1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/01(土) 18:58:11.51 ID:8WfxVKYu0
勇者「どうしたんだい?」
側近「頭おかしいんじゃないんですか?」
魔王「こいつ本当に勇者かよ」
勇者「今は昔と違って誰でも勇者を名乗れるからね」
勇者「正直魔王とかどうでもいいんだ」
勇者「僕には君がいてくれたらそれでいいんだよ」ズイッ
側近「気色わりー近づくんじゃねー!」ドッカーン
勇者「はっはっは、また来るよ~!」キラーン
側近「何なんだあいつは…」
5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/01(土) 19:04:47.64 ID:8WfxVKYu0
=数分前=
魔王「いや~それにしても勇者来ないね」
側近「そ~ですね~」
魔王「人間界に勇者ってたくさんいるんだから一人くらい来てもいいものなんだが」
側近「裏を返せばだれでも勇者って言えるって事ですよ」
魔王「まあそうだろうけど」
魔王「でもなんか来そうな気がするな~この最後の部屋の扉をぶち破って」
側近「まさかそんなことある訳が」
勇者「ハァッ!!!」ドゴーン
側近「」
魔王「」
勇者「ここまでだぞ魔王…」
6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/01(土) 19:10:04.60 ID:8WfxVKYu0
>>4 精霊的な何かを想像して書いています
勇者「貴様らまとめてこの刀で刎ね飛ばして…」
勇者「!!」カラーン
魔王「勇者が刀を落とした?」
側近「よしっ今がチャンス」
勇者「好きだ、結婚してくれ」
側近「はい?」
7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/01(土) 19:17:15.95 ID:8WfxVKYu0
=回想終了=
側近「なんだったんでしょうね」
魔王「さあ?」
8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/01(土) 19:17:47.61 ID:8WfxVKYu0
=翌日=
勇者「又来たよ子猫ちゃん♪」
側近「うげっキモッ」
魔王「にしてもすごいねえ」
勇者「何がだい?」
魔王「昨日吹っ飛ばされたばっかりだと言うのに」
勇者「きっと照れ屋なのさ」
勇者「全く本当に可愛い奴だy」
側近「焔よ!」ゴッ!
ドカーン
10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/01(土) 19:19:44.70 ID:8WfxVKYu0
モクモクモク…
魔王「照れ屋にしては過激な気がするが」
側近「ざまあ見ろ変 が」
ゴッ!
魔王「舞い上がってた粉塵が!」
勇者「変 とは失礼じゃないのかな?」
側近「何?!」
魔王「あの焔を受けて生きているとは…」
11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/01(土) 19:24:11.81 ID:8WfxVKYu0
側近「消え失せろ!」ドカーン
勇者「また来るよ~」キラーン
魔王「…」
魔王「あいつひょっとしたら」
魔王「てっきりそのこと承知の上で来てるものと思っていたが…」
魔王「知らないんじゃないか?あのことを」
側近「やはりそうですかね」
魔王「明日話せば?」
側近「そうですね」
12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/01(土) 19:27:28.54 ID:8WfxVKYu0
=翌日=
勇者「今日は百本の薔薇の花束を」
魔王「その前に聞きたいことがあるんだが」
勇者「結婚式の様式はそっちのやり方でいいよ」
魔王「いやそういうことじゃないんだが…」
魔王「あのな、実は側近は…」
魔王「男、なんだ」
側近「そういうことなんだ」
勇者「…」
勇者「知ってるよ」
14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/01(土) 19:32:48.91 ID:8WfxVKYu0
側近「変 だーーーーー!!!」
魔王「どういう…ことだ…」
勇者「それくらい情報収集してますよ」
勇者「大体何なんですか?人を変 呼ばわりして」
側近「だって変 だろ?!このホモめ!」
勇者「なんでホモなんだい?」
側近「だって俺男でお前も男で…」
勇者「僕女で君女男だから…」
側近「えっ」
勇者「えっ」
15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/01(土) 19:39:16.42 ID:8WfxVKYu0
勇者「そうか…男に見えたか…」ガーン
側近「お、落ち込むなって」
魔王「落ち込んでもいいことないぞ」
魔王「むしろ誤解が解けたのだからよかったじゃないか」
勇者「…帰ります、もう来ません」スゴスゴ
バタン
魔王「あーあ、いっちゃったなー」
側近「…」
魔王「誰かさんが男と誤解したせいで悲しんでて可哀そうだなー!あーあ!」
側近「貴方だって誤解してたじゃないですか!」
魔王「まあいい、とりあえず来なくなってよかったな」
側近「…ええ」
16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/01(土) 19:44:07.29 ID:8WfxVKYu0
=翌日=
側近「勇者来なくなってほんと最高だわー!」
魔王「そうか」
=二日後=
側近「ほんと最高ですわwwwwwペットでも育てようかなwwwww」
魔王「勝手にすれば」
=一週間後=
側近「うん、ほんと最高だから」
魔王「顔色悪いぞ」
=一ヶ月後=
側近「猫がいるから大丈夫…」
魔王「末期だぞおい」
19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/01(土) 19:47:39.94 ID:8WfxVKYu0
=二ヶ月後=
側近「…」ゲッソリ
魔王「大丈夫か?」
側近「…」コクリ
魔王「駄目っぽいな」
魔王「とりあえず今日は休暇やるから散歩して来い」
側近「…ありがとうございます」
20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/01(土) 19:57:46.53 ID:8WfxVKYu0
=魔王城外 城下町=
側近「はー」
側近「城の外って久しぶりだなー」
側近「あんな奴のことなんか忘れてリラックスりラック…」
勇者『そうか…男に見えたか…』
側近「…ッ」ズキッ
側近「考えるな…奴のことを考えるな…」
町人A「そういえば知ってます?奥様」
町人B「えぇ知ってますとも」
町人B「最近城の外壁近くで目撃される人間のことでしょ?」
町人A「しかもとっても強いらしくて…」
町人A「つい昨日もほかの町を襲ってた害獣が死体で発見されたそうですよ」
町人C「どうも魔法の痕跡から殺したのは人間らしいですわよ」
町人B「魔王寄りの人間ですかねえ」
町人C「それがよく分かってないようで…」
22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/01(土) 20:10:43.22 ID:8WfxVKYu0
町人A「警備兵はその目撃されてる人間だと判断して探してるそうで」
町人B「魔物の味方だといいのですけど」
側近「その話を聞かせてくれ!」
町人A「きゃっ!あっはい…って魔王様の側近じゃないですか!」ヒザマヅキ
側近「ひざまづいてる暇があったら話せ!正確な場所は?!出で立ちは?!何時現れるんだ?!
町人B「で、でも害獣を狩ってますし魔王様の味方じゃないかと…」
側近「そういう問題じゃないんだ!早く情報を!」
23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/01(土) 20:11:29.69 ID:8WfxVKYu0
>>21 スマンのう
=魔王城外 近くの森=
勇者「…」
勇者「…もう害獣はいないかな」
魔物「ギャース」ガバッ
勇者「まだいたか…散れ!」ザンッ
魔物「グギャー」マップタツー
勇者「…」
勇者「…側近、会いたいな…」
勇者「いや、もう来ないって言ったし…」
勇者「今日の所はもう帰ろう」クルッ
???「待て」
25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/01(土) 20:18:35.58 ID:8WfxVKYu0
勇者「側近?!」
勇者(久しぶりに会える…!)
勇者「側近ひさしぶり~!!!」クルッ
=一方その頃=
側近(ここを抜けたところでよく出没するようだな)シュタタタタタ
側近(もうそろそろだな…もっと走るか!)シュタタタタタ
側近「ここか!」
ドラゴン「消え失せろ!」ドガーン!
勇者「ぐはっ!」ガクッ
側近「勇…者…?」
26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/01(土) 20:23:57.74 ID:8WfxVKYu0
ドラゴン「フフ…人間の癖になかなかやるな…」
ドラゴン「だが何故害獣と呼ばれるものを狩る?お前は人間だろ?」
ドラゴン「しかも魔王討伐隊まで屠ったそうじゃないか?」
勇者「…きだから」
勇者「側近が好きだからだ!」
勇者「もう僕はあいつに会えない」
勇者「だけど、僕はあきらめない」
勇者「側近の、そして魔王の施政を邪魔する奴等は…」
勇者「私の敵だ!」
勇者「だからドラゴン!お前も倒す!!」
27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/01(土) 20:28:31.27 ID:8WfxVKYu0
ドラゴン「威勢だけはいいのう…」
ドラゴン「しかしもうお前は限界だ」
ドラゴン「これでとどめだ!」ゴゴゴ・・・
勇者(ひっ…もう駄目…)
ドガーン!!!
勇者「…」
勇者(…ん?あれ、生きてる…?)
側近「…せない」
側近「殺させない!」
勇者「そ、側…近…」
28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/01(土) 20:36:50.20 ID:8WfxVKYu0
勇者「ほ、本当に側近なの…?」グスッ…グスッ
側近「泣くのはこの蜥蜴を倒した後だ」
側近「二人で力を合わせれば倒せる!」
ドラゴン「え?ちょ、お前らホモ?」
ドラゴン「何こいつらちょっとキモいんですけど~www」
側近「な、何だと?!」
ドラゴン「や―いホーモホーモ」
側近「う、うるさい!」
勇者「…」
勇者「…」ユラリ
勇者「…死ね」キイイイイン
カッ ズバーン!!!
29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/01(土) 20:41:45.62 ID:8WfxVKYu0
ドラゴン「ぐはあ!」ゴロゴロ ドッカーン
勇者「チッ…まだ生きてやがる」
勇者「おい蜥蜴!」」
勇者「よくもホモ呼ばわりしてくれたなあ…」
勇者「ちょっと二人で話し会おうぜ?なあ?」ゴゴゴ・・・
ドラゴン「え?ちょ、ま、ぎゃああああああ!!!」
側近(あの時殺されなくてよかった…)ドキドキ
31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/01(土) 20:50:14.73 ID:8WfxVKYu0
勇者「来てくれてありがとう!」
勇者「君がいなかったら奴を倒すことはできなかったよ」
ドラゴン(残骸)「」チーン
側近「い、いや君のおかげだと思うよ」
勇者「全く謙虚でかわいいなあ」
側近「そ、そうかな?」アハハハハハ
32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/01(土) 20:50:56.05 ID:8WfxVKYu0
勇者「…」
側近「ん?」
勇者「嫌がらないのか?」
側近「嫌がってほしかったの?」
勇者「い、いや、そういうわけじゃ…」
側近「嫌がるわけないだろ?」
側近「自分の好きな人のことを」
勇者「…」
勇者「…///」クラッ バタン
側近「ゆ、勇者?!おいしっかりしろ!勇者~!!!」
33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/01(土) 20:58:38.10 ID:8WfxVKYu0
=その後=
魔王「き、貴様よくも俺より幸せになりやがったな…」ゴゴゴゴゴ
側近「い、いやあそんなことないですよ」
側近「まだ式は先のことですし」デレデレ
魔王「顔がにやいてんだよ不敬罪で首をはねるぞこの野郎!」
「着付け終わったよ~」
側近「おっ廊下から勇者の声が」
魔王(フン…まあいい、どうせあいつが結婚するのはあの男みたいな生女だからな)
「はいるよー」 ガチャッ
魔王「何?!」
側近「こ、これは…」
34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/03/01(土) 21:04:44.71 ID:8WfxVKYu0
勇者「どう?」キラキラキラーン
魔王(ショートの可愛い利発な女の子にしか見えん!)
側近「こ、ここまで変わるのか」
勇者「ウエディングって偉大だねー」
魔王「いや絶対おかしい」
勇者「前はろくに風呂にも入らず髪もぼさぼさでごつごつした鎧姿だったからね―」
側近「可愛いな~側近は」ナデナデ
勇者「ふにゃ?!///」ビクッ
側近「嫌だった?」
勇者「…もっと///」
魔王「なんで俺には誰もいなんだよ畜生オオオオオオオオ!!!」
Happy End
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