1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/16(木) 21:54:27.56 ID:Ek8UG7C80
古泉「バイトですか?」

キョン「ああ、心配しなくてもSOS団の活動に支障をきたさないやつだ」

古泉「ならいいのですが……ちなみにどのようなアルバイトかうかがっても?」

キョン「朝比奈さんの胸を支えるバイトだ」

古泉「はい?」


3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/16(木) 22:00:53.39 ID:Ek8UG7C80
キョン「だから朝比奈さんの胸を支えるバイトだって」

キョン「朝比奈さんの胸は大きいだろ? あの華奢な朝比奈さんがそれを支えるのはとても大変だと思うんだよ」

古泉「はあ……いやまあそれはよく分かりますが」

キョン「だろ? 朝比奈さんは胸が楽になる、俺は朝比奈さんの胸に触れる。お互いにwin-winの関係な素晴らしい仕事だと思うんだよ」

古泉「あの、そのアルバイトは一体どこから見つけてきたのですか?」

古泉「常識的に考えて通常の求人広告やハローワークには掲載されないと思いますが」

キョン「そりゃあないに決まってるだろ。俺が考えたバイトなんだから」

古泉「はい?」


5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/16(木) 22:06:55.14 ID:Ek8UG7C80
キョン「冷静に考えてみろ。あの朝比奈さんが自分の胸を支えてくれる人を募集しますなどと求人を出すか?」

古泉「あり得ませんね」

キョン「だからこそ、この仕事を俺が独占的にできるというわけさ」

古泉「なるほど……しかしあの朝比奈さんの胸ですよ? 少なく見積もっても両 で2キロほどあると思いますがあなたに長時間支え切れるでしょうか」

キョン「なんだと?」

古泉「失礼ですが貴方は高校に入ってから体を鍛えてはいませんよね。しかも中学時代は帰宅部ときている」

キョン「……俺じゃ無理だと、そういいたいのか」

古泉「その通りです。そして、その仕事にふさわしいのは……この僕です!」

6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/16(木) 22:10:07.12 ID:eq6X6pA00
長門「私の 房は500gにも満たない」

7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/16(木) 22:11:53.37 ID:T1aOliu0O
だんだん狂気が漂ってきた

8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/16(木) 22:12:37.94 ID:Ek8UG7C80
キョン「っ! だが! お前も今現在運動部じゃあないだろう! 腕の太さだって俺と変わりは無い!」

古泉「ふふ……そう、思いますか」

キョン「!」

古泉「僕が日々閉鎖空間で戦っているのをお忘れのようですね。いくら超能力があるとは言え、貧弱なぼうやのままではいられないんですよ!」

っはあ! と古泉が気合いを入れると、筋肉によって古泉の体が通常の5倍程度に膨れ上がっていた。
………………なんだ、これは。これが古泉だというのか。

古泉「どうですかこの肉体。これならば朝比奈さんの胸でさえ楽々と支えることが出来ると思いませんか」

キョン「う、うああ……」



10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/16(木) 22:19:09.07 ID:Ek8UG7C80
これほどまでの筋肉を古泉が持っていたなんて……。確かに俺なんかの筋肉じゃあ朝比奈さんの胸は支えきれないかもしれない。
朝比奈さんだって俺みたいな貧弱な坊やに胸を必死に支えられるよりも、筋肉ダルマのような古泉にがっしりと支えられた方が……

古泉「負けを認めたようですね。ならば潔く僕に朝比奈さんの胸を支える仕事を渡してもらいましょうか」

キョン「! い、嫌だ!」

そうだ、何を弱気になっているんだ俺は! 自分から言い出した仕事を投げ出すなんてどうかしてる!
俺は! 朝比奈さんの胸を! 支えてみせる!

キョン「古泉、お前は胸を支えるために筋肉が必要だと思っているみたいだが、必ずしもそうじゃあない」

古泉「ほう……?」

キョン「それほど巨大に肥大化した筋肉! 確かに見事だが、それで朝比奈さんの普段の行動を阻害しないと思っているのか!」

古泉「!?」


12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/16(木) 22:24:50.37 ID:Ek8UG7C80
キョン「確かに胸を支えるには筋肉が必要だ! だが、それはあくまで朝比奈さんのサポートであるべきだ!」

キョン「胸を支えるには常に朝比奈さんに密着しなければいけないんだからな! だというのにそんな筋肉では朝比奈さん自身が手を伸ばすことすら阻害してしまんじゃないのか!」

古泉「確かに!」

キョン「ちなみに聞くが、お前は朝比奈さんの胸を前後どちらから支えようと思っていたんだ?」

古泉「僕は前から支えようかと考えていたのですが」

キョン「前から支えようとしているのにその筋肉じゃあ余計日常生活の邪魔になるに決まっているだろう!」

古泉「!」

キョン「後ろからの場合も同様だ! 朝比奈さんは常に腕を上げ続けながら生活しなければいけないだろう」

キョン「それでは胸を支えるという目的の為に朝比奈さん自身を犠牲にしているということに他ならない!」

キョン「だから胸を支えるにはそんな筋肉はいらないと思います! 大胸筋をピクピクさせないでください!」


14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/16(木) 22:29:40.80 ID:Ek8UG7C80
古泉「なんてことだ……僕は良かれと思っていたのに……」

古泉も筋肉を収縮させ通常の体型に戻ってくれた。俺の必死の説得が効いたようだ。
しかし新たな問題が発覚した。それは。

キョン「確かに筋肉がありすぎるのも駄目だが、俺には筋肉が無さ過ぎるかもしれないな」

あの朝比奈さんの胸。さっき古泉は少なく見積もっても2キロ、と言っていた。
そんな重量物を俺は長時間支え切れる自信がない。

キョン「一体どうすればいいんだ」

古泉「これは参りましたねえ」

キョン「2キロとか500mlのペットボトル4本分だぞ」

古泉「2lのペットボトルなら一本ですが」

キョン「こまけえことはいいんだよ」

古泉「そうですか」


16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/16(木) 22:33:50.39 ID:Ek8UG7C80
キョン「しかし参ったな、素手で支えるのが困難だなんて想定外だったぞ」

古泉「そうだったのですか?」

キョン「ああ。だって考えても見ろよ。    だぞ」

古泉「    ですね」

キョン「あんなに揺れるんだぞ」

古泉「揺れますね」

キョン「ハルヒが  だときなんてもうむにゅむにゅだったんだぞ」

古泉「ちょっと待ってください、なんですかそれ! 僕見てませんよそんなシーン!」

キョン「ん? ああ、たしかあれはお前が転校してくる前だったか?」

古泉「ふざけないでください! なんで貴方だけそんなイイもの見てるんですか!」

キョン「そう言われてもな」

古泉「ずるいですよ!」

17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/16(木) 22:38:00.11 ID:Ek8UG7C80
古泉「僕も見たいですよ! むにゅむにゅな朝比奈さんの    を!」

古泉「しかもなんですか! 涼宮さんが  だっていうんですか!? 最高じゃないですか!」

古泉「女の子同士がじゃれあって  ような感じじゃあないんでしょうね! あの涼宮さんのことですし!」

キョン「そりゃあもう  しだくって言葉がぴったりとだな」

古泉「ずるい!」

キョン「そうは言われてもな……大体お前が転校してくる前の事に対してずるいとか言われても」

古泉「動画は残ってないんですか!?」

キョン「コンピ研からPC強奪したのがその後だったしなあ」

古泉「ああああああああああなんてことだもっと早く転校してくれば良かったああああああああああああ!!」

18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/16(木) 22:43:14.00 ID:Ek8UG7C80
キョン「ええい脱線しすぎだ! 話を戻すぞ!」

古泉「朝比奈さんの    ……涼宮さんが  しだく……」

キョン「もどすぞ!」

古泉「はい……」

キョン「もう過ぎ去ったことについては仕方が無い! でもな、この『朝比奈さんの胸を支える仕事』が上手くいけばそんな些細なことはどうでもよくなるはずなんだよ!」

古泉「はあ」

キョン「今の問題点はなんだ! 古泉!」

古泉「僕の筋肉では朝比奈さんの邪魔となっていまい、貴方の貧弱な筋肉では胸を支え切れないってことですか」

キョン「馬鹿にされるもの仕方ないがその通りだ。どうやって俺のこの貧弱な両腕でも朝比奈さんの胸を支えられるだろうか」

古泉「ううむ」

19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/16(木) 22:48:50.73 ID:Ek8UG7C80
古泉「ここはやはり何か器具を使用するというのはいかがでしょうか」

キョン「器具?」

古泉「そうです。板のようなものを作成し、それに朝比奈さんの胸を乗せる。その板を貴方が支える」

古泉「これならば胸の重量が分散されて疲労も多少は減るはずです」

キョン「なるほど! なら早速作成に入るぞ!」

古泉「ええ!」

キョン「板部分はどうする?」

古泉「取り敢えずベニヤででも試作してみましょうか」

キョン「そうだな……だがただの長方形のベニヤじゃあなあ」

古泉「ええ……」

キョン「測る必要があるな、朝比奈さんの体のサイズを」

古泉「いまの時間なら教室にいるはずです! 急ぎましょう!」


21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/16(木) 22:53:17.70 ID:Ek8UG7C80
キョン「鶴屋さんにぶん投げられた」

古泉「僕は関節を極められましたよ」

キョン「鶴屋さん強すぎじゃねえ?」

古泉「正直、僕が本気を出していてもやられていたと思いますよ」

キョン「マジかよ」

古泉「えらくマジです」

キョン「しかしこれで計画はまた振り出しに戻ったな」

古泉「朝比奈さんのサイズが分からなければどうしようもないですからね……」

キョン「鶴屋さんもあんなに本気で投げなくてもいいのにな」

古泉「僕は関節でしたからね……鶴屋さんの香りを堪能できたので多少は」

キョン「ずるい!」

22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/16(木) 22:57:45.11 ID:Ek8UG7C80
キョン「なんで俺は投げられたのにお前は関節なんだよ! 俺も関節がよかったよ!」

古泉「あれは本気で折りにきてましたよ? たぶん貴方では今頃全身の関節がバッキバキかと」

キョン「マジか」

古泉「えらくマジです」

キョン「ならいいや。今思い返してみれば投げられる瞬間に鶴屋さんの香りを少しは嗅げた気がするし」

古泉「関節極めてる最中に鶴屋さんの体の柔らかさも堪能出来ましたが」

キョン「ずるい!」

古泉「まあそんなことより朝比奈さんの    ですよ。一体どうやって支えましょうか」

キョン「ううむ」


26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/16(木) 23:04:06.23 ID:Ek8UG7C80
キョン「タオルのような布で下から持ち上げるというのはどうだろうか」

古泉「なるほど、それならサイズが分からなくともなんとかなりますね!」

キョン「だろう? 朝比奈さんの胸を布で持ち上げる、その布を俺が後ろからひっぱりあげる」

キョン「完璧じゃないか?」

古泉「ですね! じゃあ早速朝比奈さんに」

キョン「まあ待て古泉」

古泉「なんですか?」

キョン「朝比奈さんの近くにはまだ鶴屋さんがいる可能性がある」

古泉「ああ……」

キョン「ここはまず鶴屋さんの機嫌を損ねないように、朝比奈さんには危険がないことを検証してから行くべきだと思うんだ」

古泉「流石ですね!」



28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/16(木) 23:09:56.76 ID:Ek8UG7C80
古泉「ですが一体どうやって検証するのですか?」

キョン「そこなんだよなあ……俺たちが布を胸に巻きつけても何も持ちあがらないし」

古泉「僕が筋肉を解放すれば」

キョン「あんな堅そうな胸板参考にもならん」

古泉「ですよねー」

古泉「いっそ涼宮さんに頼むというのも」

キョン「大きさが違うだろ」

古泉「ですねえ。だとしたら長門さんなんて」

キョン「論外だな」

古泉「ならここはやはり古典的な手で行くしかないですね」

キョン「だな。準備してくれるか古泉」



30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/16(木) 23:16:20.16 ID:Ek8UG7C80
古泉「では今から風船にガスを入れていきますので朝比奈さんクラスの大きさになったらストップと言ってください」

キョン「ヘイヘイ待つんだ古泉」

古泉「行きますよー」

キョン「待てと言っているだろうが古泉! なんで俺が胸に風船仕込む側なんだよ! 俺が朝比奈さんの胸を支えるんだからお前が朝比奈さん役だろうが!」

古泉「ですがガスを扱うとなると素人である貴方には」

キョン「なら風船ふくらませてから胸に仕込めばいいだろう!  なんで仕込んでから膨らませるんだ!」

古泉「細かいことは気にせず……では行きますよ」

古泉はいつもの胡散臭い笑顔でガスのバルブをひねる。やばいやばいやばい。
胸に仕込んだ風船がどんどん膨らんでいく。

キョン「あ、ちょ、マジ待って」

古泉「やべ」

ちょっと待て古泉お前その手に持ってるバルブは何だどうして取れて……

パァン


32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/16(木) 23:20:58.66 ID:Ek8UG7C80
古泉「いやあ危機一髪でしたね」

キョン「この野郎」

古泉「まあ無事でよかったじゃないですか。さあもう一度」

キョン「やらんわ! 最初から膨らませろ阿呆!」

古泉「分かりました」

キョン「そんで仕込むのもお前な」

古泉「ええー?」

キョン「ええーじゃねえよマジ怖かったんだぞ」

古泉「まあ今回は大丈夫でしょうしいいですけど」

キョン「あ、そのくらいな」

古泉「はい。……これが朝比奈さんの胸の大きさですか」

キョン「ああ」

古泉「大きいですね」

キョン「だろ」

33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/16(木) 23:34:31.26 ID:Ek8UG7C80
古泉「それじゃあ胸に仕込んで、と。なるほどこれが朝比奈さんですか」

キョン「どんな感じだ?」

古泉「服が引っ張られてどうにも苦しいですね」

キョン「そうか。ならその苦しみから解放するためにも」

古泉「ええ、胸を支えに行かねばなりませんね!」

キョン「さあ、まずはこのタオルで胸を持ちあげて、と」

古泉「どうですか、うまくいきそうですか?」

キョン「ううむ……なんだか……やはり風船だからか、軽すぎてうまくいかんな」

古泉「まあ多少の誤差ですよ。早いとこ検証を終わらせて朝比奈さんの所へ行かなくてはいけないんですし、ちょっとくらい適当でも」

キョン「だな。さあひっぱりあげるぞ!」

古泉「はい!」

パァン


35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/16(木) 23:38:50.25 ID:Ek8UG7C80
キョン「なあ、大丈夫か古泉」

古泉「ええ、なんとか破裂する瞬間に筋肉を膨張させましたから。しかしこれは……」

キョン「ああ……まさか破裂するとはな」

古泉「引っ張り上げる時におかしな力が加わったのでしょうか」

キョン「かもしれないな」

古泉「これは危険ですね」

キョン「ああ。もしこれが朝比奈さんの胸だったと思うとぞっとするぜ」

古泉「あの素敵な    の形が崩れてしまうなんて考えたくもありませんよ、僕は」

キョン「俺もさ」

キョン「しかしこれでまた振り出しだな」

古泉「ええ」

36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/16(木) 23:46:46.74 ID:Ek8UG7C80
キョン「板もだめ、布もだめ……一体どうすればいいんだ」

古泉「………………………………」

キョン「古泉?」

古泉「ここはやはり原点に戻るしかないのではないでしょうか」

キョン「原点だと?」

古泉「ええ。やはり貴方の手で支えるのが一番ではないかと」

キョン「何を言っているんだ古泉! それは!」

古泉「そう、貴方の筋力が足りない、そして僕は筋肉がありすぎる……だから除外された」

古泉「ですが、それ以外にあの朝比奈さんの胸の形を変えず、そして安全に支える方法が思いつかないのです」

キョン「古泉……」

古泉「貴方が常時2キロの物を支えられるようトレーニングを手伝うことなど、僕には朝飯前ですよ」

キョン「古泉……! ありがとう……! ありがとう……!」

古泉「ふふ、礼は朝比奈さんの胸を無事支えてからにしてください」

古泉「ここからはスパルタでいきますよ!」

37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/16(木) 23:49:25.47 ID:Ek8UG7C80
ハルヒ「キョンと古泉君はどこに行ったのかしら」

長門「ユニーク」



39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/16(木) 23:55:33.97 ID:Ek8UG7C80
それから俺と古泉は辛く、厳しい修行をした……。
腕立て……。
腹筋……。
スクワット……。
アニメ踏み台昇降運動……。

どれも辛く、厳しいトレーニングだった。

キョン「トータルイクリプスはなんでOPがこうだくみなんだよ」

古泉「落ち目の歌手なんてそんなもんですよ」

キョン「おい、深夜アニメが墓場であるかのような言い方はどうかと思うぞ」

古泉「これは失礼。ですが、今更彼女の歌う主題歌を使うようなドラマもそうないでしょう」

キョン「それはそうだが」

古泉「そんなことより足が止まってますよ! さあ続けて!」

キョン「おうっ!」

トレーニングは辛く、そして厳しかった。


43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/16(木) 23:59:34.39 ID:Ek8UG7C80
厳しく、そして辛いトレーニングを終えた俺は、部室へと戻ってきた。
これならやれる。
朝比奈さんの胸を支えることが出来る。

古泉「ふふ……いい貌になりましたね」

キョン「ああ、ありがとう古泉! 今の俺なら……! やれる!」

古泉「行きましょうか」

キョン「ああ」

キョ泉「「朝比奈さんの胸のところへ!」」

44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 00:02:36.61 ID:tTpZ4soy0
キョン「>>40これだ ttp://picnic.to/~ohp/diary/diet.htm」

古泉「マンションなどでは騒音に注意して行ってください」

キョン「さあ、行くぞ!」

古泉「ええ!」

キョ泉「朝比奈さんの胸を支えに!」」

45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 00:08:12.18 ID:tTpZ4soy0
キョン「朝比奈さん!」

鶴屋「あっれー? どうしたんだいキョン君!」

キョン「鶴屋さん! 朝比奈さんはこちらにはおられませんか?」

鶴屋「みくるかいっ? みくるならさっき文芸部室に行ったはずだけど……それより二人とも!」

キョ泉「「はいっ!」」

鶴屋「まさか昨日みたいなことをまたみくるにしようっていうんじゃないだろうねっ……!?」

キョン「ま、まっさかー」

古泉「そそそそそそそんなわけありませせせせせせせせせ」

鶴屋「本当かいっ!?」

キョン「し、しつれいしましたー!!」

古泉「ちょ、待ってくださいよ!」





鶴屋「ふぅ、まったく。みくるがちょっと心配だねぇ」

47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 00:13:10.65 ID:tTpZ4soy0
キョン「目標は部室にあり! 急ぐぞ古泉!」

古泉「はいっ!」

キョン「それにしてもさっきの鶴屋さん……」

古泉「ちょーこわかったですね……」

キョン「ああ……あれだけ辛く、そして厳しいトレーニングをした俺でさえビビってしまった」

古泉「絶対背中に鬼の貌出てますって」

キョン「あんなに可愛いのにな」

古泉「あともう少し胸が大きければ完璧だったんですけどね」

キョン「おいおい、それは言っちゃ駄目だゾ☆」

古泉「おっと失礼」

キョ泉「「HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHA」」

48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 00:19:34.33 ID:tTpZ4soy0
キョン「さて部室に着いたわけだが」

古泉「入らないのですか?」

キョン「うむ。もし中で朝比奈さんが着替えていたら大変だからな」

古泉「なるほど。流石紳士ですね」

キョン「よせやい」

古泉「ですが、それならいつものようにノックをすればいいのでは?」

キョン「ああ。俺も最初はそう思ったんだが……」

古泉「何か問題でも?」

キョン「厳しく。そして辛いトレーニングを終えたあとだからな……もしドアを破壊してしまったらと思うと」

古泉「…………ふふ。そんなことですか」

キョン「そんなことだと!?」

古泉「ええ。そんなことですよ。これから胸を支えようとする人が何を怯えているんですか。それくらいの力加減が出来なければ胸を支えるなんて最初から無理ですよ」

キョン「…………」

古泉「さあ、貴方の手で、ドアをノックしてください」

キョン「古泉……分かったよ」



50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 00:25:43.15 ID:tTpZ4soy0
ドア「コンコン」

みくる「はぁーい。あ、キョン君に古泉君。こんにちは」

キョン「こんにちは、朝比奈さん」

古泉「こんにちは」

みくる「あのぅ、昨日なんだか鶴屋さんが怒ってたみたいですけど二人とも何かしたんですかぁ?」

古泉「いやそんな、僕たちは何も」

キョン「だよな、古泉。ははは、何もしてませんよ」

みくる「そうですか? ならいいんですけど」

キョン(ち、警戒されてしまったか?)

古泉(大丈夫ですよ、何のために足腰まで鍛えたと思っているんですか)

キョン(こいつ直接脳内に……!?)

古泉(さあ、風よりも音よりも速く! 朝比奈さんの胸を支えに飛び込むんです!)

キョン「よっしゃああああああああああ!!!!!!!」

51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 00:30:20.41 ID:tTpZ4soy0
それは正に電光石火。
風よりも速く。
音さえ置き去りにして。
ただひだすら、目的の為に。
速く。速く。速く。速く。
俺はこの瞬間の為に――!

キョン「ここだぁ!!!」

古泉「き、決まったァァァァァ!! 完璧なリフティングやでぇぇぇぇぇ!!!」

みくる「きゃああああああああ!!! 何しゅるんでしゅかああああああああ!!!!」

52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 00:37:00.47 ID:tTpZ4soy0
完璧に決まったと思われたリフティング。
だが、俺たちはすぐに計算が間違っていたことに気付く。
これは……!

キョン(――――重い!!)

そう、朝比奈さんの胸は俺たちの想定よりも重かったのだ。
俺たちの見立てでは両 2キロ。つまり片 1キロの想定だった。
カップで言えばおよそGカップ。しかしこれは……。

キョン(もう一つ、上だったか!)

Gの上、Hカップ。それは両 3キロ。片 で1.5キロにもなる。
確かに俺はトレーニングを終えた。しかし、それはGカップを想定したトレーニングだ。
Hカップとなってくれば話は違う。これでは――。

キョン(支え切れない!)

このままではいずれ朝比奈さんの胸の重さに耐えきれず、俺はつぶされてしまうかもしれない。
一体どうすれば……。

みくる「ひやああああああ!!!」

53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 00:40:54.04 ID:tTpZ4soy0
キョン(く……重いっ!)

諦めかけた、その瞬間。
確かに俺は手にかかる負担が軽くなったことを感じた。
一体何故……。

古泉「水臭いですよ。一人で無理でも」

キョン「そうだな! 二人なら!」

行ける!
これなら!
確かに俺一人では無理だったが、こいつと一緒なら!
朝比奈さんの胸を!

支 え ら れ る !

みくる「古泉君まで何してるんでしゅかああああああ!!!!」


58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 00:46:10.59 ID:tTpZ4soy0
キョン「やったな、古泉」

古泉「ええ……。やりましたね」

キョン「俺だけじゃあ無理だった。まさか朝比奈さんの胸がこんなに重かったなんてな」

古泉「僕の想定が甘かったんですよ。これは僕のミスです」

キョン「いいさ」

古泉「っ」

キョン「俺がこうして朝比奈さんの胸を支えられたのはお前のおかげだ。感謝してる」

キョン「それにお前も朝比奈さんの胸を支えたがっていたじゃないか。こうして二人、ともに支えるのも、まあ、その、なんだ」

キョン「悪くは……ない、よな」

古泉「ええ……、もちろんです」

ドア「ガチャ」

ハルヒ「遅れてごっめー……みくるちゃんに何してんのよあんたらあああああああああ!!!!!」

みくる「たしゅけてええええええええええええええ!!!!!」

長門「ユニーク」


終わり

59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 00:46:53.27 ID:tTpZ4soy0
キョン「バイト代は?」

みくる「あるわけないじゃないでしゅか!」



終わり