ……!」ブンブン


オー ? オーオー ?

実況「何やら、激しく地団駄を踏み込みつつ大きく大きく頭を振っています! これは何でしょう?」

フェイロン「何でしょうかねぇ……? これは……わかりませんねぇ……」

実況「何か狙っているんでしょうかねぇ? まぁ、しかしそこはディージェイですからねぇ?」

フェイロン「そ、そうですね」

42: 名無しさん 2016/07/04(月) 23:17:02 ID:qw84k.rE
ダン「おいおい、ディージェイ……何やってんだよ、おい……」ササッ

ディージェイ「……んっ?」


実況「あっと、そしてここでレフェリーがディージェイに近づき、何やら言っております」

フェイロン「と言う事は……意味のない事だったのでしょうか?」


ダン「さっきの攻撃……アレ、反則だぞ……?」

ディージェイ「ホワーイっ!? 何故っ!?」

ダン「だって、ロープ掴みながら攻撃してただろ……? それに本田の身体もロープに触れてた……反則だ、反則」


実況「しかし、それだからこそ……どう動いてくるのか、わからないと言った脅威になる部分もあるんですよねぇ?」

フェイロン「そうですねぇ、読めないタイプですよ」

43: 名無しさん 2016/07/04(月) 23:22:50 ID:qw84k.rE
本田「う、ううっ……あ~、くそっ……!」ムクッ


実況「あっと、ここで本田が動きましたかね?」

フェイロン「あっ、動きましたね」


ダン「ディージェイ君、反則攻撃はよくないよ~。なぁ、ディージェイ君……」

ディージェイ「ミーは知らなかったんだよ~、悪意があったわけじゃな~い」


本田「ああっ……たらふく踏みつけてやがって……くっ、くっ……」ヨロヨロ


実況「さぁ、本田はそのままディージェイへと向かっていくっ! おっと、そしてディージェイの注意はレフェリーへといっているかっ!?」

フェイロン「あっと、これはチャンスかもしれませんね」

44: 名無しさん 2016/07/04(月) 23:29:47 ID:qw84k.rE
本田「そこ危ないから退いとってぇや……」ドンッ

ダン「……うおっ」ヨロッ


実況「さぁ、本田は邪魔だと言わんばかりに軽くレフェリーを押します!」


本田「……そぉ~らっ! 掴まえたでっ!」ガシッ

ディージェイ「オ、オウっ……! いつの間にっ……!?」


実況「さぁ、そして正面からディージェイの腰回りを掴み……捉えましたっ!」

フェイロン「おっ」


本田「よぉぉっこいしょおぉっ! いくでえぇぇっ……!」ブンッ

ディージェイ「オ、オウ……ノオオォォっ!」ビターン


実況「さぁ、身体を捻りつつ、ディージェイの身体をスイングさせて後方へと叩きつけていきました」

フェイロン「はい」

実況「やはり、本田も負けてはいないっ! ここはスロイダーですっ!」

45: 名無しさん 2016/07/04(月) 23:34:45 ID:qw84k.rE
本田「……ったく」ムクッ


実況「さぁ、ディージェイを叩きつけた本田は上体を起こし……」

フェイロン「そうですね」


ディージェイ「ヘイヘイ、オーライっ!」シュルッ

本田「んっ……? ああっ……!?」


オー ? オーオー ?

実況「あっ、待って下さい……? これ、ディージェイが捉えましたかね?」

フェイロン「あっ!」


本田「う、うおっ……! く、くそっ……!」モガモガ

ディージェイ「ヘイヘイヘイヘイっ……! これは反則じゃないだろっ!? ねぇ、Mr.ダンっ……!?」

ダン「お、おうっ……! それは反則じゃねぇぞっ!」


オー ! オーオー !

実況「ここはディージェイが上手く下から本田の腕を取り、そして首筋に足を回して捉えましたっ! 三角絞めですっ! 下からの三角絞めですっ!」

46: 名無しさん 2016/07/04(月) 23:38:43 ID:qw84k.rE
ディージェイ「ヘイヘイヘイヘイっ! それそれそれっ……!」ギリギリ

本田「ぐっ、ぐっ……」モガモガ

ダン「ギブアップかっ……!? ギブアップするのかっ……!?」


オー ! オーオー !

実況「ディージェイも負けてはいませんっ! ここは一瞬の隙を突いてきますっ! さぁさぁ、本田はもがくもがくっ! どうだどうだどうだっ!?」


本田「くそったれっ……! くそっ、くそっ……ギブアップじゃっ……!」

ダン「おぉ~いっ! ゴング鳴らせ、ゴングをよぉっ! ギブアップだっ!」


カンカンカーン

実況「あ~っと、どうやらここで本田の口から言葉が漏れたようですっ! ギブアップですっ! どうやらギブアップのようですっ!試合は決着です!」

フェイロン「あ~っと、ギブアップですか……」

61: 名無しさん 2016/07/05(火) 22:00:46 ID:UiRK2fj.
ーーー


かりん「あら、今日の試合は荒れなかったようですわね。よかったですわ」

さくら「あぁ、かりん……試合、次っすよね。遅くなってごめんっ!」

かりん「相変わらず、ドタバタしてますわね」

さくら「いや~、あはは……申し訳ないっす」

かりん「構いませんわよ。仕方がない事ですもの。ミカさんとララさんは、来てますの……?」

さくら「あっ、大丈夫っす! もう到着して解説席に向かってます」

かりん「うん」

さくら「そっちの案内とかしてたら、結局こんなギリギリになっちゃいましたよ。一番後になって……ごめんね、かりん」

かりん「構いませんわ」

62: 名無しさん 2016/07/05(火) 22:06:56 ID:UiRK2fj.
かりん「結局、ユンさんとヤンさんの話って何だったのですの……?」

さくら「あ~、またいつものヤツっすよ。大した話ではなかったっす」

かりん「ふ~ん」

さくら「毎回毎回、思いつきの提案こっちに吹っ掛けてくるもんっすから……も~う、本当に困ったもんっすよっ!」クスクス

かりん「うん」

さくら「あのさ、かりん……ごめんね……?」

かりん「……ごめんって?」

さくら「いや~、その……最近、ユンさんとヤンさんの事も任されましたから……その……あまりかりんの話を聞いてあげれてないような気がしてね……?」

63: 名無しさん 2016/07/05(火) 22:13:58 ID:UiRK2fj.
かりん「大丈夫ですわよ。大丈夫。あなたの考えは口に出さずとも、ちゃ~んと理解してますわ」

さくら「……ありがとう」

かりん「ローズさんは、少し文句を言ってたみたいですわ」

さくら「……あ~、やっぱり」クスクス

かりん「でも、もう大丈夫ですわ」

さくら「……案外、かりんが何か言ってくれたりしてた?」

かりん「さぁ~? 別に……」

さくら「ふ~ん……まっ、そっか」ニヤニヤ

かりん「ふふ」

さくら「試合、頑張ってね! 今日はガーンと暴れちゃってもいいからっ!」

かりん「わかりましたわ」

64: 名無しさん 2016/07/05(火) 22:23:00 ID:UiRK2fj.
ーーー


実況「さぁ、フェイロンさん。今、両者の退場が終わりましたが、いかがでしたか、この試合……?」

フェイロン「う~む……やはり、本田選手が本調子を取り戻していないと言いますか……」

実況「……はいはいはい」

フェイロン「……きっかけはアレでしょうね」

実況「アレとは……? 具体的には……?」

フェイロン「う~ん。まぁ、言っちゃうとロレント選手の裏切りですよ」

実況「ロレントの裏切りと言うと、ヤムチャ選手とタッグを組んだ時の試合ですね?」

フェイロン「そうですねぇ。あの後から本田選手の調子がガクっと落ちてきているような気します」

実況「やはり、ショックは隠せないと言った所ですかねぇ? 本田らしからぬ……と言った感じです」

フェイロン「いや~、でも自分だって……まぁ、ホークはそういう風にはなりませんけど……ホークとああいう形になってしまえば、心のバランスみたいなのは崩れてしまうと思いますよ?」

実況「なるほど~!」

65: 名無しさん 2016/07/05(火) 22:32:47 ID:UiRK2fj.
フェイロン「今日ね……そのリベンジと言う形で、ヤムチャ選手とロレント選手の試合が組まれているじゃないですか?」

実況「はいはいはいはいっ! そして、今日の試合はな~んとタイトルマッチですっ! ヤムチャ選手はベルトを要求し……そして、ロレントもそれに乗ってきましたっ!」

フェイロン「勿論、期待出来るカードだと思うんですよ……期待が出来るね……」

実況「はいはい」

フェイロン「けど、その……今日のヤムチャ選手のパートナーってケン選手じゃないですか……?」

実況「そうですねぇ! ヤムチャはパートナーにケンを選びましたっ……!」

フェイロン「そりゃ、そうなるとは思うんですけど……そうなるとは思いますよ……でも、そうなってくると……う~ん……」

実況「……んっ?」

フェイロン「やっぱりねぇ……本田選手の立場ってのがなくないですか?」

実況「あ~、なるほど~。確かに、そうかもしれません」

66: 名無しさん 2016/07/05(火) 22:37:48 ID:UiRK2fj.
フェイロン「自分はねぇ、本田選手にも……やっぱり期待したい部分はあるんですよ」

実況「気持ちはわかります! 非常~に、わかりますっ!」

フェイロン「ただねぇ、今現状でこうやって調子を落としているのを見てると……う~ん、う~ん……」

実況「なんとか、もう一度本田には立ち上がって頂きたい所ですよねぇ!?」

フェイロン「そうですそうです。本田選手はこんな物ではないです。自分は知っていますっ!」

実況「裏切られた心の傷は癒える事が出来るのかっ……!? そして再び、そこから歩みを進める事が出来るのかっ……! 本田ァァっ!」

フェイロン「立ってもらいたい所ですね。ちょっと暗い話になってしまいましたかもしれませんね」

実況「そうですね。では話題を変えていきましょう」

フェイロン「はい」

67: 名無しさん 2016/07/05(火) 22:47:11 ID:UiRK2fj.
実況「今、我々のストリートプロレスには多くの女子選手がいます」

フェイロン「はい」

実況「さぁ、ズバリ聞きましょう。フェイロンさん、あなたのタイプは誰だっ!? さぁ、どうぞっ!」

フェイロン「……んえっ!?」

実況「私のタイプと言えば、やはり帰って来たチャンピオン、春麗選手ですよっ! 非常~に、美しい選手でございますっ! あ~、でもキャミィ選手も捨てがたいですねぇ~!?」

フェイロン「はぁ……はぁ……」

実況「いやしかし、かりん選手なんかもいいですね~、あ~っ、ローズ選手もタイプですっ! ローズ選手はこの解説に来た時には私に、非常にいい感じでお話してくれるんですよ~っ!」

フェイロン「はぁ……はぁ……」

実況「いや~、モテる男と言うのは困っちゃいますねぇ~! ワーッハッハッハ!」

68: 名無しさん 2016/07/05(火) 22:54:06 ID:UiRK2fj.
フェイロン「え~、ちょっと話題変わりすぎじゃないですかね……?」

実況「ハッハッハーっ! 変わるのにも、理由って物がありますっ! というのも、次の第三試合は……これ、女子選手の試合ですよねぇ!?」

フェイロン「そうですね。かりん選手とローズ選手ですね」

実況「それだけじゃないですよ。なんとなんとなんと、そして本日のその試合……なぁ~んとなんと、特別ゲストがこの解説席にやってくるんですよっ!?」

フェイロン「へぇ~」

実況「さぁ、その特別ゲスト……もう、発表しましょうかっ!? そうですっ! なぁ~んと、鰯ヶ浜女子プロレスのレインボー・ミカ選手とララ選手ですっ!」

フェイロン「へぇ~」

実況「二人も来るんですよっ!? 二人もっ! いや~、これは両手に花なんてもんではないっ! 私ね……本日、ちょ~っといい香水をつけてきましたっ!」

フェイロン「……はははは」

69: 名無しさん 2016/07/05(火) 23:01:29 ID:UiRK2fj.
実況「ミカ選手はマスクで隠れている部分はございますが……まぁ、それでもやはりねっ!? そして、ララ選手も美人ですよ~!」

フェイロン「……はぁ」

実況「どうしようかな~、この実況席で仲良くなっちゃったら~。あ~、私、鰯ヶ浜女子プロレスのファンの皆様に怒られちゃうかもしれませんねぇ!?」

フェイロン「そこは、鰯ヶ浜女子プロレスのファンの皆様だけではなく、うちの団体のファンにも怒られちゃいますよ……?」

実況「……むむっ!?」

フェイロン「自分達の味方でいて下さいよ」

実況「あ~、勿論勿論っ……! そこは勿論、私もこのストリートプロレスの戦士の一員として、実況に命をかけておりますっ! まぁ、でもとにかく次の試合は……リングの上は勿論の事。この放送席も華やかになる事は間違いなしっ……!」

フェイロン「はい」

70: 名無しさん 2016/07/05(火) 23:06:52 ID:UiRK2fj.
実況「まぁ、結局私が何が言いたいのかと言いますと……まぁ、こういった華やかで楽しい試合も、このストリートプロレスにはあるよと言った所です!」

フェイロン「はい」

実況「本田選手の試合は、少し後味の悪い物となってしましたが……まぁ、皆様気分を切り替えて、私と同じように次の試合を楽しんでいきましょう」

フェイロン「あまり、はしゃぎすぎないようにして下さいね?」

実況「……検討致しますっ!」

フェイロン「……ははは」

実況「それでは、本日のゲスト解説を最後にもう一度ご紹介いたしましょう。本日のゲスト解説は……」

フェイロン「ホワチャア! フェイロンだ、ありがとうっ!」

実況「さぁ、CMの後は第三試合、かりん対ローズですっ! そして特別ゲストはレインボー・ミカ選手とララ選手っ!」

71: 名無しさん 2016/07/05(火) 23:12:26 ID:UiRK2fj.
ーーー


ディージェイ「ふ~ん、ふふ~ん、ふ~ん、ふふ~ん……ダバダバディッディッディ~」

ブランカ「ディージェイ君、お疲れ様です」

ディージェイ「イエーイ、Mr.ブランカ。今日のミーの試合……どうだったかな~?」

ブランカ「う~ん、そうですね……」

ディージェイ「ミーはMr.本田に勝てたと思う~?」

ブランカ「……自分では、どう思います?」

ディージェイ「ソコがわかんないから聞いてるんじゃないかっ!? Mr.ブランカはバカチンだね!」

ブランカ「……誰が、バカチンですか」

ディージェイ「う~ん……でも、勝ててはないんじゃない……?」

72: 名無しさん 2016/07/05(火) 23:16:54 ID:UiRK2fj.
ブランカ「……ほう」

ディージェイ「だって、ミーのフィニッシュホールドあまり盛り上がってなかったじゃないかっ!? あれだったら、絶対にピープルズ・エルボーの方がよかったよっ! これはMr.ブランカのミスだっ!」

ブランカ「もうちょっと、試合序盤から相手の腕を狙ってたら、ああいうのは効果的に決まるんですよ」

ディージェイ「ふんふん」

ブランカ「ダルシムさんとか、よくするでしょ? 君の肘を肩にぶつけるヤツとか……」

ディージェイ「はいはい。アームブリーカーだね!? アームブリーカーでしょ!?」

ブランカ「そうです。そういうのを混ぜつつ、やっていくんですよ。今日のは少し仕掛けが急だったかもしれませんね」

ディージェイ「ヘイっ! Mr.ブランカっ……! じゃあ、次はアームブリーカーだっ! ミーにアームブリーカーを教えるんだっ! ハーリーアーップっ!」

ブランカ「アームブリーカー……覚えます……?」

ディージェイ「当~然だよっ! 当然当然当然っ! このままじゃミーの三角絞めは腐っちゃうっ!」

ブランカ「まぁ、覚えておいて損はない技ですからね。わかりました」

ディージェイ「それで……他には……!? 他にはどうすればいいのっ……!? まだ、何かあるっ……!?」

ブランカ「う~ん……そうですねぇ……」

87: 名無しさん 2016/07/06(水) 22:00:55 ID:UK5uo2vs
ーーー


ダン「続きましては、第三試合ですっ! さぁ、皆様どんどん盛り上がっていきましょうっ!」


パチパチ……パチパチ……

実況「さぁ、それではいよいよ第三試合でございますっ! そして、この第三試合のゲスト解説にはスペシャルなお方が起こし下さいましたっ! それでは御紹介致しましょうっ! 本日のスペシャルゲスト解説はこちらっ……!」

ミカ「……」

ララ「……」

実況「……んっ?」

ミカ「……」

ララ「……」

実況「え~、あの~……本日のスペシャルゲスト解説はこちらのお二人ですっ!」

ミカ「ンゴオオォォ……ンゴオオォォ……」

ララ「スピー……スピー……」

実況「……んああっ!?」

88: 名無しさん 2016/07/06(水) 22:07:34 ID:UK5uo2vs
実況「え~っと……あのぉ~、ちょっとちょっとちょっとっ……!」

ミカ「やかましいよ、疲れてんだ……寝かせろ寝かせろ……ンゴオオォォ……」

ララ「スピー……スピー……」

実況「はいはいはいはいっ! 寝ない寝ないっ……! 起きろ起きろっ……!」

ミカ「うるせぇうるせぇうるせぇ……後、五分……後、五分だよ……」

ララ「スピー……スピー……」

実況「ちょっとちょっとっ……! かりんの入場は、もう始まってますよっ! ほら、起きたああぁぁっ!」

ミカ「だあああぁぁっ! 耳元でうるせぇなぁ……! なんだよ、ちくしょうっ……!」

ララ「う~ん……もう、うるさいわねぇ……最悪……」

89: 名無しさん 2016/07/06(水) 22:15:55 ID:UK5uo2vs
実況「あ~っとっ、失礼しましたっ! それでは、気を取り直して本日のゲスト解説のお二人を御紹介しましょうっ! 本日のゲスト解説のお二人はこちらですっ!」

ミカ「あぁっ……ったく、チッ……レインボー・ミカ……」

ララ「……ラ~ラ」

実況「ミカさん、舌打ちは……そのぉ~、やめませんかね……?」

ミカ「うるせぇよ。てめぇが隣で大声出すからだろ……うるせぇんだよ、バカっ!」

実況「まぁまぁまぁ……本日は、ミカさんがゲスト解説なのですから……こう言った場で、お休みになられるというのは、まぁ本末転倒と言いますか……」

ミカ「うるせぇっ! 眠くもなるだろうが、こんなクソ団体の試合を見てたらよぉ……!?」

実況「……おぉ~っとっとっと」

90: 名無しさん 2016/07/06(水) 22:22:41 ID:UK5uo2vs
ミカ「今、何試合目だよ、コレ……? 三試合目……?」

実況「あ~、三試合目ですね。あっと、そして続いてローズの入場です」

ミカ「クソ試合みてぇな、タルい試合ばかりしやがってよぉ……? そりゃ、眠くもなるっつー話だよ、馬鹿野郎っ!」

実況「え~、今画面の方にはローズの入場シーンが撮されているとは思います」

ミカ「ローズ……? ローズ……? なんだなんだ……? アイツ、ローズってんのか!?」

実況「はい、ローズ選手です。彼女も女子選手で……」

ミカ「知らねぇよ、聞いた事もねぇよっ! 誰だよ、アイツ!」

実況「あ~、いやいやいやいや……」

ララ「……春麗ってブスは今日出ないの?」

91: 名無しさん 2016/07/06(水) 22:29:12 ID:UK5uo2vs
ミカ「そ~うだよ。今日アタシ達は春麗ってブスがどの程度のモンか見てやろうと、ワザワザここに足を運んでやったんだよっ!」

実況「ミカさん、ララさん……我々の団体のチャンピオンに、そう言った乱暴なお言葉使いと言うのは、申し訳ありませんが……」

ミカ「知るかぁ! チャンピオンっつったって、猿山の大将だろうがっ! そ~んなヤツは何言われても仕方ねぇんだよっ!」

実況「いやいやいやいや……」

ミカ「その春麗が出ねぇんだったら、アタシ達は何しに来たんだっつー話だよ、オイっ!」

ララ「……帰る?」

ミカ「そ~うだな……帰るか……!?」

実況「いやいや……ミカさん、ララさん、落ち着いて下さいっ……! 折角、こうやって足を運んで頂けたんだから……試合は見ていきましょうよ……ねっ……!?」

92: 名無しさん 2016/07/06(水) 22:35:02 ID:UK5uo2vs
実況「ほらほらっ……!? もう、試合が始まりますよっ!? ほら、かりんとローズが、今リング中央で視線を合わせましたっ!」

ミカ「……なんだよ、アイツら。チャラチャラしてんなぁ」

実況「まぁまぁまぁまぁ……こうやって試合を見る事によって、我々の団体のレベルと言った物が……」

ミカ「とっくに低レベルって事はわかってるけどな! はははは!」

実況「……う、う~ん」


ダン「よぉ~しっ! それじゃあ、試合開始だっ! ゴングを鳴らせ、ゴングをよぉ!」


カーン

実況「あ~っと、そうこう言ってるうちに、今闘いの鐘の音が打ち鳴らされましたっ! それでは第三試合……かりん対ローズ。試合開始ですっ! 引き続き、実況は私っ! そしてゲスト解説はレインボー・ミカさんとララさんですっ!」

ミカ「ブー! ブー!」

ララ「ブー! ブー! ブース! ブー! ブー! ブース!」

実況「う、う~ん……私、頑張って実況させて頂きますよぉ~っ!」

93: 名無しさん 2016/07/06(水) 22:41:53 ID:UK5uo2vs
かりん「いきますわっ! はあぁぁっ!」ガシッ

ローズ「……きなさいっ!」ガシッ


実況「さぁ、先ずはリング中央で両者が組み合いましたっ! ロックアップですっ!」

ミカ「ヘーイ! ヘーイっ!」


かりん「……たああぁぁっ!」ギリギリ

ローズ「……んんんんんっ!」ギリギリ


実況「さぁ、そして力比べと言った所ですかねぇ? 両者が渾身の力を込めていきますっ!」

ミカ「チンタラしてんじゃねぇよ。オラ、とっとと投げちまえよ
、ドブスがっ!」

実況「まぁまぁ、ミカさん……試合はまだ始まったばかりなのですから……それとね……? 『ドブス』とかそう言ったお言葉は放送的にもよくないかもしれません」

ミカ「はいはい、すんましぇ~ん」

94: 名無しさん 2016/07/06(水) 22:45:46 ID:UK5uo2vs
かりん「……はあぁっ!」グイッ

ローズ「……くっ!」ヨロッ


実況「さぁ、ここはかりんの力が勝ったかっ! ローズは一歩後退っ!」

ミカ「……むむっ!?」


かりん「はああぁっ……! たあぁっ……!」グイグイ

ローズ「くっ……くっ……!」ヨロヨロ


実況「おぉ~っと、ここでローズは二歩、三歩と後退していくっ! かりんが押していますっ!」

ミカ「むむっ……! むむっ……!」


かりん「たああぁぁっ……!」ググッ

ローズ「……くっ!」グイッ

ダン「……ロープブレイクだっ!」


実況「お~っと、ここでローズの身体がロープまで押し込まれました! その背がロープへと触れましたっ! さぁ、ミカさん……何かお気づきになられましたか!?」

ミカ「あぁ、うん……」

95: 名無しさん 2016/07/06(水) 22:50:02 ID:UK5uo2vs
ローズ「ロープブレイクよ……離して頂戴……」パッ

ダン「ロープブレイクだっ! 一度、離れろっ!」


ミカ「あのローズって奴だけどよぉ……?」

実況「はい、ローズですね!? さぁ、ローズは両手を上げて、ここはロープブレイクアピールしております」

ミカ「アイツ……アレか……? 顔、弄ってんのか……?」

ララ「あ~っ! それっぽ~いっ!」

実況「ローズの顔が……んああぁっ……!?」

ミカ「よぉ~し、直球で聞いてやるよ……整形してるのかっ!? アイツ、整形してるのかっ!?」

ララ「勿論、してるに決まってるわよねぇ~。だぁ~って、なんだか嘘臭い顔だも~んっ!」

96: 名無しさん 2016/07/06(水) 22:56:14 ID:UK5uo2vs
かりん「ロープブレイクなら仕方ありませんね……離れますわ……」パッ

ローズ「……ふう」

ダン「よしっ! 両者、リング中央に戻れっ!」


パチパチ……パチパチ……

実況「……ミカさん、あなたは何を言ってるのですかっ!?」

ミカ「だからよぉ……? 今、アイツの顔を見てたら、顔のパーツが不自然だと言うか……違和感を感じたんだよ! 整形してるんだろ、アイツっ!?」

実況「していませんっ! し~て~い~ま~せ~んっ!」

ミカ「……ど~だかなぁ!」ニヤニヤ

ララ「だって、してる人って自分でしてるって言わないもんね」

実況「あらぬ疑いをかけられては困りますっ! ここは声を大にして言いましょうっ! ローズ選手は整形などはしておりませんっ! 我が団体の選手は全員ナチュラルでございますっ!」

ミカ「……ど~だかなぁ!」

ララ「貴方、騙されてるんじゃない?」ニヤニヤ

実況「試合を見ましょうよっ……!? ミカさんっ……! ララさんっ……!」

97: 名無しさん 2016/07/06(水) 23:01:40 ID:UK5uo2vs
ダン「試合再開だっ! ファイっ!」


ミカ「どういう風に見ようがは、こっちの勝手だろうが、オイっ!」

実況「いやいやいやっ……!」

ミカ「試合がクソつまんねぇんだから、そ~ういう所に楽しみを見出だしていくしかねぇじゃねぇだろうがっ……! なんだ……!? おめぇの団体はそ~いう所までイチャモンをつけてくるのかっ!?」

実況「う、う~んっ……! ま、まだ試合は始まったばかりですっ!」

ミカ「……知るかぁ!」


かりん「……はあぁぁっ!」ガシッ

ローズ「……たああぁぁっ!」ガシッ


実況「え~、試合は再開しているようですねっ……!? さぁ、リング中央で両者が組み合いますっ!」

ミカ「チンタラしてんじゃねぇよ、ボケ! カス!」

98: 名無しさん 2016/07/06(水) 23:07:39 ID:UK5uo2vs
ローズ「それっ!」グルンッ

かりん「くっ……あいたたた……」


実況「おっと、今度はローズ選手が仕掛けましたかね?」

ミカ「整形美人がな」

実況「……ミカさんっ!?」

ミカ「は~いはい」

実況「さぁ、ローズ選手がかりん選手の腕を持ち上げ……ここは背後からのアームロックの形で捉えましたっ!」


ローズ「……それそれ」ギリギリ

かりん「くっ……くっ……」モガモガ


実況「さぁ、背後から腕を絞り上げていきますっ! かりんもなんとか振りほどこうとしているかっ!?」

ミカ「へーへへ、ヘーイっ!」

99: 名無しさん 2016/07/06(水) 23:11:53 ID:UK5uo2vs
かりん「くっ……ロープブレイク狙いますわ……」ヨロッ


実況「さぁ、かりんはロープブレイクを狙うかっ!? 大きく腕を伸ばしつつ、ロープ方向へと歩みを進めていきますっ!」

ミカ「ヘイヘイ、ヘーイっ!」


ローズ「……いかせないわっ!」グイッ

かりん「あっ……くっ……!」ヨロッ


オー ? オーオー ?

実況「あ~っと、しかしここはローズが背後から……おぉ~っとかりんの身体をリング中央へと戻していくっ! ロープブレイクを阻止していきますっ!」

ミカ「ちんたらやってんじゃねぇよ。つまんねぇな、おいおいおい……」

実況「まぁまぁ、ミカさんミカさん……」

ミカ「こんな試合でさぁ……? 盛り上がるの……?」

ララ「……盛り上がるワケないわよねぇ」

100: 名無しさん 2016/07/06(水) 23:17:27 ID:UK5uo2vs
ミカ「自ら足をこんな所に足を運んだって自己責任もあるんだけどな……」スタッ

実況「……あっと、ミカさん。突然、立ち上がってどうされましたか?」

ミカ「これじゃあ、会場の連中があまりにも不憫すぎるよ……ちょっと、アタシが一肌脱いでやるよ……」

実況「え~っと……一肌脱ぐと言うのは……?」

ミカ「よぉ~しっ! それじゃあ、レインボー・ミカっ! ここで一曲歌わせて頂きますっ!」

ララ「イエーイっ! 頑張れ~!」

実況「えっ……!? んあっ……!? 歌、歌……!? 歌っ……!?」

102: 名無しさん 2016/07/06(水) 23:23:36 ID:UK5uo2vs
ミカ「なァァァァぎさの、ハイカラ人魚ォォォォ~!」

実況「ちょっとちょっとちょっとちょっと……ミカさん、ミカさんっ……!?」

ミカ「キュゥゥゥゥトな、ヒップに」

ララ「ズッキン☆ドッキン」

実況「ミカさん、ミカさん……座りましょうっ……!」

ミカ「ワンモアっ! なァァァァぎさの、ハイカラ人魚ォォォォ~、キュゥゥゥゥトなヒップに」フリフリ

ララ「ズッキン☆ドッキン」

実況「いやいやいや……ちょっとちょっと……振り付けですかね……? わざわざお尻は振らなくても大丈夫ですっ!」

103: 名無しさん 2016/07/06(水) 23:28:18 ID:UK5uo2vs
ミカ「なァァァァぎさの、ハイカラ人魚ォォォォ~、キュゥゥゥゥトなヒップに」フリフリ

ララ「ZUKKIN☆DOKKIN」

実況「あ~、ミカさんっ……! そのフレーズばかり……いやっ、そういう問題ではないっ……! あ~、机の上に立たないっ! 立たないっ!」

ミカ「ヘーイ、エビバディ、セーイっ! なァァァァぎさの、ハイカラ人魚ォォォォ~、キュゥゥゥゥトなヒップに」フリフリ

ララ「ZUKKIN☆DOKKIN」

実況「え~……あの~、今回この実況席にレインボー・ミカさんとララさんをお呼びしたのは、皆様にどのような方なのかを、より深く知ってもらう為のつもりだったのですが……う~ん……」

ミカ「ズッキンドッキンの所はお前らも言うんだぞ~!? なァァァァぎさの、ハイカラ人魚ォォォォ~、キュゥゥゥゥトなヒップに」フリフリ

ララ「ZUKKIN☆DOKKIN」

実況「え~、そうですね! あまりお歌の方はお上手ではないと言った所でしょうかっ!? いわゆる、リアルジャイアンでございます!」

113: 名無しさん 2016/07/07(木) 22:03:25 ID:BwjvdqDU
実況「とにかくっ……! とにかく、試合を見ましょうよ。ミカさんにララさんっ……! ほら、リング上ではかりんとローズが……んっ……?」


ザワ……ザワ……

かりん「……」ジーッ

ローズ「……」ジーッ


ザワ……ザワ……

実況「おっと、リング上ではかりん選手がロープエスケープしたようですかね? んっ、あっとしかし……!? 何やら動きが止まっておりますっ! それはかりんだけではなく、ローズもですっ!」


ザワ……ザワ……

ダン「おい、何やってんだ!? ロープブレイクだ。とりあえず、両者リング中央に戻れっ!」

かりん「アレ……」ヒソヒソ

ローズ「……うん」ヒソヒソ

114: 名無しさん 2016/07/07(木) 22:13:28 ID:BwjvdqDU
かりん「歌って、踊ってますわね……」ヒソヒソ

ローズ「……うん、そうだね」ヒソヒソ

ダン「おいおい、何やってんだよっ……!? 試合中だぞ、オイっ!」


ザワ……ザワ……

実況「んっ……? 何やら、かりんとローズは我々放送席の方を指差し、何やら話し込んでいますっ! あっ、ほら……ミカさん、ちょっとリングの二人もこちらを見てますよ!?」

ミカ「うるせぇ! なァァァァぎさの、ハイカラ人魚ォォォォ、キュゥゥゥゥトなヒップに」フリフリ

ララ「ZUKKIN☆DOKKIN」


ザワ……ザワ……

かりん「……アレ、うざったいですわよね」ヒソヒソ

ローズ「……試合にならないじゃない」ヒソヒソ

ダン「あ~っ! いいから、放っておけっ! 試合を止めるんじゃねぇ、試合をっ……! ほら、とっとと再開しろっ!」

115: 名無しさん 2016/07/07(木) 22:17:54 ID:BwjvdqDU
実況「ほら、ミカさんっ……! リング上の二人が……あ~っ、もうっ……! 試合が中断してますよっ!? ねぇっ!?」

ミカ「なァァァァぎさの、ハイカラ人魚ォォォォ、キュゥゥゥゥトなヒップに」フリフリ

ララ「はい、実況さんも……どうぞっ!」

実況「はい、ズッキン☆ドッキン……あ~っ、そうではないっ! ズッキン☆ドッキンしている場合ではないっ!」


かりん「……やっちゃいます?」

ローズ「うん。ちょっとこれはやり過ぎてる……いくらなんでも、限度越えてるわ……やっちゃいましょう。行こ行こ……」ササッ

かりん「……行きましょう」ササッ

ダン「おい、待てっ……!? かりん、ローズっ……! お前ら、何処に行くっ……!? 何処行くつもりなんだ、オイっ……!」


オー !? オーオー !?

実況「あ~っ! ちょっと待って下さいっ! ちょっと待って下さいっ!? かりんとローズが今ロープを潜り……こっちに来ますよっ!? こっちに来ますよっ!?」

116: 名無しさん 2016/07/07(木) 22:24:00 ID:BwjvdqDU
ダン「おいっ、何やってんだ、馬鹿野郎っ……! かりん、ローズっ……! リングに戻って来いっ!」


オー !? オーオー !?

実況「なぁ~んだなんだなんだっ……! かりんとローズが我々放送席の元へと向かってきますっ! ミカさんっ……!? ミ~カ~さんっ!?」


ミカ「ははははっ! アタシの歌のおかげで会場も盛り上がって来たんじゃないかっ!? よ~し、まだまだいこうっ! ヘイ、なァァァァぎさの、ハイカラ……んっ……?」

かりん「……やかましいですわよ」ガシッ

ミカ「んっ……? なぁ~んだ、てめぇ……足掴むんじゃねぇよ……」


ララ「ちょっと、ミカに何する……んっ……?」

ローズ「……あなたもうるさいの」ガシッ

ララ「な、何よ。あなた……」

117: 名無しさん 2016/07/07(木) 22:29:26 ID:BwjvdqDU
ダン「おめぇら、何やってんだよ、オイっ!」


かりん「そこから下りなさいっ……!」グイッ

ミカ「お、おいっ……! 危ねぇってのっ……! 引っ張るんじゃねぇっ!」


オー !? オーオー !?

実況「あ~っとぉ! 今、私の目の前でかりんは鉄柵の向こう側から、放送席にいるミカさんの足を掴み……おぉ~っとっ! かりん選手も落ち着きましょうっ! リングに戻りましょうっ!」


ローズ「ムカつく女ねぇ……ちょっとこっちに来なさい……」グイグイ

ララ「痛い……痛い……引っ張らないでよ……」ズルズル


オー !? オーオー !?

実況「あ~っ! ローズはララさんの髪を掴み……あ~っと、そしてその身体を引き摺っているっ!」

118: 名無しさん 2016/07/07(木) 22:33:22 ID:BwjvdqDU
ローズ「……二度と歌えないようにしてあげるわっ! はああぁぁっ!」ブンッ

ララ「くっ、あっ……きゃあああぁぁっ……!」ガッシャーンッ


ワー ! ワーワー !

実況「あ~っとっ! その掴んだ頭部を、勢いよく鉄柵目掛けて降り下ろしていき……おぉ~っとっ! ララさんがっ! ララさんが、今私の目の前で鉄柵へと叩きつけられましたっ!」


ミカ「おい、コラァァっ! そこのドブスっ! 何やってんだ、オラっ!」ストン

かりん「当然の報いですわ……ようやく机から降りましたわね……」


ローズ「こんな物で終わりじゃないわよ。お姉さんの怒りは止まらない……ちょっと、こっち来なさい……マイクは返しておきなさいね……」グイッ

ララ「ああっ……くっ、何するの……ああっ……」ボトッ


イイゾー ! ローズ !

実況「ちょっと、ローズさん、ローズさんっ……!? あ~っと、今ララさんの身体が……鉄柵の向こう側へと引き摺り出されましたぁ!」

119: 名無しさん 2016/07/07(木) 22:37:30 ID:BwjvdqDU
ミカ「こりゃもう、解説どころじゃねぇなっ! くそっ、こんなマイクいるかっ!」パッ

かりん「……はああぁぁっ!」バッチーンッ

ミカ「んっ……? うげええぇぇっ!」


イイゾー ! カリンモ、イイゾー!

実況「あ~っとっ! そしてかりんもミカさんの顔面を張っていきますっ! マイクは大丈夫かっ!? 壊れてないかっ!?」


ローズ「……起きなさいよ。ねぇ」グイッ

ララ「う、ううっ……」ムクッ

ローズ「こっちよ……こっちこっち……」ズルズル


ワー ! ワーワー !

実況「ローズはララさんの身体を引き起こし……おぉ~っと、何処へ連れていく気だっ!? リング方向へとその身体を引き摺っていきますっ!」

121: 名無しさん 2016/07/07(木) 22:44:29 ID:BwjvdqDU
ダン「なぁ~にやってんだ、馬鹿野郎っ……! 戻って来やがれっ!」


ローズ「礼儀がなってないと、将来恥かく事になるわよっ……! こ~いう風にねっ!」ブンッ

ララ「……きゃあっ!」ビターンッ


ワー ! ワーワー !

実況「リングではないっ……! エプロンサイドだぁぁっ! あ~っと、ララさんの身体がエプロンサイドへと叩きつけられたぁ!」


ローズ「せぇ~のっ……! それっ!」ブンッ

ララ「……きゃあっ!」ビターンッ

ローズ「まだまだっ……! それっ……!」ブンッ

ララ「……きゃあっ!」ビターンッ


ワー ! ワーワー !

実況「あ~っとっ! 一度ではなく、二度三度とララさんの身体を硬いエプロンサイドへと打ち付けていきますっ!」

122: 名無しさん 2016/07/07(木) 22:48:50 ID:BwjvdqDU
ミカ「てめぇら、うちの所のララに……」

かりん「……あなたも来なさいっ!」グイッ

ミカ「う、うおっとっ……!」ズルッ


ワー ! ワーワー !

実況「あ~っとぉ! そしてここでミカさんも……ミカさんも、鉄柵の向こう側へと引き摺り出されましたぁ! 放送席はもうパニックだぁ! 今更と言う感じも致しますが……とにかくとにかくパニックですっ!」


ローズ「ほら、次はこっちよ……こっちこっち……」ズルズル

ララ「……ううっ、ううっ」ヨロヨロ


ワー ! ワーワー !

実況「ローズはララさんの身体を引き摺り……今度は何処へ連れていくっ!? 何処へ連れていくんだっ!?」

123: 名無しさん 2016/07/07(木) 22:53:07 ID:BwjvdqDU
ミカ「ううっ、このっ……! てめぇら、いい加減に……」ムクッ

かりん「……たああぁぁっ!」バシッ

ミカ「……ぐえっ」ヨロッ

かりん「……はああぁぁっ!」バシッ

ミカ「……ぐおっ」ヨロッ


イイゾー ! カリンー !

実況「さぁ、今放送席……私の目の前で、かりんがミカさんに得意の掌底を打ち込んでいますっ! 顔面目掛けて打ち込んでいますっ!」


ローズ「今度は鉄柱よ。そぉ~れっ!」ブンッ

ララ「あっ、ああっ……!」ズガアァッ


ワー ! ワーワー !

実況「あ~っとっ! そしてローズが連れていったのは鉄柱付近っ! そしてララさんの顔面を鉄柱へとぶつけていったぁ! こ~れはイケナイっ! ララさんの顔面が整形されてしまいますっ!」

124: 名無しさん 2016/07/07(木) 22:59:05 ID:BwjvdqDU
ララ「う、ううっ……」ガクッ

ローズ「まぁ、貴女はこんな物かしら……」サッ


ワー ! ワーワー !

実況「ガーックリ、エプロンへと崩れていくララさんっ! そして、ローズは……今度はこっちに戻ってきたか!?」


かりん「……はああぁぁっ!」バシッ

ミカ「……くっ」ヨロッ

ローズ「かりんちゃん、かりんちゃんっ……! そいつにダブルでいくわよっ!」

かりん「……了解ですわっ!」ササッ


ワー ! ワーワー !

実況「さぁ、少し離れた場所から何やらかりんに声をかけますっ! おぉ~っとすると……ここはかりんも、少しばかり距離をとりますっ!」

125: 名無しさん 2016/07/07(木) 23:04:14 ID:BwjvdqDU
ローズ「いくわよっ……! はああぁぁっ……!」ダダッ

かりん「……たああぁぁっ!」ダダッ


ワー ! ワーワー !

実況「先ずはローズが突っ込むっ! ワンテンポ遅れて、タイミング合わせるようにかりんも突っ込むっ!」


ローズ「……サンドイッチっ!」

かりん「ラリアットですわっ……! たああぁぁっ……!」

ズガアァッ

ミカ「……うぐあああぁぁっ!」


ワー ! ワーワー !

実況「そして前後から挟み込む形での……サンドイッチラリアットっ! サーンドイッチラリアットォォ! 逃げ場のない衝撃がミカさんを襲っていきますっ!」

126: 名無しさん 2016/07/07(木) 23:13:27 ID:BwjvdqDU
ワー ! ワーワー !

ミカ「ううっ……こいつら……ちくしょうっ……」ガクッ

ララ「う、ううっ……とりあえず、横になりたいわ……ううっ……」ゴロン


ワー ! ワーワー !

実況「さぁ、これにはミカさんも両膝からガックリ崩れていきますっ! あ~っと、そしてここでララさんは……リングの中へと入っていったか!?」


ダン「おぉぉいっ! 無効試合にするぞ、この野郎っ!」

ローズ「……かりんちゃん、戻ろうか?」ササッ

かりん「……そうですわね」ササッ


実況「あ~っと、そしてかりんとローズもようやくリング内へと戻りますっ! 今、両者が同時にサードロープ下を潜りましたっ!」

127: 名無しさん 2016/07/07(木) 23:18:24 ID:BwjvdqDU
ワー ! ワーワー !

ダン「てめぇら、何やってんだこの野郎っ! ええっ……!? ああっ……!?」

かりん「……」ムクッ

ローズ「……」ムクッ


ワー ! ワーワー !

実況「いや~、とんだ展開になってしまいました。レフェリーも非常に怒っていますっ! さぁ、かりんとローズが立ち上がるっ!」


ローズ「誰が主役なのかわかったでしょっ……!? ねぇっ……!? ねぇっ……!?」パンパン

かりん「下手な歌を聞きたかったのではありませんよねぇ!? こういうのが見たかったんですわよねぇ……!?」パンパン

ダン「……んあっ!?」


ワー ! ワーワー !

実況「おぉ~っと、そしてここで……立ち上がったかりんとローズはリング四方を見渡しながら、大きく大きく手を打ち鳴らしていきますっ!」

128: 名無しさん 2016/07/07(木) 23:23:56 ID:BwjvdqDU
かりん「さぁ、気を取り直していきましょうっ!」パンパン


カリン ! カリン ! カリン ! カリン !

実況「さぁ、これは……う~ん、まぁ主役は自分達だと言う事を会場にアピールしているんでしょうか?」


ローズ「ここからは、私だけを見てればいいからね!」パンパン


ローズ ! ローズ ! ローズ ! ローズ !

実況「まぁコレ、私決してストリートプロレスの肩を持つ訳ではないのですがね。やはり、我々実況者・解説者というものはリング上で行われいる事を、より鮮明に視聴者の方々にお伝えする為に、この場にいるとは思うんですよ」


ダン「……ったく!」


カリン ! ローズ ! カリン ! ローズ !

実況「あくまで選手が主役なのですっ! 主役は選手でないといけないのですっ! そういった意味では、このかりんとローズの行動も……どうでしょう……? 少しばかりミカさんに、いきすぎた部分があったのかと思うんですよね?」

129: 名無しさん 2016/07/07(木) 23:28:03 ID:BwjvdqDU
ミカ「……う、ううっ」ムクッ

実況「あ~っと、そんなミカさんが今、立ち上がりましたかね……? まぁ、コレを期にね……もう少し解説のあり方言うものを……まぁ、この点に関しては私もですけどね!?」

ミカ「くそっ……! おい、ちくしょうっ……! オイ、マイク寄越せっ……!」ガシッ

実況「あ~っとっ! なんだなんだなんだっ……!? 今度はなんだっ!?」

ミカ「……よおおぉぉくもやりやがったな、この野郎っ! っざけてんじゃねぇぞおおぉぉっ!」


ザワ……ザワ……

かりん「……んっ?」チラッ

ローズ「……はぁ、なんなのよ」チラッ


ザワ……ザワ……

実況「ちょっとちょっとちょっとぉ!? ミカさん、試合中ですよっ!? なぁ~にやってるんですかっ!?」

130: 名無しさん 2016/07/07(木) 23:32:14 ID:BwjvdqDU
ミカ「うるせぇっ! こちとらやられたままで、あっさり引き下がれる程、人間出来ちゃいねぇんだっ……! オイ、中止だっ! この試合、中止しろォォ!」


アー !? アーアー !?

実況「ちょっとちょっとっ……! ミカさん、何を言い出すんですかっ!?」


ミカ「おめぇらだって、こ~んなカス共の試合見ててもつまんねぇだろっ……!? だったら、こうしようぜっ……!」


アー ? アーアー ?

実況「ミカさんっ……! ミカさんっ……!」


ミカ「緊急特別カード変更っ……! レインボー・ミカ&ララ組対かりん&ローズのカスカス組ィィ! 今からおっ始めようぜぇ、オイっ!」


オー !? オーオー !?

実況「ええっ……!? ああっ……!? ミカさんっ……!? ちょっとちょっと、ミカさんっ……!?」

141: 名無しさん 2016/07/08(金) 22:01:30 ID:qziBvRFc
ダン「おいおい、馬鹿野郎っ……! 何勝手な事言ってやがる……」アセアセ

ローズ「カスカス組か……言ってくれるじゃない……」チラッ

かりん「いいですわっ……! 上がってきなさいっ……!」クイクイ


オー !? オーオー !?

実況「え~、本日ミカさんにお越し頂けたのはありがたい話なのですが、この展開は……あ~っとっ! この発言を受けて……リング上のかりんは手招きをしているっ! お~っとおっと、これはこれは……受けて立つといった所かっ!?」


ダン「馬鹿野郎っ……! かりんっ……! おめぇも勝手な事を……」

ミカ「ヘッヘッヘ、そうこなくっちゃ……そ~うこなくっちゃよぉ……よ~し、行くぜっ……!」ポイッ


オー ! オーオー !

実況「ニヤリと笑ったミカさんっ……! あ~っと、そして……あ~っ、マイクを投げ捨てリングへと向かったぁ!」

142: 名無しさん 2016/07/08(金) 22:07:56 ID:qziBvRFc
ミカ「いっくぜぇっ、オイっ……!」シュタッ

ローズ「……フンっ!」ダダッ

ダン「あっ……! おい、ローズっ……! おめぇまで……」


オー !? オーオー !?

実況「さぁ、ミカさんがエプロンサイドへと飛び乗るっ! あっとあっとぉ!? しかしここでローズが向かっていくっ! ローズが向かっていくっ!」


ミカ「さぁさぁ、試合開始だっ……! ド派手に……んっ……?」

ローズ「……この糞アマっ!」ズガァ

ミカ「……うげえぇっ!」


ワー ! ワーワー !

実況「エプロンサイドに飛び乗ったミカさんに対し……ローズがすかさず突っ込んで行き、そしてフライングニールキーックっ! おぉ~っとっ! 即座に繰り出してきたぁ!」

143: 名無しさん 2016/07/08(金) 22:12:48 ID:qziBvRFc
ミカ「ぐ、ぐえっ……! くそっ……!」ボトッ


オー !? オーオー !?

実況「あ~っとっ! リングインを試みたミカさんですが……ここは場外マットへと落ちましたっ! これは何でしょうっ……!? かりんは乗り気ではあるが……ローズは乗り気ではない……そういった感じなのでしょうかっ!?」


ローズ「アハハっ! バカみたいっ! バカ丸出しじゃないの、貴女!」ムクッ


オー ? オーオー ?

実況「さぁ、ローズは立ち上がり……あっとぉ、そして場外に落ちたミカさんの姿を見ますっ!」


ローズ「リングインしようとしたのに、呆気なくボトッって……アハハ! これ、笑う所よねぇ!? マヌケな貴女を笑う所よねぇ……!?」

ミカ「うっ、ぐっ……ぐっ……ふざけやがって……」


実況「おぉ~っと、ローズはサードロープに足を掛け、そしてロープから身を乗り出すようにしながら、ミカさんに何やら言っていますっ! う~ん……何やら黒い笑顔だっ!」

144: 名無しさん 2016/07/08(金) 22:18:24 ID:qziBvRFc
ダン「かりんっ……! かりんっ……! そっちじゃねぇだろがっ……!」

かりん「さぁ、お立ちになりなさい……」ググッ

ララ「……ううっ」


実況「あ~っと、しかしかりんはどうなのでしょうかっ!? コーナー付近で横たわっていたララさんへと近づき……あ~っと、そしてその身体を引き起こしていきますっ!」


かりん「……あちらですわよっ! はああぁぁっ!」ブンッ

ララ「……きゃっ!」ダダッ


オー !? オーオー !?

実況「そして、ララさんの身体を対角線コーナー目掛けて振り投げていきますっ! かりんはやる気だっ! かりんはやる気ですっ!」


ララ「……ぐっ!」ドスッ


オー ! オーオー !

実況「さぁ、そしてララさんの身体がコーナーマットへと突き刺さっていったぁ!」

145: 名無しさん 2016/07/08(金) 22:25:11 ID:qziBvRFc
ローズ「あんたみたいな下品でどうしようもない女はねぇっ……! そこで指加えて見てればいいのよっ……! このドブスっ!」

かりん「お姉様、こっちですわよっ!」

ローズ「はいは~いっ! わかってるわよ、かりんちゃ~んっ!」クルッ


オー ? オーオー ?

実況「あ~っと、そしてここでかりんがローズを呼び寄せるっ! ローズも、ミカさんに背を向け……かりんの元へと歩みを進めるっ!」


かりん「……それじゃあ、いきますわよっ!」ガシッ

ローズ「了解っ……!」


実況「あ~っと、そしてかりんはローズの腕を掴み……!?」


かりん「……はああぁぁっ!」ブンッ

ローズ「……ったああぁぁっ!」ダダッ


オー、オーオー

実況「おぉ~っとっ! ローズの身体を……ララさんのいる対角線コーナーの方へと振り投げていくっ!」

146: 名無しさん 2016/07/08(金) 22:37:17 ID:qziBvRFc
ローズ「はああぁぁっ……! たあっ!」ドスッ

ララ「……あぐっ!」


オー ! オーオー !

実況「かりんに加速をつけられたローズは、ララさんの目の前でクルッとターンを見せつつの……おぉ~っと、串刺しのバックハンドエルボーっ! 肘を打ち込んでいきますっ!」


ローズ「はいはいはいはいっ……! 次はかりんちゃんの番よっ……! 皆、ストリートプロレスを応援してねっ!?」パンパン

かりん「……はああぁぁっ!」ダダッ


ワー ! ワーワー !

実況「頭上で大きく大きく手を打ち鳴らしながら、コーナー付近から移動するローズっ! おぉ~っと、そして今度はかりんが突っ込んできますっ!」

147: 名無しさん 2016/07/08(金) 22:44:02 ID:qziBvRFc
かりん「はああぁぁっ……! 紅蓮崩掌っ……!」ドスッ

ララ「……あぐっ!」


ワー ! ワーワー !

実況「大きく大きく踏み込みつつの掌底を腹部へと見舞っていきますっ! ここは紅蓮崩掌ですっ! 串刺しの紅蓮崩掌を見舞っていきますっ!」


ララ「あっ……ああっ……」ヨロヨロ


イイゾー ! ローズ! カリンー !

実況「さぁ、加速をつけた攻撃を連続で打ち込まれたララさんは……おぉ~っと、フラつきながら少しばかり前進っ!」


ローズ「いくわよ、かりんちゃんっ……!」ガシッ

かりん「わかってますわっ……!」ガシッ

ララ「……うあっ」


オー ? オーオー ?

実況「おっとっ! しかし逃さないっ! かりんとローズは左右から挟み込むように、ララさんの頭部を抱えるっ! 二人がかりで捉えたっ!」

148: 名無しさん 2016/07/08(金) 22:50:20 ID:qziBvRFc
ローズ「せぇ~のっ……! 」ググッ

かりん「……はああぁぁっ!」ググッ

ララ「あっ……あっ……」


オー ! オーオー !

実況「そして、かりんとローズが二人がかりでララさんの身体をまっ逆さまへと抱え上げていったぁっ!」


ローズ「落とすわよっ……! せぇ~のっ……!」

かりん「強烈な一撃を差し上げますわっ……! はあぁっ!」

ララ「あっ……! くあっ……!」ズドーンッ


ワー ! ワーワー !

実況「そのまま後方へと落としていきますっ! あっとぉ、ララさんが背中から叩きつけられましたぁ! ここはダブルブレーンバスターですっ! ダブルブレーンバスターですっ!」

149: 名無しさん 2016/07/08(金) 22:55:12 ID:qziBvRFc
ローズ「……よしっ!」ムクッ

かりん「……やりましたわねっ!」ムクッ

ミカ「う、ううっ……くそっ……!」ムクッ


イイゾーイイゾー ! ローズ ! カリンー!

実況「これはこれは……これは、ローズもやる気なのでしょうかっ!? ローズもやる気なのでしょうかねぇっ!? さぁ、かりんとローズが立ち上がっていくっ! あっと、場外のミカさんも立ち上がったか……!?」


かりん「さぁ、レフェリーっ……! カウントをお願いしますわっ!」ガバッ

ダン「……ああっ?」


オー ? オーオー ?

実況「あっと、そしてここでかりんがララさんの身体の上へと覆い被さったっ! これはフォールかっ……!? はい、フォールでしょうねぇっ!?」

150: 名無しさん 2016/07/08(金) 22:58:06 ID:qziBvRFc
ダン「おい、待てよ。カウントって言ったってよぉ……? お前ら……オイっ、わかってんのかっ……!?」

かりん「……何してますのっ!?」チラッ


アー ? アーアー ?

実況「あ~っと、しかし……いや、やはりと言うべきでしょうかっ!? レフェリーにカウントに来ないっ! カウントは数えませんっ!」


ダン「お前ら、一回頭を冷やせよっ! そいつらは部外者だろうがっ……!」

ローズ「状況が変わったのっ……! 融通の効かない男は、レディに好かれないわよ。ほら、早く……早く、カウントを取りなさいっ……!」

ダン「ああっ……!? んああっ……!?」


実況「まぁ、レフェリーからすればこれも当然の行為と言った所なのかっ!? あ~っと、しかしそんなレフェリーにローズが突っ掛かっていきますっ! かりんとララさんを指差し、カウントを取りなさいと急かしていますっ!」

151: 名無しさん 2016/07/08(金) 23:05:46 ID:qziBvRFc
ローズ「何してるのっ……! 早くっ……!」

ダン「ちょっと待てちょっと待てっ……! ローズ、ローズっ……! 待て待て待てっ……!」


レフェリー ! カウントトレヨ、コノヤロウー ! オーイ ! オーイ !

実況「あ~っと、ローズが険しい表情でレフェリーに突っ掛かっていますっ! これにはレフェリーも困りましたっ!」


カー・ウント! カー・ウント !

ダン「んああっ……!? ああっ……!?」キョロキョロ

ローズ「ほら、貴方がカウントを取るのを皆待ってるのっ!」


実況「あ~っとあっとあっと……そしてここで場内からはレフェリーにカウントを求める事が上がってきますっ!」


カー・ウント! カー・ウント!

ダン「なんで……なんで俺が空気読めねぇ奴みたいになってるんだよ、オイ……」キョロキョロ

ローズ「仕方ないじゃない。状況が変わったのよ。空気読んでカウント取ってくれたら、後でサービスしてあげるから……」

ダン「くそっ……! くそっ……! わかったよっ! カウント取ればいいんだろうがっ!」

152: 名無しさん 2016/07/08(金) 23:10:39 ID:qziBvRFc
オー ! オーオー !

実況「あ~っと、ここでレフェリーがリングへと伏せましたっ……! これはこれはっ……!? レフェリーも腹を括ったのかっ……!?」


ダン「ワンっ……!」


ワー ! ワーワー !

実況「カウントですっ! レフェリーが今、カウントを取り始めましたぁぁ!」


ダン「ツーっ……!」

ミカ「……こんの野郎ォォォ!」


ワー ! ワーワー !

実況「あ~っと、あっとあっとあっとっ! しかし、ここでミカさんがリング内へと侵入してきましたっ! 侵入してきましたっ!」

153: 名無しさん 2016/07/08(金) 23:16:38 ID:qziBvRFc
ダン「……スリ」

ララ「……くっ!」ガバッ

ミカ「うちのララに触れてんじゃねぇよっ! てめぇのブス菌が移っちまうだろがっ! 離れろっ!」ドスッ

かりん「……ぐっ!」

ダン「カウントはツーだっ! カウントツーっ! 決まっちゃいねぇぞっ!」


アー 、アーアー

実況「ここはミカさんがカットしていきますっ! いやっ、ララさんの肩も上がりましたかね!? ツーカウントで返してましたっ! あっとあっと、レフェリーも……これは試合を容認すると言う事なのでしょうかね!? しかし、いいのでしょうか!? これでいいのでしょうか!?」

元「うん、いいんじゃないの」

春麗「……やらせてあげなさいよ」

実況「んっ……!? あっ、あっ、あっ……! 今、私の放送席の元にですね……元さんと、そして春麗選手がやってきましたよっ!?」

元「とりあえず、君は実況続けておきなよ」

159: 名無しさん 2016/07/09(土) 22:00:51 ID:AuiuulG.
ローズ「あらら、リングに入ってきちゃったみたいね……」

ミカ「オラァァっ、次はてめぇだっ! くたばってろ、この整形野郎がっ……!」ドスッ

ローズ「くっ……!」ヨロッ


実況「続いてミカさんは、ローズへといきますっ! ローズへといきますっ! おぉ~っと、ここは膝蹴りですっ! ローズの腹部へと打ち込んでいきましたっ!」

元「はい、皆様どうもこんにちは。元でございます。え~、それとね……」

春麗「春麗です」


ミカ「オラオラ、こっちだこっちだっ! ボサボサしてんじゃねぇよっ!」グイッ

ローズ「う、ううっ……」ヨロッ


実況「さぁ、ミカさんはローズの首筋を後ろから抱え……おぉ~っと、そしてロープ際へと身体を押しやっていきますっ! あ~っと、こちらでも元さんと春麗さんが、今マイクを装着したようですっ! 皆さん、声は届いているでしょうか!?」

元「ちょっと裏で見てたんだけどね、今解説の方がこうなっちゃってるので、まぁ臨時と言う形ですね。ここからは僕が解説をする事にしますよ。僕はしっかりやらせて頂きます」

160: 名無しさん 2016/07/09(土) 22:08:44 ID:AuiuulG.
ミカ「オラオラ、この野郎っ……! 場外に引っ込んでろっ……!」グイッ

ローズ「くっ……あ、ああっ……!」ボトッ


オー、オーオー

実況「おぉ~っと、そのままミカさんはローズの身体をロープ間へと押し込み……あぁ~っとっ! そして場外へと落としていくっ!」

元「そしたら……どうやら、春麗君もこっちに来てたみたいでね……? 折角だから、春麗君とも一緒に解説をさせて頂きましょうかなと。春麗君もそういった理由でこっちにに来たんでしょ?」

春麗「……いや、私は元さん程考えてはいませんでしたね」

元「……おや?」


ローズ「う、ううっ……」ムクッ

ミカ「これで終わり思うなよっ……!? おぉ~っしゃっ! いくぞおおぉぉっ!」グイッ


オー ? オーオー ?

実況「あ~っと、少しお待ち下さいっ! 少しお待ち下さいっ……! ここで、ミカさんは場外のローズに向かって……何やら、狙っていますよっ!?」

元「……んっ!?」

春麗「……あっ」

161: 名無しさん 2016/07/09(土) 22:17:59 ID:AuiuulG.
ミカ「くたばれ、糞アマっ……! うるああぁぁっ!」シュタッ


オー、オーオー

実況「トップロープを両腕で掴み身体を沈み込ませ、そしてロープの反動を利用しつつ……おぉ~っと、ここでミカさんが場外へとロープを飛び越え、場外へとダイブしていったぁ!」

元「プランチャ・スイシーダだね」


ミカ「……うるああぁぁっ!」グルグル

ローズ「えっ……!? あっ、あっ……きゃああぁぁっ……!」ズガアァ


オー ! オーオー !

元「あっ……いや、違うかっ!?」

実況「おぉ~っとおっとおっとっ! ここは横回転を加えながら……場外のローズへと飛び込んでいきますっ!」

春麗「トルニージョでしたね」

実況「ミカさんの身体がきりもみ回転しながら、ローズへとぶつかったぁ! ここはトルニージョですっ! トルニージョですっ! あ~っと、ミカさんとローズの身体が両者揃ってそのまま場外で崩れ落ちたぁ!」

162: 名無しさん 2016/07/09(土) 22:21:48 ID:AuiuulG.
ローズ「う、ううっ……」

ミカ「あ~、痛てて……ちっと回転多すぎたかもな……」


元「いや~、やるじゃない……ねぇ……?」

春麗「う~ん……そうですね……」


かりん「……立ってもらいますわよ」グイッ

ララ「……う、ううっ」ググッ


実況「ミカさんとローズは場外へといきましたっ! あっと、リング上ではかりんがララさんの身体を引き起こしていきますっ!」

元「あっ、じゃあ話を続けようか……春麗君はどう言った理由でこっちに来たの……?」

春麗「私の場合は単純に、レインボー・ミカがどの程度の実力なのかをこの目で見たかったんです」

元「あ~あ~、はいはい」

163: 名無しさん 2016/07/09(土) 22:28:53 ID:AuiuulG.
かりん「はァァッ……! はァッ、はァッ!」ビシバシ

ララ「くっ……くっ、くっ……」フラフラ


オー、オーオー

実況「さぁ、リング上ではかりんが張っていくっ! 特異の掌底でララさんの顔面を張っていくっ! しかしですね……元さん、春麗さん……? そもそもですよっ……!? そもそもっ……!」

元「んっ、どうしたの……?」

実況「今現在、突然参加のような形で始まっておりますが……これは、いいのですかねぇ!? これでいいのですかねぇ!?」

元「う~ん。まぁ、そこなんだけどさぁ……」


かりん「……たああぁぁっ!」クルッ

ララ「う、ううっ……」

かりん「はァァァッ……!」ズガアァッ

ララ「あっ……! くあぁっ……!」ヨロッ


オー ! イイゾー ! カリンー!

元「そこはね……ミカ君達は勿論の事、かりん君とローズ君も……それに、場内までこういう風になっちゃってるじゃない……? もう、今更って感じもするんだよねぇ」

実況「おぉ~っとっ! そしてここでかりんがその場でクルっと一回転しての……アッパー掌底ィ! これは顎へとヒットしたかっ!?」

元「まぁ、今日はさぁ……? ミカ君とララ君がどういった人なのかを知ってもらう為に、ここに呼んだんでしょ……? 知ってもらうって意味だったらね……う~ん、ある意味こうやって戦って貰うってのが一番なんじゃないかな?」

164: 名無しさん 2016/07/09(土) 22:37:48 ID:AuiuulG.
かりん「さぁ、いきますわよっ……! たああぁぁっ……!」ダダッ


実況「さぁ、かりんはララさんにクルリと背を向け……そしてロープ目掛けて走り込んだっ! それでは、春麗選手はどうでしょうかっ!?」

春麗「……かりんっ! ミカが来てるわよっ!」

実況「……んんっ!?」


ミカ「よぉ~しよし……次はアイツだっ……!」シュタッ


実況「あ~っと、かりん向かったロープの先に……先程、場外へと飛び込んだミカさんがいますっ! そしてミカさんはエプロンサイドへと飛び乗ったっ!」

元「あっとぉ」

165: 1 2016/07/09(土) 22:55:46 ID:AuiuulG.
>>165は数個飛ばしのレスをしてしまったので削除します
申し訳ありませぬ

166: 名無しさん 2016/07/09(土) 22:56:42 ID:AuiuulG.
かりん「邪魔してもらいたくないものですわ……ったあぁっ!」ドスッ

ミカ「ぐえっ……! しくじったっ……!」ボトッ


オー ! オーオー !

実況「あ~っと、しかしここはかりんも見ているっ! 身体を反転させてロープの反動をつけると同時にエプロンサイドにいるミカさんへと肘を打ち込んでいきますっ!」

春麗「いいじゃない。かりんっ……!」

実況「ここはバックハンドエルボーで迎撃していきますっ! そしてエプロンサイドのミカさんは、再び場外へと落ちたぁ!」


かりん「……たああぁぁっ!」ダダッ


オー、オーオー

春麗「私からすれば、こうやってレインボー・ミカとララが手の内を晒してくれるって言うのはいい話ですね」

実況「あ~っと、なる程……さぁ、ロープの反動をつけたかりんがララさんへと向かっていくっ!」

167: 名無しさん 2016/07/09(土) 23:01:19 ID:AuiuulG.
かりん「……たああぁぁっ!」ググッ


実況「さぁ、かりんが大きく左腕を振り被るっ! ここは紅蓮崩掌かっ!?」

元「……かなっ!?」


ララ「……させないわよっ!」ガシッ

かりん「……えっ!?」


アー ? アーアー ?

実況「あ~、いやいやいやっ! ここは身体を半身にして、かりんの横に逸れるようにしながら……そのかりんの左腕を掴んだっ!」

春麗「……んっ!?」


ララ「……こんのおぉっ! たああぁぁっ!」グルンッ

かりん「うあっ……あっ……ああっ……」ヨロヨロ


実況「ロープの反動をつけてきたその勢いを殺さずに……おぉ~っと、そのまま自身の身体を軸にして、かりんの身体を回転させるっ! 回転させていくっ!」

169: 名無しさん 2016/07/09(土) 23:07:14 ID:AuiuulG.
ララ「……崩れなさいっ! てやあぁっ!」グイッ

かりん「くっ……! くあああぁぁっ!」ビターンッ


オー ! オーオー !

実況「さぁ、かりんの身体を高速で一回転させてバランスを崩しつつ、肩の上から体重を乗せてかりんの身体をうつ伏せにマットへと押し付けていきましたっ!」

春麗「……ロープの反動、そのまま利用されたわねぇ」


ララ「……ギブアップして貰うわよ。それそれっ!」ギリギリ

かりん「あっ……かっ……!」


実況「ララさんはかりんの腰に乗りながら……腕を取っている……腕を取っているかっ!?」

春麗「……取ってるわねぇ」

元「え~っと、これはねぇ……プルバックホールドですよ。ララ君の得意技だ」

170: 名無しさん 2016/07/09(土) 23:10:04 ID:AuiuulG.
ララ「……てやああぁっ!」ギリギリ

ダン「かりんっ……! ギブかっ……!? ギブアップかっ……!?」

かりん「……ノーですわっ!」モガモガ


カリンー ! カリンー !

実況「うつ伏せの相手の腕を取り、腰の上に身体を下ろしつつ、足方向を向いていますっ! え~、向きが逆の脇固め……と言った所でしょうかね」

元「そうだね。腕に負担を掛けてくる技だね。プルバックホールド」

実況「ここはララさんがカウンターで決めてきました。プルバックホールドっ! レフェリーはかりんに確認を取っていますっ!」

春麗「かりん……かりんっ……! しっかりっ……!」


ララ「……てやああぁっ!」ギリギリ

ダン「かりんっ……! ギブアップかっ……!?」

かりん「ノーですわっ!」


実況「レフェリーのこの様子……これは、完全にもうこの四名の試合になっていると言う事ですね!?」

元「そうでしょうね」

実況「私、実を言うと少しばかり受け入れらない部分がありまして……ミカ『さん』……ララ『さん』とお呼びしていたのですが……う~ん、そういう事ならっ……!」

171: 名無しさん 2016/07/09(土) 23:14:15 ID:AuiuulG.
ミカ「いいぞいいぞ、ララっ! そいつの腕をへし折っちまえっ!」ムクッ


実況「あ~っとっ! そしてここで場外のミカが立ち上がりましたよっ!」

春麗「わざわざ『さん』つける必要なんてないのよ、こんな奴らに……」

実況「はいっ……! 試合が成立しているの言うのであれば……もうこれからは普通に呼ばせて頂きますっ!」


ミカ「よっしゃよっしゃっ……! となれば……よぉ~しよしっ……!」ダダッ


実況「おぉ~っと、場外のミカは素早い動きで場外をグル~っと周り……これは、何処へ向かっているんだっ! あっと、今我々の放送席の前を通りましたよっ!?」

元「んっ……? これは、なんだろうね……?」

172: 名無しさん 2016/07/09(土) 23:21:56 ID:AuiuulG.
ミカ「……よっしゃっ!」シュタッ


実況「おっと、ミカが向かったのは赤コーナー付近っ! そして、そのエプロンサイドへと飛び乗りますっ!」

元「コーナーポストから何か、仕掛けてくるのかな?」


ミカ「ヘイっ、ララっ……! 一回変わっておこうぜっ……! ちょ~っと、ダメージ受けてるだろ……? ここはアタシに任せなっ!」グイッ

ララ「……んっ?」チラッ


実況「あっ、いや違いますよ? ミカはロープから、身を乗り出すようにしながら、リング内のララに向けて手を伸ばしておりますっ! これはこれは……!?」

元「おっと、交替要求か」

173: 名無しさん 2016/07/09(土) 23:27:51 ID:AuiuulG.
ララ「そうね……じゃあ、ここはミカに任せるとしようかな……」パッ

ミカ「よぉ~しっ! アタシに任せておけっ! ヘイ、カモンっ!」


実況「さぁ、そしてここでララは技を自ら解き……そして、そんなミカの方へと向かっていくかっ!?」

元「そうだね。ミカ君とララ君……現状ではミカ君の方が元気なんじゃないかな?」


ローズ「あ~っ……くそっ……」グイッ


実況「あ~っと、そしてここでローズも……おぉ~っと、こちらは青コーナーですね。青コーナー付近のエプロンサイドに上がってきましたっ!」

元「あっと、そうですね」

実況「さぁ、混乱の中始まってしまいましたが……いつの間にやら、互いの陣営に分かれ……どうでしょうか? 試合らしくなって来たのではないでしょうか!?」

元「やっぱりこの辺は、皆そういう物を持ってるからね」

174: 名無しさん 2016/07/09(土) 23:33:06 ID:AuiuulG.
ララ「それじゃあ、ミカ……任せるわよっ……!」パシッ

ミカ「おおぉっしゃっ! いっくぞおおぉぉっ!」パシッ


オー !? オーオー !?

実況「さぁ、そしてここでララとミカの手が触れ合ったっ! タッチが成立ですっ!」

春麗「さぁ、真打ち登場ね」

実況「試合権がここで移ったと見ていいでしょうっ! さぁ、ララは赤コーナーエプロンサイドへと戻り、そしてエプロンサイドからレインボー・ミカがロープを潜りリングインしてきますっ!」

春麗「どの程度のものなのか見せてもらうわよ……レインボー・ミカっ……!」

元「かりん君とローズ君にも頑張ってもらいたいね!」

実況「さぁさぁ、いよいよミカの登場ですっ! 鰯ヶ浜女子プロレスの看板レスラーっ……! レインボー・ミカァァっ!」

185: 名無しさん 2016/07/11(月) 22:01:01 ID:eWraaSXY
ローズ「かりんちゃん、しっかり……! ほら、立ってっ……!」パンパン

かりん「ううっ……くっ、わかってますわっ……!」ムクッ

ミカ「ヘッ、すぐにまた寝かせてやるってのっ……!」ズガズガ


オー ! オーオー !

実況「さぁ、ここはかりんも立ち上がってきますっ! しかし、試合権の移ったミカは意気揚々とそんなかりんへと向かっていくっ!」


かりん「……ああっ!」クルッ

ミカ「うるあぁっ! いくぜぇぇっ……!」ガシッ


実況「立ち上がってミカの方を振り返るかりんっ! おっと、しかしミカそんなかりんへと組かかっていったぁ!」

186: 名無しさん 2016/07/11(月) 22:08:24 ID:eWraaSXY
ミカ「……うるああぁぁっ!」グイッ

かりん「……くっ!」


オー ? オーオー ?

実況「さぁっ! ここはかりんの頭部を脇へと抱え込みつつ、ヘッドロックの体勢に捉えたぁ!」

元「うん」


ミカ「オ~ラオラ、オラァっ……! どうだっ……!」ギリギリ

かりん「くっ、舐めないでもらいたいですわっ……! はぁっ……!」バシッ

ミカ「……いでっ!」


オー、オーオー

実況「さぁ、ミカは渾身の力でかりんの頭部を締め上げていきますっ! あっと、しかしここはかりんが……!?」

春麗「……いいわよ、かりん」

実況「これは、腹部に掌底ですねぇっ! さぁ、捉えられながらもミカの頭部を打っていきますっ!」

187: 名無しさん 2016/07/11(月) 22:12:20 ID:eWraaSXY
かりん「はぁっ……! はぁっ……!」バシバシ

ミカ「いでっ……いでっ……! だあぁっ、ウザってぇなぁ、オイっ……!」


カリンー ! マケルナー !

実況「さぁ、かりんは続けて二発三発と打ち込んでいきますっ! ここはかりんも黙ってやられてはいないっ!」


ミカ「名前もわかんねぇ雑魚が一人前に抵抗してるんじゃねぇよっ! オラっ!」ガシッ

かりん「くっ……いたたたた……」


オー ? オーオー ?

実況「あっと、しかしここはミカ……かりんの頭部を掴みつつ、クルっと身体を回転させ一度技を解いていきますっ!」

元「あっと、ちょっと体勢不十分だったかな?」

春麗「ちょっとぉっ……! 髪、掴んでるんじゃないのっ……!?」

190: 名無しさん 2016/07/11(月) 22:47:00 ID:eWraaSXY
ミカ「てめぇはただただ黙ってやられてればいいんだよっ……! 一人前に抵抗してんじゃねぇよっ、うるあぁ!」ゴスッ

かりん「……うぐっ!」


オー、オーオー

実況「そして一度上体を大きく大きく後方へと反らし……ここはヘッドバットですっ! かりんの頭部へとヘッドバットを打ち込んでいきますっ!」

元「ああ、痛い」


かりん「う、ううっ……」

ミカ「ボケがっ……! カスがっ……!」ガシッ


実況「おっと、そしてすかさずミカは再びかりんの頭部を両腕で抱え込んでいくっ! さぁ、もう一度ヘッドロックへと入ったっ!」

元「あ~、こっちは体勢十分での攻撃だったねぇ」

191: 名無しさん 2016/07/11(月) 22:48:04 ID:eWraaSXY
ミカ「……どおおぉだっ!?」ギリギリ

かりん「くっ、くっ……」

ミカ「だけど、こぉ~んなモンじゃ終わらねぇぞっ……! いっくぜぇ、オイっ……! だっ……! だっ……! だっ……! だっ……!」ユサユサ


オー ! オーオー !

実況「さぁ、かりんの頭部を再び……おぉ~っと、ここでミカは頭部を捉えつつ、身体を大きく大きく揺らしながら、より一層力を込めているっ! かりんの頭部を強く強く締め上げていくっ!」

春麗「……かりんっ!」


カリンー ! マケルナー !

かりん「うっ、ううっ……」

ミカ「アタシとコイツじゃ格が違いすぎるんだよっ……! うっしゃっ、いっくぜえぇっ!」ビシッ


実況「おっと、ここでっ……!? ミカはかりんの頭部を左腕で抱え込んだまま……右手は外し、そして大きく大きく天を指差したっ!」

元「……んっ!?」

192: 名無しさん 2016/07/11(月) 22:50:18 ID:eWraaSXY
ミカ「……いっくぜぇっ!」ガシッ

かりん「……くっ!」

ミカ「うるああぁぁっ……! よいしょおおぉっ!」フワッ


オー !? オーオー !?

実況「そしてミカは頭部を両腕で掴み直し……おぉ~っとっ! そして、そのまま前方へと飛び込んでいくっ!」


ミカ「てめぇの顔面台無しにしてやるよっ……! ドオォォンっ……!」

かりん「うっ、うっ……くあああぁぁっ……!」ズドーンッ


オー ! オーオー !

実況「ここはミカァァっ! ヘッドロックの体勢から、マットへと飛び込んでいき……そのままかりんの顔面をマットへと打ち付けていきましたぁっ!」

元「え~、デイドリームヘッドロックですね。ミカ君の得意技です」

実況「デイドリームヘッドロックっ……! ここはデイドリームヘッドロックっ!」

193: 名無しさん 2016/07/11(月) 22:53:25 ID:eWraaSXY
ローズ「かりんちゃん、しっかり……! 一回交代してもいいのよっ……!?」パンパン

かりん「うっ、ううっ……」

ミカ「……よおおぉぉっしゃっ!」ムクッ


実況「かりんはマットへ突っ伏しているっ! あっと、そしてここはミカっ……! ミカは直ぐ様立ち上がってきますっ!」

春麗「……くっ」


ミカ「見たかっ!? ボンバアアアァァァッ!」ビシッ

ララ「イエーイっ!」


実況「おぉ~っとっ! そしてここで大きく大きく右腕を広げながら……お~っと、叫んでいきますっ! ミカは叫んでいきますっ!」

元「あ~、ミカ君の決め台詞みたいなヤツですね」

実況「場内に木霊する、ボンバーという叫び声っ!」

194: 名無しさん 2016/07/11(月) 22:59:54 ID:eWraaSXY
ブー ! ブーブー !

ミカ「へぇ~、へぇ~……そういう反応するんだ……」キョロキョロ

ララ「……あら、何よ。違うんじゃないの?」キョロキョロ


実況「あ~っと、しかしこれに対して……場内からは……? 場内からは……!?」

春麗「ブーイング喰らってますわよ~」


ブー ! ブーブー !

ミカ「選手連中と同じで、脳ミソにウジの沸いたクソ客が随分といるもんだなぁ、オイっ……! 嬉しい話ッスよっ!」ニヤニヤ


実況「……春麗さんはハッキリと言いますねぇ?」

春麗「事実よ」

実況「まぁ、確かに……あ~、それでは私も事実をお伝えしましょうっ! これに対して場内からはブーイングですっ! ブーイングの嵐が返ってきますっ!」

元「まぁ、フォローするわけじゃないけどね。これはその、ホームとアウェイの空気の違いみたいな感じじゃないかな? ミカ君の表情見てると全然気にしてない感じはするんだけどね」

実況「笑っていますっ……! ブーイングを受け、ミカはミカは笑っておりますっ……!」

春麗「図太い女ね」

195: 名無しさん 2016/07/11(月) 23:05:39 ID:eWraaSXY
かりん「うっ、ううっ……」ムクッ


実況「あ~っと、しかし……ここでかりんが、立ち上がろうとしているかっ!?」

元「あっ……コレ、ミカ君見えてないんじゃないい……?」

春麗「おっ……いけっ! いけっ!」


かりん「……このぉぉっ!」ブンッ

ミカ「んっ、んっ……? う、うおおぉっ……でえぇぇっ……!」ビターンッ


オー ! オーオー !

実況「おぉ~っと、ここでかりんが上体を起こしつつ、背を向けているミカの膝裏辺りを、ラリアットのような形で掬い上げていくっ!」

春麗「よぉしっ!」

実況「いつもとは違うであろう状況が少しばかりミカの注意力を散漫にしてしまったかっ!? さぁ、ミカは足を掬われ仰向けへとダーウンっ!」

196: 名無しさん 2016/07/11(月) 23:11:11 ID:eWraaSXY
ミカ「あぐっ……! チィッ……このメス豚、まだ動けやがったのか……」

かりん「……いきますわよっ!」ズシッ

ミカ「……んあっ?」


オー ! オーオー !

実況「おぉ~っと、そしてここでかりんは仰向けへと倒れたミカの腹部の上へと腰を下ろし……」

春麗「いいわよ、かりんっ……!」

実況「ここでかりんがマウントを取ったぁっ! マウントを取りましたっ!」

元「おお、いいじゃない」

197: 名無しさん 2016/07/11(月) 23:18:29 ID:eWraaSXY
かりん「さぁ、いきますわよ……下品なお方……」

ミカ「……下品なのはてめぇじゃねぇか、ボケっ!」

かりん「……はぁ?」

ミカ「いつもこうやって男の上に乗っかって腰振ってるんだろ……? 試合の最中なのに我慢出来なくなっちまったのかっ!? ハハハっ! とぉ~んだ阿婆擦れだなぁ、おめぇはよぉっ!」ニヤニヤ

かりん「……こ、このおおぉぉっ!」ビシッ

ミカ「……うおっとっ!」


オー ! オーオー !

実況「さぁ、そしてかりんがいったぁ! かりんがいったぁ! マウントポジションの状況から、下にいるミカへと向かって打ち込んでいきますっ!」

元「掌底……で、いってるねっ! うんっ!」

春麗「やっちゃいなさいっ!」

198: 名無しさん 2016/07/11(月) 23:25:40 ID:eWraaSXY
ダン「かりん、拳は……あっいや、掌底か。オッケーだっ!」

かりん「このっ……! このっ……! こいつ……1!」バシバシ

ミカ「くっ……くっ……! おおぉっ……!」


カリンー ! カリンー ! イケー !

実況「さぁ、かりんが打ち込んでいきますっ! ひたすらミカの上から掌底の嵐・嵐・嵐っ!」

春麗「いけいけいけいけ!」

元「あ~、いやっ……! ガードはされてるよっ……!?」


かりん「このっ……! このっ……!」

ミカ「こういうのはベッドの上でやってりゃいいんだっ……! 付き合ってられねぇよ。おおぉぉっ……!」ゴロンッ

かりん「くっ……! ああっ……!」


実況「あ~っと、しかしっ……! ここは下にいるミカが、うまく体勢を反転させ……あ~っと、横から抜けたかっ!? 抜けていったかっ!?」

春麗「ああっ……!」

実況「あ~っと、少しばかりかりんの体勢が前へと崩れますっ!」

200: 名無しさん 2016/07/11(月) 23:34:10 ID:eWraaSXY
ミカ「よっしゃよっしゃっ……!」ムクッ

ダン「おい待ておい待て、おいおいおいっ……!」


オー !? オーオー !?

実況「さぁ、ミカは即座に立ち上がってきますっ!」

春麗「いけいけいけいけ」


ミカ「くたばってろっ……! うるあぁっ……!」ドスッ

かりん「……くあっ!」バターンッ


実況「そしてかりんへと前蹴りっ! 前蹴りでかりんの身体を押し倒していきますっ!」

元「うん」


ミカ「ったく、この阿婆擦れが……んっ……?」チラッ

ローズ「……さて、いくわよ」


実況「さぁ、しかしここでコーナーポストの上にローズが昇っているっ! 昇っていますっ!」

春麗「ローズっ……! いきなさいっ……!」

201: 名無しさん 2016/07/11(月) 23:41:00 ID:eWraaSXY
イケー ! ローズ ! ローズ !

ミカ「おいおい待てよ待てよ……そりゃ、ルール違反だろ……? おいおいっ……!」

ローズ「いくわよっ……! はああぁぁっ!」シュタッ


実況「さぁ、そしてローズが飛んだあぁっ! コーナーポスト上から、リング中央にいるミカへと向かって飛び込んでいったぁ!」


ローズ「はああぁぁっ……! たああぁぁっ!」ズガアァッ

ミカ「……どげええぇぇっ!」バターンッ


ワー ! ワーワー !

実況「そしてコーナーポストからのミサイルキーックっ! ミサイルキックをミカへと突き刺していきますっ!」

春麗「いい動きしてるわよ、ローズっ!」

実況「こいつを喰らい、ミカはダーウンっ! 大きく大きくダーウンっ!」

202: 名無しさん 2016/07/11(月) 23:45:07 ID:eWraaSXY
ララ「ちょっとレフェリーさんっ……! 今のはどうなのっ……!? おかしいんじゃないのかな!?」

ダン「わかってるってのっ! わかってるってのっ! 皆まで言うなっ!」


実況「あ~っと、しかしこれにはエプロンサイドのララも抗議をしているか!?」

元「まぁ、ローズ君は試合権がないからね」

春麗「いいじゃないの。そもそも試合権がないのに我が物顔で試合をしてる人に比べればマシよ」

元「まぁまぁ、言っちゃそうなるんだけどね」


ローズ「……さて」ムクッ


実況「さぁさぁ、ローズが立ち上がってきますっ!」

元「まぁ、とりあえずあまりやりすぎるって言うのも……」


ローズ「次は貴女よっ……!」ダダッ

ララ「……んっ?」


オー !? オーオー !?

実況「あっと、立ち上がったローズは…今度はララへと向かっていきますっ! ララの待機しているコーナーの方へと突っ込んでいきますっ!」

春麗「よしっ……!」

元「あ~ららら」

203: 名無しさん 2016/07/11(月) 23:47:43 ID:eWraaSXY
ローズ「……たああぁぁっ!」ゴスッ

ララ「……き、きゃあっ!」ボトッ


ワー ! ワーワー !

実況「そしてローズはエプロンサイドのララへとエルボーバットォ! これによりララの身体が場外へと落ちたぁ! ローズは止まりませんっ!」

春麗「い~え。これは分断作戦と言う立派な作戦です。何も問題はありません。ねぇ、元さん……?」

元「まぁ、そうなんだけどね。うん」


ダン「おいおい、ローズっ! おい、ローズっ!」

ローズ「……かりんちゃん、大丈夫?」

かりん「……えぇ、大丈夫ですわ」ムクッ


実況「まぁ、レフェリーはローズに何やら言っていますが……ローズはレフェリーを無視するがの如く、かりんへと近づいていきますっ! そしてかりんも立ち上がってきたっ!」

204: 名無しさん 2016/07/11(月) 23:51:00 ID:eWraaSXY
ローズ「かりんちゃん、そいつを起こすわよっ!」グイッ

かりん「ええっ!」グイッ

ミカ「……う、ううっ」ググッ

ダンサ「おいっ……! おいっ……!」


ワー ! ワーワー !

実況「さぁ、そしてかりんとローズ……二人掛かりでリングにダウンしているミカの身体を引き起こしていきますっ!」

春麗「連携攻撃……合体攻撃……問題は何もありませんよね?」

元「う~ん、まぁそうだね」


ローズ「それじゃあ、かりんちゃんいくわよっ……! せぇ~のっ!」ブンッ

かりん「はいっ……!」ブンッ

ミカ「……く、くそっ!」ダダッ


ワー ! ワーワー !

実況「さぁ、そして両者が揃って引き起こしたミカの身体をロープへと振っていったぁっ! ここは連携攻撃でしょうかっ!?」

205: 名無しさん 2016/07/11(月) 23:53:47 ID:eWraaSXY
ミカ「……くそっ!」ダダッ


イケー ! イケー !

実況「さぁ、ロープに振られたミカに身体がその反動によって返ってきたぁっ! そしてリング中央でかりんとローズは並んで狙いを定めているっ!」


ローズ「いくわよ、かりんちゃんっ……! せぇ~のっ!」

かりん「……はいっ!」

ミカ「うおおおぉぉっ! 舐めんじゃねぇっ! 二人纏めて返り討ちだ、喰らええぇぇっ! ブウウンッ!」ズガアァッ

ローズ「えっ……? あっ、くああぁぁっ……!」バターンッ

かりん「んっ……? あっ、かっ……!」バターンッ


オー !? オーオー !?

実況「あ~っと、いやいやいやっ! ここはミカがっ……! ミカがっ!?」

春麗「……えっ!?」

実況「両腕を使い、かりんとローズに同時にラリアットですっ! ここはミカが返してきたっ! ミカが返してきたっ!」

214: 名無しさん 2016/07/12(火) 22:01:30 ID:nynnQi7w
ミカ「どおぉぉだっ!? ざまあみやがれってんだっ!」

ローズ「くっ……くあぁっ……」ゴロゴロ


アー ! アーアー !

実況「ここはミカが纏めてなぎ倒してきますっ! あ~っと、そしてここでローズは一度場外へとエスケープしていくかっ!?」

春麗「……くっそぉ」


ミカ「ヘイっ、ララっ……! そっち行ったから頼むぞっ!」ビシッ

ララ「ううっ……はいはい、了解……」ムクッ


実況「あ~、そしてここでミカは場外の……ララですね!? 何やら指示をしています!」

元「二人掛かりでいったんだけどね……う~ん……」

実況「さぁ、場外でララがその声に応えるように立ち上がってきましたっ!」

215: 名無しさん 2016/07/12(火) 22:09:20 ID:nynnQi7w
ミカ「アタシはこっちだっ……!」ググッ

かりん「うっ……あっ……」グイッ


実況「さぁ、そしてリング上のミカはかりんの身体を引き起こしていきますっ!」

春麗「ん~っ……! かりんっ……!」


ララ「私はあっちね……」ササッ


実況「場外で立ち上がったララはそのまま移動して……これは、ローズの方ですかね!?」

元「そうだろうね。ローズ君の方に向かってるね」

実況「さぁさぁさぁ、仕掛けていったかりんとローズでありましたが……おっとぉ、ここは実らなかったかっ!?」

216: 名無しさん 2016/07/12(火) 22:17:29 ID:nynnQi7w
ミカ「イキがってんじゃねぇぞぉっ! そおぉりゃっ!」ガスッ

かりん「……くっ!」ガクッ


カリンー ! カリンー !

実況「そしてミカはかりんの脛……辺りですかねっ!? 踏みつけるように蹴っていくっ! スタンディングでのストンピングと言った所かっ!?」


ミカ「まだまだァァ! おおぉぉらっ!」バッチーンッ

かりん「……くあっ!」ヨロッ


カリンー ! カリンー !

実況「そして動きの止まったかりんへと、逆水平チョーップっ! 胸元へと打ち付けていくっ!」

春麗「……んん~っ!」


ミカ「ほらほら、いっくぞおおぉっ! うっしゃあぁっ!」ガシッ

かりん「……うあっ」


実況「そしてここでミカが、かりんへと組かかっていくっ! かりんの頭部を脇下へと抱え込んでいくっ!」

217: 名無しさん 2016/07/12(火) 22:22:10 ID:nynnQi7w
ミカ「っらああぁぁっ!」フワッ

かりん「……うあっ!」グラッ


実況「おぉ~っと、組み掛かるとほぼ同時にミカは前方へと飛び込んで……!?」


ミカ「らああぁぁっ……! ドオオォォンっ!」

かりん「……くあああぁぁっ!」ズドーンッ


アー ! アーアー !

実況「かりんの身体を前のめりに倒し、頭部からマットへと勢いよく突き刺していくっ!」

春麗「……んあっ!」

元「ジャンピングDDTですね」


かりん「ううっ……ああっ……くあっ……」バターン


実況「勢いよくマットへ突き刺さったかりんの身体が……おぉ~っと、バウンドするように跳ね上がり、一回して背中からマットへと倒れ込みますっ!」

元「うおぉ~っと、跳ねたねぇ!?」

218: 名無しさん 2016/07/12(火) 22:27:40 ID:nynnQi7w
ララ「……こぉ~のぉっ!」ブンッ

ローズ「……んあっ!」ビターンッ


実況「さぁ、強烈な一撃だっ! あ~っと、そしてローズもまた場外でララに掴まっているかっ!?」

元「う~ん、掴まってる……」

春麗「……もうっ!」

実況「ローズはその身体をエプロンへと叩きつけられていますっ!」


ミカ「……まだまだいくぞおおぉっ! オイっ!」ムクッ


実況「リング上のミカは大きく叫びながら、立ち上がってきますっ!」

元「う~んっ……!」

春麗「……ん~っ!」

219: 名無しさん 2016/07/12(火) 22:34:03 ID:nynnQi7w
ミカ「……うっしゃっ!」ダダッ

かりん「……ううっ」


実況「ミカはかりんの方を振り返り……おぉ~っと、そして勢いよく突っ込んでいくっ!」


ミカ「……せぇ~のっ!」フワッ

かりん「くっ、くっ……」

ミカ「……ドオオォォンっ!」ドスッ

かりん「……く、くあぁぁっ!」


アー ! アーアー !

実況「そのままフワリと飛び込みつつ……あ~っと、かりんの腹部へ肘を落としていきますっ! エルボードロップっ!」


かりん「あ、ああっ……」

ミカ「まだまだまだまだァァァっ!」ムクッ


実況「さぁ、そしてすぐに立ち上がってくるミカっ!」

220: 名無しさん 2016/07/12(火) 22:42:09 ID:nynnQi7w
ミカ「……うっしゃっ!」ガシッ


実況「さぁ、再びかりんの方を見たミカは、今度はかりんの足を捉えるっ! 脇下へと抱え込んでいくっ!」

元「おぉ~っと」


ミカ「見せてやるッスっ!」ビシッ


実況「おっとぉ、そしてミカは左脇下にかりんの右足を抱え込みつつ……さぁ、右手で場内を何やら指差していくっ!」

元「……んんっ!?」


ミカ「よぉ~っしゃっ! いっくぞおおぉっ!」ガシッ


実況「さぁ、そしてここでもう片方の足も捉えるっ! ミカはダウンしているかりんの両足を脇下へと抱え込んだっ!」

221: 名無しさん 2016/07/12(火) 22:49:20 ID:nynnQi7w
ミカ「……レインボォォォォっ!」グルンッ

かりん「うっ……あっ……!」


オー !? オーオー !?

実況「あ~っとぉっ!? そのままミカは自身の身体を軸にしながら……回転っ! 自身の身体毎、捉えたかりんの身体を回転させますっ!」

元「……レインボータイフーンだっ!」


ミカ「……うるああぁぁっ!」グルグルッ

かりん「うっ……ああっ……」


オー !? オーオー !?

実況「ここはレインボータイフーンですっ! レインボータイフーンっ! さぁさぁ、ミカがかりんの身体を振り回していきますっ!」

春麗「……くっ!」

223: 名無しさん 2016/07/12(火) 22:54:03 ID:nynnQi7w
ミカ「うるあぁっ! 吹き飛べええぇっ!」ポイッ

かりん「くっ……ああぁぁっ……!」ビターンッ


オー ! オーオー !

実況「さぁ、かりんの身体を遠心力で振り回し……そしてここは一回転半した所で捉えて両足から手を離し、ホイップさせて投げていったぁ!」

元「女子選手で……ジャイアントスイングみたいなパワー技使う人って、なかなかいないよねぇ!?」


かりん「くっ……あっ……う、ううっ……」ゴロゴロ

ミカ「……いよ~しっ! 派手に振っとんだなっ! イエーイっ!」ググッ


実況「さぁ、マットへ打ち付けられたかりんの勢いはまだ止まらないっ! おぉ~っと、転がるようにそのまま一回転っ……! 二回転っ……!」

元「おおぉっ」

実況「さぁ、吹き飛ばしたミカは尻餅をつきながらも、大きく大きく両腕を上げ……おぉ~っと、これは自身のパワーアピールしているんでしょうかねぇっ!?」

元「まぁ、アピールするにはいい技だよねぇ」

224: 名無しさん 2016/07/12(火) 23:04:18 ID:nynnQi7w
ララ「はっ……! たあぁっ……!」ガスガス

ローズ「うっ……くっ……」


春麗「も~う、ローズも何してるのよっ……!? 助けに行けばいいじゃないっ!」

実況「春麗さんっ……! ローズは場外でララに掴まっておりますっ!」

春麗「……もうっ!」


ミカ「いよぉ~し、いよぉ~し……いい感じに距離は離れたな……って事は……」ムクッ

かりん「う、ううっ……」


実況「さぁ、リング上のかりんの勢いがようやく止まったかっ!? あ~っと、しかしそんなかりんに視線を定めつつ、ミカは立ち上がってきますっ!」

225: 名無しさん 2016/07/12(火) 23:10:38 ID:nynnQi7w
ミカ「うっふ~ん。狙っちゃうわよ~! なぁ~んてなっ!」プリンッ


オー ? オーオー ?

実況「おっと、立ち上がったミカは……? 少しばかり腰を突き出し、お尻を突き出すような、少々セクシーなポーズっ!」

春麗「……下品な女」

元「まぁまぁ、春麗君、そう言わず……これはねぇ、多分狙ってるよ……?」


ミカ「ヘイヘイヘイっ……! いくぞいくぞ、オイっ……! 早い所、立ち上がってこいよっ……!」ペシペシ


オー、オーオー

実況「こいつは私も知っておりますっ! さぁ、ミカはかりんへ視線を定めつつ、その突き出した尻餅を叩いていますっ! これはミカは狙っているっ!」

春麗「この場面だけ、突然お花畑の映像になっちゃうかもね?」

実況「ただお尻を叩いているだけですよ、春麗さんっ! それにこれはそういったセクシーアピールではありませんっ! お花畑の映像なんてやめて下さいっ! 規制はやめて下さいよぉ!?」

227: 名無しさん 2016/07/12(火) 23:15:03 ID:nynnQi7w
かりん「う、ううっ……」ムクッ

ミカ「立ち上がったな……!? よぉ~し、それじゃあ行っくぞおぉぉっ! ったああぁぁっ!」ダダッ


カリンー ! カリンー !

元「……脱線してるよ~」

実況「失礼しましたっ……! あ~っと、そしてここでかりんが立ち上がるっ……! さぁ、そんなかりん目掛けてミカが突っ込んでいったぁ!」


ミカ「喰らって眠ってろおぉぉっ! うるあぁ、シューティング……」ダダッ

かりん「……はぁっ!」バッチーンッ

ミカ「……うおっ!」ヨロッ


オー ! オーオー !

実況「さぁ、かりんへと突っ込んだミカは必殺の尻……あ~っ! いやっ! いやっ……!」

春麗「よぉ~しっ! いいわよ、かりんっ!」

元「おっ、カウンターっ!」

実況「ここはかりんっ……! ミカの動きに合わせて、その顔面を張っていくっ! 張っていったぁ! ここはよく見ていたっ! カウンターでその動きを止めたっ!」

228: 名無しさん 2016/07/12(火) 23:20:16 ID:nynnQi7w
ミカ「くっそぉ、てめぇっ……! アタシの尻を皆見たがってるってのに……」ヨロッ

かりん「はぁっ……はぁっ……」


イイゾー ! カリンー !

春麗「ちょっと、何してるのよかりんっ……! いきなさいっ……! いきなさいよっ……!」

元「あ~っ……ちょっと、スタミナが……あ~っ!」

実況「あ~っと、カウンターを喰らわせていったかりんですが……ここは手が出ないっ! 足が出ないっ! スタミナを消費しているのかっ!?」


ミカ「……舐めてんじゃねぇぞ、オォイっ!」ガスッ

かりん「……くあっ」ヨロッ


実況「あ~っと、そんなかりんに対してミカはナックルパートですっっ! ナックルパートっ! 顔面を拳で打ち付けていきますっ!」

春麗「ああっ……! もうっ……!」

元「……単発だったかなぁ!?」

229: 名無しさん 2016/07/12(火) 23:25:36 ID:nynnQi7w
ブー、ブーブー

ダン「おい、コラっ! 拳は反則だっ!」

ミカ「……そぉらっ!」ガシッ

かりん「……くっ」


実況「さぁ、場内からは少しばかりブーイングが飛んでいるぞぉ?」

元「今、ミカ君が拳でいったからね」

実況「しかしミカはそんな事など気にする素振りも見せずに、おっとここは組かかっていったっ! 自身の頭部をかりんの脇下に入れ、そして胴回りを両腕で抱え込んだっ!」


ミカ「そぉ~ら、いっくぞおおぉっ! だああっ!」グイッ

かりん「くっ……ああぁっ……!」ズドーンッ


実況「ミカはそのままかりんの身体を抱え上げ……おぉ~っとっ! ここは美しいブリッヂを見せつつ、後方へと背中から叩きつけていったぁ!」

元「ノーザンライト・スープレックスですっ!」

230: 名無しさん 2016/07/12(火) 23:31:04 ID:nynnQi7w
ダン「聞いてんのかっ!? 拳はいけないんだぞぉっ!?」

ミカ「話は後で聞いてやるッスっ! とりあえず、カウントォォ! フォールしてるだろがっ!」

ダン「ああっ……! わかったよっ……!」


実況「さぁ、そしてミカはブリッヂしたままかりんの身体を押さえ込み、ここはフォール入っていますっ!」

元「うん」


ローズ「くっ、かりんちゃんっ……! かりんちゃんっ……!」モガモガ

ララ「……ダ~メ。リングには入れないわよ」ガシッ


実況「あ~っと、場外のこれにローズも気づいたかっ!? リングインを狙っていますが……その身体にララがしがみついて妨害していますっっ!」

春麗「ちょっとちょっとちょっとぉ……!」

実況「さぁ、そしてここでレフェリーがカウントを数え始めましたぁ!」

241: 名無しさん 2016/07/13(水) 22:01:14 ID:HsC3Rnvg
ダン「ワンっ……!」

カリンー ! カリンー !

ダン「ツーっ……!」

カリンー ! カリンー !

ダン「……スリ」

かりん「……くああっ!」ガバッ

ミカ「チィッ、仕留めれなかったかっ……!?」

ダン「カウントはツーだっ! カウントツーっ! まだ決まっちゃいねぇぞ!」


オー ! オーオー !

実況「おぉ~っとぉ! しかしここは、かりんの肩が上がりますっ! 上がっていきますっ!」

春麗「よしっ……!」

元「おっとぉ、ヒヤっとしたね」

実況「カウントは2.6と言った所でしょうかっ!? ここはかりんも肩を上げてきましたっ!」

242: 名無しさん 2016/07/13(水) 22:06:40 ID:HsC3Rnvg
ミカ「まぁ、もう一押しって所だな。よしっ……!」ムクッ


ララ「あら~、返してくるのね……」

ローズ「ああっ……! もう、邪魔よっ……!」ガスッ

ララ「……きゃっ」ヨロッ

ローズ「……好きにはさせないわよっ!」ダダッ


オー ? オーオー ?

実況「しかしここで返してくるのはミカもある程度は想定内と言った所かっ!? さぁ、そんなミカはすぐ様立ち上がってきますっ! あ~っと、あっとあっとっ!」

春麗「いいわよ、ローズっ……! いきなさいっ……!」

実況「おぉ~っと、しかしここでローズが場外のララを振り切ったかっ!? サードローズ下を潜り抜け、今リングインしてきますっ!」

243: 名無しさん 2016/07/13(水) 22:11:50 ID:HsC3Rnvg
ミカ「オラっ、立てっ……! 立ちやがれっ……! 終わりしてやるよっ!」グイッ

かりん「う、ううっ……」

ローズ「……させないわっ!」ガシッ

ミカ「うおっ、なんだっ……!? あ~ででででっ……!」


オー ? オーオー ?

実況「かりんを引き起こそうとしていくミカっ……! だがしかし、そんなミカの背後から素早くローズが近づいて、そして髪を掴んだぁっ!」


ローズ「かりんちゃんから離れなさいっ……!」グイグイ

ミカ「い~でででででっ……! おい、レフェリーっ! これはどうなんだっ!? 反則じゃねぇのか、オイっ!?」ズルズル

ダン「あっ、オイっ……! 髪は反則だぞっ! それに試合権持ってねぇだろが、おめぇはよぉっ!」


実況「さぁ、ローズは髪を掴んだまま、かりんの身体から引き離すように後方へと引きずっていきますっ!」

元「少々、ダーティですねぇ」

春麗「構う事はないのよっ!」

244: 名無しさん 2016/07/13(水) 22:20:08 ID:HsC3Rnvg
ローズ「髪は反則……そんな事は知ってるわよ。こっちはわかっててやってるのっ……!」ガシッ

ミカ「あ~でででっ……! この糞アマっ……!」


実況「おぉ~っと、そしてここでローズは左腕も使い、今度は両手でミカの髪を背後から掴んだっ!」

元「んんっ?」


ローズ「礼には礼を、無礼には無礼を……いくわよっ……! はああぁぁっ!」グイッ

ミカ「う、うおっ……! っだああぁぁっ……!」ズドーンッ


オー ! オーオー !

実況「ここでローズは勢い良く、その掴んだ髪を引き落としつつ、更に自身は開脚ジャンプしてマットへと落ちるっ! その勢いでミカの身体を後頭部からマットへと打ち付けていくっ!」

元「おぉ~っと、リバースのXファクターだっ!」

実況「ここはリバースXファクターっ! リバースXファクターっ! ローズが決めてきたぁ!」

245: 名無しさん 2016/07/13(水) 22:25:22 ID:HsC3Rnvg
ミカ「だああぁぁっ、痛ぇ……! 痛ぇな……ちくしょうっ……!」モガモガ

ローズ「……よぉしっ!」ムクッ


オー ! オーオー !

実況「さぁ、強烈な一撃が決まったぁっ! ミカは後頭部を押さえて悶えているっ! そしてローズは立ち上がるっ!」

元「これは見た目以上に強烈な攻撃だよ。髪の毛掴んでたからね」

春麗「これくらいやった方がいいんじゃないですか!?」


ローズ「かりんちゃんっ……! かりんちゃん大丈夫っ……!? ほら、しっかりっ……!」

かりん「う、ううっ……」


元「いや~、そうは言ってもねぇ……僕はフェアなファイトが好みですよ」

実況「さぁ、ここでローズはダウンしているかりんに近づき……おぉ~っと、何やら声をかけていますっ!」

246: 名無しさん 2016/07/13(水) 22:30:38 ID:HsC3Rnvg
ミカ「くっそおぉっ……! この整形ブスがっ……! いい根性してるじゃねぇか、おめぇはよぉっ……!」ムクッ

ローズ「……んっ?」チラッ


実況「あ~っとっ! しかしここでミカが大きく叫びながら立ち上がってくるっ! これは先程の攻撃……ミカの逆鱗へと触れたかっ!?」

元「まぁ、触れてもおかしくはない攻撃だね」


ミカ「くたばってろ、糞アマァァっ……! ブゥゥンっ!」ブンッ

ローズ「……おぉ~っとっ!」グイッ

ミカ「……くっ!」スカッ


オー、オーオー

実況「ミカはローズに近づき、右腕を振っていくっ! ここはショートレンジのラリアットっ! あ~、お~っと、しかしここはローズも頭を屈めてその腕を避わしていくかっ!?」

春麗「いいわよ、よく見えてるっ!」

248: 名無しさん 2016/07/13(水) 22:38:42 ID:HsC3Rnvg
ローズ「……バックを取ったわよっ!」クルッ

ミカ「……チィっ!」


オー、オーオー

実況「さぁ、ローズはそのまま脇下を潜り抜け背後へと回り込んだっ!」


ローズ「……もう一度叩きつけてあげるわっ!」ガシッ

ミカ「……くぅぅっ!」


実況「バックからミカの胴回りを掴み、そして自身の頭部をミカの脇下へと差し込んでいくっ!」

春麗「よぉ~し、いきなさいっ!」


ローズ「バックドロップよっ……! ったああぁぁっ!」

ミカ「舐めんじゃねぇっ……! うるあぁっ!」ドスッ

ローズ「……くあっ!」


オー ? オーオー ?

実況「あっ、いや……おっとしかし、ここはミカがそんなローズの頭部へと肘を落としていくっ! エルボースタンプですっ!」

春麗「……あっ」

249: 名無しさん 2016/07/13(水) 22:45:27 ID:HsC3Rnvg
ミカ「いつまでもしがみついてんじゃねぇっ! とっとと離れろっ! うるぁ、うるぁっ……!」ガスガス

ローズ「くあっ……うあっ……!」


ローズ ! ローズ !

実況「さぁ、ミカはここでテンポを上げて二発三発と連続で打ち込んでいきますっ!」

元「まぁ、この辺が一筋縄でいかない相手だと言う所でしょうかね?」

実況「おぉ~っと、これにはローズも耐えるので精一杯と言った所かっ!?」


ララ「……も~う、どっちが下品な女なのかしら。試合権がないのに、そういう風にしてる方が下品よ」シュタ


実況「あ~っと、そしてここで場外のララも……動いてきたかっ!?」

元「あっとぉ、動いてきたねっ!?」

実況「さぁ、ここでララがエプロンサイドへと昇ってきますっ!」

250: 名無しさん 2016/07/13(水) 22:52:51 ID:HsC3Rnvg
かりん「う、ううっ……」ムクッ

ララ「ミカを助けにちょっとだけ……んっ……?」チラッ

かりん「……たあああぁぁっ!」ダダッ


オー ? オーオー ?

実況「あ~っと、しかしここでかりんが立ち上がってきたっ! いいタイミングで立ち上がって来たのではないかっ!?」

春麗「いいタイミングよっ! 止めなさいっ!」

実況「さぁ、立ち上がったかりんは、ここはエプロンサイドのララへと向かっていくっ!」


かりん「邪魔ですわよっ……! たああぁっ……!」ドンッ

ララ「ちょっとちょっと、なんなのよ……きゃあっ……!」ボトッ


オー ! オーオー !

実況「さぁ、かりんはエプロンサイドのララを両腕で突き飛ばして……おぉ~っと、ここは再び場外へと落としていったぁ!」

春麗「よしっ!」

251: 名無しさん 2016/07/13(水) 22:56:39 ID:HsC3Rnvg
ミカ「ララっ……! くそっ、あの野郎っ……!」チラッ

かりん「はぁっ……はぁっ……」ヨロヨロ


カリンー ! カリンー !

実況「さぁ、ララを突き飛ばしていったかりんは……続いてミカへと向かっていくっ! ミカへと向かっていくかっ!?」

元「お~っと、そうですねぇ」


かりん「……んああっ!」ガシッ

ローズ「……んっ?」


オー ? オーオー ?

実況「おぉ~っと、ここでかりんは……ミカではなく、ローズの身体を……? おぉ~っと、背後から掴んだっ! 胴回りを捉えて、脇下に自身の頭部を差し込んでいくっ!」

元「……おおっ!?」

252: 名無しさん 2016/07/13(水) 23:03:10 ID:HsC3Rnvg
かりん「いきますわよ、お姉様っ……! んんんっ……!」ググッ

ローズ「オーケーっ、そういう事ねっ……! せぇ~のっ……!」ググッ

ミカ「おっ、おおっ……! うおおぉぉっ……!」


オー ! オーオー !

実況「おぉ~っと、そしてここで……かりんはローズの身体毎ミカの身体を抱え上げていきますっ!」

元「合体攻撃だっ!」

実況「かりんがローズを抱え上げっ……! 更にローズはミカの身体を抱え上げっ……! そしてミカの身体を後方にっ……! 後方へとっ……!」


かりん「……んあああぁぁっ!」

ローズ「……たあああぁぁっ!」

ミカ「うっ、ぐえええぇぇっ……!」ズドーンッ


ワー ! ワーワー !

実況「叩きつけていったぁ! 二人掛かりで仕掛けていくバックドロップですっ!」

春麗「いいわよっ!」

元「二階建て式バックドロップだねぇ。二人掛かりでいった分だけ、高い位置から落ちるからね。角度も急だった」

実況「ここは合体攻撃っ! 二階建て式のバックドロップっ! さぁっ、二階から落ちた衝撃がミカを襲っていくゥゥ!」

253: 名無しさん 2016/07/13(水) 23:08:24 ID:HsC3Rnvg
ワー ! ワーワー !

ローズ「よしよし……」ムクッ

ダン「おい、ローズっ……! おめぇは試合権がねぇんだっ! もういいだろっ!?」

ローズ「わかってるわよっ……! はああぁっ……!」ダダッ


オー ? オーオー ?

実況「さぁ、そしてここでローズが立ち上がって来たぁ! おぉ~っと、立ち上がってきたローズはそのまま自軍コーナーの方へと走り込んでいくっ!」


ローズ「さぁさぁ、狙うわよっ……!」ガシッ

かりん「はぁっ……はぁっ……ああっ、なんとかやってやりましたわ……」ムクッ


オー、オーオー

実況「さぁ、自軍コーナーの方へと向かったローズはロープを潜り抜けエプロンサイドへと移動しますっ! おっと、そして……!? コーナーポストへと昇っていくかっ!?」

元「おっと、狙ってるねぇ」

実況「さぁ、そしてここでかりんも上体を起こしたっ!」

254: 名無しさん 2016/07/13(水) 23:15:58 ID:HsC3Rnvg
ローズ「かりんちゃんっ……! こっちよ、こっちこっちっ……! 一回、交代しましょうっ!」

かりん「ううっ、はい……そうさせて頂くとありがたいですわ……」フラフラ


実況「さぁ、ローズもコーナーポスト上へと昇りきったっ! おぉ~っと、ローズはそこから大きく大きく手を伸ばしかりんを呼び寄せるっ! そしてその声に応えるように、かりんも立ち上がりそちらの方へと向かっていきますっ!」

元「まぁ、そうだね。かりん君の様子をみる限り、随分スタミナは消費しているみたいだし、ここは交代した方がいいね」


かりん「ううっ、はぁっ……任せますわ……」パシッ

ローズ「うんっ……! 任せておいてねっ……!」パシッ


オー ! オーオー !

実況「さぁ、そして今かりんがコーナーポスト上のローズへとターッチっ! ここで試合権は移りましたっ! 試合権はローズですっ! コーナーポスト上のローズへと移りましたっ!」

元「かりん君も頑張ったんじゃないかな!?」

春麗「ローズも頑張りなさいよ~!」

266: 名無しさん 2016/07/15(金) 22:01:15 ID:Ph9.GMWs
ミカ「うあぁっ……くそっ、やりやがったなっ……!」ブルブル

ローズ「さぁっ、いくわよっ……! ったああぁぁっ!」シュタッ


ワー ! ワーワー !

実況「さぁ、ここでミカが立ち上がってくるが……やはり、先程の二階建て式のバックドロップが効いているかっ!? 両手で頭部を押さえているっ!」

元「そうだね。効いてるみたいだねぇ!」

実況「そぉ~んなミカに対してっ……! ここで試合権の移ったローズがコーナーポスト上から飛び込んでいったぁ!」


ローズ「ミサイルキックよっ……! たあああぁぁっ……!」ズガアァ

ミカ「んっ……? どぐがああぁぁっ……!」バターンッ


ワー ! ワーワー !

実況「そして突き刺していくっ! ミサイルキーックっ! ここは背を向けているミカの後頭部へと打ち込んでいきましたっ!」

春麗「よ~し、いいわよっ!」

元「おおっ、見えない位置からの厳しい攻撃だ!」

実況「これを喰らいミカは大きく大きく前のめりへと倒れ込みましたぁ!」

267: 名無しさん 2016/07/15(金) 22:09:07 ID:Ph9.GMWs
ミカ「う、うぁっ……! く、くっそぉ……」バタバタ

ローズ「……よしっ!」ムクッ


オー ! イイゾー ! ローズ !

実況「さぁ、これにはミカも後頭部を押さえながら足をバタつかせ、悶え苦しんでいますっ! さぁ、そしてローズはすぐに立ち上がってきますっ!」


ローズ「さぁさぁ、手際よくいきましょうね。それっ……!」シュタッ


実況「ローズは軽やかなステップでおぉ~っと、ミカの身体を跨ぐようにと移動するっ! ここは腰の上辺りに陣取ったっ!」

元「うん」


ローズ「……さぁて」ガシッ

ミカ「……んあっ?」


実況「そして腰を落とし腕を降ろし、さぁ足下で悶えて苦しんでいるミカの顔を掴み持ち上げるっ! ここはキャメルクラッチかっ!?」

268: 名無しさん 2016/07/15(金) 22:16:41 ID:Ph9.GMWs
ローズ「……それそれっ!」グイッ

ミカ「……んあっ!?」


オー ? オーオー ?

実況「あっ、いやっ……! ここはローズっ! その持ち上げたミカの顔……上体を折り畳むように上から押し込み、ミカの頭部をミカの腹ペ下まで押し込んでいくっ!」

元「おっ、これは……!?」


ローズ「……そ~れっ!」ビタッ


オー、オーオー

実況「ローズの足下で亀状態になったミカっ! 更にローズはミカの両腕を自身の足に巻き付けたっ! ローズはそのまま前方に体重移動しながらマットへと今、張り付いたっ!」


ローズ「……レフェリーっ! カウントっ!」

ダン「おうっ……! わかったぜっ!」


オー ! オーオー !

実況「前のめりの体制のミカの身体が前方に90度程回転し、足が浮き上がり、そして両肩がマットへとついているっ! ローズは腕立て伏せの状態でrミカの両腕を上から押さえ込んでいるっ!」

春麗「ローズクラッチねっ!」

元「これ、とっさに返すの難しいよっ!?」

実況「さぁ、ここはローズが丸め込んだっ! クイック気味に丸め込んだっ! ローズクラッチですっ! さぁ、どうだっ!? 今、レフェリーがカウントを数えますっ!」

269: 名無しさん 2016/07/15(金) 22:23:32 ID:Ph9.GMWs
ダン「ワンっ……!」

オー ! オーオー !

ダン「ツーっ……!」

オー ! オーオー !

ダン「……スリ」

ララ「おぉ~っとっ……! させないわっ……!」ドスッ

ローズ「……ぐっ!」

ダン「カット成立だっ! カット成立っ! まだ決まっちゃいねぇぞっ!?」


アー、アーアー

実況「あ~っとっ!しかしここは場外のララが生きていましたかねぇ!?」

春麗「……んん~っ」

元「あ~、ララ君がいなかったらわからなかったかもしれないねぇ」

実況「寸前の所で素早くサードロープ下から滑るようにリングに雪崩れ込み、ローズの背中へとスレッジハンマーですっ! カウントは2.7と言った所でしょうか!?」

270: 名無しさん 2016/07/15(金) 22:29:32 ID:Ph9.GMWs
元「ローズクラッチは一試合に二度三度と出す技ではないからねぇ?」

実況「こ~う、相手の不意を突くような技ですからねぇ?」

春麗「かりんが抑えておければよかったんだけど……」

元「う~ん、かりん君も待機したばかりだからねぇ……」


かりん「はぁっ、はぁっ……あっ……お姉様、申し訳ないですわ……」

ローズ「いいのいいの、かりんちゃんは何も気にしなくていいの……」ムクッ

ダン「カットが終わったなら下がれ、オイっ……!」

ララ「……はぁ~い」


実況「まぁ、ここは気を取り直していきましょうっ! ローズも切り替えて立ち上がってきますっ!」

271: 名無しさん 2016/07/15(金) 22:40:27 ID:Ph9.GMWs
ララ「ここは大人しく下がって交代した方が吉ね……」ササッ

ローズ「……ったああぁぁっ!」ダダッ


オー ? オーオー ?

実況「あ~っと、待って下さいっ!? ここで立ち上がったローズは……自軍コーナーへと引き下がろうとしていくララへと向かっていくっ! 向かっていくっ!」

元「……おっ?」


ローズ「……ったあぁっ!」ゴスッ

ララ「……あいたっ!」ヨロッ


オー ! オーオー !

実況「そしてローズはララの後頭部へとエルボーバーットっ! 肘を打ち込んでいきますっ!」

春麗「いいわよ、ローズっ……! 今はかりんの分まで、頑張りなさいっ!」

272: 名無しさん 2016/07/15(金) 22:51:32 ID:Ph9.GMWs
ローズ「たあぁっ……! たあぁっ……!」ガスガス

ララ「くあっ……くあっ……」ヨロヨロ

ダン「おい、ローズっ……! 相手が違うぞっ……! そいつは試合権持ってねぇぞっ!?」


オー ! オーオー !

実況「さぁ、ローズは二発三発と続けて打ち込んでいきますっ! ここは一度ターゲットをララへと切り替えていっていますよねぇ!?」

元「う~んっ……! まぁ、ミカ君には現時点で結構ダメージ与えてるしねぇ。ここはララ君に交代されてしまう事が一番嫌な事なんじゃないかな? ローズ君はその辺りの状況判断は結構優れてるタイプだからねぇ」


ローズ「試合権持ってないうちに……戦闘不能にさせておかないといけないのよっ……! 知っててやってるのよっ……!」

ララ「ああっ……! 何よ、このアマっ……!」クルッ


実況「確かに、ここでミカにこれまで与えてきたダメージを回復させる時間を与えて困りますっ! とすれば、ここで狙うべきはララかっ!? おぉ~っと、ララも何とか体勢を入れ替え、ローズの方を振り向いたっ!」

273: 名無しさん 2016/07/15(金) 23:00:29 ID:oETOsmcg
ローズ「たぁっ……! たぁっ……!」ガスガス

ララ「くっ……! くっ……!」ヨロヨロ


オー ! オーオー !

実況「さぁ、しかしローズは休む事なく打ち込んでいくっ! さぁさぁ、ララの顔面へと左のエルボーっ! 打ち込むっ!」


ローズ「……たああぁっ!」ブンッ

ララ「エルボーばかり、バーカみたい……そう何発も喰らわないわよ……」ガシッ

ローズ「……んっ!?」


アー、アーアー

実況「あ~っと、待って下さいっ……! ここでララが打ち込んできたそのローズの左腕を掴んだかっ!?」

元「……あっ!?」

春麗「……ちょっとぉっ!?」

274: 名無しさん 2016/07/15(金) 23:08:14 ID:oETOsmcg
ララ「……そぉれっ!」ブウゥン

ローズ「ん、んああっ……!?」


オー !? オーオー !?

実況「おぉ~っと、ローズの腕を取ったララはそのままローズに向かって飛び付いていくっ!」

春麗「ああっ!」

実況「おおっ、おおっ……! ローズの腕を支点とし……飛び付いたララの身体は振り子のように大きく大きく振られ……おぉ~っと、そのままローズの肩の上までいったぁ! ララの身体が270度スイングされたぁっ!」


ララ「……アタシを雑魚扱いするのは、困っちゃうな。アタシもアンタ達より遥かに優れたレスラーなの」ガスッ

ローズ「……くっ!」


実況「さぁ、そして肩の上まで身体を持っていったララは更にそこ位置で両足を使い、ローズの腕を挟み込み……!?」

春麗「……くううっ!」


ララ「……ええぇぇいっ!」

ローズ「……きゃああぁぁっ!」ズドーンッ


オー !? オーオー !?

実況「その勢いのままローズの身体を薙ぎ倒していくっ! そしてララは腕を捉えているっ! 腕ひしぎ逆十字固めの形ィ!」

元「んああっ、これロデオブレイクですね。こういうのがララ君の得意技なんですよ」

275: 名無しさん 2016/07/15(金) 23:18:09 ID:oETOsmcg
ララ「ど~う……? 腕を痛め付けられるの、気持ちいい……?」ギリギリ

ローズ「くっ……くっ……ロープっ……!」ガシッ


実況「さぁ、ララのロデオブレイクっ! ロデオブレイクっ! スタンディングの状況から一気にグラウンドでのサブミッションへと持っていきましたっ!」

元「ララ君はこういうのだけじゃなくて、他にも色々持ってるからねぇ。油断したらすぐこうなっちゃうんだよ」

実況「さぁ、捉えられてしまったローズですが、一つ幸運だったのはロープ近くで仕掛けられたと言った点だっ! さぁ、すぐさまローズの足がロープに触れたっ! ロープブレイクだっ!」


ダン「おい、ララっ……! 離せっ……! 離せってっ……!」

ララ「……ヤダっ!」ギリギリ

ダン「いいから離せっ……!」

ララ「ヤダっ……! ヤダっ……!」ギリギリ

ローズ「レフェリー、ロープブレイクよっ……! 反則カウント取ってよっ……!」


実況「さぁ、レフェリーもララに警告をしていますが……んっ……? ララは離さないっ……! 離しませんっ……!」

春麗「何してるのよっ……!? とっとと反則カウント取りなさいよっ!」

276: 名無しさん 2016/07/15(金) 23:28:38 ID:oETOsmcg
ダン「ララっ……! おいっ……!」

ララ「ヤダっ……! ヤダヤダっ……!」

ローズ「ちょっとちょっと……あ、ああっ……レフェリーっ……!」


ロープブレイクダゾー ! ロープブレイク !

実況「どうした事でしょうっ……!? ロープブレイクしているというのに、レフェリーが反則カウントを取りませんよっ!?」

春麗「……ちょっと、レフェリー何してるのよっ!?」

元「これね、厳密に言うとロープブレイクはないんだよ。だって、今ララ君は試合権持ってないからね……?」

実況「あ~っと、なるほど!」

元「ただ、ロープブレイクを取られない代わりに、ギブアップを取る事も出来ないんだよ。試合権持ってないからね。レフェリーがロープブレイク取らないのはそこじゃないかな?」

春麗「じゃあ、ロープブレイクはいいわ……試合権がない人間がリングでああやってる事でしょっぴきなさいよ」

実況「確かにっ……! 春麗さんの言う通りですっ! 試合権がないのならレフェリーの権限によってコーナーに引き下がらせる事も可能なはずですっ!」

元「……印象だよねぇ」

実況「……印象?」

277: 名無しさん 2016/07/15(金) 23:43:46 ID:oETOsmcg
元「自軍コーナーに引き下がろうとしているララ君を掴まえて、仕掛けに行ったのはローズ君でしょ? これ、ローズ君が仕掛けなければララ君は大人しくコーナーに引き下がってたよね?」

実況「はいはいはいはい」

元「それで、それに対する反撃の結果……こういう状況になっちゃったって事でしょ? ある意味、ララ君の正当防衛みたいな所もあるんだよね?」

実況「う、う~ん……まぁ……」

元「勿論、ララ君には引き下がって貰わないといけないんですが……これねぇ、今レフェリーは強くは言えないんですよ……そこまで強くは言えないんですよ。ララ君から仕掛けたワケじゃなくて、ローズ君から、ララ君掴まえに行った分だけにね……?」

春麗「元さん、私はその状況を理解した上での……この技のチョイスだとは思いますけどね……?」

元「……可能性は否めない」


ダン「ララっ……! おい、ララっ……!」

ララ「……また下がる時に攻撃されちゃ厄介でしょ!?」ギリギリ

ローズ「くっ……くああっ……」


実況「あ~っと、いずれにしろローズへの攻撃は続いておりますっ!」

元「まぁ、そのうちレフェリーも強行手段に出るとは思いますけどね」

283: 名無しさん 2016/07/16(土) 22:00:56 ID:3sHlJEfs
ミカ「ううっ、どうやらララが抑えていてくれてるようだな……」ムクッ


実況「あ~っとっ……!? そしてこのタイミングでミカが立ち上がってきますっ! 立ち上がってきますよっ!」

元「あぁ~っと」


ミカ「だけど……試合権はアタシだっ……! いっくぞぉぉ、オラっ……!」ダダッ


オー ? オーオー ?

実況「おぉ~っとっ! そしてミカは突っ込んでいく、突っ込んでいくっ! ララに腕を取られているローズへ向かって突っ込んでいくっ!」


ミカ「いっくぞぉっ……! ドォォンッ!」フワッ

ローズ「……うぐっ!」ドスッ


オー、オーオー

実況「そしてそのローズの空いている腹部っ……! 飛び込みつつ、肘を落としていきますっ! エルボードロップですっ! エルボードロップっ!」

元「……んああっ」

284: 名無しさん 2016/07/16(土) 22:09:12 ID:3sHlJEfs
かりん「くっ、二人掛かりでくるのなら……私だって……!」グイッ


オー !? オーオー !?

実況「あ~っとっ! しかしここでエプロンサイドもかりんも動いてくるかっ!? さぁロープを潜り、今リングインっ!」

春麗「そうよ、かりんっ……! 行きなさいっ!」


ミカ「ララっ……! こいつはもういいっ……! それより……あっちから来てるぞっ……!?」ムクッ

ララ「ええっ……! そうみたいねっ……!」ムクッ


実況「あっとぉ! しかしここで素早くララも技を解き……あ~っと、ララが立ち上がるっ! ミカも立ち上がってくるっ!」

285: 名無しさん 2016/07/16(土) 22:14:55 ID:3sHlJEfs
かりん「……たああぁぁっ!」ダダッ

ララ「邪魔はさせないんだからっ……!」ダダッ


カリンー ! カリンー !

実況「ローズの救出に走るかりんっ……! あ~っと、しかしそんなかりんにララが向かっていくっ!」


ミカ「オラオラっ……! 立てっ……! 立つんだよぉっ!」グイッ

ローズ「う、ううっ……」ググッ


実況「かりんの事はララへと任せ……おっと、そしてミカはローズの身体を引き落としていきますっ! バックを取りつつ、引き起こしていきますっ!」

春麗「……かりんっ!」


ララ「……それっ!」ズガァッ

かりん「……くあっ!」ヨロッ


アー、アーアー

実況「あ~っと、そしてここで突っ込んでいったララは体勢を低くしながら……おぉ~っと、踏み込みつつのエルボーっ! かりんに喰らわせていきますっ!」

元「あ~、ステップエルボーだね」

春麗「……ああっ!」

286: 名無しさん 2016/07/16(土) 22:23:40 ID:3sHlJEfs
ミカ「てめぇはこっちだっ……! オラオラ、リング中央だっ……!」スグイグイ

ローズ「う、ううっ……!」ズルズル


実況「かりんは捉えられてしまったっ! かりんは捉えられてしまったぁ! あ~っと、そしてローズの背後を取りつつ引き起こしていったミカは……!? お~っと、後頭部を両手で持ち、ここはリング中央付近へとその身体を移動させていくっ!」

春麗「……ん~っ!」


ミカ「へ~っへっへっ……! この糞アマをぶっ殺してやるよっ!」ガバッ


アー !? アーアー !?

実況「ミカはリング中央、ローズの背後で大きく大きく腕を広げるっ……! あ~っと、その広げた両腕には……あ~っと、中指を突き立てているぞっ!? 中指を突き立てているっ!」

春麗「……くううっ!」

元「あ~っ! そういうのはよくないっ……!」

287: 名無しさん 2016/07/16(土) 22:26:36 ID:3sHlJEfs
一個飛ばしちゃいました
>>290は無視して下せぇ

288: 名無しさん 2016/07/16(土) 22:27:06 ID:3sHlJEfs
ララ「……掴まえたっ!」ガシッ

かりん「……ああっ」


実況「あ~っと、そしてっ……!? フラついたかりんの足を、ここでララは掴んだかっ!?」


ララ「……そぉ~れっ!」ブウゥン

かりん「ん、んああっ……!」


オー !? オーオー !?

実況「そして先程と同じように、今度はかりんに向かって飛び付いていくっ! おぉ~っと、かりんの左足を支点に再びララの身体をが270度スイングされるっっ……!」


ララ「……たあああぁぁっ!」

かりん「……くああぁぁっ!」ビターンッ


オー !? オーオー !?

実況「かりんの左足を自身の両足で挟み込み……勢いそのまま薙ぎ倒すっ! テイクダウンに持ち込みましたっ! 再び先程のローズへと同じように、テイクダウンのサブミッションに持ち込みましたっ! 今度は足ですっ!」

元「んあ~っ、スプリットリバーだっ!」

春麗「……ああっ!」

289: 名無しさん 2016/07/16(土) 22:28:05 ID:3sHlJEfs
ミカ「てめぇはこっちだっ……! オラオラ、リング中央だっ……!」グイグイ

ローズ「う、ううっ……!」ズルズル


実況「かりんは捉えられてしまったっ! かりんは捉えられてしまったぁ! あ~っと、そしてローズの背後を取りつつ引き起こしていったミカは……!? お~っと、後頭部を両手で持ち、ここはリング中央付近へとその身体を移動させていくっ!」

春麗「……ん~っ!」


ミカ「へ~っへっへっ……! この糞アマをぶっ殺してやるよっ!」ガバッ


アー !? アーアー !?

実況「ミカはリング中央、ローズの背後で大きく大きく腕を広げるっ……! あ~っと、その広げた両腕には……あ~っと、中指を突き立てているぞっ!? 中指を突き立てているっ!」

春麗「……くううっ!」

元「あ~っ! そういうのはよくないっ……!」

290: 名無しさん 2016/07/16(土) 22:36:26 ID:3sHlJEfs
ミカ「ファッキンスリーパーホールドってかっ!? いくぞオラァっ!」ガシッ

ローズ「……ガッ!」


ブー、ブーブー

実況「そしてローズの背後からその首筋に腕を回していきますっ!」

元「んあ~っ、スリーパーホールドっ!」

実況「左腕をローズの首筋に巻き付けるようにしながら頸動脈を圧迫し……あ~っと、そして左腕を固定している右腕は……やはり中指を立てているっ! 中指を立てているっ!」


ミカ「うるああぁぁっ……! くたばっちまいなっ! この糞アマがあぁっ! てめぇら、やられてるコイツの表情、その目に焼き付けておけぇっ……!」ググッ

ローズ「ガッ……ガッ……」


ブー ! ブーブー !

実況「そしてミカのあの表情ですっ! あの表情ですっ! ギロリと目を剥き……舌を出し……あ~っと、あ~っとっ! 更には中指を突き立てているっ!」

春麗「……なんて嫌な女なのっ!」

元「う~ん……ちょっと挑発はされてるねぇ……」

実況「これには場内からもブーイングが飛び交いますっ! 飛び交ってきますっ!」

291: 名無しさん 2016/07/16(土) 22:40:42 ID:3sHlJEfs
ブー ! ブーブー !

ララ「……それそれっ!」ギリギリ

かりん「くううっ……! ああぁっ……!」


ローズ「ガッ……ガッ……」ヨロッ

ミカ「おぉ~っとっ……! 逃げられるとでも思ってんのかっ……!? てめぇらのやられ顔、今度はあっちにも見せてやる事だなっ!?」


ブー ! ブーブー !

実況「リング上ではミカの中指を突き立てながらのスリーパーホールドとララのスプリットリバーっ! あ~っと、ローズとかりんが揃って捉えられたぁ!」

元「……んああっ!」


ダン「ローズっ! どうするっ!? ギブアップかっ!?」

ローズ「ガッ……ガッ……」ヨロッ

ミカ「うらうらうらうらァっ……! 無駄だって言ってる事がわかんねぇのかっ!? 今度はあっちに、見せてやれぇっ!」


ブー ! ブーブー !

実況「ローズも何とか背後のミカを振りほどこうとしているがっ……!? あ~っと、ミカはガッシリと捉えているっ! ローズの動きに合わせて……上手く向きを変えつつ、捉え続けるっ! そして絞め続けるっ!」

元「んあ~、レフェリーは……ギブアップの確認してるのかっ!? このままじゃ、かりん君も危険な状態になっちゃうよっ!」

春麗「……ちょっとちょっとちょっとぉ!」

292: 名無しさん 2016/07/16(土) 22:47:02 ID:3sHlJEfs
ローズ ! マケルナー ! ローズ ! シッカリシロー !

実況「ローズとかりんにとって、苦しい展開となったかっ!? おぉ~っと、しかしここでっ!?」

元「うんっ……! 場内からも応援されてるよっ!」


ローズ ! ローズ ! ローズ ! ローズ !

ミカ「どぉぉんなに応援しても無駄の無駄無駄ァァ! コイツら、雑魚だからなぁっ!? もう、おしまいだってのっ!」

ローズ「言いたい放題、やりたい放題……んああっ……! 負けないんだからっ……!」グイッ

ミカ「……うおっ?」ヨロッ


オー ? オーオー ?

実況「ここで場内からローズを後押しするような声援が飛び交うっ! あ~っと、そしてそれに応えるように……ローズが動いたかっ!? 動いたかっ!?」

春麗「ローズっ! 頑張ってっ!」

293: 名無しさん 2016/07/16(土) 22:56:22 ID:3sHlJEfs
ローズ「ううっ……ああっ……!」ドタドタ

ミカ「うおっ……おおっ……」ヨロヨロ


オー ! オーオー !

実況「ローズはミカの身体を押し込むようにバックっ! バックっ! 後退、後退っ! さぁ、リング中央から移動していくっ!」

春麗「いいわよっ!」


ローズ「……いい加減に離してよっ!」ヨロッ

ミカ「うおっ……! おぐっ……!」ドスッ


オー ! オーオー !

実況「そのままコーナー方向まで移動して……おぉ~っとっ! 背後のミカをコーナーマットへと打ち付けたっ!」

元「……上手いっ!」

実況「さぁ、これによりミカの腕が首筋から離れた離れたっ! ここはローズ、何とか逃れていったかっ!?」


ララ「くっ、あのブス……こっちはもういいわね……」パッ

かりん「ううっ……あっ……」

294: 名無しさん 2016/07/16(土) 23:03:21 ID:3sHlJEfs
ローズ「あ、ああっ……! ケホッ……」ヨロッ


実況「さぁ、しかしローズは呼吸を止められ、少しばかり苦しそうな状況かっ!? 首筋を押さえていますっ!」

元「なんとか頑張っていきたい所ではあるけどね」


ミカ「もう虫の息の癖に、よくもまぁ粘るこったなっ……! ご苦労さんっとっ! うるあぁっ!」ガシッ

ローズ「……くあっ!」


アー、アーアー

実況「あ~っと、しかしそんなローズを後ろから、ミカが掴んでいきますっ! 掴んでいきますっ!」

元「……あらぁ!」


ミカ「てめぇが、ぶつかってろってのっ……! うるあっ!」クルッ

ローズ「……ぐっ!」ドスッ


ローズ ! ローズ !

実況「ミカはそのままクルッと半回転して、ローズと場所を入れ替え……おっと、今度はローズをコーナーへと押しやっていくっ! ローズも何とか体勢を入れ替えるが……あ~っと、背中からコーナーマットへと打ち付けられたぁ!」

295: 名無しさん 2016/07/16(土) 23:12:47 ID:3sHlJEfs
ララ「あら……? ミカは全然大丈夫そうじゃない。それじゃあ、貴女ね……ほ~ら、場外に落ちなさい……」グイグイ

かりん「う、ううっ……」ゴロゴロ


ミカ「そぉ~れ、いくぞおおぉっ……! どっせぇ~いっ!」バッチーンッ

ローズ「……うぐっ!」


ローズ ! ローズ !

実況「さぁ、そしてここミカはコーナーで逃げ場のないローズに対して……おぉ~っと、逆水平チョップっ! 打ち込んでいくっ!」

元「あ~っと、かりん君も……ああっ……」

実況「おっと、そしてララも屈み込みかりんの身体を転がして、これは場外へと運んでいますねぇっ!? あ~、今かりんの身体がサードロープ下から場外へと落ちたぁ!」


ミカ「今度はあっちだっ……! そぉ~ら、行ってこいっ……!」ブンッ

ローズ「あ、ああっ……」ダダッ


ローズ ! ローズ !

実況「さぁ、そしてミカはここでローズの腕を掴み……今度は対角線コーナーの方へとその身体を振り投げていったぁ!」

296: 名無しさん 2016/07/16(土) 23:16:35 ID:3sHlJEfs
ララ「さてさて……」ササッ

ミカ「……よし、いくぞおおぉっ! うるあぁっ!」ダダッ


実況「さぁさぁ、そしてララがミカの方へやってきたかっ!? あ~、いやっ! ミカは即座にローズへと向かっていくっ!」

春麗「ああっ……! もうっ……!」


ローズ「……ぐっ!」ドスッ


実況「そしてローズの身体がコーナーマットへと突き刺さったっ! そしてそこに、ミカが突っ込んで来ているっ! 突っ込んで来ているぞっ!?」

春麗「避けてっ!」


ミカ「うおおぉぉっ……! ボォォンっ!」ズガァ

ローズ「……くああっ」


実況「あ~っと、避けられないっ! これは避けられないっ! 間髪入れずにミカが来たぁ! ここは串刺しのラリアットですっ! その衝撃でローズの足が少しばかり浮き上がったっ!」

297: 名無しさん 2016/07/16(土) 23:21:39 ID:3sHlJEfs
ミカ「まだまだぁっ! ボォォンっ!」ズガァ

ローズ「……くああっ」


オー ? オーオー ?

実況「おぉ~っと、なんだなんだなんだっ! ミカは続けていくぞっ! 連続でいくっ! 再びラリアットだっ! 串刺しのラリアットからショートレンジラリアットだっ!」


ミカ「……でやああぁっ!」ドスッ

ローズ「……うぐあぁっ!」


オー ? オーオー ?

実況「さぁ、そしてフワリと飛び上がり、更に続いてドロップキックですっ! コーナーのローズに対して打ち込んでいくっ! 打ち込んでいくっ!」

元「この時間帯にこれだけ動けるってのは凄いねぇ」

春麗「……誉めてる場合じゃないですっ!」

元「ああ……ごめんごめん……」


ララ「さぁさぁ、次はアタシが行くわよっ……! たああぁっ……!」ダダッ


実況「あ~っとっ……! そして今度はララが突っ込んできたっ! 続いてララが対角線コーナーの方から突っ込んできましたよっ!?」

298: 名無しさん 2016/07/16(土) 23:25:34 ID:3sHlJEfs
ミカ「よぉ~しっ! いけ、ララっ……! ここじゃあ、邪魔になるな……よっと……」コロン


ララ「いくわよっ……! はああぁっ……!」ズガァ

ローズ「あっ……! くあっ……!」ベタッ


ローズ ! ローズ !

実況「さぁ、ローズ突っ込んでいったララは……おぉ~っと、そのまま前方に飛び込むような形で回転して……浴びせ蹴りだっ!」

元「ああっ! こりゃ、ボルティラインですよ」

実況「これは強烈っ! 踵が側頭部に入ったかっ!? ララのボルティラインですっ! あ~っと、ローズの身体が崩れ……コーナーへと座り込んだっ!」


ダン「いい加減にしろぉっ! いつまでも試合権のない奴が暴れてんじゃねぇっ!」ビシッ

ララ「は~い。それじゃあ戻りま~す」

ミカ「よしよしよしよしっ……! まだまだ、まだまだっ!」ムクッ


実況「さぁ、そしてミカが立ち上がってきますっ! あ~、ララは自軍コーナーの方へと戻っていきますかね?」

元「うん、戻ってるけど……悪い状況は続いているねぇ……」

299: 名無しさん 2016/07/16(土) 23:35:04 ID:3sHlJEfs
ミカ「鰯ヶ浜女子プロレス最っっっ強ゥゥゥ! ストリートプロレス最っっっ弱ゥゥゥ! バーカっ! バーカっ!」


ブー ! ブーブー !

実況「さぁ、立ち上がったミカは……あ~っと、またですっ! またも両手で中指を突き立てていますっ!」

元「だから、よくないっての」

春麗「ああっ……! もうっ……!」

実況「さぁ、ミカは喚き散らしながら……おぉ~っと、再び対角線コーナーの方に歩みを進めるっ! 歩みを進めていきますっ! さぁ、そして再びローズの方を向いたぁっ!」


ミカ「さぁ、今度はしっかりと決めてやるぜっ……! うっふ~ん……なぁ~んてなっ!」ペチン


ブー ! ブーブー !

実況「お~っと、そしてミカは……あ~っと、腰を少し突き刺し、そして尻を叩くっ! これはこれは……何やら狙っているのかっ!?」

元「……狙ってるだろうねぇ」


ミカ「さぁ、いっくぞぉぉっ……! うるああぁぁっ!」ダダッ


実況「さぁ、そしてここでミカ再びローズへと突っ込んでいったぁ!」

300: 名無しさん 2016/07/16(土) 23:42:45 ID:3sHlJEfs
ミカ「くたばってろっ……! うるあぁっ!」フワッ

ローズ「はぁっ、はぁっ……! んっ……?」


ブー ! ブーブー !

実況「勢いよく突っ込んだミカはフワリと飛び込みつつ……おぉ~っと、セカンロープとサードロープの間に足を入れるっ! コーナーポストをまたの間に挟み込むような形で足をエプロンサイドへと出すっ! そして両腕にでトップロープを掴み、身体を固定っ!」

元「ヒップアタックじゃなくて、スティンクフェイスかっ!?」

実況「コーナーでヘタりこんでいるローズの顔面へと、ロープ間に飛び込み自身の尻を押し付けていくっ!」


ミカ「キス・マイ・アァァァスっ……! オラァ、オラオラっ! アタシの   、舐めて掃除しろこの野郎っ……!」フリフリ

ローズ「くっ、くっ……くっ……臭っ……」

ミカ「オラ、舐めろよっ……!    舐めろよっ……! お前、いつも男にこういう事やってんだろがっ……! おらおらおらおらっ……!」フリフリ


オー ! オーオー !

実況「尻とコーナーマットでローズの顔面を挟み込み、呼吸を止めていきますっ! 辛うじて呼吸をしたとしてもっ……! おぉ~っと、これはキツい技ではないでしょうかっ!?」

元「……屈辱もあるよねぇ!?」

実況「あ~っと、ミカは腰を左右に振り、グリグリとその尻でローズの顔面を圧迫していきますっ! 確かにこれは屈辱的っ……! 屈辱的だっ!」

春麗(……あっ、今日は下ネタに持っていかないんだ)

313: 名無しさん 2016/07/17(日) 22:00:42 ID:KjLlkVaU
ローズ「くっ、くっ……! う、うあっ……!」ズルッ

ミカ「ケッ、この好き者が……いい様じゃねぇか、おいっ……!」


オー ! オーオー !

実況「非常に屈辱的アーンド苦しい攻撃っ! あ~っと、これにはヘタりこんでいたローズの身体も更に、崩れ落ち……おっと、マットにダウンする事になりましたっ!」

元「まぁ、さっきスリーパーホールドも貰っているからねぇ」


ミカ「さぁさぁさぁさぁっ……! それじゃあ、そろそろ止めといきましょうかっ……!」グイッ


実況「さぁ、そしてここでミカはトップロープを掴んで上半身を固定したまま……エプロンサイドへと出した足をリングへと戻していくっ!」

春麗「……ローズっ!」


ミカ「次はこっちだっ……! おらよっとっ……!」ズルッ


オー ? オーオー ?

実況「あっ、いやっ……! 引き抜いたのは左足……左腕だけですねぇっ!? そしてミカは向かって右側のロープ間にその左足滑り込ませ……おぉ~っと、ここはエプロンサイドへと移動しますっ!」

314: 名無しさん 2016/07/17(日) 22:05:57 ID:KjLlkVaU
ミカ「終わりだ終わりだっ! よおぉっしゃっ! 決めてやるぜっ!」ガシッ

ララ「美しいミカが糞女を仕留めるわよ~っ!」パンパン


ローズ ! ローズ、ローズ !

実況「さぁ、ミカはそのままコーナーポストへと昇っていきますっ! ここはダイビング攻撃を狙うのでしょうかっ!?」

元「……ミサイル技かもしれないっ!」

実況「うああ~っ! とにかくとにかく、ミカが狙っておりますっ!」


かりん「はぁっ……はぁっ……くっ、ああぁっ……!」ダダッ


オー !? オーオー !?

実況「あ~っと、お待ち下さいっ!? ここで場外のかりんがっ……!? 先程ララによって場外へと落とされたかりんがっ……!?」

春麗「かりんっ……! いけっ……!」

実況「場外からミカの方向へと向かっていっておりますっ! だがしかし、少し足を引きずってるかっ……!? どうだどうだ、間に合うかっ!?」

315: 名無しさん 2016/07/17(日) 22:11:53 ID:KjLlkVaU
かりん「……させませんっ!」ガシッ

ミカ「んっ……? ああっ……!?」


オー ! オーオー !

実況「ここは間に合ったっ! ここは間に合ったっ! かりんは場外からコーナーポストに昇ろうとしているミカの足を掴んだっ!」

元「お~お~、足の痛みもあるってのに、よく頑張ったっ!」


かりん「落ちなさいっ……! このっ……!」グイッ

ミカ「うおっ、うおっ……危ねぇってのっ……! お、おおおぉぉっ……!」ボトーンッ

ララ「……ミカっ!?」チラッ


オー ! オーオー !

実況「かりんはそこからミカの足を引っ張り……お~っとっ! 落としていく、落としていくっ! コーナーポストに昇ろうとしていたミカの身体が場外へと落ちたぁ!」

春麗「いいわよ、かりんっ……!」

316: 名無しさん 2016/07/17(日) 22:19:56 ID:KjLlkVaU
ミカ「う、うげええぇっ……! ち、ちくしょうっ……!」ブルブル

かりん「はぁっ、はぁっ……このっ……! このこのっ……!」ガスガス

ミカ「ぐげっ……うげっ……!」


オー ! オーオー !

実況「さぁさぁ、かりんは場外へと落ちたミカに対してストンピング、ストンピングっ! 踏みつけていくっ! 連打連打っ!」

春麗「そのまま20カウント踏み続けなさいっ!」

元「うん。まぁ、リングアウト勝ちみたいな事もあるからね」


ララ「なによなによ、空気の読めない女ねぇ……ちょ~っと、お仕置きしてやらなくちゃいけないわね……」サッ


実況「あっと、しかしここはララも動いてくるっ! 動いてきますっ! エプロンサイドから、場外へと降り……あ~っと、そしてかりんへと向かって行くっ!」

春麗「……くっ」

元「まぁ、でもそうだよね。当然、あっちも動いてくるわね」

317: 名無しさん 2016/07/17(日) 22:25:10 ID:KjLlkVaU
かりん「はぁっ……! はぁっ……!」ガスガス

ミカ「ぐっ……うぐっ……!」

ララ「いつまでやってるのよっ……! たああぁっ!」ズガァ

かりん「んっ……? あっ、くあっ……」ヨロッ


アー、アーアー

実況「あ~っと、ララはかりんへと近づいて行って……あ~っと、突き上げるような形でのエルボーっ! 顎へと打ち込んでいくっ!」


ララ「たあっ……! たああっ……!」ガスガス

かりん「くっ……くっ……」ヨロヨロ

ミカ「あ~、痛でででで……よしよし、ララ……ナーイスフォローだぜっ……! くそ、よくもやりやがったな、このアマっ……!」ムクッ

ダン「場外で暴れてんじゃねぇぞ、オイッ……! 聞いてんのか、オイッ!」


実況「おぉ~っと、ララはまだいくっ! まだまだかりんへと打ち込むっ! お~っと、おっとおっとっ! そしてミカ立ち上がってくるっ……! あ~っと、嫌なタイミングだっ!」

元「う~んっ……そうだねぇ」

実況「レフェリーもロープも乗り出すようにしながら場外の選手達へと警告しているが……あ~っと、ララは止める素振りを見せないかっ!?」

318: 名無しさん 2016/07/17(日) 22:30:02 ID:KjLlkVaU
ララ「たあぁっ……! たあぁっ……!」ガスガス

かりん「くっ……くっ……」ヨロヨロ

ミカ「こぉぉぉんの、糞アマァァァっ……! よくもやってくれたなっ! コイツは仕返しだ、オラァっ……!」ズガァ

かりん「……くあっ!」ヨロッ


アー ! アーアー !

実況「あ~っと、それどころか場外の戦いはよりヒートアップしていきますっ! 立ち上がったミカもそこに加わっていくっ! あ~っと、ナックルだ、ナックルっ! かりんの額へ打ち込んだっ!」

元「あららららっ」


ミカ「実力不足の名前もわかんねぇ雑魚が粋がってんじゃねぇぞ、オラァっ! てめぇは黙って、サンドバッグやってりゃいいんだよ、オラァっ……!」ズガァ

ララ「他の向いてる仕事、探した方がいいわよ。たああっ……!」スガァ

かりん「くっ……くっ……」ヨロヨロ


カリンー ! カリンー !

実力「さぁ、ミカとララが二人掛かりで場外のかりんを痛めつけていますっ! 打ち込んでいくっ……! かりんに打ち込んでいくっ!」

春麗「かりんっ……! かりんっ……!」

319: 名無しさん 2016/07/17(日) 22:38:15 ID:KjLlkVaU
ダン「くっそ……オォイっ! 場外カウント取るぞぉっ!?」

ローズ「ケホッ、ケホッっ……! くっ、くっ……負けないっ……! 負けないんだからっ……!」ムクッ


オー ! オーオー !

実況「んっ……? あっ、おぉ~っとっ!? ここでリング上のローズが立ち上がりましたかっ!? 立ち上がりましたかねぇっ!?」

元「おっ、立ったねぇっ!?」


ローズ「奴らは固まっている……とすれば……」チラッ


実況「さぁ、立ち上がったローズは横目でチラリと場外を確認っ!」

春麗「ローズっ……! あんたもしっかりしなさいっ!」


ローズ「……ここは狙うわよっ! たああぁっ!」ダダッ


オー !? オーオー !?

実況「ローズは向かっていくっ! ここは目の前にあるコーナー目掛けて、勢いよく突っ込んでいくっ!」

春麗「よぉしっ!」

320: 名無しさん 2016/07/17(日) 22:46:27 ID:KjLlkVaU
ローズ「……たああぁっ!」シュタッ

ダン「……んあっ!?」チラッ


オー !? オーオー !?

実況「ローズは身体を捻りつつ、コーナーポストの上へと飛び乗っていくっ! 場外のミカ達の方を向いたぁ!」

元「いよぉ~しっ!」


ローズ「かりんちゃんっ……! そこから離れなさいっ……! 早く、早くっ……!」

ミカ「……んっ?」チラッ

ララ「……んっ?」チラッ


イケー ! イケー !

実況「あっと、しかしここでミカとララがローズの動きに気づいたかっ!? あ~っと、ローズの方を振り向くっ!」


かりん「私に構う事はありませんわっ……! そのまま来て下さいっ……!」

ローズ「んんんっ……! うん、わかったわっ……! たああぁっ!」


オー ! オーオー !

実況「さぁ、そしてローズが場外のミカ達に向かって……コーナーポスト上から飛び込んだぁ! おぉ~っと、ここで場外ダーイブっ!」

321: 名無しさん 2016/07/17(日) 22:52:54 ID:KjLlkVaU
ローズ「……たああぁっ!」クルッ

ミカ「お、おいっ……! 何か振って来たぞっ!?」

ララ「ど、ど、ど、どうしよう……? 受け止める……?」

ミカ「受け止めようっ……! 受け止めようっ……!」


ワー、ワーワー

実況「コーナーポスト上からローズの身体がっ……! 前方回転しながらミカ達へと向かっていくゥゥゥ!」

元「いったぁぁっ!」

春麗「よぉぉしっ!」


ローズ「……たあああぁぁっ!」ズガアァッ

ミカ「キャッチっ……! は、無理だコレっ……! ぐええぇぇっ……!」バターンッ

ララ「……きゃああぁぁっ!」バターンッ

かりん「……くあああぁぁっ!」バターンッ


ワー ! ワーワー !

実況「そして場外のミカ達に目掛けて背中からぶつかっていきますっ!」

元「トペ・アトミコですねぇっ!」

実況「ローズのトペ・アトミコですっ! トペ・アトミコォォっ! さぁ、コレを喰らいミカはダーウンっ! ララもダーウンっ! あ~っと、かりんも巻き込まれたかっ!? かりんもダーウンっ!」

322: 名無しさん 2016/07/17(日) 23:03:52 ID:KjLlkVaU
ミカ「く、くっそぉ……」

ララ「……あ、ああっ」

かりん「ううっ、ナイスですわよ……」

ローズ「はぁっ、はぁっ……どうよっ……!?」バタッ


ワー ! ワーワー !

実況「そ~して、ローズも背中からマットへと落ちますっ! さぁ、ローズも背中からマットへと落ちましたっ!」

元「……捨て身の攻撃だったねぇ!?」

実況「ローズの捨て身のトペ・アトミコっ……! かりんも巻き込まれる形にはなってしまいましたがっ……! ミカとララを蹴散らしたぁっ! しかし、場外では四選手が大の字になって倒れる事となっておりますっ!」


ダン「ま~た一人場外に行きやがったっ……! もういいっ……! 場外カウントだっ! 1……2……!」


オー ? オーオー ?

実況「あ~、そしてここで場外カウントですっ! 場外カウントっ! 今、レフェリーによって場外カウントが取られますっ!」

323: 名無しさん 2016/07/17(日) 23:08:57 ID:KjLlkVaU
ダン「3……4……5……6……」


ローズ ! ローズ !

実況「さぁ、カウントが進んでいきますが……あ~っと、選手が立ち上がってきませんねぇ!? まだ全員倒れ込んでいますっ!」

元「まぁ、結構強烈な攻撃だったからねぇ」

春麗「ローズっ……! 立ちなさいっ……!」


ダン「7……8……」

かりん「くっ……ううっ……」ムクッ


オー !? オーオー !?

実況「あ~っと、そしてここで一人立ち上がってきましたっ! 真っ先に立ち上がったのは、かりんっ……! かりんですねぇっ!?」

元「おぉ、かりん君が立ち上がってきたか。でもねぇ、試合権はローズ君なんだよ」

実況「そうですっ! ローズが立ち上がらないとここはリングアウトの可能性も出てくるのですっ! さぁ、カウントはエイトォ!」

324: 名無しさん 2016/07/17(日) 23:13:50 ID:KjLlkVaU
ダン「9……10……」


かりん「……立ちなさいっ!」グイッ

ミカ「う、ううっ……」ググッ


実況「あっと、ここでかりんはミカの身体を引き起こしていきますねぇ!?」

元「あっ、そうだねぇ」

実況「さぁ、カウントは折り返し地点っ!」


ダン「11……12……」


かりん「ったああぁぁっ……!」ブンッ

ミカ「……ぐえっ!」ビターン

ローズ「う、ううっ……はぁっ、はぁっ……」ムクッ


オー ! オーオー !

実況「さぁ、かりんはミカの身体をエプロンサイドへと叩きつけていきますっ! あ~っと、そしてここで、ここでっ……! ローズが立ち上がりましたよっ!? ローズが立ち上がってきましたっ!」

元「お~う、よかったねぇ」

325: 名無しさん 2016/07/17(日) 23:21:10 ID:KjLlkVaU
ダン「13……14……」

ローズ「……とりあえず、戻らなきゃっ!」シュルッ


実況「さぁ、そしてローズが今、サードロープ下を潜りリングへと戻りますっ! リングアウトからは逃れましたっ!」


かりん「……あなたもリングへと戻るのですよっ!」グイッ

ミカ「……う、ううっ」ゴロンッ

ダン「おっ、両選手戻ってきたみたいだな!?」


実況「あっと、そしてここでかりんも……あ~っと、サードロープ下からミカの身体をリングへと捩じ込んでいきますっ!」

元「うん、ミカ君も戻ったね」

326: 名無しさん 2016/07/17(日) 23:25:44 ID:KjLlkVaU
実況「リング上にローズとミカが戻ったワケですが……コレ、元さん……!?」

元「んっ、どうしたの?」

実況「今のは、ミカをリングアウトに追いやる事も出来たのではないでしょうかね?」

元「う~ん……まぁ、そうかもしれないけど……」

春麗「……馬鹿じゃないのっ!? そぉ~んな勝ち方して、満足出来ると思ってるの!?」

実況「あ~、あ~、いやいやいや……私はただ、一つの作戦と致しましてね……?」

春麗「こっちはね……ただ単に勝った負けたの試合をしてるんじゃないのっ……! 意地の張り合いをしてるのよっ!?」

元「まぁ、春麗君の言う通りだろうね。そういう勝ち方もあるって言えばあるんだけど……やっぱりスカっとしないよね? やっぱり、気持ちのいい勝利が見たいからね」

実況「申し訳ありませんっ! こいつは失言でしたっ! やはり決着はリングの上での……スリーカウントと言った所ですね!?」

春麗「そうっ!」

元「もしくはギブアップだね」

334: 名無しさん 2016/07/18(月) 22:01:08 ID:Th6RA.C.
ローズ「はぁっ、はぁっ……勝つのよっ……! 立ちなさいっ……!」グイッ

ミカ「うあぁっ……くううぅ……」ググッ

かりん「お姉様っ……! 勝ちましょうっ……!」ズザーッ


オー !? オーオー !?

実況「さぁ、リング上ではローズがミカの身体を引き起こしていくっ! やはりここはスカっとする勝利を狙っていきたいっ! あっ……! そしてかりんも来たぞっ……! 今、サードロープ下をリングインしてきますっ!」

元「おっと、かりん君も来たか」


ローズ「よし、それじゃあ、かりんちゃんっ……! そっちから持ってっ……!」ガシッ

かりん「……了解ですわっ! たあっ!」ガシッ

ミカ「……うおっ!」


オー !? オーオー !?

実況「さぁ、そして引き起こしたミカの身体を前のめりの体勢にしつつ、その正面っ……! ローズとミカは左右から挟み込むように覆い被さりミカの腰回りを掴んだっ!」

335: 名無しさん 2016/07/18(月) 22:05:50 ID:Th6RA.C.
ローズ「持ち上げるわよっ……! せぇ~のっ……!」ググッ

かりん「はいっ……! たああぁぁっ……!」ググッ

ミカ「お、おおおっ……! うおっ……!」


オー ! オーオー !

実況「お~っとっ! そして抱え上げていくっ! 二人掛かりでミカの身体を抱え上げていきますっ!」

元「おっと、ここでツープラトンっ!」

実況「ローズとかりんが横並びになりつつ、ミカの身体を肩の上へと抱え上げますっ! 右にはローズっ! ミカの左足を捉えているっ! しして左にはかりんっ! こちらは右足を捉えているっ! 二人掛かりでミカの身体を抱え上げたぁ!」


ローズ「足並み揃えて……いくわよっ……!」グイッ

かりん「……はいっ!」グイッ


オー ! オーオー !

実況「ローズとかりんは背後のロープに寄りかかり……おぉ~っと、ここはロープの反動も利用してくるかっ!?」

春麗「いけぇっ!」

336: 名無しさん 2016/07/18(月) 22:13:12 ID:Th6RA.C.
ローズ「……はああぁぁっ!」ダダッ

かりん「……たああぁぁっ!」ダダッ

ミカ「うおっ……! うおおぉぉっ……!」


ワー、ワーワー

実況「そしてここでローズとかりんは足並み揃えっ……! リング中央へと走り込んでいくっ! ミカの身体を担ぎ上げたまま加速をつけて、リング中央へと向かっていくっ!」


ローズ「叩きつけるわよっ……! せぇ~のっ……!」ググッ

かりん「ええっ……! いきますっ……!」ググッ


ワー ! ワーワー !

実況「そしてローズとかりんは揃ってリング中央に向かって、倒れ込んでいくっ!」

春麗「いったぁっ!」


ズドーンッ

337: 名無しさん 2016/07/18(月) 22:19:25 ID:Th6RA.C.
ミカ「……うぐわあああぁぁっ!」


ワー ! ワーワー !

実況「叩きつけていったぁ! 二人掛かりで抱え上げていったミカの身体をリングに大きく大きく大きく叩きつけていきましたぁぁっ!」

元「ビッグ・ハイヤー・デモリッションだっ!」

実況「ここで決めていったぁっ! 合体攻撃っ……! ビッグ・ハイヤー・デモリッションっ! ビィィグ・ハイヤー・デモリッショォォォンっ! ミカは後頭部からマットへと叩きつけられたぁ! さぁ、ミカは大の字だっ!」


かりん「……やりましたわっ!」ググッ

ミカ「う、ううっ……」

ローズ「よぉしっ……! よしよしっ……! さぁレフェリー、フォールよっ……! カウントをお願いっ……!」ガバッ

ダン「オーケーっ! 任せておきなっ!」


オー !? オーオー !?

実況「おぉ~っと、そしてここでローズがミカの覆い被さりますっ! フォールに入ったっ! フォールに入ったっ!」

春麗「これで完全勝利よっ!」

実況「かりんは上体を起こし、勝利を確信したかのような握り拳を作っていますっ! さぁ、そして今レフェリーがカウントを取りますっ! どうだどうだどうだっ!?」

338: 名無しさん 2016/07/18(月) 22:26:30 ID:Th6RA.C.
ダン「ワンっ……!」

ワー ! ワーワー !

ダン「ツーっ……!」

ワー ! ワーワー !

ダン「……スリ」

ミカ「……舐めんなああぁっ!」ガバッ

ローズ「……えっ!?」


オー !? オーオー !?

実況「……肩が上がったかっ!? ミカの肩が上がったかっ!?」

元「……んあっ!?」


ダン「カウントはツーだっ! カウントツーっ! まだ決まっちゃいねぇぞっ!」


オー !? オーオー !?

実況「なんとなんとなんとぉっ! ここはミカっ……! 返してきますっ! 返してきますっ! カウント2.9で返してきたぁ!」

元「くああっ……! 一筋縄ではいかないねぇ」

春麗「……追い込んでる事に変わりはないわっ!」

339: 名無しさん 2016/07/18(月) 22:32:07 ID:Th6RA.C.
ローズ「はぁっ、はぁっ……決まったと思ったのにな……」

かりん「気を落とさずいきましょうっ! もう一息なんですからっ……!」

ローズ「はぁっ、はぁっ……そうね……」

かりん「……ほら、立ちなさいっ!」グイッ

ミカ「……う、うあぁっ」ググッ

ダン「おい、かりんっ……! おめぇはもう下がれっ!」


オー !? オーオー !?

実況「確かにっ……! 春麗さんの言う通り、ミカを追い込んでいますっ! ローズとかりんはミカを追い込んでいますっ! さぁ、ここでかりんは立ち上がりミカの身体を今度は背後を取りつつ引き起こしていきますっ! そして続いてローズを腰を上げるっ!」

春麗「倒しなさいっ……!」


ララ「あ~あっ……! ブスが調子に乗っちゃって……イライラしちゃうなっ……!」シュタッ


実況「あっ……! しかしここで場外のララも復活してきましたかね? お~っと、今エプロンサイド上がりましたっ!」

元「あっと、ちょっと嫌なタイミングでの復活だっ!」

340: 名無しさん 2016/07/18(月) 22:37:38 ID:Th6RA.C.
かりん「お姉様、あっちっ……!」

ローズ「んっ……? あっ、来てるわね……とりあえず、止めてくるわっ……!」ダダッ

かりん「……はいっ!」


オー ! オーオー !

実況「いやっ……! しかし、ここはローズがその動きに気づいたかっ!?」

元「……おっ!?」

実況「さぁ、ここでローズはエプロンサイドのララへと向かっていくっ!」


ローズ「邪魔はさせないんだからっ……! たあぁっ!」ズガァ

ララ「きゃっ……ああっ……!」ボトッ


オー ! オーオー !

実況「ローズは低空で飛び込みつつ、セカンドロープとサードロープの間からエプロンサイドにいるララへと低空ドロップキィーックっ! ここは落ち着いてララを場外へと落としていくっ!」

元「いいねいいね。見えてる見えてるっ!」

実況「お~っと、ローズはそのままセカンドロープとサードロープの間から、エプロンサイドへと移動しますっ!」

341: 名無しさん 2016/07/18(月) 22:44:06 ID:Th6RA.C.
ダン「かりんっ……! おめぇは試合権がねぇだろがっ……! 聞いてんのか、オイッ!」

かりん「……はぁっ!」ガシッ

ミカ「んあっ……!? くっ、くっ……!」モガモガ


オー ! オーオー !

実況「さぁ、リング内では……おぉ~っと、かりんが背後からミカの腕をクロスさせて背後から掴むっ! ミカの左手首を右腕で掴み、右手首は左腕で掴んでいくっ!」

元「おおっ! おおっ!」


かりん「……それじゃあ、いきますわよっ!」ググッ

ミカ「んああっ……んあっ……! くそっ……!」モガモガ


オー ! オーオー !

実況「そして腕を捉えたまま、体勢を前屈みにして……おぉ~っと、ミカの股下に頭部を入れていくっ!」

元「お~お~、狙ってるねぇ!?」

342: 名無しさん 2016/07/18(月) 22:48:52 ID:Th6RA.C.
かりん「……てやあああぁぁっ!」ググッ

ミカ「う、うおっ……! くそっ……! くそっ……!」


ワー ! ワーワー !

実況「そしてそのままミカを肩車の体勢で持ち上げたぁっ! さぁ、腕をクロスさせて動きを封じつつ、肩上へと抱え上げているっ! こいつは、ジャパニーズ・オーシャン・サイクロン・スープレックスの体勢だっ!」

春麗「よしよしっ……! 決めなさいっ……!」

元「ただ、フォールにはいけないんだよっ……! 試合権はかりん君じゃなくてローズ君だからね!?」


ローズ「……はあああぁぁっ!」ダダッ

ララ「……う、ううっ」ムクッ

ローズ「おやすみっ……! ったああぁっ!」ズガァ

ララ「んっ……くああぁぁっ……!」バターンッ


ワー ! ワーワー !

実況「ローズは……? ローズはエプロンサイドを走り込みながら、そこから場外のララを蹴り上げていくっ! おぉ~っと、顎にヒットしたかっ!?」

343: 名無しさん 2016/07/18(月) 22:53:55 ID:Th6RA.C.
かりん「お姉様っ……! 決めましょうっ……!」

ローズ「……よしっ!」チラッ


ワー ! ワーワー !

実況「さぁ、リング中央ではかりんがミカを担ぎ上げ……そしてローズを待っているっ! さぁさぁ、そしてララを蹴散らしたローズもエプロンサイドからそちらを向いたぁ!」

元「いいよいいよっ! 二人の動きがいいっ!」


ローズ「さぁ、止めよっ……レインボー・ミカっ……!」ガシッ

ミカ「くそっ、くそっ……! 離せよっ……! 離せよ、ブースっ!」モガモガ

かりん「……離しませんわっ!」


ワー ! ワーワー !

実況「さぁ、ローズがエプロンサイドからトップロープを掴み、ミカに狙いを定めるっ! そして、ローズは身体を沈み込ませて、ロープの反動をつけたぁ!」

344: 名無しさん 2016/07/18(月) 22:58:30 ID:Th6RA.C.
ローズ「終わりよっ……! はあああぁぁっ……!」シュタッ


ワー ! ワーワー !

実況「さぁ、ローズはトップロープの上へと飛び乗ったぁ! そしてロープの反動をつけて更に飛ぶゥゥ! ここはスワンダイブ式ィィ!」


ローズ「……たああぁぁっ!」ズガアァッ

ミカ「……ぐがっ!」


ワー ! ワーワー !

実況「高く大きく飛び込んできたローズがミカの首筋へとラリアットを打ち込んでいくっ! スワンダイブ式のラリアットォォ!」


かりん「……たあああぁぁっ!」

ミカ「……ぐわあああぁぁっ!」ズドーンッ


ワー ! ワーワー !

実況「その勢いを受けて、そしてかりんがブリッヂで後方に倒れ込むっ! そしてミカの身体をマットへと打ち付けていくっ!」

元「いったぁっ!」

春麗「いったでしょっ!?」

実況「ダブル・インパクト式のジャパニーズ・オーシャン・サイクロン・スープレックスゥゥ! さぁ、再びローズとかりんの合体攻撃ィィ!」

345: 名無しさん 2016/07/18(月) 23:03:23 ID:Th6RA.C.
ミカ「う、あ……うああ……」ガクッ

かりん「よしっ……! よしっ……!」ゴロッ


ワー ! ワーワー !

実況「さぁ、かりんはロックを外し、そして横に転がるっ……! ローズは大の字のミカへと近づいていくっ!」

春麗「フォールよっ!」


ローズ「……レフェリー、カウントをお願いっ!」ガバッ

ダン「オーケー、任せておきなっ!」


ワー ! ワーワー !

実況「そしてローズがミカの身体へと覆い被さっていきますっ! さぁ、フォールにいったぁっ! 再びフォールにいったぁ! 今度はどうだどうだどうだどうだっ……!?」

元「いったんじゃないっ!?」

実況「さぁ、レフェリーが今カウントを取り始めますっ!」

346: 名無しさん 2016/07/18(月) 23:10:01 ID:Th6RA.C.
ダン「ワンっ……!」

ワー ! ワーワー !

ダン「ツーっ……!」

ワー ! ワーワー !

ダン「……スリイィィっ!」

ワー ! ワーワー ! ワー ! ワーワー !

ローズ「……よしっ!」

かりん「……やりましたわっ!」

ダン「スリーカウントだっ! スリーカウントォ! ゴングを鳴らせ、ゴングをよぉっ!」


カンカンカーン


ワー ! ワーワー !

実況「決まったァァっ! ここで決まったァァっ! 試合決着ですっ! rレインボー・ミカから勝利を奪い取りましたっ! ローズとかりんっ……! レインボー・ミカから勝利を奪いましたっ!」

358: 名無しさん 2016/07/19(火) 22:00:33 ID:yA1qvUp.
ワー ! ワーワー !

実況「これは完全なる勝利っ……! 完全なる勝利と見てもいいでしょうっ! 突然始まってしまったこの試合っ……! それを決めたのはローズっ!」

元「かりん君もよく頑張ったよね。厳しい攻撃多かった印象だけど、上手くチームプレイで勝てたんじゃないかな?」

実況「え~、フィニッシュはダブルインパクト式のジャパニーズ・オーシャン・サイクロン・スープレックスからの体固めでしたっ! 二人は合体攻撃からミカを仕留めましたっ!」


ローズ「私達の勝ちよっ……!」ググッ

かりん「これがストリートプロレスの実力ですわっ……!」

ミカ「う、ううっ……く、くそっ……」ゴロゴロ


ワー ! ワーワー !

実況「さぁ、ローズにかりんっ! 二人はリング上で大きく大きく腕を掲げているっ! そしてミカはダメージが大きそうだっ! あっと、今リング上から……場外の方へと転がって移動しているか!?」

春麗「随分とこの席で好き勝手してたみたいだからね。いい気味よ」

元「う~ん……まぁ、一理あるかもしれないね。試合内容はよかったんだと思うんだけど……ああいう解説をやられちゃあ、困るんだよね」

実況「私もこの席で歌い始めた時はどうすればいいのかと、少しばかり慌てた部分もありましたよ、ハイっ!」

359: 名無しさん 2016/07/19(火) 22:06:23 ID:yA1qvUp.
ローズ「相手じゃないのよ、あんな奴っ……!」ググッ

かりん「私達こそが最強ですわっ……!」ググッ


ワー ! ワーワー !

実況「しかし終わってしまえば、大団円っ! さぁ、予想外の第三試合……ローズ&かりん組対レインボー・ミカ&ララ組っ! ローズ・かりん組の勝利ですっ! 勝利ですっ!」

元「どうなる事かと思ったけど……うん、よかったよっ!」

実況「そしてこの結果は……どうでしょうっ!? ストリートプロレス対鰯ヶ浜女子プロレス……ストリートプロレスに軍配が上がったと言った事ではないでしょうかっ!?」

春麗「その通りよっ!」


ララ「ミカっ……! ミカ、大丈夫っ……!?」

ミカ「う、ううっ……」

ララ「ほら、肩貸して上げるから……立って……」


実況「場外ではララがミカの介抱をしていますかねぇ? あ~っと、ミカはララ肩を借り……なんとか立ち上がったか!?」

360: 名無しさん 2016/07/19(火) 22:11:51 ID:yA1qvUp.
ララ「……悔しいけど、今日の所は引き上げましょう」

ミカ「う、ううっ……くそっ……!」ヨロヨロ


実況「あ~っ! そしてそしてっ……!? ここでミカとララは引き上げていきますっ! 引き上げていきますっ!」

春麗「あはは、いい様じゃない。無様ねぇ」

元「……そういう言い方は、よくないんじゃないかな?」


ララ「くそっ……くそっ……」

ミカ「名前もわかんねぇような、ポンコツレスラー二人にこのアタシが……くそっ……くそっ……」ヨロヨロ


春麗「事実じゃないですか。散々暴れて、調子に乗って、リングにまで上がって……そして返り討ち……これ以上情けない話はありませんよ」

元「まぁまぁまぁまぁ……そうは言っても、言い方ってもんがあるじゃないい……?」

実況「結局、ミカさんとララさんには解説をして頂く事は出来ませんでしたが……まぁしかし、状況が状況ですっ! 試合内容の方でどういった方なのかが皆様に伝われば、幸いな事でございますっ!」

361: 名無しさん 2016/07/19(火) 22:20:51 ID:yA1qvUp.
ミカ「くそおぉっ……! ちょっとマイク寄越せっ……!」ガシッ

ララ「……ミカっ!?」


実況「さぁ、今我々の放送席の前を通って……あっ、待って下さいっ!? ミカさんがねぇ……今、我々放送席にあるマイクを掴みましたよっ!?」

春麗「……あっ!?」


ララ「ちょっとちょっと、ミカ……帰るのよ……!?」

ミカ「わかってるよ……けど、あの糞アマ達に言っておかなきゃいけない事があるだろうがっ……!」ヨロヨロ


実況「さぁさぁ、ミカはマイクを奪い……あ~っと、そして我々の
放送席から離れるっ! 離れていくっ! 何か言うのかっ!? 何か言うのかっ!?」

元「う~ん……まぁ、言いたい事があるだろうから、マイク手にしたんだろうけどねぇ」

春麗「……どんな捨て台詞が飛び出してくるのかしら」

362: 名無しさん 2016/07/19(火) 22:29:17 ID:yA1qvUp.
ミカ「はぁっ、はぁっ……おおぉぉいっ!」

ローズ「……んっ?」チラッ

かりん「……んっ?」チラッ


オー ? オーオー ?

実況「さぁ、そしてここでミカが叫びますっ! マイクに向かって叫びますっ! リング上のローズとかりんは、そちらを見るっ! 賑わっていた、場内も静まりますっ!」


ミカ「はぁっ、はぁっ……やってくれたな……やってくれたな、おいっ……!」

ローズ「あらあら、盛り上がってる所を鎮めて……空気の読めない子ねね……」

かりん「……負け犬の遠吠えですわね」


実況「さぁ、ミカは続けますっ!」

363: 名無しさん 2016/07/19(火) 22:36:22 ID:yA1qvUp.
ミカ「……名前もわかんねぇようなドブス二人が揃って、よくもまぁやってくれたなぁ、この野郎っ!」

ララ「……ムカつく奴ら」

ミカ「ローズ……だったな……? かりん……だったな……? おめぇらの名前覚えたぞ。この野郎……?」ギロリ


オー ? オーオー ?

実況「おぉ~っと、そしてここでミカはトーンを低くしてドスの効いた声でリング上の二人に向かって言っていきますっ!」


ミカ「アタシがここに来たのは、春麗……キャミィ……さくら……その三人をぶっ潰す為なんだ……その為に、やって来たんだ……」

ララ「貴女達は蚊帳の外なのよ」

ミカ「けどよぉ……!? こおぉぉぉんな風にされちゃあ、もう勘弁ならねぇなっ! てめぇらもリスト入りだ、この野郎っ……!」


オー ? オーオー ?

実況「おぉ~っと、そしてここでミカは再び声を荒げますっ!」

364: 名無しさん 2016/07/19(火) 22:41:23 ID:yA1qvUp.
ミカ「てめぇらも対抗戦出て来いっ! この野郎ォォォ!」


オー !? オーオー !?

実況「おぉ~っと、おっとおっとっ!? なんだなんだなんだっ!?」

元「……んんっ!?」


ミカ「てめぇらも対抗戦に混ぜてやるよっ……! ここまでされちゃ、こっちも黙ってられねぇなっ……! 春麗っ……! キャミィっ……! さくらっ……! そして、おめぇらだっ……! ローズに、かりんっ……! 五人で来やがれっ! 五人でよォォ!」


オー !? オーオー !?

実況「ここでミカは……!? ここでミカはっ……!? おぉ~っと、おっとおっとっ!」

元「おぉ~っとっと……」

365: 名無しさん 2016/07/19(火) 22:49:19 ID:yA1qvUp.
ミカ「おめぇらどうしようもねぇムカつく連中が五人っ……! そしてアタシ達っ……! 今日は、まことは来てねぇが、こっちは三人だ……三人だっ……!」


実況「そうですそうです。五人で来いと要求するミカではありますがが……鰯ヶ浜女子プロレスの方は……これ、人数が足りてませんよっ!?」

元「うん。ねぇ?」


ミカ「数が足りてねぇなぁ、オイっ……!? だから、こっちも後二人連れてきてやるよっ……! おめぇらぶっ潰す為に、後二人っ……! うちの鰯ヶ浜女子プロレスから連れてきてやるよっ!」


オー !? オーオー !?

実況「お~、お~、お~っ! なんとなんとなんとっ……!? ミカが連れてくるらしいですよっ!? 鰯ヶ浜女子プロレス内から……後二人っ……! 追加召集ですっ!」

元「まぁ、確かに鰯ヶ浜女子プロレスには選手はいるからねぇ!?」


ミカ「てめぇらも蚊帳の外で指加えて眺めてるだけじゃつまんねぇよなっ……!? いいぜいいぜ、てめぇらも混ぜてやるよっ……! そっちも五人で、こっちも五人っ……! 出てこいやっ! そこで、てめぇら二人も纏めてぶっ潰してやろうじゃねぇかよぉ! 上等だ、オラァっ!」


ワー ! ワーワー !

実況「さぁ、本日の試合で敗北してしまったミカではありますがっ……! ミカの心は折れるどころか……より一層闘志を燃やしていくっ!」

元「ハートが強いねぇ」

366: 名無しさん 2016/07/19(火) 22:55:38 ID:yA1qvUp.
ミカ「てめぇらへの借りはそこで返してやるよっ……! 今日みてぇなもんじゃねぇぞ、オイッ! 二度とこの世界で生きていけねぇような屈辱的な敗北を味わせてやるからよぉ……!?」

ララ「……借りは必ず返すわよ」

ミカ「今日の所はくれておいてやるよ……けど、これで終わりじゃねぇぞ……!? おめぇら二人も含め……纏めて全員ぶっ潰してやるからなっ……!? くそったれがっ……! 精々、つかの間の余韻にでも浸っておけぇえっ!」ガスッ


ワー 、ワーワー

実況「さぁ、そしてミカがマイクを投げ捨てましたっ! マイクを投げ捨てましたっ!」


ララ「帰って、追加召集の二人決めないとね。大丈夫、ミカ……歩ける……?」

ミカ「ローズ……かりん……ケッ……! ムカつく奴らだ……アイツらも必ずぶっ潰してやる……」ヨロヨロ


実況「さぁ、そしてミカはララの肩を借り……退場していきますっ! さぁ、今ミカとララが今花道を退場していきますっ!」

368: 名無しさん 2016/07/19(火) 23:00:54 ID:yA1qvUp.
ローズ「対抗戦……」ジーッ

かりん「……五体五ですわね」ニヤッ


実況「ローズとかりんはリング上から、そんなミカ達を見つめているのですが……おぉ~っと、その表情は……!? 笑みが溢れているのでしょうかっ!?」

元「う~ん、そうだね。自信ありげ……って所じゃないかな!?」

実況「対抗戦への参加を要求されたローズとかりんの二人ですが、その表情は非常に頼もしい物でありますっ!」


ミカ「ララ……最後に決めていこうっ……!」クルッ

ララ「……そうね」クルッ


実況「おっと、そしてミカはララの肩から腕を離し、退場口の前で振り替えるっ! リング上のローズとかりんを見るっ! おぉ~っと、ララもだっ!」


ミカ「最終的に勝つのは、アタシ達鰯ヶ浜女子プロレスなんだよおぉぉっ!」ビシッ

ローズ「あ~あ~、うるさいうるさい……」ニヤニヤ

かりん「……全くですわ」ニヤニヤ


実況「さぁ、そしてリング上の二人へと指を指し、ミカは叫ぶっ! 叫んでいくっ!」

369: 名無しさん 2016/07/19(火) 23:06:55 ID:yA1qvUp.
ミカ「ボンバアアァァッ!」ビシッ

ララ「ボンバアアァァッ!」ビシッ


実況「さぁ、そしてその指で今度は天を指し、そして叫ぶっ! ボンバアアァァッ! さぁ、ミカ達の決めポーズだっ!」

春麗「本当、最後の最後までやかましい奴らだったわね」

実況「そしてミカ達は退場口へと消えていきましたっ! まぁ、とにかく試合中もでしたが……試合以外の場面でも、ミカさんは元気がいいと言いますかね……!?」

元「試合後色々言ってたのもだし、解説でも元気だったね。なかなか君が人に困らせられるって事はないからねぇ……? どっちかと言うと君は人を困らせるタイプだもんねぇ」

実況「……元さん、それはどういう事でしょうかっ!?」

元「どういう事だろうね。まぁ今日の実況・解説……珍しい物が見れたんじゃないかな?」

実況「それより元さんっ……!? 先程のミカの話ですよっ!? 先程のミカの話っ!」

元「ああ、そうね。そっちの話しようか」

実況「対抗戦が五対五になるのですかっ……!? ミカの話を聞く限り……我々ストリートプロレスとそしてミカ達鰯ヶ浜女子プロレスの対抗戦は、五対五となるのでしょうかっ!?」

370: 名無しさん 2016/07/19(火) 23:11:46 ID:yA1qvUp.
元「まぁ、そこはミカ君の一方的な要求……って部分もあるよね?」

実況「そうですよねぇ!? ミカは本日のこの試合の借り対抗戦で返すと言ってはおりますが、そもそもこの一戦……よくよく考えてみれば、無理矢理始まったような試合なんですよ!?」

元「そうそう」

実況「しかしながら、ミカは五対五での対抗戦をやる気満々と言いますか……自身の団体鰯ヶ浜女子プロレスから選手二人呼んでくると言っておりますっ!」

元「う~ん、ローズ君とかりん君は、この事に対してどうなんだろ……?」


ローズ「……」ヒソヒソ

かりん「……」ヒソヒソ


実況「え~、ローズとかりんっ……! リング上で何やら話し込んでいますねぇ!?」

春麗「好き勝手やってくれたおかげで、少し大事になってきましたかね……? 私、ちょっとリングに行ってきます」ガタッ

実況「えっ……? あっ、春麗さんっ……!? 春麗さんっ……!? あ~っと、今春麗さんが席を立ち上がり、リングへと向かって行きましたよっ!?」

元「まぁまぁまぁ、どっちしろ誰かが纏めないといけないよ。本当、今日は突然の展開が続いてるからね。場内も少し混乱してるんじゃないかな?」

382: 名無しさん 2016/07/21(木) 22:02:19 ID:MBSoDUFY
ザワ……ザワ……

実況「そうですねぇ。場内もまだ、このざわめきでございますっ! ここは一つ、春麗さんにねっ……!? 女子王者としてこの場を収めてもらう事に期待しましょうっ!」

元「そうそう」


春麗「んっ、よいしょっと……ねぇ、レフェリー……マイクある? 貸してよ」グイッ

ローズ「……あら、春麗」チラッ

かりん「……あら」チラッ


オー ? オーオー ?

実況「さぁ、今春麗さんがリングに上がりましたっ! そしてレフェリーにマイクを要求しているようですねぇっ!?」

元「うん」


ダン「なんだなんだ、おめぇまで来たのか。まぁ、纏めてくれる奴が来てくれるのは有り難い事だけどね。ほれ、マイクだ……」

春麗「んっ、ありがと」パシッ


オー ? オーオー ?

実況「さぁ、春麗さんの手に今マイクが手渡されましたっ! さぁ、春麗選手の話を聞こうではありませんか」

元「そうですね」

383: 名無しさん 2016/07/21(木) 22:07:58 ID:MBSoDUFY
春麗「……ホ~ント、ポンカラポンカラ好き放題」


オー ? オーオー ?

実況「さぁっ! 春麗選手が今、話を始めますっ!」

元「……話し始めたんだから静かにしなさいっての」


春麗「世界は自分を中心に回ってるとでも思ってるのかしらね? 対抗戦を五体五に変更したいんですって……」

オー ? オーオー ?

春麗「あんた達も呼ばれてるみたいだけど……どうするの……?」

ローズ「……」

かりん「……」


ザワ……ザワ……

実況「さぁ、春麗はミカの要求に対して、どうするつもりなのかを……おぉ~っと、ここで改めてローズとかりんに二人に聞いていきますっ!」

元「まぁ、そうだね。先ずはここのローズ君とかりん君……二人の意思を尊重するべきだからね」

384: 名無しさん 2016/07/21(木) 22:19:51 ID:MBSoDUFY
春麗「……」ジーッ

ローズ「……ねぇ、レフェリー? 私にもマイクをくれないかな? 予備のマイクとかあるでしょ。取ってきて頂戴」

ダン「なんだよ、おめぇもマイクかよ……んあ~、ちょっと待ってろっ……!」


ザワ……ザワ……

実況「さぁ、春麗は二人を見つめているっ……! あっと、そしてここでローズが……レフェリーにマイクを要求しましたかね?」

元「あっと、そうだね」

実況「さぁ、今レフェリーがマイクを取りに行きますっ!」


ダン「ったくっ……! ほれ、ローズ。マイクだ」

ローズ「んっ、ありがと」パシッ


オー、オーオー

実況「さぁ、そしてローズの手にもマイクが渡りました」

385: 名無しさん 2016/07/21(木) 22:26:29 ID:MBSoDUFY
ザワ……ザワ……

春麗「……」ジーッ

ローズ「……」ジーッ

かりん「……」ジーッ


ザワ……ザワ……

実況「さぁ、ローズ……んんっ……? お~っと、んん~っと……どういった返答してくるのか?」

元「ハハハ、焦らすねぇ」


ローズ「対抗戦、どうするか……よね……?」


オー ? オーオー ?

実況「さぁ、そしてここでジックリ間を取ってローズが話し始めるっ!?」


ローズ「……」

春麗「……」


オー ? オーオー ?

実況「いやっ……! いやっ……! ローズはまた溜めますっ……! 焦らしますっ……! 焦らしていきますっ!」

元「ハハハハ」

386: 名無しさん 2016/07/21(木) 22:37:27 ID:MBSoDUFY
ローズ「参加するに決まってるじゃな~い。そぉ~んな当たり前の事、聞かないで欲しいわねぇ!?」


オー ! オーオー !

実況「おぉ~っと、そしてここで……ここでローズがっ……!?」

元「おっとぉ!」


ローズ「互いの威厳を賭けた団体戦……それを貴女達だけには任せてられないわよっ……! 特に貴女はまだ病み上がりなんだからね?」ビシッ

春麗「ちょっとぉ!? アタシはもうとっくに完全復帰を……」

ローズ「あっと、いいのいいのっ……! 強がらなくてもいいのよっ!? 私とかりんちゃんに全て任せておけばいいんだから~」ニヤニヤ


オー ! オーオー !

実況「おぉ~っと、ローズはどうやら団体戦っ……! 参加する気は満々のようだっ! あっと、春麗も何やら言おうとするが……お~っと、遮るようにローズは続けるゥ!」

387: 名無しさん 2016/07/21(木) 22:43:23 ID:MBSoDUFY
ローズ「ねぇ~、かりんちゃん……?」ニコッ

かりん「……マイク借りてもいいですか?」

ローズ「どうぞどうぞ~」パッ


オー !? オーオー !?

実況「さぁ、そして隣にいるかりんにかりんに語りかけるっ! あっと、そして今度はかりんがマイクを受け取ったっ!」


かりん「本日の一戦っ……! 結果は見ての通り、私達ストリートプロレスの快勝でしたわっ!」

オー ! オーオー !

かりん「ですが、鰯ヶ浜女子プロレスとの決着っ……! これで終わったとは思えませんっ……!」

オー !? オーオー !?

かりん「先程、捨て台詞を吐いて帰っていったあの方達は、ま~だ自分達の方が優れていると勘違いされているようですね!?」


オー ! オーオー !

実況「さぁさぁ、かりんが語るっ! かりんが語るっ! おうおう、マイクを受け取ったかりんは、捲し立てるように語っていくっ!」

388: 名無しさん 2016/07/21(木) 22:48:27 ID:MBSoDUFY
かりん「でしたら……もっともっと、骨の髄まで味わわせてやらないといけませんわねっ……! このストリートプロレスの強さをっ……!」


オー ! オーオー !

実況「確かにっ……! 本日、試合には勝利したものの……ミカ達は、相も変わらずと言った様子でしたっ!」

元「うんっ!」


かりん「後二人連れてくるそうですわね……? 三対三の対抗戦が、五体五になる……? いいじゃないですか。勿論、私だってこの対抗戦に出せさせて頂きますわっ……!」

オー ! オーオー !

かりん「ストリートプロレスの顔は現チャンピオンの春麗選手っ……!」ビシッ

春麗「……」

かりん「キャミィ、さくら……だけじゃありませんのよっ!? 私達二人も忘れないで頂きたいものですわっ!?」


ワー ! ワーワー !

実況「おぉ~っと、ここでかりんは春麗へと指を指し……おぉ~っと、そして声高々に言うっ!」

元「どうやら、ローズ君もかりん君も二人ともやる気充分なようだね。う~ん……まぁでも、いいんじゃないかな?」

実況「元さん、いいんじゃない……と、言いますと?」

389: 名無しさん 2016/07/21(木) 22:56:49 ID:MBSoDUFY
ローズ「対抗戦も今日のような勝利を見せるわよっ……!」


ローズ ! ローズ ! ローズ ! ローズ !

元「この前、ミカ君達が乱入して来た時だよ。あの時は、春麗君とキャミィ君の試合で……さくら君もその場にいたんだよね?」

実況「さくらは特別レフェリーでしたねぇ?」

元「そこに乱入してきたからその流れのまま、春麗君とキャミィ君とさくら君……その三人って決まっちゃけども……」

実況「はいはい」


かりん「勝ちますわよっ……!」


カリン ! カリン ! カリン ! カリン !

元「まぁ、たまたまその場にいなかったローズ君とかりん君。この二人が除外ってはないけど……蔑ろにされてちゃ、二人にとっては面白くないよね?」

実況「まぁ、確かにその通りですね!? 自分達を忘れるなっ……! そうった気持ちが二人にはあったはずですっ!」

元「だからね……そこが今日の試合に出たんじゃないかと僕は思うんだよ?」

実況「……と、言いますと?」

390: 名無しさん 2016/07/21(木) 23:02:14 ID:MBSoDUFY
元「まぁ、ミカ君の解説……裏で聞いてたけど、本当二人の事は眼中にないって感じだったじゃん……?」

実況「まぁ、試合そっちのけの部分もありましたからねぇ」

元「やっぱりね……そうなってくるとカチンと来るよ。自分達を忘れてんじゃないよ。自分達の事、見せてやるよ……うん、そういう気持ちにはなる」

実況「はいはいはいはい」

元「まぁ、こういった形になるのは僕も臨時で飛び出す事になっちゃったしね……? ある意味、どうかと思うけど……」

実況「いや~、元さんっ……! 本当、申し訳ございませんっ……!」

元「いやいや、構わないよ構わないよ。ローズ君とかりん君にだって思う事はあるんだから。僕よりそっちを優先しよう」

実況「いやぁ~、ありがとうございますっ!」

元「いい感じで、自己主張出来たんじゃないかな? そういう気持ちがミカ君からの勝利を奪えたんでしょう」

391: 名無しさん 2016/07/21(木) 23:07:45 ID:MBSoDUFY
ローズ「私達も戦うわよっ……!」ググッ

かりん「鰯ヶ浜女子プロレスっ……! かかってきなさいっ……!」ググッ


ローズ ! カリン ! ローズ ! カリン !

実況「さぁ、リング上ではローズとかりんが両腕を掲げているっ! さぁ、そして場内からは二人に対しての激が飛ぶゥ!」

元「二人にも戦ってもらいましょうっ!」


春麗「……はぁっ、どうやらやる気充分みたいね。こうなって来るともう止めようがないわ」


オー ? オーオー ?

実況「おっと、そしてここで……? 再び春麗が言葉を発しますっ!」

392: 名無しさん 2016/07/21(木) 23:12:50 ID:MBSoDUFY
春麗「ローズ……かりん……あんた達も一緒よ……」

オー ? オーオー ?

春麗「アタシ達、五人で戦いましょうっ!」


ワー ! ワーワー !

実況「おぉ~っと、春麗もそんな二人の気持ちを汲み取ったのかっ!? おぉ~っと、ここで決定かっ! ローズとかりんっ……! この二人も対抗戦出場決定かっ!?」

元「決定でしょう!」


春麗「相手も、後二人追加してくるみたいだしね……でも大丈夫……? どぉ~んな相手が来るか、わからないわよ……?」


オー !? オーオー !?

実況「あ~っと、そうですねぇ。ミカは鰯ヶ浜女子プロレスから後二人を連れてくると言っておりますけど……元さんっ!? 心当たりなんかはありますかっ!?」

元「う~ん、鰯ヶ浜女子プロレスの選手……僕もそこまで詳しいわけじゃないからねぇ……」

393: 名無しさん 2016/07/21(木) 23:16:34 ID:MBSoDUFY
ローズ「……かりんちゃん、マイク貸して」

かりん「どうぞ」パッ


オー !? オーオー !?

実況「あっと、そしてここで再びローズがマイクを握ったっ!」


ローズ「何、言ってるのよっ!? どんな相手が来ても大丈夫よ。だぁ~って、今日アタシ達は鰯ヶ浜女子プロレスのトップ……レインボー・ミカから勝利を奪ったのよ!?」


ワー ! ワーワー !

実況「おぉ~っと、しかしローズは臆する事なく……力強い言葉っ……! 力強い言葉を発していきますっ!」

元「まぁ、そうだよねぇ。なんだかんだ言ったって、チャンピオンから勝利を奪ったんだから」


ローズ「どんな相手が来ようが問題じゃないのよ。そして春麗……これは貴女にも言える事なんだからね……?」クイッ

春麗「……はぁ、頼もしい女」


オー ! オーオー !

実況「さぁ、ローズは春麗に指を指し……おぉ~っと、腰回りにベルトを匂わすジェスチャーを見せていきますっ! 見せていきますっ!」

元「ハハハ、そうだね。対抗戦もあるけどね……うん、ベルト争奪戦もあるからね」

実況「共に鰯ヶ浜女子プロレスと戦う仲間でもあり、ベルトを奪い合う敵でもあるっ! おぉ~っと、春麗はやってられないといった感じでマイクを握ったまま両腕を広げますっ!」

394: 名無しさん 2016/07/21(木) 23:20:42 ID:MBSoDUFY
ローズ「さぁ、今日は気持ちのいい勝利を皆に見せれたと思うし、対抗戦も同じように、気持ちのいい勝利を皆にみせるからねっ!?」

キタイシテルゾー ! ローズ ! カリンー !

かりん「ええっ、やりますわっ……!」

ローズ「……」チラッ


実況「さぁ、ここでローズが対抗戦での勝利を場内へと約束するっ! そしてかりんもっ……! ロープ越しに場内へと腕を揚げてアピールしていくっ!」


ローズ「あっ、それとね……今日の試合は、突然カード変更になっちゃったけど……予定されてた私とかりんちゃんのカード……これ、まだ決着はついてないわよね……?」

かりん「……んっ?」

ローズ「だから、決着つけるわねっ!」ポイッ


オー !? オーオー !?

実況「あっと、なんだなんだっ!? ここでローズが急に早口で捲し立て……そしてマイクを投げ捨てたっ!」

395: 名無しさん 2016/07/21(木) 23:24:39 ID:MBSoDUFY
ローズ「……それっ!」シュルッ

かりん「……えっ?」


オー ? オーオー ?

実況「おぉ~っと、ローズはロープ越しに場内へとアピールしているかりんの背後から近づいて……おぉ~っと、股下に腕を差し伸ばすっ!」


かりん「えっ、えっ……? ちょっとちょっと……」ゴロン

春麗「おっと、危ない……」ヒョイッ

ローズ「さぁ、スクールガールよっ! レフェリー、カウントをお願いっ……! 試合の決着ついてないんだからっ……!」

ダン「えっ、あっ、んっ……!? あっ、それもそうだなっ!? よし、カウント取るぞっ!」


オー ? オーオー ?

実況「お~っと、そしてここでかりんの身体を後方へと丸め込み……あ~っと、スクールガールだっ! スクールガールだっ!」

元「そういや、予定ではローズ君とかりん君の試合だったもんね」

実況「さぁ、慌ててレフェリーがカウントを取りますっ!」

396: 名無しさん 2016/07/21(木) 23:28:37 ID:MBSoDUFY
ダン「ワンっ……!」

オー !? オーオー !?

ダン「ツーっ……!」

オー !? オーオー !?

ダン「……スリイィィィっ!」

かりん「……くっ!」ガバッ

ローズ「どうっ……!? スリーカウントいけたんじゃないのっ……!?」

ダン「スリーカウントだっ! スリーカウントォ! ゴングを鳴らせ、ゴングをよぉ!?」


カンカンカーン


オー !? オーオー !?

実況「かりんはキックアウトっ! キックアウトっ! あ~っと、しかし一歩遅かったかっ!? カウントはスリーですっ! カウントスリーっ!」

元「ははは、不意討ちだね」

実況「あ~っと、そしてそして……レフェリーも再びゴングを要求しますっ! あ~っと、そしてゴングが鳴らされますっ!これは試合決着……という事でよろしいのでしょうかっ!?」

397: 名無しさん 2016/07/21(木) 23:32:36 ID:MBSoDUFY
ローズ「本日の第三試合……かりんちゃん対ローズ……ローズ選手の勝利ですっ! イエーイっ!」ググッ

春麗「……呆れた」


オー !? オーオー !?

実況「ローズは満足気に立ち上がり……あ~っと、そして両腕を揚げているっ! スリーカウントが決まり、ゴングが鳴らされたという事は、これはローゥ勝利したという事でよろしいのでしょうかっ!?」

元「ちゃっかりしてるねぇ。まぁ、そうなるんじゃないの? 第三試合のかりん君対ローズ君は、ローズ君の勝利だ」

実況「あ~っと、あっとあっと……いいのでしょうか、いいのでしょうかっ!? 本日、ローズは二勝目っ! いや、先程の試合は……そもそも予定されてた物ではなかったのですから、どう言えばいいのか……」


かりん「ズ、ズルいですわよ、お姉様っ……!」ムクッ

ローズ「イエーイっ! イエイ、イエーイっ!」


オー、オーオー

実況「あ~っと、立ち上がってたかりんは怒っているっ……! 怒っていますっ!」

元「まぁ、そりゃね。そうなるよね」

399: 名無しさん 2016/07/21(木) 23:37:08 ID:MBSoDUFY
かりん「ズルいですわっ……! こんなのズルいですわよっ……!」

春麗「はいはい、ストップストップ……アイツはああいう女なの……」ガシッ

かりん「ちょっとっ……ちょっと、止めないで下さいっ……!」モガモガ


クスクス……クスクス……

実況「さぁ、かりんは怒ってローズに……あっ、いやっ! ここは春麗が制止しますね? かりんを抑えます」

元「まぁまぁまぁ……これはもうね、いいんじゃないの? これでいいんじゃないの?」


ローズ、ヒキョウダゾー !

ローズ「卑怯じゃないのよ。利口なのよ。クレバーなのよ……勝つ為には予想外の一手っ……! 大事だよねぇ~?」トントン


クスクス……クスクス……

実況「ローズは頭を指で指し……あ~っと、これは頭脳プレーだとアピールしてますねぇ。実に紙一重だっ!」

元「まぁ、こういう上手い……う~ん……上手いでいいのかな? こういうのを対抗戦出してくれる事期待してますよ。それでかりん君はこういう油断……う~ん、油断なのかな……? 見せないようにね」

401: 名無しさん 2016/07/21(木) 23:42:10 ID:MBSoDUFY
ダン「第三試合……かりん選手対ローズ選手は、ローズ選手の勝利となりま~すっ!」


クスクス……パチパチ……

実況「さぁ、レフェリーがマイクを広い、ここで勝ち名乗りが挙げられますっ! 拍手はまばらだっ! まばらでありますっ!」

元「さっきの試合のインパクトが強かったからね」


かりん「ズルいですわよっ……! ズルいですわよっ……!」

ローズ「ごめんごめんっ……! 冗談よ、冗談冗談っ……! ねっ、対抗戦頑張りましょ?」ダキッ

春麗「まぁ、とにかくっ……! 対抗戦は五人全員で戦っていくから……よろしくねっ!」


ワー、ワーワー

実況「あ~っと、ローズ自身が……かりんを宥めていますっ! さぁこの試合、かりんにとっては納得いかない結果となってしまったか?」

元「まぁ、本命は対抗戦でしょう」

実況「ええ、そうでしょうね。ローズとかりんにも期待したい所ですっ! さぁ、そしてここで春麗が叫び、そして選手達が今退場していきますっ! かりんはまだローズに何やら言っているっ!」

407: 名無しさん 2016/07/22(金) 22:00:52 ID:7f742Jgw
二週間前ーー


さくら「では、お仕置き試合の内容を発表します」

春麗「……も~う」

さくら「春麗さんへのお仕置きは、試合終了後にリング上で集団リンチに合うですっ! 綺麗な復帰戦はさせるつもりないっすよ~」

春麗「集団リンチ……えっ……? 何、それ……? 貴女達がアタシをリンチするって事?」

ローズ「あ~あ、さくらちゃんも意地の悪い事考えるわねぇ」

春麗「ちょっと待ちなさいよっ……!? 女子部初のメインイベントなのよっ!? メインイベントって事は最後の試合……それをリンチで終わるだなんて滅茶苦茶よ。そんな事、絶対ベガさんが黙ってないわよっ!? 興行が滅茶苦茶になっちゃうじゃないのっ!?」

かりん「そうよ、さくら。仮にもメインイベントなのですわ。そういう事がしたいのでしたら、別の場所でいいのではありませんか?」

さくら「……まっ、というのにも理由がありまして」

408: 名無しさん 2016/07/22(金) 22:08:50 ID:7f742Jgw
さくら「今回の女子部のメインイベント……ようやくたどり着いたメインイベント……自分はこれを単発の花火で終わらせる気はありません」

ローズ「……んっ?」

さくら「話題性十分なメインイベント……この位置で仕掛けていきますっ!」

春麗「仕掛けるって何……? アタシをリンチして、ヒールターンにでもさせるつもり……? フフ、それじゃあシャドウレディね」

さくら「春麗さんをリンチするのは……鰯ヶ浜女子プロレスの皆さんにしてもらおうと思います」

春麗「えっ……? 鰯ヶ浜女子プロレスって……」

ローズ「ハルマゲドン陽子さんの……レインボー・ミカがいる所……!?」

さくら「そうっす。その鰯ヶ浜女子プロレスっす。オファー頼んでねね……受けて貰えましたよっ!」

春麗「へぇ~! へぇ~!」

かりん「と言う事は、女子部で対抗戦を始めるのですわね」

さくら「そうっす。対抗戦を始めましょう。キャミィさんが作ってくれたこの火が消えないうちに……次の展開に持っていきましょうっ!」

409: 名無しさん 2016/07/22(金) 22:12:22 ID:7f742Jgw
さくら「キャミィさん……本当の本当の本当に、ごめんなさいっ……!」ペコッ

キャミィ「……んっ?」

さくら「ベルト……春麗選手に返して貰ってもいいですか……?」

キャミィ「……私が負けるんですね」

さくら「……ごめんなさい」

キャミィ「さくらさんが決めた事なら、私は従います……」

さくら「……春麗さん?」

春麗「……んっ?」

さくら「今回のベルトはねぇ……重いっすよ? キャミィさん中心になって、自分達が価値を高めてきました……この対抗戦がどうなるかは、最前列に立たなきゃいけないチャンピオンの腕にかかっています」

春麗「……そうね」

さくら「重い仕事とは思いますけどね。今まで休んでた分だけね……取り返して貰う事が貴女にとっての責任となります」

春麗「わかったわ。対抗戦……あんた達がここまで作ってくれた勢いのまま、アタシが最前列に立ってみせるわよ」

410: 名無しさん 2016/07/22(金) 22:19:17 ID:7f742Jgw
ローズ「何よ~、さくらちゃんは甘いんだから~。口ではキツく言ってても、結局は春麗を王者に戻して対抗戦の中心人物に持っていくんでしょ~。甘~い。甘いな~」

さくら「ローズさん……そういう言い方はやめて下さい。春麗さんに責任を感じて貰う為に、口を酸っぱくして言ってるんっすから」

春麗「わかってるわよ、責任は感じてる……ねぇ、キャミィ……?」

キャミィ「はい」

春麗「ベルトはアタシに戻ってくるけどさ……? それでも、貴女のチャンピオンらしい試合を見せてよ……ねっ……? まだチャンピオンはキャミィなんだよ?」

キャミィ「最後の晴れ舞台にしたいです」

春麗「寂しい事言わないでよ……対抗戦の間だけ、ちょこっと借りておくだけよ。さくらはね、そういうカードを組む奴なの。あんたの今日のマイク、凄っく良かったっ! ああいう感じでやってれば、キャミィももっともっと良くなるっ!」

キャミィ「ありがとうございます」クスクス

春麗「それで……ねぇ、さくら……? アタシをリンチするのは、誰? 鰯ヶ浜女子プロレスで言えば……レインボー・ミカかな?」

411: 名無しさん 2016/07/22(金) 22:24:24 ID:7f742Jgw
さくら「そうっすね。レインボー・ミカさんっす。それと他に……ララさんとまことさんも来ます」

春麗「あらあら、三人も来るのね」

さくら「それで、リング上入り乱れて乱闘して……自分も特別レフェリーでその場にはいますからね? こう三対三の因縁を作っていこうかと……」

ローズ「ちょっと待ってよ。三対三……?」

さくら「……んっ?」

ローズ「三対三ってどういう事? ねぇ、三対三ってどういう事……? それじゃあ、私は……? ねぇ、私は……?」

さくら「あっ、ローズさんはね……」

ローズ「さくらちゃんね……いくらなんでも、春麗に甘すぎよ。復帰に合わせてメインイベントセッティングして……ベルト返して……それで、対抗戦……春麗の事ばかりじゃないっ! 三対三って事は……アタシとかりんちゃんはどうなるの?」

412: 名無しさん 2016/07/22(金) 22:33:27 ID:7f742Jgw
さくら「いやいやいやっ……! ローズさんとかりんの事も考えてますって……」アセアセ

ローズ「何よ~、私対抗戦外されちゃうの~? それは、おばさんだから……? でも、春麗だって同じおばさんだよ?」

春麗「……誰がおばさんよ」

かりん「まぁまぁ」

さくら「え~っとね……ローズさんとかりんに関しては、途中合流という形を考えてるんっすよ」

ローズ「……途中合流って何?」

さくら「え~っ、対抗戦は最終的には五体五にするつもりっすっ……! 長期的なスパンでやっていく為には、途中で話題作っていかないといけませんよねぇ……? だから、ローズさんとかりんは……最初は控えっ!」

ローズ「……なぁ~んか、春麗と扱いの差を感じちゃうなぁ~。ねぇ、かりんちゃん?」

かりん「……そうですか?」

さくら「自分は皆、平等にやってるつもりっすよっ! それに途中合流するならするで、ローズさんみたいな巧さが必要になってくるんすよ」

ローズ「そういう事を言ってるんじゃないわよ。私は春麗にだけ甘くない? って言ってるのよ」

さくら「甘くない甘くないっ……! 皆平等っ! 皆平等っ!」

413: 名無しさん 2016/07/22(金) 22:41:07 ID:7f742Jgw
ローズ「春麗だけじゃなくて、もうちょっと他の事も……かりんちゃんだって凄く頑張ってるんだよ?」

さくら「わかってます、わかってます! かりんの事も考えてますってっ!」

ローズ「本当かな……? 同期だからって、ちょ~っとかりんちゃんの事蔑ろにしてるような気がするなぁ~」

さくら「……そ~んな事はないっ!」

ローズ「……ねぇ、かりんちゃん? さくらちゃんは、春麗に甘いわよねぇ?」

かりん「あまり私達がヤイヤイ言いますと、さくらもやり辛くなりますからね。私はそういう事に口出しはなるべくしたくありませんわ」

ローズ「かりんちゃんが、そういう感じだからね……さくらちゃんはいいように使ってくるのよ~?」

さくら「う~ん、まぁ確かに……ローズさんとかりんは便利屋みたいな使い方してる所はありますけど……でも、二人も必ず納得して貰えるような使い方はしていきますよっ!」

ローズ「……この春麗の扱い以上の?」

かりん「あまり言い過ぎますと、さくらの頭がパーンってなっちゃいますわ」クスクス

さくら「本当本当っ……! 皆して自分に投げ掛けすぎなんっすよっ! このままじゃ本当に、頭パーンってなっちゃいますっ!」

414: 名無しさん 2016/07/22(金) 22:48:50 ID:7f742Jgw
ーーー


春麗「お疲れ様」

かりん「お疲れ様ですわ」

ローズ「お疲れ様~。さぁ~、これで途中合流完了って所だね」

キャミィ「お疲れ様です」

さくら「お疲れ様でした。まぁ、今日は第三試合という事で……ギャグで始まり、ガチに変化し、ギャグで終わる……そういう試合が出来るのは、ローズさんしかいませんからね……」

ローズ「私がやったのは最後だけだけどね……あのレインボー・ミカは強敵ねぇ……」

かりん「……なんでもできますわね」

さくら「とにかく、これで全員合流っすね。次の試合からは、おふざけ成分どんどん減らしていって……試合も第四試合、第五試合辺りで出来るようにと、ベガさんと話し合っていきます」

春麗「……次は、向こうの追加召集のメンバーが来るのよね? うん、それならもっといい位置で出来るわ」

415: 名無しさん 2016/07/22(金) 22:55:03 ID:7f742Jgw
ローズ「……なんだかんだで終わってみれば、おいしい役割だったわね。盛り上がってたもんね。ねぇ、かりんちゃん?」

かりん「そうですわね」

春麗「あんた、対抗戦外された~、外された~って、さくらに文句言い倒してたでしょうっ!?」

ローズ「そぉ~んな事、言ってないわよ~」

春麗「言ったわよ~。自分とかりんの扱いが悪いって……ず~っと言ってたじゃない」

ローズ「言ってないわよ~」

さくら「自分はちゃんと二人の事も考えてるんっすよ。とりあえず、次はローズさん……!」

ローズ「あっ、は~い」

416: 名無しさん 2016/07/22(金) 23:05:11 ID:7f742Jgw
さくら「次、春麗さんと、自分と、ローズさんとで、試合してもらいます」

ローズ「……相手は?」

さくら「ミカさんと……え~、次はまことさんが来ます……それと、向こう側の追加召集が一人……」

ローズ「はいはい。了解了解」

キャミィ「……まことさんなんですか? 追加召集二人、纏めて来ないんですか?」

さくら「ある程度は小出しにしていかないと、続かないっすからね。だから、かりんに関しては……もう少し待って下さい」

かりん「わかりましたわ」

さくら「……」

春麗「この後、PVのインタビュー控えてるわよ。ローズ、かりん……行きましょ」

ローズ「は~い」

かりん「わかりましたわ」

417: 名無しさん 2016/07/22(金) 23:13:22 ID:7f742Jgw
さくら「……ねぇ、かりん。ちょっと待って」

かりん「あら、どうしました?」

さくら「……ローズさんの言ってた通りかもしれない」

かりん「……何が?」

さくら「いやぁ、その……ねっ……?」

かりん「うん」

さくら「……いつもいつも、最後に回してゴメンね?」

かりん「……」

さくら「甘えてる部分はあるのかもしれない……」

かりん「……」

さくら「でもっ……! かりんの事はちゃんと考えてるよっ!?」

418: 名無しさん 2016/07/22(金) 23:27:36 ID:7f742Jgw
かりん「……知ってます」

さくら「……んっ?」

かりん「現に今日こうやってアピール出来ましたわ」

さくら「うん。試合よかったよ」

かりん「次もまた、やりますわ」

さくら「うん。ちょっと間は空くけど……また今日みたいにアピールしていってねっ!?」

かりん「そう出来ると、さくらも私の事もっと使いやすくなりますもんね」クスクス

さくら「自分自身の為に!」クスクス

433: 名無しさん 2016/07/24(日) 22:01:18 ID:TgR8wRd6
数十分後--


実況「さぁ、ここまでの本日のストリートプロレスの試合ですよ、元さんっ!」

元「はい」

実況「かりん対ローズの一戦は、かりん&ローズ組対レインボー・ミカの試合に突然変更されてしまいましたねぇ!?」

元「ええ、そうですね」

実況「しかしながら、勝利したのはかりん&ローズ組ィ! つまり、ストリートプロレス対鰯ヶ浜女子プロレスの一戦……これはストリートに軍配が上がった事になりますっ!」

元「はい、そうですね」

実況「そして先程のガイル・ナッシュ組対サガット・バルログ組ィ! これは……ナッシュがバルログを下しましたっ! バルログを下していきましたねぇっ!?」

元「いやぁ、見事なドラゴン・スープレックスだったね。後、コンビネーションもよかった」

実況「つまり、これは我々ストリートプロレス正義軍が……悪の組織シャドルーを下した事になりますっ!」

元「うん、そうだね」

実況「どうでしょう、元さん……? 今の所、このストリートプロレスにいい風が吹いてるとは思えませんかっ!?」

元「うん、そうだね。流れとしちゃ悪くないね」

434: 名無しさん 2016/07/24(日) 22:07:47 ID:TgR8wRd6
ダン「さぁ、それではいよいよ第五試合でございますっ! 第五試合はタイトルマッチですっ!」


ブー 、ブーブー

実況「さぁ、しかし、そんな流れを台無しにしてしまうような……この一戦ですっ! さぁ、第五試合はタイトルマッチっ!」

元「あっと、もうブーイング飛んでるじゃないの」

実況「そりゃ、ブーイングだって飛び交いますよっ!? 第五試合……タイトルマッチは王者ベガ対挑戦者バイソンの一戦ですっ!」


ダン「先ずは挑戦者……狂える猛牛、バイソン選手がの入場ですっ!」


ブー 、ブーブー

実況「シャドルー対シャドルーの一戦っ……! どちらが勝利しても、ベルトはシャドルーが保持したままですっ! 流石にベガのメインイベントでこの試合を行わせろという要求は通らなかったが……さぁ、本日は第五試合っ! この位置での王者戦ですっ!」

元「それにベガ君には二度の前科があるからねぇ」

435: 名無しさん 2016/07/24(日) 22:17:36 ID:TgR8wRd6
バイソン「なんだなんだ、随分やかましいゴミ共だなぁ、おいおいおい……」サッ


ブー、ブーブー

実況「さぁ、バイソンが今姿を表しましたっ!」

元「今日の試合に限って……みたいな淡い期待をね……?」


バイソン「あっ、そうかそうか、なるほどねっ! コイツら無敵のチャンピオンベガ様が見たいから……ブーイングしてるんだな、こりゃっ! 大丈夫だって、大丈夫だってのっ! すぐに無敵のチャンピオンのベガ様が出てくるからよ、ギャハハハっ!」ニヤニヤ


ブー、ブーブー

実況「さぁ、入場の時点の時点でもうこのブーイングなのですが……バイソンは気にする素振りも見せないっ! おぉ~っと、それどころかニヤついた笑みを浮かべながらリングへと向かっていくっ!」

元「彼はね……普通にやったらいいもの持ってるんだと思うんだけどなぁ、僕は」

実況「普通に出来ないからこそのシャドルーなのですっ! さぁ、今挑戦者のバイソンがリングインだぁ~っ!」

438: 名無しさん 2016/07/24(日) 22:28:51 ID:TgR8wRd6
ダン「続きましては、チャンピオン……ベガ選手の入場ですっ!」


ブー ! ブーブー !

実況「さぁ、続きましてチャンピオンの入場ですっ! おぉ~っと、ここでブーイングが一段と酷くなったかっ!?」

元「あ~、本当だ」

実況「民に望まれないチャンピオンっ……! 民衆の指示を得ていないチャンピオンっ……!」


ベガ「……チッ」ムスッ


ブー ! ブーブー !

実況「ベガが今その姿を……んっ……? おぉ~っと、おぉ~っと、なんだなんだ、あの表情は……?」

元「……んっ?」


ベガ「崇高なる王者戦……私はメインイベントでやらせろと要求したはずだ……なのに、どうしてこの位置なのだ……話が伝わってないではないか……」ムスッ


ブー ! ブーブー !

実況「ベガはリングへと向かって行きますが……あ~っと、どうしたのでしょうっ!? このブーイングが気に食わないのかっ!? 非常に不満そうな表情をしていますっ!」

元「いや~、不満そう……って言ったって……ねぇ……!?」

実況「あ~っと、因みに本日のベガ……凶器は持参しておりませんっ!」

440: 名無しさん 2016/07/24(日) 22:36:34 ID:TgR8wRd6
ベガ「……フンッ、これではやる気など出ないな」グイッ


ブー ! ブーブー !

実況「さぁ、そして今ベガがリングインしましたぁっ!」


ダン「王者に挑戦者……揃ったな……」

バイソン「うお~っ! うおおぉ~っ! 無敵の王者が目の前で見れるなんて感激だなぁっ! しかもしかも、戦って頂けるんだろオイッ……! いや~、負けちゃうとは思うけど……うんっ! 頑張ろ~っとっ!」

ベガ「もういい、もういい。バイソン、もういい……最近ダラダラしすぎだ……テンポアップしていかねばならん……無駄口叩かず、さっさと終わらせぞ……」ムスッ


ブー ! ブーブー !

実況「さぁさぁ、リング上で挑戦者のバイソンと王者のベガが相対しますっ! しかしながら、このブーイングですっ!」


ベガ「……レフェリー、お前もテンポアップだ。さっさとボディチェックを済ませろ。そして試合だ」ガバッ

ダン「お、おう……」ササッ


ブー ! ブーブー !

実況「さぁ、そしてベガはレフェリーに向かって軽く手を上げ……これはとっととボディチェックを済ませろと言った所でしょうか? まぁ、本日はバルログ戦とは違い凶器は持参していませんからね!」

441: 名無しさん 2016/07/24(日) 22:42:17 ID:TgR8wRd6
ダン「オーケー、オーケー……ベガもオーケー……バイソンもオーケー……」

ベガ「……ゴングだ。ゴングを鳴らせ、ゴング。テンポアーップ」ムスッ


ブー、ブーブー

実況「さぁ、ベガもチェックも済んだっ! 同じくバイソンのチェックも済んだっ! さぁ、そしてここでベガはゴングを鳴らせと要求しているっ! もう何と言えばいいのやら……手短に終わらせたいと言ったような気持ちがが……これ、もう態度に表れてませんかねぇ、元さんっ!?」

元「……出てるかもしれないねぇ」


ダン「よぉ~し、それじゃあ、ゴングを鳴らせゴングをよぉ! 試合スタートだっ!」


カーン !


チャントヤレヨー ! チャンヤレヨー !

実況「さぁ、何はともあれ……今、戦いの鐘の根が場内へと響き渡ったぁっ! それでは第五試合、タイトルマッチっ! 挑戦者バイソン対王者ベガっ……! 今、試合開始ですっ! 本日の試合、どうなるのでしょうっ!」

442: 名無しさん 2016/07/24(日) 22:48:42 ID:TgR8wRd6
バイソン「よろしくお願いしますっ……! それじゃあ、いきましょうっ……!」ググッ


オー ? オーオー ?

実況「さぁ、先に動いたのはバイソンっ……! と言っても、バイソンは中腰へとなり、そして左腕を上げ……ゆ~っくりとベガに向けてその腕を動かしていきますっ!」

元「……力比べかね? 珍しい」

実況「先ずはバイソンが力比べを誘っていくという形へとなりましたっ! なかなかバイソンらしからぬ、フェアなスタイルっ! これは、やはり相手がベガという事が影響してるのでしょうかっ!?」


ベガ「力比べか……よし……」ググッ


オー、オーオー

実況「おぉ~っと、そしてここで同じようにベガも中腰へとなり……さぁ、右腕を上げていくっ! さぁ、そしてゆ~っくりとバイソンの右腕へと近づけていきますっ!」

443: 名無しさん 2016/07/24(日) 22:53:43 ID:TgR8wRd6
ベガ「……なぁ~んちゃってなっ! バカめっ!」ゴスッ

バイソン「……ぐえっ、痛ぇっ!」ヨロッ


オー ? オーオー ?

実況「そして今両者の手が……あっ! いやっ……! 違うっ……! 違うっ……! ここはベガがその上げた右腕で、バイソンの額へとナックルパートだっ! 拳を打ち込んでいくっ!」

元「……おっと、不意打ち」


ベガ「王者の私が下等な挑戦者の誘いなんぞに、乗るワケがないだろうっ……! バカめっ……!」ゴスッ

バイソン「……ぐっ!」ヨロッ

ベガ「とっととやられろぉっ! フンっ……! フンっ……!」ガスガス

バイソン「ぐっ、すいませんっ……! ううっ、すいませんっ……!」ヨロヨロ


オー、オーオー

実況「おぉ~っと、そして連続してバイソンへと打ち込んでいくっ! やはりここはベガだっ! あっさり誘いに乗るような男ではなかったぁ!」

元「というより、こういうのはバイソン君がよく使う戦法なんだよ」

444: 名無しさん 2016/07/24(日) 22:58:50 ID:TgR8wRd6
バイソン「く、くあっ……くそっ……」ヨロヨロ

ベガ「これだけ打てば、動きも止まるな……よし……」クルッ


実況「おぉ~っと、バイソンは額を抑えて動きが止まったっ! おっと、そしてベガはそんなバイソンの目の前でクルリと背を向けるっ!」


ベガ「……そこで待ってろ」スタスタ

バイソン「ううっ……あい、了解っす……」


実況「さぁ、そしてベガはゆっくりとロープへと向かっていくっ! おぉ~っと、そしてロープ間際で背を向け、もたれ掛かるようにしながら、ここは反動つけていくっ!」

445: 名無しさん 2016/07/24(日) 23:09:28 ID:TgR8wRd6
ベガ「よぉ~し、よしよし……」


バイソンー ! ウゴケー !

実況「さぁ、ロープの反動をつけたベガが再びバイソンへと向かっていくっ!」

元「動きが遅いし、カウンター狙えるよ!」

実況「走ると言うよりウォーキングと言ったような形だぁっ!」


ベガ「……そぉ~れっ」ズガァ

バイソン「……ぐおっ」ヨロッ


ブー、ブーブー

実況「あ~っと、しかしここはカウンターならずっ……! ベガの高く振り上げた足がバイソンの顔面へと命中ゥ! ここはロープの反動をつけたビッグブーツだっ!」

446: 名無しさん 2016/07/24(日) 23:15:25 ID:TgR8wRd6
バイソン「これがチャンピオンのパワーか……くそっ、手も足も出ねぇっ……!」ヨロヨロ

ベガ「……よし、終わらせよう。フンっ」ガシッ


ブー、ブーブー

実況「おっと、そしてここでベガはバイソンの股下へと自身の腕を差伸ばしていくっ! そして抱え上げるっ!」

元「ボディスラムだ」


ベガ「よっ……よっ……」ガシッ


オー ? オーオー ?

実況「あ~っ、いやっ……! ここはベガっ……! ボディスラムの形でバイソンの身体を頭上まで抱え上げ……そして腕を胴回りを抱く形へと持ち替えていきますっ!」

元「……おいおいおいおい」

実況「これはツームストーン・パイルドライバーの体勢ですっ! ツームスト-ン・パイルドライバーっ! バイソンが真っ逆さまにベガに抱え上げられていますっ!」

元「おいおいおいおい。いきなりそんな大技いっちゃうの!?」

447: 名無しさん 2016/07/24(日) 23:23:58 ID:TgR8wRd6
バイソン「ううっ、ダメだ……もう抵抗する力も残ってねぇや……」

ベガ「……さて、それではこれで」


ザワ……ザワ……

実況「試合開始から三分も経たないうちに、ベガの大技っ! ツームストーン・パイルドライバーっ!」

元「いやいや、まだ抵抗出来るでしょ!?」

実況「やはりこれは……やはりこれはっ……!? 三度繰り返される暴挙かっ!?」


ベガ「終わりだっ……! フンっ……! 死ねええぇぇっ……!」

バイソン「……うぐあああぁぁっ!」ズドーンッ


ザワ……ザワ……

実況「あぁ~っとっ! そしてベガが叩きつけたあぁっ! バイソンを脳天からマットへと叩きつけていったぁ! ツームストーン・パイルドライバーですっ! ツームストーン・パイルドライバーですっ!」


バイソン「あ、ああっ……」バターンッ

ベガ「さぁて、試合終了だな。次回こそはメインイベントだ……レフェリー、フォールだ……カウントを取れ……」ガバッ


ザワ……ザワ……

実況「さぁ、脳天からマットへと叩きつけられ……そしてバイソンは背中かからマットへと倒れますっ! あ~っと、そしここでベガがその体に覆い被さるっ! フォールに入った、フォールに入ったぁ!」

元「いい加減にしろよ、おいっ!」

448: 名無しさん 2016/07/24(日) 23:29:23 ID:TgR8wRd6
ベガ「……」

バイソン「……」

ザワ……ザワ……

ベガ「……おい?」

バイソン「……」

アー ? アーアー ?

ベガ「おいっ……!」

バイソン「……」

オー ? オーオー ?

ベガ「フォールしてるんだ……おい……カウントを取れ……」

バイソン「……」


実況「さぁ、今回の試合は……んっ……? んっ……?」

元「……んっ?」


ベガ「おぉいっ! お前に言ってるんだっ! 聞こえてるのかっ!? 私はカウントを取れと言っているのだっ!」

ダン「……」

463: 名無しさん 2016/07/25(月) 22:01:02 ID:TPRBwxug
オー ? オーオー ?

実況「これはこれは……どういった事でしょう? どういった事でしょうっ!? ベガはフォールの体勢に入っているっ! だがしかし、レフェリーはカウントを取りませんっ! その場で仁王立ちだっ!」

元「なんだぁ?」


ベガ「おいっ……! 何をしているっ……!? 早くカウントをして、試合を終わらせろと言っておるのだっ……! 聞こえているのかっ!?」

ダン「……」


オー ? オーオー ?

実況「ベガはレフェリーに向かって、これはカウントを要請していますが………動かないっ……! レフェリーは一切、動く素振りを見せませんっ!」

元「おうおうおう、なんだなんだなんだっ……!」


ベガ「ええぃっ……! どうやら人の話を聞いてはいないようだなっ……! この大馬鹿者がっ……!」ムクッ

ダン「……」


実況「さぁ、一向に取られないカウントっ……! あ~っと、そしてここはベガっ……! フォールを解除し、立ち上がりますっ!」

元「まぁ、そうだね。レフェリーが取ってくれないんだったら……ねぇ……?」

464: 名無しさん 2016/07/25(月) 22:07:58 ID:TPRBwxug
ベガ「なぁにをしているっ……! 貴様どういうつもりだっ……!?」ドンッ

ダン「……うおっ」ヨロッ


オー ? オーオー ?

実況「さぁ、立ち上がったベガは……おっと、レフェリーに詰め寄りその肩を押していくっ! フォールを取らないレフェリーに対してここは抗議といった形でしょうかっ!?」

元「う~ん、まぁそうだろうね」


ベガ「なんのつもりだ、あぁっ……!? 貴様、自分の仕事という物を理解しておらんのか、あぁっ……!?」ドンッ

ダン「……うおっ」ヨロッ

ベガ「なんだなんだ、おいっ……! なんとか言ってみろ、おぉいっ……!」

ダン「……うおっ」ヨロッ


オー ? オーオー ?

実況「さぁ、ベガは何度もレフェリーの肩を突き飛ばしながら、これは乱暴な抗議……と言った感じですねぇ?」

元「うん、そうだね」

実況「行ってはおりますが……しかし、レフェリーは反応を見せないっ! なんの反応も見せませんっ! これは、レフェリーのダン氏……いったい何を考えているのでしょうっ!?」

465: 名無しさん 2016/07/25(月) 22:14:11 ID:TPRBwxug
バイソン「んあっ……? なんだなんだおい……何がどうなってるんだよ……?」ムクッ


実況「さぁリング上、そして場内っ……! 少しばかり混乱してきましたっ……! あ~っと、そして……!? ここでバイソンもこの騒動に気づいたかっ!? 今上体を起こし、そしてベガとレフェリーの方を見ますっ!」

元「なんだよ、ホラっ! やぁ~っぱり、平気じゃないかっ!?」

実況「あっ……! そう言えばそうですねっ!?」


ベガ「黙っていてはわからんぞっ……! おい、貴様なんのつもりだっ!?」

ダン「……ベガ」ビシッ

ベガ「……むっ?」


オー ? オーオー ?

実況「あ~っと、ここでようやくレフェリーが動きましたよ!? レフェリーは何やらベガに指を指しますっ!」

元「んっ?」


バイソン「なんだなんだ……何がどうなってやがるんだ、おい……」

ダン「……バイソン」

バイソン「……んっ?」


オー ? オーオー ?

実況「さぁ、そしてレフェリーは上体を起こしたバイソンにも……逆の手で指を指していくっ!」

元「んんっ……!?」

466: 名無しさん 2016/07/25(月) 22:20:14 ID:TPRBwxug
ダン「戦えええぇぇぇっ!」ビシッ

ベガ「……ああっ!?」


オー ! オーオー !

実況「おぉ~っと、そしてここでレフェリーは互いに指を指した腕をクロスさせ、相手に向けるっ! ベガに指した指はバイソンにっ! そして、バイソンに指した指はベガに向けますっ!」

元「おぉっ!?」

実況「これはなんでしょうっ……!? 試合続行と言った所ですかねぇっ!?」


ダン「こぉ~んな試合っ……! レフェリーとしちゃあ、認めるワケにはいかねぇなぁ、おいっ! ほれバイソン、スタンダーップ、スタンダーップっ! 立ち上がってもらおうか、おめぇまだまだ出来るよなぁ!?」クイクイ

バイソン「コイツ……なぁ~に、言ってやがるっ……!」ムクッ


オー ! オーオー !

実況「あ~っと、これはこれは……どうやら、試合続行ですっ! 試合続行のようですっ! レフェリーは腕を仰ぎ、バイソンに向かって立ち上がれてと指示していますっ! バイソンも不承な表情をしながらも立ち上がってきますっ! 試合続行だ、試合続行だっ……! レフェリーの手によって試合は続けられますっ……!」

元「いや、でもさ……!? でもさぁ……!?」

467: 名無しさん 2016/07/25(月) 22:24:30 ID:TPRBwxug
ワー ! ワーワー !

ベガ「戦えだと……? ふざけるな。貴様、崇高な王者に向かって指図するなど……寝ぼけるのも大概にするんだな……」


実況「試合続行、試合を続行っ……! レフェリーはこんな試合っ……! 繰り返されるインチキ試合など認めませんっ! さぁ、レフェリーの手によって試合は続行されていくっ! シャドルーに反旗を翻す者はここにもいたぁ! 繰り返される暴挙にレフェリーが反旗を翻したぁ!」

元「いやいや、待ってよ待ってよっ……! いくらレフェリーがこういう風に言ったって、ベガ君とバイソン君はさぁ……? 従うのかね、コレっ!?」


ダン「試合をしたくねぇってか……!? だったら試合放棄って事でいいなっ!? 試合放棄はお前の負けだっ……! ベルトはバイソンに移動って事になるなっ……!?」

ベガ「……あぁっ!?」

ダン「ほれ、攻めろ攻めろっ……! 戦え戦えっ……! 従わねぇなら試合放棄とみなすっ!」


ワー ! ワーワー !

実況「あ~っと、確かにっ……! 確かにいくらレフェリーが試合を続行させようとしても、リング上にいるベガとバイソンは……サガット、バルログ戦と続いたインチキ試合を行おうとしていますもんねっ!?」

元「そうそうそうそうっ!」

468: 名無しさん 2016/07/25(月) 22:30:14 ID:TPRBwxug
ダン「反則カウントと同じ5カウントだっ! やらなきゃ戦闘の意志なしとみなして、おめぇの試合放棄とするっ! ほれ、いけっ……! 1……2……」

ベガ「試合放棄だとっ……!? 王者転落だとっ……!?」

ダン「3……4……!」

ベガ「おいっ、待てっ……! 待て貴様っ……! 勝手に話を進めるなっ……!」


オー ? オーオー ?

実況「あっと、そしてここでレフェリーが、リング上のベガに向かって何やらカウントを取っているっ! これは反則カウントでしょうかっ!?」

元「んっ……? なんだなんだっ!?」


ベガ「くっ、くそっ……! それだけは避けねばならんっ……! ええいっ……!」ガスッ

バイソン「うげっ……! 痛ぇっ……!」ヨロッ

ダン「……おぉ~っと、ギリギリセーフって所だなっ!?」


オー ! オーオー !

実況「あ~っとっ! ここでベガが手を出しましたよっ!? バイソンの額へと向かってナックルパートっ! 拳を打ち込んでいきますっ!」

元「おぉ~っと、本当だっ!?」

469: 名無しさん 2016/07/25(月) 22:34:27 ID:TPRBwxug
オー ! オーオー !

ダン「ボケっとしてんじゃねぇよっ! なぁ~に、やってんだオイっ! 続けろ続けろォ!」

ベガ「貴様、あまり図に乗ると痛い目に……」ギロリ

ダン「おっ、なんだっ!? 戦闘の意志無しかっ……!? 1……2……3……」

ベガ「んああっ……! おい待てっ……! そうではないっ……! そうではないっ……!」


実況「おぉ~っと、そしてここで再びレフェリーがベガに向かってカウントを取るっ!」


ベガ「くそおおぉぉっ……! これで満足かっ!? ええいっ!」ズガァ

バイソン「……うげえぇっ!」ヨロッ


オー ! オーオー !

実況「おっと、そしてベガが再び打ち込んでいきますっ! これはこれは……!? レフェリーのダン氏が、ベガに試合続行を強要しているように見えますっ!」

元「あ~っ、レフェリーがこう言ってるんだったら、従うしかないもんねっ!? 最悪、試合放棄とかとみなされちゃうっ!」

470: 名無しさん 2016/07/25(月) 22:39:51 ID:TPRBwxug
ダン「満足するわけねぇだろがっ……! オラ、いけっ……! いけっ……! いかなきゃ反則負けだっ……! ゴーゴーゴーゴーっ!」ブンブンッ


オー ! イイゾー ! レフェリー !

実況「さぁさぁ、レフェリーは大きく大きく腕を仰ぎ、ベガに試合を強要していますっ!」

元「おうおうっ! いいよいいよ」


ベガ「くそっ、くそっ……! フンッ……! フンッ……!」ガスガス

バイソン「ぐっ、ぐっ……ベガ様……ちょっと待って下さいよっ……!」ヨロヨロ

ダン「なぁに、やってんだバイソンっ……! てめぇもいいようにやられてんじゃねぇよっ! オラ、攻めろっ……! 戦え戦えっ……!」ブンブンッ


ワー ! ワーワー !

実況「さぁさぁ、レフェリーに逆らえば試合放棄と見なされ、それは敗北っ……! つまりベルトの返上になってしまう可能性もあり得るこの状況っ……! コレには流石のベガも従わざるを得ませんっ! ベガはバイソンに向かって打ち込んでいくっ!」

元「防衛記録がここで終わっちゃうってのはベガ君にとってはマズい事でしょう。記録伸ばす為に、対戦相手をサガット君、バルログ君、そして今回のバイソン君とシャドルー内から選出してきたんだから」

実況「おぉ~っと、そしてここでレフェリーのダン氏っ……! 今度はバイソンへと攻めろと腕を仰いでいくっ!」

471: 名無しさん 2016/07/25(月) 22:45:14 ID:TPRBwxug
バイソン「ぐっ……! ふざけんじゃねぇ、オイっ……! ベガ様相手にそんな真似出来るワケねぇだろっ……!」

ダン「戦わねぇなら反則負けだっ……! 1……2……」

バイソン「んああっ……!? そんなルール聞いた事ねぇぞっ……!?」

ダン「3……4……」

バイソン「待て待て待て待てっ……! 反則負けは困るっ……! 反則負けは困るってのっ……! くっそぉ、でやぁっ……!」ガスッ

ベガ「……うぐっ!」ヨロッ


ワー ! ワーワー !

実況「そしてこれにはバイソンも従わざるを得ないっ……! さぁ、ここでバイソンもいったぁ! ベガの顔面へとフックのような形で拳を打ち込んでいったかっ!?」

元「お~、ベガ君相手にバイソン君がいったぁ!」

実況「おぉ~っと、いいのが決まったかっ……!? ベガの動きが止まったぁ!」

472: 名無しさん 2016/07/25(月) 22:51:46 ID:.F2Mx4Ow
ベガ「……バイソン、貴様っ!」ギロリ

バイソン「あっ、いやっ……! 違うっ……! 違うんすよ、ベガ様っ……! あの、これは……」アセアセ


オー ! バイソン、イイゾー !

実況「あっ……!? おぉ~っと、ここでベガがっ……!? 顔を上げ、鋭い視線でバイソンを睨んでいく、睨んでいくっ! そして、バイソンはそんなベガの様子に少しばかり慌てているかっ!?」

元「慌てる必要はないんだよ。だってこれは試合なんだからっ!」

実況「そうですっ! これは試合なのですっ! 同じシャドルーだと言えども……バイソンがベガに攻撃を加えるのは当然の事ォ!」


バイソン、モットイケー ! ヤレヤレー !

バイソン「う、うるせぇっ……! てめぇらこの俺に指図してるんじゃねぇよっ! あのベガ様……なんて言えばいいか……これは……」

ベガ「……この大馬鹿者がああぁぁっ!」バッチーンッ

バイソン「……ぐえっ!」ヨロッ


オー、オーオー

実況「そしてベガがバイソンに攻撃を加えるのも当然の事っ! おぉ~っと、ここでベガは強烈な張り手をバイソンの頬に加えていきますっ!」

元「……カチンときたかな?」

実況「少しは試合らしくなってきたのではないでしょうかっ!? バイソンよ、遠慮する事はないんだっ! やってしまえっ!」

473: 名無しさん 2016/07/25(月) 22:55:30 ID:.F2Mx4Ow
ベガ「この私に手を出すだなんて……ああっ……!?」ガシッ

バイソン「うおっ……! 違うんすよ、ベガ様っ……! だって、手を出さなきゃ反則負けだってアイツが言うからっ……!」


オー ! オーオー !

実況「ここでベガはバイソンの頭部を掴み、脇下に抱えるようにして組んでいくっ!」


ベガ「お前は反則負けで構わないだろうがっ……! ああっ……!?」ドスッ

バイソン「ゴ、ゴフっ……! あっ、そうか……」

ベガ「……何を乗せられているっ!? 馬鹿者ォォ!」ドスッ

バイソン「ゴ、ゴフっ……! す、すいませんっ……! つい、癖っつーか……」


オー ! オーオー !

実況「そしてベガは腹部に膝ァっ! 膝蹴りを連続して打ち込んでいきますっ!」


ベガ「流石に私もカチンと来たぞっ……!? 少しばかり、お仕置きしてやらんといかんなぁ……!? うるぁっ!」ゴスッ

バイソン「ぐ、ぐえっ……!」

ダン「おいおい、どうしたどうしたバイソンっ……! 攻めろ攻めろっ……!」


オー ! オーオー !

実況「更には上からエルボースタンプっ! 首筋に肘を落としていきますっ! さぁ、これは……? バイソンの一撃によってベガもやる気になってきたと言った所かっ!?」

元「う~ん、そうだね。いい感じに決まったからねぇ。これでベガ君がやる気になってきたら、それはそれでありがたい話なんだけど……」

474: 名無しさん 2016/07/25(月) 22:59:37 ID:.F2Mx4Ow
バイソン「ベガ様っ……! ベガ様っ……! 悪かったです、勘弁して下さいっ……!」

ベガ「フンッ。どうせあの馬鹿なレフェリーを納得させねば、この王者戦は終わらんっ……! だったら、少しばかりお前を痛めつけてさせて貰うぞっ!?」ガシッ


オー、オーオー

実況「さぁ、そしてベガは身体をクルっと反転させつつ……ここはバイソンの首筋に腕を回し、後ろから捉えていきますっ!」


ベガ「……ほぉ~ら、こっちだっ! バイソン、モタモタするなっ!」ズガスガ

バイソン「ううっ、ううっ……すいませんっ……! マジ、すいませんっ……!」


オー ? オーオー ?

実況「そしてベガはバイソンの身体を押しやり……おぉ~っと、コーナー付近へとその身体を運んでいきますっ!」

元「バイソン君ももっといこうよっ! ねぇっ!?」

475: 名無しさん 2016/07/25(月) 23:04:17 ID:.F2Mx4Ow
ベガ「こぉのぉぉっ……!」ブンッ

バイソン「お、おおっ……うげぇっ……!」ズガァ


オー、オーオー

実況「そしてベガは、バイソンの顔面をコーナーマットへと打ち付けていくっ! 打ち付けていくっ!」


ベガ「……フンッ!」ブンッ

バイソン「ぐ、ぐえっ……! ベガ様、本気……じゃありませんよねっ……!?」ズガァ

ベガ「……知るかぁ、馬鹿者ォォ!」ブンッ

バイソン「ぐ、ぐええぇぇっ……!」ズガァ


オー、オーオー

実況「おぉ~っと、ここは一度では終わらないっ……! ここは二度、三度とバイソンの顔面をコーナーマットへと打ち付けていきますっ! さぁ、ベガがいくっ! ベガが攻めていくっ!」

元「コレ、さっきのバイソンの一撃……ベガ君、本気で怒っちゃったんじゃないの?」

実況「そうですねぇ、可能性はありますよね!? なぁ、なにはともあれ……コレ、試合らしくなってきたのではないでしょうかっ!?」

477: 名無しさん 2016/07/25(月) 23:10:06 ID:.F2Mx4Ow
バイソン「ベガ様っ……! ベガ様、すいませんっ……! 勘弁して下さいっ……!」

ベガ「二度と私にふざけた真似するな。次はこんなものでは済まんぞ……まぁ、これくらいでいいだろう……フンッ!」ガシッ


オー、オーオー

実況「あっと、そしてここで……ベガは今度は腰回りを掴み、そしてバイソンの脇下に自身の頭部を押し込んでいくっ!」

元「おっと、これは……」


ベガ「それでは、バイソン……いくぞっ! うおおぉぉっ……!」ググッ

バイソン「うおっ……おおっ……!」


オー、オーオー

実況「そして背後からバイソンの身体を抱え上げていくっ! ベガが抱え上げていくっ!」

元「バックドロップですね」

478: 名無しさん 2016/07/25(月) 23:14:24 ID:.F2Mx4Ow
ベガ「さぁ、これで終わりだっ……! 眠るがいい、バイソンっ……!」

バイソン「う、うげええぇっ……!」ズドーンッ


オー、オーオー

実況「ここはバックドロップですっ! さぁ、ベガがバイソンの身体を後方へと叩きつけていくっ! バックドロップですっ!」


ベガ「少しやりすぎたかもしらんが……バイソンは馬鹿だからな……これくらいで丁度いい……」

バイソン「う、ううっ……すいません……」

ベガ「まっ、これでレフェリーも満足しただろ……おい、フォールだっ! これでいいだろ!? カウントを取れっ!」


オー ? オーオー ?

実況「あっと、そしてここで……!? ベガがバイソンの身体の上に覆い被さりましたっ!」

元「あ~っと、フォールにいったかっ!?」