1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/12(水) 22:30:36.80 ID:E5YiLoGQ0

やよい「…私ならいいですからぁぁぁっ……!!!」ガバッ

やよい「…はぁっ……はぁっ……はぁっ……」

やよい「…はぁっ……はぁっ………あれ……?」

やよい「……………」キョロキョロ


長介「………すぅ……すぅ……」

かすみ「…スゥ……スゥ……」

浩太郎「………クカァー……zzz……zzz……」

浩司「zzz…zzz…」

浩三「…スピー……スピー…」


やよい「…………」

やよい「……ょかっ、よかったぁぁ……ぅぅっ……」グスッ


8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/12(水) 22:36:12.95 ID:E5YiLoGQ0
──────

チュン…チュンチュン……


長介「…………ん……」モゾ

長介「………んぅ……」モゾ

長介「…………ぁれ……?」モゾモゾ


やよい「……すぅ……すぅ……すぅ……」ギュゥ


長介「…………何やってんだ……?」

やよい「……すぅ……すぅ……すぅ……」ギュゥ



かすみ「おはよー、お兄ちゃん……どうしたの?」

長介「さぁ………」

やよい「…………おはよう、かすみ……」ギュゥ

かすみ「………?」

長介「さっきから離れないんだよ………」

9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/12(水) 22:40:54.98 ID:E5YiLoGQ0

かすみ「お姉ちゃん、どうしてお兄ちゃんにくっついてるの?」

やよい「…………」ギュゥ

長介「……なんか、俺が悪い人に連れて行かれる夢を見たって」

かすみ「……そっかぁ……」

やよい「…………」ギュゥ

長介「相当怖い夢だったんだって」

かすみ「……お姉ちゃん、大丈夫?」

やよい「………うん……」ギュゥ

長介「…………姉ちゃん、そろそろ離れようよ……」


やよい「…………」ギュウー

かすみ「……怖かったんだね」ナデナデ

やよい「……うぅっ……そうなのっ…」

長介「………何だよこれ……」

14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/12(水) 22:47:32.22 ID:E5YiLoGQ0

かすみ「でもまあ、たまにはいいんじゃない?仲良しって感じで」

長介「良くないよ……暑苦しい」

やよい「…………」ギュゥ

かすみ「朝ごはん用意してるよ。みんなで食べよ」



やよい「……長介」

長介「……何」

やよい「……この体勢だと食べにくいかなーって」

長介「………離れればいいかなーって…」

やよい「食べさせてくれない?」

長介「嫌だよ!」

かすみ「お兄ちゃん、ご飯中に大声出しちゃダメだよ」

長介「やよい姉ちゃんのほうがよっぽど行儀悪いじゃん?!」

やよい「…………」ギュゥ

15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/12(水) 22:52:10.25 ID:E5YiLoGQ0

長介「…もー……しょうがないな。口開けて」

やよい「あーん」

長介「………はい」

やよい「あむ」パクッ

長介「………」パク

やよい「………かすみ、おいしいよ」モグモグ

かすみ「本当?ありがとう」

長介「…………はぁ」

やよい「………ゴクッ。長介、もう一口」

長介「もうやだぁ……!」



やよい「はい長介、着替えて。出かけるよ」

長介「えっ?どこにだよ」

やよい「事務所。日曜だけどお仕事あるんだから」

長介「」


17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/12(水) 22:59:18.56 ID:E5YiLoGQ0

──────

P「長介くん、久しぶりだね」

長介「こ、こんにちは……」

やよい「プロデューサー!おはようございます!」ギュゥ

P「…おはよう、やよい……今日はどうしたんだ?」

長介「実は………」



P「なるほどねぇ……目を離したらいなくなっちゃうかもって、不安なんだ」

やよい「………」ギュゥ

長介「何とかしてください……」

P「……こればっかりはやよいが平気になるまで待つしかないなぁ……」

長介「えぇっ!?困りますよ……」

やよい「…………」ギュゥ

18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/12(水) 23:02:03.74 ID:E5YiLoGQ0

P「今日はテレビ局とか行く予定はないから心配いらないよ。せっかくだし、レッスンについてきてくれないかな?」

長介「……でも…」

P「今帰ったら、やよいもどうなるか分からないし……」

長介「…………」

P「試しに離れてごらん」

長介「……こう?」パッ


やよい「! 待って長介!お願い行かないでえっ!!」ダキッ

長介「わぷっ……!?」

やよい「……お願い……そばにいてよぉ………!!グスッ……」ギュゥウ


P「……これは重症だな」

長介「…………」

19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/12(水) 23:08:51.02 ID:E5YiLoGQ0

P「よっぽど怖い夢だったんだろうなぁ」

長介「………まあ、確かに……起きたときの姉ちゃん、汗びっしょりでしたから……」

P「ほほう、それはたいへんだ」

長介「だけど、家のことが……」

P「じゃあこうしよう。今日は竜宮小町がオフだから、お家に伊織と亜美とあずささんをサポートに向かわせる」

長介「………」

P「亜美は子供の遊び相手になってくれるし、伊織とあずささんなら家事を手伝わせて問題ないはずだ。どうかな?」

長介「………」

やよい「…………」ギュゥ


長介「………はぁ…そういうことなら……分かりました。よろしくお願いします」ペコ


21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/12(水) 23:14:15.49 ID:E5YiLoGQ0

──────

春香「あ、長介くんだ!」

長介「お、おはようございます」

春香「………やよい、どうかしたの?」

やよい「春香さん、おはようございます!」ギュゥ

長介「実は………」


春香「なるほど……だから意地でも離れたくないと」

やよい「………」ギュゥ

長介「というわけで、今日は一日姉ちゃんのレッスンに付き添うことになりました」

春香「そっかー。じゃあ、やよいの頑張ってるところちゃんと見てあげないとね!」

長介「あはは…そうですね」


24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/12(水) 23:20:42.82 ID:E5YiLoGQ0

千早「おはようございます」

長介「あ、おはようございます」ペコ

千早「…長介くん?高槻さんも…どうかしたの?」

やよい「えへへー…おはようございます…」ギュゥ

長介「実は……」



千早「なるほど……だから起きたときからくっついてるわけね」

やよい「でっでも!レッスンはちゃんと頑張りますよ!」

千早「ええ」

長介「ご迷惑おかけします……」

千早「まさか。むしろ皆歓迎してくれるわ」

27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/12(水) 23:30:42.95 ID:E5YiLoGQ0

千早「それにしても……高槻さんは家じゃ頼れるお姉さんってイメージだったけど」

やよい「そ、そんなことありませんよ?」ギュゥ

千早「……これじゃ、ただの甘えん坊さんね」

長介「いつもはこんなんじゃないんですけどね……」

やよい「うぅ……ごめんね長介……」ギュゥ

長介「そう思うなら離してほしいんだけどな」

やよい「そ、それはまだ無理……怖いもん……」ギュッ

長介「………しょうがないなぁ…」


39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/13(木) 00:30:15.27 ID:Ms170SG60

──────

律子「……以上です。各自スケジュールは確認してるわね?」

P「俺がもう一度指示しとくよ」

律子「お願いします。……よし、じゃあ今日も一日頑張りましょう!はい活動開始!」

  「「「「はい!」」」」



長介「……こんな感じなんだ、朝礼って」

やよい「律子さんはしっかりしてるけど、優しい人だよ」

長介「へぇ……で、この後どうするの?」

やよい「響さんと真美と、3人でレッスンに行くの」

長介「そっか。……なあ、もう平気になった?」

やよい「…………」ギュゥウゥゥゥ

長介「…………」


42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/13(木) 00:43:13.35 ID:Ms170SG60

響「長介ー、おはよっ。聞いたぞ」

真美「姉ちゃん泣かすなんて、悪い弟だ!」

長介「ち、違いますよ!」

やよい「そうだよ、誤解だよ」ギュゥ

響「おー……仲良いなぁ」

真美「ラブラブじゃ→ん」

長介「そっ、そんなわけないでしょ……」

やよい「長介はいつも家事手伝ってくれるし、自慢の弟です!」ギュゥー

長介「や、やめろよ……」

響「……………」



響「ああぁあーっ、長介に甘えてるやよいかわいいなぁ!」ムギュ

43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/13(木) 00:45:26.61 ID:Ms170SG60

やよい「はわっ!?ひ、響さん……」

長介「ちょっと……」

真美「おっ、楽しそう!ひびきんいくよ→」ムギュ

響「わっ!?」

真美「連結!」ギュゥ

響「な、なんだこれ」

やよい「えへへー……これ楽しいかも!」ムギュ

長介「……レッスン行くんじゃないの?ちょっといっぺん離れて……」

やよい「いやだよっ!そんなこと言わないでっ…!」ムギュ

長介「…………早く治ってくれ……」


46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/13(木) 00:54:57.48 ID:Ms170SG60

──────

ブロロロロロロロ…


やよい「…………」

P「………」

真美「……やよいっち?」

響「ちょっと、あの……」

やよい「? どうかしましたか?」



響「いや……ホントに長介にべったりなんだなってさ……」

やよい「…そ、そうですか……?」ムギュゥ

長介「…………」

真美「そんな心配しなくてもさー、いなくなったりしないと思うけど?」

やよい「………だって……」


48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/13(木) 00:59:22.28 ID:Ms170SG60

P「……まあ、仲がいい証拠なんだとは思うけど…レッスンの最中どうするんだ?」

やよい「どうするって、何がですか?」ギュゥウ

P「……長介くんにしがみついたまま踊るのか?」

やよい「うぅ……さすがにそれは無理ですよね……」

P「だろう?」

真美「離れる練習しときなよ」

やよい「…そ、そんなこといわれても……」ギュゥ

響「まだ着くまで時間あるし、頑張るさー」

やよい「………」ギュッ

長介「…………姉ちゃん。頼むよ」

やよい「……長介……」


やよい「……じゃ、じゃぁ…手つないでてくれるなら、我慢できるかも……」

長介「……はぁ?」

49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/13(木) 01:05:03.63 ID:Ms170SG60

やよい「お、お願い……スタジオまでそうしててくれたら、レッスン中は我慢するから……」

長介「…………」

やよい「……長介、お願い……」

長介「…………はぁ……」


長介「分かったよ。……じゃあいっぺん離れて」

やよい「…………」パッ

長介「………はい」ギュッ

やよい「…………ありがと長介……」ギュ


P「(おかしいな、この二人に対して)」

響「(感じてはいけない何かを)」

真美「(感じているよ)」


 「「「(ときめき、ってやつだな)」」」

ブロロロロロロ……


52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/13(木) 01:14:57.93 ID:Ms170SG60

──────

P「よーし、じゃあ準備して……長介くんはそっちのイスに座ってゆっくりしてていいよ」

長介「はい。……姉ちゃん」

やよい「…………」

長介「………レッスンするんだろ?」

やよい「……………………」パッ


響「おぉ……朝からべったりだったやよいが」

真美「ついに手を離した……」

やよい「……ぜっ、ぜったいそこにいてよ?ずっ、ずっと見ててよ?」

長介「はいはい」

やよい「かっ、勝手にいなくなったら……お姉ちゃん怒るからね!」

長介「はいはい」

P「はじめるぞー」

53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/13(木) 01:25:56.54 ID:Ms170SG60

~♪

長介「(あ、聞いたことない曲……当たり前か……)」


P「1、2、3、4……よーし始め!」

響「よっ、1、2、3、4……」キュッ クルッ スタッ

真美「ほいっちにーさんしー」キュッ クルッ スタッ

やよい「い、いちにーさんしー……」キュッ クルッ スタッ


長介「(へぇ……ちゃんと踊ってる……すっげー)」

やよい「…………」チラッ

長介「(あ、こっち見た)」


P「そうそう、テンポよく……響周りに合わせろ!真美腕が上がってない!もっと!」

長介「(わっ、こえぇ~……プロデューサーの兄ちゃん、あんなに厳しいんだ……)」



56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/13(木) 01:37:37.77 ID:Ms170SG60

響「いちにーさんしー……」ピョンッ クルン

真美「1、2、3、4……」ピョンッ クルン

やよい「1、2、3、4……」ピョコン クル

P「やよい!ジャンプが甘い!もっと切れよくターンしろ!!」

やよい「はいっ!」


長介「(……頑張ってるじゃん)」

やよい「…………」チラッ

長介「(………また…)」


P「………よーし、終わり」

響「……ふぅ。なかなかきつい振り付けだなぁ……」

真美「一曲でバテそうになるのは久しぶりだよ→…」

やよい「……ふぅっ……ふぅっ……疲れました…」

やよい「…………」チラッ


57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/13(木) 01:43:32.12 ID:Ms170SG60

P「そのまま次行くぞ。今度はこっちの曲な」

響「…よーし。OK」

真美「あいよー兄ちゃん」

やよい「………」チラッ

P「やよいー、いいか?」

やよい「はっ!は、はい!?」

長介「(……しっかりしろよ……)」


~♪


長介「(あ、こっちは知ってる!こないだ姉ちゃんが持って帰ってきたCDだ)」

58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/13(木) 01:54:54.96 ID:Ms170SG60

P「1、2、3、4!!」

響「はっ、ほっ、よっ、えいっ」クルンッ スタンッ

真美「ほいっ、よっ、ふんぬ、んがっ」クルンッ スタンッ

やよい「はっ、はっ、はっ、えいっ」クルンッ スタンッ


長介「(……おぉ、なんか皆すっごい集中してる……姉ちゃんも)」

長介「(……正直、気まずいんだよなぁ…一人だけこうやってゆっくりしてると……)」

長介「………」


長介「……トイレ行きたくなってきた……すぐ戻って来まーす」スタスタ

59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/13(木) 02:00:54.88 ID:Ms170SG60

──────

P「…………よっしゃ!この辺にしとくか。お疲れ」

響「……ひぃーぅ、やっぱハードだなぁ……」

真美「もうクタクタだよぉー…床つめてぇー……」ゴロゴロ

P「こら、汗つくだろ。誰が掃除すると思ってるんだ」

真美「セクハラ発言はやめなよ兄ちゃ~ん……」

P「セクハラじゃねえよ」


やよい「………はぁっ……はぁっ……ふぅー……」


P「……やよい。集中できたか?」

やよい「えっ!?あの、もちろん……」

P「……そうか。何度かあっちの方見てたみたいだけど……あれ?」

やよい「? ………えっ」


響「ん?長介どこ行ったの?」



61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/13(木) 02:08:49.41 ID:Ms170SG60

長介「……トイレの場所わかんなくて軽く道に迷っちゃった…結構時間かかったな…」

長介「…おっ、よかったー。みんなのいる場所まで帰ってこれた……」

うわぁぁぁあああああぁあぁああん、長介ぇぇええぇぇええぇっ………

長介「!!」ビクッ

落ち着け!トイレにでも行ったんだろう、すぐ戻ってくるって!

やよい、心配いらないさー、だから…

長介がぁぁああぁぁあぁあっ………わぁぁぁあぁああぁぁんっっ……


長介「…………」

長介「……やばっ」



64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/13(木) 02:13:51.69 ID:Ms170SG60

ガチャ

長介「…ただいまー……」



やよい「長介ぇぇええっ…ごめんねぇえっ……お姉ちゃんっ……おねえぢゃんがぁあっ……!!!」

真美「やよいっち落ちついて……」

P「……どうなってるんだよ……」

やよい「ああぁああ゛あ゛あ゛あ゛っ……!!!」

長介「」


響「! 長介!どこ行ってたんだ!?」

長介「と、トイレに……」

P「どうでもいい!やよい、帰ってきたぞ!」

真美「…もー、心臓に悪いよ……」


66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/13(木) 02:18:49.11 ID:Ms170SG60

やよい「……ヒグッ……じょうずげぇ……!!」ズビッ

長介「姉ちゃん、大丈夫……」


やよい「……っ……!! ふぐっ……!!ちょうずげっ……!!」ダキッ

長介「わっ……」

やよい「いなぐならないでよ゛ぉっ……!!ヒグッ……!」ギュゥゥウ

長介「く、苦しい……」

やよい「よっ…!!よがっだぁぅ……うぅうっ……うわぁあんっ…!!」ギュウゥ

長介「……悪かったよ……」ナデナデ


P「これ、夢のせいなんだぜ…」

響「どんなむごい夢を見たんだ……」

真美「正直引くわ……」

70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/13(木) 02:26:21.74 ID:Ms170SG60

──────

長介「…………」ナデナデ

やよい「………グスッ……」ギュゥ

長介「…………落ち着いた?」

やよい「……だいぶ……」ズビッ

長介「……一旦離れてもいい?」

やよい「……手つないで…」

長介「…はい」ギュッ

やよい「……」ギュ

長介「………う、肩のところが濡れてる…」

やよい「……ごべんね、長介……」グスッ

長介「…いいよ。行こう、みんな待たせてるよ」

やよい「……うん…」グスッ


72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/13(木) 02:31:01.05 ID:Ms170SG60

長介「ごめんなさい、お待たせしまし……あれ?」


P「…………ゴホン」

響「………ンンッ!」

真美「………ウォッホン!」


長介「あの……どうしました?」

P「いや…なんでもないんだ、ただ……」

響「自分たちがどれだけ慰めても全然泣き止まなかったやよいが……なぁ」

真美「長介をギュ→ってしたとたん、大人しくなったもんだから……ねぇ兄ちゃん」

P「姉弟ってすごいなーと……」


長介「………ソデスカ…」

やよい「えへへ……皆さん、本当にごめんなさい……」

86 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/13(木) 03:23:42.82 ID:Ms170SG60

──────

ガチャ

P「ただいまー」

律子「おかえりなさい」

響「ただいまー」

真美「ただいまん」

やよい「……ただいまー…」

長介「た、ただいま……」


律子「長介、話は聞いたわ。悪いわね」

長介「いえ…姉ちゃんが迷惑かけてすいません」

やよい「……」ギュッ

律子「いえいえ。この後もお願いね」

長介「わ、分かりました」

88 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/13(木) 03:29:20.41 ID:Ms170SG60

律子「やよい。しっかりしていい弟さんじゃない」

やよい「はい!自慢の弟です!」ギュッ

長介「…や、やめろよ」

真美「おやおや→、長介殿今更照れとりますな」

P「午後はどうする?またレッスンなんだけど、ついてくるか?」

長介「…姉ちゃんがこんな様子じゃ、心配で家に帰れませんから」

やよい「うぅ…ありがとう長介ぇ……」ダキッ

長介「ちょっと、だからやめろって……」

響「いいじゃないか!たまにはお姉ちゃんを甘えさせてやりなよ!あはは」

長介「………はぁ……」

89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/13(木) 03:38:57.56 ID:Ms170SG60

──────

長介「えぇっ!?俺も歌うんですか!?」

響「だって……なぁ?」

真美「そうやってやよいっちと手つないで横に立ってるんだもん」

P「まあまあ。一曲くらいなら知ってるだろ?ほんの遊びだよ」

長介「いや、俺歌下手だし……」

やよい「そんなことないよ!ほら、一緒に歌おうよ!」

長介「…………あぁもう!ちょっとだけですから!」


~♪

長介「好き好き♪ 大好き♪ まるでジェットコースターみ…たい…ねっ……」

長介「こんなの歌えるかっ!」

響「あーもう、最初からだぞ」

長介「歌詞がもう女子じゃないですか!」

P「そりゃアイドルの曲だもんな」

90 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/13(木) 03:46:04.34 ID:Ms170SG60

真美「いいじゃんいいじゃーん。サマになってたよ!んっふっふ~」

長介「……くそぅ、何でこんな目に……」

響「プロデューサー、もう一回流してよ」

P「あいよ」

~♪

響「好き好きっ♪」

真美「大好きっ♪」

やよい「まるでジェットコースター」

長介「…みーたい…ねー……」

響「ダメだなぁ。女の子らしさが足りないぞ」

真美「しっかりしなよ→」

長介「……なんて罰ゲームだ……!!」

やよい「…………」


94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/13(木) 04:00:21.86 ID:Ms170SG60

やよい「あの…長介、やっぱり嫌なら別にいいよ……」

長介「っ」

やよい「………そ、そうだよね…もともと無理やり連れてきちゃったもんね…ごめんね……」

長介「………はぁ、姉ちゃん……」

やよい「………だから、その……お、怒ってどっか行ったりしないでね……」グスッ

長介「…………」

やよい「…………」ギュゥッ

長介「………もう……あぁっ………くそっ!」


長介「………最初からお願いします……!!」

響「おっ?」

真美「ほほう」


95 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/13(木) 04:08:07.01 ID:Ms170SG60

~♪

長介「好き好きっ!大好きっ!まるでジェットコースターみーたいねーっ!」

響「おお!いいぞ長介!」

真美「あっははははははは!!サイコーだよ→!!あっははははは!!!!」

P「やよいと声の出し方似てるなー」

やよい「………長介」

長介「……ほら、姉ちゃんも歌うんだろ!?ていうか俺だけに歌わせないでよ!」

やよい「…うん!」

~♪~


97 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/13(木) 04:20:02.77 ID:Ms170SG60

やよい「ウキウキ!早起き!♪」

長介「…鏡に向かって投げキーッス!」

~♪~

響「…なんか吹っ切れたっぽいな」

真美「だねー。んじゃ真美たちも」

P「……ちょっと待ってみ、お前ら」

響「?」

真美「どったん?」

P「……シッ」

98 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/13(木) 04:22:32.67 ID:Ms170SG60

~♪

長介「髪をちょっとだけ、切ったの」

やよい「気づくかしら♪ おはよう!」

長介「朝の道」

やよい「友達以上 恋人未満かもね」ギュッ

長介「…だけど♪」ギュッ


  「「いい感じだよ♪」」



響「………」

真美「………」

P「……ほら、あんなに仲良さそうに」

99 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/13(木) 04:28:45.00 ID:Ms170SG60

長介「自転車で二人 走ったよね♪」

やよい「揺れる肩越しに 雲を見てた♪」

長介「切ない距離も いつかは♪」

やよい「素直な私で 大接近♪」

~♪



響「……なんかさ、良いよね。ああいうの」

真美「へぇ?」

響「兄弟愛っていうの?あれって、友情でも恋愛でもないんさー」

P「……なるほど」

響「確かに、この曲の歌詞どおりだとしたらちょっとアレだけど……」




響「やよいも長介も、お互いのこと大好きなんだろうなあ」

100 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/13(木) 04:37:00.90 ID:Ms170SG60

♪~

長介「…さりげなくくれる そんな♪」

やよい「優しさが気になるのでした~♪」



真美「………だろーね。いなくなる夢見てマジ泣きしちゃうくらいだもんね→」

P「言えてるな」

響「やよいは優しいからなー」

真美「何だかんだ一日付き合ってあげる長介も優しーってことだね」


響「……自分は喧嘩ばっかだったから、うらやましいぞ」

P「そっか」

真美「真美はいつでも仲良しだけどね」

P「だな」


101 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/13(木) 04:40:58.04 ID:Ms170SG60

──────

P「……もう大丈夫なのか?」

やよい「はい!なんだか、もう夢のことも気にならなくなりました!」

響「よかったなー、やよい」

やよい「えへへ。はい!」

長介「………」

P「長介くんも、一日ありがとうな」

真美「やよいっちが元に戻ってよかったねー長介」

長介「ま、まあ」

真美「……でも、それなのに」



真美「なーんでまだ手ぇつないでんのかなー?」

やよい「………えへへ」ギュ

長介「さあ……?」ギュ

102 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/13(木) 04:44:14.08 ID:Ms170SG60

やよい「じゃあ、早めにお家帰って伊織ちゃんたちにお礼しなきゃなんで!」

長介「お世話になりました」ペコ

P「またいつでも遊びにおいで」

響「またねー、やよい!」

やよい「はい、お疲れ様でした!」

真美「バイバーイ」

やよい「バイバイ!」



響「……プロデューサー」

真美「……兄ちゃん」

P「……ん?」


 「「ちょっと電話してもいい?」」

103 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/13(木) 04:48:48.84 ID:Ms170SG60





  「……もしもし。うん。そう。にぃにいる?」

  「……なんだ、にぃにか。今何してたの?」

  「……そっかそっか。みんな元気にしてる?」

  「……うん。……うん。………あはは、そうだね」

  「……うん、それだけ。………あ、待って」

  「………………あのさ………」



  「……あの……いつも…応援ありがと。まだ頑張るから」

  「……うるさいなー!別にいいだろ!?もう!!」


  「…………じゃ、またね」

104 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/13(木) 04:54:51.73 ID:Ms170SG60



  「……おっつおっつ→。真美だよーん」

  「……そっちはどう?楽しい?」

  「……あはは!いいねー。あずさお姉ちゃんの料理食べたかったなー」

  「……こっちは大変だったよー、やよいっちが大泣きしちゃってさ」

  「……ホント、やよいっちはかわいいですなー。んっふっふ~」

  「……いや、真美は先家帰ってるよ。うん……うん。了解」



  「…………………亜美」

  「……その……す、スキだよ」



  「……はい?いやいや!変な意味じゃないよ!何考えてんのさ!」

  「………え?……あ、ありがとう………あはは、おあいこってやつだね→」


  「……じゃね。また後で」



107 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/13(木) 05:05:44.34 ID:Ms170SG60

──────

やよい「帰ったら、あずささんが晩御飯作ってくれてるって!」

長介「…ホント、世話になりっぱなしじゃん」

やよい「……だ、だって…今日は仕方ないよ…」

長介「……はぁ」


長介「もう平気だろ?手離していい?」

やよい「…うん。ありがとね」パッ

長介「……ふぅ、なんか手がスースーする…」

やよい「だね。えへへー」

108 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/13(木) 05:11:20.04 ID:Ms170SG60

長介「…まあ、姉ちゃんはアイドルも毎日頑張ってるって分かったから、別にいいかな」

やよい「当たり前でしょ?お姉ちゃんはみんなのために一生懸命だから!」エッヘン

長介「……そうだね。お疲れさま」

やよい「……うん」



やよい「……長介」

長介「ん?」

やよい「もし、今日も同じ夢見たらどうしようかな……」

長介「………」

やよい「そっ、それだけ心配なの……またあんな怖い夢見たくないし……」

長介「………しょうがないな……」


長介「じゃ、昔みたいに布団くっつけて寝るとか?」

やよい「……あ!それいいかも!」

長介「ホントに効くかわかんないよ?」


110 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/13(木) 05:17:30.96 ID:Ms170SG60

やよい「いいの!そうしよう!ね!」

長介「……わかったよ」


やよい「あと……よ、良かったら寝るとき…昼間みたいに手つなごっか……」

長介「………はぁ……わかった。姉ちゃんの好きなようにすれば良いよ」

やよい「ありがとう、長介!」ナデナデ

長介「こら、急になでるな……」

やよい「だってお姉ちゃんだもーん」

長介「……めちゃくちゃだよ……あ」


あずさ「あら、二人とも帰ってきたわよ~」

伊織「やよいー!もう、心配したんだから!」

亜美「もう腹ペコだよ~、早くご飯たべようよ→」


長介「みんなわざわざ玄関で出迎えしてくれてるよ」

やよい「なんだか嬉しいね!えへへ」


112 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/09/13(木) 05:20:43.72 ID:Ms170SG60

やよい「よし、長介!お家の入り口まで競争だよ!」

長介「えっ!?」

やよい「よーい、ドン!」ダッ

長介「まっ、待ってよ姉ちゃん!!」

やよい「ほらほらー、長介遅いよ!」

長介「…姉ちゃんが早すぎるんだよ……!くそっ!!」ダッ



  「「はぁっ……はぁっ……た、ただいま!!」」


  「「「「おかえりなさい!!!」」」」


終わり