1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/28(木) 08:39:15.28 ID:g6WSU+sH0
チェイス「これはもう残り少ない。待っていろ、今新しいやつを持ってくる」

ハート「そうか、すまんな」

ハート「しかし楽しみだな…今から夕食が待ちきれんぞ」

チェイス「気が早すぎるぞ、まだ昼過ぎではないか」

メディック「ただいま戻りましたわぁ」ガチャッ

ハート「おお、おかえりメディック」

メディック「お待たせ致しましたハート様。はいチェイス、メモに書いてあったものは一通り揃えてきましたわよ」

チェイス「今確認する。……全部揃ってるな、助かったぞメディック」

メディック「お安い御用ですわ。あ、ハート様。お昼まだでしたのでお弁当を買ってきましたわ。お好きなものをお選びください」

ハート「助かるよメディック。だがブレンが戻ってきてからにしよう。でなければフェアじゃないからな」

メディック「あら、そう言われればメガネがいませんわね。気が付きませんでしたわ」

チェイス「ブレンは今ヤマダ電機で例のものを取りにいっているところだ」

メディック「あら!とうとう来ますのね?と言う事は私が頼まれたこの買い物は…もしかして」

チェイス「ああ、前々から言っていた通りアレを作ろう」

ハート「いやぁ、楽しみで仕方がないぞチェイス!」

チェイス「だから夕飯にはまだまだ時間があると言っているだろう。何ならブレンを迎えにいくか?」

メディック「入れ違いにでもなったら面倒ではありませんこと?」

ハート「ふむ…まぁそろそろ帰って来るとは思うが。…お、唐揚げ弁当か、これはいいな」

チェイス「ブレンが戻ってくるまで待つのではなかったのか」

ハート「なに、どんな弁当があるのかとチェックしているだけだ」

メディック「お勧めはこのチキン南蛮弁当ですわ」

ハート「ほぅ、タルタルソースが美味そうだな」

チェイス「後はカルビ弁当にヒレカツ弁当か。物の見事に肉ばかりだなメディック」

メディック「いいじゃありませんか、お腹が空いていたんですもの」

ハート「チェイス、お前も興味津々じゃあないか」

チェイス「俺とて腹は減っているのだ」




注・時系列?何だそれは



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2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/28(木) 08:40:55.01 ID:g6WSU+sH0
ブレン「ただいま戻りました」ガチャッ

ハート「おかえりブレン。丁度いいタイミングだな」

チェイス「ご苦労だったな。待っていろ、今茶でも入れよう」

メディック「ホットプレートが来ましたわ」

ブレン「予想はしていましたがせめて「おかえりなさい」ぐらいはちゃんと言いなさいメディック」

メディック「ご機嫌よぅ」

ブレン「それはどっちの意味で言ってるんでしょうねぇ?」

ハート「2人とも、そうじゃれるな。さぁブレン。早速それを見せてくれないか」

ブレン「はいはい少々お待ちください。慌てなくても逃げたりしませんよ」

メディック「ワクワクしているハート様も素敵ですわぁ」

チェイス「茶が入ったぞ」

ハート「おお、ありがたい。ブレンも戻ってきたことだ、昼食にするとしよう」

ブレン「本当に良いタイミングだったみたいですね。丁度私も空腹だったところですよ」

メディック「さぁさぁハート様、チェイス。お弁当を選びましょう」

ブレン「貴女は本当に呼吸をするように私の存在を消し去りますねぇ」

ハート「俺はやはりこのチキン南蛮弁当が気になるな」

チェイス「む、お前もそれを狙うのか」

ハート「チェイス、お前もか。その目の付け所は流石というべきか…」ニヤリ

ブレン「ほう、チキン南蛮ですか。タルタルソースが美味しそうですね」

メディック「あら、全員それ狙いですのね」

チェイス「メディック、お前もか」

ハート「なら、ここは選択権をかけて一勝負といくか」

チェイス「そうか」シグナルバイク ライダー!

ブレン「誰も実力行使とは言ってないでしょうチェイス」

メディック「ああもう。戻りなさいな、せっかちさんですわねぇ」

チェイサー「すまん」チェイサー!

チェイス「ではどうする。ジャンケンか」オツカーレ

ハート「ふむ、それが無難だな」

ブレン「と言うか普通はそうでしょう。何故戦おうとするのですか」

メディック「ここまで無駄な変身をする仮面ライダーもいませんわね」

3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/28(木) 08:42:02.85 ID:g6WSU+sH0
ハート「チェイス、一切れ分けてくれないか」

チェイス「いいだろう。ではそっちの唐揚げと交換としよう」

ブレン「ハート、こっちのヒレカツもいけますよ」

ハート「おお、そっちも美味そうだな」

チェイス「最初からおかずだけ均等に分ければ良かったのではないか?」

メディック「返す言葉も無いですわ」

ハート「まぁ、いいじゃないか。こうやっておかずを交換しあうのも和気藹々としていて」

ハート「やはり数少ない同胞同士、仲良くするのが一番だな」

チェイス「凄まじく今更だが、俺は一応立場上お前たちの敵なのだが」

ブレン「本当にこれ以上無いぐらい今更で無粋で虚しい確認ですね」

メディック「前にハート様が仰ってたではありませんか。敵対するときは敵対する。仲良くするときは仲良くする。メリハリというやつですわ」

チェイス(その割に街で偶然会っても食事に誘われるのだが…)

ハート「ああ、このタルタルソースがかかった部分のご飯がまたいいな…。チキン南蛮の甘酸っぱいタレも相まって米が進むぞ」

ブレン「ヒレカツに付属していたソースの余りをご飯に垂らすのもいけますよハート」

メディック「唐揚げも外はサクサク、中はジューシーで美味しいですわぁ」

ハート「むっ、お茶が無くなってしまったな」

チェイス「貸せ、入れてやろう」

ハート「おお、すまんなチェイス。…ふぅ、最近暖かくなって来たせいかな。冷たい麦茶が実に美味い」

ブレン「チェイス。私にも頂けますか?」

チェイス「ああ、グラスを渡せ」

メディック「ハート様。お昼を食べ終えたら如何致します?ブレンでもからかいましょうか」

ブレン「私を暇潰しの玩具にしないで頂けませんかねぇ」

4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/28(木) 08:43:50.45 ID:g6WSU+sH0
ハート「そうだな…昼間からカラオケというのもな…」

ブレン「ラウンドワンにでも行きますか?」

チェイス「どうせまたエキサイトしすぎて変身するのがオチだろう」

メディック「警察まで呼ばれてしまいましたものね」

チェイス「進ノ介も流石に呆れていたな」

ハート「このままアジトでダラダラと過ごすのも悪くはないが…」

ブレン「ゲームでもしますか?」

メディック「でもモンハンもスマプラもちょっと飽きて来ましたわ」

チェイス「なら、駅前のTSUTAYAにでもいくか?」

ハート「そうするか。確か割引クーポンがあったな、ブレン」

ブレン「ええ、もちろん取ってありますよ」

ハート「ふふ、流石だな」

メディック「今の時期でしたら新作に何が出てるのかしら」

チェイス「それも店で直接見ればいい。それもまた醍醐味ではないのか」

ハート「同感だ。帰りにダ○エーで飲み物とお菓子を買って鑑賞会といこうじゃないか」

ブレン「でしたら、ダイ○ーのカードも持って行かないといけませんね。…あれ、見当たりませんね」

メディック「私が先ほど買い出しに行くのに使いましたから、こちらの財布に入ってますわ」

チェイス「もう1枚ぐらいカードを作ったらどうだ」

ハート「それもそうだな。よし、買い物ついでに買い物カードも作ってくるとしよう」

5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/28(木) 08:52:46.99 ID:g6WSU+sH0
メディック「さてと、準備はよろしくて?」

ブレン「鍵と財布とエコバックと…ええ、万端ですよ」

メディック「あら、貴方もついてくるのかしら」

ブレン「なんで私一人留守番しなければならないんですか!」

チェイス「こういう時に4人乗れる車でもあれば、と思うな」

ハート「そうだな。ライドチェイサーもトライドロンも基本的に2人乗りだからな」

ブレン「と言うか「買い物に使いたいから」という理由でトライドロンを貸してくれるクリムも大概ですよね」

メディック「もう良い具合にグダグダですわね、敵も味方も」

ハート「歩きでも大して苦に思うような距離でも無い。いつものように喋りながら歩いていればすぐに着くさ」

メディック「そうですわね。それにいざとなったらロイミュード体になって走れば…」

ブレン「おやめなさい。店につく前に通報されますよ」

チェイス「何という無駄な変身だ」

メディック「貴方に言われたくありませんわ」

ブレン「すいません、そこについては同感です」

ハート「ほら、もう鍵を閉めるぞ」

ブレン「忘れ物はありませんね?」

ハート「ああ、問題ないぞ」

メディック「では出発ですわ」

チェイス「イッテイーヨ」

6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/28(木) 08:55:38.07 ID:g6WSU+sH0
イラッシャイマセー テンナイ キャクウルオウド



ハート「さて、ではまずは新作コーナーから見ていくか」

ブレン「私、個人的に洋画より邦画派なんですよね…」

メディック「最近実写化作品を作っては大批判されてますわよ」

ブレン「それは洋画も同じでしょう。それに実写化映画が全てアレな出来とは限りませんよ」

チェイス「るろうに剣心は割と良かったと思うがな」

ブレン「ええ確かに。なかなかのアクションでしたね」

メディック「十本刀の扱いさえ、もう少し何とかしてくださればよかったのですけど」

ブレン「まさかの宇水瞬殺とは」

チェイス「尺の都合だろう」

ブレン「…おや?ハートの姿が見当たりませんが」

チェイス「向こうにいたぞ」

メディック「ハート様ー?そちらは特撮コーナーですわよ?」

ハート「ん?ああ、すまない。ちょっと気になるものがあってな」

ブレン「何ですか一体……って」

メディック「ハート様、これ仮面ライダーですわよ?」

ブレン「ライダーが見たいなら事件でも起こせば嫌でも見られますよ、実物を」

チェイス「望みとあらば」シグナルバイクッ

メディック「チェイス、めっ!」ペチッ

チェイス「すまん」

ハート「いや、あまり見慣れない作風だったものでな…昭和作品のリメイクだろうか」

ブレン「どれどれ…「THE FIRST」に「THE NEXT」…見た感じ子供向けでは無さそうですね」

メディック「確かに少し興味を惹かれますわね。レンタルなさいます?ハート様」

ハート「ああ。構わないか?」

チェイス「好きにしろ。2本だけでいいのか?」

ブレン「夕飯までの暇潰しですしね…あと1本ぐらいにしておきますか」

ハート「妥当だな。どれ、では次は違うジャンルから選ぶとするか」

チェイス「特撮が2本だからな。コメディでも借りるか?」

ブレン「下手なものをレンタルするとハートの腹筋がどうかなってしまいそうですけどね」

8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/28(木) 09:10:13.49 ID:g6WSU+sH0
メディック「ゆっくり見て回って決めればいいですわ。まだまだ夕飯の時間まであることですし」

チェイス「ほう、「リング」や「デスノート」が洋画になっているのか」

ブレン「洋画は良くも悪くもパニックホラー一色になってしまいますよね」

メディック「とにかく銃撃戦とカーチェイスですわよね」

チェイス「呼んだか」

ブレン「貴方の場合はバイクチェイスでしょう」

チェイス「トライドロンの免許もあるぞ」

メディック「例の免許証出さないでくださいまし!」

ブレン「ところでハートは?」

ハート「ああ、ここにいるぞ」

メディック「何をご覧になっていたのですか?」

ハート「ブレンがホラーと言うから、たまにはそういう路線も試してみるかと思ったんだが…」

ハート「どうしてこう、邦画はパッケージの時点から本気を出してくるんだろうな」

チェイス「ジャパニーズホラー恐るべし、だな」

ブレン「邦画の場合、タチが悪いのはバットエンドで救いのないまま終わるパターンが多いんですよね…」

メディック「理不尽な無理ゲーですわよね」

ハート「うむ、やはりホラーはやめておこう。折角4人で集まっての食事な訳だしな」

チェイス「単に、お前が怖くて観たくないというだけではないのか」

ハート「ははっ」

ブレン「笑って誤魔化しましたね」

チェイス「食事前にホラーを見る事も無いだろう。食欲が失せそうだ」

メディック「それもそうですわね。ではやはりコメディでいきましょうか」

チェイス「そうだな。ハート、笑いすぎて食事前に力尽きないようにするのだぞ」

ハート「ああ、努力しよう」

ブレン「不安しかありませんね」

チェイス「いざとなったらマッドドクターを使おう」

ハート「おい!あれは確か死ぬほど痛いんだろう?」

チェイス「痛みは一瞬だ」

ブレン「ちょっとくすぐったいだけかもしれませんよ」

メディック「ほらほら、他のお客さんの邪魔になりますわ。おふざけは帰ってからにしてくださらない?」


ソナター、コノノレンノオクハナンナノデシテー? ソレイジョウハイケナイ

10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/28(木) 09:13:11.01 ID:g6WSU+sH0
ハート「ただいま」ガチャッ

ブレン「もう随分暖かくなってきましたね。窓を開けたまま出かけたのに全然寒くありませんね」

メディック「丁度良い暖気ですわね。風も程よく吹いてますし」

ハート「ははっ、迂闊に昼寝でもしたら起きられなくなりそうだな」

チェイス「どれ、では俺は軽く夕飯の仕込みをしておこう。お前たちはDVD鑑賞の準備をしておいてくれ」

ブレン「承知しました。おやつはどうしますハート。無難にポテチにするか、かっぱえびせんもありますが」

メディック「面倒ですわ、両方お皿にあけてみんなで摘めば良くて?」

ハート「そうするか。飲み物はどうするかな」

チェイス「朝作っておいたアイスティーが冷蔵庫にあるぞ。ピッチャーに入れてあるやつだ」

ハート「おお、流石だチェイス」

チェイス「戸棚にガムシロップがある。ミルクも入れたいのなら持っていけ」

メディック「では持っていきますわぁ。…まぁ、随分沢山キャベツを使うのね」

チェイス「今日の夕食には欠かせない食材だからな。メディック、台所に来たならついでにこのお盆も持って行け。菓子のカスを床に零すと掃除が面倒だ」

メディック「チェイスはすっかり主夫ですわね」

ブレン「チェイス。適当なところで切り上げてこちらに来なさい。もうDVDの再生始めていますよ」

チェイス「分かった。後はこの生地を少し冷蔵庫で休ませるだけだ」

ハート「おーいお前達。予告が始まったぞー」

チェイス「マッテローヨ」

ブレン「洗い物は観終えた後にしましょう。ハートが寂しがってますよ」

メディック「ハート様今行きますわー」

11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/28(木) 09:14:37.37 ID:g6WSU+sH0
ハート「…完全に大人向けの作品だったな」

ブレン「ええ…人間ドラマ溢れる内容でしたね…」

メディック「グスッ…まさかスネークとコブラの正体が…うぅ…」

チェイス「やりきれん話だ…これでショッカーは滅んだ訳でもないのだからな」

ハート「アクションは流石の一言だったな。CGによる派手な演出ではなく動きによって魅せる…演者の技術というものを感じたよ」

ブレン「ストーリーも王道ですが、だからこそ引き込まれるものがありますね…」

メディック「あんまりですわ…どうしてあの2人が改造人間に…グスッ」

ブレン「ええい、横でメソメソされると耳障りです。ほらっ!」

メディック「グスッ……薄汚いハンカチですわね…眼鏡臭いですわ」チーンッ

チェイス「どうする。このまま続編も一気に見てしまうか?」

ハート「そうだな。それで丁度夕方になる時間だ。ではDVDを入れ替えるぞ」

チェイス「バイラルコアにデータを移せばブレイクガンナーを使って俺が映像を投影出来るぞ」

ブレン「おやめなさい。DVDのコピーは立派な違法行為ですよ」

メディック「それに大型スクリーンで観られるとしても貴方の目から出るビームでじゃありませんこと?」

ハート「ハハッ、とてもじゃないが映像に集中出来る自信はないな」

ハート「よし、早速始まったぞ」

ブレン「ハート、最初は予告ですよ」

メディック「では今のうちに飲み物を入れ直しますわね」

チェイス「ポテチも追加するとしよう。のりしおとコンソメ、どちらにするのだ」

ハート「のりしおだな」

ブレン「のりしおですね」

メディック「コイケヤでお願いしますわ」

チェイス「メーカーまで指定するのか」

12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/28(木) 09:15:43.02 ID:g6WSU+sH0
ハート「」

ブレン「」

メディック「」

チェイス「…」

チェイス「…なぁ」

ハート「っ!」ビクッ

ハート「ど、どうしたチェイス?」

チェイス「いや…終わった事だしDVDを取り出さないのか」

ハート「そ、そそうだったな。ははっ、ついうっかり呆けてしまっていたようだ」

ブレン「な、ななな中々面白かったでですねねね」

メディック「そ、そうですわねV3も随分スタイリッシュになって恰好よかったですわね!」

チェイス「…」

チェイス「コロシテ…コロシテ…」

ハート「っ!!」ビビクンッ!

チェイス「…」






チェイス「コロシテヤル」

ハート「やめろチェイスぅぅう!!」

ブレン「やめてくださいこっちは一刻も早く忘れたいんです!」

メディック「おばかさんっ!」ペチッ

チェイス「すまん」

13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/28(木) 09:17:15.95 ID:g6WSU+sH0
チェイス「しかし、まさか2作目がガチガチのホラーだとはな…流石に予想していなかったな」

ブレン「しかも例の如く救いのないジャパニーズホラー全開でしたね…本当に不気味で不愉快で後味の悪い…」

メディック「ライダーが悪人を倒すだけで良いじゃありませんこと?どうしてホラーにしてしまうのかしら」

ハート「ま、まぁ…話は良く出来ていたし、例によってアクションも素晴らしかったじゃあないか」

チェイス「ホラーとしても完成度が高いがな」

ブレン「ですからぶり返さないでください!」

メディック「うぅ…しばらく忘れられそうにありませんわ…」

ハート「…なぁチェイス。どうだ、今日は久しぶりにこのままここに泊まっていかないか?」

チェイス「だから俺はもうお前らとは敵対している筈だが……まぁ、いいだろう」

ブレン「安心なさい。いつでも貴方が来ていいように小まめに布団と枕も干してありますよ」

メディック「パジャマと歯ブラシ、後で出しておきますわね」

チェイス「ここは俺の実家か」

ハート「む、そろそろ頃合いか?程よく腹も空いてきたしな」

チェイス「お菓子をしっかり食べていた筈だが」

メディック「別腹ですわ」

ブレン「さて、では私はリビングを片付けてきますね」

メディック「ええ、ご機嫌ようブレン」

ブレン「別にどこにも行きませんよ!」

14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/28(木) 09:18:45.37 ID:g6WSU+sH0
ハート「ブレン、テーブルの上は」

ブレン「もちろん、完璧に丁寧に抜かりなく片付けてあります」

ハート「ふふ、流石だ。では早速コイツをお披露目するとしよう」ゴソゴソ

ハート「見ろ!これが夢にまで見たホットプレートだ!」

ブレン(見るも何も電気屋から持ってきたのは私なんですけどね)

メディック「こうしてテーブルに置いて改めてみると随分大きなものを買いましたのね」

ハート「俺達は全員結構量を食べるからな。出来るだけ大きめのものを購入することにしたんだ」

チェイス「良い判断だな」

ハート「おおチェイス。そっちの準備はもういいのか?」

チェイス「ああ、材料の用意は十分だ。いつでもいけるぞ」

ハート「よし、ではブレン。早速ホットプレート起動だ!」

ブレン「仰せのままに」カチッ

ハート「メディック、油の準備は」

メディック「出来てますわ」

チェイス「待て。そのキャノーラ油は高かったのだ。使うのならこっちの使いかけのサラダ油にしろ」

チェイス「それにテーブルの上にはまず新聞紙を敷け。油が跳ねるからな」

ブレン「な、成程…。メディック、いらない新聞紙を持ってきなさい」

メディック「いらないブレンなら目の前にありますのに…」

ブレン「聞き捨てなりませんねえ!あ、ついでにその封を切っていない方の油は戻してきなさい」

ハート「チェイス。これで準備は大丈夫か?」

チェイス「ああ、いいだろう」

ハート「よし…では早速始めてくれ、チェイス!」

チェイス「任せておけ」ジュウウウッ

ブレン「おおっ、この油が熱せられる音からして期待が高まりますね…!」

メディック「チェイスまだですの?まだ焼かないんですの!?」

チェイス「マッテローヨ」

ハート「マチキレネーヨ」

15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/28(木) 09:21:50.24 ID:g6WSU+sH0
チェイス「では行くぞ。油が跳ねる危険性がある、少し離れていろ」

チェイス「特にハート。そう齧り付くように見ていると火傷をするぞ」ジュゥゥゥゥ

ハート「安心しろ。既に俺の中の食欲はデッドゾーンに突入している。これしきの油よりもずっと熱く盛っているさ」

チェイス「くれぐれもまた超進化して光り輝かないようにな」

ブレン「ご心配なく。ちゃんと遮光カーテンも準備しています」

メディック「ああ、みるみる生地に焼き色がついていきますわ…それにこの香ばしい匂い…」

ハート「ハハッ、この匂いだけで米が進みそうだな」

チェイス「お前らは実行しかねんな。あとはひっくり返してもう少し焼けば出来上がりだ」

ブレン「おお、随分手軽に作れるものなんですね」

チェイス「生地に材料を混ぜ込んで焼くだけなのでな。それにこのホットプレートの性能だろう。実に火の通りがスムーズだ」

ハート「そうだろう、俺が選んだんだぞ」

ブレン「店員のオススメをそのまま買っただけではありませんか」

チェイス「1枚目が焼けたぞ」

メディック「チェイス、お皿ですわっ!」

チェイス「助かる」ヒョイッ

メディック「ああ…何て美味しそうなんでしょう…」

ブレン「待ちなさい。まだ完成じゃありませんよ」

チェイス「その通りだ」スッ

メディック「っ!そ、それは…!まさか、あの噂のおたふくソース!?」

チェイス「しかも業務用サイズだ」

ブレン「ハート、マヨネーズはかけますか?」

ハート「いや、まずはソースでいくとしよう。あ、鰹節と青海苔は頼む」

16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/28(木) 09:22:57.38 ID:g6WSU+sH0
チェイス「さあ、これで完成だ…」

ハート「待ちわびたぞ、夢にまで見たぞ…これが、これが自宅でホットブレードで作ったお好み焼きか…!」

ブレン「出来立てなので熱気で鰹節が踊っていますね。何て視覚に嗅覚に食欲に刺激される食べ物なのでしょう…」

チェイス「では4等分に切り分けるぞ」

メディック「チェイスっ、私紅生姜が多いところでお願いしますわ!」

チェイス「ソースがかかっていて判断出来ん」

ブレン「全員、ご飯とお茶も行き渡ってますね?」

ハート「ああ、万全だ」

メディック「ではハート様。いつものように音頭をお願い致しますわ」

ハート「また俺か?偶にはチェイスがやればいいだろ」

ブレン「何を言うのです。我らロイミュードの王はハートなのですよ?」

メディック「それにチェイスは人間についた裏切り者ですわ」

メディック「あ、思い出しましたわチェイス。貴方用のパジャマ穴が開いてましたのでこの前新調しておきましたわ。後で出しておきますわね」

チェイス「裏切りとは一体何なのだろうか」

ハート「いいじゃあないか。こうして全員いつまでも仲良く過ごしていきたいものだ」

ハート「では、皆待ちきれないだろうからな。今日の夕食も楽しもうじゃないか。頂きます!」

脳看「「いただきます(わー)」」

チェイス「タベテイーヨ」

17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/28(木) 09:24:50.28 ID:g6WSU+sH0
ハート「はふはふっ…おお、生地はフワフワ、キャベツの甘みと豚肉の脂がソースと混ざり合い舌の上で蕩けるぞチェイス!」

メディック「ソースが何とも堪りませんわぁ。鰹節と青海苔の風味が舌にも鼻にも広がりますわ」

ブレン「ソースたっぷりでジャンクな印象なのに、どうしてこうも見事で適格で洗練された味わいになるんでしょう…人間の文化は本当に侮れませんね」

チェイス「どんどん焼くぞ。次は天かす入りだ」ジュゥウ

ハート「おお、色々なパターンがあるとは嬉しいぞ!」

ブレン「チーズとか入れても合いそうですね。確か冷蔵庫にトースト用のとろけるチーズがありましたね」

メディック「卵も持ってきなさいなブレン」

チェイス「キムチと明太子もあるぞ。それにしゃぶしゃぶ用の薄切り餅も買ってある」

ハート「な、何だと…明太子にキムチに、更に餅だと…チェイス、お前…そこまで!」

チェイス「大袈裟だ。専門店の定番のトッピングを真似ただけだ」

チェイス「そら、次は牛すじ入りを焼くぞ」ジュウウ

ハート「たまらん、たまらんぞチェイスゥ!!」

ブレン「トッピング持ってきましたよハート」

メディック「さあさあチェイス。じゃんじゃん焼いてくださいまし」

チェイス「任せておけ」

ハート「はふふっ…おぉ…!キャベツの甘さと牛すじの甘辛さがまた何とも言えないな…更にそこに絡むソースが…くぅぅっ!」バァァァ

ブレン「ハート、お気持ちは痛いほど分かりますが超進化しないよう気を付けてください。ご近所の迷惑ですから」





紘汰「何かお隣さんまた美味そうな匂いさせてるよなぁ。…この匂い、お好み焼きかな?」

戒斗「ひもじい男だ、そんなに他人の飯が気になるのか」ゴソゴソ

紘汰「なんて言いながらホットプレート用意してるのは何なんだよ。いつも悪ぃな」

19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/28(木) 09:30:22.18 ID:g6WSU+sH0
メディック「ああ…明太子とキャベツとソースの三重奏…最高ですわぁ」

ブレン「チーズも相性抜群ですね。良いアクセントです」

ハート「餅もいいぞチェイス!さぁどんどん焼いてくれ、ひとっ走りでもふた走りでも、いくらでも付き合おう!」

チェイス「気持ちはわかるが俺にも食べさせてくれ」

チェイス「こうして、一度ご飯の上にワンバウンドさせるのがお好み焼きのルールだろう」

メディック「ご飯の上にワンバウンドって、物凄くお腹にクるフレーズですわね」

ハート「ソースが掛かった白米がまた美味い…チェイス、おかわりだ!」

チェイス「ゆっくり食べる暇がないな」

ブレン「ハート、私がよそってきますよ。お茶碗を貸してください」

ハート「おお、すまんなブレン」

メディック「私の分もお願いしますわメガネ」

ブレン「それが人に頼む態度ですか。…貸しなさい」

チェイス「次はキムチ入りを焼くぞ」

ハート「ああ、どんどん焼いてくれ!」

メディック「あっ、牛すじ!これ駄目ですわ!甘辛いソースとフワフワの生地の中からコッテリとした味つけとプルプルの食感…反則ですわ!」

ハート「はふ…うん、キムチもいいな。このピリッとした辛みが味全体を引き締めるような役割を果たしてくれる…素晴らしいぞ!」

チェイス「大袈裟な連中だ」

ブレン「はい、ご飯のおかわりですよ」

ハート「ありがとうブレン。しかし今回も米がいくらあっても足りなさそうだな…」

チェイス「だと思って米も十分に用意してある。案ずるな」

メディック「ブレン、ご飯おかわり!」

ブレン「早っ!」

20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/28(木) 09:32:41.05 ID:g6WSU+sH0
チェイス「さあ、次を焼くぞ」

ハート「むっ?チェイス、それは焼きそばじゃないのか?」

チェイス「その通りだ」

ブレン「おや、ここで路線変更ですか?」

メディック「美味しいから構いませんけど」

チェイス「そう慌てるな。見ていろ」

ハート「今度は生地だけを焼き始めたな…その上からキャベツ、豚肉、卵…」

ブレン「…っ!わかりましたよチェイス、これはもしや…!」

チェイス「ああ」

チェイス「今度は広島風だ」ジュゥゥゥ

メディック「まあ!これがあの噂に聞く」

ハート「おお、前々から興味はあったが…実際こうして作っている光景を見ると従来のお好み焼きとは大分調理工程が違うのだな」

ブレン「そもそもお好み焼きは広島発祥ですから広島風、というのも若干おかしな感じがしますが」

チェイス「その辺に下手に口を挟むと戦争になるぞ」

ブレン「おっと、これは失言」

メディック「戦争だなんて随分大袈裟ですわねぇ。高々食べ物の事で」

チェイス「きのこ」

ブレン「たけのこ」

メディック「に、認識が甘かったですわ!」ガタガタ

ハート「俺はコアラのマーチ派だな」

チェイス「…何となく食べたくなってきたな」

ブレン「まぁ、夕食後コンビニにでも行けばいいでしょう」

21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/28(木) 09:33:54.93 ID:g6WSU+sH0
ハート「はふ、ほふっ……おお、これが広島焼きか!味も触感も全く変わるものだな」

ブレン「ええ、生地と具材を混ぜないのでキャベツのシャキシャキ感がより引き立ちますね」

メディック「この挟まれた焼きそばが、溜りませんわぁ」

チェイス「卵を目玉焼きにしようと思うのだが、中に挟むか上に乗せるか、どちらにする」

ハート「愚問だなチェイス。両方作ってくれ!」

ブレン「本当に貴方は言う人は豪気で豪胆で豪快な…あ、チェイス。私も2パターン両方に一票です」

メディック「ふぁふぁひもふぇふふぁあ」

チェイス「口の中のものを飲み込んでから話せ。何を言っているのかわからん」

チェイス「しかし、確かに愚問だったな。お前達に聞いても返答は予測出来るものだった」

ハート「ははっ、全くその通りだな」

チェイス「具に関する質問だけに、まさに具問だった」

ハート「」ブフォッ

ブレン「は、ハート!?」

メディック「ティッシュ、ティッシュはどこですの!?」

ハート「ゲホッ、ゴホッ…!き、気管に焼きそばが…」

チェイス「すまん」

ブレン「あれほど不意打ちはおやめなさいと言ったでしょう!」パチコンッ

メディック「ハートサマの腹筋は生身になってからのネクロムより打たれ弱いのですから注意なさい!」ペチコン

チェイス「痛いぞ」

ハート「ゲホッ…ゆ、油断していた…流石だなチェイス」

ブレン「ハート。貴方もそうやってチェイスを甘やかさないでください」

23: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/28(木) 09:44:17.83 ID:g6WSU+sH0
ハート「ふーむ、広島風も大阪風も甲乙付け難い…いや、食べ物に優劣をつけるなど無粋というものだな」

ブレン「広島風は具と生地が別々になっているのでキャベツや豚肉などがしっかり感じられますね」

メディック「大阪風のように生地に混ぜられていると食べやすいですわ。…あら、チェイス。この生地さっきまでよりフワフワしているように感じますわよ」

チェイス「それは生地に山芋を摩り下ろして混ぜているのだ。よりふっくらとした食感になるだろう」

ハート「おお、確かにな!こってりとしたソース味なのに幾らでも食べられそうだぞ!」

ブレン「貴方はこってりしていようが幾らでも食べるじゃありませんか…あ、お茶碗が空ですね。よそってきましょう」

ハート「おお、すまんな」

メディック「私の分もお願いしますわー。あとお茶も」

ブレン「何て厚かましく図々しく礼儀知らずな」

チェイス「待て。ならば俺も手伝おう」

ブレン「チェイス…貴方は本当に良い人ですねぇ。どこぞの腹の中も衣装も真っ黒な女も見習ってほしいものです」

メディック「あら、ここに一切れ余ってますわ」パクッ

ブレン「私の分ですよ!」

チェイス「キャベツを追加したいところだったしな。また焼いてやるから落ち着けブレン」

ハート「ははっ、本当に仲が良いな、お前たちは」





紘汰「美味っ!いやー戒斗って口と態度は悪ぃけど何でも作れるよなぁ」

戒斗「それが毎度人に飯をたかっている奴の態度か。グズグズするな、もう1枚焼けたぞ」

紘汰「お前ダンスより料理で頂点目指せば良かったんじゃね?」

24: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/28(木) 09:57:01.53 ID:g6WSU+sH0
ハート「ふぅ…結構食べたな」

チェイス「用意しておいた生地も材料も全て食べ尽くして「結構」なのか」

ブレン「チェイス、貴方も何だかんだで良く食べていたじゃありませんか」

メディック「美味しかったですわぁ」

チェイス「ふむ…では、片付けるとするか」

ハート「おお、手伝うぞチェイス」

ブレン「お皿はまとめて重ねてしまいましょうか。あ、ハート。そっちにあるやつを取ってもらえますか?」

チェイス「勘違いをするな」

メディック「え?」

チェイス「片付けるのは、このプレートだけだ」カチャッ

ハート「おお、プレート部分だけ外せるのか。これは洗うのに楽そうだな」

チェイス「そんな呑気な事をいつまで言っていられる」

メディック「チェイス、それは何ですの?変なデコボコした…」

ブレン「…はっ!ち、チェイス!まさかそれは…このホットプレートにセットで付属していた、あの…!」

チェイス「そう」

チェイス「たこ焼きプレートだ」

ハート「な、何だと…!!」

メディック「たこ焼き!」

ブレン「まさか、このままたこ焼きまでやってしまおうと言うのですか…!」

ハート「流石は、かつて死神と呼ばれた男…敵にしても味方にしても何と恐ろしい男だ…」

メディック「どうしましょう…ああ、どうしましょう…」

チェイス「プレートコウカーン」

ハート「タイプタコヤキだな!」

ブレン「ノリノリですねハート」





ジャベル「アラン様、これは…!」

アラン「ああ、教えてやろう。これはたこ焼きというものだ!」ジュゥゥゥ

ジャベル「TAKOYAKI!」

イゴール「まったく、このような非合理的なエネルギー摂取が必要とは…生身の肉体とは何と不合理な」

アラン「そうか、イゴールは食べられないのだったな」ジュゥゥゥ

ジャベル「安心しろ。お前の分までしっかり摂取してやろう」

イゴール「お、お待ちなさい!誰も食べないとは……そ、そうです!持ち帰って一度生身の体に戻って…」

25: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/28(木) 10:01:48.57 ID:g6WSU+sH0
ハート「おお、何という華麗な串捌き…チェイス、お前いつの間に、どこでこんな技を」

チェイス「近所に屋台を見つけてな。伝授して貰ったのだ」

メディック「あ、もしかしてあそこかしら。ほらハート様、あのお寺の近くの…」

ハート「おお、確かにあそこに屋台があったな。一度行ってみたいと思っていたが」

ブレン「まさか、チェイスがその屋台の味と技を覚えてくるとは」

チェイス「焼けたぞ」

ハート「素晴らしいぞ!立ち上る湯気に踊る鰹節。彩りが目にも食欲をそそる青海苔。そして鼻腔を誘惑する香り高いソース…!」

ブレン「先ほどまでのお好み焼きとほとんど材料は同じ粉ものだと言うのに…何て香ばしくて艶やかで存在感溢れる…」

メディック「たっぷりとソースを浴びているというのに、全く崩れない綺麗な丸い形…ソースに照らされても尚見ただけでわかりますわ、外側のパリッと感!」

ハート「ともすれば、中はフワフワ…といったところか。これは気を引き締めてかからないといけないな…」

チェイス(超進化への道のりより遥かに真剣ではないか)

ハート「では早速頂くぞ!」

ブレン「お待ちくださいハート!たこ焼きをお箸で食べるのは無粋というものです。今爪楊枝を持ってきます」

ハート「待ちきれん!大至急で頼むぞ!」

チェイス「ならば超重加速を使うか」ズギュゥゥゥウン

ブレン「お待ちなさいチェイス!私は超重加速に適応しーてーいーまーせーんー」

メディック「わーたーくーしーもーでーすーわー」

チェイス「急ぐ筈が逆に遅くなってしまったな」

ハート「いいから一度超重加速を解けチェイス」

27: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/28(木) 10:09:04.00 ID:g6WSU+sH0
ブレン「あふいでふっ!」ハフハフ

メディック「あふふっ!はふ、あふっ!」

チェイス「出来立ては熱いに決まっているだろう。少しは落ち着け」

ハート「はは、全くだあっふふ!」ハフホフ

チェイス「麦茶を飲め」

ハート「…んぐ、んぐ……熱いぞチェイス!」

メディック「お口の中がマックスフレアでしたわ!」

ブレン「いや、流石にアレよりはマシですけど」

チェイス(そういえばブレンは一度…)

ハート「しかし美味い!表面はパリッと、だが生地はふんわりとしていて更にその奥に待ち構えているのはプリプリの歯応えがたまらないタコ…!」

ブレン「たまりませんね、この3段構えの食感は。香ばしく柔らかく力強く…」

メディック「最高ですわ!チェイス、週3でお願いしますわね」

チェイス「念を押すが俺はお前達の敵なのだが」

メディック「そんなどうでもいい事ですわ」モキュモキュ

チェイス「…そ、そうか」

ハート「チェイス、次を頼む!今度はマヨネーズをかけて食べてみたいぞ!」

ブレン「聞いたところではポン酢や大根おろしで食べるのも良いそうですよ、ハート」

ハート「チェイスぅぅぅ!!」

チェイス「オチツケーヨ」





アデル「姉上、何をしているのです?」

アリア「アランからのお土産です。貴方もどうです?タコヤキというものだそうですよ」モグモグ

アデル「必要ありません。そのような不完全なものは」

ガンマイザー「観察終了。排除。排除」モキュモキュ

アデル「おい」

29: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/28(木) 12:30:07.59 ID:g6WSU+sH0
ハート「このカリッとした外側が素晴らしいな。食感、香りだけでなくソースの水分で形が崩れるのも防いでいるのか…はふはふ」

チェイス「出来上がりの寸前に刷毛でサラダ油を表面に塗るとそうなる」

ブレン「成程…油で表面だけ薄くコーティングされ、その部分だけより火が通る訳ですか」

メディック「ハート様、明太子マヨも最高ですわよ!」

ハート「おお、ではこっちのキムチ乗せと交換するとしようかメディック」

チェイス「お好み焼きの具の残りが有効活用出来たな」カチャカチャ

ブレン「おや、チェイスもう片付けるのですか?」

チェイス「さすがにもう生地がない」

ハート「そうか、それは残念だが仕方ないな…」モグモグ

メディック「またあし…今度のお楽しみですわね」

ブレン「また明日、と言いかけましたね今」

チェイス「何を勘違いしている」カチャッ

チェイス「片づけるのは、このプレートだけだ」

ハート「…っ!まさか、チェイス…まだ何かあるというのか!?」

チェイス「確かに用意していた生地はもう無くなってしまった。お好み焼きも、たこ焼きの分も」

チェイス「だが、俺にはまだこれが残っている」スッ

ブレン「そ、それは…!?」

メディック「何ですの?何なんですの!?」




チェイス「もんじゃ焼きだ」ジュウウゥゥ


ハート「チェイスぅぅ!」ガシッ

ブレン「素晴らしい!素晴らしいですよ貴方という人は!」ガシッ

メディック「最高のチョイスですわチェイス!」ガシッ

チェイス「呼んだか」

30: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/28(木) 12:45:19.38 ID:g6WSU+sH0






剛「…」

剛「……」

剛「………」

剛「…出やしねぇ!」ブツッ

剛「ったく…折角Vシネマ第2弾の初役決定したから祝わせてやろうと思ったのによ…」ブツブツ

剛「やっぱ今からでも姉ちゃん達のところに…いやいや、馬に蹴られたくねぇしなぁ…」デンワッ キュウニ デンーワ!

剛「…っ!ったく反応が遅ぇんだよ…」ピッ

剛「はいもしもしっ!オマエなぁこっちから折角連絡して…」





蛮野『やぁ剛、パパだよ!』





剛「オマエじゃねーよ!!」ブツッ







蛮野「相変わらず元気がいいな。どうだ、たまには親子で夕飯でも……ん?切れてるではないか」ポチポチ

蛮野「……何故だ、電話が繋がらないぞ」

004「どうやら着信拒否されたようです」

蛮野「なん……だと?」

引用元: ハート「チェイス、そこの鰹節をとってくれ」