1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/15(月) 20:01:02.16 ID:fZ+6PvHA0
恵美「ふ~ん、射的屋ね~」

芦屋「1回200円で4発だ。もしも商品を倒す事ができたら、商品をプレゼント。さらに弾を一発補充できるぞ」

恵美「ということは、200円で全部落とす事も可能ってなわけね」

芦屋「一回で落とし続ける事ができればの話だがな」

真奥「で、やるのか?やらんのか?」

恵美「やるわ!」


4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/15(月) 20:04:11.47 ID:fZ+6PvHA0
恵美「って、何これ!?」

恵美「銃身は微妙に曲がってるし、予想以上に飛ばないわ」

恵美「いいえ、それ以上に当たっても景品が落ちないじゃない!」

真奥「ハハハハハハ。そう簡単に落とさせてたまるものか!」

真奥「リラックス熊に釣られて、まんまと罠にハマったな勇者エミリア!」

恵美「くっ!卑劣な!」

芦屋(商品を落とさせず、どれだけ儲ける事ができるか?で時給が変わるバイト)

芦屋(こんなボロ屋台も魔王様にかかれば、物欲が湧く素晴らしい店に新装開店!!)

芦屋(さすが魔王様!芦屋…アルシエル一生ついていきます!)



恵美「はい、200円。もう一回やるわ」

真奥「何度挑んでも結果は変わらないぞ」

恵美「ご忠告ありがとう。でも、もうコツをつかんだから楽勝よ」

真奥・芦屋「え?」

5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/15(月) 20:08:22.21 ID:fZ+6PvHA0
真奥「…」

芦屋「し、商品が…たった400円で…ぜ、全滅!?」

真奥「お、俺達の臨時バイトが…」


恵美「ふ~。私にかかればこのくらい楽勝ね」

真奥「って、『楽勝ね』じゃねーよ!聖法気を使って銃の威力をあげるなんて卑怯だぞ!」

恵美「ったく、私はルールを守ったわよね?それに何か問題があるのかしら?」

真奥「だからってな、限度ってもんがあるだろうが!」

恵美「はいはい。限度ね。わかったわかった」

真奥「ぐ、ぐぐぐぐぐぐ」


7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/15(月) 20:12:21.37 ID:fZ+6PvHA0
真奥「…」

芦屋「し、商品が…たった400円で…ぜ、全滅!?」

真奥「お、俺達の臨時バイトが…」


恵美「ふ~。私にかかればこのくらい楽勝ね」

真奥「って、『楽勝ね』じゃねーよ!聖法気を使って銃の威力をあげるなんて卑怯だぞ!」

恵美「ったく、私はルールを守ったわよね?それに何か問題があるのかしら?」

真奥「だからってな、限度ってもんがあるだろうが!」

恵美「はいはい。限度ね。わかったわかった」

真奥「ぐ、ぐぐぐぐぐぐ」

8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/15(月) 20:16:29.79 ID:fZ+6PvHA0
恵美「ほら、早く商品を渡しなさい。悪魔でもルールくらい守りなさいよね」

真奥「ぐっ。悪魔みたいな女に言われたくねーよ」

恵美「ああ!?いい加減、言いがかりはよしてくれる!?私は何も悪い事はやってないんですけど!?」

真奥「ぐぬぬぬぬぬ!」


芦屋「魔王様…私に名案があります」ボソボソ

真奥「なんだと!?」ボソボソ

芦屋「ここは私めにお任せ下さい」

真奥「わかった」


10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/15(月) 20:20:35.25 ID:fZ+6PvHA0
芦屋「遊佐ぁ!」

恵美「はいはい。今度は芦屋?」

ドサッ

芦屋「これでうちの商品は全部だ」

恵美「あ、案外あるわね」

芦屋「もちろん全部持って帰るんだろうな?もしかして、今更持って帰れませんとか言う訳ではあるまい?」

真奥「おぉ!その手があったか!?さすが我が軍一の知将!!」

恵美「ハッ。あなたは勇者を勘違いしているわ」

芦屋「ん?」

恵美「悪魔を倒すだけが勇者の仕事と思わないことね!」

芦屋「なんだと、違うのか!?」


恵美「みなさーん。この景品を無料でお配りしまーす。無料です。貰ってくださーい」

真奥「なっ!?」

11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/15(月) 20:24:18.61 ID:fZ+6PvHA0
真奥「全部…持って行かれた…だと」

芦屋「すみません。魔王様…勇者がこんなに卑劣とは…」

真奥「いや、いいんだ。芦屋」

芦屋「うぅぅぅ…」

漆原「ねぇねぇ?休憩に行っていい?」

真奥「…というか、もう店じまいだ。好きにしてくれ」

漆原「やったー。所でバイト手伝ったらお小遣いくれる話だったよね?」

芦屋「貴様!この現状を見て言う事がそれか!?」

真奥「待て芦屋。これは俺の失態だ。部下のお前達に落ち度はない」

芦屋「うぅぅ…魔王様!一生ついていきます!」


ダキッ


真奥「芦屋ー!死ぬ時は一緒だー!」

芦屋「魔王様ーーー!」

漆原「はいはい。釣銭用のお金から勝手に持っていくね~」


13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/15(月) 20:28:25.07 ID:fZ+6PvHA0
真奥「よし!今から祭りを楽しむぞ!」

芦屋「はい!わかりました!!!!」


………………………………………………………


真奥「人が多すぎたせいで芦屋と別れちまった…はぁ~」

恵美「千穂ちゃんとも、はぐれちゃった」

真奥「…で、何でお前と二人っきりなんだよ…」

恵美「私が聞きたいわよ!」

真奥「アラス・ラムスは?」

恵美「あなたの射的屋に行くまで、ずっと遊んでたから今は疲れて寝ているわ」

真奥「やっぱりてめえと二人っきりなのかよ!」

恵美「はぁ~…ほらみんなを探すわよ」

真奥「ああ、それがいいな」

14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/15(月) 20:32:48.69 ID:fZ+6PvHA0
 
………

恵美「金魚すくい…この世界の人間は残虐ね。あんな遊びを思いつくなんて」

真奥「って言いながら、お前も金魚すくいをやったじゃねーか」

恵美「は、はぁ!?私は金魚を救ってあげようとしただけで!」

真奥「はいはい。…で、何で一匹も取れないんだ?」

恵美「う、うっさい!何でニヤニヤしてんのよ!キモイわよ!」

真奥「はははは。射的屋の仕返しだ。よし!俺も一回やってみっか」

恵美「無駄遣いはどっかの主夫さんに怒られるわよ?」

真奥「あのなー、俺だって小遣いくらい持ってるんだよ」

恵美「はいはい」


真奥「さーて、どいつを魔王城に迎えようかな~」

真奥「…」

恵美「…で、取れそうなの?」

真奥「俺を舐めるなよ。このすくう道具…ポイの構成は把握した。あとは一瞬ですくうだけだ!」

15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/15(月) 20:36:40.06 ID:fZ+6PvHA0
恵美「あははははははは」

真奥「このポイは不良品だ!不良品に決まってる!」

恵美「『ポイの構成は把握した。あとは一瞬ですくうだけだ!』ですって。あはははははは」

真奥「ぐ、ぐぐぐぐぐ。おやじ!もう一回だ」

店主「お兄さん。彼女さんの前でカッコいいところを見せたいのはわかるけど。もう1000円は使ってるぜ?」

真奥「あ、あと一回で終わるから…だ、大丈夫だ」

恵美「…は?かの…じょ?」


17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/15(月) 20:40:42.87 ID:fZ+6PvHA0
店主「はい。これたくさんお金を使ってくれたプレゼント」

真奥「金魚くれるのか?」

店主「次に使う予定だったお金は彼女さんにつかってやりな」

真奥「ありがとうな。大切にするぜ」

恵美「…」

真奥「ほら、恵美行くぞ」

恵美「…」

真奥「気絶してる。彼女扱いされたのが相当ショックだったみたいだな」

恵美「…」

ギュウウウ

真奥「はぁ~…ったく、何で俺が恵美の手を握って、引っ張ってやらないといけないんだよ」

恵美「…」

真奥「このままここにいると邪魔だから行くぞ。恵美」

恵美「…」

18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/15(月) 20:44:50.50 ID:fZ+6PvHA0
恵美「はっ!私はなにを……」

恵美「……………………………………」

真奥「おい!手を繋いでるからって気を失うな!」

恵美「何で私の手を触ってるのよ!変 !」

真奥「てめえが気を失うからだろ!」

恵美「仕方ないでしょう。あんな屈辱を受けたんだから!」

真奥「俺にとっても屈辱なんだからお互い様だろ!」

恵美「早く手を離しなさいよ!斬るわよ!」

真奥「てめえから離しやがれ!

恵美「いや!私から離すとなんか負けた気がして嫌!」

真奥「俺だって同じだ!」

恵美「ぐっぐぐぐぐぐ!!!」バチバチ
真奥「ぐぬぬぬぬぬぬぬ!!」バチバチ


21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/15(月) 20:48:54.41 ID:fZ+6PvHA0
恵美「わかったわ。じゃあ、せーのっで離すわよ」

真奥「ああ、そうだな。それがいい」

恵美「せーのっ」

パッ


真奥「はぁ~。次は絶対に引っ張ってやらないんだからな!」

恵美「はぁ!?いつ私が頼んだのよ!」

真奥「あーはいはい。ほらみんなを探しに行こうぜ」

恵美「言われなくても探すわよ!」

22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/15(月) 20:51:45.90 ID:fZ+6PvHA0
真奥「うめえ!このジャンボ串焼きってうめえな!」

恵美「こういうのって雰囲気もあって美味しく感じたりもするわよね」

真奥「恵美も一口どうだ?」

恵美「そうね。一口頂くわ」

パクッ

恵美「あっ本当…。美味しいわね」

真奥(からかうつもりだったのに、普通に俺の串から一口食べやがった…)

恵美「もう一口頂くわね」

パクッ

真奥「あああああああ!俺のジャンボ串焼きがなくなっちまった!!」

恵美「あははははは。ぼーっとしてる方が悪いのよ!」

真奥「ぐっぐぐぐぐぐ!!」

23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/15(月) 20:55:52.75 ID:fZ+6PvHA0
恵美「ぷはっー」

恵美「このトロピカルジュースって中々美味しいわね」

真奥「どれどれ」



恵美「って、何で勝手に飲んでるのよ!」

真奥「ははははは。さっきの仕返しだ」

恵美(って、何で同じストローで飲んでるのよ!)

24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/15(月) 20:59:58.23 ID:fZ+6PvHA0
恵美(こんなの捨ててやる!)

恵美(…)

恵美(でも、食べ物や飲み物を捨てるなんてありえないし…)

恵美「ぐ、ぐぬぬぬぬ、魔王めっ!」

真奥「そんなに好きだったのか?もう一杯買ってこようか?」


ゴクゴクゴクゴク


真奥「お、おおう」

恵美「ぷはーっっ」

恵美「ふふふふふ。ストローを使わずに飲んだわ!これで文句ないわよね!」

真奥「ん?え?そうなのか?」

25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/15(月) 21:03:51.01 ID:fZ+6PvHA0
恵美「それにしても人が多いわね~」

真奥「ああ、だからみんなと、はぐれたんだけどな」

真奥(それにしても、浴衣姿の人間が多いな…)

真奥(実はこいつも浴衣姿なんだが…)

真奥(元がいいせいか意外と似合ってるんだよな~)

真奥(絶対に言ってやらんが)


恵美「なに見てんのよ。殺すわよ?」

真奥「これがなければ可愛い奴なんだがなー」

恵美「は、はぁ!?」

真奥「あっ、す、すまん。今のは心の声で…じゃなくてだな!」

恵美「ふんっ。あなたはダサいわね。もうちょっとマシな格好をすることねっ」

真奥「あ、ああ」

真奥(顔真っ赤にして本当に可愛い所もあるんだよな)



27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/15(月) 21:08:58.97 ID:fZ+6PvHA0
恵美(あっ、かんざし売ってる…)

恵美(髪をまとめたかったんだけど、いいアクセがなくて、結局いつも通りの髪型にしたのよね)

恵美(…)

恵美(このかんざしは可愛いかも)

真奥「すみません、これください」

恵美「は、はぁ!?男がこれを使うの!?」

恵美「確かにさっき『ダサい』って言ったけど、男が使うものじゃないわよ」


真奥「ったりめーだろ。ほらやるよ」

恵美「……………………………え?」

29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/15(月) 21:15:38.09 ID:fZ+6PvHA0
真奥「天地がひっくり返ったみたいに意外そうな顔をすんな」

真奥「ほら、いつもアラス・ラムスの面倒を見てくれてるお礼だよ。受け取れ。受け取らんなら捨てる」

恵美「…………そうね。捨てるぐらいなら貰うわ」


真奥「それにほら、これがあれば聖剣がなくても刺せるしな」

恵美「…は?」

真奥「サリエルみたいな奴に襲われても、これがあれば安心だろ?」

恵美「……………へたれ」ボソッ

真奥「なっ!?」


恵美「変な理由をつけなくても貰ってあげるわ」

真奥「…」

恵美「ありがとう。真奥」

真奥(…ちっ。可愛い笑顔しやがって)



31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/15(月) 21:21:19.02 ID:fZ+6PvHA0
真奥「そういえば、今日は鈴乃は一緒じゃないんだな」

恵美「はぐれちゃった。まあ、わざとなんだけどね」

真奥「わざと?」

恵美「だって、ベルったら風船とかお面とかヨーヨーとか、とても興味津々に見ていたんだもの」

真奥「あ、ああー」

恵美「きっと私達と一緒にいると買えないだろうから、一人にしてあげたのよ」

真奥「…お前って結構優しいだな?」

恵美「ええ。勇者ですから『人間』には優しいのよ」

真奥「俺も今は人間なんだが」

恵美「何か言ったかしら?悪魔の畜生さん?」

真奥「いや、何でもないです。はい」


恵美「あっ、それとも、もしかして優しくしてほしいのかしら?」

真奥「んなワケねーだろ。違うからニヤニヤすんなっ!」

恵美「じゃあ、今度から少しだけ優しくしてあげるわね。たぶん」

真奥「気持ち悪いからその笑顔やめろ」

32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/15(月) 21:27:21.94 ID:fZ+6PvHA0
真奥「おぉ!すげーな」

恵美「へぇ~。みんな中央に向かってるから何事かと思ったけど」

真奥「これは盆踊りじゃねーな」

恵美「男女でペアになって踊ってるわね」

真奥「たしかスプーンかフォークかのダンスだったと思うぞ」

芦屋「フォークダンスです。魔王様」

真奥「っ!?」ビクッ

恵美「悪魔の魔王がなにびっくりしてんのよ」

真奥「背後から話しかけられれば、誰だってびっくりくらいする!って芦屋!?」


36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/15(月) 21:33:36.15 ID:fZ+6PvHA0
芦屋「はい。ようやく魔王様を見つけることができましたので…」

梨香「芦屋さーん」

恵美「梨香!?」

梨香「あっ、恵美ー。ようやく見つけたわ」

真奥「あいつも来てたのか」

芦屋「はい、偶然お会いして途中からずっと一緒でした」

恵美(本当はアルシエルと梨香を二人っきりにして、私と千穂ちゃんとベルで真奥の相手をする作戦だったんだけどね)

40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/15(月) 21:39:28.43 ID:fZ+6PvHA0
梨香「もう芦屋さんったら、急にいなくなったからさ。はぐれちゃったかと思ったのよ?」

芦屋「すいません、ようやく真奥を見つける事ができましたので、興奮してしまい」

梨香「じ、じゃあ、お詫びとして………その……一緒におひょってくわさぁい!」

芦屋「…え?」

梨香「…」

恵美(梨香が赤くなってプルプル震えてる…可愛いわね)

41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/15(月) 21:39:59.55 ID:fZ+6PvHA0
芦屋「…えーと…」キョロキョロ

芦屋「ああ、なるほど……あー」

真奥「行ってこい。魔王城で合流な」

芦屋「はい」


芦屋「鈴木さん。私と一緒に踊っていただけますか?」

梨香「ひゃいっ」

42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/15(月) 21:46:10.64 ID:fZ+6PvHA0
真奥「行ったな…」

恵美「なるほど、あれがギャップ萌えって言うのね」

真奥「…何言ってるんだよ」


…………


恵美「ちゃんと踊れているわね。あの二人」

真奥「さて、帰るか」

恵美「そうね、私達が一緒に踊る理由はないしね」



44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/15(月) 21:51:42.40 ID:fZ+6PvHA0
アラス・ラムス「………うふぁぁぁぁぅ…んゅ」

アラス・ラムス「ぁ、ぱぱ、まま、おぁよじゃます」

真奥「おお、起きたかアラス・ラムス」

恵美「おはようって、本当に嬉しそうね」

真奥「ああ、久々に会えたしな」

アラス・ラムス「おまつり?」

真奥「ああ、そうだぞ」

アラス・ラムス「あれー?」

恵美「あれはダンス。みんな踊ってるのよ」

アラス・ラムス「だーすだーす♪」

真奥「おい、恵美。アラス・ラムスも踊りたいみたいだぞ」

恵美「…はぁ~。仕方ないわね。今回だけよ」

真奥「それはこっちのセリフだっつの」

アラス・ラムス「ぱぱ!まま!」

真奥・恵美「はいはい」

45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/15(月) 21:58:40.81 ID:fZ+6PvHA0
真奥「寝ちまったな」

恵美「そうね」

真奥「たくさん踊って、たくさん食べて…楽しそうだったな」

恵美「そうね」

真奥「寝る子は育つというから、将来は安心だな」

恵美「そうね」

47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/15(月) 22:04:02.25 ID:fZ+6PvHA0
真奥「それにしても、三人で踊るのも中々悪くなかったな」

恵美「そうね」

真奥「完全にまわりと違ってオリジナルダンスだったが、祭りのせいか妙なテンションで楽しかったぜ」

恵美「そうね」

真奥「…おい、何か機嫌悪くねーか?」

恵美「そうね」

真奥「おい!」

恵美「あなたが悪いのよ!」

真奥「何がだよ」

48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/15(月) 22:09:28.73 ID:fZ+6PvHA0
恵美「踊っている間にずっとニヤついてたでしょう!キモイったらありゃしなかったんだから!」

真奥「それはアラス・ラムスと踊れて楽しくてだな!」

恵美「あーはいはい。そういうことにしておいてあげるわ」

真奥「つーか、てめえも俺と手を握る時に、いちいち赤くなったり反応するな!こっちが恥ずかしくなるんだぞ!」

恵美「はぁ!?今日は少し長く外にいたから日焼けしだけですが、なにか!?」

真奥「夜に日焼けするか!」


千穂「へ、へぇ~。お楽しみだったみたいですね」

真奥「ち、ちーちゃん?」

恵美「千穂ちゃん!?」



50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/15(月) 22:14:58.56 ID:fZ+6PvHA0
真奥「ちーちゃん誤解だ!こいつとは仕方なく!」

恵美「そうよ!アラス・ラムスがいなかったら、誰がこいつなんかと!」

千穂「そうですよねー。みんな口ではそう言いますよねー」


真奥「わかったよ。ほら、今度祭りがあったら一緒に踊ってやるからな?」

千穂「…今度っていつですか?」

真奥「え?えーと…」

千穂「真奥さん知ってます?」

真奥「へ?」

千穂「祭りは夜中まであるんですよ」

真奥「へ、へぇ~。そうなのか」

千穂「じゃあ、行きましょうか?」

真奥「え?でも、親御さんも心配するし」

千穂「行きましょうか?」

真奥「あっ、はい」


52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/15(月) 22:21:01.60 ID:fZ+6PvHA0
恵美「行っちゃったわ…」

恵美「はぁ~。まったく…」

恵美「女子高生ひとり何ともできないで、何が魔王よ」

恵美「でもま、何かあっても困るんだけど」

恵美「…って、何で私が困るのかしら?」


58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/15(月) 22:27:48.10 ID:fZ+6PvHA0
恵美「まぁ、いいわ」

恵美「あいつから貰ったかんざし…とっても屈辱だけど、来年の祭りの時は付けて行ってあげるわ」

恵美「…気付いてくれるかしら?」


恵美「まぁ、どうでもいいわね。そんな事」


恵美「じゃあ、帰るわよ。アラス・ラムス」

アラス・ラムス「ぅー…」Zzzz

恵美「ふふふ。来年もお祭りにいきましょうね♪」

アラス・ラムス「ぁぃ~…」Zzzz






       終わり