143 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/18(木) 19:47:36.42 ID:rv9uCeqpO
巴「桜田君との関係があまりよくない……?」

金糸雀「うん、そうなのよ」

巴「どうして?」

金糸雀「だってジュンったらカナが遊びに来ても毎回無視するし、毎回カナの名前間違えるし…」

金糸雀「カナって嫌われてるのかしら…?」

巴「…そんな事無いと思うよ」

金糸雀「本当かしら?」

巴「本当よ」



148 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/18(木) 19:54:34.23 ID:rv9uCeqpO
巴「ところでどうして桜田君と仲良くなりたいの?」

金糸雀「えっと…それは」

金糸雀「真紅達と仲良くなりたいから、かしら」

巴「…?」

金糸雀「ほら、三人のマスターであるジュンと仲良くなれば皆とも仲良くなれるかな~なんて…」

金糸雀「…無理かしら…?」

巴「無理じゃないと思うわ、頑張って」

金糸雀「うん!…だけどどうすればいいのかしら…」

巴「うーん…」


154 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/18(木) 20:32:09.81 ID:rv9uCeqpO
巴「…桜田君は男の子だから男の子が喜ぶような事をしてあげたら?」

金糸雀「なっ…!?何を言っているのかしら、破廉恥かしら!!///」

巴「いや、そうじゃなくて…///」

巴「お菓子をあげたりとか、そういう事よ」

金糸雀「な…なーんだ、そういう事ならそうと初めから言って欲しいのかしら!」

巴「ふふ…ごめんなさい」



158 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/18(木) 20:39:35.11 ID:rv9uCeqpO
金糸雀「それじゃあベタにプレゼント作戦で行くわ!」

巴「そう、それじゃあ頑張ってね」

金糸雀「ちょっと待った!かしら!ここまで来たら最後まで協力して欲しいのかしら!」

巴「え…」

金糸雀「…ダメかしら?」

巴「いや、別に構わないわよ」

金糸雀「ありがとうかしら!それじゃあ早速作戦を練るわよ!」

159 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/18(木) 20:43:17.24 ID:rv9uCeqpO
巴「それじゃあまず、プレゼントを渡す口実から考えましょうか」

金糸雀「わかったわ…うーっと…」

巴「うーん…」

金糸雀「…」

巴「…」

金糸雀「…」

巴「…思い付かないね」

金糸雀「かしら…」



163 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/18(木) 20:49:49.01 ID:rv9uCeqpO
金糸雀「ねぇ巴、この国で女性が男性にプレゼントをする行事って何かあるかしら?」

巴「そうね…」

巴「父の日と敬老感謝の日と…ホワイトデー…かな」

金糸雀「うーん…全部違うわね」

巴「後は結婚記念日と誕生日とクリスマスくらいしか…」

金糸雀「ジュンの誕生日は?」

巴「確か8月くらいだったような…」

金糸雀「2ヶ月後はちょっと遅すぎるのかしら…一番近い行事はどれかしら?」

巴「えーっと、父の日ね」

金糸雀「…」

巴「…」


166 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/18(木) 20:54:43.30 ID:rv9uCeqpO
金糸雀「…もうこの際何でもいいのかしら!とりあえず父の日にプレゼントするのかしら!」

巴「…それでいいの?」

金糸雀「…よくないのかしら」

巴「じゃあもうちょっと一緒に考えましょうか」

金糸雀「ありがとう、感謝するわ!」

巴「ふふ…どういたしまして」




巴・金糸雀「うーん…」


173 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/18(木) 20:58:21.16 ID:rv9uCeqpO
巴「そうだ!」

金糸雀「?」

巴「日頃のお菓子やご飯のお礼っていうのはどう?」

金糸雀「そのアイデア戴きかしら!それで行きましょう!」

巴「それじゃあ次はプレゼントを決めましょうか」

金糸雀「了解かしら!」

179 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/18(木) 21:04:56.35 ID:rv9uCeqpO
金糸雀「この国の男性が貰って喜ぶモノって何かしら?」

巴「うーん…なんだろう」

金糸雀「やっぱり、『ゲーム』かしら?」

巴「桜田君はあんまりゲームしないような気が……それに勉強の邪魔になっちゃうし」

金糸雀「それじゃあ参考書?」

巴「…女の子から貰って嬉しいかな?」

金糸雀「うーん、そう言われると嬉しくないわね…」

巴「桜田君、車好きだし車の模型は?」

金糸雀「…女の子から貰って嬉しいかしら?」

巴「それもそうね…」


181 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/18(木) 21:09:26.75 ID:rv9uCeqpO
金糸雀「やっぱりお菓子かしら」

巴「桜田君の事だし、雛苺達にあげちゃうんじゃ…」

金糸雀「じゃあメガネ拭きはどうかしら?」

巴「それ微妙じゃないかな」

金糸雀「やっぱりダメかしら?」

巴「うん…」

金糸雀「は…八方塞がりかしら…」


184 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/18(木) 21:17:15.11 ID:rv9uCeqpO
金糸雀「一体どんなモノをあげればいいのかしら…」

巴「そうね…あんまり大きくなくて…」

金糸雀「邪魔にならなくて…」

巴「食べ物以外で…」

金糸雀「便利なモノ」

巴「…シャーペン?」

金糸雀「それよ!!」

巴(それでいいんだ…)




201 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/18(木) 21:49:02.28 ID:rv9uCeqpO
金糸雀「それじゃあ早速シャーペンを作って来るわ!ありがとう巴!」

巴「うん、それじゃあ完成したらまた来てね」

金糸雀「?…わかったのかしら!それじゃ!」

ガチャンバタン

巴「…私も桜田君に何かあげようかな…。最近頑張ってるみたいだし」



205 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/18(木) 22:11:38.31 ID:rv9uCeqpO
―三日後

金糸雀「遂に完成したわ!このローゼンメイデン一の頭脳派金糸雀の特製シャーペンが!」

巴「普通のシャーペンと何か違いがあるの?」

金糸雀「もっちろん!まずこのシャーペンはジュンの手にフィットするように計算されつくしているの!これで長時間の記述も安心かしら!」

金糸雀「次にレーザーポインター付きだからイジメられた時も力の無いジュンでも目潰しで対抗できるわ!」

巴「男の子ってそういうギミック好きだもんね…」

金糸雀「えっへん!かしら!」

巴「それで…それはいつ渡すの?」

金糸雀「善は急げかしら、今日渡すの!」

巴「そう、それじゃあコレも一緒に渡してくれる?」

金糸雀「…これは…?」

巴「私からの、桜田君へのプレゼントよ」



209 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/18(木) 22:21:23.06 ID:rv9uCeqpO
―ジュンの部屋

金糸雀「お邪魔しまーす、かしらー!」

JUM「何度も言うが窓から入ってくるなよ」

金糸雀「お断りかしら」

JUM「はぁ…、で、何の用だ?」

金糸雀「そうそう、今日はジュンにプレゼントを持ってきたのかしら」

JUM「へ?」

210 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/18(木) 22:26:50.65 ID:rv9uCeqpO
金糸雀「はい、コレ」

JUM「これは?」

金糸雀「普段のお礼よ、ありがたく受け取るがいいかしら」

JUM「ん…ありがと」

金糸雀「それとコレもプレゼントかしら」

JUM「こっちは何だ?」

金糸雀「こっちは巴からのプレゼントよ」

JUM「柏葉からの…?開けてみていいか?」

金糸雀「どうぞー」

ガサガサ

JUM「これは…シャーペンか。ありがとう」

金糸雀「ど…どういたしまして…」

211 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/18(木) 22:32:08.15 ID:rv9uCeqpO
ガサガサ

JUM「コレは…学業御守か」

金糸雀「ねぇジュン、その紙は何かしら?」

JUM「ん?」

『勉強、頑張ってね 巴より』

JUM「…今度、何かお礼しないとな」