1 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/04/17(木) 23:40:49 5000dTOo

P「うぅ……」カタカタ

貴音「? どうなされました、あなた様」

P「仕事が……仕事が……」カタカタカタカタ

貴音「……。」

千早「私たちに手伝える事はありますか?」

P「気持ちはありがたいが、もう時間も遅い」

P「気にしないで帰ってくれ」

貴音「参りましょうか、千早」

千早「はい」

P「ああ!!」

貴音千早「!?」


"
"

2 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/04/17(木) 23:42:44 5000dTOo

P「DVD返すの忘れてたぁー!」

貴音「でぃーぶいでぃーですか?」

千早「どこで借りたんです?」

P「駅前のCHUTAYA……」

千早「CHUTAYAなら店が閉まっても返却ボックスがありますよ」

P「今日はもう徹夜コースなんだ……CHUTAYAに行ってる暇なんてない……」

千早「……私は駅前なら逆方向だし」

貴音「では、わたくしが返却してきましょう」

P「た、貴音が!?」

貴音「……何か不満が?」

P「え!?い、いや……何も……」


3 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/04/17(木) 23:43:37 5000dTOo

P「貴音……返却の仕方分かるのか?」

貴音「返却用のぼっくすに入れるだけでしょう」

貴音「それくらい、わたくしにもできますよ」

千早「そうですよ、馬鹿にし過ぎです」

P「……分かった。じゃあこれ」スッ

貴音「確かに。ではおまかせください」

P「お、おう。頼んだ」

貴音「ところで、あなた様は何のでぃーぶいでぃーを……」ゴソゴソ

P「やめろぉおおおおおおーーー!!!」

貴音千早「」ビクッ


4 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/04/17(木) 23:44:39 5000dTOo

貴音「あなた様……?」

千早「プ、プロデューサー?」

P「い、いや……その……」

P「ほ、ほら!あれだ!R で……」

P「貴音が苦手なホラーとかゾンビ系だから!」

貴音「そ、そうでしたか……ありがとうございます」

千早「R  って……どれだけグロテスクなんですか」

P「時々見たくなるんだ。い、いいだろ別に?」

千早「まあ、どうでもいいですけれど」

P「貴音」

貴音「は、はい?」

P「トラウマになって眠れなくなるから、絶対中身を見るなよ?」

貴音「承知しました……」


5 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/04/17(木) 23:45:38 5000dTOo

貴音「それではまた明日、あなた様」

千早「おやすみなさい、プロデューサー」

P「お、おう。またな」

キィー バタン

P「心配だ……」



千早「それじゃあ四条さん、また明日」

貴音「お休みなさい千早」

貴音「ふぅ」

貴音「……。」


"
"
6 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/04/17(木) 23:46:47 5000dTOo

貴音「ほらー物の映画……」

貴音「確かあなた様もその類は苦手だったはず」

貴音「少し疑問が残ります」

貴音「加えて先ほどの狼狽えよう……」

貴音「……。」ジィー

貴音「申し訳ありませんあなた様」

貴音「ぷらいばしーを害するようで少々気が引けますが……」

貴音「恐い物見たさで忠告を無視してしまう四条貴音をお許しください」ゴソゴソ


7 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/04/17(木) 23:47:45 5000dTOo

貴音「……どうやら一本だけのようですね」

貴音「……。」

貴音(ちょっと怖いですが……)

貴音「……んん?」(薄目)

貴音「何やら明るい雰囲気のぱっけーじですね……」ウスメー

貴音「……それでは拝見させていただきます!」バッ

貴音「……?」


貴音「『あの銀色の女王四○貴音似 女優電撃デビュー!  情貴音~わたくしのデカ尻はMEN用な!?~』……?」


貴音「……。」ワナワナ

貴音「……ふふ、明日が楽しみです」


8 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/04/17(木) 23:48:56 5000dTOo

次の日

貴音「おはようございます」

響「はいさーい貴音!」

貴音「おや響。ぷろでゅーさーはいらっしゃいますか?」

響「今は給湯室にいるんじゃないか?」

貴音「そうですか、ありがとうございます」

響「どういたしまして!」


9 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/04/17(木) 23:50:10 5000dTOo

貴音「おはようございます、あなた様」

P「お、おう貴音!昨日はありがとうな!」

貴音「あなた様のお役に立てて何よりです」

P「あ、あのさ……」

貴音「はい?」

P「中身は見てない……よな?」

貴音「……とらうまを作るのは嫌ですから」

P「だ、だよなぁ!はは、はははは!」

貴音「ふふふふっ……」

貴音「……私のデカ尻はめん用な……」ボソッ

P「!?」ビクッ!

貴音「それでは、お仕事に行って参ります」タッタッタッ

P「えっ……い、今貴音のやつ……」

P(……考えすぎか?)


10 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/04/17(木) 23:51:28 5000dTOo

午後

貴音「ただいま戻りました」ガチャッ

やよい「貴音さんこんにちはー!」

貴音「おや、やよい。やよいももう上がりですか?」

やよい「はい!」

貴音「……はて、ぷろでゅーさーは何処に?」

やよい「今はトイレですよー!」

貴音「なるほど」


11 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/04/17(木) 23:52:13 5000dTOo

P「ふー、お、貴音。おかえり」

貴音「ああ、あなた様」

貴音「 情貴音、ただいま戻りました」

P「!?」ビクゥッ

やよい「あれー?貴音さんの名字って、四条じゃないんですかー?」

貴音「すみませんやよい。滑舌が悪かったですか?」

貴音「四条と言ったつもりだったんですが……」チラッ

P「」ドキドキ


12 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/04/17(木) 23:53:20 5000dTOo

やよい「はわっ!ごめんなさい!」

やよい「私の耳が悪いのかも……」

貴音「……ぷろでゅーさーは何と聞こえました?」

P「お、俺!?」

P「いや……普通に……四条貴音だけど……」

やよい「やっぱり私が……ごめんなさい貴音さん!」

貴音「いいのですよやよい。ところで……何と聞こえたのですか?」

やよい「ちじょうって……」

P「!!」


13 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/04/17(木) 23:54:05 5000dTOo

貴音「ちじょう貴音ですか。存在しそうな名前ですね」

貴音「今度響にいんたーねっとで検索してもらいましょう」

やよい「それって面白そうですねー!!」

貴音「でしょう。私もそう思います」

貴音「ねぇ、あなた様」ニコ

P「」


14 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/04/17(木) 23:55:10 5000dTOo

やよい「それじゃ、お疲れ様でしたー!」

貴音「また明日、やよい」

P「き、気を付けて帰れよー……」

やよい「はーい!」バタン

P「……。」

貴音「……。」

P「す、すみませんでしたー!!!!」ドゲザァ

貴音「……おや、何を謝っているのですか?あなた様」

P「ぐっ……!」

P「見たんだろ!?昨日のDVD!!」


15 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/04/17(木) 23:57:24 5000dTOo

貴音「……ええ」

貴音「あなた様の忠告を無視したのは心が痛む思いでしたが」

貴音「中身を見てしまいました」

P「や、やっぱり……!」

P「その……すまんかった!!」

P「可愛いアイドルに囲まれてたら我慢できなくなっちまうんだ!」

貴音「そこで、私を 欲の捌け口にしようと?」

P「い、いや……その……あのDVDが目についたから……」

貴音「では……私ではなくても良かったと?」


16 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/04/17(木) 23:58:20 5000dTOo

P「い、いや……そういうわけでも」

貴音「はっきりしませんね」

P「うぅ……」

貴音「……でぃーぶいでぃーの私似とされていた女優」

貴音「あまり、私には似てないように思いましたが」

P「えっ?い、いや……」

貴音「私はあれ程ぽっちゃりとしていませんし、もっと腰もくびれ、肌も綺麗なつもりです」

P「た、貴音……?」

貴音「あなた様は、どう思われますか?」


17 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/04/17(木) 23:59:37 5000dTOo

P「あ、ああ……もちろん、貴音のほうが何百倍も魅力的だよ」

P「それだけは絶対に言い切れる」

貴音「なら何故私のぐらびあ写真などではなく」

貴音「あのようなでぃーぶいでぃーを選ばれたのですか?」

P「そ、その……あんなDVD借りといてあれだけど……」

P「本物の貴音を汚したくなかったんだ……」

貴音「……。」

P「軽蔑しても構わない……担当アイドルをそんな目で見てたなんて」

P「社長に報告してクビにされても文句言えないよな……」


18 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/04/18(金) 00:00:42 LyxnwnQs

貴音「……ふぅ」

貴音「殿方のそういう事情に詳しくないのでよく分かりませんが」

貴音「あなた様のような特殊な立場になれば、今回のような事も仕方のない事なのかもしれません」

P「貴音……」

貴音「しかし一つ……いえ、二つほど文句があるとしたら」

P「は、はい」

貴音「まず一つ目にあなた様が本物の私ではなく、あのような偽物を見て欲を満たしていたことです」

P「……?う、うん?」

貴音「あなた様は、痴情という言葉の意味が分かりますか?」


19 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/04/18(金) 00:03:08 LyxnwnQs

P「え?いや……なんとなくしか」

貴音「 情という言葉の意味は」

貴音「色情に迷う心という意味です」

P「……。」

貴音「あのようなでぃーぶいでぃーに見透かされているようで少々嫌ですが」

貴音「私も、色情に迷う心くらいは持っています」スタスタ

P「た、貴音……?」

貴音「あなた様」ジィー

P「おう……?」

P(上目使い可愛い)

貴音「……以前から、お慕い申し上げておりました」

P「……はい?」


20 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/04/18(金) 00:04:15 LyxnwnQs

P「え!?いや……ちょ、ちょっと待った!」

P「……そ、それは、尊敬の念を抱いているとかの意味か?」

貴音「いけずですよ、あなた様……」

貴音「私の場合、恋心を抱いている、という意味です」

P「た、貴音。冗談なら……」

貴音「あなた様」

P「はい」

貴音「あのような偽物の私ではなく」

貴音「どうか本物の私だけを見ていてください……」ギュッ

P「た、貴音……!?」

貴音「あなた様のお返事を、聞かせていただけますか?」


21 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/04/18(金) 00:05:52 LyxnwnQs

P「へ、返事って……」

P「……プロデューサーとしては駄目なんだろうけど」

P「俺も、貴音のことが好き……です」

貴音「……ふふ」

P「どうした?」

貴音「思い人と相思相愛になれるのが」

貴音「このように心の暖まるものだとは……」

貴音「想像以上のぬくもりです」ギュー

P「貴音、だ、誰かくるかもしれないし……」

貴音「……すけじゅーるでは、もう事務所には誰も寄らないでしょう」

貴音「それともあなた様は、私と抱き合うのは嫌ですか……?」

P「そ、そんなわけないだろ!?」

P「貴音を独り占めできるなんて、夢みたいだよ」

貴音「私も、同じ思いですよ」


22 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/04/18(金) 00:07:48 LyxnwnQs

P「でも貴音、そろそろ離れないと仕事が……」

貴音「……。」

貴音「あなた様」

P「うん?」

貴音「二つ目の文句です」

P「ああ、そういえばそんな話も……」

貴音「私はデカ尻なのでしょうか?」

P「え、えぇ?いや、それは別に悪い事じゃ……」

貴音「説明してくださいますか?」

P「ほら……大きいお尻が好きな人もいるし……胸の大きさと同じくらい重要じゃないかな?」

貴音「ではあなた様は……私のお尻が好きですか?」

P「も、もちろんだろ?」

貴音「では、触って確かめてみてください」

P「」


23 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/04/18(金) 00:09:49 LyxnwnQs

P「いあ、いやいや……それは、駄目だろ?」

貴音「何故です?私たちは相思相愛なのですよ?」

P「担当のアイドルに手を出すわけには……」

貴音「いいから、一度触ってみてください!」

P「た、貴音!?俺の手を無理やり……!?」

P「……。」モ モ 

貴音「んっ……ど、どうですか?あなた様……」

P「凄く……柔らかいです……」モ モ 

貴音「ハァ……ンっ。あなた様。私の体は……『MEN用』などではありません」

P「?」モ モ 

貴音「私の体は全て……んぅ……あなた様だけのものですよ……?」ボソッ

P「」ブッチーン

P「うぉおおおおおおおお!貴音ぇええ!!」バッ

貴音「きゃあ」


24 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/04/18(金) 00:11:19 LyxnwnQs

~~~~~~~~
~~~~~~
~~~~
~~


25 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/04/18(金) 00:12:01 LyxnwnQs

春香「プロデューサーさん!差し入れのクッキーです!」

P「おーう、サンキュー」

真「プロデューサー!ランニング行きましょうランニング!」

P「仕事終わってないっつうの」

貴音「ふふ、人気者ですね、あなた様」

P「……一番が誰か分かってるなら、嫉妬なんてしないでくれよ?」

貴音「私は嫉妬深いですから……」

P「ははは……今日、俺ん家来るか?」

貴音「あなた様……。ええ、寄らせていただきます」

響「二人で何話してるんだー?」

P「響には関係ねーよーだ」

響「うがー!?何だその言い方ー!酷いぞプロデューサー!!」

P「はっはっは、ごめんごめん」

ギャーギャー


26 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/04/18(金) 00:13:11 LyxnwnQs

あずさ「人気者ねえ、プロデューサーさん」

貴音「そうですね、皆、信頼しているのが傍目からでも分かります」

あずさ「競争率高いなぁ……」ボソッ

貴音「……?あずさ、今何か?」

あずさ「あ、いや……何でもないわ、貴音ちゃん……あら?」

あずさ「これ、CHUTAYAの袋……プロデューサーさん、どんな物見てるのかしら~」ゴソゴソ

貴音「私にも見せてください」


27 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/04/18(金) 00:14:32 LyxnwnQs

あずさ「えーっと、これは……?」

あずさ「」

貴音「あずさ?どうしました?」

貴音「いきなり固まっ……て……」


『隣に引っ越してきたのはあの三浦あ○さ!? 私は君だけのアイドル~となりのあらあら 女お姉さん~』


貴音「」


28 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/04/18(金) 00:15:11 LyxnwnQs

あずさ「……あ」

あずさ「あらあらあらあらあらあらあらあらあらあらあらあら~////////」

貴音「!?」

あずさ「プロデューサーさんってこういうのが好きなのね~///」

あずさ「早速引越しの準備しなくちゃ~///」ドドドドド

貴音「……。」

貴音「……あ」

貴音「あなた様ぁあああああああああ!!!!」


END