1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/02(日) 22:12:45.54 ID:xv+qJktF0
P「テレビ局から送られてきた企画書……番組名は『アイドル達のバイト生活』か」

P「『勤労意欲復活バラエティ! アイドル達のバイトしている姿があなたを癒します!』ねぇ……」

O「とにかくうちからも一人アイドルを選出しなきゃいけないわけだけど……」

P「さて、どうしたものか」

>>5 アイドル名(765のみ) >>10 バイト名

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/02(日) 22:17:05.21 ID:YCdvmAS50
まこと

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/02(日) 22:32:15.57 ID:xv+qJktF0
真「ボクが選ばれたんですか?」

P「ああ、真の担当するバイトはディーラーだな。カジノでルーレットとか回す人だ」

真「ふぅん……」

P「なんだ、不満そうだな」

真「いえ、ただ……どうせならケーキ屋さんとかお花屋さんで働きたかったなぁって」

P「ああ、確かにディーラーの制服はボーイッシュって感じだもんな」

真「ボクだってたまには女の子らしい格好でテレビに出たかったのに……」ブスッ

P「まぁ、この仕事頑張ればもしかしたら次の出番もあるかもしれないから頑張ってくれよ」

真「ちぇっ、分かりましたよ。……それじゃあ行ってきます。プロデューサー」

P「ああ、頑張ってくれ」

P「……行ったか。大丈夫かなぁ、真。ディーラーなんて器用さが要求されるだろうに……」

P「若干心配だが……まぁハプニングがあったらあったでTV的には面白いのか」

P「とりあえず……俺は営業行かないとな……」

14: 安価間違えちゃったけど続けるの 2013/06/02(日) 22:37:29.63 ID:xv+qJktF0
一日目

カジノ

真「よろしくお願いしまーす」

先輩「……しゃす」

真「ボク、ディーラーってどういうお仕事なのかよくわからないんですが……今日は何をすればいいですか?」

先輩「あっちでトレーニングして、おきゃーさんにカジノ楽しんでもらりゃーいーっす」

真「え……それだけ?」

先輩「……うっす」

真「わかりました、それでは失礼します」

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/02(日) 22:55:23.09 ID:xv+qJktF0
真「マグロ漁船……ですか……」

P「ああ、すまん、真」

真「なんでプロデューサーが謝るんですか。テレビ局から依頼が来たんだからしょうがないですよ、はは」

P「まあそうなんだが……アイドルがマグロ漁船っていうのはな……」

真「いいんです。どうせボクなんて、世間では真王子なんて呼ばれてるんですから」

P「真……」

真「しっかりやって来ますよ! もしかしたらプロデューサーにマグロをプレゼント出来るかもしれませんね! はは」

真「それじゃあ行ってきます! プロデューサー」

P「お、おう」

P「完全に笑顔が凍ってたけど……大丈夫かなぁ、真」

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/02(日) 23:01:29.39 ID:xv+qJktF0
一日目

マグロ漁船

先輩「おう、兄ちゃん! よろしくな!」

真「はい……今日から三日間、お世話になります……」

先輩「なんだ、テンションひくぃいぞ!」バンバン!

真「痛! もう! そんなに強く叩かなくたっていいじゃないですか!」

先輩「でけぇ声出せるじゃねえか。それにしても兄ちゃん、良いガタイしてんな。なんかやってたのか?」

真「一応空手やってましたけど……」

先輩「はぁん、胸も結構ハト胸ってかんじだもんな」パイタッチ

真「きゃっ! な、なにするんですか!」

先輩「ああ、割と柔らかくていい筋肉してるな。ん……なんだ?」

AD「ゴニョゴニョ」

先輩「え、この兄ちゃんが……女?」

真「…………」

先輩「参ったな、こりゃ……」

55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/02(日) 23:25:33.54 ID:HvN1Yduq0
先輩「まあ、女の子でもできる仕事はあるけど」

真「はい……がんばります……」

先輩「基本うちの船は日帰りだから、船の中で寝なくていい」

真「そうなんですか?」

先輩「蟹工船みたいな事はないけど、気合入れないと危険だから厳しいこというぞ。大丈夫か?」

真「はい、道場で鍛えました」

先輩「そっか。一回乗ったら帰るまで降りれないから今日は1日乗ってもらうぞ」

真「はい!」

真(はあ……今の僕全然可愛くない……)

先輩(この子が一番嫌だろうな)

67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/02(日) 23:40:44.37 ID:HvN1Yduq0
出航

D「じゃーぼくらハンディとかカメラ持って録ってるんで」

先輩「揺れるから気をつけてな」

真「つなぎに長靴に、救命胴衣。イケメンだなー僕(棒)」

AD「真さんゴニョゴニュ」

真「ワーオ」

先輩「いかすじゃねえかにいゲフンねえちゃん!さすがあいどるはかわいいぜ(棒)」

真「にいちゃんでいいですありがとうございます」

D「これは数字とれるな」

69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/02(日) 23:49:10.18 ID:HvN1Yduq0
真「つなぎに長靴に、救命胴衣に、ねじりハチマキ。まこりんかわいー(棒)」

先輩「じゃあまこりんは、この袋に餌を詰めてくれ。一本釣りはこいつを垂らすんだ」

D(まこりんよび……だと……。マグロ漁師の空気読みスキルパネエ)

真「へー、これでマグロを釣るんですか?」

先輩「こいつをマグロのいる深さまでたらして、食いついたら引き上げる。簡単だろ?」

真「こんな感じですか?」

先輩「おーいいねー、じゃんじゃん詰めちゃってくれ」

D(ゴニョゴニョ)

AD(ゴニョゴニョ)

73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/02(日) 23:56:02.34 ID:HvN1Yduq0
真(考えろ……考えろ真……僕はできる『女』……かわいさをアピールする方法が何かあるはず……!)

D「とか考え出してる頃だから、何か考えよう」ゴニョゴニョ

AD「やっぱ綱引っ張る画面じゃないすか」ゴニョゴニョ

D「だが漁船の人が真王子を女だと知った以上、イケメンアピールをしてもらわなければ難しいな」ゴニョゴニョ

AD「あちゃー、安全管理とかでうるさいですもんねー」ゴニョゴニョ

D「ああ。スポーツのできるイケメンアイドルという説明で了解とってたから断られるかもな」ゴニョゴニョ

AD「何か方法があれば……」ゴニョゴニョ

D「考えるんだ……突破口は必ずある……!!!」ゴニョゴニョ

真(何かあやしい……あのD僕にイケメンを求めてくるから苦手なんだよな……)

77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/03(月) 00:07:27.94 ID:cdoXiJpF0
先輩「なあまこりん、これが一本釣りで使う縄だ」

真「へえ、細いですね。もっと太くておっきいと思ってました」

先輩「ああ、夜に使うなら太くて大きいほうがいいな」

真「ふぁっ!?」

先輩「これは合成繊維で強いんだ。俺のジジイの頃から使い出した」

真「お、おう?」

先輩「かわいーなー、俺の知り合いで一人もんいるが、Do-Dai?」

真「え?え?何言ってるんですか?」

AD(漁師パネエエエエエエエエエエエエエエエエエエ)

D(流れるようなセクハラ、さすが海流の流れを読むだけの事はあるが、使えんなこの画)

80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/03(月) 00:16:03.88 ID:cdoXiJpF0
先輩「……」チラ

D ビクッ

AD ビクッ

先輩「……」

先輩「なあまこりん」

真「なんでしょうか先輩」

先輩「そこにある撒き餌の袋、前の方持ってってくれ」

真「はいわかりました」ヒョイ

先輩「……まあいいだろう」

D ホッ

82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/03(月) 00:24:27.77 ID:cdoXiJpF0
夕暮れ

先輩「今日は坊主だな。引き上げるか」

真「一匹も釣れませんでしたね」

先輩「一本釣りは釣れたらでかいからな。すぐに〆て氷水にぶっこんだら、普通のマグロより鮮度がいい」

真「へえ。すごいですね」

先輩「こないだは一本×××万円で売れたから、まあ儲けたな」

真「×××万円!?すごい!?」

先輩「おうよ。俺等が釣るマグロは全部高級品だからな」

真「へー」

先輩「釣れたら食わせてやるよ」

真「ありがとうございます!」

AD(なんでマグロ漁船を企画したんだろうこのD)

D(くっそNHKじゃねえぞもっとイケマコとりてえんだよ)

83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/03(月) 00:33:40.23 ID:cdoXiJpF0
先輩の家

真「おじゃましまーす」

先輩嫁「はじめまして嫁です」キラリ

先輩母「母です。むさくるしい家ですが、どうぞ」ティラーン

先輩「おいばばあにおばさんなに本気の化粧してんの」

先輩嫁「え?いつもと変わらないわよ?」

先輩母「憎まれ口ばっかり利いて、こんなに美人な母親に何を言うんだい」

真「そうですよ。親しき仲にも礼儀ありですよ。女性に失礼です」

先輩嫁「イエーイ」

先輩母「イエーイ」

真「イエーイ」

D(先輩一族はいいキャラしてるな……)

84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/03(月) 00:39:07.55 ID:cdoXiJpF0
夕食

ヘーコノニモノオイシイデスネー
オイシーノヨー
ドウヤッテツクルンデスカー
コレハネーキャッキャ

撮影バス

D「今日は俺達も坊主だったな」

AD「えー菊池さん可愛かったじゃないですか」

D「あのな?菊地真は真王子の画を撮らないと数字が取れないんだよ。わかる?」

AD「いーと思うんですけどー」

D「ツナギ着て掃除したり餌運んだりじゃあなあ。明日次第だな」

AD(でたDの人の話きかないバリア)

98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/03(月) 00:52:25.65 ID:cdoXiJpF0
2日目未明

先輩の家

真「おはようございます!」

先輩嫁「おはよう真ちゃん」

先輩「防虫剤くさい布団でごめんな」

先輩母「お客さんになんてこというんだいこの子は」

P「真は頑丈なんで布団さえあれば大丈夫ですよ」

真「なんか言い方ひっかかるなあ……、って、プロデューサー!?」

P「悪い悪い飛行機の時間間違えて遅れた」

真「プロデューサーが来るって聞いてませんよ?」

P「そうだっけ?じゃあ帰る」

真「いや、仕事で来たんですよね?」

P「冗談だ」

101: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/03(月) 00:58:46.68 ID:cdoXiJpF0
先輩「……」ギロ

P「……」ジッ

先輩(こいつ……)

P(只者じゃない……)

真「プロデューサー?」

D「この方がマグロ漁船で真さんに教えていただいている先輩さんです」

P「菊地真のプロデューサーです。うちの真がお世話になっています」

先輩「いえいえ、こちらこそ船の仕事を手伝ってもらって助かっています」

P「ははは。なにかと至りませんので、失礼をしていないかと」

先輩「こんな可愛いアイドルに船に乗ってもらってみんな喜んでますよ」

真「漁師か……」

P「ふぁっ!?」

103: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/03(月) 01:06:52.19 ID:cdoXiJpF0
漁船

先輩「今日もよろしく。昨日とそんなに変わらないから」

真「はい!よろしくお願いします!」

D「ちょっとプロデューサー氏話が」スッ

P「なんですか?」

D「イケマコを撮りたいんだけど、なんか考えてよ」

P「え?マグロ漁船でイケマコ撮れてないの?」

D「あの先輩が真君を女の子扱いするんだよーセクハラで照れちゃってもー」

P「真が恥らうレベルか。なかなかやるな」

D「え?」

P「これは負けてられんな。私に任せてください。これでもプロデューサーですから」

D「おいおっさん?」

105: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/03(月) 01:17:17.84 ID:cdoXiJpF0
真「餌の袋はこんなもんか……」

先輩「今日もあんまり手応えないな」

真「マグロってどのくらい釣れるんですか?」

先輩「さあ。釣れなさ過ぎて廃業する船もあるぐらいだし」

真「厳しいですね」

先輩「そういう時に陸で待ってる女房が内助の功の見せどころよ」

真「夫婦で支えあうんですね」

先輩「だからさー俺のダチで」

真「お断りします」

106: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/03(月) 01:18:01.35 ID:cdoXiJpF0
先輩「まこりん器量いいし真面目だしさーそいついい奴なんだよー」

P「いい奴だろうががまだお嫁には出しません」スッ

真「プロデューサー……」ドキドキ

先輩「おー?なんだい漁師の嫁が気にくわねえか?」

P「白無垢かウェディングドレスか検討中ですので」

先輩「なるほどな?」

真「えー、両方着たい……」

D(このアバズレがあああああああああああああ)

AD(まこりんかわいい//)

108: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/03(月) 01:26:47.77 ID:cdoXiJpF0
AD「あっ、なんかあの人綱ひいてる」

D「マジか!?マグロか!?画撮るぞ!」

先輩「テレビの人は目ざといな。落ちんで下さいよ!」

P「マグロを釣るシーンは使いまわし出来ますから」

先輩「色々考えるな」

AD「まこりん来て!カメラに一緒に映って!早く!」

真「は、はい!」

先輩「レーダーだと他にもいるな。今日はアタリかも知れん」

P「釣れたらちょっと食べてみたいのですが」

先輩「まこりんだけな」

P「Oh……」

111: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/03(月) 01:37:27.16 ID:cdoXiJpF0
真「キターーーーーーーーーーーーーーーー」

AD「キt」

D「お前は叫ぶな」

ビチビチ

先輩「これをエラとってワタとって氷水につける。これ包丁。まこりんやってみ?」

真「え?え?」

P「ここは私が」

先輩「どけじゃまだ」

D「カメラの前に立たないでもらえます」

P「ひどい」

ガスッ ガッ バサッザッ

真「わー」

D「いい感じに取れたな」

AD(Dのマジな目久しぶりに見たそんなにマグロすごいのか)

112: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/03(月) 01:48:43.15 ID:cdoXiJpF0
先輩「で、これを氷水にぶっこんで持って帰る」

真「間近でみると凄い迫力ですね」

先輩「知り合いの卸が競り落としたら分けて貰えるから、明日の晩は刺身かもな」

真「そういえば売り物なんですよね」

D「×××万円か……。ちょっと製作に電話してくる」

AD(今の一瞬で金を動かす決断をした!?マグロ競り落とす気なの!?)

P「×××万円か……。ちょっと伊織に電話してくる」

AD(伊織って水瀬伊織?なんで?)

114: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/03(月) 01:55:12.32 ID:cdoXiJpF0
D「ほら、スポンサーの担当者マグロ好きじゃないですか。今回は食いつくと思うんですよねー」

P「やよいがなー、こないだ回転寿司おごってやったんだけど、弟さん達がマグロ好きだって話でさー」

AD(俺はもしかしたらなにか恐ろしい光景をみてるのだろうか)

先輩「またきたぞ!今日は大量かもな!」

真「すごいですね!」

AD「すぐカメラ回しますんでちょっと待っててもらえます!?」

船員「ばかかお前マグロにいえ!」

先輩「なあまこりんも釣ってみる?」

真「はい?」

先輩「マグロ」

AD「あ、こっち撮るんで待たなくていいです!」

船員「待ってねえよハゲ!」

115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/03(月) 02:06:11.08 ID:cdoXiJpF0
先輩「こう、腰がな」

バン

真「ふぇっ!?」

先輩「据わってないと海に引きずり込まれる。浮いてりゃ海から救い上げるのは簡単だが、綱やスクリューに巻き込まれたりする」

真「は、はい」

先輩「救命胴衣無しで30kg米袋と同じ重さのマグロ釣り上げるって、できる?」

真「米袋なら持てます」

先輩「じゃあとりあえず綱だけもってみる?」

真「はい!やらせてください!」

先輩「かわいくなくなるけど、いい?」w

真「かわいくなくてもマグロ釣ってみたいです」

先輩「やっぱりかわいー」

真「うぇ?」///

116: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/03(月) 02:10:45.51 ID:cdoXiJpF0
P「待ってください、クロマグロとかだったらどうするんですか!?うちのアイドルに危険な事は」

先輩「100キロ超えたら俺でも1人じゃ無理だそん時いうから黙ってろ」

P「はい」

先輩「餌に食いついてから1時間以上は引っ張って弱らせる。引き上げるのは俺達が手伝う。出来るか?」

真「出来ます!」

先輩「OK。おい、もう一本出せ!」

D「引き揚げる瞬間のまこりんが欲しいんだけどな画的に」

AD「いや十分イケマコでしょう」

117: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/03(月) 02:15:38.53 ID:cdoXiJpF0
昼過ぎ

AD「あれ撮ってきていいすか!?」

D「おうこっち予備あるから」

AD「うぃっす!」

真「こないにゃー」

D「こないね」

P「食べちゃいたいくらい可愛い真を餌にするというのはどうだろう」

真「本気で泳ぐと可愛くならないので」

D「なるほどそれは名案かもしれないですね」

真「なにいってるんですか!?」

クイ

118: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/03(月) 02:22:21.25 ID:cdoXiJpF0
クイ

真「なんかさっきから綱が重たいな」

クイ クイ

真「もしかして……」

グイ グッ

真「……!なんか、引っ張られる!!!」

D「きた!?」

P「なん……だと……?」

先輩「そっちもきたか!そのまま綱持っとけ!」

グワッ

真「うわっ……!……すごい引きだ」

119: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/03(月) 02:25:49.51 ID:cdoXiJpF0
1時間後

真「結構疲れますね……」

先輩「だろうな。なかなかやるじゃねえかまこりん」

D「地味だな」

P「俺的には真の苦悶の表情がとてもポイントが高い」

AD「なんか色気ありますよね」

先輩「ああ。いい赤ちゃんが産めそうだな」

D「最低だなお前ら」

P「まかせておけ」

先輩「引き揚げるぞ!クレーン回せ!」

121: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/03(月) 02:32:14.78 ID:cdoXiJpF0
ガスッ ガッ バサッザッ

真「あれを僕が……」

P「そうだ。1時間なら十分に安産と言っていい。自信を持て」

真「ああ、プロデューサーが捌かれて、プロデューサーがぶっこまれる氷水は冷たいんだろうな……」

P「なぜマグロの部分がプロデューサーになるのですか真さん」

ザバーン

AD「いい画とれましたよ!」

D「そうだな。向こうまだマグロ釣ってるから撮ってこい」

AD「マグロはそんなに金になるのですか」

D「そういうのを売るノウハウがあるんだ。お前には十年はやい」

AD「とってきまーす」

124: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/03(月) 02:39:32.47 ID:cdoXiJpF0
2日目夜

漁協

船長「本日はおかげさまでナンタラカンタラ」

先輩「船長!まこりんのおかげさまだろ!」

船長「おう、何年ぶりかの大漁だったからな!せーの!」

マコマコリーン!!!

真「ふぇぇ、恥ずかしい」

P「氷水が足りないとか言ってたから、相当なんだろうな」

先輩「今日はテレビも来てるから、漁協がマグロ一本買ったんだ。『撮影される用』にな」

P「生々しいけどこれってテレビなのよね」

D「あのお金はプールしておくか」ボソ

AD(この人マグロ買う費用を裏金にする気だあああああああ)

126: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/03(月) 02:47:06.05 ID:cdoXiJpF0
AD「一本釣りのマグロうめええええええええええええええええええええええええええええええ」

D「明日も早いからこの宴会終わったら寝ろよ」

AD「ええ!?先輩さんの船明日お休みですよね!?漁場譲っちゃったから!」

D「お前が乗るんだよハンディ持って」

AD「えええええ」

D「その画うちの会社の儲けになるから釣ってるシーン絶対撮ってこいよ」

AD「運すらも業務命令すか」

D「当たり前だ運も実力のうちだ」

先輩「テレビってすげえな」

P「そうですねー(棒)」

127: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/03(月) 02:54:05.99 ID:cdoXiJpF0
先輩嫁「これサンカクっていうのよ。たべてみ?」

真「はあ」

モグモグ

真「はあ、おいしい!」

先輩嫁「おいしいのよ。魚の尻尾だけど、泳ぐときによく動かすから、脂がすごくのってるの」

真「おいしいですね!すごい!」

先輩嫁「みんな縁起担いで真ちゃんに出せってさ。私も真ちゃんに食べてほしくて」

真「?」

先輩嫁「トロ食べなさいトロ。おいしいわよ」

真「いや、そんな悪いですよ」

先輩嫁「カメラさーん真ちゃんがトロ食べるって」

AD「あざっす」

真「」

128: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/03(月) 03:01:27.45 ID:cdoXiJpF0
ワイワイ

P「サンカク、撮りにいかなくて良かったんですか?」

D「あんなのアラじゃねえか。数字にはならんね」

P「1つの魚から少量しか取れない部位、サンカク。知る人ぞ知る幻の」

D「どうでもいい。説明に5分もかかる新情報なんか割にあわねえんだよ」

P「ツンデレ乙」

D「変態に言われたくない」

P「うちの真はどうでしたか」

D「ああ、キャラとプライベートの使い分けぐらいしてもらいたいもんだな。こっちも生活かかってるのになにが『本当の自分』だ」

P「プロデューサーとしてはなかなか可愛くて」

D「視聴者には関係ない。イケマコに金払うんだからイケマコ撮らせろ」

P「善処します」

D「だろうな」

130: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/03(月) 03:06:47.75 ID:cdoXiJpF0
3日目

真「今日は出航しないんですね」

先輩「出航しない日は船の掃除だ」

真「頑張ります」

P「船と言えば江戸時代に大根売りが舟で」

真「奥さんが大根を返しに言ったら逃げたんですよね」

P「サゲを知っているとは真さすがマコマコリンと呼ばれるだけの事はあるな」

真「プロデューサーが聞かせたんでしょうが!」

先輩「何の話?」

P「落語の話でして」

真「そんな話いいから!やめてください!」

D(変態だなあ)

131: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/03(月) 03:15:08.81 ID:cdoXiJpF0
先輩「しっかし、サンカクを撮らないとは、テレビの人は分かってないのかな」

D「……今回は菊地真が主役ですので」

P「ADがその時だけ離れ」

D「マグロなんかどうだっていいんですよ。本当は何が良いかとか、テレビではどうだっていい」

先輩「あんたはどうなんだよ、テレビで本物が映らないっておかしいんじゃねえ?」

D「視聴者と人間は違うものです。視聴者に真実は必要ない」

先輩「俺も視聴者なんだけど?」

D「俺も視聴者ですけど?」

P「Oh……」

132: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/03(月) 03:24:45.55 ID:cdoXiJpF0
一ヵ月後

やよい「あのマグロおいしかったです」

伊織「ああ、真が釣ってきたっていうマグロね。番組も迫力があったわね」

やよい「弟たちがテレビ見て『あのマグロだよね!』って言って、すごく喜んでました」

伊織「でしょうね」(良い値段したもの)

やよい「私も漁船のバイトしたいです」

伊織「やめておきなさい。マグロなんて真にしか無理よ」

やよい「だよねー……」ショボン

真「おはようございまーす」

やよい「あっ、真さん!昨日の番組見ました!」

真「あー、あんまり可愛くなかったけど……」

やよい「すごく格好良かったです!私もマグロ釣りたいです!」

真「ははは……」

135: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/03(月) 03:29:43.91 ID:cdoXiJpF0
P「テレビ局から送られてきた企画書……番組名は『アイドル達のバイト生活2』か」

P「『勤労意欲復活バラエティ! アイドル達のバイトしている姿があなたを癒します!』ねぇ……」

O「……」

P「さて、どうしたものか」

O「この、地下鉄の土木工事って何考えているのかしら」

P「それは見なかったことにしましょう。ご実家的にまずいと」

O「受け入れ先が、萩原建設ですけど……」

P「見なかったし何も聞かなかった」

fin

引用元: P「アイドル達のバイト生活」