1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/24(月) 23:18:24.94 ID:hp4oYFH30
ブウ「フン♪フン♪なにしよっかな~♪」

女性「あの人です!」

警察官「通報ありがとうございます。おい、そこのキミ!」

ブウ「ん? なんだおまえ?」

警察官「不審な男がいるという通報があってねぇ。交番まで来てくれるかなぁ?」

ブウ「フシンってなんだ?」

警察官「怪しいってことだ」

ブウ「オレはあるいてただけだ。べつにあやしくないぞ」

警察官「うるさい! ゴネてないでさっさと来なさい!」


2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/24(月) 23:19:27.41 ID:hp4oYFH30
警察官「名前は……ミスター・ブウ? ウソも大概にしないか!」

ブウ「ウソなんかいってないぞ」

警察官「ブウなんて変な名前の人間、いるわけないだろう!」

ブウ「カチーン! ヘンななまえって言ったな! もうおこった!」

警察官「ハイハイ。で、本当の名前は?」

ブウ「えいっ」


グシャッ


警察官「…………」ピクピク

ブウ「あれ? こいつえらそうなくせに、パンチしたらしんじゃったぞ」



4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/24(月) 23:21:16.99 ID:hp4oYFH30
ブウ「さ~て、なにしよ♪なにしよ♪」

TV『続いてのニュースです……』

ブウ「おっ、テレビ! 日本だとなにがやってるんだ?」


政治家『年金ガー』

政治家『原発ガー』

政治家『労働環境ガー』


ブウ「……なんだ、これ。こんなのばっかりみて、こいつらたのしいのか?」

5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/24(月) 23:22:52.25 ID:hp4oYFH30
若者A「ハァ……年金って、ちゃんと収めても俺たちは損しかしないんだよなぁ」

若者B「ッスよねー。でも会社で働くと強制的に天引きされるし」

若者C「65歳まで払わされるとかマジパネェ」

ブウ「ネンキンってさっきテレビでやってたぞ。おまえら、なにかこまってるのか?」

若者A「ええ。年金っていうのは、65歳まで国に金を払い続ける制度です。後で返ってきますけど」

若者B「でも返ってくる金額は収めた額より圧倒的に少ないんス」

ブウ「じゃ、おカネがへるってことか? アイスクリームもたべられないのか?」

若者C「そりゃあもうアイスも我慢するって。俺らの忍耐マジパネェ」

ブウ「ふーん。じゃあオレにまかせろ」

6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/24(月) 23:24:42.52 ID:hp4oYFH30
ブウ「よっ」スタッ

若者A「あ、ブウさん。なんか今空飛んできませんでした?」

ブウ「そんなことより、テレビみてみろ」

TV『年金を収めた者は全員得をするように、厚生年金・国民年金が見直されました』

若者A「えー!? すげぇぇぇぇ!!」

若者B「ブウさんがやってくれたんスか!? でもどうやって?」

ブウ「コウセイナントカショーのエラいヤツをオヤツにしてビビらせたらすぐだったぞ」

若者C「何言ってんのかわかんねーけどブウさんマジパネェ!」

ブウ「ほら。おまえらも、くえ」パキッ パキッ

若者A「見たことない銘柄のチョコですね。ありがとうございます!」

若者B「モグモグ……こりゃうめーッス!」

若者C「謎のチョコ持ってるブウさんマジパネェ!」

7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/24(月) 23:26:22.01 ID:hp4oYFH30
若者A「ムシャムシャ……そういえば原発もやばいらしいですね」

ブウ「ゲンパツってなんだ?」

若者B「原子力発電所ッスよ。大量のエネルギーを生む代わりに有害物質を撒き散らすっていう」

若者C「大地震と津波でブッ壊れて汚染っぷりがマジパネェ!」

ブウ「そんなにジャマならこわせばいいだろ?」

若者A「壊そうにも放射能で汚染されてて近づけないんですよ」

若者B「それに壊せたとしても、原子力の代わりのエネルギー源が見つかってないッス」

若者C「俺らの未来、悪い意味でマジパネェ!」

ブウ「ふーん。なんかおもしろいな!」

8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/24(月) 23:27:45.12 ID:hp4oYFH30
ブウ「ここがゲンパツか~。たしかに、ちょっとあついかな?」

ブウ「ズカンにのってた『ゾウノアシ』がないぞ。ザンネン……」

ブウ「えっと~。ゲンシロの1ゴーキがあっちで、2ゴーキがこっちで……」

ブウ「…………」

ブウ「めんどくさい! もう、ぜんぶふきとばそう!」

ブウ「あっ。でもふきとばしたら、ホウシャノウっていうのがちらばっちゃうな」

ブウ「どうしよっかなぁ~」


10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/24(月) 23:29:22.80 ID:hp4oYFH30
ブウ「そうだ! あれにしよっかな?」

ブウ「……か~……め~……」

ブウ「は~……め~……」

ブウ「はぁぁぁ~~~~~!」


ドゴオオオォォォォォ!!


ブウ「ふう。ゲンパツもホウシャノウもキレーにしたぞ! これでだいじょうぶ!」

ブウ「じゃ、ここにあたらしいおウチでもつくろっと!」


13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/24(月) 23:31:53.56 ID:hp4oYFH30
役員A「キミ、なんてことをしてくれたんだね!」

ブウ「なんだおまえ?」

役員B「我々は原発の運営を任されている会社の社員だ!」

役員C「原発がなくては我々の仕事が無くなってしまう! 給料も貰えん!」

ブウ「おカネなら、もういっぱいもうけてるってテレビでいってたぞ」

役員A「バカか!? 役員はともかく社員の給料はどうするんだ!」

ブウ「ん? おまえらヤクインがだせばいいのに」

役員B「平社員にやる金など無いわ! ボケが!」

役員C「仮に出したところでボーナスまでは補填できん!」

役員A「ああ~、こんな時に原発さえ残っていれば!」

役員B「ええ。それならまた電気料金を釣り上げれば解決するんですが」

役員C「このクズが! 自分だけが生きてるワケじゃないんだぞ! 人の迷惑も考えろ!」

ブウ「…………」

14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/24(月) 23:34:05.21 ID:hp4oYFH30
TV『原発と放射能が消し飛び、代わりに未知のエネルギー供給施設が建設されました』

TV『この施設、仕組みはまるで分かりませんが半永久的にエネルギーを供給し続ける模様です』

TV『カプセルコーポレーションという施設に刻まれた会社名以外は謎に包まれており――』

ブウ「よっと」スタッ

若者A「あっ、ブウさんお疲れ様です」

ブウ「ぜんぜんつかれてないぞ。ゴクウやベジータとたたかうほうがよっぽどつかれるしな」

若者B「カプセルコーポレーションって何スかね? 半永久的エネルギーって……」

ブウ「えっへん! オレがおいたんだぞ。しりあいのオンナにたのんだんだ」

若者A「さすがブウさんですね、そんな知り合いまでいるなんて」

TV『なお、役員ABCが先日より行方不明となっております』

ブウ「きょうはキャンディをもってきてやったぞ。3つあるからなかよくわけろ」コロコロン

若者B「あざーッス!」

若者C「ブウさんの親切っぷりマジパネェ!」

15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/24(月) 23:35:37.10 ID:hp4oYFH30
若者A「ブウさんのおかげで最近メシがウマいですよ」

若者B「メシといえば最近あの党ひでーよなー」

ブウ「なんだ? なんのはなしだ?」

若者C「イチャモンのつけ方がマジパネェ」


政治家『カップ麺の値段をご存知ない?』

政治家『高級カツカレー? 国民目線は??』

政治家『この非常時に天ぷら!』


ブウ「ラーメンやカレーがいくらするかって、セージとカンケーあるのか?」

若者A「ないですよ」

ブウ「じゃあなんで、こんなどうでもいいことにヒッシなんだ?」

若者B「さぁ。彼らは思考回路がショート寸前なんで考えるだけ無駄ッスよ」

ブウ「ふーん。こいつら、なんかバカっぽいな」

若者C「そのバカの給料を国税から出すとか日本マジパネェ」

16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/24(月) 23:37:45.78 ID:hp4oYFH30
TV『某党の議員が全員、突如行方不明になった事件について――』

ブウ「おまえら、クッキーいっぱいもってきたぞ」スタッ

若者A「いつもありがとうございます!」

若者B「ボリボリ……うめーッス!」

若者C「何百枚も持ってくるブウさんマジパネェ!」

若者A「ところで、あの党の議員がいなくなって、  もかなり撤退したらしいですよ」

ブウ「へー」

若者B「もう某国の人間で日本に残ってるのは、勤労意欲の旺盛な若者くらいッス」

若者C「働きたい奴しかいないとかマジパネェ!」

若者A「働かない若者も問題視されてますよね」

ブウ「はたらかないやつはころすぞ。なんのやくにもたたないしな」

17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/24(月) 23:39:55.09 ID:hp4oYFH30
若者A「ブウさんの力で俺たちの未来もかなり明るくなってきたなー」

若者B「でも職場があれッスから。毎月100時間以上残業させられるし」

若者C「自腹で社長の本買わされて、家で感想文まで書かされるとかマジパネェ」

ブウ「おウチでそんなのやってもつまんないぞ。ゲームしろ、こんどかしてやる」

若者A「ゲームだけやって生きていけたらいいんですけど、さすがにそれは……」

若者B「せめて残業減らして欲しいッス。安月給でもいいんで」

若者C「つか残業しても残業代つかないしブラック臭がマジパネェ」

ブウ「なんでおまえら、いっぱいモンクいうくせにはたらくんだ?」

若者A「そうしないと給料がなくて生きていけませんから」

ブウ「うーん、そうなのか。ニンゲンってタイヘンだなー」

18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/24(月) 23:41:47.83 ID:hp4oYFH30
TV『勤労者を対象に、ベーシック・インカムが導入されることになりました』

若者B「ベーシック・インカムってなんスか?」

若者A「全員にお金を与えるってことだよ。今回は勤労者のみが対象みたいだ」

ブウ「だって、はたらかないやつにおカネやってもムダだろ?」

若者C「ブウさん正論すぎてマジパネェ! これで俺らも安月給脱出!」

TV『なお財源は死亡した原発管理会社役員と、某党員が不正に溜め込んだ資産から――』

若者A「なるほどー。ま、どうせほっといても寄付することになった金ですしね」

若者B「これもブウさんが何かしたんスか?」

ブウ「ソームショーのエラいヤツをちょっとデコピンしたらいうこときいてくれたぞ」

若者C「ブウさん意外とおちゃめでマジパネェ!」

TV『なお総務省の某大臣が暴行を受け、全治1年の重症です』

若者B「怖い世の中ッスねー。ブウさんはデコピンって言ってたしこれは別人ッスね」

若者C「ガードがいっぱいいる大臣ボコるとかマジパネェ~」

19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/24(月) 23:43:53.61 ID:hp4oYFH30
ブウ「おっす」スタッ

若者A「あ、ブウさん。今日会社に行ったらベーシックインカムのお陰で社長がすこぶるご機嫌でして」

若者B「残業しなくていいって言われたッス。あと本の感想文も中止になりました」

若者C「金のパワーってマジパネェ」

若者A「給料もだけど、早めに帰れるのは嬉しいな。やっぱ休みはとりたいし」

ブウ「おカネをダイジにするのはいいけど、カラダをダメにするのはよくない」

若者B「そのとおりッス。あとは通勤ラッシュさえ無くなればねー」

若者C「女子高生の    が当たるのはいいけど、基本オッサンの汗臭さがマジパネェ」

若者A「これはさすがのブウさんでもどうしようもないでしょうしね」

ブウ「ムッ。なんとかするぞ! オレ、すごいからな!」

若者A「え? いやいや、ムリでしょ……」

20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/24(月) 23:45:23.66 ID:hp4oYFH30
TV『昨夜一晩で、都心のオフィスが半分以上吹き飛びました』

若者B「えー!? ブウさん何やったんスか?」

ブウ「ちょっとフーってやったらいっぱいふきとんじゃった。てへ」

TV『被害は竜巻によるものと見ており、同事故を恐れる企業は、拠点を東京から地方に移すようです』

若者A「都心のオフィスが減るから、通勤ラッシュは緩和されますね」

若者C「ブウさん一息で解決するとかマジパネェ!」

ブウ「ふふん。もっとほめていいぞ」



22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/24(月) 23:47:01.41 ID:hp4oYFH30
若者D「諸君~! お待たせしたでござるぅ~!」

ブウ「なんだこいつ?」

若者A「俺たちの友達です。ちなみにアニヲタ野郎です」

若者B「めちゃキモいけど悪い奴じゃないッスよ」

若者D「ひどいでござるよB氏ぃ~! 拙者決してキモヲタではないからして!」

若者C「マジキメェ」

ブウ「きもいな! おまえはアニメがすきなのか?」

若者D「やや? そういうアナタもアニメに興味がおありで?」

ブウ「ゴテンやトランクスがたまにみてるから、ちょっときょうみあるぞ」

若者D「ほほーう」

23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/24(月) 23:48:25.24 ID:hp4oYFH30
TV『全力全開!!』

ブウ「このコかわいいぞ。なんていうキャラなんだ?」

若者D「おや、お目が高い! それは高町なのはという、一世を風靡した萌えキャラですぞ!」

ブウ「どこにいけばあえるんだ?」

若者D「会える……というと、強いて言うならライブ会場ですかね」

ブウ「ライブ?」

若者D「なのはの声優が歌って踊るイベントです! 声優はピチピチの17歳でござるよ!」

ブウ「よし、いくぞ。さっさとつれてけ」

若者D「承知つかまつりました!」

24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/24(月) 23:49:59.03 ID:hp4oYFH30
ブウ「おまえ、ウソついたな!」

若者D「ヒィ! 嘘ではないでござる! あれがなのはの声優でござるよ!」

ブウ「どうみても17さいじゃなくて37さいだったぞ!」

若者D「そこはファンの間では暗黙の了解であるからして!」

ブウ「んー? じゃあセイユーはなんでそんなウソつくんだ?」

若者D「なんでと言われましても。そういうキャラといいますか……」

ブウ「ムカつくな! そうだ、えらくなってあたらしいホーリツをつくろう」

若者D「新しい法律ですと?」

ブウ「セイユーはホントのトシしかいっちゃダメってホーリツだ!」

若者D「それをやると声優生命が絶たれる方がおられそうですなぁ……」

25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/02/24(月) 23:50:58.22 ID:hp4oYFH30
ブウ「ホーリツのためにギインになりたくてリッコウホしたら、あっさりトウセンしたぞ」

若者A「そりゃそうですよ。年金問題解決、エネルギー問題解決、不要な議員の排除……」

若者B「それに  排除、ベーシック・インカム導入、労働環境改善、通勤ラッシュ緩和」

若者C「ブウさんの功績マジパネェ!」

ブウ「オレそんなにいろいろやったのか? テキトーだぞ、オレ」

若者A「それがまた凄いんですよ。もっとも、それに伴う被害も大きかったですが……」

若者B「日本は一回ブッ壊れた方が良かったってことッスよ!」

ブウ「よーし。これからもじゃんじゃん壊して日本をよくするぞー」

若者C「魔人ブウさんマジパネェ!!」


サタン「ブウ、帰ってこないな……」


おわり