1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 11:54:40.62 ID:oZN9mWF/0
波平「今日は珍しく外回りじゃわい」

波平「しかし早く終わったのう」

波平「さて、今日はこのまま直帰じゃ」

ヒューッ

波平「ヒィー 今日は風が強いな」

波平「さて次のバスは、と…」

波平「次のバスまで2時間!?」


2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 11:55:50.02 ID:oZN9mWF/0
波平「困ったのう…」

ヒューッ!!

波平「ヒィッ、寒いっ!」

波平「どこかで時間を潰すかのう…」

トコトコ

波平「喫茶店でもないものか…」

波平「む?」

波平「なんじゃこの派手な店は」

波平「ド、ドン・キホーテ?」


5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 11:57:06.02 ID:oZN9mWF/0
波平「大きなペンギンじゃ」

波平「タラちゃんが喜びそうじゃわい」

波平「入り口に自転車がたくさん展示してあるのう」

波平「9800円!?」

波平「安いのう…」

波平「ここはホームセンターか?」

波平「時間もあるし、少し覗いてみるか」


7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 11:58:44.56 ID:oZN9mWF/0
ーーー店内ーーー

ドンドンドンッ ドーンキー ドンキッ ホーテー ♩

波平「何だかごちゃごちゃした店じゃ…」

波平「独特な臭いもするのう…」

波平「店内図を見てみよう」

波平「3階建てか…」

波平「一階は食品と生活用品か」

波平「珍しい菓子でもあったら買って行ってやるかの」

8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 11:59:27.30 ID:oZN9mWF/0
トコトコ

波平「なんじゃこの機械は」

波平「クーポン発行機?」

波平「ふむふむ」

波平「まずケータイの会員にならねばいかんのか」

波平「どうせスマートフォン限定じゃろ?」

波平「お、わしのパカパカも対応しとる!」

波平「登録してみるか…」アイモード

10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 12:04:34.42 ID:oZN9mWF/0
波平「…」ピコピコ

DQN女「ちょっとおっさん」

波平「はい?」

DQN女「後ろずっと待ってるんだけど」ギョウレツー

波平「おお、すまんすまん 」

DQN女「…チッ」

波平「すいません…」

11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 12:07:50.13 ID:oZN9mWF/0
波平「いちばんうしろに並び直すかの」

波平「いやはや夢中で周りがみえてなかった」

波平「しかしあんな言い方はひどいのう…」

波平「金髪で、外に出るのにだらしない寝間着で」

波平「顎と鼻にピアスが空いておった」

波平「最近の若者は恐ろしいわい」

12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 12:09:16.28 ID:oZN9mWF/0
ピコピコ…

波平「よし、登録完了、と」

波平「ちょうど順番がきたわい」

波平「この画面のバーコードを光に当てるのじゃな?」ピッ

波平「お、画面が変わった」

波平「色んな商品があるのう」

波平「カントリーマアムが248円、安いのかよく分からんのう」

波平「試しに買ってみるかの」ピッ

13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 12:11:29.49 ID:oZN9mWF/0
波平「む!鯖缶が3缶で105円か!」

波平「アテに良さそうじゃ」

波平「これも買う、と」ピッ

波平「このダウニーとはなんじゃ?」

波平「可愛い熊のパッケージじゃ」

波平「なにかのシロップかの」

波平「420円か…高いのか安いのかさっぱり分からん」

波平「ダウニーとやらはクーポン残り一個か…」

14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 12:13:01.88 ID:oZN9mWF/0
DQN高校生「おっせーんだけど!!」

波平「!!すまん!!」

波平「もう終わるからのう!」

波平「うーんと、ダウニーとやらもら買っておくか」ピッ

波平「終了、と」ピッ

波平「待たせたのう、すまんかった」

DQN高校生「…チッ」

波平「おお怖い怖い」

波平「最近の若者は怖いのう」

波平「キレる若者ってやつか…」

波平「下手に叱って親父狩りにあっても怖いしのう」

15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 12:13:48.08 ID:oZN9mWF/0
波平「カツオもいずれああなってしまうのじゃろうか…」

波平「いや、そんなことはわしが許さん!」キリッ

ーーー券売機にてーーー

DQN高校生「チッ、ダウニー売り切れかよ…」

DQN高校生2「あ、あのクソ親父、クーポン忘れてやがるぜ」

DQN高校生「ウケるwwwwwちゃんと捨てておいてあげないとなwwwww」クシャポーイ



17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 12:17:48.87 ID:oZN9mWF/0
波平「さて、店内を回るか」

波平「しかし賢くクーポンを使って、得した気分じゃ」

波平「ここは化粧品コーナーか…」

波平「たくさんの色のマニキュアじゃな」

波平「最近のワカメはマニキュアの真似をして、爪に蛍光ペンを塗っておったな」

波平「そういえばサザエの子供の頃も、同じことをしておったのう」

波平「ワカメもそんな年頃か」

18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 12:18:30.97 ID:oZN9mWF/0
波平「ワカメにひとつ買って行ってやってもいいかもしれんな」

波平「お、剥がせるマニキュアとな?」

波平「塗った後に剥がせるのか」

波平「これがいいな」

波平「色は…ピンクでいいか」

波平「キラキラした粒がはいったやつにしよう」

19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 12:19:22.25 ID:oZN9mWF/0
波平「ここはハンドクリーム売り場か」

波平「これもたくさんあるのう」

波平「母さんはよく手が荒れるといっておったのう」

波平「いちばん高いのは…」

波平「ロッチターネ?横文字でよく分からんが…」

波平「いちばん高いのがいちばん効くじゃろ」

波平「母さんに買っていってやろう」



21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 12:20:15.43 ID:oZN9mWF/0
波平「ここはリップクリーム売り場じゃな」

波平「サザエはいつ見ても唇が切れとるからのう」

波平「サザエはまだ若いから安いやつで十分じゃ」

波平「一番安い…メゾラトゥーム、と」

波平「77円か」

波平「母さんのハンドクリームが2500円だから…」

波平「差がありすぎてサザエのやつ拗ねてしまうかのう」

波平「お、パックが一枚50円か」

波平「これも色んな種類があるのう」

波平「なんじゃ韓国製か」

波平「まあいい、サザエに違いなど分からんじゃろ」

波平「10枚ほど買っていくか」


23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 12:25:09.32 ID:oZN9mWF/0
波平「生活用品のコーナーじゃな?」

波平「お、ダウニーじゃ!」

波平「なんじゃあ、洗剤かい」

波平「匂いのサンプルがあるな」クンクン

波平「くっさ!!!!」

波平「匂いがキツすぎるわい…」

波平「隣のレノアとやらのほうが安いのう」

波平「匂いは…」クンクン

波平「ほのかな石けんの香りじゃ」

波平「レノアとやらのほうがいいが…」

波平「クーポンも登録してしまったしのう」

波平「ダウニー買うか…」

24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 12:27:27.84 ID:oZN9mWF/0
波平「お、ダウニーの表紙の熊のぬいぐるみがあるのう」

波平「タラちゃんに買っていってやろう」

波平「カントリーマアムと鯖缶もカゴに入れて、と」

波平「お、珍しい外国のグミじゃ」

波平「ハリボって読むのかの」

波平「ちょっとカラフルすぎて毒々しいわい」

波平「コーラの形のにしよう」



27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 12:31:29.06 ID:oZN9mWF/0
波平「外国のチョコもあるな」

波平「フェッレロ、ロチェーか」

波平「横文字は苦手じゃ」

波平「珍しいからこれも買っていこう」

波平「お、ここはさっき通ったのう」

波平「一階は全部回ったか」

波平「カツオとマスオくんにも土産を買わねばいかんのう…」

波平「2階を周ってみるか」


29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 12:33:18.53 ID:oZN9mWF/0
ーーー2階ーーー

波平「2階は電化製品と家具、キッチン用品か」

波平「お、実演販売がやっとるの」

店員「さあさあみなさま」

店員「ご覧ください」

店員「今回ご紹介するのは」

店員「自動卵焼き機、エッグマイスター!」

店員「この中に卵を割っていれるだけで、卵焼きを作ってくれる優れもの!」

店員「さあ、実際に卵をいれて、5分ほど置いたものがこちら!」ニュニュニュ

波平「おおっ!細長い卵焼きが出て来たわい」

店員「はい!出来上がり!」



31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 12:35:00.28 ID:oZN9mWF/0
店員「ご試食ください!!」

波平「どれどれ」パクー

波平「(母さんの作る卵焼きの方が美味しいのう…)」

店員「今回ご紹介したエッグマイスター」

店員「通常価格3000円のところを」

店員「今回特別に2500円でのご提供です!!!」

波平「!!!!」

店員「限定5台!早いもの勝ち!!」

店員「さあみなさんお急ぎください!」

客1~4「「下さい」」

店員「さあ残りあと1台!!」

波平「下さい!!!」

32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 12:35:51.01 ID:oZN9mWF/0
店員「はいお買い上げー!!」

波平「しまった…」

波平「勢いで買ってしまった…」

波平「実演販売には弱いわい」

波平「まあ安かったからいいか」

波平「だめだ、見てると買ってしまう…」

波平「3階に行こう」

33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 12:37:14.21 ID:oZN9mWF/0
ーーー3階ーーー

波平「3階は雑貨か」

波平「食べられるクレヨン?」

波平「はちみつから出来ておるのか」

波平「タラちゃんにいいかのう?」

波平「いやいや、タラちゃんはもともとクレヨンを食べる子じゃない」

波平「むしろクレヨンを食べるのを推奨させてしまうな」

波平「あぶないあぶない」

波平「やめとこう」

波平「お、匂い付きのペンか」

波平「これもキラキラの粒が入っとるのう」

波平「ワカメもマニキュアだけだと何だし、買っていってやるか」

波平「奮発して12色入りじゃ!」

波平「いかんいかん、カツオとマスオくんの土産を探さんと…」

34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 12:43:05.23 ID:oZN9mWF/0
ーーーバラエティグッズ売り場ーーー

波平「カツオはここらのものがいいかの」

波平「大きいゴムの耳じゃ」セツメイヨミー

波平「…でっかくなっちゃった?」

波平「くだらん」

波平「お、珍しい形の物があるな」

波平「泡立て器の先を切ったみたいじゃ」

波平「ヘッドリフレッシュとな?」

波平「どれどれ」

波平「あたまにのせて、ひく…」スッ

ヒャー

波平「!!!」

35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 12:44:18.26 ID:oZN9mWF/0
波平「これは…」

波平「…もう一回」スッ

ヒャー

波平「このゾワゾワ感、たまらん」

波平「これは…カツオの土産にしよう」

波平「…もう一回」スッ

ヒャー

波平「いかんいかん」

波平「マスオくんの土産をえらばねば」

波平「マスオくんの好みはよく分からんわい」

波平「おっ!」

波平「電動マッサージ器か」

波平「マスオくんは肩こりに悩んでおったのう」



37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 12:48:00.82 ID:oZN9mWF/0
波平「これを機に買ってやるか」

波平「スイッチオン」

ヴヴヴヴ…

波平「うむ、良い強度じゃ」

ウワーアノオヤジキモー…コソコソ

波平「小さいのもあるが、まあ大きい方にしとくかの」

波平「何故セーラー服やらナース服やらのコーナーの近くに」

波平「マッサージ器があるかはよく分からんが」

波平「それぐらいの雑多な展示が」

波平「この店の魅力かもしれんの」

波平「さて、買い物は以上じゃ!」

波平「さて、レジはと…」

38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 12:52:21.00 ID:oZN9mWF/0
ピッ、ピッ…

店員「1万5024円二ナリャース」

波平「…少し買いすぎたのう」

波平「何じゃこのタッパに入ったたくさんの1円は」

波平「む?端数の金額に使っていいのかの!?」

波平「あ、この4円もお願いします」

店員「アジャーシター」



40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 12:58:27.48 ID:oZN9mWF/0
波平「不思議な店じゃ…」

波平「しかし満喫してしまった」

波平「お、もうすぐバスの時間じゃの」

波平「帰らねば」

波平「む?何だか焦げ臭いな」

ウーッ ウーッ

波平「!?」

ーーー火災ガ発生シマシタ
ミナサン速ヤカニ屋外二避難シテ下サイーーー

41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 13:01:36.48 ID:oZN9mWF/0
波平「なんと!?」

\ワーッ ワーッ/

波平「エレベーターもエスカレーターも止まっておる!」

波平「非常口はどこじゃ?!」

波平「ええい店内がごちゃごちゃして分かりにくい!!」

波平「人の波に流れよう」

ドタドタドタドタ…

DQN高校生「ジジイ邪魔だよ!!」ドンッ

波平「ああっ!」バターングシャーン

42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 13:05:43.32 ID:oZN9mWF/0
波平「ああ、買ったものが…」

波平「腰も抜けてしまったわい」

ウーッウーッ…

\ワーッ ワーッ/

ドタドタドタ…

波平「万事休すかの…」

波平「」

波平「」

波平「」


44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 13:14:01.08 ID:oZN9mWF/0
ガララッ

波平「ただいまー」

カツオワカメタラヲ「「おかえりなさーい!」」

フネ「おかえりなさいあなた」

サザエ「まあ凄い荷物」

タラヲ「お土産デスカー」

波平「ああ、まあそんなとこだ」

波平「今日は色々あった」

波平「とりあえず風呂と飯だ」

45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 13:15:06.73 ID:oZN9mWF/0
ーーー食後の居間ーーー

サザエ「まあ火災報知器が!?」

波平「売り物の焼き芋が焦げたらしくてな」

波平「誤作動してしまったらしい」

波平「店内がしっちゃかめっちゃかでな」

波平「わしは転んで、腰が抜けてしまった」

フネ「まあ、あなた…」

波平「もう若くないのう」



49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 13:23:36.86 ID:oZN9mWF/0
カツオ「そんな若者の店にいくからだよ」

波平「うるさい」

波平「しかしそれを見た店員さんが」

波平「お詫びに色々くれたわい」

カツオ「大きいチロルチョコだ!」

ワカメ「こっちはポテトチップス!」

タラヲ「大きいチュッパチャップスデース」

フネ「大きい飴だからタラちゃん一人で舐めちゃ駄目よ」

タラヲ「はーい」

50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 13:25:28.17 ID:oZN9mWF/0
サザエ「わ、ダウニーだ!」

サザエ「一回使って見たかったのよね★」

サザエ「うーん、いい匂い」スーッ

フネ「あたしはレノアの方が好きだねえ」

波平「さて、皆に土産だ」

波平「タラちゃんには、熊のぬいぐるみじゃ」

タラヲ「わーい♪」

タラヲ「おじいちゃんありがとデース♪」

51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 13:26:46.66 ID:oZN9mWF/0
波平「次はワカメ」

波平「まず匂い付きの12色のペンじゃ」

ワカメ「(も、もってる…) 」

ワカメ「わ、わーい!父さんありがとう!」

波平「書くとキラキラするんじゃぞ」

ワカメ「(知ってる…) 」

ワカメ「あ、ありがとう!」

52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 13:29:44.28 ID:oZN9mWF/0
波平「あとこれじゃ」

ワカメ「あー!マニキュアだ!」

波平「これは塗った後に剥がせるんじゃ」

フネ「それはいいね」

波平「たまにはいいじゃろ」

ワカメ「わーい!嬉しい!」

ワカメ「お父さんありがとう!」

フネ「つけるのは休みの日にしなさいね」

ワカメ「はーい!」

53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 13:30:45.86 ID:oZN9mWF/0
波平「次は母さんじゃ」

波平「ほれ」

フネ「あら、ハンドクリームですか」

サザエ「あー!ロクシタンじゃない!」

波平「有名なのか?」

サザエ「高かったでしょ、だいたい2500円くらい?」

波平「(鋭いな…)」

波平「まあ値段はいいじゃないか」

54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 13:31:45.19 ID:oZN9mWF/0
サザエ「母さん、塗ってみてよ」

フネ「なんだか勿体無いねえ」ヌリヌリ

フネ「とってもいい香り」

フネ「それにすごくしっとりするよ」

サザエ「母さん私にも塗らせてー!」

ワカメ「私も!」

サザエ「あー、やっぱり高いのは違うわね」

ワカメ「わー、ベタベタする!!」

カツオ「おいワカメ、僕になすり付けるなよー!!」

フネ「ワカメはまだ若いからねえ」

サザエ「手の脂が多いのよ」

ワカメ「お姉ちゃんのいじわる!」

ワカメ「ああ、でもいい匂い…」スゥー

カツオ「(…ホントだ)」スゥー

55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 13:32:46.56 ID:oZN9mWF/0
サザエ「ねえねえ、私は!?」

波平「まあ慌てるでない」

波平「サザエはこれじゃ」

サザエ「メンソレータムのリップ!?」

サザエ「そんなの持ってるわよー!」

サザエ「どうせ一個77円くらいでしょ?」

波平「(鋭い…)」

波平「あとはパックじゃ」ドサー

サザエ「わあ!凄い量!」

サザエ「韓国製で一枚100円ってところかしら?」

波平「いやらしいやつよのう」


57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 13:34:12.08 ID:oZN9mWF/0
フネ「やめなさいサザエ」

サザエ「だってえ、お母さんとの差がありすぎて…」

フネ「何言ってんだい、お前はもう大人だろ」

フネ「恥ずかしいと思わないのかい」

サザエ「ごめんなさい…」

サザエ「父さんありがとう」

波平「よろしい」

波平「(パックが一枚50円とバレなくてよかったわい…)」

58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 13:35:13.87 ID:oZN9mWF/0
カツオ「父さん、この大きな箱は何?」

波平「ああ、これはな」

波平「エッグ…マスターじゃったかの」

波平「自動で卵焼きをつくる機械じゃ」

波平「母さん、卵を2個くれんかの」

フネ「まあ、卵焼きなんて私が作りますのに」

波平「まあよい、見ておれ」ニュニュニュー

カツオワカメタラヲ「「わー!すごーい!」」

59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 13:36:19.03 ID:oZN9mWF/0
波平「じゃろ?食べてみなさい」

モグモグ

一同「「(微妙…)」」

タラヲ「おばあちゃんの卵焼きのほうが美味しいデース!」

カツオ「で、でもこれも面白くていいね!」

サザエ「そ、そうそう、朝の手間も省けるし!」

波平「そうじゃろう」

波平「皆で使うがよい」

60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 13:39:56.43 ID:oZN9mWF/0
波平「次はカツオじゃな」

波平「カツオはこれじゃ」ジャーン

カツオ「何これ」

波平「まあ頭を貸しなさい」ヒャー

カツオ「!!!なにこれ!!!」

ワカメ「私もやって!」ヒャー

ワカメ「キャー!気持ち悪い!」

カツオ「やめろ、僕のだぞ」

カツオ「ありがとう父さん!!」

波平「たまにわしにも貸してくれ」

カツオ「もちろん!」

カツオ「(あとでタマにやってみよ…)」

61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 13:40:47.00 ID:oZN9mWF/0
波平「あとは…そうそうマスオくんじゃ」

波平「マスオくんには、これじゃ」デーン

マスオ「マッサージ器、ですか…」

波平「前に欲しがっとったじゃろ」

サザエ「まあいやらしい」

マスオ「ちがうんだサザエ!」

波平「何だサザエ、まだ拗ねとるのか」

波平「二人で仲良く使いなさい」

マスオ「…」

サザエ「…」

62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 13:43:30.45 ID:oZN9mWF/0
波平「さて、あとはお菓子じゃ!」

フネ「もう夜だから、食べるのは明日にしようね」

カツオ「えーそんなあ」

サザエ「一つくらいいいじゃない」

波平「そうじゃな」

フネ「みんな歯磨きしっかりするのよ」

カツオワカメタラヲ「「はーい!」」

サザエ「あら、ロシェじゃなーい」

サザエ「今日の父さんホントお洒落ね」

波平「サザエは物知りじゃの」

カツオワカメタラヲ「おいしーい!」

波平「よかったよかった」

63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 13:44:05.16 ID:oZN9mWF/0
サザエ「あら、袋の底に封筒が」

波平「あ、これは転んだときにコートが汚れたので、そのクリーニング代じゃと」

サザエ「どれどれ…」

サザエ「わ!商品券!しかも1万5千円分も!!」

波平「なんだって!?」

波平「ドン・キホーテのか!?」

サザエ「ううん、全国の百貨店で使えるみたい」

波平「よかった、あの店はもうこりごりじゃ…」

64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 13:48:21.15 ID:oZN9mWF/0
フネ「お父さんは自分のものはお買いにならなかったんですか?」

波平「買ったじゃろ、エッグ…マイナー」

カツオ「あれは家族のじゃないか」

波平「そうか…じゃあ何も買わなかったのう」

波平「そう欲しいものもなかった」

フネ「じゃあ週末はみんなでデパートに行って、」

フネ「お父さんのネクタイを選びましょ!」

カツオワカメタラヲ「「さんせーい!!」」

波平「それがいいのう」

フネ「さあ、おやつも食べたし、お前たちそろそろ歯を磨いて寝なさい」

カツオワカメタラヲ「「はーい」」

65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 13:49:03.74 ID:oZN9mWF/0
ーーーその夜ーーー

ーーー波平とフネの部屋ーーー

波平「zzz...」

フネ「(お父さん、すぐ寝ちゃった)」

フネ「(よっぽど疲れてたんだねえ)」

フネ「(ハンドクリーム、宝物にしますね)」

フネ「(ありがとう…)」

66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 13:49:33.26 ID:oZN9mWF/0
ーーーカツオとワカメの部屋ーーー

ワカメ「(明日、早起きしてマニキュアつけて学校いこ…!)」

カツオ「(はあ、手がいい匂い…)」スーッ

カツオ「(いい匂い…)」スーッ

ーーーサザエとマスオの部屋ーーー

タラヲ「zzz…」

マスオ「…」

サザエ「…」

電気マッサージ器「…」

67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 13:50:24.53 ID:oZN9mWF/0
ーーー朝ーーー

ワカメ「お兄ちゃん!遅刻するよ!」ヒャー

カツオ「わあああ!やめろよワカメ!!」

カツオ「あ、お前マニキュア塗ってるな!」

カツオ「母さんに言いつけてやろー!母さーん!!」

カツオ「(あ、ハンドクリームの匂い、消えてる…)」

68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 13:51:14.95 ID:oZN9mWF/0
ーーーキッチンにてーーー

サザエ「わああああ!」

フネ「どうしたのサザエ!キャッ、卵が溢れてる!」

サザエ「何もしてないのに壊れたの!!」

フネ「おまえちゃんと卵は2個いれたろうね?」

サザエ「えー!4つ入れちゃったわよー!」

69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 13:51:46.40 ID:oZN9mWF/0
ーーー居間にてーーー

波平「朝から騒がしいのう」

マスオ「おはようございます、お義父さん」

波平「ああ、おはよう」

マスオ「あの、お義父さん」

波平「なんだねマスオくん」

マスオ「昨日のドン・キホーテのレシートってあります?」

ーーー完ーーー