1: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/15(土) 22:09:53.85 ID:p36glkAMo
お久しぶりです。今回も今までより一層のほほんとした作品ですが、肩の力を抜いて読んでもらえれば幸いです。それではどうぞよろしくお願いします




両津「ふぅ、しかし突然暑くなったな。パトロールも楽じゃないぜ」

両津「こういう日にはキンキンに冷えた日本酒で景気づけするのが1番!」ガララ

両津「おーい、冷酒をくれ」

大将「あいよ!よーく冷えてますよ」

両津「違うそのコップじゃない。あそこに置いてあるジョッキでくれ」

大将「え?はあ…」トクトク

両津「」グビグビグビグビグビ

両津「ぷはー!やっぱ暑い日にはキンキンに冷えた辛口の日本酒に限るぜ!」

大将「」


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2: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/15(土) 22:12:20.95 ID:p36glkAMo
楓「ふふ、いい飲みっぷりですね、お巡りさん」

両津「ん?何だ姉ちゃん。昼間っから1人でヤケ酒か?」

楓「私は今日はお休みなので、1人でちびちびと楽しんでるところです」

両津「ほーお。今時珍しい女だな。姉ちゃんもイケる口なのか?」

楓「うふふ、こう見えて事務所では大酒呑みで知られてるんですよ?」

両津「へえ、お前のところの同僚が羨ましくなるな。こんな美人で酒の飲める姉ちゃんがいるなんてよ」

楓「裏山が羨ましい…うふふ」

両津「…?っていかん!そろそろ戻らないとまた部長に高度15000mから突き落とされる!じゃあな姉ちゃん」

楓「ええ、さようなら。ふふ、面白いお巡りさんだったわ」


4: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/15(土) 22:15:58.97 ID:p36glkAMo
ある日


両津「久々にシンデレラプロに顔出してみるか。今回はモバPとやらに会えるかも知れん」

テクテク

両津「今日は気をつけないとな。また美世のバイクに轢かれるかも知れん」

ブォオオオオオオオン!

両津「甘い!」サッ

ド    ガ    !

両津「ててて…今日は2台バイクがいたのか…」

美世「あら?両津さんこんにちは」

拓海「何だ勘吉じゃねえか。他の奴じゃなくてよかったぜ」

両津「人を撥ねた奴の台詞じゃないだろ!」

美世「今日も遊びに来たの?」

両津「ああ。暇だったんでな」

拓海「悪いけどアタシらはこの後用事があるからバイク置いたらすぐ出るぜ」

両津「そうか。比奈や乃々でもいればいいんだが」

5: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/15(土) 22:17:39.26 ID:p36glkAMo
両津「うおっす」

志乃「あら、どちら様かしら?」

早苗「あたし達は警察のお世話になるようなことはしてないわよ?」

留美「あなたも元婦警じゃない…」

楓「あらこの間のお巡りさん?」

両津「お?この間の姉ちゃんじゃねえか。姉ちゃんもアイドルだったのか」

楓「はい、高垣楓と言います」

志乃「楓の知り合い?」

楓「ええ、さっき話したお巡りさんです」

早苗「ああ、日本酒と焼酎混ぜてジョッキ3杯一気に飲んだって言う?」

両津「近からず遠からずだが…」

留美「それで、お巡りさんがどんなご用件?」

両津「いや、ただ遊びに来たんだが…。今日は比奈と乃々はいないのか」

留美「あら、拓海ちゃんの言ってた汚いゴリラ警官ってあなたのことかしら?」

両津「あの野郎…また人の知らないところで好き勝手言いやがって…さっきシメとけばよかった…」ワナワナ

6: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/15(土) 22:19:20.27 ID:p36glkAMo
両津「ってそういえばさっき元婦警がいるって言ってたがこのちっちゃいのがか?」

早苗「ちっちゃいのって何よ!あたしには片桐早苗っていうちゃんとした名前があるのよ!」

両津「片桐早苗…?どっかで聞いたことあるような…」

両津「げっ!もしかして喪葉枡署のイカレた小型戦車ってお前のことか!?」

早苗「昔のことをほじくり返すんじゃないわよ!せっかくあの名前を忘れてたところなのに…!」

楓「お巡りさん早苗さんの過去を知っているんですか?」

両津「知っているというか、噂話だがな」

志乃「あら、気になるわ~。早苗ちゃん全然昔のこと教えてくれないんですものねえ?」

留美「ええ。聞かせてくださるかしら?」

両津「何でも配属されたその年に痴漢の腕を曲げてはいけない方向に思いっきり…」

ド   ス   !

7: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/15(土) 22:21:32.29 ID:p36glkAMo
両津「おお…男の大事な部分が…」

早苗「それ以上言ったら本気で怒るわよ…?あんただって署長を2階から放り投げたり、署を不発弾で爆破したり始末書の両津だって有名じゃないの!」

両津「何を~!?しかしまあよくこんな身長で警官が務まったもんだぜ」

早苗「身長のことは言うんじゃないわよ!あんたも似たようなもんでしょ!」

留美「もしかして早苗さんアイドルになる前に懲戒免職されてるんじゃ…」

早苗「それだけはないわよ!人聞きの悪い!正真正銘モバP君のスカウト受けた後やめたんですー!」

両津「また人間永久機関の名前が出たな…。お前はどういう経緯だったんだ?」

早苗「あたしの場合はアレね。P君の駐車違反切ったら、『アイドルしてみませんか!?』って」

両津「そいつにしては普通だな」

早苗「でもその後凄かったのよ?2日に1回は警察署の駐車場に無断駐車するし、その度に『片桐さんを呼んでください!』ってうるさいし」

両津「サイコパスだな…」

8: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/15(土) 22:24:43.27 ID:p36glkAMo
志乃「ところでお巡りさん、お酒に強いんですってね?」

両津「おうよ。1晩で大樽1杯の酒を飲んだと有名なバッカス両津とはわしのことだ!」

留美「これから4人で飲みに行くんだけど、お巡りさんもどうかしら?ここにいるのはみんなお酒に自信がある人ばかりよ」

楓「酒豪が集合…ふふっ」

両津「…?まあ構わんが、わしは強いぞ?」

楓「大丈夫ですよ。お巡りさんを負かせるのは任せなさい…うふふ」

両津「うーむ、オホーツクにカニを獲りに行ったときより寒い…」

志乃「それに、どさくさに早苗ちゃんを潰せばいろいろ噂話聞けそうだものね」

早苗「それだけはやめて!」

9: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/15(土) 22:26:49.30 ID:p36glkAMo
飲み屋にて



ガハハハハハハハハハハ!!!!!!



両津「いやあ!姉ちゃんたちいい飲みっぷりだなおい!気に入った!」

志乃「お巡りさんこそ、これだけ飲んで顔色1つ変えないなんてさすがですわ」

楓「想像より相当強いですね…私負けちゃいそうです。代金はまけて欲しいですけど。ふふっ」

早苗「ちょっとお!もうこの日本酒無いわよ!」

両津「よし、次は焼酎にしようぜ!おーい兄ちゃん!」

留美「わ、私もう限界…」バタン

志乃「あら、留美はダウンかしら」

早苗「まあ4人で飲みに行くといつも最初に潰れるしね」

10: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/15(土) 22:28:43.20 ID:p36glkAMo
志乃「でも驚いたわ。まさか早苗ちゃんが有名な伝説の婦警だったなんて」

早苗「あんた口が軽すぎよ!また事務所内でバイオレンスアイドル扱いされるじゃない!」

両津「わしのせいじゃないもーん」クチブエピュー

楓「でも、署対抗の柔道大会で5連覇なんて、本当に尊敬する部分もありましたよ?」

早苗「ま、まあね!もっと褒めなさい楓ちゃん!」

志乃「うふふ、セクハラ上司に一本背負い…」

早苗「やめてー!」

11: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/15(土) 22:30:27.60 ID:p36glkAMo
楓「私もちょっと酔ってきましたね…」

両津「おい高垣、水頼んでおいたぞ」

楓「あら、ありがとうございます…って焼酎じゃないですか」

両津「わはは、こんな古典的な手法に引っかかるとは単純な女め!」

楓「むー(プクー)お返しですっ」ナミナミ

両津「がはは、こんなもん一瞬で終わりだぜ!」グビグビ

志乃「本当にうわばみみたいね…」

両津「そういえば和久井はどうするんだ?誰か送っていくのか?」

志乃「それじゃあ私が留美を送っていくわ。警察官とはいえ、さすがに一般の人に家がバレるのはNGだしね」

両津「しかし、夜道に女2人で片方は潰れてるんじゃ危ないだろ?」

楓「じゃあ私もついていきます。私は明日の朝もあるので帰るつもりでしたし」

両津「そうかじゃあわしら警察官組で帰るとするか」

12: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/15(土) 22:33:23.88 ID:p36glkAMo
両津「いやー飲んだ飲んだ!こんだけ飲んだのは久々だな」

早苗「もーっ、人の恥ずかしい過去をよくあんだけバラしてくれたわね!」

両津「まあいいじゃねえか。同じはみだし者同士見逃してくれや」

早苗「誰がはみ出し者よ!」

両津「そうだろう。どうせ大方お堅い職業が合わないって感じて前の仕事辞めたんだろ?」

早苗「まあ、それはなくもないけど…」

両津「お前はわしと似てるな。わしだってお堅いのが自分に合ってるとは思わんよ。始末書など5桁はいったな。でもこれが天職だと思ってるぞ。今のままでも色んなことできてるしな」

早苗「あんたが羨ましいわ」

両津「まあわしの周りにはスーパー金持ちが2人もいるからな。不可能などない!これであの小言が多いイヤミなチョビ髭さえいなけりゃやりたい放題なんだが…」

早苗「苦労してるのはお互い一緒ってことね」

両津「ま、そういうこった。背も小さい同士だしな。っと、マジメな話してたら酔いが醒めちまった。片桐!もう1件行こうぜ!」

早苗「はあ~!?あんたまだ飲むつもりなの!?」

両津「言っただろう?わしはバッカス両津だと!」

早苗「しょうがないわね~。言っとくけどあたしはまだそう簡単には潰れないわよ?」

両津「へっへ、そう来なくちゃな!元警察官の似た者同士もっと駄弁ろうじゃねえか」

早苗「次はあたしだってあんたの噂の真偽を聞きまくってやるわよ!」

ハハハ…

おわり

引用元: 両津「アイドルと酒を飲むことになった」