1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/08(水) 00:47:25.30 ID:kUT3fyNzO
鈴「まあ本当に用事がある時は電話したり直接言うからいいけど。昔から一夏は」

セシリア「いつも返って来ますけれど」

鈴「なにが?」

セシリア「メールですわ」

鈴「またまたー」

セシリア「嘘じゃありません。一夏さんは丁寧にお返事をくれますの」

鈴「嘘つかないでよまったく。いつメールしたってほぼ返ってこないじゃない」

セシリア「そんなことありませんわ」

鈴「・・・じゃあ試しにメールしてみて」

セシリア「構いませんけれど。今なにをしていますかっと」ポチポチ

鈴「・・・」

セシリア「送信」

鈴「ど、どうせ返ってこないに決まってるわ」

8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/08(水) 00:53:19.33 ID:kUT3fyNzO
セシリア「ただお返事を待っているのもなんですから、お茶でも煎れましょうか」

鈴「お茶なんか煎れられるの!?」

セシリア「・・・どういう意味ですの」

ケータイ『キーミーヲーキーミーヲーシーンジテール』

セシリア「あら、早いですわね」カチッ

鈴「だ、誰か違う人からでしょ?」

セシリア「一夏さんですわ」

鈴「うそ!」

セシリア「ご覧になって」スッ

From:一夏さん
宿題してるぞ。セシリアは?

セシリア「やっぱりちゃんと返してくれますわ」

鈴「・・・・・・」


13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/08(水) 00:59:27.03 ID:kUT3fyNzO
鈴「なんで・・・あたしには・・・」

セシリア「タイミングが悪かったり、お返事しにくいメールを送ったりしていたりは」

鈴「・・・」カチカチ

To:一夏
今日は宿題沢山出されて大変(>_<)一夏のクラスは?

鈴「これで送る」

セシリア「これならばお返事しやすいですから、すぐに返ってきますわ」


15分後

鈴ケータイ『・・・・・・』

鈴「・・・・・・」

セシリア「も、もしかしたらお風呂に入っているのでは?それか寝てしまったとか」

21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/08(水) 01:09:00.57 ID:kUT3fyNzO
鈴「・・・セシリア送ってみて」

セシリア「えっ、いやわたくしは」

鈴「はやく!」

セシリア「では・・・」カチカチ

To:一夏さん
宿題が終わったのでお部屋でのんびりしています(-_-)紅茶が美味しいですわ

セシリア「送信っ、と」

鈴「・・・・・・」

セシリア「・・・・・・」

ケータイ『キーミーヲーキーミーヲー』

鈴「1分21秒」

セシリア「た、多分一夏さんではありませんわ」カチッ

セシリア「やっぱり、違いました」サッ



24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/08(水) 01:10:43.91 ID:kUT3fyNzO
鈴「見せて」

セシリア「ですから、一夏さんではないと」

鈴「見せて!!」

セシリア「・・・」スッ

From:一夏さん
セシリアが自分で煎れたのか?だとしたらどんな味なのか逆に気になるな

鈴「・・・・・・」

セシリア「・・・・・・」

鈴「・・・」スタスタ

セシリア「り、鈴さん」

バタン

セシリア「・・・鈴さん」


27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/08(水) 01:16:23.57 ID:kUT3fyNzO
コンコン

シャル「はーい。どうぞ」

ガチャッ
鈴「・・・」

シャル「鈴?珍しいね僕達の部屋に来るなんて。さあ入って」

ラウラ「よく来たな」

鈴「二人は一夏とメールする?」

シャル「たまにするけど。あ、なにか飲む?」

ラウラ「ミルクティー!」

シャル「ラウラはさっき飲んだでしょ。あんまり飲み過ぎると眠れなくなるよ」

ラウラ「うぬぅ・・・」

鈴「メール、返ってくる?」

シャル「一夏から?くるけどなんで?」

鈴「ラウラは?」

ラウラ「当たり前だ」

鈴「・・・」


29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/08(水) 01:22:14.85 ID:kUT3fyNzO
鈴「一夏にメールしてみてくれない?」

シャル「なにかあったの?」

鈴「なんでもないから。お願い」

シャル「構わないけど・・・」ポチポチ

シャル「送ったよ」

鈴「・・・・・・」

シャル「えっと・・・」

ラウラ「なにを思い詰めたような顔してるんだ」

シャル「ラウラ!」

鈴「・・・・・・」



ブブブブブブ

シャル「・・・」ポチ


30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/08(水) 01:23:11.23 ID:kUT3fyNzO

鈴「一夏から?」

シャル「う、うん」

鈴「そう・・・」スタスタ

バタン


鈴「・・・なんなの・・・なんなのよ!!!馬鹿にしてっ!!!」


32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/08(水) 01:26:54.59 ID:kUT3fyNzO
箒「なにを騒いでるんだ?」

鈴「箒・・・」

鈴「・・・あんた、一夏にメールした時返信くる?」

箒「メール?」

鈴「そう」

箒「わ、わたしは一夏のアドレスを知らないからメールしたことがない」

鈴「・・・・・・あっそう」


鈴(あたしより下がいた・・・ちょっと元気出たわ)


終わり


51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/08(水) 01:58:46.60 ID:XTXLW6kdO
鈴「まあだからと言って諦め引き下がるあたしじゃあ無いんだけどね」

インフィニット・ストラトス ‐愛と戦慄のCCA(チャイニーズ カウンター アタック)編‐

(イントロ)マブシイカ-ゼノナ-カデ-♪

【割愛】


鈴「っつー訳でとりあえず一夏の部屋に来ました」

一夏「むぐぐっ!?むぐっむむー!」

鈴「何言ってるかゼンッゼンわからないけどとりあえず首で答えなさい
答えによっては現在のマウントボジションからの追加ダメージ(ガード不能技)が入るわよ?」
一夏「!?」ビクンッ

鈴「第一問:俺、織斑一夏は鈴ちゃんの事が好きだ」

一夏「…」

鈴「タイムアウトー」ボグシャッ

一夏「…ッ!?…ッ!?!」

鈴「因みにIS学園特記事項等に依る保護や黙秘権はないわよ
今あんたが居るのはIS学園、でもそれ以前にあんたはあたしの尻の下なんだからね~、ふふんっ♪」


54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/08(水) 02:08:26.58 ID:XTXLW6kdO
一夏(鈴の…尻)チラッ

鈴「?」

一夏(これは…その、なんだ…中々絶景というか…鈴の制服から伸びる健康的な太股が…)ゴクリ

鈴「何よ…?急に大人しく

…!? あ…あんたどこ見てんのよッ!」パシンッ

一夏「もがっ!(痛ッ!)」ヒリヒリ
-これより一夏の声を字幕付きでお楽しみ下さい-

一夏「もーももがもが!もががっがもーもがもががもががっがも
(しょうがないだろ!俺だって健康な男子だってのっ!)」

鈴「うっさい!このドス  一夏!
それよりあんたが今すべき事はあたしの質問に答える事なのよっ!」

一夏「もっもがもががもがももがーもが…ももーがもががもがもがももがもがも!
(一体何が聞きたいんだよ…というかせめて轡は外してくれよ!)」


57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/08(水) 02:21:42.83 ID:XTXLW6kdO
鈴「…」
一夏「…」

鈴「騒がないなら外すわよ」
一夏「!」コクコクッ

鈴「騒いだら…揚げ物用の使用済油をドラム缶で口に流し込むからね」
一夏(そんなのがどこにあるかってのは置いておくがすげぇ嫌だなソレ…)

シュルル パサッ

一夏「ぷはぁっ…」
鈴「さて、んじゃ質問ね
なんで…」

一夏「うん?」
鈴「なんで私にはメール返してくんないのよ…」ジトッ

一夏「メール…?」
鈴「そうよっ!他の皆にはッ…まあ箒は別として返してるじゃない!」ジワァッ

一夏「あー…その、何だ…スマン、アレはだな」

鈴「言い訳!?サイッテーねあんたって!」




63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/08(水) 02:31:27.94 ID:XTXLW6kdO
一夏「ぐっ…否定出来ない…でもその…鈴が考えてる様な事じゃなくてだな」

鈴「うっさい!もう一夏なんて知らない、好きにすれば良いじゃない!」スクッ

一夏「ちょ…待て!人の話を」
鈴「一夏なんか…一夏なんか携帯依存症になって携帯の電池パック爆発すれば良いのよバカァァァァァッ!」ダッ

ガチャッ!バタンッ!

一夏「なんだそりゃ!?訳がわか…ってだから待っ…ああもう、なんだってあいつは…」

カチャリッ

セシリア「あの…今のは一体何の騒…」

一夏「あ、セシリア…丁度良い所に」

セシリア「」



65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/08(水) 02:35:41.10 ID:XTXLW6kdO
一夏「どうした?」

脳内セシリア・通称セッシー『これは一体どういう事ですの!?何故一夏さんが緊縛状態で鈴さんのお部屋に…?
しかもその鈴さんは部屋から泣きながら飛び出してきて…これはつまり』ウィンウィン

カシャンカシャンカシャン ッチーン テーレッテー♪

セッシー『一夏さんが鈴さんのお部屋で自己緊縛   をして鈴さんの帰りを待つ
鈴さんに目撃される、一夏さんヘブン状態キマシタワー
鈴さん「い…一夏の   奴隷ーッ!」と部屋から逃げ出す

という事かしら!?』


一夏(なんか嫌な予感が…)
一夏「あのさセシリア…悪いんだけど」

セシリア「ハッ!?申し訳ありません一夏さん!
生憎ですが私今日は低温蝋燭等の持ち合わせがございませんの!今度求めて頂く迄には取り寄せてみせますから本日はご勘弁下さいませー」ダッ

ガチャッ!バタンッ!

一夏「またかよ…とほほ」



67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/08(水) 02:44:30.45 ID:XTXLW6kdO
一夏「どうするんだよ…コレ…」

ガチャリ

一夏「今度はだ」

千冬「…」

一夏「」サァァッ(←血の気が引く音)

千冬「お前は…何をやっているんだ、女子の部屋で」

一夏「ちちち違うッ!天地神明に誓って違うぞ千冬ねぇっ!」

千冬「…ハァッ
どうせくだらん"いつもの連中"による騒ぎだろうとは思ったが…毎度期待を裏切らず騒ぎの中心に愚弟が居てくれるものだ
その姉がどれだけ胃を痛め、教師として肩身が狭い思いをしているのだろうな
"姉心、弟知らず"とはこの事を刺すのだろうか
なぁ?一夏…ハァッ」

一夏(…凄く刺々しい物言いで二回も溜息つかれた…)ショボーン



71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/08(水) 02:59:19.73 ID:XTXLW6kdO
スタスタ ドスッ

一夏「うぐっ…な、なんでいきなり俺の上に座るんだよっ…」

千冬「なに、良い機会だから愚弟に説教のひとつでもしてやる為に適当な椅子に座っただけだ」

一夏「お…重」

千冬「せいっ」ドムッ

一夏「ごふぁッ!?」

千冬「おも…なんだって?聞こえんなぁ?」ゴゴゴゴゴッ

一夏「ナ、ナンデモナイデスオリムラセンセイ」

千冬「ふんっ、全く…お前はいつもそうだ
普段は馬鹿者の顔をしているくせに時には信じられん位に女心を擽り、時には普段以上に女心を逆撫でする程の大馬鹿者になる
これで天然唐変木だと言うのだから始末が悪い」

一夏(何で責められてんだよ俺…)



74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/08(水) 03:16:26.04 ID:XTXLW6kdO
‐一時間後‐

千冬「…第一お前には自覚が足りなさ過ぎる、仮にも私の弟であるのならばもう少しだな…」

ザワザワ

一夏(いつの間にかギャラリー、…というか出歯亀がいるし…)

ワタシモオリムラセンセイノシタニシカレターイ
アァ…チフユオネェサマステキィ…///

一夏(しかもなんなんだ?この黄色い声の数々は…)

千冬「聞いているのか一夏!」
一夏「千冬ね…じゃなくて織斑先生、皆が見てるのでそろそら助けてください」

千冬「む…?」チラッ

千冬「お前等ッ!見世物じゃないぞ!」

キャーキャーッ

千冬「ご、ごほんっ…良いか織斑…仮にもクラス代表なのだからもう少し人の目というものを意識しろ、わかったな?」スクッ、スタスタ

一夏「あ、だからこの縄を…!またかよぉ…流石の俺も泣きそうになってきたぞ」



77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/08(水) 03:28:56.55 ID:XTXLW6kdO
スッ

ラウラ「困っている様だな、嫁よ」ババァ―z_ンッ!

一夏「ら…ラウラ!良かったお前なら」

ラウラ「ふふふっ、何も言うな嫁よ
言わずとも私には分かるぞ…それはズバリ"敵勢力に捕獲されてしまった場合を想定しての訓練"だろう?」

一夏「待てラウラ!頼むから話を聞いてくれ!」

ラウラ「む…?何か違ったというのか?」

一夏「ああ…だからな…」

【説明中なう。】

ラウラ「ふむ、ならば"あの件"に関してはまだ悟られてはいないという事か…」ビッ シュルルッ

一夏「サンキューラウラ、まあでもこのままじゃ気付かれちまうかもな」

ラウラ「…とりあえず現状に関しての情報を共有し各個で上手く立ち回るしかないな
下手に動こうとすれば気取られる可能性も高い」

一夏「だな、そうと決まればそっちはラウラに任せるぞ」

ラウラ「ふっ…任されたさ」

80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/08(水) 03:44:59.60 ID:XTXLW6kdO
――ところ変わって一時間前

鈴「ったく…なんなのよもう!ハラ立つったらありゃしないわね」ドンッ

清香「きゃっ!」

鈴「へ?あ…ご、ごめん!怪我無い?」

布仏「ん~?大丈夫っぽいよぉ~」
癒子「勝手に代弁しない!」

鈴「…」
のほ・癒・清「…」

鈴・癒・清(((誰だっけ?)))

布仏「あ~、確かいっちーに会いにくるお隣りさんだっけぇ~?
なんかやな事でもあった~?ブルーデー?」

清香「へ…///」
癒子「なっ…///」

鈴「違うわよッ!」

布仏「お赤飯まだ?」

鈴「ん…んな訳あるかぁぁぁぁッ!///」


82 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/08(水) 03:51:52.07 ID:XTXLW6kdO
清香「へぇー、そんな事があったんだ」
布仏「いっちーってばモッテモテだね~ひゅーひゅー」
癒子「当の織斑くんが居ないのに"ひゅーひゅー"って…何の意味があるのよソレ」

鈴「ほんっと信じらんない!他の皆とはメールしてて私だけハブるとか良い度胸してんじゃない
次の対抗試合でギッタンギッタンのボッコボコにしてやるー」
布仏「おぉ~萌えてる~」
清香「多分字が違うよ…」

鈴「そうと決まれば競技場行ってスキルアップしなきゃね
愚痴聞いてくれてありがと!そんじゃね!」スタタタッ

癒子「速ッ!?」


88 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/08(水) 04:03:12.61 ID:XTXLW6kdO
箒(ん…あれは鈴?)

鈴「セイッ!ハッ!そこッ!」
箒「…一人で鍛練か?」

鈴「ん?箒じゃない、あんたこそこんな所に何の用よ?」

箒「まあ以前ならともかく今はれっきとした専用機持ちの私が此処にいても何ら不思議はあるまい?」

鈴「はいはいそーですね」

箒「むっ、なんだその適当な返しは!」

鈴「ふんっ、福音の時みたいな事がなきゃ好き好んであんたなんかと話する訳ないじゃない」

ピクッ

箒「ほぉ…どうやら肉体言語の方がお好みらしいな?
良いだろう以前からお前とは一夏の幼なじみとして雌雄を決したいと思っていたのだ…」

ピククッ

鈴「へぇ…やるっての?専用機を扱うようになってから大分経つ私にペーペーのあんたが?
良いわよ、代表候補生としてしっかり指導してあげるわ」


92 ::2012/02/08(水) 04:21:00.10 ID:XTXLW6kdO
箒・鈴「表出ろッ!」

※競技場の外で戦うのは危険なうえ、近隣(というか寮)からの苦情が来る事もあるので止めましょう

‐20分後‐

両者EN0

箒「ぜぇっ…くっ…引き分け…か」

鈴「はぁっ…はっ、チッ…中々しぶといじゃない…
まあ第四世代に乗ってそれじゃあまだまだ機体の性能に助けられ…ふぅっ、私の台詞だけ…何か…長くない?はぁっ…疲れる…でしょ、全く(あの絢爛なんちゃらとかいうEN回復技が即時発動だったらヤバかったかも…)」

箒「…少しは、鬱憤も消えたか?」

鈴「は?あんたまさか…わざとノってきたっての?」

箒「さてな?息も絶え絶えで脳が回らんから思い出せん」

鈴(私が言うのもアレだけどもう回復してるじゃない、馬鹿箒)

鈴「大根役者め」

93 :補則:レス開始時点で夕方、このレス時点では既に夜になってます:2012/02/08(水) 04:36:30.95 ID:XTXLW6kdO
箒「それで、何をそんなに苛立っていたというんだ?」

鈴「…あいつよ」

箒「…あぁ、一夏か
というか私達がIS学園(ここ)でヤキモキさせられたりする理由はそれしかないな」

鈴「あいつ…私のメールに返事寄越さないのよ、信じられる?」

箒「へっ!? あ、あぁそうだな」ドギマギ

鈴「…」ジトーッ

箒「ななな何だ?」

鈴「あんた…何か隠してない?」

箒「」ギクリッ

鈴(箒はわかり易い事この上無いわね
この馬鹿の考えすら全く見えてない一夏ってどっか頭に病気でも抱えてんのかしら…)ジトーッ

箒「! み、見てみろ鈴!夜空が綺麗だぞ!星が瞬いているなぁ、あはははっ」

鈴「その誤魔化し方は無いわ」

94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/08(水) 04:43:01.09 ID:XTXLW6kdO
鈴(まあいっか…コイツのせいで疲れちゃったし、さっさとシャワー浴びて寝たい…)

箒「さ、さてっ…私はそろそろ寝ようかなっと
規則正しく寝て起きなくてはならんからな!鈴も身体を冷やさないようにして寝ると良い」スタスタスタッ

鈴「あれで気付かない奴なんて一夏くらいのもんよね
世間からズレまくってるラウラですら違和感に首を傾げるっての…」



96 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/08(水) 04:53:40.86 ID:XTXLW6kdO
――翌日、昼休み

鈴「へ?一夏が風邪ひいた?」

箒「あぁ、今は部屋で寝ているそうだ」
シャル「大丈夫かなぁ、誰か看病してなくて良いの?」
ラウラ「うむ…休み時間の度に教官が様子を見に行っているらしいからな、問題あるまい」

鈴「ふーん、あの馬鹿が風邪ひくなんて珍しい事もあったものね」

セシリア「ラウラさんは人肌と低温蝋燭…どちらが良いと思いますの?」ドキドキ

ラウラ「? 何も無い雪山でも無いのに人肌か? それに何故低温蝋燭なのだ
どちらにせよ保温効率が悪そうだとは思うぞ」

シャル「ら、ラウラ!その話は後にしよ!?」

ラウラ「う、うむ?」


98 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/08(水) 05:00:57.89 ID:XTXLW6kdO
――放課後

鈴「箒もセシリアもシャルもラウラも居ないの?」

女生徒「うん、何か慌ててたみたいだったけど」

鈴「そっか、あんがと!」トタタタッ

鈴(全員いないって…揃いも揃って一夏の看病にでも行ったのしら)


コンコン

鈴「一夏ぁー、二組のアイドル鈴ちゃんが来てやったわよ!」

しーん

鈴「…ん?開いてる」カチャリ

鈴「一夏?」

ガラーン

鈴「いない…風邪じゃなかったの?」

99 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/08(水) 05:11:21.22 ID:XTXLW6kdO
鈴「…」

鈴(思えば昨夜の箒の慌て様、今日の昼休み中の会話での全員のあの落ち着き様…普段ならこぞって"誰が看病に行く"と騒ぐハズなのに…)

鈴(もしかして…)ズキッ

鈴(退け者にされた…?)ズキンッ

鈴(箒も本当は一夏のアドレスを知っていて…だから昨日はあんなに狼狽してたんだ…)

鈴(で、今日は一夏が"風邪をひいた"なんてのは嘘で私を除いた皆で出掛けたりしてるんだ…?)

鈴(そんなにあたしの事が嫌いなら…直接言ってよ…
色んな事を一緒にしてきて…皆と絆が出来ていただなんて勘違いして…一人で、馬鹿みたいじゃない)グスッ

鈴(部屋に帰ろ…そんでもってさっさと寝よ…)



101 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/08(水) 05:25:45.98 ID:XTXLW6kdO
鈴(何かもう…色々ヤだなぁ
一組覗きに行くのも無理だもん)

鈴(別に…自分のクラスに友達が居ない訳じゃないけど…
代表候補生が私一人だけハブられてるってのは、何か辛いなぁ)ポロッ

鈴(あれ…?私ってこんなにネガティブだっけ?
自分ではポジティブ且つアクティブだと思ってたんだけどさ)ポロポロッ

鈴(強がりだったのかな)
鈴(…ッ)ゴシゴシッ

鈴(忘れ…られるかな、一晩泣いて…寝たらまた明日にはいつもの私みたいになれるかな)ジワッ…

鈴(さっさと布団に身体を投げ出そう)

ガチャッ

パァンッ! ハパンッ!パァンッ!

鈴「!?」

102 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/08(水) 05:36:51.88 ID:XTXLW6kdO
鈴「へ…?」

一夏「ハッピーバースデー!鈴!」
箒「おめでとう」
ラウラ「うむうむ、めでたいな」
シャル「お誕生日おめでとう、鈴」
セシリア「鈴さん、おめでとうございます!」

鈴「? !?」アタフタ

ラウラ「む…?感極まって涙目で絶句か?鈴音」
シャル「あはは、多分それは違うんじゃないかなぁ…」

鈴「△$#?!」

箒「何で私達がお前の部屋に?見れば分かるだろう、お前の誕生日パーティーだ」

シャル「えーっとね、多分皆鈴がどんな事考えてるか分からないと思うからボクが説明するよ」



105 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/02/08(水) 05:43:25.57 ID:XTXLW6kdO
鈴「あ…あたしは嫌われてたんじゃ…?」

シャル「メールの件だよね?あれはその…ごめん
本当は一夏も律儀に返信したがってたんだけど馬鹿真面目で素直な一夏じゃうっかりメールで誕生日の事匂わせてサプライズが水の泡になっちゃいそうだから徹底的に返信禁止にしてたんだ」

鈴「なっ…」

シャル「鈴に縛り上げられ連れて行かれた時もボクが見張ってたんだけど一夏ってばチラチラ本音が出ちゃうんだもん
見ててヒヤヒヤしたよ」

一夏「うっ…馬鹿正直で悪かったな」

セシリア「私やラウラさん、織斑先生の乱入は偶然でしたけどね」

箒「つまりお前を嫌っていた訳じゃないんだ
その…私もアドレスの事を聞かれた時につい、な
自分で言うのも何だが嘘が下手だというのはよく指摘されるし自覚もしている
だから出来るだけ墓穴を掘らないようにとアドレス自体を知らなかった事にした訳だ」


110 ::2012/02/08(水) 05:52:43.75 ID:XTXLW6kdO
鈴「そ…そんな馬鹿な事って」ヘナヘナ ペタンッ

一夏「そんな訳だから明日からはメールちゃんと返すからなー」

ラウラ「む!このピッツァは絶品だな!」

セシリア「もうっ!まだいただきますとも言ってませんのよ!」

シャル「そんなワケで今年もよろしくね、鈴♪」

箒「それは新年の挨拶じゃないか…?」

鈴「こ…」ワナワナ

鈴「こうなったらあんた達全員朝まで付き合わせてやる―――ッ!」

インフィニット・ストラトス ‐愛と戦慄のチャイニーズ(がサプライズな誕生日で)カウンターアタック(されちゃう)編‐

‐終劇‐


当然だけど別に今日が鈴ちゃんの誕生日ってワケではない