1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/13(金) 18:18:56.67 ID:rcWt/O230
森夏「10年経った今でも彼氏できないとかどういう事よ・・・」

森夏「占い師なんて出会いゼロの仕事に就いた私が言える立場じゃないけどさ・・・」

森夏「一人くらい彼氏できてもいいじゃない!」

森夏「近寄ってくるヤツらは揃いも揃って本の印税だとか私の体目当てのヤツらばかりだし・・・」

森夏「飲まないとやってられないわよこんなの!」ゴクゴク

森夏「あ、店員さんすみませーん! カシスオレンジもう一杯ください」

森夏「・・・・・・」

森夏「・・・・・・」

森夏「・・・ねえ富樫くん私と付き合って」

勇太「お断りします」

4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/13(金) 18:21:38.65 ID:rcWt/O230
森夏「なんでよ! 富樫くん私のこと嫌いなの!」

勇太「いやいや、そんなことはないぞ」

森夏「じゃあ付き合って」

勇太「お断りします」

森夏「なんでよ!」

8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/13(金) 18:27:14.35 ID:rcWt/O230
勇太「いやほら・・・俺には六花が・・・」

森夏「・・・別れたくせに」

勇太「おいやめれ・・・」

森夏「どうせ富樫くん今彼女いないんでしょ?」

勇太「まあそうだけどさ・・・」

森夏「だから私が富樫くんの彼女になってあげるって言ってんの!」

勇太「お断りします」

18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/13(金) 18:34:36.55 ID:rcWt/O230
森夏「小鳥遊さんと一緒の大学に入って惚気すぎて勉強に身が入らず二人で中退って」

勇太「・・・・・・」

森夏「私もそういう青春したかったわよ!」

勇太「おい声でかいって・・・」

森夏「それで丁度そのとき十花さんが自分のお店持って従業員を探してたから二人で一緒にそこに就職って」

勇太「・・・・・・」

森夏「もう完全に家族じゃないこれ!」

勇太「おい声でかいって・・・」

28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/13(金) 18:45:29.09 ID:rcWt/O230
森夏「そこまではいいわよ・・・百歩譲って許してあげる」

森夏「でもそこで同棲ってどういうことよ・・・生々しすぎるわよ・・・」

森夏「しかも二人で暮らして一年で小鳥遊さんに嫌気が指して別れるって」

勇太「いや別に嫌気が指したわけじゃないぞ。ただ六花が予想以上に何もできなかったから・・・」

勇太「だからちょっとだけ距離を置こうって・・・」

勇太「料理と掃除と洗濯を少しでも覚えて、朝自力で起きられるようになって、中二グッズに給料全額つぎ込むのをやめて、もう少しだけ常識を覚えるまで距離を置こうって話であって・・・」

森夏「・・・それを世間では嫌気が指したって言うのよ」

勇太「・・・・・・」

34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/13(金) 18:53:40.43 ID:rcWt/O230
森夏「だいたい小鳥遊さんは家事なにもしなかったの?」

勇太「…うん」

森夏「じゃあ同棲してるときは富樫くんが全部ひとりでやってたってこと?」

勇太「…悪いかよ」

森夏「はぁ…少し手伝ってとも言わなかったの?」

勇太「…家事を分担しようって提案はした」

森夏「………」

勇太「邪王真眼を持った~なんちゃらで誤魔化された」

森夏「…はぁ」


39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/13(金) 19:02:35.54 ID:rcWt/O230
森夏「私なら家事全部ひとりでできるわよ」

勇太「………」

森夏「本の印税で一生遊んで暮らせるわよ」

勇太「………」

森夏「私の体好きにしていいのよ」

勇太「………」

森夏「私すっごい  なんだけど」

勇太「………………」

森夏「ねぇ、ダメ?」

勇太「…ぐぬぬ」


65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/13(金) 19:35:26.54 ID:rcWt/O230
勇太「ちょっと待てよ丹生谷…」

勇太「お前言い寄ってくる男がお金と体目当てで嫌気が指したって言ってなかったか?」

森夏「富樫くんは別なの…」

勇太「は?」

森夏「あーもう察してよ!」ゴクゴクゴク

勇太「お、おい! 丹生谷飲みすぎ」

森夏「ゴク…ゴク…ぷひぇ~」

森夏「だから10年間あんたのことがずっと好きで他の男なんて眼中になくて今でもあんたが大好きだっていってんのよバカ!」

勇太「…は?」

森夏「あ…」

勇太「………」

森夏(///)カァアアアア

勇太「…あの丹生谷さn」

森夏「うっさい馬鹿しゃべるな!」ゴクゴク///


70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/13(金) 19:44:42.93 ID:rcWt/O230
森夏「………」ゴクゴク

勇太(丹生谷が俺のこと?)

勇太(いやいや流石に冗談だろ)

勇太(でも冗談っぽくなかったよな)

勇太(丹生谷の顔もなんだか赤いし…)

勇太「………」

勇太「………」

森夏「…それで返事は」

勇太(え?やっばりマジなの??)

71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/13(金) 19:48:22.88 ID:rcWt/O230
勇太「も、もう少しだけ考えさせてくれないか?」

勇太「ちゃんと返事したいし…」

森夏「…返事引き延ばす典型的な言い回しじゃないそれ」

勇太「むぅ…」


88 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/13(金) 20:05:23.88 ID:rcWt/O230
勇太「ごめんやっぱりもう少し待ってくれ。ちゃんと返事したいからさ」

森夏「じゃあ今日はもう富樫くん家に泊めて」

勇太「いきなり何言ってるんだお前は…」

森夏「別にいいじゃない。何するわけでもないんだし」

勇太「ウチは駄目」

森夏「小鳥遊さんとしか付き合ったことないヘタレ富樫くんに期待なんかしてないわよ?」

勇太「そういうことじゃなくウチは駄目だ」

森夏「………」

勇太「………」

森夏「…なんでそんなに家に上がられるの嫌がるの?」

勇太「い、いや…だって…まぁ、あれだよ…ははは…」

森夏「何か隠してるの?」

勇太「…ほら…その…男の一人暮らしなんだよ…察してくれよ…」

森夏「あ、あー、な、なるほどねー///」


94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/13(金) 20:11:05.75 ID:rcWt/O230
森夏「まあいいわ。この話はここで――ううぇええ」

勇太「お、おい大丈夫か丹生谷」

森夏「ううう…完全に飲み過ぎたわ…」

勇太「お水もらってくるよ。少し落ち着いたら今日はもう解散にしよう」

森夏「うん。ありがと」


102 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/13(金) 20:22:21.83 ID:rcWt/O230
勇太「丹生谷落ち着いたか?」

森夏「まだ気持ち悪い…けど少し楽になった」

勇太「よかった。それじゃあ今日はもう帰ろう。家まで送ってくよ」

森夏「………」

勇太「ん?」

森夏「…富樫くん家がいい」

勇太「…は?」

森夏「私ん家はここから遠い。私は飲み過ぎて気持ち悪い。だから富樫くん家で寝る…」

勇太「………」

森夏(///)

勇太「…んんんっ!?」

105 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/13(金) 20:30:38.74 ID:rcWt/O230
勇太「丹生谷…まさかお前、これ狙ってあんなにイッキ飲みしてたのか」

森夏「………」

勇太「はぁ…なんていうか…」

森夏「…お願い。今日だけでいいから泊めて」

勇太「だからウチは駄目だって」

森夏「富樫くんに襲ってもらおうとかじゃないから…」

勇太「………」

森夏「純粋に好きな人の部屋が見たいの…入ってみたいの……」

森夏「何見ても驚かないから…お願いします…」

勇太「………」

勇太「………」

勇太「…わかったよ。ただし何見ても驚かないでくれよ」

森夏「ありがと富樫くんっ///」

勇太「……う///」



111 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/13(金) 20:38:09.60 ID:rcWt/O230
勇太「丹生谷もう酔い覚めてないか…」

森夏「まだ気持ち悪いわよ」

勇太「はぁ…それじゃあ行こうか」

森夏「うんっ///」ダキッ

勇太「おい」

森夏「いいじゃない腕に抱きつくくらい」

勇太「………」

勇太「…やっぱり酔い覚めてないか」

森夏「ううう気持ち悪いよぉ」

勇太「はぁ」

121 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/13(金) 20:45:33.72 ID:rcWt/O230
タクシー運転手「はいどうもー」バタン!ブロロロ

勇太「ここの二階だよ」

森夏「……うん」ドキドキ

勇太「丹生谷?」

森夏「はっ、はい!」ビクッ!

勇太「いや、何もしないからね……」

森夏「わ!わかってるわよ!それでも男の人の部屋入るの初めてだから緊張するのよ!処女なめんな!」

勇太(別になめてねえよ……)

127 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/13(金) 20:56:34.65 ID:rcWt/O230
勇太「一応確認しておくけどさっきの約束はちゃんと守ってくれよ」

森夏「何見ても驚かないってやつでしょ。わかってるわよ」

勇太「はぁ、約束破らないでくれよ……」ドアガチャ

森夏(まあ大体想像つくわよ)

森夏(小鳥遊さんサイズの女の子主演の  DVDが何枚も床に転がってるとかそんなのでしょ)

勇太「ただいまー」

森夏(もしくは小鳥遊さんサイズの   ワイフでm……)

??「お帰りなさい先輩♪今日は遅かったでs……」

森夏「………………」

??「………………」

森夏「………………」

??「………………」

森夏「……は??」
??「……え??」


141 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/13(金) 21:06:11.34 ID:rcWt/O230
森夏「な、なななななんであんたがここにいんのよ中坊!」

凸守「な、何でって言われてもここ私の部屋ですし」

森夏「な、な、な……」

凸守「あ、ごめんなさい間違えました。私『たち』の部屋ですし」

森夏「はあああああ!!?」

凸守「そんなことより何で偽モリサ……丹生谷先輩がここに?」

勇太「まあ色々あってな。中で全部話すよ」

凸守「はい。私は先輩をいつでも信じてますから♪」

森夏「ちち、ちょっと富樫くん!これは一体どういう――」

勇太「丹生谷ちゃんと約束を思い出してくれ」

森夏「ぐぬぬぬぬ……」



148 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/13(金) 21:13:18.74 ID:rcWt/O230
勇太「という経緯で丹生谷がウチに来たんだよ」

凸守「さすが丹生谷先輩。酔った勢いで男の部屋に上がり込むとはアホみたいですね」

森夏「な! なんであんたにアホとか言われなきゃいけないのよ!」

凸守「私の先輩に手を出そうとしたくせに生意気ですねこの偽モリサ、丹羽谷先輩は」

森夏「あ~~~~!富樫くん説明して!いつからこの中坊と付き合ってるの!?」

勇太「いや別に付き合ってない」

森夏「………」

森夏「………」

森夏「……え??」


155 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/13(金) 21:19:59.75 ID:rcWt/O230
勇太「ちょうど去年あたりに凸守から連絡があったんだよ。二人で飲みにいきましょうって」

勇太「それで今日の丹生谷と全く一緒の行動。わざと酔いつぶれて家に上がり込んで、いつの間に

か住み着いてた」

森夏「…………」

凸守「でもすることは済ましましたけどね♪」

森夏「なっ!!?」

勇太「こら誤解を招くようなことを言うな」

凸守「誤解も何もホントじゃないですか先輩♪」

勇太「お前が夕飯作ったときに睡眠薬盛ったんだろうが……」

森夏「……」ジトー

勇太「おい丹生谷ドン引きするな! 誰がどう見ても不可抗力じゃないか!」

森夏「あんた追い出さないどころか料理作らせてるじゃない!」

勇太「……はいそうですごめんなさい」


167 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/13(金) 21:29:41.80 ID:rcWt/O230
凸守「いいんですよ先輩。私が好きでやってるんですから」

森夏「ああもう…なんで私はこんなに男運がないんだろう…」

森夏「勇気出して電話してOKもらって今日のために服買ったり初めて香水とかつけてみたりちょっ

と調子乗って色々やってみたのに…」

森夏「はぁ…」

凸守「はい丹生谷先輩、お茶です」

森夏「ん、ありがと」ゴクゴク

勇太(丹生谷のやつなんか普通に馴染んでないか…)

森夏「はぁ…なんかもうどうでもいいわ…」

凸守「先輩元気出してください。先輩らしくないですよ!」

森夏「お前が原因だっての!」


175 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/13(金) 21:35:27.79 ID:rcWt/O230
森夏「それに何なのよあんた!髪下ろしたくらいで10年前と見た目ほとんど変わってないじゃない!」

凸守「凸守は合法的なロリなのデース!」

凸守「先輩はちっちゃい子大好きなのデース!」

凸守「つまり偽モリサマーに勝ち目はないのデース!」

森夏「やっぱ口調戻ると糞ウザいわねあんた…」



182 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/13(金) 21:42:37.85 ID:rcWt/O230
森夏「……まあいいわ。それでこの事について小鳥遊さんは何て言ってるのよ……」

勇太「ああ六花なら――」

――ドアガチャバタン
六花「ゆうたぁ、今日はトランプ持ってきたから一緒にやろ~」

森夏「…………orz」



186 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/13(金) 21:48:30.30 ID:rcWt/O230
六花「!? 丹生谷…何故ここに…?」

森夏「久しぶりね小鳥遊さん…ちょっと用事でね」

凸守「マスター、この偽モリサマーいきなり入って来て凸守たちの先輩を奪おうとしたのデース!」

六花「む…つまり丹生谷は…敵…?」

森夏「あんたらいい歳してまだそんな恥ずかしいことやってたのね……」

六花「まあ冗談はこのくらいにして丹生谷もトランプ一緒にやる?」

森夏「…………」

六花「…………」

森夏「…そうね、じゃあ少しやろうかしら…はぁ…」

凸守「マスターと一緒に偽モリサマーを蹴散らすデース!」

六花「ふふふ…私と凸守は最強…」



190 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/13(金) 21:53:38.84 ID:rcWt/O230
――数時間後
凸守「やったデース!また凸守が大富豪デース!」

六花「ゆうたぁ…勝てないよぉ…」

勇太「はいはい、じゃあ次から六花は俺と一緒にな」

凸守「む、マスターと言えど先輩と一緒とは羨m…ずるいデスね」

森夏「………」

森夏「富樫くん、私今日はもう帰る…」スタスタ

勇太「あ、送ってk」

森夏「うっさいついてくんな馬鹿ァ!!」ガチャバタン!



198 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/13(金) 22:02:17.34 ID:rcWt/O230
六花「丹生谷すごい怒ってた…」

凸守「丹生谷先輩も富樫先輩のことが好きなんですよ」

六花「勇太モテモテ」

凸守「そうですね」

六花「私の元彼」

凸守「マスター自慢やめてください」

六花「ふっふっふ」

勇太「ちょっと丹生谷追いかけてくるからお前らここにいろよ!もう夜遅いんだから!」

六花「うん、わかった」




凸守「………………」



206 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/13(金) 22:11:30.03 ID:rcWt/O230
――十数分後
森夏「ぐす…なんで…私ばっかり…ぐす…うぅ…」

凸守「丹生谷先輩」

森夏「っ…!ぐす…な、なんであんたがここにいんのよ…」

凸守「丹谷先輩が行きそうな所なんて私ならすぐに分かりますよ」

森夏「そんで何の用よ?まさか私にとどめを刺しに来たとかじゃないでしょうね?」

凸守「丹生谷先輩」

凸守「丹生谷先輩はこう見えて凄く気が小さくてビビリで恋愛経験ない処女のくせに占いで恋愛のアドバイスしたり」

森夏「な…」

凸守「変なところで見栄っ張りだったり、ヘタレだったりするんです」

森夏「な、なんであんたが私の恋愛経験なんて知ってんのよ…」

凸守「だって丹生谷先輩は高校の時からずっと富樫先輩のことが好きだったんですから」

凸守「生真面目な丹生谷先輩のことですからおそらく10年間ずっと一途に思い続けたままってすぐに分かりますよ」

森夏「………」

4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/13(金) 22:34:33.05 ID:rcWt/O230
凸守「さっき『追い出さないどころか料理作らせてるじゃない!』って先輩が攻められたとき」

凸守「先輩は『はいそうですごめんなさい』って庇ってくれました」

森夏「……」

凸守「私の家はちょっと大きな家で色々と面倒臭いことも多いんです」

凸守「私が家のことから逃れるために無理やり先輩の家に押し掛けてるんです」

凸守「許婚とか一人暮らし禁止とか家業のこととか」

凸守「その代償で家事を手伝ってるだけなんです」

凸守「だから先輩は何も悪気なんてないんです」

10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/13(金) 22:41:31.55 ID:rcWt/O230
凸守「私が先輩に家庭の事情を説明して少し厄介にならせて欲しいって頼み込んだとき」

凸守「先輩は『じゃあ酔った勢いで押しかけてきたことにしよう』って笑って言ってました」

凸守「辛辣な事情じゃ近所の噂の的になるし」

凸守「付き合ってますなんて心をもてあそぶような嘘も付きたくない」

凸守「そう言って今の状況が出来上がったんです…」


15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/13(金) 22:47:32.49 ID:rcWt/O230
森夏「じ、じゃあ…私が富樫くんに怒ってたのって…」

凸守「大半は見当違いです。もちろん私が血迷ったことに怒るのも無理はないと思いますけど」

森夏「……」

凸守「それにさっきもいいましたけど私は告白してフられてます」

凸守「小鳥遊先輩もフられてます」

森夏「……」

20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/13(金) 22:53:37.37 ID:rcWt/O230
――タッタッタッ
勇太「はあはあはあ…どこ行ったんだ丹生谷のやつ…」


凸守「それじゃあお迎えが来たみたいなので私は帰りますね」

凸守「今聞いたことは誰にも言わないで下さい」

凸守「それでは」


――タッタッタッ
勇太「はあはあはあ…やっと見つけた…そんなとこにいたのか…」

森夏「と、富樫くん…うぅ…私…」

勇太「…?どうしたんだ丹生谷?」


27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/13(金) 23:04:47.05 ID:rcWt/O230
森夏「わ、私・・・ぐすっ…うぅ…うわぁぁぁん…」

勇太「お、おい丹生谷!どうしたんだよ」

森夏「私…富樫くんが女の子いっぱい連れ込んで…ひっく…色んなことしてる人だと思ってた…」

勇太「…ま、まあ凸守いるしそれに近いかな…はは…」

森夏「…ぐすん」

勇太「……」

森夏「…すう…はあ」

勇太「……」

森夏「ずっとずっと富樫くんのことが好きでした。10年前駅のホームで初めて会ったときからいままでずっと好きでした」



30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/13(金) 23:10:05.37 ID:rcWt/O230
森夏「今日二回目の告白でカッコ悪いけどね…」

勇太「……」

勇太「さっきも言ったけど俺も好きかどうか分からないんだ」

勇太「だからすこし待ってくれ…かならず返事はするから…」

森夏「うん…」

勇太「とりあえず今日は帰ろう、な?」

森夏「…うん///」


35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/13(金) 23:16:11.62 ID:rcWt/O230
勇太「で、何で俺達は家じゃなくて休憩できるホテルになんかいるんだ…」

森夏「なんでだろうね…えへへ///」

勇太「凸守も何考えてるんだあいつは…」

勇太「マスターと一晩中大富豪の特訓するって言って鍵開けてくれないしさ…」

森夏(///)

勇太「いやいや手は出さないからね丹生谷さん?」



40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/13(金) 23:23:11.20 ID:rcWt/O230
勇太「いやホントちゃんと付き合ってからじゃないとさ…そういうのって…」

勇太「俺だってそのくらい節度あるしさ…」

勇太「丹生谷がいくら魅力的だからって…」

勇太「丹生谷がずっとずっと俺のこと好きでいてくれてたとしてもさ…」

勇太「ちゃんと守るよそういうのは」



勇太「丹生谷さんすいませんでした」

森夏「いや私はその…う…嬉かったし…///」

森夏「富樫くんのこと、だ、大好きだから///」

勇太「う…///」

47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/13(金) 23:31:04.53 ID:rcWt/O230
――数日後
勇太「そういえば丹生谷あの朝分かれて以来どこかに行っちゃって会ってないよな…」

勇太「売れっ子だし今は仕事忙しいのかな…」

勇太「会いたいな丹生谷…」

勇太「凸守と六花はあの夜のことについて何も聞いてこないし」

勇太「察してくれてるのか…?」

勇太「まあそんなことより丹生谷どこに行ったんだろう…」

勇太「森夏に会いたい…」


52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/13(金) 23:39:49.04 ID:rcWt/O230
凸守「先輩、はい。お茶ですよ」

勇太「ん、ありがとう」ズズズ

凸守「私にとっても」

勇太「ん?」

凸守「私にとっても丹生谷先輩は大切な人ですから」

勇太「……」

凸守「もし先輩が丹生谷先輩を選んだとしても私は何も言いませんよ」

勇太「……」

凸守「たぶん小鳥遊先輩も同じ気持ちだと思います」

勇太「…そっか…ありがと」



65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/14(土) 00:03:33.04 ID:pNgibCe20
――ピンポーン
勇太「はーい」ドアガチャ

森夏「おはよう富樫くん」

勇太「やっぱり」

森夏「今日から隣に引っ越してきたからよろしくね」

勇太「数日音信普通だったのは引越しの準備してたのか…」

森夏「ふふ…もう遠慮しないからね…私の純潔奪ったんだから覚悟しなさいよ変 」

勇太「うっさいバカ!お前が可愛いのがいけないんだよ!」

森夏「う、うるさい///」



71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/09/14(土) 00:19:32.11 ID:pNgibCe20
凸守「私はやっぱり蚊帳の外なんですね…」

六花「安心して凸守。私も今日から隣に越してきた」

凸守「!? マ、マスター! いつの間に!?」

六花「私も今日から一人暮らし。勇太の家の隣ならいいってお姉ちゃんの許可ももらった」

六花「一緒に丹生谷に打ち勝とう」

凸守「マスター、たぶんもう無理ですよ…ほらあれ…」

森夏「だいたい富樫くん鈍すぎなのよ!私がどんだけ想ってたと思って――」

勇太「あああああああうるさい!丹生谷いいからこっち向け!」

森夏「は!?何よ?用があるなら――」チュッ

森夏「んむっ!??」

勇太「丹生谷、俺と付き合ってくれ……」

森夏「………」

森夏「え……あ……うぅ…」ポロポロ

森夏「……はい、喜んで…」