1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/26(土) 01:56:09.60 ID:iPHYzW7O0
裕美「全員飲み物持った?」

泰葉「うん」

ほたる「あります」

千鶴「じゃあ全員揃ったみたいだし、泰葉さん音頭をお願いします」

泰葉「ええっ私!?」

裕美「そりゃ今日のライブのMVPですし」

ほたる「先輩ですし」

泰葉「じゃあ……コホン、それでは皆さん、本日のライブの成功を祝して、がーるずび~……」

「「「「あんびしゃ~す!!」」」」

ゴクッゴクッゴクッゴクッ

裕美「ぷはーっ!」

千鶴「やっぱりライブ終わりのビールは最高だね!」

※未成年の飲酒は法律で禁止されています。


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2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/26(土) 01:57:03.82 ID:iPHYzW7O0
ほたる「泰葉ちゃんやっぱりそうしてジョッキ持ってるの似合いますね」

泰葉「ええ……?そうかなぁ……自分だとあんまりわからないけど」

裕美「なんというか、持ってる姿が板についてるというか」

千鶴「私達なんてまだまだジョッキに持たれてるような感じだし」

泰葉「ふふっ何その『スーツに着られてる』みたいなの」

アハハハハ


店員「失礼します!生中4つお待たせしましたー!」

ほたる「ありがとうございます」

泰葉「あれっ?随分早いね」

裕美「今日は泰葉先輩がせっかく来てくれたんですから」

千鶴「どんどん飲みますよ!さあさあビールは持ちましたか?」

泰葉「うん」

裕美「持ったよ」

ほたる「じゃあこれで全員かな?」

千鶴「よし、それじゃあガールズビー……」


「「「「ねくすとすて~っぷ!」」」」

ゴクッゴクッゴクッ

泰葉「プッハーーッ!」ドン

裕美「泰葉先輩いい飲みっぷりですね!」

ほたる「さすが泰葉先輩!」

千鶴「よっ大先輩!」

泰葉「えへへ……」

3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/26(土) 01:57:49.65 ID:iPHYzW7O0
時は遡り数日前……

千鶴「打ち上げで酒が飲みたい」

裕美「飲みたいね」

千鶴「でも酒は何かと金がかかる」

ほたる「かかるねえ」

千鶴「という訳で泰葉さんにたかろうと思うの」

裕美「言い切ったね」

ほたる「清々しい後輩だね」

千鶴「泰葉さんならおだてて飲ませてれば自爆すると思うってとある情報筋から」

裕美「こんな悪知恵吹き込んだのは誰?」

ほたる「心さんでしょ」

千鶴「という訳で今度のライブの打ち上げで決行するからよろしくね」

「「りょうかーい」」

裕美「それはそれとして泰葉さんと飲むの初めてだから楽しみだね」

千鶴「まあね」

ほたる「千鶴ちゃんがそれを言うの?」

千鶴「でもほたるちゃんも乗ったでしょ?」

ほたる「まあね」



4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/26(土) 01:59:06.88 ID:iPHYzW7O0
───
千鶴「泰葉先輩!ささっどうぞどうぞ」トクトク

泰葉「ふふっありがとう千鶴ちゃん」クイッ

裕美「泰葉さんすごい飲みますね……」

泰葉「後輩の酒を飲まないわけにはいかないからね。それにほら、ほたるちゃんもさっきからとっくり
どんどん空にしてるし」

ほたる「ええっ私はそんなに……」

泰葉「ほらほらユニットの仲間が頑張ってるんだから二人ももっと飲まないと」

裕美「それならまあ……」

千鶴「泰葉先輩もご一緒ですよ!大事なユニットの一人ですから!」

泰葉「千鶴ちゃん……!嬉しいこと言ってくれるなあ……」


5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/26(土) 02:01:09.33 ID:iPHYzW7O0
───1時間後

裕美「結構飲んだね」

千鶴「まだまだお酒は頼んであるよ」

泰葉「これからが本番だね!」

店員「お待たせしましたー!大吟醸4つ冷たいのでお持ちしましたー!」

泰葉「はい!店員さん!」

店員「はい、ご注文ですか?」

泰葉「今来たやつピッチャーで!今すぐ!」

千鶴「ブホッ」

裕美「日本酒のピッチャーは初めて聞いたなあ」

店員「申し訳ございません。当店ではピッチャーで提供しているお酒はビールかサワー類に限っており
まして」

泰葉「は い ?」

店員「ですから当店では」

泰葉「一つ聞くけどあなた、この店何年目?」

ほたる「泰葉ちゃん?」

千鶴「おっどうしたどうした?」



7: アドバイスありがとうございます 2016/11/26(土) 02:03:57.11 ID:iPHYzW7O0


店員「えっと1年と2ヶ月ですけど……」

泰葉「あら、たった1年?」

裕美「バイトとしては普通では」

泰葉「じゃあ逆に聞くけどね?私はいったい何年目に見える?」

店員「いや……」

千鶴「0でしょ」

裕美「完全に悪酔いしてる……」

泰葉「知らないなら教えてあげる。私はね、11年!じ ゅ う い ち ね ん !芸歴11年の元スーパー子役の岡崎泰葉よ!!あんた先輩がピッチャーで寄越せって言ってるのに持ってこないつもり!!?」

千鶴「ギャッハハハハハハwwwwww」

ほたる「あっ普通にさっきと同じの4つで」

店員「あっかしこまりました」

泰葉「ちょっとピッチャーは!?ピッチャー!先輩の話は最後まで聞けーー!!!」

裕美「泰葉さん声大きいですって」

千鶴「まあピッチャーじゃなくてもその分たくさん頼みますから大丈夫ですってw」

泰葉「大丈夫も何も飲むのはあなた達だよ?」

千鶴「は?」

裕美「え?」

8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/26(土) 02:07:01.75 ID:iPHYzW7O0

ほたる「あっ私達が飲む分のピッチャーだったんですか」

泰葉「そうだよそうだよ日本酒をピッチャーでかっ込む後輩の勇姿をこの目に焼き付けないとね」

千鶴「いやいやそんなの飲めないですって死んじゃう死んじゃうw」

泰葉「オイオイ何わろとんねん千鶴ゥ!まずはお前からや!」

千鶴「へっ……?私……ですか!?」

裕美「なぜに関西弁」

泰葉「当たり前や!お前散々先輩に酒煽っといてなあ、先輩に飲ませた分はちゃんと飲むのが後輩の礼儀やろがい!」

千鶴「いやいや私そんなに煽ってないですってw」

泰葉「つべこべ言うな!ほらちょうどとっくり4つあるやろほら飲め千鶴!」

千鶴「いやこれとっくりから飲むものではなくて」

泰葉「はあ?ピッチャーよりよっぽどちんまい容器のくせに何言うとんのオラオラ」(グリグリ

千鶴「ちょ分かりました飲みますからとっくり口に押し付けないでゴボゴボ」

店員「失礼しまーす!先程と同じの4つお持ちしましたー!」

千鶴「ひいぃ」

泰葉「良かったね千鶴ちゃん。まだまだとっくりたくさんあるって♪」

裕美「急に普段に戻るの怖すぎる」

ほたる「これもう千鶴ちゃんはリタイアかな」

9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/26(土) 02:07:57.12 ID:iPHYzW7O0

千鶴「」バタンキュー

泰葉「結局とっくり3つでダウンか~」

裕美「いやそれまでも散々飲んでましたからね?」

泰葉「まあ先輩を潰そうとした不遜な後輩にはお似合いの末路だね」

裕美「鬼だ」

ほたる「鬼だけにお似合い……ふふっ」

泰葉「松尾の末路……」

裕美「ププッ」

アハハハハハハ

10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/26(土) 02:09:17.65 ID:iPHYzW7O0

裕美「笑いすぎてお腹痛い……」

ほたる「お酒の席だとなんでも面白くて……」

泰葉「たくさん笑って楽しかったね」

裕美「はい、じゃあそろそろお開きに」

泰葉「ここにとっくりが5つ残ってるんだよね」

裕美「ですよねー」

泰葉「ユニットメンバーの尻拭いはメンバーがしないとね?裕美ちゃん?」

裕美「はい……」

泰葉「裕美ちゃんのー!ちょっといいとこ見てみたいー!」パチパチパチパチ

ほたる「いい先輩だなぁ」

11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/26(土) 02:10:13.74 ID:iPHYzW7O0

裕美「」バタンキュー

泰葉「とっくりが2つ残った訳だけどほたるちゃん」

ほたる「泰葉ちゃん、ここは1つずつで痛み分けっていうのはどうです?」

泰葉「いいけど、ほたるちゃんも結構飲んでたよね?1つイッキで耐えられる?」

ほたる「それはお互い様でしょう?」

泰葉「ふふっそれもそうだね。それじゃあ、ライブの成功を祝して」

ほたる「互いの無事を祈って」

「「乾杯」」

グイッグイッ

12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/26(土) 02:11:50.49 ID:iPHYzW7O0

泰葉「…………」

ほたる「……………」

泰葉「…………私の負けかな」バタリ

ほたる「……………」

泰葉「まさかほたるちゃんがここまで飲める子だったとはね……」

ほたる「いえ、私お酒にそんなに強くなくて……ただ今日は"飲めなかった"だけなんです……」

泰葉「でもあんなにとっくりを空けてたのに…………中身が酒じゃない?どこかで中身をすり替えていた?!」

ほたる「流石です。けど、半分当たりで半分ハズレ。多分もうすぐ……」



店員「失礼しますお客様!大変申し訳ありません!」

泰葉「!?」


13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/26(土) 02:14:31.29 ID:iPHYzW7O0

店員「先程からお出ししていた日本酒の一部がただの飲料水になっていたようで、正しい商品を提供せずご迷惑をおかけしました。大変申し訳ございません」

ほたる「いえ、こちらこそ3人も酔い潰れてしまって申し訳ないです」

店員「とんでもありません!こちらの不手際ですので今回のお代はいただきません。よろしければ閉店までごゆっくりお過ごしください」

ほたる「そうですか、ではお言葉に甘えて……」

店員「はい、大変失礼致しました。どうぞごゆっくり」


泰葉「まさかこうなる事を知ってて?」

ほたる「そんなまさか。私はただ4人で楽しく飲めたらなって"望んだ"だけですよ」

泰葉「!! ほたるちゃんの不幸体質で……!」

ほたる「察しが早くて助かります。おそらく今回は"4人でお酒を飲む"事を望んだばっかりに、"私だけがお酒を飲めないという不幸になったみたい」

泰葉「それでほたるちゃんのとっくりだけが全部ただのお水だったんだ……」

ほたる「でも、楽しい席にしたいって望みに不幸が起こらなかったのは不幸中の幸いだったかな……」

泰葉「ふふっ……ほたるちゃんも強くなったね」

ほたる「えへへ、おかげさまで」

泰葉「それじゃあ私は眠っちゃうね……もう限界……」

ほたる「はい、おやすみなさい」

泰葉「」zzz……

ほたる「……今度はちゃんと4人で飲みましょうね」

14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/26(土) 02:17:31.79 ID:iPHYzW7O0

店員「ありがとうございましたー!」

ほたる「ありがとうございました」



ほたる「…………」テクテク

ほたる「どこかで飲み直そうかな……」



これは後に芸能界に名を轟かせる平成の大酒豪、岡崎泰葉が若かりし頃に喫した数少ない敗北の1つとされている逸話である。
しかし、残念ながらこの逸話の真偽を、いや逸話そのものを知る者はいない。ほんの数名を除いて……

15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/26(土) 02:19:37.26 ID:iPHYzW7O0
以上です。

GIRLS BE NEXT STEPの再登場は嬉しいですね。これからの活躍にも期待しています。

引用元: 裕美千鶴ほたる「がーるずび~……」泰葉「ねくすとすて~っぷ!」