1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 05:00:03.04 ID:El68nQd2O
幼女「おとうさん…ありがとう…」ゴクッ
父「全く…傘忘れたからって濡れながら帰ってくるなんて…」
父「次からは私にちゃんと連絡しなさい、すぐ迎えに行くから」
幼女「だっておとうさんおしごといそがしいもん…」
父「私としては風邪引かれる方がよっぽど迷惑なんだがな」
幼女「うぅ…ごめんなさい…」
父「分かれば宜しい」
父「ところで幼女ちゃん、汗かいてるだろう?体を拭いてやるから服を脱ぎなさい」
幼女「えっ…」カァァ
13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 05:56:18.74 ID:cprGzSNc0
父「ほら。動くと拭きにくいだろ」
幼女「だってくすぐったいんだもん……」
父「我慢しなさい。これに懲りたら今後はお父さんの仕事を気にしないように」
幼女「うん……お父さんありがと」
父「父親として当然のことさ」
15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 06:02:07.67 ID:cprGzSNc0
父「…………」
幼女「お父さん」
父「どうした?」
幼女「わたしって女の子だよね?」
父「どうしたんだい?」
幼女「お友達のお母さんみたいに 大きくないんだもん」
父「それはまだ子供だからだよ」
幼女「大人になったら 大きくなるの?」
父「……ちょっとわからないな」
18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 06:08:23.28 ID:cprGzSNc0
父「よし、これでいいか。ご飯作ってくるから横になっていなさい」
幼女「うん」
父「全く。娘にまで気を遣われてどうするんだか」
父「最近はようやく料理もできるようになってきたが、以前は弁当ばっかだったな」
父「おっと、沸騰してきたか」
20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 06:12:21.57 ID:cprGzSNc0
父「ほら、お粥を作ったから食べなさい」
幼女「おかゆおいしくない」
父「そんなことを言って、早く治したくないのか?」
幼女「お父さんは治ってほしい?」
父「もちろん。お前が苦しんでいるところは見たくないからな」
幼女「じゃあがんばって食べる」
21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 06:16:22.83 ID:cprGzSNc0
父「熱も下がってきたし、明日には学校に行けるな」
幼女「お休みはおわり?」
父「ああ。明日からお友達に会えるぞ。嬉しいか?」
幼女「うれしいけどちょっとさびしい。お父さんとの時間も少なくなっちゃうから」
父「ごめんな。お父さんもできるだけ時間取れるようにするから」
幼女「ありがと」
22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 06:22:20.71 ID:cprGzSNc0
父「幼女の病気も治ったし今日からまた仕事か。ここの雇い主がいい人で本当に助かったな」
女主人「父さん、娘は大丈夫なのですか?」
父「はい。休みを頂いたお陰で元気になりましたよ」
女主人「それはよかったです。ところで今年の給料ですが、本当にこれだけで大丈夫なのですか?」
父「その金額が妥当ですから。急に押し掛けて一年も働かせてもらえるだけでも十分です」
女主人「しかしこれだけでは満足に食事もできないのでは?」
父「いえ。私は小食ですし、娘もそこまで食べませんから」
女主人「そうですか。しかしなにか困ったことがあればいつでも相談してくださいね」
父「ありがとうございます」
24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 06:26:34.66 ID:cprGzSNc0
友1「幼女ちゃん病気治ったの?」
幼女「うん。お父さんがずっと一緒にいてくれたんだ!」
友2「幼女ちゃんはお父さんのこと大好きだもんね。よかったじゃない」
友1「もしかしてずっと病気のままだったらとか思ってたりした?」
幼女「そ、そんなことないよ。みんなとも会いたかったもん」
友2「うっそだー。ウチらよりお父さんと一緒にいた方がよかったはずだよ」
幼女「そんなことないって!」
先生「はいはいそこの三人。幼女ちゃんが元気になったのが嬉しいのはわかるけど静かにお勉強しましょうね」
三人「はーい…」
25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 06:32:25.87 ID:cprGzSNc0
友1「やっと終わったねー」
友2「幼女ちゃんこの後どうする?」
幼女「たぶんお父さんいないからわたしは遊べるよ」
友2「じゃあ友1の家に押し掛けよっか!」
友1「あたしの都合は無視なのね」
幼女「友1ちゃんはなにか用事あるの?」
友1「いや、ないけど…」
友2「じゃあ決定!」
27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 06:39:29.10 ID:cprGzSNc0
メイド「娘が病気だったんだっけ?」
父「ええ。どうやら私の仕事を心配してくれたみたいです」
メイド「いい娘じゃない。アタシもそんな子がほしいわー」
父「本当にいい娘ですよ。きっと妻に似てくれたんです」
メイド「あーはいはい。またのろけ話でもするつもり?」
父「そんなつもりは…」
メイド「まあ彼女がいいってことはアタシが一番知ってるし。あの子もこんな一途な男と結婚できて幸運だったわよね」
父「そう言ってもらえると救われます」
29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 06:41:48.73 ID:cprGzSNc0
メイド「……あんたまだ自分が悪いと思ってんの?」
父「…………」
メイド「あれはあんたが悪いわけじゃないでしょ。あの酔っ払い野郎が全部悪いだけよ」
父「しかし――」
メイド「あー! もううるっさいわね! あんたは学生の頃から自分を責め過ぎよ! あんたの頑張りで世界の人間救えるわけじゃないんだから!」
父「そうですね……そろそろ仕事に集中しましょう」
メイド「そうね。……ごめん」
父「気にしていませんよ」
父(彼女だって友人を亡くして傷ついた。しかしそこから立ち直った)
父(なら私だって立ち直らなくてはならない、娘のためにも)
32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 06:47:07.72 ID:cprGzSNc0
友1母「あら友2ちゃんに幼女ちゃん。いらっしゃい」
幼女・友2「おじゃましまーす」
友1「友2はほんとに邪魔するのよね」
友2「お友達だから支えあいが必要なだけでしょ」
友1「お前のはただ妨害してるだけ」
幼女「…………」
友1「どうしたの幼女?」
幼女「えっ、な、なんでもないよ。外は寒いしおじゃましよっか」
34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 06:51:30.86 ID:cprGzSNc0
友2「友1ってこのゲーム持ってたんだー。みんなでやろ!」
友1「あたしはいいけど幼女はどうする?」
幼女「わたしはいいよ。指がいたくなっちゃうから見てるだけでいいかな」
友2「幼女は不器用だからね」
友1「普段からゲームしないなら仕方ないでしょ」
幼女「うちにはゲームないからね」
友2「お父さんに頼めば買ってくれるんじゃないの? 幼女だって気になるものくらいあるでしょ?」
幼女「あるにはあるけどお父さんに悪いから」
友1「幼女は偉いからね。どっかの友2とは大違いだわ」
友2「ウチは普通! 幼女ちゃんが偉すぎるだけよ!」
幼女「あはは、ありがと」
35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 06:57:07.40 ID:cprGzSNc0
友1母「ジュース置いとくわよ」
友1「ありがとお母さん」
幼女「…………」
友1母「どうしたの幼女ちゃん?」
幼女「大人になったら 大きくなりますか?」
友1母「えーっと…… 大きくなりたいの?」
幼女「クラスの男君が 大きいと大人にもてるって言ってたからなりたいです」
友1母「そうねえ。幼女ちゃんならきっと大きくなるわよ」
幼女「いつごろですか」
友1母「後十年もすれば私くらいにはなれると思うわよ」
幼女「後十年……」
幼女(そしたらお父さんはわたしと結婚してくれるのかな)
36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 07:01:55.00 ID:cprGzSNc0
父「もしもし母さん?」
父の母「あら父じゃない。どうしたのよ急に」
父「いきなりごめん。ちょっと聞きたいことがあって」
父の母「いいわよ。お父さんも呼ぶ?」
父「大丈夫。これは母さんから聞いた方がいいだろうし」
父の母「それは嬉しいわね。で、質問ってなんだい?」
父「再婚のことなんだ」
39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 07:07:17.87 ID:cprGzSNc0
父の母「再婚? また急にどうして」
父「急ではあるけど娘のためにも母は必要かと思って」
父の母「片親はぐれやすいって話だからね。それに女手があるだけでだいぶ変わるわよ」
父の母「で、相手はいるのかい?」
父「今の雇い主……女主人さんなんだけど、その人にこの前結婚前提で付き合ってみないかって言われた」
父の母「女主人さんって……あの女主人さんかい!? それは凄いことじゃない。で、受けたのかい?」
父「考えとくって言った」
父の母「妥当ねえ。いつ頃にその話を?」
父「この前娘が病気になったんだけど、その時に女手が必要だろうって」
41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 07:10:09.50 ID:cprGzSNc0
父「この話を受けるならすぐに決めた方がいいだろうけど、母さんにもちょっと聞いてみたくて」
父の母「母さんになにを聞きたいんだい?」
父「縁起でもない話だけど、もし母さんが死んだとして、父さんが再婚を決意した場合はどう思うかと」
父の母「ほんとに縁起でもないことを聞くね。……そうねえ」
父の母「母さんは気にしないわよ。あの人がそれを選択したのなら。ただ――」
父の母「生半可な気持ちで再婚なんて考えているのなら、母さんは絶対に許さない」
父「生半可か。ありがとう。参考になったよ」
父の母「こんな老いた母さんの話が参考になって嬉しいわ。なにかあったら連絡しなさい」
父「わかった。元気で」
父の母「あんたも元気でいなさいよ。あの子がいなくなって食事とかもろくにとれてなさそうだし」
42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 07:17:00.27 ID:cprGzSNc0
父「ただいま」
幼女「おかえりお父さん!」
父「まだ起きていたのかい。もう八時じゃないか」
幼女「だって一人で寝るのこわいんだもん」
父「そうだな。一人で寝るのは怖いな」
父「ご飯は食べたか? レンジで温められるものを冷蔵庫に入れていたが」
幼女「うん! おいしかったよ」
父「それはよかった。作ったかいがあったものだ」
父「それじゃあ一緒に寝ようか」
幼女「お父さんは食べないの?」
父「お父さんは仕事先で食べちゃったからな」
44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 07:22:22.22 ID:cprGzSNc0
幼女「お布団あったかいね」
父「そうだな」
幼女「さっき入ったらさむかったのに」
父「二人で入ればあったかいさ」
幼女「お布団の不思議?」
父「ああ。不思議だな」
45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 07:27:48.42 ID:cprGzSNc0
幼女「お父さんの食べたごはんはおいしかった?」
父「ああ、おいしかった。幼女にも食べさせてあげたかったな」
幼女「なら今度はいっしょに食べたい!」
父「そうだな。今度一緒に食べようか」
幼女「……ほんと?」
父「もちろん。もうすぐ仕事も減るだろうから幼女とも一緒にいられる時間が増える」
幼女「やったー! じゃあわたしのお友達にも会ってくれるの?」
父「もちろんだ。だからもう寝なさい」
幼女「うん! 今日はいいゆめ見れそう!」
父「いつもは見れないのかい?」
幼女「今日は特別!」
父「それはよかった。おやすみ」
幼女「おやすみ、お父さん」
49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 07:42:55.50 ID:cprGzSNc0
父「幼女、起きてるか?」
幼女「すぅ……すぅ……」
父「眠ったか。さて、女主人さんのところに行くか」
50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 07:49:11.66 ID:cprGzSNc0
女主人「電話の件、本当ですか?」
父「はい。そろそろ私も立ち直らないといけませんから」
女主人「そうですか。その人には悪いですが、私は嬉しいです」
父「嬉しく思っていただければ幸いです。日程とかはどうしましょう」
女主人「結婚の日程ですか? 私はいつでも問題ありませんが……娘さんにはお話されたのですか?」
父「……まだです」
女主人「私はまだ父さんの娘さんにもお会いしていないので、よければその時にでも紹介してもらえないでしょうか」
父「わかりました。では明日の午後はどうでしょうか。娘は午前授業ですので」
女主人「はい」
51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 07:54:31.29 ID:cprGzSNc0
父「では私はそろそろ」
女主人「あら、帰られるのですか?」
父「娘は一緒に眠ったと思っているので朝帰りは危険ですよ」
女主人「まあ。残念ですが娘さんを心配させるわけにも行きませんから仕方ありませんね」
父「はい。ではまた明日に」
女主人「また明日会いましょう」
女主人(……本当に娘思いな方ですね)
52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 07:56:44.27 ID:cprGzSNc0
父「幼女、今日はそのまま帰ってきてくれないか?」
幼女「お父さんお昼いるの!?」
父「ああ。それと幼女に紹介したい人がいるからな」
幼女「しょうかいしたい人?」
父「ああ。きっと幼女も喜んでくれる」
幼女「わかった! 今日は走って帰ってくるね!」
父「危ないから走らなくてもいいよ」
幼女「うん!」
54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 08:00:20.39 ID:cprGzSNc0
友1「紹介したい人?」
幼女「うん! お父さんがわたしもよろこぶ人だって!」
友2「幼女がよろこぶ人? うーん、二人目のお父さんとか?」
友1「なにそれ。かなり異常よ」
幼女「お父さんは一人いれば十分だよ。家にずっといて欲しいとも思うけど……」
友1「……普通はそう思うわよね」
友2「なに言ってんの友1」
友1「なんでもないわよ」
56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 08:04:27.84 ID:cprGzSNc0
幼女「お父さんのしょうかいしたい人ってだれかな?」
幼女「お父さんのお友達かな?」
幼女「じゃあお父さんの娘としてちゃんとしたところを見せないと!」
57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 08:06:49.18 ID:cprGzSNc0
幼女「ただいま!」
父「おかえり」
女主人「お邪魔しています」
幼女「? その人だれ?」
父「この人はお父さんを雇っている人だよ。それと結婚しようと思っている相手だ」
女主人「よろしくお願いします」
幼女「えっ、結婚?」
父「ああ。幼女もお母さんがいないと大変だろ。それに結婚すれば少しは時間も増えるから。幼女と一緒にいられる時間が増えるぞ」
幼女「わたしの……お母さん?」
59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 08:10:13.99 ID:cprGzSNc0
父「料理も今よりおいしくなるし、幼女も好きなものを食べたり買ったりできるぞ」
幼女「…………」
父「どうした?」
幼女「違う、違う! こんなの結婚じゃない!」
父「おいどこ行くんだ?」
女主人「……私、やっぱりお邪魔でしたでしょうか」
父「そんなことありません。すみませんが娘を探してきます」
女主人「……ごめんなさい」
60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 08:13:31.71 ID:cprGzSNc0
幼女「うっ……ぐすっ……」
友1「幼女? こんなところでどうしたの?」
幼女「友1ちゃん……ちょっといろいろあったけどなんでもないの」
友1「泣きながらなんでもないとか言われても信用できないでしょ」
幼女「……お父さんが結婚するんだって」
友1「そっか。寂しいの?」
幼女「違う! お父さんが結婚するのは別にいいよ。別にいい。だけど……」
幼女「お父さん、きっとわたしのために結婚しようとしてる」
61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 08:15:51.64 ID:cprGzSNc0
幼女「結婚って二人がしあわせになりたいからするんでしょ」
幼女「でもお父さん、わたしのことばっか言って。お父さんはこの人のこと大好きっていうふうには見えなかったもん」
友1「そっか。お父さん、いい人だね」
幼女「いい人じゃない。悪い人だよ……」
友1「幼女って本当にいい人過ぎるのね」
63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 08:18:58.01 ID:cprGzSNc0
友1「お父さんにそのこと話した?」
幼女「……話してない」
友1「それじゃあ駄目だよ。ちゃんとお父さんに幼女の思いを伝えて、それからみんなで考えればいいと思うよ」
幼女「お父さん、わかってくれるかな」
友1「わかってくれるわよ。いつもいいことしてた幼女のたった一つのわがままじゃない」
幼女「……ありがと」
友1「いいのよ。それじゃあ頑張ってね」
64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 08:20:01.88 ID:cprGzSNc0
父「幼女! 探したぞ。なにやってたんだ」
幼女「……ごめんなさい」
父「気にするな。急に結婚なんて言われたらびっくりするもんな」
幼女「……お父さん、わたしのわがまま聞いて?」
父「なんだ? 幼女のわがままくらいなんでも聞いてやる」
幼女「お父さんの結婚、待ってほしいなっておもうの」
父「あの人は嫌なのか?」
幼女「違う。今のお父さんが嫌なの」
父「私が嫌?」
65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 08:20:57.73 ID:cprGzSNc0
幼女「嫌いになったんじゃないの。でもお父さんはずっとわたしのことばっかしてくれたから。結婚だけはお父さんのためにしてほしいの」
幼女「今のあの人はお父さんとお母さんのカンケイに見えなかったんだもん」
父「…………」
幼女「だからもうちょっと考えて、結婚してほしいと思うの。わたしのことは考えないで」
父「……そうだな。お父さんの考えがいい加減だったな」
父「ごめんな。もう幼女はこんな立派に育ってたのに」
父「それとありがとう。私も今の言葉で立ち直れそうな気がする」
幼女「立ち直る? わっ」
父「ははっ、幼女は軽いな」
幼女「高い……」
父「大人だからな」
66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 08:24:34.48 ID:cprGzSNc0
父「お父さんは大人だからって言い訳してたけど、少しくらい子供みたいなわがままも幼女は許してくれるか?」
幼女「うん。大好きなお父さんだからいいよ」
父「ありがとな。それじゃあ女主人さんに謝らないと」
幼女「あの人とゼッコウしちゃうの?」
父「そんなことないさ。ただ私達は急ぎすぎた。もっとゆっくり関係を深め合おうって言うだけさ」
幼女「結婚は?」
父「どうだろな。お父さんやとあの人が互いに好きになれば結婚するし、合わなかったら元の関係さ」
幼女「お友達?」
父「そうだな。お友達かもな。その時はお母さんじゃなくてお友達として遊ぶか」
幼女「うん!」
68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 08:25:38.09 ID:cprGzSNc0
女主人「そうですか。ごめんなさい」
父「気にしないでください。あなたも娘のことを思って言ってくれたのでしょう?」
女主人「……そんなことありませんよ。私はただあなたのことが好きで、娘さんを利用しただけです」
父「でもあなたは娘が出て行った時に心配してくれたではないですか」
女主人「…………」
父「これから長くなるかも知れませんがよろしくお願いします」
女主人「こちらこそお願いします」
69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/20(木) 08:27:17.07 ID:cprGzSNc0
父「この前言ったばかりだろ」
幼女「ごめんなさい……」
父「全く。傘忘れたからって濡れながら帰ってくるなんて」
父「ちゃんと連絡するようにと言っただろ?」
幼女「だってお父さん女主人さんといっしょにいたんでしょ?」
父「……そういうことを気に掛けないこと」
幼女「うぅ……ごめんなさい……」
父「わかればよろしい」
終わり
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