2: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/20(火) 22:20:21.11 ID:v6KebB3E0
「前回のラブライブ!」 デェン!

海未「穂乃果の天然無自覚タラシ能力に取り込まれ、次々と虜になっていくμ'sのメンバーたち……」

絵里「このままでは練習もままならず、ラブライブ出場の危機かと思われたわ……でもそこでにこが立ち上がった!」

ことり「にこちゃんは現状打破のためスキンシップ禁止を発令。でもそのせいで穂乃果ちゃんに嫌われたと勘違いしたみんなの雰囲気はお通夜ハニィ~(>8<)!」

真姫「動揺して部室を飛び出した穂乃果を追いかけるにこちゃん」

花陽「そして、胸の奥をさらけ出したにこちゃんを受け入れる穂乃果ちゃん」

凛「結局みんなの誤解も解け、すべては丸く収まったかに見えたんだけど……そこで穂乃果ちゃんの爆弾発言がさく裂したにゃ!」

『穂乃果とにこちゃんは、今日から正式にお付き合いすることになりました//』

希「これから、一体どうなってしまうんやろねぇ?」

3: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/20(火) 22:21:17.02 ID:v6KebB3E0
──朝、通学路──

穂乃果「にっこちゃーんっ、おっはよー♪」ガバッ!

にこ「ひゃあっ!?ほ、穂乃果ぁ?」ビクッ

穂乃果「あはは、ビックリした?」

にこ「って、あんた何でここにいんのよ!家反対方向でしょ?」

穂乃果「うん、にこちゃんと一緒に登校したかったから……来ちゃった♪」

にこ「来ちゃったって……相変わらず無駄に行動力だけはあるわね……」

穂乃果「それにしてもにこちゃんは今日もちっちゃくて可愛いねぇ~」スリスリ

にこ「余計なお世話よ!……じゃなくて、こんなところでくっついてきたりしたら……//」


生徒A「あれ、生徒会長じゃない?」

生徒B「もう一人はμ'sの矢澤先輩だ……仲いいんだなー」ホノボノ


にこ「……//」カァァァァ

にこ「このあほのかぁ!いい加減は・な・れ・なさいよぉ!//」グイグイ

穂乃果「あーん、何でぇ~?」


海未ことり「……」

4: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/20(火) 22:24:55.20 ID:v6KebB3E0
──昼、中庭──

穂乃果「はいにこちゃん、あーん♪」

にこ「いやそれにこのお弁当なんだけど……」

穂乃果「だって私自分のランチパックはもう食べちゃったんだもん!前の休み時間に!」

にこ「生徒会長のくせに早弁してんじゃないわよ!」

穂乃果「いいからいいから!はい、あーん♪」ニコニコ

にこ「し、仕方ないわねぇ……あーん……//」モグモグ

穂乃果「えへへ、美味しい?」

にこ「ま、まあまあね……//」

穂乃果「当然だよ!何しろ、穂乃果の愛情が詰まってるからねっ♪」ドヤァ

にこ「だから、作ったのはにこなんだけど!穂乃果はあーんさせただけでしょ!」

穂乃果「ねーねー、今度は穂乃果にあーんして♪」

にこ「今度はたかる気ぃ!?」



生徒C「何あのイチャイチャっぷり」プッ

生徒D「可愛い~」クスクス…


真姫凛花陽「……」

5: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/20(火) 22:27:22.44 ID:v6KebB3E0
──放課後、3年教室──

ガララッ

穂乃果「にーこちゃーん!練習行こー!」

生徒E「あ、生徒会長じゃない。また矢澤さんを迎えに来たの?」

穂乃果「はいっ!早くにこちゃんに会いたくて走ってきました!」

生徒F「廊下走っちゃダメでしょー」クスクス

穂乃果「ご、ごめんなさい……だって授業の間はにこちゃんに会えないから、寂しくって……」シュン

生徒E・F(な、何この生き物可愛いすぎ//)

にこ「だぁぁぁぁ!あんた何余計な事言ってんのよ!//」ズドドド

穂乃果「あっにこちゃ」

にこ「分かったから練習行くわよ!」グイグイ

穂乃果「ん……ってあうあう、そんなに引っ張んないでー!」



絵里「……」

6: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/20(火) 22:38:04.09 ID:v6KebB3E0
──生徒会室──

海未「にこ、私は言ったはずです……清廉潔白な交際を心掛けるようにと!」

絵里「穂乃果の幸せのためと思って我慢していたけれど、学校中至る所でイチャイチャベタベタと……さすがにやり過ぎよにこ」

ことり「あははは……二人とも、学校中の噂になっちゃってるよぉ~?」

海未「まさか……わざと見せつけているわけではないですよねぇ?穂乃果のスキンシップが激減して、深刻なほのレスに苦しんでいる私たちに……!」ギリ

にこ「」

にこ(何でにこだけ呼び出されて正座させられてるのよぉ……)

海未「聞いているのですか、にこ!」

絵里「ちゃんと頭を上げて説明しなさい?」

にこ「う……うう……」ダラダラ

にこ「に!にっこに」

海未絵里ことり「に こ(ちゃん)?」ギロリ!

にこ(ひぃぃぃぃー!?)ビクッ!

8: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/20(火) 22:49:39.52 ID:v6KebB3E0
にこ「だぁぁぁぁー!にこのせいじゃないわよ!穂乃果が勝手にくっついてくんのよ!」

にこ「にこは巻き込まれてるだけなの!むしろ被害者よ!」

絵里「この期に及んで穂乃果のせいにしようとするとは……ハラショーじゃないわね」

海未「そんな言い訳が通ると思っているのですか?」

ことり「まあ、でも理由は分からないでもないかな……」

海未「ことり?」

ことり「穂乃果ちゃん、にこちゃんのために、他のみんなにはスキンシップしないって決めてるみたいだから……」

海未「確かに……穂乃果はやると決めたことは何だかんだで一応やり遂げる人ですね」

絵里「他の皆にできない分、全てのスキンシップがにこに集中しているということ?」

海未「なるほど……ほのゲージが臨界突破しないためには、にこで発散するしかないということですか……」クッ

にこ(いやほのゲージって何よ)

10: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/20(火) 22:58:03.52 ID:v6KebB3E0
にこ「とにかく、あんたたちの言いたいことは分かったわ」ハァ…

にこ「確かにところ構わず甘えんぼ攻撃してくる穂乃果は正直こっちの脳がとろけるんじゃないかってほど可愛いけど……//」エヘヘ

にこ「このままだと恋愛スキャンダルに発展しかねないわよね。アイドルにとっては致命的……百合営業でごまかすのも限界があるわ」キリッ

にこ「要するに、穂乃果がベタベタしてこようとしたら追い払えばいいんでしょ?」

絵里「何をふざけた事を言っているのにこ!」クワッ

にこ「はぇぇ!?」

ことり「にこちゃんがそんな人だとは思わなかった……」ウルッ

海未「そんな事をしたら穂乃果が泣いてしまうではないですか!絶対に許しませんよ!」

にこ「」

にこ「じゃ、じゃあ一体どうしろって言うのよぉー!?」ガーン

12: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/20(火) 23:09:36.00 ID:v6KebB3E0
にこ「あーもう、付き合ってらんないわ!さっさと練習戻るわよ!」ザッ

海未「あっ待ちなさいにこ!まだ話は終わって……!」

フワッ……

絵里「!?」

絵里「ちょっと待って!」ガシッ

にこ「きゃう!?な、何よ肩掴んだりして?」

絵里「……」クンクン

にこ「な、何してんのよ匂い嗅がないでよ!//」

絵里「穂乃果の……」

絵里「穂乃果の匂いがする……」

海未ことり「!?」

13: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/20(火) 23:18:56.45 ID:v6KebB3E0
ことり「ほ、ホントだ~!にこちゃんから穂乃果ちゃんの残り香が……」クンクン

にこ「こ、こらことりまで!止めなさいってば!//」

海未「確かに……本来のにこの花のような甘い香りに交じって、穂乃果のフレッシュでフルーティーな香りが感じられます……!」スンスン

にこ「何でそんな詳しいのよ!?」ギョッ

ことり「なるほど。スキンシップのおかげで、匂いまで移ったんだね」゙

絵里「ねぇ、もしかして、今のにこからなら間接的にほの分を摂取できるんじゃないかしら!?」

海未「名案です絵里!早速試しましょう!」ギュウウ

にこ「のわぁ!?だ、抱き付いてこないでよ!//」

ことり「わーい、久しぶりに穂乃果ちゃんを感じる~♪」ギュウッ

海未「穂乃果本人と比べると柔らかさや匂いの濃さは劣りますけれど……」スンスン

絵里「にこの香りがブレンドされて……それにこの華奢な抱き心地が……」ギュー!

ことり「これはこれで、悪くないかも♪」

にこ「」


16: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/20(火) 23:31:09.72 ID:v6KebB3E0
にこ「やめなさいよバカぁぁぁ!何なのこの押しくらまんじゅう状態は!?//」ジタバタ

海未「大人しくしていなさいにこ」ビシッ

にこ「あ痛っ!?」

絵里「私たちにはもうこれしかほの分を補給する手段が無いのよ!」

ことり「お願いだから協力してぇ~!」

ギュウギュウ クンカクンカ ハラショー!

イヤァァァー!


──外の廊下──

穂乃果「た、た……」

穂乃果「タイヘンダ……!!」ワナワナ

17: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/20(火) 23:34:33.19 ID:v6KebB3E0
──屋上──

バタンッ!

穂乃果「はぁ、はぁ……ぜぇ、ぜぇ……」

凛「あ、やーっと戻って来たにゃ」

真姫「絵里たちは一緒じゃないの?」

穂乃果「た……」スーハー

穂乃果「大変、大変なんですーっ!」バン!

花陽「わ、私の台詞!?トラナイデ!」

真姫「花陽も私の台詞取ってるわよ!?」

凛「穂乃果ちゃん、パクリは良くないにゃー」

希「そうやね、海外ドラマとか、要注意やね」

花陽「そ、その話題は今すごーくデリケートっぽいから、触れない方がいいんじゃないかなぁ……」ドキドキ

18: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/20(火) 23:41:57.36 ID:v6KebB3E0
希「それで、何があったん?」

穂乃果「あのね……」

カクカクシカジカ

穂乃果「このままじゃ、海未ちゃんたちににこちゃんを取られちゃうよ!」

穂乃果「ど、どーしよ!穂乃果どうしたらいいのー!?」グルグル

花陽「あ、あり得ないと思うけど……落ち着いて穂乃果ちゃん」オロオロ

真姫「全く、何かと思ったらバカバカしい……」

凛「茶番だにゃー」グデー

穂乃果「もー!穂乃果真剣なんだよ!?みんなちゃんと聞いてよー!」ブンブン

希(やっとくっついたと思ったら、まだまだ世話の焼ける二人やねぇ)フフッ

20: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/20(火) 23:45:30.82 ID:v6KebB3E0
希「なぁ、穂乃果ちゃん?」

希「穂乃果ちゃんは、にこっちの事が信じられない?」

穂乃果「え……そ、そんなことは……」

希「にこっちは、穂乃果ちゃんの事が大好きよ?それは、穂乃果ちゃんが一番分かってるんと違う?」ジッ

希「他の子に目移りしたりだなんて、するはずないと思うけどなぁ?」

穂乃果「うん……分かってる……分かってるよ……」

穂乃果「でも、でも!にこちゃん可愛いんだもん!」

穂乃果「背もちっちゃくて、手足も年上だなんて思えないぐらい細くて……」

穂乃果「肌も白いし、髪さらっさらだし!」

希「コケティッシュな魅力ってやつやね」

穂乃果「アイドルっぽくキメキメの時も可愛いけど、素の子供みたいなとこも可愛くて」

真姫「まあ……それは同意するわ」

穂乃果「かと思うと上級生らしく頼りになるとこもあったり、アイドル道にはすっごく真摯だし」

花陽「そう、穂乃果ちゃんの言う通りだよ!」

穂乃果「それに、とっても優しいんだよ!ちょーっと素直じゃないとこあるけど、それでも隠し切れないぐらいに」

凛「凛だって知ってるよー、そんなのバレバレにゃ」

穂乃果「ほらぁ!みんなだってにこちゃんのこと大好きなんじゃん!だから心配なの!」

希真姫花陽凛「あ……」シマッタ


21: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/20(火) 23:49:21.09 ID:v6KebB3E0
凛「凛はもうかよちん一筋って決めたのにゃ!二匹のウサギさんを追いかけて失敗した真姫ちゃんとは違うんだもん!」

真姫「ヴェェ!?な、何の事よ!」

花陽「ふ、二人ともケンカしちゃダメ……ダレカタスケテー!」

希「まあ、気持ちは分からんでもないけどな?」

希「それに、確かににこっちは取扱いの難しいところのある子やし」

希「ここは特別に、ウチがスピリチュアルなアドバイスをしてあげるしかないかなぁ」

穂乃果「ホントに!?ありがとー希ちゃん!」

23: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/20(火) 23:55:39.20 ID:v6KebB3E0
希「あのな、にこっちは”チョロツンデレ”なんよ」

穂乃果「チョコフォンデュ?」

真姫「いやほとんど合ってないから……」

凛「ちょろつんでれって何ー?」

花陽「説明しましょう!」スチャ

花陽「最初は意中の相手に冷たくしたりキツく当たったりしてしまうけれど、一旦心を許すと人が変ったように甘えたりイチャイチャしたりしてくる……そういうキャラクターをツンデレと言うんです」

真姫(花陽がアイドルマニアモードに入った!?)

凛(凛はこっちのかよちんも以下略にゃー)

花陽「チョロツンデレとは、その閾値がすごく低い人のことですね。ちょっとしたことで簡単にデレてしまうので、攻略が簡単なんです。むしろ攻略したくなくても攻略済になってしまったりして問題になったりします。女性キャラクターの場合、チョロインとも呼ばれるようです」

穂乃果「よ、よく分かんないけど……つまり、にこちゃんを攻略するのは簡単ってこと?」

希「正確に言えば、ポイントを押さえれば簡単、っていうことやね」

希「にこっちの場合、高いプライドがデレる邪魔をしてるわけやけど……逆にそこを上手くくすぐってあげればいいんよ」

24: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/20(火) 23:58:39.25 ID:v6KebB3E0
穂乃果「うむむ……難しくてよく分かんないよー」

希「これは実際に見た方が早いやろね。よし、凛二等兵!同じ属性の真姫ちゃんで早速実践するのだ!」

凛「了解しました希隊長!」ビシッ!

真姫「ヴェェ!?な、何なのよいきなり!?」

凛「なーんて冗談だにゃー、真姫ちゃんはもともと優しいし可愛いんだから、ツンとかデレとか関係ないし♪」

真姫「な、何よ……そんなの、と当然でしょ//」

凛「それに、凛と真姫ちゃんはもうとっくに友達、大親友だし!」

花陽「私もだよ♪」

真姫「凛、花陽……//」ポーッ

凛「だから今日も帰りに一緒にラーメン食べにいくにゃー!ついでにおごってほしいにゃ!」

花陽「わ、私はラーメンライスを……」

真姫「べ、別にそれぐらいいいけど?//」カミノケクルクル

凛(真姫ちゃんてば相変わらずの激チョロ即堕ちだにゃー)ニヤニヤ

花陽(ライス大盛りにしちゃってもいいかな……!)ワクワク

希「──というわけや。分かった?穂乃果ちゃん」

穂乃果「す……」

穂乃果「スゴイや!!」キラキラ

25: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/21(水) 00:05:32.86 ID:TH4SaKon0
穂乃果「私分かったよ!ありがとーみんな!」

希「そんなら良かったわ。にこっちの場合は真姫ちゃんよりはもうちょっと難易度高いと思うけどね」

穂乃果「つまり、穂乃果に足りなかったのは、積極性だね!」

希(ん?)

穂乃果「これからはにこちゃんがデレてくれるまで、押して押して押しまくるよ!」オー!

花陽(ちょっと違うような……)

バタンッ

海未「只今戻りました!」キラキラ

ことり「待たせちゃってごめんね」チュンチュン♪

絵里「さあ、遅れた分集中して練習するわよ!」ツヤツヤ

凛「3人ともすっごく元気になってるにゃー」

にこ「ひ、ひどい目にあったわ……」ボロッ

真姫「逆ににこちゃんはぐったりしてるし……」

26: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/21(水) 00:10:44.33 ID:TH4SaKon0
──翌朝、にこ自室──

「起きて、にこちゃん」

にこ(ん……)ムニャ

「起きてってばー」ユサユサ

にこ(ココロが起こしに来たのかしら……昨日はものすごく疲れたから、瞼がまだ重いわ……)

「しょ、しょうがないなぁ……このままだと遅刻しちゃうし……//」

「ここは最終手段で……」

チュッ♪

にこ「!?」ガバッ

ゴチーン!

ほのにこ「痛ったぁぁぁー!?」

27: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/21(水) 00:12:26.08 ID:TH4SaKon0
穂乃果「い、いきなり頭突きなんてヒドイよー!せっかくおはようのちゅーで起こしてあげたのに!」ナミダメ

にこ「へ?あ?穂乃果ぁ!?」ズキズキ

にこ(今、唇に柔らかい感触が……//)

にこ「ていうか何であんたここにいんの!?ここにこの部屋よねぇ!?」キョロキョロ

穂乃果「あ、それはねー」

ココロ「お姉さま、もう起きられました?」トントン

ココロ「μ'sのメンバーの方がお見えになりまして、感心にもグループのセンターであり宇宙一美少女アイドルでもあるお姉さまの送迎をしたいとのお申し出だったのでお部屋に上げたのですが……」

にこ「……」

にこ「あんた最近グイグイ来すぎてちょっと怖いんだけど……」ジト

穂乃果「えへへ、それほどでも//」

にこ「褒めてないわよ……」

穂乃果「そんなことより!頭突きのせいでおはようのちゅーが台無しだよ!もう一回やり直しを要求します!」グッ…

にこ「ひっ!?や、やめなさい!妹たちが見てる見てるから!」グイグイ

ココロ「まあ……これが本物の百合営業……//」ポッ

ココア「お姉ちゃんたちさっきから何してんの?朝ご飯まだー?」ヒョイ

虎太郎「……ちゅーしてたー」

28: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/21(水) 00:16:55.97 ID:TH4SaKon0
──台所──

トントントン ジューッ

にこ「ゴメンね、すぐご飯できるからね!」バタバタ

穂乃果(パジャマも良かったけど、エプロン姿のにこちゃんも可愛いなぁ//)デレデレ

ココロ「お姉さま、お皿並べるのお手伝いしますわ」カシャカシャ…

ココア「早くー、お腹空いたよー」チンチン

虎太郎「すいたー」チンチン

穂乃果「あっにこちゃん!穂乃果は目玉焼きは片面焼き派だからね!」チンチン

にこ「って何一緒になってご飯要求してんのようちに馴染みすぎぃ!」ガーン


──矢澤家の外──

海未「通学路を変えるだけでは飽き足らず、朝っぱらからにこの家に上がり込んだりして……」イライラ

ことり「先に行ってていいよって言われても、やっぱり気になるよねぇ」ハァ…

29: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/21(水) 00:26:25.70 ID:TH4SaKon0
──昼休み、屋上──

穂乃果「今度はちゃんとお弁当作って来たよ!にこちゃんのために!」ジャン

にこ「うぇっ……穂乃果が……お弁当……?」

にこ(悪い予感しかしないんだけど)

穂乃果「あっ、ひどーい!穂乃果だって得意料理ぐらいちゃんとあるんだよ!ほらっ」パカ

にこ「わーい、美味しそうな揚げまんじゅう♪……ってコレだけぇ!?」

穂乃果「そう!穂むら名物、大好評の揚げまんじゅう!揚げたての匂いがあんまり美味しそうだからついつい途中でつまみ食いしちゃったけど……おかげでお味は保証付だよ!」

にこ「あんた第7話の反省が無いわよ!というかコレ……お弁当じゃなくてただの揚げまんじゅう6個入りセットじゃないの!」

穂乃果「にこちゃん……穂乃果が作ったおまんじゅう……食べたくないの?」ウルウルッ…

にこ「!?」

にこ(涙目で見上げる穂乃果……アイドルとしてはカロリーが心配だけど……この破壊力には逆らえないっ……)

30: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/21(水) 00:28:02.04 ID:TH4SaKon0
にこ「し、仕方ないわねぇ……食べてあげるわよ//」

穂乃果「良かったぁ!甘いもの好きなにこちゃんに喜んでもらいたくて作ったんだよー!はむっ」

にこ「……ってあんたが先に食べるんかいっ」ビシッ

穂乃果「ふむむっ」フルフル

にこ「おまんじゅうくわえたままで首振ってどうしたのよ?」

穂乃果「ふむんふ」ユビサシ

にこ「ま、まさか……このまま口移しで”あーん”させるつもりなの!?//」

穂乃果「ふむふむ」コクコク

にこ「そ、そんな恥ずかしいこと……にこは……//」

穂乃果「ふむぅっ!」グイ

にこ「んむぐっ!?」

にこ(無理矢理肩掴まれておまんじゅう押し込まれた!?)

穂乃果「んむんむんむ……!」

にこ(しかも、穂乃果がすごい勢いで咀嚼しながら接近してくる!?)

チュッ

ほのにこ(キ、キスしちゃった……!?//)


真姫「……この人たち、私たちの存在忘れてない?」

凛「ゲロ甘過ぎて食欲無くしたにゃ~……」

花陽「ダ、ダレカタスケテー!」

31: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/21(水) 00:43:49.88 ID:TH4SaKon0
──放課後、生徒会室──

穂乃果「……」カリカリ

海未「ことり、こちらの書類を綴じておいてください」

ことり「うん」

海未「穂乃果はこちらを確認して決済印を」

穂乃果「分かったよー」ペラ……


にこ(みんなのアイドル、にこにーだよ☆)

にこ(今日の活動は、生徒会のお手伝いニコ♪)

にこ(といっても、にこにーは生徒会役員というわけじゃないニコ。だから今日のお役目は……)

にこ(生徒会長のお膝の上に座って、抱き枕の代わりになることニコ♪)

にこ(アイドルの癒しオーラでリラックスさせて、退屈な書類のお仕事もぐんぐんはかどっちゃう☆)

にこ「……ってぇ、何なのよこの状況はぁぁぁ!?」

にこ「海未とことりも何事も無かったかのように普通に進行してんじゃないわよ!」ジタバタ!

32: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/21(水) 00:44:36.24 ID:TH4SaKon0
穂乃果「わぷっ!ちょっとにこちゃん、暴れないでよ~」

海未「……にこ、穂乃果が珍しく集中できているのですから、水を差さないでください」ギロリ

ことり「遊びたいなら後で遊んであげるから……ね?」メッ!

にこ「あうう……」

にこ(そ、そんなこと言ったって……)


海未「……」ベキッ!

ことり「はい海未ちゃん、代わりのボールペン」

海未「ありがとうございますことり」

にこ(海未はかれこれ10本以上ボールペンへし折ってるし……)


ことり「……」クルッ!

ギラーン!

にこ「!?」ビクッ!

ことり「……」クルッ…

にこ(ことりは時々野鳥のような眼光を放ってくるし……)


にこ(明らかにこれ後でまずい事になる展開でしょ)ゾクッ…

33: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/21(水) 00:53:55.78 ID:TH4SaKon0
にこ(とにかく、ここから何とか抜け出す方法を考えないと……)

穂乃果「るんるるーん♪」カリカリ

にこ「ね、ねぇ穂乃果?ずーっとにこを乗せてて、足疲れちゃってるでしょ?だからそろそろ下りようかなーって」

穂乃果「ううん、だいじょぶだいじょぶ!にこちゃんふわふわで軽いから全然平気だよ!」

にこ(お願いだから少しは空気読みなさいよぉー!)ガガーン

穂乃果「それに……にこちゃんとくっついてると何だかすっごく安心するし、あったかいし……」

穂乃果「穂乃果すっごく幸せな気分になるんだぁ」ニコニコ

にこ「そ、そぉ……それは良かったわね……//」

穂乃果「いつもはつまんない生徒会の仕事も、すっごく楽しいよ!」

にこ「あははは……」チラリ


海未「……」ベキベキッ!

ことり「……」ギラーン!

にこ(ひぃぃぃぃ!)ガタガタ

34: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/21(水) 00:54:44.16 ID:TH4SaKon0
穂乃果「どうしたのにこちゃん?あ、もしかして、にこちゃんの方が座り疲れちゃった?」

にこ(!?)

にこ(穂乃果の太腿すべすべで柔らかいから全然そんなことないけど……これは抜け出すチャンスだわ……この、キルゾーンから!)

にこ「じ、実はそうなのよ、だから」

穂乃果「じゃあ向き変えればいいよ!はい回ってー」

グイッ クルッ ストッ!

にこ「むぷっ!?」

にこ(逆に抱き付くような体勢に変えられた!?//)

穂乃果「うん、こっちの方がいい感じだね!えへへ……//」

にこ(ぐぬぬ……悔しいけどやっぱりにこよりも大きな胸の柔らかい感触が……くせになりそう……//)

穂乃果「よおし、もう一頑張り!ファイトだよっ!」ナデナデ!


海未ことり「」

様子を見に来た絵里「」

35: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/21(水) 00:55:54.51 ID:TH4SaKon0
──部室──

絵里「……それで?何か申し開きはあるのかしら?」ゴゴゴ…

海未「公衆の面前で唇まで……なんて破廉恥な!にこ、あなたは最低です!」ギリッ

ことり「さすがに今日はことりも、トサカに来たかも☆」ピィッ!

にこ「た……」ブルブル

にこ「大っ変、申し訳ございませんでした……!」ドゲザァ

海未「どうやら、あくまでもその身に受けないと分からないようですね……この、デスアローシュートを!」ギリギリ

にこ「Death!?技名が可愛くなくなってるわよ!?」

絵里「かしこいかわいいエリーチカの我慢ももう限界よ……!」フンヌ!

にこ「顔が可愛くなくなってる!」

ことり「そろそろおやつの時間だね♪にこちゃんのお肉をついばんじゃおうかなぁ……」

にこ「あんたは習性が可愛くなくなってる!」ガガガーン

36: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/21(水) 00:57:28.19 ID:TH4SaKon0
海未「こうなっては仕方がありません……せめて少しでもほの分を回収しましょう」

ことり「そうだね、仕方ないね♪」ニコ

絵里「まずはやっぱり唇からかしら?」

海未「ええ、奪われた穂乃果の唇を奪い返します……間接的に!」

にこ「うぇぇぇぇ、またこの展開ぃ!? に、にこ用事思い出したから今日はこの辺で……!」ダダッ…

スッ

ことり「どこに行くのかなぁ?」ガシ

にこ(後ろに回り込まれた!?)

海未「逃がしませんよ、にこ」ジリッ

絵里「いい加減に観念しないとダスビダーニャするわよ」ジリジリッ

にこ「ひっ……ひぃっ……」ガクガク



バターン!

穂乃果「みんなやめーーっっ!」

希「それ以上あかんで!」

真姫「いつになっても練習に来ないから様子見に来たら、何なのよこの騒ぎは……」イミワカンナイ

凛「ことりちゃんが瞬間移動能力を身につけたにゃ!?」

花陽「に、にこちゃんをいじめたらダメです!」

ゾロゾロ

にこ「ほ、ほのか……?みんな……!」パァァ

37: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/21(水) 00:58:16.87 ID:TH4SaKon0
にこ「ううううう、怖かったにこ……」シクシク

穂乃果「よしよし……もう大丈夫だよー、穂乃果が守ってあげるからね!」ナデナデ


希「さすがにちょっとやり過ぎなんとちゃうん?」ジロ

海未ことり絵里「す、すみませんでした……!!」セイザ

ことり「怯えるにこちゃんが可愛くって、つい……えへへ」

海未「つい我を忘れてしまい、申し訳ありません……」シュン

絵里「エリーチカも今のはかしこくなかったわね……」

希「謝る相手は、うちと違うやろ?」

海未ことり絵里「……」

39: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/21(水) 01:00:39.27 ID:TH4SaKon0
海未「にこ……」

にこ「ひっ!?」ビクッ!

穂乃果「もーっ!いくら海未ちゃんたちでも、これ以上にこちゃんをいじめるなんて許さないんだから!」トオセンボ!

真姫「ねぇ穂乃果、海未たちだけで話をさせてあげて?」

凛「心配しなくても大丈夫にゃ」

花陽「穂乃果ちゃんはこっちに……」

穂乃果「え……う、うん」





40: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/21(水) 01:01:37.53 ID:TH4SaKon0
ことり「ごめんね、にこちゃん」ペコリ

絵里「今のはやり過ぎだったわ……」ペコリ

海未「ごめんなさい」ペコリ

にこ「……うん、もういいわ」

にこ「あんたたちが穂乃果の事大好きなのは、よく知ってるもの」

にこ「にこに取られたみたいな気がして、辛かったんでしょ……」

にこ「私こそごめん」ペコリ

41: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/21(水) 01:03:16.24 ID:TH4SaKon0
海未「もういいんです、にこ」

ことり「確かに私たち、穂乃果ちゃんのことが大好きだけど……」

絵里「にこ、あなたのことだって大切で、大好きなのよ?//」

にこ「絵里……ことり、海未……」

ことり「ただ、二人が見ててあんまりもどかしいから」

絵里「つい意地悪したくなっちゃうのよね」アハハ

海未「だから一つだけ、お願いしてもいいですか?」

にこ「……お願い?」

海未「はい」

海未「穂乃果の気持ちに、ちゃんと向き合ってあげてください」

海未「穂乃果はあのように、裏表の無い人です」

海未「周りの空気を読んだりしないですから、正直恥ずかしい思いをさせられることもあるでしょうが……」

海未「ちゃんと真正面からあの子の気持ちを、受け止めてあげて欲しいんです」

ことり「それは、もう私たちにはできない役目だから」

絵里「にこにしかできない役目だから……」

にこ「……」

42: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/21(水) 01:04:00.48 ID:TH4SaKon0
にこ(確かに……穂乃果と付き合うことになってから、にこは……)


◇◇

「このあほのかぁ!いい加減は・な・れ・なさいよぉ!//」

「だぁぁぁぁ!あんた何余計な事言ってんのよ!//」

「ひっ!?や、やめなさい!妹たちが見てる見てるから!」

◇◇


にこ(突き放すような事ばっかりしてた……)

にこ(穂乃果が異常にベタベタしてきたのは、もしかして、不安だったから?)

にこ(幼馴染たちの方が、穂乃果の気持ちを良く分かってた……?)

43: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/21(水) 01:04:58.79 ID:TH4SaKon0
にこ「……ありがとう、よく分かったわ、三人とも」

海未「にこ……!」

にこ「あんたたちの想いの分も、この私が!穂乃果を受け止めてみせるわ!」

ことり「にこちゃん……!」

にこ「この宇宙ナンバーワンアイドルに任せときなさい!」ニッコニッコニー♪

絵里「にこってば……」クスクス

海未ことり絵里「よろしくお願い(ね)(します)!」

44: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/21(水) 01:05:30.05 ID:TH4SaKon0
──外の廊下──

穂乃果「に、にこちゃん大丈夫かな……?」ジィィ

真姫「覗きなんてみっともないわよ、μ'sの仲間が信用できないの?」

穂乃果「そ、そんなことはないけど……」アセ

希「なあ穂乃果ちゃん、にこっち攻略情報はまだ続きがあるんよ、聞きたい?」

穂乃果「え、ホントに!? 聞きたい聞きたい!」

希「うん、それはね……」

ボソボソ

57: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/23(金) 22:20:34.96 ID:fDBMuj2i0
──夜、電話──

穂乃果「それでね雪穂が、お姉ちゃんなんか穴掘って埋まっちゃえ!とか言うんだよ!?ヒドイと思わない?」プンプン

にこ「あんたそれ他の誰かと混ざってない?」

穂乃果「そしたら亜里沙ちゃんがつまんねーこと言うなって……」

にこ「ねぇ、穂乃果」

穂乃果「ん?」

にこ「今度の日曜日……どこか遊びにいかない?」

穂乃果「……」

穂乃果「──ぅえええええっ!?」

にこ「な、何よ……予定入ってるの?」

穂乃果「そ、そうじゃなくて……にこちゃんが……」

穂乃果「あのにこちゃんの方から遊びに誘ってくれるなんて……!?」

穂乃果「ま、まさか、これも夢!?」

にこ「そこまで驚くことないでしょーが!!」

にこ「……まあ、付き合うことになってから、にこも彼女らしいこと何もしてあげられてなかったし……」

にこ「たまにはいいでしょ、その……デートぐらい……しても……//」

穂乃果「デッ……!」

穂乃果(デート……にこちゃんと、デート……//)

59: 1 友情ノーチェンジルート 2014/05/23(金) 22:22:23.73 ID:fDBMuj2i0
──日曜日、駅前──

穂乃果「にっこちゃーん、お待たせーっ!」タッタ

にこ「遅いわよ!人を3分も待たせて!」クワッ

穂乃果「ええーっ!?まだ時間より前なのにぃ……」ガーン

穂乃果「そこは自分も今来たばっかりだって言ってくれるとこじゃないの?」

にこ「スーパーアイドルのプライベートタイムは貴重なのよ。もっと自覚を持って行動しなさいっての」

にこ「具体的に言うと、常ににこの5分前行動を心掛けて、にこの要求には言われるより前に察して動きなさい」フン

穂乃果「それ彼女じゃなくてマネージャーだよぅ!」ガガーン

にこ「そ・れ・よ・り!確認するけど海未やことりたちには今日の事、話してないでしょうね?」

穂乃果「う、うん……モチロンダヨ?」メソラシ

にこ「ちょっとぉぉ!ちゃんと目を見て答えなさいよ!あの幼馴染共にバレたら絶対ジャマされるじゃない!」ガクガク

穂乃果「ゆゆ揺さぶらないでぇぇー!」

穂乃果「だいじょーぶだってば、今日一緒に遊べないって言ったらすごーく怪しまれたけど、うまくごまかしといたから!」フンス

にこ「本当にぃ?」ジト

穂乃果「信用してよー!穂乃果だって……たまにはにこちゃんと二人っきりになりたいもん……//」モジモジ

にこ「……//」

にこ「わ、分かってればいいのよ……//」

にこ「じゃあ早速出発よ!」ギュ

穂乃果「う、うん!//」

穂乃果(にこちゃんから……手を握ってくれた……//)




60: 1 友情ノーチェンジルート 2014/05/23(金) 22:24:11.52 ID:fDBMuj2i0
──100メートル後方──

海未「塾の模試があるから遊びに行けないなどと、見え透いたごまかしにも程があります!」

ことり「嘘つくのが壊滅的にヘタクソな穂乃果ちゃんも可愛いけど……」アハハ

絵里「雪穂の情報のおかげで助かったわね」

ことり「あっ!手つないでる!」スチャ

海未絵里「何ですって!?」ガタッ

希「いや、あの……お三人さん?」

海未「何ですか?早くついてきてください、見失ってしまうではないですか!」

真姫「折角の休日なのに、何でわざわざ人のデートの尾行に付き合わなきゃなんないのよ……」ワケワカンナイ

凛「双眼鏡まで持ち出して本格的だにゃー」

絵里「みんな分かっているわね?二人に気づかれないように慎重に行動するのよ?」

希「あのー、確か、二人を暖かく見守るみたいな流れになったと思ってたんやけど……」

海未「それとこれとは別です!私たちには、二人が高校生らしい節度ある交際をするように見届ける義務があります!」キッ

絵里「ハラショーよ海未。それでこそ生徒会長を支える副会長だわ」

希(元副会長としては元生徒会長を止めるべきなんやろうけど……)チラ

海未絵里ことり「……」ゴォォォ

希(……ごめんなにこっち、穂乃果ちゃん。うちにはやっぱり見守ることしかできないみたいや)ガクッ…

ことり「かよちゃんも早くぅ」グイグイ

花陽「ほ、ホントにこのサングラスとマスク姿のままで行くのぉ?7人もいるからすごーく目立っちゃってるよー!」ダレカタスケテー!

61: 1 友情ノーチェンジルート 2014/05/23(金) 22:27:56.69 ID:fDBMuj2i0
──動物園入口──

穂乃果「おおっ、人が沢山並んでる~」

にこ「何してんの穂乃果、こっちよ」

穂乃果「何か意外~、にこちゃんならアイドルショップとかショッピングとかが好きかと思ってた」

にこ「ここは穴場なのよ」フフン

にこ「近いし入園料も安いから予算にも優しいし」

にこ「人は多いけど自分たちのペースで見て回れるし」

穂乃果「緻密な計算っぷり……これが女子力か……」ゴクリ

にこ「無計画の塊みたいなあんたに言われても嬉しくないわね」フン

にこ(まあここにした理由はもう一つあるんだけどね)ウシロチラリ

穂乃果「そんなことないよ!穂乃果だってその気になればスキー旅行の泊るところの手配ぐらいちゃんとできるもん!」

にこ「よく分かんないけどめちゃくちゃ嫌な予感がするから、あんたにだけは旅行の手配任せない事にするわね?」


受付のお姉さん「一般1枚で600円になりますー」

にこ「いや、二人なんですけど」

受付「小学生以下は無料ですから1枚で大丈夫ですよー。ちゃんとお姉ちゃんと手をつないで、はぐれないようにね♪」

穂乃果「ぶふぉっ!」

にこ「」

穂乃果「ぷくくっ……じゃあにこちゃーん、お姉ちゃんと一緒に行こっか♪」ニヤニヤ

にこ「うにゅぁぁぁぁ!!にこは高校生よ立派な17歳よ!子供扱いすんじゃないわよー!」ジタバタ!

63: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/23(金) 22:36:49.10 ID:fDBMuj2i0
絵里「全く何を騒いでいるのかしらあの二人は……これだからμ'sがお笑いグループって言われるのよ」

花陽「結局言われちゃうノ゛ォ゛!?」

希「一般7枚、ええですか?」

受付のお姉さん「は、はい……(何なのかしらこのサングラスにマスクの集団は……お笑いグループの撮影か何か?)」


海未「くっ……動物園とは!謀りましたねにこ……!」

絵里「え、どういうこと?」

海未「このマップを見てください……来園者が興味を持って動物を観察できるように、複雑で入り組んだ構造になっています」

絵里「しかも、都内の施設なのに結構広い……これでは確かに一度見失ったら見つけるのは難しいわ」

海未「それだけではありません……」


凛「わーい、お猿さんにゃー!」キャー

花陽「アルパカはいないのかなぁ……」キョロキョロ

ことり「こっちに羊さんはいるみたいだよ~♪」


海未「可愛い動物たちに惑わされて、早速脱落者が……」

絵里「Oh……スピカテリブル……」

64: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/23(金) 22:42:29.70 ID:fDBMuj2i0
にこ(ふふん、どうやら撒いたみたいね)ニヤリ

穂乃果「ねーにこちゃん、どっから見に行く?」

にこ「そんなの決まってんでしょ。とぉーぜん!パンダよ!」

穂乃果「あ、にこちゃんのパンダコス、すっごく可愛いもんね♪自分の衣装だから気になるって事?」

にこ「か、かわ……// ま、まあそういう事よ!」

にこ「にこが人間の中のスーパーアイドルだとしたら、パンダは動物の中のスーパーアイドル!」

にこ「いわばにこの分身と言っても過言じゃないわね!」

にこ(その人気と可愛さアピールっぷりを盗んで、より完璧なアイドルに近づいてみせるわよ……!)


──パンダ舎──

穂乃果「パンダ、お尻向けて寝てるね……」

にこ「……」

穂乃果「毛皮、あんまり白くないね……むしろ汚れて茶色くなっちゃってるね……」

にこ「……」

ボトボトボトッ!

穂乃果「あ!う●●した!」

にこ「……」

穂乃果「にこちゃんの……分身?」

にこ「」

65: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/23(金) 22:51:29.51 ID:fDBMuj2i0
穂乃果「いや~、あんまりパッとしませんでしたなぁ~、にこちゃんの分身♪」

にこ「うるっさいわね!今日はちょっと……調子が悪かったのよきっと!」キイッ!

穂乃果「あ、こっちはクマスペースだって~。穂乃果としては自分の分身のクマさんも見に行きたいな♪」

にこ「そこはにことしてはあんまり納得いかないのよねー、あんたってどう見てもクマじゃなくて……」ジッ

穂乃果「?」キョトン

にこ「……お手」

穂乃果「……?」ハイ

にこ「お座り」

穂乃果「……」スタッ …ハッ!

穂乃果「ああっ、ひーどーいー!穂乃果わんこじゃないもん!」ブー!

にこ(いやアンケート取ったら10人中10人が犬っぽいって答えると思うけど……)


──クマスペース──

にこ「クマ、めちゃくちゃウロウロ行ったり来たりしてるわね……超落ち着かないわね……」

穂乃果「……」

にこ「あっ!投げられた餌取ろうとして柵に頭ぶつけたわよ!」

穂乃果「……」

にこ「落っこちた餌を柵の向こうのキツネに持っていかれたわね……」

穂乃果「……」

にこ「訂正するわ、穂乃果。あんたクマでもイケるかも」カタポム

穂乃果「ど、どーゆー意味ぃぃー!?」ウワーン!


67: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/23(金) 23:01:34.95 ID:fDBMuj2i0
凛「しゃーーっ!」

ライオン「……」

花陽「り、凛ちゃん、怖いからやめようよぉ……」ブルブル

アノオネエチャンナニシテルノー? ユビサスンジャアリマセン

真姫「ちょ、恥ずかしいからライオンを威嚇シナイデ!//」



絵里「ひぃっ!暗闇から黒い何かが飛んで来たわ!吸血鬼!?」ギュウウ!

希「え、エリチってば、痛いからあんまり強くしがみつかんといて……!ただのコウモリやって!」

絵里「こっちは哺乳類なのに鱗があるわよ!?怖い!」ガタガタ

希「センザンコウやって~、面白いなぁ」


海未「見てくださいことり!キリンさんですよ!」

ことり「うんうん、首長いね~♪」

海未「ゾウさんは器用に鼻を使うのですね……あっ!バナナを食べましたよ!」

ことり「うんうん、鼻長いね~♪」

海未「こっちにはカバさんも……!」

ピンポンパンポーン

放送「そろそろ閉園時間になります、園内のお客様は……」

海未「って、ああっ!いつの間にか目的を忘れて楽しんでしまっていました!?」

海未「な、何という巧妙な罠……してやられました……!」グギギ

ことり「あ、一応覚えてはいたんだね……」アハハ



68: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/23(金) 23:09:05.11 ID:fDBMuj2i0
──休憩スペース──

穂乃果「ソフトクリームおいしかったー☆」

にこ「こういうところで食べるソフトクリームってなんでだか美味しいのよね~」

穂乃果「あっという間に夕方だね~」コテン

にこ「!」

にこ(穂乃果が肩に寄りかかってきた……//)

にこ「そっそうね、閉まるのが早いのが玉にキズね……」

穂乃果「うん……あのね、穂乃果……」

穂乃果「もうちょっと、にこちゃんと一緒にいたいな……」

にこ「……//」

にこ「うん、私も……」

にこ「もっともっと、穂乃果と一緒に居たい……」

69: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/23(金) 23:11:48.95 ID:fDBMuj2i0
穂乃果「今日ね、お父さんたち温泉旅行に行ってていないの」

穂乃果「雪穂も亜里沙ちゃんのとこに遊びにいくって……」

穂乃果「だから……ね?穂乃果の家に、お泊りに来てほしいな……//」ジィッ

にこ(へぇっ!?)

にこ(そ、そそそ、それって……!)

にこ(二人っきりでお泊りってことぉ!?)

穂乃果「にこちゃん、おねがぁい……♪」スリスリ

にこ(こ、これが伝説の……)

にこ(おねがぁい攻撃……!//)ドッドッドッ…!

穂乃果「それでね、穂乃果の……」

にこ「ほ、穂乃果の、何?」ドキドキ



穂乃果「夕ご飯作ってほしいの!」ドドーン!



にこ「」

穂乃果「みんなひどいよー!揚げまんじゅうしか作れない穂乃果を置いていくなんてー!」

にこ「って、そっちかーい!!」ビシッ!

70: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/23(金) 23:22:45.10 ID:fDBMuj2i0
──帰り道、ハナマルストア──

にこ「んで?何が食べたいのよ?」

穂乃果「んむむ……オムライス!あーいや待って、ハンバーグ……いやいやカレーもいいかも……!」

にこ「子供か!」

穂乃果「だってー、うちいつも和食ばっかりで洋食あんまり出ないんだもん!」

にこ「仕方ないわねぇ……」クス

穂乃果「あっ見て見て!お肉が2パックで2525円セールだって!スゴイ!」キラキラ

にこ「明らかに高すぎるんだけど!買わないわよ!?」

71: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/23(金) 23:29:48.48 ID:fDBMuj2i0
──高坂家、台所──

にこ「仕方ないからオムカレーハンバーグライスにしてみたけど……こんなんでいいの?」

穂乃果「うわぁ!すっごーい!豪華ー!」キラキラ

穂乃果「ウォッカと焼酎が一緒に来たみたいだよ!」

にこ「酔っ払いか!盆と正月でしょ」

穂乃果「んもぐもぐ……おいしー!にこちゃん天才!いいお嫁さんになれるね!」

にこ「お、お嫁さんって……//」

にこ「ほ、穂乃果がそういうなら、にこはその、特別になってあげても……//」

穂乃果「美味しかったー!おかわり!」カラッ

にこ「大事なとこなんだからちゃんと聞いてなさいよぉ!!//」カァァァ

にこ「って、ほっぺにカレー付いてるわよ、全く……妹たちと変わんないわね」

穂乃果「え、どこどこ?取って~」

にこ「仕方ないわねぇ……」ハッ!

にこ(こ、ここは……定番のシチュエーション……ティッシュじゃなくて口で取ってあげるところじゃないの!?)

にこ(よ、よぉし……行くニコよ……)ノリダシ

にこ「じ、じっとしてなさい……//」ンー…

穂乃果「?」クルッ

チュッ

にこ(!?)

にこ(ななな、何でナチュラルに唇合わせて来てるのよぉ!?流れを読みなさいよ!//)



72: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/23(金) 23:36:37.06 ID:fDBMuj2i0
──穂乃果自室──

にこ「お風呂借りたわよ~」ホカホカ

穂乃果「あ、お帰り……って、あははは!にこちゃんってば、穂乃果のTシャツぶかぶかだね~」ユビサシ

にこ「ぐぬぬ……このにこにーがよりによってほの字Tシャツを着るハメになるだなんて……お泊りになると分かってたら可愛いパジャマ持ってきたのにぃ!」

にこ(まあでも、穂乃果の香りに包まれてるみたいで悪くは無いけど……//)

にこ「ていうか下に穿くのが無いんだけど。早く貸してよ」

穂乃果「にこちゃんってば全然分かってない!」キッ

穂乃果「Tシャツの裾から直接太腿が見えてるのがいいんだよ!そこが色っぽいんだよ!」ジィィィーッ…

にこ「ちょ、こら、ガン見してくんじゃないわよ!//」モジモジ

穂乃果「恥ずかしがるにこちゃん可愛い……ね、ねぇちょっとめくってみてもいい?」ハァハァ

にこ「ひぃっ!?い、いいからとっとと貸しなさーい!」ポカッ!

穂乃果「いったぁぁぁー!?」

73: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/23(金) 23:38:01.85 ID:fDBMuj2i0
にこ「にこが思うに、あそこのフォーメーションはもっと……」ペラペラ

穂乃果「にこちゃーん、もうこんな時間だよー、寝ようよ~」ムニャ…

にこ「はっ!いつの間に……!」

穂乃果「アイドルに睡眠不足は禁物、でしょ?」クス

にこ「穂乃果もやっと分かってきたみたいね。そう、体調管理は基本よ」フフン

にこ「ってきゅうりパック持ってくるの忘れたわ!」ガーン

穂乃果「あー……おもちパックとかじゃダメ?」

にこ「……朝にはカッピカピになってそうね」

74: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/23(金) 23:39:42.14 ID:fDBMuj2i0
穂乃果「まあまあ、一日ぐらいきっと大丈夫だよ~、にこちゃんのお肌すべっすべだもん!」モゾモゾ

穂乃果「というわけで、どうぞお入りになってくだせぇ!」ピラ

にこ「って、そこはあんたのベッドでしょ?お客さん用の布団とか貸してよ」

穂乃果「無いよ?」

にこ「へ?」

穂乃果「海未ちゃんもことりちゃんも、お泊りの時はいつもこのベッドで一緒に寝てるよ?」

にこ「な!?」

にこ(あ、あの幼馴染共ぉぉ……!)グヌヌ

にこ「でぇい!」モゾモゾ!

穂乃果「ふぎゃっ!?ちょっとにこちゃん、こっち来すぎ……枕取らないでー!」

にこ「うるっさいわね」ギュウウ

穂乃果「あ、あう、そんなに抱きしめたら苦しいよ……//」

にこ「罰として今夜のあんたはにこの抱き枕の刑よ!」

穂乃果「うぇぇ?何の罰なのー?」

75: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/23(金) 23:41:16.34 ID:fDBMuj2i0
穂乃果「……」

にこ「……」

穂乃果(背中からにこちゃんの体温と鼓動が伝わってくる……)

穂乃果(希ちゃんのにこちゃん攻略アドバイス……)

◇◇

希「にこっちはああ見えてお姉ちゃん体質なんよ。3人も妹や弟がいるんやから、当たり前やけどね」

希「だから穂乃果ちゃんの不安に思ってることとか全部ぶちまけて、甘えてみたらええよ」

希「あの子はちゃんと応えてくれるから」

◇◇

穂乃果「にこちゃん、起きてる……?」

にこ「……うん」

穂乃果「ラブライブ、絶対優勝しようね……」

にこ「当然でしょ」

穂乃果「それで、ラブライブが終わったら……終わったら……」

穂乃果(にこちゃんは卒業しちゃう)

穂乃果(音ノ木から……穂乃果のそばから、いなくなっちゃう……)

…グスッ

76: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/23(金) 23:42:28.67 ID:fDBMuj2i0
にこ「何泣いてるのよ……」

穂乃果「だって……らってぇ……!」

にこ「あんたまさか、私が離れていくとか思ってるの?」

穂乃果「うぐっ……でも、でもぉ……」シクシク

にこ「こっち向きなさい、穂乃果」グイ

穂乃果「うう……」

にこ「仕方ないわねぇ……」ギュウ

にこ「たとえにこたちが卒業したって、μ'sはずっとみんな一緒よ」

にこ「何でか分かる?」

穂乃果「……」フルフル

にこ「あんたがいるからよ、高坂穂乃果」

にこ「あなたが手を差し伸べてくれたから……にこはここにいる」

にこ「海未もことりも花陽も凛も真姫も、絵里も希も」

にこ「あなたのそばにいるわ」

にこ「これからもずっと……ずぅっとね」

穂乃果「にこちゃん……」ウルッ

77: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/23(金) 23:44:11.08 ID:fDBMuj2i0
穂乃果「でも、もうハロウィーンも過ぎたのに、進学の話題とか全然出ないし……」

穂乃果「受験勉強してる様子も無いし……」

にこ「そっちの心配ぃ!?演出上の都合にツッコミ入れるんじゃないわよ!後4、5週待ちなさいよ!」ガガーン

にこ「表に出さないだけでちゃんと考えてるから大丈夫に決まってるわ!」タブン…

穂乃果「大人の事情って難しいんだね……」

にこ「とにかく!あんたはいつも通り、ノーテンキなリーダーやってればいいの」

(信じなさい)

(自分と、μ'sの仲間を)

(私たちが出会えた奇跡を)

(そう言って穂乃果の涙をぬぐってくれた、にこちゃんの唇があったかくて)

(柔らかくて)

(にこちゃんの胸に顔をうずめながら)

(穂乃果は、ずうっとこうしていたいなって……)

78: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/23(金) 23:53:05.80 ID:fDBMuj2i0
──翌朝、高坂家玄関──

穂乃果「って、遅刻遅刻!このままじゃ遅刻だよぉぉー!」バタバタ

穂乃果「いつもは雪穂が起こしてくれるのに!何でにこちゃん起こしてくれなかったのぉ!」ウワァン

にこ「何度も起こそうとしたわよ!でもあんたが抱き付いて離れないからどーにもなんなかったのよ!」

にこ「おかげでにこも巻き添えじゃない!」ドタバタ

ガチャ

海未「遅いですよ二人とも!大方夜更かしでもしていたんでしょう」

ことり「おはよー穂乃果ちゃん、にこちゃん♪」フリフリ

穂乃果「海未ちゃんことりちゃん!?お迎えにきてくれたの?」

にこ(げっ)

海未「あなたたちは見ていて危なっかしいですからね。これからは厳しくサポートしていきますから、そのつもりでいてください」

ことり「この時間なら急いで歩けば間に合うよ~、早く行こ!」

穂乃果「わぁい、二人ともありがとー!穂乃果嬉しいよ!」ガバッ!

にこ「あっちょっと!?」

海未ことり「!?」

海未(ひ、久しぶりの……//)

ことり(穂乃果ちゃんの匂いと体温……!//)

79: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/23(金) 23:55:46.03 ID:fDBMuj2i0
にこ(ぐぬぬ……む、迎えに来てくれたお礼に、今回だけは特別ノーカンにしといてやるわ……)

にこ「まあ穂乃果が危なっかしいのは同意するけど、これからはちゃんとにこが面倒みるからあんたたちはもういらないわよ」フン

穂乃果「ちょっとにこちゃん!」メッ!

海未「ちゃんと……?」

海未「では聞きますが……これはどういうことですか、にこ?」ピラ

穂乃果「んん?アイドル研究部の……予算内訳?」

ことり「予算案作成の時に、去年度の予算を調べてたんだけど……」

海未「多額の使途不明金(※前スレ>>51)が出ているのですが……ちゃんとしている部長さんはこれについて納得のいく説明をしてくれるのですよねぇ?」ニッコリ

ことり「ちなみに、にこちゃんと同じぐらいの体格でサングラスとマスク姿の音ノ木の生徒がアイドルショップで穂乃果ちゃんグッズを買い占めていったらしいっていう目撃情報もあったりして……」アハハ…

にこ「」

80: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/23(金) 23:57:26.29 ID:fDBMuj2i0
にこ「くっ!仕方ないわねっ……ここは逃げるわよ、穂乃果!」グイッ

穂乃果「えええっ!?何で穂乃果もー!?」

ドダダダダ

海未「ああっ!また逃げた!」

にこ「今日のところはにこの負けってことにしといてあげるわ!後で覚えてなさいよー!」

穂乃果「ていうか、さすがにこの件は穂乃果も立場的に擁護できないんだけど!道連れにしないでー!」

81: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/24(土) 00:00:52.06 ID:4gdh4xTl0
海未「全く!あの二人は!」

ことり「でも……仲良しなのは、いいことだよね♪」

海未「ええ、まあ……何だかんだいって、お似合いです……不本意ですが」フゥ

ことり「ことりもそう思う♪」

ことり「でもやっぱり……今の穂乃果ちゃんたちを見てると、胸がチクチクって苦しくなっちゃうんだ」

ことり「ことり、悪い子だね……穂乃果ちゃんの幸せを願ってるつもりなのに……」

海未「ことり……」

海未「分かります……だって、私も同じ気持ちですから……」

海未「でも、いいと思うんです、無理に否定しなくても」

海未「きっと、この痛みは風邪のようなものですよ」

海未「穂乃果の明るさや元気さに触れているうちに、いつの間にか治ってしまうと思います」

海未「それに、私たちは何も失ってなんていませんよ」

海未「だって、お母さんのお腹の中に居た頃からの幼馴染の関係が変わるわけじゃないんですから」

海未「ただそこに、にこが加わっただけです……そうでしょう?」ニコ

ことり「海未ちゃん……」


ことり「お母さんのお腹の中に居た頃からの幼馴染だったのはことりだけだよ?」

海未「メディア間での設定の齟齬についてはこの際どうでもいいのです!」クワッ

82: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/24(土) 00:03:49.61 ID:4gdh4xTl0
海未「とにかく!私たちの友情は何も変わらないということです!」

海未「早く行きますよ、ことり!私たちが遅刻しては本末転倒です」ギュッ

ことり「う、うん、海未ちゃんっ……//」カァッ

タタタッ

海未「待ちなさいにこ!不正に横領した穂乃果グッズを全て私に引き渡せばこの件は特別に目をつぶってあげます!」

ことり「えええっ!?闇取引はマズイよぉ~海未ちゃん!」ピィッ!



──友情ノーチェンジルート END──

引用元: 穂乃果「にこちゃんのチョロツンデレを攻略するよ!」