2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 12:44:36.99 ID:7/kyyrWCO


杏子「どうやらそうみてーだな」
マミ「ま、私はあなたにうらみはないし、一時休戦としましょ」
杏子「……ハァ。まぁ外は大雪だし、今日ばっかりはしょうがねーか。言っとくが、ヘンなコト考えんじゃねーぞ」
マミ「あら、それはお互い様でしょ。あなたのエモノが、わたしとわたしのティーセットの区別が出来るとは、思ってないわ」


3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 12:48:54.31 ID:7/kyyrWCO
マミ「さて、そうときまったら晩ご飯ね!」

杏子「え、いいよ、世話んなる義理もねーし…」

マミ「ダメよ!あなたいっつもお菓子ばかりたべてるでしょう!たまには栄養あるもの食べなさい!」

杏子「い、いや、食い物とか、悪ィし…」

マミ「とはいっても外には出られないから、残り物になっちゃうわね。お鍋にしちゃおうかしら」

杏子「聞いてねぇ……」

マミ「あなたも手伝うのよ。わたしは椎茸と人参をやるから、白菜とお葱切って。できる?」

杏子「ハイハイ、やりゃあいいんでしょ、やりゃあ」

4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 12:53:00.36 ID:7/kyyrWCO
トントントン

杏子(こいつ超手ェ器用だな……人参がみるみるお花に)

杏子(ずっと魔法少女だったのは同じはずなのに…あたしにはできない……)

マミ「あら、あなた……」

杏子「ビクッ)な、なんだよ!」

マミ「随分丁寧に食材を扱うのね。もっとガサツな子かと思ってたけど」

杏子「……食いもんを粗末に扱うやつはクズだ」

マミ「感謝を知ってるのね……意外」

杏子「文句あんのかよ」

マミ「ううん、ごめんなさい。私、あなたみたいな人、いいと思うわ」

杏子「う、うるせー!料理に集中しやがれ!」

5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 12:58:46.15 ID:7/kyyrWCO
グツグツ

杏子「いいにおいだなー!も、もういけるんじゃないのか、巴マミ!」

マミ「だーめ。まだ我慢の時よ。あと、フルネームで呼ばれるのは気持ち悪いわ。マミって呼んでね、佐倉杏子サン?」

杏子「あん?やだよ、あたしらは魔法少女なんだし、むしろそっちの方がキモ……」

マミ「お鍋、没収しちゃうわよ」

杏子「わ、わかった、わかったよ、マ……マミ。これでいいだろ!」

マミ「うん、合格ね、杏子ちゃん。じゃあ、そろそろいただきましょうか」

杏子「うっひょー!うまそー!早いもの勝ちだかんな!」

マミ「あら、そんな事を言って、後悔するのは一体どちらかしら」

杏子「あっ!テメーいきなりデカいほうの鱈を!きたねーぞ!」

マミ「クスクス、鍋に手段を選んでいるようじゃ、魔法少女としては三流ね」

杏子「なにおう!ならこっちは、豚肉三枚一気に上げてやる!」



7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 13:03:47.63 ID:7/kyyrWCO
カポーン

杏子「なー、なにも風呂まで一緒に入る必要はなかったんじゃねーの?」

マミ「こっちの方が水道代の節約になるでしょ。追い焚きのガス代だって馬鹿にならないんだから……」

杏子「うーん、まぁそういうことなら仕方ないか。それにしても、ソレ(ジロジロ」

マミ「な……なによ」

杏子「いや、トシはちょっとしか違わねーし、やっぱ食うもんの違いかねぇ」

マミ「し、知らないわよ!こういうのは勝手に大きくなるものなの!」

杏子「フーン……育ててくれてるやつがいるんじゃねーの(ニヤニヤ」

マミ「いないわよ!そんなの!からかわないで、ちょっと恥ずかしいんだから!」

杏子「ハハハ、まぁ、そうだな。育ててくれるやつなんて、いるわけねーか……」

マミ「……そうよ、いるわけないわ」

杏子「魔法少女だしな…」

マミ「魔法少女だもの……」

カポーン



10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 13:09:49.06 ID:7/kyyrWCO
マミ「あら、そのパジャマ、結構似合ってるわね」

杏子「そ、そーか?かなりぶかぶかなんだけど…」

マミ「ブラジャーまではサイズがないから貸してあげられないけど、ごめんなさいね」

杏子「え?マミは寝るときブラジャーつけてねるのか」

マミ「ええ?あなたつけないの?」

杏子「……あたしはだいたいパンいちでねるから」

マミ「……風邪引かないようにね」

杏子「よけーなお世話だ(ベーッ」

マミ「さ、電気消すわよ」

杏子「わかった」

パチリ



12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 13:13:47.33 ID:7/kyyrWCO
マミ「……杏子ちゃん?」

杏子「……なんだよ」

マミ「今日は、楽しかったわ」

杏子「な、なんだよ、なんかキモいぞ」

マミ「ふふ、そうかもね。ごめんなさい」

杏子「……あたしも」

マミ「え?」

杏子「………あたしも、楽しかったよ」(ボソボソ)

マミ「……うん」

杏子「……」

マミ「ねえ、寝るまで、手を握っていてもいいかしら」

杏子「……好きにすれば」

ギュ



15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 13:16:32.49 ID:7/kyyrWCO
マミ「………」

杏子「……明日、まだ雪が降ってたら」

マミ「……え?」

杏子「…なんでもねー。忘れてくれ」

マミ「……………うん」



翌朝は快晴だった。

マミが目覚めると杏子はいなかった。

テーブルには「鍋サンキュー・借りはいつか返す」とかかれたメモだけが残されていた。



18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/20(日) 13:21:11.83 ID:7/kyyrWCO
数ヵ月後

さや「マミさん、こっちです!」

まど「マミさん!」

マミ「よっし!せっかくのところ悪いけど、速攻で片付けさせてもらうわよ!」
バキッ!
ドカン!ドカン!ドカン!

マミ「ティロ・フィナーレ!!」
ドオオォォォンン!!

バシュ!
ギチギチ……ニュルッ
ズオッ

マミ「!!?」


ドドドドシュッ!!


杏子「なによマミ、らしくないわね。今のは危なかったじゃない」ファサッ



マミさん生存・完