1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/04(火) 19:04:02.08 ID:8VPyQRdH0
めぐ「今日もゲロみたいな病院食がやってきたわー」

めぐ「ねえ水銀燈、食べてみる?」

水銀燈「仮にも人に(人形だけど)勧めるモノをゲロみたいって言うのはやめなさいよ。まあ食べてあげるけど」

モグモグ

めぐ「どう?」

水銀燈「やっぱり美味しくないわぁ」モグモグ

めぐ「そうよねー。病院食を食べるくらいなら一生点滴でいいわ」

水銀燈「不味いのわかってて私に食べさせるなんて、貴女も意地悪ね」モグモグ

めぐ「でもそんな私の言う事聞いてくれるなんて、やっぱり水銀燈はMの素質があるわね」

水銀燈「あら? 私は真性のSよ?」モグモグ

めぐ「ふふ、冗談よ。やっぱり水銀燈は優しいわ」ギュ

水銀燈「……病院食が不味いから中々飲み込む事が出来ないわぁ」モグモグ






3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/04(火) 19:06:38.01 ID:8VPyQRdH0
めぐ「ねえ、水銀燈」

水銀燈「何?」

めぐ「髪とかしてもいい?」

水銀燈「いいわよ」

サラ、サラ

めぐ「フフッーン♪」ギュギュ

水銀燈「(私の髪で)何してるの?」

めぐ「イメチェンよ」ギュギュ

めぐ「出来たわ。ほら見て、三つ編みよ」カガミ

水銀燈「……ふぅん、悪くないわね」

めぐ「でしょ。水銀燈可愛いわ」



4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/04(火) 19:08:06.54 ID:8VPyQRdH0
めぐ「次はね……」シュルシュル、キュキュ

めぐ「ツインテールよ」カガミ

水銀燈「……これはちょっと嫌だわ」

めぐ「そう? 結構似合ってると思ったんだけど」

水銀燈「似合う似合わないの問題じゃないの。ツインテールが嫌なだけ」シュル

めぐ「ごめんね。じゃあ……」キュッ

めぐ「ポニーテールはどうかしら?」

水銀燈「……まあまあね」

めぐ「水銀燈って似合う髪型が多いわね。次は……」

水銀燈「ちょっと、そう何度も髪いじらないで。オモチャじゃないのよ」

めぐ「だって、色んな髪型の水銀燈が見たいから。お願い! もうちょっとだけいじらせて!」

水銀燈「もう、しょうがないわね」





6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/04(火) 19:11:54.45 ID:8VPyQRdH0
めぐ「次は……」キュキュ

めぐ「『みずら』よ」ジャーン!

水銀燈「! ちょっと、本当にオモチャにしないでよ!」

めぐ「だってやってみたかったし」

水銀燈「全く、ツインテールの方がマシだわ」シュルル

めぐ「じゃあ次はね……」アミアミ

水銀燈(まだやるの?)

めぐ「※私と同じ髪型」パッ

※水銀燈の番外編

水銀燈「……」

めぐ「やっぱり似合ってるわね」

水銀燈「……今日は一日この髪型でいるわ」

めぐ「やった♪」





8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/04(火) 19:13:48.66 ID:8VPyQRdH0
めぐ「ねえ水銀燈」

水銀燈「何?」

めぐ「着てほしい服があるの」

水銀燈「また? 次は何よ?」

めぐ「こーれ」スッ

水銀燈「!? こんな古臭いの着れるわけないじゃない!」

めぐ「それはわかってるんだけど、どうしても着てほしいの。お願い!」

水銀燈(そ、そんな上目づかいで頼まれたら断りづらいじゃない)

水銀燈「わ、わかったわよぉ。着てあげる。もう、しょうがないわね」

めぐ「わーい。水銀燈大好き!」




11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/04(火) 19:15:41.43 ID:8VPyQRdH0
めぐ「水銀燈、いいわ。最高よ」タラッ

水銀燈「鼻血とよだれが出てるわよ」

めぐ「ハッ! いけないいけない。それにしても、もんぺ姿の水銀燈、本当に萌えちゃうわ。いいえ、今はもうブヒると言った方が正しいわね」ハアハア

水銀燈「よくこんな服があったわねえ。それも人形用のが」

めぐ「水銀燈、私、黒い死神役するからあなたはその死神をずっと待ってる少女の役やって!」

水銀燈「貴女それがしたかったの?」

めぐ「ええ! 水銀燈、死神を待ってる少女になりきって!」

水銀燈「……まだかしら? 早く帰って来て欲しいわぁ」ハァ

めぐ「違うわ。そんな愚痴っぽい台詞はいらないわ。もっとこう、何も喋らずに、ちょっと不安そうな顔で待ってる様に演じて」





13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/04(火) 19:18:16.25 ID:8VPyQRdH0
水銀燈「……」ソワッ

めぐ「いい感じよ。さらに目もウルウルさせて。まあ実際のシーンは再会するまで顔が隠れてるから目をウルつかせてるかどうかはわからないけど」

水銀燈「……」ウルッ

めぐ「もう少し」

水銀燈「……」ウルウル

めぐ「ぶひいいいいいいいいい!!!!!!」

水銀燈「!?」ビクッ

めぐ「ハア、ハア」

水銀燈「ちょっとぉ、大丈夫?」

めぐ「今の水銀燈の表情、最高だったわ。点滴三リットルはいけるわ」ハアハア

めぐ「さて、次は私ね。戦争が終わって故郷に帰って来た黒い死神。そして感動の再会シーン。まあ私の場合は死人の方が合ってるんだけどね」

めぐ「水銀燈、さっきの役、お願いね」

水銀燈「ええ」





16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/04(火) 19:20:29.48 ID:8VPyQRdH0
水銀燈「……」ソワソワウルウル

水銀燈「……!」

めぐ「黒い死神に気付く少女。そして、それに気付いた死神は微笑みながら少女に近付く」テクテク

シャガム

めぐ「少女の目線の辺りにまでしゃがむ死神。何か色々台詞があるんだけどこの際カット」

水銀燈「……」ウルウル

めぐ「ずっと待ち望んでた再会。それと色々台詞があるんだけどこれもカット」

めぐ「そして二人で手を繋いで歩く」ギュ

水銀燈「…」ギュ



17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/04(火) 19:21:47.26 ID:8VPyQRdH0
テクテクテク(病室の中)

めぐ「歩きながらお互いの顔を見て微笑む」ニコ

水銀燈「…」ニコ

めぐ「ああ、見えるわ! 二人の輝かしい未来が!」

水銀燈(テンション高いわね)

コツコツコツ

めぐ「!! 看護婦だわ。隠れて水銀燈!」
ササッ

水銀燈「……」

めぐ「何? 何か用?」

めぐ「薬? そんな物必要はないわ。どうせ死ぬんだし」

めぐ「いいから早く出てって! 欝陶しいのよ!」





19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/04(火) 19:22:58.59 ID:8VPyQRdH0
めぐ「……行ったわ。水銀燈、もう出てきていいわよ」

水銀燈「私が言うのもアレだけど、もう少しまともに接したらぁ? (体の)負担になるわよ?」

めぐ「いいのよ、あんな奴ら。どうせ私の事なんか心配してないんだし」

水銀燈「……まあ、好きにすればいいわ」

水銀燈「でも私が心配しない程度にしてよね」ボソッ

めぐ「何か言った?」

水銀燈「何でもないわぁ」




21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/04(火) 19:25:23.68 ID:8VPyQRdH0
めぐ「ねえ水銀燈」

水銀燈(元の服)「何?」

めぐ「水銀燈って普段何食べてるの?」

水銀燈「あまり言いたくないけど、生ゴミや狩った獲物(虫など)を主に食べるわぁ。でも、空き缶をいっぱい集めてお金に代えたりお金を拾ったりもするから、たまにご馳走にありつけるわね」

水銀燈「この前なんて奮発して鮭おにぎりを一個買ったの。あの時は嬉しかったわぁ」

めぐ「……」

水銀燈「! ごめんなさい。ちょっと調子に乗りすぎたわ。貴女の食事は病院食なのに……」

めぐ「違うの。水銀燈、すごい苦労してるんだなぁ、って」ウル

水銀燈「だ、大丈夫よぉ。このくらい全然たいしたことないわよ」

めぐ「水銀燈! お腹が空いたらいつでも私の所に来て! いっぱいゲロみたいな病院食食べさせるあげるから」

水銀燈「だから人に(人形だけど)勧めるつもりならゲロみたいなって言わないの」



22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/04(火) 19:27:04.92 ID:8VPyQRdH0
めぐ「ねえ水銀燈」

水銀燈「何?」

めぐ「青春って、良いわよね」

水銀燈「どうしたのよ急に?」

めぐ「なんとなく」

水銀燈「ふぅん」

めぐ「青春、素晴らしいわ」

めぐ「青春スイッチオン! なんちゃって」
めぐ「ねえ水銀燈、私ね、叶わないと思うけどやってみたい事があるの」

水銀燈「どんなの?」

めぐ「学校の男子生徒を全て私の下僕にする事よ」

水銀燈「おい」



23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/04(火) 19:29:24.73 ID:8VPyQRdH0
めぐ「そして、ご褒美には素足で踏み踏みしてあげるの」

水銀燈「うぉい!」ビシッ!

めぐ「それとね、教師達(男)も私の下僕にするの」

水銀燈「やめなさい」

めぐ「なーんてね。今のは全部冗談よ」

水銀燈(全然冗談には聞こえないわぁ)

めぐ「でも桜田君は本当に下僕にして踏み踏みしたいなぁ」

水銀燈「や め な さ い」

めぐ「あと百合は一度でいいからやってみたいわね」

水銀燈「え?」



24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/04(火) 19:31:19.63 ID:8VPyQRdH0
めぐ「柏葉さんも良いけど……ウッ!」

水銀燈「! めぐ!?」

めぐ「心臓が……水銀燈、私もう駄目かも」フラフラ

水銀燈「ナ、ナナナースコール、ナースコールはどこ?」オロオロ

ギュッ(水銀燈の手を握る)

水銀燈「!」

めぐ「捕まえた…!」

水銀燈「……本当に心配しちゃったじゃない。バカ」

めぐ「一番百合をしてみたい相手は水銀燈ね」

水銀燈「え?」

めぐ「ふふふ、それー」

水銀燈「キャッ!?」

以下略



25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/04(火) 19:32:31.76 ID:8VPyQRdH0
めぐ「ねえ水銀燈」

水銀燈「何?」

めぐ「羽モフモフさせて」

水銀燈「えぇ……」

モフモフモフモフ

めぐ「ハァハァ、モフモフ~モフモフ~」

水銀燈「あまり乱暴にしないで」

めぐ「だって、気持ち良いんだもん」モフモフ

めぐ「ねえ水銀燈、翼大きくして」

水銀燈「えぇ……おもちゃじゃないのよ」ブワッ!



26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/04(火) 19:33:37.06 ID:8VPyQRdH0
めぐ「ふへぇ~もっとモフモフ~モフモフ~」

モフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフモフ

水銀燈「ん……(やだ……ちょっとくすぐったい)」

めぐ「第二ラウンド」

水銀燈「え?」

めぐ「それー」

水銀燈「キャッ!?」

以下略



27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/04(火) 19:35:14.99 ID:8VPyQRdH0
めぐ「ねえ水銀燈」

水銀燈「何?」

めぐ「私ね、叶わないと思うけど夢があるの」

水銀燈「また下僕作りたいとかじゃないでしょうね?」

めぐ「ううん。今度のは真面目よ」

めぐ「私ね、もし心臓が病気じゃなかったら旅館の女将になりたいの」

水銀燈「ふぅん」

めぐ「それでね、もし高校生くらいの男の子が旅館に来て私の事をおばさん呼ばわりしたらこの世から消してあげるの」

水銀燈「おい」

めぐ「あと、弟みたいなかわいい男の子をいっぱいいっぱい愛でてあげたいな」

水銀燈「結局そっちかい!」ビシッ!



28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/04(火) 19:37:03.93 ID:8VPyQRdH0
めぐ「水銀燈は何か夢とかある?」

水銀燈「夢も何もアリスゲーム以外ないわよ」

水銀燈「まあ強いて言えばお腹いっぱいになるまで美味しい食べ物を食べる事ね」

めぐ「うっ!」ブワッ

水銀燈「な、何よぉ」

めぐ「ご、ごめんね。あまりにもささやかな願いだったから涙が……」

水銀燈「大袈裟ね」

めぐ「それと水銀燈、もし、あなたが人間だったら何がしたい?」

水銀燈「私が人間? 考えた事もないわぁ」


29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/04(火) 19:39:11.97 ID:8VPyQRdH0
水銀燈「そうねぇ、私が人間だったら海の家でもやろうかしら。妹や弟みたいな人が一緒に手伝ってくれたら嬉しいわ」

めぐ「へー」

水銀燈「海の家を経営して、そこでイカみたいな女の子も働いて、おふざけが過ぎたらその娘をジャンク寸前になるまでお仕置きしてあげるの」

めぐ「こーら」

めぐ・水銀燈「……」

水銀燈「この話はもうやめましょう」

めぐ「そうね。やめましょう」



30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/04(火) 19:41:06.28 ID:8VPyQRdH0
水銀燈「めぐ、何読んでるの?」

めぐ「彼岸島よ」

水銀燈「なぁにコレ? 表紙が不気味ね」

めぐ「結構面白いわよ。いえ、ウケるわよ。読んでみて」

水銀燈「貴女がそういうなら」ペラッ

水銀燈「!? 何よコレェ、血とか変な化け物とかグロいのばかりじゃない! これのどこがウケるのよ?」

めぐ「とりあえず一巻分読んでみて」

水銀燈「嫌よ。いくら貴女の頼みでもさすがにこんな気持ち悪い漫画読めないわぁ」

めぐ「読まないとドS美少女めぐ様に変身しちゃうぞ♪」

水銀燈「わかったわ。読むわ」ペラッ

めぐ「ふふ、冗談よ。でも読んでみればわかると思うわ」



31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/04(火) 19:43:27.70 ID:8VPyQRdH0
ペラッ、ペラッ、ペラッ、パタン

水銀燈「読んでみたけど、やっぱり不気味な漫画としか思えないわぁ」

めぐ「うーん、水銀燈にはちょっと難しかったかもしれないわね」

水銀燈「とりあえず主人公が吸血鬼と戦う漫画だってのはわかったわ。でも、これのどこがウケるの? 確かにバトル漫画やサバイバル漫画としては面白いかもしれないけど」

めぐ「水銀燈、この漫画はバトル、ホラー、サバイバル漫画の皮を被ったギャグ漫画なのよ」

水銀燈「ハァ? これのどこがギャグ漫画よ? グロシーンばかりじゃない。刃牙ならまだわかるけど」

めぐ「まあギャグ漫画と言うよりはツッコミ所満載の漫画と言った方が正しいわね」

めぐ「水銀燈、人間は吸血鬼の血に感染すると吸血鬼になる事はわかったわよね?」

水銀燈「ええ」

めぐ「でもこの吸血鬼を一刀両断してる明をよーく見て」ペラッ



32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/04(火) 19:45:03.31 ID:8VPyQRdH0
水銀燈「……これが何?」

めぐ「何か変だと思わない?」

水銀燈「……吸血鬼の体真っ二つにしてるところかしら。体真っ二つにするって貴方どれだけ腕力があるのよ! って突っ込めばいいの?」

めぐ「惜しい! それも確かに突っ込むところなんだけどそれじゃないの」

水銀燈「じゃあ何よ?」

めぐ「水銀燈、さっきも言ったけど、血に感染したら吸血鬼になるわよね?」

水銀燈「ええ」

めぐ「明が斬った吸血鬼、血がいっぱい噴き出てるわよね?」

水銀燈「そうね」

めぐ「どうしてこんなに大量の血が出てるのに、明は感染していないの?」

水銀燈「!! そういえば!」

めぐ「普通、これだけ血が噴き出せば目や口に入ってもおかしくないわ」



33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/04(火) 19:47:59.44 ID:8VPyQRdH0
水銀燈「たまたまそういう描写だったとかじゃないの?」

めぐ「いいえ違うわ。他のページも見て」ペラッ

水銀燈「これは……!」

めぐ「ゴーグルもマスクもしないでバッサバッサと相手の血が噴き出すくらい斬ってるわ。これは普通に感染しててもおかしくないわ」

水銀燈「本当だわ。変よ」

めぐ「でもね、まだこれは序の口。彼岸島はまだまだ笑わせてくれる所がいっぱいあるの」

めぐ「彼岸島ってとっても小さな島の筈なのに、火山とか峡谷とか豪雪地帯とか、炭鉱とか製鉄所があるの」

めぐ「しかも、五重塔まであるのよ。どれだけ島大きいのよwww」

水銀燈(草……)

めぐ「あとあと、
五重塔の中はなぜか巨大なチワワの化け物(チワワ様)が入るくらい異様なまでに広かったり、
人間を溺死させる様なトラップが仕掛けられてたり、とっ~~~~~ても広い研究所があったり、五重塔とは思えない構造してるの」

めぐ「それとね、まり子に体をフレ/ンダ状態にされた隊長を見て!」ペラッ

めぐ「隊長、体が上半身だけになって歩けなくからリュックに入って明に背負ってもらってるの。すごいシュールwwwww」

水銀燈「ふぅん……」



34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/04(火) 19:50:13.87 ID:8VPyQRdH0
めぐ「まさにシリアスな笑い。他にもまだまだいっぱいあるんだけど……駄目、思い出したら笑いが……アッハハハハハハハ!!!」バンバン

水銀燈「……で、貴女、どうしてこれを私に読ませたの?」

めぐ「ハハハ…ハハ……ヒッー、ヒッー……それはね、こういうホラー・サバイバル漫画も、見方を変えるとギャグ漫画と言う全然違うものに変わる。すなわち新しい発見。それは人生においても言える事なの」

水銀燈「人生に?」

めぐ「例えば商店街の福引きで一等を当てるつもりが全部外れてポケットティッシュばかりになったとするわよ」

めぐ「普通は一等当てられなくて悔しいー! ってなるわ。でもね、捉え方、考え方を変えると、福引きはハズレたけどポケットティッシュがいっぱい手に入った。つまり、ティッシュ代が浮いたのよ」

めぐ「そう考えると得でしょ?」

水銀燈「そうね」

めぐ「それだけじゃない。見たい番組が野球が延長したせいで見れない。退屈。でも、延長で余った時間を勉学に使う事が出来る。学力アップ。結果オーライ!」

めぐ「こうやって考え方を変えると、結構得になる事が見つかって楽しいわよ」





36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/04(火) 19:52:00.09 ID:8VPyQRdH0
水銀燈「何だか無理矢理感が否めないわぁ。でも、貴女が言いたい事って視点、考え方を変えると別の価値観や利益が得られるって事ね」

めぐ「ええ」

水銀燈「それは場合によっては自分の人生を楽しい方向に向ける事も出来る。というかプラス思考」

めぐ「その通りよ」

水銀燈「それなら貴女ももう少し自分の人生を明るい方向n」

めぐ「私は私。でしょ?」

水銀燈「……ええ、そうね」



37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/04(火) 19:53:45.39 ID:8VPyQRdH0
めぐ「ふふふ、どんどん死期が近づいてきてるわ。ふふふふふふふ」

水銀燈「(また始まったわ。あまり聞きたくないのよね)私、ちょっと出かけるわね」

めぐ「いってらっしゃい。水銀燈、人生はプラス思考よ。プラス思考で出掛ければ何か良い事があるかもしれないわ」

水銀燈「だったら貴女ももう少しプラス思考になりなさい」バサッ!





39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/04(火) 19:55:49.42 ID:8VPyQRdH0
ガンガンガン

水銀燈「ジュン、開けなさいー。さもないと窓ガラス割るわよー」ガンガン

ガララ

水銀燈「……そんなに睨みつけないでよ。窓ガラスを割るのは冗談よ」

水銀燈「何しに来ただって? 真紅に嫌がらせしに来たの」

水銀燈「え? 今日は皆いない? どうして?」

水銀燈「くんくんの映画を見に行った? ふぅん。で、どうして貴方は家にいるの?」

水銀燈「勉強以外で外に出るくらいなら家でゴロゴロしてた方がいい? 引きこもりらしいわぁ。どこぞの元貧乏姫が歌ってたようなゴロゴロ死体にでもなるつもり?」

水銀燈「!! ちょっと、そんなに落ち込まないで。ごめんなさい。言い過ぎたわ」

水銀燈「な、泣かないでよ。そこまで落ち込むとは思わなかったのよぉ」アセアセ

水銀燈「ほ、ほーら、泣かないで。いい子いい子ねー」アタマナデナデ

水銀燈「ヤクルトあげるから元気になりましょうねー」アセアセ

水銀燈「!! ……嘘泣き? 私の事からかったわね!」





41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/04(火) 19:57:13.04 ID:8VPyQRdH0
水銀燈「ニヤニヤしないでよ! くっ、不覚だわぁ」

水銀燈「もういいわ。真紅達がいないならつまらないし帰るわね」

水銀燈「ん? 真紅達がいない?」

水銀燈(それってつまりこの家はジュンを除けば無防備に等しい)

水銀燈(何かあの子達の弱みとなるモノが見つかるかも……)

水銀燈(これ、プラス思考ね)

水銀燈「気が変わったわぁ。しばらく貴方の家にいるわ」

水銀燈「え? 何か企んでないかですって? 別に。ただの気まぐれよ」



42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/04(火) 19:58:48.47 ID:8VPyQRdH0
一階

水銀燈「何かないかしら。弱みになるモノ。特に真紅」キョロキョロ

水銀燈「何もないわねー。それともジュンの部屋にあるのかしら?」キョロキョロ

水銀燈「ん?」

猫「……」

水銀燈「猫じゃない。地味にでかいわね」

猫「……」

水銀燈「さっきから何見てるのよ? 遊んで欲しいの?」

水銀燈「それなら」ブチ(羽を抜く)

水銀燈「ほーら、猫じゃらし代わりよー。食いつきなさい」フリフリ

猫「……」スッ、トコトコトコ

水銀燈「何よ、可愛いげがないわね」



43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/04(火) 20:00:44.88 ID:8VPyQRdH0
水銀燈「何か、弱みになるモノはないかしら~」

水銀燈「! これ、くんくんのDVDじゃない!」

水銀燈「やだ、見たいわ」

水銀燈「……弱みを握るのは後回しよ」ガチャ

数十分後

水銀燈「くんくんは相変わらず華麗だわぁ。しかも私が見てない回だし。ラッキーね」キャッキャッ

水銀燈「『捜査に必要なのは、どんな小さなことも見落とさない観察力』、相変わらず名言ね。そういえば私が弱みを探すのってくんくんの捜査にそっくりじゃない。私、くんくんの助手になれるかもしれないわぁ!」キャッキャッ

水銀燈「! ジュン!?」ピッ

水銀燈「何しに来たの? え、私? と、特に何もしてないわ」

水銀燈「くんくん? え、ええそうよ。確かに見ていたわ」

水銀燈「べ、別に暇つぶしよ。別にくんくんが大好きってわけじゃないわ。って何ニヤニヤしてるのよ!」

水銀燈「私が子供みたいにはしゃいでた? い、良いじゃない別に! くんくん見てはしゃいじゃ悪い? 貴方もしかしてずっと覗いてたの?
ひどいわぁ! プライバシー侵害よ!」





45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/04(火) 20:03:37.08 ID:8VPyQRdH0
水銀燈「すまぬ…すまぬ…って謝る気なしかい!」

水銀燈「ううう、私の方が弱み握られたわぁ」

水銀燈「? 貴方何してるの? 少し早めの夕食? 貴方料理できるの?」

水銀燈「ああ、冷蔵庫の中に貴方の為に作っておいた夕食があるのね」

水銀燈「ちょっと見せなさい。ふーん、肉じゃがに味噌汁にサラダ。肉じゃがは結構量が多いわね」

水銀燈「……」ジュル

水銀燈「!? 別にお腹なんか空いてないわ! ほら、レンジでチンしてさっさと食べなさい!」

モグモグ

水銀燈「……」ジッー

水銀燈「そんなにジロジロ見られたら食べにくい? 見てなんかないわよ」

水銀燈「え? そういえば今日は髪型が少し違う? あら、気付いてくれたんだ」

水銀燈「意外と似合う? あらありがとう。でもおだてても何も出ないわよ」





47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/04(火) 20:05:16.27 ID:8VPyQRdH0
水銀燈「……」ジッー

水銀燈「ち、違うわ。私は何も見てな……え、肉じゃが食べていいの?」

水銀燈「い、いいわ。お腹空いてないし」

ガタ、テクテク、カチャカチャ、パカッ、ポン、テクテク、スッ

水銀燈「! ホカホカのご飯!? 私に?」

水銀燈「だ、だから私は……わ、わかったわよ。貴方がそこまで言うなら食べてあげる」

水銀燈「! 箸が大きすぎて使えない……ねえ、スプーンとフォークある?」

スッ

水銀燈「どうも」

水銀燈「(白米は後回しにして最初は肉じゃがね)いただくわ」ブスッ、スッ

水銀燈「……」モグモグ

水銀燈「………………」モグモグモグモグ

水銀燈「美味しーーーーーーーい!!!」ニパァー---!!!





49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/04(火) 20:07:28.01 ID:8VPyQRdH0
水銀燈「ハッ!」

水銀燈「ち、違うのよ。これは…って、ニヤニヤするな!」

水銀燈「もう…」モグモグ

水銀燈(白米も美味しいわ)モグモグ

水銀燈「……!」

水銀燈「ねえ、タッパーあったら貸してくれない?」

しばらく時間が経って…

水銀燈「タッパーとフォークはそのうち返すわ」

水銀燈「そうそう、今日私がここに来た事は言わないで。えっ? タッパーとフォークが無いからそのうちバレる? そこは何とかごまかしなさい」

水銀燈「後、くんくんの事も言わないで。って、ニヤニヤしないで! 喋ったらジャンクにするわよ!」

水銀燈「全く、じゃあもう私は行くから。さようなら」

水銀燈「……一つ言い忘れてた事があったわ。ご飯、美味しかったわ。ごちそうさま」ニュプン(nのフィールドに入る)



50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/04(火) 20:09:25.11 ID:8VPyQRdH0
有栖川大学病院

ニュプン

めぐ「あ、水銀燈」

水銀燈「ただいま」

めぐ「お帰りなさい。あら、それどうしたの?」

水銀燈「真紅のミーディアムから頂いたの」

めぐ「桜田君から? そっか。それじゃあ今度お礼に素足で桜田君の」

水銀燈「やめなさい」

めぐ「あら、肉じゃがだわ」

水銀燈「食べない?」

めぐ「ええ、病院食なんかよりずっと良いわ」



51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/04(火) 20:10:49.59 ID:8VPyQRdH0
めぐ「水銀燈、私に食べさせて」アーン

水銀燈「もう、しょうがないわね。甘えん坊さんなんだから。はい」スッ

パクッ

めぐ「美味しいー! 本当は病院食以外は食べちゃ駄目なんだけど水銀燈が持ってきたものなら全然問題ないわ」

めぐ「じゃあ次は私が食べさせてあげる」

水銀燈「私はいいわ。それに、これは貴女の肉じゃがなんだし」

めぐ「いいのいいの。はい」スッ

水銀燈「じゃあお言葉に甘えるわね」パクッ、モグモグ

めぐ「美味しい?」

水銀燈「美味しいわ」モグモグ

めぐ「水銀燈、肉じゃがありがとう」

水銀燈「……別に礼を言われる程じゃないわ」





53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/04(火) 20:12:55.90 ID:8VPyQRdH0
めぐ「ねえ水銀燈」

水銀燈「何?」

めぐ「髪とかしてもいい?」

水銀燈「いいわよ」

サラ、サラ

めぐ「ハァ、ハァ」

水銀燈「な、何?」

めぐ「吸血鬼だぞー」

めぐ「水銀燈の首をカプリ」カプッ

水銀燈「やん」ビクッ

めぐ「水銀燈の血をチューチュー」ハムハム

水銀燈「血なんか出ないわよ。ん、ちょっとぉ、やめてぇ」ピクピク



54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/04(火) 20:14:53.57 ID:8VPyQRdH0
めぐ「ふふ、水銀燈、何か今日は良い事があったみたいね。プラス思考で行動したからかな?」

水銀燈「そうねえ。確かにプラス思考になれば案外ラッキーな事に巡り逢える事はわかったわ」

めぐ「良かったわね。プラス思考万歳ね」

水銀燈「それなら貴女ももう少し自分の人生に希望とか持ちなさいよ」

めぐ「私は私。夢も希望もないわ」

水銀燈「……」

めぐ「でも、一つだけ病気で良かった事があるわね。確かに病気のせいでこんなつまらない人生を過ごしてるけど、病気のお陰でこんな素敵な天使さんに会えたんだから」

水銀燈「そう、良かったわね」

めぐ「あ、水銀燈照れてるー」

水銀燈「て、照れてなんかないわよ」



55 :まいぺーす ◆qgXEy7ZweA :2011/10/04(火) 20:16:45.34 ID:8VPyQRdH0
水銀燈「ねえめぐ、彼岸島貸してくれない?」

めぐ「ええ」スッ

水銀燈「……確かにツッコミ所満載ね」ペラ、ペラ、ペラ

水銀燈「……」

水銀燈「クスッ」



終わり