4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 11:20:26.64 ID:H58L1jbIO
―――――――

「りっちゃーん!!」


「律ーっ!!」


「田井中先輩ーっっ!!」


律「ははは……」


澪「…………」


6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 11:23:42.94 ID:H58L1jbIO
―――――――

律「よー!!」


澪「遅いぞ律!!はやくしないと遅刻しちゃうじゃないか」
ゴツンッ!!


律「まだ大丈夫だろー……!」
イテテ…


―――――――

バラバラッ……
律「ん……?」


澪「どうした?」

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 11:29:55.55 ID:H58L1jbIO
律「まぁいつものことだよ……」


澪「あぁ…ファンレターか」


「あっ田井中先輩だ!!」

「先輩、おはようございます!!」

「今日もカッコいい~!!」
キャーキャー


まったく…最近、律のファンが増えてゆっくり律と話もできない

お前らなんて律のこと何も知らないくせに

律は私の……

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 11:34:49.23 ID:H58L1jbIO
私にも半年前まではファンクラブ存在していた

今は……


女子校ともあって律みたいなボーイッシュな感じな方が人気がでるのは当たり前だ

私の人気なんて一瞬のことだったんだ……


でも……気に入らないな


律「どうした?さっきから黙って」


澪「うるさい……っ!!」ゴツンッ!!



12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 11:39:42.26 ID:H58L1jbIO
律「イッテーっッ!!」


「今の見た!?」「律先輩かわいそう」「あれ秋山さんでしょ…」「ありえなくない?!」
ヒソヒソ……


澪「……くっ………」
イライラ


律「待てよ、澪ー」


くそっ!!お前らなんて少し前までは私にキャーキャー言ってたくせに……っ!!



15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 11:47:45.48 ID:H58L1jbIO
―――――放課後

律はお茶をしながらもらったファンレターを読んでいる

これはもう日課になっていた

唯「りっちゃん、今日もお手紙いっぱいだね」


律「いやぁ………えっ……!?」


紬「どうかした?りっちゃん」


律「いや、な…なんでもないよ……」


澪「…………」


おそらくファンレターの中に嫌がらせの内容の手紙が混じっていたんだろう


人気が出ればアンチも増える世の常だな……


しかし今の律の表情…………
ニャッ……

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 11:53:05.98 ID:H58L1jbIO
――――――翌日


律「あれっ?」


澪「どうした?……あ、上履きがないのか」


律「ははは……誰かが間違って履いていっちゃったんだな」


澪「律……」


ふふふ……やっぱり律のこの表情、すごくいいな、


律はああいう性格だから今までこういう虐めを体験したことはなかっただろう…


私は律のすべてを知る必要があるんだ


だって律は私のものなんだから
他の誰にも渡さない

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 11:58:37.82 ID:H58L1jbIO
その日は一日中、律はいつもと違い元気がなかった


――――――――

唯「あっ!!りっちゃんのドラムスティックが……」


梓「ひどいですね……折られてる…」


律「…………」


紬「一体誰が……」


律「今日はもう帰るよ……」


唯「りっちゃん……」


澪「…………」
ニヤニヤ

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 12:04:57.82 ID:H58L1jbIO
この日から律への嫌がらせは続いた…

すべて私がやっていることなのだが

ある日、律に相談があると近くの喫茶店に呼び出された


律「悪いな……呼び出したりして」


澪「でどうしたんだ?………やっぱりあのことか」



27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 12:12:36.52 ID:H58L1jbIO
律「ああ……なんでだろな」


澪「…………」


律「私が調子にのってたから…誰かがこんなことを」


澪「お前は悪くないよ……」


律「でも……」


澪「お前には私がついてるから」


なんて心地いいんだろう…律が私に頼ってきてる

そうだよ、お前には私が必要なんだ

私にもお前が必要だ


そう思わせるためなら私は何でもやってやる

例えそれがお前を苦しめるようなことでも……

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 12:22:42.22 ID:H58L1jbIO
――――――

「田井中先輩、おはようございます!」

律「あ、ああ…おはよう」

「りっちゃん、おはよう!!」「律先輩!!」「これ作ってきたんで食べてください!!」


律「あ…ありがと」


律(なんだこれ……私は今、虐められて…)



律の元気がないと自然と軽音部全体も暗くなってしまっていた


唯「りっちゃん……」


律(一体誰が私にこんなことを……)

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 12:39:53.76 ID:H58L1jbIO
―――――――

紬「今日はもう帰りましょうか」


律「ごめん…みんな……」


澪「お前が悪いわけじゃないだろ」


―――――――

澪「私、忘れ物したから先に帰っててくれ」


唯「うん!ばいばい澪ちゃん」



さて次は何をしてやろうかな

そうだ…このカッターナイフで律の教科書を切り刻んでやろう
フフフッ…

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 12:43:07.01 ID:H58L1jbIO
――――――

澪「よし…誰もいないな……」


ササッ……チャキッ


澪「明日のこれを見た律の顔が楽しみだよ……」


もっともっと私を楽しませてくれよ…律


梓「やっぱり澪先輩だったんですね…」


澪「?!?!!!」

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 12:51:18.22 ID:H58L1jbIO
澪「梓っ!?」


梓「どうして…澪先輩がこんなことを」


澪「ちがっ…!!こ…これは…」


律「澪……」


澪「りつっっ……!?」


律「ははは……うそだよな……なんで…お前が……」


その表情だよ…今までで一番いいよ…


律……I LOVE YOU………


――――完――――

62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 14:28:19.26 ID:H58L1jbIO
―――――――

律「はぁ……」


唯「りっちゃん、元気出し!!」


律「そうは言ってもなぁ……唯……」


あれからもう1ヶ月がたった
そう私への嫌がらせの犯人が澪だと発覚した時から


唯とムギも梓から話を聞いたらしい…

どうして澪が私にあんなことをしたのか今でもわからない
知らない間に澪を傷付けてしまっていたのだろうか……?


律「澪が学校休みはじめてもう1ヶ月か……」

64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 14:34:44.40 ID:H58L1jbIO
私からは澪に電話もメールもしていない

唯たちは心配して連絡をとろうとしているのだが澪からの返信は皆無


私はもう怒ってなどいないのに…
そりゃあ当初は怒っていたさ…あんなことをされていたんだから

だが今では怒りは完全に薄れ、澪を心配する気持ちの方がとても大きくなっていた


しかし梓から私から澪に連絡をとることは固く禁じられている

まぁどんな理由にしろ澪が反省する必要があるのは確かだしな…

65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 14:37:53.02 ID:H58L1jbIO
しかしこのままで澪がもう二度と学校に来ることはない気がしてきた

澪の性格を私は十分にわかってるつもりだ…


律「なぁ梓、澪のことむかえに行ってやらないか?」


梓「え……?!」


律「私ももう気にしてないしさ…」


唯「そうだよ!!そうしようよ!!」


梓「ダメです!!!!」

66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 14:43:18.03 ID:H58L1jbIO
紬「梓ちゃん……」


梓「律先輩が許しても私は絶対に許すことはできません!!」


唯「あずにゃんは何もされてないじゃん~」


梓「誰がされたとかそういうのは関係ありませんよ!!」


梓「律先輩といえど、軽音部の大切な仲間です!!その仲間を傷つけられたんですよ!!」


梓「みなさんは甘すぎるですっ!!」


梓は何故か異様に怒っていた…

仲間を傷つけられた……まぁ怒るのは仕方ない気がするが
それだけなのだろうか……?

67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 14:48:48.02 ID:H58L1jbIO
紬「でも…澪ちゃんも大切な仲間でしょ?」


梓「違いますよ」


律「えっ?!」


梓「例えばムギ先輩は唯先輩のギターを壊したりしますか?」


唯「ひいぃっっ…!!ギー太!!!!」
アワアワ…


梓「そういうことです」

69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 14:55:15.41 ID:H58L1jbIO
律「澪にも何かわけがあったんだよ!!………それに学祭までもう1ヶ月切ってるし」


唯「澪ちゃんいないと演奏できないよ!!」


梓「心配いりませんよ」


紬「どういうこと?」


梓「私の友人に鈴木……えと、……純って子がいるんで彼女にベースをやってもらいます」


律「で、でも……!!!」


梓「安心してください、ベースの腕は確かです」


律「…………」


何故ここまで澪を拒み続けるのだろうか

その時の私は梓の考えてることが全く理解できなかった

70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 15:05:37.40 ID:H58L1jbIO
―――――――

純「梓ー、本当に私が澪先輩の代わりでいいのー!?」


梓「大丈夫大丈夫!!」


純「でも……他の先輩たちに悪い気が……そもそも何で澪先輩、学校来てないの?」


梓「純、澪先輩の話は禁句だから」


純「え?!なんで?」


梓「なんででも!!それに純だって学祭で演奏したいでしょ!?ジャズ研だったら演奏メンバーに入れないって言ってたじゃん!!」


純「わかったよぉー」

72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 15:16:06.09 ID:H58L1jbIO
―――――――

純「鈴木純でーす!今日から学祭までよろしくお願いします」
ペコッ


律唯紬「…………」


純(な、なに……この全然歓迎されてない感じ…)


梓「じゃあ試しに合わせてみますか?純、曲覚えてきてるよね?!」


純「まぁ一応」


悔しいことに鈴木純のベースは澪とほとんど遜色ないほどの見事な演奏ぶりだった


せっかく来てくれた鈴木純の前で澪の話をするのは悪いと思い、この日から澪の話題を出すものはいなくなった


そして足早に時は流れ、学祭ライブ前日となった

73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 15:25:36.70 ID:H58L1jbIO
―――――――

学祭前日になっても澪は学校に来ることはなく連絡があることもなかった…


澪、お前は今何をして何を思ってるんだ……?


お前からここへ来て話をしてくれればきっと梓だってわかってくれると思うのに…


澪…… I NEED YOU


―――律編、完―――

84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 16:27:45.53 ID:H58L1jbIO
―――――――

シャナ「桜ヶ丘……??」

ヴィルヘルミナ「ここの購買部のパンがとても評判がいいと聞き付けたのであります」


シャナ「へぇ…」


ヴィルヘルミナ「私が買ってくるのでこの辺で待っているのでありますよ」


シャナ「うん!」


85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 16:32:28.93 ID:H58L1jbIO
――――――

ヴィルヘルミナ「うぬぬぬぬ……すごい人の多さなのであります」


ティアマトー『自在法』


ヴィルヘルミナ「了解………封絶」


ヴィルヘルミナ「さて色々な種類がありますな、うぬぬぬぬ……」


ヴィルヘルミナ「甘やかしてはいけないのでありますが……」


ヴィルヘルミナ「代金は置いていくのであります」

86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 16:35:10.08 ID:H58L1jbIO
シャナ「まだかな……あっ!ヴィルヘルミナ!!」


ヴィルヘルミナ「ちゃんと買ってきたであります」


シャナ「やった!ねぇ食べていい?」


ヴィルヘルミナ「もうすぐ昼食の時間でありますので1つだけなら」



88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 16:39:37.81 ID:H58L1jbIO
シャナ「はむっ……んむっ……」
カリッ……モフッ……


シャナ「っむ………はむっ……」
パクパク…


ヴィルヘルミナ「いかかでありますか」


シャナ「おいしい!!ヴィルヘルミナ、だぁいすきっ!!!!」


ヴィルヘルミナ「そ…っ、それでは、本編に戻るのであります」

110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 18:48:02.47 ID:H58L1jbIO
――――――――

律「澪……なんで?」


澪「うぅ……っ……!!!!」
ダダダダッ


律「…………」


梓「律先輩……」


―――――――
ダダダダッ…
澪「み…みられた……っ!!よりにもよって律に……!!」


澪「絶対に嫌われた………」
エーンエーン…

111: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 18:52:10.20 ID:H58L1jbIO
―――――――

澪母「澪ちゃーん!!そろそろ支度しないと遅れちゃうわよ」


澪「体調悪い……」


澪母「あら……今日は学校おやすみする?」


澪「そうする……ごめん、ママ」


澪(学校なんか行けないよ……怒ってるだろうな……律)


澪(私の顔なんか見たくないよな……)



112: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 19:00:34.75 ID:H58L1jbIO
―――――――

メールダヨ…メールダヨ…

澪「また唯からか…」


あれから2日経ったが連絡してくるのは唯とムギだけだ…


澪「今日も律からは連絡なし……か、ハハッ……当然だよな」


澪「りつー……」


それから学校を休み続けた、ママももう何も言ってこなくなったな



113: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 19:08:46.17 ID:H58L1jbIO
―――― 一ヶ月後

午後4時…そろそろ起きるか
私は自堕落な生活を続けていた


澪「はぁ……チャットでもするか…」
カチカチッ


mio『こんにちわ~』


toma『mioさん昨日ぶりです、今お目覚めですか?』


mio『そんなとこですwww』


学校に行かなくなった頃からチャットを初めてみた

人と関わり合うのが苦手な私でもここでは言いたいことが言える

そして友達もできた
tomaさん…同じ高校生らしい

114: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 19:20:49.39 ID:H58L1jbIO
toma『お友達とは仲直りしましたか?』


mio『まだですwww』


toma『異能の力のせいだったら俺の右手で一発解消なんですけどね』


mio『tomaさんって面白い人ですねwww』


―――――――

澪「さて…お腹すいたな……コンビニでも行こう」



115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 19:27:09.71 ID:H58L1jbIO
――――――

澪「あっ……」
ササッ


唯「アイスー!!」


律「もうすぐ着くから我慢しろ!」


唯「もう歩けないぃ~!」ガシッ


梓「唯先輩重いです!!」


純「ほら、見えてきましたよ」


澪「あれは……誰だ?知らない人がいるぞ」


まさか新しいメンバーか!?そんな……なんでだよ……ヒドイじゃないか……律

117: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 19:41:18.20 ID:H58L1jbIO
澪「くっ……見つからないうちに帰ろう……」
トコトコ…


明日からこの時間に外出するのはよそう…

高校中退か……まさかこの私がな…人生詰んだ
ハハッ


梓「澪先輩!!」


ハッ
澪「あ…っ、あず……さ……」

118: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 19:45:27.90 ID:H58L1jbIO
澪「な、なんで…!?」キョロキョロ…


梓「あぁ…安心してください、私だけですよ」


澪「な、何か用か?」


梓「澪先輩……みんな心配してます、学校に来てください」


澪「梓!!」


梓「…と、でも言ってもらえると思いましたか?」

124: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 19:55:43.59 ID:H58L1jbIO
澪「え……っ!?」


梓「ははははっ……まさか本気で思ってたんですか?」


澪「うう……っ…」


梓「私は絶対に許しませんよ……もちろん当事者の律先輩も同じでしょうね」


梓「もうすぐ学祭ですけど澪先輩の代わりは用意したんで気にしなくていいですよ」


澪「うっ…うぇ…っ………っ!!」

125: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 20:05:28.22 ID:H58L1jbIO
―――――――

梓の言うとおりだよな……私はそれだけのことをしたんだ

私なんかいなくたって誰も……

モウイヤダ…、シニタイヨ…


それからの私は前にも増した自堕落な毎日、食べては吐き、食べては吐きを繰り返し10kg以上痩せた…


澪「これが……ワタシ……?」

鏡に映る姿に愕然とした日もあった…

129: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 20:19:16.47 ID:H58L1jbIO
―――――――

澪「死ぬの……怖いな…」


私は学校の屋上にいた……夜遅くなのでもちろん誰もいない


登校してきた人ビックリするだろうな…


その前に誰か気づいてくれるかな…
ハハハ…


私みたいな人間は死んで償うべきなんだ…



メールガキタヨ…メールガキタヨ…

カチャ
澪「…………」

I GOT MAIL


―――澪編、完――

145: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 21:19:25.68 ID:H58L1jbIO
―――――ライブ前日

ジャカジャカジャーン!!


梓「なかなかいい感じですね!!」


梓「じゃあもう一回」


唯「うぅ~…あずにゃんのスパルター!!」


律「休憩しよーぜー!!」


紬「お茶にしましょ!ねっ?梓ちゃん」


梓「まったく……しょうがないですね!!」


鈴木「おちゃー」

146: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 21:28:54.98 ID:H58L1jbIO
――――――当日

『次は軽音部によるバンド演奏です』


ザワザワ…ワーワーキャーキャー!!


唯「みなさん、こんにちわー!!軽音部でーす!!」


唯「ではさっそく聴いてください、“ふわふわ時間”!!」
ジャカジャカジャジャ…



梓(えっ……!?この感じ……!!)
バッ!!


澪「きみを見てると、いつもはーとDOKI DOKI!!」

147: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 21:35:30.79 ID:H58L1jbIO
梓(な"っ……なんで……?!)


澪「あーぁ、かーみさーまおねーがいー」


律(澪……やっぱりお前じゃなきゃ…ダメだよ)

梓(そんな馬鹿な……他のみんなは知ってた……?)


梓(マズイ……っ!!今は演奏に集中しなきゃ!!)
ジャカジャカ…


律(本当によかった……澪が帰って来てくれて…)


澪(律……ありがとう)

149: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 21:40:20.70 ID:H58L1jbIO
――――― 一週間前

メールガキタヨ…メールガキタヨ…

カチャ
澪「人が死のうとしてるのに……誰だ?」



『from 律 そんなところで何してるんだ?』


澪「え……?」
バッ!!


振り向くと律がいた……どうしてこんなところに……?


律「よっ!!澪」

150: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 21:44:46.84 ID:H58L1jbIO
澪「り……つ……」


律「久しぶりだな……元気に……してなかったみたいだな、その顔をみると」


澪「なんで……ここに……?」


律「心配だったからに決まってるだろ!バカ澪!!」


澪「りつぅー……!!わたし…律にひどいこといっぱいしたのに」

151: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 21:50:49.97 ID:H58L1jbIO
律「そうだったな!!」ゴツンッ!!


澪「いたっ…!!」


律「まずはその理由から聞かせてもらおうか!!もしかして私が知らない内に澪のこと…」


澪「違うよ……!!私が……私が全部……っ……」ヒック…ヒック…


律「まぁこっちに来て、話してくれよ」


澪「う……ん」

152: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 21:55:58.30 ID:H58L1jbIO
澪「わたし……律がみんなに人気あるから……それで……」


律「おい……簡潔すぎるだろ!サッパリわかんねーよ!」


澪「律が……わたしのとこから…いなくなっちゃう気がして…」


律「澪……」


澪「ごめんな……りつー……」


律「バーカ!!まったく……お前はなんていうか」


153: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 21:59:16.51 ID:H58L1jbIO
澪「ううぅ……っ………」


律「あーあ、こんなに痩せちゃって……」


律「やっぱり私がついてなきゃお前はダメだな!!」


澪「………バカ律…」


律「明日から学校来いよ!」


澪「でも、梓が…」

154: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 22:03:36.04 ID:H58L1jbIO
――――――

律「えっ!?梓がそんなことを……?」


澪「うん……だから私は学祭には出れないよ……」


律「…………そうだ!!こういうのはどうだ?」


律「―――――て感じ!!」


澪「で…でも、そんなことしたら……」


律「大丈夫!!」


155: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 22:07:18.55 ID:H58L1jbIO
律「大丈夫だよ!!なんてったって、私は軽音部の部長だからな!!」


澪「律……」


律「誰にも文句なんか言わせねーよ!お前には私がついてるから」


澪「律……ありがとな」


律「なぁ澪……」


澪「なんだ…?」


律「星が綺麗だな」


澪「あぁ…そうだな」



――――完――――

169: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 22:45:05.23 ID:H58L1jbIO
―――――――

「梓ちゃん、おはよー!」

梓「あ、おはよ」


梓(うぅ、昨日夜遅くまでゲームやってたから眠いよ…)


「ねぇねぇ!中野さん!」

梓「なに?」

「田井中先輩ってさー、――」


梓(また律先輩の話か……どこがそんなにいいんだろう…?)

170: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 22:50:54.09 ID:H58L1jbIO
―――――――

唯「りっちゃん、今日もお手紙いっぱいだね!!」


律「ははは…読むのだけで一苦労だよ」


梓(へぇ…ちゃんと全部読んでるんだ……)


澪「よくそんなに読めるよな……棄てちゃえばいいのに」
ボソッ…


梓(大雑把だと思ってたけど、意外だな…)

171: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 22:58:28.39 ID:H58L1jbIO
―――――――

梓「ひどい……律先輩のドラムスティックが……」


律「…………」


梓(こんなこと誰が……?まさか?!)


澪「…………」
ニヤニヤ


梓(律先輩……)

172: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 23:03:32.25 ID:H58L1jbIO
――――――

澪「忘れ物したから先に帰ってくれ!」


梓(…………)


トコトコ…
梓「律先輩」


律「なんだ?」


梓「話があるんでついてきてくれませんか?」


律「………?いいけど……」



律「学校?どうして」


梓「こっちです」

173: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 23:06:42.63 ID:H58L1jbIO
律「あれは……澪か」


梓(教室か……)


梓「いきますよ」




律「?!!!!」


梓「やっぱり澪先輩だったんですね…」


澪「梓っ!?」


澪「りつ………」

174: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 23:12:33.39 ID:H58L1jbIO
―――――――

澪「くっ……!!」
ダダダダッ


律「なんで……澪が……」


梓「律先輩……」


律「梓ぁぁ……」
ガシッ…


梓「り…律先輩……」


梓(あの女……絶対に許さない……)

175: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 23:20:48.15 ID:H58L1jbIO
なんだろう…この気持ち
よりにもよって律先輩なんかに…

律先輩はいつも明るくて、不真面目で、適当で、でもとっても人の気持ちの分かるやさしいひと……


こんな律先輩の弱いところを見た私は…なんだろう、守ってあげないとって思ったんだろうか


年下のくせに偉そうですよね…すいません


でも律先輩を傷つけるひとはたとえ澪先輩でも許さない…


なのに……

176: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 23:25:39.86 ID:H58L1jbIO
―――――――

澪「ふたりーだーけーのードリームーターイム―――」
ジャカジャカ


梓(なんで…この人はここで歌ってるんだ?なんでベースを弾いてるんだ??)



梓(律先輩のドラムがいきいきしてる……見なくてもわかる…とても楽しんでるんだろう)


梓(澪先輩を連れてきたのも律先輩…?どうして……私は間違ってたの……?)

177: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 23:31:29.48 ID:H58L1jbIO
―――――――

律「ライブ大成功だったな!!」


唯「澪ちゃんも間に合ったしね!!」


澪「梓……」


梓「間違ってたのは私だったんですね……」


澪「全部、悪いのは私だから……その……」


梓「あぁもう!!」

178: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/15(金) 23:36:35.54 ID:H58L1jbIO
梓「ホントに二人とも人騒がせなんですからっ!!」


澪「えと、その……」


梓「澪先輩は言いたいことある時はちゃんと言ってください!!」

梓「だからこんなことに……」


澪「うっ……」


梓「まったく澪先輩は……、律先輩の保護監督責任です!!」


律「おいっ!!………………ありがとな、梓」


唯「なんの話してるのー?」


紬「唯ちゃんはあっちでケーキ食べてようね~」


――――完―――――

192: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/16(土) 00:45:19.51 ID:XxDbXwFkO
―――――――
ジリリリリ…

モグ「モグの朝は早いクポーッ!!」
バッ!!


モグ「急いで支度しなくちゃバイトに遅刻するクポ!!」


チョコボ「クエーッ!!」


モグ「全速力だクポーッ!!」

チョコボ「クエックエー!!!!」
タタタタッ

193: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/16(土) 00:48:47.09 ID:XxDbXwFkO
―――――――

テンチョー「遅いよ、きみー!!」


モグ「すいませんクポ…」シュン…


モグ「仕事のミスは仕事で返すクポ!!」


モグ「いらっしゃいませクポー、いらっしゃいませクポーッ!!!!」



195: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/16(土) 00:53:20.69 ID:XxDbXwFkO
―――――――

モグ「お疲れ様でしたクポー」


モグ「さて帰宅するクポー」


チョコボ「クエーッ!!」



モグ「モグの夜は早いクポ」


モグ「おやすみクポー……zzz…」
クークー…


――――完――――

197: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/16(土) 01:02:02.16 ID:XxDbXwFkO
――――――――

純『梓に学祭まで軽音部の助っ人を頼まれたけど……』


純「鈴木純でーす」


律唯紬(歓迎されてない……?)


一瞬だけ軽音部に来たのを後悔したけど、演奏してみると…


紬「なかなかやるわね!!」


唯「さすがあずにゃんの友達だよ!!ねぇーりっちゃん」


律「そうだな…」

199: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/16(土) 01:06:55.68 ID:XxDbXwFkO
――――――――

純(ふぅ…今日はふわふわ時間だけでよかった……)


純(こんな短期間で全部覚えられないよ!!)


梓「純ー、帰るよ」


純「うん!!」


純(帰ったら練習しなきゃ!!学祭まで時間ないよ!!)


純(澪先輩の代わりなんだから絶対にヘマできない…!!)

――――――――

純「うぅ~眠い……」

ベンベンベン……



200: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/16(土) 01:09:42.24 ID:XxDbXwFkO
私は軽音部への参加が決まってから睡眠時間を削って必死に練習しまくった!!

その甲斐もあり…


梓「さすがだねー純、すごいよ!」


純「ありがと…」


梓「正直ここまで期待してなかったんだけど……見直したよ」


梓に誉められました

201: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/16(土) 01:14:24.94 ID:XxDbXwFkO
―――――――

なのに…なのに…!!


純「へっ……?」


律「本当にごめんな……」


純「そ、そんな…気にしてないですよ!やっぱり正式メンバーで演奏するのが一番ですもんね!!」


唯「純ちゃんと演奏できて楽しかったよー」


純「ありがとうございます」


律「あ、それと――」


純「え…?梓には内緒で?サプライズですか?わかりました」



203: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/16(土) 01:20:19.57 ID:XxDbXwFkO
―――――――

ライブ一週間前にメンバーを外されちゃいました……

純「はぁ……あんなに練習したのに」
ショボーン…


でも梓に知られるわけにはいかないので毎日、軽音部に練習に行きました

――――――――

澪「かみさーまおねーがいー」

ジャガジャガ……


純「おっ…梓のやつ驚いてる驚いてる!!」


どうやらサプライズは成功したようです!!


よかった、よかった…



――――純編、完――――

210: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/16(土) 01:53:44.61 ID:XxDbXwFkO
―――――――

シャナ「はむっ……んむっ……」


シャナ「あれは………?」


御坂「いい加減にしろぉぉーっ!!!!」
ビリビリビリ…ドッカーン!!!


上条「うわわわ……!!!!!」
ササッ…キュイン…



211: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/16(土) 01:57:11.26 ID:XxDbXwFkO
シャナ「今のっ!!!!」


アラストール『うむ…存在の力を吸収したようだな』


シャナ「まさか……紅世の徒……?」


アラストール『まだわからぬ』


御坂「覚えてなさいよー!!!!」
ダダダダッ…


上条「はぁ………ったく……毎回毎回、不幸だ……」


シャナ「おい、おまえ!!」

212: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/16(土) 02:02:13.79 ID:XxDbXwFkO
上条「へ……?俺……?」


シャナ「お前は何者だ…?!」


上条「俺は別に……そんな……」


シャナ「さっき存在の力を集めていたな!!集めた力を使って何をする気だ!?」
チャキッ…


上条「存在の力…?ちょ…そんな物騒なもの持って……」


上条「不幸だぁぁぁーっっ!!!!」
ダダダダッ…


シャナ「逃げた!!」


アラストール『追え!!』

213: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/16(土) 02:05:56.28 ID:XxDbXwFkO
シャナ「逃がしはしない!!」


シャナ「封絶っっ!!!!」


上条「……?!なっ……なんだこれは?時間が止まってる……?」
ダダダッ…


シャナ「封絶の中で動いてる!!」


アラストール『やはり徒か!!』


シャナ「なら討滅するまでよ」


上条(討滅…?!なんかとてつもなく嫌な予感がする)

214: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/16(土) 02:10:13.18 ID:XxDbXwFkO
上条「はぁはぁ……っ……」
ダダダダッ


シャナ「はああぁぁっっ!!!!」
ブォーン!!!!


上条「ひいっ!!!!火の玉が飛んできた!!やはりアイツも能力者か!?」


上条「くっ!!」
ササッ…キュイン…


シャナ「吸収された!?」


215: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/16(土) 02:14:42.19 ID:XxDbXwFkO
上条「話が通じる相手じゃなさそーだな!!そんなら相手になってやるぜ!!」


シャナ「ようやくまともに戦う気になったようね」


上条「何を勘違いしてんのかわかんねーけどなぁ、俺はおまえの恨みを買うようなこと――」


シャナ「うるさいうるさいうるさい!!徒の言うことなんか聞いてられない!!」


シャナ「いくわ」


シャナ「たああぁぁぁっっ!!!!」

217: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/16(土) 02:22:20.96 ID:XxDbXwFkO
上条「やばっっ!!!!い"っ……!!」
ズダッ!!!!


シャナ「どうやら斬撃は吸収できないようね!!」


シャナ「はああぁぁっ!!!!」


上条「マジで死ぬ!!あんな刀で斬られたら即死だあぁぁ!!!!」
ダダダダッ


シャナ「また逃げた!?」

シャナ「」
タタタタッ…

218: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/16(土) 02:32:59.72 ID:XxDbXwFkO
シャナ「なんて逃げ足の早い徒なの?!」


上条「げっっ!!行き止まり!!!!」


シャナ「やっと追い詰めたわ」


上条「ついてねーな……お前、本当についてねーよ!!」


アラストール『油断するな!!』


上条「なんなんだよお前、ただの一般人捕まえて討滅だぁ!?そんなことするためにその能力身に付けたわけじゃねーだろ!!
そんだけ力を振りかざしたければジャッジメントにでもなって弱いものの味方になってやれ!!
それでもまだ俺を討滅したいっていうなら、まずそのお前のぐだらねぇ幻想をぶち壊す!!!!」

219: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/16(土) 02:40:37.58 ID:XxDbXwFkO
シャナ「うるさいうるさいうるさい!!!!」


上条(くっ……俺の説教がまったく効いてない!?)


シャナ「無駄話もこれで終わりよ、“紅蓮の奔流”!!!!」
ドゥバァァァァ!!!!!


ジュババババ!!!!!!


上条「ぐああああぁぁぁーーっっ!!!!!!!!」
バタッ…


シャナ「こいつ口が達者なだけで大したことなかったわ」


勝利者―シャナ


――――完――――

引用元: 澪「私の律がこんなにモテるわけがない」