1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/08(水) 21:40:48.23 ID:2H8P61ZO0
光彦「みんなで桃鉄をやりましょう!」
元太「おう!やろうぜ!」
歩美「私もやるー!キングボンビーって怖いよね~」
光彦「は?歩美ちゃんは何を言っているんですか?」
歩美「え…?だから、キングボンビーが…」
光彦「僕がやろうと言ったのは、ファミコンの初代桃鉄のことですよ」
光彦「ゆとり世代は、ファミコンの素晴らしさを知らないから困るんですよね」
元太「はあ~?」
光彦「僕は、隠れ物件をすべて網羅しているんですよ。さすが少年探偵団の一員ですね!」
元太「隠れ物件ってなんだ?」
光彦「ふふ、知らないんですか~?」
元太「知らないと悪いのかよ…」
光彦「いえ、素人なら知らなくて当然ですよね。では、ボクが懇切丁寧に説明してあげましょう」
6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/08(水) 21:41:56.54 ID:2H8P61ZO0
光彦「隠れ物件というのは、一見何も無いように見えるマスに止まると…なんと物件が買えちゃう事があるんです!」
元太「はあ」
歩美「はあ」
光彦「中には、秋でないと買えない隠れ物件もあるんですよ」
光彦「それが小田原なわけですが…ちょうちん屋とかまぼこ屋は、秋だけの限定物件なんです!」
光彦「大名行列にスポンサードして1億円出資すると、なんと2億円のちょうちん屋を寄贈されるんですよ!!とってもお得だと思いませんか?」
光彦「そして2回目に出資すると、今度はかまぼこ屋が寄贈されるわけですが、これ以降は止まってもイベントが発生しません。つまり、チャンスは2回だけという事になりm…」
元太「なんかつまんなそうだから、別のゲームやろうぜ」
歩美「うん!歩美、スマブラやりたーい!」
元太「いいぜ!やろうやろう!」
光彦「ちょ、ちょっと待ってくださいよ二人とも!桃鉄をやるんじゃなかったんですか?」
10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/08(水) 21:42:54.64 ID:2H8P61ZO0
元太「なんかめんどくさそうだから、いーや」
光彦「ファミコンの初代桃鉄に、面倒なシステムは一切ありませんよ!近代の桃鉄のように、面倒なカードや貧乏神などのシステムは全く無いんです!」
歩美「面倒くさいのは、ゲームじゃなくて光彦君だよ…」
光彦「は?」
元太「そうだそうだ!自分だけ知ったかぶりして、お前メンドクセーぞ!」
光彦「そ、そんなあ…。ボクはただ、皆さんに初代桃鉄の素晴らしさを知ってもらおうとしただけなんです」
11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/08(水) 21:43:44.17 ID:2H8P61ZO0
コナン(俺はどのタイミングで出て行けばいいんだ?そして光彦は何歳なんだ?)
コナン「もしかして光彦って、40代くらいの人が幼児化してんのか?」
灰原「私のお姉ちゃんも、初代桃鉄が大好きだったわ」
コナン「お前の姉ちゃんは何歳だったんだよ」
灰原「そんなお姉ちゃんに鍛えられたから、私もこのゲームは強いわよ」
コナン「だからお前の姉ちゃんは何歳だったんだよ」
光彦「二人とも!いつの間にそこに居たんですか!?」
コナン「スレの頭からだよ」
光彦「丁度良かった!あのゆとり共じゃ相手にならないので、コナン君と灰原さんも、ボクとファミコンの初代桃鉄で遊びませんか?」
小五郎「初代桃鉄~?そんな古いゲームで遊んでねえで、ガキんちょはガキんちょらしく外に行って遊べよ!!」
光彦「古いだなんて、あなたにだけは言われたくありませんね」
小五郎「なにぃ~?」
13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/08(水) 21:44:25.82 ID:2H8P61ZO0
蘭「ねえねえ、さっきからみんなが言ってる『ももてつ』ってなに?」
コナン(蘭はあんまりゲームをやらないから、桃鉄を知らないんだよな)
コナン「い、いや~…蘭ねえちゃんは、あんまり関わらない方が…」
蘭「どうして?私には内緒なの?」
光彦「ボクが説明して差し上げましょう」スッ
蘭「ありがとう、光彦君」
コナン(あーあ…)
光彦「この名探偵コナンという作品における蘭さんの位置よりも、当時の若者においてはとても重要な地位に君臨していたんです」
蘭「は?それ、どういう意味よ!」
光彦「なぜ若者から多大な支持を得られたかというと、当時の週刊少年ジャンプの読者コーナーである『ジャンプ放送局』の担当作家が…」
蘭「光彦君めんどくさ~い!」
光彦「め、面倒くさいとはなんですか!先ほどもゆとり共に説明しましたけどね、初代桃鉄にはカードやキングボンビーといった、面倒なシステムが一切無いんですよ?これのどこが面倒なんですか!」
15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/08(水) 21:45:22.19 ID:2H8P61ZO0
小五郎「でも新しい桃鉄はハワイに行けるじゃねーか」
光彦「日本人は海外に目を向ける前に、もっと日本の事を知るべきです!」
灰原「だったら、日本版をプレイすればいいじゃない」
光彦「ぐぬぬぬっ…。どうして誰も、初代桃鉄の良さをわかってくれないんですかああああーーーっっっ!!!」ダッ
コナン「あっ、光彦!」
蘭「光彦君!どこに行くの!?」
光彦「ボクの事は追わないで下さい!!」クルッ
コナン「わかった」
蘭「わかったわ」
光彦「クッソー!!誰も追って来ないなんて!!!いっそ、初代桃鉄の世界に行ってしまいたあーい!!!!」
16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/08(水) 21:46:04.67 ID:2H8P61ZO0
コナン「そんな非常識な事できるわけないだろ」
光彦「非常識なあなたに言われたくありません!」
コナン(こいつ、まさか…俺の正体を!?)
灰原(無い無い)
光彦「今度こそ、本当に行きますからね!誰も追って来ないで下さい!!」ダッ
コナン「わかった」
蘭「わかったわ」
光彦「くっそおおおおぉぉーーー!!!」ダダダッ
18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/08(水) 21:46:51.58 ID:2H8P61ZO0
光彦は一人さびしく、部屋でファミコンの初代桃鉄をプレイしていた
光彦「フフ…最初からCPUと対戦すれば良かったんです…。人間なんて信用できませんからね…」
ガキンッ バキッ ガラガラッ
怪盗キッド「おもしろそうなのやってるな。俺も混ぜてくれよ」
光彦「窓の鍵、壊さないで下さいよ!」
怪盗キッド「ルールは『ねんすう・10ねん』、メッセージスピードは『はやい』でいいな?」ポチポチ
光彦「勝手に設定しないで下さいよ!!」
光彦(でも、良かったです…。本当はCPUと対戦するよりも、人間と遊んだほうが面白いんですよね)
光彦(怪盗キッドは、実はいい人なのかもしれません。人につっこむ事を生き甲斐としているコナン君とは大違いです)
20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/08(水) 21:47:47.16 ID:2H8P61ZO0
ガチャッ
朝美「みっちゃん、友達が来たわよ」
光彦「えっ?」
コナン「よう」
灰原「お邪魔するわ」
光彦「ど、どうしたんですか二人とも?」
コナン「さっきは悪かったな…。俺と灰原も、お前の桃鉄に付き合ってやるよ」
灰原「私は、やらないとは一言もいってないけどね」
光彦「二人とも!!!ボ、ボクはこんなに素晴らしい友達を持って、感激しています!」
怪盗キッド「これで4人揃ったじゃねーか。CPUはいらねえな」
23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/08(水) 21:48:57.15 ID:2H8P61ZO0
光彦「はい!では、皆さんの名前を入れて…」
ガチャッ
浅美「みっちゃ~ん、また友達が来たわよ」
光彦「………えっ?」
元太「よおー!光彦!」
歩美「お邪魔しま~す!」ゾロゾロ
蘭「私達も来ちゃった」ゾロゾロ
小五郎「あがらせてもらうぜ~」ゾロゾロ
光彦「皆さん、一体どうしたんですか?」
25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/08(水) 21:50:05.43 ID:2H8P61ZO0
蘭「さっきはごめんね。私達も、光彦君と桃鉄を遊ばせてもらおうと思って来たの」
小五郎「俺はガキには負けないぜ!」
光彦「あ…は、はい。でも、桃鉄をやるメンバーはもう揃っていm…」
歩美「歩美も、初代桃鉄っていうのやってみたいな~」
元太「俺たち、スマブラに飽きたから光彦と一緒に遊んでやるよ」
光彦「せ…せっかくのご厚意ですが、このゲームは4人までしかプレイできませんので…」
小五郎「4人?誰と誰がやるんだよ」
光彦「ボク、怪盗キッド、コナン君、灰原さん…の、4人で埋まってしまっているんですよ」
27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/08(水) 21:50:57.71 ID:2H8P61ZO0
怪盗キッド「他に遊びたい奴が居るっていうなら、俺は抜けるぜ。じゃあな!」シュバッ
光彦「あ…。怪盗キッドが帰ってしまいました…」
コナン「今更だけど、なんで怪盗キッドがここに居たのか理解に苦しむわけだが」
灰原「私も抜けるわ。桃鉄なら、博士といつでも遊べるしね」
コナン「んじゃ、俺も」
光彦「あ、二人もやらないんですね。じゃあ、代わりに他の方…」
29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/08(水) 21:51:36.29 ID:2H8P61ZO0
蘭「譲ってもらうなんて悪いわ。私も辞退するわね」
小五郎「ガキんちょを差し置いて、大の大人が遊ぶわけにいかねーだろ。俺も降りるぜ!」
元太「やっぱつまんなそうだから俺もいーや」
歩美「ねえねえ!歩美、ツイスターやりたい!」
小五郎「また古いゲームを出してきやがったな…。いや、うちに有るけどよ」
光彦「ちょ、ちょっと待ってくださいよ!これじゃあ元通りじゃないですか!」
コナン「何がだよ」
光彦「ボク以外、桃鉄をやる人がいなくなっちゃったじゃないですか!」
31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/08(水) 21:52:33.30 ID:2H8P61ZO0
灰原「いいじゃない、一人でも。私のお姉ちゃんは、いつも一人でプレイしていたわ」
コナン「コンピューター相手にか?」
灰原「いえ、すべて手動よ。自分に圧倒的に有利になるように他の3台を操作して、一人で全ての物件を買い占めるのよ」
コナン「それって楽しいのか~?」
光彦「はい…。それも通のプレイ方法として存在します」
コナン「通って…おいおい」
34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/08(水) 21:53:17.05 ID:2H8P61ZO0
光彦「ですが、たまに1億円のホテルが最下位のプレイヤーに寄贈されてしまうというイベントが、自動で発生することがあるんです」
光彦「でも、そんな厳しい状況の中でもボクは、全ての物件を買い占めたことがあるんですよ!」
光彦「一番購入するのに苦労したのが、那覇の物件です。那覇といえば沖縄、沖縄といえば鉄道がありませんよね?」
光彦「だから那覇に行くには、秋にサイコロで緊急会議のイベントを発生させ、ヘリコプターで飛ぶしかないんです!」
光彦「そして、収益が123億円くらいになるとファミコン本体が処理オチをし始めて、動作が重くなるわけですが…」
灰原「円谷君、あなた面倒臭いわね」
光彦「そんな!初代桃鉄に面倒なシステムが無いという事を、ご存知では無いんですか!?」
灰原「その返しも、もういいから」
35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/08(水) 21:54:03.05 ID:2H8P61ZO0
コナン「その遊び方なら、いたストの方がおもしろくねーか?」
光彦「は?いたスト?いたストなんて、人間がやるゲームじゃありません!鬼畜生がやるものですよ!」
コナン「なんでだよ」
光彦「いいですか?アレは自分の店に止まった人間から金を搾り取り続けて、最後には身包みまで剥いで社会不適合者を産み出すゲームです!」
光彦「初代桃鉄の穏やかな雰囲気とは、比べ物になりませんね」
コナン「そーかよ。ところで、もう帰っていーか?」
光彦「え?どうして帰っちゃうんですか?」
コナン「だって…ほら、みんな帰っちまったし」
光彦「本当だ!灰原さん!歩美ちゃん!元太君!それに蘭さんや毛利探偵もいません!なぜですかああああ!」
コナン「探偵事務所に戻って、ツイスターやってんじゃねえの?」
36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/08(水) 21:54:40.43 ID:2H8P61ZO0
光彦「そんな、馬鹿な…。あんな卑猥なゲームよりも、初代桃鉄の方が絶対に健全で平和で楽しいのに!」
コナン「みんな帰ったなら仕方ねーだろ。じゃ、俺も帰るぜ」
光彦「ちょ、コナン君!?ボクを裏切る気ですか?」
コナン「じゃーな」
光彦「コナンくううううぅぅーーーーんんんん!!!」
シーン…
光彦(結局、ボクの前からみんな居なくなってしまった…)
光彦(一度は喜ばせておいて、こんなのあんまりです…)
光彦(もう、誰も信じません。ボクは鬼になります!初代桃鉄の鬼に!)
37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/08(水) 21:55:20.82 ID:2H8P61ZO0
歩美「次、コナン君は黄色ねー!」
コナン「おいおい、マジかよ。あんなとこ届くわけねえだろ…」
コナン(俺が工藤新一の身体だったら!)
灰原(すごくどうでもいいことを考えていそうね)
コナン「ふぬっ…くぉっ…!」ブルブル
蘭「ふふっ、倒れないように頑張ってね」
灰原「ちょっと、江戸川君。変な所に腕が当たってるんだけど」
コナン「え!わ、わりぃ!」
小五郎「ははははっ。ボウズ、役得だな~」
コナン(うるせー!!)
39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/08(水) 21:56:06.26 ID:2H8P61ZO0
ズガアアァァーーーーーンッッッ!!!
元太「うわっ、なんだあ!?壁が崩れたぞ!」
蘭「で、電車が突っ込んできたわ!!」
小五郎「でんしゃあ~?んなバカな!」
光彦「フッフッフッ…。皆さん、驚きましたか?」
コナン「光彦!どうしてお前が電車の運転席に!?」
光彦「ボクはこの世界をリアル桃鉄にするべく、ここまで電車で移動して来ました。街はサイコロを振らないと移動できないようにしておきました!」
灰原「サイコロが電車の動力源だということ…?」
光彦「ええ。そして移動できる電車は、残り3台のみです。しかも、1台につき一人しか乗れません!名づけてノアの箱舟ならぬ、ノアの桃鉄です!!」
40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/08(水) 21:57:01.71 ID:2H8P61ZO0
元太「光彦の話なんか信じらんねーよ!」
歩美「うん!光彦君の話が本当かどうか確かめるために、外に行ってみよう!」
タタタッ…ガチャッ
元太「あ…あれ?外に出られないぞ?」
歩美「本当だ!どうして?」
光彦「だから、さっき言ったでしょう?動力源がサイコロである電車に乗らないと、移動できないって」
歩美「街中に白と黒の線が敷かれてる!本当に桃鉄みたいになっちゃったんだ~」
元太「なあなあ!だったら、キングボンビーはいるのかよ!?」
光彦「わからない人ですね…。先ほども言いましたが、初代桃鉄にキングボンビーなどは存在しません」
光彦「当然カードも存在しないわけですから、ただひたすら鉄道と物件を買い漁り、鉄道王・ホテル王・外食王を目指してください!」
43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/08(水) 21:57:53.07 ID:2H8P61ZO0
コナン「おいおい…。街をこんなにしちまってどうすんだよ。元に戻す方法は無いのか?」
光彦「日本一の社長の座を手にすれば、世界を創り直すことなど造作もありません」
灰原「円谷君が日本一の社長になった場合、どうなるの?」
光彦「ふふっ…いい質問ですね、灰原さん。ボクが日本一の社長になった暁には、全世界を初代桃鉄のようなマップにしますよ」
光彦「ボクは初代桃鉄の鬼ですからね!」
コナン「最早意味がわからねえ」
蘭「ちょっと、このままじゃ夕飯の買い物にも行けないじゃない!」
元太「どうすんだよコナン~。このままじゃ俺達、餓死しちまうぜ~」
コナン「どうするって…やるしかねえだろ!」
灰原「電車に乗って、日本一の社長になるのね?」
46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/08(水) 21:58:47.55 ID:2H8P61ZO0
コナン「ああ。だが、残りの電車は3台だ。誰が乗るのかよく考えて決めねえとな」
光彦「ふふふっ。1番目の青い電車は、ボクのですからね」
コナン「だったら2番目の緑のラインが入った白い電車が俺、3番目の白いラインが入った赤い電車が灰原、それから4番目の白いラインが入ったオレンジの電車には…」
小五郎「蘭に乗ってもらって、夕飯の材料を買いに行ってもらえばいいんじゃねーのか?」
元太「これで餓死する心配はねえな!」
歩美「小五郎おじさん、すごぉーい!」
コナン(おっちゃんにしては冴えてるな…)
小五郎「ん?そーか?いや、それほどでも~」
51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/08(水) 22:00:26.86 ID:2H8P61ZO0
蘭「待ってよ。私、電車の運転の仕方なんてわかんないわよ?」
コナン「さっき光彦が言ってたじゃない。サイコロを振れば進むって~」
蘭「そーお?じゃあ、スーパーに行くのに使わせてもらうわね」
光彦「買うのは夕飯の材料じゃなくて、物件と鉄道ですからね!!!」
元太「ん?ちょっと待てよ。餓死する心配が無いってことは、学校に行く必要もねえし、勉強しなくてもいいって事じゃないか?このままでいいじゃん!」
コナン「いつまでうちに居座る気だよ、オメーは」
蘭「世界がずっとこのままだなんて、駄目よ!新一が帰って来れなくなるじゃない!!」
小五郎「あんなの帰って来なくてもいいだろ」
コナン(おっちゃんは相変わらず工藤新一に手厳しいな)
灰原(またどうでもいいことを考えていそうね)
52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/08(水) 22:01:26.09 ID:2H8P61ZO0
歩美「ねえねえ、こんなのが落ちてたよ~」
コナン「…ん?これは怪盗キッドの予告状!?」
予告状『黄昏が空を黄金に照らす時、文化の証である素早き宝を頂きに参ります。怪盗キッド』
コナン「これは…『夕方に電車を貰いに行きます』と言ってるな」
小五郎「怪盗キッドは一足遅かったみたいだな。電車は4台とも埋まっちまったのになあ~」
コナン「違うよぉ~。これは、怪盗キッドがボク達の電車を、盗むって事じゃないかなあ?」
小五郎「じぇじぇじぇ、マジかよ!」
蘭「お父さん…」
小五郎「いつ盗むの?今でしょ!」
蘭「お父さん…」
小五郎「じゃあ、キッドが来たら俺の名推理でお・も・て・な・し…をしねえとな!おもてなし!(合掌)」
蘭「お父さん…もういいから…」
53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/08(水) 22:01:58.43 ID:2H8P61ZO0
コナン「みんな、気をつけろ!盗まれたら倍返しだ!」
全員「」
コナン「えっ。なんで白い目で見るんだよ」
小五郎「コナン…」
コナン「おっちゃんにだけは言われたくねえよ!」
小五郎「ん?なんだって?」
コナン「何も言ってないよぉ~」
光彦「そんなのどうでもいいから、早く始めましょうよ!」
55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/08(水) 22:02:47.06 ID:2H8P61ZO0
桃鉄がスタートしてから、1時間ほど経過していた
コナン「チッ、なかなか上手く行かねえなあ。スリの銀次に金を半分取られちまったし」
蘭「スーパーでいい物件が買えたわ!」
コナン「スーパーで売ってるもんじゃねーだろ、フツー」
光彦「じゃあ、次はボクの番ですね。フフフ、隠れ物件はボクが買い占めちゃいますよ~」
コナン「おいおい、光彦の独壇場じゃねえか。灰原に打つ手はねえのかよ?」
灰原「さすがに私も、全ての隠れ物件の場所は覚えていないわ。情報が多い分、円谷君の方が有利ね」
コナン「くっそー…。あとは運に頼るしかねえってわけか」
56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/08(水) 22:03:35.61 ID:2H8P61ZO0
蘭「ねえねえみんな、何コレ?人気アーティストを招いて、野外コンサートを開きませんか?って聞かれちゃった」
光彦「ああ。それはですね、スポンサードしたら必ず儲かるイベントですよ。一番高い『ユーミソ1億円』をお勧めします」
コナン「ユーミ『ソ』?それってユーミ『ン』の間違いじゃないのか?」
光彦「間違いではありません。『ゆーみそ』で正解です。他にもあみーん・こっせつ・だぐろうなどのアーティストもいます」
灰原「ユーミソはユーミンこと松任谷由実、あーみんはあみん、こっせつは南こうせつ、だぐろうは吉田拓郎のパロディといったところかしら」
コナン「灰原…お前、本当は何歳なんだよ…」
蘭「光彦君、親切に教えてくれてありがとう!それじゃあ、ユーミソに1億円出資するわね」
光彦「はい、絶対に損はしませんからね~」
57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/08(水) 22:04:08.85 ID:2H8P61ZO0
光彦(フフフ…。蘭さんッたら騙されて、お馬鹿さんですね。このイベントは成功すれば投資金額の2倍・4倍・8倍を得られますが、失敗すると投資金額を全て失ってしまうんです)
光彦(成功率は極めてランダム!だから、所持金の少ない時に最も金額が高いユーミソに出資するなんて、愚の骨頂なわけですよ)
蘭「やったー!8億も貰っちゃった!」
光彦「」
蘭「光彦君、アドバイスしてくれてありがとう!」
光彦「い…いえ、ハハハ…。当然のことをしたまでですよ…」ピクピク
コナン「笑顔がひきつってんぞ。さては騙すつもりだったんじゃないのか?」
光彦「そ、そんなわけないでしょーーー!!!」
58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/08(水) 22:05:03.36 ID:2H8P61ZO0
ゲームは白熱し、更に数時間の時が過ぎた
灰原「私はこの5000万円の温泉を買うわね」
光彦「これで全国の温泉は制覇しましたね。知っていますか、みなさん?すべての温泉が買われると、ご褒美画像が見られるという事を」
コナン「ご褒美画像?」
光彦「なんと女湯が覗けちゃうんです!」
コナン「バ、バーロー。そんなの見たくねえよ」
灰原「そう言いながらモニターに目が釘付けね」
コナン「うるせー!怪盗キッドがいつどこから現れてもいいように、見張ってるんだよ!」
光彦「それじゃあ、いきますよ~…」
60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/08(水) 22:05:52.46 ID:2H8P61ZO0
蘭「駄目、コナン君!見ちゃ駄目よ!」
コナン「わわわっ。蘭姉ちゃん、こっちの電車に乗り込んでまで目を隠さないでよぉ~!」
コナン(指の隙間からちょっと見えるけどな)
ジャーン
コナン「」
光彦「どうですか?ファミコンの容量の限界に挑戦した、素晴らしくセクシーで美しい画像でしょう!」
コナン「いや、なんつうか…。ドットが粗くて、想像してたのとちょっと違った、っつうか…」
61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/08(水) 22:06:44.88 ID:2H8P61ZO0
光彦「は?どういう意味ですか?女の子の裸が映ってるんですよ?とっても可愛くて色っぽいじゃないですか!!」
コナン「可愛い事は可愛いけどよ…色気はねぇな。やっぱ所詮はファミコンだよな、時代を感じちまうぜ」
光彦「これを見て興奮しないなんて、男じゃないですよ!さてはコナン君、あなた ですか?」
コナン「 じゃねえよ!最近の ゲーのスチルに比べたら、こんなのガキの落書きと一緒なんだよ!!」
灰原「工藤君…あなた、元の年齢でもやっちゃいけないゲームをやってるわね」
62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/08(水) 22:07:29.79 ID:2H8P61ZO0
更に時間が経過
光彦「今の順位は、ボクが1位、蘭さんが2位、灰原さんが3位、そしてコナン君が4位ですね」
コナン(蘭は今まで一度も桃鉄をやったことがないのに、ビギナーズラックってすげえ…)
蘭「あーん、ここの物件も全部買われちゃってる~!」
コナン「鉄道が残ってる所もねえな」
灰原「隠れ物件もほとんど円谷君に買い尽くされてるわね」
光彦「このままだと、ボクの圧勝ですよ~?いいんですか~?」
コナン「カードが無いと逆転のしようもねえだろ!」
64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/08(水) 22:08:16.22 ID:2H8P61ZO0
光彦「何言ってるんですか。コナン君は最下位ですから、本来なら貧乏神が憑いているところですよ?初代桃鉄に貧乏神がいないお蔭で、助かりましたね~?」ニヤニヤ
コナン「クソッ!馬鹿にしやがって!」
灰原「残すは、那覇の物件だけね…。あそこだけはほとんど手付かずで残っているはずよ」
蘭「最初の内に私が止まったけど、お金を持ってなかったから100万円のビーチしか買えなかったのよね…」
コナン(こうなったら蘭の運に頼るしかねえな!)
コナン「お願い、蘭姉ちゃん!今は秋だから、サイコロで那覇に行くイベントを出してよ!」
蘭「うーん、頑張ってみるけど出せる自信は無いなぁ。…えいっ」コロコロッ
コナン「あっ…」
65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/08(水) 22:09:07.04 ID:2H8P61ZO0
蘭「うーん、残念。普通のイベントだったわね」
光彦「フフフフッ!やはりこのゲームは、ビギナーズラックだけじゃ乗り切れないんですよ!!」
コナン「くっ、調子に乗りやがって…」
光彦「それじゃあ、初代桃鉄の鬼であるこのボクが、那覇の物件も手に入れてしまいましょうかね…そりゃああぁっ!」コロンッコロコロッ
コナン「んなっ…馬鹿な!」
灰原「那覇の緊急会議のイベントが出てしまったわね…」
コナン「嘘だろ…?なんかズルしてんじゃねーのか?」
光彦「ボクの才能を妬むのはやめてください。これはボクの実力です!運も実力の内ですよ!」
上空からヘリコプターが近づいてくる音がした
光彦「それではみなさん!ボクは那覇に行ってきまーす!」バラバラバラッ…
66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/08(水) 22:09:51.50 ID:2H8P61ZO0
コナン「ちくしょう…」
蘭「あっという間に行っちゃったね…。戻って来るまでちょっと待とうか?」
怪盗キッド「待つ必要はありませんよ」
コナン「怪盗キッド!?お前、どこから現れたんだよ!!」
怪盗キッド「では、予告通り電車はいただきますね」ヒラリッ
コナン「電車って、どうやって…」
灰原「あ!怪盗キッドが円谷君の電車の、運転席に乗ったわ!」
怪盗キッド「さっきの彼のサイコロの目を操作したのは、実は私です。すべてはこの電車を頂く為のトリックだったんですよ」
コナン「言ってることが無茶苦茶だな、オイ」
怪盗キッド「それでは、ごきげんよう。またお会いしましょう…月下の淡い光の中で」
コナン「いま夕方なんだけど…」
68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/08(水) 22:10:37.68 ID:2H8P61ZO0
コナン「結局、あのまま怪盗キッドが日本一の社長になっちまったな」
蘭「外食王にはなれたんだけどな、残念」
灰原「怪盗キッドはどうする気なのかしら?日本一の社長になったら、この世界を創り変える事ができるらしいけど」
コナン「俺が思うには、たぶん…アイツなら元の世界に戻すと思うぜ」
灰原「どうしてそう思うの?」
コナン「だって、元の世界に戻さないと犯行ができねえからな」
灰原「あ、そう。そういう理由ね」
69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/08(水) 22:11:22.85 ID:2H8P61ZO0
あれから数日、俺が予測した通り世界は元に戻った
事件の元凶であった光彦は…というと、未だに行方不明のままだ
きっと、電車の持ち主が交代してしまったせいで、那覇から帰る事ができなくなったのだろう
コナン「博士がいない間に、大変だったんだぜ~。もう、桃鉄はこりごりだよ」
博士「それは大変だったのう。じゃあ、今度は街をいたストの世界にしようかのう」
コナン「」
コナン「ちょ、ちょっと待てよ!街をリアル桃鉄の世界にしたのは、光彦じゃなくて本当は博士が…!?」
博士「新一、お前の自宅が500G売れとるぞ」
コナン「人の家を勝手に売ってんじゃねええええ!!また博士が黒幕ネタかよ!いい加減にしろおおおお!!!」
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