1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/09(月) 22:22:19.11 ID:IoY3ZISx0
オーキド「ただし、選ばれなかった一人はわしの孫の嫁となり、もう一人はここで未来永劫わしの慰み者じゃあ」


レッド「」

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/09(月) 22:24:51.12 ID:IoY3ZISx0
オーキド「おぬしが悪いのじゃよ。いつもいつも思わせぶりな態度で振り回したあげくハーレムENDじゃと?」


オーキド「お天道様が許してもわしが許さん」

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/09(月) 22:27:50.26 ID:IoY3ZISx0
オーキド「なお、残り物はわしの研究のため未来永劫ポケ でたまごうみじゃぬほほほほほwwwwwww」


オーキド「さあレッド選ぶのじゃ」


レッド「くっ……」

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/09(月) 22:32:43.33 ID:IoY3ZISx0
オーキド「まずはオーソドックスにケンタロスじゃな、もちろん後ろからガン突きじゃな」


オーキド「次は無難にモンジャラかのぅ。つまらんかもしれんがな」


オーキド「あとはアドリアスの卵管子宮ぶっさし直接たまごうみがいいかのぅ。お腹がぼこぼこに膨れるのは一興じゃ」

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/09(月) 22:36:41.83 ID:IoY3ZISx0
オーキド「すぐには決められんと思うから一人一人対談して決めるがよい」


オーキド「そのあいだにわしは     飲んでいるからのwwwwwww」


オーキド「ポケ とじじい の未来は誰のものになるのかのうwwwwwwww」


レッド「……」

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/09(月) 22:44:06.90 ID:IoY3ZISx0
一人目 ナツメ


ナツメ「レッド、久しぶりだな。シロガネ山以来だな」


レッド「……」


ナツメ「久しぶりの再会だっていうのになんだその神妙な顔は」


レッド「……ナツメ、本気か?」

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/09(月) 22:47:53.65 ID:IoY3ZISx0
ナツメ「……本気だ」


ナツメ「いつまでたっても答えてくれないからだ」


レッド「だからってこんな方法――」


ナツメ「うるさいッ!! お前に私の気持ちがわかるかッ!!」

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/09(月) 22:51:08.00 ID:IoY3ZISx0
ナツメ「かつてのロケっト団の幹部がこんな年下のやつにいいようにされている」


ナツメ「任務一筋だった私が今じゃお前と会うたびに顔を赤くして胸を高鳴らせて……」


ナツメ「私の人生どうしてくれるんだ……」


ナツメ「もう元に戻れないじゃないか……」

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/09(月) 22:53:55.03 ID:IoY3ZISx0
ナツメ「お前と一緒になれない人生なんてもう死んだも同然だ」


レッド「早まるなよ! あのオーキドのじじいにひどいことされるかもしれないんだぞ!!」


ナツメ「だったら私を選べばいいだろう!!」

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/09(月) 22:58:12.62 ID:IoY3ZISx0
その頃のグリーンとオーキド



グリーン「いやあwwwwwwwwwww棚ぼたですなwwwwwwwwww」


オーキド「そうじゃろそうじゃろwwwwwwwwwww」


グリーン「これでオーキド一家に肉奴隷が2匹もwwwwwwwwwww」


オーキド「ぬほっほっほwwwwwwwwwワシもグリーンもレッドもwinwinじゃwwwwwwww」


グリーン「夜が楽しみですなwwwwwwwwwww」


オーキド「     いっとく?wwwwwwwwww」


グリーン「もちのろんwwwwwwwwwwwww」

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/09(月) 23:03:26.98 ID:IoY3ZISx0
ナツメ「レッドと一緒になりたい」


ナツメ「ロケット団から足を洗ってからそれだけを考えていた」


ナツメ「二人で朝おはようと言い合いたい、私の料理をおいしいって言ってもらいたい、たまにお洒落した私をみてき、きれっ……きれい……って……いっ、言って……ほ…………」

41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/09(月) 23:08:03.60 ID:IoY3ZISx0
ナツメ「……」


ナツメ「……き、気づいてくれたか? 私な、最近な……ブルーに馬鹿にされてからな……そのな……」


ナツメ「私卵石けんしか使っていなかったんだが……」


ナツメ「いろいろと雑誌やネットで調べてな……あれだ……り、リンスとか……」

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/09(月) 23:11:43.30 ID:IoY3ZISx0
ナツメ「……やっぱりいい」プィッ


レッド「……言えよ」


ナツメ「お前は本当にひどいやつだッ!!」


レッド「うるせぇっ!! こうなったら全部聞かせろよ!!」


ナツメ「う、うっ……ぜ、全部……?」


レッド「そうだよっ!! 俺だってどうしたらいいかわかんねえよ!! 答え出すためには全部知らなきゃならねえよッ!!」

45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/09(月) 23:13:28.53 ID:IoY3ZISx0
ナツメ「うっ、うるさいッ!!」


ナツメ「お前だってどうせ馬鹿にするんだろう!!」


ナツメ「キョウとマチスにばれて笑いものにされたんだ!!」


ナツメ「もちろんシロガネ山の火口に落としてやった!!!」

51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/09(月) 23:17:00.31 ID:IoY3ZISx0
ナツメ「私が肌の手入れをしたらだめなのかッ!! 私が化粧したらそんなにおかしいのかッ!!」


ナツメ「私だってな私だってな……」ウルッ


ナツメ「部下からは血も涙もないって言われて、ブルーからは肌が荒れてるって言われて……」

54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/09(月) 23:22:36.59 ID:IoY3ZISx0
レッド「……それからどうしたんだよ」


ナツメ「……店に行って化粧水を買おうとした」


レッド「それで……」


ナツメ「売り場を行ったり来たりした……」


レッド「それから……?」


ナツメ「買えなかった……」


ナツメ「だからな……」


ナツメ「ネットで買った……」

59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/09(月) 23:27:20.49 ID:IoY3ZISx0
ナツメ「ネットで買ったんだが、勝手にマチスに開けられてな」


ナツメ「念力で視覚を潰してやってどうにかその時にはばれずにすんだんだが」


ナツメ「つける時が問題だった」


ナツメ「なにせどうすればいいかわからなかった」


ナツメ「……味は……まあ、まずかったな」

61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/09(月) 23:30:30.00 ID:IoY3ZISx0
ナツメ「テンパっていたらポケモン協会の使いでエリカが来たんだ」


ナツメ「かつての敵だがあいつは優しい」


ナツメ「私の様子を見て使い方を教えてくれたよ」


ナツメ「その他にも色々と教わった」

62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/09(月) 23:33:36.41 ID:IoY3ZISx0
ナツメ「リンスやトリメーントの使い方を教えてくれたよ」


ナツメ「髪をこー垂らして伸ばすように両の手のひらで挟み込みながら塗っていくんだな」


ナツメ「しかしなんだ」


ナツメ「エリカは……いいな……はぁ……」

64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/09(月) 23:36:59.26 ID:IoY3ZISx0
ナツメ「こればっかりは生まれつき仕方がないんだ」


ナツメ「ブルーにしろエリカにしろ」


ナツメ「イエローには勝ってる……よな?」


ナツメ「話が脱線したが、私は最近気を使っているんだ……」


ナツメ「気づいてくれたか……?」チラッ

67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/09(月) 23:38:42.15 ID:IoY3ZISx0
レッド「……一つ聞いて欲しいことがある」


レッド「俺が頂上のほうの秘湯を使っていたのは知ってるよな?」


レッド「ある日夜中に人の声がしたんだ」

69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/09(月) 23:40:29.09 ID:IoY3ZISx0
レッド「気のせいだと思っていた」


レッド「布団を被っても聞こえてくるんだ」


レッド「お~い……ここだぁ……だれかぁ……ってな」


ナツメ「」ゴクッ

72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/09(月) 23:42:46.64 ID:IoY3ZISx0
レッド「俺は眠れなくて眠れなくてその声のもとにいったんだ」


レッド「俺の知っている声な気がしてな」


レッド「霊山はそういった奇妙なことが起こるというし、その類かなって」


レッド「そしたらな、いたんだ……」

73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/09(月) 23:44:16.13 ID:IoY3ZISx0
ナツメ「ま、まさか……」ビクビク


レッド「そうだ、そのまさかだ」













レッド「マチスとキョウがな」

75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/09(月) 23:47:45.15 ID:IoY3ZISx0
レッド「火口ぶちの岩に引っかかっていた」


レッド「二人ともぼろぼろだったよ」


レッド「知らない奴じゃないがいい奴でもないが、見捨てるのもなんだし拾い上げたよ」


レッド「二人とも披露困憊のあげく全身打撲擦傷捻挫……」チラッ


ナツメ「」プィッ

76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/09(月) 23:50:12.65 ID:IoY3ZISx0
>>74
次エリカ


レッド「あいつらの治療の合間に成り行きを聞いてな」


ナツメ「……ひどい女のことを話してなかったか?」


レッド「俺が聞いた話はそれとはほんのちょっぴり違うな」


レッド「あいつらから聞いたのは」


レッド「頑張る一人の女の子の話」

80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/09(月) 23:53:56.92 ID:IoY3ZISx0
レッド「なんでも、その人とはな、組織成立以来の仲らしくて」


レッド「はじめは冷酷無比の極悪女幹部だったそうだ」


レッド「任務のためなら自分の犠牲だろうと厭わない人だったらしい」


レッド「肌の手入れもしないって」

85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/09(月) 23:59:46.07 ID:IoY3ZISx0
レッド「その人は気づいてなかったそうなんだが」


レッド「部下からの人気も高かったんだが」


レッド「その性格から誰も話しかけられなかった」


レッド「マチスとキョウもその人と話せば任務任務」


レッド「あまりの張り詰めようにそこで二人は心配してな」


レッド「その人のために休みを作ったんだって」


レッド「気の抜き方を覚えてくれるだろうって」

86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 00:05:13.71 ID:qvM2cQn90
レッド「そしたら一日中家でごろごろしてるだけだったそうな」


レッド「しまいには休みだってのに職場に出てくる始末」


レッド「メールも0! 着信も0!」


レッド「あいつらは言ってたね、ロケット団に入らなかったら間違いなくぼっちニートだっただろうって」


レッド「これだけは言わさせてくれって」


レッド「洗濯物を洗濯機に放り込んだままにしておくと臭くなるぞって」


ナツメ「あ、あいつら……」ギリギリ

87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 00:09:09.50 ID:qvM2cQn90
レッド「それが最近変わったんだって」


レッド「肩の力が抜けたんだ」


レッド「それからそわそわするようになった」


レッド「上の空になったと思ったら、急に俯いいて顔真っ赤にして」


レッド「表情が出てきた」


レッド「それに伴うように外に出るようになった」

89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 00:12:37.95 ID:qvM2cQn90
レッド「それはいいんだけど」


レッド「ようわからん、健康サンダルやらぶら下がり健康器やら雑誌の後ろの方にある運勢が上がる怪しげなアイテムとか買うのはどうかと思う」


レッド「ちょっぴり怒ってやろうとまた通販で買ったらしいよくわからないものを開封したら」


レッド「初めてまともなものが出てきたらしい」

91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 00:16:20.51 ID:qvM2cQn90
レッド「まあ、言い方が悪かったんだろう。これどうしたんだwwwってなふうにフランクに話しかけたら」


レッド「目も開けられないような目にあったらしい」


レッド「それはそれで痛い目みたけど、なんだかんだ付き合いが長いから」


レッド「あいつら」


レッド「喜んでたよ」

92: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 00:20:41.57 ID:qvM2cQn90
レッド「あるにくらしいやつと会ってからそうなったんだって」


レッド「そいつに組織を潰されたのは忘れられないけど、その人の件に関しては感謝された」


レッド「なんつーか」


レッド「耳が痛かった」


レッド「だって俺、知っていたから」


レッド「その人が変わっていくの」

95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 00:25:38.07 ID:qvM2cQn90
レッド「気づかないふりをしていた」


レッド「俺は人一人の生き方を変えてしまったんだって」


レッド「……そんな気なしてとんでもないことしたんだなあって」


レッド「でもな、あいつらの話を聞いて」


レッド「まともに向き合おうって思った」


レッド「ちゃんと自分がどうしたいかって」

99: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 00:30:35.81 ID:qvM2cQn90
ナツメ「レッド」


ナツメ「気づいてくれていたんだな」


ナツメ「私はあいつらにとっびきりのお礼を言いいたいよ」


ナツメ「そうか、私は気づかないところで支えられていたんだな」


ナツメ「ありがとう、マチス……キョウ……」


ナツメ「私はレッドが私をちゃんと見てくれていたことにとっても嬉しい」


ナツメ「レッド、お礼を言わせてくれ」


ナツメ「ありがとう」

100: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 00:31:54.31 ID:qvM2cQn90
次はエリカな

105: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 00:36:44.78 ID:qvM2cQn90
二人目エリカ


エリカ「待ちましたよ、レッド」


レッド「ごめんな……話が長引いちゃって」


エリカ「いえ、許しません」


エリカ「どれだけ待たせれば気がすむのですか?」

109: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 00:40:26.26 ID:qvM2cQn90
エリカ「あなたに会ったあの日のことをまるで昨日のように思い出せます」


エリカ「もしかすると……いえ、そうだった、私はあの日よりあなたに惹かれていた」


エリア「あなたに会うたび、あなたと話すたび、あなたに助けられ、心配させられ、安心させられるたびに胸が切なくなりました」

111: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 00:43:33.17 ID:qvM2cQn90
エリカ「レッド、知っているでしょう」


エリカ「ポケモンはね、ひょっとすればポケモンのほうが主人の心を知っているの」


エリカ「私が縁側で月を眺めているとね」

116: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 00:48:29.92 ID:qvM2cQn90
エリカ「みんな寄ってくるの」


エリカ「私はその時、いえ、その時もレッドのことを考えていた」


エリカ「レッドは今なにをしているのかしら、また戦っているのかしら、眠っているのかしら」


エリカ「でもね、もし……同じ月を見上げていればいいなあって……思っていたわ」


エリカ「とても胸が切なかった」

119: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 00:56:14.02 ID:qvM2cQn90
エリカ「私はこうして遠くからあなたを見ることしかできない。私が手の届かない月を眺めているように」


エリカ「月見草のようね」


エリカ「涙を流さなくてもポケモンたちには伝わるのよ」


エリカ「みんなみんな、暖めてくれるの」

122: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 01:00:21.84 ID:qvM2cQn90
エリカ「私の膝の上に乗ったり、唄を歌ったり、照らしてくれたり」


エリカ「ポケモンは優しいわ」


エリカ「私は彼らがいたからあなたが隣にいない日々を過ごせたのかもしれない」


エリカ「届かない月を眺めているだけでもよかったのかもしれない」


エリカ「でもね、レッド」

126: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 01:06:14.80 ID:qvM2cQn90
エリカ「もしね……ひょっとすると……手が、届くかもしれなかったら?」


エリカ「地に落ちるかもしれない。ても届くかもしれない」


エリカ「だから私はここにいます」


エリカ「レッド」


エリカ「私はあなたのことをお慕いしております」


レッド「……エリカ」


レッド「教えてくれ」

128: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 01:08:55.01 ID:qvM2cQn90
レッド「俺はエリカにとってどうなんだ」


エリカ「……ナツメから聞きましたか?」


エリカ「ナツメはあなたのことを隣にいて欲しい人とおっしゃっていました」


エリカ「私は少し違いますね」

131: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 01:13:11.79 ID:qvM2cQn90
エリカ「隣にはいてくださらなくても」


エリカ「ただレッドが、いつか必ず帰ってくるだけでいい」


エリカ「あなたかどれだけ遠く後で戦い、冒険しても、顔を見せて欲しい」


エリカ「待つのはつらいです。胸が苦しいです。時には涙します」

132: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 01:16:40.21 ID:qvM2cQn90
エリカ「いつかでいいです、それ以上は望みません、いつか必ず帰ってきてくださるのなら」


エリカ「私はいつまでも待ちます」


エリカ「私にとってあなたは迎えたい人」


エリカ「ひと時でいい、あなたに会えるだけでそれだけで十分です」

134: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 01:20:28.36 ID:qvM2cQn90
エリカ「イーブイのことを覚えていますか?」


レッド「あぁ……あれは、ひどい目にあわされたなあ」


エリカ「ふふっ、ごめんなさいね。あの時は試すような真似をして」


エリカ「あなたを知りたかった」


エリカ「はじめはあなたがどういう人物か、正義のジムリーダーの側についてくれるか」


エリカ「それだけが目的でした」


エリカ「でも、少しずつそれだけじゃなくなりました」

136: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 01:23:25.34 ID:qvM2cQn90
エリカ「私は立場上、遠くにはいけません。ジムリーダーでもあり家柄のこともあります」


エリカ「それはとてもとても大事なものです。私が命をかけて守っていかねばならないものです」


エリカ「でも遠くにはいけなかった」


エリカ「ナツメとイエローがうらやましいわ」

142: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 01:27:07.09 ID:qvM2cQn90
エリカ「レッド、あなたは優しい人ですね」


エリカ「そんな私を知って、たまに私の元に訪れてはいろいろなことを話してくれました」


エリカ「カントーではあまり見かけないポケモンのこと、ほかの地方のトレーナーのこと、時にはその地方を揺るがす事件のこと」


エリカ「あなたの話を聞くことが楽しみになりました」

146: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 01:32:02.04 ID:qvM2cQn90
エリカ「縁側で見上げながら想うようになりました」


エリカ「次はどんな話を聞かせてくれるのだろう、私が知らないどんなことをレッドは知ってくるのだろう」


エリカ「とても楽しみにしていました」


エリカ「あなたを待つのがとてもとても楽しかったです」


エリカ「月かいくから満ち欠けしてからのことでしょうか」


エリカ「少しずつ様子が変わりました」

147: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 01:36:35.35 ID:qvM2cQn90
エリカ「レッド、あなたを待つようになりました」


エリカ「元気よくあいさつしながら玄関をあけるあなたの声を聞きたい、目を輝かせながらいきいきと話をするあなたを見つめたい、立ち去るあなたのまたいつかという言葉を聞いて安心したい」


エリカ「待つことがつらくなったのもそれからでした」

149: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 01:45:14.00 ID:qvM2cQn90
エリカ「つらかった」


エリカ「とてもつらくてつらくて」


エリカ「私がつらいと感じるのは、あなたがいつか遠くに行ってしまって帰ってこなくなると、私が思うからなのに」


エリカ「私は愚か者でした。自分の不甲斐なさゆえに、あなたに重しを付けるようなことをしてしまった」


エリカ「私は……」


エリカ「あなたとの確かなつながりが……欲し……かった……」


エリカ「あっ……あの……時はあなたに……も、申し訳ないことを……してしまい……ました……」ポロポロ


エリカ「あなたを……」


エリカ「好きと……」


エリカ「言ってしまいました……」

151: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 01:49:08.50 ID:qvM2cQn90
レッド「エリカ……」


エリカ「言わないで、レッド」


エリカ「私は自分が恥ずかしい」


エリカ「なぜあの時あなたにあんなことを言ったのか」


エリカ「なんででしょうか」

152: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 01:52:11.89 ID:qvM2cQn90
エリカ「我に返った私はあなたを押しのけて逃げようとした」


エリカ「あなたは優しかった」


エリカ「涙を流して逃げようとする私をとどめてくれました」


エリカ「私が泣き止むまで抱きしめてくれましたね」

155: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 01:56:21.83 ID:qvM2cQn90
エリカ「なんであなたはそんなに優しいのですか」


エリカ「あの時よりあなたは以前よりも多く私の元へ来るようになりました」


エリカ「私の胸中がわからないのですか?」


エリカ「これでは……あなたに重しをつけてしまったことと、なんらかわりないじゃないですか……」

159: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 02:00:03.36 ID:qvM2cQn90
エリカ「戸を閉ざしたこともありましたね」


エリカ「あなたは一晩中門の前で立っていました」


エリカ「その夜は月も見えない模様で、雨足が近づいていました」


エリカ「雨がふりだしました」


エリカ「それでもあなたは立ち続けました」


エリカ「立ち去らなかった」

161: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 02:05:19.30 ID:qvM2cQn90
エリカ「私は門の内で地面に突っ伏してむせび泣いていました」


エリカ「なんで、なんでと地面を叩いていました」


エリカ「雨足はそれをかき消してくれました」

164: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 02:12:07.82 ID:qvM2cQn90
エリカ「日が昇る頃には雨も止んでいました。雀が鳴いていました」


エリカ「私は意を決して戸を開けました」


エリカ「あなたにいて欲しかったのか」


エリカ「立ち去っていて欲しかったのか」


エリカ「どっちだったんでしょうか」

166: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 02:15:26.23 ID:qvM2cQn90
エリカ「私は泣き腫らしていてひどい顔をしていましたね」


エリカ「でもあなたは、いつものように」


エリカ「いつだって私に会いに来てくれて、当たり前のように言っていたように」


エリカ「エリカ、君に会いにきた、と」


エリカ「その一言を私に告げました」


エリカ「……あなたは優しい人です」

167: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 02:19:48.71 ID:qvM2cQn90
レッド「意地だったんだよな……」


エリカ「ふふっ、お互いそうでしたね」


エリカ「レッド、レッド……お許し下さい」


エリカ「私は恥知らずです」


エリカ「あなたに重しをつけた愚か者にもかかわらず、あなたをこう思っております」


エリカ「どうしようもないほどあなたが好きです」

168: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 02:23:19.80 ID:qvM2cQn90
エリカ「おこがましいですが、もしです、もしもの話です」


エリカ「……レッド、あなたがよければ」


エリカ「私はあなたの帰る場所になりたい」


エリカ「私はあなたを迎えたい」


エリカ「あなたがどれくらい遠くに行ってしまっていても」


エリカ「私は待ち続けるから」

169: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 02:25:01.79 ID:qvM2cQn90
次イエロー行きます

170: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 02:31:21.69 ID:qvM2cQn90
三人目 イエロー


イエロー「レッドさん。こんばんは」


レッド「イエロー」


レッド「一つだけ聞いてもいいか?」


イエロー「はい、なんでもどうぞ」

171: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 02:33:14.80 ID:qvM2cQn90
レッド「お前は……いや、お前だけじゃない、ナツメもエリカもだ」


レッド「そんないつもみたいに笑えるんだよ!」


レッド「あの変 野郎どもの慰み者になるかもしれないんだぜ!!」


レッド「それがどんなことかわかっているのかよ……」

173: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 02:34:56.29 ID:qvM2cQn90
イエロー「だって……」


イエロー「仕方ないですよ」


イエロー「ナツメさんも、エリカさんも、僕もレッドさんが好きなんですから」


レッド「だからってだからって……」

176: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 02:37:37.74 ID:qvM2cQn90
イエロー「レッドさんは優しいです」


イエロー「優しいから誰も選べなかった」


イエロー「僕たちを傷つけたくなかったんですよね」

177: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 02:41:34.44 ID:qvM2cQn90
レッド「……あぁ」


イエロー「でももうタイムオーバーです」


イエロー「レッドさんへの想いがとてもとても募りました」


イエロー「もっと早く選んでくれたらなあ……」

179: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 02:45:31.30 ID:qvM2cQn90
イエロー「僕ね、レッドさんが二人とお話している間、ずっと考えていたんです」


イエロー「僕ってレッドさんのどんなところが好きなんだろうって」

181: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 02:50:33.91 ID:qvM2cQn90
イエロー「スオウ島までは憧れていただけだと思うんです」


イエロー「トキワの森でレッドさんに助けられて、レッドさんにポケモンを教えてもらって」


イエロー「レッドさんに会ってから僕の人生はどんどん進んで行きました」

183: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 02:53:35.24 ID:qvM2cQn90
イエロー「ブルーさんと会って、オーキド博士と会って、グリーンさんと会って、カツラさんと会って」


イエロー「ナツメさんたちと会って、ワタルと戦って、またレッドさんに会って……」


イエロー「それからも多くの人に会いました。トキワの森だけでにいたはずの僕の世界は大きく大きく広がっていきました」

185: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 02:58:13.62 ID:qvM2cQn90
イエロー「レッドさんに会ってポケモンを知って、レッドさんに会うためにポケモンと戦って、レッドさんについていこうとポケモンと一緒にいる」


イエロー「僕の人生って……レッドさんなんだあ……って思います」


レッド「俺か……」


イエロー「はい、レッドさんです!」

186: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 03:00:36.33 ID:qvM2cQn90
イエロー「僕、レッドさんとお話しています」


イエロー「憧れだった僕の気持ちはどんどん広がっていくんです」


イエロー「いつしかそれは憧れじゃなくなりました!」

187: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 03:06:03.27 ID:qvM2cQn90
イエロー「レッドさん、ポケモンが好きですよね」


レッド「あぁ、もちろんだ」


イエロー「僕もです!」


イエロー「僕もポケモンが好きです!」

188: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 03:08:25.51 ID:qvM2cQn90
イエロー「ポケモンは不思議なことがいっぱいいあります。どれだけいるのか、どこからきたのか、これからどうなっていくのか」


イエロー「ぜんぜんわかっていません」


イエロー「ポケモンとお話しても、彼らもよくわかっていないんです」


イエロー「当たり前ですよね、人間の僕だって人間がどうなのかなんてまったくわからないんですから」」

189: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 03:11:46.92 ID:qvM2cQn90
イエロー「でもこれだけは言えます、ポケモンがなんであろうと、どうなろうとも僕はポケモンが好きです」


イエロー「僕、ポケモンが好きだという気持ちなら誰にも負けません!」


イエロー「レッドさんよりも、カツラさんよりも、ナツメさんエリカさんよりも!」

190: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 03:14:46.99 ID:qvM2cQn90
イエロー「僕が嬉しいとポケモンも嬉しくてうきうきします」


イエロー「僕が悲しいとポケモンは心配して慰めてくれます」


イエロー「ポケモンがいらいらしてると、僕もつられていらいら」


イエロー「ははは、ポケモンはとっても不思議です」

191: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 03:17:11.86 ID:qvM2cQn90
イエロー「レッドさん、ポケモンのことをもっとよく知りたいですか?」


レッド「あぁ、もちろんだ」


イエロー「もっといろんなポケモンに会いたいですか?」


レッド「もちろんだ」


イエロー「ポケモンをもっともっと好きになりたいですか!」


レッド「もちろんだ!」


イエロー「はい、僕もです!」

193: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 03:21:36.75 ID:qvM2cQn90
イエロー「僕、レッドさんのことをよく知りません」


イエロー「ナツメさんのように戦ったことも」


イエロー「エリカさんのようにお話したこともありません!」


イエロー「レッドさんも僕のことをよくわかっていないと思います」


イエロー「でもこれだけは……これだけは絶対お互いがわかってることがあります!」


レッド「あぁ!」


イエロー・レッド「それはポケモンがとても好きだということ!」


イエロー・レッド「ポケモンなしじゃいられないということ!」

194: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 03:27:12.42 ID:UPxxm1U7O
さるったんで携帯から

196: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 03:30:06.04 ID:UPxxm1U7O
イエロー「僕、レッドさんが好きです!」


イエロー「憧れじゃなく、会って、知って、わかったからです」


イエロー「だって、レッドさん、僕がポケモンが好きなようにレッドさんもポケモンが好きだから!」

197: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 03:33:46.07 ID:UPxxm1U7O
イエロー「レッドさん、僕と一緒に旅をしましょう!」

イエロー「まだ誰も行ったことがないところに行きましょう。陸を歩き、海を越え、空を渡りましょう!」

イエロー「そこにはまだ見ぬポケモンが僕たちを待っています!」


イエロー「どきどきしませんか? わくわくしませんか?」

199: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 03:38:41.80 ID:UPxxm1U7O
イエロー「そこではたくさんの苦労に出会うと思います!」


イエロー「時には大ケガをすると思います!」


イエロー「雨露をすすり、土の上で寝ることになるでしょう!」


イエロー「ははは、サバイバルですね」


イエロー「でもレッドさんとなら……絶対に乗り越えられると思うんです!」


イエロー「だから、レッドさん、僕、言います!」

201: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 03:44:12.60 ID:UPxxm1U7O
イエロー「レッドさん、好きです」



イエロー「大好きです!」


イエロー「僕と一緒に世界中を旅してください!!」

203: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 03:47:12.08 ID:UPxxm1U7O
イエロー「二人で……これからも二人で一緒になって、ポケモンも一緒になって」


イエロー「ポケモンに会いにいきましょうッッ!!」

イエロー「だから僕を選んでください!!」


イエロー「お願いします!」

204: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/09/10(火) 03:49:09.30 ID:qvM2cQn90
以上でイエローを終わります

引用元: オーキド「ここにナツメ、エリカ、イエローがおるじゃろ」