1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/09(日) 23:35:33.52 ID:ELeKXLgpO
広「どうするんだよ、ぬ~べ~!」

ぬ~べ~「無理だ…ニート神には勝てん。霊力が桁違いだ」

響子「そんな…」

美樹「なんとかしなさいよ克也!」

克也「なんで俺に言うんだよ!」

まこと「怖いのだ~…」

たかし「オォオォオォ」

ぬ~べ~「いかん、怒り出したぞ!恐らく腹が減ったんだろう。ニートの生活は不規則だからな。床ドンが来る前に逃げるんだ!」

広「あわわわ…」

響子・美樹「きゃああああ!」

克也「ひぃいいい!」

まこと「うわああああ!」

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/09(日) 23:47:04.11 ID:ELeKXLgpO
ぬ~べ~「なんとか間に合ったか…」

広「ぬ~べ~、ニートってなんなんだよ?」

響子「妖怪なの?」

ぬ~べ~「そうだな…もともとは親のスネをかじり続けるだけの餓鬼のような人間だった者がいつしか自分の部屋とトイレの距離がありすぎることへの怨みが募りあんな風になってしまったんだ」

美樹「そんなのペットボトルにすればいいじゃない。逆ギレにもほどがあるわ」

ぬ~べ~「尿はできても脱糞は難しいだろう」

美樹「あ…」

克也「鬼の手で切り裂いちゃえばいいじゃんか!」

ぬ~べ~「無駄だ。切り裂いたところですぐネット上に拡散し2チャンネルで叩き出すだけだ」

まこと「たかしを倒す方法はないの?」

ぬ~べ~「一つだけ心あたりがある。賭けになるがな…」

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/09(日) 23:55:29.93 ID:ELeKXLgpO
J( 'ー`)し「たかしを…ですか」

ぬ~べ~「ええ。もう俺の力ではどうすることもできません。あなたに頼るしか…」

J( 'ー`)し「………」

広「お願いします、たかしのせいで俺たち集団登下校義務づけられてて困ってるんです」

響子「低学年の女の子が襲われてもう何人もトラウマになってるんです!」

美樹「絶対次はあたしがターゲットになると思います!」

克也「俺には妹がいて…まなみって言うんですけど…心配で…たかしに襲われたらと思うと…俺…俺…!」

まこと「お願いしますのだ!みんなを助けて欲しいのだ!」

J( 'ー`)し「……わかりました。やれるだけのことはやってみましょう」

ぬ~べ~「本当ですか!よろしくお願いします!」

みんな「お願いします!」

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/10(月) 00:05:25.53 ID:X+kNZ3yAO
ドンドンドンドンドンドンッ!!

メシ モッテ コイ バ バ ア!!

ゴゴゴ…

ぬ~べ~「もう時間がない。急ぎましょう!」

J( 'ー`)し「ええ…」

部屋の前

ぬ~べ~「始まるぞ。かーちゃんの除霊が」

響子「かーちゃんはなんでたかしのエサにメッセージカードを入れてるの?」

ぬ~べ~「あれは両親の呵責と言って、ニートを除霊する方法ではわりとポピュラーなものだ。お前も画像を見たことあるだろう」

響子「ああ、まだ間に合うから部屋から出てきてってやつね」

J( 'ー`)し「たかしごはんだよ。ここ置いと…」

ガチャ サッ バタン!

広「ひぇ~、言い終わる前にエサだけ取っちゃったよ」

美樹「素早いわね…」

ぬ~べ~「食べ終わるまで様子見だな」

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/10(月) 00:16:00.85 ID:X+kNZ3yAO
………。

ぬ~べ~「だめか…」

J( 'ー`)し「そのようで」

広「くそっ、たかしには人間の心がねーのかよ!」ドンッ

ぬ~べ~「よせ広!ニートを無闇に刺激する!床ドンに対抗したドアドンだと向こうが思えば取り返しがつかなくなるぞ!」

広「あ、ご、ごめん…」

ぬ~べ~「ニート退治にはこちらにもリスクがあることを忘れるなよ。ではかーちゃん、次にうつりましょうか」

J( 'ー`)し「ええ…力至らず申し訳ありません」

ぬ~べ~「いえ、そんなことは…」

美樹「あ、待って!ドアの隙間からさっきのメッセージカードが!」

ぬ~べ~「ん?なんだと…?」スッ…

27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/10(月) 00:22:18.05 ID:X+kNZ3yAO
ぬ~べ~「こ、これは…」

広「どうしたんだよぬ~べ~?」

響子「なになに?」
カード裏面

コミック  
ライフガード
おにぎり

美樹「なんなのこの箇条書きは?」

ぬ~べ~「たかしが今欲しいものリストだ。メッセージカードを逆手に取って自らの要求を通して来やがった。かーちゃんに買って来いと言っているんだ」

響子「そんな…」

美樹「なによこれサイテー!それになに、今エサ食べたばっかのくせにまだおにぎり食べたいわけ?ニートの欲望はそこ知らずね!ちょっとはあたしを見習って慎ましやかに生きなさいよ!」

響子「あんたのどこが慎ましやかじゃ」

克也「それによ、コミック  ってなんだよ!どーりで小学生が狙われるはずだぜ!」

まこと「変 なのだ!」

ぬ~べ~「お前らあまり言い過ぎるなよ。一応かーちゃんの手前なんだから」

みんな「は~い…」

J( 'ー`)し「おほほ…」

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/10(月) 00:33:47.66 ID:X+kNZ3yAO
広「ぬ~べ~、かーちゃんはなにをしてるんだ?」

ぬ~べ~「練炭だな。もう情に訴えてもしょうがない、人の心が残っていないと判断したんだ。力わざだが、もうこうするよりしかたない」

響子「たかしを殺すってこと?」

美樹「あはは、いーじゃないバルサン炊かれたゴキブリみたくなっちゃうんじゃないの?」

広「ははは、ばっちりな例えだな!」

克也・まこと「あははは!」

ぬ~べ~「殺しはしないさ。部屋から出てきたところを抑える。たかし系列のニートは小学生を襲う時以外は自分の部屋にこもりがちだ」

ぬ~べ~「ひどいたかしなんかだと面倒くさいからと自分の代わりにかーちゃんに小学生を襲わせる奴もいる」

ぬ~べ~「そんなたかしだから、世界の全てが自分の部屋だけで回っているんだ。自分の脳、部屋だけがたかしのリアルだと言ってもいい」

ぬ~べ~「そんな虚構の世界を壊し、現実に連れ戻すことが目的だな」

響子「へぇ…」

広「なんだかむずかしいなぁ」

克也「ったくたかしのクセに面倒くせーぜ」

ぬ~べ~「ん、始まるぞ」

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/10(月) 00:43:44.70 ID:X+kNZ3yAO
モクモクモクモクモクモクモクモク…

ぬ~べ~「お前ら、煙は吸うなよ。人体には有害だからな」

響子「げほっ、う、うん」

広「わかった」

ぬ~べ~(さぁどうなる?)


………。

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/10(月) 00:45:02.74 ID:X+kNZ3yAO
広「練炭が……」

響子「灰になっちゃった…」

J( 'ー`)し「………」

ぬ~べ~(おかしい…ここまでして出てこないとは…まさか死んで…いや待てよ…?)

J( 'ー`)し「換気されましたね」

ぬ~べ~「やはりそうですか…」

美樹「窓を開けたのね?卑怯な奴!」

広「ちくしょー、どーすりゃいいんだよ!?」

ぬ~べ~(く……打つ手無しか。ならば俺が命に代えてもたかしを封印してやる。俺の生徒に手は出させん!)

J( 'ー`)し「おやめなさい。あなたはまだ若い。それに生徒たちも悲しみますよ」

ぬ~べ~「!」

ぬ~べ~「しかし…」

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/10(月) 00:53:39.26 ID:X+kNZ3yAO
J( 'ー`)し「これは使いたくなかったのですが…致し方ありません」スッ

ぬ~べ~(なんだ…?)

J( 'ー`)し「宇宙天地 与我力量 降伏群魔 豪来曙光…我が左手に封じられしハロワよ…今こそその力を…示せ!!」カッ

ぬ~べ~(な、なに!?かーちゃんの霊力が跳ね上がった!?それにあの手…何者なんだこの人は…)

J( 'ー`)し「破ァ!!」

轟!!!

広「す、すげぇ…あのドアが一撃で…」

響子「それにあの音…熱膨張しそう…」

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/10(月) 01:02:46.01 ID:X+kNZ3yAO
たかし「オォオォオッ…テメッ、こ、ちょなに勝手にへぁ、部屋入って来てんふぁババア!!」

ぬ~べ~「みんな気をつけろ!久しぶりに喋ったから上手く舌が回ってないぞ!」

J( 'ー`)し「たかし…かーちゃんは待ったよ。猶予も十分与えたそれなのに働きもせず毎日毎日ゲームパソコンマンガ    …昼と夜も裏返っちゃって…」

J( 'ー`)し「それだけならまだしも小さい子にイタズラして…いい歳して…もうだめだよ」

たかし「なっ、にがはあ?うるせんだよババアオイマジほんと…逆らうなよ!」

J( 'ー`)し「無に還りな!!」シュッ

たかし「ぎゃっ!」ザン

バシュゥゥウ!

ぬ~べ~「終わったか…」

広「すげぇ…」

美樹「鬼の手のぬ~べ~よりよっぽど強いじゃないかーちゃん…」

J( 'ー`)し「………」

46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/10(月) 01:10:48.60 ID:X+kNZ3yAO
こうしてぬ~べ~達一行はたかしのいない日常に帰っていった。

広「しっかしすごかったよなあのかーちゃん」

響子「そうね。あのたかしを一発だもの」

美樹「もうぬ~べ~なんて要らないんじゃない?」

ぬ~べ~「あのなぁ…」

克也「なんにせよまなみが襲われる前にたかし事件が解決して良かったぜ」

美樹「ほんとシスコンねあんたは」

克也「い、いいだろ別に」

まこと「でもあのかーちゃん…寂しそうな顔をしていたのだ」

広「…まあ、な。一応息子だったんだしな」

みんな「………」

美樹「あーもういいじゃない!たかしも悪いんだし因果応報ってやつよ!もうこの話はやめましょうよ」

広「そうだな。もうたかしはいないんだからな」

47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/06/10(月) 01:19:24.17 ID:X+kNZ3yAO
ぬ~べ~「だがたかしはいつ何時どこにでも発生する。生が淀み欲望のみに生きれば誰でもたかしになる可能性があるんだ」

響子「こ、怖いこと言わないでよ…」

ぬ~べ~「ま、お前らは大丈夫だ。それに例え道を外れたとしても俺が必ずお前らを助けてやる。地獄から這ってでもな」

美樹「職を無くして一番無職たかしになりそうなのはぬ~べ~だけどね~」

響子「貧乏神にも好かれてたしね」

広「たかしがたかしを助けるって言っても説得力ねーな」

克也「共食いが始まるぜ」

まこと「極限状態のハムスターみたいなのだ」

ぬ~べ~「お前らな~!」

みんな「あはははは!」

ニートはどこにでもいる…
そう、あなたの町にもたかしがいるかもしれない…

オォオォオォオォオォ…



引用元: たかし「オォォォオォ」 ぬ~べ~「くっ、なんて妖気だ」