1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/11(木) 22:59:34.38 ID:WeYrgFifO
ジャギ「レギュラー満タンだぁ!」

エネオス店員「あ?」

ジャギ「何してやがる!レギュラー満タンだ!聞こえねぇのか!?」

エネオス店員「悪いがうちはセルフなんでな。自分でやることだな」

ジャギ「な、なにぃ?てめぇ、この俺に自分でガソリンを入れろというのかぁ?」

エネオス店員「セルフの意味がわからんのか?それに人と話す時はメットを取ることだな」

ジャギ「て、てめぇ、よほど死にてえようだなぁ!北斗真拳の恐ろしさとくと味わいがいいわぁ!」

エネオス店員「ふっ、馬鹿な客だ。いや、客ですらないな・・・。ただの馬鹿だな」

ジャギ「今は世紀末!力が全てを支配する世の中だと理解していないようだなぁ!!!」

エネオス店員「力が全て、か・・・。どうやら正真正銘の馬鹿のようだな・・・」

4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/11(木) 23:01:12.53 ID:WeYrgFifO
ジャギ「このジャギ様をなめやがってえ!くらえっ!北斗ひゃくれ」

エネオス店員「待て」

ジャギ「なんだぁ?今更命乞いかあ?」

エネオス店員「お前、俺を殺すことがどういうことかわかっているのか?」

ジャギ「なんだとぉ?そんなこと俺が知るかよお!」

エネオス店員「ふっ、馬鹿に聞いた俺が馬鹿だったな・・・」

ジャギ「て、てめぇ、さっきから・・・」

エネオス店員「俺を殺せば誰がお前のバイクを整備するんだ?」

ジャギ「な、なに!?」

エネオス店員「車やバイクの整備は誰がやるんだと聞いてるんだ。今は世紀末。核戦争が起こる前の平和な世の中とは違うんだぜ?」


7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/11(木) 23:03:18.76 ID:WeYrgFifO
ジャギ「車やバイクの整備だとぅ!?そんなこと知ったことか!壊れたら新しいものを奪うまでだあ!」

エネオス店員「なるほど。ここまで突き抜けた馬鹿は久々だな。いいか?よく聞けよ?馬鹿にもわかるように説明してやる」

エネオス店員「車やバイクには寿命があるんだ。いつかは必ず壊れる。いまそこら辺のヒャッハー共が乗り回してるやつもだ」

エネオス店員「だが、俺達エネオスの整備士がいれば車やバイクの寿命は伸びる。仮に完全に壊れてもパーツがあればまた直せる」

エネオス店員「そんな俺達を殺す、敵に回すということはつまり車やバイクが乗り回せなくなる日が来るということだ」

ジャギ「てめぇ・・・」

エネオス店員「この世紀末に荒野を徒歩で移動するんなら俺達を殺せばいい。だが、バイクに乗り続けたければ俺達には逆らわないことだな」

ジャギ「ふざけんな!馬鹿はてめぇだ!この時代、力でねじふせて無理矢理整備をさせるまでだあ!!!」

エネオス店員「ふっ、力さえ俺達の方が上なんだ。わからんのか?」

ジャギ「なにぃ!?」

8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/11(木) 23:05:41.76 ID:WeYrgFifO
エネオス店員「いいか?今や車やバイクはこのご時世に必需品なんだ。拳王軍や聖帝軍をはじめ様々な勢力がエネオスと提携しているんだ」

ジャギ「な、なんだとぅ・・・」

エネオス店員「つまりだ。俺達を殺すということは拳王軍や聖帝軍を敵に回すということだ。お前、それでも構わんのか?」

ジャギ「ぐっ、ぬぬ・・・」

エネオス店員「戦争の機動隊、物資の運搬、資源の略奪。その為には車、バイクは必須。その燃料であるガソリンも必須というわけだ」

エネオス店員「それに聖帝サウザーはバイク改造でお得意様だからな・・・。俺達には逆らわん方がいいと思うぜ」

ジャギ「き、貴様・・・」

エネオス店員「力が全てだとっ!馬鹿馬鹿しいっ!今も昔も石油を支配する者が世界を牛耳るのだ!!!」

エネオス店員「レギュラーならリッターで食料一日分と交換だ!持ってないならさっさと持って来い!身の程知らずが!!!」

10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/11(木) 23:07:29.05 ID:WeYrgFifO
ジャギ「き、貴様ぁ!!背後に兄者やサウザーがついていたのか!」

エネオス店員「ふっ、ま、俺からしたら奴らなどガソリンを売ってやってるただのお得意様だがな」

ジャギ「なんだとお!兄者達がいなければこのジャギ様がすぐに貴様を殺してやるのにか!」

エネオス店員「ああ、別に拳王や聖帝などいてもいなくても関係ない。俺は車の為に生まれ、車の為に生きるエネオス店員だ」

エネオス店員「貴様らクズに力で脅されようが決して従ったりはしない」

ジャギ「て、てめぇ・・・」

エネオス店員「俺は気に入った奴の車を整備するために生きている。お前のような馬鹿の趣味の悪いバイクを整備するぐらいなら死んでやるさ」


13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/11(木) 23:09:38.65 ID:WeYrgFifO
ジャギ「くっ、こんな、こんなことが・・・」

ジャギ(こいつはマジにやばい・・・背後に兄者やサウザーがいるんなら手を出せねえ
しかし、ガソリンがなきゃバイクは走らねぇ・・・。かといってリッター食料一日分なんてぼったくり価格はきつい・・・)

エネオス店員「おい、給油するのか?しないのか?しないんならさっさと消えろ」

ジャギ「う、うるせえ!いま、給油するか考えてんじゃねぇか!リッター食料一日分ってのがたけえから悩んでんだよ!」

エネオス店員「ふっ、貧乏人か、やれやれ」

ジャギ「な、なにぃ!?」

エネオス店員「貧乏人なら大した給油量にはならないな。悩むんなら邪魔だ!さっさと消えろ!」

ジャギ(くっ、くっそー。ガソリン持ってるからって威張り散らしやがってぇ・・・どうしたらいいんだ・・・)

バット「おっちゃーん。ハイオク満タン」

エネオス店員「おう、バットか!あいよ、100リッター食料一日分だ」

ジャギ「なんだとぅ!?」


15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/11(木) 23:11:55.16 ID:WeYrgFifO
バット「食料一日分だな。わかった」

エネオス店員「おう、確かに受け取ったぜ。そんじゃいまハイオク出るようにしてやるからノズルを給油口にさしな」

バット「いつもありがとうな、おっちゃん!」

ジャギ「おい、待てよ!」

エネオス店員「あ?」

ジャギ「レギュラーがリッター食料一日分でハイオクが100リッターで食料一日分っておかしいだろ!」

エネオス店員「ああ、そうだな」

ジャギ「そうだなって、てめぇ!ふざけてんのか!」

エネオス店員「あのバットってガキは車を大切に扱うし、いいやつだからな。まけてやってんだ」

ジャギ「なにぃ!?」

バット「へへーん!」

エネオス店員「だが、お前みたいな人前でメットを取らないし、口は悪いし、バイクも大切にしない馬鹿にはまけねぇ。リッター食料一日分だ!一切まけねぇからな!!」

16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/11(木) 23:14:14.67 ID:WeYrgFifO
ジャギ「いい加減にしやがれ!俺はもう怒ったぞ!兄者やサウザーなど知ったことか!いますぐぶっ殺してレギュラーガソリンを奪ってやる!!」

エネオス店員「ふっ、やるというのか?」

ジャギ「もう我慢ならねぇ!北斗ひゃくれ」

ケンシロウ「やめろ・・・」

ジャギ「ケ、ケンシロウ!?」

ケンシロウ「エネオスからは俺達もいつもガソリンや灯油を買っている・・・」

ジャギ「ケンシロウ、お前までもか!」

ケンシロウ「そんなエネオスで略奪をしようというならこの俺が許さん!!」

ジャギ「くっ!!」

エネオス店員・ケンシロウ「わかったなら消えろ。貴様にはリッター食料一日分が相応しい・・・。いや、それですら生温い!」

ジャギ「く、くそ!二人揃ってこの俺を馬鹿にしやがってえ!」


18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/11(木) 23:16:43.53 ID:WeYrgFifO
バット「ケン、給油終わったぜ」

ケンシロウ「わかった。いつも、ありがとう」

エネオス店員「気にすんな。もらうもんはきちんと貰ってんだからよ!また来いよな!」

ケンシロウ「そこにいる馬鹿は北斗の道場にもぐり込んでいた奴だ・・・。何かあったらかつてそいつを殺さなかった俺の責任だから気軽に呼んでくれ」

エネオス店員「へぇ!同じ北斗の道場にいたのか!まったくそうは見えないがねぇ!」

ジャギ「て、てめぇら・・・」

ケンシロウ「ジャギ、また変なことをしたら貴様を地獄に送りにくるからな・・・」

エネオス店員「同じ師匠なのに人間としてのできがまったく違うねぇ。このメット野郎はよっぽどできが悪かったんだねぇ!」

ジャギ(切れた・・・。切れちまったぜ・・・。ケンシロウがいなくなったらこの店員を殺す!それで兄者やサウザーに殺されようが知ったことか!)

20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/11(木) 23:18:21.64 ID:WeYrgFifO
エネオス店員「あーざっしたー」

バット「またなーーー」

ジャギ「おい!お前!」

エネオス店員「お、ケンシロウがいなくなったらからって俺をやる気か?やり方が卑屈だねぇ」

ジャギ「なめやがって!兄者やサウザーなど関係ねぇ!もう我慢ならねぇ!ぶっ殺してやるっ!」

エネオス店員「わかった。ガソリンをやろう」

ジャギ「な、なに!?」

エネオス店員「そこまで本気になったんなら俺に勝ち目はない。仮にもあんたは北斗真拳を使えるんだからな・・・」

エネオス店員「失礼なことも言ったしな。俺にも非がある。ガソリンをやるから許してくれ・・・」

ジャギ「ふん、ようやくわかったか!」

エネオス店員「ああ、ほら、お前が欲しがってるレギュラーガソリンだああああ!」

ドバアアアアアアア

ジャギ「て、てめぇ、何しやがる!俺の頭にガソリンをかけるとはっ!!」

22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/11(木) 23:20:27.88 ID:WeYrgFifO
ジャギ「や、やめろ!やめろ!」

ドバアアアアアアア

エネオス店員「どうした?ガソリンが欲しかったんじゃないのか?思う存分大好きなガソリンをぶっかけてやるぜえ!!」

ジャギ「う、うがあああ、古傷にしみる!鼻が痛いいい!目が、目がああああ!!やめろおおおお!」

エネオス店員「おらおら、どうしたあああ?欲しがっていたガソリンだああああ!とくと味わえ!腹一杯飲んでいいぞおおお!!」

ジャギ「てめぇえええ、やめろおおお!やめねえかあああああ!!!」

エネオス店員「お?もういいのか?いいんだなぁ?ならしょうがねぇ!やめてやる!」

ジャギ「ゼエゼエ、ハアハア、な、なんて、奴だ・・・」

エネオス店員「レギュラー20リッターだな!食料20日分だ!さっさとよこしな!」

ジャギ「なんだとお!?」

エネオス店員「お、すまねえ。俺が直々に給油してやったんだ。手数料を忘れていた。レギュラー20リッターで食料50日分だ!さっさとよこしな!」

23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/11(木) 23:23:14.61 ID:WeYrgFifO
ジャギ「き、貴様、ふざ、ふざけんな、そんなもん、払うか、バイクに、給油してねえだろ・・・」

エネオス店員「バイクに給油してるかしてないかなど関係ない。貴様は今、ガソリンを20リッターここで購入したんだ」

ジャギ「てめぇ、いい加減にし」

マッチを取り出すエネオス店員

ジャギ「おおおおいいいい!!??」

エネオス店員「払うのか?払わないのか?」

ジャギ「ま、待て、待てって。払わないなんて言ってねえ!マッチを置け!マッチをするなよ!!」

エネオス店員「マッチに火をつけるかどうかは俺の気分次第だ・・・」

ジャギ「わか、わかった!払う!払うから!食料20日分だよな?払う!払います!」

エネオス店員「20日分?はて、聞き間違いかな?ちょっとイラっとしたからタバコでも吸おうかな」

ジャギ「わか、わかった。わかりました!払います!50日分!払いますから!!!」


27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/11(木) 23:29:00.15 ID:WeYrgFifO
ジャギ「ちくしょう、なんで俺がこんな目に・・・」

エネオス店員「世紀末石油覇者であるエネオスに逆らうからだ!」

ジャギ「・・・」

ジャギ(石油、か・・・。石油を征する者が世紀末を征する・・・。それに石油は武器としても協力・・・。ケンシロウとて石油まみれにすれば・・・)

ジャギは食料50日分を支払い、さらにエネオスと提携してガソリンを大量に購入した。

時は流れた。

ジャギ「ケンシロウ!ここがお前の墓場だぁ!!!」

ジャギのガソリン作戦がうまくいったかは皆が知るところである。