1: ◆xMUmPABXRw 2022/11/24(木) 22:36:46.66 ID:jM+Kdk+80

― リフレッシュルーム ―

松尾千鶴「……そう言えば、今度の週末は裕美ちゃん、実家に帰るんだね」

関裕美「うん!学校の方もお休みをもらったから久しぶりにゆっくりできるオフなんだ!」

白菊ほたる「私もこの先の週末に連休を貰って実家に帰ろうかな」

千鶴「それが良いよ。私も福岡に帰る予定を作ろうかな……」


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2: ◆xMUmPABXRw 2022/11/24(木) 22:37:58.72 ID:jM+Kdk+80

裕美「たまにはのんびり家族と過ごすのもいいと思うよ!」

ほたる「そうだね。いつもは金曜の夜に戻って日曜の早い時間に向こうを発って……だもん」

千鶴「うんうん。顔見せに帰ってるだけみたいになってるしね」

ほたる「裕美ちゃん、今回は家族でのんびり過ごしてきてね」

裕美「うん。そうだ!実家のお土産に東京銘菓ひ◯子饅頭を買って帰ろうかな?」

ほたる「美味しいもんね。ひよ◯饅頭」

3: ◆xMUmPABXRw 2022/11/24(木) 22:38:27.72 ID:jM+Kdk+80

千鶴「……え?……え??……◯よ子が……東京銘菓?」

ほたる「??どうしたの千鶴ちゃん?」

千鶴「え?ウソ?ひ◯子は福岡のお菓子だよ?なんで東京銘菓?どうして?」

裕美「ひよ◯は東京駅で売ってるよ?」

ほたる「羽田空港でも買えるよね。わたしも今度の帰省は◯よ子饅頭を買って帰ろうかな?」

千鶴「そう言えば……でもあれって福岡に行ったのにお土産を買い忘れた人用じゃ……」

4: ◆xMUmPABXRw 2022/11/24(木) 22:38:59.93 ID:jM+Kdk+80

ほたる「千鶴ちゃんしっかりして?」

裕美「ほら、これ東京ひ◯子だよ」(スマホスラスラ)

千鶴「そんな……そんな……」

佐藤心「お?どうしたどうした☆」

裕美「心さん!」

ほたる「心さん、千鶴ちゃんの様子がおかしいんです」

佐藤「はぁとお姉様って呼べ☆マユゲがどした?」

5: ◆xMUmPABXRw 2022/11/24(木) 22:39:31.20 ID:jM+Kdk+80

裕美「ひよ◯饅頭が東京銘菓だって話をしたら、急に混乱しちゃって……」

千鶴「心さぁん……」

佐藤「おぉ?なんだこのマユゲ今までにないほどしおらしいぞ?」

千鶴「心さん……◯よ子は……ひ◯子饅頭は……東京銘菓なんですか?」

佐藤「そりゃ東京銘菓だろ☆どこのお土産屋でも売ってるしぃ~」

千鶴「……心……さん……」

佐藤「お?お?」

千鶴「心さんのバカっ!!アホ毛枯れちゃえ!!うわぁぁん!!」(ダダダーッ)

6: ◆xMUmPABXRw 2022/11/24(木) 22:40:01.17 ID:jM+Kdk+80

裕美「ち、千鶴ちゃーん!!」

ほたる「千鶴ちゃん!心さんが千鶴ちゃんを泣かせた!」

佐藤「非常に遺憾。何が起きたのかコレガワカラナイ」(目玉グルグル)

裕美「心さんも壊れた!!」

ほたる「ど、どうしよう……千鶴ちゃんを追いかけなきゃだけど心さんも放っておけないし……」

7: ◆xMUmPABXRw 2022/11/24(木) 22:40:32.66 ID:jM+Kdk+80

沢田麻理菜「心ー。どこほっつき歩いてるのー?」

ほたる「麻理菜さん!丁度いいところに!」

麻理菜「あら、こんにちは。ほたるちゃん、裕美ちゃん」

佐藤「ちづるちゃんをおこらせたなんでどうしてわかんないなにがおこったわかんないわかんない」(ブツブツ)

麻理菜「それと、そこで虚空を見つめながらうわ言を繰り返してる心になにがあったの?」

裕美「すみません!説明してる時間がなくって……!」

ほたる「私たち、千鶴ちゃんを追いかけないといけませんので……」

8: ◆xMUmPABXRw 2022/11/24(木) 22:41:26.21 ID:jM+Kdk+80

佐藤「うわぁーん!マリナル~!!」

麻理菜「心!落ち着きなさい!!もうっ……ここはお姉さんに任せて!」

裕美「ありがとうございます!」(ダダダッ)

ほたる「千鶴ちゃん……待っててね……!」(ダダダッ)

麻理菜「……で、何があったの?」

9: ◆xMUmPABXRw 2022/11/24(木) 22:41:59.92 ID:jM+Kdk+80

佐藤「ひよ◯饅頭が東京銘菓かって聞かれたからあたり前田のクラッカーって答えただけだぞ☆」

麻理菜「……ハァーーーッ…………」(クソデカ溜息)

佐藤「お?お?なんだ?どうした?」

麻理菜「……まぁいいわ。付いてきなさい。これからライトグリーンセーフのレッスンで洋子ちゃんに会うから」

佐藤「……会うから?」

麻理菜「そこで、同じこと言ってみなさい」

10: ◆xMUmPABXRw 2022/11/24(木) 22:42:39.29 ID:jM+Kdk+80

― 岡崎泰葉マンション ―

岡崎泰葉「で、泣きじゃくりながら走ってるところを見かけた私がお家に連れてきたわけなんだけど」

千鶴「…………はい」

泰葉「うん。確かに◯よ子饅頭は福岡銘菓だけど、東京の定番おみやげでもあるんだよ」

千鶴「そ、そうなんだ……」

泰葉「私も小さい頃はなんで福岡のお土産が東京でもお土産として売られてるのかって不思議に思って」

千鶴「うんうん」

泰葉「色んな人に聞いてみたら、福岡出身の大御所俳優さんに色々教えてもらったんだ」

11: ◆xMUmPABXRw 2022/11/24(木) 22:43:09.29 ID:jM+Kdk+80

千鶴「さすが芸歴が長いと色んな事を教えてもらえるんだね」

泰葉「ちゃんと調べたら普通に出てくることばかりだけどね」

千鶴「そうなの……?」

泰葉「動揺して泣きながら『ひ◯子……ひよ◯……』って口走りながら走る前にすることがあると思うんだ」

千鶴「……面目ありません……」

泰葉「それに、福岡のお菓子もオンラインショップで取り寄せられるし……ちょっと席を外すね」(スタスタ……)

千鶴「う、うん?」

12: ◆xMUmPABXRw 2022/11/24(木) 22:43:40.32 ID:jM+Kdk+80

泰葉(スタスタ……)「……はい、どうぞ」

千鶴「こ……これは通常の5倍の重量を誇る『大の◯よ子!』」

泰葉「久しぶりに食べたくなっちゃって、お取り寄せしたんだ。お土産としては福岡限定なんだよ?」

千鶴「そうなんだ……やっぱりひ◯子は福岡の銘菓なんだね!」

泰葉「だから、ふたりのことも心さんのことも許してあげてね?」

千鶴「……はいっ」

13: ◆xMUmPABXRw 2022/11/24(木) 22:44:10.21 ID:jM+Kdk+80

(ピンポーン!ピンポーン!)

裕美『泰葉ちゃん!泰葉ちゃん!千鶴ちゃんをどこに匿ったの!?』

ほたる『泰葉ちゃんを完全に包囲してるよ……!千鶴ちゃんに会わせて……?』

泰葉「ふふふっ♪思ったより早かったね」

千鶴「あの、泰葉ちゃん?」

泰葉「せっかくだから、4人で分けて食べようね♪今行くよー!」(タッタッタ……)

裕美「千鶴ちゃん!!」(ダダダッ)

ほたる「千鶴ちゃん!何があったん……あれ?」(ダダダッ)

千鶴「えーっと……あの……」

14: ◆xMUmPABXRw 2022/11/24(木) 22:44:43.00 ID:jM+Kdk+80

裕美「すごく……おっきい……」(大のひよ◯を見ながら)

ほたる「こんなおっきなの……お口に入らないよ……」(大のひよ◯を見ながら)

泰葉「ふたりとも、走ってきて疲れたよね?ココアでも飲みながらこのお菓子を一緒に食べようね♪」

15: ◆xMUmPABXRw 2022/11/24(木) 22:45:15.96 ID:jM+Kdk+80

― 一方その頃 ―

桐野アヤ「もう一度聞く!このお菓子は?」

佐藤「サー!福岡銘菓◯よ子饅頭です!」

大和亜季「声が小さい!!」

佐藤「サー!!福岡銘菓ひ◯子饅頭です!!!」

上田鈴帆「そしてこのお菓子はなんね?」

佐藤「ひよ◯のピィナンシェです!!!」

野々村そら「そらちんに続けてぷりーず!あふたぁみー☆◯よ子サブレー!!」

佐藤「ひ◯子サブレェェェェェー!!!!」

斉藤洋子「……心さんが悪いんだよ……ひよ子を東京銘菓なんて言うから……」(暗黒微笑)

麻理菜(どうしてこうなった)

(おわれ)

引用元: 【デレマス】アイデンティティ・クライシス!