見つける

キグルミ

春香「ああ！もしもボックスがあってなんだか使わなきゃいけないきがするぞー(棒読み)」

春香「もし千早ちゃんがキグルミを見つけるなら」ﾘｰﾝﾘｰﾝ

春香「・・・・・・・・」

春香「あれっ！？私は一体何を・・・」

春香「・・・・・ま、いいか」

春香「事務所に戻ろっと」

春香「おはよう千早ちゃ」





千早(赤い雪男の子供)「おはようですぞ春香」

春香「えっ」

P「おはよう千早」

春香「いや、あの」

千早(CVミンゴス)「いやあ今日は暑くて毛が蒸れますぞ」

千早「バリカンで剃って欲しいですぞ」

P「だったら剃る前に脱げよそれ」

二人「HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHA！！」

P「おっともうこんな時間か、レッスンに行こう千早」

千早「んんｗｗｗｗｗボイトレ以外ありえないｗｗｗｗｗｗ」

P「そうやってダンスレッスンをおろそかにするなよ」

千早「ビジュアルが完璧だから問題ありませんぞ」

P「きぐるみだからな」

二人「HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHA」



春香「・・・・・・・」

春香「帰ろう」

次の日

春香(どうして千早ちゃんがあんなきぐるみを・・・)

春香(ていうか何処から手に入れたの！？売ってるの！？)

春香(しかもなんか当たり前だし・・・)

P「おはよう春香」

春香「はいおはようござ」


千早(千葉船橋)「おはようなっしいいいいいいいいーー！！」

春香「」

春香(複数持ってるの！？ローテーションしてるの！？)

P「お、今日はダンスゲージがアップする奴か」

千早「あ、そういうのないです」

春香(無いならなんでつけてるの？)

P「よしいくぞ千早！種爆弾！」

千早「ナッシ～」ｽｶｰﾌ



春香「・・・・・・・」

春香「帰ろう」

次の日

春香(というか、そろそろなんでこうなってるのかしらべなきゃ)

春香(・・・・でも何か変？)

春香(千早ちゃん、いつも朝から出かけて、前よりずっと忙しそうだし)

春香(一体何が・・・)

P「春香！ちょっと荷物運び手伝ってくれ！」

春香「え！？私ですか！？」

P「今日は千早のゲリラライブなんだ、頼む！」

春香(まさかあのきぐるみでライブするの？)

春香(いや、まあ、声は問題なく？出せてるし)

春香(でもちょっと人格変わってるけど、大丈夫なのかなあ？)

ｶﾞﾁｬ

春香「あ、おはよう千早ちゃ」



ﾃｰﾃｰﾃｰ　ﾃｰﾃﾃｰﾃｰﾃﾃｰ

千早(暗黒卿)「」ｺｰ･･･

春香「」

P「おはよう千早！今日は気合いれていくぞ！」

千早「」ｺｰ･･･

春香(いや・・・もう目とか光ってるし！なんか床下からスモークでてるよ！？)

P「そうか、今日は良く眠れたか！」

千早「」ｺｰ･･･

春香(そして何故会話が・・・)

P「ちょうどいいや千早！荷物運び手伝ってくれ！」

千早「」ｺｰ･･･

千早「」ﾀﾞｰｸｻｲﾄﾞﾈﾝﾘｷ

春香「」

P「やっぱ千早がいると助かるな！」

千早「／／／」ｺｰ･･･



春香「・・・・・・・」

春香「帰ろう」

春香「もう一体どうなってるんだろう・・・」

春香「なんか物浮かせてたし・・・」

『今日のニュースです　765プロの着ぐるみ千早さんが、練馬でゲリラライブを開きました』

春香「・・・・・あれ？」

春香「あれ(暗黒卿)でどうやって歌ったんだろ？」

『こちらの映像です』

千早(暗黒卿)『あおいいいいいとりいいいいいい！！！！！！！もしいいいいいしあああああああわああああせええええええ！！！』

春香「・・・・・・・」

春香「寝よう」

次の日

春香「おはよう千早ちゃん」

千早(ﾎﾞｶﾛ)「72ﾀﾞﾖｰ」

春香(なれてきた自分が怖い)

春香「あれ？今日は千早ちゃんは？」

千早「72ﾀﾞﾖｰ」

P「オフだけど事務所に顔を出しにきたってさ」

雪歩「プロデューサー、お茶汲みました！」

雪歩「千早ちゃんと春香ちゃんも飲む？」

千早「72ﾀﾞﾖｰ」

春香(ほかのみんなもスルーしてる・・・)

雪歩「はい、これ」

千早[72ﾀﾞﾖｰ」ｸﾞﾋﾞｸﾞﾋﾞ

春香「いや着ぐるみずらして飲もうよ！？」

P「どうしたんだ春香？なに言ってるんだ？」

春香「いやおかしいじゃないですか！どうして着ぐるみの口に注ぐんですか！」

春香「穴開いてないから全部こぼれてますよ！？」

雪歩「いや・・・でもそれがどうしたの？」

春香「どうしたもなにも、中の千早ちゃんが直接飲めば――――」



P「は？」ｷﾞﾛ

雪歩「・・・・・・」ｷﾞﾛ

春香「！？」

P「今なんて言った？オイ」

春香「で、ですから、その・・・中の千早ちゃんが」

雪歩「・・・・・・・」ｶﾞｼ

P「・・・・・・・」ｽｯ

春香(え？包丁！？)

P「・・・・・・・」ｶﾍﾞﾄﾞｽ

春香「ひっ！？」

P「・・・・・なあ春香」



P「中には誰もいないぞ？」

春香「え・・・・あっ・・・・・」

雪歩「中には誰もいないんだよ？」

P「そうだよな？入社するときにいったもんな」

P「中には誰もいないんだよ・・・・・！」

春香「すみませんでした！うっかりわすれてましたはははははは」

P「なんだ～そうならそうと早く言えよ！」ｹﾛｯ

雪歩「もう～脅かさないでよぉ」ｹﾛｯ

春香(帰ろう)

春香(もうどうなってるの！？みんなおかしくなってる・・・)

やよい「あ！亜美、べろちょろ返してよ！」

亜美「パスだ真美！」ﾋｮｲ

真美「いいぞ亜美隊員！」ﾊﾟｼ

千早「72ﾀﾞﾖｰ」

律子「こら！狭い中で騒ぐのやめなさい！」

千早「・・・・・・・・」



千早「72ﾀﾞﾖｰ･････」ｶﾞｼ

真美「あれ？」

真美「どしたの？首なんかつかんで・・・」

千早「72ﾀﾞﾖｰ」ｸﾋﾞﾓﾄﾂﾞﾗｼ

春香(開けた！？でも遠いし暗くてよく中が・・・)

真美「え？あれ？」ｽﾞﾙｽﾞﾙ

千早「72ﾀﾞﾖｰ」ﾋｷｺﾐ

真美「あれー」ｽﾞﾙ

春香(・・・・・・・)

春香(千早ちゃんは、中に真美を引きずり込んだあと)

春香(頭を元に戻してから、少し揺らした)

春香(まるで、中のものを咀嚼するみたいに)

春香(それから、何事もなかったかのように、事務所は動き始めた)

春香(・・・・・・・)

春香(やっぱり帰ろう)

次の日

真美「あうあうあー」

亜美「ほら、早くいこうよ真美！」

真美「うーほしー」ﾖﾀﾞﾚﾀﾞﾗﾀﾞﾗ

亜美「まったく、今日はライブなんだから、しっかりしてよね！」

真美「あうぇーいあー」

春香「・・・・・・・・・・」

亜美『到来 黎明 Swing-by!』

真美『あえあうー』

亜美『Starline's Dayー！』

真美『あっー！』



春香「・・・・・・・・」

春香「決めた」

春香「おはよう千早ちゃん」

千早(ネズミ)「ﾊﾊ!ｵﾊﾖｳﾊﾙｶ!」

春香「今日・・・ちょっと、暇かな？」

千早(夢の国)「ﾓﾁﾛﾝ、ﾊﾙｶﾉﾀﾒﾅﾗ!」

春香「今日、私の家に泊まりにこない？いっしょに寝よう？」

千早(千葉)「ﾊﾊ！ﾓﾁﾛﾝｻ!」



春香「・・・・・・・・・」

春香「ネズミのきぐるみ・・・千早ちゃん」

春香「うっ、なんか頭が・・・」

春香(兎も角、このまま千早ちゃんを野放しになんて出来ない)

春香(これじゃ事務所のみんながどうにかなっちゃう)

春香(直接・・・千早ちゃんに聞かないと)

春香(・・・・・・・・・)

春香(・・・・・別に、もしもボックスで帰ってもいいかもしれない)

春香(でも・・・例え平行世界でも、みんなはみんなだから)

春香(私は、みんなを守れる私でいたい・・・！)

・・・・


春香(どうなってるんだろあのスーツ・・・)

春香(お風呂入ってるときもはずしてなかったし)

春香(湯船はいる時なんて泡出てたのに)

春香(ご飯なんて永遠に食べる動作を繰り返すだけだった)

春香(・・・・・・・本当に『あれ』は千早ちゃんなの？)

千早(群れネズミ)「ﾊﾊ!ｷｮｳﾊﾄｯﾃﾓﾀﾉｼｶｯﾀﾖ!」

千早(どぶねずみ)「ｻｱ、ﾖｲｺﾊﾓｳﾈﾙｼﾞｶﾝﾀﾞﾖ!」

春香「・・・・寝る前に、聞きたい事があるんだ」



春香「どうして着ぐるみを外さないの？」

千早「」ﾋﾟｸ

千早「・・・・・・・・・・ﾅﾝﾉｺﾄｶﾅ?ﾊﾊ!」

春香「どうして中にだれもいないと主張し続けるの？」

春香「どうして着ぐるみになりきってるの？」

春香「どうして事務所のみんなまでああなってるの？」

春香「ねえ・・・どうして？」

千早「・・・・・・・・」

春香「答えて！！」

千早「・・・・・・・・、」

千早「・・・・・・・・」

千早「始めてよ、春香」

千早「私の中を見てきたのは」

春香「」

春香「ｷｪｪｪｪｪｪｱｧｧｧｧｧｧｼｬｧﾍﾞｯﾀｧｧｧｧｧｧｧ!!!」

千早「いや聞いてきたのは春香でしょ！？」

千早「・・・・・・いいわ、春香になら」

千早「・・・・・・・・教えてあげる」

春香(・・・・え？何かあっさり・・・)

千早「私がこうなったのは・・・・昔、弟が死んだとき」

千早「私のせいで、私の不注意で、弟の優は死んだわ」

千早「本当に・・・私のせいで！」

千早「悔やんでも悔やみきれない・・・あの時私がもっと見張っていれば」

千早「私が見守っていれば、優は・・・・」

千早「・・・・・そう思うとね、回りの誰もが怖くなったの」

春香「え？」

千早「両親は何も言わなかったわ・・・親戚だって、近所の人たちだって」

千早「でも、私にはそれが耐えられなかった！いつも見られているような、責められてるような気がして」

千早「そんなはずはないのに、出会う人知らない人までみんなが、私を責めてるような気がしてた！」

千早「狂いそうだった！いや、もう私は狂ってたわ！」

春香「千早ちゃん・・・・」

千早「そんな時・・・私は着ぐるみに出会ったの」

千早「道端で捨てられていたのを・・・気づいたら被ってた」

千早「本当に心が安らいだわ・・・学校にいくときも、歌を歌ってるときも、ずっと」

千早「最初は止められたし、怪しまれもしたわ」

千早「でも・・・いつしか、誰も何も言わなくなった」

千早「私にもなぜかはわからない。何か意志があるのかもしれない」

千早「だから私は着ぐるみを着ているの・・・・私自身を、守るために」

春香「・・・・・・・そっか」

春香「ごめんね、嫌なこと聞いちゃって」

千早「ううん、いいの・・・・むしろすっきりした感じがするわ」

千早「生まれて始めて、自分の中のものを吐き出せた感じ・・・」

春香「・・・・大丈夫」

春香「着ぐるみを着てても、変な言葉で会話してても」

春香「千早ちゃんは、ずっと千早ちゃんのままだから！」

千早「・・・・・・・ありがとう、春香」

千早「言ってもらえるだけでも、救われるわ・・・」

春香(・・・・・おかしかったのは、私の方だったかもし)

春香(着ぐるみを着てる、それだけでおかしいなんて決め付けて)

春香(勝手に騒いで、不思議がって)

春香(挙句・・・あれは千早ちゃんじゃないなんて)

春香(・・・・・本当にごめんね)

春香(もっと最初から気づいてもよかったんだよ)

春香(どんなふうでいたって)

春香(どんな姿でいたって)

春香(千早ちゃんはいつだって千早ちゃん)

春香(どんな平行世界の中だって、どんな変な世界にいたって)

春香(どうあっても千早ちゃんであることは変わらないんだって)

春香(私が友達でいるのは、変わらないんだって！)

春香(・・・・・・・・・)

春香(・・・・・・・・)

春香(・・・・・なにか大事なことを忘れてるような・・・)

春香(・・・・・・・・)

春香(・・・・まあいいか！)

春香(悩んでも仕方ないよね！)

・・・・



千早(RX-78)「今日は私のライブに来てくれてありがとうございます！」

春香「いやすみません、特別席用意してもらって」

P「別に、同じ事務所なら普通のことだろ？」

千早(ダンボール)「私の精一杯の歌を、聴いてください！」

春香「うん、聴くよ千早ちゃん」

春香「今日ここで、私も！」



「着ぐるみ千早！」

春香「！？」

春香「何ですかあの人！銃なんて持って！」

P「まずい、千早が！」

モブ「てめえのせいで・・・作ってワクワクがおわっちまったんだよ！」

モブ「脳漿ぶちまけやがれー！」

千早「・・・・・・・・・、」

春香「千早ちゃーん！！」



ﾊﾟｱﾝ

春香「そんな・・・嘘でしょ、千早ちゃん！千早ちゃん！」

春香「頭が無くなって・・・そんな・・・・」

春香「千早ちゃあああああああん！！」




「・・・・・・・・」




千早「たかがメインカメラをやられただけよ！」ﾑｸ

春香「え゛」

モブ「な、なんで生きてんだ！」ﾀﾞｯ

千早(首なし)「逃がさないわ！」

春香「いやなんで生きてるの！？どうやってしゃべってるの！？」

千早「あ・・そっか、言い忘れてたわ」

千早「着ぐるみに入りすぎてたら同化してたわ」

春香「説明になってないよ！？」

千早「本当なのよ・・・気づいたら体が干からびて、魂だけのあるがままになってたわ」

春香「それって死んじゃっただけじゃ・・・」

千早「だからそれ以来着ぐるみに寄生してるのよ」

春香「いやもう話がよく・・・」

千早「とりあえず、犯人を仕留めてくるわ！ν-着ぐるみは伊達じゃない！」ﾊﾞｼｭｰ

春香「飛んだ・・・」

「ｶｸﾒｲﾊｲﾂﾓｲﾝﾃﾘｶﾞﾊｼﾞﾒﾙ　ﾀﾞｶﾗｶｹﾞｷﾅｺﾄｼｶﾔﾗﾅｲ」

「うおおおお、やめろー！ビームライフルは止めてくれー！」

「ﾀﾞｶﾗｺｿ　ﾋﾄﾉｺｺﾛﾉﾋｶﾘｴｦﾐｾﾙﾝﾀﾞ!」

「た、助けてくれー！」

「ﾕ゛ﾙ゛ｻ゛ﾝ゛」

「ぎゃああああああああああああ！！」



春香「・・・・・・・・」

春香「(元の世界に)帰ろう」








おしまい